JP2018099637A - 集塵装置、集塵装置の制御方法、及び、シート製造装置 - Google Patents

集塵装置、集塵装置の制御方法、及び、シート製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】塵状の除去物を回収する装置において、回収された除去物を装置から取り出す際の除去物の飛散を抑える。【解決手段】塵状の除去物を収容する回収袋280が配置される回収ボックス250と、回収ボックス250と回収袋280との間の空間と、回収袋280の内部空間との間に圧力差を生じさせる回収ボックスブロアー58と、回収ボックス250から回収袋280を取り出す際に、回収ボックスブロアー58の動作を停止させる制御部150と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、集塵装置、集塵装置の制御方法、及び、シート製造装置に関する。
従来、繊維や粒子のように、塵状のものをフィルターにより回収する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1記載の装置は、シートを製造するシート製造装置であって、シートの製造に使用されない廃粉等の除去物を吸引し、吸引した除去物をフィルターで捕集する構成を備える。
特開2016−055557号公報
ところで、フィルター等により捕集したものが微細な繊維や粒子を含む場合、これらを装置から取り出す際に、繊維や粒子が飛散する可能性があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、塵状の除去物を回収する装置において、回収された除去物を装置から取り出す際の除去物の飛散を抑えることを目的とする。
上記課題を達成するために、本発明の集塵装置は、塵状の除去物を収容する可撓性袋体が配置される回収ボックスと、前記回収ボックスと前記可撓性袋体との間の空間と、前記可撓性袋体の内部空間との間に圧力差を生じさせる圧力差生成部と、前記回収ボックスから前記可撓性袋体を取り出す際に、前記圧力差生成部の動作を停止させる制御部と、を備える。
本発明によれば、回収ボックスに配置された可撓性袋体を圧力差により膨らませ、或いは収縮させることができる。このため、例えば、圧力差によって可撓性袋体を収縮させてから、可撓性袋体を回収ボックスから取り出すことができ、可撓性袋体の取り扱いが容易になる。これにより、可撓性袋体からの除去物の漏出を抑えることができ、装置外部への除去物の飛散を抑制できる。
上記構成において、前記除去物をフィルターで捕集する捕集部と、前記捕集部と前記回収ボックスとを連通させる連通部と、を有し、前記回収ボックスは、前記可撓性袋体の開口部と前記連通部とを密封して連結させるシール部を備える構成としてもよい。
この構成によれば、回収ボックス内の可撓性袋体の開口側端部を連通部に密封することにより、可撓性袋体の開口からの除去物の漏出を防ぐことができる。これにより、除去物の飛散をより効果的に抑制できる。
上記構成において、前記回収ボックスは、前記可撓性袋体を着脱するための開閉部を有し、前記シール部は前記開閉部に設けられる構成としてもよい。
この構成によれば、回収ボックスに可撓性袋体を着脱するための開閉部にシール部を備えるので、可撓性袋体を着脱する際の除去物の漏出を防ぐことができる。これにより、除去物の飛散をより効果的に抑制できる。
上記構成において、前記連通部の少なくとも一部は、可撓性の管である構成としてもよい。
この構成によれば、連通部に可撓性の管を用いることにより、シンプルな構造によって、可撓性袋体の開口からの除去物の漏出を防ぐことができる。また、可撓性袋体の着脱を容易に行うことができる。
上記構成において、前記可撓性袋体に回収された前記除去物の質量を計測する計測部を備える構成としてもよい。
この構成によれば、可撓性袋体に回収された除去物の質量を知ることができる。これにより、例えば、可撓性袋体に回収された除去物を装置外部に取り出すことの要否を判断できる。
上記課題を達成するために、本発明の集塵装置の制御方法は、塵状の除去物を収容する可撓性袋体が配置される回収ボックスと、前記回収ボックスと前記可撓性袋体との間の空間と、前記可撓性袋体の内部空間との間に圧力差を生じさせる圧力差生成部と、を有する集塵装置の制御方法であって、前記回収ボックスから前記可撓性袋体を取り出す際に、前記圧力差生成部の動作を停止させる。
本発明によれば、回収ボックスに配置された可撓性袋体を圧力差により膨らませ、或いは収縮させることができる。このため、例えば、圧力差によって可撓性袋体を収縮させてから、可撓性袋体を回収ボックスから取り出すことができ、可撓性袋体の取り扱いが容易になる。これにより、可撓性袋体からの除去物の漏出を抑えることができ、装置外部への除去物の飛散を抑制できる。
上記課題を達成するために、本発明のシート製造装置は、繊維と樹脂とを含む材料からシートを形成するシート形成部と、前記材料のうち前記シートの製造に使用されずに回収された除去物を収容する可撓性袋体が配置される回収ボックスと、前記回収ボックスと前記可撓性袋体との間の空間と、前記可撓性袋体の内部空間との間に圧力差を生じさせる圧力差生成部と、前記回収ボックスから前記可撓性袋体を取り出す際に、前記圧力差生成部の動作を停止させる制御部と、を備える。
本発明によれば、シート製造装置の回収ボックスに配置された可撓性袋体を圧力差により膨らませ、或いは収縮させることができる。このため、例えば、圧力差によって可撓性袋体を収縮させてから、可撓性袋体を回収ボックスから取り出すことができ、可撓性袋体の取り扱いが容易になる。これにより、可撓性袋体からの除去物の漏出を抑えることができ、シートの製造に使用されずに回収された除去物を、外部に飛散しないようにシート製造装置から取り出すことができる。
本発明は、上述した集塵装置、集塵装置の制御方法、及び、シート製造装置以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、本発明を、上記のシート製造装置の制御方法として構成することも可能である。また、上記の集塵装置、或いはシート製造装置を含むシステムを構成することも可能である。また、上記の集塵装置の制御方法、或いはシート製造装置の制御方法を実行するためにコンピューター(制御部)が実行するプログラムとして実現してもよい。また、上記プログラムを記録した記録媒体、プログラムを配信するサーバー装置、上記プログラムを伝送する伝送媒体、上記プログラムを搬送波内に具現化したデータ信号等の形態で実現できる。
本発明の実施形態に係るシート製造装置の構成を示す模式図。 シート製造装置の外観斜視図。 集塵部及び制御系の構成を示す説明図。 集塵部の側面視図。 回収ボックスの接合部の平面図。 接合部の要部拡大図。 チューブを抜去した状態の接合部の要部拡大図。 集塵部の側面視図。 集塵部の側面視図。 集塵部の側面視図。 集塵部の側面視図。 シート製造装置の動作を示すフローチャート。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
図1は実施形態に係るシート製造装置100の構成を示す模式図である。
本実施形態に記載のシート製造装置100(集塵装置)は、例えば、原料としての機密紙などの使用済みの古紙を乾式で解繊して繊維化した後、加圧、加熱、切断することによって、新しい紙を製造するのに好適な装置である。繊維化された原料に、さまざまな添加物を混合することによって、用途に合わせて、紙製品の結合強度や白色度を向上したり、色、香り、難燃などの機能を付加したりしてもよい。また、紙の密度や厚さ、形状をコントロールして成形することで、A4やA3のオフィス用紙、名刺用紙など、用途に合わせて、さまざまな厚さ・サイズの紙を製造することができる。
シート製造装置100は、供給部10、粗砕部12、解繊部20、選別部40、第1ウェブ形成部45、回転体49、混合部50、堆積部60、第2ウェブ形成部70、搬送部79、シート形成部80、及び、切断部90を備える。
また、シート製造装置100は、原料に対する加湿、及び/または原料が移動する空間を加湿する目的で、加湿部202、204、206、208、210、212を備える。これら加湿部202、204、206、208、210、212の具体的な構成は任意であり、スチーム式、気化式、温風気化式、超音波式等が挙げられる。
本実施形態では、加湿部202、204、206、208を、気化式または温風気化式の加湿器で構成する。すなわち、加湿部202、204、206、208は、水を湿潤させるフィルター(図示略)を有し、フィルターに空気を通過させることにより、湿度を高めた加湿空気を供給する。また、加湿部202、204、206、208は、加湿空気の湿度を効果的に高めるヒーター(図示略)を備えてもよい。
