JP2019148189A - 燃料供給システム、ポンプ設備、及び燃料供給システムの管理運転方法 - Google Patents

燃料供給システム、ポンプ設備、及び燃料供給システムの管理運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】システムが故障する前にその異常の予兆を検知し、先取り的に整備や修繕をすることが可能な燃料供給システム、ポンプ設備、及び燃料供給システムの管理運転方法の提供。【解決手段】燃料供給システム20において、燃料小出槽22の低位レベルL以下から燃料貯油槽21に燃料を戻す戻し配管50と、戻し配管50を開閉する開閉装置51と、を備え、制御装置100は、開閉装置51によって戻し配管50を開き、燃料小出槽22の油面レベルが高位レベルHから低位レベルLになるまでの油面低下時間を定期的に計測し、当該油面低下時間の変化に基づいて、システム異常の予兆を検知する管理運転モードを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料供給システム、ポンプ設備、及び燃料供給システムの管理運転方法に関するものである。
下記特許文献1には、内燃機関により駆動する複数台のポンプを備えるポンプ設備として、大雨等に湛水防除の目的で稼働するポンプ機場が開示されている。このようなポンプ機場では、洪水時において確実な稼働が必要であり、設備全体の健全性を確認するために、主ポンプ及び補機の管理運転が必要不可欠である。特に、主ポンプを駆動させる内燃機関の燃料消費量の増加は、燃料貯油量でまかなえる連続運転時間が短くなってしまい信頼性の低下に繋がってしまうことから、早期に異常を検知し、整備や修繕などにより機能の回復を図る必要がある。従来、このような信頼性の低下に繋がる燃料供給システムの異常(燃料の漏洩など)を検知する手法として、下記特許文献2〜5に記載されたものが知られている。
特開2017−36669号公報 特開平10−141163号公報 特開2002−310024号公報 特開昭63−285260号公報 特開平8−202444号公報
ところで、特許文献2〜5に記載された従来の異常検知手法では、ポンプ設備の運転時に、燃料移送ポンプによる燃料移送時間などを監視して異常検知を行っている。しかしながら、上述したポンプ機場などでは、運転時間が過少(例えば、50〜100時間/年)であるため、異常を検知する頻度が少なく、ポンプ機場の実運転から次の実運転までの期間に、経年劣化による腐食や固着、地震等の外的要因にともなう配管系の異常(割れ、漏れ等)などの故障が生じ、主ポンプが運転できなくなる可能性があった。また、従来の異常検知手法では、異常が検知されるのは、既に給油配管が破損しているなどの末期の状態であることが多く、システムが故障する前にその異常の予兆を検知して、先取り的に整備や修繕をすることが困難であった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、システムが故障する前にその異常の予兆を検知し、先取り的に整備や修繕をすることが可能な燃料供給システム、ポンプ設備、及び燃料供給システムの管理運転方法の提供を目的とする。
(1)本発明の一態様に係る燃料供給システムは、燃料を貯める燃料貯油槽と、前記燃料貯油槽より高い位置に設置された燃料小出槽と、前記燃料貯油槽から前記燃料小出槽に燃料を移送する定容積型の燃料移送ポンプと、前記燃料小出槽の油面レベルのうち、少なくとも高位レベルと低位レベルを検知する油面検知器と、前記油面検知器の検知結果に基づいて、前記燃料移送ポンプを駆動させる制御装置と、を備える燃料供給システムであって、前記燃料小出槽の前記低位レベル以下から前記燃料貯油槽に燃料を戻す戻し配管と、前記戻し配管を開閉する開閉装置と、を備え、前記制御装置は、前記開閉装置によって前記戻し配管を開き、前記燃料小出槽の油面レベルが前記高位レベルから前記低位レベルになるまでの油面低下時間を定期的に計測し、当該油面低下時間の変化に基づいて、システム異常の予兆を検知する管理運転モードを有する。
