JP2019151038A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Kenichi Satake
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【課題】ダンパー膜の寿命を延長する。【解決手段】本発明に係るインクジェット記録装置1は、記録ヘッド10と、シリンジポンプ74と、ダンパー75とを備える。記録ヘッド10は、複数のノズル11を有し、用紙PにインクJNを複数のノズル11から吐出する。シリンジポンプ74は、複数のノズル11にインクJNを供給する。ダンパー75は、シリンジポンプ74と複数のノズル11との間に配置される。ダンパー75は、ダンパー膜752と、制限部材753とを有する。制限部材753は、ダンパー75内のインクJNが加圧される場合にダンパー膜752が凸になる側へのダンパー膜752の変形を制限する。【選択図】図4

Description

本発明は、インクジェット記録装置に関する。
特許文献1に記載のインクジェット記録装置は、インクタンクと、記録ヘッドと、インク供給管と、ダンパーとを備える。インク供給管は、インクタンクから記録ヘッドにインクを供給する。ダンパーは、インク供給管の途中に設けられる。ダンパーは、インク室と、ダンパー膜と、バネとを有する。ダンパー膜は、インク室の壁面の一部を構成する。バネは、ダンパー膜を変位可能に支持する。
特開2013−35248号公報
しかしながら、特許文献1に記載のインクジェット記録装置では、パージ処理を実行する時にインク室内のインクの圧力が大きくなり、ダンパー膜が塑性変形する可能性がある。したがって、ダンパー膜の寿命が短くなる可能性がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、ダンパー膜の寿命を延長可能なインクジェット記録装置を提供することを目的としている。
本発明に係るインクジェット記録装置は、記録ヘッドと、ポンプと、ダンパーとを備える。前記記録ヘッドは、複数のノズルを有し、記録媒体にインクを前記複数のノズルから吐出する。前記ポンプは、前記複数のノズルに前記インクを供給する。前記ダンパーは、前記ポンプと前記複数のノズルとの間に配置される。前記ダンパーは、ダンパー膜と、制限部材とを有する。前記制限部材は、前記ダンパー内の前記インクが加圧される場合に前記ダンパー膜が凸になる側への前記ダンパー膜の変形を制限する。
本発明に係るインクジェット記録装置によれば、ダンパー膜の寿命を延長できる。
本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の構成の一例を示す図である。 ヘッド部の構成の一例を示す斜視図である。 インク供給機構の構成の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係るダンパーの構成の一例を示す図である。(a)は、ダンパーの平面図である。(b)は、ダンパーのIVB−IVB断面図である。(c)は、ダンパーのIVC−IVC断面図である。 ダンパー内のインクの圧力の変化の一例を示すグラフである。 ダンパー内のインクの圧力の変化に伴うダンパー膜の変形の一例を示す図である。(a)は、非印字時のダンパー膜の変形の一例を示す図である。(b)は、印字開始時のダンパー膜の変形の一例を示す図である。(c)は、印字終了時のダンパー膜の変形の一例を示す図である。(d)は、パージ処理を実行する時のダンパー膜の変形の一例を示す図である。 制限面の形状の一例を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について、図面(図1〜図7)を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
まず、図1を参照して、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置1の構成について説明する。図1は、インクジェット記録装置1の構成を示す図である。図1に示すように、インクジェット記録装置1は、給送トレイ200、第1搬送ユニット205、ヘッド部3、制御部50、ワイパー部60、第2搬送ユニット212、排出ローラー対216及びキャップユニット290を備える。
