以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は一例であり、本開示は以下の実施の形態により限定されるものではない。
<ドアホンシステムの概要>
まず、本開示の一実施の形態に係るドアホンシステムの概要について説明する。
図1は、本実施の形態に係るドアホンシステム100の構成の一例を示すシステム構成図である。ここでは、システム構成の周辺の環境についても併せて図示している。
図1には、建物Aに備えられるドアホンシステム100Aと、建物Bに備えられるドアホンシステム100Bとが示される。ドアホンシステム100Aとドアホンシステム100Bとは、公共網500を介して接続される。
ドアホンシステム100Aは、建物Aの室内に配置される室内親機200Aと、建物Aの玄関扉の近傍に配置される玄関子機300Aと、を有する。ドアホンシステム100Bは、建物Bの室内に配置される室内親機200Bと、建物Bの玄関扉の近傍に配置される玄関子機300Bと、を有する。
室内親機200Aは、玄関子機300Aと有線ケーブルによって接続される。なお、室内親機200Aは、玄関子機300Aと無線接続されても良い。室内親機200Bは、玄関子機300Bと有線ケーブルによって接続される。なお、室内親機200Bは、玄関子機300Bと無線接続されても良い。
室内親機200Aは、建物Aの室内に配置される無線ルータ400Aを介して、インターネット等の公共網500に接続する。室内親機200Bは、建物Bの室内に配置される無線ルータ400Bを介して、公共網500に接続する。
また、公共網500には、持ち出し可能なスマートフォン600が接続されている。スマートフォン600は、公共網500を介して、室内親機200Aおよび室内親機200Bと接続する。
スマートフォン600は、スピーカ、タッチパネル付き液晶ディスプレイ、マイクロフォン(以下、マイク)、端末モニターボタン、および、端末通話ボタンを備えている。なお、これらのボタンは、例えば、タッチパネル付き液晶ディスプレイに表示される画像ボタンである。スマートフォン600は、例えば、建物Aの居住者および建物Bの居住者が所有するスマートフォンである。なお、持ち出し可能であり、公共網500と接続できる通信端末であれば、スマートフォンに限定されない。
また、室内親機200Aは、建物Aに設置されるセンサ700(700A)と無線接続し、センサ700Aが検知する情報を取得する。室内親機200Bは、建物Bに設置されるセンサ700(700B)と無線接続し、センサ700Bが検知する情報を取得する。建物に設置されるセンサ700とは、建物内の人の有無、人の動きを検知するセンサであり、例えば、建物のドアの開閉の有無を検知するドアセンサおよび室内の人の動きを検知するモーションセンサである。
なお、ドアホンシステム100Aとドアホンシステム100Bは、設けられる建物が異なるが、同様のシステムである。以下、ドアホンシステム100Aとドアホンシステム100Bを区別する必要が無い場合、単に、ドアホンシステム100と記載する。同様に、室内親機200Aと室内親機200Bを区別する必要が無い場合、単に、室内親機200と記載し、玄関子機300Aと玄関子機300Bを区別する必要が無い場合、単に、玄関子機300と記載する。
次に、ドアホンシステム100の室内親機200および玄関子機300の構成について説明する。
<室内親機の構成>
図2は、本実施の形態に係る室内親機200の構成の一例を示すブロック図である。
室内親機200は、マイク(MIC)201、スピーカ(SP)202、音声処理部203、表示部204、操作部205、外部メモリ接続部206、ドアホンインタフェース(ドアホンI/F)207、AM(Amplitude Modulation)信号変復調部208、FM(Frequency Modulation)信号復調部209、カメラ210、画像処理部211、通信部212、外部入出力インタフェース(外部入出力I/F)213、制御部214、記憶部215、および、親機電源部216を備える。
マイク201は、周囲の音声を集音してアナログ音声データに変換し、変換したアナログ音声データを音声処理部203へ出力する。
スピーカ202は、音声処理部203から出力されるアナログ音声データを音声に変換し、変換した音声を出力する。
音声処理部203は、制御部214から出力されたアナログ音声データに対して、信号レベルの調整を行い、スピーカ202および/またはドアホンインタフェース207へ出力する。また、音声処理部203は、マイク201から出力されたアナログ音声データに対して、信号レベルの調整を行い、制御部214またはドアホンインタフェース207へ出力する。また、音声処理部203は、ドアホンインタフェース207から出力されたアナログ音声データに対して、信号レベルの調整を行い、制御部214またはスピーカ202へ出力する。
カメラ210は、建物の内部の映像(または画像)を撮影し、撮影した映像をアナログ映像データに変換して、画像処理部211へ出力する。なお、カメラ210は、撮影した映像をデジタル映像データに変換し、デジタル映像データを画像処理部211へ出力しても良い。
FM信号復調部209は、ドアホンインタフェース207から出力されるFM信号を復調し、後述する玄関子機300のカメラにより撮影された映像のアナログ映像データを生成する。FM信号復調部209は、生成したアナログ映像データを画像処理部211へ出力する。
画像処理部211は、カメラ210および/またはFM信号復調部209から出力されるアナログ映像データを、デジタル映像データに変換し、変換したデジタル映像データを制御部214へ出力する。なお、画像処理部211は、アナログ映像データに対して、画質の調整、ノイズキャンセル、画像圧縮処理などの所定の画像処理を行っても良い。また、カメラ210から出力されるデータが、デジタル映像データである場合、画像処理部211は、カメラ210から出力されるデータに対して、所定の画像処理を行い、画像処理後のデジタル映像データを制御部214へ出力する。