また、本実施形態では、加湿部210及び加湿部212を、超音波式加湿器で構成する。すなわち、加湿部210、212は、水を霧化する振動部(図示略)を有し、振動部により発生するミストを供給する。
供給部10は、粗砕部12に原料を供給する。シート製造装置100がシートを製造する原料は繊維を含むものであればよく、例えば、紙、パルプ、パルプシート、不織布を含む布、或いは織物等が挙げられる。本実施形態ではシート製造装置100が古紙を原料とする構成を例示する。供給部10は、例えば、古紙を重ねて蓄積するスタッカーと、スタッカーから古紙を粗砕部12に送り出す自動投入装置とを備える構成とすることができる。
粗砕部12は、供給部10によって供給された原料を粗砕刃14によって裁断(粗砕)して、粗砕片にする。粗砕刃14は、大気中(空気中)等の気中で原料を裁断する。粗砕部12は、例えば、原料を挟んで裁断する一対の粗砕刃14と、粗砕刃14を回転させる駆動部とを備え、いわゆるシュレッダーと同様の構成とすることができる。粗砕片の形状や大きさは任意であり、解繊部20における解繊処理に適していればよい。例えば、粗砕部12は、原料を、1〜数cm四方またはそれ以下のサイズの紙片に裁断する。
粗砕部12は、粗砕刃14により裁断されて落下する粗砕片を受けるシュート(ホッパー)9を有する。シュート9は、例えば、粗砕片が流れる方向(進行する方向)において、徐々に幅が狭くなるテーパー形状を有する。そのため、シュート9は、多くの粗砕片を受けとめることができる。シュート9には、解繊部20に連通する管2が連結され、管2は粗砕刃14によって裁断された原料(粗砕片)を、解繊部20に搬送させるための搬送路を形成する。粗砕片はシュート9により集められ、管2を通って解繊部20に移送(搬送)される。
粗砕部12が有するシュート9、或いはシュート9の近傍には、加湿部202により加湿空気が供給される。これにより、粗砕刃14により裁断された粗砕物が、静電気によってシュート9や管2の内面に吸着する現象を抑制できる。また、粗砕刃14が裁断した粗砕物は、加湿された(高湿度の)空気とともに解繊部20に移送されるので、解繊部20の内部における解繊物の付着を抑制する効果も期待できる。また、加湿部202は、粗砕刃14に加湿空気を供給して、供給部10が供給する原料を除電する構成としてもよい。また、加湿部202とともにイオナイザーを用いて除電してもよい。
解繊部20は、粗砕部12で裁断された粗砕物を解繊する。より具体的には、解繊部20は、粗砕部12によって裁断された原料(粗砕片)を解繊処理し、解繊物を生成する。ここで、「解繊する」とは、複数の繊維が結着されてなる原料(被解繊物)を、繊維1本1本に解きほぐすことをいう。解繊部20は、原料に付着した樹脂粒やインク、トナー、にじみ防止剤等の物質を、繊維から分離させる機能をも有する。
解繊部20を通過したものを「解繊物」という。「解繊物」には、解きほぐされた解繊物繊維の他に、繊維を解きほぐす際に繊維から分離した樹脂(複数の繊維同士を結着させるための樹脂)粒や、インク、トナーなどの色剤や、にじみ防止剤、紙力増強剤等の添加剤を含んでいる場合もある。解きほぐされた解繊物の形状は、ひも(string)状や平ひも(ribbon)状である。解きほぐされた解繊物は、他の解きほぐされた繊維と絡み合っていない状態(独立した状態)で存在してもよいし、他の解きほぐされた解繊物と絡み合って塊状となった状態(いわゆる「ダマ」を形成している状態)で存在してもよい。
解繊部20は、乾式で解繊を行う。ここで、液体中ではなく、大気中(空気中)等の気中において、解繊等の処理を行うことを乾式と称する。本実施形態では、解繊部20がインペラーミルを用いる構成とする。具体的には、解繊部20は、高速回転するローター(図示略)、及び、ローターの外周に位置するライナー(図示略)を備える。粗砕部12で裁断された粗砕片は、解繊部20のローターとライナーとの間に挟まれて解繊される。解繊部20は、ローターの回転により気流を発生させる。この気流により、解繊部20は、原料である粗砕片を管2から吸引し、解繊物を排出口24へと搬送できる。解繊物は排出口24から管3に送り出され、管3を介して選別部40に移送される。
このように、解繊部20で生成される解繊物は、解繊部20が発生する気流により解繊部20から選別部40に搬送される。さらに、本実施形態では、シート製造装置100が気流発生装置である解繊部ブロアー26を備え、解繊部ブロアー26が発生する気流により解繊物が選別部40に搬送される。解繊部ブロアー26は管3に取り付けられ、解繊部20から解繊物とともに空気を吸引し、選別部40に送風する。
選別部40は、管3から解繊部20により解繊された解繊物が気流とともに流入する導入口42を有する。選別部40は、導入口42に導入する解繊物を、繊維の長さによって選別する。詳細には、選別部40は、解繊部20により解繊された解繊物のうち、予め定められたサイズ以下の解繊物を第1選別物とし、第1選別物より大きい解繊物を第2選別物として、選別する。第1選別物は繊維または粒子等を含み、第2選別物は、例えば、大きい繊維、未解繊片(十分に解繊されていない粗砕片)、解繊された繊維が凝集し、或いは絡まったダマ等を含む。
本実施形態で、選別部40は、ドラム部(篩部)41と、ドラム部41を収容するハウジング部(覆い部)43と、を有する。
ドラム部41は、モーターによって回転駆動される円筒の篩である。ドラム部41は、網(フィルター、スクリーン)を有し、篩(ふるい)として機能する。この網の目により、ドラム部41は、網の目開き(開口)の大きさより小さい第1選別物と、網の目開きより大きい第2選別物とを選別する。ドラム部41の網としては、例えば、金網、切れ目が入った金属板を引き延ばしたエキスパンドメタル、金属板にプレス機等で穴を形成したパンチングメタルを用いることができる。
導入口42に導入された解繊物は気流とともにドラム部41の内部に送り込まれ、ドラム部41の回転によって第1選別物がドラム部41の網の目から下方に落下する。ドラム部41の網の目を通過できない第2選別物は、導入口42からドラム部41に流入する気流により流されて排出口44に導かれ、管8に送り出される。
管8は、ドラム部41の内部と管2とを連結する。管8を通って流される第2選別物は、粗砕部12により裁断された粗砕片とともに管2を流れ、解繊部20の導入口22に導かれる。これにより、第2選別物は解繊部20に戻されて、解繊処理される。
また、ドラム部41により選別される第1選別物は、ドラム部41の網の目を通って空気中に分散し、ドラム部41の下方に位置する第1ウェブ形成部45のメッシュベルト46に向けて降下する。
第1ウェブ形成部45(分離部)は、メッシュベルト46(分離ベルト)と、ローラー47と、吸引部(サクション機構)48と、を含む。メッシュベルト46は無端形状のベルトであって、3つのローラー47に懸架され、ローラー47の動きにより、図中矢印で示す方向に搬送される。メッシュベルト46の表面は所定サイズの開口が並ぶ網で構成される。選別部40から降下する第1選別物のうち、網の目を通過するサイズの微粒子はメッシュベルト46の下方に落下し、網の目を通過できないサイズの繊維がメッシュベルト46に堆積し、メッシュベルト46とともに矢印方向に搬送される。メッシュベルト46から落下する微粒子は、解繊物の中で比較的小さいものや密度の低いもの(樹脂粒や色剤や添加剤など)を含み、シート製造装置100がシートSの製造に使用しない除去物である。
メッシュベルト46は、シートSを製造する通常動作中には、一定の速度V1で移動する。ここで、通常動作中とは、後述するシート製造装置100の始動制御、及び、停止制御の実行中を除く動作中であり、より詳細には、シート製造装置100が望ましい品質のシートSを製造している間を指す。
従って、解繊部20で解繊処理された解繊物は、選別部40で第1選別物と第2選別物とに選別され、第2選別物が解繊部20に戻される。また、第1選別物から、第1ウェブ形成部45によって除去物が除かれる。第1選別物から除去物を除いた残りは、シートSの製造に適した材料であり、この材料はメッシュベルト46に堆積して第1ウェブW1を形成する。
吸引部48は、メッシュベルト46の下方から空気を吸引する。吸引部48は、管23を介して集塵部27(集塵装置)に連結される。集塵部27は、微粒子を気流から分離する。集塵部27の下流には、捕集ブロアー28が設置され、捕集ブロアー28は、集塵部27から空気を吸引する集塵用吸引部として機能する。また、捕集ブロアー28が排出する空気は管29を経てシート製造装置100の外に排出される。
この構成では、捕集ブロアー28により、集塵部27を通じて吸引部48から空気が吸引される。吸引部48では、メッシュベルト46の網の目を通過する微粒子が、空気とともに吸引され、管23を通って集塵部27に送られる。集塵部27は、メッシュベルト46を通過した微粒子を気流から分離して蓄積する。
