JP2019147219A - 切削加工方法及び環状工具 - Google Patents

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浩史 渡邉
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Takayuki Azuma
孝幸 東
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Yusuke Kito
佑典 鬼頭
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Abstract

【課題】切削加工の効率化と工具寿命の向上とを両立させることができる切削加工方法を提供すること。【解決手段】外周面53をすくい面とする環状の切れ刃55を有する環状工具50を用いて、環状工具50の端面54を逃げ面としながら工作物Wを切削する切削加工方法である。工作物Wは、アルミナを含有し、切削加工方法は、工作物Wに含有されるアルミナを切れ刃55に被膜しながら切削加工を行い、環状工具50は、端面54に鏡面加工が施されている。【選択図】図5

Description

本発明は、切削加工方法及び環状工具に関する。
特許文献1には、外周面をすくい面とする環状の切れ刃を有する環状工具を回転させながら、円筒状の工作物に対する切削加工を行う技術が記載されている。この環状工具を用いた切削加工では、環状工具の端面を逃げ面としながら環状工具を回転させながら切削加工を行う。
特開2017−7003号公報
上記した従来技術では、切削加工時に溶着物が環状工具の刃先に溶着する。環状工具の刃先に溶着する溶着物は、切削加工時に加工部位で発生する切削熱が刃先に伝わることを抑制する一方で、環状工具の端面に溶着した溶着物が工作物の加工面に接触すると、加工面に擦過傷が発生し、加工面の面粗度が低下する。また、溶着物との接触で工作物の加工面に発生する熱は、加工面に引っ張り方向への残留応力を発生させ、工作物の品質を低下させる要因となる。
本発明は、環状工具の端面に対する溶着物の溶着を抑制できる切削加工方法及び環状工具を提供することを目的とする。
本発明の切削加工方法は、外周面をすくい面とする環状の切れ刃を有する環状工具を用いて、前記環状工具の端面を逃げ面としながら前記工作物を切削する切削加工方法であって、前記工作物は、アルミナを含有し、前記切削加工方法は、前記工作物に含有されるアルミナを前記切れ刃に被膜しながら切削加工を行い、前記環状工具は、前記端面に鏡面加工が施されている。
上記の切削加工方法は、工作物に含有されるアルミナを切れ刃に被膜しながら切削加工を行うことにより、切削加工時に発生する切削熱が工具に伝わることを抑制できる。よって、上記の切削加工方法は、環状工具が早期に摩耗することを抑制できる。その一方、上記の切削加工方法は、環状工具の端面に鏡面加工が施されているので、切削加工時に溶着物が端面に溶着することを抑制できる。よって、上記の切削加工方法は、端面に溶着した溶着物と工作物の加工面との接触を抑制できるので、工作物の加工面の面粗度を向上させることができる。
また、上記の切削加工方法は、端面に溶着した溶着物と工作物の加工面との接触による擦過熱の発生を抑制できるので、加工面に引っ張り方向の残留応力が発生することを抑制できる。
また、本発明の切削加工方法は、外周面をすくい面とする環状の切れ刃を有する環状工具を用いて、前記環状工具の端面を逃げ面としながら前記工作物を切削する切削加工方法である。前記工作物は、アルミナを含有し、前記切削加工方法は、前記工作物に含有されるアルミナを前記切れ刃に被膜しながら切削加工を行い、前記環状工具の端面は、前記環状工具の径方向内方へ向かうにつれて、前記環状工具の回転軸線に直交する面であって前記切れ刃を含む面との間隔が大きくなるように傾斜する。
上記の切削加工方法は、工作物に含有されるアルミナを切れ刃に被膜しながら切削加工を行うことにより、切削加工時に発生する切削熱が切れ刃に伝わることを抑制できる。よって、上記の切削加工方法は、環状工具が早期に摩耗することを抑制できる。その一方、上記の切削加工方法は、環状工具の端面が、環状工具の径方向内方へ向かうにつれて、環状工具の回転軸線に直交する面であって切れ刃を含む面との間隔が大きくなるように傾斜するので、端面と工作物の加工面とがなす逃げ角を大きな角度に設定することができる。
これにより、上記の切削加工方法は、切削加工時に溶着物が端面に溶着することを抑制できる。よって、上記の切削加工方法は、端面に溶着した溶着物と工作物の加工面との接触を抑制できるので、工作物の加工面の面粗度を向上させることができる。また、上記の切削加工方法は、端面に溶着した溶着物と工作物の加工面との接触による擦過熱の発生を抑制できるので、加工面に引っ張り方向の残留応力が発生することを抑制できる。