表示部204は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)およびLED(Light Emitting Diode)を含む。表示部204は、制御部214から出力される映像を表示し、制御部214から出力される指示に応じてLEDの点灯等を行う。
操作部205は、例えば、表示部204に重畳されるタッチパネルおよび各種ボタンを含む。操作部205は、ユーザの操作を受けつけ、ユーザの操作内容を示す操作情報を制御部214へ出力する。
外部メモリ接続部206は、例えば、スロット状の挿入口を有し、SDカードなどの外部メモリを受け付ける。そして、外部メモリ接続部206は、外部記憶メモリに記憶されたデータを抽出し、制御部214へ出力する。また、外部メモリ接続部206は、制御部214から出力されるデータを外部メモリへ転送する。
ドアホンインタフェース207は、玄関子機300と有線接続または無線接続し、玄関子機300との信号の送受信を行うインタフェースである。ドアホンインタフェース207は、玄関子機300から出力される音声信号を音声処理部203へ出力する。また、ドアホンインタフェース207は、玄関子機300から出力される制御信号をAM信号変復調部208へ出力する。また、ドアホンインタフェース207は、FM変調が施された映像信号をFM信号復調部209へ出力する。
AM信号変復調部208は、制御部214から出力される制御コマンドをAM変調してAM信号を生成する。AM信号変復調部208は、ドアホンインタフェース207を介して、生成したAM信号を玄関子機300へ出力する。なお、制御部214から出力される制御コマンドは、例えば、後述する玄関子機300の照明部のオン/オフの制御、および、カメラの画質調整の命令を含む。
また、AM信号変復調部208は、ドアホンインタフェース207を介して、玄関子機300から出力されるAM信号を復調し、制御コマンドを生成する。AM信号変復調部208は、生成した制御コマンドを制御部214へ出力する。玄関子機300から出力されるAM信号は、例えば、玄関子機300からの呼出し(つまり、来訪者の存在)を示す制御コマンドを含む。
通信部212は、無線通信回路およびアンテナを含み、外部のセンサ700と無線接続し、通信を行う。なお、通信部212は、センサ700以外の外部の無線機器と無線接続しても良い。センサ700以外の外部の無線機器とは、例えば、無線接続する玄関子機300、ワイヤレスカメラおよびキーフォブである。例えば、玄関子機300が室内親機200と無線接続する場合、通信部212は、玄関子機300とのインタフェースとして機能し、玄関子機300と無線通信を行っても良い。また、通信部212と、センサ700を含む外部の無線機器との間の通信方式は、例えば、DECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunications)およびWi−fi(登録商標)等の近距離または中距離無線通信方式である。
また、通信部212は、無線ルータ400と無線接続し、無線ルータ400を介して、通信相手と信号の送受信を行う。本実施の形態における通信相手とは、例えば、他の建物の内部に配置される室内親機200およびスマートフォン600である。通信部212と無線ルータ400との間の通信方式は、例えば、Wi−fiである。なお、通信部212は、無線ルータ400と有線により接続し、通信を行っても良い。
外部入出力インタフェース213は、外部機器800と有線接続または無線接続するインタフェースである。外部機器800とは、例えば、玄関扉を施錠および解錠する電気錠、火災を検知する火災警報器、および、後述する玄関子機300からの呼出しに応じて点灯するチャイムを含む。
制御部214は、例えば、操作部205から出力される操作情報、ドアホンインタフェース207を介して玄関子機300から取得する信号、および/または、通信部212を介して通信相手から取得する信号等に基づいて、室内親機200の各部を制御する。
例えば、制御部214は、玄関子機300から来訪者の存在を示す制御コマンドを含む信号を受信し、表示部204およびスピーカ202を介して着信がある旨を通知する。また、制御部214は、カメラ210を起動し、カメラ210が撮影した映像のデジタル映像データを取得する。制御部214は、表示部204に表示する映像を生成し、表示部204へ出力する。制御部214は、外部メモリに記憶する情報を生成し、外部メモリ接続部206へ出力する。制御部214は、記憶部215に記憶する情報を生成し、記憶部215へ出力する。
また、制御部214は、音声処理部203とのアナログ音声データの入出力を行う。音声処理部203へ出力するアナログ音声データは、例えば、後述するスマートフォン600のマイクが集音した音声のデータを含む。音声処理部203から取得するアナログ音声データは、マイク201が集音した音声のデータである。
また、制御部214は、通信部212との信号の入出力を行う。通信部212へ出力する信号は、例えば、マイク201が集音した音声、玄関子機300のマイクが集音した音声、カメラ210が撮影した映像、および、玄関子機300のカメラが撮影した映像のいずれかを含む信号である。通信部212から取得する信号は、例えば、他の室内親機200のマイク201が集音した音声、他の室内親機200のカメラ210が撮影した映像、スマートフォン600のマイクが集音した音声、および、スマートフォン600のカメラが撮影した映像いずれかを含む信号である。
記憶部215は、制御部214から出力される各種情報、および、制御部214が参照する各種情報を記憶する。例えば、記憶部215は、室内親機200と玄関子機300との間で行われた来訪者との応対の記録の情報、および、センサ700が検知する情報などを記憶する。
親機電源部216は、商用電源を取得し、内部回路(例えば、室内親機200の各部)に対して電源を供給する。
また、玄関子機300が室内親機200からの電源の供給を受けつける場合、親機電源部216は、ドアホンインタフェース207を介して、玄関子機300へ電源を供給する。この場合、親機電源部216は、制御部214の制御により、玄関子機300への電源の供給を開始する。なお、玄関子機300がバッテリ駆動の場合、親機電源部216は、玄関子機300へ電源を供給しない。
<玄関子機の構成>