また、本発明の実施形態では、図中に、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸を示す。Z軸は鉛直方向に平行であり、X軸及びY軸は水平方向に平行である。Y軸は、用紙Pの搬送方向D0と平行である。
給送トレイ200は、用紙Pを収納する。給送トレイ200は、第1搬送ユニット205よりも用紙Pの搬送方向D0の上流側(Y軸の負方向側)に配置される。給送トレイ200は、給送ローラー201を有する。給送ローラー201は、給送トレイ200の搬送方向D0の下流端(Y軸の正方向端)に配置される。給送ローラー201は、給送トレイ200に収容された用紙Pを一枚ずつ第1搬送ユニット205へ給送する。用紙Pは、「記録媒体」の一例に相当する。
第1搬送ユニット205は、第1駆動ローラー206と、第1従動ローラー207と、第1搬送ベルト208とを含む。第1搬送ベルト208は、第1駆動ローラー206と第1従動ローラー207とに掛け渡される。第1駆動ローラー206が図略のモーターによって反時計回りに回転駆動されることによって、第1搬送ベルト208が回動する。第1従動ローラー207は、第1搬送ベルト208に従動して回転する。第1搬送ベルト208が回動することによって、第1搬送ベルト208上に載置された用紙Pが搬送方向D0(Y軸の正方向)に搬送される。
ヘッド部3は、第1搬送ベルト208上の載置面SPに対向して配置される。載置面SPは、第1搬送ベルト208の外周面であって、用紙Pが載置される。ヘッド部3は、ヘッドハウジング18、ラインヘッド10Y、ラインヘッド10M、ラインヘッド10C及びラインヘッド10Kを含む。ヘッドハウジング18は、ラインヘッド10Y、ラインヘッド10M、ラインヘッド10C及びラインヘッド10Kを支持する。ラインヘッド10Y、ラインヘッド10M、ラインヘッド10C及びラインヘッド10Kは、それぞれ、イエロー色のインク、マゼンダ色のインク、シアン色のインク、及びブラック色のインクを吐出する。ラインヘッド10Y、ラインヘッド10M、ラインヘッド10C及びラインヘッド10Kは、用紙Pの搬送方向D0に沿って配列される。ヘッド部3によって画像が形成された用紙Pは、第2搬送ユニット212へ送出される。以下の説明において、ラインヘッド10Y、ラインヘッド10M、ラインヘッド10C及びラインヘッド10Kをまとめてラインヘッド10Y〜10Kと記載する場合がある。
第2搬送ユニット212は、第1搬送ユニット205よりも搬送方向D0の下流側に配置される。第2搬送ユニット212は、第2駆動ローラー213と、第2従動ローラー214と、第2搬送ベルト215とを含む。第2搬送ベルト215は、第2駆動ローラー213と第2従動ローラー214とに掛け渡される。第2駆動ローラー213が図略のモーターによって反時計回りに回転駆動されることによって、第2搬送ベルト215が回動する。第2従動ローラー214は、第2搬送ベルト215に従動して回転する。第2搬送ベルト215が回動することによって、第2搬送ベルト215上に載置された用紙Pが搬送方向D0に搬送される。
排出ローラー対216は、第2搬送ユニット212よりも搬送方向D0の下流側に配置される。排出ローラー対216は、画像が形成された用紙Pをインクジェット記録装置1の外部に排出する。
第2搬送ユニット212の下方にはワイパー部60及びキャップユニット290が配置されている。ワイパー部60は、ラインヘッド10Y〜10Kに付着したインクを拭き取る。キャップユニット290は、ラインヘッド10Y〜10Kのインク吐出面に装着される。インク吐出面については、後述にて図3を参照して詳細に説明する。
制御部50は、プロセッサー51及び記憶部52を備える。プロセッサー51は、例えばCPU(Central Processing Unit)を備える。記憶部52は、半導体メモリーのようなメモリーを備え、HDD(Hard Disk Drive)を備えてもよい。記憶部52は、制御プログラムを記憶している。
制御部50は、インクジェット記録装置1の動作を制御する。制御部50は、例えば、ワイパー部60にラインヘッド10Y〜10Kのインク吐出面に付着したインクを拭き取らせる前に、以下の処理を行う。すなわち、制御部50は、第1搬送ユニット205を下降させ、第2搬送ユニット212の下方に(Z軸の負方向に)配置されたワイパー部60を水平移動させて、待機位置であるヘッド部3の下方に配置する。その結果、ワイパー部60は、ヘッド部3と第1搬送ユニット205との間に位置される。