また、本発明の切削加工方法は、外周面をすくい面とする環状の切れ刃を有する環状工具を用いて、前記環状工具の端面を逃げ面としながら前記工作物を切削する切削加工方法である。前記工作物は、アルミナを含有し、前記切削加工方法は、前記工作物に含有されるアルミナを前記切れ刃に被膜しながら切削加工を行うと共に、前記端面と前記工作物とのなす逃げ角が所定の角度以上となるように、前記工作物に対する前記環状工具の姿勢を設定する。
上記の切削加工方法は、工作物に含有されるアルミナを切れ刃に被膜しながら切削加工を行うことにより、切削加工時に発生する切削熱が切れ刃に伝わることを抑制できる。よって、上記の切削加工方法は、環状工具が早期に摩耗することを抑制できる。その一方、上記の切削加工方法は、環状工具の端面と工作物とのなす逃げ角が所定の角度以上となるように、工作物に対する前記環状工具の姿勢を設定するので、端面と工作物とがなす逃げ角を大きな角度に設定することができる。
これにより、上記の切削加工方法は、切削加工時に溶着物が端面に溶着することを抑制できる。よって、上記の切削加工方法は、端面に溶着した溶着物と工作物の加工面との接触を抑制できるので、工作物の加工面の面粗度を向上させることができる。また、上記の切削加工方法は、端面に溶着した溶着物と工作物の加工面との接触による擦過熱の発生を抑制できるので、加工面に引っ張り方向の残留応力が発生することを抑制できる。
本発明の環状工具は、外周面をすくい面とする環状の切れ刃を有し、工作物の切削加工を行う際に、端面を逃げ面としながら前記工作物を切削する環状工具であって、前記端面は、鏡面加工が施されている。
上記の環状工具は、端面に鏡面加工が施されているので、切削加工時に溶着物が端面に溶着することを抑制できる。よって、上記の環状工具は、切削加工において工作物の加工面の面粗度を向上させることができる。また、上記の環状工具は、切削加工において端面に溶着した溶着物と工作物の加工面との接触による擦過熱の発生を抑制できるので、加工面に引っ張り方向の残留応力が発生することを抑制できる。
また、本発明の環状工具は、外周面をすくい面とする環状の切れ刃を有し、アルミナを含有する工作物の切削加工を行う際に、端面を逃げ面としながら前記工作物を切削する環状工具であって、前記環状工具の端面は、前記環状工具の径方向内方へ向かうにつれて、前記環状工具の回転軸線に直交する面であって前記切れ刃を含む面との間隔が大きくなるように傾斜する。
上記の環状工具は、端面が環状工具の径方向内方へ向かうにつれて、環状工具の回転軸線に直交する面であって切れ刃を含む面との間隔が大きくなるように傾斜するので、端面と工作物とがなす逃げ角を大きな角度に設定することができる。
これにより、上記の環状工具は、切削加工において、工作物に含有されるアルミナを切れ刃に被膜しつつ、切削加工時に溶着物が端面に溶着することを抑制できる。この場合、上記の環状工具は、切削加工時に発生する切削熱が切れ刃に伝わることを抑制できるので、環状工具が早期に摩耗することを防止できる。また、上記の環状工具は、端面に溶着する溶着物と工作物の加工面との接触による擦過熱の発生を抑制できるので、加工面に引っ張り方向の残留応力が発生することを抑制できる。よって、環状工具は、工具寿命の向上を図ることができると共に、切削加工を行う工作物の品質を向上させることができる。
本発明の第一実施形態における切削加工方法に用いる切削装置の全体構成を示す平面図である。 図1AのIB−IB線における切削装置の断面図である。 環状工具及び工作物の拡大図であり、工具保持装置に保持された環状工具の切れ刃と工作物とが接触した状態を示す。 制御装置のブロック図である。 工作物を切削する環状工具の拡大図であって、環状工具の刃先を拡大して示す。 加工後の環状工具の刃先を拡大した図である。 端面の表面粗さが異なる2つの環状工具を用いて切削加工を行った各々の工作物の加工面に発生する残留応力と、環状工具が切削加工を行った加工距離との関係を示すグラフである。 第二実施形態における環状工具の正面図である。 環状工具及び工作物の拡大図であり、工具保持装置に保持された環状工具の切れ刃と工作物とが接触した状態を示す。 逃げ角を変えて切削加工を行った各々の工作物の加工面に発生する残留応力と、環状工具が切削加工を行った加工距離との関係を示すグラフである。 変形例における環状工具及び工作物の拡大図であり、工具保持装置に保持された環状工具の切れ刃と工作物とが接触した状態を示す。
<1.第一実施形態>
