JP2019157772A - ターボ機械設備及びターボ機械設備の運転方法 - Google Patents

ターボ機械設備及びターボ機械設備の運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】管理運転にかかる負担を軽減できるターボ機械設備及びターボ機械設備の運転方法を提供する。【解決手段】複数台のターボ機械P1,P2と、ターボ機械P1,P2の吐出側の流路41,42を連通させる連通流路43と、連通流路43における流体の状態を計測する計測器44と、連通流路43を開閉する開閉装置45と、開閉装置45によって連通流路43を閉じ、ターボ機械P1,P2を運転させる通常運転モードと、開閉装置45によって連通流路43を開き、当該連通流路43により連通したターボ機械P1,P2を同時に運転させ、連通流路43において流体を対抗させると共に、計測器44の計測結果に基づいて、ターボ機械P1,P2の健全度を判定する管理運転モードと、を備える制御装置60と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、ターボ機械設備及びターボ機械設備の運転方法に関するものである。
下記特許文献1には、複数台のターボ機械を備えるターボ機械設備として、大雨等に湛水防除の目的で稼働するポンプ機場が開示されている。このようなポンプ機場では、洪水時において確実な稼働が必要であり、設備全体の健全性を確認するために、主ポンプ及び補機の管理運転が必要不可欠である。補機の故障や性能低下は、主ポンプの故障原因や始動不能な状態に繋がり排水ができなくなってしまう。このように、補機の正常な運転は、主ポンプを適切な時期に適切に運転させるための重要な要素である。
特開2017−36669号公報
ところで、主ポンプ及び補機が正常に動くかどうかは管理運転による確認が必要となるが、定期的な管理運転を実施するには点検者の確保や費用が嵩んでしまうという問題がある。一方で、管理運転の頻度が少ないと管理運転から大雨時の実運転までの期間に故障(羽根車の固着など)が生じ、主ポンプが運転出来ない可能性がある。また、高齢化により熟練した維持管理者が減っており、経験の少ない管理者では管理運転時の異常の有無の判断が難しい。さらに、管理運転による運転可能時間には制約(内水位条件、河川への流出制限、周辺住民騒音など配慮)があり、短時間で各機器の状態把握が必要となる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、管理運転にかかる負担を軽減できるターボ機械設備及びターボ機械設備の運転方法の提供を目的とする。
(1)本発明の一態様に係るターボ機械設備は、複数台のターボ機械と、前記複数台のターボ機械の吸込側の流路または吐出側の流路を連通させる連通流路と、前記連通流路における流体の状態を計測する計測器と、前記連通流路を開閉する開閉装置と、前記開閉装置によって前記連通流路を閉じ、前記ターボ機械を運転させる通常運転モードと、前記開閉装置によって前記連通流路を開き、当該連通流路により連通したターボ機械を同時に運転させ、前記連通流路において流体を対抗させると共に、前記計測器の計測結果に基づいて、前記ターボ機械の健全度を判定する管理運転モードと、を備える制御装置と、を有する。
(2)上記(1)に記載されたターボ機械設備であって、前記ターボ機械を駆動させる電動機の電流値を計測する電流計を有し、前記制御装置は、さらに、前記管理運転モードのときの前記電流計の計測結果に基づいて、前記ターボ機械の健全度を判定してもよい。
(3)上記(1)または(2)に記載されたターボ機械設備であって、前記制御装置は、前記管理運転モードによる運転を定期的に実行させてもよい。
(4)上記(3)に記載されたターボ機械設備であって、前記管理運転モードによる運転を定期的に実行させる前の初期状態において、前記連通流路において対抗する流体が均衡状態となるように、前記連通流路により連通したターボ機械の個体差を調整する初期調整装置を有してもよい。
(5)上記(3)または(4)に記載されたターボ機械設備であって、前記制御装置は、前記通常運転モードによる運転が行われるときに、前記管理運転モードによる定期的な運転が実行されないようにインターロック処理を行ってもよい。
(6)上記(3)〜(5)に記載されたターボ機械設備であって、前記制御装置は、前記管理運転モードによって定期的に計測される前記計測器の計測結果を蓄積する記憶部を有し、前記記憶部に蓄積された前記計測器の計測結果の変化に基づいて、前記ターボ機械の健全度を判定してもよい。
(7)上記(1)〜(6)に記載されたターボ機械設備であって、前記計測器は、前記連通流路における流体の状態に応じて、前記連通流路の中で移動する移動体を有しており、前記管理運転モードによる運転が行われる度に、前記移動体を前記連通流路の中の所定の初期位置に戻すリセット装置を有してもよい。
(8)上記(1)〜(7)に記載されたターボ機械設備であって、表示装置を有し、前記制御装置は、前記健全度に基づいて、前記複数台のターボ機械の点検整備の優先度を前記表示装置に表示させてもよい。
(9)本発明の一態様に係るターボ機械設備の運転方法は、複数台のターボ機械と、前記複数台のターボ機械の吸込側の流路または吐出側の流路を連通させる連通流路と、前記連通流路における流体の状態を計測する計測器と、前記連通流路を開閉する開閉装置と、を有する、ターボ機械設備の運転方法であって、前記開閉装置によって前記連通流路を閉じ、前記ターボ機械を運転させる通常運転モードと、前記開閉装置によって前記連通流路を開き、当該連通流路により連通したターボ機械を同時に運転させ、前記連通流路において流体を対抗させると共に、前記計測器の計測結果に基づいて、前記ターボ機械の健全度を判定する管理運転モードと、を備える。