従って、メッシュベルト46の上には第1選別物から除去物を除去した繊維が堆積して第1ウェブW1が形成される。捕集ブロアー28が吸引を行うことで、メッシュベルト46上における第1ウェブW1の形成が促進され、かつ、除去物が速やかに除去される。
ドラム部41を含む空間には、加湿部204により加湿空気が供給される。この加湿空気によって、選別部40の内部で第1選別物を加湿する。これにより、静電力による第1選別物のメッシュベルト46への付着を弱め、第1選別物をメッシュベルト46から剥離し易くすることができる。さらに、静電力により第1選別物が回転体49やハウジング部43の内壁に付着することを抑制することができる。また、吸引部48によって除去物を効率よく吸引できる。
なお、シート製造装置100において、第1解繊物と第2解繊物とを選別し、分離する構成は、ドラム部41を備える選別部40に限定されない。例えば、解繊部20で解繊処理された解繊物を、分級機によって分級する構成を採用してもよい。分級機としては、例えば、サイクロン分級機、エルボージェット分級機、エディクラシファイヤーを用いることができる。これらの分級機を用いれば、第1選別物と第2選別物とを選別し、分離することが可能である。さらに、上記の分級機により、解繊物の中で比較的小さいものや密度の低いもの(樹脂粒や色剤や添加剤など)を含む除去物を、分離して除去する構成を実現できる。例えば、第1選別物に含まれる微粒子を、分級機によって、第1選別物から除去する構成としてもよい。この場合、第2選別物は、例えば解繊部20に戻され、除去物は集塵部27により集塵され、除去物を除く第1選別物が管54に送られる構成とすることができる。
メッシュベルト46の搬送経路において、選別部40の下流側には、加湿部210によって、ミストを含む空気が供給される。加湿部210が生成する水の微粒子であるミストは、第1ウェブW1に向けて降下し、第1ウェブW1に水分を供給する。これにより、第1ウェブW1が含む水分量が調整され、静電気によるメッシュベルト46への繊維の吸着等を抑制できる。
シート製造装置100は、メッシュベルト46に堆積した第1ウェブW1を分断する回転体49を備える。第1ウェブW1は、メッシュベルト46がローラー47により折り返す位置で、メッシュベルト46から剥離して、回転体49により分断される。
第1ウェブW1は繊維が堆積してウェブ形状となった柔らかい材料であり、回転体49は、第1ウェブW1の繊維をほぐして、後述する混合部50で樹脂を混合しやすい状態に加工する。
回転体49の構成は任意であるが、本実施形態では、板状の羽根を有し回転する回転羽形状とすることができる。回転体49は、メッシュベルト46から剥離する第1ウェブW1と羽根とが接触する位置に配置される。回転体49の回転(例えば図中矢印Rで示す方向への回転)により、メッシュベルト46から剥離して搬送される第1ウェブW1に羽根が衝突して分断し、細分体Pを生成する。
なお、回転体49は、回転体49の羽根がメッシュベルト46に衝突しない位置に設置されることが好ましい。例えば、回転体49の羽根の先端とメッシュベルト46との間隔を、0.05mm以上0.5mm以下とすることができ、この場合、回転体49によって、メッシュベルト46に損傷を与えることなく第1ウェブW1を効率よく分断できる。
回転体49によって分断された細分体Pは、管7の内部を下降して、管7の内部を流れる気流によって混合部50へ移送(搬送)される。
また、回転体49を含む空間には、加湿部206により加湿空気が供給される。これにより、管7の内部や、回転体49の羽根に対し、静電気により繊維が吸着する現象を抑制できる。また、管7を通って、湿度の高い空気が混合部50に供給されるので、混合部50においても静電気による影響を抑制できる。
混合部50は、樹脂を含む添加物を供給する添加物供給部52(樹脂供給部)、管7に連通し、細分体Pを含む気流が流れる管54、及び、混合ブロアー56を備える。細分体Pは、上述のように選別部40を通過した第1選別物から除去物を除去した繊維である。混合部50は、細分体Pを構成する繊維に、樹脂を含む添加物を混合する。
混合部50では、混合ブロアー56によって気流を発生させ、管54中において、細分体Pと添加物とを混合させながら、搬送する。また、細分体Pは、管7及び管54の内部を流れる過程でほぐされて、より細かい繊維状となる。
添加物供給部52(樹脂収容部)は、添加物を蓄積する添加物カートリッジ(図示略)に接続され、添加物カートリッジ内部の添加物を管54に供給する。添加物カートリッジは、添加物供給部52に着脱可能な構成であってもよい。また、添加物カートリッジに添加物を補充する構成を備えてもよい。添加物供給部52は、添加物カートリッジ内部の微粉または微粒子からなる添加物をいったん貯留する。添加物供給部52は、いったん貯留した添加物を管54に送る排出部52a(樹脂供給部)を有する。
排出部52aは、添加物供給部52に貯留された添加物を管54に送出するフィーダー(図示略)、及び、フィーダーと管54とを接続する管路を開閉するシャッター(図示略)を備える。このシャッターを閉じると、排出部52aと管54とを連結する管路或いは開口が閉鎖され、添加物供給部52から管54への添加物の供給が絶たれる。
排出部52aのフィーダーが動作していない状態では、排出部52aから管54に添加物が供給されないが、管54内に負圧が発生した場合等には、排出部52aのフィーダーが停止していても添加物が管54に流れる可能性がある。排出部52aを閉じることにより、このような添加物の流れを確実に遮断できる。
添加物供給部52が供給する添加物は、複数の繊維を結着させるための樹脂を含む。添加物に含まれる樹脂は、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂であり、例えば、AS樹脂、ABS樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、などである。これらの樹脂は、単独または適宜混合して用いてもよい。すなわち、添加物は、単一の物質を含んでもよいし、混合物であってもよく、それぞれ単一または複数の物質で構成される、複数種類の粒子を含んでもよい。また、添加物は、繊維状であってもよく、粉末状であってもよい。
添加物に含まれる樹脂は、加熱により溶融して複数の繊維同士を結着させる。従って、樹脂を繊維と混合させた状態で、樹脂が溶融する温度まで加熱されていない状態では、繊維同士は結着されない。
また、添加物供給部52が供給する添加物は、繊維を結着させる樹脂の他、製造されるシートの種類に応じて、繊維を着色するための着色剤や、繊維の凝集や樹脂の凝集を抑制するための凝集抑制剤、繊維等を燃えにくくするための難燃剤を含んでもよい。また、着色剤を含まない添加物は、無色、或いは無色と見なせる程度に薄い色であってもよいし、白色であってもよい。
混合ブロアー56が発生する気流により、管7を降下する細分体P、及び、添加物供給部52により供給される添加物は、管54の内部に吸引され、混合ブロアー56内部を通過する。混合ブロアー56が発生する気流及び/または混合ブロアー56が有する羽根等の回転部の作用により、細分体Pを構成した繊維と添加物とが混合され、この混合物(第1選別物と添加物との混合物)は管54を通って堆積部60に移送される。
なお、第1選別物と添加物とを混合させる機構は、特に限定されず、高速回転する羽根により攪拌するものであってもよいし、V型ミキサーのように容器の回転を利用するものであってもよく、これらの機構を混合ブロアー56の前または後に設置してもよい。
堆積部60は、解繊部20で解繊された解繊物を堆積させる。より具合的には、堆積部60は、混合部50を通過した混合物を導入口62から導入し、絡み合った解繊物(繊維)をほぐして、空気中で分散させながら降らせる。さらに、堆積部60は、添加物供給部52から供給される添加物の樹脂が繊維状である場合、絡み合った樹脂をほぐす。これにより、堆積部60は、第2ウェブ形成部70に、混合物を均一性よく堆積させることができる。
堆積部60は、ドラム部61と、ドラム部61を収容するハウジング部(覆い部)63と、を有する。ドラム部61は、モーターによって回転駆動される円筒の篩である。ドラム部61は、網(フィルター、スクリーン)を有し、篩(ふるい)として機能する。この網の目により、ドラム部61は、網の目開き(開口)のより小さい繊維や粒子を通過させ、ドラム部61から下降させる。ドラム部61の構成は、例えば、ドラム部41の構成と同じである。
なお、ドラム部61の「篩」は、特定の対象物を選別する機能を有していなくてもよい。すなわち、ドラム部61として用いられる「篩」とは、網を備えたもの、という意味であり、ドラム部61は、ドラム部61に導入された混合物の全てを降らしてもよい。