以下、本発明に係る切削加工方法を適用した各実施形態について、図面を参照しながら説明する。まず、図1Aから図3を参照して、本発明の第一実施形態における切削加工方法に用いる切削装置1の構成を説明する。
(1−1.切削装置1の全体構成)
図1に示すように、切削装置1は、相互に直交する3つの直進軸(X軸、Y軸及びZ軸)と、1つの回転軸(C軸)と、を備えた4軸マシニングセンタである。切削装置1は、工作物保持装置10と、工作物送り装置20と、工具保持装置30と、制御装置100と、を主に備える。
工作物保持装置10は、工作物Wを回転可能に保持する。工作物保持装置10は、主軸台11と、心押台12とを備える。主軸台11は、工作物Wの軸線方向一端側(図1A右側)を回転可能に支持する。主軸台11は、ハウジングとしての主軸台本体13と、主軸台本体13に回転可能に支持される回転主軸14と、回転主軸14を回転させるための駆動力を付与する回転主軸モータ15と、を備える。心押台12は、ハウジングとしての心押台本体16と、工作物Wの軸線方向他端側(図1A左側)を回転可能に支持する心押センタ17とを備える。
工作物保持装置10は、工作物Wの回転軸線AwをX軸方向と平行に向けた状態で、回転軸線Aw方向両端を回転主軸14と心押センタ17により支持する。そして、工作物Wは、回転主軸モータ15が駆動することにより、回転軸線Awまわりに回転する。
工作物送り装置20は、工作物WをX軸方向へ送る。工作物送り装置20は、送り台21と、X軸駆動装置22(図3参照)とを備える。なお、図1A及び図1Bでは、X軸駆動装置22の図示が省略されている。送り台21は、ベッド2の上面をX軸方向へ移動可能に設けられる。具体的に、ベッド2の上面には、X軸方向へ延びる一対のX軸ガイドレール23が設けられ、送り台21は、X軸ガイドレール23に案内されながらX軸方向へ移動可能に設置される。X軸駆動装置22は、ベッド2に対して送り台21をX軸方向(工作物Wの回転軸線Aw方向)へ送るねじ送り装置である。
送り台21の上面には、主軸台11及び心押台12が設置され、主軸台11及び心押台12に支持された工作物Wは、X軸駆動装置22を駆動し、送り台21をX軸方向へ移動させることにより、工作物Wの回転軸線Aw方向へ送られる。
工具保持装置30は、後述する環状工具50を回転可能に保持する。工具保持装置30は、コラム31と、Z軸駆動装置32(図3参照)と、サドル33と、Y軸駆動装置34(図3参照)と、工具主軸35と、工具主軸モータ36(図3参照)とを備える。なお、図1A及び図1Bでは、Z軸駆動装置32及びY軸駆動装置34の図示を省略している。
コラム31は、ベッド2の上面をZ軸方向へ移動可能に設けられる。具体的に、ベッド2の上面には、Z軸方向へ延びる一対のZ軸ガイドレール37が設けられ、コラム31は、Z軸ガイドレール37に案内されながらZ軸方向へ移動可能に設置される。Z軸駆動装置32は、ベッド2に対してコラム31をZ軸方向へ送るねじ送り装置である。
サドル33は、コラム31の側面をY軸方向へ移動可能に設けられる。具体的に、コラム31の側面には、Y軸方向(鉛直方向)へ延びる一対のY軸ガイドレール38が設けられ、サドル33は、Y軸ガイドレール38に案内されながらY軸方向へ移動可能に配置される。Y軸駆動装置34は、サドル33をY軸方向へ送るねじ送り装置である。
工具主軸35は、サドル33に対し、Z軸方向に平行なC軸まわりに回転可能に支持される。工具主軸モータ36は、工具主軸35を回転させるための駆動力を付与するモータであり、サドル33の内部に収容される。工具主軸35の先端には、工作物Wの加工に用いる環状工具50が着脱可能に装着される。環状工具50は、工具保持装置30に回転可能に保持され、コラム31及びサドル33の移動に伴い、ベッド2に対してZ軸方向及びY軸方向(送り方向に直交する方向)へ平行移動する。
ここで、図2を参照しながら、環状工具50について説明する。図2に示すように、環状工具50は、工具本体51と、工具軸部52とを備える。工具本体51は、工作物Wに対する切削を行う部位であり、CBNから構成される。工具本体51は、円錐台状に形成され、工具本体51の外周面53は、すくい面を形成する。また、工具本体51の大径側の端面54は、平坦な逃げ面として形成され、外周面53と端面54とがなす稜線は、連続した円形状、即ち、途中で分断されていない環状の切れ刃55として形成される。工具軸部52は、工具本体51の小径側の端面から延びる円柱状の部位であり、工具主軸35に着脱可能に装着される。環状工具50の回転軸線Twは、工具主軸35と同軸に設けられ、環状工具50は、工具主軸35の回転に伴って回転軸線Tw周りに回転する。
