JP6355504B2 - 発電回路および発電システム - Google Patents

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本発明は、発電回路および発電システム、詳しくは、自動車などの車両に搭載される発電システム、および、その発電システムにおいて採用される発電回路に関する。
従来、自動車エンジンなどの内燃機関や、ボイラー、空調設備などの熱交換器、発電機、モータなどの電動機関、照明などの発光装置などの各種エネルギー利用装置では、例えば、排熱、光などとして、多くの熱エネルギーが放出および損失されている。
近年、省エネルギー化の観点から、放出される熱エネルギーを回収し、エネルギー源として再利用することが要求されている。そのようなシステムとして、具体的には、例えば、温度が経時的に上下する熱源と、その熱源の温度変化に応じて、ピエゾ効果、焦電効果、ゼーベック効果などにより電気分極する第1デバイス(誘電体など)と、第1デバイスから電力を取り出すため、第1デバイスを挟むように対向配置される第2デバイス(電極など)とを備える発電システムが提案されており、さらに、より効率的に発電するために、電圧印加装置によって、第1デバイスの昇温中に第1デバイスに電圧を印加し、また、降温中には電圧の印加を停止することが提案されている。また、その発電システムを自動車などに積載すること、さらには、そのような場合に第1デバイス(誘電体など)を自動車の排ガスが供給される排気管内に配置することが、提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
上記した発電システムでは、得られた電力は、第1デバイスから第2デバイスを介してバッテリーに蓄積され、必要に応じて消費可能とされる。
特開2014−113028号公報
一方、このような発電システムでは、第1デバイス(誘電体など)による発電に際して電圧印加装置が用いられるため、回路外部からの電力投入を必要とするという不具合がある。
そこで、本発明の目的は、外部からの電力投入を不要とし、発電素子から効率よく電力を取り出すことができる発電回路および発電システムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の発電回路は、温度が経時的に上下されることにより電気分極する発電素子を備える発電ユニットと、前記発電素子から取り出された電力が供給される受電ユニットと、前記発電ユニットおよび前記受電ユニットを接続するように構成される一対の主導線と、一対の前記主導線間を架設するように接続される第1副導線、および、前記第1副導線に介在されるコイルを備える第1蓄電ユニットと、前記第1蓄電ユニットと並列的に、一対の前記主導線間を架設するように接続される第2副導線、および、前記第2副導線に介在されるコンデンサを備える第2蓄電ユニットと、前記主導線に備えられ、前記主導線における電流の流れを制御するための主導線スイッチと、前記第1副導線に備えられ、前記第1副導線における電流の流れを制御するための第1副導線スイッチと、前記第2副導線に備えられ、前記第2副導線における電流の流れ制御するための第2副導線スイッチとを備えることを特徴としている。
また、本発明の発電システムは、上記の発電回路と、前記発電素子の温度を経時的に上下させる熱源と、前記発電素子の温度を検知する温度検知手段と、前記発電素子の電圧を検知する電圧検知手段と、前記温度検知手段および前記電圧検知手段による検知に基づいて、前記主導線スイッチ、前記第1副導線スイッチおよび前記第2副導線スイッチを制御するための制御手段とを備えることを特徴としている。
また、本発明の発電システムでは、前記制御手段は、
(1)前記発電素子の温度低下開始時に、前記発電素子における正電圧に由来する電流が、前記主導線の第1方向、および、前記第1副導線の第1方向に沿って流れ、前記コイルにエネルギーが蓄積されるように、前記主導線スイッチ、前記第1副導線スイッチおよび前記第2副導線スイッチを制御し、
(2)次いで、前記発電素子の温度低下中に、前記発電素子に負電圧が生じ、その電圧値が所定値に達した時に、前記コイルに蓄積されたエネルギーに由来する電流が、前記第1副導線の第1方向、および、前記第2副導線の第1方向に沿って流れ、前記コンデンサにエネルギーが蓄積されるように、前記主導線スイッチ、前記第1副導線スイッチおよび前記第2副導線スイッチを制御し、
(3)次いで、前記発電素子の温度低下中において、前記発電素子に生じる負電圧に由来する電流が、前記主導線の第1方向の逆方向である第2方向、および、前記第2副導線の第1方向に沿って流れ、前記コンデンサにエネルギーが蓄積されるように、前記主導線スイッチ、前記第1副導線スイッチおよび前記第2副導線スイッチを制御し、
(4)次いで、前記発電素子の温度上昇開始時に、前記コンデンサに蓄積されたエネルギーに由来する電流が、前記第1副導線の第1方向の逆方向である第2方向、および、前記第2副導線の第1方向の逆方向である第2方向に沿って流れ、前記コイルにエネルギーが蓄積されるように、前記主導線スイッチ、前記第1副導線スイッチおよび前記第2副導線スイッチを制御し、
(5)次いで、前記発電素子の温度上昇中において、前記コイルに蓄積されたエネルギーに由来する電流が、前記主導線の第2方向、および、前記第1副導線の第2方向に沿って流れ、前記発電素子に正電圧が印加されるように、前記主導線スイッチ、前記第1副導線スイッチおよび前記第2副導線スイッチを制御し、
(6)次いで、前記発電素子の温度上昇中において、前記発電素子に生じた正電圧に由来する電流が、前記主導線の第1方向に沿って流れ、前記受電ユニットに電流が供給されるように、前記主導線スイッチ、前記第1副導線スイッチおよび前記第2副導線スイッチを制御することが好適である。
本発明の発電回路および発電システムによれば、発電ユニットにおいて生じるエネルギーを用いて、発電素子に電圧を印加することができるため、外部からの電力投入を不要とし、発電素子から効率よく電力を取り出すことができる。
