JP2019148384A - 過熱蒸気発生装置及び調理器 - Google Patents

過熱蒸気発生装置及び調理器 Download PDF

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Abstract

【課題】パイプを通過する蒸気に対して外側の位置に主となる熱源を構成することで、蒸気と熱源の接触面積を大きくし、加熱効率を向上させた過熱蒸気発生装置を実現する。【解決手段】蒸気が通るパイプ11と、パイプ11内に設けられた熱交換促進部15と、パイプ11の外側にパイプ11の長手方向に略平行に配置されたヒータ12と、パイプ11とヒータ12の間に設けられた伝熱部13と、を備え、ヒータ12の熱が伝熱部13を介してパイプ11を加熱し、パイプ11の内面と、パイプ11を通過する蒸気の外側に熱源も構成することで、蒸気と熱源の接触面積を大きくする。【選択図】図4

Description

本発明は、100℃以上の蒸気を生成する過熱蒸気発生装置、及びこの過熱蒸気発生装置を備える調理器に関するものである。
従来の過熱蒸気発生装置としては、特許文献1および特許文献2に開示されたものがある。図11は特許文献1に記載の過熱蒸気発生装置の模式断面図である。図11に示すように、この過熱蒸気発生装置は、ケース21と、ヒータ発熱部22bがケース21内に配置されるようにケース21側壁を貫通し、ヒータ先端部22aがケース21と接触するように設けられた棒状のヒータ部22とを備え、蒸気取込口21cを通じてケース21内に取り込まれた蒸気をヒータ部22のヒータ発熱部22bで加熱して過熱蒸気を生成し、過熱蒸気排気出口21dを通じて過熱蒸気を排出するように構成したものである。この過熱蒸気発生装置では、ケース21にヒータ部22のヒータ先端部22aが接触するように設けられているので、ヒータ部22の熱がケース21に直接伝達され、ケース21内の蒸気をヒータ部22とケース21の内面の両方から加熱することができる。これにより、過熱蒸気の温度を一層高くするととともに、装置の小型化を実現している。
また、図12は特許文献2に記載の過熱蒸気発生装置の模式断面図である。図12に示すように、この過熱蒸気発生装置は、非磁性金属で構成されたパイプ部31と、パイプ部31内に配置された熱交換器32と、パイプ部31の外周面を包囲するように配置されたコイルボビン33と、コイルボビン33の外周面に配置された誘導加熱コイル34とを備え、誘導加熱コイル34が駆動されたとき、パイプ部31と熱交換器32の両方が誘導加熱され、パイプ部31に取り込まれた蒸気を加熱するように構成したものである。この過熱蒸気発生装置では、パイプ部31をオーステナイト系ステンレスで構成することで、図13のように誘導加熱によりパイプ部31の外表面から内表面、パイプ内部31の熱交換器32も加熱することができ、パイプ部31の内表面と、熱交換器32の両方からパイプ部31内の蒸気を加熱することができる。さらに、加熱源を誘導加熱コイル34にすることで、例えば、パイプの接続部を両端のみにすることができる。接続部の数を減らすことで、シール外れの危険性を低減し、信頼性を向上させることができる。
特開2012−176195号公報 特開2016−44880号公報
特許文献1の過熱蒸気発生装置では、熱源となるヒータ部22はケース21内に配置されており、ケース21の肉厚は0.5mm程度であるため、ヒータ部22とケース21の接触面積は小さく、接触している部位はヒータ部22の発熱量が小さい端部であるためヒータ部22からケース21へ伝導する熱流束は小さい。そのため、蒸気の外側に位置するケース21の加熱能力は内側のヒータ部22より低く、蒸気の加熱はケース21内部に配置されたヒータ部22からの熱伝達が支配的になる。
しかしながら、蒸気を加熱する場合、より高温の熱源との接触面積が大きいほど、熱交換効率を向上させることができるため、蒸気が通過する円筒流路において、流路の内側に熱源がある場合、流路の外側に熱源がある場合と比較してより高温の熱源との接触面積が