ドラム部61の下方には第2ウェブ形成部70が配置される。第2ウェブ形成部70は、堆積部60を通過した通過物を堆積して、第2ウェブW2を形成する。第2ウェブ形成部70は、例えば、メッシュベルト72と、ローラー74と、サクション機構76と、を有する。
メッシュベルト72は無端形状のベルトであって、複数のローラー74に懸架され、ローラー74の動きにより、図中矢印で示す方向に搬送される。メッシュベルト72は、例えば、金属製、樹脂製、布製、あるいは不織布等である。メッシュベルト72の表面は所定サイズの開口が並ぶ網で構成される。ドラム部61から降下する繊維や粒子のうち、網の目を通過するサイズの微粒子はメッシュベルト72の下方に落下し、網の目を通過できないサイズの繊維がメッシュベルト72に堆積し、メッシュベルト72とともに矢印方向に搬送される。メッシュベルト72は、シートSを製造する動作中には、一定の速度V2で移動する。
メッシュベルト72の網の目は微細であり、ドラム部61から降下する繊維や粒子の大半を通過させないサイズとすることができる。
サクション機構76は、メッシュベルト72の下方(堆積部60側とは反対側)に設けられる。サクション機構76は、サクションブロアー77を備え、サクションブロアー77の吸引力によって、サクション機構76に下方に向く気流(堆積部60からメッシュベルト72に向く気流)を発生させることができる。
サクション機構76によって、堆積部60により空気中に分散された混合物をメッシュベルト72上に吸引する。これにより、メッシュベルト72上における第2ウェブW2の形成を促進し、堆積部60からの排出速度を大きくすることができる。さらに、サクション機構76によって、混合物の落下経路にダウンフローを形成することができ、落下中に解繊物や添加物が絡み合うことを防ぐことができる。
サクションブロアー77(堆積吸引部)は、サクション機構76から吸引した空気を、図示しない捕集フィルターを通じて、シート製造装置100の外に排出してもよい。或いは、サクションブロアー77が吸引した空気を集塵部27に送り込み、サクション機構76が吸引した空気に含まれる除去物を捕集してもよい。
ドラム部61を含む空間には、加湿部208により加湿空気が供給される。この加湿空気によって、堆積部60の内部を加湿することができ、静電力によるハウジング部63への繊維や粒子の付着を抑え、繊維や粒子をメッシュベルト72に速やかに降下させ、好ましい形状の第2ウェブW2を形成させることができる。
以上のように、堆積部60及び第2ウェブ形成部70(ウェブ形成工程)を経ることにより、空気を多く含み柔らかくふくらんだ状態の第2ウェブW2が形成される。メッシュベルト72に堆積された第2ウェブW2は、シート形成部80へと搬送される。
メッシュベルト72の搬送経路において、堆積部60の下流側には、加湿部212によって、ミストを含む空気が供給される。これにより、加湿部212が生成するミストが第2ウェブW2に供給され、第2ウェブW2が含む水分量が調整される。これにより、静電気によるメッシュベルト72への繊維の吸着等を抑制できる。
シート製造装置100は、メッシュベルト72上の第2ウェブW2を、シート形成部80に搬送する搬送部79が設けられる。搬送部79は、例えば、メッシュベルト79aと、ローラー79bと、サクション機構79cと、を有する。
サクション機構79cは、ブロアー(図示略)を備え、ブロアーの吸引力によってメッシュベルト79aに上向きの気流を発生させる。この気流は第2ウェブW2を吸引し、第2ウェブW2は、メッシュベルト72から離れてメッシュベルト79aに吸着される。メッシュベルト79aは、ローラー79bの自転により移動し、第2ウェブW2をシート形成部80に搬送する。メッシュベルト72の移動速度と、メッシュベルト79aの移動速度とは、例えば、同じである。
このように、搬送部79は、メッシュベルト72に形成された第2ウェブW2を、メッシュベルト72から剥がして搬送する。
シート形成部80は、堆積部60で堆積させた堆積物からシートSを形成する。より具体的には、シート形成部80は、メッシュベルト72に堆積し搬送部79により搬送された第2ウェブW2(堆積物)を、加圧加熱してシートSを成形する。シート形成部80では、第2ウェブW2が含む解繊物の繊維、及び添加物に対して熱を加えることにより、混合物中の複数の繊維を、互いに添加物(樹脂)を介して結着させる。
シート形成部80は、第2ウェブW2を加圧する加圧部82、及び、加圧部82により加圧された第2ウェブW2を加熱する加熱部84を備える。
加圧部82は、一対のカレンダーローラー85で構成され、第2ウェブW2を所定のニップ圧で挟んで加圧する。第2ウェブW2は、加圧されることによりその厚さが小さくなり、第2ウェブW2の密度が高められる。一対のカレンダーローラー85の一方は、モーター(図示略)により駆動される駆動ローラーであり、他方は従動ローラーである。カレンダーローラー85は、モーター(図示略)の駆動力により回転して、加圧により高密度になった第2ウェブW2を、加熱部84に向けて搬送する。
加熱部84は、例えば、加熱ローラー(ヒーターローラー)、熱プレス成形機、ホットプレート、温風ブロアー、赤外線加熱器、フラッシュ定着器を用いて構成できる。本実施形態では、加熱部84は、一対の加熱ローラー86を備える。加熱ローラー86は、内部または外部に設置されるヒーターによって、予め設定された温度に加温される。加熱ローラー86は、カレンダーローラー85によって加圧された第2ウェブW2を挟んで熱を与え、シートSを形成する。また、一対の加熱ローラー86の一方は、モーター(図示略)により駆動される駆動ローラーであり、他方は従動ローラーである。加熱ローラー86は、モーター(図示略)の駆動力により回転して、加熱したシートSを、切断部90に向けて搬送する。
なお、加圧部82が備えるカレンダーローラー85の数、及び、加熱部84が備える加熱ローラー86の数は、特に限定されない。
切断部90は、シート形成部80によって成形されたシートSを切断する。本実施形態では、切断部90は、シートSの搬送方向と交差する方向にシートSを切断する第1切断部92と、搬送方向に平行な方向にシートSを切断する第2切断部94と、を有する。第2切断部94は、例えば、第1切断部92を通過したシートSを切断する。
以上により、所定のサイズの単票のシートSが成形される。切断された単票のシートSは、排出部96へと排出される。排出部96は、所定サイズのシートSを載せるトレイ或いはスタッカーを備える。
図2はシート製造装置100の外観斜視図である。
図2に示すように、シート製造装置100は、上述したシート製造装置100の各構成部品を収容する筐体220を備える。筐体220は、正面を構成する正面部221、左右の側面を構成する側面部222、背面を構成する背面部223、及び、上面を構成する上面部224を備える。
正面部221には、供給部10が一部を露出して設けられるとともに、各種情報を表示する表示部160、及び開閉扉230が設けられる。表示部160は、各種情報を表示可能な表示パネル161(図3)と、表示パネル161に重ねて配置されるタッチパネル162(図3)とを有し、タッチパネル162によりユーザーの操作を検出可能である。開閉扉230は、添加物を収容したカートリッジを露出可能に開閉する扉である。
右の側面部222は、集塵部27を覆う開閉自在な集塵部覆い部231を有する。この集塵部覆い部231を開けることにより、集塵部27が有する後述する回収ボックス250に外部からアクセス可能となる。この集塵部覆い部231は、電磁ロック235(図3)により閉状態に保持可能である。
図3は、集塵部27及び制御系の構成を示す説明図である。
集塵部27は、フィルター240を備える捕集部241、及び、捕集部241の下方に配置される回収ボックス250を備える。捕集部241の上部には捕集ブロアー28が接続される一方、捕集部241の下部には、第1ウェブ形成部45(図1)に繋がる管23が連結される。捕集部241は、捕集ブロアー28の動作によって、第1ウェブ形成部45でメッシュベルト46(図1)を通り抜けた除去物を吸引し、フィルター240で捕集する。
詳細には、捕集部241は、フィルター240を収容する第1筐体242と、第1筐体242の上方に設けられ、フィルター240によって除去物が除去された空気が流入する室を形成する第2筐体243とを備える。第1筐体242と第2筐体243との間には、仕切り板244が設けられる。仕切り板244の下面に、複数(本構成では8本)のフィルター240が間隔を空けて設けられる。
