JP2019149853A - 発電システム - Google Patents

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Akira Yamanaka
暁 山中
允護 金
Yoonho Kim
允護 金
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Ichiro Murayama
一郎 村山
周永 金
Shuei Kin
周永 金
敬典 加藤
Takanori Kato
敬典 加藤
珠暎 金
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珠暎 金
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Abstract

【課題】エネルギー損失を抑制でき、発電効率に優れる発電システムを提供すること。【解決手段】発電システム1は、温度が経時的に上下する熱源2と熱源2の温度変化により温度が経時的に上下され電気分極する第1デバイス3と第1デバイス3から電力を取り出すための第2デバイス4と第1デバイス3から取り出された電力が供給されるバッテリー7と第2デバイス4を制御するための制御ユニット10とを備える。第2デバイス4は、第1デバイス3を挟んで対向配置される1対の電極22および電極22に接続される取出導線27を備え取出導線27は第1デバイス3からバッテリー7に向かって第1方向に流れる第1電流を取り出すための第1取出回路Xと第1デバイス3からバッテリー7に向かって第1方向とは逆の第2方向に流れる第2電流を取り出すための第2取出回路Yとを備え、それらの開閉が制御ユニット10により制御される。【選択図】図1

Description

本発明は、発電システム、詳しくは、自動車などの車両に搭載される発電システムに関する。
従来、自動車エンジンなどの内燃機関や、ボイラー、空調設備などの熱交換器、発電機、モータなどの電動機関、照明などの発光装置などの各種エネルギー利用装置では、例えば、排熱、光などとして、多くの熱エネルギーが放出および損失されている。
近年、省エネルギー化の観点から、放出される熱エネルギーを回収し、エネルギー源として再利用することが要求されている。
そのようなシステムとして、具体的には、例えば、温度が経時的に上下する熱源と、その熱源の温度変化に応じて、焦電効果などにより電気分極する第1デバイス(誘電体など)と、第1デバイスから電力を取り出すため、第1デバイスを挟むように対向配置される第2デバイス(導線、電極など)と、その第1デバイスから取り出された電力が供給される第3デバイスとを備える発電システムが提案されている。このような発電システムでは、第1デバイスの加熱により生じた電力を、第1デバイスが降温状態であるときに、第2デバイス(導線、電極など)を介して、第3デバイスに回収している(例えば、特許文献1参照。)。
特開2015−104177号公報
一方、上記した発電システムでは、第1デバイスが降温状態であるときに電力(電流)が回収されるが、その電力(電流)の回収と同時に、第1デバイスの冷却によって分極が生じる場合があり、回収される電流とは逆方向の電流が生じる場合がある。また、このような場合、回収される電流と、発生する電流とが、互いに打ち消し合うことにより、エネルギー損失を生じる場合がある。
また、上記した発電システムにおいて、第1デバイスから第3デバイスに電力が回収されると、第1デバイスの電圧が、第3デバイスの電圧より低くなり、その結果、第3デバイスから第1デバイスへ向かって、電流の逆流が発生し、エネルギー損失を生じる場合がある。
本発明は、エネルギー損失を抑制でき、発電効率に優れる発電システムである。
本発明[1]は、温度が経時的に上下する熱源と、前記熱源の温度変化により温度が経時的に上下され、電気分極する第1デバイスと、前記第1デバイスから電力を取り出すための第2デバイスと、前記第1デバイスから取り出された電力が供給される第3デバイスと、前記第2デバイスを制御するための制御手段とを備え、前記第2デバイスは、前記第1デバイスを挟んで対向配置される1対の電極、および、前記電極に接続される導線を備え、前記第2デバイスの前記導線は、前記第1デバイスから第3デバイスに向かって所定の第1方向に流れる第1電流を取り出すための第1取出回路と、前記第1デバイスから第3デバイスに向かって前記第1方向とは逆の第2方向に流れる第2電流を取り出すための第2取出回路とを備え、前記第1取出回路には、前記第1方向における電流の流れを許容し、前記第2方向における電流の流れを規制する整流器と、前記第1取出回路を開閉する第1スイッチとが介在されており、前記第2取出回路には、前記第2取出回路を開閉する第2スイッチが介在されており、前記制御手段は、前記第1デバイスの加熱によって、前記第1デバイスの電圧が前記第3デバイスの電圧よりも高くなった場合、前記第1デバイスの冷却が開始されたときに、前記第1取出回路を閉状態にするとともに前記第2取出回路を開状態にして、前記第1デバイスから前記第3デバイスに前記第1電流を前記第1取出回路を介して取り出し、前記第1電流の取り出しによって、前記第1デバイスの電圧が前記第3デバイスの電圧以下になったときに、前記第1取出回路を開状態にするとともに前記第2取出回路を開状態にして、第1電流の取り出しを中断し、前記第1デバイスの冷却によって、前記第1デバイスの電圧が前記第3デバイスの電圧よりも高くなったときに、前記第1取出回路を開状態にするとともに前記第2取出回路を閉状態にして、前記第1デバイスから前記第3デバイスに前記第2電流を前記第2取出回路を介して取り出す、発電システムを含んでいる。
