JP2019148037A - 繊維原料再生装置、および、繊維原料再生方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】繊維をシート状に加工する場合に、シートに形成する立体形状の変更を可能とする。【解決手段】搬送方向F1に搬送されるメッシュベルト72に繊維を含む混合物MXを堆積させる堆積部60と、搬送方向F1において、メッシュベルト72に混合物MXが堆積される位置よりも上流側で、メッシュベルト72に液体を吐出する液体吐出部200と、を備えるシート製造装置100。【選択図】図1

Description

本発明は、繊維原料再生装置、および、繊維原料再生方法に関する。
従来、繊維をシート状に加工する装置において、シートに立体模様を設けるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の装置は、捕集用ネットを用いてエアレイド方により不織布を製造する装置であり、補修用ネットに突起を設けることで、不織布に立体形状を形成する。
特開2009−215682号公報
特許文献1に記載されたように、シートを形成する器具に突起等の特定の形状を設けることで、シートに立体形状を形成する場合、シートの立体形状を変更することが容易ではなかった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、繊維をシート状に加工する場合に、シートに形成する立体形状の変更を可能とすることを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の繊維原料再生装置は、搬送方向に搬送されるベルトに繊維を含む材料を堆積させる堆積部と、前記搬送方向において、前記ベルトに前記繊維を含む材料が堆積される位置よりも上流側で、前記ベルトに液体を吐出する液体吐出部と、を備える。
本発明によれば、繊維を含む材料が堆積するベルトに液体を吐出し、このベルトに堆積した繊維を含む材料をシート状に加工することで、シートに立体的な構造を形成することができ、シートの立体形状を変更できる。また、ベルトにおける液体の付着状態を変更することにより、シートの立体形状を様々な態様に変更できる。
また、本発明は、前記堆積部で、前記ベルトにおいて前記繊維を含む材料が堆積する面から反対側の面に向かう気流を生じさせる気流形成部を備える構成であってもよい。
また、本発明は、前記気流形成部は、前記ベルトに対して前記繊維を含む材料が堆積する面とは反対側に位置し、吸引気流を発生させる吸引部であってもよい。
また、本発明は、前記ベルトに対して前記液体吐出部とは反対側に位置して、前記ベルトを支持する支持部を備える構成であってもよい。
また、本発明は、前記液体は揮発性の液体であってもよい。
また、本発明は、前記液体は有色の液体であってもよい。
また、本発明は、前記搬送方向において前記堆積部よりも下流側で、前記ベルトから前記繊維を含む材料を除去する除去部を備える構成であってもよい。
また、本発明は、前記液体吐出部は、前記ベルトの搬送方向において選択された位置に前記液体を吐出可能であってもよい。
また、本発明は、前記液体吐出部は、前記ベルトの搬送方向と交差する方向において選択された位置に前記液体を吐出可能であってもよい。
また、本発明は、前記液体を吐出する位置を示す位置データに基づき、前記液体吐出部を制御する制御部を備える構成であってもよい。
また、本発明は、前記繊維を含む材料は、解繊された繊維に添加物が混合されているものであってもよい。
また、上記課題を解決するため、本発明の繊維原料再生方法は、搬送方向に搬送されるベルトに繊維を含む材料を堆積させ、前記搬送方向において、前記ベルトに前記繊維を含む材料が堆積される位置よりも上流側で、前記ベルトに液体を吐出する。
本発明によれば、繊維を含む材料が堆積するベルトに液体を吐出し、このベルトに堆積した繊維を含む材料をシート状に加工することで、シートに立体的な構造を形成することができ、シートの立体形状を変更できる。また、ベルトにおける液体の付着状態を変更することにより、シートの立体形状を様々な態様に変更できる。
また、本発明は、前記繊維を含む材料は、解繊された繊維に添加物が混合されているものであってもよい。
第1実施形態のシート製造装置の概略構成図。 液体吐出部及び堆積部の構成を示す要部拡大図。 メッシュベルト及び第2ウェブを示す要部平面図。 制御装置の構成を示すブロック図。 ベルトクリーニング機構の構成を示す要部断面図。 第2実施形態のシート製造装置の概略構成図。 第3実施形態のシート製造装置の概略構成図。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
[1.第1実施形態]
[1−1.シート製造装置の全体構成]
図1は、シート製造装置100の概略構成図である。
シート製造装置100は、本発明の繊維原料再生装置に相当し、繊維を含む原料MAを繊維化して、新しいシートSに再生する再生処理を実行する。シート製造装置100は、複数の種別のシートSを製造可能であり、例えば、原料MAに添加物を混合することにより、用途に合わせて、シートSの結合強度や白色度の調製や、色、香り、難燃等の機能を付加することもできる。また、シート製造装置100は、シートSの密度や厚さ、サイズ、形状を調整可能である。シートSの代表的な例として、A4やA3の定型サイズの印刷用紙、床掃除用シート等の掃除用シート、油汚れ用シート、トイレ掃除用シート等のシート状の製品の他に、紙皿形状、立体的な形状も含む緩衝材や吸音材、液体吸収材等が挙げられる。
シート製造装置100は、供給部10、粗砕部12、解繊部20、選別部40、第1ウェブ形成部45、回転体49、混合部50、堆積部60、第2ウェブ形成部70、搬送部79、成形部80、及び、切断部90を備える。粗砕部12、解繊部20、選別部40、及び、第1ウェブ形成部45は、原料MAを微細化して、シートSの材料を得る解繊処理部101を構成する。解繊処理部101が製造する材料は後述する材料MCである。
回転体49、混合部50、堆積部60、第2ウェブ形成部70、成形部80、及び、切断部90は、解繊処理部101で得られる材料を処理してシートSを製造する製造部102を構成する。解繊処理部101に、回転体49及び混合部50を加えた構成は、本発明の原料処理部に相当する。原料処理部は、繊維を含む原料MAや材料MCから混合物MXを製造できればよく、少なくとも混合部50を含んでいれば良い。
供給部10は、原料MAを収容し、粗砕部12に原料MAを連続的に投入する自動投入装置である。原料MAは、繊維を含むものであればよく、例えば、古紙、廃棄紙、パルプシートである。
粗砕部12は、供給部10によって供給された原料MAを裁断する粗砕刃14を備え、原料MAを粗砕刃14により空気中で裁断して、数cm角の細片にする。細片の形状や大きさは任意である。粗砕部12は、例えばシュレッダーを用いることができる。粗砕部12で裁断された原料MAは、ホッパー9により集められて、管2を介して解繊部20に搬送される。
解繊部20は、粗砕部12によって裁断された粗砕片を解繊する。解繊とは、複数の繊維が結着された状態の原料MAを、1本または少数の繊維に解きほぐす加工である。原料MAは、被解繊物と呼ぶこともできる。解繊部20が原料MAを解繊することにより、原料MAに付着した樹脂粒やインク、トナー、にじみ防止剤等の物質を、繊維から分離させる効果も期待できる。解繊部20を通過したものを解繊物MBという。解繊物MBは、解きほぐされた解繊物繊維の他に、繊維を解きほぐす際に繊維から分離された樹脂粒や、インク、トナーなどの色剤や、にじみ防止材、紙力増強剤等の添加剤を含んでいてもよい。解繊物に含まれる樹脂粒は、原料MAの製造時に複数の繊維同士を結着させるために混合された樹脂である。解繊物に含まれる繊維の形状は、ひも(string)状や平ひも(ribbon)状である。解繊物に含まれる繊維は、他の繊維と絡み合っていない、独立した状態で存在してもよい。或いは、他の解きほぐされた解繊物と絡み合って塊状となり、いわゆる「ダマ」を形成している状態で存在してもよい。
