JP2019148104A - 地盤凍結工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】凍結管を循環する二次冷媒として二酸化炭素CO2を用いる地盤凍結工法であって、凍結管内を効率的に乾燥することが出来て、しかも、大量の窒素ガスを使用する必要が無い地盤凍結工法の提供。【解決手段】本発明の地盤凍結工法は、地中で熱交換を行う(地中から潜熱、顕熱を取る)二次側冷媒として自然冷媒である二酸化炭素(CO2)を用いる地盤凍結工法において、冷媒である二酸化炭素を凍結管(1)に流す以前の段階で前記凍結管(1)内の水分を除去する(乾燥させる)工程を含み、凍結管(1)内の水分を除去する工程は、凍結管(1)内に乾燥用気体を供給する工程と、露点温度を計測する工程と、計測された露点温度に基づいて凍結管(1)内の水分が除去された(乾燥された)か否かを判断する工程を含む。【選択図】図2

Description

本発明は地盤凍結工法に関する。より詳細には、本発明は、地盤凍結工法で用いられる配管(凍結管、冷媒配管)の乾燥に関する技術である。
施工地盤の安定化、遮水、その他の目的で、所定領域の地盤を凍結する地盤凍結工法は従来から広く施工されている(例えば特許文献1参照)。
地盤凍結工法では、凍結するべき地盤に凍結管(冷媒配管)を配置して、凍結管内に冷媒を流すことにより、地盤から熱量を奪って対象とする地盤を凍結させている。
ここで、従来の地盤凍結工法では、化学的に合成して製造した冷媒として、一次側冷媒(冷凍機側の冷媒)にフロン、そして二次冷媒(凍結管側を循環する冷媒)にはブラインを選択する場合が多い。そして、前記フロンとブラインを冷媒として使用する場合には、地盤凍結に必要な冷熱を確保するために、凍結管(特に二次側の凍結管)の管径を大きくして、二次側冷媒であるブラインの流量を多くする必要があった。
近年、一次側冷媒のフロンと二次側冷媒のブラインに代えて、一次側冷媒にアンモニア、そして二次冷媒にはCOの様な自然冷媒を用いる地盤凍結工法が施工されている。
冷媒、特に二次側の冷媒を自然冷媒であるCOを選択することのメリットの一つとして、凍結管(二次側の凍結管)の管径を小さくして、二次側冷媒の流量を少なくすることが出来る点が挙げられる。
しかし、凍結管の管径を小さくすると、当該二次冷媒は−30〜−45℃程度の低温で凍結管内を流れるために、凍結管内の水分が凍結して凍結管を閉塞する恐れがある。ここで、凍結管内の水分とは、凍結管内壁に結露などで付着または堆積している水分や凍結管内の空間に水蒸気として存在する水分も含まれる。この水分が凍結して氷となり、初期の氷は凍結管の径に対し非常に小さいものであっても、氷粒子が互いに接触すると、その接触部に結合が生じることは古くから知られており、凍結管の内部で氷がこの結合によって成長し、やがて凍結管を閉塞させる事象が発生する。そのため、二次側の凍結管に自然冷媒であるCOを流す場合には、事前に凍結管内を乾燥させて、凍結管内から水分を除去しておく必要がある。
ここで、ブラインを二次側冷媒として使用する従来の地盤凍結工法では、上述した通り凍結管の管径が大きく、さらにブラインは水溶液であるため、ブライン自体に水分が混入しても成分的に大きな問題に至らず、さらに凍結管内で水分が凍結しても凍結管が閉塞されてしまうことはなかった。すなわち、ブラインの主剤である塩化カルシウムは不凍液であり、その効果により凍結管内の水分の存在で閉塞を起こす事態は発生しない。そのため、従来の地盤凍結工法では、二次側冷媒であるブラインを流す以前の段階で凍結管を乾燥して、凍結管内から水分を除去しておく必要性が無かった。
換言すれば、冷媒を流す以前の段階で凍結管を乾燥して、凍結管内から水分を除去する作業は、自然冷媒であるCOを冷媒として選択する場合に初めて必要となる作業であり、ブラインを二次側冷媒として選択する従来の地盤凍結工法では必要としない作業であった。そのため、地盤凍結工法の施工前に凍結管内を効率的に乾燥する技術は、従来技術では提案されていなかった。
ここで、空調機の冷媒配管における水分を除去するために、冷媒配管に加温された窒素ガスNを供給した後、真空引きする技術が存在する(例えば、特許文献2)。窒素ガスを冷媒配管に供給するのは、水分を含有せず、不活性ガスだからである、
しかし、地盤凍結工法において凍結管内に窒素ガスNを供給して乾燥しても、窒素ガスボンベから窒素を供給するため、窒素ガスの流量が少なくなり、特に凍結管内に空気、水が多い場合には、凍結管乾燥に長時間必要となる。また、連続して窒素ガスを供給することが出来ず、複数の窒素ガスボンベを切り継ぎする必要があり、その切り継ぎに時間が掛かってしまう。それに加えて、窒素ガスを施工現場(例えば、トンネル坑内)で大量に噴射すると、その施工現場が酸欠状態になってしまう。