小さくなり、熱交換効率が低くなるという問題がある。
特許文献2の過熱蒸気発生装置では、パイプ部31の外周面を包囲されるように配置された誘導加熱コイル34により、パイプ部31と熱交換器32を加熱されることで、パイプ部31内表面と熱交換器32がパイプ部31内を通過する蒸気に対する熱源となる。誘導加熱コイル34を円柱状の被加熱物外周面に配置した場合の誘導加熱による円周方向の発熱分布は図13のように表面の発熱が大きく、内部に入るほど発熱が小さくなる発熱分布となる。したがって、パイプ部31と熱交換器32を誘導加熱した場合、熱交換器32よりもパイプ部31内表面がより高温な熱源となる。より接触面積の大きい部位が高温の熱源となることで、熱交換効率を高くすることができる。
しかしながら、誘導加熱コイル34による加熱は、誘導加熱コイル34の中心軸方向において、磁界が集中する中央部の発熱が大きくなる分布となる。さらに、誘導加熱コイル34と被加熱物との距離が離れるほど、中央部の発熱が大きくなる傾向が強くなる。一般的に誘導加熱コイル34の絶縁被覆および支持部材の耐熱性は250℃程度であり、安全性を確保するため、パイプ部31と誘導加熱コイル34の間にはある程度の隙間を設ける必要がある。そのため、誘導加熱コイル34を用いる場合、誘導加熱コイル34の中央部での発熱集中は起こりやすい状況となる。この発熱分布が生じることで、パイプ部31内を通過する蒸気は、誘導加熱コイル34の中央部近傍では加熱されやすいものの、中央部を通過後、パイプ部31温度は中央部より下がるため、昇温した蒸気との温度差が小さくなり、熱交換効率が低下してしまう。また、パイプ部31や熱交換器32を非磁性金属で構成すると、誘導加熱による加熱効率が低くなり、誘導加熱コイル34や制御回路での発熱によるロスが大きくなる問題もある。
本発明は、蒸気が通過するパイプの外側に熱源となるヒータと、ヒータからの熱をパイプに伝達させる伝熱部を配設することで、パイプの発熱分布を緩和し、熱源以外の制御回路などでの熱のロスを低減させることで、加熱効率を向上させることができる過熱蒸気発生装置及びこの過熱蒸気発生装置を備える調理器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の過熱蒸気発生装置は、
蒸気が通るパイプと、
前記パイプ内に設けられた熱交換促進部と、
前記パイプの外側に前記パイプに略平行に配置されたヒータと、
前記パイプと前記ヒータの間に設けられた伝熱部と、
を備えたものである。
これによって、前記ヒータから熱が前記伝熱部を介して前記パイプを加熱し、前記パイプの内面と、前記パイプを通過する蒸気が接触することで、蒸気を過熱することができる過熱蒸気発生装置を提供できる。
本発明の過熱蒸気発生装置は、蒸気が通過するパイプの外側に熱源となるヒータと、ヒータからの熱をパイプに伝達させる伝熱部を配設することで、パイプの発熱分布を緩和し、熱源以外の制御回路などでの熱のロスを低減させることで、加熱効率を向上させることができる。
本発明の実施の形態1における過熱蒸気発生装置の斜視図 同過熱蒸気発生装置における上面図 同過熱蒸気発生装置における側面図 図2におけるA−A線断面図 図3におけるB−B線断面図 図3におけるC−C線断面図 同過熱蒸気発生装置におけるパイプ内の蒸気の流れを示す要部断面図 同過熱蒸気発生装置における螺旋体の熱膨張後のパイプ内の蒸気の流れを示す要部断面図 本発明の実施の形態1における過熱蒸気発生装置の他の構成例を示す斜視図 本発明の実施の形態1における過熱蒸気発生装置を搭載したオーブンの構成の模式図 特許文献1に示す従来の過熱蒸気発生装置の概略構成を示す模式断面図 特許文献2に示す従来の過熱蒸気発生装置の概略構成を示す模式断面図 特許文献2におけるオーステナイト系ステンレス製の棒材とフェライト系ステンレス製の棒状と誘導加熱したときの発熱分布を示すグラフ
