JP2019145212A - ケイ素酸化物/炭素複合体、その複合体を含む非水電解質二次電池用負極、及びその負極を含む非水電解質二次電池 - Google Patents

ケイ素酸化物/炭素複合体、その複合体を含む非水電解質二次電池用負極、及びその負極を含む非水電解質二次電池 Download PDF

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Takafumi Izawa
隆文 伊澤
岩崎 秀治
Hideji Iwasaki
秀治 岩崎
崇 荻
Takashi Ogi
崇 荻
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Abstract

【課題】充電容量の大きさ、放電容量の大きさ、効率(放電容量/充電容量)、サイクル安定性から選択される少なくとも1つが、改良された非水電解質二次電池の負極活物質に適するケイ素酸化物/炭素複合体、それを含む負極等を提供する。【解決手段】炭素とケイ素酸化物を含むケイ素酸化物/炭素複合体であって、ケイ素酸化物は、SiOx(xは0.8以上2.0未満)で示され、ケイ素酸化物/炭素酸化物の表面に、粒径が1nm以上100nm未満である粒状のケイ素酸化物が存在する、ケイ素酸化物/炭素複合体である。前記複合体に含まれる炭素の量が50重量%を超え、90重量%以下である、ケイ素酸化物/炭素複合体が好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、非水電解質二次電池の負極活物質に適するケイ素酸化物/炭素複合体、その複合体を含む非水電解質二次電池用負極、その負極を有する非水電解質二次電池、及びその複合体の製造方法等に関する。
リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池は、エネルギー密度が高く、出力特性に優れるので、携帯電話やノートパソコンのような小型携帯機器に広く用いられている。
近年、ハイブリッド自動車及び電気自動車等の車載用途への、非水電解質二次電池の利用も進められている。非水電解質二次電池を車載用途として用いる場合、航続距離を延長するために、充電回数を減らすことが求められている。
現在、リチウムイオン二次電池の負極用活物質として、主に用いられる物質は黒鉛であり、その黒鉛を用いる二次電池の電池容量は不十分なので、電池を大型化しなければならない。
そのため、黒鉛(その理論容量は372mAh/g)より大きな理論容量を有し得る物質として、ケイ素を含む物質が注目されている。ケイ素系物質は、黒鉛より多くの量のリチウムを、ドープ(充電)及び脱ドープ(放電)できることが期待されている。
ケイ素はリチウムと金属間化合物を形成し、その理論容量は4200mAh/gであり、非常に大きい。ケイ素を用いる負極は、リチウムを吸収して貯蔵する際(充電時)に結晶構造変化が生じ、その体積が膨張する。その負極は、リチウムを放出する際(放電時)に、その体積が収縮する。
従って、ケイ素を用いる負極を有する二次電池が、充電及び放電を繰り返すことで、その負極が崩壊し、サイクル特性が悪化するという課題がある。
この課題を解決するために、例えば、ケイ素を炭素と複合化し、ケイ素の膨張及び収縮を抑制する技術が検討されている(例えば、特許文献1、2及び3参照)。
特許文献1は、一般式SiOx(xは0.8以上1.2未満)で表される酸化ケイ素及びケイ素の微粒子がケイ素系化合物に分散した複合体から選ばれる核粒子の表面に、カーボン被覆を有する被覆粒子を開示する(特許文献1請求項1、[0006]、[0010]〜[0014]、[0019]、[図2]等参照)。
特許文献2は、シリコン(Si)粒子の内部に炭素(C)が原子状態で分散されているSi/C複合体を開示する(特許文献2請求項1参照)。
特許文献3は、反応性官能基と芳香環とを有する有機部分と、特定の構造を有するSi部分とが結合した有機Si化合物を準備する準備工程と、前記有機Si化合物を炭化する炭化工程とを含むSi含有炭素材料の製造方法、及びその製造方法によって得られたSi含有炭素材料からなるリチウムイオン二次電池用負極活物質を開示する(特許文献3請求項1及び6参照)。
しかし、これらの複合体には依然として改良の余地があり、より高容量かつ高いサイクル安定性を有するような負極用活物質が求められている。
特開2013−258032号公報 特開2015−527969号公報 特開2016−18695号公報
従って、本発明は、充電容量の大きさ、放電容量の大きさ、効率(放電容量/充電容量)、サイクル安定性から選択される少なくとも1つが、改良され、好ましくは、充電容量の大きさ、放電容量の大きさ、効率(放電容量/充電容量)及びサイクル安定性が向上され、より好ましくはそれらがバランスよく向上された、非水電解質二次電池(例えば、リチウムイオン二次電池、ナトリウムイオン二次電池、リチウム硫黄電池、及びリチウム空気電池等)の負極活物質に適するケイ素酸化物/炭素複合体、該複合体を含む負極、該負極を有する非水電解質二次電池ならびに該複合体材料の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、以下に説明する本発明のケイ素酸化物/炭素複合体材料により上記目的を達成できることを見出した。
即ち、本明細書は、以下の好適な態様を包含する。
[1]炭素とケイ素酸化物を含むケイ素酸化物/炭素複合体であって、
ケイ素酸化物は、SiOx(xは0.8以上2.0未満)で示され、
ケイ素酸化物/炭素複合体の表面に、粒径が1nm以上100nm未満である粒状のケイ素酸化物が存在する、ケイ素酸化物/炭素複合体。
[2]前記複合体に含まれる炭素の量が50重量%を超え(又は50重量%より大きい)、90重量%以下である、上記1に記載のケイ素酸化物/炭素複合体。
[3]前記複合体の粒径と表面に存在するケイ素酸化物の粒径の比(複合体の粒径/ケイ素酸化物の粒径)は、5より大きく120未満である、上記1又は2に記載のケイ素酸化物/炭素複合体。
[4]前記複合体中に存在するケイ素酸化物が、複合体の中心部よりも表面に多く存在する、上記1〜3のいずれかに記載のケイ素酸化物/炭素複合体。
[5]前記複合体の表面に、最大径が1nm以上100nm未満である粒状のケイ素酸化物が、前記複合体1粒子あたり10個以上存在する、上記1〜4のいずれかに記載のケイ素酸化物/炭素複合体。
