JP2019148103A - 地下排水施設の補修方法 - Google Patents

地下排水施設の補修方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019148103A
JP2019148103A JP2018032896A JP2018032896A JP2019148103A JP 2019148103 A JP2019148103 A JP 2019148103A JP 2018032896 A JP2018032896 A JP 2018032896A JP 2018032896 A JP2018032896 A JP 2018032896A JP 2019148103 A JP2019148103 A JP 2019148103A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
repair
composition
main body
cured product
drainage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018032896A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6949758B2 (ja
Inventor
中居 義貴
Yoshitaka Nakai
義貴 中居
清文 井筒
Kiyobumi Izutsu
清文 井筒
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aron Kasei Co Ltd
Original Assignee
Aron Kasei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aron Kasei Co Ltd filed Critical Aron Kasei Co Ltd
Priority to JP2018032896A priority Critical patent/JP6949758B2/ja
Publication of JP2019148103A publication Critical patent/JP2019148103A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6949758B2 publication Critical patent/JP6949758B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】地下排水施設の簡便な補修方法を提供する。【解決手段】(メタ)アクリル酸塩と重合開始剤と架橋剤とを含む液状の補修用組成物を用意する用意工程と;ます本体11の上方の開口からます本体11の内部に上記補修用組成物を流し入れて、破損箇所に上記補修用組成物を充填する注入工程と;上記補修用組成物が硬化するまで待機する待機工程と;硬化した上記補修用組成物のうち、余剰の硬化物を取り除く除去工程と;を包含する、地下排水施設100の補修方法が提供される。【選択図】図2

Description

本発明は、地下排水施設の補修方法に関する。
従来、建物から下水管へ排水を排出する排水管路には、点検が容易なように排水ますが設けられている。排水ますの一例として、地中に埋設された公共ますが挙げられる。公共ますは、長期間の使用によって、排水に含まれる硫化水素などの腐食成分に浸食され、経年劣化することがある。また、例えば地震や地盤沈下などに起因する地盤変動や、車両の往来などによって、排水管路との接続部分がひび割れることがある。公共ますに経年劣化やひび割れなどの破損が生じると、破損した箇所から排水が外部に漏れ出したり、不明水(例えば雨水など)が浸入したりする虞がある。そこで、点検によって公共ますに破損が見つかった際には、破損箇所の補修が行われる。
従来、排水ますや排水管路などの地下排水施設の補修には、セメント系などの非薬液系や、水ガラス系などの薬液系の補修用組成物(グラウト材)が用いられている。また近年、アクリル酸塩と重合開始剤とを含んだアクリル系の補修用組成物も用いられるようになってきている。地下排水施設の補修に関する従来技術文献として、特許文献1、2が挙げられる。例えば特許文献1には、グラウト再生循環装置を用いて補修対象となる下水路に硬化時間の長い液状の補修用組成物を循環させ、破損箇所の地盤に補修用組成物を浸透させた後、下水路に残っている余剰の補修用組成物を抜き出すことが開示されている。
特開昭54−119756号公報 特開昭60−233246号公報
特許文献1の技術では、地下排水施設の内部に補修用組成物を循環させて、余剰の補修用組成物を未硬化の状態のまま回収する。このため、専用の大型装置(グラウト再生循環装置)が必要である。ところが、地下排水施設のなかでも上記した排水ます(例えば公共ます)は、狭あい道路のような道幅の狭い場所に配置されていることがある。このため、そもそも大型装置が搬入できなかったり、あるいは、補修の際に通行止めなどの交通規制が必要となったりすることがある。このように従来の補修方法では、大型装置が搬入できずに補修作業が困難だったり、作業が大掛かりとなって補修のコストがかさんだりする課題があった。したがって、より簡便な補修方法の開発が望まれていた。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、地下排水施設の簡便な補修方法を提供することである。
本発明者らは、破損箇所の地盤に浸透した補修用組成物のみならず、地下排水施設の内部に流し入れた補修用組成物を一旦すべて硬化させた後、余剰の硬化物部分を除去・回収することを考えた。しかし、補修にアクリル系の補修用組成物を用いる場合、余剰の硬化物部分の除去・回収に問題があった。すなわち、アクリル系の補修用組成物は、単独で硬化すると鎖状構造が長くなり、粘弾性の高い高分子ゲルの状態となる。このため、余剰の硬化物部分を除去・回収する場合に、例えば、高圧洗浄車から高圧水を噴射して高分子ゲルを破砕した後、強力吸引車によって破砕した高分子ゲルを水と共に吸引するような煩雑な作業が必要となる問題があった。このため、本発明者らは余剰の硬化物部分の除去・回収を容易にすることを考えた。そして、鋭意検討を重ね、本願発明を完成させた。
本発明により、上方に開口が形成された中空のます本体と、上記ます本体の側方に形成された排水の流入口および流出口と、を備え、地中に埋設されている排水ますと、上記流入口および上記流出口に接続されている流入側および流出側の排水管路と、を備える地下排水施設を補修する補修方法が提供される。この補修方法は、(メタ)アクリル酸塩と、重合開始剤と、架橋剤と、を含む液状の補修用組成物を用意する用意工程と、上記開口から上記ます本体の内部に上記補修用組成物を流し入れて、破損箇所に上記補修用組成物を充填する注入工程と、上記補修用組成物が硬化するまで待機する待機工程と、硬化した上記補修用組成物のうち、余剰の硬化物を取り除く除去工程と、を包含する。
上記補修方法では、補修用組成物に架橋剤を含ませることで、余剰の硬化物の粘弾性を低下させる。言い換えれば、余剰の硬化物の脆性を高める。これにより、例えば高圧洗浄車や強力吸引車のような特殊車両を使用することなく、余剰の硬化物を容易に回収・除去することができる。その結果、簡便な補修方法を実現することができる。また、破損箇所の地盤に浸透し硬化した補修用組成物によって、破損箇所から外部に排水が漏れ出したり、破損箇所から不明水が浸入したりすることが防止される。
本発明の好ましい一態様によれば、上記除去工程では、切削工具を用いて上記余剰の硬化物を削り取る。これにより、余剰の硬化物を効率的に取り除くことができる。
本発明の好ましい他の一態様によれば、上記除去工程では、電気掃除機のノズルで上記余剰の硬化物を解砕すると共に、上記ノズルから解砕物を吸引する。電気掃除機を用いることで、余剰の硬化物の解砕と吸引除去とを同時に行うことができる。このため、余剰の硬化物をより効率的に取り除くことができ、補修の工期をより短縮することができる。
