JP2019143095A - インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019143095A
JP2019143095A JP2018030972A JP2018030972A JP2019143095A JP 2019143095 A JP2019143095 A JP 2019143095A JP 2018030972 A JP2018030972 A JP 2018030972A JP 2018030972 A JP2018030972 A JP 2018030972A JP 2019143095 A JP2019143095 A JP 2019143095A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
resin particles
mass
carbon black
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2018030972A
Other languages
English (en)
Inventor
宏光 岸
Hiromitsu Kishi
宏光 岸
貴行 堀内
Takayuki Horiuchi
貴行 堀内
宮町 尚利
Naotoshi Miyamachi
尚利 宮町
岡村 大二
Daiji Okamura
大二 岡村
直史 下村
Tadashi Shimomura
直史 下村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2018030972A priority Critical patent/JP2019143095A/ja
Publication of JP2019143095A publication Critical patent/JP2019143095A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Abstract

【課題】表面光沢を有する記録媒体であっても、幅広い階調にわたって色相の偏りが少なく、かつ、ブロンズ現象が抑制され、さらには発色性の良好な画像を記録することが可能なブラックインクを提供する。【解決手段】カーボンブラック、及び樹脂粒子を含有するインクジェット用の水性インクである。樹脂粒子は、青色染料を有する樹脂粒子及び蛍光増白剤を有する樹脂粒子を含む。この水性インクは、下記の条件(1)及び(2)の両方を満足する。条件(1):インク全質量を基準とした、前記カーボンブラックの含有量(質量%)が、前記青色染料の含有量(質量%)に対する質量比率で、2.0倍以上15.0倍以下である。条件(2):インク全質量を基準とした、前記カーボンブラックの含有量(質量%)が、前記蛍光増白剤の含有量(質量%)に対する質量比率で、2.0倍以上20.0倍以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法に関する。
近年、インクジェット記録方法により、銀塩写真やオフセット印刷で実現されているような高精細な画像を記録することが可能になってきており、その用途も多様化している。特に画像の堅牢性が求められる用途においては、色材として顔料を用いた、顔料インクが使用される。また、写真印刷などの用途の多様化に伴い、普通紙に加えて、光沢紙などの表面光沢を有する記録媒体が使用されるようになってきている。
顔料を用いたブラックインクでは、主に色材としてカーボンブラックが使用される。しかし、カーボンブラックを用いた場合の画像は、高階調領域においては理想的な無彩色に近いが、低階調から中階調領域においては赤色から黄色の色味を帯びてしまうことが知られている。
そこで、幅広い階調領域にわたって色相の偏りの少ないブラックインクを実現するため、従来から、色材としてカーボンブラックとシアン顔料を混合して用いる方法がとられてきた。しかし、発色性や耐熱性などに優れていることからシアン顔料として幅広く利用されている銅フタロシアニン顔料を使用した場合、特に記録媒体が表面光沢を有する場合に、反射光が本来の色とは異なる色に見える、いわゆるブロンズ現象を生じる。このブロンズ現象は、カーボンブラックに対する銅フタロシアニン顔料の量が少量であっても顕著に発生する。そのため、低階調から中階調領域の色相の偏りを抑えるために十分な量の銅フタロシアニン顔料を含有させようとすると、ブロンズ現象の発生が避けられない。
上記の理由から、表面光沢を有する記録媒体への記録において、ブラックインクの色相の偏りを抑えることと、ブロンズ現象の発生を抑えること(耐ブロンズ性の向上)の両立は、解決し難い重要な課題として捉えられ、これまでも様々な検討がなされてきた。
例えば、特許文献1には、インク中に色相の異なる複数の色材を含有させることで、正反射光の色づきを打ち消し合い、所定の画像のブロンズ現象の抑制と、ニュートラルな黒を両立させるインクが開示されている。
一方で、特許文献2には、普通紙に対する高い発色性の実現を目的として、カーボンブラックと、蛍光増白剤及び青色染料で染着された着色樹脂を含有するインクが開示されている。
特開2011−174046号公報 特開平8−239610号公報
本発明者らの検討の結果、上記のいずれの手法を用いても、本発明において課題と認識している、ブラックインクの色相の偏りを抑えることと、ブロンズ現象を抑制することを両立する効果は得られないことがわかった。
特許文献1に記載の手法では、ブロンズ現象については満足できるレベルとなるが、色相の偏りに関しては不十分なレベルであることがわかった。特許文献1に記載の手法によれば、ブラックインクの色味の偏りがないことを、2種のベタ画像を記録してそれらの彩度が所定の値以内であることで規定している。しかし、これらの2種のベタ画像は中階調と高階調の画像であり、より低階調のベタ画像に関しては、色相の偏りが生じることがわかった。
特許文献2に記載の手法では、蛍光増白剤及び青色染料で染着された着色樹脂を用いることで、普通紙における高い発色性が実現でき、顔料に特有のクスミやカーボンブラックに特有の赤味がなく、青味の冴えたブラックインキが得られるとしている。しかし、本発明者らの検討によれば、特許文献2の実施例に記載されたインクについて表面光沢を有する記録媒体へ記録した場合の色味やブロンズ現象の抑制は、明らかに不十分なレベルであることがわかった。また、発色性についても、特許文献2に記載の着色樹脂を用いることでかえって低下してしまうことがわかった。