また、工具本体51は、端面54のうち切れ刃55の近傍部分には鏡面加工が施され、端面54の鏡面加工が施された部位の表面粗さは、外周面53の表面粗さよりも小さくなっている。具体的に、工具本体51は、外周面53の算術表面粗さRaが110μmに設定されるのに対し、端面54の鏡面加工が施された部位の算術表面粗さRaは、20μmに設定される。
図3に示すように、制御装置100は、工作物回転制御部110と、工具回転制御部120と、送り制御部130と、変位制御部140と、を備える。工作物回転制御部110は、回転主軸モータ15の駆動制御を行い、回転主軸14と心押センタ17とにより支持された工作物Wを回転させる。工具回転制御部120は、工具主軸モータ36の駆動制御を行い、工具主軸35に装着された環状工具50を回転させる。送り制御部130は、X軸駆動装置22の駆動制御を行い、送り台21をX軸方向へ移動させることにより、工作物保持装置10に保持された工作物WをX軸方向へ送る。変位制御部140は、Y軸駆動装置34及びZ軸駆動装置32の駆動制御を行い、工具保持装置30に装着された環状工具50をY軸方向及びZ軸方向へ平行移動させる。
(1−2.切削加工方法)
次に、図4A及び図4Bを参照しながら、切削装置1を用いた工作物Wの切削加工方法を説明する。ここで、工作物Wは、ごく微量のアルミナが介在物として含有される鋼材であって、軸受鋼等が例示される。なお、本実施形態における工作物Wは、熱処理が施された軸受鋼であるSUJ2(高炭素クロム軸受鋼鋼材)とする。具体的に、SUJ2としての工作物Wは、熱処理として、焼入れ処理が施された後に焼戻し処理が施されている。
図4Aに示すように、切削装置1は、工作物Wを回転軸線Aw周りに回転させながら、環状工具50を回転軸線Twまわりに回転させる。そして、切削装置1は、工具本体51の端面54と工作物Wとの間に所定の隙間(逃げ角θ)を形成しながら切れ刃55を工作物Wに接触させることにより、工作物Wの切削加工を行う。
ここで、図4Bに示すように、上記した方法で工作物Wの切削加工を行うと、加工後の工具本体51の刃先には、溶着物Cが溶着する。この点に関して、工具本体51は、端面54の鏡面加工が施された部位の表面粗さが外周面53の表面粗さよりも小さくなっているので、端面54のうち鏡面加工が施される部位において、溶着物の溶着を抑制できる。その結果、切削装置1は、端面54に溶着する溶着物と工作物Wの加工面との接触を抑制することができ、加工後の工作物Wの加工面の品位低下を防止できる。
つまり、端面54に溶着した溶着物の厚みが増すと、工作物Wの加工面と端面54に溶着した溶着物との隙間が小さくなる。そして、切削加工時に端面54に溶着した溶着物が工作物Wの加工面に接触すると、工作物Wの加工面に擦過傷が形成される。また、端面54に溶着した溶着物との接触によって発生する擦過熱により、加工面には引っ張り方向への残留応力が発生する。つまり、加工面に引っ張り方向への残留応力が発生している状態では、工作物Wの経年劣化時や加工面に高負荷が加わった際に、工作物Wの表面に割れが発生しやすくなる。このように、端面54に溶着する溶着物は、加工後の工作物Wの品質を低下させる一因となる。
この点に関し、環状工具50は、端面54の表面粗さを小さくすることにより、端面54に対する溶着物の溶着を抑制できる。その結果、切削装置1は、切削加工時において、端面54に溶着した溶着物と加工面との接触を抑制することができ、工作物Wの加工面の面性状の低下を防止できる。
なお、工具本体51は、CBNで構成されているために硬質であり、端面54の全体に鏡面加工を施す場合、多大な労力を要する。これに対し、本実施形態において、環状工具50は、端面54のうち切れ刃55の近傍部分、つまり、端面54の全体のうち切削加工時に溶着物が溶着するおそれのある一部の領域に対し、鏡面加工が施されているので、鏡面化を必要とする範囲を絞ることができ、その結果、環状工具50の鏡面加工に要する時間を短縮できる。
ここで、図5を参照しながら、端面の表面粗さの違いによる加工面の残留応力の違いを説明する。図5には、端面の算術表面粗さRaが異なる2つの環状工具A,Bを用いて切削加工した工作物Wの加工面の残留応力を示すグラフが示されている。なお、環状工具Bの端面の算術表面粗さRaの値は、環状工具Aの端面の算術表面粗さRaの値の約1/5である。また、図5に示すグラフの縦軸は、残留応力を示し、グラフの横軸は、加工距離を示す。
具体的に、図5に示すグラフは、残留応力が0を上回る場合、加工面に引っ張り方向への残留応力が発生していることを示し、残留応力が0を下回る場合、加工面に圧縮方向への残留応力が発生していることを示す。なお、加工前の工作物Wは、熱処理によって残留応力が除去されている。また、工作物Wに圧縮方向への残留応力が発生している状態は、引っ張り方向への残留応力が発生した状態と比べて、工作物Wの表面の疲労強度が高い状態であり、工作物Wとして好ましい。