[6]樹脂とケイ素酸化物を含むケイ素酸化物/樹脂複合体であって、
ケイ素酸化物は、SiOx(xは2.0)で示され、
ケイ素酸化物/樹脂の表面に、粒径が1nm以上100nm未満である粒状のケイ素酸化物が存在する、ケイ素酸化物/樹脂複合体。
[7]樹脂は、フェノール樹脂及びメラミン樹脂から選択される少なくとも1種を含む、上記6に記載のケイ素酸化物/樹脂複合体。
[8]前記複合体の粒径と表面に存在するケイ素酸化物の粒径の比(複合体の粒径/ケイ素酸化物の粒径)は、8より大きく90未満である、上記6又は7に記載のケイ素酸化物/樹脂複合体。
[9]上記6〜8のいずれかに記載のケイ素酸化物/樹脂複合体を加熱し還元すること
を含む、上記1〜5のいずれかに記載のケイ素酸化物/炭素複合体の製造方法。
[10]ケイ素酸化物/樹脂複合体を加熱し還元することは、不活性ガス、還元性ガス、又はそれらの混合ガス雰囲気下で、ケイ素酸化物/樹脂複合体を、500〜1300℃に加熱すること
を含む、上記9に記載のケイ素酸化物/炭素複合体の製造方法。
[11]少なくとも1種類のケイ酸エステルをケイ素源として使用し、界面活性剤の存在下、モノマーを重合させること
を含む、上記6〜8のいずれかに記載のケイ素酸化物/樹脂複合体の製造方法。
[12]少なくとも1種類のケイ酸エステルをケイ素源として使用し、界面活性剤の存在下、反応性官能基と芳香族環を有する有機化合物とアルデヒド基を有する化合物の組み合わせを重合すること
を含む、上記11に記載のケイ素酸化物/樹脂複合体の製造方法。
[13]上記1〜5のいずれかに記載のケイ素酸化物/炭素複合体を含む非水電解質二次電池用負極。
[14]上記13に記載の非水電解質二次電池用負極を有する非水電解質二次電池。
本発明の実施形態のケイ素酸化物/炭素複合体は、非水電解質二次電池(例えば、リチウムイオン二次電池、ナトリウムイオン電池、リチウムイオン電池、及びリチウム空気電池等)の負極活物質として使用することができる。そのケイ素酸化物/炭素複合体を含む負極を有する非水電解質二次電池は、充電容量の大きさ、放電容量の大きさ、効率(放電容量/充電容量)、サイクル安定性から選択される少なくとも1つが、改良され、好ましくは、充電容量の大きさ、放電容量の大きさ、効率(放電容量/充電容量)及びサイクル安定性が向上され、より好ましくはそれらがバランスよく向上される。本発明は、そのような非水電解質二次電池の製造方法を提供することができる。
図1は、実施例3に記載のケイ素酸化物/炭素複合体の表面の電子顕微鏡観察像(写真)を示す。 図2は、実施例4に記載のケイ素酸化物/炭素複合体の表面の電子顕微鏡観察像(写真)を示す。 図3は、実施例3に記載のケイ素酸化物/炭素複合体の断面の電子顕微鏡観察像(写真)を示す。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、本発明の範囲はここで説明する実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を損なわない範囲で種々の変更をすることができる。
本発明の実施形態のケイ素酸化物と炭素の複合体は、
炭素とケイ素酸化物を含むケイ素酸化物と炭素の複合体(以下「ケイ素酸化物/炭素複合体」ともいう)であって、
ケイ素酸化物は、SiOx(xは0.8以上2.0未満)で示され、
ケイ素酸化物/炭素複合体の表面に、粒径が1nm以上100nm未満である粒状のケイ素酸化物が存在する。
本発明の実施形態のケイ素酸化物/炭素複合体(以下「SiOx/C複合体」ともいう)において、ケイ素酸化物(SiOx)の酸素の割合(x)は、ケイ素を1.0とすると、2.0未満である。xが2.0から離れると、SiOの性質からより離れるので、Liと不可逆的な反応をより生じ難くなり、放電容量がより低下し難くなりより好ましい。
より十分な放電容量を発現させる観点から、本発明の実施形態のケイ素酸化物/炭素複合体中に含まれるSiOxのxは1.90以下であることが好ましく、1.85以下であることがより好ましく、1.80以下であることが更に好ましい。
また、本発明の実施形態のケイ素酸化物/炭素複合体において、SiOxのxは0.8以上であり、xが0.8以上の場合、ケイ素単体の性質からより外れるので、膨張収縮による電極崩壊がより生じ難くなり、充放電容量の低下をより招き難く、サイクル特性がより悪化し難い。
十分なサイクル安定性を発現させる観点から、本発明の実施形態のケイ素酸化物/炭素複合体におけるSiOxのxは0.90以上であることが好ましく、1.0以上であることがより好ましく、1.1以上であることが更に好ましい。
ケイ素酸化物SiOxのxの値の決定方法は、実施例に詳細に記載する通りであり、後述するX線光電子分光(XPS)により求めることが出来る。
本発明が目的とするケイ素酸化物/炭素複合体を得られる限り、SiOxのxを上記の範囲に調整する方法は何ら限定されないが、例えば、窒素などの不活性ガスと水素の混合雰囲気下、500〜1300℃で熱処理する方法を例示することができる。水素と窒素の混合比(H/N)は、20/80〜1/99であることが好ましく、10/90〜3/97であることがより好ましく、5/95[vol%/vol%]であることが特に好ましい。
本発明の実施形態のケイ素酸化物/炭素複合体において、複合体の表面に存在するケイ素酸化物SiOxの粒径は100nm未満である。ケイ素酸化物の粒径が、100nm未満である場合、SiOxの内部までリチウムイオンがより到達し易くなり、複合体中のSiOxの全体が充放電容量に、より寄与し得るので、充放電容量がより低下し難い。また、リチウムイオンの吸脱着による複合体の歪はより小さくなるため、電極崩壊によるサイクル特性の悪化が生じ難くなる。
また、本発明の実施形態のケイ素酸化物/炭素複合体において、SiOxの粒径は1nm以上である。SiOxの粒径が、1nm以上である場合、SiOx粒子がより凝集し難く、炭素と接していないケイ素酸化物の面積がより減少するためより適する。
ケイ素酸化物の粒径と、ケイ素酸化物/炭素複合体の粒径は、実施例で詳細に説明するように、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、観察倍率50,000倍で、各々について任意の50点の最大径を観察して、その平均値を測定値とした。