第1の発明は、蒸気が通るパイプと、前記パイプ内に設けられた熱交換促進部と、前記パイプの外側に前記パイプに略平行に配置されたヒータと、前記パイプと前記ヒータの間に設けられた伝熱部と、を備えた過熱蒸気発生装置である。
これにより、パイプの外側に設置されたヒータの熱が、伝熱部を介して、パイプに伝達し、パイプが加熱されることで、蒸気に対して、蒸気と接触するパイプ内面が熱源となることで、蒸気と熱源の接触面積を大きくし、熱交換効率を向上させることができる。また、伝熱部はパイプの中心軸方向への熱の伝達も可能なため、パイプの温度分布を比較的小さくすることができる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、パイプ内の前記熱交換促進部は、芯棒と、前記芯棒の外周に巻きつけられた螺旋体で構成された過熱蒸気発生装置である。
これにより、パイプ内を通過する蒸気は、パイプ中央付近の芯棒が配置された部位より外側の螺旋体に沿ったパイプ、螺旋体と芯棒の隙間、螺旋体とパイプの隙間を通過することで、より高温の熱源に近い部位で加熱される。また、蒸気が螺旋体に沿って流れることで、パイプ内面との接触面積を増加させ、熱交換効率を向上させることができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、前記ヒータはU字状に構成されており、前記ヒータのU字の湾曲部側が前記パイプの蒸気排出口側に、前記ヒータのU字の端部が前記パイプの蒸気流入口側に配設されるように構成された過熱蒸気発生装置である。
これにより、U字ヒータを発熱させた際には、湾曲部の温度が最も高く、端部にかけて、温度が低くなるような温度分布となる。パイプを通過する蒸気も蒸気流入口から蒸気流出口側にかけて加熱されて温度が高くなる分布となる。U字の湾曲部がパイプの蒸気排出口側に、ヒータの端部がパイプの蒸気流入口側に配置されるように構成することで、蒸気温度とパイプ内面の対数平均温度差を大きくすることができ、熱交換効率を向上させることができる。
第4の発明は、特に、第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記螺旋体は温度上昇したとき、半径方向に熱膨張可能な構成であり、前記螺旋体と前記芯棒との隙間、前記螺旋体と前記パイプとの隙間を塞ぐように構成された過熱蒸気発生装置である。
これにより、組み立て時は隙間を確保することで、組み立て容易な構成とし、蒸気を加熱するときは、熱膨張し、隙間を塞ぐことで、螺旋体に沿って流れる蒸気が増加し、螺旋体に沿って流れることで、パイプ内面との接触面積を増加させることで、熱交換効率を向上させることができる。
第5の発明は、特に、第1〜第4のいずれか1つの発明において、前記伝熱部の外側を覆う断熱材をさらに備えた過熱蒸気発生装置である。これにより、断熱材によって伝熱部からの放熱を低減することができる。
第6の発明は、第1〜第5のいずれか1つの発明の過熱蒸気発生装置を搭載した調理器である。これにより、過熱蒸気を使用した高性能な調理が可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。また、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1〜図7を用いて、本発明の実施の形態における過熱蒸気発生装置の構成について説明する。図1は本発明の第1の実施の形態における過熱蒸気発生装置の斜視図を示す。図2は同過熱蒸気発生装置の上面図を示す。図3は同過熱蒸気発生装置の側面図を示す。図4は図2におけるA−A線断面図を示す。図5は図3におけるB−B線断面図を示す。図6は図3におけるC−C線断面図を示す。図7は同過熱蒸気発生装置におけるパイプ内の蒸気の流れを示す要部断面図である。図8は同過熱蒸気発生装置における螺旋体の熱膨張後のパイプ内の蒸気の流れを示す要部断面図である。図9は本発明の実施の形態1における過熱蒸気発生装置の他の構成例を示す斜視図である。図10は本発明の実施の形態1における過熱蒸気発生装置を搭載したオーブンの構成の模式図である。