したがって、本発明の目的は、表面光沢を有する記録媒体であっても、幅広い階調にわたって色相の偏りが少なく、かつ、高いレベルでブロンズ現象が抑制され、さらには発色性の良好な画像を記録することが可能なブラックインクを提供することにある。また、本発明の別の目的は、前記インクを用いたインクカートリッジ、及びインクジェット記録方法を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明によれば、カーボンブラック、及び樹脂粒子を含有するインクジェット用の水性インクであって、前記樹脂粒子が、青色染料を有する樹脂粒子及び蛍光増白剤を有する樹脂粒子を含み、下記の条件(1)及び(2)の両方を満足することを特徴とする水性インクが提供される。
条件(1):インク全質量を基準とした、前記カーボンブラックの含有量(質量%)が、前記青色染料の含有量(質量%)に対する質量比率で、2.0倍以上15.0倍以下である。
条件(2):インク全質量を基準とした、前記カーボンブラックの含有量(質量%)が、前記蛍光増白剤の含有量(質量%)に対する質量比率で、2.0倍以上20.0倍以下である。
本発明によれば、表面光沢を有する記録媒体であっても、幅広い階調にわたって色相の偏りが少なく、かつ高いレベルでブロンズ現象を抑制でき、さらには発色性に優れたブラックインクを提供することができる。また、本発明によれば、この水性インクを用いたインクカートリッジ、及びインクジェット記録方法を提供することができる。
本発明のインクカートリッジの一実施形態を模式的に示す断面図である。 本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置の一例を模式的に示す図であり、(a)はインクジェット記録装置の主要部の斜視図、(b)はヘッドカートリッジの斜視図である。
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、さらに本発明を詳細に説明する。本発明においては、化合物が塩である場合は、インク中では塩はイオンに解離して存在しているが、便宜上、「塩を含有する」と表現する。また、インクジェット用の水性インクのことを、単に「インク」と記載することがある。物性値は、特に断りのない限り、常温(25℃)における値である。
本発明者らは、表面光沢を有する記録媒体においても、幅広い階調にわたって色相の偏りが少なく、かつ、高いレベルでブロンズ現象が抑制され、さらには発色性の良好な画像を記録することが可能なブラックインクの提供を目的として検討した。その結果、カーボンブラックと、青色染料及び蛍光増白剤をそれぞれ個別に又はともに有する樹脂粒子を含有するインクにおいて、青色染料や蛍光増白剤の含有量と、カーボンブラックの含有量とを特定の比率とすることで上記目的を達成し得ることがわかった。すなわち、下記の条件(1)及び(2)の両方を満足する水性インクとする。
条件(1):インク全質量を基準とした、カーボンブラックの含有量(質量%)が、青色染料の含有量(質量%)に対する質量比率で、2.0倍以上15.0倍以下である。
条件(2):インク全質量を基準とした、カーボンブラックの含有量(質量%)が、蛍光増白剤の含有量(質量%)に対する質量比率で、2.0倍以上20.0倍以下である。
上記構成のブラックインクによって、色相の偏りの抑制と、ブロンズ現象の抑制を両立できる理由を本発明者らは以下のように考えている。
まず、青色染料を有する樹脂粒子の作用について述べる。従来、ブラックインクにおけるカーボンブラックの帯黄性及び帯赤性を改善することを目的として、青味の色材を併用する手法が知られている。通常、顔料インクとしての耐水性や耐オゾン性などの確保のために、色材として銅フタロシアニン顔料が使用されるが、この場合にはブロンズ現象が顕著に確認される。これは、銅フタロシアニン顔料がフタロシアニン環同士の相互作用によって規則的な配列をもった結晶構造をとりやすいことに由来している。したがって、このような顔料を樹脂粒子に内包させたとしても、ブロンズ現象の抑制は期待するレベルに達しない。一方、青味の色材として、インク中では単分子状態で溶解する銅フタロシアニン染料を用いた場合であっても、記録媒体に付与された際に染料同士が凝集することで、ブロンズ現象が確認される。これに対して、青色染料を有する樹脂粒子を使用した場合には、ブロンズ現象が高度に抑制される。これは、青色染料が樹脂中に散らばった状態で固定化されることにより、インク中はもとより記録媒体上においても染料同士の凝集が抑制されることが関与していると考えられる。
ブラックインクの色相の偏りを抑制するためには、インク中のカーボンブラックの含有量(質量%)が、インク中の青色染料の含有量(質量%)に対する質量比率で、2.0倍以上15.0倍以下であることが必要である。この比率が2.0倍未満であると、そのインクで記録される画像の色相が青味に偏る。一方、上記比率が15.0倍を超えると、カーボンブラックの帯黄性及び帯赤性が抑制されない。
以上のように、青色染料を有する樹脂粒子をカーボンブラックに対して特定の質量比率で用いることにより、ブラックインクの色相の偏りの抑制とブロンズ現象の抑制の両立が図られる。
次に、蛍光増白剤を有する樹脂粒子の作用について述べる。本発明者らの検討の結果、上述の通り、青色染料を有する樹脂粒子をカーボンブラックと併用することにより、青味の色材からもたらされるブロンズ現象を抑制した上で、ブラックインクの色相の偏りを抑制可能なことがわかった。しかし一方で、カーボンブラックに由来する黄赤味のブロンズ現象が依然として生じる場合があり、黒の見栄えを損なわせる要因となることが明らかになった。このような課題に対して本発明者らはさらなる検討を行った。その結果、青味の蛍光を発するいわゆる蛍光増白剤を用い、これを樹脂粒子にもたせることではじめて、ブラックインクの色相に大きな影響を与えず、かつ、カーボンブラック由来の黄赤味のブロンズ現象を抑制可能であることに気がついた。このような効果が得られる理由について、本発明者らは以下のように推測している。