また、本発明の実施形態のケイ素酸化物/炭素複合体中の表面に、最大径が1nm以上100nm未満である粒状のケイ素酸化物が、前記複合体1粒子あたり10個以上存在することが好ましく、20個以上存在することがより好ましい。前記粒状のケイ素酸化物の個数は、走査型電子顕微鏡を用いて、観察倍率50,000倍で観察される一辺が50μm四方中の複合体1粒子あたりの表面の粒状ケイ素酸化物の平均の個数で確認できる。
本発明が目的とするケイ素酸化物/炭素複合体を得られる限り、SiOxの粒径を上記の範囲に調整する方法は何ら限定されないが、例えば、溶媒中で、必要であれば界面活性剤の存在下、モノマーを重合しながら、ケイ酸エステルをケイ素酸化物に変化させる方法を例示できる。より具体的には、例えば、反応性官能基と芳香族環を有する有機化合物と、界面活性剤とを有機溶剤中で混合した後に、ケイ酸エステルとアルデヒド基を有する化合物を混合し、重合する方法を用いることができる。この際、重合温度は10〜200℃であることが好ましい。特に、反応性官能基と芳香族環を有する有機化合物の重量を、ケイ酸エステルの重量に対して、8.5倍以上にすることが好ましい。
また、本発明の実施形態のケイ素酸化物/炭素複合体中に存在するケイ素酸化物が、複合体の中心部よりも表面に多く存在することが好ましい。ケイ素酸化物が複合体の中心部よりも表面に多く存在するか否かは、ケイ素酸化物/炭素複合体を切断し、その断面を走査型電子顕微鏡にて観察することにより確認することができる。
本発明の実施形態のケイ素酸化物と炭素の複合体に含まれる炭素の量は90重量%以下であることが好ましい。炭素の量が90重量%以下である場合、ケイ素酸化物/炭素複合体中に含まれるSiOxの量がより適量になり、充放電容量がより維持される。充放電容量を高めやすい観点から、ケイ素酸化物/炭素複合体に含まれる炭素の量は88重量%以下であることがより好ましく、86重量%以下であることが更により好ましく、85重量%以下であることが特に好ましい。
また、本発明の実施形態のケイ素酸化物/炭素複合体に含まれる炭素の量は50重量%を超える(又は50重量%より大きい)ことが好ましい。炭素の量が50重量%を超える場合、SiOxを取り囲む炭素の量がより適量になり、ケイ素酸化物とリチウムイオンとが反応した際に生じ得る膨張収縮をより緩和し得、電極崩壊を起こり難くし得るために、サイクル特性をより維持し得る。サイクル安定性を高めやすい観点から、ケイ素酸化物/炭素複合体に含まれる炭素の量は、55重量%以上であることがより好ましく、60重量%以上であることが更により好ましく、65重量%以上であることが特に好ましい。
ケイ素酸化物/炭素複合体に含まれる炭素の量の決定方法は、実施例に詳細に記載する通りであり、後述するTG−DTA測定により、炭素の量を求めることが出来る。
本発明が目的とするケイ素酸化物/炭素複合体を得られる限り、ケイ素酸化物/炭素複合体に含まれる炭素の量を上記の範囲に調整する方法は何ら限定されないが、例えば、溶媒中で、必要であれば界面活性剤の存在下、モノマーを重合しながら、ケイ酸エステルをケイ素酸化物に変化させる方法を例示できる。より具体的には、後述する方法を用いることができ、更に例えば、反応性官能基と芳香族環を有する有機化合物と、界面活性剤とを有機溶剤中で混合した後に、ケイ酸エステルとアルデヒド基を有する化合物を混合し、10〜200℃で加熱する方法を用いることができる。特に、反応性官能基と芳香族環を有する有機部の重量を、ケイ酸エステルの重量に対して、8.5倍以上にすることが好ましい。
本発明の実施形態のケイ素酸化物と炭素の複合体について、前記複合体の粒径と表面に存在するケイ素酸化物の粒径との比(複合体の粒径/ケイ素酸化物の粒径)は、5より大きく120未満であることが好ましい。
複合体の粒径と表面に存在するケイ素酸化物の粒径との比が、5より大きい場合、ケイ素酸化物の周囲を炭素が包みやすく、サイクル特性が良好になり得ることから、好ましい。
複合体の粒径と表面に存在するケイ素酸化物の粒径との比が、120未満である場合、十分なケイ素酸化物サイズを維持でき、放電容量が高く保てることから、好ましい。
複合体の粒径と表面に存在するケイ素酸化物の粒径との比は、6より大きく、110未満であることが、より好ましく、7より大きく、90未満であることが、更に好ましく、8より大きく、80未満であることが、更により好ましく、9より大きく、70未満であることが、特に好ましい。
本発明の実施形態のケイ素酸化物と炭素の複合体において、炭素面の面間隔は、3.80〜4.00Åであることが好ましい。炭素面の面間隔は、粉末X線回折法により観測されるピーク位置(回折角2θ)に基づいて、Braggの式により算出することができる。炭素面の面間隔は、例えば、黒鉛の様に最も炭素面が近接する場合、3.35〜3.40Å程度である。本発明の実施形態のケイ素酸化物と炭素の複合体において、炭素面の面間隔は、より好ましくは3.80〜4.00Åである。このことは、ケイ素酸化物と複合化している炭素が黒鉛状ではなく、非晶質状であることを示唆する。ケイ素酸化物は、非晶質状の炭素と複合化されることで、充放電時のケイ素酸化物の膨張及び収縮による電極崩壊がより抑制され易くなる。
本発明の実施形態のケイ素酸化物と炭素の複合体において、レーザーラマン分光法により観測されるラマンスペクトルの1360cm−1付近のピーク(一般にDバンドと称される)と1600cm−1付近のピーク(一般にGバンドと称される)との強度比(I/I)は0.70〜1.3であることが好ましい。ここで、Dバンドは炭素部分に含まれるグラファイト構造の乱れ及び欠陥の量に関係する。このような構造の乱れがより多く、例えば、黒鉛からより遠い構造となっていると、充放電の繰り返しにより、ケイ素酸化物のみならず炭素部分についても崩壊が生じ難く、サイクル安定性がより悪化し難い。サイクル安定性を高めやすい観点からは、I/Iは0.70以上であることが好ましく、0.80以上であることがより好ましく、0.90以上であることが更に好ましく、1.0以上であることが特に好ましい。
ラマンスペクトルの測定は、ラマン分光器(例えば、堀場製作所製ラマン分光器「LabRAM ARAMIS(VIS)」)を用いて行う。具体的には、例えば、測定対象粒子を観測台ステージ上にセットし、対物レンズの倍率を100倍とし、ピントを合わせ、測定セル内に532nmのアルゴンイオンレーザ光を照射しながら、露光時間1秒、積算回数100回、測定範囲を50−2000cm−1として測定する。