図3は、本実施の形態に係る玄関子機300の構成の一例を示すブロック図である。
玄関子機300は、マイク(MIC)301、スピーカ(SP)302、音声処理部303、照明部304、操作部305、カメラ306、画像処理部307、ドアホンインタフェース(ドアホンI/F)308、着信検出回路309、FM信号変調部310、AM信号変復調部311、制御部312、記憶部313、電源部314、バッテリ315、および、照度検知部316を備える。
マイク301は、周囲の音声を集音してアナログ音声データに変換し、変換したアナログ音声データを音声処理部303へ出力する。
スピーカ302は、音声処理部303から出力されるアナログ音声データを音声に変換し、変換した音声を出力する。
音声処理部303は、ドアホンインタフェース308から出力されたアナログ音声データに対して、信号レベルの調整を行い、スピーカ302へ出力する。また、音声処理部303は、マイク301から出力されたアナログ音声データに対して、信号レベルの調整を行い、ドアホンインタフェース308を介して、室内親機200へ出力する。
カメラ306は、玄関付近の映像(または画像)を撮影し、撮影した映像をデジタル映像データに変換して、画像処理部307へ出力する。
画像処理部307は、カメラ306から出力されるデジタル映像データを、アナログ映像データに変換し、変換したアナログ映像データを制御部312へ出力する。なお、画像処理部307は、アナログ映像データに対して、画質の調整、ノイズキャンセル、画像圧縮処理などの所定の画像処理を行っても良い。
照度検知部316は、例えば、外光の明るさを検知するセンサである。照度検知部316は、外光の明るさを示す情報を制御部312へ出力する。
照明部304は、例えば、来訪者を照らすLEDライトである。照明部304は、制御部312から出力される指示に基づいて、LEDライトを点灯させる。
操作部305は、建物内の居住者を呼び出すための呼出ボタンを含む。操作部305は、ユーザ(例えば、建物への来訪者)の操作を受けつけ、ユーザの操作内容を示す操作情報を着信検出回路309へ出力する。
ドアホンインタフェース308は、室内親機200と有線接続し、室内親機200との信号の送受信を行うインタフェースである。
AM信号変復調部311は、制御部312から出力される制御コマンドをAM変調してAM信号を生成する。AM信号変復調部311は、ドアホンインタフェース308を介して、生成したAM信号を室内親機200へ出力する。制御部312から出力される制御コマンドは、例えば、室内親機200の呼出しを示す制御コマンドを含む。
また、AM信号変復調部311は、ドアホンインタフェース308を介して、室内親機200から出力されるAM信号を復調し、制御コマンドを生成する。AM信号変復調部311は、生成した制御コマンドを制御部312へ出力する。室内親機200から出力されるAM信号は、照明部304のオン/オフの制御、および、カメラ306の画質調整の命令を含む。
FM信号変調部310は、制御部312から出力されるアナログ映像データをFM変調してFM信号を生成する。FM信号変調部310は、ドアホンインタフェース308を介して、生成したFM信号を室内親機200へ出力する。制御部312から出力されるアナログ映像データは、例えば、カメラ306により撮影された映像の映像データを含む。なお、FM信号変調部310は、画像処理部307からアナログ映像データを取得し、FM信号を生成しても良い。
着信検出回路309は、呼出ボタンが押下されたことを示す操作情報を操作部305から取得した場合、来訪者の存在を示す着信信号を生成し、ドアホンインタフェース308を介して、室内親機200へ出力する。また、着信検出回路309は、着信信号を制御部312へ出力する。
制御部312は、例えば、着信検出回路309から出力される着信信号、ドアホンインタフェース308を介して室内親機200から取得する信号等に基づいて、玄関子機300の各部を制御する。
例えば、制御部312は、照明部304の点灯の指示を含む制御コマンドに基づいて、照明部304に対して、照明を点灯する指示を行う。あるいは、制御部312は、照度検知部316から出力される、外光の明るさを示す情報に基づいて、照明の点灯の要否を判定し、照明部304に対して、照明を点灯する指示を行っても良い。
記憶部313は、制御部312から出力される各種情報、および、制御部312が参照する各種情報を記憶する。例えば、記憶部313は、室内親機200と玄関子機300との間で行われた来訪者との応対の記録の情報を記憶する。なお、室内親機200の記憶部215において、応対の記録の情報が記憶される場合、記憶部313は、応対の記録の情報を記憶しなくても良い。
電源部314は、内部回路(例えば、玄関子機300の各部)に対して電源を供給する。
玄関子機300が室内親機200からの電源の供給を受けつける場合、電源部314には、ドアホンインタフェース308を介して、室内親機200から電源が供給される。例えば、室内親機200は、着信信号を取得した場合に、玄関子機300へ電源の供給を開始する。電源部314が、室内親機200から電源の供給を受け、内部回路に電源を供給することにより、例えば、カメラ306により撮影された映像の映像データおよび/またはマイク301により集音された音声の音声データの室内親機200への送信が開始される。この場合、室内親機200から電源が供給されることが、玄関子機300における応答開始のトリガとなる。
なお、玄関子機300がバッテリ駆動の場合、電源部314には、バッテリ315から電源が供給されても良い。
以上説明したドアホンシステム100における、来訪者に対する応対の動作概要を説明する。
<来訪者に対する応対の動作概要>
来訪者が、操作部305の呼出ボタンを押下すると、着信検出回路309は、着信信号を生成し、ドアホンインタフェース308を介して、室内親機200へ出力する。室内親機200の制御部214は、玄関子機300から着信信号を受信し、建物内の居住者に着信がある旨を通知する。例えば、制御部214は、着信音をスピーカ202から出力し、表示部204へメッセージを表示することにより、建物内の居住者に通知する。
