JP2019146100A - 通信切替システム、通信切替方法および通信切替プログラム - Google Patents

通信切替システム、通信切替方法および通信切替プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】移動通信端末と子機との間の不必要な無線接続への切り替えを抑止することが可能な通信切替システムを提供する。【解決手段】子機201が移動通信端末100を経由してWAN通信を行う際に、移動通信端末100との間のLAN接続に関し、子機201との間の有線LAN通信時における最大通信速度が無線LAN通信時における最大通信速度以上に速い場合には、有線LAN通信とし、逆に、無線LAN通信時における最大通信速度よりも遅い場合には、第1の実通信速度取得部14により取得した子機201との間の有線LAN通信時および無線LAN通信時におけるそれぞれのLAN側の実通信速度に関する情報と第2の実通信速度取得部15により取得した無線WAN通信時における無線WAN側の実通信速度に関する情報とに基づいて、移動通信端末100と子機201との間のLAN通信を、有線LAN通信とするか又は無線LAN通信とするかを決定する。【選択図】 図1

Description

本発明は、通信切替システム、通信切替方法および通信切替プログラムに関し、特に、移動通信端末と子機とが有線・無線のいずれでもLAN接続することが可能な場合に、適切な通信状態のWAN通信を可能にしつつ、他の通信機器の無線電波への影響も最小限に抑えることが可能な有線LAN接続または無線LAN接続に切り替える通信切替システム、通信切替方法および通信切替プログラムに関する。
本発明に関連する現状のスマートフォン等の移動通信端末は、無線LAN通信機能、公衆無線LAN通信機能、LTE(Long Term Evolution)通信機能の他に、USB(Universal Serial Bus)接続による有線LAN(Local Area Network)接続機能も搭載している。以下では、公衆無線LAN通信およびLTE通信をWAN(Wide Area Network)通信と称する。そして、移動通信端末の使用方法として、当該移動通信端末に帰属した複数の子機同士が、当該移動通信端末を介して無線LAN通信や有線LAN通信を行う方法や、帰属した子機から当該移動通信端末を介してWAN通信によってインターネット等の外部回線に接続する方法が知られている。
移動通信端末と子機との間は、有線・無線のいずれのLAN接続方法を用いても接続することが可能である。そこで、ユーザの利用状況に応じて、有線接続、無線接続のいずれのLAN接続にも手動で切り替えることが可能であるばかりではなく、通信品質に応じて、有線接続、無線接続のいずれのLAN接続にも自動的に切り替えたりすることも可能である。
通信品質に応じて、有線接続、無線接続のいずれのLAN接続にも自動的に切り替える例としては、特許文献1の特開2002−319947号公報「通信システムおよび家庭内通信ネットワーク」や特許文献2の特開2007−221564号公報「通信装置、通信システムおよび方法」等が知られている。これらの特許公報に記載の技術では、有線接続、無線接続それぞれにおけるLAN接続の通信品質に応じて、有線接続と無線接続とを自動的に切り替えるように制御している。例えば、有線接続時に通信の途絶が発生した場合には、有線接続から無線接続に切り替えるようにLAN接続を制御し、また、無線接続時に無線電波の受信レベルが低下した場合には有線接続に切り替えるようにLAN接続を制御している。
特開2002-319947号公報 特開2007−221564号公報
しかしながら、前記特許文献1や前記特許文献2等に記載されている本発明に関連する現状の技術においては、次のような課題がある。
第1番目の課題として、移動通信端末と子機との間のLAN接続の接続経路が固定されてしまうことが挙げられる。近年、無線通信の高速化が急速に進んできており、必ずしも、有線通信の方が高速に通信することが可能であるとは限らない。しかし、現状の技術においては、例えば、ユーザの設定によって有線接続が優先されている時には、子機とのLAN通信は常に有線を用いて通信するので、使用環境によっては無線通信の方がより高速になる場合であっても、無線通信を使用することができない。
第2番目の課題として、無線通信環境への影響が挙げられる。移動携帯端末の普及に伴って、手軽にインターネット等を楽しめるようになった半面、電波状況の混雑度の増加による通信性能の劣化が問題となっている。したがって、移動通信端末と子機との間のLAN接続の接続経路として単純に無線接続を優先してしまうと、有線を用いて接続することが可能な環境においても、無線電波を用いて通信することになるので、有限である無線の通信チャネルを不必要に占有してしまう。その結果、電波状態によっては、自身の通信における無線通信速度が遅くなるだけでなく、周囲の通信機器の通信速度にも影響を及ぼしてしまう。周囲の通信機器への影響を最小限に抑えるためにも、必要な時に必要な分だけ無線通信を行うという適切な使用方法を確立しなければならない。
例えば、前記特許文献1や前記特許文献2に記載の技術においては、前述したように、移動通信端末と子機との間を有線と無線との双方で接続された状態に設定して、通信品質に応じて、有線通信と無線通信とを自動的に切り替えるという技術を提供している。したがって、場合によっては、前述した第1番目の課題を解消することができる可能性があるものの、前述した第2番目の課題を解決することができない。何故ならば、現状の技術においては、移動通信端末と子機とのLAN通信として無線通信を行っている場合には、たとえ、有線通信が可能な状態にあったとしても、無線通信用の電波状況(通信品質)が劣化していなければ、常に無線接続を継続して使用することになるので、無駄に無線通信の帯域を占有してしまい、電波状況の混雑度の解消には至らず、適切な無線通信の使用方法とはならないからである。
(本発明の目的)
本開示の目的は、上述した課題に鑑み、不必要な無線接続への切り替えを抑止し、無線通信を必要とする状況が発生していることが確認できた場合に無線接続に切り替えることが可能な通信切替システム、通信切替方法および通信切替プログラムを提供することにある。
前述の課題を解決するため、本発明による通信切替システム、通信切替方法および通信切替プログラムは、主に、次のような特徴的な構成を採用している。
(1)本発明による通信切替システムは、
有線LAN(Local Area Network)通信機能、無線LAN通信機能および無線WAN(Wide Area Network)通信機能を備え、有線LAN通信機能または無線LAN通信機能のいずれでも、帰属する子機との間でLAN通信を行うことができ、前記有線LAN通信機能、前記無線LAN通信機能または前記無線WAN通信機能における通信状況に応じ、前記子機との間のLAN通信の接続経路を有線LAN通信または無線LAN通信に切り替える移動通信端末を有し、
移動通信端末は、
前記子機との間の有線LAN通信時および無線LAN通信時におけるそれぞれのLAN側の最大通信速度に関する情報と、前記子機との間の有線LAN通信時および無線LAN通信時におけるそれぞれのLAN側の実通信速度に関する情報と、前記子機の当該移動通信端末を介した無線WAN通信時における無線WAN側の実通信速度に関する情報とに基づいて前記通信状況を判断し、
前記子機との間の有線LAN通信時における最大通信速度が、無線LAN通信時における最大通信速度以上に速い場合には、有線LAN通信を用いて前記子機とのLAN通信を行い、
一方、前記子機との間の有線LAN通信時における最大通信速度が、無線LAN通信時における最大通信速度よりも遅い場合には、有線LAN通信時および無線LAN通信時におけるそれぞれのLAN側の実通信速度に関する情報と、無線WAN通信時における無線WAN側の実通信速度に関する情報とに基づいて、当該移動通信端末と前記子機との間のLAN通信を、有線LAN通信とするかまたは無線LAN通信とするかを決定する
ことを特徴とする。
(2)本発明による通信切替方法は、