(2)上記(1)に記載された燃料供給システムであって、前記燃料小出槽よりも低い位置に設置された内燃機関と、前記燃料小出槽から前記内燃機関に燃料を供給する給油配管と、を備え、前記戻し配管は、前記給油配管に接続され、前記給油配管から前記燃料貯油槽に燃料を戻してもよい。
(3)上記(1)または(2)に記載された燃料供給システムであって、前記制御装置は、前記油面低下時間を計測した後、前記開閉装置によって前記戻し配管を閉じ、前記燃料移送ポンプを駆動させ、前記燃料小出槽の油面レベルが前記低位レベルから前記高位レベルになるまでの油面上昇時間を定期的に計測し、当該油面上昇時間の変化に基づいて、システム異常の予兆を検知してもよい。
(4)本発明の一態様に係る燃料供給システムは、燃料を貯める燃料貯油槽と、前記燃料貯油槽より高い位置に設置された燃料小出槽と、前記燃料貯油槽から前記燃料小出槽に燃料を移送する定容積型の燃料移送ポンプと、前記燃料小出槽の油面レベルのうち、少なくとも高位レベルと低位レベルを検知する油面検知器と、前記油面検知器の検知結果に基づいて、前記燃料移送ポンプを駆動させる制御装置と、を備える燃料供給システムであって、前記制御装置は、前記燃料移送ポンプを駆動させ、前記燃料小出槽の油面レベルが前記低位レベルから前記高位レベルになるまでの油面上昇時間を定期的に計測し、当該油面上昇時間の変化に基づいて、システム異常の予兆を検知する管理運転モードを有する。
(5)本発明の一態様に係るポンプ設備は、内燃機関により駆動され、吸込水槽から水を汲み上げる主ポンプと、前記内燃機関に燃料を供給する上記(1)〜(4)のいずれか一項に記載の燃料供給システムと、を備えるポンプ設備であって、前記制御装置は、前記主ポンプが駆動する通常運転モードのときに、前記管理運転モードが実行されないようにインターロック処理を行う。
(6)本発明の一態様に係る燃料供給システムの管理運転方法は、燃料を貯める燃料貯油槽と、前記燃料貯油槽より高い位置に設置された燃料小出槽と、前記燃料貯油槽から前記燃料小出槽に燃料を移送する定容積型の燃料移送ポンプと、前記燃料小出槽の油面レベルのうち、少なくとも高位レベルと低位レベルを検知する油面検知器と、を備える燃料供給システムの管理運転方法であって、前記燃料小出槽の前記低位レベル以下から前記燃料貯油槽に燃料を戻す戻し配管と、前記戻し配管を開閉する開閉装置と、を備え、前記開閉装置によって前記戻し配管を開き、前記燃料小出槽の油面レベルが前記高位レベルから前記低位レベルになるまでの油面低下時間を定期的に計測し、当該油面低下時間の変化に基づいて、システム異常の予兆を検知する。
(7)本発明の一態様に係る燃料供給システムの管理運転方法は、燃料を貯める燃料貯油槽と、前記燃料貯油槽より高い位置に設置された燃料小出槽と、前記燃料貯油槽から前記燃料小出槽に燃料を移送する定容積型の燃料移送ポンプと、前記燃料小出槽の油面レベルのうち、少なくとも高位レベルと低位レベルを検知する油面検知器と、を備える燃料供給システムの管理運転方法であって、前記燃料移送ポンプを駆動させ、前記燃料小出槽の油面レベルが前記低位レベルから前記高位レベルになるまでの油面上昇時間を定期的に計測し、当該油面上昇時間の変化に基づいて、システム異常の予兆を検知する。
上記本発明の態様によれば、システムが故障する前にその異常の予兆を検知し、先取り的に整備や修繕をすることが可能となる。
一実施形態に係るポンプ機場の全体構成図である。 一実施形態に係る制御装置による制御フローである。 一実施形態に係る油面低下時間、油面上昇時間の計測結果の一例である。 一実施形態の変形例に係るポンプ機場の全体構成図である。
以下、本発明の実施形態の燃料供給システム、ポンプ設備、及び燃料供給システムの管理運転方法について図面を参照して説明する。以下の説明では、本発明の適用例として、大雨等に湛水防除の目的で稼働するポンプ機場を例示する。
図1は、一実施形態に係るポンプ機場1の全体構成図である。
図1に示すポンプ機場1は、主ポンプ10と、燃料供給システム20と、を備える。主ポンプ10は、不図示であるがポンプ機場1に複数台設置されている。この主ポンプ10は、燃料供給システム20の燃料移送ポンプ32を含む複数台の補機(例えば、内燃機関の始動用として使用する空気槽と、その空気槽に圧縮空気を供給する図示しないコンプレッサなど)によって駆動する。なお、図1に示す主ポンプ10は、立軸ポンプであるが、横軸ポンプであってもよい。