本発明の好ましい他の一態様によれば、上記用意工程では、上記(メタ)アクリル酸塩の重合体に架橋点を形成する上記架橋剤を用いる。これにより、余剰の硬化物の構造内でランダムに架橋点が増加し、硬化物の架橋点間の鎖長に分布が生じる。この硬化物に応力が加えられると、架橋点間の鎖長が短い部分に応力が集中し、当該鎖長の短い部分が切断されやすくなる。その結果、余剰の硬化物の脆性が高められる。これによって、後の除去工程における余剰の硬化物の除去性をより良く高めることができる。
本発明の好ましい他の一態様によれば、上記用意工程では、上記架橋剤として、多価金属塩化合物(ただし、上記(メタ)アクリル酸塩は除く。)、および、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートのうちの少なくとも一方を用いる。これにより、少ない添加量で余剰の硬化物の脆性を効率良く高めることができる。したがって、余剰の硬化物の除去性をより良く高めることができる。
本発明の好ましい他の一態様によれば、上記用意工程の前または後において、上記ます本体の内部に、上記破損箇所を含む補修空間を区画する区画工程、を包含する。これにより、例えばます本体の内部の破損箇所の数や位置、あるいは予算などに応じて、より柔軟に対応することができる。
本発明の好ましい他の一態様によれば、上記注入工程では、上記補修用組成物自身の水頭で、上記破損箇所に対して上記補修用組成物を充填する。補修用組成物自身の水頭で、破損箇所に補修用組成物を充填する場合、外部から圧力を付与する必要がない。そのため、例えば従来当然のごとく使用されているような加圧式の注入装置が不要となり、より簡便にかつ低コストで補修を行うことができる。
本発明の好ましい他の一態様によれば、上記区画工程では、上記流入口および上記流出口を封止して、上記ます本体の内部の全体を上記補修空間として区画する。これにより、ます本体の全体に補修用組成物が流し入れられる。そのため、例えば、ます本体の底部や内周面などに複数の破損箇所がある場合に、これら複数の破損箇所をまとめて効率的に補修することができる。また、点検では破損箇所として認識されないような細かなクラックもあわせて補修することができ、ます本体の破損を未然防止することもできる。
本発明の好ましい他の一態様によれば、上記区画工程では、筒状の区画部材であって、上記ます本体の内径よりも小さな外径を有し、かつ、側面の一端が上記ます本体の底部に沿う形状を有する区画部材を用意し、上記ます本体の内部に上記区画部材を挿入して、上記ます本体の底部に上記区画部材の上記一端を当接させる。これにより、ます本体の底部や内周などに複数の破損箇所がある場合に、これら複数の破損箇所をまとめて効率的に補修することができると共に、補修に使用する補修用組成物の量を削減することができる。そのため、低コストで効率的に補修を行うことができる。
本発明によれば、地下排水施設(例えば排水ます)の簡便な補修方法を提供することができる。
第1実施形態に係る地下排水施設の平面図である。 図1の地下排水施設のII−II断面図である。 一実施形態に係る補修方法を説明するための説明図である。 一実施形態に係る補修方法を説明するための説明図である。 一実施形態に係る補修方法を説明するための説明図である。 第2実施形態に係る補修方法を説明するための説明図である。 第3実施形態に係る補修方法を説明するための説明図である。 1/5スケールの模擬的な排水ますを表す写真である。 例1の排水ますの補修後の写真である。
(第1実施形態)
以下、適宜図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。また、本明細書において範囲を示す「A〜B」の表記は、A以上B以下を意味する。ここでは、まず補修の対象となる地下排水施設について説明し、次いで一実施形態に係る地下排水施設の補修方法について説明する。
<地下排水施設>
図1は、一実施形態に係る地下排水施設100の平面図である。図2は、図1の地下排水施設100のII−II断面図である。地下排水施設100は、地中に埋設されており、排水を流す施設である。なお、本明細書において、「排水」とは、排出された水を意味し、いわゆる汚水と雨水とを包含する用語である。「汚水」とは、主に生活排水、すなわち、トイレ、風呂、台所の流し台などの排水設備から排出される水であり、そのままでは河川に放流できない水である。「雨水」とは、降雨などの自然現象に起因する水であり、そのまま河川に放流できる水である。
なお、以下の説明において、図面中の符号X、Y、Zは、それぞれ前後方向、左右方向、上下方向を表す。ただし、これは説明の便宜上定めた方向に過ぎず、地下排水施設100の設置形態を何ら限定するものではない。
地下排水施設100は、排水ます10を備えている。本実施形態の排水ます10は、いわゆる公共ます(公設ます)である。排水ます10は、例えば、汚水用の汚水ますや、雨水用の雨水ますであってもよい。排水ます10は、ここではコンクリート製である。ただし、排水ます10の一部あるいは全部は、コンクリート以外の材料、例えばモルタルや、陶器、あるいは塩化ビニルなどの樹脂材料で形成されていてもよい。
排水ます10は、ここでは有底の中空形状に形成されている。排水ます10は、ます本体11と、流入口20と、流出口30と、を備えている。ます本体11は、底部12と、底部12に連結され、地上に向かって延びる筒部13と、筒部13の上端13tに連結された筒状の上部材14と、を備えている。上部材14は、上方に開口している。上部材14は、排水ます10の地上からの点検や清掃、維持管理に用いられる点検口である。上部材14の上方には円環状の溝部14gが形成されている。溝部14gには、平板状の蓋15が設置されている。溝部14gに蓋15が設置された状態で、蓋15の上面は地面Gと略面一となっている。
筒部13の側方には、流入口20および流出口30が形成されている。流入口20は、筒部13の上下方向Zの中間よりも下方側で筒部13を貫通し、図2の左方向に向かって開口している。流入口20には、流入配管2が連結されている。流入配管2は、図示しない排水設備や側溝などに連通している。流出口30は、流入口20よりも上下方向Zの下方側に配置されている。流出口30の中心は流入口20の中心よりも低い位置にある。流出口30は、筒部13の上下方向Zの中間よりも下方側で筒部13を貫通し、図2の右方向に向かって開口している。流出口30には、流出配管3が連結されている。流出配管3は、図示しない下水本管へと連通している。
底部12には、インバート12iが形成されている。平面視において、インバート12iは、流入口20から流出口30に向かって直線状に延びる溝部である。インバート12iは、例えば流出口30と同径の半管形状である。図2に矢印で示すように、排水は、流入口20から排水ます10へと流入し、インバート12iを流れて、流出口30から排水ます10の外部へと流出する。
特に限定されるものではないが、排水ます10の深さd(上下方向Zの長さ)は、概ね150cm以下、典型的には100cm以下、例えば1〜50cm程度である。また、筒部13の内径(直径)rは、概ね500mm以下、例えば100〜300mm程度である。また、排水ます10の深さdと内径rとの積から求められる排水ます10の容積は、概ね10,000cm以下、例えば1,000〜5,000cm程度である。このような作業員が入れないようなサイズの排水ます10において、ここに開示される補修方法を特に好適に適用することができる。