居住者が、着信に対して応答を行うことを示す操作を操作部205に対して行うと、親機電源部216は、制御部214の制御により、玄関子機300への電源の供給を開始する。また、制御部214は、マイク201が集音した音声のデータを含む信号を玄関子機300へ出力する。なお、以下では、マイク201が集音した音声を、室内親機200の音声と記載する。
玄関子機300の電源部314が、室内親機200から電源の供給を受け、各部に電源の供給を開始したことをトリガとして、制御部312は、カメラ306が撮影した映像のデータ、および、マイク301が集音した音声のデータを取得する。その際、制御部312は、照度検知部316から出力される、外光の明るさを示す情報に基づいて、照明の点灯の要否を判定し、照明部304に対して、照明を点灯する指示を行っても良い。あるいは、制御部312は、照明部304の点灯の指示を含む制御コマンドに基づいて、照明部304に対して、照明を点灯する指示を行っても良い。
制御部312は、取得したデータを含む信号を室内親機200へ出力する。なお、以下では、カメラ306が撮影した映像、および、マイク301が集音した音声をそれぞれ、玄関子機300の映像、および、玄関子機300の音声と記載する。
また、制御部312は、室内親機200から取得する信号に基づき、室内親機200の音声をスピーカ302から出力する。
制御部214は、玄関子機300から取得する信号に基づき、玄関子機300の映像を表示部204へ表示し、玄関子機300の音声をスピーカ202から出力する。
以上のように、ドアホンシステム100において、建物内の居住者と来訪者が、音声および映像による通話(ドアホン通話)を行うことによって、来訪者に対する応対が行われる。
また、ドアホンシステム100では、室内親機200が、玄関子機300から受信した着信信号を外部のスマートフォン600に通信部212を介して転送することによって、スマートフォン600の所有者が、来訪者に対する応対を行っても良い。
具体的には、室内親機200の制御部214は、玄関子機300から受信した着信信号をスマートフォン600に転送する。また、親機電源部216は、制御部214の制御により、玄関子機300への電源の供給を開始する。スマートフォン600は、受信した着信信号に基づき、スマートフォン600のスピーカから着信音を出力し、表示部に着信の旨を表示する。
スマートフォン600の所有者が、着信に対して応答を行うことを示す操作を操作部に対して行うと、スマートフォン600は、応答信号を室内親機200へ送信する。また、スマートフォン600は、マイクが集音した音声のデータを含む信号を室内親機200へ送信する。室内親機200の制御部214は、スマートフォン600から受信した信号を玄関子機300へ転送する。なお、以下では、スマートフォン600のマイクが集音した音声を、スマートフォン600の音声と記載する。
玄関子機300は、上述した建物内の居住者が来訪者に応対する例と同様に、電源部314が、室内親機200から電源の供給を受け、各部に電源の供給を開始したことをトリガとして、玄関子機300の映像、および、玄関子機300の音声のデータを含む信号を室内親機200へ出力する。その際、制御部312は、照度検知部316から出力される、外光の明るさを示す情報に基づいて、照明の点灯の要否を判定し、照明部304に対して、照明を点灯する指示を行っても良い。あるいは、制御部312は、照明部304の点灯の指示を含む制御コマンドに基づいて、照明部304に対して、照明を点灯する指示を行っても良い。照明部304の点灯の指示を含む制御コマンドは、スマートフォン600から取得する信号に含まれていても良い。
室内親機200の制御部214は、玄関子機300から取得した信号をスマートフォン600へ転送する。
また、制御部312は、スマートフォン600から取得する信号に基づき、スマートフォン600の音声をスピーカ302から出力する。
スマートフォン600は、玄関子機300から取得する信号に基づき、玄関子機300の映像を表示部へ表示し、玄関子機300の音声をスピーカから出力する。
なお、上述では、室内親機200が、玄関子機300から受信した着信信号を外部のスマートフォン600に通信部212を介して転送する例について説明した。本開示はこれに限定されない。例えば、室内親機200が、玄関子機300から受信した着信信号を他の室内親機200に転送しても良い。例えば、図1において、建物Bの来訪者が玄関子機300Bを操作して、室内親機200Bに呼出しを行った場合、玄関子機300Bは、玄関子機300Bから受信した着信信号を室内親機200Aに転送しても良い。そして、建物Aの居住者が、室内親機200Aを介して、建物Bの来訪者に対する応対を行っても良い。
以上説明したドアホンシステム100において、建物の内部に配置される室内親機200は、玄関子機300から取得する画像を表示する表示部と、建物の内部を撮影するカメラ210と、カメラ210が撮影した画像を含むデータを通信相手に対して送信する通信部212を備える構成を採る。この構成により、ドアホンシステム100のユーザ、例えば、建物の居住者に対して、利便性の高い様々な機能を提供する。以下では、その機能を用いた動作の例について説明する。
<第1の動作例>
第1の動作例は、ドアホンシステム100の室内親機200が有するカメラ210を介して、室内親機200が配置される建物の内部をモニタする例である。以下では、建物Bの室内に配置される室内親機200Bを用いて、建物Aの室内に配置される室内親機200Aを介して、建物Aの内部をモニタする例を説明する。
建物Bに在宅し、建物Aの内部のモニタを要求するユーザは、室内親機200Bの操作部205を操作し、建物Aのモニタを要求することを示す要求信号を室内親機200Aに対して送信する。室内親機200Aの通信部212は、要求信号を受信し、室内親機200Aの制御部214へ出力する。制御部214は、要求信号を取得した場合、室内親機200Aのカメラ210が撮影した映像を、画像処理部211を介して、取得する。そして、室内親機200Aの制御部214は、カメラ210が撮影した映像を含むデータを、室内親機200Aの通信部212を介して、室内親機200Bに対して送信する。なお、以下では、室内親機200Aのカメラ210が撮影した映像を、室内親機200Aの映像と記載する。
