JP2019143901A - 燃焼ファン装置、燃焼装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼ファンによる燃焼用空気の供給流量の調節範囲を広げて、火力を十分な広さで調節することが可能な燃焼装置を提供する。【解決手段】ファンケーシング内で羽根車を回転させることによって、取入口から吸い込んだ空気を流出口から燃焼用空気としてバーナーに供給する。ファンケーシングの取入口には、取入口への空気の流入し易さを、流入容易状態と流入困難状態とに切換可能な流入状態切換部を設けておき、バーナーに供給すべき燃焼用空気の供給流量に応じて、流入状態切換部の状態を切り換える。こうすれば、流入状態切換部の状態を切り換えることで、小型の燃焼ファンの特性と大型の燃焼ファンの特性とを切り換えることができるので、燃焼用空気の供給流量の調節範囲を広げることが可能となり、火力の調節範囲の広い燃焼装置を実現することが可能となる。【選択図】図8

Description

本発明は、燃料ガスと燃焼用空気との混合ガスを燃焼させるバーナーに燃焼用空気を供給する燃焼ファン装置、および燃焼ファン装置を搭載した燃焼装置に関する。
バーナーで燃料ガスと燃焼用空気との混合ガスを燃焼させた時に生じる熱量を、水や空気などを加熱するための火力として利用する燃焼装置は広く使用されている。この燃焼装置には、燃料ガスの供給流量を調節するためのガス流量調節弁や、燃料ガスの供給流量に応じて燃焼用空気を供給する燃焼ファンが搭載されている。例えば、燃焼装置で大きな火力を必要とする場合は、ガス流量調節弁を用いて燃料ガスの供給流量を増加させると共に、燃焼ファンの回転速度を高くすることによって燃焼用空気の供給流量を増加させる。逆に、火力を小さくする場合は、ガス流量調整弁で燃料ガスの供給流量を絞ると共に、燃焼ファンの回転速度を低下させることによって、燃焼用空気の供給流量も小さくしている(例えば、特許文献1)。
また、こうした燃焼装置では、混合ガスの燃焼によって生じた燃焼排気は、排気口から屋外に排出されている。このため、屋外での風向きなどによっては排気口に風圧がかかることがある。燃焼ファンが十分な回転速度で回転している場合は、排気口に風圧がかかったとしても、燃焼ファンが燃焼用空気を送風する圧力(送風圧力)で燃焼排気を排気口から排出することができるが、燃焼ファンの回転速度が低下すると燃焼ファンの送風圧力も低下する。その結果、燃焼ファンの回転速度をあまりに低下させると、風向きなどによっては、燃焼ファンの送風圧力が排気口にかかる風圧に負けてしまい、屋外に排出されるべき燃焼排気が燃焼装置に逆流する虞が生じる。
そこで、このような問題に対応するために、排気口に風圧がかかったことを検出すると燃焼ファンの駆動電圧を増加させることによって、逆流を防止しようとする技術も提案されている(特許文献2)。但し、この方法では複雑な制御が必要となってしまうので、実際には、排気口に風圧がかかっても燃焼排気が逆流しないような最小限の送風圧力(以下、最小必要圧力)を予め決めておき、燃焼ファンの回転速度を低下させる際には、送風圧力が最小必要圧力を下まわらない範囲までしか回転速度を低下させないようにする方法が広く採用されている。
特開平6−241441号公報 特開2013−179798号公報
しかし、上述した従来の方法では、燃焼用空気の供給流量の調節範囲を十分に確保することができないという問題があった。この理由は、燃焼用空気の供給流量を小さくするために燃焼ファンの回転速度を低くして行くと、供給流量が十分に小さくなる前に送風圧力が最小必要圧力に達してしまい、それ以上に供給流量を小さくすることができなくなるためである。もちろん、燃焼ファンを小型の燃焼ファンに変更すれば、回転速度をそれほど低くしなくても供給流量を小さくすることができるが、小型の燃焼ファンでは供給流量を増加させようとしても、十分に増加させることが出来なくなってしまう。更に、このような燃焼ファンを備える燃焼装置では、燃焼用空気の供給流量の調節範囲を十分に確保することができないので、その結果として、火力の調節範囲も十分に確保することが出来なくなっていた。
この発明は、従来の技術における上述した課題を解決するためになされたものであり、燃焼用空気の供給流量を十分な広さで調節することが可能な燃焼ファンを提供することを目的とする。また、このような燃焼ファンを備えることによって、火力を十分な広さで調節することが可能な燃焼装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の燃焼ファン装置は次の構成を採用した。すなわち、
燃料ガスと燃焼用空気との混合ガスを燃焼させるバーナーに前記燃焼用空気を供給する燃焼ファン装置において、
空気の取入口と流出口とが形成されたファンケーシングと、
前記ファンケーシング内で回転することによって前記取入口から取り入れた前記空気を、前記流出口から前記燃焼用空気として前記バーナーに向けて供給する羽根車と、
前記ファンケーシングに取り付けられて、前記取入口への前記空気の流入し易さを、流入が容易な流入容易状態と、該流入容易状態よりも流入が困難な流入困難状態とに切り換え可能に形成された流入状態切換部と、
前記バーナーに供給すべき前記燃焼用空気の供給流量に応じて前記流入状態切換部の状態を切り換える切換制御部と、
前記流入状態切換部の状態と前記燃焼用空気の供給流量とに応じた回転速度で前記羽根車を回転させる回転制御部と
を備えることを特徴とする。
かかる本発明の燃焼ファン装置においては、ファンケーシング内で羽根車を回転させることによって取入口から空気を吸い込んで、流出口から燃焼用空気としてバーナーに供給する。バーナーに供給する燃焼用空気の供給流量は、羽根車の回転速度を変更することによって調節することができる。また、ファンケーシングの取入口には、取入口への空気の流入し易さを、流入容易状態と流入困難状態とに切換可能な流入状態切換部が設けられており、バーナーに供給すべき燃焼用空気の供給流量に応じて、流入状態切換部の状態を切り換える。