ブロンズ現象の抑制作用については、蛍光増白剤の青味の蛍光とカーボンブラック由来の黄赤味のブロンズ光が加法混色されることによって白色に近づき、認識しづらくなったためであると推測される。しかし、このような効果は、水溶性の蛍光増白剤や蛍光増白剤を単に樹脂分散したものを添加した場合には確認されなかった。これは、カーボンブラック中に蛍光増白剤が埋没することで、カーボンブラックに優先的に紫外光が吸収されて励起が不十分となったこと、又は蛍光増白剤が局所的に高濃度に存在することで、自己吸収や濃度消光のような作用が生じたことが要因と考えられる。
これに対して、蛍光増白剤を有する樹脂粒子を用いることにより、カーボンブラック中に蛍光増白剤を含む「島」が形成され、効率的に紫外光を吸収可能になるとともに、蛍光増白剤が樹脂マトリックス中に分散して固定化されると考えられる。そのために、自己吸収や濃度消光のような作用が生じにくくなることが関与していると考えられる。さらに、蛍光増白剤のうち淡黄色を呈するものを用いた場合、これを単に樹脂分散させたものは添加量によってはブラックインクの色相に影響を与えることがあるのに対して、樹脂粒子に内包させたものについては、その影響はわずかであった。
カーボンブラックに由来する黄赤味のブロンズ現象を抑制するためには、インク中のカーボンブラックの含有量(質量%)が、インク中の蛍光増白剤の含有量(質量%)に対する質量比率で、2.0倍以上20.0倍以下であることが必要である。この比率が2.0倍未満であると、青味のブロンズ現象が認識されるとともに、黒色のカーボンブラックに対して白色の蛍光増白剤の割合が多くなり過ぎることで、発色性が低下する。一方、上記比率が20.0倍を超えると、カーボンブラックに由来する黄赤味のブロンズ現象が抑制されない。
以上の通り、蛍光増白剤を有する樹脂粒子をカーボンブラックに対して特定の質量比率で用いる。これにより、青色染料を有する樹脂粒子によって調整されたブラックインクの色相に大きな影響を与えずに、カーボンブラックに由来する黄赤味のブロンズ現象を抑制することができる。
<インク>
以下に、本発明のインクを構成する成分などについて詳細に説明する。なお、本発明はその要旨を超えない限り、以下の記載によって限定されるものではない。また、本発明における平均粒径とは、体積基準の粒度分布における累積50%となる粒子径(D50)を意味する。この平均粒径(D50)の測定には、例えば、動的光散乱法を用いた粒子径分布測定装置を用いることができる。
(カーボンブラック)
本発明のインクは、カーボンブラックを含有する。カーボンブラックとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、及びサーマルブラックなどを挙げることができる。これらのカーボンブラックの1種又は2種以上を用いることができる。
インク中のカーボンブラックの含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、1.00質量%以上10.00質量%以下であることが好ましく、1.00質量%以上8.00質量%以下であることがより好ましい。インク中のカーボンブラックの含有量が1.00質量%未満であると、シャドウ部(黒ベタ部)の黒色感や階調表現性に優れたモノクロ画像を記録できない場合がある。一方、インク中のカーボンブラックの含有量が10.00質量%を超えると、インクジェット方式の記録ヘッドからの吐出安定性などのインクの信頼性が十分に得られない場合がある。また、カーボンブラックの平均粒径は50nm以上150nm以下であることが好ましく、80nm以上130nm以下であることがさらに好ましい。
カーボンブラックの分散方式としては、分散剤として樹脂を用いた樹脂分散型カーボンブラックや、カーボンブラックの粒子表面に親水性基が結合している自己分散型カーボンブラックなどを挙げることができる。また、カーボンブラックの粒子表面に樹脂を含む有機基を化学的に結合させた樹脂結合型カーボンブラックや、カーボンブラックの粒子表面を樹脂などで被覆したマイクロカプセル型カーボンブラックなどを用いることができる。これらのなかでも、樹脂分散剤を用いる方式が好ましい。
カーボンブラックを分散するために使用する樹脂、すなわち樹脂分散剤としては、アニオン性基の作用によってカーボンブラックを水性媒体中に分散させうるもの、好適には水溶性樹脂を用いることが好ましい。
本明細書において「樹脂が水溶性である」とは、その樹脂を酸価と等モル量のアルカリで中和した場合に、動的光散乱法により粒子径を測定しうる粒子を形成しない状態で水性媒体中に存在することを意味する。樹脂が水溶性であるか否かについては、以下に示す方法にしたがって判断することができる。まず、酸価相当のアルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)により中和された樹脂を含む液体(樹脂固形分:10質量%)を用意する。次いで、用意した液体を純水で10倍(体積基準)に希釈して試料溶液を調製する。そして、試料溶液中の樹脂の粒径を動的光散乱法により測定した場合に、粒径を有する粒子が測定されない場合に、その樹脂は水溶性であると判断することができる。このとき、逆に、粒径を有する粒子が測定された場合には、その樹脂は「樹脂粒子」であると判断することができる。この際の測定条件は、例えば、以下のようにすることができる。
[測定条件]
SetZero:30秒
測定回数:3回
測定時間:180秒
粒度分布測定装置としては、動的光散乱法による粒子径分布測定装置(例えば、商品名「UPA−EX150」、日機装製)などを使用することができる。勿論、使用する粒子径分布測定装置や測定条件などは上記に限られるものではない。
樹脂分散剤の樹脂としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、及びオレフィン系樹脂などを挙げることができる。なかでも、アクリル系樹脂やウレタン系樹脂が好ましい。
アクリル系樹脂としては、親水性ユニット及び疎水性ユニットを構成ユニットとして有するものが好ましい。なかでも、(メタ)アクリル酸に由来する親水性ユニットと、芳香環を有するモノマー及び(メタ)アクリル酸エステル系モノマーの少なくとも一方に由来する疎水性ユニットと、を有する樹脂が好ましい。特に、(メタ)アクリル酸に由来する親水性ユニットと、スチレン及びα−メチルスチレンの少なくとも一方のモノマーに由来する疎水性ユニットとを有する樹脂が好ましい。これらの樹脂は、顔料との相互作用が生じやすいため、顔料を分散させるための樹脂分散剤として好適に利用することができる。