地下排水施設100は、例えば地盤変動や地上からの荷重などによって破損することがある。一例として、排水ます10の筒部13から左右方向Yに延びた流入口20や流出口30の付近には、大きな負荷がかかる。そのため、例えば、流入口20と流入配管2との連結部分や、流出口30と流出配管3との連結部分には、ひび割れが生じ易い。また、他の一例として、筒部13の上端13tの付近、すなわち、上部材14と筒部13との継ぎ目(ジョイント部分)にもひび割れが生じ易い。排水ます10がひび割れなどで破損すると、そこから排水が外部に漏れ出したり、不明水が浸入したりする虞がある。また、排水ます10の内部の臭気が外部へと漏れ出す虞がある。このため、排水ます10を補修する必要がある。
<地下排水施設の補修方法>
図3A〜図3Cは、補修方法を説明するための説明図である。図3Aに示すように、本実施形態では、流入口20と流入配管2との連結部分にある箇所Aが破損しているものと仮定する。以下、この箇所Aを破損箇所と呼ぶ。なお、以下の説明において、「硬化物」とは、補修用組成物1(図3B、図3C参照)の固結物全般を包含する用語であり、固体の他に、ゾルやゲルを包含する用語である。また、補修用組成物1の硬化物のうち、補修用組成物1が破損箇所Aから地盤に浸透して、地下排水施設100の外側で硬化した硬化物、言い換えれば、砂と補修用組成物とが共に硬化した硬化物を、「共硬化物」1b(図3C参照)と呼ぶことがある。また、これと区別して、地下排水施設100の内側で硬化した硬化物、言い換えれば、砂を含まずに補修用組成物のみが硬化した硬化物を、「単独硬化物」1a(図3C参照)と呼ぶことがある。単独硬化物は、硬化後に除去される余剰の硬化物部分である。
ここに開示される補修方法は、必須として、以下の4つの工程:補修用組成物1の用意工程;補修用組成物1の注入工程;補修用組成物1の保持工程;単独硬化物1aの除去工程;を包含する。本実施形態の補修方法は、補修用組成物1の用意工程の前に、さらに補修空間の区画工程を含んでいる。言い換えれば、本実施形態の補修方法は、(1)補修空間の区画工程と、(2)補修用組成物1の用意工程と、(3)補修用組成物1の注入工程と、(4)補修用組成物1の保持工程と、(5)単独硬化物1aの除去工程と、を含んでいる。ただし、補修空間の区画工程は、補修用組成物1の用意工程の後に含んでもよい。また、これら工程に加えて、任意の段階で他の工程を含むことは妨げられない。例えば、(3)補修用組成物1の注入工程の前に、排水ます10内の排水を汲み出す工程や、排水ます10内を清掃する工程などを含んでもよい。以下、各工程について順に説明する。
(1)補修空間の区画工程では、排水ます10の内部に補修空間を区画する。補修空間は、補修用組成物1を貯留する空間である。補修空間は、破損箇所Aと補修用組成物1とが接触可能なように区画すればよく、その形状や寸法などは任意に決定することができる。本実施形態では、まず、図3Aに示すように、上部材14の上方の蓋15を取り除き、ます本体11の点検口を開口させる。次に、流入口20および流出口30を封止して、ます本体11の内部の全体を補修空間として区画する。流入口20および流出口30の封止手段は特に限定されず、従来この種の作業で使用されている手段を適宜採用することができる。例えば、パッカーや止水プラグを用いることができる。
本実施形態では、特許文献1などに記載されるように、まず、エアーパッカー42,43を用意する。次に、エアーパッカー42を収縮させた状態で、ます本体11の点検口から、流入口20を通って、流入配管2に挿入する。また、エアーパッカー43を収縮させた状態で、ます本体11の点検口から、流出口30を通って、流出配管3に挿入する。そして、流入配管2および流出配管3の内部でエアーパッカー42,43をそれぞれ膨張させる。これにより、図3Aに示すように、流入配管2および流出配管3を封止して、ます本体11の内部に排水が流れない状態とし、補修空間として区画することができる。ます本体11の内部の全体を補修空間とすることで、例えば、ます本体11の底部12や筒部13の内周面などに複数の破損箇所がある場合に、これら複数の破損箇所をまとめて補修することができ、効率的に補修作業を行うことができる。さらに、点検では破損箇所として認識されないような細かなクラックなどもあわせて補修することができ、ます本体11の破損を未然防止することもできる。
(2)補修用組成物1の用意工程では、補修用組成物1を用意する。本実施形態の補修用組成物1は、(メタ)アクリル酸金属塩と、重合開始剤とに加えて、架橋剤を必須として含んでいる。アクリル系の補修用組成物1は、破損箇所Aから地盤に浸透して砂と共に硬化すると、ゲル状の共硬化物1bを形成する。ゲル状の共硬化物1bは、弾性や耐変形性に優れる。このため、地盤変動や車両の往来などの影響を受けにくい。すなわち、補修部分において共硬化物1bの剥離や経年劣化が生じにくい。したがって、破損箇所Aに高耐久な補修を施すことができる。以下、各成分について説明する。
(メタ)アクリル酸金属塩は、後述する重合開始剤の分解で生じた活性種によって重合反応し、硬化する重合性化合物である。(メタ)アクリル酸金属塩としては、(メタ)アクリル酸と、1価または2価以上の多価の金属との塩を特に限定なく用いることができる。(メタ)アクリル酸は、典型的には、重量平均分子量(ゲルクロマトグラフィーによって測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて換算した重量基準の平均分子量。以下同じ。)が1000未満の光重合性モノマーであるが、重量平均分子量が1000以上5000未満の光重合性オリゴマーであってもよく、重量平均分子量5000以上の光重合性ポリマーであってもよい。(メタ)アクリル酸金属塩の一例として、(メタ)アクリル酸のアルカリ金属塩、例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩など;広義のアルカリ土類金属塩、例えば、マグネシウム塩、カルシウム塩、バリウム塩など;遷移金属塩、例えば、アルミニウム塩など;が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。一例では、共硬化物1bの耐久性、例えば耐変形性や強度を向上する観点から、多価金属塩が好ましく、なかでも2価または3価の金属の塩が好ましい。他の一例では、第3周期の金属の塩、例えば、ナトリウム塩やマグネシウム塩が好ましく、特には多価金属塩であるマグネシウム塩が好ましい。これにより、良好な強度と耐変形性とを兼ね備えた共硬化物1bが得られる。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、アクリルおよび/またはメタクリルを意味し、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレートおよび/またはメタクリレートを意味する。また、「(メタ)アクリロイル基」とは、アクリロイル基および/またはメタクリロイル基を意味する。
補修用組成物1全体に占める(メタ)アクリル酸金属塩の割合は特に限定されないが、質量比で、概ね1〜20質量%、典型的には2〜10質量%、例えば3〜8質量%とするとよい。これにより、地盤への補修用組成物1の浸透性と共硬化物1bの耐久性とをより良く高めることができる。
重合開始剤は、ラジカルや陽イオン等の活性種を発生させて、上記した(メタ)アクリル酸の重合反応を開始させる成分である。すなわち、(メタ)アクリル酸の鎖状構造を長くして、粘弾性の高い高分子ゲルの状態とするための成分である。重合開始剤としては、(メタ)アクリル酸の重合反応に従来用いられているものを特に限定なく用いることができる。重合開始剤は、例えば、(メタ)アクリル酸の(メタ)アクリロイル基を重合反応させて、鎖状の構造部分を有する高分子鎖を形成し得る化合物である。重合開始剤は、ラジカル重合開始剤と、カチオン重合開始剤と、アニオン重合開始剤と、を包含する。一例として、レドックス(酸化還元)系重合開始剤、アゾ系化合物、有機過酸化物などが挙げられる。なかでも、硬化までの時間(硬化時間、ハンドリング時間ともいう。)を好適なものとする観点から、レドックス系重合開始剤が好ましい。レドックス系重合開始剤は、酸化剤と還元剤とを含んでいる。