上記本発明の態様によれば、管理運転にかかる負担を軽減できるターボ機械及びターボ機械の運転方法を提供できる。
一実施形態に係るポンプ機場の全体構成図である。 一実施形態に係る主ポンプの概略構成図である。 第1実施形態に係る2台のギヤポンプが設けられた燃料供給ラインの要部構成図である。 第1実施形態に係る制御装置による制御フローである。 図4に示すステップS6の中の制御フローである。 第1実施形態に係る計測器の変形例である。 図6に示す計測器(ポテンショメータ)の出力結果の一例である。 図3に示す計測器(フロースイッチ)の出力結果の一例である。 第2実施形態に係る計測器の構成図である。 第3実施形態に係る計測器の構成図である。 第3実施形態に係る連通流路の変形例である。 第4実施形態に係る2台の真空ポンプが設けられた吸気ラインの要部構成図である。 第4実施形態に係る連通流路の変形例である。 一実施形態に係るポンプ機場に補機として冷却水ポンプを図示した場合の全体構成図である。 応用例に係る2つのストレーナが設けられた燃料供給ラインの要部構成図である。
以下、本発明の実施形態のターボ機械設備及びターボ機械設備の運転方法について図面を参照して説明する。以下の説明では、ターボ機械設備の一例として、大雨等に湛水防除の目的で稼働するポンプ機場を例示する。
図1は、一実施形態に係るポンプ機場1の全体構成図である。
図1に示すポンプ機場1は、複数台の主ポンプ10(ターボ機械)と、主ポンプ10を稼働させる複数台の補機20(ターボ機械)と、を備える。ポンプ機場1は、主ポンプ10として、4台の横軸ポンプを備える。なお、主ポンプ10は、縦軸ポンプであってもよい。また、ポンプ機場1は、補機20として、2台の真空ポンプ21と、2台のギヤポンプ22と、2台のコンプレッサ23と、を備える。これら補機20の2台中、1台は予備機とすることができる。
図2は、一実施形態に係る主ポンプ10の概略構成図である。
主ポンプ10は、図2に示すように、吸込水槽2に開口する吸込口11aと、吐出水槽3に開口する吐出口11bと、を有するケーシング11を備える。ケーシング11は、吸込口11aと吐出口11bの間において横方向(水平方向)に延びる流路を備える。この流路には、横方向に延びるポンプ軸12が挿入されている。ポンプ軸12には、図示しないインペラ(羽根車)が接続されており、該インペラの下流側には吐出弁13が配置されている。
主ポンプ10は、駆動機4によって駆動する。駆動機4は、ディーゼルエンジンなどの内燃機関である。なお、駆動機4は、電動機であってもよい。駆動機4の駆動軸4aには減速機5が連結され、減速機5には主ポンプ10のポンプ軸12が連結されている。駆動機4を駆動することによって、減速機5を介してポンプ軸12が回転し、主ポンプ10によって吸込水槽2内の水が揚水されて、その水が吐出水槽3に吐出されるようになっている。
真空ポンプ21は、主ポンプ10の始動時にケーシング11内の空気を吸引し、ケーシング11内を呼び水で満たす。真空ポンプ21は、ケーシング11に吸気ライン30(吸気配管)を介して接続されている。吸気ライン30には、ケーシング11内の呼び水の満水を検知するための満水検知器14と、吸気ライン30を開閉するための吸気弁31(電動弁又は電磁弁)と、が設けられている。
真空ポンプ21は、電動機21aによって駆動する。この真空ポンプ21は、例えば水封式真空ポンプであって、図1に示すように、その吸気側には補給水を給水する給水管32が接続され、排気側には給水された水及び吸い込んだ空気を排出する排出管33が接続されている。給水管32は、補水槽34と接続され、給水管32の開閉するための給水弁35(電動弁又は電磁弁)が設けられている。
図1に示すギヤポンプ22は、駆動機4の燃料を汲み上げるものである。このギヤポンプ22は、電動機22aによって駆動する。ギヤポンプ22は、燃料供給ライン40(燃料供給配管)に設けられている。燃料供給ライン40においては、ギヤポンプ22の駆動によって、燃料を貯蔵する地下貯油槽6から地上の所定高さに設置された燃料小出槽7に燃料が汲み上げられ、この燃料小出槽7から駆動機4に燃料が供給される。燃料小出槽7に燃料を蓄えておくことで、ギヤポンプ22が駆動していない間でも燃料を駆動機4に供給することができる。
コンプレッサ23は、駆動機4に供給する圧縮空気を生成するものである。このコンプレッサ23は、電動機23aによって駆動する。コンプレッサ23は、空気供給ライン50(空気供給配管)に設けられている。空気供給ライン50においては、コンプレッサ23の駆動によって生成された圧縮空気が空気槽8に貯留され、この空気槽8から駆動機4に圧縮空気が供給される。空気槽8に圧縮空気を蓄えておくことで、コンプレッサ23が駆動していない間でも圧縮空気を駆動機4に供給することができる。
続いて、上記構成のポンプ機場1に設けられた複数台のターボ機械(主ポンプ10及び補機20(真空ポンプ21、ギヤポンプ22、コンプレッサ23))の管理運転を実施するための構成及びその動作について説明する。以下説明する第1実施形態では、補機20である2台のギヤポンプ22の管理運転について例示する。
(第1実施形態)
図3は、第1実施形態に係る2台のギヤポンプ22が設けられた燃料供給ライン40の要部構成図である。