そのため、地盤凍結工法の施工前に凍結管を乾燥するために、窒素ガスNを供給した後に真空引きする技術を適用することは適切ではない。
特開2017−133164号公報 特開平6−148268号公報
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、液化した二酸化炭素(CO)を二次冷媒として用いる地盤凍結工法であって、凍結管を効率的に乾燥することが出来て、しかも、大量の窒素ガスなどの不活性ガスを使用する必要が無い地盤凍結工法に用いる凍結管内の乾燥機構と乾燥機構により乾燥させた凍結管を用いる地盤凍結工法の提供を目的としている。
本発明の地盤凍結工法は、凍結対象の熱を奪う凍結管(1)の二次側冷媒として二酸化炭素(CO)を用いる地盤凍結工法において、
前記冷媒である二酸化炭素を循環する凍結管(1)内に乾燥用気体を供給して、前記凍結管内の水分を除去する工程を含み、
前記二次側冷媒を循環させる工程を含むことを特徴としている。
本発明において、
前記凍結管(1)内に乾燥用気体を供給し凍結管(1)内の水分を除去する前記工程に、
前記乾燥用気体の露点温度を計測する工程と、
計測された前記露点温度に基づいて凍結管(1)内の水分が除去されたか否かを判断する工程を有していることが好ましい。
本発明において、前記冷媒である二酸化炭素を循環する凍結管(1)内に供給する乾燥用気体としては(乾燥した)空気を用いることが好ましい。
また本発明において、前記露点温度を計測する工程は、凍結管(1)内に供給される乾燥用気体(例えば空気)の露点温度を計測する工程と、凍結管(1)から排出された乾燥用気体の露点温度を計測する工程を有し、
前記凍結管(1)内の水分が除去されたか否かを判断する工程は、凍結管(1)から排出された乾燥用気体の露点温度が凍結管(1)内に供給される乾燥用気体の露点温度に等しくなった際に凍結管(1)内の水分が除去された(乾燥された)と判断する工程を有しているのが好ましい。
或いは、本発明において、前記露点温度を計測する工程は、凍結管(1)から排出された乾燥用気体の露点温度を計測する工程を有し、
前記凍結管(1)内の水分が除去されたか否かを判断する工程は、凍結管(1)から排出された乾燥用気体の計測された露点温度が所定温度(例えば−70℃)以下になった際に凍結管(1)内の水分が除去された(乾燥された)と判断する工程を有しているのが好ましい。
本発明において、前記所定温度は、地盤凍結工法を適用する現場における雰囲気条件(例えば、温度や湿度)により設定されることが好ましい。
本発明の地盤凍結工法で用いられる凍結管乾燥機構(10)は、
凍結対象の熱を奪う凍結管(1)の二次側冷媒として二酸化炭素(CO)を用いる地盤凍結工法で用いられる凍結管(1)内を乾燥させる凍結管乾燥機構(10)において、
乾燥用気体を圧縮して吐出する供給装置(2:例えばコンプレッサ)と、
供給装置(2)が吐出した乾燥用気体を乾燥する乾燥装置(3:例えば、冷凍式エアードライヤー3A及び吸着式エアードライヤー3B)と、
前記乾燥装置(3)から吐出された乾燥された乾燥用気体の露点温度を計測する第1の露点温度計測装置(4)と、
乾燥させる前記凍結管から排出された乾燥用気体(凍結管1内を流れた後の乾燥用気体)の露点温度を計測する第2の露点温度計測装置(9)を備えていることを特徴としている。
本発明の地盤凍結工法で用いられる前記凍結管乾燥機構(10)における、乾燥用気体を圧縮して吐出する前記供給装置(2)と、供給装置(2)が吐出した乾燥用気体を乾燥する前記乾燥装置(3)の装置仕様は、地盤凍結工法適用現場の雰囲気条件により設定される所定温度で決定されるのが好ましい。
本発明における地盤凍結工法は、二次側冷媒としては液化二酸化炭素を用い、二酸化炭素を冷凍機で約1MPa程度に圧縮し、−45℃程度にして液化した二次冷媒を凍結管で循環し、凍結すべき対象から顕熱および/または液化二酸化炭素を気化させる潜熱を用いて熱を奪うことで前記対象を凍結させる。
本発明の実施に際して、凍結管(1)としては、全体が扁平な形状をしており、内部に複数列の微細な流路が形成されている部材(いわゆるマイクロチャンネル)、それ以外のタイプの配管、凍結管接続用の配管(5)、(7)、およびこれらを接続する継手部分を含んでいる。
本明細書において、「凍結管」なる文言は、二次側冷媒である二酸化炭素(CO)冷媒が流過する領域の配管系を全て包含する意味で用いられている。ただし、冷凍機(乾燥装置)は、「凍結管」には包含されない。
また、「凍結管内の水分」とは、凍結管内に結露した状態の水分はもとより、凍結管内に水蒸気として存在する水分も含まれる。
上述の構成を具備する本発明によれば、地盤凍結用の循環冷媒(二次側冷媒)としてCOを用いる地盤凍結工法において、凍結対象の熱を奪う凍結管(1)内の水分を効率的に除去することが出来る。