酸化剤は、無機過酸化物と有機過酸化物とを包含する。無機過酸化物としては、例えば、過酸化水素、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、過酸化ナトリウム、過酸化カルシウム、過酸化バリウムなどの過酸化物;過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩化合物;などが挙げられる。有機過酸化物としては、例えば、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシカーボネート、アルキルパーオキシエステルなどの、酸素・酸素結合基(−O−O−)を有する有機化合物が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。一例では、共硬化物1bの耐久性を向上する観点から、過硫酸塩化合物やハイドロパーオキサイドが好ましい。還元剤としては、例えば、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウムなどのチオ硫酸塩化合物;重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウムなどの重亜硫酸塩化合物;次亜硫酸ナトリウム、次亜硫酸カリウムなどの次亜硫酸塩化合物;亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウムなどの亜硫酸塩化合物;次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウムなどの次亜リン酸塩化合物;第一鉄塩;硫酸銅;などが挙げられる。なかでも、硬化時間の調整が容易なことなどから、チオ硫酸塩化合物が好ましい。
補修用組成物1全体に占める重合開始剤の割合は、例えば硬化時間を考慮して調整すればよく、特に限定されない。一例では、質量比で、概ね0.5〜10質量%、典型的には1〜8質量%、例えば2〜5質量%とするとよい。また、レドックス系重合開始剤を用いる場合、(メタ)アクリル酸金属塩100質量部に対する酸化剤および還元剤の比率は、質量比で、それぞれ、概ね3〜30質量部、例えば5〜20質量部とするとよい。また、酸化剤と還元剤との比率は、質量比で、概ね10:1〜1:1、例えば5:1〜2:1とするとよい。
架橋剤は、単独硬化物1aの脆性を高めて、単独硬化物1aを除去し易くする成分である。この機能から、架橋剤は上記重合開始剤とは明確に区別される。架橋剤としては、例えば、(メタ)アクリル酸の高分子鎖に橋かけ構造を形成可能な化合物を特に限定なく用いることができる。架橋剤は、例えば、(メタ)アクリル酸の重合した重合体に、架橋点を形成可能な化合物である。一例として、上記した(メタ)アクリル酸金属塩とは異なる多価金属塩化合物、および/または、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
多価金属塩化合物としては、2価以上の多価の金属塩化合物、例えば、マグネシウム、カルシウム、バリウムなどの2価の金属塩化合物;アルミニウム、チタン、セリウムなどの3価の金属塩化合物;等の無機化合物が挙げられる。なかでも、共硬化物1bの耐変形性や強度を調整し易い点から、上記した(メタ)アクリル酸金属塩よりも価数の大きな金属塩が好ましい。例えば3価の金属塩化合物が好ましい。3価の金属塩化合物の具体例として、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、ミョウバンなどが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレンとポリプロピレンとのブロック重合体のジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、良好な水溶性を示す観点から、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートが好ましい。
補修用組成物1全体に占める架橋剤の割合は特に限定されないが、質量比で、概ね0.5〜10質量%、典型的には1〜8質量%、例えば2〜5質量%とするとよい。所定値以上とすることで、単独硬化物1aの脆性をより良く高めることができる。また、所定値以下とすることで、補修用組成物1の地盤への浸透性や共硬化物1bの耐久性をより良く高めることができる。また、(メタ)アクリル酸金属塩と架橋剤との比率は、質量比で、概ね5:1〜1:5、例えば3:1〜1:3とするとよい。
補修用組成物1は、上記成分の他に、必要に応じて種々の添加成分を含有し得る。そのような添加成分の一例として、(メタ)アクリル酸金属塩以外の重合性モノマーや、溶媒、充填剤、反応促進剤(助触媒)、無機フィラー、界面活性剤、分散剤、増粘剤、消泡剤、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、顔料などが挙げられる。これらの添加成分としては、一般的な補修用組成物1に使用し得ることが知られているものを適宜用いることができる。補修用組成物1の流動性を向上して、補修用組成物1の破損箇所Aへの充填性や地盤への浸透性を高める観点からは、補修用組成物1に溶媒を含ませるとよい。溶媒としては、例えば、水やアルコールなどの水系溶媒が挙げられる。
また、補修に使用する補修用組成物1の量を削減する観点からは、補修用組成物1に充填剤を含ませるとよい。補修用組成物1は、嵩増しのための材料である。すなわち、充填剤は、補修用組成物1の機能やここに開示される技術の効果に著しい影響を与えない範囲で、補修用組成物1の体積(容積)を増すために添加される材料である。充填剤は、典型的には補修用組成物1を吸収せず、かつ、補修用組成物1と重合反応しない材料である。充填剤としては、例えば発泡体や高ロフト性の樹脂材料、より具体的には、ポリスチレンを発砲させた発泡スチロールや、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエステルなどのビーズやファイバが挙げられる。これにより、低コストで効率的に破損箇所Aを補修することができる。
補修用組成物1は、破損箇所Aに充填し易いように、また地盤に浸透し易いように、所定の流動性を有する。補修用組成物1の粘度(25℃の環境下で、B型粘度計を用いて回転数6rpmで測定した値。以下同じ。)は、10mPa・s以下が好ましく、6mPa・s以下であることがより好ましい。
補修用組成物1は、中性に近いpHを示すことが好ましい。具体的には、pHが、概ね5〜8、好ましくは5.5〜7.5、例えば6〜7の範囲にあるとよい。これにより、排水ます10に補修用組成物1が接触しても、排水ます10が劣化し難くなる。また、補修時の地下環境に対する影響を小さく抑えることができる。なお、補修用組成物1のpHは、pHメータで測定することができる。
補修用組成物1は、保存安定性を向上する観点から、2液タイプであるとよい。レドックス系重合開始剤を用いる場合、補修用組成物1は、酸化剤と還元剤とを別々に保管することが必要である。例えば、(メタ)アクリル酸金属塩と還元剤とを含む第1液と、酸化剤と架橋剤とを含む第2液とを予め調製しておき、使用直前に混合することで、補修用組成物1を調製することができる。
補修用組成物1は、ハンドリング性と作業効率とのバランスから、硬化時間が概ね1分〜1日程度、好ましくは12時間以内、より好ましくは5時間以内、例えば1分〜1時間であるとよい。硬化時間を所定値以上とすることで、補修用組成物1を破損箇所Aにしっかり充填して、補修箇所の耐久性を向上することができる。また、硬化時間を所定値以下とすることで、破損箇所Aから排水ます10の流れ出す補修用組成物1の量を制御して、補修用組成物1の使用量を削減することができる。なお、補修用組成物1が2液タイプの場合、硬化時間は、1液と2液とを混合して撹拌した後、混合液の流動性が失われるまでの時間である。また、他の好適例として、補修用組成物1は、単独硬化物1aの脆性が、共硬化物1bの脆性よりも高くなるように構成されているとよい。なお、脆性は、例えば、JIS A1216:2009年(土の一軸圧縮試験方法)に準拠した圧縮強度によって数値化することができる。
