JP2019149684A - 自己診断装置 - Google Patents
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Abstract
Description
中間周波数増幅器は、第1の周波数混合器により出力される中間周波数の信号を増幅する。このため自己診断装置が、この中間周波数増幅器を通じて得られる信号を用いて自己診断することで、DCを超える周波数にて高精度で自己診断できる。
図1から図7は、第1実施形態の説明図を示している。図1に示すように、受信機1は、カプラ2と、高周波増幅器3と、第1及び第2の周波数混合器4,5と、PLL6と、中間周波数増幅器7と、移相器8と、受信アンテナ9と、制御器10と、を半導体集積回路のチップ内に備えている。受信機1がこのような構成を備えることで自己診断装置としての機能を備える。
第1の周波数混合器4は、高周波増幅器3により増幅された高周波信号を第1のローカル信号LO1によりダウンコンバージョンする。中間周波数増幅器7は、制御器10により増幅度を変更可能に構成されており、第1の周波数混合器4によりダウンコンバージョンされた信号を例えば数dB〜数十dBの範囲で増幅し、中間周波数信号IFOUTとして出力する。
逆に、制御器10が、移相器8の位相Δφを0°、180°とすることで、所望波及びイメージ波をダウンコンバートした後の周波数fBIST_CLKにおける位相を互いに逆相の関係にすることができる。これにより、これらの所望波及びイメージ波が互いに弱め合うことで出力を最小レベルにできる。
以上説明したように、本実施形態によれば、自己診断時において、同一のPLL6が第1及び第2のローカル信号LO1及びLO2と共に自己診断用クロック信号BIST_CLKを全て生成し、第2の周波数混合器5は、PLL6が生成した第2のローカル信号LO2に自己診断用クロック信号BIST_CLKをアップコンバートして2トーンを生成し、カプラ2により高周波入力RxINに入力させている。
このため、自己診断時には、第1の周波数混合器4が、この高周波入力RxINに入力された2トーンを第1のローカル信号LO1によってダウンコンバージョンすることで、周波数fBIST_CLKの1トーンを高い周波数確度にて出力できる。これにより、受信機1が、高周波入力RxINから高周波増幅器3、第1の周波数混合器4、中間周波数増幅器7を通じて得られる信号を用いて自己診断するときに、DC以外の周波数にて高精度で自己診断できる。また、半導体集積回路のチップの規模を複雑化することなく自己診断できる。
移相器8は、第2の周波数混合器5が出力する2トーンの信号の振幅を減衰度αで減衰させたり、当該2トーンの信号を増幅したりする振幅調整器としての機能を備えていても良い。また、移相器8の前段又は後段に2トーンの信号の振幅を調整する振幅調整器を設けても良い。この場合、制御器10が、2トーンの信号の振幅の減衰度α又は増幅度を調整制御する振幅調整部としての機能を備えていても良い。すると、制御器10が、第1の周波数混合器4の出力を可変利得制御できる。
前述した第1実施形態には説明を省略しているが、中間周波数増幅器7の後段にローパスフィルタ(図示せず)を接続した場合、制御器10が、自己診断用クロック信号BIST_CLKの周波数fBIST_CLKを変化させることで、ローパスフィルタのカットオフ周波数などの周波数特性、またその利得の確認もできる。
図8及び図9は、第2実施形態の追加説明図を示している。第1実施形態では、第2の周波数混合器5をブロック図により示してその説明を行ったが、本実施形態では、第2の周波数混合器5の望ましい電気的構成例を説明する。
以上説明したように、本実施形態によれば、第2の周波数混合器105としてギルバートミキサの構成を用いているため、実用に適したものにできる。
図10及び図11は、第3実施形態の追加説明図を示している。本実施形態では、第2の周波数混合器5が2トーンを生成する機能を備えると共に、第2のローカル信号LO2を用いて1トーンを生成する機能を備える形態を示す。
図12から図14は、第4実施形態の追加説明図を示している。第3実施形態では、第2の周波数混合器205についてブロック構成を用いて説明したが、本実施形態では、図8に示した構成による実用例を示す。図12は、図8に示した第2の周波数混合器105の構成と同一構成を示すと共に、1トーンを生成するときの作用説明図を兼ねている。
横軸は、移相器8の位相φの量に対応して示す位相シフトコードを表しており、縦軸はDCオフセット電圧を示している。またGmaxは、本実施形態の構成を適用し、高周波増幅器3のゲインを最大ゲインとした場合のDCオフセット電圧値、Gminは、高周波増幅器3のゲインを最小ゲインとした場合のDCオフセット電圧値、を示している。この図14に示すように、DCオフセット電圧を自己診断できる。
図15は、第5実施形態の追加説明図を示している。本実施形態では、移動体用のミリ波レーダシステムSに適用した場合の例を説明するが、第3又は第4実施形態と同一又は類似の機能を備える部分には同一符号を付して説明を省略して異なる部分を説明する。
移動体用のミリ波レーダシステムSは、例えば移動体の前方にレーダ波を送信可能に搭載され、送信機21によりミリ波(例えば80GHz帯:76GHz)帯のレーダ波をターゲットTに向けて出力し、その反射波WR1を受信機301を用いて受信する。ターゲットTは、例えば先行車両等の他の移動体や路上の路側物等である。