有線LAN(Local Area Network)通信機能、無線LAN通信機能および無線WAN(Wide Area Network)通信機能を有する移動通信端末を用い、該移動通信端末に帰属する子機との間で、有線LAN通信機能、無線LAN通信機能のいずれでもLAN通信を行うことができ、前記有線LAN通信機能、前記無線LAN通信機能または前記無線WAN通信機能における通信状況に応じ、前記子機との間のLAN通信の接続経路を有線LAN通信または無線LAN通信に切り替え、
前記子機との間の有線LAN通信時および無線LAN通信時におけるそれぞれのLAN側の最大通信速度に関する情報と、前記子機との間の有線LAN通信時および無線LAN通信時におけるそれぞれのLAN側の実通信速度に関する情報と、前記子機の当該移動通信端末を介した無線WAN通信時における無線WAN側の実通信速度に関する情報とに基づいて前記通信状況を判断し、
前記子機との間の有線LAN通信時における最大通信速度が、無線LAN通信時における最大通信速度以上に速い場合には、有線LAN通信を用いて前記子機とのLAN通信を行い、
一方、前記子機との間の有線LAN通信時における最大通信速度が、無線LAN通信時における最大通信速度よりも遅い場合には、有線LAN通信時および無線LAN通信時におけるそれぞれのLAN側の実通信速度に関する情報と、無線WAN通信時における無線WAN側の実通信速度に関する情報とに基づいて、当該移動通信端末と前記子機との間のLAN通信を、有線LAN通信とするかまたは無線LAN通信とするかを決定する
ことを特徴とする。
(3)本発明による通信切替プログラムは、
有線LAN(Local Area Network)通信機能、無線LAN通信機能および無線WAN(Wide Area Network)通信機能を有する移動通信端末を用い、該移動通信端末は、有線LAN通信機能または無線LAN通信機能のいずれでも、帰属する子機との間でLAN通信を行うことができ、前記有線LAN通信機能、前記無線LAN通信機能または無線WAN通信機能における通信状況に応じ、前記子機との間のLAN通信の接続経路を有線LAN通信または無線LAN通信に切り替える通信システムにおいて、前記移動通信端末と前記子機との間の接続経路の切り替え処理をコンピュータによって実行し、
前記移動通信端末では、
前記子機との間の有線LAN通信時および無線LAN通信時におけるそれぞれのLAN側の最大通信速度に関する情報を取得する最大通信速度取得処理と、
前記子機との間の有線LAN通信時および無線LAN通信時におけるそれぞれのLAN側の実通信速度に関する情報を取得する第1の実通信速度取得処理と、
前記子機の当該移動通信端末を介した無線WAN通信時における無線WAN側の実通信速度に関する情報を取得する第2の実通信速度取得処理と
を行い、
前記子機が当該移動通信端末を経由してWAN通信を行う際に、前記子機と当該移動通信端末との間のLAN接続に関して、
前記最大通信速度取得処理により取得した前記最大通信速度の比較において、前記子機との間の有線LAN通信時における最大通信速度が、無線LAN通信時における最大通信速度以上に速い場合には、有線LAN通信を用いて前記子機とのLAN通信を行い、
一方、前記子機との間の有線LAN通信時における最大通信速度が、無線LAN通信時における最大通信速度よりも遅い場合には、前記第1の実通信速度取得処理により取得した有線LAN通信時および無線LAN通信時におけるそれぞれのLAN側の実通信速度に関する情報と前記第2の実通信速度取得処理により取得した無線WAN通信時における無線WAN側の実通信速度に関する情報とに基づいて、当該移動通信端末と前記子機との間のLAN通信を、有線LAN通信とするかまたは無線LAN通信とするかを決定する
ことを特徴とする。
本発明の通信切替システム、通信切替方法および通信切替プログラムによれば、主に、以下のような効果を奏することができる。
第1の効果は、移動通信端末は、子機とのLAN接続に関し、通信性能を最大限に向上させる状態で、有線LAN接続と無線LAN接続とのいずれにも自動的に切り替えることができることである。
第2の効果は、移動通信端末は、子機とのLAN接続を有線LAN接続から無線LAN接続に切り替える際に、無線WAN通信の実通信速度を勘案しているので、不必要な無線LAN接続への切り替えを抑止することができ、無線WANを使用している周囲の通信機器の無線電波の電波状況に対する影響を最低限に抑えることができることである。
第3の効果は、移動通信端末は、無線WAN通信における実通信速度と有線LANおよび無線LAN通信における実通信速度とを比較し、有効と判断した場合に限定して、無線LAN通信への切り替えを実施することが可能になっているので、有線LAN通信・無線LAN通信の如何に関わらず、移動通信端末が有する通信性能を最大限に発揮させることができることである。
本発明に係る通信切替システムの第1の実施形態におけるシステム構成の一例を示すシステム構成図である。 図1の通信切替システムを構成する移動通信端末における接続切り替え動作の一例を説明するフローチャートである。 本発明に係る通信切替システムの第2の実施形態における移動通信端末の内部構成の主要部に関する一例を示すブロック構成図である。 本発明に係る通信切替システムの第2の実施形態におけるシステム構成の図1とは異なる構成をさらに説明するための模式図である。 図3に示した移動通信端末における接続切り替え動作の一例を説明するフローチャートである。 本発明に係る通信切替システムの第3の実施形態における移動通信端末の内部構成の主要部に関する一例を示すブロック構成図である。 図6に示した移動通信端末における接続切り替え動作の一例を説明するフローチャートである。
以下、本発明による通信切替システム、通信切替方法および通信切替プログラムの好適な実施形態について添付図を参照して説明する。なお、以下の説明においては、本発明による通信切替システムおよび通信切替方法について説明するが、かかる通信切替方法をコンピュータにより実行可能な通信切替プログラムとして実施するようにしても良いし、あるいは、通信切替プログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録するようにしても良いことは言うまでもない。また、以下の各図面に付した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではないことも言うまでもない。
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、有線LAN通信機能、無線LAN通信機能、公衆無線LAN通信機能、LTE通信機能(以後、公衆無線LAN通信およびLTE通信をWAN通信と称する)を有するスマートフォン等の移動通信端末と、該移動通信端末に帰属させることが可能な有線・無線通信機能を有するPC(パーソナルコンピュータ)等の子機と、を少なくとも含んで構成され、前記移動通信端末と前記子機とが有線・無線のいずれのLAN通信を用いても通信可能な状態にある場合、該移動通信端末のWAN通信の通信状況に応じて、該移動通信端末と該子機との間のLAN通信を自動的に有線・無線のいずれかに切り替えることを可能にすることを主要な特徴としている。
つまり、本発明においては、移動通信端末に帰属する子機がWAN通信を行おうとする際に、前記特許文献1や前記特許文献2の場合と同様に、当該移動通信端末との間のLAN接続に関し、有線LAN接続・無線LAN接続それぞれにおける通信品質に応じて、有線LAN接続・無線LAN接続の切り替えを行うとともに、さらに、前記特許文献1や前記特許文献2の場合とは異なり、WAN通信の通信状況の監視結果に基づいて、有線LAN接続から無線LAN接続への切り替えを制御しているので、前述した第1番目の課題のみならず、第2番目の課題も解決することができる。
さらに説明すると、次の通りである。本発明においては、有線・無線LAN通信時の通信品質(実通信速度)に基づいてLAN通信の有線・無線の切り替えを自動的に実施する前に、WAN通信の実通信速度を監視する。そして、仮に、LAN側の実通信速度に関して無線通信の方が有線通信よりも高速であったとしても、監視したWAN通信の実通信速度の状況を勘案して、無線通信を行う必要がないと判断した場合には、LAN側においては、無線通信ではなく、有線で通信を行うように制御する。