親水性ユニットは、アニオン性基などの親水性基を有するユニットである。親水性ユニットは、例えば、親水性基を有する親水性モノマーを重合することで形成することができる。親水性基を有する親水性モノマーの具体例としては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、及びフマル酸などのカルボン酸基を有する酸性モノマー、これらの酸性モノマーの無水物や塩などのアニオン性モノマーなどを挙げることができる。酸性モノマーの塩を構成するカチオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、及び有機アンモニウムなどのイオンを挙げることができる。
疎水性ユニットは、アニオン性基などの親水性基を有しないユニットである。疎水性ユニットは、例えば、アニオン性基などの親水性基を有しない、疎水性モノマーを重合することで形成することができる。疎水性モノマーの具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、及び(メタ)アクリル酸ベンジルなどの芳香環を有するモノマー;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、及び(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルなどの(メタ)アクリル酸エステル系モノマーなどを挙げることができる。さらに、アルキレンオキサイド基を有するモノマーを用いてもよい。
ウレタン系樹脂は、例えば、ポリイソシアネートとポリオールとを反応させて得ることができる。また、鎖延長剤をさらに反応させたものであってもよい。オレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、及びポリプロピレンなどを挙げることができる。
樹脂分散剤の樹脂は、その重量平均分子量が、1,000以上30,000以下であるものが好ましく、3,000以上15,000以下であるものがさらに好ましい。また、樹脂分散剤の樹脂は、その酸価が、50mgKOH/g以上300mgKOH/g以下のものであることが好ましい。インク中の樹脂分散剤の樹脂の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.10質量%以上10.00質量%以下であることが好ましい。
(樹脂粒子)
本発明のインクは、樹脂粒子を含有する。ここで、「樹脂粒子」とは、樹脂で形成され、水性媒体中に分散した状態で存在しうる粒径の微粒子を意味する。樹脂粒子を構成する樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、及びオレフィン系樹脂などを挙げることができる。これらの樹脂の1種又は2種以上を樹脂粒子に用いることができる。
本発明のインクに含有される樹脂粒子は、青色染料を有する樹脂粒子及び蛍光増白剤を有する樹脂粒子を含む。ここで、青色染料及び蛍光増白剤の双方を有する樹脂粒子は、青色染料を有する樹脂粒子でもあり、蛍光増白剤を有する樹脂粒子でもある。このことから、インクが、青色染料及び蛍光増白剤の双方を有する樹脂粒子を含有する場合も、そのインクに含有される樹脂粒子は、「青色染料を有する樹脂粒子及び蛍光増白剤を有する樹脂粒子を含む」こととなる。すなわち、本発明のインクには、青色染料及び蛍光増白剤の双方のうち青色染料のみを有する樹脂粒子と、前記双方のうち蛍光増白剤のみを有する樹脂粒子との組み合わせ;並びに前記双方をともに有する樹脂粒子;の少なくとも一方を含有させる。
樹脂粒子が、青色染料及び/又は蛍光増白剤を有することには、樹脂粒子に青色染料及び/又は蛍光増白剤が内包されている場合や、樹脂粒子の表面に青色染料及び/又は蛍光増白剤が結合されている場合が含まれる。これらのうち、本発明による効果が得られやすいことから、青色染料及び/又は蛍光増白剤を内包する樹脂粒子がより好ましい。
青色染料としては、例えば、油溶性染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料、建染染料、直接染料、及び反応染料などが挙げられる。また、アニオン性の染料をカチオン性化合物で水不溶化したものや、カチオン性の染料をアニオン性化合物で水不溶化したものなども挙げられる。青色染料の具体例としては、C.I.ソルベントブルー5、14、24、25、26、34、37、38、39、42、43、44、45、48、52、53、55、59、67、70、78、97、101、102、104、122;C.I.アシッドブルー9、22、40、59、93、102、104、113、117、120、167、229、234、254;C.I.ベーシックブルー1、7、26、41、53、54;C.I.ディスパースブルー7;C.I.ダイレクトブルー22などを挙げることができる。これらの青色染料の1種又は2種以上を用いることができる。
蛍光増白剤としては、例えば、スチルベン系蛍光増白剤、オキサゾール系蛍光増白剤、ナフタルイミド系蛍光増白剤、ピラゾロン系蛍光増白剤、トリアゾール系蛍光増白剤、及びクマリン系蛍光増白剤などが挙げられる。蛍光増白剤の具体例としては、C.I.フルオレッセントブライトニングエージェント30、34、48、52、55、135、184;C.I.フルオレッセントブライトニングホワイテックスWS52;C.I.フルオレッセント112、162;C.I.フルオレッセントブライトナー174、226、239、363などを挙げることができる。これらの蛍光増白剤の1種又は2種以上を用いることができる。
(青色染料及び/又は蛍光増白剤を有する樹脂粒子の製造方法)
青色染料及び/又は蛍光増白剤を有する樹脂粒子は、色材により着色された樹脂粒子を製造する方法において、その色材として、青色染料及び/又は蛍光増白剤を用いることによって、製造することができる。その方法は、樹脂粒子の製造時に色材(青色染料及び/又は蛍光増白剤)を加えることで色材を樹脂粒子に内包させる方法と、予め製造した樹脂粒子の表面に色材(青色染料及び/又は蛍光増白剤)を結合させる方法とに分けられる。