主ポンプ10は、吸込水槽2に開口する吸込口11aを有し、吐出水槽3に開口する吐出口にはフラップ弁11bが設けられている。吸込水槽2、吐出水槽3には、水面レベルを検知する水面検知器2a,3aが設けられている。ケーシング11には、鉛直方向に延びるポンプ軸12が挿入されている。ポンプ軸12の下端部には、インペラ12aが接続されている。また、ケーシング11のインペラ12aの下流側かつフラップ弁11bの上流側には、吐出弁13が設けられている。
主ポンプ10は、内燃機関4によって駆動する。内燃機関4は、例えば、ディーゼルエンジンなどである。内燃機関4の駆動軸4aには減速機5が連結され、減速機5には主ポンプ10のポンプ軸12が連結されている。内燃機関4を駆動することによって、減速機5を介してポンプ軸12が回転し、主ポンプ10によって吸込水槽2内の水が揚水されて、その水が吐出水槽3に吐出されるようになっている。
燃料供給システム20は、内燃機関4に燃料を供給するものである。この燃料供給システム20は、燃料を貯める燃料貯油槽21と、燃料貯油槽21より高い位置に設置された燃料小出槽22と、を有する。燃料貯油槽21は、例えば、地下に設置されている。燃料小出槽22は、例えば、地上の所定高さに設置され、燃料貯油槽21から汲み上げた燃料を、内燃機関4に供給する。燃料貯油槽21、燃料小出槽22には、油面レベルを検知する油面検知器21a,22aが設けられている。
燃料貯油槽21と燃料小出槽22との間は、燃料汲み上げ配管30によって接続されている。燃料汲み上げ配管30には、燃料に含まれる異物を除去するストレーナ31、燃料貯油槽21から燃料小出槽22に燃料を移送する燃料移送ポンプ32などが設置されている。燃料移送ポンプ32としては、実揚程(燃料小出槽22の油面レベル)の変動で吐出量が変動しない定容積型のポンプを採用することが好ましい。本実施形態では、燃料移送ポンプ32としてギヤポンプを採用している。
燃料移送ポンプ32は、後述する制御装置100の制御の下、油面検知器22aの検知結果に基づいて駆動する。油面検知器22aは、燃料小出槽22の油面レベルのうち、少なくとも高位レベルHと低位レベルLを検知する。なお、高位レベルH、低位レベルLは、管理者によって設定可能な設定値とするとよい。制御装置100は、油面検知器22aから低位レベルLが検知されたときに燃料移送ポンプ32を始動させ、油面検知器22aから高位レベルHが検知されたときに燃料移送ポンプ32を停止させる。
燃料小出槽22と内燃機関4との間は、給油配管40によって接続されている。内燃機関4は、燃料小出槽22よりも低い位置に設置されており、給油配管40は、燃料小出槽22から内燃機関4に自然流下で燃料を供給することができる。具体的に、給油配管40は、燃料小出槽22の低位レベルL以下の下部側面に接続され、内燃機関4は当該給油配管40の接続位置以下の高さに設置されている。この給油配管40には、燃料に含まれる異物を除去するストレーナ41などが設置されている。
給油配管40のストレーナ41の下流側には、戻し配管50が接続されている。戻し配管50は、燃料小出槽22の低位レベルL以下から燃料貯油槽21に燃料を戻すものであり、燃料貯油槽21の最高油面レベル(燃料貯油槽21における高位レベルH)以上の位置に開放されて接続されている。この戻し配管50には、戻し配管50を開閉する開閉装置51が設けられている。開閉装置51は、後述する通常運転モードのときに戻し配管50を閉じ、また、後述する管理運転モードのときに戻し配管50を開くための弁(電動弁又は電磁弁)である。
ポンプ機場1は、上述した各構成機器の動作を統括的に制御する制御装置100を備える。制御装置100は、図示しないCPU等の演算部、RAM,ROM,ハードディスクドライブ(HDD),ソリッドステートドライブ(SSD)等の記憶部、各構成機器とデータのやり取りする出入力インターフェース等が、図示しないバスで接続されたものである。出入力インターフェースには、上述した各構成機器以外にも、図示しないディスプレイ等の表示装置、マウス、キーボード等の入力装置が接続されている。