(3)補修用組成物1の注入工程では、図3Bにドットパターンで示すように、破損箇所Aに補修用組成物1を充填する。具体的には、まず、排水ます10の点検口から補修用組成物1を補修空間に流し入れる。本実施形態では、ます本体11の内部全体と、流入配管2および流出配管3の一部とが補修空間に区画されている。補修用組成物1は、ます本体11の内部全体と、流入配管2および流出配管3の一部とに流し入れられる。本実施形態では、補修用組成物1自身の水頭で、破損箇所Aに対して補修用組成物1を充填する。このため、外部から圧力を付与する必要がなく、例えば従来使用されているような加圧式の注入装置を用意する必要がない。したがって、より簡便にかつ低コストで補修を行うことができる。
補修用組成物1の注入では、補修用組成物1の硬化時間内に所望の量の補修用組成物1を補修空間に注入完了する必要がある。補修用組成物1の注入速度は、特に限定されるものではないが、作業効率などを考慮して、概ね10〜1000ml/秒、例えば50〜500ml/秒とするとよい。なお、補修用組成物1の流し入れは、1度で行ってもよく、複数回に分けて少しずつ行ってもよい。
補修用組成物1を排水ます10に注入すると、補修空間であるます本体11の下方側から補修用組成物1が溜まっていく。補修用組成物1の注入量は、破損箇所Aを上下方向Zの基準位置sとして、補修空間における補修用組成物1の高さs1が、基準位置sよりも高くなるように調整する。そして、少なくとも破損箇所Aに対して水頭圧が加わるように、補修空間における補修用組成物1の水位を調整する。このとき、破損箇所Aに対して、概ね1g/cm以上、典型的には1〜100g/cm、例えば3〜10g/cmの水頭圧が加えられるように高さs1を調整するとよい。なお、水頭圧は、補修用組成物1の質量(補修用組成物1の体積と比重との積)を、補修空間の破損箇所Aを含むXY平面の断面積で除すことによって求められる。
なお、本実施形態では、補修用組成物1の高さs1を、低コストや単独硬化物1aの除去容易性との兼ね合いから、筒部13の上下方向Zの中間程度の高さまでとしている。しかし、これに限定されるものではない。上述の通り、筒部13の上端13tと上部材14との継ぎ目には、ひび割れが生じ易い。そのため、例えば、筒部13と上部材14との継ぎ目に生じるひび割れを未然防止する観点から、補修用組成物1の高さs1を筒部13の上端13tよりも上側に設定してもよい。さらには、補修用組成物1の高さs1を地面Gと同じ高さとしてもよい。
(4)補修用組成物1の保持工程では、補修用組成物1が硬化するまで保持(放置)する。ここに開示される技術では、特許文献1とは異なり、補修空間(ます本体11の内部)の補修用組成物1を全て硬化させる。言い換えれば、破損箇所Aから地盤に浸透した補修用組成物1のみならず、ます本体11の内部の補修用組成物1をも全て硬化させる。このため、補修を行う作業者は、補修用組成物1を注入した後、現場に常駐する必要がなく、現場を離れることも可能となる。また、レドックス系重合開始剤を用いる場合、補修用組成物1は、典型的には時間経過とともに徐々に硬化していくのではなく、ある時間が経過した後に瞬間的に硬化する。このため、補修用組成物1の硬化は、例えば(3)注入工程で無色透明だった補修用組成物1が白色の単独硬化物1aに色変化することで確認し得る。
本工程の保持時間は、補修用組成物1の硬化時間以上とするとよい。具体的には、例えば天候や環境温度などによっても変化し得るが、概ね1分〜1日程度、好ましくは12時間以内、より好ましくは5時間以内、例えば1分〜1時間とし得る。これにより、ます本体11の内周面よりも内側、および、流入配管2のうち、ます本体11の流入口20からエアーパッカー42までの間、ならびに、流出配管3のうち、ます本体11の流出口30からエアーパッカー43までの間で、補修用組成物1が単独で硬化し、単独硬化物1aが生成される。一方、地下排水施設100の外部では、破損箇所Aから染み出した補修用組成物1と地盤を構成している土砂とが混ざり合って、補修用組成物1と土砂との共硬化物1bが生成される。
ここに開示される技術では、補修用組成物1に架橋剤を含んでいる。これにより、単独硬化物1aは、従来の架橋剤を含まない補修用組成物の硬化物に比べて、相対的に粘弾性が低下し、脆性が高くなっている。言い換えれば、破壊に要するエネルギーが小さく調整されている。補修用組成物1に架橋剤を含むことで単独硬化物1aの脆性が高くなる理由は定かではないが、以下のことが考えられる。すなわち、補修用組成物1に架橋剤を含むことで、単独硬化物1aの構造内にランダムに架橋点が分布して、架橋点間の分子量が幅広い分布を有することとなる。言い換えれば、架橋点間の鎖長が分布を有することとなる。高分子鎖は、架橋点で束縛されていると、延伸時に架橋分子鎖の短いものから順に伸ばされる。そして、応力集中によって次々と切断されていく。そのため、小さなエネルギーでも破壊が生じるものと考えられる。
補修用組成物1と土砂との共硬化物1bは、JIS A1216:2009年(土の一軸圧縮試験方法)に基づく圧縮強度が、概ね0.01〜0.5N/mm、典型的には0.03〜0.3N/mm、例えば0.05〜0.25N/mm程度であるとよい。また、単独硬化物1aの圧縮強度は、共硬化物1bの圧縮強度よりも小さいとよい。言い換えれば、単独硬化物1aの脆性が共硬化物1bよりも高くなるように構成されているとよい。
補修用組成物1と土砂との共硬化物1bは、JIS A1216:2009年(土の一軸圧縮試験方法)に基づく破断ひずみが、概ね3%以上、好ましくは5%以上、例えば10%以上であるとよい。破断ひずみが所定値以上であると、地盤変動や車両の往来などによって共硬化物1bに応力が加わっても、破損が生じにくい。したがって、補修した箇所の長期耐久性高めることができる。
(5)単独硬化物1aの除去工程では、硬化した補修用組成物1のうち、余剰の硬化物部分を取り除く。言い換えれば、ます本体11の内周面よりも内側、および、流入配管2のうち、ます本体11の流入口20からエアーパッカー42までの間、ならびに、流出配管3のうち、ます本体11の流出口30からエアーパッカー43までの間から、単独硬化物1aを取り除く。例えば、ます本体11の内周面と面一になるように、単独硬化物1aを取り除く。本実施形態では、単独硬化物1aの脆性が従来よりも高められている。このため、従来汎用されていた高圧洗浄車や強力吸引車のような特殊車両を使用することなく、単独硬化物1aを人力で容易に回収・除去することができる。
一例では、作業者が切削工具を用いて、ます本体11の内部に位置している単独硬化物1aを削り取る。切削工具としては、例えば、ヘラやスクレイパー、ハンマーなどを用いることができる。本実施形態では、補修空間の補修用組成物1を全て硬化させているため、従来に比べて取り除く余剰の硬化物部分が多い。したがって、作業効率などの観点からは、切削と除去とを同時に行うとよい。一例では、図3Cに示すように、電気掃除機を使用し、電気掃除機のノズル44で単独硬化物1aを解砕すると共に、ノズル44から解砕物を吸引除去する。これにより、補修をより短時間で完了させることができる。このようにして、破損箇所Aの補修が完了する。
以上のように、本実施形態では、破損箇所の地盤に浸透した補修用組成物1のみならず、地下排水施設の内部に付与した補修用組成物1を一旦すべて硬化させた後、余剰の硬化物部分を除去・回収する。この方法によれば、例えば狭あい道路のような道幅の狭い場所にある地下排水施設100であっても、比較的容易に補修を行うことができる。これにより、補修のコストを低減したり補修の工期を短縮したりすることができる。また、補修完了後は、破損箇所Aの地盤に浸透し硬化した補修用組成物(共硬化物)1bによって、地下排水施設100の内部の排水が破損箇所Aから外部に漏れ出したり、破損箇所Aから地下排水施設100に外部の不明水が浸入したりすることが防止される。また、破損箇所Aから木の根などが地下排水施設100の内部に侵入することも防止される。