そのため、二次側冷媒としてCOを選択して、従来の二次側冷媒としてブラインを循環する凍結管に比べ、凍結管(1)の管径を小さくして二次側冷媒の流量を少なくしても、凍結管(1)に冷媒(CO)を流して循環させた時に、凍結管(1)内は乾燥しており内部の水分が除去されているので、凍結管(1)内の水分が凍って閉塞することが防止される。
また、凍結管(1)内に乾燥用気体を供給し、その乾燥用気体の露点温度を計測して凍結管(1)内の水分が除去されたか否か(凍結管1が乾燥したか否か)を判断するので、凍結管(1)内に水分が残留していても乾燥作業を中止するという不都合や、乾燥作業を必要以上に継続してしまうという不都合が防止できる。
地盤凍結工法に用いる前記凍結管(1)は、全長が数mから数百mにもなるが、その中間位置の乾燥状態を確認するために管の内面を露出させることなしに、乾燥用気体の供給口と排出口の露点温度で前記凍結管(1)全長の水分除去の判断を行うことができる。すなわち、中間位置で管内面を露出させるために水分が再び混入するリスクを回避できる。さらに、前記凍結管(1)全長のうち、どこに水分が溜まっているかなど、水分の位置や濃度の分布状況を問わず、乾燥させるべき区間の全長を乾燥できる、または乾燥したと判断できる。
ここで、露点温度とは、水蒸気を含む気体を冷却したとき、凝結すなわち結露が始まる温度をいい、露点温度計により直接測定を行なうか、気温と相対湿度から水蒸気圧を求め、その水蒸気圧を飽和水蒸気圧とする温度を求めることにより得ることができる。
本発明において、前記凍結管(1)内の水分が除去されたか否かの判断は、凍結管(1)から排出された乾燥用気体の露点温度が凍結管(1)内に供給される乾燥用気体の露点温度に等しくなった際に凍結管(1)内の水分が除去されたと判断するか、または凍結管から排出された乾燥用気体の計測された露点温度が所定温度以下になった際に凍結管(1)内の水分が除去されたと判断するので、長大で凍結管(1)内という目視なども出来ない条件で、露点温度という客観的数値で凍結管(1)内の水分が除去できていることを判断できる。
本発明において、凍結管(1)を乾燥するのに必要な乾燥用気体として、空気を乾燥用気体として用いることが出来る。そして、空気を使用すれば、大気中からコンプレッサ(2)等の機器を用いて凍結管(1)内に供給すれば良く、窒素ガスボンベ等を施工現場に持ち込む必要が無い。
そして、凍結管(1)内に供給される乾燥用気体の流量を大きくすることが出来るので、特に凍結管(1)内に多量の水分が存在する場合でも、凍結管乾燥作業の作業時間が長くなってしまうことが防止される。また、窒素ガスを用いた場合の様なボンベ切り継ぎの必要が無いため、切り継ぎ作業の作業時間が節減される。さらに、窒素ガスの場合の様に、施工現場(例えば、坑内)で乾燥用気体が大量に噴射されても、施工現場が酸欠状態になってしまうことも防止される。
本発明において、凍結管(1)内の水分が除去されたと判断する前記の所定温度は、地盤凍結工法適用現場の雰囲気条件により設定される。前記地盤凍結工法適用現場の雰囲気条件とは、凍結管(1)を設置し、凍結管(1)内の水分除去を行う現場空間の温度・湿度をいう。地盤凍結工法の施工現場は、場所は露天の地上や地下空間、春夏秋冬季節を問わず行われる。したがって、この施工現場の温度・湿度環境は様々であり、真夏の露天の高温下や真冬の低温下、または乾燥した露天や湿潤したトンネル坑内など、これらの温度・湿度条件を考慮して露点温度のしきい値となる所定温度を設定することにより、効率的な乾燥を行うことができる。
本発明の実施形態の概要を示す説明図である。 実施形態で用いられる凍結管乾燥機構の詳細を示すブロック図である。 実施形態における凍結管乾燥手順を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
最初に、図1を参照して、二酸化炭素(CO)を二次側冷媒として選択する地盤凍結工法の概要を説明する。
本発明は、二次側冷媒としてCOを用いる地盤凍結工法に限定される。なお、冷却装置20の一次側冷媒としては、アンモニア(NH)を用いた場合を例示しているが、一次側冷媒を限定する趣旨ではない。
図1に示すシステムは、二次側冷媒であるCOを冷却、液化して凍結管1に供給する冷却装置20と冷媒循環ポンプ30を有している。冷却装置20は、CO液化器11(二酸化炭素液化器)と、凝縮器12と、冷却塔13を備えている。そして、凍結すべき対象として地盤G中に凍結管1が配設されており、凍結管1内に二次側冷媒である液化二酸化炭素(液化CO)を循環して、二次側冷媒であるCOが地盤G中から顕熱と気化潜熱を吸収し、地盤Gを凍結している。図1において、矢印Aは、二次側冷媒であるCOの流れを示している。
地中の凍結管1内を循環する際に地盤G中から顕熱と気化潜熱を吸収したCO(気液混合状態)は、冷却装置20のCO液化器11で熱交換されて液化し、液化COとして、再び地盤G中(地中)の凍結管1内を循環する。