記憶部には、演算部が読み出して実行するためのプログラムが格納されており、制御装置100はそのプログラムに従って、以下説明する通常運転モードと、管理運転モードとを実行させる。通常運転モードは、大雨等に湛水防除の目的で主ポンプ10を運転させる通常の運転モードである。この通常運転モードには、主ポンプ10を単独で運転する単独運転モード、主ポンプ10を複数台で運転する連動運転モード、主ポンプ10を吸込水槽2の水位などに応じて自動運転させる自動運転モードなどが含まれる。
管理運転モードは、ポンプ機場1の燃料供給システム20の異常の予兆を検知する運転モードである。なお、ここで「異常」とは、燃料供給システム20の給油配管40などが破損した末期の状態のことを言い、具体的には、それによって、主ポンプ10が始動できない、若しくは、主ポンプ10を停止しなければならない故障状態のことを言う。そして、「異常の予兆」とは、上記故障状態となる以前の状態、すなわち、現時点では主ポンプ10を始動、運転させることができるが、近い将来、上記故障状態になる可能性が高い状態のことを言う。
管理運転モードのとき、制御装置100は、開閉装置51によって戻し配管50を開くようにプログラムされている。そして、制御装置100は、燃料小出槽22の油面レベルが高位レベルHから低位レベルLになるまでの油面低下時間ΔT1(後述する図2参照)を定期的に計測し、当該油面低下時間ΔT1の変化に基づいて、システム異常の予兆を検知するようになっている。なお、制御装置100は、この管理運転モードによる運転を定期的に(例えば、月1回程度)実行させる。
また、本実施形態では、制御装置100は、油面低下時間ΔT1を計測した後、開閉装置51によって戻し配管50を閉じ、燃料移送ポンプ32を駆動させ、燃料小出槽22の油面レベルが低位レベルLから高位レベルHになるまでの油面上昇時間ΔT2を定期的に計測し、当該油面上昇時間ΔT2の変化に基づいて、システム異常の予兆を検知するようになっている。なお、制御装置100は、上述した通常運転モードによる運転が行われるときには、管理運転モードによる定期的な運転が実行されないようにインターロック処理するようになっている(後述する図2参照)。
次に、上記のように構成された燃料供給システム20の管理運転方法、具体的には、管理運転モードを実行する制御装置100の制御フローについて詳しく説明する。
図2は、一実施形態に係る制御装置100による制御フローである。
図2に示すように、先ず、制御装置100は、図示しないタイマー等により予め設定された点検タイミングとなったら、運転モードを管理運転モードに切り替える(ステップS1)。次に、制御装置100は、管理運転モードの起動条件が成立する諸条件を確認する(ステップS2)。起動条件には、主ポンプ10が運転中でない、吸込水槽2の内水位が規定水位以下、管理運転用開閉弁である開閉装置51が閉、といった排水運転が実施されない条件と管理運転の準備が完了している条件の確認が含まれる。
主ポンプ10が運転中、または、吸込水槽2の内水位が規定水位を超えている場合には、通常運転モードによる通常運転を阻害しないように、当該管理運転を中止(もしくは延期)する。このようなインターロック処理により、ポンプ機場1として優先される洪水時における確実な稼働が可能となる。なお、開閉装置51が開いている場合には、燃料小出槽22に燃料が溜まらないので、開閉装置51が閉じていることを確認してから、以下のステップを実行する。
次に、制御装置100は、燃料小出槽22の油面レベルが高位レベルHになっているか否かを判定する(ステップS3)。なお、ステップS3の判定の結果「No」である場合は、制御装置100は、燃料移送ポンプ32を起動させ(ステップS4)、燃料小出槽22の油面レベルを高位レベルHまで上昇させる(ステップS5)。そして、油面検知器22aが高位レベルHを検知したら、制御装置100は、燃料移送ポンプ32を停止させる(ステップS6)。
燃料小出槽22の油面レベルが高位レベルHになったら、次に、制御装置100は、開閉装置51によって戻り配管50を開き(ステップS7)、燃料小出槽22の油面レベルが低位レベルLになる(ステップS8)までの油面低下時間ΔT1を計測する。