各フィルター240は、内部が中空の円筒形状を有し、各フィルター240の内部空間が第2筐体243内に連通する。第1筐体242内に流入した空気に含まれる除去物が各フィルター240に捕集され、除去物が取り除かれた空気が各フィルター240の内部空間を通って第2筐体243内に流入する。第2筐体243内から捕集ブロアー28を経た空気は、シート製造装置100の外に排出されてもよい。図3の例では、フィルター240は円筒形状であるが、フィルター240の形状及び本数は適宜に変更可能であり、例えば、多角筒形状としてもよい。
第1筐体242において、管23は第1筐体242に連結され、捕集ブロアー28は第2筐体243に連結される。つまり、フィルター240によって、捕集部241は、管23側と、捕集ブロアー28側とに仕切られる。
捕集ブロアー28はフィルター240の下流に位置し、第2筐体243内の空気を吸引する。つまり、捕集ブロアー28は、フィルター240の下流に位置し、フィルター240を介して連通する第1筐体242内に、管23を介してメッシュベルト46の下方の除去物を含む空気を吸引する。これにより、メッシュベルト46の下方に落ちる除去物が、気流と共に第1筐体242の内部に吸い込まれる。
第1筐体242内には、複数のフィルター240が互いに間隔を空けて設けられる。
これらフィルター240は、内部が中空の円筒形状を有し、各フィルター240の筒内の空間が第2筐体243内に連通する。捕集ブロアー28の動作により管23から第1筐体242内に流入した除去物を含む空気は、フィルター240を通過し、この際に各フィルター240により除去物が捕集される。フィルター240で除去物が取り除かれた空気は、フィルター240の筒内空間を通って第2筐体243内に流入する。
シート製造装置100は、フィルター240に捕集された除去物を逆洗してフィルター240を洗浄する逆洗機構を備える。ここで、逆洗とは、フィルター240で除去物を捕集する際の気流とは反対方向の逆洗気流によって、フィルター240に付着した除去物を吹き飛ばす動作、処理、或いは工程をいう。
フィルター240は、コンプレッサー247が圧縮する圧縮空気により逆洗気流を発生させる構成として、圧縮空気用配管246を備える。圧縮空気用配管246の先端には、フィルター240の内側に向けて圧縮空気を吐出するノズル248が取り付けられる。ノズル248から圧縮空気が吐出されると、この圧縮空気はフィルター240の内から外に向かう気流を発生する。この気流は、除去物をフィルター240により捕集する場合とは逆向きの気流であり、上述した逆洗気流に相当する。この逆洗気流によって、フィルター240で捕集された除去物がフィルター240の表面から離隔し、脱落する。
この逆洗の動作により、フィルター240の捕集能力を回復させることができる。また、逆洗によりフィルター240から脱落した除去物は、第1筐体242の底部に溜まり、回収ボックス250に回収される。
回収ボックス250は、捕集部241の下方に配置される中空の箱である。捕集部241及び回収ボックス250は、それぞれ、図示しないフレーム或いはブラケットにより筐体220の内部に固定される。回収ボックス250は捕集部241の側方に配置してもよい。
回収ボックス250の一方側の側面は、開閉可能な開閉部251を構成する。開閉部251は、回収ボックス250において集塵部覆い部231(図2)側に位置する。回収ボックス250において開閉部251側を前方とする。開閉部251の下端にはヒンジ252が取り付けられ、開閉部251はヒンジ252を中心として回動し、図中に矢印OPで示すように前方に向かって開くことができる。また、開閉部251を矢印CL方向に回動させて閉じることができる。開閉部251を開閉する動作は、例えば手動で行うことができ、開閉部251を閉位置に固定するロック機構(図示略)を設けてもよい。
回収ボックス250の内部空間は気密性を有する。つまり、開閉部251を閉じた状態(開閉部251の閉位置、或いは、開閉部251の閉状態ともいう)では、回収ボックス250の内部は気密空間となる。このような気密性を実現するため、回収ボックス250の本体と開閉部251との接合部253は、密に接合するよう構成され、例えば、回収ボックス250本体と開閉部251との境界に、合成樹脂やゴム等の可撓性材料からなる図示しないパッキン(封止部材)を配置してもよい。
回収ボックス250の内部には、回収袋280(可撓性袋体)が収容される。回収袋280は、合成樹脂やゴム等の可撓性材料により構成される可撓性の袋であり、少なくとも一部が容易に変形する。回収袋280の材料は、可撓性を具備する材料であればよく、弾性を有していなくてもよい。例えば、回収袋280の材料として、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン、塩化ビニル樹脂等或いはその他の合成樹脂を用いることができ、カルシウム等の無機物あるいは有機物が添加された材料であってもよく、金属が蒸着されてもよい。また、複数のフィルムを、層を構成するように貼り合わせて回収袋280を構成してもよい。
捕集部241の下部には連結部259が形成される。連結部259は、第1筐体242の下部に連結される中空の箱体であり、連結部259の内部空間は第1筐体242の内部に連通する。別の表現をすれば、連結部259は第1筐体242と一体に連結され、連結部259は第1筐体242の底部を構成する。このため、第1筐体242に流入した除去物は、第1筐体242から連結部259に落下し、連結部259の底面259aに溜まる。底面259aは、集塵部覆い部231(図2)側が低くなる向きに傾斜する傾斜面である。
連結部259の内部空間は、後述するチューブ270(図4)により、回収ボックス250内部の回収袋280につなげることができる。
回収ボックス250は、管59を介して回収ボックスブロアー58に接続される。管59は中空の管であって、回収ボックス250の内部空間に連通する。管59の配管長および取り回しの位置は任意である。回収ボックスブロアー58(圧力差生成部)は、管59から空気を外部に吸い出すブロアーであり、後述する制御部150の制御によりオン/オフされる。
シート製造装置100の制御系は、制御部150と、制御部150により制御される捕集ブロアー28、回収ボックスブロアー58、表示部160、電磁ロック235、コンプレッサー247、及び質量検出部290とを含む。制御部150は、図1に示す各部を駆動するモーター、ファン、ヒーター、加湿器等の動作を制御する。図3には制御部150の制御対象の一例として捕集ブロアー28及び回収ボックスブロアー58を図示し、機能ブロックとして表示部160、電磁ロック235、コンプレッサー247及び質量検出部290を示す。
制御部150は、プログラムを実行することによりシート製造装置100を制御するプロセッサー(図示略)と、プロセッサーが実行するプログラムやデータを記憶するROM(Read Only Memory)(図示略)を有する。また、制御部150は、プロセッサーが実行するプログラム等を一時的に保持するRAM(Random Access Memory)(図示略)を備えてもよい。プロセッサーは、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置であり、ROMが記憶する基本制御プログラムを実行することにより、シート製造装置100の各部を制御する。上記プロセッサーは、ROM、RAM等の周辺回路や他のIPコアを含むシステムチップとして構成されてもよい。ROMは、プロセッサーが実行するプログラムを不揮発的に記憶するものであればよく、例えば、フラッシュROM(Flash ROM)やEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)であってもよい。
制御部150は、表示部160の表示パネル161に接続され、表示パネル161を駆動して各種画面を表示させる。例えば、制御部150は、シート製造装置100の動作状態、シート製造装置100のオペレーター(ユーザー)に対する報知画像や報知メッセージのテキスト、アイコンや数字キー等を含む操作用画面等を表示させる。タッチパネル162は、タッチ操作を検出して、操作位置を示す操作信号を制御部150に出力する。制御部150は、タッチパネル162が検出した操作位置と、表示パネル161により表示中の画面の内容とに基づき、操作内容を特定する。
制御部150は、タッチパネル162の操作或いは予め設定された内容に従って、シート製造装置100の各部を制御する。この場合の制御部150の制御対象は、粗砕部12、解繊部20、選別部40、第1ウェブ形成部45、混合部50、堆積部60、第2ウェブ形成部70、搬送部79、シート形成部80、及び切断部90を含む。具体的には、制御部150は、解繊部ブロアー26、混合ブロアー56、サクションブロアー77及びその他のブロアー、モーター等を制御する。また、制御部150は、加湿部202、204、206、208、210、212を制御する。これらの制御により、制御部150は、シート製造装置100によるシートの製造を開始する。また、制御部150は、捕集ブロアー28及び回収ボックスブロアー58のオン/オフを制御する。