CO液化器11において、二次側冷媒COが地中から奪った気化潜熱及び顕熱が投入される一次側冷媒NH(自然冷媒)は膨張、気化する。蒸発、膨張した一次側冷媒NHは、凝縮器12で水と熱交換して液化、凝縮される。一次側冷媒NHと熱交換して加熱された水は冷却塔13で冷却され、一時側冷媒NHから投入された熱が放熱される。すなわち、地盤Gから二次側冷媒CO中に投入された気化潜熱及び顕熱は、二次側冷媒CO、CO液化器11、一次側冷媒NH、凝縮器12、水を介して、冷却塔13で放熱される。
冷却装置における符号14は、一次側冷媒NHを循環させる圧縮機(コンプレッサ)である。
図示の実施形態では、二次側の冷媒が二酸化炭素COなので、凍結管1の管径を従来技術である冷媒にブラインを用いた場合よりも小さくすることが出来る。
図1では明確には示されていないが、二次側の凍結管1としては、全体が扁平な形状をしており、内部に複数列の微細な流路が形成されているタイプの凍結管、例えば「マイクロチャンネル」、を使用することも出来、また、それ以外のタイプの配管も凍結管として使用可能であり、凍結管接続用の配管を使用することも出来る。
二次側冷媒として二酸化炭素COを選択した場合、凍結管1の管径を小さくすることが出来るが、凍結管の管径が小さく、また、二次側冷媒が二酸化炭素COであるがため、凍結管1に二次側冷媒COを流した時に、凍結管1内の水分が凍結して凍結管を閉塞する恐れが存在する。その様な事態を防止するためには、凍結管1に二次側冷媒COを流す前に、凍結管1内を乾燥して、凍結管1内から水分を除去しておく必要がある。
図1において、凍結管1には凍結管乾燥機構10が接続可能で、且つ、取り外し可能であり、凍結管乾燥機構10は、凍結管1に二次側冷媒COを流す前に凍結管1内を乾燥して、水分を除去する機能を有している。そして凍結管乾燥機構10は、図1で示す様に、例えば、凍結すべき対象の地盤Gへの二次側冷媒投入領域と、凍結すべき対象の地盤Gからの二次側冷媒排出領域において、凍結管1に接続されている。
図1においては、凍結管1と凍結管乾燥機構10は、循環する乾燥用気体がクローズドシステムで記載されているが、オープンシステムでも使用される。
図1の凍結管乾燥機構10について、図2を参照してさらに説明する。
図2において、凍結管乾燥機構10はコンプレッサ2(気体供給装置)と乾燥装置3を備え、乾燥装置3は、冷凍式エアードライヤー3A、吸着式エアードライヤー3Bを有している。
さらに、凍結管乾燥機構10は、乾燥用気体を凍結管1に供給する乾燥用気体供給配管5、凍結管1を流れた後の乾燥用気体を排出する乾燥用気体排出配管7、乾燥用気体供給配管5に配置される第1の露点温度計測装置4、乾燥用気体排出配管7の大気開放側端部7Aの近傍に配置される第2の露点温度計測装置9を有している。
コンプレッサ2は、乾燥用気体を取り込み、圧縮し、当該圧縮された乾燥用気体を、配管P1を介して冷凍式エアードライヤー3Aに供給する。
冷凍式エアードライヤー3Aは、コンプレッサ2から供給された圧縮乾燥用気体を、冷凍機を使用して例えば−70℃以下に冷却し、飽和水蒸気量の差によって乾燥用気体中に包含されている水分を分離、除去して、乾燥させる。冷凍式エアードライヤー3Aで乾燥された乾燥用気体は、配管P2を介して吸着式エアードライヤー3Bに供給される。
吸着式エアードライヤー3Bでは、冷凍式エアードライヤー3Aで乾燥された乾燥用気体に残存している水分を乾燥剤(例えば、シリカゲル)などに吸着させて、(乾燥用気体を)さらに乾燥させる。
図示の実施形態では、冷凍式エアードライヤー3Aと吸着式エアードライヤー3Bを併用して、コンプレッサ2から吐出される乾燥用気体を二段階で乾燥することにより、乾燥効果を向上している。
窒素ガスNのように、空気以外の気体を乾燥用気体として用いる場合、ボンベに貯蔵するタイプの気体を乾燥用気体として選択することとなり、ボンベから供給される乾燥用気体(N)流量が少ないため、凍結管内に水分が多い場合には、凍結管内の乾燥に長時間が必要となる。また、ボンベの切り継ぎが必須となるため、その分、余計な時間が必要である。
さらに、乾燥作業の施工現場(例えば、坑内)で窒素ガスを大量に噴射した際に、その施工現場(構内)が酸欠状態となる恐れが生じる。そのため、コンプレッサにより連続して大量供給することが出来て、施工現場の酸欠の恐れが無い空気(エアー)を乾燥用気体として選択するのが望ましい。
図2において、乾燥装置3の吸着式エアードライヤー3Bの吐出口は、乾燥用気体供給配管5に連通しており、乾燥用気体供給配管5の他端は、第1の接続装置6を介して凍結管1の乾燥用気体供給側端部1Aに連通している。