本発明の発電システムでは、第1デバイスの加熱によって、第1デバイスの電圧が第3デバイスの電圧よりも高くなった場合、第1デバイスの冷却が開始されたときに、第1スイッチを閉状態にするとともに第2スイッチを開状態にして、第1デバイスから第3デバイスに第1電流を第1取出回路を介して取り出し、また、第1デバイスの冷却中に、第1電流を取り出すことによって、第1デバイスの電圧が第3デバイスの電圧以下になったときに、第1スイッチを開状態にするとともに第2スイッチを開状態にして、第1電流の取り出しを中断し、さらに、第1デバイスの冷却によって、第1デバイスの電圧が第3デバイスの電圧よりも高くなったときに、第1スイッチを開状態にするとともに第2スイッチを閉状態にして、第1デバイスから第3デバイスに第2電流を第2取出回路を介して取り出す。
つまり、本発明の発電システムでは、第1デバイスが冷却され、第1電流が第1取出回路を介して回収されるときに、その回収される第1電流と逆向きの第2電流が発生しても、第1取出回路中における第2電流が整流器によって規制されているため、第1電流と第2電流とが打ち消し合うことを抑制できる。
さらに、本発明の発電システムでは、第1電流の回収が完了した後に、第1取出回路を開状態にするとともに第2取出回路を開状態にして、第1電流の取り出しを中断し、その後、第1デバイスにおいて生じる第2電流を、第2取出回路によって回収する。
そのため、本発明の発電システムは、エネルギー損失を抑制でき、発電効率に優れる。
図1は、本発明の発電システムの一実施形態を示す概略構成図である。 図2は、第1デバイスの温度変化と、電力取出のタイミングとの関係の一例を示す模式図である。 図3は、図1に示す発電システムにおいて、第1デバイスの加熱による発電状態を示す概略図である。 図4は、図1に示す発電システムにおいて、第1電流の回収状態を示す概略図である。 図5は、図1に示す発電システムにおいて、第1デバイスの冷却による発電状態を示す概略図である。 図6は、図1に示す発電システムにおいて、第2電流の回収状態を示す概略図である。
1.発電システムの全体構成
図1において、発電システム1は、温度が経時的に上下する熱源2と、熱源2の温度変化により温度が経時的に上下され、電気分極する第1デバイス3と、第1デバイス3から電力を取り出すための第2デバイス4と、必要に応じて第1デバイス3に電圧を印加する電圧印加装置9と、第1デバイス3から取り出された電力が供給される第3デバイスとしてのバッテリー7と、後述するように第2デバイス4および電圧印加装置9を制御する制御手段としての制御ユニット10とを備えている。
熱源2としては、温度が経時的に上下する熱源であれば、特に制限されないが、例えば、内燃機関、発光装置などの各種エネルギー利用装置が挙げられる。
内燃機関は、例えば、車両などの動力を出力する装置であって、例えば、単気筒型または多気筒型が採用されるとともに、その各気筒において、多サイクル方式(例えば、2サイクル方式、4サイクル方式、6サイクル方式など)が採用される。
このような内燃機関では、各気筒において、ピストンの昇降運動が繰り返されており、これにより、例えば、4サイクル方式では、吸気工程、圧縮工程、爆発工程、排気工程などが順次実施され、燃料が燃焼され、動力が出力されている。
このような内燃機関において、排気工程では、高温の排気ガスが、排気ガス管を介して排気され、その排気ガスを熱媒体として熱エネルギーが伝達され、排気ガス管の内部温度が上昇する。
一方、その他の工程(排気工程を除く工程)では、排気ガス管中の排気ガス量が低減されるため、排気ガス管の内部温度は、排気工程に比べて、下降する。
このように、内燃機関の温度は、排気工程において上昇し、吸気工程、圧縮工程および爆発工程において下降し、つまり、経時的に上下する。
とりわけ、上記の各工程は、ピストンサイクルに応じて、周期的に順次繰り返されるため、内燃機関における各気筒の排気ガス管の内部は、上記の各工程の繰り返しの周期に伴って、周期的に温度変化、より具体的には、高温状態と低温状態とが、周期的に繰り返される。
発光装置は、点灯(発光)時には、例えば、赤外線、可視光などの光を熱媒体として、その熱エネルギーにより温度上昇し、一方、消灯時には温度低下する。そのため、発光装置は、経時的に、点灯(発光)および消灯することにより、その温度が経時的に上下する。
とりわけ、例えば、発光装置が、経時的に照明の点灯および消灯が断続的に繰り返される発光装置(明滅(点滅)式の発光装置)である場合には、その発光装置は、点灯(発光)時における光の熱エネルギーにより、周期的に温度変化、より具体的には、高温状態と低温状態とが、周期的に繰り返される。
また、熱源2としては、さらに、例えば、複数の熱源を備え、それら複数の熱源間の切り替えにより、温度変化を生じることもできる。
より具体的には、例えば、熱源として、低温熱源(冷却材など)と、その低温熱源より温度の高い高温熱源(例えば、加熱材など)との2つの熱源を用意し、経時的に、それら低温熱源および高温熱源を、交互に切り替えて用いる形態が挙げられる。
これにより、熱源としての温度を、経時的に上下させることができ、とりわけ、低温熱源および高温熱源の切り替えを、周期的に繰り返すことにより、周期的に温度変化させることができる。
切り替え可能な複数の熱源を備える熱源2としては、特に制限されないが、例えば、燃焼用低温空気供給系、蓄熱式熱交換器、高温ガス排気系、および、供給/排気切替弁を備えた高温空気燃焼炉(例えば、再公表96−5474号公報に記載される高温気体発生装置)、例えば、高温熱源、低温熱源および水素吸蔵合金を用いた海水交換装置(水素吸蔵合金アクチュエータ式海水交換装置)などが挙げられる。