解繊部20は、乾式で解繊を行う。乾式とは、液体中ではなく、大気中(空気中)等の気中において、解繊等の処理を行うことを指す。解繊部20は、例えば、インペラーミルなどの解繊機で構成できる。具体的には、解繊部20は、回転するローター(図示略)、及び、ローター(図示略)の外周に位置するライナー(図示略)を備え、粗砕片をローターとライナーとの間に挟んで解繊する。
粗砕部12から解繊部20には、気流により粗砕片が搬送される。この気流を解繊部20が発生する構成であってもよいし、粗砕片や解繊物MBの搬送方向における解繊部20の上流または下流側にブロアー(図示略)を設けて、気流を発生させてもよい。また、解繊物MBは、気流により、解繊部20から管3を介して選別部40に移送される。解繊物MBを選別部40に搬送する気流は、解繊部20が発生させてもよいし、上述したブロアーの気流を利用してもよい。
選別部40は、解繊物MBに含まれる成分を繊維のサイズによって選別する。繊維のサイズとは、主に繊維の長さを指す。選別部40は、ドラム部41と、ドラム部41を収容するハウジング部43とを有する。ドラム部41は、例えば、篩を用いる。具体的には、ドラム部41は、開口を有して篩として機能する網、フィルター、スクリーン等を備える。具体的には、ドラム部41は、モーターによって回転駆動される円筒形状であり、周面の少なくとも一部が網となっている。ドラム部41の網は、金網、切れ目が入った金属板を引き延ばしたエキスパンドメタル、パンチングメタル等で構成される。導入口42からドラム部41の内部に導入された解繊物MBは、ドラム部41の回転により、ドラム部41の開口を通過する通過物と、開口を通過しない残留物とに分けられる。開口を通過した通過物は、開口より小さい繊維または粒子を含み、これを第1選別物とする。残留物は、開口より大きい繊維や未解繊片やダマを含み、これを第2選別物と呼ぶ。第1選別物は、ハウジング部43内の内部を、第1ウェブ形成部45に向けて下降する。第2選別物は、ドラム部41の内部に連通する排出口44から、管8を介して解繊部20に搬送される。
シート製造装置100は、選別部40に代えて、第1選別物と第2選別物とを分離する分級機を備えてもよい。分級機は、例えば、サイクロン分級機、エルボージェット分級機、エディクラシファイヤーである。これらの分級機は、第1選別物に含まれる成分のうち、より小さいものや密度の低いものを分離する構成であってもよい。例えば、第1選別物から、解繊部20で繊維から引きはがされた樹脂粒や色剤や添加剤を、分級機で分離し、除去する構成を採用できる。この場合、第1選別物を、樹脂粒や色剤や添加剤などの微細な粒子を除いた状態にして、第1ウェブ形成部45や、混合部50に搬送できる。
第1ウェブ形成部45は、メッシュベルト46と、張架ローラー47と、吸引部48と、を備える。メッシュベルト46は、無端形状の金属製ベルトであり、複数の張架ローラー47に架け渡される。メッシュベルト46は、張架ローラー47により構成される軌道を周回する。メッシュベルト46の軌道の一部は、ドラム部41の下方で平坦であり、メッシュベルト46は平坦面を構成する。
メッシュベルト46には多数の開口が形成されている。メッシュベルト46の上方に位置するドラム部41から降下する第1選別物のうち、メッシュベルト46の開口より大きい成分がメッシュベルト46に堆積する。また、第1選別物のうちメッシュベルト46の開口より小さい成分は、開口を通過する。メッシュベルト46の開口を通過する成分を第3選別物と呼ぶ。第3選別物は、解繊物MBに含まれる繊維のうちメッシュベルト46の開口より短い繊維や、解繊部20によって繊維から分離された樹脂粒、インク、トナー、にじみ防止剤等を含む粒子を含む。
吸引部48は、メッシュベルト46の下方から空気を吸引する。吸引部48は、管23を介して第1集塵部27に連結される。第1集塵部27は、第3選別物を気流から分離する。第1集塵部27の構成については後述する。第1集塵部27の下流には、第1捕集ブロアー28が設置され、第1捕集ブロアー28は、第1集塵部27から空気を吸引し、管29を経てシート製造装置100の外に空気を排出する。
第1捕集ブロアー28により、第1集塵部27を通じて吸引部48から空気が吸引されるため、メッシュベルト46の開口を通過した第3選別物は、第1集塵部27によって捕集される。吸引部48が吸引する気流により、ドラム部41から降下する第1選別物がメッシュベルト46に引き寄せられるので、堆積を促進する効果がある。
メッシュベルト46に堆積した成分はウェブ形状となり、第1ウェブW1を構成する。つまり、第1ウェブ形成部45は、選別部40で選別された第1選別物から第1ウェブW1を形成する。
第1ウェブW1は、第1選別物に含まれる成分のうち、メッシュベルト46の開口より大きい繊維を主たる成分としており、空気を多く含み柔らかくふくらんだ状態に形成される。第1ウェブW1は、メッシュベルト46の移動に伴い回転体49に搬送される。
回転体49は、モーター等の駆動部(図示略)に連結された基部49aと、基部49aから突出する突部49bを備え、基部49aが方向Rに回転することにより、突部49bが基部49aを中心として回転する。突部49bは、例えば、板状の形状を有している。図1の例では、基部49aに、4つの突部49bが等間隔に設けられている。
回転体49は、メッシュベルト46の軌道のうち平坦部分の端部に位置する。この端部ではメッシュベルト46の軌道が下方に屈曲しているため、メッシュベルト46が下方に屈曲して移動する。このため、メッシュベルト46が搬送する第1ウェブW1は、メッシュベルト46から突出して、回転体49に接触する。第1ウェブW1は、突部49bが第1ウェブW1に衝突することによって解きほぐされ、小さい繊維の塊となる。この塊は、回転体49の下方に位置する管7を通り、混合部50に搬送される。第1ウェブW1は、上述のように、繊維がメッシュベルト46に堆積して形成された柔らかい構造であるため、回転体49に衝突した際に容易に分断される。
ウェブ状材料W1が回転体49で分断された材料を、材料MCとする。材料MCは上述した第1選別物から、第3選別物を除去したものであり、主な成分は繊維である。
回転体49の位置は、突部49bが第1ウェブW1と接触可能な位置であり、突部49bがメッシュベルト46と接触しない位置に設けられている。突部49bとメッシュベルト46とが最も接近する位置における相互間の距離は、例えば、0.05mm以上0.5mm以下とすることが好ましい。
混合部50は、材料MCと添加物とを混合する。混合部50は、添加物を供給する添加物供給部52と、混合ブロアー56と、を有する。また、材料MC及び添加物を搬送する管54を混合部50に含めてもよい。
添加物供給部52には、添加物を蓄積する添加物カートリッジ52aがセットされる。添加物カートリッジ52aは、添加物供給部52に着脱可能であってもよい。添加物供給部52は、添加物カートリッジ52aから添加物を取り出す添加物取出部52bと、添加物取出部52bにより取り出された添加物を管54に排出する添加物投入部52cとを備える。添加物取出部52bは、添加物カートリッジ52a内部の微粉または微粒子からなる添加物を繰り出すフィーダー(図示略)を備え、一部または全部の添加物カートリッジ52aから添加物を取り出す。添加物取出部52bにより取り出された添加物は、添加物投入部52cに送られる。添加物投入部52cは、添加物取出部52bが取り出した添加物を収容する。添加物投入部52cは、管54との連結部に開閉可能なシャッター(図示略)を備え、シャッターを開くことで、添加物取出部52bが取り出した添加物が管54に送り出される。