制御部150は、タッチパネル162の操作により、集塵部覆い部231の開放が指示された場合に、電磁ロック235を解除する。制御部150は、タッチパネル162の操作により、集塵部27のクリーニングが指示された場合に、コンプレッサー247を動作させ、ノズル248から圧縮空気を吐出させる。
また、制御部150には、質量検出部290(計測部)が接続される。質量検出部290は、質量を検出するセンサーであり、例えば、回収ボックス250の底部に配置され、回収袋280の質量(重量)を検出する。制御部150は、質量検出部290の検出値を取得し、取得した検出値に基づき、回収袋280の内部に溜まった除去物の重量を検出できる。
図4は、集塵部27の側面視図である。図4において、捕集部241及び回収ボックス250については、理解の便宜のために断面を示す。後に説明する図8、図9、図10、及び図11も同様である。また、以下の説明では、第2筐体243の内部空間を空間K1とし、第1筐体242及び連結部259の内部空間を空間K2とし、回収ボックス250の内部空間を空間K3とする。空間K3は、特に、回収ボックス250の内部において回収袋280の外側の空間を指す。さらに、回収袋280の内部の空間を空間K4とする。
連結部259の前側の端部において、底面259aにはチューブ270(連通部)が取り付けられる。別の表現をすれば、チューブ270は、底面259aの最も低い位置に取り付けられる。
チューブ270は中空の管である。チューブ270は、例えば、可撓性を有する管であってもよく、この場合、合成樹脂やゴム等の可撓性材料、或いは、可撓性材料と他の材料との複合体により構成される。また、チューブ270は剛性を有する管であってもよい。チューブ270の内部は連結部259の内部空間に連通する。
回収ボックス250は、開閉部251と回収ボックス250の本体との接合部253に、チューブ270を挟み込むようにして、開閉部251を閉じることができる。さらに、チューブ270を回収袋280の開口部281に差し込んだ状態で、開閉部251を閉じることができる。この場合、接合部253に、チューブ270と、チューブ270を収容した回収袋280の開口部281とが挟まれる。この状態では、チューブ270を介して、連結部259の内部と、回収袋280の内部とが連続した空間となる。
例えば、図4では、底面259aに連結されたチューブ270が、接合部253を通り、回収ボックス250の内部に達している。また、チューブ270は、回収ボックス250に収容された回収袋280の内側に入っており、回収袋280の先端である開口部281は、チューブ270とともに接合部253に挟まれている。
図5〜図7は、回収ボックス250の接合部253の構成を示す図である。図5は接合部253の平面図であり、図6は図5に示した接合部253の要部拡大図であり、図7はチューブ270を抜去した状態の接合部253の要部拡大図である。
図5に示すように、接合部253は、開閉部251側の端部である開閉端257と、回収ボックス250本体側の端部である上側端部255とが接し、ほぼ直線状の境界を形成する。上側端部255と開閉端257との間には、上述したようにパッキン(図示略)を設けてもよい。
接合部253の幅方向中央には、シール部260が設けられる。シール部260の構成を図6に拡大して示す。
シール部260は、上側端部255に配置されるシール部材261、及び、開閉端257に配置されるシール部材262により構成される。シール部材261、262は、いずれも、弾性部材であり、ポリウレタン等の合成樹脂やゴム等からなる弾性材料(エラストマー)で構成される。回収ボックス250は、回収袋280を支持する強度及び気密性を持つ必要があるので、上側端部255及び開閉端257は、シール部260を除く部分において剛性を有する。シール部260は、チューブ270を挟み込むことが可能なように、弾性を有するシール部材261、262で構成される。
図6において、シール部材261、262、シール部260に挟まれるチューブ270および回収袋280は、断面を示す。図6に示すように、チューブ270は、回収袋280の中に挿入された状態で、シール部材261とシール部材262とによって挟まれる。シール部材261、262の弾性により、チューブ270と回収袋280とが密着し、かつ、回収袋280とシール部260とが密着するので、回収ボックス250内部の気密性が保たれる。
シール部260にチューブ270を挟まない場合は、図7に示すように、シール部260に回収袋280だけが挟まれた状態となる。例えば、図6に示す状態で、チューブ270を回収ボックス250の外に引き抜くと、図7に示す状態となる。シール部材261、262は弾性を有するので、開閉部251を開くことなくチューブ270を引き抜くことができる。また、シール部材261、262が弾性を有することから、チューブ270を引き抜く過程で、シール部260からの空気や除去物の漏出は抑制される。図7の状態では、シール部材261、262により回収袋280が挟まれているため、回収ボックス250の内部空間の気密性が保持される。さらに、回収袋280の開口部281は、シール部材261、262により圧迫されて封止される。従って、図7の状態で、開口部281から、回収袋280の中身である空気や除去物が漏れ出ることがない。
さらに、図7に示す状態では、回収袋280の先端である開口部281が、シール部260から突出するので、開口部281を縛ることにより、回収袋280を封止できる。その後に、開閉部251を矢印OP方向に開くことによって、封止された回収袋280を回収ボックス250から取り出すことができる。
図4に示す状態は、回収袋280を回収ボックス250にセットした直後の状態に相当する。回収袋280をセットする手順は次の通りである。
1.開閉部251を矢印OP方向に開く。
2.回収袋280を回収ボックス250内部に入れる。
3.開口部281からチューブ270を回収袋280に挿入する。
4.開閉部251を矢印CL方向に回動させて、回収袋280及びチューブ270をシール部260に挟んで、開閉部251を閉じる。
図8は、集塵部27の側面視図である。図8の状態は、図4に示す状態から、回収袋280を膨らませる動作をシート製造装置100が実行した例を示す。この動作は、連結部259に溜まる除去物を回収袋280に移す動作である。
すなわち、制御部150の制御によって、捕集ブロアー28を停止させた状態で、回収ボックスブロアー58を動作させると、回収ボックス250内の空間K3から空気が矢印で示す方向に吸引される。この回収ボックスブロアー58の吸引力によって、空間K3に負圧が生じ、回収袋280が膨らむ。別の表現をすれば、回収ボックスブロアー58の動作によって、回収袋280内の空間K4と空間K3との間に圧力差が生じ、空間K3の内圧(気圧)が空間K4より低圧となって、回収袋280が膨らむ。
回収袋280が膨らむ過程では、空間K2からチューブ270を通じて回収袋280に空気が引き込まれる。この気流によって、連結部259に溜まった除去物が回収袋280に引き込まれる。回収袋280に回収された除去物を、ダストDとする。また、回収袋280が膨らむ際に、空間K1から空間K2に向かう気流が発生する。この気流は、フィルター240を逆洗する際と同じ方向の気流であるため、フィルター240に付着した除去物をフィルター240から離して、連結部259に落とす作用が期待できる。従って、回収ボックスブロアー58の吸引力によって、フィルター240で分離された除去物を効率よく回収袋280に回収できる。
図9は、集塵部27の側面視図である。図9の状態は、図8に示す状態から、回収袋280を萎ませる動作をシート製造装置100が実行した例を示す。
すなわち、図8に示す状態から、制御部150の制御によって回収ボックスブロアー58を停止させて、捕集ブロアー28を駆動すると、空間K1から空気が吸引される。
捕集ブロアー28の吸引力により、空間K1及び空間K2に負圧が生じ、回収袋280内の空気が空間K2に吸い出される。つまり、空間K4と空間K3との間に圧力差が生じ、空間K3の気圧が空間K4より高圧となる。これにより、回収袋280が萎んで、ダストDが圧縮される。このとき、回収ボックスブロアー58が、停止状態(非稼働状態)すなわち吸引を行っていない状態で、自由に空気を流通させる構成とすることができる。この場合、回収袋280の縮小に伴って空間K3に外気が容易に流入し、回収袋280をより速やかに萎ませることができる。回収袋280が萎む過程において、ダストDの一部が空間K2に流出する可能性があるが、回収袋280が連結部259よりも下方に位置するので、回収袋280から流出するダストDは、回収袋280内のダストD全体に比べて少量である。