室内親機200Bの通信部212は、室内親機200Aの映像を含むデータを室内親機200Aから受信し、室内親機200Bの制御部214へ出力する。室内親機200Bの制御部214は、室内親機200Aの映像を室内親機200Bの表示部204へ表示する。
これにより、建物Bに在宅するユーザは、室内親機200Bの表示部204に表示される、室内親機200Aの映像をモニタすることができる。
同様に、建物Aに在宅するユーザは、建物Bのモニタを要求する場合、室内親機200Aの操作部205を操作することによって、室内親機200Aの表示部204に表示される、室内親機200Bのカメラ210が撮影した映像(室内親機200Bの映像)をモニタすることができる。
なお、上述した例では、室内親機200(200Aまたは200B)を用いて、建物の室内をモニタする例について説明した。本開示はこれに限定されない。例えば、ユーザは、スマートフォン600を用いて、建物の室内のモニタを行っても良い。
具体的には、ユーザは、スマートフォン600のタッチパネル付き液晶ディスプレイに表示される画像ボタンを操作し、建物Aのモニタを要求することを示す要求信号を室内親機200Aに対して送信しても良い。この場合、室内親機200Aの制御部214は、室内親機200Aの映像を含むデータを、室内親機200Aの通信部212を介して、スマートフォン600に対して送信する。
これにより、スマートフォン600を所有するユーザは、スマートフォンの表示部(例えば、液晶ディスプレイ)に表示される、室内親機200Aの映像をモニタすることができる。
同様に、スマートフォン600を所有するユーザは、スマートフォン600の画像ボタンを操作することによって、スマートフォンの表示部(例えば、液晶ディスプレイ)に表示される、室内親機200Bの映像をモニタすることができる。
以上、第1の動作例では、室内親機200が有するカメラ210が撮影した室内の映像をモニタする例を説明した。これにより、室内親機200が配置される建物を遠隔でモニタすることができるため、例えば、建物Aに居住する夫婦が、室内親機200Aを操作して、建物Bに居住する祖父母の安否を確認することができる。また、例えば、建物Aに居住する子供が留守番をしている場合、その子供の親が外出先にてスマートフォン600を操作し、子供が留守番している様子を確認することができる。
<第1の動作例のバリエーション>
上述した第1の動作例では、室内親機200が有するカメラ210によって撮影された室内の映像を遠隔でモニタする例について説明した。本開示はこれに限定されない。以下では、第1の動作例のバリエーションとして、室内の映像とは異なる情報を遠隔でモニタする例について説明する。
<第1の例>
第1に、ドアホンシステム100によって行われた、来訪者との応対記録の情報を遠隔でモニタする例を説明する。
具体的には、室内親機200の制御部214は、来訪者との応対記録(例えば、玄関子機300から呼出しがあった時刻、呼出しに対して応対を行ったか否かを示す情報、および、応対の際の音声)を記憶部215に記憶する。そして、制御部214は、通信部212を介して取得する、応対記録の要求を示す要求信号に応じて、記憶部215に記憶された応対記録を、通信部212を介して、送信する。
例えば、建物Bに在宅し、建物Aの応対記録を要求するユーザは、室内親機200Bの操作部205を操作し、建物Aの応対記録の要求を示す要求信号を室内親機200Aに対して送信する。室内親機200Aの通信部212は、要求信号を受信し、室内親機200Aの制御部214へ出力する。制御部214は、要求信号を取得した場合、室内親機200Aの記憶部215に記憶された応対記録を読み出す。そして、室内親機200Aの制御部214は、応対記録を含むデータを、室内親機200Aの通信部212を介して、室内親機200Bに対して送信する。
室内親機200Bの通信部212は、応対記録を含むデータを室内親機200Aから受信し、室内親機200Bの制御部214へ出力する。室内親機200Bの制御部214は、応対記録を室内親機200Bの表示部204へ表示する。例えば、応対記録は、文字情報によって表示される。
これにより、建物Bに在宅するユーザは、室内親機200Bの表示部204に表示される、室内親機200Aの記憶部215に記憶された応対記録をモニタすることができる。
同様に、建物Aに在宅するユーザは、建物Bの応対記録のモニタを要求する場合、室内親機200Aの操作部205を操作することによって、室内親機200Aの表示部204に表示される、室内親機200Bの記憶部215に記憶された応対記録をモニタすることができる。
なお、上述した例では、室内親機200(200Aまたは200B)を用いて、応対記録をモニタする例について説明した。本開示はこれに限定されない。例えば、ユーザは、スマートフォン600を用いて、応対記録のモニタを行っても良い。
具体的には、ユーザは、スマートフォン600の画像ボタンを操作し、建物Aの応対記録の要求を示す要求信号を室内親機200Aに対して送信しても良い。この場合、室内親機200Aの制御部214は、室内親機200Aの記憶部215に記憶された応対記録を含むデータを、室内親機200Aの通信部212を介して、スマートフォン600に対して送信する。
これにより、スマートフォン600を所有するユーザは、スマートフォンの表示部(例えば、液晶ディスプレイ)に表示される、室内親機200Aの記憶部215に記憶された応対記録をモニタすることができる。
同様に、スマートフォン600を所有するユーザは、スマートフォン600の画像ボタンを操作することによって、スマートフォンの表示部(例えば、液晶ディスプレイ)に表示される、室内親機200Bの記憶部215に記憶された応対記録をモニタすることができる。
<第2の例>
第2に、建物に設置されるセンサ700が検知する情報(以下、検知情報と記載する)を遠隔でモニタする例を説明する。建物に設置されるセンサ700とは、建物内の人の有無、人の動きを検知するセンサであり、例えば、建物のドアの開閉の有無を検知するドアセンサおよび室内の人の動きを検知するモーションセンサである。また、検知情報とは、例えば、建物内の人の有無、人の動きを示す情報であり、例えば、1日単位、1週間単位などの予め決められた単位時間の履歴を含む。