上述した燃料供給ライン40には、2台のギヤポンプ22が、図3に示すように並列に設けられている。なお、以下の説明では、2台のギヤポンプ22を区別するため、一方のギヤポンプ22を第1ポンプP1と称し、他方のギヤポンプ22と第2ポンプP2と称する場合がある。
第1ポンプP1の吐出側の流路41には、逆止弁41aと、開閉弁41bが設けられている。また、第2ポンプP2の吐出側の流路42にも、逆止弁42aと、開閉弁42bが設けられている。吐出側の流路41,42は、開閉弁41b,42bの下流側で互いに合流し、1本となって、上述した燃料小出槽7に接続されている。これら吐出側の流路41,42の逆止弁41a,42aの上流側は、連通流路43によって互いに連通している。
連通流路43は、吐出側の流路41,42の間を接続している直管である。連通流路43の長さ方向の中間部には、連通流路43における流体(燃料)の状態を計測する計測器44が設けられている。本実施形態の計測器44は、例えば、フロースイッチであって、連通流路43における流体の流れを検知する。具体的に、計測器44は、連通流路43における流体の流れに応じて流路41,42のいずれか一方側に振れるフロー体44aと、フロー体44aの両側に設けられ、フロー体44aと接触することにより「ON」となる接点部44bと、を有する。
また、計測器44の両側には、初期調整用バルブ46a,46bが設けられている。初期調整用バルブ46a,46bは、後述する管理運転モードによる運転を定期的に実行させる前の初期状態において、連通流路43において対抗する流体が均衡状態となるように、2台のギヤポンプ22の個体差を調整する初期調整装置46を構成している。2台のギヤポンプ22は、基本的には同一仕様(同一性能)のターボ機械であるが、部品ロットの違いや部品の取付精度の違い等により納入時にすでに個体差(性能差)が生じ得るためである。
初期調整用バルブ46a,46bの開度を調整し、フロー体44aが中立姿勢になるようにし、以後、初期調整用バルブ46a,46bの開度は固定とする。この連通流路43には、連通流路43を開閉する開閉装置45が設けられている。開閉装置45は、通常運転時に、流路41から流路42に、または、流路42から流路41に流体が逆流することを防止するための弁(電動弁又は電磁弁)である。この開閉装置45は、連通流路43において初期調整用バルブ46bよりも流路42側に設けられている。
ポンプ機場1は、上述した各構成機器の動作を統括的に制御する制御装置60を備える。制御装置60は、図示しないCPU等の演算部、RAM,ROM,ハードディスクドライブ(HDD),ソリッドステートドライブ(SSD)等の記憶部、各構成機器とデータのやり取りする出入力インターフェース等が、図示しないバスで接続されたものである。出入力インターフェースには、上述した各構成機器以外にも、図示しないディスプレイ等の表示装置、マウス、キーボード等の入力装置が接続されている。
記憶部には、演算部が読み出して実行するためのプログラムが格納されており、制御装置60はそのプログラムに従って、以下説明する通常運転モードと、管理運転モードとを実行させる。通常運転モードは、大雨等に湛水防除の目的で主ポンプ10を運転させる通常の運転モードである。この通常運転モードのとき、主ポンプ10は吸込水槽2の水位に応じて単独もしくは複数台で自動運転する。このとき、制御装置60は、開閉装置45によって連通流路43を閉じている。
管理運転モードは、ポンプ機場1のターボ機械(主ポンプ10や補機20)の故障や性能低下を点検するために、対象となるターボ機械を運転させるモードである。制御装置60は、この管理運転モードによる運転を定期的に(例えば、月1回程度)実行させる。なお、制御装置60は、上述した通常運転モードによる運転が行われるときには、管理運転モードによる定期的な運転が実行されないようにインターロック処理するようになっている(後述)。
管理運転モードのとき、制御装置60は、開閉装置45によって連通流路43を開くようにプログラムされている。そして、制御装置60は、連通流路43により連通したターボ機械(図3の例では、2台のギヤポンプ22)を同時に運転させ、連通流路43において流体を対抗させると共に、計測器44の計測結果に基づいて、2台のギヤポンプ22の健全度を判定する(後述)。
本実施形態では、ギヤポンプ22を駆動させる電動機22aの電流値を計測する電流計22bを有しており、制御装置60は、さらに、管理運転モードのときの電流計22bの計測結果に基づいて、2台のギヤポンプ22の健全度を判定する。そして、制御装置60は、当該健全度に基づいて、2台のギヤポンプ22の点検整備の優先度(故障、点検表示等)を表示装置に表示させるようになっている(後述)。
次に、上記のように構成されたポンプ機場1の動作(ターボ機械設備の運転方法)、具体的には、管理運転モードを実行する制御装置60の制御フローについて詳しく説明する。
図4は、第1実施形態に係る制御装置60による制御フローである。図5は、図4に示すステップS6の中の制御フローである。
図4に示すように、先ず、制御装置60は、定期的な管理運転をするため、予め設定された点検日となったら、管理運転指令を出す(ステップS1)。次に、制御装置60は、主ポンプ10が運転中か、あるいは、対象のターボ機械(第1実施形態ではギヤポンプ22)が運転中か否か(すなわち通常運転モードであるか否か)を判定する(ステップS2)。ステップS2の判定の結果、「YES」の場合は、管理運転を中止(もしくは延期)する(ステップS3)。このようなインターロック処理により、通常運転(排水や燃料汲み上げ等)を阻害しないようにすることができる。