而して、無駄な無線接続を防止することができるので、無線通信用の電波状況の混雑度を低減することができる。一方、WAN通信の実通信速度の状況如何によっては、LAN側で無線通信を行うことが可能という判断も可能であるので、移動通信端末が有する通信性能を最大限に発揮させることも可能である。以上のような接続切替制御を行うことにより、周囲の通信機器の電波状況に影響を及ぼす可能性を最小限に抑えつつ、移動通信端末の通信性能を最大限に発揮させることができる。
(本発明の第1の実施形態の構成例)
次に、本発明に係る通信切替システムの第1の実施形態について図面を参照しながらその構成例をまず説明する。図1は、本発明に係る通信切替システムの第1の実施形態におけるシステム構成の一例を示すシステム構成図であるが、帰属する子機のLAN接続の切り替え動作を制御する移動通信端末に関しては、その内部構成の一例も併せて示している。
図1に示す通信切替システム1は、通信の切替制御を担務する移動通信端末100に、有線LAN300を介して子機201、子機202が接続され、無線LAN400を介して子機201、子機203が接続され、外部回線を介してWAN500に接続されて構成されている。ここで、子機201は、有線LAN300に接続するインタフェースと無線LAN400に接続するインタフェースとを備えている。
また、移動通信端末100は、内部に、制御部10、第1の記憶部21、第2の記憶部22、有線LAN部30、無線LAN部40、無線WAN部50を少なくとも備えて構成されている。制御部10は、移動通信端末100の接続切替動作を制御する機能を有する。第1の記憶部21および第2の記憶部22は、それぞれ、制御部10において取得した有線LAN通信、無線LAN通信における実通信速度およびWAN通信における実通信速度に関する情報を保存する。また、有線LAN部30、無線LAN部40、無線WAN部50は、それぞれ、有線LAN300、無線LAN400、WAN500に対する接続インタフェース機能を有する。
そして、制御部10は、接続監視部11、最大通信速度取得部12、最大通信速度比較部13、第1の実通信速度取得部14、第2の実通信速度取得部15、第1の実通信速度比較部16、第2の実通信速度比較部17、有線・無線切替部18を少なくとも含んで構成されている。接続監視部11は、有線LAN300との接続の有無、無線LAN400との接続の有無を監視する機能を有する。最大通信速度取得部12は、有線LAN300との有線LAN接続および無線LAN400との無線LAN接続のそれぞれにおける最大通信速度を取得する機能を有する。最大通信速度比較部13は、有線LAN300との有線LAN接続における最大通信速度と無線LAN400との無線LAN接続おける最大通信速度とを比較する機能を有する。
また、第1の実通信速度取得部14および第2の実通信速度取得部15は、それぞれ、有線LAN通信、無線LAN通信における実通信速度およびWAN通信における実通信速度を取得する機能を有する。第1の実通信速度比較部16は、有線LAN通信とWAN通信とのそれぞれにおける実通信速度を比較する機能を有する。第2の実通信速度比較部17は、有線LAN通信と無線LAN通信とのそれぞれにおける実通信速度を比較する機能を有する。有線・無線切替部18は、有線LAN通信と無線LAN通信とを切り替える機能を有する。
(第1の実施形態の動作の説明)
次に、図1に示した通信切替システム1を構成する移動通信端末100の動作について図2のフローチャートを参照しながら説明する。図2は、図1の通信切替システム1を構成する移動通信端末100における接続切り替え動作の一例を説明するフローチャートである。
図2に示すフローチャートは、移動通信端末100が子機201と有線LAN300、無線LAN400のいずれを介しても接続することが可能な子機201とのLAN接続に関し、有線LAN接続、無線LAN接続それぞれの最大通信速度のみならず、WAN通信とLAN通信との双方の実通信速度を監視した結果に基づいて、有線LAN接続、無線LAN接続のいずれかを選択して自動的に接続を切り替える動作例について説明している。なお、本第1の実施形態の説明においては、移動通信端末100は、有線LAN300、無線LAN400のいずれを介しても接続することが可能な子機201と通信する場合、初期設定として、有線LAN300を介した有線LAN通信を行うように設定しているものとしている。
図2のフローチャートにおいて、まず、移動通信端末100は、接続監視部11により、子機201が、有線LAN300を介して有線LAN部30と、また、無線LAN400を介して無線LAN部40と、の双方に接続されているか否かを監視する(ステップS1)。接続監視部11において、子機201の有線LAN部30と無線LAN部40との双方の接続が確認されると(ステップS1のYES)、移動通信端末100は、次に、最大通信速度取得部12により、有線LAN300を介した子機201との有線LAN接続(有線LAN通信)および無線LAN400を介した子機201との無線LAN接続(無線LAN通信)のそれぞれにおける最大通信速度を取得する(ステップS2)。
次いで、移動通信端末100は、最大通信速度取得部12により取得した有線LAN接続における最大通信速度と無線LAN接続における最大通信速度とを、最大通信速度比較部13において比較する(ステップS3)。比較結果、有線LAN接続における最大通信速度の方が、無線LAN接続における最大通信速度以上に速い場合(ステップS3のNO)、より高速の通信を実現することが可能な有線LAN接続を用いた通信を行う状態を継続する状態に設定する(ステップS9)。
一方、無線LAN接続における最大通信速度の方が、有線LAN接続における最大通信速度よりも速い場合には(ステップS3のYES)、より高速の通信を実現することが可能な無線LAN接続を用いた通信に直ちに切り替えるのではなく、次のような動作を行う。すなわち、第1の実通信速度取得部14により取得した有線LAN通信時および無線LAN通信時におけるそれぞれのLAN側の実通信速度と、第2の実通信速度取得部15により取得した無線WAN通信時における無線WAN側の実通信速度と、に基づいて、移動通信端末100と子機201との間のLAN通信を、有線LAN通信とするか、または、無線LAN通信とするかを決定する。
つまり、より具体的には、以下のように動作する。まず、第1の実通信速度取得部14により、有線LAN300を介した子機201との有線LAN通信および無線LAN400を介した子機201との無線LAN通信のそれぞれにおけるLAN側の実通信速度を取得して、第1の記憶部21に記憶する。さらに、第2の実通信速度取得部15により、無線WAN部50に接続されているWAN500の無線WAN通信における無線WAN側の実通信速度を取得して、第2の記憶部22に記憶する(ステップS4)。
しかる後、移動通信端末100は、無線WAN部50を介して子機201と外部回線との間のWAN通信を開始すると(ステップS5)、第1の実通信速度比較部16により、第2の記憶部22に記憶しているWAN500のWAN通信における実通信速度と第1の記憶部21に記憶している有線LAN通信の実通信速度とを比較する(ステップS6)。比較結果、有線LAN通信における実通信速度の方が、WAN通信における実通信速度以上に速い場合は(ステップS6のNO)、ステップS9に移行して、より高速の通信を実現することが可能な有線LAN接続を用いた通信を行う状態を継続する状態に設定する。
一方、WAN通信における実通信速度の方が、有線LAN通信における実通信速度よりも速い場合には(ステップS6のYES)、次に、第2の実通信速度比較部17により、第1の記憶部21に記憶している無線LAN通信の実通信速度と有線LAN通信の実通信速度とを比較する(ステップS7)。比較結果、有線LAN通信における実通信速度の方が、無線LAN通信における実通信速度以上に速い場合(ステップS7のNO)、ステップS9に移行して、より高速の通信を実現することが可能な有線LAN接続を用いた通信を行う状態を継続する状態に設定する。
これに対して、無線LAN通信における実通信速度の方が、有線LAN通信における実通信速度よりも速い場合には(ステップS7のYES)、有線・無線切替部18により、子機201とのLAN通信状態を、初期設定されていた有線LAN300および有線LAN部30を介した有線LAN通信から、無線LAN400および無線LAN部40を介した無線LAN通信に切り替えて、無線LAN通信を行う状態に移行させる。