本発明の実施形態のケイ素酸化物と炭素の複合体において、レーザーラマン分光法により観測されるラマンスペクトルの1360cm−1付近のピーク(一般にDバンドと称される)と1600cm−1付近のピーク(一般にGバンドと称される)との強度比(I/I)を0.70〜1.3の範囲に調整する方法は何ら限定されないが、例えば、窒素などの不活性ガスと水素などの還元性ガスの混合雰囲気下、500〜1300℃で熱処理する方法を用いることができる。特に、水素と窒素の混合比(H/N)を5/95[vol%/vol%]とすることが好ましい。
本発明の実施形態のケイ素と樹脂の複合体は、
樹脂とケイ素酸化物を含むケイ素と樹脂の複合体(以下「ケイ素酸化物/樹脂複合体」ともいう)であって、
ケイ素酸化物は、SiOx(xは2.0)で示され、
ケイ素酸化物/樹脂複合体の表面に、粒径が1nm以上100nm未満である粒状のケイ素酸化物が存在する。
本発明の実施形態のケイ素酸化物/樹脂複合体は、上述のケイ素酸化物/炭素複合体の前駆体となり得る。
ケイ素酸化物/樹脂複合体において、ケイ素酸化物(SiOx)の酸素の割合(x)は、ケイ素を1.0とすると、実質的に2.0である。xは、ケイ素酸化物/樹脂複合体を、ケイ素酸化物/炭素複合体に変換する際に、調整することができる。
ケイ素酸化物SiOxのxの値は、実施例に詳細に記載するように、後述するX線光電子分光(XPS)により求めることが出来る。
本発明の実施形態のケイ素酸化物/樹脂複合体において、複合体の表面に存在するケイ素酸化物SiOxの粒径は100nm未満である。ケイ素酸化物の粒径が、100nm未満である場合、ケイ素酸化物/炭素複合体に変換後、SiOxの内部までリチウムイオンがより到達し易くなり、複合体中のSiOxの全体が充放電容量に、より寄与し得るので、充放電容量がより低下し難い。また、リチウムイオンの吸脱着による複合体の歪はより小さくなるため、電極崩壊によるサイクル特性の悪化が生じ難くなる。
ケイ素酸化物の粒径は、実施例で詳細に説明するように、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、観察倍率50,000倍で、各々について任意の50点の最大径を観察して、その平均値を測定値とした。
本発明の実施形態のケイ素酸化物/樹脂複合体において、前記複合体の粒径と表面に存在するケイ素酸化物の粒径との比(複合体の粒径/ケイ素酸化物の粒径)は、8より大きく90未満であることが好ましい。
ケイ素酸化物の粒径と、ケイ素酸化物/樹脂複合体の粒径は、実施例で詳細に説明するように、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、観察倍率50,000倍で、各々について任意の50点の最大径を観察して、その平均値を測定値とした。
複合体の粒径と表面に存在するケイ素酸化物の粒径との比が、8より大きい場合、複合体の表面にケイ素を保持しやすいことから、好ましい。
複合体の粒径と表面に存在するケイ素酸化物の粒径との比が、90未満である場合、ケイ素酸化物の凝集を防ぎやすいことから、好ましい。
複合体の粒径と表面に存在するケイ素酸化物の粒径との比は、9より大きく、80未満であることが、より好ましく、9.5より大きく、70未満であることが、更に好ましく、10より大きく、65未満であることが、更により好ましく、10.5より大きく、60未満であることが、特に好ましい。
本発明の実施形態のケイ素酸化物/樹脂複合体において、本発明が目的とするケイ素酸化物/炭素複合体を得られる限り、樹脂は、特に制限されることはないが、複合体を炭化及び還元処理をすることで、非晶質状の炭素を与えることができる樹脂を含むことが好ましい。
そのような樹脂として、反応性官能基と芳香族環を有する有機化合物とアルデヒド基を有する化合物との重合体が挙げられ、例えば、フェノール樹脂及びメラミン樹脂から選択される少なくとも1種を含む樹脂を例示することができる。
本発明の実施形態のケイ素酸化物と樹脂との複合体は、本発明が目的とするケイ素酸化物/炭素複合体を得られる限り、その製造方法は、特に制限されることはないが、例えば、下記の製造方法で製造することができる。
即ち、少なくとも1種類のケイ酸エステルをケイ素源として使用し、界面活性剤の存在下、モノマーを重合させること
を含む、ケイ素酸化物/樹脂複合体の製造方法で製造することができる。
本発明が目的とするケイ素酸化物/炭素複合体を得られる限り、「ケイ酸エステル」は、特に制限されることはないが、例えば、テトラメチルオルトケイ酸、テトラエチルオルトケイ酸、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン等が挙げられる。反応性が高く、SiO粒子を形成し易い観点から、テトラエチルオルトケイ酸を用いることが好ましい。
本発明が目的とするケイ素酸化物/炭素複合体を得られる限り、「界面活性剤」は、特に制限されることはないが、例えば、オクタン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、1−オクタンスルホン酸ナトリウム、1−ドデカンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルリン酸ナトリウム、ラウリルリン酸カリウム等の陰イオン系界面活性剤や、塩化テトラメチルアンモニウム、塩化オクチルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、臭化ベンザルコニウム、トリメチルアミン塩酸塩等の陽イオン系界面活性剤、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、コカミドプロピルベタイン、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、オレイルジメチルアミンN−オキシド等の両性界面活性剤が挙げられる。
本発明が目的とするケイ素酸化物/炭素複合体を得られる限り、「モノマー」は、特に制限されることはないが、「モノマー」は重合して得られる樹脂が、炭化及び還元処理をされて、非晶質状の炭素を含むことが好ましい。
そのような「モノマー」として、反応性官能基と芳香族環を有する有機化合物とアルデヒド基を有する化合物との組み合わせが好ましい。