図5に示すグラフのように、環状工具Bを用いて切削加工した工作物Wは、環状工具Aを用いて切削加工した工作物Wと比べて、加工面に発生する圧縮方向への残留応力が大きくなる傾向にある。そして、この傾向は、加工距離が大きくなっても同様である。
なお、加工後の双方の端面を調べた結果、環状工具Bは、環状工具Aと比べて、端面に溶着する溶着物の厚み(切れ刃55からの距離)が薄くなっていた。また、環状工具Aに関して、端面に溶着した溶着物を除去した後に再度切削加工を行うと、切削加工後の工作物Wは、溶着物を除去する前の環状工具Aで切削加工した工作物Wと比べて、圧縮方向への残留応力が大きくなった。
このように、環状工具50を用いた切削加工は、工具本体51の端面54に鏡面加工を施し、端面54の表面粗さを小さくしている。この点に関して、端面54に鏡面加工が施されていない場合には、端面54の凹凸部分が溶着物による膜成長の起点となりやすく、端面54に膜が発生しやすい状態となる(アンカー効果)。これに対し、本実施形態における環状工具50は、端面54に鏡面加工が施され、膜成長の起点となる端面54の凹凸を小さくしているので、切削加工時に溶着物が端面54に溶着することを抑制できる。よって、環状工具50を用いた切削加工は、端面54に溶着した溶着物と工作物Wの加工面との接触を抑制できるので、工作物Wの加工面の面粗度を向上させることができる。
また、環状工具50を用いた切削加工は、端面54に溶着した溶着物と工作物Wの加工面との接触による擦過熱の発生を抑制できるので、加工面に引っ張り方向の残留応力が発生することを抑制できる。
即ち、環状工具50を用いて切削加工を行った工作物Wは、加熱等によって工作物Wに引っ張り方向への残留応力を発生させるような変形が工作物Wに加えられたとしても、工作物Wに圧縮方向への残留応力が発生した状態を維持できる。また、環状工具50を用いた切削加工は、加工後の工作物Wに発生する残留応力にバラつきが生じたとしても、圧縮方向の残留応力が発生した状態にある工作物Wを安定的に製造することができる。従って、環状工具50を用いた切削加工は、工作物Wの品質を向上させることができる。
さらにこの場合、切削加工後の工作物Wは、ショットピーニング等を施し、工作物Wに圧縮方向への残留応力の発生させるための工程を設ける必要がない。よって、環状工具50を用いた切削加工は、工作物Wの製造効率を向上させることができる。
図4Bに戻り、説明を続ける。切削装置1は、切削加工時において、環状工具50による工作物Wの加工部位で発生する切削熱が少なくとも工作物Wの焼入れ温度を超える温度に到達するように、環状工具50の回転速度及び送り速度を設定する。この場合に、発明者は、切れ刃55と外周面53のうち切れ刃55の近傍部分とを含む領域Pに溶着する溶着物C1の主成分がアルミナであることを見いだした。
また、SUJ2は、非金属介在物の清浄度を0.18%以下とすること、及び、B系介在物及びC系介在物の清浄度を0.05%以下とすることがJISG4805に規定されており、アルミナは、B系介在物に分類される。つまり、領域Pに溶着したアルミナは、工作物Wに含有されていたB系介在物の一部であり、工作物Wに含有されるアルミナが、加工後の工具本体51の刃先の領域Pに溶着したと考えられる。
領域Pに溶着した溶着物C1は、領域Pを被膜し、切削加工時に発生した切削熱が刃先に伝達されることを抑制する保護膜としての役割を果たす。即ち、環状工具50は、アルミナを主成分とする溶着物C1に刃先が被膜されることにより、刃先の摩耗を抑制することができる。このように、切削装置1は、刃先にアルミナを主成分とする溶着物C1を被膜しながら切削加工を行うことにより、環状工具50の工具寿命を向上させることができる。
また、切削加工後の工具本体51の刃先に溶着した溶着物Cに関して、領域Pよりも切れ刃55から離れた外周面53の領域Qに溶着する溶着物C2の主成分は、ケイ素の酸化物である。更に、領域Qよりも切れ刃55から更に離れた外周面53の領域Rに溶着する溶着物C3の主成分は、鉄の酸化物である。
なお、一般的に、切削工具は、切削加工時に加工部位に発生する切削熱が高いほど、早期に摩耗する。従って、切削加工を行う際、加工部位の切削熱が高くなり過ぎないように切削工具の回転速度及び送り速度を制限することが通常である。つまり、従来の切削加工において、γアルミナからαアルミナに変態する温度まで切削熱が到達するような加工条件で切削加工を行うと、切削工具が早期に摩耗するという考え方が一般的であった。