添加物供給部52から供給される添加物は、複数の繊維を結着させるための樹脂(結着剤)を含む。添加物に含まれる樹脂は、成形部80を通過する際に溶融して、材料MCに含まれる複数の繊維を結着させる。この樹脂は、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂であり、例えば、AS樹脂、ABS樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、などである。これらの樹脂は、単独または適宜混合して用いてもよい。
添加物供給部52から供給される添加物は、繊維を結着させる樹脂以外の成分を含んでもよい。例えば、製造されるシートSの種類に応じて、繊維を着色するための着色剤や、繊維の凝集や樹脂の凝集を抑制するための凝集抑制剤、繊維等を燃えにくくするための難燃剤等が含まれていてもよい。また、添加物は繊維状であってもよく、粉末状であってもよい。
混合ブロアー56は、管7と、堆積部60とを繋ぐ管54に気流を発生させる。また、管7から管54に搬送される材料MCと、添加物供給部52により管54に供給される添加物とは、混合ブロアー56を通過する際に混合される。混合ブロアー56は、例えば、モーター(図示略)と、モーターにより駆動されて回転する羽根(図示略)と、羽根を収容するケース(図示略)を備える構成とすることができ、羽根とケースとが連結された構成であってもよい。また、混合ブロアー56が、気流を発生させる羽根に加え、材料MCと添加物とを混合させるミキサーを備えてもよい。混合部50で混合された混合物を、以下、混合物MXとする。混合物MXは、繊維を含む材料に相当する。混合物MXは、混合ブロアー56が発生する気流により、堆積部60に搬送され、堆積部60の導入口62に導入される。
堆積部60は、混合物MXの繊維をほぐして、空気中で分散させながら第2ウェブ形成部70に降下させる。添加物供給部52から供給される添加物が繊維状である場合、これらの繊維も堆積部60で解きほぐされ、第2ウェブ形成部70に降下する。
堆積部60は、ドラム部61と、ドラム部61を収容するハウジング部63と、を有する。ドラム部61は、例えばドラム部41と同様に構成される円筒形状の構造体であり、ドラム部41と同様にモーター(図示略)の動力によって回転し、篩として機能する。ドラム部61は、開口を有し、ドラム部61の回転によって解きほぐされた混合物MXを、開口から下降させる。
ドラム部61の下方には第2ウェブ形成部70が配置される。第2ウェブ形成部70は、例えば、メッシュベルト72と、張架ローラー74と、サクション機構76と、を有する。
メッシュベルト72(ベルト)は、メッシュベルト46と同様の無端形状の金属製ベルトで構成され、複数の張架ローラー74に架け渡される。メッシュベルト72は、張架ローラー74により構成される軌道を周回しながら、符号F1で示す搬送方向に移動する。メッシュベルト72の軌道の一部は、ドラム部61の下方で平坦であり、メッシュベルト72は平坦面を構成する。メッシュベルト72の軌道のうち平坦面では、搬送方向F1は、後述する第2ウェブW2の搬送方向F2と一致する。また、メッシュベルト72には多数の開口が形成されている。
メッシュベルト72の上方に位置するドラム部61から降下する混合物MXのうち、メッシュベルト72の開口より大きい成分がメッシュベルト72に堆積する。また、混合物MXのうちメッシュベルト72の開口より小さい成分は、開口を通過する。
サクション機構76(吸引部、気流形成部)は、後述する第3捕集ブロアー68Bの吸引力により、メッシュベルト72に対してドラム部61とは反対側から、空気を吸引する。メッシュベルト72の開口を通過した成分はサクション機構76によって吸い込まれる。サクション機構76が吸引する気流は、ドラム部61から降下する混合物MXをメッシュベルト72に引き寄せて、堆積を促進する効果がある。また、サクション機構76の気流は、ドラム部61から混合物MXが落下する経路にダウンフローを形成し、落下中に繊維が絡み合うことを防ぐ効果も期待できる。メッシュベルト72に堆積した成分はウェブ形状となり、第2ウェブW2を構成する。
メッシュベルト72の搬送経路において、堆積部60の下流側には、調湿部78が設けられる。調湿部78は、水をミスト状にしてメッシュベルト72に向けて供給するミスト式加湿器である。調湿部78は、例えば、水を貯留するタンクや、水をミスト状にする超音波振動子を備える。調湿部78が供給するミストにより、第2ウェブW2の含有水分量が調整されるので、静電気によるメッシュベルト72への繊維の吸着等を抑制する効果が期待できる。
第2ウェブW2は、搬送部79によって、メッシュベルト72から剥がされて成形部80へと搬送される。第2ウェブW2の搬送方向を搬送方向F2とする。搬送部79は、メッシュベルト79aと、ローラー79bと、サクション機構79cと、を有する。サクション機構79cは、ブロアー(図示略)を備え、ブロアーの吸引力によってメッシュベルト79aを通じて上向きの気流を発生させる。
メッシュベルト79aは、メッシュベルト46、及び、メッシュベルト72と同様に、開口を有する無端形状の金属製ベルトで構成できる。メッシュベルト79aは、ローラー79bの回転により移動され、周回軌道上を移動する。
搬送部79では、サクション機構79cの吸引力により、第2ウェブW2がメッシュベルト72から離れてメッシュベルト79aに吸着される。第2ウェブW2は、メッシュベルト79aとともに移動し、成形部80に搬送される。
第2ウェブ形成部70には、ベルトクリーニング機構300が設けられる。ベルトクリーニング機構300は、メッシュベルト72が循環する経路に設けられる。ベルトクリーニング機構300の位置は、搬送部79において、第2ウェブW2がメッシュベルト72から離脱する位置より下流、かつ、堆積部60の上流である。
ベルトクリーニング機構300は、メッシュベルト72に付着する繊維や粒子等をメッシュベルト72から除去する。ベルトクリーニング機構300には管66Aが接続される。管66Aには、第2集塵部67Aを介して第2捕集ブロアー68Aが接続される。
第2捕集ブロアー68Aは、第2集塵部67Aを通じて空気を吸引し、第2捕集ブロアー68Aの吸引力により、繊維や粒子がベルトクリーニング機構300から管66Aに吸い出される。管66Aを流れる気流は、第2集塵部67Aを通過する。第2捕集ブロアー68Aは、フィルター(図示略)を備え、管66Aから流入する気流から、繊維や粒子を分離して捕集する。第2捕集ブロアー68Aは、第2集塵部67Aを通過した空気をシート製造装置100の外に排出する。
サクション機構76には、管66Bにより、第3集塵部67B及び第3捕集ブロアー68Bが接続される。第3捕集ブロアー68Bは、サクション機構76から空気を吸引するブロアーである。第3集塵部67Bは、サクション機構76から吸引される空気に含まれる混合物MX等を捕集する。第3捕集ブロアー68Bにより、混合物MXの繊維や粒子がサクション機構76から管66Bを通じて第3集塵部67Bに流入すると、第3集塵部67Bのフィルター(図示略)により、繊維や粒子が分離される。フィルターで繊維や粒子と分離された空気は、図示しない排気管を通じてシート製造装置100の外に排気される。
管66A、第2集塵部67A及び第2捕集ブロアー68Aは、上述した管23、第1集塵部27及び第1捕集ブロアー28と同様の構成とすることができる。管66B、第3集塵部67B及び第3捕集ブロアー68Bも同様である。
メッシュベルト72の経路において、堆積部60の上流側には、液体吐出部200が配置される。液体吐出部200は、液体吐出ヘッド201、液体貯留部202、及びプラテンローラー210を備える。液体吐出ヘッド201は、メッシュベルト72に対して液体を吐出する。液体貯留部202は、液体吐出ヘッド201が吐出する液体を貯留する。