以上に説明したように、移動通信端末100は、子機201との通信を、初期状態の有線LAN通信から無線LAN通信に切り替える動作を実施する場合、単に、無線LAN通信における無線電波に関する電波状況のみではなく、無線WAN通信における実通信速度も監視して、該監視の結果も参考にして、LAN通信の有線・無線の切り替えを行うか否かを制御している。而して、周囲の通信機器が用いている無線電波の電波状況に影響を及ぼす可能性を最低限に抑えながら、移動通信端末100の通信性能を最大限に向上させることが可能になるという黄河が得られる。
(本第1の実施形態の効果の説明)
以上に詳細に説明したように、本第1の実施形態においては、以下のような効果を奏することができる。
第1の効果は、移動通信端末100は、子機201とのLAN接続に関し、通信性能を最大限に向上させる状態で、有線LAN接続と無線LAN接続とのいずれにも自動的に切り替えることができることである。
第2の効果は、移動通信端末100は、子機201とのLAN接続を有線LAN接続から無線LAN接続に切り替える際に、無線WAN通信の実通信速度を勘案しているので、不必要な無線LAN接続への切り替えを抑止することができ、無線WANを使用している周囲の通信機器の無線電波の電波状況に対する影響を最低限に抑えることができることである。
第3の効果は、移動通信端末100は、無線WAN通信における実通信速度と有線LANおよび無線LAN通信における実通信速度とを比較し、有効と判断した場合に限定して、無線LAN通信への切り替えを実施するので、有線LAN通信・無線LAN通信の如何に関わらず、移動通信端末100が有する通信性能を最大限に発揮させることができることである。
(本発明の第2の実施形態)
次に、本発明に係る通信切替システムの第2の実施形態について説明する。本第2の実施形態においては、帰属する子機のLAN接続の切り替え動作を制御する移動通信端末の基本的な動作に関しては、前述の第1の実施形態と同様であるが、図1に示した子機201の接続経路に関して第1の実施形態からさらに工夫している例を説明している。すなわち、本第2の実施形態においては、子機201は、第1の実施形態の場合とは異なり、WAN通信において、外部回線との接続経路を複数有している場合について説明している。
なお、本第2の実施形態においても、移動通信端末に帰属する子機201は、第1の実施形態の場合と同様、有線LAN接続、無線LAN接続のいずれでも接続することができる。ただし、第1の実施形態の場合とは異なり、子機201は、WAN500に接続する外部回線と接続する場合、当該子機201が帰属する移動通信端末を経由して接続する場合のみならず、該移動通信端末ではなく、例えば公衆無線LAN等のWi−Fiスポット等の外部回線との接続が可能な外部回線接続端末を使用することも可能である。そして、子機201は、該外部回線接続端末との接続を行う経路として、直接無線LAN接続するかまたは前記移動通信端末を経由して該外部回線接続端末に無線LAN接続することが可能である。
(第2の実施形態における移動通信端末の構成例)
次に、本第2の実施形態における移動通信端末の構成例について、図3を用いて説明する、図3は、本発明に係る通信切替システムの第2の実施形態における移動通信端末の内部構成の主要部に関する一例を示すブロック構成図であり、基本的には図1の場合と同様であるが、図3には、本第2の実施形態における説明に必要とするブロックについて着目して表示している。
なお、本第2の実施形態における通信切替システムのシステム構成は、図1の場合と同様であり、図3に示す移動通信端末100Aに、有線LANおよび無線LANを介して子機201が接続され、外部回線を介してWANが接続されている。ここで、子機201は、前述したように、有線LANに接続するインタフェースと無線LANに接続するインタフェースとを備えている。ただし、後述する図4の模式図に示すように、子機201が無線LAN通信を行うことができる無線通信可能エリア内に、外部回線との接続機能を有する端末が、外部回線接続端末として、図3に示す移動通信端末100Aの他に存在している。
図4は、本発明に係る通信切替システムの第2の実施形態におけるシステム構成の図1とは異なる構成をさらに説明するための模式図である。図4に示すように、外部回線との接続機能を有する外部回線接続端末600が、移動通信端末100Aの他に存在しており、外部回線接続端末600の無線通信による通信可能エリア60内に、移動通信端末100Aおよび子機201が存在している。ここで、外部回線接続端末600は、例えば、ホームルータ等の通信端末である。
なお、子機201は、移動通信端末100Aと有線LAN接続または無線LAN接続のいずれでも接続することが可能であり、外部回線接続端末600とは無線LAN接続によって接続することが可能である。また、移動通信端末100Aも、外部回線接続端末600とは無線LAN接続によって接続することが可能である。
したがって、子機201から外部回線接続端末600を介して外部回線(WAN回線)へ接続する接続経路としては、子機201から移動通信端末100Aを経由して外部回線接続端末600に接続される第1の接続経路61と、移動通信端末100Aを経由することなく、子機201から直接外部回線接続端末600に接続される第2の接続経路62との2つの接続経路(一般的には、外部回線と接続可能な外部回線接続端末として複数存在している場合には複数の接続経路)が存在する。
基本的には、子機201から外部回線への接続経路は、直接、外部回線接続端末600に接続する第2の接続経路62を選択すれば、わざわざ、移動通信端末100Aを介して接続する必要はなくなる。しかし、子機201の無線電波状況如何によっては、移動通信端末100Aを介して外部回線接続端末600に接続する第1の接続経路61の方が、通信品質がより良好な状態にあって、通信が高速で、かつ、安定する可能性もある。なお、第1の実施形態において説明したように、子機201を外部回線(WAN回線)に接続する場合、本第2の実施形態においても、移動通信端末100Aの無線部から直接外部回線に接続することも可能であることは言うまでもない。
図3に示す移動通信端末100Aは、内部に、制御部10A、第1の記憶部21A、第2の記憶部22A、有線部30A、無線部40Aを少なくとも備えて構成されている。制御部10Aは、移動通信端末100Aの接続切替動作を制御する機能を有する。第1の記憶部21Aは、外部回線接続端末600のSSID(Service Set Identifier)と該SSIDの当該移動通信端末100Aにおける電波受信レベルとに関する情報を保存し、第2の記憶部22Aは、子機201が現在認識している無線端末のSSIDと各SSIDの電波受信レベルとに関する情報をリストとして保存する。該リストの中には、子機201が外部回線接続端末600の無線電波を受信することが可能であれば、該外部回線接続端末600のSSIDと電波受信レベルとに関する情報も含まれている。また、有線部30Aおよび無線部40Aは、それぞれ、有線LANに対する接続インタフェースおよび無線LANとWAN(無線WAN)とに対する接続インタフェース機能を有する。
また、制御部10Aの内部には、図1の場合の制御部10に対して、電波受信レベル比較部19がさらに追加して備えられている。電波受信レベル比較部19は、外部回線接続端末600からの電波受信レベルについて、子機201が受信した場合と移動通信端末100Aが受信した場合とを比較する機能を有する。
(第2の実施形態の動作の説明)
次に、図3に示した移動通信端末100Aの動作について図5のフローチャートを参照しながら説明する。図5は、図3に示した移動通信端末100Aにおける接続切り替え動作の一例を説明するフローチャートであり、子機201の外部回線接続端末600への接続経路を制御する動作の一例を示している。
つまり、子機201と外部回線接続端末600との接続経路として、図4に示したように、第1の接続経路61と第2の接続経路62との2つの接続経路が存在するが、無線電波状況の判定結果に基づいて、第1の接続経路61と第2の接続経路62とのいずれを選択するかを決定する動作の一例を示している。なお、前述したように、子機201と移動通信端末100Aとは有線LAN接続、無線LAN接続のいずれでも接続することが可能であるが、本第2の実施形態の説明においても、第1の実施形態の場合と同様、移動通信端末100Aは、初期設定として、子機201と接続する場合は、有線LAN接続に設定しているものとする。
