JP2019145623A - 有機光電変換装置及び有機光電変換装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光を異なる波長帯毎に分光して計測する上で、有機光電変換部を保護し、製造を簡略化する有機光電変換装置及び有機光電変換装置の製造方法を提供する。【解決手段】有機光電変換装置100は、第1及び第2有機光電変換素子10,20を備える。第1及び第2有機光電変換素子10,20は、光Lの入射方向に沿ってこの順で積層されるように配置される。第1有機光電変換素子10は、第1素子本体11と、第1素子本体11を被覆する第1本体保護膜13と、を有する。第1素子本体11は、第1基板11a、透明電極11c,11f、光Lの第1波長帯に感度を有する有機光電変換部11eを含む。第2有機光電変換素子20は、第2素子本体21と、第2素子本体21を被覆する第2本体保護膜23と、を有する。第2素子本体21は、第2基板21a、透明電極21c、非透明電極21g、光Lの第2波長帯に感度を有する有機光電変換部21fを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、有機光電変換装置及び有機光電変換装置の製造方法に関する。
従来の有機光電変換装置に関する技術として、例えば下記特許文献1には、第1電極、第2電極、第1電極と第2電極との間に配置された第1有機光活性領域、及び、第1電極と第2電極との間に配置された第2有機光活性領域を有する積層型有機感光デバイスが記載されている。特許文献1に記載された積層型有機感光デバイスでは、第1有機光活性領域と第2有機光活性領域とは、異なる吸収特性を有している。
特表2008−509558号公報
上述したような有機光電変換装置では、光を異なる波長帯毎に分光して計測する上で、酸素又は水蒸気に弱い有機光電変換部を用いていることから、有機光電変換部を大気等のガスから保護することが望まれる。このような要求に加えて、例えばフレキシブルな生産対応力を高めるべく、製造の簡略化も求められている。
そこで、本発明は、光を異なる波長帯毎に分光して計測する上で、有機光電変換部を保護しつつ製造を簡略化することが可能な有機光電変換装置及び有機光電変換装置の製造方法を提供することを課題とする。
本発明に係る有機光電変換装置は、光を電気エネルギに変換する第1及び第2有機光電変換素子を備え、第1及び第2有機光電変換素子は、光の入射方向に沿ってこの順で積層されるように配置され、第1有機光電変換素子は、第1基板、第1及び第2透明電極、並びに、光の第1波長帯に感度を有する有機光電変換部を含む第1素子本体と、第1素子本体を被覆する第1保護膜と、を有し、第2有機光電変換素子は、第2基板、第3透明電極、電極、並びに、光の第2波長帯に感度を有する有機光電変換部を含む第2素子本体と、第2素子本体を被覆する第2保護膜と、を有する。
この有機光電変換装置では、第1及び第2有機光電変換素子が光の入射方向に沿ってこの順で積層されるように配置され、光が異なる波長帯毎に分光されて計測される。このような積層構造により、光軸調整を不要にすることができる。第1及び第2有機光電変換素子それぞれでモジュール化できるため、第1及び第2有機光電変換素子それぞれを個別に所望の条件で作製することが容易となる。また、第1及び第2有機光電変換素子では、各有機光電変換部が第1及び第2保護膜によってそれぞれ保護されており、各有機光電変換部を大気等のガスから保護できる。したがって、光を異なる波長帯毎に分光して計測する上で、有機光電変換部を保護しつつ製造を簡略化することが可能となる。
本発明に係る有機光電変換装置では、第1波長帯は、第2波長帯よりも短い波長帯であってもよい。一般的に、有機光電変換部では、その感度に係る波長帯よりも短い波長の光について、多少は受光してしまう傾向を有する場合がある。この点、本発明では、第2波長帯よりも短い波長帯の第1波長帯の光が第1有機光電変換素子で受光された後に、第2波長帯の光が第2有機光電変換素子で受光される。そのため、第1有機光電変換素子で第2波長帯の光を受光してしまう場合を抑制でき、第1及び第2波長帯の光のそれぞれを第1及び第2有機光電変換素子のそれぞれで確実に受光することができる。
本発明に係る有機光電変換装置は、第1有機光電変換素子の光入射側に設けられ、第1及び第2波長帯の光を透過するマルチバンドパスフィルタを備えていてもよい。これにより、第1及び第2波長帯の光のみを第1及び第2有機光電変換素子で確実に受光することができる。
本発明に係る有機光電変換装置は、第1有機光電変換素子の光入射側に設けられ、第1波長帯の下限よりも長い波長の光を透過させる第1フィルタと、第1有機光電変換素子と第2有機光電変換素子との間に設けられ、第2波長帯の上限よりも長い波長の光を遮断する第2フィルタと、を備えていてもよい。これにより、第1及び第2波長帯の光を第1及び第2有機光電変換素子で確実に受光することができる。
本発明に係る有機光電変換装置では、第1及び第2保護膜は、無機膜、有機膜、又は無機膜及び有機膜の積層膜であってもよい。本発明に係る有機光電変換装置では、第1及び第2保護膜は、アルミナ、酸化チタン及びポリパラキシリレンの少なくとも何れかを含んでいてもよい。この場合、第1及び第2有機光電変換素子の各有機光電変換部を効果的に保護することができる。
本発明に係る有機光電変換装置では、第1有機光電変換素子は、第1基板を被覆する第1基板保護膜を有し、第2有機光電変換素子は、第2基板を被覆する第2基板保護膜を有していてもよい。これにより、第1及び第2有機光電変換素子の各有機光電変換部を、第1及び第2基板に含まれるガスから保護することができる。
本発明に係る有機光電変換装置では、第1及び第2透明電極は、第1保護膜を介して外部と電気的に接続され、第3透明電極及び電極は、第2保護膜を介して外部と電気的に接続されていてもよい。この場合、第1及び第2有機光電変換素子との電気的な接続を実現させるために、第1及び第2保護膜の一部を除去する必要がない。有機光電変換部を保護しつつ製造を簡略化する上記作用効果は顕著となる。
本発明に係る有機光電変換装置は、第1有機光電変換素子は、第1保護膜の外表面を被覆する第3保護膜を有し、第2有機光電変換素子は、第2保護膜の外表面を被覆する第4保護膜を有していてもよい。この場合、第3及び第4保護膜によって第1及び第2有機光電変換素子の対擦傷性を向上させることができる。
本発明に係る有機光電変換装置では、第3保護膜は、第1保護膜の外表面において第1及び第2透明電極に電気的に接続された金属配線上の一部を被覆せず、第4保護膜は、第2保護膜の外表面において第3透明電極及び電極に電気的に接続された金属配線上の一部を被覆しなくてもよい。これにより、第3及び第4保護膜を備えた場合でも、第1及び第2有機光電変換素子との電気的な接続を容易に実現できる。
本発明に係る有機光電変換装置では、第1有機光電変換素子は、光の入射方向に沿って積層されるように複数配置され、複数の第1有機光電変換素子における各有機光電変換部それぞれの第1波長帯は、互いに異なる波長帯であってもよい。この場合、少なくとも3つの波長帯毎に光を分光して計測することが可能となる。