これら熱源2としては、上記熱源を単独使用または2種類以上併用することができる。
熱源2として、好ましくは、経時により周期的に温度変化する熱源が挙げられる。
また、熱源2として、好ましくは、内燃機関が挙げられる。
第1デバイス3は、熱源2の温度変化に応じて電気分極するデバイスである。
ここでいう電気分極とは、結晶の歪みにともなう正負イオンの変位により誘電分極し電位差が生じる現象、例えばピエゾ効果、および/または、温度変化により誘電率が変化し電位差が生じる現象、例えば焦電効果などのように、材料に起電力が発生する現象と定義する。
このような第1デバイス3として、より具体的には、例えば、ピエゾ効果により電気分極するデバイス、焦電効果により電気分極するデバイスなどが挙げられる。
ピエゾ効果は、応力または歪みが加えられたときに、その応力または歪みの大きさに応じて電気分極する効果(現象)である。
このようなピエゾ効果により電気分極する第1デバイス3としては、特に制限されず、公知のピエゾ素子(圧電素子)を用いることができる。
第1デバイス3としてピエゾ素子が用いられる場合には、ピエゾ素子は、例えば、その周囲が固定部材により固定され、熱源2に接触するか、または、熱源2の熱を伝達する熱媒体(上記した排気ガス、光など)に接触(曝露)されるように配置される。
固定部材としては、特に制限されず、例えば、後述する第2デバイス4(例えば、電極など)を用いることもできる。
そして、このような場合には、ピエゾ素子は、熱源2の経時的な温度変化により、(場合により熱媒体(上記した排気ガス、光など)を介して)加熱または冷却され、これにより、膨張または収縮する。
このとき、ピエゾ素子は、固定部材により体積膨張が抑制されているため、ピエゾ素子は、固定部材に押圧され、ピエゾ効果(圧電効果)、または、キュリー点付近での相変態により、電気分極する。これにより、詳しくは後述するが、第2デバイス4を介して、ピエゾ素子から電力が取り出される。
また、このようなピエゾ素子は、通常、加熱状態または冷却状態が維持され、その温度が一定(すなわち、体積一定)になると、電気分極が中和され、その後、冷却または加熱されることにより、再度、電気分極する。
そのため、上記したように熱源2が周期的に温度変化し、高温状態と低温状態とが周期的に繰り返される場合などには、ピエゾ素子が周期的に繰り返し加熱および冷却されるため、ピエゾ素子の電気分極およびその中和が、周期的に繰り返される。
その結果、後述する第2デバイス4により、電力が、周期的に変動する波形(例えば、交流、脈流など)として取り出される。
焦電効果は、例えば、絶縁体(誘電体)などを加熱および冷却する時に、その温度変化に応じて絶縁体が電気分極する効果(現象)であって、第1効果および第2効果を含んでいる。
第1効果は、絶縁体の加熱時および冷却時において、その温度変化により自発分極し、絶縁体の表面に、電荷を生じる効果とされている。
また、第2効果は、絶縁体の加熱時および冷却時において、その温度変化により結晶構造に圧力変形が生じ、結晶構造に加えられる応力または歪みにより、圧電分極を生じる効果(ピエゾ効果、圧電効果)とされている。
このような焦電効果により電気分極するデバイスとしては、特に制限されず、公知の焦電素子を用いることができる。
第1デバイス3として焦電素子が用いられる場合には、焦電素子は、熱源2に接触するか、または、熱源2の熱を伝達する熱媒体(上記した排気ガス、光など)に接触(曝露)されるように配置される。
このような場合において、焦電素子は、熱源2の経時的な温度変化により、(場合により熱媒体(上記した排気ガス、光など)を介して)加熱または冷却され、その焦電効果(第1効果および第2効果を含む)により、電気分極する。これにより、詳しくは後述するが、第2デバイス4を介して、焦電素子から電力が取り出される。
また、このような焦電素子は、通常、加熱状態または冷却状態が維持され、その温度が一定になると、電気分極が中和され、その後、冷却または加熱されることにより、再度、電気分極する。
そのため、上記したように熱源2が周期的に温度変化し、高温状態と低温状態とが周期的に繰り返される場合などには、焦電素子が周期的に繰り返し加熱および冷却されるため、焦電素子の電気分極およびその中和が、周期的に繰り返される。
その結果、後述する第2デバイス4により、電力が、周期的に変動する波形(例えば、交流、脈流など)として取り出される。
これら第1デバイス3は、単独使用または2種類以上併用することができる。
このような第1デバイス3として、具体的には、上記したように、公知の焦電素子(例えば、BaTiO、CaTiO、(CaBi)TiO、BaNdTi14、BaSmTi12、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT:Pb(Zr,Ti)O)など)、公知のピエゾ素子(例えば、水晶(SiO)、酸化亜鉛(ZnO)、ロッシェル塩(酒石酸カリウム−ナトリウム)(KNaC)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT:Pb(Zr,Ti)O)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、リチウムテトラボレート(Li)、ランガサイト(LaGaSiO14)、窒化アルミニウム(AlN)、電気石(トルマリン)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)など)、Ca(VO、Ca(VO/Ni、LiNbO、LiNbO/Ni、LiTaO、LiTaO/Ni、Li(Nb0.4Ta0.6)O、Li(Nb0.4Ta0.6)O/Ni、Ca{(Nb,Ta)O、Ca{(Nb,Ta)O/Niなどを用いることができる。