「反応性官能基」とは、本発明が目的とするケイ素酸化物/炭素複合体を得られる限り、特に限定されることはないが、反応性官能基と芳香族環を有する有機化合物同士又はそのような有機化合物とアルデヒド基を有する化合物とを、例えば、縮合反応、付加反応などにより反応させることができる官能基をいう。反応性官能基として、例えば、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、フェノール基等を例示できる。これらの官能基は、単独または2種以上が含まれることができる。
「芳香族環」は、本発明が目的とするケイ素酸化物/炭素複合体を得られる限り、「ケ特に限定されることはないが、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フラン環、ベンゾフラン環、イミダゾール環、ピロール環、ピラジン環、ピリミジン環、トリアジン環等が挙げられる。
「反応性官能基と芳香族環とを有する有機化合物」は、本発明が目的とするケイ素酸化物/炭素複合体を得られる限り、特に限定されることはないが、アルデヒド基を有する化合物と反応し、三次元的な架橋構造を形成し易い観点から、2種類以上の反応性官能基を有する多置換体であることが好ましく、更に、反応時に溶媒に溶解し易いため、小さな芳香族環を有することが好ましい。上記観点を考慮すると、3−アミノフェノール、3−ヒドロキシ安息香酸、メラミンなどを用いることが好ましい。特に、ケイ酸エステルと界面活性剤と同時に用いた際に、複合化や粒径制御がし易い観点からは、3−アミノフェノールを用いることが好ましい。
「アルデヒド基を有する化合物」は、本発明が目的とするケイ素酸化物/炭素複合体を得られる限り、特に限定されることはないが、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ギ酸、ベンズアルデヒド、シンナムアルデヒド、グリオキサール等が挙げられる。反応性官能基と芳香族環を有する有機化合物と反応し易く、架橋構造を形成し易い観点からは、ホルムアルデヒドを用いることが好ましい。
重合には、適宜、溶媒、触媒、各種添加剤、助剤等を適宜使用することができる。
重合には、有機溶剤を使用することができる。
本発明が目的とするケイ素酸化物/炭素複合体を得られる限り、適宜有機溶剤を使用することができ、特に制限されることはないが、例えば、メタノール、エタノール等のアルコール、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル等が挙げられる。
また、ケイ酸エステルを溶解し易くするために、水と混合して用いることも出来る。反応性官能基と芳香族環を有する有機化合物と、界面活性剤と、ケイ酸エステル、アルデヒド基を有する化合物のいずれも溶解し易い観点から、エタノールを用いることが好ましい。
更に、重合の反応条件、反応温度、反応時間、濃度、圧力等は、適宜選択することができる。
重合反応の反応条件は、本発明が目的とするケイ素酸化物/炭素複合体を得られる限り、特に制限されることはないが、例えば、10〜200℃で重合することが好ましく、
50〜150℃で重合することがより好ましい。
本発明の実施形態のケイ素酸化物と炭素との複合体は、本発明が目的とするケイ素酸化物/炭素複合体を得られる限り、その製造方法は、特に制限されることはないが、例えば、下記の製造方法で製造することができる。
即ち、上述のケイ素酸化物/樹脂複合体を加熱し還元すること
を含む、ケイ素酸化物/炭素複合体の製造方法で製造することができる。
ケイ素酸化物/樹脂複合体を加熱し還元する方法及びその条件等は、本発明が目的とするケイ素酸化物/炭素複合体を得られる限り、特に制限されることはないが、例えば、ケイ素酸化物/樹脂複合体を、不活性ガス、還元性ガス、又はそれらの混合ガス雰囲気中、500〜1300℃に加熱することが好ましい。
本発明が目的とするケイ素酸化物/炭素複合体を得られる限り、「不活性ガス」、「還元性ガス」及び「不活性ガスと還元性ガスの組み合わせ」は、特に制限されることはないが、
「不活性ガス」として、例えば、アルゴン、ヘリウム、窒素を例示することができ、入手容易性の観点から窒素が好ましい。
「還元性ガス」として、例えば、一酸化炭素、硫化水素、二酸化硫黄、水素を例示することができ、安全性の観点から水素が好ましい。
「不活性ガスと還元性ガスの組み合わせ」として、上記で例示した不活性ガスおよび還元性ガスの組み合わせを用いることができ、例えば、アルゴン/一酸化炭素、アルゴン/水素、ヘリウム/一酸化炭素、ヘリウム/水素、窒素/一酸化炭素、窒素/水素を例示することができ、窒素/水素が好ましい。
本発明が目的とするケイ素酸化物/炭素複合体を得られる限り、加熱条件は、特に制限されることはないが、加熱温度は、500〜1300℃が好ましい。前記加熱温度は、700℃以上がより好ましく、800℃以上がさらに好ましく、900℃以上が特に好ましく、950℃以上がよりさらに好ましい。また、前記加熱温度は、1280℃以下がより好ましく、1250℃以下がさらに好ましく、1200℃以下が特に好ましい。
加熱時間は、0.5〜5時間が好ましく、0.75〜4.5時間がより好ましく、1〜4時間が更に好ましく、1.5〜3.5時間が特に好ましい。
本発明は、高い充放電容量と、低い抵抗を有する非水電解質二次電池(例えばリチウムイオン二次電池、ナトリウムイオン二次電池、リチウム硫黄電池、リチウム空気電池)の負極活物質に適するSiOx/C複合体材料の製造方法を提供することができる。
そのケイ素酸化物/炭素複合体の製造方法は、
(1)少なくとも1種類のケイ酸エステルをケイ素源として使用し、界面活性剤の存在下、モノマーを重合させて、ケイ素酸化物/樹脂複合体を得ること;及び
(2)ケイ素酸化物/樹脂複合体を加熱し還元して、ケイ素酸化物/炭素複合体を得ること
を含む。
ケイ酸エステル、界面活性剤、モノマー、重合、加熱し還元する方法及び条件などは、上述の記載を参照することができる。例えば、(1)工程の「モノマー」は、反応性官能基と芳香族環を有する有機化合物とアルデヒド基を有する化合物との組み合わせを含み、(2)工程のケイ素酸化物/樹脂複合体を加熱し還元することは、不活性ガス、還元性ガス、又はそれらの混合ガス雰囲気中、500〜1300℃に加熱することを含むことができる。
本発明の実施形態のケイ素酸化物と炭素との複合体、又は本発明の実施形態の製造方法により得られるケイ素酸化物と炭素との複合体は、非水電解質二次電池の負極活物質として好適に使用することができる。本発明はまた、本発明の実施形態のケイ素酸化物と炭素との複合体を含む非水電解質二次電池用負極も提供する。
