JP2019148103A - 地下排水施設の補修方法 - Google Patents
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Abstract
Description
以下、適宜図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。また、本明細書において範囲を示す「A〜B」の表記は、A以上B以下を意味する。ここでは、まず補修の対象となる地下排水施設について説明し、次いで一実施形態に係る地下排水施設の補修方法について説明する。
図1は、一実施形態に係る地下排水施設100の平面図である。図2は、図1の地下排水施設100のII−II断面図である。地下排水施設100は、地中に埋設されており、排水を流す施設である。なお、本明細書において、「排水」とは、排出された水を意味し、いわゆる汚水と雨水とを包含する用語である。「汚水」とは、主に生活排水、すなわち、トイレ、風呂、台所の流し台などの排水設備から排出される水であり、そのままでは河川に放流できない水である。「雨水」とは、降雨などの自然現象に起因する水であり、そのまま河川に放流できる水である。
図3A〜図3Cは、補修方法を説明するための説明図である。図3Aに示すように、本実施形態では、流入口20と流入配管2との連結部分にある箇所Aが破損しているものと仮定する。以下、この箇所Aを破損箇所と呼ぶ。なお、以下の説明において、「硬化物」とは、補修用組成物1(図3B、図3C参照)の固結物全般を包含する用語であり、固体の他に、ゾルやゲルを包含する用語である。また、補修用組成物1の硬化物のうち、補修用組成物1が破損箇所Aから地盤に浸透して、地下排水施設100の外側で硬化した硬化物、言い換えれば、砂と補修用組成物とが共に硬化した硬化物を、「共硬化物」1b(図3C参照)と呼ぶことがある。また、これと区別して、地下排水施設100の内側で硬化した硬化物、言い換えれば、砂を含まずに補修用組成物のみが硬化した硬化物を、「単独硬化物」1a(図3C参照)と呼ぶことがある。単独硬化物は、硬化後に除去される余剰の硬化物部分である。
例えば、上記した第1実施形態では、(1)補修空間の区画工程において、ます本体11の内部の全体を補修空間として区画していた。しかしこれには限定されない。上記の通り、区画する領域は、諸事情に応じて柔軟に設定することができる。
例えば、上記した第1および第2実施形態では、(1)補修空間の区画工程において、エアーパッカー42,43を用いていた。しかしこれには限定されない。例えば、点検で見つかった破損箇所が一部領域に集中している場合や、予算の都合上、必要最低限の補修を行いたい場合などには、区画する領域を、より限定的に設定してもよい。
図6Aに示すような、1/5スケールの模擬的な排水ますを作製した。具体的には、まず、透明なアクリル製のパイプ(Φ75mm×200mm、以下、アクリルパイプという。)と、塩化ビニル製のパイプ(Φ40mm×275mm、以下、塩ビパイプという。)を用意した。次に、アクリルパイプの側方に、塩ビパイプの外形よりも一回り大きな貫通孔を形成した。次に、アクリルパイプの側面にあいた貫通孔に塩ビパイプを貫通させ、アクリルパイプの一方の開口に止水キャップ(Φ75mm)を取り付けて封止した。また、塩ビパイプの両端の開口にそれぞれ止水キャップ(Φ40mm)を取り付けて封止した。このようにして、1/5スケールの模擬的な排水ますを作製した。この模擬的な排水ますでは、アクリルパイプがます本体を模しており、塩ビパイプが流入配管および流出配管を模している。また、アクリルパイプの貫通孔と塩ビパイプとの間には僅かに隙間が空いており、アクリルパイプに入れた液体が隙間から漏れ出るようになっている。すなわち、この隙間が破損箇所を模している。
次に、表1に示す組成の補修用組成物(例1,2、比較例1)を用意した。なお、比較例1は、1液タイプの組成物である。例1,2は2液タイプの組成物であり、使用直前に1液と2液とを混合することにより調製した。
次に、アクリルパイプの上方にあいた開口から、800〜1000mlの補修用組成物を、約10秒間で流し入れた。そして、硅砂への補修用組成物の浸透性を評価した。結果を表1に示す。
〇:アクリルパイプと塩ビパイプとの隙間から、補修用組成物が硅砂に浸透した。
×:補修用組成物が硅砂に浸透しなかった。