また、第1デバイス3としては、さらに、LaNbO、LiNbO、KNbO、MgNbO、CaNbO、(K1/2Na1/2)NbO、(K1/2Na1/2)NbO/Ni、(Bi1/21/4Na1/4)NbO、(Sr1/100(K1/2Na1/299/100)NbO、(Ba1/100(K1/2Na1/299/100)NbO、(Li1/10(K1/2Na1/29/10)NbO、SrNaNb15、Sr19/10Ca1/10NaNb15、Sr19/10Ca1/10NaNb15/Ni、BaNaNbO15、BaNb、BaNaNbO15/Ni、BaNb/Niなどの誘電体や、例えば、Pb(Mg1/3Nb2/3)O、Pb(Zn1/3Nb2/3)O、Pb(Mg1/3Ta2/3)O、Pb(Yb1/2Nb1/2)O、Pb(Yb1/2Ta1/2)O、Pb(In1/2Nb1/2)O、Pb(Sc1/2Nb1/2)O、Pb(Sc1/2Ta1/2)O、PbTiOなどのリラクサーペロブスカイト型結晶構造の誘電体などを用いることもできる。
第1デバイス3のキュリー点は、例えば、−77℃以上、好ましくは、−10℃以上であり、例えば、1300℃以下、好ましくは、900℃以下である。
また、第1デバイス3(絶縁体(誘電体))の比誘電率は、例えば、1以上、好ましくは、100以上、より好ましくは、2000以上である。
このような発電システム1では、第1デバイス3(絶縁体(誘電体))の比誘電率が高いほど、エネルギー変換効率が高く、高電圧で電力を取り出すことができるが、第1デバイス3の比誘電率が上記下限未満であれば、エネルギー変換効率が低く、得られる電力の電圧が低くなる場合がある。
なお、第1デバイス3(絶縁体(誘電体))は、熱源2の温度変化によって電気分極するが、その電気分極は、電子分極、イオン分極および配向分極のいずれでもよい。
例えば、配向分極によって分極が発現する材料(例えば、液晶材料など)では、その分子構造を変化させることにより、発電効率の向上を図ることができるものと期待されている。
図1において、第2デバイス4は、第1デバイス3から電力を取り出すために設けられる。
第2デバイス4は、上記の第1デバイス3を挟んで対向配置される1対(2つ)の電極22、および、それら電極22に接続される導線としての取出導線27を備えており、第1デバイス3に電気的に接続されている。
電極22は、第1デバイス3を厚み方向両側から挟み込むように、第1デバイス3に接触配置されている。電極22としては、特に制限されず、例えば、銅電極、銀電極などの公知の金属電極が挙げられる。電極22の厚みは、特に制限されず、目的および用途に応じて、適宜設定される。
取出導線27は、第1デバイス3において生じた電力を、バッテリー7に回収するための導線であって、以下に示すように、第1デバイス3から電力を取り出すための環状の電気回路(取出回路)を形成しており、その回路中に、第1デバイス3および電極22と、バッテリー7(後述)とを介在させている。
より具体的には、取出導線27は、第1取出導線27a、第2取出導線27b、第3取出導線27cおよび第4取出導線27dを備えている。
第1取出導線27aは、第1デバイス3の一方側(図1の紙面上側)の電極22と、バッテリー7とを接続する導線である。第1取出導線27aの途中部分には、後述する第1方向(矢印α方向)の電流を許容し、後述する第2方向(矢印β方向)の電流を規制する整流器24が介在されている。
整流器24としては、特に制限されず、例えば、公知のダイオードなどが挙げられる。
第2取出導線27bは、第1デバイス3の他方側(図1の紙面下側)の電極22と、バッテリー7とを接続する導線である。第1取出導線27bの途中部分には、後述する第1取出回路X(図4参照)を開閉する第1スイッチ23が介在されている。
第1スイッチ23としては、特に制限されず、公知のスイッチ機構を採用することができる。また、第1スイッチ23は、後述する制御ユニット10に電気的に接続されており(図1破線参照)、その開閉が制御されている。
第3取出導線27cは、第2取出導線27bの途中部分と、第1取出導線27aの途中部分とを接続する導線である。より具体的には、第3取出導線27cの一端部は、第2取出導線27bにおいて、第1デバイス3(電極22)と、第1スイッチ23との間に接続されている。また、第3取出導線27cの他端部は、第1取出導線27aにおいて、整流器24とバッテリー7との間に接続されている。
第4取出導線27dは、上記の第3取出導線27cとは別途、第2取出導線27bの途中部分と、第1取出導線27aの途中部分とを接続する導線である。より具体的には、第4取出導線27dの一端部は、第2取出導線27bにおいて、バッテリー7と第1スイッチ23との間に接続されている。また、第4取出導線27dの他端部は、第1取出導線27aにおいて、第1デバイス3(電極22)と整流器24との間に接続されている。
また、第3取出導線27cの途中部分、および、第4取出導線27dの途中部分には、それぞれ、後述する第2取出回路Y(図6参照)を開閉する第2スイッチ25が介在されている。
第2スイッチ25としては、特に制限されず、公知のスイッチ機構を採用することができる。また、第2スイッチ25は、後述する制御ユニット10に電気的に接続されており(図1破線参照)、その開閉が制御されている。