通常、大径の羽根車を備えた大型の燃焼ファンを用いると、大流量の燃焼用空気をバーナーに供給することができるが、回転速度を低下させると燃焼用空気の送風圧力が低下するため、小流量の燃焼用空気を供給することが困難となる。また逆に、小径の羽根車を備えた小型の燃焼ファンを用いた場合は、回転速度を大きくは低下させなくても小流量の燃焼用空気を供給することができるが、大流量の燃焼用空気を供給することが困難となる。これに対して、詳細には後述するが、本願の発明者らは、大型の燃焼ファンが空気を取り入れる取入口に流入状態切換部を設けて、取入口への空気の流入が困難な状態としてやると、小型の燃焼ファンに近い特性が得られることを見いだした。従って、バーナーに供給すべき燃焼用空気の供給流量に応じて、流入状態切換部の状態を切り換えた上で、流入状態切換部の状態と、燃焼用空気の供給流量とに応じた回転速度で羽根車を回転させれば、小型の燃焼ファンを用いなければ実現が困難な小流量から、大型の燃焼ファンを用いなければ実現が困難な大流量までの広い流量範囲で、燃焼用空気の供給流量を調節することが可能となる。
また、上述した本発明の燃焼ファン装置においては、燃焼用空気の供給流量と所定の閾値流量とを比較することによって、流入状態切換部の状態を切り換えることとしてもよい。この時、閾値流量として、第1閾値流量と、第1閾値流量よりも大きな第2閾値流量とを設定しておき、次のようにして流入状態切換部の状態を切り換えることとしても良い。すなわち、流入状態切換部が流入容易状態の時には、燃焼用空気の供給流量が(第2閾値流量よりも小さな)第1閾値流量を下まわったら、流入状態切換部を流入困難状態に切り換える。また、流入状態切換部が流入困難状態の時には、燃焼用空気の供給流量が(第1閾値流量よりも大きな)第2閾値流量を上まわったら、流入状態切換部を流入容易状態に切り換えることとしても良い。
こうすれば、燃焼用空気の供給流量が第1閾値流量から第2閾値流量までの範囲では、流入状態切換部を流入容易状態および流入困難状態の何れの状態でも、燃焼用空気を供給することが可能となる。このため、わずかな供給流量の変化によって、流入状態切換部の状態が流入容易状態と流入困難状態との間で頻繁に切り換わって、バーナーへの燃焼用空気の供給が不安定となる事態の発生を回避することが可能となる。
また、上述した本発明の燃焼ファン装置においては、流入状態切換部の状態を切り換える際には、所定の切換時間をかけて切り換えるようにしてもよい。そして、流入状態切換部の状態を切り換えるに伴って羽根車の回転速度を変化させる際にも、切換時間をかけて回転速度を変化させるようにしても良い。
こうすれば、流入状態切換部の状態および羽根車の回転速度が連続的に変化することになるので、不連続に変化させた場合に比べて、燃焼用空気の供給が不安定になる事態を回避することができる。加えて、羽根車の回転速度を所定の切換時間をかけて変化させることができるので、回転速度を不連続に変化させようとする場合に比べて、回転速度の制御が容易となる。
また、上述した課題を解決するために、本発明の燃焼装置は次の構成を採用した。すなわち、
燃料ガスと燃焼用空気との混合ガスをバーナーで燃焼させることによって火力を発生させると共に、前記混合ガスの燃焼によって生じた燃焼排気を排気通路によって屋外に排出する燃焼装置において、
前記バーナーに供給される前記燃料ガスの供給流量を調節するガス流量調節弁と、
前記バーナーに前記燃焼用空気を供給する燃焼ファンと、
前記火力の要求量に応じて前記ガス流量調節弁および前記燃焼ファンを制御する運転制御部と
を備え、
前記燃焼ファンは、
空気の取入口と流出口とが形成されたファンケーシングと、
前記ファンケーシング内で回転することによって前記取入口から取り入れた前記空気を、前記流出口から前記燃焼用空気として前記バーナーに向けて供給する羽根車と、
前記ファンケーシングに取り付けられて、前記取入口への前記空気の流入し易さを、流入が容易な流入容易状態と、該流入容易状態よりも流入が困難な流入困難状態とに切り換え可能に形成された流入状態切換部と
を備えており、
前記運転制御部は、
前記火力の要求量に応じて前記流入状態切換部の状態を切り換える切換制御部と、
前記流入状態切換部の状態と前記火力の要求量とに応じた回転速度で前記羽根車を回転させる回転制御部と
を備えることを特徴とする。
かかる本発明の燃焼装置においては、ガス流量調節弁を介して供給された燃料ガスと、燃焼ファンによって供給された燃焼用空気との混合ガスを、バーナーで燃焼させることによって火力を発生させる。そして、発生させるべき火力の要求量に応じて、ガス流量調節弁を用いて燃料ガスの供給流量を調節し、燃焼ファンの羽根車の回転速度を変更することによって燃焼用空気の供給流量を調節する。また、燃焼ファンのファンケーシングには、上述した本発明の燃焼ファン装置と同様に、流入状態切換部が取り付けられており、取入口への空気の流入のし易さを、流入容易状態または流入困難状態に切り換えることができる。そして、火力の要求量に応じて流入状態切換部の状態を切り換えると共に、火力の要求量および流入状態切換部の状態に応じた回転速度となるように、羽根車の回転速度を制御する。
前述したように、流入状態切換部の状態を切り換えれば、小型の燃焼ファンを用いなければ実現が困難な小流量から、大型の燃焼ファンを用いなければ実現が困難な大流量までの広い流量範囲で、燃焼用空気の供給流量を調節することができる。その結果、燃焼装置の火力も、広い範囲で調節することが可能となる。
また、上述した本発明の燃焼装置においては、所定の切換時間をかけて、流入状態切換部の状態を切り換えると共に、羽根車の回転速度を変化させるようにしても良い。そして、流入状態切換部の状態および羽根車の回転速度を、切換時間をかけて変化させている間は、燃料ガスの供給流量が一定となるようにガス流量調節弁を制御しても良い。