プラテンローラー210(支持部)は、メッシュベルト72に対して液体吐出ヘッド201とは反対側に配置されるローラーであり、液体吐出ヘッド201に対向する位置でメッシュベルト72を支持する。液体吐出部200の構成および動作については後述する。
成形部80は、第2ウェブW2に対して熱を加えることにより、第2ウェブW2に含まれる材料MC由来の繊維を、添加物に含まれる樹脂により結着させる。
成形部80は、第2ウェブW2を加圧する加圧部82、及び、加圧部82により加圧された第2ウェブW2を加熱する加熱部84を備える。加圧部82は、一対のカレンダーローラー85、85で構成される。加圧部82は、油圧によりカレンダーローラー85、85にニップ圧を与えるプレス機構(図示略)と、カレンダーローラー85、85を加熱部84に向けて回転させるモーター等の駆動部(図示略)とに連結される。加圧部82は、カレンダーローラー85、85によって第2ウェブW2を所定のニップ圧で加圧して、加熱部84に向けて搬送する。加熱部84は、一対の加熱ローラー86、86を備える。加熱部84は、加熱ローラー86の周面を所定温度まで加熱するヒーター(図示略)と、加熱ローラー86、86を切断部90に向けて回転させるモーター等の駆動部(図示略)とを備える。加熱部84は、加圧部82で高密度化された第2ウェブW2を挟んで熱を与え、切断部90に搬送する。第2ウェブW2は、加熱部84において、第2ウェブW2に含まれる樹脂のガラス転移点より高温に加熱され、シートSとなる。
切断部90は、成形部80で成形されたシートSを切断する。切断部90は、図中符号Fで示すシートSの搬送方向と交差する方向にシートSを切断する第1切断部92と、搬送方向F2に平行な方向にシートSを切断する第2切断部94と、を有する。切断部90は、シートSの長さおよび幅を所定のサイズにカットして、単票のシートSを形成する。切断部90でカットされたシートSは、排出部96に収容される。排出部96は、製造されたシートを収容するトレイやスタッカーを備え、トレイに排出されたシートSは、ユーザーが取り出して使用できる。
本実施形態のシート製造装置100は、解繊処理部101と製造部102とを一体にして構成されるが、別体としてもよい。この場合、解繊処理部101の製造物である材料MCや第1ウェブW1をシート製造装置100から取り出して貯留したり、この製造物を所定のパッケージに封入して搬送および取引可能な形態としたりしてもよい。この場合、製造部102は、貯留され、或いはパッケージに封入された第1ウェブW1や材料MCを加工してシートSを製造するものであればよい。
[1−2.液体吐出部および堆積部の構成]
図2は、液体吐出部200および堆積部60の構成を示す要部拡大図である。図3は、メッシュベルト72及び第2ウェブW2を示す要部平面図である。
図2には、液体吐出部200と、堆積部60の要部であるドラム部61及びハウジング部63と、第2ウェブ形成部70の要部であるメッシュベルト72の移動経路の一部とを図示する。また、図2には、第3捕集ブロアー68B(図1)の吸引力によりサクション機構76が発生させる気流を、符号FLで示す。図3には、り、液体吐出ヘッド201の走査範囲を合わせて図示する。また、図3ではハウジング部63の上部構成の図示を省略する。
メッシュベルト72が循環する経路には、上述のようにメッシュベルト72が平坦面を形成する部分が設けられ、この平坦部に、液体吐出部200及び堆積部60が配置される。液体吐出部200は、メッシュベルト72において混合物MXが堆積する堆積面72aに対し、液体吐出ヘッド201により液体を吐出(噴射)する。液体吐出ヘッド201が吐出する液体は、透明または半透明であってもよいし、色、あるいは白以外の色を有する有色の液体であってもよい。この液体は単体であっても混合物であってもよく、溶液であってもよい。主たる成分は、水、アルコール、その他の各種有機溶媒等から選択される。液体吐出ヘッド201が吐出する液体は、メッシュベルト72、及び、混合物MXに含まれる繊維の少なくとも一方と親和性を有することが好ましい。例えば、メッシュベルト72または混合物MXの繊維が親水性である場合、液体吐出ヘッド201は、水を主たる成分として含む液体を吐出する。
液体吐出ヘッド201が吐出する液体は液体貯留部202に貯留され、液体吐出部200が備える液体供給路(図示略)を経由して液体貯留部202から液体吐出ヘッド201に送られる。
液体吐出ヘッド201は、例えば、インクジェット式プリンターの印刷ヘッドと同様に構成できる。具体的には、液体吐出ヘッド201は、液体を吐出するノズル、ノズルに液体を押し出す吐出機構、押し出し機構に液体を供給する供給路等を有する。吐出機構としては、例えば、ピエゾ素子により液体を押し出すピエゾ式、或いは、液体を加熱してノズルに送り出すサーマル式の機構が挙げられる。液体吐出ヘッド201が液体を吐出するノズルの数、開口サイズ等は任意である。また、液体吐出ヘッド201に複数の液体貯留部202を搭載し、各々の液体貯留部202に異なる液体を貯留してもよい。この場合、液体吐出ヘッド201が、異なる複数種類の液体を同時に、または、切り換えて吐出する構成とすることができる。
液体吐出ヘッド201は、液体貯留部202とともに、キャリッジ203に搭載される。
図3に示すように、キャリッジ203は、搬送方向F1と交差する方向に延びるガイド軸204により支持される。ガイド軸204には、キャリッジ203を移動させるキャリッジ駆動部205が連結される。キャリッジ駆動部205は、図示しないモーターを備え、モーターの正方向および逆方向の回転に伴い、キャリッジ203を、ガイド軸204に沿って往復させる。キャリッジ203の移動により、液体吐出ヘッド201は、メッシュベルト72の上を往復走査して、液体貯留部202内の液体を吐出する。図3では、液体吐出ヘッド201の走査方向を符号SCで示す。キャリッジ203、ガイド軸204及びキャリッジ駆動部205を、液体吐出部200に含めてもよい。
液体吐出部200は、例えば、キャリッジ駆動部205のモーターの出力軸とキャリッジ203とを連結するベルト(図示略)をガイド軸204に沿って配置した構成とし、ベルトの動きによりキャリッジ203を動かす構成であっても良い。また、ガイド軸204にねじを形成し、キャリッジ203にナット孔を形成し、キャリッジ203のナット孔にガイド軸204を嵌合させる構成としてもよい。この構成では、キャリッジ203とガイド軸204とがボールねじ或いはすべりねじを用いた直動機構を構成し、キャリッジ駆動部205がガイド軸204を回転させることでキャリッジ203を移動させる。
キャリッジ駆動部205は、走査方向SCにおけるキャリッジ203の位置を検出する位置検出部を備えてもよい。位置検出部は、リニアエンコーダーや、ガイド軸204の回転量に基づきキャリッジ203の位置を検出するポジションメーター等で構成できる。また、図3にはガイド軸204がメッシュベルト72及び第2ウェブW2の幅方向WIに沿って設置される構成を示しているが、ガイド軸204は幅方向WIに対し傾いていてもよい。
液体吐出ヘッド201が走査される範囲は、ハウジング部63により混合物MXがメッシュベルト72に堆積する位置の上流にあるため、液体はメッシュベルト72の堆積面72aに付着する。この構成では、液体吐出ヘッド201を走査方向SCに移動させながら、液体吐出ヘッド201の走査範囲内でメッシュベルト72に液体を吐出できる。
液体吐出ヘッド201は、制御装置110に接続される。制御装置110は、液体吐出ヘッド201の走査方向SCにおける走査、及び、メッシュベルト72が搬送方向F1に移動する間の液体吐出ヘッド201の吐出タイミングを制御する。制御装置110による制御については後述する。
メッシュベルト72に液体が付着した部分を、図2及び図3に符号W20で示す。付着部分W20は、液体吐出ヘッド201がメッシュベルト72に液体を吐出した箇所である。図3に示す例では、文字「ABC」の形状で液体が吐出されている。