図1に示すように、過熱蒸気発生装置10は、蒸気が通るパイプ11と、パイプ11の外側にパイプ11の長手方向に対して略平行に配置されたヒータ12と、パイプ11とヒータ12の間に配置された伝熱部13で構成されている。伝熱部13は、パイプ11とヒータ12の隙間と、パイプ11とヒータ12のそれぞれの周囲を覆うように構成されている。
伝熱部13を例えばアルミニウムのような熱伝導性の良い材料で構成し、ヒータ12とパイプ11をアルミニウム内に鋳込むことで、ヒータ12の表面からの熱はアルミニウムを介して、アルミニウムに鋳込まれているパイプ11に素早く伝達させることができる。これにより、パイプ11の外部に配置されたヒータ12によって、パイプ11が加熱され、パイプ11の内表面がパイプ11を通過する蒸気を外側から加熱する熱源となり、パイプ11を通過する蒸気は100℃以上の過熱蒸気として過熱蒸気発生装置10の外に放出される。また、ヒータ12とパイプ11の周囲全体をアルミニウムによって覆うことで、ヒータ12の熱がヒータ表面方向に限らず、ヒータ中心軸方向やパイプ11の上下にも熱が伝わり、パイプ11全体を比較的均一に加熱することができる。また、ヒータを例えばシーズヒータとした場合、シーズヒータは内部の発熱線が直接発熱するため、誘電加熱で非磁性金属を加熱する際の誘電加熱コイルや制御回路の発熱によって生じるロスは発生しない。
特許文献1の過熱蒸気発生装置ではケース21の内表面がケース21を通過する蒸気の外側からの熱源となる。ケース21が熱源となるにはヒータ部22のヒータ発熱部22bの熱が側壁21aに伝導し、側壁21aからケース21に伝導され、ケース21の端から中央にかけて熱が伝導し、ケース21全体が加熱されることで熱源となる。この構成の場合、ヒータ発熱部22bの断面、ケース21の断面はヒータ発熱部22bの表面積と比べ小さく、ヒータ発熱部22bからケース21に伝導する伝熱量は小さい。そのため、蒸気
の外側の熱源となるケース21の温度は、蒸気内側の熱源となるヒータ発熱部22b表面の温度より低くなり、蒸気との接触面積の小さい内側に高温な熱源が配設される構成のため、熱交換効率が低下してしまう。
特許文献2の過熱蒸気発生装置ではパイプ部31の外周面に包囲されるように配置された誘導加熱コイル34により、パイプ部31と熱交換器32を加熱されることで、パイプ部31内表面と熱交換器32がパイプ部31内を通過する蒸気に対する熱源となる。しかし、誘導加熱コイル34およびコイルボビン33は一般的にフッ素などの耐熱樹脂を使用して、耐熱性は一般的に250℃以下であり、250℃以上の過熱蒸気を発生させることは困難であった。
それに対し、本実施の形態では、伝熱部13を250℃以上の耐熱性を有する材質にすることで、過熱蒸気の温度を250℃以上に高めることができる。また、加熱手段として誘導加熱のようにインバータ回路を必要としない、例えばシーズヒータのようなヒータを用いることで、制御回路を簡素化することができ、低コスト化を図ることができる。さらに、伝熱部13に温度センサ固定部13aを設けることで、温度制御用の温度センサ14の取り付け部品も削減することができる。
図2には過熱蒸気発生装置の上面図が示されており、図2内のA−A線での断面図を図4に示している。図4に示すように、パイプ11内には熱交換促進部15を設けてあり、熱交換促進部15はパイプ11中央に配置された芯棒15aと芯棒15aの外周に巻きつけられた螺旋体15bで構成されている。芯棒15aと螺旋体15bは螺旋体15bと芯棒15aの接続部15cと螺旋体15bとパイプ11の接続部15dの位置で溶接され、固定される。蒸気流入口11aから入ってきた蒸気はパイプ11中央部の芯棒15aの外側を流れ、図7に示す矢印aのように螺旋体15bにそって流れる蒸気と、図7に示す矢印bのように芯棒15aと螺旋体15b、螺旋体15bとパイプ11それぞれの隙間を直進して流れる蒸気となる。螺旋体15bに沿って移動する蒸気は、パイプ11内面との接触面積が大きくなり、熱交換効率を向上させることができる。螺旋体15bに沿わない蒸気も芯棒15aによりパイプ11内面から距離が離れ、熱が伝わりにくいパイプ11中央部に蒸気を通過させないようにすることで、パイプ11内面近傍を蒸気が通過するようにすることで熱交換効率を向上させる効果もある。ここで、蒸気流入口11aから入ってくる蒸気は、図示しないボイラ等の蒸気発生部で100℃近傍に生成された蒸気である。