図5のフローチャートにおいて、移動通信端末100Aは、まず、無線部40Aにより、外部回線接続端末600と無線LAN接続がなされているか否かを確認する(ステップS11)。外部回線接続端末600と無線LAN接続がなされていない場合には(ステップS11のNO)、ステップS11の確認動作を繰り返す。そして、外部回線接続端末600との無線LAN接続がなされたことを確認すると(ステップS11のYES)、外部回線接続端末600のSSID(Service Set Identifier)と電波受信レベルとを取得して、第1の記憶部21Aに記憶する(ステップS12)。ここで、第1の記憶部21Aに記憶した外部回線接続端末600のSSIDと電波受信レベルとは、移動通信端末100Aが外部回線接続端末600との接続に関するサーチを実施する都度更新されていく。
次に、移動通信端末100Aは、有線部30Aまたは無線部40Aにより、子機201と有線LAN接続または無線LAN接続のLAN接続がなされているか否かを確認する(ステップS13)。子機201とのLAN接続がなされていない場合には(ステップS13のNO)、ステップS13の確認動作を繰り返す。そして、子機201とのLAN接続がなされたことを確認すると(ステップS13のYES)、子機201側において無線通信可能な相手先として現在確認されている無線端末のSSIDと、それぞれのSSIDごとの電波受信レベルと、のリストの取得要求を、子機201に対して送信する。該取得要求に対する応答として、子機201から無線端末のSSIDとそれぞれのSSIDごとの電波受信レベルとのリストを取得すると、取得した該リストを第2の記憶部22Aに記憶する(ステップS14)。なお、第2の記憶部22Aに記憶した該リストについても、子機201が無線通信可能な無線端末との接続に関するサーチを実施する都度、移動通信端末100Aに対して、サーチ結果を反映したリストを送信してもらうことにより、第2記憶部22Aの記憶内容は更新されていく。
しかる後、移動通信端末100Aは、子機201から外部回線接続端末600を介した外部回線への接続要求の発生を検知すると(ステップS15)、第2の記憶部22Aに記憶している子機201に関するリストを検索して、該リストの中に、外部回線接続端末600のSSIDが含まれているか否かを確認する(ステップS16)。
確認結果、該リストの中に、外部回線接続端末600のSSIDが含まれていない場合には(ステップS16のNO)、図4に示した第1の接続経路61を選択して、子機201を、外部回線接続端末600に直接接続することなく、子機201を移動通信端末100Aの無線部40Aを介して外部回線接続端末600に接続するか、あるいは、場合によっては、子機201を移動通信端末100Aの無線部40Aを介して外部回線に直接接続して、図5のフローチャートの処理を終了する。なお、外線回線への接続経路として、外部回線接続端末600を介して外部回線と接続する第1の接続経路61を選択するか、あるいは、移動通信端末100Aの無線部40Aにおける無線WAN機能により外部回線に直接接続することを選択するかは、それぞれの経路における無線電波状況(すなわち電波受信レベル)の評価結果により決定される。
一方、前記リストの中に、外部回線接続端末600のSSIDが含まれていた場合には(ステップS16のYES)、前記リスト中の当該SSIDにおける電波受信レベル(つまり子機201が外部回線接続端末600から受信した無線電波に関する電波受信レベル)を、第1の記憶部21Aに記憶されている外部回線接続端末600の電波受信レベル(つまり移動通信端末100Aが外部回線接続端末600から受信した無線電波の電波受信レベル)と、電波受信レベル比較部19において比較する(ステップS17)。
前記リスト中の当該SSIDにおける電波受信レベルが、第1の記憶部21Aに記憶されている外部回線接続端末600の電波受信レベルよりも良好ではなかった場合には(ステップS17のNO)、図4に示した第1の接続経路61を選択して、子機201を移動通信端末100Aの無線部40Aを介して外部回線接続端末600に接続するか、あるいは、場合によっては、子機201を移動通信端末100Aの無線部40Aを介して外部回線に直接接続して、図5のフローチャートの処理を終了する。なお、前述したように、外線回線への接続経路として、外部回線接続端末600を介して外部回線と接続する第1の接続経路61を選択するか、あるいは、移動通信端末100Aの無線部40Aにおける無線WAN機能により外部回線に直接接続することを選択するかは、それぞれの経路における無線電波状況の評価結果により決定される。
これに対して、前記リスト中の当該SSIDにおける電波受信レベルが、第1の記憶部21Aに記憶されている外部回線接続端末600の電波受信レベルよりも良好であった場合には(ステップS17のYES)、図4に示した第2の接続経路62を選択して、子機201を外部回線接続端末600に直接接続するように、子機201に対して要求する(ステップS18)。
なお、以上の説明においては、外部回線にWAN接続する機能を有する外部回線接続端末600が、移動通信端末100Aおよび子機201との無線通信が可能なエリア内に、図4に示したように、1台のみ配置されていた場合について説明したが、複数の外部回線接続端末600が配置されている場合であっても構わない。ただし、かかる場合において、子機201が接続相手とすべき外部回線接続端末600を特定して外部回線接続要求を子機201から送信してきていない場合には、移動通信端末100Aは、図5のフローチャートと同様に、移動通信端末100Aは、順次、各外部回線接続端末600それぞれとの当該移動通信端末100Aにおける電波受信レベルと、各外部回線接続端末600それぞれとの子機201における電波受信レベルを調べる。
しかる後、子機201における最も良好な電波受信レベルと移動通信端末100Aにおける最も良好な電波受信レベルとを比較し、移動通信端末100Aにおける最も良好な電波受信レベルの方が、子機201における最も良好な電波受信レベル以上に良好であった場合には、子機201を、移動通信端末100Aにおける最も良好な電波受信レベルの外部回線接続端末に移動通信端末100Aを経由して無線LAN接続すれば良い。また、逆に、子機201における最も良好な電波受信レベルの方が、移動通信端末100Aにおける最も良好な電波受信レベルより良好であった場合には、子機201を、当該子機201における最も良好な電波受信レベルの外部回線接続端末に直接無線LAN接続すれば良い。
以上のように、移動通信端末100Aに帰属する子機201が外部回線との接続経路を複数有している場合には、移動通信端末100Aは、複数の外部回線への接続経路それぞれにおける電波状況を監視して、最も通信品質が良好になる接続経路を選択して、子機201と外部回線との間を接続させるように制御する。つまり、移動通信端末100Aに帰属する子機201が外部回線との接続経路を複数有している場合には、第1の実施形態において説明した移動通信端末におけるLAN接続の切り替え動作に先立って、子機201の外部回線への接続経路を、移動通信端末100A自身が、各接続経路ごとの電波状態を監視しながら最適な経路を選択することにより、通信切替システムとしてより良い通信品質を保つことができる。
(本発明の第3の実施形態)
次に、本発明に係る通信切替システムの第3の実施形態について説明する。本第3の実施形態においても、帰属する子機のLAN接続の切り替え動作を制御する移動通信端末の基本的な動作に関しては、前述の第1の実施形態と同様である。しかし、本第3の実施形態においては、図1に示した移動通信端末100と子機201との有線LAN接続、無線LAN接続の接続切替方法に関して第1の実施形態からさらに工夫している例を説明している。なお、本第3の実施形態においても、移動通信端末に帰属する子機201は、第1の実施形態の場合と同様、有線LAN接続、無線LAN接続のいずれでも接続することができる。