また、凍結管1の排出側端部1Bからは、凍結管1を流れた後の乾燥用気体が排出される。当該排出された乾燥用気体(凍結管1を流れた後の乾燥用気体)は、第2の接続装置8を介して、乾燥用気体排出配管7を流過する。乾燥用気体排出配管7の他端7A(凍結管1接続側とは反対側の端部)は、大気開放されている。図示の実施形態では、乾燥用気体はオープンシステムで凍結管1内の水分を除去する機構を説明しているが、クローズドシステムによる機構でも可能である。乾燥用気体として空気を用いる場合、オープンシステムを適用し、他の窒素ガスNなどを用いる場合にはクローズドシステムを適用することが考えられる。
ここで、第1及び第2の接続装置6、8としては、従来公知の空気配管接続用のコネクタを使用することが出来る。
乾燥用気体供給配管5における吸着式エアードライヤー3Bの吐出口近傍には、第1の露点温度計測装置4(露点温度計)が設けられている。第1の露点温度計測装置4は、吸着式エアードライヤー3Bから吐出された乾燥された乾燥用気体(凍結管1内に供給される乾燥用気体)の露点温度を計測する機能を有している。
また、乾燥用気体排出配管7の大気開放側端部7Aの近傍には、第2の露点温度計測装置9(露点温度計)が設けられている。第2の露点温度計測装置9(露点温度計)は、排出された乾燥用気体(凍結管1を流れて排出された乾燥用気体)の露点温度を計測する機能を有している。
乾燥用気体供給配管5には、凍結管1内に供給される乾燥用気体量を計測する風量計15が設けられており、風量計15による計測結果は図示しない乾燥用気体供給に係る制御装置に送信され、乾燥用気体供給に係る後述の制御に用いられる。
明確には図示されないが、凍結管乾燥機構10のコンプレッサ2、乾燥装置3(冷凍式エアードライヤー3A、吸着式エアードライヤー3B)、乾燥用気体供給配管5、乾燥用気体排出配管7は、地盤凍結工法の施工現場に設置される設備配置用構造体40に固定されている。
凍結管1内の水分を除去し乾燥させる際には、凍結管乾燥機構10のコンプレッサ2、乾燥装置3(冷凍式エアードライヤー3A、吸着式エアードライヤー3B)を駆動して、乾燥用気体を生成する。
生成された乾燥用気体は、吸着式エアードライヤー3Bから吐出され、乾燥用気体供給配管5、第1の接続装置6を介して、凍結管1内に継続的に供給される。凍結管1に供給された乾燥用気体は、凍結管1内を流れた後、第2の接続装置8、乾燥用気体排出配管7を流過して乾燥用気体排出配管7の大気開放側端部7Aから大気中に拡散する。図2では乾燥用気体の流れる方向を矢印Bで示している。
乾燥用気体が凍結管1内を流れることで、凍結管1内の水分が除去されて凍結管1内は乾燥する。
凍結管1内の水分が除去されたか否か(凍結管1内が乾燥したか否か)は、第1の露点温度計4の計測結果、第2の露点温度計9の計測結果に基づき判断している。
乾燥装置3(吸着式エアードライヤー3B)から吐出された乾燥された乾燥用気体(凍結管1内に供給される乾燥用気体)の露点温度は、施工する場所の雰囲気条件によって凍結管1内に供給すべき乾燥用気体の露点温度として乾燥装置3で設定するので、乾燥装置3側の環境が変わらなければ一定であり、変化しない。
図示の実施形態では、第1の露点温度計4により計測する際は、吸着式エアードライヤー3Bから乾燥用気体が吐出された直後の領域で計測されている。ただし、第1の露点温度計4により露点温度を計測する際には、吸着式エアードライヤー3Bから乾燥用気体が吐出された直後の領域に限定される訳ではなく、乾燥用気体供給配管5におけるその他の領域に第1の露点温度計4を設けても良い。
凍結管1を流れた後の乾燥用気体(凍結管1から排出された乾燥用気体)の露点温度を第2の露点温度計9により計測する際は、例えば、乾燥用気体排出配管7の大気開放側端部7A近傍に第2の露点温度計9を設けるのが好ましい。
周知の様に、露点温度と乾燥用気体(例えば、空気)の乾燥度合とは(同一温度において)相関関係があり、露点温度が高ければ乾燥用気体は湿っており、露点温度が低ければ乾燥用気体は乾いている。
凍結管1を乾燥する際には、凍結管1から排出された乾燥用気体の露点温度が所定温度以下になったら、凍結管1内の水分が除去されたと判断する時の所定温度として、地盤凍結工法を実施する場所または地盤凍結工法に用いる凍結管内の乾燥を実施する場所における雰囲気条件(温度、湿度)、施工実績等に基づいて、乾燥用気体の目標露点温度(例えば−40℃〜−70℃)として所定温度を設定し、凍結管1内の水分が除去されたと判断する。
また、目標露点温度としての所定温度を設定することで、所定温度に対応して乾燥装置3(冷凍式エアードライヤー3A、吸着式エアードライヤー3B)、コンプレッサ(供給装置)2の仕様を決定することにより効率的な乾燥が実施できる。
凍結管乾燥機構10を駆動し、乾燥用気体を凍結管1内に流過させ、凍結管1を徐々に乾燥させると、それに伴い凍結管1内の露点温度が徐々に低下する。