図1は、本発明の発電回路の一実施形態の模式図である。 図2は、図1に示す発電回路が採用される発電システムの模式図である。 図3は、図1に示す発電回路における第1制御状態を示す模式図である。 図4は、図1に示す発電回路における第2制御状態を示す模式図である。 図5は、図1に示す発電回路における第3制御状態を示す模式図である。 図6は、図1に示す発電回路における第4制御状態を示す模式図である。 図7は、図1に示す発電回路における第5制御状態を示す模式図である。 図8は、図1に示す発電回路における第6制御状態を示す模式図である。
図1において、発電回路1は、発電ユニット2と、受電ユニット3と、それらを電気的に接続する一対の主導線4と、主導線4に架設される第1蓄電ユニット6および第2蓄電ユニット8とを備えている。
発電ユニット2は、発電素子9、および、発電素子9を挟んで対向配置される一対の電極(図示せず)を備えている。なお、図1において、発電素子9は、コンデンサ記号で表記される。
発電素子9は、温度が経時的に上下されることにより電気分極するデバイスである。
ここでいう電気分極とは、結晶の歪みにともなう正負イオンの変位により誘電分極し電位差が生じる現象、例えばピエゾ効果、および/または、温度変化により誘電率が変化し電位差が生じる現象、例えば焦電効果などのように、材料に起電力が発生する現象と定義する。
このような発電素子9として、より具体的には、例えば、ピエゾ効果により電気分極するデバイス、焦電効果により電気分極するデバイスなどが挙げられる。
ピエゾ効果は、応力または歪みが加えられたときに、その応力または歪みの大きさに応じて電気分極する効果(現象)である。
このようなピエゾ効果により電気分極する発電素子としては、特に制限されず、公知のピエゾ素子(圧電素子)を用いることができる。
発電素子9としてピエゾ素子が用いられる場合には、ピエゾ素子は、例えば、その周囲が固定部材により固定される。固定部材としては、特に制限されず、例えば、電極(図示せず)を用いることもできる。
焦電効果は、例えば、絶縁体(誘電体)などを加熱および冷却する時に、その温度変化に応じて絶縁体が電気分極する効果(現象)であって、第1効果および第2効果を含んでいる。
第1効果は、絶縁体の加熱時および冷却時において、その温度変化により自発分極し、絶縁体の表面に、電荷を生じる効果とされている。
また、第2効果は、絶縁体の加熱時および冷却時において、その温度変化により結晶構造に圧力変形が生じ、結晶構造に加えられる応力または歪みにより、圧電分極を生じる効果(ピエゾ効果、圧電効果)とされている。
このような焦電効果により電気分極するデバイスとしては、特に制限されず、公知の焦電素子を用いることができる。
このような発電素子9として、具体的には、公知の焦電素子(例えば、BaTiO、CaTiO、(CaBi)TiO、BaNdTi14、BaSmTi12、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT:Pb(Zr,Ti)O)など)、公知のピエゾ素子(例えば、水晶(SiO)、酸化亜鉛(ZnO)、ロッシェル塩(酒石酸カリウム−ナトリウム)(KNaC)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT:Pb(Zr,Ti)O)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、リチウムテトラボレート(Li)、ランガサイト(LaGaSiO14)、窒化アルミニウム(AlN)、電気石(トルマリン)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)など)、Ca(VO、Ca(VO/Ni、LiNbO、LiNbO/Ni、LiTaO、LiTaO/Ni、Li(Nb0.4Ta0.6)O、Li(Nb0.4Ta0.6)O/Ni、Ca{(Nb,Ta)O、Ca{(Nb,Ta)O/Niなどを用いることができる。
また、発電素子9としては、さらに、LaNbO、LiNbO、KNbO、MgNbO、CaNbO、(K1/2Na1/2)NbO、(K1/2Na1/2)NbO/Ni、(Bi1/21/4Na1/4)NbO、(Sr1/100(K1/2Na1/299/100)NbO、(Ba1/100(K1/2Na1/299/100)NbO、(Li1/10(K1/2Na1/29/10)NbO、SrNaNb15、Sr19/10Ca1/10NaNb15、Sr19/10Ca1/10NaNb15/Ni、BaNaNbO15、BaNb、BaNaNbO15/Ni、BaNb/Niなどの誘電体を用いることもできる。
これら発電素子9は、単独使用または2種類以上併用することができる。
また、発電素子9は、通常、公知の方法によりポーリング処理されて用いられる。
発電素子9のキュリー点は、例えば、−77℃以上、好ましくは、−10℃以上であり、例えば、1300℃以下、好ましくは、900℃以下である。
また、発電素子9(絶縁体(誘電体))の比誘電率は、例えば、1以上、好ましくは、100以上、より好ましくは、2000以上である。
このような発電回路1では、発電素子9(絶縁体(誘電体))の比誘電率が高いほど、エネルギー変換効率が高く、高電圧で電力を取り出すことができるが、発電素子の比誘電率が上記下限未満であれば、エネルギー変換効率が低く、得られる電力の電圧が低くなる場合がある。
なお、発電素子9(絶縁体(誘電体))は、温度変化によって電気分極するが、その電気分極は、電子分極、イオン分極および配向分極のいずれでもよい。
例えば、配向分極によって分極が発現する材料(例えば、液晶材料など)では、その分子構造を変化させることにより、発電効率の向上を図ることができるものと期待されている。
受電ユニット3は、上記の発電素子9から取り出された電力が供給されるユニットであって、受電コンデンサ10と、ブリッジダイオード11とを備えている。
受電コンデンサ10は、発電素子9から取り出された電力を受電し、蓄積するデバイスであって、ブリッジダイオード11を介して、発電素子9に電気的に接続されている。
ブリッジダイオード11は、4つのダイオードを備える整流装置であって、発電素子9から得られる交流電圧を直流電圧に変換し、その電流を整流するために、発電素子9と受電コンデンサ10との間に介在されている。
このようなブリッジダイオード11としては、公知のブリッジダイオードデバイスを採用することができる。