さらに説明すると、本第3の実施形態においては、第1の実施形態の場合とは異なり、移動通信端末は、子機201との間のLAN接続に関し、実通信速度のみならず、送受信するデータ量も取得して、データ通信時間を算出し、算出したデータ通信時間に基づいて、有線LAN接続、無線LAN接続の切り替えを選択する場合について説明している。子機201が、外部回線を介してWAN通信を行う状況として、例えばインターネットにおけるWebサイト閲覧等の比較的データ通信時間は短いものから、例えばデータのダウンロードやバックアップ等のように、通信速度によっては通信時間が膨大に長くなるものまで、様々である。
データ通信時間が短いものであれば、無線LAN通信を使用しても、例えば数秒程度の短い通信時間で終了するので、子機201の無線LAN通信が無線電波の電波状況の変化への影響は無視することができる程度であって、他の通信機器の電波環境にそれほど悪影響を与えることはない。しかし、通信時間が長くなるデータ通信を実行していた場合、無線電波の電波環境の変化への影響は無視することができなくなり、自身のデータ通信完了時間の増加を引き起こしたり、あるいは、データ通信中は無線帯域を占有しているので、他の通信機器の電波環境への影響も大きくなったりする。
かかる事情に鑑みて、本第3の実施形態においては、第1の実施形態において、子機201との間のLAN通信として無線LAN通信を行うことを決定しようとする際に、かかる動作に先立って、実通信速度とデータ量とからデータ転送時間を算出し、あらかじめ定めた時間閾値以上に及ぶ場合には、有線LAN通信による通信を選択し、該時間閾値よりも短い場合には無線LAN通信による通信を行うことを選択する。
(第3の実施形態における移動通信端末の構成例)
次に、本第3の実施形態における移動通信端末の構成例について、図6を用いて説明する、図6は、本発明に係る通信切替システムの第3の実施形態における移動通信端末の内部構成の主要部に関する一例を示すブロック構成図であり、基本的には図1の場合と同様であるが、図6には、本第3の実施形態における説明に必要とするブロックについて着目して表示している。
なお、本第3の実施形態における通信切替システムのシステム構成は、図1の場合と同様であり、図6に示す移動通信端末100Bに、有線LANおよび無線LANを介して子機201が接続され、外部回線を介してWANが接続されている。ここで、子機201は、有線LANに接続するインタフェースと無線LANに接続するインタフェースとを備えている。
図6に示す移動通信端末100Bは、内部に、制御部10B、有線LAN部30B、無線LAN部40B、無線WAN部50Bを少なくとも備えて構成されている。制御部10Bは、移動通信端末100Bの接続切替動作を制御する機能を有する。また、有線LAN部30B、無線LAN部40B、無線WAN部50Bは、それぞれ、図1に示した有線LAN部30、無線LAN部40、無線WAN部50と同様の機能であり、有線LANに対する接続インタフェース、無線LANに対する接続インタフェース機能、無線WANに対する接続インタフェース機能を有する。
また、制御部10Bの内部には、図1の制御部10および図3の制御部10Aに対して、データ量取得部11B、実通信速度取得部12B、データ通信時間算出部13B、データ通信時間比較部14Bがさらに追加して備えられている。なお、図6の制御部10B内には、以下に記載する移動通信端末100Bの動作の説明において必要になるブロックとして、さらに、接続監視部15Bおよび有線・無線切替部16Bを、ハッチングを付した状態で記載しているが、接続監視部15Bおよび有線・無線切替部16Bは、それぞれ、第1の実施形態の図1に示した接続監視部11および有線・無線切替部18と全く同じ機能を有している。
データ量取得部11Bは、移動通信端末100Bが無線WAN部50Bを介してWAN回線との通信を行っている状態にある場合に、送受信されたデータ量の関する情報を取得する機能を有する。また、実通信速度取得部12Bは、移動通信端末100Bが無線WAN部50Bを介して無線WAN回線との通信を行っている状態にある場合における無線WAN側の実通信速度に関する情報を取得する機能を有し、第1の実施形態の図1に示した第2の実通信速度取得部15と同様の機能を有している。また、データ通信時間算出部13Bは、データ量取得部11Bにて取得したデータ量と実通信速度取得部12Bにて取得した実通信速度とに基づいて、データ通信時間を算出する機能を有する。また、データ通信時間比較部14Bは、データ通信時間算出部13Bにて算出したデータ通信時間があらかじめ定めた時間閾値を超えたか否かを比較する機能を有する。
(第3の実施形態の動作の説明)
次に、図6に示した移動通信端末100Bの動作について図7のフローチャートを参照しながら説明する。図7は、図6に示した移動通信端末100Bにおける接続切り替え動作の一例を説明するフローチャートであり、子機201の移動通信端末100Bを経由したWAN接続時における接続経路の切り替えを制御する動作の一例を示している。なお、前述したように、子機201と移動通信端末100Bとは有線LAN接続、無線LAN接続のいずれでも接続することが可能である。
図6のフローチャートにおいて、まず、移動通信端末100Bは、接続監視部15Bにより、子機201が、有線LANを介して有線LAN部30Bと、また、無線LANを介して無線LAN部40Bと、の双方に接続されているか否かを監視する(ステップS21)。接続監視部15Bにおいて、子機201が有線LAN部30Bと無線LAN部40Bとの双方の接続が確認されると(ステップS21のYES)、次に、移動通信端末100Bは、子機201に、移動通信端末100Bの無線WAN部50Bを経由して外部回線との間でWAN通信を開始させる(ステップS22)、子機201がWAN通信を開始すると、移動通信端末100Bは、実通信速度取得部12Bにより、WAN通信時の実通信速度に関する情報を取得する(ステップS23)。さらに、移動通信端末100Bは、データ量取得部11Bにより、WAN通信時に送受信されるデータ量に関する情報を取得する(ステップS24)。
しかる後、移動通信端末100Bは、実通信速度取得部12Bにて取得したWAN通信時における実通信速度とデータ量取得部11Bにて取得したWAN通信時におけるデータ量とに基づいて、データ通信時間算出部13Bにて、データ通信が終了するまでのデータ通信時間を算出する(ステップS25)。そして、移動通信端末100Bは、データ通信時間比較部14Bにおいて、データ通信時間算出部13Bにて算出した前記データ通信時間をあらかじめ定めた時間閾値と比較し、該時間閾値よりも長い時間になっているか否かを判定する(ステップS26)。
比較結果として、データ通信時間算出部13Bにて算出した前記データ通信時間が前記時間閾値よりも長い時間になっていた場合には(ステップS26のYES)、移動通信端末100Bは、有線・無線切替部16Bにて、子機201との間のLAN通信を、有線LAN部30Bを用いて有線LAN通信を行う状態に設定する(ステップS27)。一方、データ通信時間算出部13Bにて算出した前記データ通信時間が前記時間閾値以下の短い時間であった場合には(ステップS26のNO)、移動通信端末100Bは、有線・無線切替部16Bにて、子機201とのLAN通信を無線LAN部40Bを用いて無線LAN通信を行う状態に設定する(ステップS28)。
なお、本第3の実施形態は、前述したように、第1の実施形態の図2のステップS8において、子機201と移動通信端末100との間のLAN接続を、無線LAN接続に設定しようとする際に、該設定に先立って、図7に示すような動作を実施することにしている。すなわち、子機201のWAN通信を実施する際に、移動通信端末との間のLAN接続経路を無線LAN接続に設定しようとする際に、最大通信速度や実通信速度に関する評価に加えて、さらに、データ通信時間に関する評価も行うことにより、子機201と移動通信端末との間のLAN接続を無線LAN接続に設定するか否かを決定することにしている。ただし、場合によっては、第3の実施形態を第1の実施形態とは切り離して、第1の実施形態の最大通信速度や実通信速度に関する評価を行うことなく、実施するようにしても構わない。
以上のように、本第3の実施形態においては、移動通信端末100Bに帰属する子機201が移動通信端末100Bを経由したWAN通信を行う場合、移動通信端末100Bは、子機201のWAN通信時の実通信速度と送受信データ量とに基づいて、データ通信時間を算出し、算出したデータ通信時間をあらかじめ定めた時間閾値と比較した結果に基づいて、移動通信端末100Bと子機201との間のLAN接続を、有線LAN接続か無線LAN接続かを切り替える制御を行うので、安定したデータ通信品質を確保することができるのみならず、他の通信機器に対する電波環境の影響を最低限に抑えることも可能になる。