色材を内包する樹脂粒子の製造方法としては、以下に述べる、塊状樹脂粉砕法、懸濁重合法、乳化重合法、ミニエマルジョン重合法、及び転相乳化法などを挙げることができる。上記塊状樹脂粉砕法は、予め色材を含有するようにして重合して得た塊状の樹脂を、粉砕機などを用いて物理的に粉砕する方法である。上記懸濁重合法は、色材を溶解させた重合性モノマーを分散剤の存在下、水系媒体中に液滴状に懸濁させ、この状態で液滴を重合させる方法である。上記乳化重合法は、色材の存在下で、重合性モノマーを水系媒体中に乳化させた状態で重合させる方法である。上記ミニエマルジョン重合法は、重合性モノマーに色材を溶解又は分散させ、界面活性剤と共界面活性剤との存在下に、水系媒体中で強力な撹拌力をかけて樹脂粒子を形成する方法である。上記転相乳化法は、溶媒に色材と樹脂を溶解させ、界面活性剤の存在下に、水系媒体中で強力な撹拌力をかけて樹脂粒子を形成した後、溶媒を留去する方法である。
また、予め製造した樹脂粒子の表面に色材を結合させる方法としては、例えば、樹脂粒子の表面に色材を付着させる方法である物理的染色法、及び樹脂粒子の表面の官能基を介して色材を共有結合させる方法である化学的染色法などを挙げることができる。さらには、樹脂粒子を有機溶媒により膨潤させた状態で色材と混合することにより、色材を樹脂粒子の内部にまで浸入させる方法である化学的膨潤法なども挙げられる。
上述した方法のうち、樹脂粒子の粒子径を十分に小さくでき、また着色度の高い樹脂粒子を得ることができる観点から、ミニエマルション重合法や転相乳化法によって、青色染料及び/又は蛍光増白剤を内包する樹脂粒子を製造することが好ましい。上述した各種重合法により重合される樹脂、又は転相乳化法に用いられる樹脂は、具体的には、先に樹脂分散剤として使用しうるものとして挙げたような樹脂を用いることができる。
インク中の青色染料及び/又は蛍光増白剤を有する樹脂粒子の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、1.00質量%以上10.00質量%以下であることが好ましく、1.00質量%以上8.00質量%以下であることがより好ましい。インク中の樹脂粒子が有する青色染料の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.07質量%以上5.00質量%以下が好ましい。より好ましくは0.10質量%以上4.00質量%以下、さらに好ましくは0.20質量%以上2.00質量%以下である。インク中の樹脂粒子が有する蛍光増白剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.05質量%以上5.00質量%以下が好ましい。より好ましくは0.10質量%以上4.00質量%以下、さらに好ましくは0.20質量%以上2.00質量%以下である。
青色染料及び/又は蛍光増白剤を有する樹脂粒子の平均粒径は、10nm以上300nm以下であることが好ましく、30nm以上250nm以下であることがより好ましく、40nm以上230nm以下であることがさらに好ましい。
青色染料及び蛍光増白剤のうち少なくとも蛍光増白剤を有する樹脂粒子の平均粒径は、カーボンブラックの平均粒径に対して、0.5倍以上1.5倍以下であることが好ましい。少なくとも蛍光増白剤を有する(好ましくは内包する)樹脂粒子の平均粒径と、カーボンブラックの平均粒径が上述のような関係にあれば、ブロンズ現象の効率的な抑制と、画像の高い発色性を両立することが可能である。
青色染料及び蛍光増白剤のうち少なくとも蛍光増白剤を有する樹脂粒子の比重は、1.1以上1.8以下であることが好ましく、1.2以上1.7以下であることがより好ましい。また、青色染料及び蛍光増白剤のうち少なくとも蛍光増白剤を有する樹脂粒子の比重は、カーボンブラックの比重に対して0.9倍以下であることが好ましく、0.5倍以上0.9倍以下であることがより好ましい。少なくとも蛍光増白剤を有する(好ましくは内包する)樹脂粒子の比重と、カーボンブラックの比重が上述のような関係にあれば、より効率的にブロンズ現象を抑制することが可能である。
(検証方法)
カーボンブラックの比重、並びに青色染料及び/又は蛍光増白剤を有する樹脂粒子の比重については、インクを密度勾配遠心法に供することにより、検証できる。また、カーボンブラックの平均粒径、青色染料及び/又は蛍光増白剤を有する樹脂粒子の平均粒径については、上記の密度勾配遠心法により分離した各バンドを個別に採取し、純水で適切な倍率に希釈したものを動的光散乱法に供することにより、検証できる。さらに、カーボンブラック、青色染料、及び蛍光増白剤のそれぞれのインク中の含有量については、上記密度勾配遠心法により分離した各バンドを個別に採取し、希塩酸を加えて生じた沈殿を乾燥させ、熱重量測定(TGA)に供することにより、検証できる。
(水性媒体)
本発明のインクは、水、又は水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒を水性媒体として含有する。水としては、脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、50.00質量%以上95.00質量%以下であることが好ましく、70.00質量%以上90.00質量%以下であることがさらに好ましい。
水溶性有機溶剤としては、水溶性であれば特に制限はなく、アルコール、多価アルコール、ポリグリコール、グリコールエーテル、含窒素極性溶媒、含硫黄極性溶媒などを用いることができる。インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、3.00質量%以上50.00質量%以下であることが好ましく、15.00質量%以上40.00質量%以下であることがさらに好ましい。水溶性有機溶剤の含有量が上記した範囲を外れると、高いレベルのインクの吐出安定性が十分に得られない場合がある。
(その他の成分)
本発明のインクは、上記成分の外に、必要に応じて、トリメチロールプロパン、及びトリメチロールエタンなどの多価アルコール類、尿素及びその誘導体、並びに糖類及びその誘導体などの、常温で固体の水溶性有機化合物を含有してもよい。さらに、本発明のインクは、必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、及びその他の水溶性樹脂などの種々の添加剤を含有してもよい。
<インクカートリッジ>