次に、硬化時間(ここでは3〜5分とした)が経過するのを待って、流し入れた補修用組成物を全て硬化させた。なお、2液タイプの例1,2では、1液と2液との混合から、混合液の流動性が失われるまでの時間を硬化時間とした。次に、湿乾両用掃除機(株式会社マキタ製)を用いて、アクリルパイプの内部に位置している余剰の硬化物(単独硬化物)を解砕しながら吸引除去した。そして、この際の単独硬化物の除去性を評価した。結果を表1に示す。
〇:湿乾両用掃除機で単独硬化物を吸引除去できた。
×:湿乾両用掃除機で単独硬化物を吸引除去できなかった(除去に、特殊な装置が必要だった、および/または、相対的に長い時間がかかった)。
次に、硅砂の中からアクリルパイプを掘り出した。一例として、例1の補修後のアクリルパイプの写真を図6Bに示す。図6Bに示すように、例1では、アクリルパイプの内部に白色で粘弾性の高いゲル状の単独硬化物が確認された。また、アクリルパイプの外側では、アクリルパイプと塩ビパイプとの隙間の部分を埋めるように共重合物が固着していた。共重合物は、上記隙間からの距離が同等の球体状に固まっていた。なお、このことは、例2においても同様だった。
次に、掘り出した各アクリルパイプの開口から水を注入した。そして、アクリルパイプと塩ビパイプとの隙間が止水されているか否かを確認した。
〇:アクリルパイプと塩ビパイプとの隙間から水が漏れ出なかった(止水性あり)。
×:アクリルパイプと塩ビパイプとの隙間から水が漏れ出た(止水性なし)。
2 流入配管
3 流出配管
10 排水ます
11 ます本体
12 底部
13 筒部
14 上部材
20 流入口
30 流出口
44 電気掃除機のノズル
100 地下排水施設
Claims (9)
- 上方に開口が形成された中空のます本体と、前記ます本体の側方に形成された排水の流入口および流出口と、を備え、地中に埋設されている排水ますと、
前記流入口および前記流出口に接続されている流入側および流出側の排水管路と、
を備える地下排水施設を補修する補修方法であって、
(メタ)アクリル酸塩と、重合開始剤と、架橋剤と、を含む液状の補修用組成物を用意する用意工程と、
前記開口から前記ます本体の内部に前記補修用組成物を流し入れて、破損箇所に前記補修用組成物を充填する注入工程と、
前記補修用組成物が硬化するまで待機する待機工程と、
硬化した前記補修用組成物のうち、余剰の硬化物を取り除く除去工程と、
を包含する、地下排水施設の補修方法。 - 前記除去工程では、切削工具を用いて前記余剰の硬化物を削り取る、
請求項1に記載の補修方法。 - 前記除去工程では、電気掃除機のノズルで前記余剰の硬化物を解砕すると共に、前記ノズルから解砕物を吸引する、
請求項1または2に記載の補修方法。 - 前記用意工程では、前記(メタ)アクリル酸塩の重合体に架橋点を形成する前記架橋剤を用いる、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の補修方法。 - 前記用意工程では、前記架橋剤として、多価金属塩化合物(ただし、前記(メタ)アクリル酸塩は除く。)、および、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートのうちの少なくとも一方を用いる、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の補修方法。 - 前記用意工程の前または後において、前記ます本体の内部に、前記破損箇所を含む補修空間を区画する区画工程、を包含する、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の補修方法。 - 前記注入工程では、前記補修用組成物自身の水頭で、前記破損箇所に対して前記補修用組成物を充填する、
請求項6に記載の補修方法。 - 前記区画工程では、前記流入口および前記流出口を封止して、前記ます本体の内部の全体を前記補修空間として区画する、
請求項6または7に記載の補修方法。 - 前記区画工程では、筒状の区画部材であって、前記ます本体の内径よりも小さな外径を有し、かつ、側面の一端が前記ます本体の底部に沿う形状を有する区画部材を用意し、
前記ます本体の内部に前記区画部材を挿入して、前記ます本体の底部に前記区画部材の前記一端を当接させる、
請求項6または7に記載の補修方法。
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