例えば、シート製造装置100がシートSを製造する通常動作において、回収ボックスブロアー58が停止していれば、図9に示したように、回収袋280を圧縮できる。
図10は、集塵部27の側面視図である。図10には、チューブ270を接合部253から引き抜いた状態を示す。制御部150の制御により電磁ロック235を解除して、集塵部覆い部231を開くと、筐体220の外からチューブ270にアクセス可能となる。従って、例えばユーザーが手作業でチューブ270を引き抜くことができる。開閉部251が閉じた状態では、シール部材261、262の弾性により、接合部253においてチューブ270及び開口部281を押圧する力が作用する。このため、チューブ270を引き抜いても、開口部281が閉じた状態が維持されるので、回収袋280内のダストDが外部に漏出するおそれは考慮しなくてよいほど抑えられる。
また、図10に示す状態で、接合部253の外に開口部281が突出しているので、この開口部281を、結索等の手段により閉塞すれば、回収袋280を筐体220の外に取り出すことが可能になる。
図11は、集塵部27の側面視図である。図11には、開閉部251を開いた状態を示す。開閉部251を開く場合、制御部150の制御により回収ボックスブロアー58及び捕集ブロアー28を停止させることが好ましい。開閉部251を開くと、回収袋280を筐体220の外に取り出すことが可能となるので、回収袋280を新しい袋に交換できる。開閉部251を開く前に、開口部281を閉塞しておくことにより、回収袋280を交換する際に、ダストDの飛散を防止できる。
図12は、シート製造装置100の動作を示すフローチャートである。特に、図12は、制御部150の制御によって回収袋280を交換可能とする一連の動作を示す。図12の動作は、一例として、シート製造装置100の通常運転中、すなわちシートSを製造する動作中に実行される例である。
本実施形態では、シート製造装置100がシートSを製造する動作中に、予め設定されたタイミングで、捕集部241から除去物を回収袋280に回収する動作を行う。設定されたタイミングは、例えば、シート製造装置100の運転時間について、所定時間毎と設定される。また、例えば、シート製造装置100が製造するシートSの枚数について、所定枚数を製造する毎に設定される。これらの設定値は、例えば制御部150が備えるROM(図示略)に記憶される。制御部150は、除去物を捕集部241から回収袋280に回収するタイミングに達したか否かを判定し(ステップS11)、このタイミングに達しない間は(ステップS11;No)、待機する。この待機中に、制御部150は、並行してシートSの製造を実行する。
除去物を回収袋280に回収するタイミングに達したと判定した場合(ステップS11;Yes)、制御部150は、表示パネル161に画像やテキストを表示することにより、除去物を回収することを報知する(ステップS12)。
制御部150は、ユーザーがタッチパネル162を操作することによって、除去物の回収の指示が入力されるまで(ステップS13;No)、待機する。指示が入力されると(ステップS13;Yes)、制御部150は、シート製造装置100がシートSを製造する動作を一時的に停止する(ステップS14)。ステップS14で、制御部150は、シート製造装置100の各部を、予め設定された順序で停止させる。
制御部150は、シート製造装置100の各部を停止させるシーケンスの最後に、捕集ブロアー28を停止させ(ステップS15)、その後に回収ボックスブロアー58を駆動する(ステップS16)。ステップS16で回収ボックスブロアー58を駆動する時間は、予め設定された時間である。このステップS16で、図8に示したように、回収ボックスブロアー58の吸引力によって回収袋280が膨らみ、空間K2から回収袋280に除去物が回収される。
制御部150は、回収ボックスブロアー58を停止させ(ステップS17)、その後、捕集ブロアー28を駆動する(ステップS18)。ステップS18で捕集ブロアー28を駆動する時間は、予め設定された時間である。ステップS18では、捕集ブロアー28の吸引力によって空間K2に負圧が生じるため、図9に示したように回収袋280が萎み、回収袋280内のダストDが圧縮される。
制御部150は、捕集ブロアー28を停止させ(ステップS19)、質量検出部290の検出値を取得し(ステップS20)、回収袋280の交換が必要か否かを判定する(ステップS21)。ステップS21で、制御部150は、ステップS20で取得した検出値に基づき回収袋280の質量を求め、求めた質量が、回収袋280を交換する基準値に達したか否かに基づき判定を行う。回収袋280を交換する基準値は、回収袋280の質量として予め設定され、例えば制御部150のROM(図示略)に記憶される。制御部150は、回収袋280の質量が基準値に達した場合に回収袋280の交換が必要であると判定する。
ステップS21で回収袋280の交換が必要ないと判定された場合(ステップS22;No)、制御部150は、後述するステップS28に移行する。
ステップS21で回収袋280の交換が必要であると判定された場合(ステップS22;Yes)、制御部150は、表示パネル161に画像やテキストを表示することにより、回収袋280の交換を報知する(ステップS23)。
制御部150は、ユーザーがタッチパネル162を操作することによって、回収袋280の交換の指示が入力されるまで(ステップS24;No)、待機する。指示が入力されると(ステップS24;Yes)、制御部150は、電磁ロック235を解除する(ステップS25)。ステップS25で電磁ロック235が解除されると、集塵部覆い部231を開くことが可能になる。ユーザーは、集塵部覆い部231を開き、チューブ270を引き抜き、開口部281を結索する。さらに、ユーザーは、開閉部251を開いて回収袋280を取り出し、新しい回収袋280をセットして、チューブ270を開口部281に挿入し、開閉部251を閉じる。その後、ユーザーは、集塵部覆い部231を閉じる。
ユーザーが回収袋280を交換する間、制御部150は、ユーザーがタッチパネル162を操作することによって、回収袋280の交換が完了したことを入力するまで(ステップS26;No)、待機する。回収袋280の交換が完了したことの入力がなされると(ステップS26;Yes)、制御部150は、電磁ロック235をオンに切り替え(ステップS27)、シートSの製造を開始する(ステップS28)。
以上説明したように、本発明を適用した実施の形態に係るシート製造装置100は、塵状の除去物を収容する回収袋280が配置される回収ボックス250を備える。シート製造装置100は、回収ボックス250と回収袋280との間の空間K3と、回収袋280の内部空間との間に圧力差を生じさせる圧力差生成部として、回収ボックスブロアー58を備える。また、シート製造装置100は、回収ボックス250から回収袋280を取り出す際に、圧力差生成部である回収ボックスブロアー58の動作を停止させる制御部150を備える。
ここで、圧力差生成部は、回収袋280の空間K4と空間K3との間に圧力差を生じさせるものを指す。このため、圧力差生成部の最小の構成は、捕集ブロアー28または回収ボックスブロアー58の少なくともいずれかを含む。また、圧力差生成部を、捕集ブロアー28及び回収ボックスブロアー58を含む構成としてもよい。また、捕集部241、回収ボックス250及びチューブ270を圧力差生成部の構成に含めて考えることもできる。さらに、捕集ブロアー28及び/または回収ボックスブロアー58を制御する制御部150を、圧力差生成部を構成する機能部に含めてもよい。
シート製造装置100、及び、シート製造装置100の制御方法によれば、回収ボックス250に配置された回収袋280を圧力差により膨らませ、或いは収縮させることができる。このため、例えば、圧力差によって回収袋280を収縮させてから、回収袋280を回収ボックス250から取り出すことができ、回収袋280の取り扱いが容易になる。これにより、回収袋280からの除去物の漏出を抑えることができ、装置外部への除去物の飛散を抑制できる。
シート製造装置100は、除去物をフィルターで捕集する捕集部241と、捕集部241と回収ボックス250とを連通させるチューブ270と、を有する。また、回収ボックス250は、回収袋280の開口部281とチューブ270とを密封して連結させるシール部260を備える。この構成によれば、開口部281をチューブ270に密封することにより、開口部281からの除去物の漏出を防ぐことができる。これにより、除去物の飛散をより効果的に抑制できる。