具体的には、室内親機200の制御部214は、通信部212を介して、検知情報を取得する。そして、制御部214は、通信部212を介して取得する、検知情報の要求を示す信号に応じて、通信部212を介して、検知情報を送信する。
例えば、建物Bに在宅し、建物Aの検知情報を要求するユーザは、室内親機200Bの操作部205を操作し、建物Aの検知情報の要求を示す要求信号を室内親機200Aに対して送信する。室内親機200Aの通信部212は、要求信号を受信し、室内親機200Aの制御部214へ出力する。制御部214は、要求信号を取得した場合、室内親機200Aの通信部212に接続する建物Aのセンサ700Aから、建物Aの検知情報を取得する。そして、室内親機200Aの制御部214は、建物Aの検知情報を含むデータを、室内親機200Aの通信部212を介して、室内親機200Bに対して送信する。
室内親機200Bの通信部212は、建物Aの検知情報を含むデータを室内親機200Aから受信し、室内親機200Bの制御部214へ出力する。室内親機200Bの制御部214は、建物Aの検知情報を室内親機200Bの表示部204へ表示する。例えば、検知情報は、文字情報によって表示される。
これにより、建物Bに在宅するユーザは、室内親機200Bの表示部204に表示される、建物Aの検知情報をモニタすることができる。
同様に、建物Aに在宅するユーザは、建物Bの検知情報を要求する場合、室内親機200Aの操作部205を操作することによって、室内親機200Aの表示部204に表示される、室内親機200Bの記憶部215に記憶された応対記録をモニタすることができる。
なお、上述した例では、室内親機200(200Aまたは200B)を用いて、検知情報をモニタする例について説明した。本開示はこれに限定されない。例えば、ユーザは、スマートフォン600を用いて、検知情報のモニタを行っても良い。
具体的には、ユーザは、スマートフォン600の画像ボタンを操作し、建物Aの検知情報の要求を示す要求信号を室内親機200Aに対して送信しても良い。この場合、室内親機200Aの制御部214は、建物Aの検知情報を含むデータを、室内親機200Aの通信部212を介して、スマートフォン600に対して送信する。
これにより、スマートフォン600を所有するユーザは、スマートフォンの表示部(例えば、液晶ディスプレイ)に表示される、建物Aの検知情報をモニタすることができる。
同様に、スマートフォン600を所有するユーザは、スマートフォン600の画像ボタンを操作することによって、スマートフォンの表示部(例えば、液晶ディスプレイ)に表示される、建物Bの検知情報をモニタすることができ、外部から建物内の人物の安否等を簡易に確認できる。
なお、上述では、ユーザが検知情報を要求する場合に、検知情報がユーザに送信される例について説明した。本開示はこれに限定されない。例えば、センサ700が建物内の人の存在および/または人の動きを検知した場合に、室内親機200が、予め登録されているユーザのスマートフォン600または予め登録されている他の室内親機200へ検知情報を送信しても良い。これにより、外部から建物内の人物の安否等を簡易に確認できる。
<第2の動作例>
第2の動作例は、ドアホンシステム100の室内親機200を介して、室内親機200が配置される建物に居住する居住者等と通話を行う例である。以下では、建物Bの室内に配置される室内親機200Bを用いて、建物Aの室内に配置される室内親機200Aを介して、建物Aの居住者とビデオ通話を行う例を説明する。
建物Bに在宅し、建物Aの居住者とのビデオ通話を要求するユーザは、室内親機200Bの操作部205を操作し、建物Aの居住者とのビデオ通話を要求することを示す信号(以下、発信信号と記載する)を室内親機200Aに対して送信する。室内親機200Aの通信部212は、発信信号を受信し、室内親機200Aの制御部214へ出力する。制御部214は、発信信号を取得した場合、つまり、着信があった場合、室内親機200Aのスピーカ202から着信があったことを示す着信音を出力し、着信があったことを示すメッセージを表示部204に表示させる。
着信音を確認した建物Aの居住者は、室内親機200Aの操作部205に対して、応答することを示す操作を行う。室内親機200Aの制御部214は、着信に対して応答することを示す操作情報を操作部205から取得した場合、カメラ210を起動させる。そして、室内親機200Aの制御部214は、カメラ210が撮影した映像と、マイク201が集音した建物Aの居住者が発する音声とを含むビデオ通話データを、室内親機200Aの通信部212を介して、室内親機200Bに対して送信する。
室内親機200Bの通信部212は、ビデオ通話データを室内親機200Aから受信し、室内親機200Bの制御部214へ出力する。室内親機200Bの制御部214は、ビデオ通話データに含まれる映像を室内親機200Bの表示部204へ表示し、音声を室内親機200Bのスピーカ202から出力する。
同様に、室内親機200Aの通信部212は、ビデオ通話データを室内親機200Bから受信し、室内親機200Aの制御部214へ出力する。室内親機200Aの制御部214は、ビデオ通話データに含まれる映像を室内親機200Aの表示部204へ表示し、音声を室内親機200Aのスピーカ202から出力する。
これにより、建物Bに在宅するユーザは、建物Aの居住者とのビデオ通話を行うことができる。
同様に、建物Aに在宅するユーザは、室内親機200Aの操作部205を操作することによって、建物Bの居住者とのビデオ通話を行うことができる。
なお、上述した例では、室内親機200間のビデオ通話の例について説明した。本開示はこれに限定されない。例えば、ユーザは、スマートフォン600を用いて、室内親機200とのビデオ通話を行っても良い。
具体的には、ユーザは、スマートフォン600の画像ボタンを操作し、建物Aの居住者とのビデオ通話を要求することを示す発信信号を室内親機200Aに対して送信しても良い。この場合、室内親機200Aの制御部214は、ビデオ通話データを、室内親機200Aの通信部212を介して、スマートフォン600に対して送信する。