以上、本発明の好適な実施形態の構成を説明した。しかし、かかる実施形態は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。
1 通信切替システム
10 制御部
10A 制御部
10B 制御部
11 接続監視部
11B データ量取得部
12 最大通信速度取得部
12B 実通信速度取得部
13 最大通信速度比較部
13B データ通信時間算出部
14 第1の実通信速度取得部
14B データ通信時間比較部
15 第2の実通信速度取得部
15B 接続監視部
16 第1の実通信速度比較部
16B 有線・無線切替部
17 第2の実通信速度比較部
18 有線・無線切替部
19 電波受信レベル比較部
21 第1の記憶部
21A 第1の記憶部
22 第2の記憶部
22A 第2の記憶部
30 有線LAN部
30A 有線部
30B 有線LAN部
40 無線LAN部
40A 無線部
40B 無線LAN部
50 無線WAN部
50B 無線WAN部
60 通信可能エリア
61 第1の接続経路
62 第2の接続経路
100 移動通信端末
100A 移動通信端末
100B 移動通信端末
201 子機
202 子機
203 子機
300 有線LAN
400 無線LAN
500 WAN
600 外部回線接続端末

Claims (10)

  1. 有線LAN(Local Area Network)通信機能、無線LAN通信機能および無線WAN(Wide Area Network)通信機能を備え、有線LAN通信機能または無線LAN通信機能のいずれでも、帰属する子機との間でLAN通信を行うことができ、前記有線LAN通信機能、前記無線LAN通信機能または前記無線WAN通信機能における通信状況に応じ、前記子機との間のLAN通信の接続経路を有線LAN通信または無線LAN通信に切り替える移動通信端末を有し、
    移動通信端末は、
    前記子機との間の有線LAN通信時および無線LAN通信時におけるそれぞれのLAN側の最大通信速度に関する情報と、前記子機との間の有線LAN通信時および無線LAN通信時におけるそれぞれのLAN側の実通信速度に関する情報と、前記子機の当該移動通信端末を介した無線WAN通信時における無線WAN側の実通信速度に関する情報とに基づいて前記通信状況を判断し、
    前記子機との間の有線LAN通信時における最大通信速度が、無線LAN通信時における最大通信速度以上に速い場合には、有線LAN通信を用いて前記子機とのLAN通信を行い、
    一方、前記子機との間の有線LAN通信時における最大通信速度が、無線LAN通信時における最大通信速度よりも遅い場合には、有線LAN通信時および無線LAN通信時におけるそれぞれのLAN側の実通信速度に関する情報と、無線WAN通信時における無線WAN側の実通信速度に関する情報とに基づいて、当該移動通信端末と前記子機との間のLAN通信を、有線LAN通信とするかまたは無線LAN通信とするかを決定する
    ことを特徴とする通信切替システム。
  2. 前記移動通信端末は、
    前記最大通信速度に関する情報を取得する最大通信速度取得手段と、
    前記LAN側の実通信速度に関する情報を取得する第1の実通信速度取得手段と、
    前記無線WAN側の実通信速度に関する情報を取得する第2の実通信速度取得手段と
    を有し、
    前記子機が当該移動通信端末を経由してWAN通信を行う際に、前記子機と当該移動通信端末との間のLAN接続に関して、
    前記最大通信速度取得手段により取得した前記最大通信速度の比較において、前記子機との間の有線LAN通信時における最大通信速度が、無線LAN通信時における最大通信速度以上に速い場合には、有線LAN通信を用いて前記子機とのLAN通信を行い、
    一方、前記子機との間の有線LAN通信時における最大通信速度が、無線LAN通信時における最大通信速度よりも遅い場合には、前記第1の実通信速度取得手段により取得した有線LAN通信時および無線LAN通信時におけるそれぞれのLAN側の実通信速度に関する情報と前記第2の実通信速度取得手段により取得した無線WAN通信時における無線WAN側の実通信速度に関する情報とに基づいて、当該移動通信端末と前記子機との間のLAN通信を、有線LAN通信とするかまたは無線LAN通信とするかを決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信切替システム。
  3. 前記移動通信端末は、
    前記子機が当該移動通信端末を経由してWAN通信を行う際に、前記最大通信速度取得手段により取得した前記最大通信速度の比較において、前記子機との間の有線LAN通信時における最大通信速度が、無線LAN通信時における最大通信速度よりも遅い場合、
    まず、前記第1の実通信速度取得手段により取得した前記有線LAN通信時における実通信速度と前記第2の実通信速度取得手段により取得した前記無線WAN接続時における実通信速度とを比較し、
    前記有線LAN通信時における実通信速度が、前記無線WAN接続時における実通信速度以上に速い場合には、有線LAN通信を用いて前記子機とのLAN通信を行い、
    一方、前記有線LAN通信時における実通信速度が、前記無線WAN接続時における実通信速度よりも遅い場合には、次に、前記第1の実通信速度取得手段により取得した前記有線LAN通信時における実通信速度と前記第1の実通信速度取得手段により取得した前記無線LAN接続時における実通信速度とを比較し、
    前記有線LAN通信時における実通信速度が、前記無線LAN接続時における実通信速度以上に速い場合には、有線LAN通信を用いて前記子機とのLAN通信を行い、
    また、前記有線LAN通信時における実通信速度が、前記無線LAN接続時における実通信速度よりも遅い場合には、無線LAN通信を用いて前記子機とのLAN通信を行う
    ことを特徴とする請求項2に記載の通信切替システム。
  4. 前記移動通信端末以外に、外部回線と接続するWAN通信機能を有する外部回線接続端末が、前記移動通信端末および前記子機との間の無線通信が可能なエリア内に存在している場合、
    前記移動通信端末は、
    前記外部回線接続端末との間の当該移動通信端末における電波受信レベルを測定するとともに、前記子機における前記外部回線接続端末との間の電波受信レベルに関する情報を前記子機から取得し、
    前記子機が前記外部回線接続端末を経由したWAN通信を行う際に、
    前記子機における電波受信レベルが当該移動通信端末における電波受信レベルよりも良好ではなかった場合には、当該移動通信端末を経由して前記外部回線接続端末に無線LAN接続する接続経路を用いて無線WAN通信を行うように前記子機を制御し、
    一方、前記子機における電波受信レベルが当該移動通信端末における電波受信レベルよりも良好であった場合には、前記外部回線接続端末と直接無線LAN接続する接続経路を用いて無線WAN通信を行うように前記子機を制御する
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の通信切替システム。
  5. 前記移動通信端末は、
    前記子機が当該移動通信端末を経由してWAN通信を行う際に、送受信するデータ量に関する情報を取得するデータ量取得手段と、
    前記データ量取得手段において取得した前記データ量に関する情報と前記第2の実通信速度取得手段において取得した前記無線WAN通信時における実通信速度に関する情報とに基づいて、前記子機のWAN通信時におけるデータ通信時間を算出するデータ通信時間算出手段と、
    前記データ通信時間算出手段により算出した前記データ通信時間とあらかじめ定めた時間閾値とを比較するデータ通信時間比較手段と
    をさらに備え、
    前記データ通信時間比較手段における比較結果もさらに加味して、WAN通信を行う前記子機の当該移動通信端末との間のLAN接続を、有線LAN接続とするかまたは無線LAN接続とするかを決定する
    ことを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の通信切替システム。