本発明に係る有機光電変換装置の製造方法は、第1基板上において、第1透明電極、第1波長帯に感度を有する有機光電変換部及び第2透明電極を蒸着し、第1素子本体を得る工程と、第1素子本体を蒸着又は原子層堆積法により第1保護膜で被覆し、第1有機光電変換素子を得る工程と、第2基板上において、第3透明電極、第2波長帯に感度を有する有機光電変換部及び電極を蒸着し、第2素子本体を得る工程と、第2素子本体を蒸着又は原子層堆積法により第2保護膜で被覆し、第2有機光電変換素子を得る工程と、第1有機光電変換素子及び第2有機光電変換素子を、光の入射方向に沿ってこの順で積層されるように配置する工程と、を備える。
この有機光電変換装置の製造方法によれば、第1及び第2有機光電変換素子を用い、それらを光の入射方向に沿ってこの順で積層されるように配置することで、光を異なる波長帯毎に分光して計測する有機光電変換装置を製造できる。当該製造に際して、光軸調整を不要にすることができる。第1及び第2有機光電変換素子それぞれでモジュール化できるため、第1及び第2有機光電変換素子それぞれを個別に所望の条件で作製することが容易となる。また、第1及び第2有機光電変換素子では、各有機光電変換部を第1及び第2保護膜によってそれぞれ保護し、各有機光電変換部を大気等のガスから保護できる。したがって、光を異なる波長帯毎に分光して計測する上で、有機光電変換部を保護しつつ製造を簡略化することが可能となる。
本発明に係る有機光電変換装置の製造方法は、第1有機光電変換素子の光入射側に、第1及び第2波長帯の光を透過するマルチバンドパスフィルタを設ける工程を備えていてもよい。これにより、製造された有機光電変換装置では、第1及び第2波長帯の光を第1及び第2有機光電変換素子で確実に受光することができる。
本発明に係る有機光電変換装置の製造方法は、第1有機光電変換素子の光入射側に、第1波長帯の下限よりも長い波長の光を透過させる第1フィルタを設けると共に、第1有機光電変換素子と第2有機光電変換素子との間に、第2波長帯の上限よりも長い波長の光を遮断する第2フィルタを設ける工程を備えていてもよい。これにより、製造された有機光電変換装置では、第1及び第2波長帯の光を第1及び第2有機光電変換素子で確実に受光することができる。
本発明に係る有機光電変換装置の製造方法は、第1基板を蒸着又は原子層堆積法により第1基板保護膜で被覆する工程と、第2基板を蒸着又は原子層堆積法により第2基板保護膜で被覆する工程と、を備えていてもよい。これにより、製造された有機光電変換装置では、第1及び第2有機光電変換素子の各有機光電変換部を、第1及び第2基板に含まれるガスから保護することができる。
本発明に係る有機光電変換装置の製造方法は、第1保護膜の外表面をラミネート加工によって第3保護膜で被覆すると共に、第2保護膜の外表面をラミネート加工によって第4保護膜で被覆する工程を備えていてもよい。この場合、製造された有機光電変換装置では、第3及び第4保護膜によって第1及び第2有機光電変換素子の耐擦傷性を向上させることができる。
本発明によれば、光を異なる波長帯毎に分光して計測する上で、有機光電変換部を保護しつつ製造を簡略化することが可能な有機光電変換装置及び有機光電変換装置の製造方法を提供することが可能となる。
図1は、一実施形態に係る有機光電変換装置を示す概略断面図である。 図2は、図1のバンドパスフィルタの特性を示すグラフである。 図3(a)は、図1の有機光電変換装置の製造方法を説明する概略断面図である。図3(b)は、図3(a)の続きを示す概略断面図である。図3(c)は、図3(b)の続きを示す概略断面図である。 図4(a)は、図3(c)の続きを示す概略断面図である。図4(b)は、図4(a)の続きを示す概略断面図である。 図5(a)は、有機光電変換装置の受光感度の測定結果を示すグラフである。図5(b)は、第1有機光電変換素子を反転配置した場合における有機光電変換装置の受光感度の測定結果を示すグラフである。 図6は、変形例に係る有機光電変換装置を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に示される有機光電変換装置100は、例えばヘルスケア用、生化学検査、バイオ分析用ないし放射線非破壊計測用の薄膜型光デバイスである。有機光電変換装置100は、互いに異なる複数の波長帯の光を同時検出可能な複数波長検出デバイスである。ここでの有機光電変換装置100は、第1波長帯の光と第2波長帯の光とを同時検出する2波長検出デバイスである。有機光電変換装置100は、第1有機光電変換素子10と、第2有機光電変換素子20と、マルチバンドパスフィルタ30と、を備える。
第1有機光電変換素子10及び第2有機光電変換素子20は、光Lを電気エネルギに変換する素子である。第1有機光電変換素子10及び第2有機光電変換素子20は、光Lの入射方向に沿ってこの順で積層されるように配置されて接合されている。第1有機光電変換素子10と第2有機光電変換素子20とは、当接していてもよいし、それらの間に他の光学素子が配置されていてもよい。
第1有機光電変換素子10は、第2有機光電変換素子20に対して光Lの入射側に位置する。第1有機光電変換素子10は、検出対象の波長以外の波長の光Lを透過する半透過型の有機光電変換素子である。第1有機光電変換素子10は、第1素子本体11、第1素子本体11を囲うように被覆する第1本体保護膜(第1保護膜)13、及び、第1本体保護膜13を囲うように被覆する第1ラミネート膜(第3保護膜)15を有する。
第1素子本体11は、第1基板11a、第1基板保護膜11b、透明電極(第1透明電極)11c、金属配線11d、有機光電変換部11e、透明電極(第2透明電極)11f及び金属配線11gを含む。
第1基板11aは、フィルム状を呈するフィルム基板である。第1基板11aは、透明である。「透明」とは、検出する光Lに対して透過性を有することを意味する。例えば「透明」は、全光線透過率が70%以上あり、具体的には、検出する波長選択範囲の光Lについて全光線透過率が85%以上あることである(以下の透明において同じ)。「フィルム」とは、例えば薄いシートを意味し、「フィルム状」とは、例えば薄いシート状を意味する(以下のフィルム及びフィルム状において同じ)。第1基板11aは、例えばガラス又は樹脂(ポリイミド、あるいはポリエチレンテレフタレート等)により形成されている。
第1基板保護膜11bは、第1基板11aの外表面の少なくとも一部を被覆する膜である。第1基板保護膜11bは、液体、酸素等の気体、及び水蒸気に対してバリア性を有する。第1基板保護膜11bは、特に水蒸気に対して高いバリア性(低い水蒸気透過度)を有する。第1基板保護膜11bは、原子層堆積法(ALD:Atomic Layer Deposition)により成膜されたALD成膜である。第1基板保護膜11bは、透明である。第1基板保護膜11bは、無機膜、有機膜、又は無機膜及び有機膜の積層膜である。ここでは、第1基板保護膜11bは、例えばアルミナ(Al2O3)及び酸化チタン(TiO2)の多層構造により形成されている。
透明電極11cは、透明な導電膜である。透明電極11cは、第1基板11aの表面上に設けられている。透明電極11cは、第1基板11aの表面に、第1基板保護膜11bを介して積層されている。透明電極11cは、第1基板保護膜11bと当接する。透明電極11cは、例えば酸化インジウムスズ(ITO:Indium Tin Oxide)により形成されている。透明電極11cは、金属配線11dに電気的に接続されている。