以下において、本発明の実施形態の非水電解質二次電池用の負極の製造方法を具体的に述べる。本発明の実施形態の負極は、本発明の実施形態のケイ素酸化物と炭素との複合体に結合剤(バインダー)を添加し、適当な溶媒を適量添加、混練し、電極合剤とした後に、金属板等からなる集電板に塗布・乾燥後、加圧成形することにより製造することができる。
本発明の実施形態のケイ素酸化物と炭素との複合体を用いることにより、導電助剤を添加しなくとも高い導電性を有する電極を製造することができる。さらに高い導電性を付与することを目的として、必要に応じて電極合剤の調製時に、導電助剤を添加することができる。導電助剤としては、導電性のカーボンブラック、気相成長炭素繊維(VGCF)、カーボンナノチューブ等を用いることができる。導電助剤の添加量は、使用する導電助剤の種類によっても異なるが、添加する量が少なすぎると期待する導電性が得られないことがあり、多すぎると電極合剤中の分散が悪くなることがある。このような観点から、添加する導電助剤の好ましい割合は0.5〜10質量%(ここで、活物質(炭素質材料)量+バインダー量+導電助剤量=100質量%とする)であり、さらにより好ましくは0.5〜7質量%、特に好ましくは0.5〜5質量%である。
結合剤としては、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、ポリテトラフルオロエチレン、およびSBR(スチレン・ブタジエン・ラバー)とCMC(カルボキシメチルセルロース)との混合物等の電解液と反応しないものであれば特に限定されない。中でもPVDFは、活物質表面に付着したPVDFがリチウムイオン移動を阻害することが少なく、良好な入出力特性が得られるため好ましい。PVDFを溶解し、スラリーを形成するために、N−メチルピロリドン(NMP)等の極性溶媒が好ましく用いられるが、SBR等の水性エマルジョンやCMCを水に溶解して用いることもできる。結合剤の添加量が多すぎると、得られる電極の抵抗が大きくなるため、電池の内部抵抗が大きくなり電池特性を低下させることがある。また、結合剤の添加量が少なすぎると、負極材料の粒子相互間および集電材との結合が不十分になることがある。結合剤の好ましい添加量は、使用するバインダーの種類によっても異なるが、例えばPVDF系のバインダーでは好ましくは3〜13質量%であり、より好ましくは3〜10質量%である。一方、溶媒に水を使用するバインダーでは、SBRとCMCとの混合物など、複数のバインダーを混合して使用することが多く、使用する全バインダーの総量として0.5〜5質量%が好ましく、1〜4質量%がより好ましい。
電極活物質層は、基本的には集電板の両面に形成されるが、必要に応じて片面に形成されてもよい。電極活物質層が厚いほど、集電板やセパレータ等が少なくて済むため、高容量化には好ましい。しかし、対極と対向する電極面積が広いほど入出力特性の向上に有利なため、電極活物質層が厚すぎると入出力特性が低下することがある。活物質層(片面当たり)の厚みは、電池放電時の出力の観点から、好ましくは10〜80μm、より好ましくは20〜75μm、さらにより好ましくは30〜75μmである。
本発明の実施形態の非水電解質二次電池は、本発明の実施形態の非水電解質二次電池用負極を含む。本発明の実施形態のケイ素酸化物と炭素との複合体を含む非水電解質二次電池用負極を有する非水電解質二次電池は、高い充放電容量と、高いサイクル安定性を有することができる。
本発明の実施形態のケイ素酸化物と炭素との複合体を用いて非水電解質二次電池用の負極を形成した場合、正極材料、セパレータ、および電解液などの電池を構成する他の材料は特に限定されることなく、非水溶媒二次電池として従来使用され、あるいは提案されている種々の材料を使用することが可能である。
例えば、正極材料としては、層状酸化物系(LiMOと表されるもので、Mは金属:例えばLiCoO、LiNiO、LiMnO、またはLiNiCoMo(ここでx、y、zは組成比を表わす))、オリビン系(LiMPOで表され、Mは金属:例えばLiFePOなど)、スピネル系(LiMで表され、Mは金属:例えばLiMnなど)の複合金属カルコゲン化合物が好ましく、これらのカルコゲン化合物を必要に応じて混合して使用してもよい。これらの正極材料を適当なバインダーと電極に導電性を付与するための炭素材料とともに成形して、導電性の集電材上に層形成することにより正極が形成される。
これらの正極および負極と組み合わせて用いられる非水溶媒型電解液は、一般に非水溶媒に電解質を溶解することにより形成される。非水溶媒としては、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、γ−ブチルラクトン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、スルホラン、または1,3−ジオキソラン等の有機溶媒を、一種または二種以上を組み合わせて用いることができる。また、電解質としては、LiClO、LiPF、LiBF、LiCFSO、LiAsF、LiCl、LiBr、LiB(C、またはLiN(SOCF等が用いられる。
非水電解質二次電池は、一般に上記のようにして形成した正極と負極とを必要に応じて不織布、その他の多孔質材料等からなる透液性セパレータを介して対向させ、電解液中に浸漬させることにより形成される。セパレータとしては、二次電池に通常用いられる不織布、その他の多孔質材料からなる透過性セパレータを用いることができる。あるいはセパレータの代わりに、もしくはセパレータと一緒に、電解液を含浸させたポリマーゲルからなる固体電解質を用いることもできる。
本発明の実施形態のケイ素酸化物と炭素との複合体は、例えば自動車などの車両に搭載される電池(典型的には車両駆動用非水電解質二次電池)用複合体材料として好適である。本発明において車両とは、通常、電動車両としてしられるものや、燃料電池や内燃機関とのハイブリッド車など、特に限定されることなく対象とすることができるが、少なくとも上記電池を備えた電源装置と、該電源装置からの電源供給により駆動する電動駆動機構と、これを制御する制御装置とを備える。車両は、さらに、発電ブレーキや回生ブレーキを備え、制動によるエネルギーを電気に変換して、前記非水電解質二次電池に充電する機構を備えていてもよい。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。なお、以下に本発明の実施形態のケイ素酸化物と炭素との複合体(ケイ素酸化物/炭素複合体、以下、SiOx/C複合体とも表記することがある)の物性値の測定法を記載するが、実施例を含めて、本明細書中に記載する物性値は、以下の方法により求めた値に基づくものである。