主導線4は、発電ユニット2と受電ユニット3とを接続するように構成される一対の導線であって、一方側(図1における紙面左側)端部が発電ユニット2に接続され、他方側(図1における紙面右側)端部が受電ユニット3に接続されている。
また、主導線4は、主導線スイッチ14を備えている。
主導線スイッチ14は、主導線4における電流の流れを制御(方向決定)するためのスイッチであって、一対(2つ)の主導線開閉機構15と、一対の主導線開閉機構15のそれぞれに対して並列的に接続される主導線整流回路16とからなる。
以下において、2つの主導線開閉機構15および主導線整流回路16を区別する場合には、一方側(図1における紙面左側)の主導線開閉機構15および主導線整流回路16を、主導線開閉機構15Aおよび主導線整流回路16Aとする。また、一方側に対する他方側(図1における紙面右側)の主導線開閉機構15および主導線整流回路16を、主導線開閉機構15Bおよび主導線整流回路16Bとする。
一対(2つ)の主導線開閉機構15は、公知の回路開閉機構であって、第1蓄電ユニット6よりも発電ユニット2側において、互いに間隔を隔てて、隣接配置されている。
主導線開閉機構15は、主導線4に介在されている。
主導線整流回路16は、主導線開閉機構15を跨ぐように主導線4に接続されるバイパス導線と、その導線に介在されるダイオードとを備えている。
ダイオードは、主導線4における電流の流れる方向を規制するために設けられている。
より具体的には、主導線整流回路16Aに備えられるダイオードは、発電ユニット2、主導線4および受電ユニット3により形成される回路において、第1方向(図1紙面右回り(図1矢印参照))の電流を阻止し、その第1方向の逆方向である第2方向(図1紙面左回り(図1矢印参照))の電流を許容するように、設けられている。
一方、主導線整流回路16Bに備えられるダイオードは、発電ユニット2、主導線4および受電ユニット3を繋ぐ回路において、第1方向(図1紙面右回り(図1矢印参照))の電流を許容し、第2方向(図1紙面左回り(図1矢印参照))の電流を阻止するように、設けられている。
このような主導線スイッチ14では、主導線開閉機構15の開閉によって、主導線4を流れる電流の方向が規制される。
すなわち、主導線開閉機構15Aが開状態であり、主導線開閉機構15Bが閉状態である場合には、電流は、開状態の主導線開閉機構15Aを迂回するように、主導線整流回路16Aを通過する。このような場合、主導線整流回路16Aに介在されるダイオードによって、主導線4を流れる電流の方向が、決定される。
また、主導線開閉機構15Aが閉状態であり、主導線開閉機構15Bが開状態である場合には、電流は、開状態の主導線開閉機構15Bを迂回するように、主導線整流回路16Bを通過する。このような場合、主導線整流回路16Bに介在されるダイオードによって、主導線4を流れる電流の方向が、決定される。
なお、主導線開閉機構15Aおよび主導線開閉機構15Bの両方が開状態である場合には、電流は、主導線スイッチ14を通過できず、また、主導線開閉機構15Aおよび主導線開閉機構15Bの両方が閉状態である場合には、電流は、方向を規制されることなく、主導線開閉機構15Aおよび主導線開閉機構15Bを通過できる。
第1蓄電ユニット6は、一対の主導線4間を架設するように接続される第1副導線5と、その第1副導線5に介在されるコイル20とを備えている。
第1副導線5は、主導線4間を架設する導線であって、一方側(図1における紙面上側)端部が、一対の主導線4の一方側(図1における紙面上側)の途中部分に接続され、他方側(図1における紙面下側)端部が、一対の主導線4の他方側(図1における紙面下側)の途中部分に接続されている。
また、第1副導線5は、第1副導線スイッチ17を備えている。
第1副導線スイッチ17は、第1副導線5における電流の流れを制御(方向決定)するためのスイッチであって、一対(2つ)の第1副導線開閉機構18と、一対の第1副導線開閉機構18のそれぞれに対して並列的に接続される第1副導線整流回路19とからなる。
以下において、2つの第1副導線開閉機構18および第1副導線整流回路19を区別する場合には、一方側(図1における紙面上側)の第1副導線開閉機構18および第1副導線整流回路19を、第1副導線開閉機構18Aおよび第1副導線整流回路19Aとする。また、一方側に対する他方側(図1における紙面下側)の第1副導線開閉機構18および第1副導線整流回路19を、第1副導線開閉機構18Bおよび第1副導線整流回路19Bとする。
一対(2つ)の第1副導線開閉機構18は、公知の回路開閉機構であって、第1副導線5の途中部分において、コイル20を挟むように、互いに間隔を隔てて配置されている。
第1副導線開閉機構18は、第1副導線5に介在されている。
第1副導線整流回路19は、第1副導線開閉機構18を跨ぐように第1副導線5に接続されるバイパス導線と、その導線に介在されるダイオードとを備えている。
ダイオードは、第1副導線5における電流の流れる方向を規制するために設けられている。
より具体的には、第1副導線整流回路19Aに備えられるダイオードは、第1副導線5における第1方向(図1紙面上から下へ向かう方向(図1矢印参照))の電流を阻止し、その第1方向の逆方向である第2方向(図1紙面下から上へ向かう方向(図1矢印参照))の電流を許容するように、設けられている。
一方、第1副導線整流回路19Bに備えられるダイオードは、第1副導線5における第1方向(図1紙面上から下へ向かう方向(図1矢印参照))の電流を許容し、第2方向(図1紙面下から上へ向かう方向(図1矢印参照))の電流を阻止するように、設けられている。
このような第1副導線スイッチ17では、第1副導線5を流れる電流の方向が、第1副導線開閉機構18の開閉によって規制される。
すなわち、第1副導線開閉機構18Aが開状態であり、第1副導線開閉機構18Bが閉状態である場合には、電流は、開状態の第1副導線開閉機構18Aを迂回するように、第1副導線整流回路19Aを通過する。このような場合、第1副導線整流回路19Aに介在されるダイオードによって、第1副導線5を流れる電流の方向が、決定される。
また、第1副導線開閉機構18Aが閉状態であり、第1副導線開閉機構18Bが開状態である場合には、電流は、開状態の第1副導線開閉機構18Bを迂回するように、第1副導線整流回路19Bを通過する。このような場合、第1副導線整流回路19Bに介在されるダイオードによって、第1副導線5を流れる電流の方向が、決定される。