金属配線11dは、第1基板11aの表面上に設けられている。金属配線11dは、第1基板11aの表面に、第1基板保護膜11bを介して積層されている。金属配線11dは、第1基板保護膜11bと当接する。金属配線11dは、第1本体保護膜13を介して、外部のI−Vアンプ2と導通している。つまり、金属配線11dに電気的に接続された透明電極11cとI−Vアンプ2とは、第1本体保護膜13を介して電気的に接続されている。金属配線11dとI−Vアンプ2との導通の経路上には、第1本体保護膜13が存在しており、第1本体保護膜13には、当該通電のための開口(除去部分)は設けられていない。I−Vアンプ2は、電流及び電圧の変換増幅器である。I−Vアンプ2は、有機光電変換装置100の出力信号をデジタル信号に変換し、例えば時系列で信号量変化を記憶する等の処理行う処理回路3と電気的に接続されている。
有機光電変換部11eは、有機半導体を含む光電変換膜である。有機光電変換部11eは、光Lの第1波長帯に感度を有する受光部である。ここでの有機光電変換部11eでは、ドナー材料としてホウ素サブフタロシアニンクロリド(SubPc)が用いられ、アクセプター材料として炭素分子フラーレン(バックミンスターフラーレン:C60)が用いられている。第1波長帯は、第2波長帯よりも短い波長帯である。第1波長帯は、例えば541nm〜551nmである。有機光電変換部11eは、透明電極11c上に設けられている。有機光電変換部11eは、透明電極11cにおいて第1基板11a側とは反対側の表面に積層されている。
透明電極11fは、透明な導電膜である。透明電極11fは、金属11f1と誘電体11f2とを含む金属誘電体積層膜(Metal-Dielectric-Multilayer:MDM)である。透明電極11fは、有機光電変換部11e上に設けられている。透明電極11fは、有機光電変換部11eにおいて第1基板11a側とは反対側の表面に積層されている。透明電極11fは、有機光電変換部11eを介して透明電極11cと対向する。透明電極11fと透明電極11cとは、積層方向と直交する方向において互いにずれて配置されている。透明電極11cの金属11f1は、例えば金(Au)により形成されている。透明電極11cの誘電体11f2は、例えば三酸化モリブデン(MoO3)により形成されている。透明電極11fは、金属配線11gに電気的に接続されている。透明電極11fは、透明電極11cとは非接触である。透明電極11fは、透明電極11cとは電気的に接続されていない。
金属配線11gは、第1基板11aの表面上に設けられている。金属配線11gは、第1基板11aの表面に、第1基板保護膜11bを介して積層されている。金属配線11gは、第1基板保護膜11bと当接する。金属配線11gは、第1本体保護膜13を介して、外部のバイアス電圧源4と導通している。つまり、金属配線11gに電気的に接続された透明電極11fとバイアス電圧源4とは、第1本体保護膜13を介して電気的に接続されている。金属配線11gとバイアス電圧源4との導通の経路上には、第1本体保護膜13が存在しており、第1本体保護膜13には、当該通電のための開口(除去部分)は設けられていない。バイアス電圧源4は、有機光電変換部11eに印加する電圧を供給する。ここでのバイアス電圧源4は、負電圧を供給する、具体的には、−5〜0V程度の電圧を供給して動作させる。
第1本体保護膜13は、第1素子本体11の外表面の少なくとも一部を被覆する膜である。第1本体保護膜13は、液体、酸素等の気体、及び水蒸気に対してバリア性を有する。第1本体保護膜13は、特に水蒸気に対して高いバリア性を有する。第1本体保護膜13は、ALD法により成膜されたALD成膜である。第1本体保護膜13は、透明である。第1本体保護膜13は、無機膜、有機膜、又は無機膜及び有機膜の積層膜である。第1本体保護膜13は、例えばアルミナ及び酸化チタンの多層構造により形成されている。
第1ラミネート膜15は、第1本体保護膜13の外表面の少なくとも一部を被覆する膜である。第1ラミネート膜15は、第1本体保護膜13の外表面における光入射側と光入射側の反対側とを被覆する。第1ラミネート膜15は、ラミネート加工により形成されている。第1ラミネート膜15は、1又は複数のフィルムが貼り合わされて形成されている。第1ラミネート膜15は、物理的衝撃に強い材料により形成されている。第1ラミネート膜15は、透明である。第1ラミネート膜15には、第1本体保護膜13の外表面における金属配線11d上の一部が被覆されないように、当該一部を露出させる露出部15aが形成されている。第1ラミネート膜15には、第1本体保護膜13の外表面における金属配線11g上の一部が被覆されないように、当該一部を露出させる露出部15bが形成されている。なお、金属配線11d,11g上の第1本体保護膜13の当該一部についても、例えばレーザ光照射又はプラズマ照射によって除去し、金属配線11d,11gを露出させてもよい。
第2有機光電変換素子20は、第1有機光電変換素子10に対して、光Lの入射側と反対側に位置する。第2有機光電変換素子20は、非透過型の有機光電変換素子である。第2有機光電変換素子20は、第2素子本体21、第2素子本体21を囲うように被覆する第2本体保護膜(第2保護膜)23、及び、第2本体保護膜23を囲うように被覆する第2ラミネート膜(第4保護膜)25を有する。
第2素子本体21は、第2基板21a、第2基板保護膜21b、透明電極(第3透明電極)21c、金属配線21d、バッファ層21e、有機光電変換部21f、非透明電極(電極)21g、金属配線21hを含む。
第2基板21aは、フィルム状を呈するフィルム基板である。第2基板21aは、透明である。第2基板21aは、例えばガラス又は樹脂により形成されている。
第2基板保護膜21bは、第2基板21aの外表面の少なくとも一部を被覆する膜である。第2基板保護膜21bは、液体、酸素等の気体、及び水蒸気に対してバリア性を有する。第2基板保護膜21bは、特に水蒸気に対して高いバリア性を有する。第2基板保護膜21bは、ALD法により成膜されたALD成膜である。第2基板保護膜21bは、透明である。第2基板保護膜21bは、無機膜、有機膜、又は無機膜及び有機膜の積層膜である。ここでは、第2基板保護膜21bは、例えばアルミナ及び酸化チタンの多層構造により形成されている。
透明電極21cは、透明な導電膜である。透明電極21cは、第2基板21aの表面上に設けられている。透明電極21cは、第2基板21aの表面に、第2基板保護膜21bを介して積層されている。透明電極21cは、第2基板保護膜21bと当接する。透明電極21cは、例えば酸化インジウムスズにより形成されている。透明電極21cは、金属配線21dに電気的に接続されている。