一方、ステップS2の判定の結果、「NO」の場合は、制御装置60は、管理運転を実施(管理運転モードを実行)する(ステップS4)。管理運転モードでは、制御装置60は、図3に示す開閉装置45によって連通流路43を開き、当該連通流路43により連通した第1ポンプP1,第2ポンプP2を同時に運転させ、連通流路43において流体を対抗させる(ステップS5)。そして、制御装置60は、連通流路43に設けられた計測器44の計測結果に基づいて、第1ポンプP1,第2ポンプP2の健全度を判定する(ステップS6)。
具体的には、健全度の判定は、図5に示すフローに従って行われる。先ず、制御装置60は、計測器44(フロースイッチ)から「ON」信号が出力された否かを判定する(ステップS11)。前提として、連通流路43においては、図3に示すように、計測器44の両側に初期調整用バルブ46a,46bが設けられ、これら初期調整用バルブ46a,46bにより、第1ポンプP1,第2ポンプP2の納入時の健全な初期状態において、フロー体44aが中立姿勢になっている。
フロー体44aが接点部44bに接触し、「ON」信号が出力された場合(ステップS11が「YES」の場合)、性能が低下したポンプ側(第1ポンプP1,第2ポンプP2のいずれか一方側から他方側)に流体が流れたことになる。以下の説明では、仮に、連通流路43において第2ポンプP2から第1ポンプP1に向かって流体が流れたとする。なお、ステップS11における判定は、制御装置60内にタイマーを設け、「ON」信号が一定時間以上出力された場合に行うようにすることが好ましい。すなわち、ポンプ始動時には、ポンプの始動タイミングの違い等により流れにバラツキが出るためである。
次に、制御装置60は、第1ポンプP1,第2ポンプP2の電流値の差を判定する(ステップS12)。第1ポンプP1,第2ポンプP2の電流値の差とは、図3に示すそれぞれの電動機22aの電流計22bの計測結果の差であって、この差が所定の閾値(○○A)以上の場合は、ステップS13に移行する。ステップS13において、例えば、第1ポンプP1の電流値が第2ポンプP2の電流値よりも高かった場合、第1ポンプP1に故障または性能の低下が考えられるため、制御装置60は、第1ポンプP1の健全度を“緊急度「高レベル」”と判定し、表示装置に“第1ポンプP1の交換”等と表示させる。
一方、ステップS12において、第1ポンプP1,第2ポンプP2の電流値の差が所定の閾値未満であった場合(ステップS12が「NO」の場合)は、ステップS14に移行する。ステップS14において、例えば、第1ポンプP1の電流値が第2ポンプP2の電流値よりも高いが、その差が小さかった場合、第1ポンプP1は故障に至らなかったものの性能低下の可能性があるとして、制御装置60は、第1ポンプP1の健全度を“緊急度「中レベル」”と判定し、表示装置に“第1ポンプP1の点検が必要”等と表示させる。
ステップS11に戻り、計測器44(フロースイッチ)から「ON」信号が出力されなかった場合(ステップS11が「NO」の場合)であっても、制御装置60は、同様に、第1ポンプP1,第2ポンプP2の電流値の差を判定する(ステップS15)。第1ポンプP1,第2ポンプP2の電流値の差が所定の閾値以上であった場合(ステップS15が「YES」の場合)は、ステップS16に移行する。
ステップS16において、例えば、第1ポンプP1,第2ポンプP2の出力の差は小さいが、第1ポンプP1の電流値が第2ポンプP2の電流値よりも高かった場合、第1ポンプP1は電流値で出力を稼いでおり、性能低下の可能性があるとして、制御装置60は、第1ポンプP1の健全度を“緊急度「中レベル」”と判定し、表示装置に“第1ポンプP1の点検が必要”等と表示させる。
一方、ステップS15において、第1ポンプP1,第2ポンプP2の電流値の差が所定の閾値未満であった場合(ステップS15が「NO」の場合)は、ステップS17に移行する。ステップS17においては、現在の第1ポンプP1,第2ポンプP2の電流値が、上述した初期状態(例えば、納入時、初期調整用バルブ46a,46bの調整後)の第1ポンプP1,第2ポンプP2の電流値から、どれくらい変化したかを判定する。現在と初期状態の電流値の差が、所定の閾値以上の場合(ステップS17が「YES」の場合)は、ステップS18に移行する。
ステップS18においては、例えば、第1ポンプP1,第2ポンプP2の現在と初期状態の電流値の差が大きく乖離していた場合、第1ポンプP1,第2ポンプP2が共に性能低下の可能性があるとして、制御装置60は、第1ポンプP1,第2ポンプP2の健全度を“緊急度「中レベル」”と判定し、表示装置に“第1ポンプP1,第2ポンプP2の点検が必要”等と表示させる。
一方、現在と初期状態の電流値の差が、所定の閾値未満の場合(ステップS17が「NO」の場合)、ステップS19に移行し、制御装置60は、第1ポンプP1,第2ポンプP2が現状良好な状態にあるとして、第1ポンプP1,第2ポンプP2の健全度を“緊急度「低レベル」”と判定し、表示装置に“第1ポンプP1,第2ポンプP2の点検は必要なし”等と表示させる(もしくは表示装置に点検に関する表示をしなくてもよい)。
以上により、ターボ機械(ギヤポンプ22)の管理運転が終了する。