(X線光電子分光法)
アルバック・ファイ株式会社製の走査型X線光電子分光分析装置PHI Quantera SXMを用いて、C1s、Si2p、O1s、N1s由来のピークを観測し、元素組成比と各元素の結合形態を確認した。詳細な測定条件は以下の通りである。
X線源: 単色化AlKα(1486.6eV)
X線ビーム径: 100μmΦ(25W,15kV)
測定範囲:1000μm×300μm
信号の取り込み角: 45°
帯電中和条件: 中和電子銃、Arイオン銃
真空度: 1×10−6Pa
(電子顕微鏡観察)
株式会社日立ハイテクノロジーズ製の走査型電子顕微鏡(SEM)S−5000(商品名)を用いて、加速電圧を5kVに設定し、反射電子像を観察した。SiOx/C複合体粒子の粒径、および、SiOx粒子の粒径は、各々の任意の50の粒子の最大径を観察倍率50,000倍で観察し、その平均値を各々の分析値とした。
(TG分析)
株式会社日立ハイテクサイエンス社製のTG−DTA分析装置TG/DTA6300(商品名)を用いて、TG分析をした。試料10mgをアルミナ製の試料パンの中に入れ、100mL/minの空気気流下、昇温速度10℃/minで1000℃まで昇温した。この時の重量減少率からSiOx/C複合体に含まれる炭素量を算出した。尚、測定終了後に、アルミナ製試料パンの中には、白色のSiO粒子のみが残留して、炭素が完全に焼飛ばされたことを確認した。
(元素分析)
株式会社堀場製作所製、酸素・窒素・水素分析装置EMGA−930を用いて、不活性ガス溶解法に基づいて元素分析を行った。
当該装置の検出方法は、酸素:不活性ガス融解−非分散型赤外線吸収法(NDIR)、窒素:不活性ガス融解−熱伝導法(TCD)、水素:不活性ガス融解−非分散型赤外線吸収法(NDIR)である。校正は、(酸素・窒素)Niカプセル、TiH(H標準試料)、SS−3(N、O標準試料)で行った。前処理として250℃、約10分で水分量を測定した試料20mgをNiカプセルに取り、元素分析装置内で30秒脱ガスした後に測定した。試験は3検体で分析し、平均値を分析値とした。
(X線回折)
炭素質材料粉末を試料ホルダーに充填し、リガク社製MiniFlexIIを用いて、X線回折測定を行った。CuKα(λ=1.5418Å)を線源とし、走査範囲は10°<2θ<35°とした。
(ラマンスペクトル)
ラマン分光器(堀場製作所製「LabRAM ARAMIS(VIS)」)を用い、炭素質材料である測定対象粒子を観測台ステージ上にセットし、対物レンズの倍率を100倍とし、ピントを合わせ、アルゴンイオンレーザ光を照射しながら測定した。測定条件の詳細は以下のとおりである。
アルゴンイオンレーザ光の波長:532nm
試料上のレーザーパワー:15mW
分解能:5−7cm−1
測定範囲:50−2000cm−1
露光時間:1秒
積算回数:100回
ピーク強度測定:ベースライン補正 Polynom−3次で自動補正
ピークサーチ&フィッテイング処理 GaussLoren
(製造例1:実施例)
フラスコに3−アミノフェノール(0.266g)、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム(CTAB,0.500g)、0.1Mアンモニア水(2.33mL)、超純水(47.4mL)、エタノール(50mL)を入れ、混合物が溶媒に溶解するまで攪拌した。その後、ホルムアルデヒド(0.367mL)とテトラエチルオルトケイ酸(TEOS,0.134mL)を加え、直後に混合物が入ったフラスコをマイクロ波加熱装置に設置し、80℃で、1時間、攪拌した。得られた生成物を10000rpm、15分間×2回、遠心分離し、超純水で洗浄した後に、40℃で5時間減圧乾燥させることで、製造例1(実施例)のSiO/樹脂複合体粒子を得た。
(製造例2:比較例)
TEOSを加えなかった以外は、製造例1に記載の方法と同様の方法を用いて、製造例2(比較例)の樹脂粒子を得た。
(製造例3:実施例)
0.532gの3−アミノフェノールを用いた以外は、製造例1に記載の方法と同様の方法を用いて、製造例3(実施例)のSiO/樹脂複合体粒子を得た。
(実施例1)
製造例1で製造したSiO/樹脂複合体を坩堝に入れ、横型管状炉にセットした。水素/窒素(5vol%/95vol%)混合ガスを流入し、5℃/minの昇温速度で1200℃まで昇温し、その温度で3時間保持することで、炭化及び還元処理を行った。保持終了後、室温まで冷却し、坩堝から取り出して、実施例1のSiOx/C複合体粒子を得た。
(実施例2)
1100℃の温度で保持した以外は、実施例1に記載の方法と同様の方法を用いて、実施例2のSiOx/C複合体粒子を得た。
(実施例3)
1000℃の温度で保持した以外は、実施例1に記載の方法と同様の方法を用いて、実施例3のSiOx/C複合体粒子を得た。
(実施例4)
製造例3で製造したSiO/樹脂複合体を用いた以外は、実施例3に記載の方法と同様の方法を用いて、実施例4のSiOx/C複合体粒子を得た。
(比較例1)
製造例2で製造した樹脂粒子を用いた以外は、実施例3に記載の方法と同様の方法を用いて、比較例1の炭素粒子を得た。
(比較例2)
6時間の保持をした以外は、実施例1に記載の方法と同様の方法を用いて、比較例2のSiOx/C複合体粒子を得た。
(電極の作製方法)
実施例1〜4および比較例1〜2で得た粒子をそれぞれ用いて、以下の手順に従って負極を製造した。
粒子96質量部、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)4質量部およびNMP(N−メチルピロリドン)90質量部を混合し、スラリーを得た。厚さ14μmの銅箔に、得られたスラリーを塗布し、乾燥後プレスして、厚さ75μmの電極を得た。得られた電極の密度は、0.6〜0.9g/cmであった。
(電池初期容量および充放電効率)
上記で作製した電極を作用極とし、金属リチウムを対極および参照極として使用した。溶媒として、プロピレンカーボネートとエチレングリコールジメチルエーテルとを、体積比で1:1となるように混合して用いた。この溶媒に、LiClOを1mol/L溶解し、電解質として用いた。セパレータにはポリプロピレン膜を使用した。アルゴン雰囲気下のグローブボックス内でコインセルを作製した。