こうすれば、流入状態切換部の状態および羽根車の回転速度が連続的に変化することになるので、不連続に変化させた場合に比べて、燃焼用空気の供給が不安定になる事態を防止することができる。加えて、流入状態切換部の状態および羽根車の回転速度を変化させている間は、燃料ガスの供給流量を一定としておけば、切換時間中の燃焼用空気の供給流量を変化させなくてよい。このため、流入状態切換部の状態および羽根車の回転速度を変化させる制御を、簡単な制御とすることが可能となる。
本実施例の燃焼ファン装置20を搭載した燃焼装置1の大まかな構成を示した説明図である。 燃焼ファン14の回転速度を調節することで燃焼用空気の供給流量を調整する方法についての説明図である。 最小必要圧力Pminを確保しようとすると燃焼用空気の供給流量の調節範囲が制限されてしまう理由についての説明図である。 本実施例の燃焼ファン14および流入状態切換部15の内部構造についての説明図である。 流入状態切換部15の状態を切り換えることによって得られる燃焼ファン14のPQ特性の違いについての説明図である。 本実施例の燃焼装置1で行われる燃焼運転処理のフローチャートである。 燃焼運転処理の中で燃焼ファン14の動作を制御する燃焼ファン制御処理のフローチャートである。 燃焼ファン14の流入状態切換弁15bの状態および燃焼ファン14の回転速度が、燃焼用空気の供給流量に対応付けられている様子を例示した説明図である。 流入状態切換弁15bの状態および燃焼ファン14の回転速度を、所定の切換時間CTをかけて切り換える様子を例示した説明図である。
A.装置構成 :
図1は、本実施例の燃焼装置1の大まかな構成を示した説明図である。図示されるように燃焼装置1には燃焼缶10が搭載されており、その燃焼缶10には、バーナー11や熱交換器12などが内蔵されている。バーナー11には、燃料ガスを供給するためのガス配管2が接続されており、また、熱交換器12には、上水を供給するための給水配管3と、湯を流出させるための出湯配管4とが接続されている。更に、出湯配管4は出湯カラン5に接続されている。尚、本実施例では、燃焼装置1が出湯カラン5に湯を供給する場合を例に用いて説明するが、湯を供給する先は出湯カラン5に限らず、例えば温水暖房装置などであってもよい。
燃焼装置1は、燃焼缶10に加えて、ガス流量調節弁13や、燃焼ファン14や、運転制御部16なども備えている。ガス流量調節弁13はガス配管2の途中に設けられており、運転制御部16に内蔵されたガス流量調節基板16aに接続されている。そして、ガス流量調節基板16aの制御の元で弁開度を変更することによって、バーナー11に供給される燃料ガスの流量を調節する。また、燃焼ファン14は羽根車と電動モーター14mとを備えており、電動モーター14mを用いて羽根車を回転させることによって、バーナー11に向けて燃焼用空気を供給する。電動モーター14mは、運転制御部16に内蔵された回転制御基板16bに接続されており、回転制御基板16bの制御の元で羽根車を目標回転速度で回転させる。
更に、本実施例の燃焼ファン14には、燃焼ファン14が空気を取り入れる側(取入口)に流入状態切換部15が装着されている。燃焼ファン14および流入状態切換部15の詳細な構造については後述するが、流入状態切換部15は、燃焼ファン14への空気の流入し易さを、流入が容易な流入容易状態と、流入容易状態よりは流入が困難な流入困難状態とに切り換えることができる。また、流入状態切換部15の動作は、運転制御部16に内蔵された切換制御基板16cによって制御されている。尚、本実施例の燃焼ファン14と、流入状態切換部15と、回転制御基板16bと、切換制御基板16cとは、燃焼ファン装置20を形成している。また、本実施例の回転制御基板16bは、本発明における「回転制御部」に対応し、本実施例の切換制御基板16cは、本発明における「切換制御部」に対応する。
更に、給水配管3には、熱交換器12に供給される上水の流量を検出する水流量センサー17が搭載されており、水流量センサー17の出力は運転制御部16に入力されている。更に、運転制御部16には操作パネル18も接続されており、燃焼装置1のユーザーは操作パネル18を操作することによって、運転制御部16に対して出湯温度を設定することが可能となっている。
上述した燃焼装置1は、次のように動作する。先ず、燃焼装置1のユーザーが出湯カラン5を開くと、給水配管3から熱交換器12に上水が供給され、その上水の流量を水流量センサー17が検出して運転制御部16に出力する。運転制御部16は、給水配管3内の流量が一定流量以上であることを確認すると、燃焼ファン14の羽根車を回転させることによって、バーナー11に向かって燃焼用空気を供給する。続いて、図示しない点火プラグで火花放電しながら、ガス流量調節弁13を開いてバーナー11に燃料ガスを供給する。すると、バーナー11から流出した燃料ガスが燃焼用空気と混合して混合ガスを形成し、その混合ガスが点火プラグからの火花で着火することによって、バーナー11での燃焼が開始される。こうしてバーナー11で混合ガスが燃焼したことによって発生した高温の燃焼排気は、熱交換器12を通過する際に、熱交換器12の内部を流れる上水と熱交換することによって湯を生成する。そして、熱交換した後の燃焼排気は、燃焼缶10の上部から排気通路6を介して排気口6aに導かれた後、排気口6aから屋外に排出される。また、熱交換器12で燃焼排気によって加熱されて生成した湯は、出湯配管4を介して出湯カラン5に導かれ、出湯カラン5から流出する。