図3には本実施の形態の過熱蒸気発生装置の上面図が示されており、図3内のB−B線での断面図を図5に示している。図5のようにヒータ12は発熱する発熱部12aと、発熱しない先端部12cが連続して形成されている。ヒータ12の発熱部12aは全て伝熱部13内に配置されている。ヒータ12の先端部12cは一部が伝熱部13内に配置され、残る部分が伝熱部13外に露出して配置されている。
これにより、ヒータ12の発熱は、ほぼ伝熱部13を介してパイプ11に伝導される。また、伝熱部13から露出した部位に発熱部12aが存在すると、露出した発熱部12aの熱が伝熱部13に伝わらず、蒸気の加熱に使用されないことで、異常に温度上昇するリスクが高くなる可能性がある。本実施の形態における発熱部12a全てを伝熱部13内に配置する構成は、異常発熱を防ぐ効果を有している。
図3内のC−C線での断面図を図6に示す。図6に示すように、伝熱部13はヒータ12とパイプ11の間に熱伝達の妨げになる空気層が無いように構成されている。また、温度センサ14は伝熱部13内に設けた温度センサ固定部13aに直接取り付けるように構成されている。温度センサ14とヒータ12の間を熱伝導性の高い伝熱部13のみにすることで、温度センサ14はヒータ12の温度変化に対して応答性の良い温度測定ができる
。これにより、応答遅れによる温度のオーバーシュートを防ぐことができ、より正確な温度制御が可能となる。
また、図5のようにヒータ12をU字状に構成した場合、ヒータ12を発熱させると、ヒータ12の湾曲部12bの温度が最も高く、ヒータ12の先端部12cの温度が最も低くなるような温度分布となる。ヒータ12をU字状に構成し、U字で形成される内部にヒータ12の長手方向とパイプの長手方向とが略平行にパイプ11が配置されている。ヒータ12のU字状に構成したヒータ12の湾曲部12bがパイプ11の蒸気排出口11b側、ヒータ12の先端部12cがパイプ11の蒸気流入口11a側に配置されている。
この構成とすることで、蒸気と接するパイプ11の内面においても、蒸気流入口11a側から蒸気排出口11b側にかけて温度が高くなる温度分布となる。パイプ11内を通過する蒸気もパイプ11の内面と熱交換し、加熱されることで、パイプ11の蒸気流入口11a側からパイプ11の蒸気で蒸気排出口11b側にかけて温度が高くなる温度分布を示す。そのため、蒸気温度の昇温と合わせてパイプ11の内面温度を高くすることで、蒸気温度との対数平均温度差を大きくすることができ、熱交換効率を向上させることができる。
熱交換促進部15は組立性を高くするため、螺旋体15bの外径はパイプ11内径より小さく、螺旋体15bの内径は、芯棒15aよりも大きく設計することで、パイプ11内に芯棒15aと螺旋体15bをスムーズに組み込むことができる。パイプ11と螺旋体15b、螺旋体15bと芯棒15aはそれぞれ所定の部位を溶接することで、位置決めされている。その際、螺旋体15bの表面に沿ってパイプ11と芯棒15aそれぞれの隙間を全て溶接することは困難である。そのため、パイプ11と螺旋体15b、螺旋体15bと芯棒15aそれぞれの間に隙間が生じ、螺旋体15bに沿わずに、隙間を直進する図7に示す矢印bの蒸気は、螺旋体15bに沿って移動する図7に示す矢印aの蒸気と比較して、熱交換効率が低下し、目的とする温度上昇が達成できない可能性がある。図8のように螺旋体15bが温度上昇して熱膨張前の螺旋体15bの線径cに対して変位dが半径方向に熱膨張可能とする構成にすることで、組み立て時に生じていたパイプ11と螺旋体15b、螺旋体15bと芯棒15aそれぞれ隙間を塞ぐ、もしくは小さくすることで、螺旋体15bに沿って移動する蒸気量が増加し、熱交換効率を向上させることができる。