これに対し、切削装置1は、環状工具50の回転速度及び送り速度を、切削熱がγアルミナからαアルミナに変態する温度(変態点)に到達するような回転速度及び送り速度に設定することで、刃先にαアルミナを溶着させつつ、工作物Wに対する切削加工を行う。これにより、切削装置1は、回転速度及び送り速度を高速にして工作物Wの切削加工に要する時間の短縮を図りつつ、工具本体51の刃先がαアルミナを主成分とする溶着物C1に被膜されることによって刃先の摩耗を軽減することができる。よって、切削装置1は、環状工具50の工具寿命の向上と加工能率の向上との両立を図ることができる。
なお、本実施形態において、切削装置1は、環状工具50の回転速度及び送り速度を、切削熱が1000度以上に到達するような回転速度及び送り速度に設定することで、領域Pにαアルミナを主成分とする溶着物C1を溶着させながら切削加工を行う。しかしながら、γアルミナからαアルミナに変態する温度は、工作物Wによって異なる場合がある。従って、環状工具50の回転速度及び送り速度は、工作物Wに含有されるγアルミナをαアルミナへ変態させるのに十分な切削熱を発生させるのに十分な速度を設定すればよく、加工部位に発生させる熱は、工作物Wに応じて決定すればよい。
さらに、環状工具50は、環状の切れ刃55を備え、切削装置1は、環状工具50を回転させながら切削加工を行うので、切れ刃55のうち工作物Wに接触する部位は、環状工具50の回転に伴って変わる。そのため、切れ刃55のうち工作物Wに接触した部位及びその部位に溶着した溶着物Cは、工作物Wから離れて再び工作物Wに接触するまでの間に冷却される。よって、環状工具50は、工具本体51への切削熱の伝達を抑制できるので、環状工具50の工具寿命を向上させることができる。
このように、環状工具50は、端面54の表面粗さを小さくすることにより、端面54への溶着物の溶着を抑制できる。また、切削装置1は、切削加工時に工作物Wに含有されるアルミナを、切れ刃55、及び、切れ刃55近傍の外周面53を含む領域Pに被膜しながら切削加工を行う。これにより、切削装置1は、環状工具50の回転速度及び送り速度を高速することで切削加工時に加工部位で発生する切削熱が上昇したとしても、アルミナを主成分とする溶着物C1によって切削熱が領域Pに伝わることを抑制できる。つまり、環状工具50を用いた切削加工は、環状工具50の回転速度及び送り速度を高く設定しつつ、環状工具50の刃先である切れ刃55、及び、すくい面としての外周面53が早期に摩耗することを抑制できるので、加工能率の向上と工具寿命の向上とを両立させることができる。
そして、切削装置1は、切削加工時にγ−アルミナからα−アルミナへ変態する温度を超える切削熱が発生するように、環状工具50の回転速度及び送り速度を高速に設定するので、工作物Wの加工能率を向上させることができる。よって、切削装置1による切削加工は、加工能率の向上と工具寿命の向上とを両立させることがでる。
<2.第二実施形態>
第一実施形態では、端面54の表面粗さを小さくすることにより、端面54に対する溶着物の溶着を抑制する場合について説明した。これに対し、第二実施形態では、端面254と工作物Wとのなす逃げ角θを所定の角度以上に設定することにより、溶着物が端面254に溶着することを抑制する。なお、上記した第一実施形態と同一の部品には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図6に示すように、第二実施形態の環状工具250において、工具本体251の端面254は、切れ刃55から工具本体251の径方向内方へ向かうにつれて、環状工具250の回転軸線に直交する面であって切れ刃55を含む仮想平面との間隔が大きくなるように傾斜するテーパ状に形成される。なお、以下において、端面254と仮想平面とのなす角度を工具逃げ角δと定義する。
この場合、図7に示すように、切削装置1は、端面が平坦面状に形成された環状工具(図4A参照)と比べて、外周面53と工作物Wの加工面とのなすすくい角を同一角度としつつ、端面254と工作物Wの加工面とのなす逃げ角θを大きな角度に設定することができる。
よって、環状工具250は、端面254のうち切れ刃55から離れた部位において、加工面との隙間を大きくすることができるので、切削加工時に溶着物が端面254に溶着することを抑制できる。また、環状工具250を用いた切削加工は、溶着物が端面254に溶着したとしても、端面254に溶着した溶着物と工作物Wとの隙間が大きく確保されているので、端面254に溶着した溶着物が加工面に接触することを抑制でき、工作物Wの加工面の面性状の低下を防止できる。