出湯カラン5から出湯する湯の温度は、バーナー11での燃焼によって生じる火力と、出湯する湯の流量とによって、大まかには決まってしまう。湯の温度を高くしようとする場合、あるいは湯の流量を増やそうとする場合は、より大きな火力が必要となるので、より多くの燃料ガスをバーナー11で燃焼させる必要がある。そこで、運転制御部16は、水流量センサー17で検出した上水の流量と、操作パネル18に設定された出湯温度とを取得して、バーナー11への燃料ガスの供給流量を決定した後、その供給流量が得られるようにガス流量調節弁13を制御する。また、燃料ガスの供給流量が決まれば、燃料ガスを燃焼させるための燃焼用空気の供給流量も決まるから、運転制御部16は、その供給流量が得られる回転速度で燃焼ファン14の羽根車が回転するように、燃焼ファン14の電動モーター14mを制御する。
更に、本実施例の燃焼ファン14には流入状態切換部15が装着されており、運転制御部16は流入状態切換部15を制御することによって、燃焼ファン14への空気の流入し易さを、流入容易状態と流入困難状態とに切り換えることができる。こうすることで、燃焼用空気の供給流量を調節可能な範囲を広げることが可能となり、その結果として、燃焼装置1の火力の調節可能な範囲を広げることが可能となる。以下では、その理由について説明するが、その準備として、燃焼ファン14に流入状態切換部15が装着されていない従来の燃焼装置では、火力の調節範囲が制限されていた理由について説明する。
図2は、バーナー11で発生させるべき火力に応じて、燃料ガスの供給流量、および燃焼ファン14の羽根車の回転速度が決定される様子についての説明図である。尚、燃焼ファン14の羽根車の回転速度は、単に「燃焼ファン14の回転速度」と通称されるので、本明細書でも、以下では「燃焼ファン14の回転速度」と称するものとする。図2(a)に示されるように、バーナー11で発生させるべき火力と、燃料ガスの供給流量と、燃焼用空気の供給流量とは、大まかには比例している。また、図2(b)に示されるように、燃焼ファン14が供給する燃焼用空気の供給流量は、燃焼ファン14の回転速度に比例している。従って、バーナー11の火力を調節するためには、燃焼ファン14の回転速度を調節すればよい。
また、燃焼ファン14で供給可能な燃焼用空気の最大流量は、燃焼ファン14の最高回転速度Nmaxで決まってしまう。それ以上の流量を得ようとすると、最高回転速度Nmaxを更に高くするか、燃焼ファン14の大型化が必要となるが、最高回転速度Nmaxの高速化には限界があるから、実際には燃焼ファン14を大型化することになる。従って、最高回転速度Nmaxで必要な供給流量を確保する観点から、必要な燃焼ファン14の大きさは決まってしまう。そして、供給流量と燃焼ファン14の回転速度とは比例するから、最高回転速度Nmaxでの供給流量(すなわち最大火力時の供給流量)が決まれば、その結果として、最小火力時の供給流量に対応する最低回転速度Nminも決まってしまう(図2(b)中に実線で示した回転速度と供給流量との関係を参照)。ちなみに、図2(b)中に太い破線で示したように、燃焼ファン14を小型化すると、最小火力時の燃焼ファン14の最低回転速度は高くなる。その一方で、燃焼ファン14を小型化すると、最高回転速度Nmaxにしても最大火力時に必要な供給流量を確保できなくなる。
以上に説明したように、燃焼ファン14の回転速度を低下させれば、燃焼用空気の供給流量を小さくすることができる。しかし実際には、燃焼ファン14の最低回転速度Nminは、排気口6aに風圧がかかった場合でも、その風圧に燃焼ファン14の送風圧力が負けないようにする観点から制限されている。
図3は、燃焼ファン14の最低回転速度Nminが、送風圧力の観点から制限される理由を示した説明図である。図3(a)には、燃焼ファン14を一定の回転速度で回転させた時の供給流量Qと送風圧力Pとの関係(いわゆるPQ特性)が示されている。このPQ特性が意味する内容は、次のようなものである。先ず始めに、燃焼ファン14が部屋の空気を吸い込んで、同じ部屋に向かって空気を吹き出す場合を考える。この場合、燃焼ファン14の吸い込み側と吹き出し側とでは圧力差が存在しないので、燃焼ファン14が羽根車を回転させた分だけの空気が吹き出されるものと考えられる。次に、燃焼ファン14が空気を吸い込む側の圧力はそのままで、空気を吹き出す側の圧力が少し高くなったとする。この場合、燃焼ファン14は空気を少し加圧した状態で吹き出す必要が生じるので、空気の吹き出し量は少し減少する。更に、吹き出し側の圧力が高くなると、燃焼ファン14は更に空気を加圧した状態で吹き出す必要が生じるので、空気の吹き出し量は更に減少する。こうして、吹き出し側の圧力を高くするほど、燃焼ファン14は空気を加圧して吹き出さなければならなくなり、それに伴って空気の吹き出し量が減少する。その結果、やがては、空気の加圧量がある圧力に達したときに、空気の吹き出し量が0になる。PQ特性とは、燃焼ファン14をある回転速度で回転させた時に、空気の加圧量(送風圧力P)と、空気の吹き出し量(供給流量Q)との関係を表す特性である。
図3(a)中に示した太い実線は、燃焼ファン14を最高回転速度Nmaxで回転させた時にPQ特性を表している。図示したように、燃焼ファン14の供給流量Qは、送風圧力P(すなわち燃焼ファン14での加圧量)が0の場合に最も大きくなり、送風圧力Pが大きくなるほど、供給流量Qは小さくなる。従って、図1の燃焼装置1で燃焼ファン14が最高回転速度Nmaxで回転している時に排気口6aに風圧がかかると、燃焼ファン14はその風圧の分だけ空気を加圧して送風する必要が生じる。その結果、図3(a)中に太い実線で示したPQ特性の上を、破線の矢印で示した方向に移動する。従って、排気口6aにかかる風圧が大きくなるほど、燃焼用空気の供給流量は低下していくが、供給流量Qが0になる時の送風圧力Pまでは、供給流量は負にならない(すなわち、排気口6aの風圧に耐えられる)ことになる。