上述したように、本実施形態によれば、2台のギヤポンプ22と、2台のギヤポンプ22の吐出側の流路41,42を連通させる連通流路43と、連通流路43における流体の状態を計測する計測器44と、連通流路43を開閉する開閉装置45と、開閉装置45によって連通流路43を閉じ、ギヤポンプ22を運転させる通常運転モードと、開閉装置45によって連通流路43を開き、当該連通流路43により連通したギヤポンプ22を同時に運転させ、連通流路43において流体を対抗させると共に、計測器44の計測結果に基づいて、ギヤポンプ22の健全度を判定する管理運転モードと、を備える制御装置60と、を有する、という構成を採用することによって、管理運転モードにおいて2台のギヤポンプ22の出力(性能)を競わせて、機械的にギヤポンプ22の健全度を判定できるため、熟練した点検者の確保を要することなく、低廉かつ短時間でギヤポンプ22の状態が把握できる。このように、本実施形態によれば、管理運転にかかる負担を軽減できる。
また、本実施形態では、ギヤポンプ22を駆動させる電動機22aの電流値を計測する電流計22bを有し、制御装置60は、さらに、管理運転モードのときの電流計22bの計測結果に基づいて、ギヤポンプ22の健全度を判定している(図5参照)。この構成によれば、例え第1ポンプP1,第2ポンプP2で出力の差が出なかった場合であっても、第1ポンプP1,第2ポンプP2のいずれか一方または両方の性能低下の可能性(異常予兆)を検知することができる。
また、本実施形態では、制御装置60は、管理運転モードによる運転を定期的に実行させているため、管理運転の頻度を一定回数以上に保つことができ、ポンプ機場1の正常に稼働させることができる。
また、本実施形態では、制御装置60は、通常運転モードによる運転が行われるときに、管理運転モードによる定期的な運転が実行されないようにインターロック処理を行っている(図4参照)ため、大雨等で湛水防除が必要なときに、管理運転モードが実行されることがなくなる。
さらに、本実施形態では、管理運転モードによる運転を定期的に実行させる前の初期状態において、連通流路43において対抗する流体が均衡状態となるように、第1ポンプP1,第2ポンプP2の個体差を調整する初期調整装置46を有するため、個体差がある第1ポンプP1,第2ポンプP2であっても、それらの健全度を判定することができる。
加えて、制御装置60は、当該健全度に基づいて、第1ポンプP1,第2ポンプP2の点検整備の優先度(交換、点検の要否等)を表示装置に表示させる(図5参照)ため、経験の少ない管理者であってもポンプ機場1の管理が容易になる。
なお、上述の第1実施形態では、次のような変形例を採用し得る。
図6は、第1実施形態に係る計測器44の変形例である。
図6に示すように、計測器44は、上述した「ON」信号を出力する接点部44bが無く、代わりにフロー体44aの揺動角に応じた信号を出力するポテンショメータ44cを備えてもよい。この計測器44の計測結果は、制御装置60に出力され、制御装置60は、当該計測結果を記憶部に蓄積し、その値の変化量や変化量の勾配を管理するようになっている。なお、計測器44としては、流体の状態量を計測する流量計や圧力計等であってもよい。
図7は、図6に示す計測器44(ポテンショメータ)の出力結果の一例である。
制御装置60は、図7に示すように、管理運転モードによって定期的に計測される計測器44の計測結果(流体の状態量)を記憶部に蓄積し、その変化の傾向を管理している。例えば、管理運転モードが月1回の頻度で実行される場合、その月の状態量と前月の状態量とを結ぶ直線と、前月の状態量と前々月の状態量とを結ぶ直線との角度の差θが、所定の閾値以上であれば、第1ポンプP1,第2ポンプP2のいずれか一方(状態量が+であれば第1ポンプP1、状態量が−であれば第2ポンプP2)の性能の低下の可能性があるとして健全度を判定してもよい。例えば、制御装置60は、図5に示すステップS17において「NO」の場合(かつステップS19の前)に、流体の状態量の変化の傾向による健全度の判定を行ってもよい。
なお、このような流体の状態量の変化の傾向に基づく健全度の判定は、その状態量がシステムの故障を検知する故障レベル以下の値で行うことが好ましい。さらに、当該故障レベル以下に、所定の許容値(許容レベル)を設定し、当該許容値を超えた場合に、異常(一方のポンプの性能の低下)の予兆(可能性)があるとして健全度を判定してもよい。すなわち、制御装置60は、計測器44の計測結果の変化の傾向だけでなく、その変化そのものに基づいて、健全度を判定してもよい。また、当該許容値と上述した閾値(θ)とを合わせて健全度を判定してもよいし、また、当該許容値と上述した閾値(θ)とを個々に健全度の判定に用いてもよい。
なお、このような状態量の傾向管理は、上述した本実施形態の計測器44(フロースイッチ)でも可能である。
図8は、図3に示す計測器44(フロースイッチ)の出力結果の一例である。
すなわち、制御装置60は、図8に示すように、管理運転モードによって定期的に計測される計測器44の計測結果(「ON」信号)を記憶部に蓄積し、その変化の傾向を管理してもよい。例えば、第1ポンプP1,第2ポンプP2のいずれか一方側において、「ON」信号が3カ月連続(3回連続)で検知された場合、その一方側のポンプの性能の低下の可能性があるとして健全度を判定してもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図9は、第2実施形態に係る計測器44Aの構成図である。
図9に示すように、第2実施形態の計測器44Aは、移動体44A1と、スイッチ部44A2と、を備える。また、第2実施形態の連通流路43には、移動体44A1が転動する転動溝43a(窪み、段差)が形成されている。なお、この連通流路43は、外部から移動体44A1を目視可能なように、全部または一部が透明な部材から形成されていてもよい。