金属配線21dは、第2基板21aの表面上に設けられている。金属配線21dは、第2基板21aの表面に、第2基板保護膜21bを介して積層されている。金属配線21dは、第2基板保護膜21bと当接する。金属配線21dは、第2本体保護膜23を介して、外部のバイアス電圧源5と導通している。つまり、金属配線21dに電気的に接続された透明電極21cとバイアス電圧源5とは、第2本体保護膜23を介して電気的に接続されている。金属配線21dとバイアス電圧源5との導通の経路上には、第2本体保護膜23が存在しており、第2本体保護膜23には、当該通電のための開口(除去部分)は設けられていない。バイアス電圧源5は、有機光電変換部21fに印加する電圧を供給する。ここでのバイアス電圧源5は、負電圧を供給する、具体的には、−5〜0V程度の電圧を供給して動作させる。
バッファ層21eは、透明電極21cと有機光電変換部21fとの間におけるエネルギ順位を調整すると共に暗電流を抑制する。バッファ層21eは、金属酸化膜により構成されている。バッファ層21eは、例えば三酸化モリブデンにより形成されている。バッファ層21eは、透明である。バッファ層21eは、透明電極21c上に設けられている。バッファ層21eは、透明電極21cにおいて第2基板21a側とは反対側の表面に積層されている。
有機光電変換部21fは、有機半導体を含む光電変換膜である。有機光電変換部21fは、光Lの第2波長帯に感度を有する受光部である。ここでの有機光電変換部21fでは、ドナー材料として銅フタロシアニン(CuPc)が用いられ、アクセプター材料として炭素分子フラーレンが用いられている。第2波長は、第1波長帯よりも長い波長帯である。第2波長は、例えば685nm〜695nmである。有機光電変換部21fは、バッファ層21e上に設けられている。有機光電変換部21fは、バッファ層21eにおいて第2基板21a側とは反対側の表面に積層されている。有機光電変換部21fの少なくとも一部は、光Lの入射方向から見て、第1有機光電変換素子10の有機光電変換部11eと重なるように配置されている。つまり、有機光電変換部11eの配置領域と有機光電変換部21fの配置領域とは、光Lの入射方向から見て重なっている。
非透明電極21gは、透明ではない導電膜である。非透明電極21gは、有機光電変換部21f上に設けられている。非透明電極21gは、有機光電変換部21fにおいて第2基板21a側とは反対側の表面に積層されている。非透明電極21gは、有機光電変換部21fを介して透明電極21cと対向する。非透明電極21gと透明電極21cとは、積層方向と直交する方向において互いにずれて配置されている。非透明電極21gは、チタン及びアルミニウムの2層膜あるいはアルミニウムにより形成されている。非透明電極21gは、金属配線21hに電気的に接続されている。非透明電極21gは、透明電極21cとは非接触である。非透明電極21gは、透明電極21cとは電気的に接続されていない。
金属配線21hは、第2基板21aの表面上に設けられている。金属配線21hは、第2基板21aの表面に、第2基板保護膜21bを介して積層されている。金属配線21hは、第2基板保護膜21bと当接する。金属配線21hは、第2本体保護膜23を介して、外部のI−Vアンプ6と導通している。つまり、金属配線21hに電気的に接続された非透明電極21gとI−Vアンプ6とは、第2本体保護膜23を介して電気的に接続されている。金属配線21hとI−Vアンプ6との導通の経路上には、第2本体保護膜23が存在しており、第2本体保護膜23には、当該通電のための開口(除去部分)は設けられていない。I−Vアンプ6は、電流及び電圧の変換増幅器である。I−Vアンプ6は、有機光電変換装置100の出力信号をデジタル信号に変換し、例えば時系列で信号量変化を記憶する等の処理行う処理回路7と電気的に接続されている。
第2本体保護膜23は、第2素子本体21の外表面の少なくとも一部を被覆する膜である。第2本体保護膜23は、液体、酸素等の気体、及び水蒸気に対してバリア性を有する。第1本体保護膜13は、特に水蒸気に対して高いバリア性を有する。第2本体保護膜23は、ALD法により成膜されたALD成膜である。第2本体保護膜23は、透明である。第2本体保護膜23は、無機膜、有機膜、又は無機膜及び有機膜の積層膜である。第2本体保護膜23は、例えばアルミナ及び酸化チタンの多層構造により形成されている。
第2ラミネート膜25は、第2本体保護膜23の外表面の少なくとも一部を被覆する膜である。第2ラミネート膜25は、第2本体保護膜23の外表面における光入射側と光入射側の反対側とを被覆する。第2ラミネート膜25は、ラミネート加工により形成されている。第2ラミネート膜25は、1又は複数のフィルムが貼り合わされて形成されている。第2ラミネート膜25は、物理的衝撃に強い材料により形成されている。第2ラミネート膜25は、透明である。第2ラミネート膜25には、第2本体保護膜23の外表面における金属配線21d上の一部が被覆されないように、当該一部を露出させる露出部25aが形成されている。第2ラミネート膜25には、第2本体保護膜23の外表面における金属配線21h上の一部が被覆されないように、当該一部を露出させる露出部25bが形成されている。
マルチバンドパスフィルタ30は、第1有機光電変換素子10の光入射側に接合されている。マルチバンドパスフィルタ30は、光Lの入射方向に沿って複数のフィルタFが接着剤8を介して積層された構造を有する。マルチバンドパスフィルタ30と第1有機光電変換素子10とは、当接していてもよいし、それらの間に他の光学素子が配置されていてもよい。マルチバンドパスフィルタ30は、図2に示される波長と透過率(Transmittance)との関係を有するバンドパスフィルタであって、第1波長帯及び第2波長帯を透過帯域(透過波長域)として有する。
次に、以上のように構成された有機光電変換装置100の製造方法について説明する。
まず、図3(a)に示されるように、第1基板11aを準備する。図3(b)に示されるように、第1基板11aの外表面を被覆するように、ALD法により第1基板保護膜11bを成膜する。図3(c)に示されるように、第1基板保護膜11bを成膜した第1基板11a上に、透明電極11c、金属配線11d、有機光電変換部11e、透明電極11f及び金属配線11gを蒸着する。これにより、第1素子本体11を得る。
図4(a)に示されるように、第1素子本体11の外表面を被覆するように、ALD法により第1本体保護膜13を成膜する。図4(b)に示されるように、第1本体保護膜13が成膜された第1素子本体11を被覆するようにラミネート加工を施し、第1ラミネート膜15を成膜する。金属配線11dを、第1本体保護膜13を介して外部のI−Vアンプ2と電気的に接続する。金属配線11gを、第1本体保護膜13を介して外部のバイアス電圧源4と電気的に接続する。これにより、第1有機光電変換素子10を得る。
第1有機光電変換素子10の形成とは別に、図3(a)〜図4(b)と同様にして、第2有機光電変換素子201を得る。すなわち、第2基板21aの外表面を被覆するように第2基板保護膜22bを成膜する。第2基板21a上に、透明電極21c、金属配線21d、バッファ層21e、有機光電変換部21f、非透明電極21g及び金属配線21hを蒸着し、第2素子本体21を得る。第2素子本体21の外表面を被覆するように第2本体保護膜23を成膜する。ラミネート加工を施して第2ラミネート膜25を成膜する。金属配線21dを、第2本体保護膜23を介して外部のバイアス電圧源5と電気的に接続すると共に、金属配線21hを、第2本体保護膜23を介して外部のI−Vアンプ6と電気的に接続する。これにより、第2有機光電変換素子20を得る。