これにより、スマートフォン600を所有するユーザは、建物Aの居住者とのビデオ通話を行うことができる。
同様に、スマートフォン600を所有するユーザは、建物Bの居住者とのビデオ通話を行うことができる。
また、建物に在宅するユーザが、室内親機200を用いて、スマートフォン600の所有者とのビデオ通話を要求することを示す発信信号を、スマートフォン600に対して送信し、室内親機200とスマートフォン600との間のビデオ通話を行っても良い。
<第2の動作例のバリエーション>
次に、第2の動作例のバリエーションとして、ビデオ通話中に来訪者が玄関子機300Aを用いて室内親機200Aに呼出しを行った場合に、呼出しに対する切替動作のバリエーションを説明する。
<バリエーション1>
バリエーション1は、玄関子機300Aからの呼出しに対する応対をビデオ通話よりも優先する例である。
図4は、玄関子機からの呼出しに対する切替え動作の第1の例を示すシーケンス図である。図4には、室内親機200A、玄関子機300Aおよびスマートフォン600の処理と、室内親機200Aの表示部204に表示される画面P1〜P3、および、スマートフォン600の表示部に表示される画面Q1が一例として示される。
ステップS101にて、室内親機200Aは、ユーザ(例えば、建物Aの居住者)からスマートフォン600とのビデオ通話の要求を示す操作を受けつけ、スマートフォン600を呼び出す。
画面P1は、ステップS101にて室内親機200Aの表示部204に表示される、ビデオ通話の要求を示す操作を受けつける画面の一例である。画面P1には、「おとうさんのスマートフォン」、「おかあさんのスマートフォン」、および、「おじいさんの家」という3つのビデオ通話の発信先が示される。「おとうさんのスマートフォン」および「おかあさんのスマートフォン」は、それぞれ、建物Aに居住する家族の夫婦が所有するスマートフォン600である。「おじいさんの家」は、祖父母が居住する建物Bに配置される室内親機200Bである。これらの発信先は、予め、室内親機200Aに登録される。
例えば、「おかあさんのスマートフォン」へ発信するユーザ(例えば、建物Aに居住する家族の子供)は、母親が所有するスマートフォン600へ発信することを示す操作を行うことにより、母親が所有するスマートフォン600を呼び出す。例えば、この操作は、表示部204に重畳される操作部205において、「おかあさんのスマートフォン」の表示部分を選択することにより行われる。
ステップS102にて、スマートフォン600を所有する母親は、スマートフォン600を操作し、室内親機200Aへ応答する。
そして、ステップS103にて、室内親機200Aとスマートフォン600は、ビデオ通話を開始する。その際、室内親機200Aのスピーカ202から出力される音声は、スマートフォン600の音声である。
画面P2は、ステップS103にてビデオ通話が開始された後に、表示部204に表示される画面の一例である。画面P2には、通話相手(図4の例では母親)のアイコン、スマートフォン600のカメラが撮影する映像、および、室内親機200Aのカメラ210が撮影する映像が表示される。
ステップS104にて、玄関子機300Aは、来訪者からの操作(例えば、呼出ボタンの押下)を受けつけ、室内親機200Aを呼び出す。
ステップS105にて、室内親機200Aは、ステップS103において開始されたビデオ通話を終了し、玄関子機300Aに対する応答を行う。その際、室内親機200Aは、ビデオ通話を終了することを示す指示をスマートフォン600へ送信する。
ステップS106にて、スマートフォン600は、室内親機200Aからビデオ通話を終了することを示す指示を受け付け、ビデオ通話を終了することを示すメッセージを表示し、ビデオ通話を終了する。
画面Q1は、スマートフォン600の表示部に表示されるメッセージ画面の一例である。画面Q1のようなメッセージが表示されることにより、スマートフォン600の所有者(図4の例では、母親)は、室内親機200Aにおいて来訪者の応対が行われていることを把握する。
ステップS107にて、室内親機200Aは、玄関子機300Aに対する応答(ドアホン通話)を開始する。その際、室内親機200Aのスピーカ202から出力される音声は、玄関子機300Aの音声である。
画面P3は、ステップS107にてドアホン通話が開始された後に、表示部204に表示される画面の一例である。画面P3には、玄関子機300Aのカメラ306が撮影する映像が表示される。
なお、上述したステップS105では、室内親機200Aが、自動的にビデオ通話を終了し、玄関子機300Aに対する応答を行う例を説明した。本開示は、これに限定されない。例えば、室内親機200Aは、玄関子機300Aからの呼出しを示す着信音をスピーカ202から出力しても良い。着信音によって、ユーザ(例えば、建物Aの居住者)に対して、ビデオ通話からドアホン通話へ切替えることが通知される。室内親機200Aは、着信音を出力した後、玄関子機300Aに対する応答を行うために、ビデオ通話を終了し、ドアホン通話へ切替えても良い。なお、この場合、着信音は、1回程度であっても良いし、着信音の音量は、比較的小さくても良い。
<バリエーション2>
バリエーション2は、ピクト表示を用いて、玄関子機300Aからの呼出しを通知する例である。
図5は、玄関子機からの呼出しに対する切替え動作の第2の例を示すシーケンス図である。図5には、室内親機200A、玄関子機300Aおよびスマートフォン600の処理と、表示画面の一例が示される。なお、図5において、図4と同様の処理、および、同様の表示画面については同一の符番を付し、説明を省略する。
図5は、図4に対して、ステップS201、および、ステップS201における表示画面である画面P4が追加されている。ステップS201は、ステップS104にて、玄関子機300Aは、来訪者からの操作(例えば、呼出ボタンの押下)を受けつけ、室内親機200Aを呼び出した後に実行される処理である。以下、追加された点について説明する。
ステップS201にて、室内親機200Aは、玄関子機300Aからの呼出しがあることを示す割込み画面を表示部204に表示する。