転動溝43aにおける連通流路43の空間高さは、移動体44A1の全高よりも高く、移動体44A1の上方には流体が流通できる隙間が形成されている。なお、転動溝43aでない連通流路43の空間高さは、移動体44A1の全高よりも低く、移動体44A1が侵入できないようになっている。これにより、連通流路43の詰まりを防止できる。移動体44A1は、例えば、ボール状または円筒状に形成されたマグネットであり、連通流路43における流体の状態に応じて、連通流路43の中を移動する。
スイッチ部44A2は、移動体44A1が近づいたときにスイッチが入るリードスイッチである。スイッチ部44A2は、移動体44A1が転動溝43aの両端部に移動したときに磁化されて接点が閉じ、ON状態となる。また、スイッチ部44A2は、移動体44A1が転動溝43aの両端部から離れたときに磁化が解除されて接点が開き、OFF状態となる。このスイッチ部44A2は、制御装置60(図9では図示せず)と接続されている。
上記構成によれば、管理運転モードにおいて、開閉装置45によって連通流路43を開き、当該連通流路43により連通した第1ポンプP1,第2ポンプP2を同時に運転させ、連通流路43において流体を対抗させると、性能が低下したポンプ側(第1ポンプP1,第2ポンプP2のいずれか一方側から他方側)に流体が流れ、その流れに伴って移動体44A1が連通流路43の中を移動する。そして、移動体44A1が転動溝43aの両端部のいずれか一方に到達し、スイッチ部44A2の片方から「ON」信号が出力されることで、第1ポンプP1あるいは第2ポンプP2の性能の低下を検知することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図10は、第3実施形態に係る計測器44Bの構成図である。
図10に示すように、第3実施形態の計測器44Bは、検知液70の水位を検知する複数の電極棒44B1を備える。また、第2実施形態の連通流路43には、複数の電極棒44B1が挿し込まれる逆さU字状の湾曲部43b(いわゆる鳥居配管)が形成(接続)されている。なお、この連通流路43は、外部から検知液70の水位を目視可能なように、全部または一部が透明な部材から形成されていてもよい。
検知液70は、湾曲部43bの頂部に空気層が形成されるように、湾曲部43bに封入されている。湾曲部43bの両端は、ダイヤフラム44B2によって受圧可能に封止されている。なお、管理運転モードにおいて第1ポンプP1,第2ポンプP2の出力を抑える等して、連通流路43における流体の流れを防止できれば、ダイヤフラム44B2を設けなくてもよい(検知液70と送水液を分けなくてもよい)。電極棒44B1は、湾曲部43bの頂部及び頂部を挟んだ両側に複数の高さで挿し込まれている。なお、湾曲部43bの頂部に挿し込まれた電極棒44B1は、経時的な空気層の減りを検知することができる。なお、初期状態においては、初期調整用バルブ46a,46bの開度を調整し、水位差hをゼロにしておくことが好ましい。
上記構成によれば、管理運転モードにおいて、開閉装置45によって連通流路43を開き、当該連通流路43により連通した第1ポンプP1,第2ポンプP2を同時に運転させ、連通流路43において流体を対抗させると、湾曲部43bにおいて性能が低下したポンプ側(第1ポンプP1,第2ポンプP2のいずれか一方側から他方側)の水位が下がる。そして、図10に示すように、湾曲部43bにおける水位差hの大きさから、第1ポンプP1あるいは第2ポンプP2の性能の低下を検知することができる。
また、第3実施形態では、次のような変形例を採用し得る。
図11は、第3実施形態に係る連通流路43の変形例である。
連通流路43には、図11に示すように、第1ポンプP1側及び第2ポンプP2側の両端部に開閉装置45が設けられている。第1ポンプP1側の開閉装置45aは、第2ポンプP2の通常運転時には閉状態となるように、制御装置60(図11では図示せず)に制御されている。また、第2ポンプP2側の開閉装置45bは、第1ポンプP1の通常運転時には閉状態となるように、制御装置60に制御されている。
図11(a)に示す例では、第2ポンプP2側を通常運転させており、このとき開閉装置45aは閉状態、開閉装置45bは開状態となっている。制御装置60は、図11(a)に示す、第2ポンプP2の性能低下前の湾曲部43bにおける水位差h1を記憶しておく。そして、第2ポンプP2の性能が低下してくると、図11(b)に示すように、湾曲部43bにおける水位差h2は、水位差h1よりも小さくなるため、制御装置60は、当該水位差h2に基づいて第2ポンプP2の健全度を判定してもよい。この構成によれば、ポンプ一台毎の性能の低下を検知することができる。なお、吐出先(例えば図2に示す吐出水槽3)の水位により、連通流路43における水位が変動するため、吐出先の水位データを制御装置60に取り込み、当該健全度の判定に補正を加えてもよい。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図12は、第4実施形態に係る2台の真空ポンプ21が設けられた吸気ライン30の要部構成図である。
上述した吸気ライン30には、2台の真空ポンプ21が、図12に示すように並列に設けられている。なお、以下の説明では、2台の真空ポンプ21を区別するため、上述の実施形態と同様に、一方の真空ポンプ21を第1ポンプP1と称し、他方の真空ポンプ21と第2ポンプP2と称する場合がある。