制御部50は、また例えば、ラインヘッド10Y〜10Kのインク吐出面をキャッピングする前に、以下の処理を行う。すなわち、キャップユニット290を水平移動させて、ヘッド部3の下方に位置させ、キャップユニット290を上方に(Z軸の正方向に)移動させる。その結果、キャップユニット290は、ラインヘッド10Y〜10Kのインク吐出面に装着される。
次に、図1及び図2を参照して、ヘッド部3の構成について説明する。図2は、ヘッド部3の構成の一例を示す斜視図である。図2に示すように、ラインヘッド10Y〜10Kは、それぞれ、3個の記録ヘッド10を含む。3個の記録ヘッド10は、搬送方向D0に直交する方向(ここでは、X軸方向)に沿って千鳥状に配列される。ヘッド部3は、12個の記録ヘッド10を含む。
次に、図1〜図3を参照して、インク供給機構7の構成について説明する。図3は、インク供給機構7の構成の一例を示す図である。図3に示すように、インクジェット記録装置1は、インク供給機構7を更に備える。インク供給機構7は、インクタンク71、ポンプ72、サブタンク73、シリンジポンプ74及びダンパー75を備える。また、記録ヘッド10は、インク吐出面17及び複数のノズル11を有する。
インク吐出面17の中央部には、複数のノズル11が開口している。インク吐出面17は、「パージ処理」において、記録ヘッド10内の不要物と共に排出されたインクJNが付着される面を示す。インク吐出面17に付着したインクJNは、図1に示すワイパー部60によって拭き取られる。インク吐出面17には、図1に示すキャップユニット290が装着される。
複数のノズル11の各々は、用紙Pに画像を形成する時に、用紙Pに向けてインクJNを吐出する。複数のノズル11の各々は、「パージ処理」において、記録ヘッド10内の不要物と共にインクJNを排出する。「パージ処理」は、記録ヘッド10内の不要物と共にインクJNを排出するように複数のノズル11の各々からインクJNを排出して、インク吐出面17にインクJNを供給する処理を示す。また、記録ヘッド10の内部に流入したインクJNは、「パージ処理」を実行する時には複数のノズル11から排出され、「画像形成処理」を実行する時にはノズル11から吐出される。「画像形成処理」は、複数のノズル11からインクJNを吐出することによって用紙Pに画像を形成する処理を示す。
インクタンク71は、インクJNを収納する。インクタンク71に収納されたインクJNは、ポンプ72によって、配管を経由してサブタンク73に供給される。
ポンプ72は、インクタンク71に収納されたインクJNをサブタンク73に供給する。ポンプ72は、インクタンク71とサブタンク73との間の配管の途中に配置される。
サブタンク73は、インクJNを収納する。サブタンク73に収納されたインクJNは、シリンジポンプ74によって配管を経由してダンパー75に供給される。ダンパー75のインクJNの液面に対してサブタンク73のインクJNの液面が距離Hだけ下側になるように、サブタンク73が配置される。インクJNの液面は、「インク面」に相当する。距離Hは、例えば80mmである。
シリンジポンプ74は、サブタンク73に収納されたインクJNを、ダンパー75を経由して記録ヘッド10に供給する。シリンジポンプ74は、「ポンプ」の一例に相当する。
ダンパー75は、記録ヘッド10内におけるインクJNの圧力の変動を抑制する。ダンパー75は、シリンジポンプ74と記録ヘッド10との間のインクJNの経路に配置される。ダンパー75の具体的な構成については、後述にて図3を参照して詳細に説明する。
なお、本発明の実施形態では、ダンパー75がシリンジポンプ74と記録ヘッド10との間のインクJNの経路に配置されるが、本発明はこれに限定されない。ダンパー75がシリンジポンプ74と複数のノズル11との間に配置されればよい。例えば、ダンパー75が記録ヘッド10内に配置されてもよい。
次に、図1〜図4を参照して、本発明の実施形態に係るダンパー75の構成について説明する。図4は、ダンパー75の構成の一例を示す図である。図4(a)は、ダンパー75の平面図である。図4(b)は、ダンパー75のIVB−IVB断面図である。図4(c)は、ダンパー75のIVC−IVC断面図である。
図4(b)及び図4(c)に示すように、ダンパー75は、インクタンク751と、ダンパー膜752と、制限部材753とを備える。