また、本実施形態によれば、(5)単独硬化物1aの除去工程では、切削工具を用いて単独硬化物1aを削り取る。これにより、ます本体11の内部から単独硬化物1aを効率的に取り除くことができる。
また、本実施形態によれば、(5)単独硬化物1aの除去工程では、電気掃除機のノズル44で単独硬化物1aを解砕すると共に、ノズル44から解砕物を吸引する。電気掃除機を用いることで、単独硬化物1aの解砕と除去とを同時に行うことができる。このため、ます本体11の内部から単独硬化物1aをより効率的に取り除くことができ、補修の工期をより短縮することができる。
また、本実施形態によれば、(2)補修用組成物1の用意工程では、上記(メタ)アクリル酸塩の重合体に架橋点を形成する上記架橋剤を用いる。これにより、単独硬化物1aの構造内にランダムに架橋点を増やすことができ、単独硬化物1aの架橋点間の鎖長に分布を持たせることができる。この単独硬化物1aに応力が加えられると、架橋点間の鎖長が短い部分に応力が集中し、当該鎖長が短い部分が切断されやすくなる。その結果、単独硬化物1aの脆性が高められる。これによって、(5)単独硬化物1aの除去工程における除去性をより良く高めることができる。
また、本実施形態によれば、(2)補修用組成物1の用意工程では、上記架橋剤として、多価金属塩化合物(ただし、上記(メタ)アクリル酸塩は除く。)、および、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートのうちの少なくとも一方を用いる。これにより、単独硬化物1aの脆性をより良く高めることができる。言い換えれば、単独硬化物1aの除去性をより良く高めることができる。
また、本実施形態によれば、(2)補修用組成物1の用意工程の前または後において、ます本体11の内部に、破損箇所Aを含む補修空間を区画する区画工程、を包含する。これにより、例えば破損箇所の数や位置、あるいは予算などに応じて、より柔軟に対応することができる。
また、本実施形態によれば、(3)補修用組成物1の注入工程では、補修用組成物1自身の水頭で、破損箇所Aに対して補修用組成物1を充填する。補修用組成物1を自身の水頭で破損箇所Aに充填する場合、外部から圧力を付与する必要がない。そのため、例えば従来当然のごとく使用されているような加圧式の注入装置が不要となり、より簡便にかつ低コストで補修を行うことができる。
また、本実施形態によれば、(1)補修空間の区画工程では、流入口2および流出口3を封止して、ます本体11の内部の全体を補修空間として区画する。これにより、ます本体11の全体に、補修用組成物1が流し入れられる。そのため、例えば、ます本体11の底部12や筒部13の内周面などに複数の破損箇所がある場合に、これら複数の破損箇所をまとめて効率的に補修することができる。また、点検では破損箇所として認識されないような細かなクラックもあわせて補修することができ、ます本体11の破損を未然防止することもできる。
以上、一実施形態の補修方法について説明したが、ここに開示される補修方法はこれには限定されず、他の種々の形態で実施することができる。なお以下では、既に説明した構成と同様の構成には同じ符号を使用し、その説明は省略することとする。
(第2実施形態)
例えば、上記した第1実施形態では、(1)補修空間の区画工程において、ます本体11の内部の全体を補修空間として区画していた。しかしこれには限定されない。上記の通り、区画する領域は、諸事情に応じて柔軟に設定することができる。
図4は、第2実施形態に係る補修方法を説明するための説明図である。本実施態様では、(1)補修空間の区画工程において、エアーパッカー42,43に加えて、区画部材51を用意する。区画部材51は、筒状の部材である。区画部材51は、ます本体11の内径rよりも小さな外径r1を有し、かつ、側面の一端51eがます本体11の底部12に沿う形状を有している。区画部材51の全長は、排水ます10の深さdよりも長くてもよいし短くてもよい。本実施態様では、流入配管2および流出配管3にエアーパッカー42,43を配置した後、ます本体11の内部に区画部材51を挿入して、ます本体11の底部12に区画部材51の一端51eを当接させる。なお、ます本体11の底部12と区画部材51の一端51eとの間には、モルタルなどを付与して、ます本体11と区画部材51と密着性を向上させてもよい。このようにして、ます本体11の内部の一部を補修空間として区画する。ここでは、破損箇所Aを含むように、ます本体11の内周面と区画部材51の外周面とに囲まれた円環状の領域が、補修空間となる。
また、本実施態様では、(3)補修用組成物1の注入工程において、図4にドットパターンで示すように、ます本体11の内周面と区画部材51の外周面とにより仕切られた補修空間に、補修用組成物1が流し入れられる。これにより、破損箇所Aと、ます本体11の内周面とが、補修用組成物1に接触する。この実施形態によれば、ます本体11の内周面などにある複数の破損箇所を一度に補修することができ、効率的な作業を行うことができる。また、上記した第1実施形態に比べて補修に使用する補修用組成物1の量を削減することができる。さらに、本実施態様では、使用する補修用組成物1の量を削減することで、(5)単独硬化物1aの除去工程において、取り除く余剰の硬化物部分が少なくなる。そのため、より短時間で補修を行うことが可能となる。
(第3実施形態)
例えば、上記した第1および第2実施形態では、(1)補修空間の区画工程において、エアーパッカー42,43を用いていた。しかしこれには限定されない。例えば、点検で見つかった破損箇所が一部領域に集中している場合や、予算の都合上、必要最低限の補修を行いたい場合などには、区画する領域を、より限定的に設定してもよい。
図5は、第3実施形態に係る補修方法を説明するための説明図である。本実施形態では、ます本体11の底部12に破損箇所Bがあると仮定する。本実施態様では、(1)補修空間の区画工程において、エアーパッカー42,43にかえて、区画部材52を用意する。区画部材52は、区画部材51よりも外径が小さいこと以外、区画部材51と同じである。本実施態様では、破損箇所Bを含むように区画部材51の内周面に囲まれた円筒状の領域が、補修空間となる。
また、本実施態様では、(3)補修用組成物1の注入工程において、図5にドットパターンで示すように、区画部材52の内周面で囲まれた筒状の部分に補修用組成物1が流し入れられる。これにより、破損箇所Bを含むます本体11の一部の底部12が、補修用組成物1と接触する。この実施形態によれば、破損箇所Bとその付近をピンポイントで補修することができる。その結果、上記した第2実施形態に比べて補修に使用する補修用組成物1の量をさらに削減することができ、より短時間かつ低コストに破損箇所Bを補修することができる。
以上、第1〜第3実施形態について説明したが、さらに次の変形例を本発明に適用してもよい。
例えば、上記した第1〜第3実施形態では、排水ます10を補修するようにした。しかし、補修の対象は排水ます10に限定されるものではない。補修の対象は、例えば、排水ます10に接続された流入配管2や流出配管3であってもよいし、雨水ますであってもよいし、排水ます10よりも大型のマンホールであってもよい。
例えば、上記した第1〜第3実施形態では、補修用組成物1自身の水頭により、破損箇所A,Bに補修用組成物1を充填していた。しかし、これには限定されない。例えば地下水位を考慮すると、水頭圧のみでは補修用組成物1を充填しにくいことがある。そのような場合には、勿論、従来使用されているような加圧式の注入装置を使用してもよい。この場合、(1)補修空間の区画工程は省略してもよい。また、(3)補修用組成物1の注入工程では、少なくとも破損箇所A,Bと補修用組成物1とが接触するように、補修用組成物1を補修空間に流し入れればよい。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明を係る実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