得られた第1有機光電変換素子10及び第2有機光電変換素子20を、光Lの入射方向に沿ってこの順で積層されるように配置して接合する。第1有機光電変換素子10の光入射側にマルチバンドパスフィルタ30を設ける。以上により、有機光電変換装置100が製造される。
以上、有機光電変換装置100では、第1及び第2有機光電変換素子10,20が光Lの入射方向に沿ってこの順で積層されるように配置され、光Lが異なる波長帯毎に分光されて計測される。このような積層構造により、光軸調整を不要にすることができる。第1及び第2有機光電変換素子10,20それぞれでモジュール化できるため、第1及び第2有機光電変換素子10,20それぞれを個別に所望の条件で作製することが容易となる。また、第1及び第2有機光電変換素子10,20では、各有機光電変換部11e,21fが第1及び第2本体保護膜13,23によってそれぞれ保護されており、各有機光電変換部11e,21fを大気等のガス(水蒸気を含む)から保護できる。
したがって、有機光電変換装置100によれば、光Lを異なる波長帯毎に分光して計測する上で、有機光電変換部11e,21fを保護しつつ、装置の光学系ひいては製造を簡略化することが可能となる。有機光電変換装置100の小型化が可能となる。第1及び第2本体保護膜13,23により保護できることから、環境耐性を高めることができると共に、第1及び第2有機光電変換素子10,20を接着剤を介して接合する場合に、当該接着剤への耐性を高めることができる。
一般的に、有機光電変換部は、その感度に係る波長帯よりも短い波長の光についても、多少は受光してしまうという傾向を有する。この点、有機光電変換装置100では、第1有機光電変換素子10の有機光電変換部11eの第1波長帯は、第2有機光電変換素子20の有機光電変換部21fの第2波長帯よりも短い波長帯である。そのため、第2波長帯よりも短い波長帯の第1波長帯の光Lが第1有機光電変換素子10で受光された後に、第2波長帯の光Lが第2有機光電変換素子20で受光される。これにより、有機光電変換部11e,21fの当該特性に応じた精度よい分光計測が可能となり、第1有機光電変換素子10で第2波長帯の光Lを受光してしまう場合を抑制でき、第1及び第2波長帯の光Lのそれぞれを第1及び第2有機光電変換素子10,20のそれぞれで確実に受光することが可能となる。
有機光電変換装置100は、マルチバンドパスフィルタ30を備えている。これにより、第1及び第2波長帯の光Lを第1及び第2有機光電変換素子10,20で確実に受光することができる。
有機光電変換装置100では、第1及び第2本体保護膜13,23は、無機膜、有機膜、又は無機膜及び有機膜の積層膜である。特に、有機光電変換装置100では、第1及び第2保護膜は、アルミナ及び酸化チタンを含んでいる。これにより、第1及び第2有機光電変換素子10,20の各有機光電変換部11e,21fを効果的に保護することができる。
有機光電変換装置100では、第1有機光電変換素子10は、第1基板11aを被覆する第1基板保護膜11bを有する。第2有機光電変換素子20は、第2基板21aを被覆する第2基板保護膜21bを有する。これにより、第1及び第2基板11a,21aの透湿性を低下させることができる。第1及び第2有機光電変換素子10,20の各有機光電変換部11e,21fを、第1及び第2基板11a,21aに含まれるガス(水蒸気を含む)から保護することができる。
有機光電変換装置100では、第1本体保護膜13が薄いことから、透明電極11c,11fが第1本体保護膜13を介して外部と電気的に接続されている。第2本体保護膜23が薄いことから、透明電極21c及び非透明電極21gが第2本体保護膜23を介して外部と電気的に接続されている。この場合、第1及び第2有機光電変換素子10,20との電気的な接続を実現させるために、第1及び第2本体保護膜13,23の一部を除去する必要がない。第1及び第2本体保護膜13,23の保護機能を十分に発揮できる。有機光電変換部11e,21fを保護しつつ製造を簡略化する上記作用効果は顕著となる。なお、接触容量の増加となる電気的接続部の第1及び第2本体保護膜13,23については、高繰り返し事象の計測への適用を考慮し、上述もしたように、例えばレーザ光照射又はプラズマ照射によって取り除かれていてもよい。
有機光電変換装置100は、第1有機光電変換素子10は第1ラミネート膜15を更に有し、第2有機光電変換素子20は第2ラミネート膜25を更に有する。第1及び第2ラミネート膜15,25によって第1及び第2有機光電変換素子10,20の対擦傷性を向上させることができる。
有機光電変換装置100では、第1ラミネート膜15は、第1本体保護膜13の外表面において金属配線11d,11g上の一部を被覆しない。第2ラミネート膜25は、第2本体保護膜23の外表面において金属配線21d,21h上の一部を被覆しない。これにより、第1及び第2ラミネート膜15,25を備えた場合でも、第1及び第2有機光電変換素子10,20との電気的な接続を容易に実現できる。第1及び第2ラミネート膜15,25を備えた場合に、第1及び第2有機光電変換素子10,20との導通が困難になるのを防止できる。
有機光電変換装置100の製造方法では、第1及び第2有機光電変換素子10,20を用い、それらを光Lの入射方向に沿ってこの順で積層されるように配置することで、光Lを異なる波長帯毎に分光して計測する有機光電変換装置100を製造できる。当該製造に際して、光軸調整を不要にすることができる。第1及び第2有機光電変換素子10,20それぞれでモジュール化できるため、第1及び第2有機光電変換素子10,20それぞれを個別に所望の条件で作製することが容易となる。また、第1及び第2有機光電変換素子10,20では、各有機光電変換部11e,21fを第1及び第2保護膜によってそれぞれ保護し、各有機光電変換部11e,21fを大気等のガスから保護できる。したがって、光Lを異なる波長帯毎に分光して計測する上で、有機光電変換部11e,21fを保護しつつ製造を簡略化することが可能となる。
有機光電変換装置100の製造方法では、第1有機光電変換素子10の光入射側に、マルチバンドパスフィルタ30を設ける。これにより、製造された有機光電変換装置100では、マルチバンドパスフィルタ30で光Lをフィルタリングし、検出波長範囲の狭小化を行い、第1及び第2波長帯の光Lを第1及び第2有機光電変換素子10,20で確実に受光することができる。
有機光電変換装置100の製造方法では、第1基板11aをALD法により第1基板保護膜11bで被覆する。第2基板21aをALD法により第2基板保護膜21bで被覆する。これにより、製造された有機光電変換装置100では、第1及び第2有機光電変換素子10の各有機光電変換部11e,21fを、第1及び第2基板11a,21aに含まれるガスから保護することができる。
有機光電変換装置100の製造方法では、第1本体保護膜13の外表面をラミネート加工によって第1ラミネート膜15で被覆する。これと共に、第2本体保護膜23の外表面を、ラミネート加工によって第2ラミネート膜25で被覆する。この場合、製造された有機光電変換装置100では、第1及び第2ラミネート膜15,25によって第1及び第2有機光電変換素子10,20の耐擦傷性を向上させることができる。