  6. 有線LAN(Local Area Network)通信機能、無線LAN通信機能および無線WAN(Wide Area Network)通信機能を有する移動通信端末を用い、該移動通信端末に帰属する子機との間で、有線LAN通信機能、無線LAN通信機能のいずれでもLAN通信を行うことができ、前記有線LAN通信機能、前記無線LAN通信機能または前記無線WAN通信機能における通信状況に応じ、前記子機との間のLAN通信の接続経路を有線LAN通信または無線LAN通信に切り替え、
    前記子機との間の有線LAN通信時および無線LAN通信時におけるそれぞれのLAN側の最大通信速度に関する情報と、前記子機との間の有線LAN通信時および無線LAN通信時におけるそれぞれのLAN側の実通信速度に関する情報と、前記子機の当該移動通信端末を介した無線WAN通信時における無線WAN側の実通信速度に関する情報とに基づいて前記通信状況を判断し、
    前記子機との間の有線LAN通信時における最大通信速度が、無線LAN通信時における最大通信速度以上に速い場合には、有線LAN通信を用いて前記子機とのLAN通信を行い、
    一方、前記子機との間の有線LAN通信時における最大通信速度が、無線LAN通信時における最大通信速度よりも遅い場合には、有線LAN通信時および無線LAN通信時におけるそれぞれのLAN側の実通信速度に関する情報と、無線WAN通信時における無線WAN側の実通信速度に関する情報とに基づいて、当該移動通信端末と前記子機との間のLAN通信を、有線LAN通信とするかまたは無線LAN通信とするかを決定する
    ことを特徴とする通信切替方法。
  7. 前記子機との間の有線LAN通信時および無線LAN通信時におけるそれぞれのLAN側の前記最大通信速度に関する情報を取得する最大通信速度取得ステップと、
    前記子機との間の有線LAN通信時および無線LAN通信時におけるそれぞれのLAN側の前記実通信速度に関する情報を取得する第1の実通信速度取得ステップと、
    前記子機の当該移動通信端末を介した無線WAN通信時における無線WAN側の前記実通信速度に関する情報を取得する第2の実通信速度取得ステップと
    を有し、
    前記子機が当該移動通信端末を経由してWAN通信を行う際に、前記子機と当該移動通信端末との間のLAN接続に関して、
    前記最大通信速度取得ステップにより取得した前記最大通信速度の比較において、前記子機との間の有線LAN通信時における最大通信速度が、無線LAN通信時における最大通信速度以上に速い場合には、有線LAN通信を用いて前記子機とのLAN通信を行い、
    一方、前記子機との間の有線LAN通信時における最大通信速度が、無線LAN通信時における最大通信速度よりも遅い場合には、前記第1の実通信速度取得ステップにより取得した有線LAN通信時および無線LAN通信時におけるそれぞれのLAN側の実通信速度に関する情報と前記第2の実通信速度取得ステップにより取得した無線WAN通信時における無線WAN側の実通信速度に関する情報とに基づいて、当該移動通信端末と前記子機との間のLAN通信を、有線LAN通信とするかまたは無線LAN通信とするかを決定する
    ことを特徴とする請求項6に記載の通信切替方法。
  8. 前記移動通信端末は、
    前記子機が当該移動通信端末を経由してWAN通信を行う際に、前記最大通信速度取得ステップにより取得した前記最大通信速度の比較結果、前記子機との間の有線LAN通信時における最大通信速度が、無線LAN通信時における最大通信速度よりも遅い場合、
    まず、前記第1の実通信速度取得ステップにより取得した前記有線LAN通信時における実通信速度と前記第2の実通信速度取得ステップにより取得した前記無線WAN接続時における実通信速度とを比較し、
    前記有線LAN通信時における実通信速度が、前記無線WAN接続時における実通信速度以上に速い場合には、有線LAN通信を用いて前記子機とのLAN通信を行い、
    一方、前記有線LAN通信時における実通信速度が、前記無線WAN接続時における実通信速度よりも遅い場合には、次に、前記第1の実通信速度取得ステップにより取得した前記有線LAN通信時における実通信速度と前記第1の実通信速度取得ステップにより取得した前記無線LAN接続時における実通信速度とを比較し、
    前記有線LAN通信時における実通信速度が、前記無線LAN接続時における実通信速度以上に速い場合には、有線LAN通信を用いて前記子機とのLAN通信を行い、
    また、前記有線LAN通信時における実通信速度が、前記無線LAN接続時における実通信速度よりも遅い場合には、無線LAN通信を用いて前記子機とのLAN通信を行う
    ことを特徴とする請求項7に記載の通信切替方法。
  9. 前記移動通信端末以外に、外部回線と接続するWAN通信機能を有する外部回線接続端末が、前記移動通信端末および前記子機との間の無線通信が可能なエリア内に存在している場合、
    前記移動通信端末は、
    前記外部回線接続端末との間の当該移動通信端末における電波受信レベルを測定するとともに、前記子機における前記外部回線接続端末との間の電波受信レベルに関する情報を前記子機から取得し、
    前記子機が前記外部回線接続端末を経由したWAN通信を行う際に、
    前記子機における電波受信レベルが当該移動通信端末における電波受信レベルよりも良好ではなかった場合には、当該移動通信端末を経由して前記外部回線接続端末に無線LAN接続する接続経路を用いて無線WAN通信を行うように前記子機を制御し、
    一方、前記子機における電波受信レベルが当該移動通信端末における電波受信レベルよりも良好であった場合には、前記外部回線接続端末と直接無線LAN接続する接続経路を用いて無線WAN通信を行うように前記子機を制御する
    ことを特徴とする請求項7または8に記載の通信切替方法。
  10. 有線LAN(Local Area Network)通信機能、無線LAN通信機能および無線WAN(Wide Area Network)通信機能を有する移動通信端末を用い、該移動通信端末は、有線LAN通信機能または無線LAN通信機能のいずれでも、帰属する子機との間でLAN通信を行うことができ、前記有線LAN通信機能、前記無線LAN通信機能または無線WAN通信機能における通信状況に応じ、前記子機との間のLAN通信の接続経路を有線LAN通信または無線LAN通信に切り替える通信システムにおいて、前記移動通信端末と前記子機との間の接続経路の切り替え処理をコンピュータによって実行し、
    前記移動通信端末では、
    前記子機との間の有線LAN通信時および無線LAN通信時におけるそれぞれのLAN側の最大通信速度に関する情報を取得する最大通信速度取得処理と、
    前記子機との間の有線LAN通信時および無線LAN通信時におけるそれぞれのLAN側の実通信速度に関する情報を取得する第1の実通信速度取得処理と、
    前記子機の当該移動通信端末を介した無線WAN通信時における無線WAN側の実通信速度に関する情報を取得する第2の実通信速度取得処理と
    を行い、
    前記子機が当該移動通信端末を経由してWAN通信を行う際に、前記子機と当該移動通信端末との間のLAN接続に関して、
    前記最大通信速度取得処理により取得した前記最大通信速度の比較において、前記子機との間の有線LAN通信時における最大通信速度が、無線LAN通信時における最大通信速度以上に速い場合には、有線LAN通信を用いて前記子機とのLAN通信を行い、
    一方、前記子機との間の有線LAN通信時における最大通信速度が、無線LAN通信時における最大通信速度よりも遅い場合には、前記第1の実通信速度取得処理により取得した有線LAN通信時および無線LAN通信時におけるそれぞれのLAN側の実通信速度に関する情報と前記第2の実通信速度取得処理により取得した無線WAN通信時における無線WAN側の実通信速度に関する情報とに基づいて、当該移動通信端末と前記子機との間のLAN通信を、有線LAN通信とするかまたは無線LAN通信とするかを決定する
    ことを特徴とする通信切替プログラム。
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