第1ポンプP1の吐出側の流路36には、逆止弁36aと、開閉弁36bが設けられている。また、第2ポンプP2の吐出側の流路37にも、逆止弁37aと、開閉弁37bが設けられている。吐出側の流路36,37は、開閉弁36b,37bの下流側で互いに合流し1本となって、上述した排出管33(図1参照)に接続されている。
一方、第1ポンプP1の吸気側の流路38には、自動弁38a(電動弁又は電磁弁)が設けられている。また、第2ポンプP2の吸気側の流路39にも、自動弁39a(電動弁又は電磁弁)が設けられている。これら吸気側の流路38,39の自動弁38a,39aの下流側は、連通流路43によって互いに連通している。
連通流路43には、上述した計測器44A(移動体44A1,スイッチ部44A2)が設けられたV字状の屈曲部43c(いわゆるV字配管)が形成(接続)されている。なお、この連通流路43は、外部から移動体44A1を目視可能なように、全部または一部が透明な部材から形成されていてもよい。スイッチ部44A2は、V字状の屈曲部43cの2つの上端部にそれぞれ設置されている。
通常運転モードのときには、開閉装置45a,45bは閉状態、かつ、自動弁38a,39aのいずれか一方が開状態となるように、制御装置60(図12では図示せず)に制御されている。また、管理運転モードのときには、開閉装置45a,45bは開状態、かつ、自動弁38a,39aが閉状態となるように、制御装置60に制御されている。
上記構成によれば、管理運転モードにおいて、連通流路43により連通した第1ポンプP1,第2ポンプP2を同時に運転させ、連通流路43において流体を吸引により対抗させると、性能が低下していない(性能が高い)ポンプ側に移動体44A1が引き込まれる。そして、移動体44A1が屈曲部43cの上端部のいずれか一方に到達し、スイッチ部44A2の片方から「ON」信号が出力されることで、「ON」信号が出力されていないもう片方のポンプの性能の低下を検知することができる。
また、上記構成によれば、管理運転モードが終了し、第1ポンプP1,第2ポンプP2が停止すると、移動体44A1が自重によって屈曲部43cの底部(初期位置)に戻る。このように、屈曲部43c(リセット装置)があることによって、管理運転モードによる運転が行われる度に、移動体44A1を連通流路43の中の所定の初期位置に戻すことができる。これにより、管理運転モードの際に、最初からスイッチ部44A2から「ON」信号が出力される等の懸念を解消できる。なお、図9に示す形態においても、例えば、移動体44A1に伸縮バネを結び付け、連通流路43の中間位置(初期位置)に移動体44A1を戻す構成を採用してもよい。
また、第4実施形態では、次のような変形例を採用し得る。
図13は、第4実施形態に係る連通流路43の変形例である。
連通流路43には、図13に示すように、屈曲部43cの底部から下方に延びる直線部43dが追加されている。これにより、連通流路43は、略Y字状に形成されている。スイッチ部44A2は、屈曲部43cの2つの上端部に加え、直線部43dの中腹部にも設置されている。
上記構成によれば、上述した第3実施形態の変形例と同様に、ポンプ一台毎の性能の低下を検知することができる。例えば、第2ポンプP2の性能の低下を検知する場合、図13に示すように、開閉装置45a及び自動弁39aは閉状態、開閉装置45bは開状態とする。この状態で、第2ポンプP2を運転させると、第2ポンプP2の吸引力によって、移動体44A1を持ち上げることができる。そして、性能低下前の初期状態と、性能低下後の移動体44A1の持ち上げ高さをスイッチ部44A2によって検知する。例えば、移動体44A1の持ち上げ高さがh4からh3に低下した場合には、第2ポンプP2の性能が低下していると判定することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態を記載し説明してきたが、これらは本発明の例示的なものであり、限定するものとして考慮されるべきではないことを理解すべきである。追加、省略、置換、およびその他の変更は、本発明の範囲から逸脱することなく行うことができる。従って、本発明は、前述の説明によって限定されていると見なされるべきではなく、特許請求の範囲によって制限されている。
例えば、上記実施形態では、真空ポンプ21やギヤポンプ22の管理運転に本発明を適用したが、例えば、主ポンプ10やコンプレッサ23の管理運転にも本発明を適用することができる。
なお、ポンプ機場1の代表的な他の補機20としては、図14に示す冷却水ポンプ24がある。冷却水ポンプ24は、2台設けられ、それぞれ電動機24aによって駆動する。冷却水ポンプ24は、冷却水供給ライン90に設けられている。冷却水供給ライン90においては、冷却水ポンプ24の駆動によって冷却水槽91から冷却水が汲み上げられ、各駆動機4を冷却する熱交換機4bに冷却水が供給される。このような冷却水ポンプ24の管理運転にも本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、2台のターボ機械を連通流路43で連通させる形態を例示したが、3台以上のターボ機械を連通流路43で連通させて管理運転を行ってもよい。
また、例えば、上記実施形態では、ターボ機械の管理運転に本発明を適用したが、例えば、図15に示すように、ストレーナ81,82への応用も可能である。
図15は、応用例に係る2つのストレーナ81,82が設けられた燃料供給ライン40の要部構成図である。