なお、第3取出導線27cに介在される第2スイッチ25と、第4取出導線27dに介在される第2スイッチ25とは、一体的に1つのスイッチ機構を構成している。そして、詳しくは後述するように、これら2つの第2スイッチ25が連動することにより、第2取出回路Y(図6参照)が開閉される。
そして、取出導線27は、第1取出導線27a、第2取出導線27b、第3取出導線27cおよび第4取出導線27dによって、第1取出回路X(図4参照)と第2取出回路Y(図6参照)とが形成される。
第1取出回路Xは、第1デバイス3において生じた電力を、第1デバイス3からバッテリー7に向かって、所定の第1方向(矢印α方向)に流れる第1電流として取り出すための環状回路である。
第1取出回路Xは、取出導線27中、図4において太線で示される部分により形成される。具体的には、第1取出回路Xは、第1取出導線27aと、第2取出導線27bとから形成される。また、第1取出回路Xには、上記の整流器24と、第1スイッチ23とが介在されている。
このような第1取出回路Xによって、例えば、第1デバイス3の一方側(紙面上側)が正極、他方側(紙面下側)が負極に電気分極したときに第1デバイス3において生じる電力を、第1方向(図4において、第1デバイス3を基準とした右回り(矢印α方向))の電流として、バッテリー7に回収可能としている。
第2取出回路Yは、第1デバイス3において生じた電力を、第1デバイス3からバッテリー7に向かって、上記の第1方向とは逆の第2方向(矢印β方向)に流れる第2電流として取り出すための環状回路である。
第2取出回路Yは、取出導線27中、図6において太線で示される部分により形成される。具体的には、第1取出導線27aの一部(第1デバイス3と、第1取出導線27aおよび第4取出導線27dの接続点との間の部分、バッテリー7と、第1取出導線27aおよび第3取出導線27cの接続点との間の部分)と、第2取出導線27bの一部(バッテリー7と、第2取出導線27bおよび第4取出導線27dの接続点との間の部分、第1デバイス3と、第2取出導線27bおよび第3取出導線27cの接続点との間の部分)と、第3取出導線27cと、第4取出導線27dとから形成される。また、第2取出回路Yには、上記の第2スイッチ25が介在されている。
このような第2取出回路Yによって、例えば、第1デバイス3の一方側(紙面上側)が負極、他方側(紙面下側)が正極に電気分極したときに第1デバイス3において生じる電力を、第2方向(図6において、第1デバイス3を基準とした左回り(矢印β方向))の電流として、バッテリー7に回収可能としている。
また、このような取出導線27中、第1デバイス3を挟む2点(2つの接続点A)において、印加導線28(後述)の印加専用部分32(後述)が接続されている。
詳しくは、第1取出導線27aおよび第4取出導線27dの接続部分と、整流器24との間に、印加専用部分32(後述)の一端が接続されている。
また、第2取出導線27bおよび第3取出導線27cの接続部分と、第1スイッチ23との間に、印加専用部分32(後述)の他端が接続されている。
これにより、取出導線27の一部(電極22と接続点Aとで区画される部分)が、印加導線28(後述)として共用されている。
つまり、取出導線27は、印加導線28(後述)と共用され、詳しくは後述するように、電圧印加装置9からの電圧を第1デバイス3に印加するために用いられるとともに、第1デバイス3から電力を取り出すために用いられる共用部分29と、印加導線28(後述)と共用されない部分、すなわち、電圧印加装置9からの電圧を第1デバイス3に印加するためには用いられず、第1デバイス3から電力を取り出すために用いられる取出専用部分30とを備えている。
共用部分29は、取出導線27と印加導線28(後述)との接続点(2つの接続点A)から、電極22に至るまでの領域(具体的には、2つの接続点Aと、それぞれの接続点Aに近接する側の電極22との間の領域)であって、その途中部分において、第1デバイス3および1対の電極22が介在されている。
このような共用部分29は、取出導線27の一部であるとともに、印加導線28(後述)の一部でもあり、そのため、第2デバイス4として電力を取り出すために用いられるとともに、電圧印加装置9(後述)として電圧を印加するためにも用いられる。
取出専用部分30は、取出導線27において共用部分29を除く部分である。なお、図示しないが、取出専用部分30には、必要により、例えば、昇圧器、交流/直流変換器(AC−DCコンバーター)などを介在させることもできる。
電圧印加装置9は、第1デバイス3に電圧を印加するため、第1デバイス3に直接または近接して設けられる。
電圧印加装置9は、上記の第1デバイス3に電圧を印加するための電圧印加電源31、および、その電圧印加電源31に接続される印加導線28を備えている。
より具体的には、電圧印加装置9の印加導線28は、上記共用部分29を取出導線27と共用して、環状の電気回路(印加回路)を形成しており、この電気回路(環状の印加導線28)中に、第1デバイス3と、その第1デバイス3を挟んで対向配置される1対(2つ)の電極22と、電圧印加電源31とが介在されている。
つまり、電圧印加装置9の印加導線28は、上記取出導線27と共用される上記共用部分29と、上記取出導線27と共用されない印加専用部分32とを備えている。
印加専用部分32は、印加導線28において共用部分29を除く部分であって、その両端部が、それぞれ、取出導線27の第1デバイス3に対する一方側の途中部分(一方側の接続点A)と、他方側の途中部分(他方側の接続点A)とに、電気的に接続されている。また、印加専用部分32の途中部分には、電圧印加電源31が介在されている。
これにより、電圧印加電源31は、第2デバイス4の電極22に電気的に接続されており、電極22が、電圧印加装置9により電圧を印加するための電極として共用されている。