インクタンク751は、インクJNを貯留する。インクタンク751の側壁の内周面は、図4(a)に破線BLで示すように、平面視長円形状に形成される。換言すれば、インクタンク751に貯留されたインクJNの外周面は、平面視長円形状に形成される。
ダンパー膜752は、インクタンク751に貯留されたインクJNに作用する圧力の変動を抑制する。ダンパー膜752は、例えば、厚さが30μmのステンレスで矩形平板状に形成される。ダンパー膜752は、固定部752Aと、変形部752Bとを有する。固定部752Aは、変形部752Bの周囲に配置され、インクタンク751と制限部材753との間に挟持されて固定される。変形部752Bは、ダンパー膜752のうちの変形可能な部分を示す。変形部752Bと固定部752Aとの境界線は、図4(a)に破線BLで示すように、平面視長円形状に形成される。
制限部材753は、ダンパー75内のインクJNが加圧される場合にダンパー膜752が凸になる側へのダンパー膜752の変形を制限する。具体的には、制限部材753は、制限面753Aを有する。制限面753Aは、制限部材753の下面のうちのダンパー膜752の変形部752Bと対向する面を示す。制限部材753は、ダンパー膜752の上側(Z軸の正方向側)に配置され、制限面753Aが、ダンパー膜752の上側への変形を制限する。ダンパー75内のインクJNが加圧される場合とは、例えば、「パージ処理」を実行する場合である。「パージ処理」を実行する場合には、例えば、シリンジポンプ74によって、ダンパー75内のインクJNに80kPa〜120kPaの正の圧力が印加される。
制限部材753は、平面PLと制限面753Aとのなす角θが45度以下となるように形成される。平面PLは、変形部752Bと固定部752Aとの境界線を含む平面を示す。
図4(b)に示すように、ダンパー75のIVB−IVB断面では、角θは角θ1である。角θ1は、例えば、25度である。また、図4(c)に示すように、ダンパー75のIVC−IVC断面では、角θは角θ2である。角θ2は、例えば、35度である。
制限部材753は、貫通孔754を更に有する。貫通孔754は、制限部材753をZ軸方向に貫通する孔を示す。貫通孔754は、ダンパー膜752の変形部752Bの略中央の位置と対向する位置に形成される。ダンパー膜752が上側に凸に変形する場合には、ダンパー膜752と制限部材753との間の空気が、貫通孔754からダンパー75の外部に流出する。ダンパー膜752が下側に凸に変形する場合には、ダンパー75の外部の空気が貫通孔754からダンパー膜752と制限部材753との間に流入する。
以上、図1〜図4を参照して説明したように、本発明の実施形態では、制限部材753が、ダンパー75内のインクJNが加圧される場合にダンパー膜752の凸になる側(上側)へのダンパー膜752の変形を制限する。よって、ダンパー膜752の塑性変形を抑制できる。したがって、ダンパー膜752の寿命を延長できる。
また、平面PLと制限面753Aとのなす角θが、45度以下となるように制限部材753が形成される。よって、ダンパー膜752が上方向に凸になるように変形する場合に、変形部752Bと固定部752Aとの境界線の近傍に応力が集中することを抑制できる。したがって、ダンパー膜752の塑性変形を更に抑制できる。その結果、ダンパー膜752の寿命を更に延長できる。
また、ダンパー膜752は、厚さが30μmのステンレスで形成されるため、ダンパー膜752の引張強度を確保できる。よって、ダンパー膜752の塑性変形を更に抑制できる。したがって、ダンパー膜752の寿命を更に延長できる。また、ダンパー膜752の厚さが30μmであるため、上向きに凸、又は下向きに凸に変形し易い。ダンパー膜752が変形することによって、インクタンク751内のインクJNの圧力の変動が抑制される。したがって、インクJNの吐出遅れ、及び停止遅れの発生を効果的に抑制できる。
また、ダンパー膜752の変形部752Bと固定部752Aとの境界線は、長円形状に形成されるため、変形部752Bが変形し易い。ダンパー膜752が変形することによって、インクタンク751内のインクJNの圧力の変動が抑制される。したがって、インクJNの吐出遅れ、及び停止遅れの発生を効果的に抑制できる。