本実施の形態の過熱蒸気発生装置10は熱源となるヒータ12をパイプ11の外側に配置する構成となっており、ヒータ12の熱が伝熱部13を介して、伝熱部13の表面から外部へ放熱することで、加熱効率が低減してしまう。放熱量を低減する手段として、伝熱部13の外側を断熱材で覆うことで外気と触れる伝熱部13表面からの放熱を低減させることができる。伝熱部13がアルミニウムの場合、ヒータ12から外気と触れるアルミニウム表面までの熱伝導率が約250W/mKであり、伝熱部表面温度が高温になりやすいため、外気との温度差が大きくなり、放熱量が多くなる。それに対し伝熱部13の外側を耐熱性の高い断熱材、例えばセラミックファイバーにより構成された断熱材で覆う構成にすることで、断熱材の熱伝導率を0.1W/mK程度のものを使用すれば、外気と触れる断熱材表面の温度上昇を抑えることができ、放熱ロスを低減させることができる。
また、前述の実施の形態では図3のように過熱蒸気発生装置を側面からみたときにヒータ12の中心軸とパイプ11の中心軸が同一直線上に構成されているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば図9のように、ヒータ12の湾曲部12bがパイプ11の下部に、ヒータ12の先端部12cがパイプ11より上部に位置するような構成でも良いものである。
本実施の形態の過熱蒸気発生装置10は過熱蒸気を使用して調理を行う調理器、例えば
図10のような加熱オーブンへの搭載が可能である。ボイラ3で発生させた100℃近傍の蒸気を過熱蒸気発生装置10により100℃以上の所定の温度まで加熱した過熱蒸気とし、加熱オーブン本体1内の加熱室2に過熱蒸気を投入することで、過熱蒸気を使用した調理が可能となる。また、調理器は加熱オーブンに限らず、炊飯器やオーブンレンジ等の調理器にも用いることができる。
本発明は過熱蒸気発生装置の熱交換効率向上を実現するものであり、調理器以外にも過熱蒸気を使用する、乾燥装置、殺菌装置等の他分野での活用も可能である。
1 加熱オーブン本体
2 加熱室
3 ボイラ
10 過熱蒸気発生装置
11 パイプ
11a 蒸気流入口
11b 蒸気排出口
12 ヒータ
12a 発熱部
12b 湾曲部
12c 先端部
13 伝熱部
13a 温度センサ固定部
14 温度センサ
15 熱交換促進部
15a 芯棒
15b 螺旋体
15c 接続部
15d 接続部

Claims (6)

  1. 蒸気が通るパイプと、
    前記パイプ内に設けられた熱交換促進部と、
    前記パイプの外側に前記パイプに略平行に配置されたヒータと、
    前記パイプと前記ヒータの間に設けられた伝熱部と、
    を備えた過熱蒸気発生装置。
  2. 前記パイプ内の前記熱交換促進部は、芯棒と、前記芯棒の外周に巻きつけられた螺旋体で構成された請求項1に記載の過熱蒸気発生装置。
  3. 前記ヒータはU字状に構成されており、前記ヒータのU字の湾曲部側が前記パイプの蒸気排出口側に、前記ヒータの端部が前記パイプの蒸気流入口側に配置されるように構成された請求項1または2に記載の過熱蒸気発生装置。
  4. 前記螺旋体は温度上昇したとき、半径方向に熱膨張可能な構成であり、前記螺旋体と前記芯棒との隙間、前記螺旋体と前記パイプとの隙間を塞ぐように構成された請求項1〜3のいずれか1項に記載の過熱蒸気発生装置。
  5. 前記伝熱部の外側を覆う断熱材をさらに備えた請求項1〜4のいずれか1項に記載の過熱蒸気発生装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の過熱蒸気発生装置を備えた調理器。
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