図2及び図3の例では、メッシュベルト72の搬送方向F1に沿って、液体吐出ヘッド201が液体を間欠的に吐出する。メッシュベルト72には液体が付着した箇所が所定間隔で配置される。図2及び図3にはメッシュベルト72に付着した液体を符号LQで示す。
付着部分W20が、メッシュベルト72の移動によりハウジング部63の内部に入ると、付着部分W20を含む堆積面72aに混合物MXが降下する。ハウジング部63の内部では、第3捕集ブロアー68B(図1)の吸引力により、気流FLが、メッシュベルト72を上から下に通り抜ける。
メッシュベルト72に液体LQが付着していると、メッシュベルト72の網の目を液体LQが塞ぐことで、網の開口率が減少するので、気流FLが弱められる。つまり、液体LQが気流FLを弱める作用を生じる。
また、混合物MXの繊維や樹脂に液体LQが付着することで、液体LQにより混合物MXとメッシュベルト72とを付着させる相互作用を生じる。
また、混合物MXに含まれる繊維に液体LQが浸透することにより、繊維がメッシュベルト72の網の開口を通過しにくくなる作用を生じる。
これらの作用により、付着部分W20では、混合物MXがメッシュベルト72に堆積しやすくなり、液体LQに重なる位置で第2ウェブW2の厚みが増して、凸部W21となる。図3に示すように、付着部分W20において文字の形状に液体LQが付着した場合、堆積部60により、文字の形状の凸部W21が形成される。
[1−3.制御装置の構成]
図4は、制御装置110の構成を示すブロック図である。
制御装置110は、プロセッサー111、及びメモリー112を備える。プロセッサー111は、メモリー112が記憶する制御プログラム112dを実行することにより、シート製造装置100の各部を制御する。メモリー112は、プロセッサー111が実行するプログラムや、プロセッサー111により処理されるデータ等を不揮発的に記憶する記憶部であり、半導体メモリーデバイス等により構成される。メモリー112は、データやプログラムを一時的に記憶する揮発性のメモリーを備えてもよい。
制御装置110には、シート製造装置100が備える入力用の操作パネル113、及び、インターフェイス114が接続される。操作パネル113は、例えば表示パネルと一体に構成されるタッチパネルであり、シート製造装置100の外装に設けられる。制御装置110は、操作パネル113の操作を検出する。インターフェイス114は、外部の装置に有線または無線で接続され、外部の装置との間でデータ通信を実行する。外部の装置は、コンピューターであってもよいし、或いは、データを記憶する記憶装置であってもよい。
制御装置110には、メッシュベルト72を動作させる搬送部130、液体吐出ヘッド201、及び、キャリッジ駆動部205が接続される。搬送部130は、メッシュベルト72を搬送方向F1に移動させるモーター(図示略)やギヤ(図示略)を含む。制御装置110には、シート製造装置100を構成する他のモーターやセンサーが接続されるが、これらの構成について図4では図示を省略する。
プロセッサー111は、駆動制御部111a、及び、吐出制御部111bを備える。これらの各部はプロセッサー111により制御プログラム112dを実行することで、ハードウェアとソフトウェアの協働により実現される。
駆動制御部111aは、搬送部130を含むシート製造装置100の各部を動作させる。吐出制御部111b(制御部)は、駆動制御部111aが制御するメッシュベルト72の動きに合わせて、液体吐出ヘッド201及びキャリッジ駆動部205を制御する。
メモリー112が記憶する画像データ112aは、予めメモリー112に記憶されている画像データ、または、インターフェイス114から入力された画像データである。フォントデータ112bは、操作パネル113の操作により入力された文字、または、インターフェイス114から入力された文字データの文字コードに基づき、文字の形状の画像を生成するためのデータである。
吐出位置データ112c(位置データ)は、液体吐出ヘッド201により液体を吐出する位置を示すデータである。液体吐出ヘッド201により液体を吐出する位置を、吐出位置と呼び、液体吐出ヘッド201が備えるノズル(図示略)が液滴を吐出する位置に相当する。吐出位置データ112cは、例えば、搬送方向F1、及び、走査方向SCにおける位置を示す座標により、吐出位置を規定する。この座標は、搬送方向F1及び走査方向SCに並行な直交座標系における座標である。
吐出制御部111bは、操作パネル113の操作により入力される指示に従って、画像データ112a、または、入力された文字の文字コードに基づき、吐出位置データ112cを生成する。
フォントデータ112bは、駆動制御部111aがシートSを製造する制御を実行する間に、メッシュベルト72の搬送状態に合わせて、吐出位置データ112cに基づき液体吐出ヘッド201及びキャリッジ駆動部205を動作させる。これにより、吐出位置データ112cに基づき、液体吐出ヘッド201が液体を堆積面72aに吐出する。
このように、シート製造装置100は、液体吐出ヘッド201により、吐出位置データ112cに従って、文字や画像の形状で液体をメッシュベルト72に吐出できる。
制御装置110は、液体吐出ヘッド201の走査方向SCにおける位置と、メッシュベルト72の搬送速度とに合わせて、液体吐出ヘッド201に液体を吐出させることにより、メッシュベルト72に文字や画像の形状で液体を吐出させることができる。
図3に示す例では、液体吐出ヘッド201により、付着部分W20に文字「ABC」の形状で液体が吐出されている。付着部分W20が搬送部130によって搬送されて、ハウジング部63に入ると、第2ウェブW2には、文字「ABC」の形状に凸部W21が形成される。凸部W21には、第2ウェブW2における凸部W21以外の部分よりも混合物MXが多く堆積している。このため、成形部80で第2ウェブW2が加圧及び加熱された後で、凸部W21は、凸部W21以外の部分よりも厚く、坪量が大きい。
このように、シート製造装置100は、制御装置110の制御により液体吐出ヘッド201から液体をメッシュベルト72に吐出することで、厚みの差を有するシートSを製造できる。
[1−4.ベルトクリーニング機構の構成]
図5は、ベルトクリーニング機構300(除去部)の構成を示す要部断面図である。
シート製造装置100は、メッシュベルト72の搬送経路において、搬送部79よりも下流、かつ液体吐出部200よりも上流の位置に、メッシュベルト72の堆積面72aに残留する繊維等を除去するベルトクリーニング機構300を備える。
シート製造装置100は、堆積部60で形成された第2ウェブW2を、搬送部79によってメッシュベルト72から分離させて、成形部80に搬送する。搬送部79は、サクション機構79cの吸引力により第2ウェブW2をメッシュベルト72から引きはがし、メッシュベルト79aによって成形部80に搬送する。メッシュベルト72の付着部分W20では、混合物MXの繊維や粒子が、付着部分W20以外の部分に比べて強く堆積面72aに結着している。また、付着部分W20では混合物MXの繊維に液体LQが浸透することにより、一部の繊維が、サクション機構79cの吸引力に抗して堆積面72aから分離されにくい。このため、搬送部79が第2ウェブW2を分離させた後に、付着部分W20では、他の部分に比べて堆積面72aに繊維や粒子が残存しやすい状態となっている。
そこで、シート製造装置100は、ベルトクリーニング機構300を用いて、搬送部79でメッシュベルト72から分離されなかった繊維や粒子をメッシュベルト72から分離させる。
ベルトクリーニング機構300は、メッシュベルト72の裏面側、すなわち堆積面72aとは反対側に配置される送風室311を備える。送風室311は、メッシュベルト72の幅方向に延在する長尺状の箱型に形成され、送風室311の一端部には、送風室311内に気流を導入する送風部312が連結される。送風室311には、メッシュベルト72の裏面に対向するように排出口313が形成され、送風部312からの気流は排出口313からメッシュベルト72の裏面側に対して排出される。