また、環状工具250を用いた切削加工は、端面254に溶着した溶着物と工作物Wの加工面との接触による擦過熱の発生を抑制できる。これにより、環状工具250を用いた切削加工は、加工面に引っ張り方向の残留応力が発生することを抑制できるので、工作物Wの加工面に対し、圧縮方向への残留応力を安定的に発生させることができる。従って、環状工具250を用いた切削加工は、環状工具250の工具寿命の向上を図ることができると共に、工作物Wの品質を向上させることができる。
そして、環状工具250を用いた切削加工は、工作物Wに含有されるアルミナを領域Pに被膜しつつ、溶着物することを抑制できる。この場合、環状工具250を用いた切削加工は、切削加工時に発生する切削熱が切れ刃55に伝わることを抑制できるので、環状工具250が早期に摩耗することを防止できる
ここで、図8を参照して、逃げ角θの違いによる加工面の残留応力の違いを説明する。図8は、端面が平坦な環状工具を用いて、逃げ角θを10度に設定した状態で切削加工した工作物Wの加工面の残留応力と、工具逃げ角δが10度の環状工具を用いて、逃げ角θを20度に設定した状態で切削加工した工作物Wの加工面の残留応力とを示すグラフである。グラフの縦軸は、残留応力を示し、グラフの横軸は、加工距離を示す。
図8のグラフに示すように、逃げ角θを20度に設定して切削加工した工作物Wは、逃げ角θを10度に設定して切削加工した工作物Wと比べて、加工面に発生する圧縮方向への残留応力が大きくなる傾向にある。そして、この傾向は、加工距離が大きくなっても同様である。
このように、切削装置1は、逃げ角θを大きくし、端面254への溶着物の溶着を抑制することで、工作物Wの加工面に圧縮方向への残留応力を大きく発生させることができる。即ち、環状工具250を用いて切削加工した工作物Wは、加熱等によって工作物Wに引っ張り方向への残留応力を発生させるような変形が工作物Wに加えられたとしても、工作物Wに圧縮方向への残留応力が発生した状態を維持できる。
これにより、切削装置1を用いた切削加工方法は、加工後の工作物Wに発生する残留応力にバラつきが生じたとしても、圧縮方向の残留応力が発生した状態にある工作物Wを安定的に製造することができる。よって、切削装置1は、切削加工を行った工作物Wの品質を安定させることができる。
<3.その他>
以上、上記実施形態に基づいて本発明について説明したが、上記形態に何ら限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。また、上記実施形態で挙げた数値は一例であって、他の数値を適用することも可能である。
例えば、上記第一実施形態では、工具本体51の端面54にのみ、鏡面加工を施す場合について説明したが、端面54と外周面53との双方に鏡面加工を施してもよい。この場合、環状工具50を用いた切削加工は、外周面53に鏡面加工を施していない環状工具50との比較において、切削抵抗の低減を図ることができる。
またこの場合、環状工具50は、外周面53の表面粗さが、端面54の表面粗さよりも大きくなるように外周面53及び端面54の鏡面加工が施されていてもよい。この場合、環状工具50は、外周面53との比較において、端面54への溶着物の溶着を抑制できる。よって、環状工具50を用いた切削加工は、端面54に溶着した溶着物と工作物Wの加工面との溶着を抑制しつつ、アルミナを主成分とする溶着物を外周面53の領域Pに被膜させながら切削加工を行うことができる。
上記第二実施形態において、環状工具250を用いた切削加工は、端面254に工具逃げ角δを設けることで逃げ角を確保する場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、図9に示すように、逃げ角θが所定の角度以上となるように環状工具50の姿勢を設定してもよい。例えば、切削装置1は、環状工具50の回転軸線Twの傾きを調整することにより、逃げ角θを大きな角度に設定することができる。
また、上記の環状工具50を用いた切削加工は、工作物Wに含有されるアルミナを切れ刃に被膜しながら切削加工を行うことにより、切削加工時に発生する切削熱が切れ刃55に伝わることを抑制できる。よって、上記の環状工具50を用いた切削加工は、環状工具50が早期に摩耗することを抑制できる。
これにより、上記の環状工具50を用いた切削加工は、切削加工時に溶着物が溶着することを抑制できる。よって、上記の環状工具50を用いた切削加工は、端面54に溶着した溶着物と工作物Wの加工面との接触を抑制できるので、工作物Wの加工面の面粗度を向上させることができる。また、上記の環状工具50を用いた切削加工は、端面54に溶着した溶着物と工作物Wの加工面との接触による擦過熱の発生を抑制できるので、加工面に引っ張り方向の残留応力が発生することを抑制できる。