また、制限部材753の貫通孔754は、変形部752Bの略中央の位置と対向する位置に形成される。よって、ダンパー膜752と制限部材753との間の空気は、貫通孔754からダンパー75の外部に容易に流出でき、ダンパー75の外部の空気は、貫通孔754からダンパー膜752と制限部材753との間に容易に流入できる。したがって、ダンパー膜752が変形し易い。ダンパー膜752が変形することによって、インクタンク751内のインクJNの圧力の変動が抑制される。したがって、インクJNの吐出遅れ、及び停止遅れの発生を更に効果的に抑制できる。
また、図3を参照して説明したように、サブタンク73のインクJNの液面は、ダンパー75のインクJNの液面より低い位置になるように、サブタンク73が配置されるため、ダンパー5内のインクJNに負圧が印加される。よって、ダンパー5内のインクJNが加圧される場合に、ダンパー膜752に印加される圧力を低減できる。したがって、ダンパー膜752の塑性変形を更に抑制できる。したがって、ダンパー膜752の寿命を更に延長できる。
なお、本発明の実施形態では、ダンパー膜752は、厚さが30μmのステンレスで形成されるが、本発明はこれに限定されない。ダンパー膜752は、ポリエチレンテレフタラート、又はステンレスで形成され、ダンパー膜752の厚みは、10μm以上、且つ50μm以下であればよい。ダンパー膜752の厚みが薄い程、ダンパー膜752が変形し易い。したがって、インクJNの吐出時、及び吐出停止時におけるインク滴の不吐出、及びインク滴の吐出乱れの発生を効果的に抑制できる。ダンパー膜752の厚みが厚い程、ダンパー膜752の引張強度を確保できる。よって、ダンパー膜752の塑性変形を更に抑制できる。したがって、ダンパー膜752の寿命を更に延長できる。
次に、図3〜図5を参照して、ダンパー75内のインクJNの圧力PJの変化について説明する。図5は、ダンパー75内のインクJNの圧力PJの変化の一例を示すグラフである。図5に示すグラフの横軸は時間Tを示し、縦軸はインクJNの圧力PJを示す。図5に示すグラフG1は、インクJNの圧力PJの変化を示す。
図5に示す時点T1は、「印字開始時」を示す。「印字開始時」は、図3に示す複数のノズル11からインクJNを吐出することによって用紙Pへの画像の形成を開始する時点を示す。「印字開始時」には、図3に示すサブタンク73からダンパー75までの配管内のインクJNが慣性を有するため、ダンパー75内に流入するまでに時間を要する。そこで、グラフG1に示すように、インクJNの圧力PJはマイナス側に振れた後、減衰振動する。また、画像形成中は、ノズル11からインクJNが吐出することによって、ダンパー75からノズル11に向かうインクJNの流れが発生する。ダンパー75からノズル11に向かうインクJNの流れによって、インクJNの圧力PJはマイナス側で収束する。その結果、「印字開始時」以降におけるインクJNの圧力PJの最低値は、−2kPa程度になる。
図5に示す時点T2は、「印字終了時」を示す。「印字終了時」は、用紙Pへの画像の形成を終了する時点を示す。「印字終了時」には、図3に示すサブタンク73からダンパー75までの配管内のインクJNが慣性を有するため、インクJNの流れが停止するまでに時間を要する。そこで、グラフG1に示すように、インクJNの圧力PJは一旦プラス側に振れた後、減衰振動する。その結果、「印字開始時」以降におけるインクJNの圧力PJの最大値は、−0.1kPa程度になる。
次に、図3〜図6を参照して、ダンパー75内のインクJNの圧力PJの変化に伴うダンパー膜752の変形について説明する。図6は、ダンパー75内のインクJNの圧力PJの変化に伴うダンパー膜752の変形の一例を示す図である。図6は、ダンパー75のIVC−IVC断面図である(図4(c)参照)。図6(a)は、「非印字時」のダンパー膜752の変形の一例を示す図である。「非印字時」とは、用紙Pへの画像の形成を実行していない時を示す。
図3を参照して説明したように、ダンパー75のインクJNの液面に対してサブタンク73のインクJNの液面が距離Hだけ下側になるように、サブタンク73が配置されている。そこで、「非印字時」には、距離Hに比例した圧力が負圧としてダンパー75内のインクJNに作用する。具体的には、ダンパー75内のインクJNに作用する圧力PJAは、次の式(1)で求められる。
PJA=−ρ×g×H (1)
ここで、インクJNの密度ρは、例えば、1100kg/m3である。重力加速度gは、9.8m/sec2である。距離Hは、例えば80mmである。そこで、圧力PJAは、−0.86kPaになる。