ベルトクリーニング機構300は、メッシュベルト72の堆積面72a側に配置される吸引室320を備える。吸引室320は、送風室311と略同一の幅寸法を有する。ここで、吸引室320の幅は、図5における奥行き方向に相当し、幅方向WI(図3)と並行である。吸引室320の下面であって幅方向の略中央部には、メッシュベルト72の堆積面側から空気を吸引する吸引部321が連結される。吸引室320には、メッシュベルト72の堆積面に対向するように吸引開口322が形成される。吸引開口322は、送風室311の排出口30013に対応する位置に形成される。
吸引室320の内部には、複数の仕切り板323が設けられる。仕切り板323は、気流の流れ方向と交差する方向に延在し、それぞれ吸引室320の対向する面に位置をずらして互い違いに配置される。この仕切り板323により、吸引開口322から吸引した気流が吸引室320の内部において蛇行し、吸引室320の幅方向に気流を拡散させるように構成される。
送風室311の近傍と吸引室320の近傍には、メッシュベルト72を案内する送風側ガイド部材314と吸引側ガイド部材324が設けられる。送風側ガイド部材314と吸引側ガイド部材324は、メッシュベルト72を挟んで対向するように配置され、それぞれのガイド面が、送風室311の排出口313と吸引室320の吸引開口322と略面一になるように配置される。また、送風側ガイド部材314と吸引側ガイド部材324の対向面には、排出口313と吸引開口322に略一致する開口315、325が設けられる。
送風側ガイド部材314には、メッシュベルト72の裏面と接触する第1シール部材330が設けられる。また、吸引側ガイド部材324には、メッシュベルト72の堆積面と接触する第2シール部材331が設けられる。第1シール部材330および第2シール部材331は、例えば、モケットなどの繊維材料とモケットを支持する弾性材により構成され、メッシュベルト72を挟んで対向するガイド部材324,314に対してモケットが押圧されるように設けられる。これにより、送風室311の排出口313の周囲とメッシュベルト72との間、および吸引室320の吸引開口322の周囲とメッシュベルト72との間のシールを行う。
なお、第1シール部材330と第2シール部材331の何れか一方のみを設けるように構成してもよい。例えば、吸引室320側の第2シール部材331のみを設け、メッシュベルト72が送風側ガイド部材314に接触するように、第2シール部材331で押圧するように構成してもよい。この場合に、排出口313と吸引開口322とは、略同一の大きさとし、メッシュベルト72を挟んで対向するように略同一の位置に設けてもよい。この構成により、第1シール部材330および第2シール部材331により、送風室311とメッシュベルト72との間および吸引室320とメッシュベルト72との間がシールされる。
吸引部321には、管66A(図1)を介して第2捕集ブロアー68A(図1)が接続され、メッシュベルト72から分離して吸引室320に流入した繊維や粒子は、第2捕集ブロアー68Aの吸引力により吸い出され、第2集塵部67Aで捕集される。
この構成では、液体吐出部200によって、ベルトクリーニング機構300で繊維や粒子が除去された状態のメッシュベルト72に、液体が吐出される。このため、液体吐出部200が吐出する液体により、メッシュベルト72に混合物MXを堆積しやすくする効果が顕著に表れる。従って、液体吐出部200が液体を吐出した付着部分W20と、付着部分W20以外とで、混合物MXの堆積状態に顕著な差が生じるので、凸部W21と、凸部W21以外の部分との厚みの差を確実に生じさせることができる。
また、ベルトクリーニング機構300は、堆積面72aに接触して、繊維や粒子、その他の残存物をメッシュベルト72から除去するブラシ(図示略)を設けてもよい。このブラシは、メッシュベルト72に対し、搬送方向F1に沿って、或いは搬送方向F1とは反対方向に、相対的に移動するものであってもよい。この場合、メッシュベルト72から、残存物をより確実に除去できる。
[1−5.液体の組成]
上記のように、液体吐出部200が吐出する液体は、例えば、水、アルコール、その他の各種有機溶媒等を主たる成分とする液体である。この液体は、揮発性を有する液体を主たる成分とすることが好ましい。より好ましくは、付着部分W20が、堆積部60の少なくとも一部を通過するまで、付着部分W20から液体LQが完全に揮発しない程度の揮発性である。さらに、付着部分W20が堆積部60を通過した後、液体吐出部200に達するまでに、液体LQが残存していない程度の揮発性を有すると、最も好ましい。液体吐出部200が吐出する液体が、揮発性成分を主たる成分とする液体であれば、液体吐出部200が吐出する液体をメッシュベルト72から除去する必要がない。
ここで、液体吐出部200が吐出する液体は、揮発性の液体を主たる成分とする混合物であってもよい。例えば、揮発性の液体に顔料等の粒子を分散させた混合物であってもよい。また、揮発性の液体に媒質を溶解させた溶液であってもよい。この場合、液体LQが揮発した後、メッシュベルト72に粒子や媒質が残存するが、ベルトクリーニング機構300によって粒子や媒質を除去できるので、シートSの製造に支障は無い。
具体的な例として、液体吐出部200により、印刷用のインクを吐出する例が挙げられる。このインクは、顔料インクであってもよいし、染料インクであってもよく、液体吐出部200が吐出するインクの色の数は任意である。この場合、液体吐出部200は、例えばインクジェット式プリンターの印刷ヘッドを用いて構成できる。
また、液体吐出部200が吐出する液体は、無色透明であってもよい。この場合、凸部W21は、堆積した混合物MXの量が多い他は、凸部W21以外の部分と外観上の差がない。このため、シートSに、色の差を生じさせずに立体構造を形成できる。この効果は、液体吐出部200が吐出する液体の色が、混合物MXの色と一致または類似する色である場合にも同様に得られる。
また、液体吐出部200が吐出する液体は、有色であってもよく、不透明であってもよい。この場合、凸部W21に体積した混合物MXを、液体LQにより着色できる。このため、シートSに、周囲とは色および形状が異なる立体構造を形成できる。付着部分W20の液体LQに不揮発性の成分が含まれる場合、この成分は第2ウェブW2の堆積面72a側、すなわち裏面側の繊維に付着する。例えば、液体吐出部200が吐出する液体が緑色の顔料や染料を含む場合、シートSの裏面を、吐出位置データ112cが指定する形状で緑色に着色できる。また、例えば、液体吐出部200が吐出する液体が金属色のインク(いわゆるメタルインク)である場合、シートSの裏面に、金属の箔押しと同様の加工を施すことができる。
また、液体吐出部200は、異なる複数の液体を液体貯留部202に貯留し、液体吐出ヘッド201から異なる液体を吐出する構成としてもよい。この場合、吐出位置データ112cは、液体の種類毎に、液体を吐出する位置を定めるデータとすることができる。この場合、吐出制御部111bは、液体吐出ヘッド201により、複数の液体を、それぞれ吐出位置データ112cで指定される位置に吐出させる。これにより、第2ウェブW2に対し、多色印刷と同様に液体を付着させることができる。例えば、有色の液体を用いることで、シートSの裏面に多色印刷を施すことができ、印刷部分に立体構造を形成できる。
また、液体吐出部200が吐出する液体を、香気成分を含む液体としてもよく、装飾用の粒子や細片を含む液体としてもよい。この場合、シートSに、立体構造とともに、香りや装飾を付与できる。