なお、第1副導線開閉機構18Aおよび第1副導線開閉機構18Bの両方が開状態である場合には、電流は、第1副導線スイッチ17を通過できず、また、第1副導線開閉機構18Aおよび第1副導線開閉機構18Bの両方が閉状態である場合には、電流は、方向を規制されることなく、第1副導線開閉機構18Aおよび第1副導線開閉機構18Bを通過できる。
コイル20は、電気回路に採用される公知のコイルであって、一対の第1副導線開閉機構18の間において、第1副導線5に介在されるように設けられている。
コイル20の巻数は、特に制限されず、目的および用途に応じて、適宜設定される。
第2蓄電ユニット8は、第1蓄電ユニット6と並列的に接続される蓄電ユニットであり、一対の主導線4間を架設するように接続される第2副導線7と、その第2副導線7に介在されるコンデンサ21とを備えている。
第2副導線7は、上記の第1副導線5と並列的に主導線4間を架設する導線であって、一方側(図1における紙面上側)端部が、一対の主導線4の一方側(図1における紙面上側)の途中部分に接続され、他方側(図1における紙面下側)端部が、一対の主導線4の他方側(図1における紙面下側)の途中部分に接続されている。
このような第2副導線7は、図1において、第1副導線5よりも受電ユニット3側に接続されている。
また、第2副導線7は、第2副導線スイッチ22を備えている。
第2副導線スイッチ22は、第2副導線7における電流の流れを制御(方向決定)するためのスイッチであって、一対(2つ)の第2副導線開閉機構23と、一対の第2副導線開閉機構23のそれぞれに対して並列的に接続される第2副導線整流回路24とからなる。
以下において、2つの第2副導線開閉機構23および第2副導線整流回路24を区別する場合には、一方側(図1における紙面上側)の第2副導線開閉機構23および第2副導線整流回路24を、第2副導線開閉機構23Aおよび第2副導線整流回路24Aとする。また、一方側に対する他方側(図1における紙面下側)の第2副導線開閉機構23および第2副導線整流回路24を、第2副導線開閉機構23Bおよび第2副導線整流回路24Bとする。
一対(2つ)の第2副導線開閉機構23は、公知の回路開閉機構であって、第2副導線7の途中部分において、コンデンサ21を挟むように、互いに間隔を隔てて配置されている。
第2副導線開閉機構23は、第2副導線7に介在されている。
第2副導線整流回路24は、第2副導線開閉機構23を跨ぐように第2副導線7に接続されるバイパス導線と、その導線に介在されるダイオードとを備えている。
ダイオードは、第2副導線7における電流の流れる方向を規制するために設けられている。
より具体的には、第2副導線整流回路24Aに備えられるダイオードは、第2副導線7における第1方向(図1紙面下から上へ向かう方向(図1矢印参照))の電流を許容し、その第1方向の逆方向である第2方向(図1紙面上から下へ向かう方向(図1矢印参照))の電流を阻止するように、設けられている。
一方、第2副導線整流回路24Bに備えられるダイオードは、第2副導線7における第1方向(図1紙面下から上へ向かう方向(図1矢印参照))の電流を阻止し、第2方向(図1紙面上から下へ向かう方向(図1矢印参照))の電流を許容するように、設けられている。
このような第2副導線スイッチ22では、第2副導線7を流れる電流の方向が、第2副導線開閉機構23の開閉によって規制される。
すなわち、第2副導線開閉機構23Aが開状態であり、第2副導線開閉機構23Bが閉状態である場合には、電流は、開状態の第2副導線開閉機構23Aを迂回するように、第2副導線整流回路24Aを通過する。このような場合、第2副導線整流回路24Aに介在されるダイオードによって、第2副導線7を流れる電流の方向が、決定される。
また、第2副導線開閉機構23Aが閉状態であり、第2副導線開閉機構23Bが開状態である場合には、電流は、開状態の第2副導線開閉機構23Bを迂回するように、第2副導線整流回路24Bを通過する。このような場合、第2副導線整流回路24Bに介在されるダイオードによって、第2副導線7を流れる電流の方向が、決定される。
なお、第2副導線開閉機構23Aおよび第2副導線開閉機構23Bの両方が開状態である場合には、電流は、第2副導線スイッチ22を通過できず、また、第2副導線開閉機構23Aおよび第2副導線開閉機構23Bの両方が閉状態である場合には、電流は、方向を規制されることなく、第2副導線開閉機構23Aおよび第2副導線開閉機構23Bを通過できる。
コンデンサ21は、電気回路に採用される公知のコンデンサであって、一対の第2副導線開閉機構23の間において、第1副導線7に介在されるように設けられており、電気エネルギーを蓄積可能とされている。
コンデンサ21の静電容量は、特に制限されず、目的および用途に応じて、適宜設定される。
このような発電回路1は、以下に示す発電システム31、具体的には、発電素子9から電力を取り出し、その電力を受電ユニット3に供給する発電システム31において、好適に用いられる。
図2において、発電システム31は、上記の発電回路1と、その発電回路1中の発電素子9の温度を経時的に上下させる熱源32と、発電素子9の温度を検知する温度検知手段としての温度センサ33と、発電素子9の電圧を検知する電圧検知手段としての電圧センサ35と、温度センサ33および電圧センサ35の検知に基づいて発電回路1の各スイッチを制御する制御手段としての制御ユニット34とを備えている。なお、図2には、発電回路1を簡略化し、模式的に示している。
熱源32としては、温度が経時的に上下する熱源であれば、特に制限されないが、例えば、内燃機関、発光装置などの各種エネルギー利用装置が挙げられる。
内燃機関は、例えば、車両などの動力を出力する装置であって、例えば、単気筒型または多気筒型が採用されるとともに、その各気筒において、多サイクル方式(例えば、2サイクル方式、4サイクル方式、6サイクル方式など)が採用される。
このような内燃機関では、各気筒において、ピストンの昇降運動が繰り返されており、これにより、例えば、4サイクル方式では、吸気工程、圧縮工程、爆発工程、排気工程などが順次実施され、燃料が燃焼され、動力が出力されている。