有機光電変換装置100では、透明電極11fと透明電極11cとが積層方向と直交する方向に互いにずれて配置され、非透明電極21gと透明電極21cとが積層方向と直交する方向に互いにずれて配置されている。これにより、透明電極11c,11f.21c及び非透明電極21gの外部への電気的接続が容易になる。
図5(a)は、有機光電変換装置100の受光感度の測定結果を示すグラフである。図中では、縦軸が第1及び第2有機光電変換素子10,20の受光感度(出力)を示し、横軸が光Lの波長を示す(後述の図5(b)及び図6において同様)。図5(a)に示されるように、有機光電変換装置100では、第1波長帯の光Lと第2波長帯の光Lとを精度よく同時検出することを確認することができる。
なお、第1有機光電変換素子10は、図1に示す状態に対して上下反転した構造、すなわち、MDMである透明電極11fが入射側に位置するように反転配置した構造であってもよい。この場合でも、第1波長帯の光Lと第2波長帯の光Lとを同時検出することができる。
図5(b)は、透明電極11fが入射側に位置するように第1有機光電変換素子10を反転配置した場合における、有機光電変換装置100の受光感度の測定結果を示すグラフである。図5(b)に示されるように、第1有機光電変換素子10を反転配置した有機光電変換装置100においても、第1波長帯の光Lと第2波長帯の光Lとを精度よく同時検出することを確認することができる。また、ITOの透明電極11cが入射側に位置する構造(図5(a)の結果)に比べて、MDMである透明電極11fが入射側に位置するように反転配置した構造(図5(b)の結果)は、高い受光感度を実現できることがわかる。
有機光電変換装置100では、第1有機光電変換素子10の透明電極11fとしてMDMを採用している。これにより、透明電極11fの光Lに対する透過性を確保しつつ、ホウ素サブフタロシアニンクロリド及び炭素分子フラーレンを用いた有機光電変換部11eへの透明電極11fの蒸着に際して、歩留まりを高めることができる。
ここで、第1及び第2本体保護膜13,23と第1及び第2基板保護膜11b,21bとについて、水蒸気に対するバリア性を評価するバリア性評価試験を行った。バリア性評価試験では、ポリイミドで形成されたフィルム基板上に、第1及び第2本体保護膜13,23並びに第1及び第2基板保護膜11b,21bに対応するALD成膜を成膜し、実施例を得た。ALD成膜は、アルミナ及び酸化チタンの多層構造により形成した。ここでは、アルミナの層と酸化チタンの層とを交互に堆積し、合計30層の多層構造のALD成膜とした。また、ポリイミドで形成されたフィルム基板のみからなる比較例を準備した。実施例及び比較例に水蒸気を透過させ、その水蒸気透過度(g/m2.day)をMOCON法又はカルシウム法により測定した。バリア性評価試験では、JIS K7129(赤外線センサ法)に準拠して実施した。
このようなバリア性評価試験の結果、比較例の水蒸気透過度が134(g/m2.day)であったのに対し、実施例では、水蒸気透過度を0.36(g/m2.day)まで低下できることがわかった。これにより、有機光電変換装置100の水蒸気に対する高いバリア性を確認することができた。
第2有機光電変換素子20に対応する実施例と、第2基板保護膜22b及び第2本体保護膜23が設けられていない第2有機光電変換素子20に対応する比較例と、を用いて、大気中での耐久性試験を行った。耐久性試験では、26日間における受光感度の変化を評価した。受光感度は、初期状態を1とした相対感度とした。その結果、比較例では、20日を経過すると、相対感度は70%まで低下するのに対して、実施例では、26日経過後も90%以上の相対感度を維持できた。これにより、有機光電変換装置100の高い耐久性を確認することができた。
なお、本実施形態では、第1及び第2基板保護膜11b,21b並びに第1及び第2本体保護膜13,23は、酸化チタンが添加されたアルミナを含んでいるが、アルミナ、酸化チタン及びポリパラキシリレンの少なくとも何れかを含んでいればよい。本実施形態では、第1及び第2基板保護膜11b,21bと第1及び第2本体保護膜13,23とのうちの少なくとも何れかは、互いに同じ材料で形成されていてもよいし、異なる材料で形成されていてもよい。本実施形態では、第1及び第2基板保護膜11b,21b並びに第1及び第2本体保護膜13,23を形成する手法は、ALD法に限定されず、化学蒸着等の種々の公知手法であってもよい。
以上、実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。
上記実施形態は、マルチバンドパスフィルタ30に代えてもしくは加えて、第1フィルタ及び第2フィルタを備えていてもよい。つまり、第1フィルタを設けると共に第2フィルタを設ける工程を備えていてもよい。第1フィルタは、第1有機光電変換素子10の光入射側に設けられ、第1波長帯の下限よりも長い波長の光Lを透過させる。第2フィルタは、第1有機光電変換素子10と第2有機光電変換素子20との間に設けられ、第2波長帯の上限よりも長い波長の光Lを遮断する。これにより、第1及び第2波長帯の光Lを第1及び第2有機光電変換素子10,20で確実に受光することができる。
上記実施形態では、第1有機光電変換素子10が光Lの入射方向に沿って積層されるように複数配置されていてもよい。この場合、複数の第1有機光電変換素子10における各有機光電変換部は、互いに異なる波長帯に感度を有する。複数の第1有機光電変換素子10における各有機光電変換部の感度に係る第1波長帯のそれぞれは、互いに異なっている。すなわち、上記実施形態は、互いに異なる波長帯の光を受光する3つ以上の有機光電変換素子を積層した構造であってもよく、一例として、図6に示されるような構造であってもよい。
図6は、変形例に係る有機光電変換装置200を示す概略断面図である。有機光電変換装置200は、検出対象の波長以外の波長の光Lを透過する3つの半透過型有機光電変換素子(第1有機光電変換素子)210,220,230と、非透過型の非透過型有機光電変換素子(第2有機光電変換素子)240と、を備える。
半透過型有機光電変換素子210,220,230及び非透過型有機光電変換素子240は、光Lを電気エネルギに変換する素子である。半透過型有機光電変換素子210,220,230及び非透過型有機光電変換素子240は、光Lの入射方向に沿ってこの順で積層されるように配置されて接合されている。
半透過型有機光電変換素子210は、素子本体(第1素子本体)211と、素子本体211を被覆する透明なALD成膜である本体保護膜(第1保護膜)213と、を備える。素子本体211は、基板(第1基板)211a、基板保護膜(第1基板保護膜)211b、透明電極(第1透明電極)211c、バッファ層211d、有機光電変換部211e、バッファ層211f、及び透明電極(第2透明電極)211gを有する。