すなわち、「非印字時」には、ダンパー75内のインクJNに作用する圧力が−0.86kPaになる。そこで、図6(a)に示すように、ダンパー膜752は、下向きに凸に変形する。
図6(b)は、印字開始時のダンパー膜752の変形の一例を示す図である。「印字開始時」には、図5を参照して説明したように、ダンパー75内のインクJNに作用する圧力PJが−2kPa程度になる。そこで、図6(b)に示すように、ダンパー膜752は、図6(a)におけるダンパー膜752よりも下向きに凸の変形量が大きくなる。
図6(c)は、印字終了時のダンパー膜752の変形の一例を示す図である。「印字終了時」には、図5を参照して説明したように、ダンパー75内のインクJNに作用する圧力PJが−0.1kPa程度になる。そこで、図6(c)に示すように、ダンパー膜752は、図6(a)におけるダンパー膜752よりも下向きに凸の変形量が小さくなる。
図6(d)は、パージ処理を実行する時のダンパー膜752の変形の一例を示す図である。図4(a)を参照して説明したように、「パージ処理」を実行する場合には、例えば、ダンパー75内のインクJNに80kPa〜120kPaの正の圧力PJが印加される。そこで、図6(d)に示すように、ダンパー膜752は、制限部材753の制限面753Aに沿って上向きに凸に変形する。
以上、図3〜図6を参照して説明したように、非印字時、印字開始時、及び印字終了時には、ダンパー膜752が下向きに凸に弾性変形し、ダンパー75内のインクJNに作用する負圧の大きさを低減する。よって、インクタンク751内のインクJNの圧力PJの変動が抑制される。したがって、インクJNの吐出遅れ、及び停止遅れの発生を更に効果的に抑制できる。
また、「パージ処理」を実行する場合には、ダンパー膜752は、制限部材753の制限面753Aに沿って上向きに凸に変形する。よって、制限面753Aの形状を適正に形成することによって、ダンパー膜752の塑性変形を更に抑制できる。したがって、ダンパー膜752の寿命を更に延長できる。
次に、図3〜図7を参照して、制限面753Aの形状について説明する。図7は、制限面753Aの形状の一例を示すグラフである。図7に示すグラフの横軸は、Y軸と平行な方向で、ダンパー膜752の幅方向(Y軸方向)の中心を原点とするS軸である。図7に示すグラフの縦軸は、Z軸と平行な方向で、平面PLとの距離を示すT軸である。平面PLは、図4(b)及び図4(c)を参照して説明したように、ダンパー膜752の変形部752Bと固定部752Aとの境界線を含む平面を示す。
図7に示すグラフG2は、次の式(2)で表される。
T=C×(S2−(W/2)22 (2)
ここで、定数Cは、「パージ処理」を実行する場合におけるダンパー膜752の弾性変形の可能な領域(=伸びの長さ)に基づいて設定される。すなわち、ダンパー膜752の弾性変形の可能な領域が広い(=伸びの長さが長い)程、定数Cは、大きい値に設定される。幅Wは、図4(a)に破線BLで示す境界線のY軸方向の長さを示す。境界線は、変形部752Bと固定部752Aとの境界線である。換言すれば、幅Wは、変形部752BのY軸方向の長さを示す。
以上、図3〜図7を参照して説明したように、本発明の実施形態では、制限面753Aの幅方向の形状は、式(2)を満たす。式(2)は、両端固定の梁に等分布荷重がかかった際のたわみ形状を示す。よって、ダンパー膜752の変形部752Bと固定部752Aとの境界線の近傍に応力が集中することを更に抑制できる。したがって、ダンパー膜752の塑性変形を更に抑制できる。したがって、ダンパー膜752の寿命を更に延長できる。
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、下記に示す(1)〜(4))。図面は、理解し易くするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上、実際とは異なる場合がある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の構成から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(1)図3を参照して説明したように、本発明の実施形態では、ダンパー75のインクJNの液面がサブタンク73の液面より高い位置になるようにダンパー75が配置されるが、本発明はこれに限定されない。ダンパー75のインクJNの液面は、サブタンク73の液面と同じ高さでもよいし、サブタンク73の液面より低い位置でもよい。