そのため、この発電システム1では、電圧印加電源31から電圧を印加し、第2デバイス4の電極22および取出導線27を介して、第1デバイス3に電圧を印加することができる。
バッテリー7は、特に制限されず、第1デバイス3において発電された電力を蓄電可能な、公知の蓄電池が挙げられる。バッテリー7の蓄電容量および電圧は、目的および用途に応じて、適宜選択される。
制御ユニット10は、発電システム1における電気的な制御を実行するユニット(例えば、ECU:Electronic Control Unit)であり、メモリおよび中央処理装置(CPU)を備えるマイクロコンピュータで構成されている。
また、制御ユニット10には、第1スイッチ23および第2スイッチ25を制御する制御プログラムが格納されており、後述するように、第1スイッチ23および第2スイッチ25を開閉可能としている。
また、発電システム1は、さらに、第1デバイス3の電圧を検知する第1電圧センサ30と、バッテリー7の電圧を検知する第2電圧センサ31とを備えている。
第1電圧センサ30は、取出導線27の共用部分29において、第1デバイス3を跨ぐように架設されており、これにより、第1デバイス3の電圧を検知可能としている。
また、第1電圧センサ30は、上記の制御ユニット10に電気的に接続されており(破線参照)、検知された第1デバイス3の電圧を、制御ユニット10に入力可能としている。
なお、第1電圧センサ30としては、特に制限されず、公知の電圧計が用いられる。
第2電圧センサ31は、取出導線27の取出専用部分30において、バッテリー7を跨ぐように架設されており、これにより、バッテリー7の電圧を検知可能としている。
また、第2電圧センサ31は、上記の制御ユニット10に電気的に接続されており(破線参照)、検知されたバッテリー7の電圧を、制御ユニット10に入力可能としている。
なお、第2電圧センサ31としては、特に制限されず、公知の電圧計が用いられる。
2.発電
上記の発電システム1により発電するには、例えば、まず、熱源2の温度を経時的に上下、好ましくは、周期的に温度変化させ、その熱源2により、第1デバイス3を、加熱および/または冷却する。
このような発電システム1において、熱源2の温度は、高温状態における温度が、例えば、200〜1200℃、好ましくは、700〜900℃であり、低温状態における温度が、上記の高温状態における温度未満、より具体的には、例えば、100〜800℃、好ましくは、200〜500℃であり、高温状態と低温状態との温度差が、例えば、10〜600℃、好ましくは、20〜500℃である。
また、熱源2が温度変化することによって、第1デバイス3が、熱源2の温度、および、熱源2に対する距離などに応じて、周期的に加熱および冷却される。なお、第1デバイス3の温度は、必要に応じて、図示しない温度センサや公知の温度予測プログラムなどにより検知(または予測)される。
第1デバイス3の温度は、高温状態における温度が、例えば、200〜1200℃、好ましくは、700〜900℃であり、低温状態における温度が、上記の高温状態における温度未満、より具体的には、例えば、100〜800℃、好ましくは、200〜500℃であり、高温状態と低温状態との温度差が、例えば、10〜600℃、好ましくは、20〜500℃である。
第1デバイス3の温度変化の周期(1サイクルの加熱および冷却に所要する時間)は、例えば、0.01秒以上、好ましくは、0.02秒以上であり、例えば、40秒以下、好ましくは、20秒以下である。
そして、第1デバイス3が加熱および冷却されると、第1デバイス3の性質(焦電性、圧電性)により、温度変化に応じて電気分極し、電力を生じさせる。そこで、この発電システム1では、第1デバイス3とバッテリー7とを、任意のタイミングで接続することにより、第1デバイス3において生じた電力を、バッテリー7に取り出すことができる。
より具体的には、例えば、第1デバイス3が昇温状態であるときに、第1デバイス3とバッテリー7とを電気的に切断し、温度変化による電力を第1デバイス3に生じさせる。そして、例えば、第1デバイス3が降温状態であるときに、第1デバイス3とバッテリー7とを電気的に接続して、第1デバイス3において蓄積された電力を、バッテリー7に取り出す。
これにより、熱源2の温度変化に応じた電力を取り出すことができ、熱エネルギーを電気エネルギーとして回収することができる。
また、このような発電システム1では、より効率的に発電するため、第1デバイス3に電圧を印加することができる。
第1デバイス3に電圧を印加する場合には、例えば、第1デバイス3の昇温時に、電圧印加装置9を作動させ、印加導線28を介して、第1デバイス3に電圧を印加する。
印加される電圧(指示電圧)は、特に制限されないが、例えば、5V以上、好ましくは、50V以上であり、例えば、5kV以下、好ましくは、1kV以下である。
これにより、さらに効率的に第1デバイス3を電気分極させることができ、第1デバイス3に電力を生じさせることができる。
そして、第1デバイス3の降温時には、電圧印加装置9を停止させた後、第1デバイス3とバッテリー7とを電気的に接続して、第1デバイス3において生じた電力を、バッテリー7に取り出す。
このように第1デバイス3に電圧を印加することにより、発電効率の向上を図ることができる。
3.制御
上記したように、この発電システム1では、第1デバイス3が加熱されるときに、第1デバイス3に電力が蓄積され、第1デバイス3が冷却されるときに、蓄積された電力(電流)が回収される。
しかし、電力(電流)の回収と同時に、第1デバイス3の冷却によって、第1デバイス3が電気分極して、上記のように回収される電流とは逆方向の電流が生じる場合がある。