(排水ますの用意)
図6Aに示すような、1/5スケールの模擬的な排水ますを作製した。具体的には、まず、透明なアクリル製のパイプ(Φ75mm×200mm、以下、アクリルパイプという。)と、塩化ビニル製のパイプ(Φ40mm×275mm、以下、塩ビパイプという。)を用意した。次に、アクリルパイプの側方に、塩ビパイプの外形よりも一回り大きな貫通孔を形成した。次に、アクリルパイプの側面にあいた貫通孔に塩ビパイプを貫通させ、アクリルパイプの一方の開口に止水キャップ(Φ75mm)を取り付けて封止した。また、塩ビパイプの両端の開口にそれぞれ止水キャップ(Φ40mm)を取り付けて封止した。このようにして、1/5スケールの模擬的な排水ますを作製した。この模擬的な排水ますでは、アクリルパイプがます本体を模しており、塩ビパイプが流入配管および流出配管を模している。また、アクリルパイプの貫通孔と塩ビパイプとの間には僅かに隙間が空いており、アクリルパイプに入れた液体が隙間から漏れ出るようになっている。すなわち、この隙間が破損箇所を模している。
次に、上記作製した模擬的な排水ますを、アクリルパイプの開口が上方にくるように配置し、この排水ますの周囲にJIS規格の豊浦硅砂(比重1.5g/cm)を2cmほど敷き詰めた後、硅砂を含水させて押し固めた。この作業を繰り返し、排水ますを所定高さまで珪砂で埋めて、地中に埋設されている状態を再現した。
(補修用組成物の用意)
次に、表1に示す組成の補修用組成物(例1,2、比較例1)を用意した。なお、比較例1は、1液タイプの組成物である。例1,2は2液タイプの組成物であり、使用直前に1液と2液とを混合することにより調製した。
(補修用組成物の注入・硬化)
次に、アクリルパイプの上方にあいた開口から、800〜1000mlの補修用組成物を、約10秒間で流し入れた。そして、硅砂への補修用組成物の浸透性を評価した。結果を表1に示す。
〇:アクリルパイプと塩ビパイプとの隙間から、補修用組成物が硅砂に浸透した。
×:補修用組成物が硅砂に浸透しなかった。
(単独硬化物の除去)
次に、硬化時間(ここでは3〜5分とした)が経過するのを待って、流し入れた補修用組成物を全て硬化させた。なお、2液タイプの例1,2では、1液と2液との混合から、混合液の流動性が失われるまでの時間を硬化時間とした。次に、湿乾両用掃除機(株式会社マキタ製)を用いて、アクリルパイプの内部に位置している余剰の硬化物(単独硬化物)を解砕しながら吸引除去した。そして、この際の単独硬化物の除去性を評価した。結果を表1に示す。
〇:湿乾両用掃除機で単独硬化物を吸引除去できた。
×:湿乾両用掃除機で単独硬化物を吸引除去できなかった(除去に、特殊な装置が必要だった、および/または、相対的に長い時間がかかった)。
(止水性の確認)
次に、硅砂の中からアクリルパイプを掘り出した。一例として、例1の補修後のアクリルパイプの写真を図6Bに示す。図6Bに示すように、例1では、アクリルパイプの内部に白色で粘弾性の高いゲル状の単独硬化物が確認された。また、アクリルパイプの外側では、アクリルパイプと塩ビパイプとの隙間の部分を埋めるように共重合物が固着していた。共重合物は、上記隙間からの距離が同等の球体状に固まっていた。なお、このことは、例2においても同様だった。
次に、掘り出した各アクリルパイプの開口から水を注入した。そして、アクリルパイプと塩ビパイプとの隙間が止水されているか否かを確認した。
〇:アクリルパイプと塩ビパイプとの隙間から水が漏れ出なかった(止水性あり)。
×:アクリルパイプと塩ビパイプとの隙間から水が漏れ出た(止水性なし)。
表1の評価結果に示すように、硅砂への浸透性、および、止水性については、いずれの試験例も良好だった。しかし、単独硬化物の除去性については、例1,2と比較例1とで大きな差が生じた。すなわち、比較例1では、単独硬化物の弾力性が高く、単独硬化物を湿乾両用掃除機で除去できなかった。これに対し、例1,2では、単独硬化物を湿乾両用掃除機で容易に解砕して、回収・除去できた。この理由として、比較例1では、単独硬化物が粘弾性の高いゲル状であったのに対し、例1,2では補修用組成物に架橋剤を含ませることで、単独硬化物の粘弾性が低下したことが考えられる。言い換えれば、例1,2では単独硬化物の脆性が高くなったことが考えられる。
以上、本発明を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、本発明はその主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものである。
1 補修用組成物
2 流入配管
3 流出配管
10 排水ます
11 ます本体
12 底部
13 筒部
14 上部材
20 流入口
30 流出口
44 電気掃除機のノズル
100 地下排水施設

Claims (9)

  1. 上方に開口が形成された中空のます本体と、前記ます本体の側方に形成された排水の流入口および流出口と、を備え、地中に埋設されている排水ますと、
    前記流入口および前記流出口に接続されている流入側および流出側の排水管路と、
    を備える地下排水施設を補修する補修方法であって、
    (メタ)アクリル酸塩と、重合開始剤と、架橋剤と、を含む液状の補修用組成物を用意する用意工程と、
    前記開口から前記ます本体の内部に前記補修用組成物を流し入れて、破損箇所に前記補修用組成物を充填する注入工程と、
    前記補修用組成物が硬化するまで待機する待機工程と、
    硬化した前記補修用組成物のうち、余剰の硬化物を取り除く除去工程と、
    を包含する、地下排水施設の補修方法。
  2. 前記除去工程では、切削工具を用いて前記余剰の硬化物を削り取る、
    請求項1に記載の補修方法。
  3. 前記除去工程では、電気掃除機のノズルで前記余剰の硬化物を解砕すると共に、前記ノズルから解砕物を吸引する、
    請求項1または2に記載の補修方法。
  4. 前記用意工程では、前記(メタ)アクリル酸塩の重合体に架橋点を形成する前記架橋剤を用いる、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の補修方法。
  5. 前記用意工程では、前記架橋剤として、多価金属塩化合物(ただし、前記(メタ)アクリル酸塩は除く。)、および、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートのうちの少なくとも一方を用いる、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の補修方法。
  6. 前記用意工程の前または後において、前記ます本体の内部に、前記破損箇所を含む補修空間を区画する区画工程、を包含する、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の補修方法。
  7. 前記注入工程では、前記補修用組成物自身の水頭で、前記破損箇所に対して前記補修用組成物を充填する、
    請求項6に記載の補修方法。
  8. 前記区画工程では、前記流入口および前記流出口を封止して、前記ます本体の内部の全体を前記補修空間として区画する、
    請求項6または7に記載の補修方法。
  9. 前記区画工程では、筒状の区画部材であって、前記ます本体の内径よりも小さな外径を有し、かつ、側面の一端が前記ます本体の底部に沿う形状を有する区画部材を用意し、
    前記ます本体の内部に前記区画部材を挿入して、前記ます本体の底部に前記区画部材の前記一端を当接させる、