(2)図4を参照して説明したように、本発明の実施形態では、インクタンク751の側壁の内周面が平面視長円形状に形成されるが、本発明はこれに限定されない。インクタンク751の側壁の内周面の形状は任意の形状でよい。例えば、インクタンク751の側壁の内周面が平面視矩形状に形成されてもよい。
(3)図4を参照して説明したように、ダンパー膜752の変形部752Bと固定部752Aとの境界線は、平面視長円形状に形成されるが、本発明はこれに限定されない。ダンパー膜752の変形部752Bと固定部752Aとの境界線は、任意の形状でもよい。例えば、ダンパー膜752の変形部752Bと固定部752Aとの境界線が、矩形形状に形成されてもよい。
(4)図4を参照して説明したように、ダンパー膜752の固定部752Aが、インクタンク751と制限部材753との間に挟持されて固定されるが、本発明はこれに限定されない。ダンパー膜752の固定部752Aを、インクタンク751に固定すればよい。例えば、ダンパー膜752の固定部752Aを、インクタンク751に接着してもよい。
本発明は、インクジェット記録装置の分野に利用可能である。
1 インクジェット記録装置
3 ヘッド部
10Y、10M、10C、10K ラインヘッド
10 記録ヘッド
11 ノズル
17 インク吐出面
7 インク供給機構
71 タンク
72 ポンプ
73 サブタンク
74 シリンジポンプ(ポンプ)
75 ダンパー
751 インクタンク
752 ダンパー膜
752A 固定部
752B 変形部
753 制限部材
753A 制限面
754 貫通孔
JN インク
PJ 圧力

Claims (7)

  1. 複数のノズルを有し、記録媒体にインクを前記複数のノズルから吐出する記録ヘッドと、
    前記複数のノズルに前記インクを供給するポンプと、
    前記ポンプと前記複数のノズルとの間に配置されるダンパーと
    を備え、
    前記ダンパーは、
    ダンパー膜と、
    前記ダンパー内の前記インクが加圧される場合に前記ダンパー膜が凸になる側への前記ダンパー膜の変形を制限する制限部材とを有する、インクジェット記録装置。
  2. 前記ダンパーは、前記インクを貯留するインクタンクを更に備え、
    前記ダンパー膜は、
    変形可能な変形部と、
    前記変形部の周囲に配置され、前記インクタンクと前記制限部材との間に固定される固定部とを有し、
    前記変形部と前記固定部との境界線は、長円形状に形成される、請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記制限部材は、前記境界線を含む平面と、前記制限部材の前記ダンパー膜と近接する側の面とのなす角が45度以下となるように形成される、請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記制限部材の前記ダンパー膜と近接する側の面の幅方向の形状は、次の式を満たす、請求項2又は請求項3に記載のインクジェット記録装置。
    y=A×(x2−(W/2)22
    変数yは前記変形部と前記固定部との前記境界線を含む平面からの高さを示し、変数xは前記変形部の幅方向中心からの幅方向の距離を示し、定数Wは前記変形部の幅方向の長さを示し、定数Aは所定の値を示す。
  5. 前記制限部材は、貫通孔を有し、
    前記貫通孔は、前記変形部の略中央の位置と対向する位置に形成される、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記ダンパー膜は、ポリエチレンテレフタラート、又はステンレスで形成され、
    前記ダンパー膜の厚みは、10μm以上、且つ50μm以下である、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記ポンプに前記インクを供給するサブタンクを更に備え、
    前記サブタンクのインク面は、前記ダンパーのインク面より低い位置になるように、前記サブタンクが配置される、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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