このような内燃機関において、排気工程では、高温の排気ガスが、排気ガス管を介して排気され、その排気ガスを熱媒体として熱エネルギーが伝達され、排気ガス管の内部温度が上昇する。
一方、その他の工程(排気工程を除く工程)では、排気ガス管中の排気ガス量が低減されるため、排気ガス管の内部温度は、排気工程に比べて、下降する。
このように、内燃機関の温度は、排気工程において上昇し、吸気工程、圧縮工程および爆発工程において下降し、つまり、経時的に上下する。
とりわけ、上記の各工程は、ピストンサイクルに応じて、周期的に順次繰り返されるため、内燃機関における各気筒の排気ガス管の内部は、上記の各工程の繰り返しの周期に伴って、周期的に温度変化、より具体的には、高温状態と低温状態とが、周期的に繰り返される。
発光装置は、点灯(発光)時には、例えば、赤外線、可視光などの光を熱媒体として、その熱エネルギーにより温度上昇し、一方、消灯時には温度低下する。そのため、発光装置は、経時的に、点灯(発光)および消灯することにより、その温度が経時的に上下する。
とりわけ、例えば、発光装置が、経時的に照明の点灯および消灯が断続的に繰り返される発光装置(明滅(点滅)式の発光装置)である場合には、その発光装置は、点灯(発光)時における光の熱エネルギーにより、周期的に温度変化、より具体的には、高温状態と低温状態とが、周期的に繰り返される。
また、熱源32としては、さらに、例えば、複数の熱源を備え、それら複数の熱源間の切り替えにより、温度変化を生じることもできる。
より具体的には、例えば、熱源として、低温熱源(冷却材など)と、その低温熱源より温度の高い高温熱源(例えば、加熱材など)との2つの熱源を用意し、経時的に、それら低温熱源および高温熱源を、交互に切り替えて用いる形態が挙げられる。
これにより、熱源としての温度を、経時的に上下させることができ、とりわけ、低温熱源および高温熱源の切り替えを、周期的に繰り返すことにより、周期的に温度変化させることができる。
切り替え可能な複数の熱源を備える熱源32としては、特に制限されないが、例えば、燃焼用低温空気供給系、蓄熱式熱交換器、高温ガス排気系、および、供給/排気切替弁を備えた高温空気燃焼炉(例えば、再公表96−5474号公報に記載される高温気体発生装置)、例えば、高温熱源、低温熱源および水素吸蔵合金を用いた海水交換装置(水素吸蔵合金アクチュエータ式海水交換装置)などが挙げられる。
これら熱源32としては、上記熱源を単独使用または2種類以上併用することができる。
熱源32として、好ましくは、経時により周期的に温度変化する熱源が挙げられる。
また、熱源32として、好ましくは、内燃機関が挙げられる。
このような熱源32は、発電素子9を加熱および/または冷却するため、発電素子9に接触または近接配置される。
温度センサ33は、発電素子9の温度を検知するため、発電素子9に近接または接触して設けられる。温度センサ33は、発電素子9の温度として、発電素子9の表面温度を直接検知するか、または、発電素子9の周囲の雰囲気温度を検知する。温度センサ33としては、例えば、赤外放射温度計や、熱電対温度計などの公知の温度センサが用いられる。
電圧センサ35は、発電素子9の電圧を検知するためのセンサであって、発電素子9を跨ぐように、主導線4に電気的に接続されている。電圧センサ35としては、特に制限されず、公知のセンサが用いられる。
制御ユニット34は、発電システム31における電気的な制御を実行するユニット(例えば、ECU:Electronic Control Unit)であり、CPU、ROMおよびRAMなどを備えるマイクロコンピュータで構成されている。
制御ユニット34は、温度センサ33、電圧センサ35、主導線スイッチ14、第1副導線スイッチ17および第2副導線スイッチ22に電気的に接続されている(破線参照)。これによって、詳しくは後述するが、上記した温度センサ33によって検知される発電素子9の温度、および、上記した電圧センサ35により検知される発電素子9の電圧に応じて、主導線スイッチ14、第1副導線スイッチ17および第2副導線スイッチ22を制御し、これにより、発電回路1における各導線を開閉可能としている。
また、この発電システム31では、必要により、コンデンサ21に電圧センサ(図示せず)が備えられ、コンデンサ21の電圧(蓄電状態)がモニタリングされる。
このような発電システム31により発電するには、例えば、まず、熱源32の温度を経時的に上下、好ましくは、周期的に温度変化させ、その熱源32により、発電素子9を、加熱および/または冷却する。
熱源32の温度は、高温状態における温度が、例えば、200〜1200℃、好ましくは、700〜900℃であり、低温状態における温度が、上記の高温状態における温度未満、より具体的には、例えば、100〜800℃、好ましくは、200〜500℃であり、高温状態と低温状態との温度差が、例えば、10〜600℃、好ましくは、20〜500℃である。
また、それら高温状態と低温状態との繰り返し周期は、例えば、10〜400サイクル/秒、好ましくは、30〜100サイクル/秒である。
そして、このような温度変化に応じて、上記した発電素子9を、好ましくは、周期的に電気分極させる。
より具体的には、発電素子9としてピエゾ素子が用いられる場合には、ピエゾ素子は、例えば、その周囲が固定部材により固定され、熱源32に接触するか、または、熱源32の熱を伝達する熱媒体(上記した排気ガス、光など)に接触(曝露)されるように配置される。そして、ピエゾ素子は、熱源32の経時的な温度変化により、(場合により熱媒体(上記した排気ガス、光など)を介して)加熱または冷却され、これにより、膨張または収縮する。このとき、ピエゾ素子は、固定部材により体積膨張が抑制されているため、ピエゾ素子は、固定部材に押圧され、ピエゾ効果(圧電効果)、または、キュリー点付近での相変態により、電気分極する。
また、このようなピエゾ素子は、通常、加熱状態または冷却状態が維持され、その温度が一定(すなわち、体積一定)になると、電気分極が中和され、その後、冷却または加熱されることにより、再度、電気分極する。そのため、上記したように熱源32が周期的に温度変化し、高温状態と低温状態とが周期的に繰り返される場合などには、ピエゾ素子が周期的に繰り返し加熱および冷却されるため、ピエゾ素子の電気分極およびその中和が、周期的に繰り返される。