本発明のインクカートリッジは、インクと、このインクを収容するインク収容部とを備える。そして、このインク収容部に収容されているインクが、上記で説明した本発明のインクである。図1は、本発明のインクカートリッジの一実施形態を模式的に示す断面図である。図1に示すように、インクカートリッジの底面には、記録ヘッドにインクを供給するためのインク供給口12が設けられている。インクカートリッジの内部はインクを収容するためのインク収容部となっている。インク収容部は、インク収容室14と、吸収体収容室16とで構成されており、これらは連通口18を介して連通している。また、吸収体収容室16はインク供給口12に連通している。インク収容室14には液体のインク20が収容されており、吸収体収容室16には、インクを含浸状態で保持する吸収体22及び24が収容されている。インク収容部は、液体のインクを収容するインク収容室を持たず、収容されるインク全量を吸収体により保持する形態であってもよい。また、インク収容部は、吸収体を持たず、インクの全量を液体の状態で収容する形態であってもよい。さらには、インク収容部と記録ヘッドとを有するように構成された形態のインクカートリッジとしてもよい。
<インクジェット記録方法>
本発明のインクジェット記録方法は、上記で説明した本発明のインクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録する方法である。インクを吐出する方式としては、インクに力学的エネルギーを付与する方式や、インクに熱エネルギーを付与する方式が挙げられる。本発明においては、インクに熱エネルギーを付与してインクを吐出する方式を採用することが特に好ましい。本発明のインクを用いること以外、インクジェット記録方法の工程は公知のものとすればよい。
図2は、本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置の一例を模式的に示す図であり、(a)はインクジェット記録装置の主要部の斜視図、(b)はヘッドカートリッジの斜視図である。インクジェット記録装置には、記録媒体32を搬送する搬送手段(不図示)、及びキャリッジシャフト34が設けられている。キャリッジシャフト34にはヘッドカートリッジ36が搭載可能となっている。ヘッドカートリッジ36は記録ヘッド38及び40を具備しており、インクカートリッジ42がセットされるように構成されている。ヘッドカートリッジ36がキャリッジシャフト34に沿って主走査方向に搬送される間に、記録ヘッド38及び40から記録媒体32に向かってインク(不図示)が吐出される。そして、記録媒体32が搬送手段(不図示)により副走査方向に搬送されることによって、記録媒体32に画像が記録される。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。成分量に関して「部」及び「%」と記載しているものは特に断らない限り質量基準である。
<平均粒径、比重の測定>
以下に述べる顔料及び樹脂粒子の平均粒径については、いずれも、動的光散乱法を用いた粒子径分布測定装置(商品名「UPA−UT151」、日機装製)により測定した。また、以下に述べる顔料及び樹脂粒子の比重については、いずれも、密度勾配遠心法により測定した。
<顔料分散液の調製>
(顔料分散液1)
カーボンブラックの粉末15部、スチレン−アクリル酸共重合体の25%水溶液30部、及びイオン交換水50部を、0.3mm径のジルコニアビーズの充填率を50%としたガラス容器に入れた。カーボンブラックとしては、商品名「モナク1100」(キャボット製)を用いた。スチレン−アクリル酸共重合体としては、重量平均分子量16,500で、酸価が240mgKOH/gのもの(商品名「ジョンクリル690」、BASF製)を、水酸化カリウムにて酸基を基準としたモル比で0.85倍にて中和して用いた。上記のガラス容器に入れたカーボンブラック、スチレン−アクリル酸共重合体の水溶液、及び水を、簡易分散機(商品名「DAS200−K」、LAU製)を用いて15時間混合し、液中のカーボンブラックを分散させた。その後、回転数5,000rpmで30分間遠心分離を行うことにより凝集成分を除去し、さらにイオン交換水で希釈した。このようにして、顔料の含有量が15.0%、顔料の平均粒径が80nm、樹脂分散剤の含有量が7.5%の顔料分散液1を調製した。カーボンブラックの比重は1.8であった。
(顔料分散液2)
顔料分散液1の調製において使用したカーボンブラックに代えて、別のカーボンブラック(商品名「MCF#950」、三菱化学製)の粉末を使用したこと以外は、顔料分散液1の調製と同様の方法で、顔料分散液2を調製した。このようにして、顔料の含有量が15.0%で、顔料の平均粒径が80nmの顔料分散液2を得た。カーボンブラックの比重は1.8であった。
(顔料分散液3)
顔料分散液1の調製において使用したカーボンブラックに代えて、別のカーボンブラック(商品名「PRINTEX35」、オリオンカーボン製)の粉末を使用したこと以外は、顔料分散液1の調製と同様の方法で、顔料分散液3を調製した。このようにして、顔料の含有量が15.0%、顔料の平均粒径が80nm、樹脂分散剤の含有量が7.5%の顔料分散液3を得た。カーボンブラックの比重は1.8であった。
(顔料分散液4)
カーボンブラックの粉末15部、スチレン−アクリル酸共重合体の25%水溶液16部、及び水65部を、0.3mm径のジルコニアビーズの充填率を50%としたガラス容器に入れた。カーボンブラックとしては、商品名「モナク1100」(キャボット製)を用いた。スチレン−アクリル酸共重合体としては、重量平均分子量16,500で、酸価が240mgKOH/gのもの(商品名「ジョンクリル690」、BASF製)を、モノエタノールアミンにて酸基を基準としたモル比で0.85倍にて中和して用いた。上記のガラス容器に入れたカーボンブラック、スチレン−アクリル酸共重合体の水溶液、及び水を、簡易分散機(商品名「DAS200−K」、LAU製)を用いて12時間混合し、液中のカーボンブラックを分散させた。その後、回転数5,000rpmで30分間遠心分離を行うことにより凝集成分を除去し、さらにイオン交換水で希釈した。このようにして、顔料の含有量が15.0%、顔料の平均粒径が90nm、樹脂分散剤の含有量が4.0%の顔料分散液4を調製した。カーボンブラックの比重は1.8であった。
(顔料分散液5)