第2の露点温度計9により計測された凍結管1から排出された乾燥用気体の露点温度が、第1の露点温度計4により計測された凍結管1内に供給された乾燥用気体の露点温度と等しくなった際は、凍結管1内の乾燥用気体の露点温度は目標露点温度に達し、「乾燥が完了した」と判断することが出来る。
或いは、第2の露点温度計9により計測された凍結管1から排出された乾燥用気体の露点温度が、目標露点温度(例えば、−70℃)以下になった際に、「乾燥が完了した」と判断することが出来る。この場合には、乾燥用気体供給側の領域に第1の露点温度計4を必ずしも配置する必要はない。
次に、図3を参照して、図示の実施形態において、地盤凍結工法に用いる凍結管1内の水分を除去する(乾燥させる)手順を説明する。
図3のフローチャートにおいて、ステップS1〜S5は、凍結管乾燥機構10におけるコンプレッサ2(供給装置)、冷凍式エアードライヤー3A及び吸着式エアードライヤー3B(乾燥装置3)を選定し、それぞれの仕様を決定する作業に関する。そして、ステップS6〜S11は、凍結管乾燥機構10により凍結管1内を乾燥させる作業に関する。
ステップS1では、凍結管1の体積を従来公知の方法で算出する。
ステップS2では、地盤凍結施工の全体工程に基づき、必要に応じてステップS1で算出された凍結管1の体積を参照して、凍結管1の乾燥日数を決定する。
ステップS3では、ステップS1で算出した凍結管1の体積、ステップS2で決定した乾燥日数に基づいて、コンプレッサ2の容量を算出し、決定する。
次のステップS4では、凍結管1に供給する乾燥用気体の目標露点温度を設定する。
目標露点温度は、凍結管1内の水分が除去されたと判断するのに用いられ、乾燥装置3で設定される露点温度として用いられ、また凍結管1内の水分が除去された時に所定温度以下と判断する管理値としても用いられる。
当該目標露点温度は、雰囲気条件である温度、湿度に基づき、過去の施工実績、或いは実験による検証結果を参照して設定する。
発明者の実験では、冬季の低温、中低湿度の地下空間における雰囲気条件での乾燥作業ならびに、夏季の高温、高湿度の屋外における雰囲気条件での凍結管乾燥作業において、それぞれの雰囲気の大気圧における露点温度を求め、目標露点温度は−40〜−70℃に設定して、良好な乾燥結果となった。
実際の乾燥作業空間雰囲気条件を考えると、略々、目標露点温度は、−40℃〜−70℃としてよい。
ステップS5では、ステップS4で設定した目標露点温度を参照して、冷凍式エアードライヤー3A及び吸着式エアードライヤー3Bの仕様を決定する。そして、ステップS6に進む。
ここで、ステップS4、ステップS5における目標露点温度の設定、冷凍式エアードライヤー3A及び吸着式エアードライヤー3Bの仕様決定の際は、露点温度一覧表を好適に用いることが出来る。露点温度一覧表については、既存の数値(例えば、「JIS Z 8806 湿度−測定方法」内の水の飽和蒸気圧)から作成可能である。
ステップS6では、凍結管乾燥機構10のコンプレッサ2、乾燥装置3(冷凍式エアードライヤー3A、吸着式エアードライヤー3B)を駆動し、凍結管1に乾燥用気体を継続的に送風する(供給する)。そしてステップS7に進む。
ステップS7では、乾燥用気体の凍結管1の入口側(凍結管1内に乾燥用気体を供給する側)と出口側(凍結管1を流過した乾燥用気体が排出される側)の露点温度を計測する。
乾燥用気体の凍結管1の入口側の露点温度は、吸着式エアードライヤー3Bの吐出口の近傍に配置された第1の露点温度計4により計測し、乾燥用気体の凍結管1の出口側の露点温度は、乾燥用気体排出配管7における大気開放側端部7Aの近傍に配置された第2の露点温度計9により計測する。
第1の露点温度計4による露点温度の計測は、乾燥用気体の供給初期の段階で、例えば1回だけ行えば良い。第1の露点温度計4により露点温度が計測される乾燥用気体は、冷凍式エアードライヤー3A、吸着式エアードライヤー3Bで低温化され、乾燥されているので、凍結管1を乾燥する間は殆ど変動しないからである。ただし、凍結管1を乾燥する間に、第1の露点温度計4による乾燥用気体の露点温度を、継続して計測することも出来る。
凍結管1から排出された空気の露点温度を、第2の露点温度計9により計測することについては、乾燥用気体を凍結管1内に供給する間、継続して行う。
次のステップS8では、第1の露点温度計4により計測した露点温度、すなわち、凍結管1に供給される乾燥用気体の露点温度と、第2の露点温度計9により計測した露点温度、すなわち、凍結管1から排出された乾燥用気体の露点温度を比較する。
凍結管1に供給される乾燥用気体の露点温度(第1の露点温度計4により計測した露点温度)と、凍結管1から排出された乾燥用気体の露点温度(第2の露点温度計9により計測した露点温度)が等しくなれば(ステップS8が「Yes」)、凍結管1内の水分が十分に除去されて、「凍結管1の乾燥が完了した」と判断する。そして、ステップS10に進む。