PLL6はVCO6aを備え、制御器10により指令される周波数指令に応じて、例えば時間的に周波数を漸増/漸減する変調信号を基準クロックCLKを用いて生成し、この変調信号を逓倍器25に出力する。
図16は、第6実施形態の追加説明図を示している。図16は、図1の受信機1に代えて示す受信機401の電気的構成図である。この図16の受信機401に示すように、PLL6から第2の周波数混合器5に至るまでの第2のローカル信号LO2の出力経路に移相器408を備えていても良い。この移相器408は、制御器10の制御により周波数fLO2の第2のローカル信号LO2の位相Δφを移相させる。
理論上、図1の構成と同様に、第2の周波数混合器5は、周波数fLO2±fBIST_CLKの2トーンの信号を生成出力できる。その他の構成は、前述の第1実施形態と同様であり同様の作用効果を奏する。
図17は、第7実施形態の追加説明図を示している。図17は、図1に代えて示す受信機501の電気的構成図である。この図17の受信機501に示すように、PLL6から第2の周波数混合器5に至るまでの自己診断用クロック信号BIST_CLKの出力経路に移相器508を備えるように構成しても良い。理論上、図1、図16の構成と同様に、第2の周波数混合器5は、周波数fLO2±fBIST_CLKの2トーンの信号を生成出力できる。その他の構成は、前述実施形態と同様であり、前述実施形態と同様の作用効果を奏する。
本開示は、前述した実施形態に限定されるものではなく、種々変形して実施することができ、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。例えば以下に示す変形又は拡張が可能である。
Claims (9)
- アンテナを通じて高周波入力に入力される高周波信号を増幅する高周波増幅器(3)と、第1のローカル信号を生成するPLL(6)と、前記高周波信号を前記第1のローカル信号によりダウンコンバージョンする第1の周波数混合器(4)と、前記第1の周波数混合器により出力される中間周波数の信号を増幅する中間周波数増幅器(7)と、を備え、前記高周波入力から前記高周波増幅器、前記第1の周波数混合器、前記中間周波数増幅器を通じて得られる信号を用いて自己診断する自己診断装置(1,201,301,401,501)であって、
前記PLLと、
第2の周波数混合器(5,105,205)と、を備え、
前記PLLは、前記第1のローカル信号を生成すると共に自己診断用の第2のローカル信号及び前記第2のローカル信号より低くDCを超える周波数条件を満たす自己診断用周波数信号を全て生成するように構成され、
前記第2の周波数混合器は、前記PLLが生成した前記第2のローカル信号に前記自己診断用周波数信号をアップコンバートして2トーンを生成して前記高周波入力に入力させる自己診断装置。 - 前記第2の周波数混合器から前記高周波入力に至るまでの経路に位置して前記2トーンの位相を変化させる移相器(8)を備える請求項1記載の自己診断装置。
- 前記第2の周波数混合器は、前記2トーンを生成する機能と共に、前記第2のローカル信号を用いて1トーンを生成する機能を備える請求項1又は2記載の自己診断装置。
- 前記2トーンの位相を変化させる移相器(8)を備え、
前記移相器により位相を調整することで前記第1の周波数混合器の出力を可変利得制御する移相調整部(10)をさらに備える請求項1から3の何れか一項に記載の自己診断装置。 - 前記移相調整部はイメージ干渉を利用し、前記第1の周波数混合器の出力の信号レベルを最も低くするように前記移相器の位相を調整する請求項4記載の自己診断装置。
- 前記2トーンの振幅を調整する振幅調整器(8)を備え、
前記振幅調整器により前記2トーンの振幅を調整することで前記第1の周波数混合器の出力を可変利得制御する振幅調整部(10)をさらに備える請求項1から5の何れか一項に記載の自己診断装置。 - 前記第2の周波数混合器(105)は、
前記第2のローカル信号を増幅する増幅段(11)と、入力端子に前記自己診断用周波数信号を入力する第1〜第4のトランジスタ(T1〜T4)を備えるスイッチ段(12)と、を備えるギルバートミキサにより前記2トーンを負荷(13)に生成して前記高周波入力に入力させるものであり、
前記第1及び第4のトランジスタの入力端子が共通接続されると共に、前記第2及び第3のトランジスタの入力端子が共通接続され、前記第2及び第3のトランジスタの入力端子にはDCバイアスを切替入力可能になっており、
前記第1及び第3のトランジスタの前記増幅段の側の通電端子が共通接続されると共に前記第2及び第4のトランジスタの前記増幅段の側の通電端子とが共通接続され、
前記第1及び第2のトランジスタの前記負荷の側の通電端子が共通接続されると共に前記第3及び第4のトランジスタの前記負荷の側の通電端子とがそれぞれ共通接続されることで構成されており、
前記DCバイアスを供給/停止することにより前記2トーンの生成機能と1トーンの生成機能とを切替える切替部(10)を備える請求項1から6の何れか一項に記載の自己診断装置。 - 前記PLLから前記第2の周波数混合器に至るまでの前記第2のローカル信号の出力経路に移相器(408)を備える請求項1記載の自己診断装置。
- 前記PLLから前記第2の周波数混合器に至るまでの前記自己診断用周波数信号の出力経路に移相器(508)を備える請求項1記載の自己診断装置。
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