ストレーナ81,82は、例えば、図15に示すように燃料供給ライン40に設けられ、燃料に含まれる異物(固形成分)を取り除くものである。ストレーナ81,82の上流側の流路には自動弁47が設けられている。なお、ストレーナ81,82の下流側の流路には、湾曲部43bを有する連通流路43及び計測器44Bが設けられている。
通常運転時、ストレーナ81側に燃料を流すときは、ストレーナ81の上流側の自動弁47aが開状態となり、開閉装置45a,45b及びストレーナ82の上流側の自動弁47bが閉状態となる。また、通常運転時、ストレーナ82側に燃料を流すときは、ストレーナ82の上流側の自動弁47bが開状態となり、開閉装置45a,45b及びストレーナ81の上流側の自動弁47aが閉状態となる。
一方、管理運転時、ストレーナ81,82の両側に燃料を流すときは、開閉装置45a,45b及び自動弁47a,47bを開状態とする。この状態で、図示しないギヤポンプ22を運転させると、湾曲部43bにおいて性能が低下した(例えば、異物が詰まり圧力損失が大きい)ストレーナ側の水位が下がる。そして、図15に示すように、湾曲部43bにおける水位差hの大きさから、ストレーナ81,82の性能の低下を検知することができる。
1…ポンプ機場(ターボ機械設備)、10…主ポンプ(ターボ機械)、20…補機(ターボ機械)、21…真空ポンプ(ターボ機械)、21a…電動機、22…ギヤポンプ(ターボ機械)、22a…電動機、22b…電流計、23…コンプレッサ(ターボ機械)、23a…電動機、36…流路、37…流路、38…流路、39…流路、41…流路、42…流路、43…連通流路、44…計測器、44a…フロー体、44A…計測器、44A1…移動体、44B…計測器、45…開閉装置、45a…開閉装置、45b…開閉装置、46…初期調整装置、46a…初期調整用バルブ、46b…初期調整用バルブ、60…制御装置、P1…第1ポンプ、P2…第2ポンプ

Claims (9)

  1. 複数台のターボ機械と、
    前記複数台のターボ機械の吸込側の流路または吐出側の流路を連通させる連通流路と、
    前記連通流路における流体の状態を計測する計測器と、
    前記連通流路を開閉する開閉装置と、
    前記開閉装置によって前記連通流路を閉じ、前記ターボ機械を運転させる通常運転モードと、前記開閉装置によって前記連通流路を開き、当該連通流路により連通したターボ機械を同時に運転させ、前記連通流路において流体を対抗させると共に、前記計測器の計測結果に基づいて、前記ターボ機械の健全度を判定する管理運転モードと、を備える制御装置と、を有する、ことを特徴とするターボ機械設備。
  2. 前記ターボ機械を駆動させる電動機の電流値を計測する電流計を有し、
    前記制御装置は、さらに、前記管理運転モードのときの前記電流計の計測結果に基づいて、前記ターボ機械の健全度を判定する、ことを特徴とする請求項1に記載のターボ機械設備。
  3. 前記制御装置は、前記管理運転モードによる運転を定期的に実行させる、ことを特徴とする請求項1または2に記載のターボ機械設備。
  4. 前記管理運転モードによる運転を定期的に実行させる前の初期状態において、前記連通流路において対抗する流体が均衡状態となるように、前記連通流路により連通したターボ機械の個体差を調整する初期調整装置を有する、ことを特徴とする請求項3に記載のターボ機械設備。
  5. 前記制御装置は、前記通常運転モードによる運転が行われるときに、前記管理運転モードによる定期的な運転が実行されないようにインターロック処理を行う、ことを特徴とする請求項3または4に記載のターボ機械設備。
  6. 前記制御装置は、前記管理運転モードによって定期的に計測される前記計測器の計測結果を蓄積する記憶部を有し、前記記憶部に蓄積された前記計測器の計測結果の変化に基づいて、前記ターボ機械の健全度を判定する、ことを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載のターボ機械設備。
  7. 前記計測器は、前記連通流路における流体の状態に応じて、前記連通流路の中で移動する移動体を有しており、
    前記管理運転モードによる運転が行われる度に、前記移動体を前記連通流路の中の所定の初期位置に戻すリセット装置を有する、ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のターボ機械設備。
  8. 表示装置を有し、
    前記制御装置は、前記健全度に基づいて、前記複数台のターボ機械の点検整備の優先度を前記表示装置に表示させる、ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のターボ機械設備。
  9. 複数台のターボ機械と、
    前記複数台のターボ機械の吸込側の流路または吐出側の流路を連通させる連通流路と、
    前記連通流路における流体の状態を計測する計測器と、
    前記連通流路を開閉する開閉装置と、を有する、ターボ機械設備の運転方法であって、
    前記開閉装置によって前記連通流路を閉じ、前記ターボ機械を運転させる通常運転モードと、前記開閉装置によって前記連通流路を開き、当該連通流路により連通したターボ機械を同時に運転させ、前記連通流路において流体を対抗させると共に、前記計測器の計測結果に基づいて、前記ターボ機械の健全度を判定する管理運転モードと、を備える、ことを特徴とするターボ機械設備の運転方法。
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