シート製造装置100の回収ボックス250は、回収袋280を着脱するための開閉部251を有する。シール部260は開閉部251に設けられる。この構成によれば、回収ボックス250に回収袋280を着脱するための開閉部251にシール部260を備えるので、回収袋280を着脱する際の除去物の漏出を防ぐことができる。これにより、除去物の飛散をより効果的に抑制できる。
上記構成において、チューブ270の少なくとも一部は、可撓性の管である構成としてもよい。この場合、可撓性のチューブ270を用いることにより、シンプルな構造によって、回収袋280の開口からの除去物の漏出を防ぐことができる。また、回収袋280の着脱を容易に行うことができる。
また、回収袋280に回収された除去物の質量を計測する質量検出部290を備える構成としてもよい。この構成によれば、回収袋280に回収された除去物の質量を知ることができる。これにより、例えば、回収袋280に回収された除去物をシート製造装置100の外部に取り出すことの要否を判断できる。
なお、上記実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明を実施する具体的態様に過ぎず、本発明を限定するものではなく、上記実施形態で説明した構成の全てが本発明の必須構成要件であることも限定されない。また、この発明は上記実施形態の構成に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。
上記実施形態では、捕集部241と回収袋280とを接続する連通部としてチューブ270を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、複数のチューブにより捕集部241と回収袋280とを連通させてもよく、硬質のパイプにより連通させてもよい。連通部が硬質の管である場合、接合部253に、硬質の管にて開口部281を密着させて硬質の管とともに回収ボックス250を気密にする構成を配置すればよい。例えば、シール部260を、弾性変形によって管の径より大きい変形量で変形可能なシール部材261、262で構成してもよい。また、チューブ270を開口部281から引き抜いた場合に、チューブ270の弾性によってチューブ270の先端が閉塞する構成であってもよい。また、チューブ270の先端を閉塞する部材を設けてもよい。また、開閉部251を閉状態で固定するロック(図示略)が、電磁ロック235と連動する構成であってもよい。
上記実施形態において、空間K3と空間K4との間に圧力差を生成する圧力差生成部として回収ボックスブロアー58を用いる構成を例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、空間K3の空気を、回収ボックスブロアー58とは異なるブロアーにより吸引する構成とすることができる。具体的には、捕集ブロアー28により空間K3から空気を吸引する構成としてもよく、この場合、捕集ブロアー28を空間K1及び空間K3の各々に接続する管路を設け、これらの管路を切り替える構成が考えられる。また、シート製造装置100が備える捕集ブロアー28以外のブロアーにより、空間K3の空気を吸引してもよい。
また、回収ボックスブロアー58により空間K3から空気を吸引して、回収袋280を膨らませる構成に代えて、回収袋280の空間K4に空気を送って膨らませる構成としてもよい。例えば、管29(捕集部241と捕集ブロアー28との間)および管23に弁を設け、当該弁を閉じてコンプレッサー247による逆洗気流を回収袋280に送り、回収袋280を膨らませてもよい。
また、上記実施形態では、シート製造装置100がシートSを製造する動作中に、設定されたタイミングで、回収袋280に除去物を回収する動作を例示した。本発明はこれに限定されない。例えば、連結部259の内部空間K2に溜まっている除去物の量を検出するセンサーを設け、当該センサーの検出結果に応じて、所定量以上の除去物が溜まったタイミングで、除去物を回収袋280に回収してもよい。また、シート製造装置100の待機中や、シート製造装置100がシートSを製造する動作を停止する停止シーケンスにおいて、ステップS15〜S19の動作を実行して、除去物を回収袋280に回収してもよい。また、回収袋280に回収されたダストDの量を検出して交換を報知する動作、すなわちステップS20〜S27の動作を、シート製造装置100の停止シーケンスにおいて実行してもよい。また、シート製造装置100の電源がオンされた後の起動シーケンスで実行してもよい。
また、シート製造装置100は、シートSに限らず、硬質のシート或いは積層したシートで構成されるボード状、或いは、ウェブ状の製造物を製造する構成であってもよい。また、シートSは、紙は、パルプや古紙を原料とする紙であってもよく、天然繊維または合成樹脂製の繊維を含む不織布であってもよい。また、シートSの性状は特に限定されず、筆記や印刷を目的とした記録紙(例えば、いわゆるPPC用紙)として使用可能な紙であってもよいし、壁紙、包装紙、色紙、画用紙、ケント紙等であってもよい。また、シートSが不織布である場合、一般的な不織布のほか、繊維ボード、ティッシュペーパー、キッチンペーパー、クリーナー、フィルター、液体吸収材、吸音体、緩衝材、マット等としてもよい。
10…供給部、20…解繊部、27…集塵部、40…選別部、45…第1ウェブ形成部、50…混合部、52…添加物供給部、58…回収ボックスブロアー(圧力差生成部)、60…堆積部、70…第2ウェブ形成部、79…搬送部、80…シート形成部、82…加圧部、84…加熱部、90…切断部、96…排出部、100…シート製造装置(集塵装置)、150…制御部、160…表示部、202、204、206、208、210、212…加湿部、220…筐体、231…集塵部覆い部、235…電磁ロック、240…フィルター、241…捕集部、242…第1筐体、243…第2筐体、247…コンプレッサー、250…回収ボックス、251…開閉部、252…ヒンジ、253…接合部、255…上側端部、257…開閉端、259…連結部、259a…底面、260…シール部、261…シール部材、262…シール部材、270…チューブ(連通部)、280…回収袋(可撓性袋体)、281…開口部、290…質量検出部(計測部)、K1〜K4…空間、S…シート。

Claims (7)

  1. 塵状の除去物を収容する可撓性袋体が配置される回収ボックスと、
    前記回収ボックスと前記可撓性袋体との間の空間と、前記可撓性袋体の内部空間との間に圧力差を生じさせる圧力差生成部と、
    前記回収ボックスから前記可撓性袋体を取り出す際に、前記圧力差生成部の動作を停止させる制御部と、
    を備える集塵装置。
  2. 前記除去物をフィルターで捕集する捕集部と、
    前記捕集部と前記回収ボックスとを連通させる連通部と、を有し、
    前記回収ボックスは、前記可撓性袋体の開口部と前記連通部とを密封して連結させるシール部を備える請求項1記載の集塵装置。
  3. 前記回収ボックスは、前記可撓性袋体を着脱するための開閉部を有し、前記シール部は前記開閉部に設けられる請求項2記載の集塵装置。
  4. 前記連通部の少なくとも一部は、可撓性の管である請求項2または3記載の集塵装置。
  5. 前記可撓性袋体に回収された前記除去物の質量を計測する計測部を備える請求項1から4のいずれか1項に記載の集塵装置。
  6. 塵状の除去物を収容する可撓性袋体が配置される回収ボックスと、前記回収ボックスと前記可撓性袋体との間の空間と、前記可撓性袋体の内部空間との間に圧力差を生じさせる圧力差生成部と、を有する集塵装置の制御方法であって、
    前記回収ボックスから前記可撓性袋体を取り出す際に、前記圧力差生成部の動作を停止させる集塵装置の制御方法。
  7. 繊維と樹脂とを含む材料からシートを形成するシート形成部と、
    前記材料のうち前記シートの製造に使用されずに回収された除去物を収容する可撓性袋体が配置される回収ボックスと、
    前記回収ボックスと前記可撓性袋体との間の空間と、前記可撓性袋体の内部空間との間に圧力差を生じさせる圧力差生成部と、
    前記回収ボックスから前記可撓性袋体を取り出す際に、前記圧力差生成部の動作を停止させる制御部と、
    を備えるシート製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2018043057A1 (ja) * 2016-08-31 2018-10-25 セイコーエプソン株式会社 シート製造装置、及び、シート製造装置の制御方法
US11465089B2 (en) 2019-09-19 2022-10-11 Seiko Epson Corporation Powder container

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