また、発電素子として焦電素子が用いられる場合には、焦電素子は、熱源32に接触するか、または、熱源32の熱を伝達する熱媒体(上記した排気ガス、光など)に接触(曝露)されるように配置される。このような場合において、焦電素子は、熱源32の経時的な温度変化により、(場合により熱媒体(上記した排気ガス、光など)を介して)加熱または冷却され、その焦電効果(第1効果および第2効果を含む)により、電気分極する。
また、このような焦電素子は、通常、加熱状態または冷却状態が維持され、その温度が一定になると、電気分極が中和され、その後、冷却または加熱されることにより、再度、電気分極する。そのため、上記したように熱源32が周期的に温度変化し、高温状態と低温状態とが周期的に繰り返される場合などには、焦電素子が周期的に繰り返し加熱および冷却されるため、焦電素子の電気分極およびその中和が、周期的に繰り返される。
このようにして、発電素子9は経時的に温度変化し、その温度変化に応じて、電気分極する。より具体的には、この発電システム31では、発電素子9が加熱され、温度上昇する場合には、発電素子9に正電圧が生じ、また、発電素子9が冷却され、温度低下する場合には、発電素子9に負電圧が生じる。
一方、このような発電システム31では、より効率的に発電するため、発電素子9の温度状態に応じて、発電素子9に電圧を印加することが要求される。
そこで、以下に示すように、制御ユニット34により主導線スイッチ14、第1副導線スイッチ17および第2副導線スイッチ22を制御し、発電素子9により生じる電力によって、発電素子9に電圧を印加する。
より具体的には、この発電システム31では、まず、発電素子9を加熱し、温度上昇させることにより、発電素子9に正電圧を生じさせる。
(1)次いで、この発電システム31では、図3に示されるように、発電素子9の温度低下開始時に、発電素子9における正電圧に由来する電流が、主導線4の第1方向、および、第1副導線5の第1方向に沿って流れ、コイル20にエネルギーが蓄積されるように、主導線スイッチ14、第1副導線スイッチ17および第2副導線スイッチ22を制御する(第1制御状態)。
より具体的には、この発電システム31では、上記した熱源32による加熱および/または冷却とともに、温度センサ33によって、発電素子9の温度を連続的に測定し、発電素子9が昇温状態であるか、降温状態であるかが検知される。
例えば、温度センサ33によって検知される発電素子9の温度が、予め設定された所定の値(例えば、0.2℃/sなど)以上上昇したときに、昇温状態(温度上昇中)であると検知され、また、発電素子9の温度が、予め設定された所定の値(例えば、0.2℃/sなど)以上下降したときに、降温状態(温度低下中)であると検知される。
そして、発電素子9の温度低下が開始したと検知されたタイミングで、主導線スイッチ14の主導線開閉機構15Aを閉状態とし、主導線開閉機構15Bを開状態とする。
また、第1副導線スイッチ17の第1副導線開閉機構18Aを閉状態とし、第1副導線開閉機構18Bを開状態とする。
また、第2副導線スイッチ22の第2副導線開閉機構23Aを開状態とし、第2副導線開閉機構23Bを開状態とする。
これにより、発電素子9とコイル20とが電気的に接続され、また、発電素子9およびコイル20と、コンデンサ21とが電気的に切断される。
その結果、発電素子9における正電圧に由来する電流が、主導線整流回路16B、および、第1副導線整流回路19Bを介して流れる。すなわち、電流は、主導線4の第1方向、および、第1副導線5の第1方向に沿って流れ、コイル20に磁束が生じ、エネルギーが蓄積される(図3太線参照)。
(2)次いで、この発電システム31では、図4に示されるように、発電素子9の温度低下中に、発電素子9に負電圧が生じ、その電圧値が所定値に達した時に、コイル20に蓄積されたエネルギーに由来する電流が、第1副導線5の第1方向、および、第2副導線7の第1方向に沿って流れ、コンデンサ21にエネルギーが蓄積されるように、主導線スイッチ14、第1副導線スイッチ17および第2副導線スイッチ22を制御する(第2制御状態)。
より具体的には、上記(1)のように主導線スイッチ14、第1副導線スイッチ17および第2副導線スイッチ22を制御した後、さらに、発電素子9の冷却を継続すると、発電素子9が電気分極し、負電圧が生じる。
一方、発電素子9は、通常、ポーリング処理されているため、発電素子9に所定値(しきい値)以下の負電圧が生じると、損傷する場合がある。なお、所定値は、発電素子9の種類やポーリング処理方法などに応じて、適宜設定される。
そこで、まず、電圧センサ35により検知される発電素子9の電圧値(負電圧)が、所定値に達したと判断されたときには、主導線スイッチ14の主導線開閉機構15Aを開状態とし、主導線開閉機構15Bを開状態とする。
また、第1副導線スイッチ17の第1副導線開閉機構18Aを閉状態とし、第1副導線開閉機構18Bを開状態とする。
また、第2副導線スイッチ22の第2副導線開閉機構23Aを開状態とし、第2副導線開閉機構23Bを閉状態とする。
これにより、コイル20とコンデンサ21とが電気的に接続され、また、コイル20およびコンデンサ21と、発電素子9とが電気的に切断される。
その結果、コイル20に対する発電素子9からの電流供給が停止され、コイル20の磁束が解消される。このとき、磁束の変化を妨げるように、コイル20に誘導電流が生じる(レンツの法則)。そして、生じた誘導電流が、第1副導線整流回路19B、および、第2副導線整流回路24Aを介して流れ、コンデンサ21に蓄電される。すなわち、コイル20に蓄積されたエネルギーに由来する電流が、第1副導線5の第1方向、および、第2副導線7の第1方向に沿って流れ、コンデンサ21にエネルギーが蓄積される(図4太線参照)。
(3)次いで、この発電システム31では、図5に示されるように、発電素子9の温度低下中において、発電素子9に生じる負電圧に由来する電流が、主導線4の第1方向の逆方向である第2方向、および、第2副導線7の第1方向に沿って流れ、コンデンサ21にエネルギーが蓄積されるように、主導線スイッチ14、第1副導線スイッチ17および第2副導線スイッチ22を制御する(第3制御状態)。