顔料分散液1の調製において使用したカーボンブラックに代えて、C.I.ピグメントグリーン7(商品名「Heliogen Green D8730」、BASF製)を使用したこと以外は、顔料分散液1の調製と同様の方法で、顔料分散液5を調製した。このようにして、顔料の含有量が15.0%、顔料の平均粒径が140nm、樹脂分散剤の含有量が7.5%の顔料分散液5を得た。
(顔料分散液6)
下記式(1)で表されるフタロシアニン化合物Aの粉末15部、スチレン−アクリル酸共重合体の25%水溶液20部、水65部を、0.3mm径のジルコニアビーズの充填率を50%としたガラス容器に入れた。スチレン−アクリル酸共重合体としては、重量平均分子量が16,500で、酸価が240mgKOH/gのもの(商品名「ジョンクリル690」、BASF製)を、水酸化カリウムにて酸基を基準としたモル比で0.85倍にて中和して用いた。上記のガラス容器に入れたフタロシアニン化合物(1)、スチレン−アクリル酸共重合体水溶液、及び水を、簡易分散機(商品名「DAS200−K」、LAU製)を用いて8時間混合し、液中のフタロシアニン化合物(1)を分散させた。その後、回転数5,000rpmで30分間遠心分離を行うことにより凝集成分を除去し、さらにイオン交換水で希釈した。このようにして、顔料の含有量が15.0%、顔料の平均粒径が146nm、樹脂分散剤の含有量が7.5%の顔料分散液6を調製した。
Figure 2019143095
<青色染料及び/又は蛍光増白剤を内包する樹脂粒子の調製>
(樹脂粒子1)
青色染料の粉末2部、及びスチレン−アクリル酸共重合体の粉末8部を、酢酸エチル40部に混合して溶解させ、溶液を得た。青色染料としては、C.I.ソルベントブルー70(商品名「Orasol Blue 855」、BASF製)を用いた。スチレン−アクリル酸共重合体としては、重量平均分子量が8,100で、酸価が53mgKOH/gのもの(商品名「ジョンクリル611」、BASF製)を用いた。上記の溶液を、ドデシル硫酸ナトリウム0.15部をイオン交換水90部に分散した溶液に添加し、撹拌した。その後、超音波ホモジナイザー(商品名「Advanced Digital Sonifier 250DA」、BRANSON製)を用い、振幅50%で10分間乳化した。この乳化液からエバポレーターにて酢酸エチルを留去して放冷後、ポアサイズ1.2μmのフィルター(商品名「HDCII」、ポール製)にて加圧ろ過を行い、さらにイオン交換水で希釈した。このようにして、総固形分が10.0%、樹脂粒子中の青色染料の含有率が20.0%で、平均粒径が100nmの樹脂粒子1の水分散液を調製した。
(樹脂粒子2)
樹脂粒子1の調製に使用した青色染料の粉末及びスチレン−アクリル酸共重合体の粉末の使用量(それぞれ2部及び8部)を、それぞれ、6部及び4部に変更したこと以外は、樹脂粒子1の水分散液の調製と同様の方法で、樹脂粒子2の水分散液を調製した。このようにして、総固形分が10.0%、樹脂粒子中の青色染料の含有率が60.0%で、平均粒径が100nmの樹脂粒子2の水分散液を得た。
(樹脂粒子3)
青色染料として、樹脂粒子1の調製に使用したC.I.ソルベントブルー70に代えて、C.I.ソルベントブルー97(商品名「Macrolex Blue RR」、Lanxess製)の粉末を使用した。これ以外は、樹脂粒子1の水分散液の調製と同様の方法で、総固形分が10.0%、樹脂粒子中の青色染料の含有率が20.0%で、平均粒径が120nmの樹脂粒子3の水分散液を調製した。
(樹脂粒子4)
還流管付き反応容器にイオン交換水66部、ポリオキシエチレン(30)オレイルエーテル1部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.5部、メタクリル酸エチル24部、アクリル酸ブチル5部、アクリロニトリル3部及び過硫酸アンモニウム0.5部を入れた。これらを混合撹拌しながら窒素気流下で80℃まで昇温し、その温度を保持しながら3時間にわたって反応を続けた後、室温まで冷却させて反応を完結させ、樹脂固形分量が31%である乳化重合体を得た。この乳化重合体100部に、青色染料としてC.I.ベーシックブルー54を5部、ジアルキルスルホコハク酸ソーダ4部、イオン交換水100部の混合物を常温で添加し、2時間かけて80℃にまで昇温し、その温度を1時間保持させた後、室温にまで冷却した。その後、ポアサイズ1.2μmのフィルター(商品名「HDCII」、ポール製)にて加圧ろ過を行い、さらにイオン交換水で希釈した。このようにして、総固形分が10.0%、樹脂粒子中の青色染料の含有率が13.9%で、平均粒径が220nmの樹脂粒子4の水分散液を調製した。
(樹脂粒子5)
樹脂粒子1の調製に使用した青色染料の粉末に代えて、蛍光増白剤として、C.I.フルオレッセントブライトニングエージェント184(商品名「Uvitex OB」、BASF製)の粉末を使用した。これ以外は、樹脂粒子1の水分散液の調製と同様の方法で、総固形分が10.0%、樹脂粒子中の蛍光増白剤の含有率が20.0%で、平均粒径が80nmの樹脂粒子5の水分散液を調製した。樹脂粒子5の比重は1.2であった。
(樹脂粒子6)
樹脂粒子1の調製に使用した青色染料の粉末に代えて、蛍光増白剤として、C.I.フルオレッセントブライトニングエージェント184(商品名「Uvitex OB」、BASF製)の粉末を使用した。また、樹脂粒子1の調製に使用したスチレン−アクリル酸共重合体の粉末の使用量(8部)を4部に変更した。これら以外は、樹脂粒子1の水分散液の調製と同様の方法で、総固形分が10.0%、樹脂粒子中の蛍光増白剤の含有率が60.0%で、平均粒径が80nmの樹脂粒子6の水分散液を調製した。樹脂粒子6の比重は1.4であった。
(樹脂粒子7)
樹脂粒子1の調製に使用した青色染料の粉末に代えて、蛍光増白剤として、C.I.フルオレッセントブライトニングエージェント135(東京化成工業製)の粉末を使用した。これ以外は、樹脂粒子1の水分散液の調製と同様の方法で、総固形分が10.0%、樹脂粒子中の蛍光増白剤の含有率が20.0%で、平均粒径が80nmの樹脂粒子7の水分散液を調製した。樹脂粒子7の比重は1.2であった。
(樹脂粒子8)