画面P4は、ステップS201にて表示される割込み画面の一例である。画面P4には、玄関子機300Aからの呼出しがあることを示すピクト表示として、画面P2に対して、「ドアホン着信中」という文字情報が割込んで表示される。なお、割込み画面が表示される段階にて、室内親機200Aのスピーカ202から出力される音声は、スマートフォン600の音声である。
画面P4を確認した室内親機200Aのユーザは、応答することを示す操作(例えば、ピクト表示部分をタッチする操作)を行うことにより、玄関子機300Aへの応答を開始する。そして、シーケンスは、ステップS105へ移行する。
なお、上述したステップS201では、室内親機200Aが、玄関子機300Aからの呼出しがあることを示す割込み画面を表示部204に表示する例を説明した。本開示は、これに限定されない。例えば、室内親機200Aは、割込み画面を表示部204に表示し、玄関子機300Aからの呼出しを示す着信音をスピーカ202から出力しても良い。室内親機200Aのユーザは、表示部204の割込み画面と着信音を確認し、応答することを示す操作を行っても良い。なお、この場合、着信音は、1回程度であっても良いし、着信音の音量は、比較的小さくても良い。
<バリエーション3>
バリエーション3は、玄関子機300Aの映像を用いて、玄関子機300Aからの呼出しを通知する例である。
図6は、玄関子機からの呼出しに対する切替え動作の第3の例を示すシーケンス図である。図6には、室内親機200A、玄関子機300Aおよびスマートフォン600の処理と、表示画面の一例が示される。なお、図6において、図4と同様の処理、および、同様の表示画面については同一の符番を付し、説明を省略する。
図6は、図4に対して、ステップS301、および、ステップS301における表示画面である画面P5が追加されている。ステップS301は、ステップS104にて、玄関子機300Aは、来訪者からの操作(例えば、呼出ボタンの押下)を受けつけ、室内親機200Aを呼び出した後に実行される処理である。以下、追加された点について説明する。
ステップS301にて、室内親機200Aは、玄関子機300Aからの呼出しがあることを示す割込み画面を表示部204に表示する。
画面P5は、ステップS301にて表示される割込み画面の一例である。画面P5では、画面P2の室内親機200Aのカメラ210の映像の代わりに、玄関子機300Aのカメラ306の映像が割り込んで表示される。この割込み表示は、玄関子機300Aからの呼出しがあることを示す表示である。なお、割込み画面が表示される段階にて、室内親機200Aのスピーカ202から出力される音声は、スマートフォン600の音声である。
画面P5を確認した室内親機200Aのユーザは、応答することを示す操作(例えば、玄関子機300Aのカメラ306の映像の表示部分をタッチする操作)を行うことにより、玄関子機300Aへの応答を開始する。そして、シーケンスは、ステップS105へ移行する。
なお、上述したステップS301では、室内親機200Aが、玄関子機300Aからの呼出しがあることを示す割込み画面を表示部204に表示する例を説明した。本開示は、これに限定されない。例えば、室内親機200Aは、割込み画面を表示部204に表示し、玄関子機300Aからの呼出しを示す着信音をスピーカ202から出力しても良い。室内親機200Aのユーザは、表示部204の割込み画面と着信音を確認し、応答することを示す操作を行っても良い。なお、この場合、着信音は、1回程度であっても良いし、着信音の音量は、比較的小さくても良い。
なお、上述した各バリエーションでは、室内親機200Aのビデオ通話の通話相手が、スマートフォン600である例について説明した。本開示は、これに限定されない。例えば、室内親機200Aのビデオ通話の通話相手は、室内親機200B(例えば、画面P1に示した「おじいさんの家」)であっても良い。
なお、上述した各バリエーションでは、室内親機200Aがスマートフォン600を呼出す例について説明した。本開示はこれに限定されない。例えば、スマートフォン600が室内親機200Aを呼び出しても良い。
<本実施の形態のまとめ>
以上説明したように、本実施の形態におけるドアホンシステム100において、建物の内部に配置される室内親機200は、建物の内部を撮影するカメラ210と、カメラ210が撮影した画像を含むデータを通信相手に対して送信する通信部212を備える構成を採る。この構成により、家族の生活状況を外部から確認でき、利便性を向上させることができる。
例えば、本実施の形態におけるドアホンシステム100を用いると、夫婦とその子供のみが同居し、共に仕事に従事する夫婦が、留守番中の子供の様子を外部から確認できる。
また、本実施の形態におけるドアホンシステム100を用いると、夫婦世帯と祖父母世帯が遠方で離れて生活しているような場合に、夫婦世帯が、祖父母世帯の様子を外部から確認できたり、あるいは、祖父母世帯とのコミュニケーションを簡易に図ったりすることができる。
本開示はソフトウェア、ハードウェア、又は、ハードウェアと連携したソフトウェアで実現することが可能である。
上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、部分的に又は全体的に、集積回路であるLSIとして実現され、上記実施の形態で説明した各プロセスは、部分的に又は全体的に、一つのLSI又はLSIの組み合わせによって制御されてもよい。LSIは個々のチップから構成されてもよいし、機能ブロックの一部または全てを含むように一つのチップから構成されてもよい。LSIはデータの入力と出力を備えてもよい。LSIは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路、汎用プロセッサ又は専用プロセッサで実現してもよい。また、LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現されてもよい。さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、開示の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。