すなわち、上記したように、発電素子9の冷却が継続されると、発電素子9に負電圧が生じる。一方、発電素子9は、通常、ポーリング処理されているため、発電素子9に所定値(しきい値)以下の負電圧が生じると、損傷する場合がある。
そこで、電圧センサ35により検知される発電素子9の電圧値(負電圧)が、所定値を超過しないように(すなわち、過剰な負電圧が生じないように)、主導線スイッチ14の主導線開閉機構15Aを開状態とし、主導線開閉機構15Bを閉状態とする。
また、第1副導線スイッチ17の第1副導線開閉機構18Aを開状態とし、第1副導線開閉機構18Bを開状態とする。
また、第2副導線スイッチ22の第2副導線開閉機構23Aを開状態とし、第2副導線開閉機構23Bを閉状態とする。
これにより、発電素子9とコンデンサ21とが電気的に接続され、また、発電素子9およびコンデンサ21と、コイル20とが電気的に切断される。
その結果、発電素子9に生じる負電圧に由来する電流が、主導線整流回路16A、および、第2副導線整流回路24Aを介して流れる。すなわち、電流は、主導線4の第2方向、および、第2副導線7の第1方向に沿って流れ、コンデンサ21にエネルギーが蓄積される(図5太線参照)。
(4)次いで、この発電システム31では、図6に示されるように、発電素子9の温度上昇開始時に、コンデンサ21に蓄積されたエネルギーに由来する電流が、第1副導線5の第1方向の逆方向である第2方向、および、第2副導線7の第1方向の逆方向である第2方向に沿って流れ、コイル20にエネルギーが蓄積されるように、主導線スイッチ14、第1副導線スイッチ17および第2副導線スイッチ22を制御する(第4制御状態)。
すなわち、この発電システム31では、発電素子9が加熱されるときに、発電素子9に電圧を印加し、発電効率の向上を図るため、まず、発電素子9の温度上昇が開始するときに、主導線スイッチ14の主導線開閉機構15Aを開状態とし、主導線開閉機構15Bを開状態とする。
また、第1副導線スイッチ17の第1副導線開閉機構18Aを開状態とし、第1副導線開閉機構18Bを閉状態とする。
また、第2副導線スイッチ22の第2副導線開閉機構23Aを閉状態とし、第2副導線開閉機構23Bを開状態とする。
これにより、コイル20とコンデンサ21とが電気的に接続され、また、コイル20およびコンデンサ21と、発電素子9とが電気的に切断される。
その結果、コンデンサ21に蓄積されたエネルギーに由来する電流が、第1副導線整流回路19A、および、第2副導線整流回路24Bを介して流れる。すなわち、電流は、第1副導線5の第2方向、および、第2副導線7の第2方向に沿って流れ、コイル20に磁束が生じ、エネルギーが蓄積される(図6太線参照)。
(5)次いで、この発電システム31では、図7に示されるように、発電素子9の温度上昇中において、コイル20に蓄積されたエネルギーに由来する電流が、主導線4の第2方向、および、第1副導線5の第2方向に沿って流れ、発電素子9に正電圧が印加されるように、主導線スイッチ14、第1副導線スイッチ17および第2副導線スイッチ22を制御する(第5制御状態)。
より具体的には、上記(4)のように主導線スイッチ14、第1副導線スイッチ17および第2副導線スイッチ22を制御するとともに、コンデンサ21の電圧を図示しない電圧センサによりモニタリングする。
そして、例えば、コンデンサ21の電圧が0Vとなったタイミング(すなわち、コンデンサ21のエネルギーが、すべて、コイル20に蓄積されたタイミング)で、主導線スイッチ14の主導線開閉機構15Aを開状態とし、主導線開閉機構15Bを閉状態とする。
また、第1副導線スイッチ17の第1副導線開閉機構18Aを開状態とし、第1副導線開閉機構18Bを閉状態とする。
また、第2副導線スイッチ22の第2副導線開閉機構23Aを開状態とし、第2副導線開閉機構23Bを開状態とする。
これにより、発電素子9とコイル20とが電気的に接続され、また、発電素子9およびコイル20と、コンデンサ21とが電気的に切断される。
その結果、コイル20に対するコンデンサ21からの電流供給が停止され、コイル20の磁束が解消される。このとき、磁束の変化を妨げるように、コイル20に誘導電流が生じる(レンツの法則)。また、このとき、発電素子9に負電圧が残存している場合には、その負電圧に由来する電流が、発電素子9からコイル20に向かって流れ、コイル20に磁束を生じさせる。そして、生じた誘導電流が、主導線整流回路16A、および、第1副導線整流回路19Aを介して流れる(図7太線参照)。
これにより、コイル20により生じる電流が、主導線4の第2方向、および、第1副導線5の第2方向に沿って流れ、発電素子9に正電圧が印加される。その結果、発電素子9が効率よく電気分極され、正電圧が生じる。
(6)次いで、この発電システム31では、図8に示されるように、発電素子9の温度上昇中において、発電素子9に生じた正電圧に由来する電流が、主導線4の第1方向に沿って流れ、その電流が受電ユニット3に供給されるように、主導線スイッチ14、第1副導線スイッチ17および第2副導線スイッチ22を制御する(第6制御状態)。
より具体的には、上記(5)のように主導線スイッチ14、第1副導線スイッチ17および第2副導線スイッチ22を制御し、発電素子9に電圧を印加した後、任意のタイミングで、主導線スイッチ14の主導線開閉機構15Aを閉状態とし、主導線開閉機構15Bを開状態とする。
また、第1副導線スイッチ17の第1副導線開閉機構18Aを開状態とし、第1副導線開閉機構18Bを開状態とする。
また、第2副導線スイッチ22の第2副導線開閉機構23Aを開状態とし、第2副導線開閉機構23Bを開状態とする。
これにより、発電素子9と受電ユニット3とが電気的に接続され、また、発電素子9と、コイル20およびコンデンサ21とが電気的に切断される。
その結果、発電素子9により生じた電流が、主導線4の第1方向に沿って流れ、受電ユニット3のブリッジダイオード11により整流され、受電ユニット3の受電コンデンサ10に供給される(図8太線参照)。
なお、発電素子9により生じた電流を、受電ユニット3の受電コンデンサ10に供給するタイミングは、特に制限されず、発電素子9の温度状態(例えば、加熱される時間の長さなど)に応じて決定されてもよく、また、発電素子9の電圧状態に応じて決定されてもよい。