ここで、燃焼装置1の火力を最大火力の半分にしようとすると、図2を用いて前述したように、燃焼用空気の供給流量Qも半分にしなければならないので、燃焼ファン14の回転速度は、最高回転速度Nmaxの半分(すなわち、0.5Nmax)となる。図3(a)には、燃焼ファン14の回転速度を0.5Nmaxとした時のPQ特性が一点鎖線で示されている。図示されるように、回転速度を半減させると、供給流量Qの最大値(すなわち送風圧力P=0での供給流量Q)は半減するが、送風圧力Pの最大値(すなわち供給流量Q=0での送風圧力P)は半減よりも大幅に(経験上は1/4程度まで)減少する。このため、図1の排気口6aにかかる風圧に対して確保しておくべき最小必要圧力Pminに対するマージンは、かなりの程度まで減少する。この状態(すなわち図中に一点鎖線で示した状態)から、燃焼装置1の火力を更に半減させようとすると、燃焼ファン14の回転速度も更に半減させる必要が生じ、送風圧力Pの最大値(すなわち供給流量Q=0での送風圧力P)は更に半減以上に減少して、最小必要圧力Pminに対するマージンが更に小さくなる。このため、やがては、送風圧力Pの最大値が最小必要圧力Pminに達して、それ以上には、燃焼ファン14の回転速度を低くすることができなくなる。このような理由から、燃焼ファン14の最低回転速度Nminは、送風圧力Pの最大値が最小必要圧力Pminを下まわらない範囲内に制限されている。
また、図3(b)には、小型の燃焼ファン14を最高回転速度Nmaxで回転させた時のPQ特性が示されている。尚、ここでは、理解の便宜を図るため、小型の燃焼ファン14の供給流量Qの最大値は、図3(a)を用いて前述した燃焼ファン14(便宜上、大型の燃焼ファン14と称する)の供給流量Qの最大値の半分であるものとしている。図3(b)中に実線で示した小型の燃焼ファン14のPQ特性と、図3(a)中に実線で示した大型の燃焼ファン14のPQ特性とを比較すれば明らかなように、燃焼ファン14を小型化することによって、供給流量Qおよび送風圧力Pは何れも小さくなる。しかし、燃焼ファン14の回転速度を低くした場合とは異なって、供給流量Qに比べて送風圧力Pが大幅に小さくなるわけではない。従って、供給流量Qを例えば半減以上に大幅に減少させるのであれば、燃焼ファン14の回転速度を低下させるよりも、燃焼ファン14を小型なものに切り換えた方が、最小必要圧力Pminを確保する観点からは有利である。そうは言っても、一つの燃焼装置1に大小の二つの燃焼ファン14を搭載するわけにも行かないので、結局は、中型の燃焼ファン14を一つ搭載しているのが現状である。その結果、従来は、最小必要圧力Pminを確保する観点から最低回転速度Nminが制限されてしまい、供給流量Qを十分に小さくすることが難しくなる。その一方で、中型の燃焼ファン14を用いている関係で、最高回転速度Nmaxで回転させても、十分な供給流量Qを得ることが困難となっていた。また、従来は、燃焼ファン14の供給流量Qの十分な調節範囲を確保することが困難な関係で、燃焼装置1についても、火力の調節範囲を十分に確保することが困難となっていた。これに対して、本実施例の燃焼装置1では、後述する構造の流入状態切換部15を燃焼ファン14に装着することによって、燃焼用空気の供給流量の調節範囲を広くすることができ、その結果として、火力の調節範囲も十分に広い範囲を確保することが可能となる。
図4は、本実施例の燃焼ファン14、および燃焼ファン14に装着された流入状態切換部15の内部構造を示した説明図である。図示されるように、燃焼ファン14は、空気の取入口14cおよび空気の流出口14dが形成されたファンケーシング14aと、ファンケーシング14aの内部に収容された羽根車14bと、回転軸が羽根車14bに接続された電動モーター14mとを備えている。そして、電動モーター14mによって羽根車14bを回転させると、回転速度に応じた流量の空気が取入口14cから吸い込まれて、流出口14dから吹き出される。
また、燃焼ファン14の取入口14cには流入状態切換部15が装着されている。本実施例の流入状態切換部15は、燃焼ファン14の取入口14cに接続された円筒形状の空気通路15aと、空気通路15a内で回動する円板形状の流入状態切換弁15bと、流入状態切換弁15bを回動させる電磁弁15cを備えている。そして、電磁弁15cが通電されていない状態では、図4中に実線で示したように流入状態切換弁15bは、空気通路15aを通過して取入口14cに流入する空気の流れを妨げない状態(以下、開弁状態)となっているが、電磁弁15cが通電されると、図4中に破線で示したように、取入口14cに流入する空気の流れを妨げる状態(以下、閉弁状態)に切り換わる。尚、本実施例では、流入状態切換弁15bの開弁状態が、流入状態切換部15の流入容易状態に対応し、流入状態切換弁15bの閉弁状態が、流入状態切換部15の流入困難状態に対応する。
図5は、流入状態切換弁15bの開弁状態と閉弁状態とで、最高回転速度Nmaxで得られる燃焼ファン14のPQ特性の違いを示した説明図である。図中に実線で示した開弁状態でのPQ特性と、破線で示した閉弁状態でのPQ特性とを比較すれば明らかなように、流入状態切換弁15bを閉弁状態とすることによって、供給流量Qの最大値(すなわち、送風圧力P=0での供給流量Q)は大きく減少するが、送風圧力Pの最大値(すなわち、供給流量Q=0での送風圧力P)はそれほど大きくは減少していない。この理由は、供給流量Qの最大値は、空気の流量が大きな条件下での特性なので、通路抵抗となる流入状態切換弁15bが開弁状態か閉弁状態かが大きな意味を持つのに対して、送風圧力Pの最大値は、供給流量Qが0の条件下での特性なので、流入状態切換弁15bが開弁状態か閉弁状態かが意味を持たないためである。そして、図5中に破線で示したPQ特性と、図3(b)中に示した小型の燃焼ファン14のPQ特性とを比較すると、良く似た特性となっていることが分かる。更に詳しく比較すると、送風圧力Pの最大値が高くなっている分だけ、図5の破線のPQ特性の方が図3(b)のPQ特性よりも優れた特性となっている。