基板211aは、透明なフィルム基板である。基板保護膜211bは、基板211aの外表面を被覆する透明なALD成膜である。透明電極211cは、透明な導電膜であり、基板211aの表面上に設けられている。バッファ層211dは、透明電極211cと有機光電変換部211eとの間のエネルギ順位を調整すると共に暗電流を抑制する透明な金属酸化膜であり、透明電極211c上に設けられている。有機光電変換部211eは、有機半導体を含む光電変換膜であり、光Lの第1波長帯に感度を有する。有機光電変換部211eには、340nm付近に吸収ピークを持ち且つ464nm以上で吸収ピークの半値以下となる材料が用いられている。有機光電変換部211eは、バッファ層211d上に設けられている。バッファ層211fは、有機光電変換部211eと透明電極211gとの間のエネルギ順位を調整すると共に暗電流を抑制する透明な金属酸化膜であり、有機光電変換部211e上に設けられている。透明電極211gは、透明な導電膜であり、バッファ層211f上に設けられている。透明電極211g、バッファ層211f、有機光電変換部211e、バッファ層211d及び透明電極211cは、基板211a上に光Lの入射側からこの順で積層されている。
半透過型有機光電変換素子210の光入射側には、ロングパスフィルタ201a及びノッチフィルタ201bが設けられている。ロングパスフィルタ201a及びノッチフィルタ201bは、半透過型有機光電変換素子210の第1波長帯の下限よりも長い波長の光Lを透過させる第1フィルタを構成する。ロングパスフィルタ201aは、344nm以下の光Lを遮断し、ノッチフィルタ201bは345nm〜464nmの光Lを遮断する。
半透過型有機光電変換素子220は、半透過型有機光電変換素子210の感度に係る第1波長帯とは異なる他の第1波長帯に感度を有する以外は、半透過型有機光電変換素子210と同様に構成されている。半透過型有機光電変換素子220は、半透過型有機光電変換素子210に対して、光Lの入射側と反対側に位置する。半透過型有機光電変換素子220は、素子本体(第1素子本体)221と、素子本体221を被覆する透明なALD成膜である本体保護膜(第1保護膜)223と、を備える。素子本体221は、基板(第1基板)221a、基板保護膜(第1基板保護膜)221b、透明電極(第1透明電極)221c、バッファ層221d、有機光電変換部221e、バッファ層221f、及び透明電極(第2透明電極)221gを有する。有機光電変換部221eには、470nm付近に吸収ピークを持ち且つ554nm以上で吸収ピークの半値以下となる材料が用いられている。
半透過型有機光電変換素子220の光入射側であって、半透過型有機光電変換素子210と半透過型有機光電変換素子220との間には、ロングパスフィルタ202a及びノッチフィルタ202bが設けられている。ロングパスフィルタ202a及びノッチフィルタ202bは、透過型有機光電変換素子220の第1波長帯の下限よりも長い波長の光Lを透過させる第1フィルタを構成する。ロングパスフィルタ202aは、464nm以下の光Lを遮断し、ノッチフィルタ202bは475nm〜554nmの光Lを遮断する。
半透過型有機光電変換素子230は、半透過型有機光電変換素子210,220の感度に係る第1波長帯とは異なる他の第1波長帯に感度を有する以外は、半透過型有機光電変換素子210,220と同様に構成されている。半透過型有機光電変換素子230は、半透過型有機光電変換素子220に対して、光Lの入射側と反対側に位置する。半透過型有機光電変換素子230は、素子本体(第1素子本体)231と、素子本体231を被覆するALD成膜である本体保護膜(第1保護膜)233と、を備える。素子本体231は、基板(第1基板)231a、基板保護膜(第1基板保護膜)231b、透明電極(第1透明電極)231c、バッファ層231d、有機光電変換部231e、バッファ層231f、及び透明電極(第2透明電極)231gを有する。有機光電変換部231eには、560nm付近に吸収ピークを持ち且つ644nm以上で吸収ピークの半値以下となる材料が用いられている。
半透過型有機光電変換素子230の光入射側であって、半透過型有機光電変換素子220と半透過型有機光電変換素子230との間には、ロングパスフィルタ203a及びノッチフィルタ203bが設けられている。ロングパスフィルタ203a及びノッチフィルタ203bは、半透過型有機光電変換素子230の第1波長帯の下限よりも長い波長の光Lを透過させる第1フィルタを構成する。ロングパスフィルタ203aは、554nm以下の光Lを遮断し、ノッチフィルタ203bは565nm〜644nmの光Lを遮断する。
非透過型有機光電変換素子240は、半透過型有機光電変換素子230に対して、光Lの入射側と反対側に位置する。非透過型有機光電変換素子240は、素子本体(第2素子本体)241と、素子本体241を被覆する透明なALD成膜である本体保護膜(第2保護膜)243と、を備える。素子本体241は、基板(第2基板)241a、基板保護膜(第2基板保護膜)241b、電極241c、バッファ層241d、有機光電変換部241e、バッファ層241f、及び透明電極(第3透明電極)241gを有する。
基板241aは、透明なフィルム基板である。基板保護膜241bは、基板241aを被覆する透明なALD成膜である。電極241cは、透明な導電膜であり、基板211aの表面上に設けられている。バッファ層241dは、電極241cと有機光電変換部241eとの間のエネルギ順位を調整すると共に暗電流を抑制する透明な金属酸化膜であり、電極241c上に設けられている。有機光電変換部241eは、有機半導体を含む光電変換膜であり、光Lの第2波長帯に感度を有する。有機光電変換部241eには、650nm付近に吸収ピークを持つ材料が用いられている。有機光電変換部241eは、バッファ層241d上に設けられている。バッファ層241fは、有機光電変換部241eと透明電極241gとの間のエネルギ順位を調整すると共に暗電流を抑制する透明な金属酸化膜であり、有機光電変換部241e上に設けられている。透明電極241gは、透明な導電膜であり、バッファ層241f上に設けられている。透明電極241g、バッファ層241f、有機光電変換部241e、バッファ層241d及び電極241cは、基板241a上に光Lの入射側からこの順で積層されている。
非透過型有機光電変換素子240の光入射側であって、半透過型有機光電変換素子230と非透過型有機光電変換素子240との間には、バンドパスフィルタ204が設けられている。バンドパスフィルタ204は、第2波長帯の上限よりも長い波長の光Lを遮断する第2フィルタを構成する。バンドパスフィルタ204は、645nm〜654nmの光Lを透過する。
以上のような有機光電変換装置200では、複数のフィルタ201a,201b,202a,202b,203a,203b,204と複数の半有機光電変換素子210,220,230,240とを適宜に重ねて検出波長範囲の狭小化を行い、光学系を簡略化することができる。4つの波長帯(つまり、互いに異なる3つの第1波長帯と第2波長帯と)の光Lを分光して計測することが可能となる。
なお、有機光電変換装置200は、半有機光電変換素子210,220,230,240の少なくとも何れかが上記第1及び第2ラミネート膜15,25と同様のラミネート膜を備えていてもよい。有機光電変換装置200では、上記有機光電変換装置100と同様に、半有機光電変換素子210,220,230,240が本体保護膜213,223,233,243を介して外部と電気的に接続されていてもよい。有機光電変換装置200では、フィルタ201a,201bの積層順は限定されず順不同であり、フィルタ202a,202bの積層順は限定されず順不同であり、フィルタ203a,203bの積層順は限定されず順不同である。