一方、凍結管1に供給される乾燥用気体の露点温度(第1の露点温度計4により計測した露点温度)と、凍結管1から排出された乾燥用気体の露点温度(第2の露点温度計9により計測した露点温度)が等しくない(ステップS8が「No」)、すなわち、第1露点温度計で計測された露点温度より、第2の露点温度計で計測された露点温度が高い場合は、凍結管1内の水分は十分に除去されておらず、「凍結管1内が乾燥していない」と判断する。そして、ステップS9に進む。
ここで、凍結管1に供給される乾燥用気体の露点温度(第1の露点温度計4により計測した露点温度)と、凍結管1から排出された乾燥用気体の露点温度(第2の露点温度計9により計測した露点温度)とを比較する以外の態様で、凍結管1内の水分が十分に除去されたか否か、すなわち、凍結管1の乾燥が完了したか否かを判断することが出来る。
例えば、凍結管1から排出された乾燥用気体の露点温度(第2の露点温度計9により計測した露点温度)と所定の目標露点温度(例えば、−70℃)を比較して、凍結管1から排出された乾燥用気体の露点温度が所定の目標露点温度以下になった際に、「凍結管1の乾燥が完了した」と判断することも可能である。上述した通り、係る態様で制御を行う場合には、第1の露点温度計4により露点温度を計測する工程は省略できる。
凍結管1から排出された乾燥用気体の露点温度と所定の目標露点温度を比較する制御の場合には、凍結管1から排出された乾燥用気体の露点温度と所定の目標露点温度が等しくなれば、ステップS8で凍結管1の「乾燥が完了した」と判断される。
ステップS9では、第1の露点温度計4の計測結果(凍結管1内に供給された乾燥用気体の露点温度)と、第2の露点温度計9の計測結果(凍結管1から排出された乾燥用気体の露点温度)と、それまでの乾燥作業に費やされた時間(経過時間)等を参照して、凍結管1内を乾燥させる作業が予定通りに進行しているか否かを判断する。
ステップS9における判断では、例えば、第2の露点温度計9の計測結果(凍結管1から排出された乾燥用気体の露点温度)が、第1の露点温度計4の計測結果(凍結管1内に供給された乾燥用気体の露点温度)に近づく速度が予定に比べて遅れている場合には、凍結管1内を乾燥させる作業が予定通りに進行していないと判断する。
なお、凍結管1から排出された乾燥用気体の露点温度(第2の露点温度計9により計測した露点温度)と所定の目標露点温度(例えば、−70℃)を比較する態様の制御を行う場合には、ステップS9では、凍結管1から排出された乾燥用気体の露点温度と、所定の目標露点温度と、それまでの乾燥作業に費やされた時間(経過時間)等を参照して、凍結管1内を乾燥させる作業が予定通りに進行しているか否かを判断する。
ステップS9の判断の結果、凍結管1内を乾燥させる作業が予定通りに進行している場合は(ステップS9が「Yes」)、ステップS6に戻り、コンプレッサ2、冷凍式エアードライヤー3A、吸着式エアードライヤー3Bの仕様は変更することなく、凍結管1に乾燥用気体を送風する(供給する)。
一方、ステップS9の判断の結果、凍結管1内を乾燥させる作業が予定通りに進行していない場合は(ステップS9が「No」)、ステップS3に戻り、凍結管乾燥機構10のコンプレッサ2或いは乾燥装置3の仕様を再検討し、必要に応じて変更する。そして、ステップS4以下を実行して、凍結管1に乾燥用気体を送風する(供給する)。
ステップS10では、ステップS8で凍結管1の「乾燥が完了した」と判断されているので、凍結管1に乾燥用気体を送風することを停止する。
そしてステップS11に進み、凍結管1内、その他の配管(乾燥用気体供給配管、乾燥用気体排出配管)内を真空引きして、充填している乾燥用気体を取り除く。真空引きは、従来公知の機器を用いて、従来公知の態様で行う。
ステップS11が終了すると、凍結管1内の水分を除去して乾燥させる作業も完了するので、二次側冷媒COを凍結管1内に循環させて、地盤を凍結する作業を開始することが出来る。
図示の実施形態によれば、二次側冷媒に二酸化炭素COを用いる地盤凍結工法において、凍結管乾燥機構10により凍結管1内を効率的に乾燥することが出来る。
そのため、二次側冷媒COが循環する凍結管1の管径を小さくしても、凍結管1に二次側冷媒COが流過しても、凍結管1内は乾燥しており内部の水分が除去されているので、凍結管1内で水分が凍結して閉塞することが防止される。
図示の実施形態では、凍結管1内に供給される乾燥用気体の露点温度を第1の露点温度計4により計測し、凍結管1から排出される乾燥用気体の露点温度を第2の露点温度計9により計測し、第2の露点温度計9の計測結果が第1の露点温度計の計測結果と等しくなった場合に、凍結管1内の水分が除去され、凍結管1が乾燥したと判断している。或いは、凍結管1から排出された乾燥用気体の露点温度と所定の目標露点温度が等しくなった場合に、凍結管1が乾燥したと判断している。