従って、必要に応じて流入状態切換弁15bを開弁状態あるいは閉弁状態に切り換えた上で、燃焼ファン14の回転速度を増減させれば、小型の燃焼ファン14を用いなければ実現できなかった小さな供給流量Qから、大型の燃焼ファン14を用いなければ実現できなかった大きな供給流量Qまでの広い流量範囲を、一つの燃焼ファン14で調節することが可能と考えられる。また、必要な供給流量Qに応じて燃焼ファン14の回転速度を増減させる制御は従来から行われている制御であり、流入状態切換弁15bを開弁状態または閉弁状態に切り換える制御は単純な制御である。従って、広い流量範囲の調節を、簡単な制御で実現可能と考えられる。
B.燃焼運転処理 :
図6は、本実施例の燃焼装置1で混合ガスを燃焼させるために運転制御部16が実行する燃焼運転処理のフローチャートである。図示されるように、燃焼運転処理では先ず始めに、操作パネル18を用いてユーザーが設定した出湯温度の設定値や、水流量センサー17が検出した上水の流量(水流量)を取得する(STEP1)。こうして、出湯温度の設定値や水流量が分かれば、バーナー11で発生させるべき必要な火力は決まってしまう。そこで、STEP1で取得した出湯温度の設定値および水流量に基づいて、必要な火力を決定する(STEP2)。火力の決定に際しては、出湯温度の設定値および水流量から計算式を用いて算出しても良いし、出湯温度の設定値と水流量との組み合わせ毎に対応する火力を求めてまとめた対応表を記憶しておき、対応表を参照することによって火力を決定しても良い。
続いて、決定した火力を得るために必要な燃料ガスの供給流量と、燃焼用空気の供給流量とを決定する(STEP3)。火力と、燃料ガスの供給流量と、燃焼用空気の供給流量とは、図2(a)に例示した関係があるので、火力を決定しておけば、燃料ガスおよび燃焼用空気の供給流量は容易に決定することができる。
そして、決定した供給流量で燃料ガスがバーナー11に供給されるように、ガス流量調節弁13の弁開度を制御する(STEP4)。更に、燃焼用空気についても、決定した供給流量の燃焼用空気が送風されるように燃焼ファン14を制御するべく、燃焼ファン制御処理を開始する(STEP10)。
図7は、燃焼ファン制御処理のフローチャートである。上述したように、この処理は燃焼運転処理の中で、燃焼装置1の運転制御部16によって実行される処理である。図7に示されるように、燃焼ファン制御処理を開始すると、先ず始めに、流入状態切換弁15bの状態が、開弁状態(図4中に実線で表示)または閉弁状態(図4中に破線で表示)の何れであるかを取得する(STEP11)。本実施例では、電磁弁15cに通電していれば閉弁状態となり、通電していなければ開弁状態となるので、電磁弁15cへの通電の有無によって、流入状態切換弁15bが何れの状態であるかを取得することができる。
続いて、流入状態切換弁15bの状態が現在のままで、必要な供給流量の燃焼用空気を供給可能であるか否かを判断する(STEP12)。これは次のような処理である。先ず、上述したように本実施例の燃焼ファン14は、流入状態切換弁15bが開弁状態および閉弁状態の2つの状態を取ることができる。そして、燃焼ファン14の回転速度が同じでも、流入状態切換弁15bが開弁状態の場合は、閉弁状態の場合よりも燃焼用空気の供給流量が多くなる。そこで、燃焼用空気の供給流量が多い場合は、流入状態切換弁15bを開弁状態で使用し、供給流量が少ない場合は流入状態切換弁15bを閉弁状態で使用すると言ったように、大まかな分担が決まっている。
図8は、燃焼用空気の供給流量に対して、流入状態切換弁15bの開弁状態が分担する範囲と、流入状態切換弁15bの閉弁状態が分担する流量範囲とを示した説明図である。図示されるように、燃焼用空気の供給流量が最小流量ARminから閾値流量Th2までの流量範囲は、流入状態切換弁15bの閉弁状態が分担(図中では太い破線で表示)し、閾値流量Th1から最大流量ARmaxまでの流量範囲は、流入状態切換弁15bの開弁状態が分担(図中では太い実線で表示)する。尚、本実施例の閾値流量Th1は、本発明における「第1閾値流量」に対応し、本実施例の閾値流量Th2は、本発明における「第2閾値流量」に対応している。
ここで、図示されるように、閾値流量Th2は閾値流量Th1よりも大きな値に設定されている。このため、図中で太い破線で示した閉弁状態が分担する流量範囲と、図中で太い実線で示した開弁状態が分担する流量範囲とは、一部が重複した状態となっている。この理由については、後述する。また、燃焼ファン14の回転速度に着目すると、太い破線で示した閉弁状態での上限回転速度Nmax2は、太い実線で示した開弁状態での上限回転速度Nmax1よりも低くなっている。すなわち、閉弁状態はもう少し回転速度を高くして使用することも可能であるが、少し低めの回転速度で流入状態切換弁15bを開弁状態に切り換えることとしている。この理由についても後述する。
図7のSTEP12では、STEP11で取得した現在の流入状態切換弁15bの状態で、燃焼用空気を供給可能であるか否かを、図8に示した対応関係を参照することによって判断する。すなわち、現在の流入状態切換弁15bが閉弁状態であれば、最小流量ARminから閾値流量Th2の流量範囲の燃焼用空気を供給することができる。また、現在の流入状態切換弁15bが開弁状態であれば、閾値流量Th1から最大流量ARmaxの流量範囲の燃焼用空気を供給することができる。従って、STEP11で取得した現在の流入状態切換弁15bの状態と、図6のSTEP3で決定した燃焼用空気の供給流量とが分かれば、図8の対応関係を参照することによって、現在の流入状態切換弁15bの状態のままで燃焼用空気を供給可能であるか否かを判断することができる。