11…第1素子本体、11a…第1基板、11b…第1基板保護膜、11c…透明電極(第1透明電極)、11d…金属配線、11e…有機光電変換部、11f…透明電極(第2透明電極)、11g…金属配線、13…第1本体保護膜(第1保護膜)、15…第1ラミネート膜(第3保護膜)、21…第2素子本体、21a…第2基板、21b…第2基板保護膜、21c…透明電極(第3透明電極)、21d…金属配線、21e…バッファ層、21f…有機光電変換部、21g…非透明電極(電極)、21h…金属配線、23…第2本体保護膜(第2保護膜)、25…第2ラミネート膜(第4保護膜)、30…マルチバンドパスフィルタ、100,200…有機光電変換装置、201a…ロングパスフィルタ(第1フィルタ)、201b…ノッチフィルタ(第1フィルタ)、202a…ロングパスフィルタ(第1フィルタ)、202b…ノッチフィルタ(第1フィルタ)、203a…ロングパスフィルタ(第1フィルタ)、203b…ノッチフィルタ(第1フィルタ)、204…バンドパスフィルタ(第2フィルタ)、210,220,230…半透過型有機光電変換素子(第1有機光電変換素子)、211,221,231…素子本体(第1素子本体)、213,223,233…本体保護膜(第1保護膜)、211a,221a,231a…基板(第1基板)、211b,221b,231b…基板保護膜(第1基板保護膜)、211c,221c,231c…透明電極(第1透明電極)、211e,221e,231e…有機光電変換部、211g,221g,231g…透明電極(第2透明電極)、240…非透過型有機光電変換素子(第2有機光電変換素子)、241…素子本体(第2素子本体)、241a…基板(第2基板)、241b…基板保護膜(第2基板保護膜)、241c…電極、241e…有機光電変換部、241g…透明電極(第3透明電極)、243…本体保護膜(第2保護膜)、L…光。

Claims (16)

  1. 光を電気エネルギに変換する第1及び第2有機光電変換素子を備え、
    前記第1及び第2有機光電変換素子は、前記光の入射方向に沿ってこの順で積層されるように配置され、
    前記第1有機光電変換素子は、
    第1基板、第1及び第2透明電極、並びに、前記光の第1波長帯に感度を有する有機光電変換部を含む第1素子本体と、
    前記第1素子本体を被覆する第1保護膜と、を有し、
    前記第2有機光電変換素子は、
    第2基板、第3透明電極、電極、並びに、前記光の第2波長帯に感度を有する有機光電変換部を含む第2素子本体と、
    前記第2素子本体を被覆する第2保護膜と、を有する、有機光電変換装置。
  2. 前記第1波長帯は、前記第2波長帯よりも短い波長帯である、請求項1に記載の有機光電変換装置。
  3. 前記第1有機光電変換素子の光入射側に設けられ、前記第1及び第2波長帯の前記光を透過するマルチバンドパスフィルタを備える、請求項1又は2に記載の有機光電変換装置。
  4. 前記第1有機光電変換素子の光入射側に設けられ、前記第1波長帯の下限よりも長い波長の前記光を透過させる第1フィルタと、
    前記第1有機光電変換素子と前記第2有機光電変換素子との間に設けられ、前記第2波長帯の上限よりも長い波長の前記光を遮断する第2フィルタと、を備える、請求項1〜3の何れか一項に記載の有機光電変換装置。
  5. 前記第1及び第2保護膜は、無機膜、有機膜、又は無機膜及び有機膜の積層膜である、請求項1〜4の何れか一項に記載の有機光電変換装置。
  6. 前記第1及び第2保護膜は、アルミナ、酸化チタン及びポリパラキシリレンの少なくとも何れかを含む、請求項5に記載の有機光電変換装置。
  7. 前記第1有機光電変換素子は、前記第1基板を被覆する第1基板保護膜を有し、
    前記第2有機光電変換素子は、前記第2基板を被覆する第2基板保護膜を有する、請求項1〜6の何れか一項に記載の有機光電変換装置。
  8. 前記第1及び第2透明電極は、前記第1保護膜を介して外部と電気的に接続され、
    前記第3透明電極及び前記電極は、前記第2保護膜を介して外部と電気的に接続されている、請求項1〜7の何れか一項に記載の有機光電変換装置。
  9. 前記第1有機光電変換素子は、前記第1保護膜の外表面を被覆する第3保護膜を有し、
    前記第2有機光電変換素子は、前記第2保護膜の外表面を被覆する第4保護膜を有する、請求項1〜8の何れか一項に記載の有機光電変換装置。
  10. 前記第3保護膜は、前記第1保護膜の外表面において前記第1及び第2透明電極に電気的に接続された金属配線上の一部を被覆せず、
    前記第4保護膜は、前記第2保護膜の外表面において前記第3透明電極及び前記電極に電気的に接続された金属配線上の一部を被覆しない、請求項9に記載の有機光電変換装置。
  11. 前記第1有機光電変換素子は、前記光の入射方向に沿って積層されるように複数配置され、
    複数の前記第1有機光電変換素子における各有機光電変換部それぞれの前記第1波長帯は、互いに異なる波長帯である、請求項1〜10の何れか一項に記載の有機光電変換装置。
  12. 第1基板上において、第1透明電極、第1波長帯に感度を有する有機光電変換部及び第2透明電極を蒸着し、第1素子本体を得る工程と、
    前記第1素子本体を蒸着又は原子層堆積法により第1保護膜で被覆し、第1有機光電変換素子を得る工程と、
    第2基板上において、第3透明電極、第2波長帯に感度を有する有機光電変換部及び電極を蒸着し、第2素子本体を得る工程と、
    前記第2素子本体を蒸着又は原子層堆積法により第2保護膜で被覆し、第2有機光電変換素子を得る工程と、
    前記第1有機光電変換素子及び前記第2有機光電変換素子を、光の入射方向に沿ってこの順で積層されるように配置する工程と、を備える、有機光電変換装置の製造方法。
  13. 前記第1有機光電変換素子の光入射側に、前記第1及び第2波長帯の前記光を透過するマルチバンドパスフィルタを設ける工程を備える、請求項12に記載の有機光電変換装置の製造方法。
  14. 前記第1有機光電変換素子の光入射側に、前記第1波長帯の下限よりも長い波長の前記光を透過させる第1フィルタを設けると共に、前記第1有機光電変換素子と前記第2有機光電変換素子との間に、前記第2波長帯の上限よりも長い波長の前記光を遮断する第2フィルタを設ける工程を備える、請求項12又は13に記載の有機光電変換装置の製造方法。
  15. 前記第1基板を蒸着又は原子層堆積法により第1基板保護膜で被覆する工程と、
    前記第2基板を蒸着又は原子層堆積法により第2基板保護膜で被覆する工程と、を備える、請求項12〜14の何れか一項に記載の有機光電変換装置の製造方法。
  16. 前記第1保護膜の外表面をラミネート加工によって第3保護膜で被覆すると共に、前記第2保護膜の外表面をラミネート加工によって第4保護膜で被覆する工程を備える、請求項12〜15の何れか一項に記載の有機光電変換装置の製造方法。
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