以上説明したように、本発明を適用したシート製造装置100は、搬送方向F1に搬送されるメッシュベルト72に混合物MXを堆積させる堆積部60を備える。シート製造装置100は、搬送方向F1において、メッシュベルト72に混合物MXが堆積される位置よりも上流側で、メッシュベルト72に液体を吐出する液体吐出部200を備える。シート製造装置100において、混合物MXは、繊維を含む材料に相当するが、原料MA、解繊物MB、材料MC等を材料ということもできる。
本発明の繊維原料再生装置、及び、繊維原料再生方法を適用したシート製造装置100によれば、混合物MXが堆積するメッシュベルト72に液体を吐出し、このメッシュベルト72に堆積した混合物MXをシート状に加工する。これにより、液体が吐出された付着部分W20に対応する凸部W21を形成し、シートSにシートに立体的な構造を形成できる。また、メッシュベルト72における液体の付着状態を変更することにより、シートSの立体形状を様々な態様に変更できる。例えば、液体吐出部200により、文字や画像の形状に液体を吐出することで、文字や画像の形状の立体構造をシートSに設けることができる。
シート製造装置100は、堆積部60で、メッシュベルト72において混合物MXが堆積する堆積面72aから反対側の面に向かう気流FLを生じさせるサクション機構76を備える。付着部分W20では、液体LQによって混合物MXがメッシュベルト72の開口を通過しにくくなるため、より多くの混合物MXが堆積して、凸部W21を形成できる。このため、液体吐出部200が液体を吐出することで、効果的に、シートSに立体構造を形成できる。
また、サクション機構76は、メッシュベルト72に対して混合物MXが堆積する堆積面72aとは反対側に位置し、吸引気流を発生させる吸引部であってもよい。ここで、吸引部は、サクション機構76に連結される第3捕集ブロアー68Bを含んでもよい。この場合、ドラム部61から降下する混合物MXのメッシュベルト72への堆積を、気流FLによって促進できる。また、凸部W21と、凸部W21以外の部分との差異を顕著にする効果が期待できる。
また、メッシュベルト72に対して液体吐出部200とは反対側に位置して、メッシュベルト72を支持するプラテンローラー210を備える。液体吐出部200は、プラテンローラー210によって支持されたメッシュベルト72に液体を吐出する。このため、液体吐出ヘッド201が吐出する液体の位置や形状の乱れを生じにくく、吐出位置データ112cの通りに正確に液体を吐出できる。このため、正確な形状でシートSに立体構造を作成できる。
シート製造装置100は、搬送方向F1において堆積部60よりも下流側で、メッシュベルト72から混合物MXを除去するベルトクリーニング機構300を備える。このため、液体吐出部200が吐出した液体の影響により、メッシュベルト72に混合物MXが残存しやすい状態になっても、混合物MXを除去することで、その後にメッシュベルト72を用いて製造されるシートSへの影響を解消できる。
液体吐出部200は、メッシュベルト72の搬送方向F1において選択された位置に液体を吐出可能である。例えば、液体吐出部200は、メッシュベルト72の搬送方向F1と交差する方向において選択された位置に液体を吐出する。
具体的には、液体吐出部200は、吐出制御部111bの制御により、走査方向SC、及び、搬送方向F1における選択された位置に液体を吐出する。これにより、シートSに、文字や画像など、様々な立体構造を付与できる。
シート製造装置100は、液体を吐出する位置を示す吐出位置データ112cに基づき、液体吐出部200を制御する吐出制御部111bを備える。この構成では、吐出制御部111bの制御により、シートSに形成する立体的な構造の形状を、吐出位置データ112cに基づき制御できるので、多様な形状をシートSに設けることができる。
また、繊維を含む材料としての混合物MXは、原料MAが解繊された繊維を含む材料に添加物が混合されているものである。繊維に添加物が混合された混合物MXを堆積させる際に立体的な形状を付与することができ、この混合物MXを加熱することで、立体的な形状を定着させることができる。これにより、樹脂を含み、立体構造を有するシートSを製造できる。
[2.第2実施形態]
図6は、本発明の第2実施形態のシート製造装置100Aの概略構成図である。
シート製造装置100A(繊維原料再生装置)は、シート製造装置100(図1)において、堆積部60に代えて堆積部600を設けた構成を有する。第2実施形態の説明において、第1実施形態と共通する構成には同符号を付して説明を省略する。
堆積部600は、第1堆積部60Aと、第2堆積部60Bとを有する。混合ブロアー56で混合された混合物MXは、第1堆積部60A及び第2堆積部60Bに供給される。
第1堆積部60Aは、ドラム部61Aと、ドラム部61Aを収容するハウジング部63Aと、を備え、ドラム部61Aから混合物MXをメッシュベルト72に向けて降下させる。第2堆積部60Bは、ドラム部61Bと、ドラム部61Bを収容するハウジング部63Bと、を備え、ドラム部61Bから混合物MXをメッシュベルト72に向けて降下させる。ドラム部61A、61Bは、ドラム部61と同様に構成される。また、ハウジング部63A、63Bはハウジング部63と同様に構成される。また、第2堆積部60Bは、サクション機構76を備え、第3捕集ブロアー68Bの吸引力により、第3集塵部67Bを通じて、サクション機構76から気流を吸引する。
メッシュベルト72の搬送方向F1において、第1堆積部60Aは液体吐出部200の上流に位置し、第2堆積部60Bは下流に位置する。このため、液体吐出部200は、第1堆積部60Aで堆積した混合物MXの上に液体を吐出し、液体吐出部200が液体を吐出した上に、第2堆積部60Bで混合物MXが堆積する。
シート製造装置100Aでは、液体吐出部200が液体を吐出することにより、第2堆積部60Bでは混合物MXの堆積が促進されるので、上述した凸部W21と同様に、シートSに立体構造を形成できる。また、シート製造装置100Aにおいて、液体吐出部200が吐出する液体は、第1堆積部60Aが堆積させる混合物MXと、第2堆積部60Bが堆積させる混合物MXとの間に挟まれる。このため、シート製造装置100Aが製造するシートSは、第1堆積部60Aが堆積させた混合物MXの層と、第2堆積部60Bが堆積させた混合物MXの層とを含む多層構造である。液体吐出部200が吐出する液体が有色の液体である場合、この液体により、シートSの2つの層の間に着色が施される。このため、紙の透かし加工と同様の態様で、シートSを着色できる。
シート製造装置100Aでは、制御装置110の制御により、吐出位置データ112cに基づき、液体吐出部200が液体を吐出する位置を制御できる。このため、液体吐出部200が吐出する液体で文字や画像を形成し、この文字や画像を透かし模様として含むシートSを製造できる。
[3.第3実施形態]
図7は、本発明の第3実施形態のシート製造装置100Bの概略構成図である。
シート製造装置100B(繊維原料再生装置)は、シート製造装置100(図1)において、堆積部60に代えて堆積部601を設けた構成を有する。第3実施形態の説明において、第1実施形態と共通する構成には同符号を付して説明を省略する。
堆積部601は、ドラム部61Cと、ドラム部61Cを収容するハウジング部63Cと、を備え、ドラム部61Cから混合物MXをメッシュベルト72に向けて降下させる。ドラム部61Cはドラム部61と同様に構成され、ハウジング部63Cはハウジング部63と同様に構成される。
ハウジング部63Cは、ドラム部61Cとともに、液体吐出部200を収容する。液体吐出部200は、搬送方向F1において、ドラム部61Cより上流に位置する。
堆積部601は、ドラム部61Cから混合物MXをメッシュベルト72に向けて降下させる。また、ハウジング部63Cの内部において、液体吐出部200によってメッシュベルト72に液体が吐出される。堆積面72aには、液体吐出部200が吐出した液体が混合物MXと混合した状態で付着し、この付着物の上に混合物MXが堆積する。このため、堆積面72aに、より厚く混合物MXを堆積させることができ、シートSに大きな立体構造を形成できるという利点がある。