その結果、現在の流入状態切換弁15bの状態のままでは燃焼用空気を供給できないと判断した場合は(STEP12:no)、流入状態切換弁15bの状態を切り換える(STEP13)。すなわち、流入状態切換弁15bが開弁状態であった場合は、電磁弁15cに通電することによって閉弁状態とし、閉弁状態であった場合は電磁弁15cへの通電を停止することによって開弁状態とする。これに対して、現在の流入状態切換弁15bの状態のままでは燃焼用空気を供給可能と判断した場合は(STEP12:yes)、流入状態切換弁15bの状態は切り換えない。
続いて、燃焼ファン14の目標回転速度を決定する(STEP14)。流入状態切換弁15bが開弁状態または閉弁状態の何れの状態にあるかは分かっているから、図8の対応関係を参照すれば、図6のSTEP3で決定した供給流量を得るために必要な燃焼ファン14の目標回転速度は容易に決定することができる。そして、こうして決定した目標回転速度となるように、燃焼ファン14の回転速度を制御した後(STEP15)、燃焼ファン制御処理を終了して、図6の燃焼運転処理に復帰する。
燃焼運転処理では、上述した燃焼ファン制御処理(STEP10)から復帰すると、燃焼装置1の運転を停止するか否かを判断する(STEP5)。例えば、燃焼装置1の図示しない電源スイッチがOFFにされた場合や、出湯カラン5が閉じられて水流量センサー17で水流が検出されなくなった場合などには、運転を停止すると判断して(STEP5:yes)、図6の燃焼運転処理を終了する。これに対して、運転を停止しないと判断した場合は(STEP5:no)、処理の先頭に戻って再び、出湯温度の設定値や水流量を取得した後(STEP1)、続いて行われる上述した一連の各ステップを実行する。
この結果、図6のSTEP1で取得した出湯温度の設定値や水流量に応じて、流入状態切換弁15bの状態を切り換えながら(図7のSTEP13)、ガス流量調節弁13の弁開度や燃焼ファン14の回転速度を制御することによって(図6のSTEP4、図7のSTEP15)、燃焼装置1の燃焼運転を継続することができる。
また、図8に示したように、流入状態切換弁15bが閉弁状態で燃焼用空気を供給する流量範囲と、開弁状態で燃焼用空気を供給する流量範囲とは一部が重複しているので、重複する流量範囲内であれば、流入状態切換弁15bが閉弁状態または開弁状態の何れでも燃焼用空気を供給することができる。このため、僅かな供給流量の変化で、流入状態切換弁15bの状態が切り換わり、それに伴って燃焼ファン14の回転速度も急に変化する事態を回避することが可能となる。
加えて、図8中に太い破線で示したように、流入状態切換弁15bが閉弁状態で供給流量を増加させていく場合は、燃焼ファン14の回転速度が最高回転速度であるNmax1に達する前に、従って、まだ供給流量を増加させることが可能な段階で、早めに、流入状態切換弁15bを開弁状態に切り換えている。流入状態切換弁15bを閉弁状態にすると通路抵抗が増加するから、燃焼ファン14の回転速度を増加させるに従って、燃焼ファン14を回転させる電動モーター14mの負荷が大きくなる。従って、燃焼ファン14の回転速度が最高回転速度に達する前に、早めに流入状態切換弁15bを開弁状態に切り換えてやれば、電動モーター14mにかかる負荷を軽減することができるので、電動モーター14mの耐久性を向上させることが可能になると共に、電力消費量を低減させることも可能となる。
尚、上述した実施例では、流入状態切換弁15bの状態が電磁弁15cによって切り換えられているので、比較的短い時間で切り換えられるものとして説明した。しかし、電磁弁15cの動きを、ダンパーを介して流入状態切換弁15bに伝えたり、あるいは電磁弁15cの代わりにステッピングモーターを用いて流入状態切換弁15bを回動させたりすることによって、ある程度の切換時間CTをかけてゆっくりと流入状態切換弁15bの状態を切り換えるようにしても良い。
図9は、流入状態切換弁15bの状態を所定の切換時間CTをかけて切り換える様子を例示した説明図である。図示した例では、燃焼装置1の火力の減少に伴って、流入状態切換弁15bが開弁状態から閉弁状態に切り換わり、その後、火力の増加に伴って、流入状態切換弁15bが閉弁状態から開弁状態に切り換わる場合が示されている。
図示されるように、初めは流入状態切換弁15bが開弁状態で、ガス流量調節弁13の開度を小さくしていき、それに伴って燃焼ファン14の回転速度を低下させている。そして、燃焼用空気の供給流量が閾値流量Th1まで低下すると、流入状態切換弁15bを開弁状態から閉弁状態に切り換える。図8を用いて前述したように、切り換え前の燃焼ファン14の回転速度はNmin1であり、切り換え後の回転速度はNaとなる。この切り換えを、所定の切換時間CTを掛けて実行する。すなわち、図9に示したように、時刻Taで切り換えを開始すると、時刻Tbまでの間に、流入状態切換弁15bを開弁状態から閉弁状態に切り換えると共に、燃焼ファン14の回転速度をNmin1からNaまで増加させる。また、切換動作中の燃焼用空気の供給流量は変わらないと考えて良いので、ガス流量調節弁13の弁開度は一定に保っておけばよい。そして、流入状態切換弁15bを閉弁状態に切り換えた後は、燃焼装置1の火力の減少に応じて、再びガス流量調節弁13の弁開度を小さくすると共に、燃焼ファン14を回転速度も、切り換え後の回転速度Naから低下させていく。
また、その後に燃焼装置1の火力を増加させる場合は、流入状態切換弁15bを閉弁状態としたまま、ガス流量調節弁13の開度を大きくしていき、それに伴って燃焼ファン14の回転速度を増加させる。そして、時刻Tcで、燃焼用空気の供給流量が閾値流量Th2まで増加するので、切換時間CTを掛けて、流入状態切換弁15bを閉弁状態から開弁状態に切り換えと共に、燃焼ファン14の回転速度をNmax2からNbに切り換える。また、切換動作中も、燃焼用空気の供給流量は変わらないと考えて良いので、ガス流量調節弁13の弁開度は一定に保っておけばよい。そして、時刻Tdで切り換えが完了した後は、燃焼装置1の火力の増加に応じて、再びガス流量調節弁13の弁開度を大きくすると共に、燃焼ファン14を回転速度も、切り換え後の回転速度Nbから増加させていく。