その後、制御装置100は、燃料移送ポンプ32を起動する(ステップS9)と同時に、開閉装置51によって戻り配管50を閉じる(ステップS10)。なお、開閉装置51によって戻り配管50を閉じてから、燃料移送ポンプ32を起動してもよい。
制御装置100は、上述のように開閉装置51によって戻し配管50を閉じ、燃料移送ポンプ32を起動させたら、燃料小出槽22の油面レベルが低位レベルLから高位レベルHになるまでの油面上昇時間ΔT2を計測する。そして、油面検知器22aが高位レベルHを検知したら、制御装置100は、燃料移送ポンプ32を停止させる(ステップS12)。
以上により、燃料供給システム20の管理運転が終了する。
図3は、一実施形態に係る油面低下時間ΔT1、油面上昇時間ΔT2の計測結果の一例である。
制御装置100は、図3に示すように、管理運転モードによって定期的に計測される油面低下時間ΔT1、油面上昇時間ΔT2の計測結果(流体の状態量)を記憶部に蓄積し、その変化に基づいて異常の予兆を検知する。例えば、管理運転モードが月1回の頻度で実行される場合、その月の計測値と前月の計測値とを結ぶ直線と、前月の計測値と前々月の計測値とを結ぶ直線との角度の差θが、所定の閾値以上であれば、燃料供給システム20に何らかの異常の予兆があると判定することができる。すなわち、異常の予兆を検知する計測値(データ)は、3つ以上あると好ましく、これにより計測値(ΔT1,ΔT2)の変化の傾向に基づいて異常の予兆を検知することができる。また、異常の予兆の検知は、計測値がシステムの故障を検知する故障レベル以下の値で行うことが好ましい。さらに、計測値(ΔT1,ΔT2)は、想定しうる状態(配管の詰まりや漏れ等)で、異常予兆値算となる許容値(所要時間)を算出して、上記閾値と合わせて、異常予兆を判定することが好ましい。なお、上記閾値、許容値は、個々に異常予兆の判定に用いることもできる。
図3に示す例では、定期的な管理運転を開始した初期状態の油面低下時間ΔT1を基準にしたときに、油面低下時間ΔT1の変化が+側に大きくなっているので、給油配管40の詰まり(例えばストレーナ41の異物の詰まり)やエア溜まりによる流路阻害要因の異常の予兆を検知することができる。なお、油面低下時間ΔT1の変化が−側に大きくなっていれば、燃料小出槽22または給油配管40からの燃料の漏洩などの異常の予兆を検知することができる。
また、油面上昇時間ΔT2の変化が+側に大きくなっていれば、燃料汲み上げ配管30の詰まり(例えばストレーナ31の異物の詰まり)やエア溜まりによる流路阻害要因、または、燃料移送ポンプ32の性能低下などの異常の予兆を検知することができる。なお、油面上昇時間ΔT2の変化が−側に大きくなっていれば、油面検知器22aの故障などの異常の予兆を検知することができる。
上述したように、本実施形態によれば、燃料を貯める燃料貯油槽21と、燃料貯油槽21より高い位置に設置された燃料小出槽22と、燃料貯油槽21から燃料小出槽22に燃料を移送する定容積型の燃料移送ポンプ32と、燃料小出槽22の油面レベルのうち、少なくとも高位レベルHと低位レベルLを検知する油面検知器22aと、油面検知器22aの検知結果に基づいて、燃料移送ポンプ32を駆動させる制御装置100と、を備える燃料供給システム20であって、燃料小出槽22の低位レベルL以下から燃料貯油槽21に燃料を戻す戻し配管50と、戻し配管50を開閉する開閉装置51と、を備え、制御装置100は、開閉装置51によって戻し配管50を開き、燃料小出槽22の油面レベルが高位レベルHから低位レベルLになるまでの油面低下時間ΔT1を定期的に計測し、当該油面低下時間ΔT1の変化に基づいて、システム異常の予兆を検知する管理運転モードを有する、という構成を採用する。これにより、システムが故障する前にその異常の予兆を検知することができるため、先取り的に整備や修繕をすることができる。したがって、この燃料供給システム20を備えるポンプ機場1によれば、洪水時において確実な稼働が可能になり、高い信頼性が得られる。