そのため、凍結管1内に水分が残留しているか否かを容易且つ正確に判断することが出来るので、水分が残留した状態で乾燥作業を中止し、或いは、乾燥作業を必要以上に継続してしまうという不都合が防止される。
また、図示の実施形態によれば、凍結管1を乾燥するのに必要な乾燥用気体として、作業空間の空気を乾燥して乾燥用気体として用いている。空気は大気中からコンプレッサ2により取り込むことが出来るので、窒素ガスの様なボンベは必要としない。そのため、ボンベ切り継ぎ作業が不要であり、特に凍結管1内に多量の水分が存在する場合に、凍結管1内に供給される乾燥用気体(空気)の流量を大きくすることが容易である。
そして、ボンベ切り継ぎの必要が無いため、切り継ぎ作業の作業時間が節減される。
また、乾燥用気体が空気であれば、施工現場(例えば、坑内)で乾燥用気体が大量に噴射されても、施工現場が酸欠状態になってしまうことが防止される。
さらに、凍結管1に供給する乾燥用気体を乾燥させるに際して、乾燥装置3として冷凍式エアードライヤー3A及び吸着式エアードライヤー3Bを併用して、二段階でコンプレッサ2から吐出される乾燥用気体を乾燥しているので、コンプレッサ2から突出される圧縮された乾燥用気体を必要な程度まで乾燥することが出来る。
それに加えて、凍結管1内を乾燥させる作業の際に当該作業が予定通りに進行しているか否かを確認し(図3のステップS9)、予定通りに進行していない場合は凍結管乾燥機構10を構成する機器(コンプレッサ2、乾燥装置3)の仕様、その他を見直すので、凍結管1の乾燥作業を効率的且つ確実に行うことが出来る。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではないことを付記する。
1・・・凍結管
2・・・コンプレッサ(供給装置)
3・・・乾燥装置
3A・・・冷凍式エアードライヤー
3B・・・吸着式エアードライヤー
4・・・第1の露点温度計(第1の露点温度計測装置)
5・・・乾燥用気体供給配管
6・・・第1の接続装置(コネクタ)
7・・・乾燥用気体排出配管
8・・・第2の接続装置(コネクタ)
9・・・第2の露点温度計(第2の露点温度計測装置)
10・・・凍結管乾燥機構

Claims (8)

  1. 凍結対象の熱を奪う凍結管の二次側冷媒として二酸化炭素を用いる地盤凍結工法において、
    前記冷媒である二酸化炭素を循環する凍結管内に乾燥用気体を供給して、前記凍結管内の水分を除去する工程を含み、
    前記二次側冷媒を循環させる工程を含むことを特徴とする地盤凍結工法。
  2. 前記凍結管内に乾燥用気体を供給し凍結管内の水分を除去する前記工程に、
    前記乾燥用気体の露点温度を計測する工程と、
    計測された前記露点温度に基づいて凍結管内の水分が除去されたか否かを判断する工程を含む請求項1の地盤凍結工法。
  3. 前記凍結管内に供給する前記乾燥用気体として空気を用いる請求項1、2のいずれかの地盤凍結工法。
  4. 前記露点温度を計測する工程は、
    凍結管内に供給される乾燥用気体の露点温度を計測する工程と、
    凍結管から排出された乾燥用気体の露点温度を計測する工程を有し、
    前記凍結管内の水分が除去されたか否かを判断する工程は、凍結管から排出された乾燥用気体の露点温度が凍結管内に供給される乾燥用気体の露点温度に等しくなった際に凍結管内の水分が除去されたと判断する工程を有している請求項1〜3の何れか1項の地盤凍結工法。
  5. 前記露点温度を計測する工程は、
    凍結管から排出された乾燥用気体の露点温度を計測する工程を有し、
    前記凍結管内の水分が除去されたか否かを判断する工程は、凍結管から排出された乾燥用気体の計測された露点温度が所定温度以下になった際に凍結管内の水分が除去されたと判断する工程を有している請求項1〜3の何れか1項の地盤凍結工法。
  6. 前記所定温度は、地盤凍結工法適用現場の雰囲気条件により設定される請求項5の地盤凍結工法。
  7. 凍結対象の熱を奪う凍結管の二次側冷媒として二酸化炭素を用いる地盤凍結工法で用いられる凍結管内を乾燥させる機構において、
    乾燥用気体を圧縮して吐出する供給装置と、
    供給装置が吐出した乾燥用気体を乾燥する乾燥装置と、
    前記乾燥装置から吐出された乾燥された乾燥用気体の露点温度を計測する第1の露点温度計測装置と、
    乾燥させる前記凍結管から排出された乾燥用気体の露点温度を計測する第2の露点温度計測装置を備えていることを特徴とする凍結管乾燥機構。
  8. 乾燥用気体を圧縮して吐出する前記供給装置と、
    供給装置が吐出した乾燥用気体を乾燥する前記乾燥装置の装置仕様を、
    地盤凍結工法適用現場の雰囲気条件により設定される所定温度で決定する請求項7の凍結管乾燥機構。
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