液体吐出部200は、ハウジング部63Cの内部において上流側に位置する。このため、サクション機構76が形成する気流のうち、液体吐出部200に近接した位置でメッシュベルト72を通過する気流FL2は、より下流側の気流FL1よりも風量及び/又は風速が小さい。従って、液体吐出部200が吐出する液体は、気流FL2により吹き飛ばされることなく、混合物MXと混合して、或いは直接、メッシュベルト72に付着して、混合物MXの堆積状態を変化させることができる。さらに、液体吐出部200が有する各部に混合物MXの繊維が入りこみにくい。このため、液体吐出部200を構成する各部に混合物MXが付着する量を抑え、液体吐出部200を安定して動作させることが可能となる。
[4.他の実施形態]
上述した各実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明を実施する具体的態様に過ぎず、本発明を限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、例えば以下に示すように、種々の態様において実施することが可能である。
例えば、上記実施形態では、液体吐出ヘッド201をキャリッジ駆動部205によって走査方向SCに移動させる構成としたが、走査方向SCの全体をカバーするラインヘッドを液体吐出ヘッド201に代えて設けてもよい。また、上記実施形態では、キャリッジ203に搭載される液体貯留部202から液体吐出ヘッド201に、液体を供給する構成として説明したが、キャリッジ203の外部の液体タンクから液体吐出ヘッド201に液体を供給してもよい。
また、シート製造装置100は、シートSに限らず、硬質のシート或いは積層したシートで構成されるボード状、或いは、ウェブ状の製造物を製造する構成であってもよい。上述したように、シート製造装置100は、原料MAに添加物を混合することにより、用途に合わせて、シートSの結合強度や白色度の調製や、色、香り、難燃等の機能を付加してもよい。また、シート製造装置100は、シートSの密度や厚さ、サイズ、形状を調整可能である。また、製造物は紙に限らず不織布であってもよい。シートSの性状は特に限定されず、筆記や印刷を目的とした定型サイズの記録紙(例えば、いわゆるPPC用紙)として使用可能な紙であってもよいし、壁紙、包装紙、色紙、画用紙、ケント紙等であってもよい。また、シートSが不織布である場合、一般的な不織布のほか、繊維ボード、ティッシュペーパー、キッチンペーパー、クリーナー、フィルター、紙皿等の使い捨て器具、液体吸収材、立体的な形状も含む緩衝材や吸音体、緩衝材、マット等としてもよい。また、床掃除用シート等の掃除用シート、油汚れ用シート、トイレ掃除用シート等のシート状の製品であってもよい。
また、上記実施形態では、本発明の繊維原料再生装置として、原料を気中で解繊することにより材料を得て、この材料と樹脂とを用いてシートSを製造する乾式のシート製造装置100を説明した。本発明の適用対象はこれに限定されず、気中で解繊された繊維を含む材料をドラムの表面に静電気等により吸着させ、ドラムに吸着された原料をシートに加工する静電方式のシート製造装置にも適用できる。
2、3、7、8、23、29、54、66A、66B…管、9…ホッパー、10…供給部、12…粗砕部、14…粗砕刃、20…解繊部、27…第1集塵部、28…第1捕集ブロアー、40…選別部、41…ドラム部、42…導入口、43…ハウジング部、44…排出口、45…第1ウェブ形成部、46…メッシュベルト、47…張架ローラー、48…吸引部、49…回転体、49a…基部、49b…突部、50…混合部、52…添加物供給部、52a…添加物カートリッジ、52b…添加物取出部、52c…添加物投入部、56…混合ブロアー、60、600、601…堆積部、60A…第1堆積部、60B…第2堆積部、61、61A、61B、61C…ドラム部、62…導入口、63、63A、63B、63C…ハウジング部、67A…第2集塵部、67B…第3集塵部、68A…第2捕集ブロアー、68B…第3捕集ブロアー、70…第2ウェブ形成部、72…メッシュベルト(ベルト)、72a…堆積面、74…張架ローラー、76…サクション機構(吸引部、気流形成部)、78…調湿部、79…搬送部、79a…メッシュベルト、79b…ローラー、79c…サクション機構、80…成形部、82…加圧部、84…加熱部、85…カレンダーローラー、86…加熱ローラー、90…切断部、92…第1切断部、94…第2切断部、96…排出部、100、100A、100B…シート製造装置(繊維原料再生装置)、101…解繊処理部、102…製造部、110…制御装置、111…プロセッサー、111a…駆動制御部、111b…吐出制御部(制御部)、112…メモリー、112a…画像データ、112b…フォントデータ、112c…吐出位置データ、112d…制御プログラム、113…操作パネル、114…インターフェイス、130…搬送部、200…液体吐出部、201…液体吐出ヘッド、202…液体貯留部、203…キャリッジ、204…ガイド軸、205…キャリッジ駆動部、210…プラテンローラー(支持部)、300…ベルトクリーニング機構(除去部)、F1、F2…搬送方向、FL、FL1、FL2…気流、MA…原料、MB…解繊物、MC…材料、MX…混合物、S…シート、W1…ウェブ状材料、W2…第2ウェブ。

Claims (13)

  1. 搬送方向に搬送されるベルトに繊維を含む材料を堆積させる堆積部と、
    前記搬送方向において、前記ベルトに前記繊維を含む材料が堆積される位置よりも上流側で、前記ベルトに液体を吐出する液体吐出部と、
    を備える、繊維原料再生装置。
  2. 前記堆積部で、前記ベルトにおいて前記前記繊維を含む材料が堆積する面から反対側の面に向かう気流を生じさせる気流形成部を備える、請求項1記載の繊維原料再生装置。
  3. 前記気流形成部は、前記ベルトに対して前記繊維を含む材料が堆積する面とは反対側に位置し、吸引気流を発生させる吸引部である、請求項2記載の繊維原料再生装置。
  4. 前記ベルトに対して前記液体吐出部とは反対側に位置して、前記ベルトを支持する支持部を備える、請求項1から3のいずれか1項に記載の繊維原料再生装置。
  5. 前記液体は揮発性の液体である、請求項1から4のいずれか1項に記載の繊維原料再生装置。
  6. 前記液体は有色の液体である、請求項1から5のいずれか1項に記載の繊維原料再生装置。
  7. 前記搬送方向において前記堆積部よりも下流側で、前記ベルトから前記前記繊維を含む材料を除去する除去部を備える、請求項1から6のいずれか1項に記載の繊維原料再生装置。
  8. 前記液体吐出部は、前記ベルトの搬送方向において選択された位置に前記液体を吐出可能である、請求項1から7のいずれか1項に記載の繊維原料再生装置。
  9. 前記液体吐出部は、前記ベルトの搬送方向と交差する方向において選択された位置に前記液体を吐出可能である、請求項1から8のいずれか1項に記載の繊維原料再生装置。
  10. 前記液体を吐出する位置を示す位置データに基づき、前記液体吐出部を制御する制御部を備える、請求項1から9のいずれか1項に記載の繊維原料再生装置。
  11. 前記繊維を含む材料は、解繊された繊維に添加物が混合されているものである、請求項1から10のいずれか1項に記載の繊維原料再生装置。
  12. 搬送方向に搬送されるベルトに繊維を含む材料を堆積させ、
    前記搬送方向において、前記ベルトに前記繊維を含む材料が堆積される位置よりも上流側で、前記ベルトに液体を吐出する、
    繊維原料再生方法。
  13. 前記繊維を含む材料は、解繊された繊維に添加物が混合されているものである、請求項12記載の繊維原料再生方法。
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