上記構成のリチウムイオン二次電池について、充放電試験装置(東洋システム株式会社製、「TOSCAT」)を用いて、初期充電前に直流抵抗値を測定後、充放電試験を行った。リチウムのドーピングは、活物質質量に対し70mA/gの速度で行い、リチウム電位に対して1mVになるまでドーピングした。さらにリチウム電位に対して1mVの定電圧を8時間印加して、ドーピングを終了した。このときの容量(mAh/g)を充電容量とした。次いで、活物質質量に対し70mA/gの速度で、リチウム電位に対して2.5Vになるまで脱ドーピングを行い、このとき放電した容量を放電容量とした。放電容量/充電容量の百分率を充放電効率(初期の充放電効率)とし、電池内におけるリチウムイオンの利用効率の指標とした。
(サイクル特性)
上記構成のリチウムイオン二次電池について、電極と電解液との親和性を上げるために、活物質質量に対し70mA/gの速度で充放電を10回繰り返した後に、100サイクルまで充放電を繰り返すことで、サイクル特性の評価を行った。したがって、放電維持率は11サイクル目の放電容量に対する100サイクル目の放電容量を算出することで求めた。
実施例1〜4及び比較例1〜2に関するケイ素酸化物/樹脂複合体及びケイ素酸化物/炭素複合体の種々の物性値及び充電放電測定結果等を、表1にまとめて示した。
更に、図1〜2に、実施例3〜4のケイ素酸化物/炭素複合体の電子顕微鏡写真を、各々示した。また、図3に、実施例3のケイ素酸化物/炭素複合体を切断して得られた、その切断面の電子顕微鏡写真を示した。



















実施例1〜4のSiOx/C複合体を負極活物質として用い作製した電池は、高い放電容量を有すると共に、高いサイクル安定性(放電容量維持率)を示した。図1〜2に例示するように、実施例1〜4のケイ素酸化物/炭素複合体は粒状の形態を有し、その表面に多くの粒状のケイ素酸化物が存在していた。なお、実施例1〜4のSiOx/C複合体1粒子あたりの表面に存在する最大径1〜100nmのSiOx粒子の個数はいずれも10個以上であった。また、図3のように、実施例1〜4のいずれもSiOx/C複合体中、SiOx粒子は中心部よりも、複合体の表面に、多く存在することが確認された。
一方で、SiOxを含まない、又はxが2.0であり、SiOxの膨張収縮を吸収しきれていない、比較例1〜2の炭素粒子、及びSiOx/C複合体粒子を負極活物質として用いて製造した負極を有する電池では、放電容量又はサイクル安定性が十分でなかった。
本発明の実施形態のケイ素酸化物/炭素複合体は、非水電解質二次電池(例えば、リチウムイオン二次電池、ナトリウムイオン電池、リチウムイオン電池、及びリチウム空気電池等)の負極活物質として使用することができる。そのケイ素酸化物/炭素複合体を含む負極を有する非水電解質二次電池は、充電容量の大きさ、放電容量の大きさ、効率(放電容量/充電容量)、サイクル安定性から選択される少なくとも1つが、改良され、好ましくは、充電容量の大きさ、放電容量の大きさ、効率(放電容量/充電容量)及びサイクル安定性が向上され、より好ましくはそれらがバランスよく向上される。本発明は、そのような非水電解質二次電池の製造方法を提供することができる。

Claims (14)

  1. 炭素とケイ素酸化物を含むケイ素酸化物/炭素複合体であって、
    ケイ素酸化物は、SiOx(xは0.8以上2.0未満)で示され、
    ケイ素酸化物/炭素複合体の表面に、粒径が1nm以上100nm未満である粒状のケイ素酸化物が存在する、ケイ素酸化物/炭素複合体。
  2. 前記複合体に含まれる炭素の量が50重量%を超え、90重量%以下である、請求項1に記載のケイ素酸化物/炭素複合体。
  3. 前記複合体の粒径と表面に存在するケイ素酸化物の粒径の比(複合体の粒径/ケイ素酸化物の粒径)は、5より大きく120未満である、請求項1又は2に記載のケイ素酸化物/炭素複合体。
  4. 前記複合体中に存在するケイ素酸化物が、複合体の中心部よりも表面に多く存在する、請求項1〜3のいずれかに記載のケイ素酸化物/炭素複合体。
  5. 前記複合体の表面に、最大径が1nm以上100nm未満である粒状のケイ素酸化物が、前記複合体1粒子あたり10個以上存在する、請求項1〜4のいずれかに記載のケイ素酸化物/炭素複合体。
  6. 樹脂とケイ素酸化物を含むケイ素酸化物/樹脂複合体であって、
    ケイ素酸化物は、SiOx(xは2.0)で示され、
    ケイ素酸化物/樹脂の表面に、粒径が1nm以上100nm未満である粒状のケイ素酸化物が存在する、ケイ素酸化物/樹脂複合体。
  7. 樹脂は、フェノール樹脂及びメラミン樹脂から選択される少なくとも1種を含む、請求項6に記載のケイ素酸化物/樹脂複合体。
  8. 前記複合体の粒径と表面に存在するケイ素酸化物の粒径の比(複合体の粒径/ケイ素酸化物の粒径)は、8より大きく90未満である、請求項6又は7に記載のケイ素酸化物/樹脂複合体。
  9. 請求項6〜8のいずれかに記載のケイ素酸化物/樹脂複合体を加熱し還元すること
    を含む、請求項1〜5のいずれかに記載のケイ素酸化物/炭素複合体の製造方法。
  10. ケイ素酸化物/樹脂複合体を加熱し還元することは、不活性ガス、還元性ガス、又はそれらの混合ガス雰囲気下で、ケイ素酸化物/樹脂複合体を、500〜1300℃に加熱すること
    を含む、請求項9に記載のケイ素酸化物/炭素複合体の製造方法。
  11. 少なくとも1種類のケイ酸エステルをケイ素源として使用し、界面活性剤の存在下、モノマーを重合させること
    を含む、請求項6〜8のいずれかに記載のケイ素酸化物/樹脂複合体の製造方法。
  12. 少なくとも1種類のケイ酸エステルをケイ素源として使用し、界面活性剤の存在下、反応性官能基と芳香族環を有する有機化合物とアルデヒド基を有する化合物の組み合わせを、重合すること
    を含む、請求項11に記載のケイ素酸化物/樹脂複合体の製造方法。
  13. 請求項1〜5のいずれかに記載のケイ素酸化物/炭素複合体を含む非水電解質二次電池用負極。
  14. 請求項13に記載の非水電解質二次電池用負極を有する非水電解質二次電池。
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