    請求項6または7に記載の補修方法。
JP2018032896A 2018-02-27 2018-02-27 地下排水施設の補修方法 Active JP6949758B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018032896A JP6949758B2 (ja) 2018-02-27 2018-02-27 地下排水施設の補修方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018032896A JP6949758B2 (ja) 2018-02-27 2018-02-27 地下排水施設の補修方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019148103A true JP2019148103A (ja) 2019-09-05
JP6949758B2 JP6949758B2 (ja) 2021-10-13

Family

ID=67850267

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018032896A Active JP6949758B2 (ja) 2018-02-27 2018-02-27 地下排水施設の補修方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6949758B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0715846U (ja) * 1993-08-18 1995-03-17 シーアイ化成株式会社 分岐配管の構造
JPH10330750A (ja) * 1997-06-05 1998-12-15 Mitsui Chem Inc 有機高分子グラウト剤とそれを用いた地盤改良方法、下水道管の地下水止水方法、有害物質封止方法
JP2001193147A (ja) * 2000-01-11 2001-07-17 Maezawa Kasei Ind Co Ltd 既設公共桝用補修カバー
JP2001214687A (ja) * 2000-02-04 2001-08-10 Toagosei Co Ltd 山岳トンネル工法の補助工法
JP2003064656A (ja) * 2001-08-28 2003-03-05 Akiba Kensetsu Kogyo Kk 地中空洞部の地盤強化改善方法
JP2003193032A (ja) * 2001-12-26 2003-07-09 Mitsubishi Rayon Co Ltd 止水剤および止水工法
JP2017002516A (ja) * 2015-06-08 2017-01-05 アロン化成株式会社 筒部の補修部材、それを備えた地下排水施設、および筒部の補修方法
JP6281001B1 (ja) * 2017-02-16 2018-02-14 株式会社イバノ 排水桝の補修方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0715846U (ja) * 1993-08-18 1995-03-17 シーアイ化成株式会社 分岐配管の構造
JPH10330750A (ja) * 1997-06-05 1998-12-15 Mitsui Chem Inc 有機高分子グラウト剤とそれを用いた地盤改良方法、下水道管の地下水止水方法、有害物質封止方法
JP2001193147A (ja) * 2000-01-11 2001-07-17 Maezawa Kasei Ind Co Ltd 既設公共桝用補修カバー
JP2001214687A (ja) * 2000-02-04 2001-08-10 Toagosei Co Ltd 山岳トンネル工法の補助工法
JP2003064656A (ja) * 2001-08-28 2003-03-05 Akiba Kensetsu Kogyo Kk 地中空洞部の地盤強化改善方法
JP2003193032A (ja) * 2001-12-26 2003-07-09 Mitsubishi Rayon Co Ltd 止水剤および止水工法
JP2017002516A (ja) * 2015-06-08 2017-01-05 アロン化成株式会社 筒部の補修部材、それを備えた地下排水施設、および筒部の補修方法
JP6281001B1 (ja) * 2017-02-16 2018-02-14 株式会社イバノ 排水桝の補修方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6949758B2 (ja) 2021-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100563083B1 (ko) 케미칼 그라우트재 및 이를 이용한 보수, 보강방법
CN107060116A (zh) 一种用于建筑物沉降缝的高压注浆堵漏方法
JP2010013858A (ja) せん断補強材の定着方法
CN105507315A (zh) 一种水下墩柱损伤修复工艺
CN106244108A (zh) 一种防水补漏剂及其制备方法
CN107165434B (zh) 一种用于卫生间楼面的高压注浆堵漏方法
RU2559274C1 (ru) Способ устранения протечек воды в подземных сооружениях
JP7007143B2 (ja) コンクリート構造物の止水工法
CN103741651B (zh) 一种混凝土齿槽消力池及其施工方法
CN105699257A (zh) 一种适用于土石接触面渗透破坏的试验装置及其试验方法
CN108775009A (zh) 一种预防成槽漏浆和漏水的措施方法
JP6949758B2 (ja) 地下排水施設の補修方法
JP2006193965A (ja) 遮水材の継手部の施工方法及び継手構造
JP2018184715A (ja) 水中部のひび割れ補修方法
JP2008240425A (ja) 止水工法
US20110252557A1 (en) Soil solidifier and related methods
CN204001738U (zh) 一种止水螺杆
JP2018131838A (ja) 排水桝の補修方法
RU2669302C1 (ru) Способ ремонта и герметизации повреждений бетонных облицовок каналов
CN208056066U (zh) 一种用于水下混凝土封底的剪力槽结构
KR20120099839A (ko) 케이엘라스틱 차수 공법
KR100378208B1 (ko) 터널의 누수방지용 보수재 및 보수공법
SE448736B (sv) Sett att stabilisera och gora grundbyggnads- och byggnadskonstruktioner, byggobjekt, byggnadselement, berg och mark vattenfasta
CN108411949B (zh) 地下室底板沼气渗漏点加固封闭结构及处理方法
CN214301640U (zh) 消力池底板间结构缝的修复结构

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210908

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210921

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210922

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6949758

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150