このような場合、第1デバイス3の冷却中において、回収される電流と、発生する電流とが、互いに打ち消し合うことにより、エネルギー損失を生じる場合がある。
また、上記した発電システムに1おいて、第1デバイス3からバッテリー7に電力が回収されると、第1デバイス3の電圧が、バッテリー7の電圧より低くなり、その結果、バッテリー7から第1デバイス3に向かって電流の逆流が発生し、エネルギー損失を生じる場合がある。
そこで、この発電システム1では、図2〜図6が参照されるように、第1スイッチ23および第2スイッチ25を制御し、電力を回収する。
より具体的には、この発電システム1では、まず、熱源2により第1デバイス3が加熱され、第1デバイス3が昇温状態になる(図2のA参照)。
このとき、発電システム1では、図3が参照されるように、制御ユニット10の制御によって、第1スイッチ23を開状態にして、第1取出回路Xを開状態にする。また、2つの第2スイッチ25をいずれも開状態にして、第2取出回路Yを開状態にする。
すなわち、第1デバイス3とバッテリー7とを、電気的に切断する。
これにより、図3に示されるように、昇温状態の第1デバイス3が、その温度変化に応じて電気分極(例えば、第1デバイス3の一方側(紙面上側)が正極、他方側(紙面下側)が負極に電気分極)し、第1デバイス3の電圧が上昇する。
その結果、第1デバイス3の電圧が、バッテリー7の電圧よりも高くなる。
なお、第1デバイス3の電圧は、第1電圧センサ30により継続的に検知され、制御ユニット10に入力される。また、バッテリー7の電圧は、第2電圧センサ31により検知され、制御ユニット10に入力される。
また、必要に応じて、第1デバイス3が昇温状態である間、上記したように、電圧印加装置9を作動させ、第1デバイス3に電圧を印加することができる。
次いで、この発電システム1では、上記のように第1デバイス3が加熱され、第1デバイス3の電圧がバッテリー7の電圧よりも高くなった後、第1デバイス3が冷却され、第1デバイス3が降温状態になる(図2のB参照)。
このとき、この発電システム1では、図4が参照されるように、制御ユニット10の制御によって、第1スイッチ23を閉状態にして、第1取出回路Xを閉状態にする。また、2つの第2スイッチ25をいずれも開状態にして、第2取出回路Yを開状態にする。
すなわち、第1デバイス3とバッテリー7とを、第1取出回路Xにより接続する。
これにより、図4に示されるように、第1デバイス3に蓄積された電力を、第1デバイス3からバッテリー7に、所定の第1方向(矢印α方向)に流れる第1電流として、第1取出回路Xを介して取り出す。
なお、このとき、第1デバイス3が冷却され、第1電流と逆向きの第2電流が発生しても、第1取出回路X中における第2電流は、整流器24によって規制されるため、第1電流と第2電流とが打ち消し合うことを抑制できる。
その結果、第1デバイス3の電圧が低下し、バッテリー7の電圧以下になる。
なお、上記したように、電圧印加装置9により第1デバイス3に電圧を印加している場合、第1デバイス3の冷却時には、その電圧の印加を停止する。
次いで、この発電システム1では、上記のように第1電流を取り出した、第1デバイス3の電圧がバッテリー7の電圧以下になった後、第1デバイス3の冷却中に、第1デバイス3とバッテリー7とを電気的に切断する(図2のC参照)。
より具体的には、この発電システム1では、図5が参照されるように、制御ユニット10の制御によって、第1スイッチ23を開状態にして、第1取出回路Xを開状態にする。また、2つの第2スイッチ25をいずれも開状態にして、第2取出回路Yを開状態にする。
すなわち、第1デバイス3とバッテリー7とを、電気的に切断する。
これにより、図5に示されるように、降温状態の第1デバイス3が、その温度変化に応じて、上記とは逆方向に電気分極(例えば、第1デバイス3の一方側(紙面上側)が負極、他方側(紙面下側)が正極に電気分極)し、第1デバイス3の電圧が上昇する。
その結果、第1デバイス3の電圧が、バッテリー7の電圧よりも高くなる。
なお、第1デバイス3の電圧は、第1電圧センサ30により継続的に検知され、制御ユニット10に入力される。また、バッテリー7の電圧は、第2電圧センサ31により検知され、制御ユニット10に入力される。
また、必要に応じて、第1デバイス3が降温状態であり、かつ、第1電流の取り出しが中断されている間、上記したように、電圧印加装置9を作動させ、第1デバイス3に電圧を印加することができる。
そして、この発電システム1では、上記のように第1デバイス3が冷却され、第1デバイス3の電圧がバッテリー7の電圧よりも高くなったときに、第1デバイス3に蓄積された電力を回収する。
より具体的には、この発電システム1では、図6が参照されるように、制御ユニット10の制御によって、第1スイッチ23を開状態にして、第1取出回路Xを開状態にする。また、2つの第2スイッチ25をいずれも閉状態にして、第2取出回路Yを閉状態にする。
すなわち、第1デバイス3とバッテリー7とを、第2取出回路Yにより接続する。
これにより、図6に示されるように、第1デバイス3に蓄積された電力を、第1デバイス3からバッテリー7に、上記の第1方向とは逆の第2方向(矢印β方向)に流れる第2電流を、第2取出回路Yを介して取り出す。
その結果、第1デバイス3の電圧が低下し、バッテリー7の電圧以下になる。
その後、この発電システム1では、上記のように第2電流を取り出し、第1デバイス3の電圧がバッテリー7の電圧以下になった後、第1デバイス3を再度加熱する(図2のA参照)。