また、本実施形態では、図1に示すように、燃料小出槽22よりも低い位置に設置された内燃機関4と、燃料小出槽22から内燃機関4に燃料を供給する給油配管40と、を備え、戻し配管50は、給油配管40に接続され、給油配管40から燃料貯油槽21に燃料を戻している。このように、内燃機関4側の給油配管40に戻り配管50を接続させることで、燃料が給油配管40を通って自然流下で燃料貯油槽21に戻るため、給油配管40における異常(燃料の漏洩など)の予兆を検知することが可能となり、主ポンプ10の確実な始動・運転のための信頼性の向上に寄与することができる。また、このような管理運転モードによって、運転頻度の少ない回転機である燃料移送ポンプ32を定期的に稼働させることで、燃料移送ポンプ32の固着を防ぎ、その状態チェックが行えるので、設備の劣化防止に寄与することもできる。
さらに、本実施形態では、制御装置100は、油面低下時間ΔT1を計測した後、開閉装置51によって戻し配管50を閉じ、燃料移送ポンプ32を駆動させ、燃料小出槽22の油面レベルが低位レベルLから高位レベルHになるまでの油面上昇時間ΔT2を定期的に計測し、当該油面上昇時間ΔT2の変化に基づいて、システム異常の予兆を検知しているため、給油配管40における異常の予兆だけでなく、燃料汲み上げ配管30における異常の予兆及び燃料移送ポンプ32の性能の低下などを検知することが可能となる。
また、本実施形態では、制御装置100は、主ポンプ10が駆動する通常運転モードのときに、管理運転モードが実行されないようにインターロック処理を行うため、大雨等で湛水防除が必要なときに、管理運転モードが実行されることがなくなる。
以上、本発明の好ましい実施形態を記載し説明してきたが、これらは本発明の例示的なものであり、限定するものとして考慮されるべきではないことを理解すべきである。追加、省略、置換、およびその他の変更は、本発明の範囲から逸脱することなく行うことができる。従って、本発明は、前述の説明によって限定されていると見なされるべきではなく、特許請求の範囲によって制限されている。
例えば、図4に示す一変形例に係るポンプ機場1Aのように、戻り配管50Aを燃料小出槽22の底部に接続し、燃料を燃料小出槽22から燃料貯油槽21に直接戻す構成であってもよい。この場合には、燃料小出槽22からの燃料の漏洩などの異常の予兆を検知することができる。
また、例えば、上記実施形態では、油面低下時間ΔT1及び油面上昇時間ΔT2の変化に基づいて、システム異常の予兆を検知する構成について説明したが、例えば、油面低下時間ΔT1及び油面上昇時間ΔT2のいずれか一方のみの変化に基づいて、システム異常の予兆を検知する構成であってもよい。また、油面上昇時間ΔT2の変化のみに基づいて、システム異常の予兆を検知する場合、戻り配管50及び開閉装置51は無くてもよい。
また、例えば、上記実施形態では、本発明の燃料供給システム20をポンプ機場1に適用した場合を例示したが、例えば本発明の燃料供給システム20をエンジン発電設備などに適用してもよい。
1…ポンプ機場、1A…ポンプ機場、2…吸込水槽、2a…水面検知器、3…吐出水槽、3a…水面検知器、4…内燃機関、4a…駆動軸、5…減速機、10…主ポンプ、11…ケーシング、11a…吸込口、11b…フラップ弁、12…ポンプ軸、12a…インペラ、13…吐出弁、20…燃料供給システム、21…燃料貯油槽、21a…油面検知器、22…燃料小出槽、22a…油面検知器、30…配管、31…ストレーナ、32…燃料移送ポンプ、40…給油配管、41…ストレーナ、50…配管、51…開閉装置、60…制御装置、100…制御装置、H…高位レベル、L…低位レベル、ΔT1…油面低下時間、ΔT2…油面上昇時間、θ…差

Claims (7)

  1. 燃料を貯める燃料貯油槽と、
    前記燃料貯油槽より高い位置に設置された燃料小出槽と、
    前記燃料貯油槽から前記燃料小出槽に燃料を移送する定容積型の燃料移送ポンプと、
    前記燃料小出槽の油面レベルのうち、少なくとも高位レベルと低位レベルを検知する油面検知器と、
    前記油面検知器の検知結果に基づいて、前記燃料移送ポンプを駆動させる制御装置と、を備える燃料供給システムであって、