また、再度、発電素子9が冷却および加熱される場合には、上記(1)のように主導線スイッチ14、第1副導線スイッチ17および第2副導線スイッチ22を制御され、上記(1)〜(6)の処理が、繰り返される。これにより、発電素子9から電力が取り出され、その電力が受電ユニット3に供給される。
このような発電回路1および発電システム31によれば、発電ユニット2において生じるエネルギーを用いて、発電素子9に電圧を印加することができるため、外部からの電力投入を不要とし、発電素子9から効率よく電力を取り出すことができる。
そのため、このような発電システム31は、特に制限されないが、例えば、自動車などに搭載される。このような場合、発電素子9は、例えば、自動車のエキゾーストマニホールドにおける分岐管の内部または表面などに配置され、自動車のエンジンおよび排ガスが、熱源32として用いられる。そして、エンジンの燃焼サイクルに応じて排ガスの温度が経時的に上下され、発電素子9が加熱および/または冷却され、上記の発電システム31により発電される。得られる電力は、バッテリーに蓄積されてもよく、また、例えば、ヘッドライトなどの電気負荷装置に用いられてもよく、さらには、自動車の動力として用いられてもよい。
なお、上記した説明では、受電ユニット3は、発電素子9により生じた電力を受電するデバイスとして、コンデンサ(受電コンデンサ10)を備えているが、発電素子9により生じた電力が蓄積または利用されるデバイスであれば、特に制限されず、受電コンデンサ10に代替して、バッテリーなどの蓄電デバイスや、灯火装置などの電気負荷デバイスなどを備えることもできる。また、図示しないが、発電回路1には、必要により、任意の場所に、例えば、昇圧器、電圧変換器、インダクタなどの公知の電気デバイスを介在させることもできる。
また、上記した説明では、コンデンサ21の電圧が0Vとなったタイミングで、発電素子9に電圧を印加しているが、電圧を印加するタイミングは、特に制限されず、発電素子9の温度状態(例えば、加熱される時間の長さなど)に応じて決定されてもよく、また、発電素子9の電圧状態に応じて決定されてもよい。
1 発電回路
2 発電ユニット
3 受電ユニット
4 主導線
5 第1副導線
6 第1蓄電ユニット
7 第2副導線
8 第2蓄電ユニット
9 発電素子
14 主導線スイッチ
17 第1副導線スイッチ
19 第2副導線スイッチ
20 コイル
21 コンデンサ

Claims (3)

  1. 温度が経時的に上下されることにより電気分極する発電素子を備える発電ユニットと、
    前記発電素子から取り出された電力が供給される受電ユニットと、
    前記発電ユニットおよび前記受電ユニットを接続するように構成される一対の主導線と、
    一対の前記主導線間を架設するように接続される第1副導線、および、前記第1副導線に介在されるコイルを備える第1蓄電ユニットと、
    前記第1蓄電ユニットと並列的に、一対の前記主導線間を架設するように接続される第2副導線、および、前記第2副導線に介在されるコンデンサを備える第2蓄電ユニットと、
    前記主導線に備えられ、前記主導線における電流の流れを制御するための主導線スイッチと、
    前記第1副導線に備えられ、前記第1副導線における電流の流れを制御するための第1副導線スイッチと、
    前記第2副導線に備えられ、前記第2副導線における電流の流れを制御するための第2副導線スイッチと
    を備えることを特徴とする、発電回路。
  2. 請求項1に記載の発電回路と、
    前記発電素子の温度を経時的に上下させる熱源と、
    前記発電素子の温度を検知する温度検知手段と、
    前記発電素子の電圧を検知する電圧検知手段と、
    前記温度検知手段および前記電圧検知手段による検知に基づいて、前記主導線スイッチ、前記第1副導線スイッチおよび前記第2副導線スイッチを制御するための制御手段とを備えることを特徴とする、発電システム。
  3. 前記制御手段は、
    (1)前記発電素子の温度低下開始時に、前記発電素子における正電圧に由来する電流が、前記主導線の第1方向、および、前記第1副導線の第1方向に沿って流れ、前記コイルにエネルギーが蓄積されるように、前記主導線スイッチ、前記第1副導線スイッチおよび前記第2副導線スイッチを制御し、
    (2)次いで、前記発電素子の温度低下中に、前記発電素子に負電圧が生じ、その電圧値が所定値に達した時に、前記コイルに蓄積されたエネルギーに由来する電流が、前記第1副導線の第1方向、および、前記第2副導線の第1方向に沿って流れ、前記コンデンサにエネルギーが蓄積されるように、前記主導線スイッチ、前記第1副導線スイッチおよび前記第2副導線スイッチを制御し、
    (3)次いで、前記発電素子の温度低下中において、前記発電素子に生じる負電圧に由来する電流が、前記主導線の第1方向の逆方向である第2方向、および、前記第2副導線の第1方向に沿って流れ、前記コンデンサにエネルギーが蓄積されるように、前記主導線スイッチ、前記第1副導線スイッチおよび前記第2副導線スイッチを制御し、
    (4)次いで、前記発電素子の温度上昇開始時に、前記コンデンサに蓄積されたエネルギーに由来する電流が、前記第1副導線の第1方向の逆方向である第2方向、および、前記第2副導線の第1方向の逆方向である第2方向に沿って流れ、前記コイルにエネルギーが蓄積されるように、前記主導線スイッチ、前記第1副導線スイッチおよび前記第2副導線スイッチを制御し、
    (5)次いで、前記発電素子の温度上昇中において、前記コイルに蓄積されたエネルギーに由来する電流が、前記主導線の第2方向、および、前記第1副導線の第2方向に沿って流れ、前記発電素子に正電圧が印加されるように、前記主導線スイッチ、前記第1副導線スイッチおよび前記第2副導線スイッチを制御し、
    (6)次いで、前記発電素子の温度上昇中において、前記発電素子に生じた正電圧に由来する電流が、前記主導線の第1方向に沿って流れ、前記受電ユニットに電流が供給されるように、前記主導線スイッチ、前記第1副導線スイッチおよび前記第2副導線スイッチを制御する
    ことを特徴とする、請求項2に記載の発電システム。
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