またこの場合において、切削加工は、環状工具50による切削加工において、工作物Wに荒加工を行う荒加工工程と、荒加工工程により荒加工が行われた工作物Wに仕上加工を行う仕上加工工程とを行う場合に、仕上加工工程での逃げ角θを、荒加工工程での逃げ角θよりも大きな角度に設定してもよい。
この場合、上記の環状工具50による切削加工において、荒加工工程は、仕上加工工程と比べて、外周面53と工作物Wの加工面とがなすすくい角を大きな角度に設定することができるので、切削抵抗を低減させることができる。一方、仕上加工工程は、荒加工工程と比べて、逃げ角θを大きな角度に設定することができるので、上記の環状工具50による切削加工は、仕上加工工程において、溶着物が端面54に溶着することを抑制できる。
上記各実施形態では、工作物WがSUJ2である場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、本発明の切削加工方法は、アルミナを含有する工作物Wであれば、SUJ2以外の工作物Wの切削加工に適用することが可能である。また、上記実施形態では、環状工具50の工具本体51がCBNである場合を例に挙げて説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、工具本体51がCBN以外の材料、例えば、超硬合金やセラミックス等で構成されていてもよい。
上記実施形態では、切削装置1がクーラントを使用しないドライ加工による切削加工を行う場合について説明したが、領域Pに溶着する溶着物C1の主成分がアルミナとなるのに十分な切削熱を加工部位に発生させることができる場合には、クーラントを供給しながら切削加工を行ってもよい。例えば、切削装置1は、切削加工時に加工部位で発生する温度がαアルミナの融点を超える場合に、クーラントを供給し、加工部位に発生する温度がαアルミナの融点以下となるように調整してもよい。
50,250:環状工具、 53:外周面、 54,254:端面、 55:切れ刃、 C,C1,C2,C3:溶着物、 Tw:環状工具の回転軸線、 W:工作物、 θ:逃げ角

Claims (8)

  1. 外周面をすくい面とする環状の切れ刃を有する環状工具を用いて、前記環状工具の端面を逃げ面としながら前記工作物を切削する切削加工方法であって、
    前記工作物は、アルミナを含有し、
    前記切削加工方法は、前記工作物に含有されるアルミナを前記切れ刃に被膜しながら切削加工を行い、
    前記環状工具は、前記端面に鏡面加工が施されている、切削加工方法。
  2. 前記端面の表面粗さは、前記外周面の表面粗さよりも小さい、請求項1に記載の切削加工方法。
  3. 外周面をすくい面とする環状の切れ刃を有する環状工具を用いて、前記環状工具の端面を逃げ面としながら前記工作物を切削する切削加工方法であって、
    前記工作物は、アルミナを含有し、
    前記切削加工方法は、前記工作物に含有されるアルミナを前記切れ刃に被膜しながら切削加工を行い、
    前記環状工具の端面は、前記環状工具の径方向内方へ向かうにつれて、前記環状工具の回転軸線であって前記切れ刃を含む面との間隔が大きくなるように傾斜する、切削加工方法。
  4. 外周面をすくい面とする環状の切れ刃を有する環状工具を用いて、前記環状工具の端面を逃げ面としながら前記工作物を切削する切削加工方法であって、
    前記工作物は、アルミナを含有し、
    前記切削加工方法は、前記工作物に含有されるアルミナを前記切れ刃に被膜しながら切削加工を行うと共に、前記端面と前記工作物とのなす逃げ角が所定の角度以上となるように、前記工作物に対する前記環状工具の姿勢を設定する、切削加工方法。
  5. 前記切削加工方法は、
    前記工作物に荒加工を行う荒加工工程と、
    前記荒加工工程により荒加工が行われた前記工作物に仕上加工を行う仕上加工工程と、
    を備え、
    前記仕上加工工程での前記逃げ角は、前記荒加工工程での前記逃げ角よりも大きな角度に設定される、請求項4に記載の切削加工方法。
  6. 外周面をすくい面とする環状の切れ刃を有し、工作物の切削加工を行う際に、端面を逃げ面としながら前記工作物を切削する環状工具であって、
    前記端面は、鏡面加工が施されている、環状工具。
  7. 前記端面は、前記すくい面よりも表面粗さが小さい、請求項6に記載の環状工具。
  8. 外周面をすくい面とする環状の切れ刃を有し、工作物の切削加工を行う際に、端面を逃げ面としながら前記工作物を切削する環状工具であって、
    前記環状工具の端面は、前記環状工具の径方向内方へ向かうにつれて、前記環状工具の回転軸線に直交する面であって前記切れ刃を含む面との間隔が大きくなるように傾斜する、環状工具。
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