    前記燃料小出槽の前記低位レベル以下から前記燃料貯油槽に燃料を戻す戻し配管と、
    前記戻し配管を開閉する開閉装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記開閉装置によって前記戻し配管を開き、前記燃料小出槽の油面レベルが前記高位レベルから前記低位レベルになるまでの油面低下時間を定期的に計測し、当該油面低下時間の変化に基づいて、システム異常の予兆を検知する管理運転モードを有する、ことを特徴とする燃料供給システム。
  2. 前記燃料小出槽よりも低い位置に設置された内燃機関と、
    前記燃料小出槽から前記内燃機関に燃料を供給する給油配管と、を備え、
    前記戻し配管は、前記給油配管に接続され、前記給油配管から前記燃料貯油槽に燃料を戻す、ことを特徴とする請求項1に記載の燃料供給システム。
  3. 前記制御装置は、前記油面低下時間を計測した後、前記開閉装置によって前記戻し配管を閉じ、前記燃料移送ポンプを駆動させ、前記燃料小出槽の油面レベルが前記低位レベルから前記高位レベルになるまでの油面上昇時間を定期的に計測し、当該油面上昇時間の変化に基づいて、システム異常の予兆を検知する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の燃料供給システム。
  4. 燃料を貯める燃料貯油槽と、
    前記燃料貯油槽より高い位置に設置された燃料小出槽と、
    前記燃料貯油槽から前記燃料小出槽に燃料を移送する定容積型の燃料移送ポンプと、
    前記燃料小出槽の油面レベルのうち、少なくとも高位レベルと低位レベルを検知する油面検知器と、
    前記油面検知器の検知結果に基づいて、前記燃料移送ポンプを駆動させる制御装置と、を備える燃料供給システムであって、
    前記制御装置は、前記燃料移送ポンプを駆動させ、前記燃料小出槽の油面レベルが前記低位レベルから前記高位レベルになるまでの油面上昇時間を定期的に計測し、当該油面上昇時間の変化に基づいて、システム異常の予兆を検知する管理運転モードを有する、ことを特徴とする燃料供給システム。
  5. 内燃機関により駆動され、吸込水槽から水を汲み上げる主ポンプと、
    前記内燃機関に燃料を供給する請求項1〜4のいずれか一項に記載の燃料供給システムと、を備えるポンプ設備であって、
    前記制御装置は、前記主ポンプが駆動する通常運転モードのときに、前記管理運転モードが実行されないようにインターロック処理を行う、ことを特徴とするポンプ設備。
  6. 燃料を貯める燃料貯油槽と、
    前記燃料貯油槽より高い位置に設置された燃料小出槽と、
    前記燃料貯油槽から前記燃料小出槽に燃料を移送する定容積型の燃料移送ポンプと、
    前記燃料小出槽の油面レベルのうち、少なくとも高位レベルと低位レベルを検知する油面検知器と、を備える燃料供給システムの管理運転方法であって、
    前記燃料小出槽の前記低位レベル以下から前記燃料貯油槽に燃料を戻す戻し配管と、
    前記戻し配管を開閉する開閉装置と、を備え、
    前記開閉装置によって前記戻し配管を開き、前記燃料小出槽の油面レベルが前記高位レベルから前記低位レベルになるまでの油面低下時間を定期的に計測し、当該油面低下時間の変化に基づいて、システム異常の予兆を検知する、ことを特徴とする燃料供給システムの管理運転方法。
  7. 燃料を貯める燃料貯油槽と、
    前記燃料貯油槽より高い位置に設置された燃料小出槽と、
    前記燃料貯油槽から前記燃料小出槽に燃料を移送する定容積型の燃料移送ポンプと、
    前記燃料小出槽の油面レベルのうち、少なくとも高位レベルと低位レベルを検知する油面検知器と、を備える燃料供給システムの管理運転方法であって、
    前記燃料移送ポンプを駆動させ、前記燃料小出槽の油面レベルが前記低位レベルから前記高位レベルになるまでの油面上昇時間を定期的に計測し、当該油面上昇時間の変化に基づいて、システム異常の予兆を検知する、ことを特徴とする燃料供給システムの管理運転方法。
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