燃焼ファン14の回転速度を短時間で切り換えるためには、電動モーター14mで大きなトルクを発生させる必要が生じるので、電動モーター14mの電力消費が大きくなる。これに対して、流入状態切換弁15bの状態を切り換えるために切換時間CTを掛けることとすれば、燃焼ファン14の回転速度も切換時間CTを掛けて変更すればよいので、電動モーター14mの電力消費を抑制することが可能となる。
加えて、流入状態切換弁15bの開弁状態と閉弁状態とを、切換時間CTを掛けて連続的に切り換えることができる。このため、取入口14cから燃焼ファン14の内部に流入する空気の流れが急変して、燃焼用空気の供給流量が一時的に不安定となり、バーナー11の燃焼状態が不安定となる虞を回避することが可能となる。
以上、本実施例の燃焼装置1について説明したが、本発明は上記の実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。例えば、上述した実施例では、燃焼装置1が室内に設置されているものとして説明したが、燃焼装置1の設置場所は室内に限られるものではなく、屋外に設置されていても構わない。
1…燃焼装置、 2…ガス配管、 3…給水配管、 4…出湯配管、
5…出湯カラン、 6…排気通路、 6a…排気口、 10…燃焼缶、
11…バーナー、 12…熱交換器、 13…ガス流量調節弁、
14…燃焼ファン、 14a…ファンケーシング、 14b…羽根車、
14c…取入口、 14d…流出口、 14m…電動モーター、
15…流入状態切換部、 15a…空気通路、 15b…流入状態切換弁、
15c…電磁弁、 16…運転制御部、 16a…ガス流量調節基板、
16b…回転制御基板、 16c…切換制御基板、 17…水流量センサー、
18…操作パネル、 20…燃焼ファン装置、 Pmin…最小必要圧力、
CT…切換時間、 Th1…閾値流量、 Th2…閾値流量。

Claims (5)

  1. 燃料ガスと燃焼用空気との混合ガスを燃焼させるバーナーに前記燃焼用空気を供給する燃焼ファン装置において、
    空気の取入口と流出口とが形成されたファンケーシングと、
    前記ファンケーシング内で回転することによって前記取入口から取り入れた前記空気を、前記流出口から前記燃焼用空気として前記バーナーに向けて供給する羽根車と、
    前記ファンケーシングに取り付けられて、前記取入口への前記空気の流入し易さを、流入が容易な流入容易状態と、該流入容易状態よりも流入が困難な流入困難状態とに切り換え可能に形成された流入状態切換部と、
    前記バーナーに供給すべき前記燃焼用空気の供給流量に応じて前記流入状態切換部の状態を切り換える切換制御部と、
    前記流入状態切換部の状態と前記燃焼用空気の供給流量とに応じた回転速度で前記羽根車を回転させる回転制御部と
    を備えることを特徴とする燃焼ファン装置。
  2. 請求項1に記載の燃焼ファン装置において、
    前記切換制御部は、
    前記流入状態切換部が前記流入容易状態の時に前記燃焼用空気の供給流量が所定の第1閾値流量を下まわると、前記流入状態切換部を前記流入困難状態に切り換え、
    前記流入状態切換部が前記流入困難状態の時に前記燃焼用空気の供給流量が前記第1閾値流量よりも大きな所定の第2閾値流量を上まわると、前記流入状態切換部を前記流入容易状態に切り換える
    ことを特徴とする燃焼ファン装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の燃焼ファン装置において、
    前記切換制御部は、所定の切換時間をかけて、前記流入状態切換部の状態を切り換えており、
    前記回転制御部は、前記流入状態切換部の状態が切り換わるに伴って、前記羽根車の回転速度を、前記切換時間をかけて変化させる
    ことを特徴とする燃焼ファン装置。
  4. 燃料ガスと燃焼用空気との混合ガスをバーナーで燃焼させることによって火力を発生させると共に、前記混合ガスの燃焼によって生じた燃焼排気を排気通路によって屋外に排出する燃焼装置において、
    前記バーナーに供給される前記燃料ガスの供給流量を調節するガス流量調節弁と、
    前記バーナーに前記燃焼用空気を供給する燃焼ファンと、
    前記火力の要求量に応じて前記ガス流量調節弁および前記燃焼ファンを制御する運転制御部と
    を備え、
    前記燃焼ファンは、
    空気の取入口と流出口とが形成されたファンケーシングと、
    前記ファンケーシング内で回転することによって前記取入口から取り入れた前記空気を、前記流出口から前記燃焼用空気として前記バーナーに向けて供給する羽根車と、
    前記ファンケーシングに取り付けられて、前記取入口への前記空気の流入し易さを、流入が容易な流入容易状態と、該流入容易状態よりも流入が困難な流入困難状態とに切り換え可能に形成された流入状態切換部と
    を備えており、
    前記運転制御部は、
    前記火力の要求量に応じて前記流入状態切換部の状態を切り換える切換制御部と、
    前記流入状態切換部の状態と前記火力の要求量とに応じた回転速度で前記羽根車を回転させる回転制御部と
    を備える
    ことを特徴とする燃焼装置。
  5. 請求項4に記載の燃焼装置において、
    前記切換制御部は、所定の切換時間をかけて、前記流入状態切換部の状態を切り換えており、
    前記回転制御部は、前記流入状態切換部の状態が切り換わるに伴って、前記羽根車の回転速度を、前記切換時間をかけて変化させており、
    前記運転制御部は、前記流入状態切換部の状態を切り換えている間は、前記燃料ガスの供給流量が一定となるように前記ガス流量調節弁を制御する
    ことを特徴とする燃焼装置。
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