また、このとき、図3が参照されるように、制御ユニット10の制御によって、第1スイッチ23を開状態にして、第1取出回路Xを開状態にする。また、2つの第2スイッチ25をいずれも開状態にして、第2取出回路Yを開状態にする。
すなわち、第1デバイス3とバッテリー7とを、電気的に切断する。
このようにして、第1デバイス3を繰り返し加熱および冷却し、また、その温度状態および電圧状態に応じて、第1スイッチ23および第2スイッチ25を操作することにより、第1デバイス3の温度変化により生じる電力を、効率よくバッテリー7に取り出すことができる。
すなわち、このような発電システム1では、第1デバイス3の加熱によって、第1デバイス3の電圧がバッテリー7の電圧よりも高くなった場合、第1デバイス3の冷却が開始されたときに、第1スイッチ23を閉状態にするとともに第2スイッチ25を開状態にして、第1デバイス3からバッテリー7に第1電流を第1取出回路Xを介して取り出す。
また、第1デバイス3の冷却中に、第1電流を取り出すことによって、第1デバイス3の電圧がバッテリー7の電圧以下になったときに、第1スイッチ23を開状態にするとともに第2スイッチ25を開状態にして、第1電流の取り出しを中断する。
そして、第1デバイス3の冷却によって、第1デバイス3の電圧がバッテリー7の電圧よりも高くなったときに、第1スイッチ23を開状態にするとともに第2スイッチ25を閉状態にして、第1デバイス3からバッテリー7に第2電流を第2取出回路Yを介して取り出す。
このような発電システム1では、第1デバイス3が冷却され、第1電流が第1取出回路Xを介して回収されるときに、その回収される第1電流と逆向きの第2電流が発生しても、第1取出回路X中における第2電流が、整流器24によって規制されているため、第1電流と第2電流とが打ち消し合うことを抑制できる。
さらに、上記の発電システムでは、第1電流の回収が完了した後に、第1取出回路Xを開状態にするとともに第2取出回路Yを開状態にして、第1電流の取り出しを中断し、その後、第1デバイス3において生じる第2電流を、第2取出回路Yによって回収する。
そのため、上記の発電システム1は、エネルギー損失を抑制でき、発電効率に優れる。
なお、このような発電システム1は、特に制限されないが、例えば、自動車などに搭載される。
このような場合、第1デバイス3は、例えば、自動車のエキゾーストマニホールドにおける分岐管の内部または表面などに配置され、自動車のエンジンおよび排ガスが、熱源2として用いられる。
そして、エンジンの燃焼サイクルに応じて排ガスの温度が経時的に上下され、第1デバイス3が加熱および/または冷却され、上記の発電システム1により発電される。
なお、上記した説明では、発電システム1は、電圧印加装置9を備えているが、電圧印加装置9を備えていなくてもよい。好ましくは、発電効率の向上を図るため、発電システム1は、電圧印加装置9を備え、上記したように、昇温状態の第1デバイス3に電圧を印加する。
また、上記した説明では、第3デバイスとしてバッテリー7を備えているが、第1デバイス3により生じた電力が蓄積または利用されるデバイスであれば、特に制限されず、バッテリー7に代替して、第3デバイスとして、灯火装置などの電気負荷デバイスなどを備えることもできる。
1 発電システム
2 熱源
3 第1デバイス
4 第2デバイス
7 バッテリー
10 制御ユニット
23 第1スイッチ
25 第2スイッチ

Claims (1)

  1. 温度が経時的に上下する熱源と、
    前記熱源の温度変化により温度が経時的に上下され、電気分極する第1デバイスと、
    前記第1デバイスから電力を取り出すための第2デバイスと、
    前記第1デバイスから取り出された電力が供給される第3デバイスと、
    前記第2デバイスを制御するための制御手段と
    を備え、
    前記第2デバイスは、前記第1デバイスを挟んで対向配置される1対の電極、および、前記電極に接続される導線を備え、
    前記第2デバイスの前記導線は、
    前記第1デバイスから第3デバイスに向かって所定の第1方向に流れる第1電流を取り出すための第1取出回路と、
    前記第1デバイスから第3デバイスに向かって前記第1方向とは逆の第2方向に流れる第2電流を取り出すための第2取出回路とを備え、
    前記第1取出回路には、前記第1方向における電流の流れを許容し、前記第2方向における電流の流れを規制する整流器と、前記第1取出回路を開閉する第1スイッチとが介在されており、
    前記第2取出回路には、前記第2取出回路を開閉する第2スイッチが介在されており、
    前記制御手段は、
    前記第1デバイスの加熱によって、前記第1デバイスの電圧が前記第3デバイスの電圧よりも高くなった場合、前記第1デバイスの冷却が開始されたときに、前記第1取出回路を閉状態にするとともに前記第2取出回路を開状態にして、前記第1デバイスから前記第3デバイスに前記第1電流を前記第1取出回路を介して取り出し、
    前記第1電流の取り出しによって、前記第1デバイスの電圧が前記第3デバイスの電圧以下になったときに、前記第1取出回路を開状態にするとともに前記第2取出回路を開状態にして、第1電流の取り出しを中断し、
    前記第1デバイスの冷却によって、前記第1デバイスの電圧が前記第3デバイスの電圧よりも高くなったときに、前記第1取出回路を開状態にするとともに前記第2取出回路を閉状態にして、前記第1デバイスから前記第3デバイスに前記第2電流を前記第2取出回路を介して取り出す
    ことを特徴とする、発電システム。
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