樹脂粒子1の調製に使用した青色染料の粉末に代えて、蛍光増白剤として、C.I.フルオレッセントブライトナー363(商品名「Uvitex BAC」、BASF製)の粉末を使用した。これ以外は、樹脂粒子1の水分散液の調製と同様の方法で、総固形分が10.0%、樹脂粒子中の蛍光増白剤の含有率が20.0%で、平均粒径が80nmの樹脂粒子8の水分散液を調製した。樹脂粒子8の比重は1.2であった。
(樹脂粒子9)
超音波ホモジナイザーの振幅と時間を調整(変更)したこと以外は、樹脂粒子5の水分散液の調製と同様の方法で、総固形分が10.0%、樹脂粒子中の蛍光増白剤の含有率が20.0%で、平均粒径が32nmの樹脂粒子9の水分散液を調製した。樹脂粒子9の比重は1.2であった。
(樹脂粒子10)
超音波ホモジナイザーの振幅と時間を調整(変更)したこと以外は、樹脂粒子5の水分散液の調製と同様の方法で、総固形分が10.0%、樹脂粒子中の蛍光増白剤の含有率が20.0%で、平均粒径が40nmの樹脂粒子10の水分散液を調製した。樹脂粒子10の比重は1.2であった。
(樹脂粒子11)
超音波ホモジナイザーの振幅と時間を調整(変更)したこと以外は、樹脂粒子5の水分散液の調製と同様の方法で、総固形分が10.0%、樹脂粒子中の蛍光増白剤の含有率が20.0%で、平均粒径が120nmの樹脂粒子11の水分散液を調製した。樹脂粒子11の比重は1.2であった。
(樹脂粒子12)
超音波ホモジナイザーの振幅と時間を調整(変更)したこと以外は、樹脂粒子5の水分散液の調製と同様の方法で、総固形分が10.0%、樹脂粒子中の蛍光増白剤の含有率が20.0%で、平均粒径が128nmの樹脂粒子12の水分散液を調製した。樹脂粒子12の比重は1.2であった。
(樹脂粒子13)
樹脂粒子1の調製に使用した青色染料に代えて、蛍光増白剤としてC.I.フルオレッセントブライトニングエージェント184(商品名「Uvitex OB」、BASF製)の粉末を使用した。また、樹脂粒子1の調製に使用したスチレン−アクリル酸共重合体の粉末の使用量(8部)を2部に変更し、さらに、ベンゾグアナミン−p−トルエンスルホンアミド−ホルムアルデヒド樹脂6部を使用した。これら以外は、樹脂粒子1の水分散液の調製と同様の方法で、総固形分が10.0%、樹脂粒子中の蛍光増白剤の含有率が20.0%で、平均粒径が80nmの樹脂粒子13の水分散液を調製した。樹脂粒子13の比重は1.7であった。
(樹脂粒子14)
樹脂粒子1の調製に使用した青色染料に代えて、蛍光増白剤としてC.I.フルオレッセントブライトニングエージェント184(商品名「Uvitex OB」、BASF製)の粉末を使用した。また、樹脂粒子1の調製に使用したスチレン−アクリル酸共重合体の粉末の使用量(8部)を3部に変更し、さらに、ベンゾグアナミン−p−トルエンスルホンアミド−ホルムアルデヒド樹脂5部を使用した。これら以外は、樹脂粒子1の水分散液の調製と同様の方法で、総固形分が10.0%、樹脂粒子中の蛍光増白剤の含有率が20.0%で、平均粒径が80nmの樹脂粒子14の水分散液を調製した。樹脂粒子14の比重は1.6であった。
(樹脂粒子15)
還流管付き反応容器にイオン交換水49部、ラウリル硫酸アンモニウム2.5部、アクリル酸メチル40部、アクリロニトリル5部、メタクリロニトリル3部及び過硫酸カリウム0.5部を入れた。これらを混合撹拌しながら窒素気流下で80℃まで昇温し、その温度を保持しながら3時間にわたって反応を続けた後、室温まで冷却させて反応を完結させ、粘度が35cPであり、樹脂固形分量が48%である乳化重合体を得た。この乳化重合体100部に、蛍光増白剤としてC.I.フルオレッセントブライトナー363(商品名「Uvitex BAC」)を5部、β−ナフタレンスルホン酸ソーダ2部、イオン交換水88部の混合物を常温で添加した。これを2時間かけて90℃にまで昇温し、その温度を1時間保持させた後、室温にまで冷却した。その後、ポアサイズ1.2μmのフィルター(商品名「HDCII」、ポール製)にて加圧ろ過を行い、さらにイオン交換水で希釈した。このようにして、総固形分が10.0%、樹脂粒子中の蛍光増白剤の含有率が9.4%で、平均粒径が200nmの樹脂粒子15の水分散液を調製した。樹脂粒子15の比重は1.1であった。
(樹脂粒子16)
樹脂粒子1の調製において使用した青色染料の粉末2部に代えて、青色染料の粉末1.25部及び蛍光増白剤の粉末0.75部の組み合わせ(2部)を使用したこと以外は、樹脂粒子1の水分散液の調製と同様の方法で、樹脂粒子16の水分散液を調製した。青色染料としては、C.I.ソルベントブルー70(商品名「Orasol Blue 855」、BASF製)を用いた。また、蛍光増白剤としては、C.I.フルオレッセントブライトニングエージェント184(商品名「Uvitex OB」、BASF製)を用いた。このようにして、総固形分が10.0%、樹脂粒子中の青色染料の含有率が12.5%、樹脂粒子中の蛍光増白剤の含有率が7.5%で、平均粒径が80nmの樹脂粒子16の水分散液を得た。樹脂粒子16の比重は1.2であった。
<インクの調製>
表1−1〜1−3の上段に示す成分(単位:%)を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズが1.2μmのフィルター(商品名「HDCII」、ポール製)にて加圧ろ過を行い、各インクを調製した。表中に示す「アセチレノールE100」は、川研ファインケミカル製のノニオン性界面活性剤である。また、表の下段には、インク中のカーボンブラックの含有量P(%)、青色染料の含有量B(%)、蛍光増白剤の含有量F(%)、P/Bの値(倍)、及びP/Fの値(倍)を併せて示す。
Figure 2019143095
Figure 2019143095
Figure 2019143095
<評価>
上記で得られたインクを、それぞれインクカートリッジに充填し、熱エネルギーの作用によりインクを吐出するインクジェット記録装置(商品名「PIXUS Pro9500−MarkII」、キヤノン製)に搭載した。このインクジェット記録装置は、1/600dpi×1/600dpiの単位領域に、1滴当たりの質量が3.5ナノグラムであるインク滴を8滴付与する場合を、記録デューティ100%とするものである。そして、記録媒体(商品名「キヤノン写真用紙・光沢 プロ[プラチナグレード]PT101」、キヤノン製)に、30%、60%、90%、120%の各記録デューティの5cm×5cmの4種のベタ画像を含むパターンを、デフォルトモードにて記録した。得られた記録物を室温で1日放置して乾燥した後、以下の手法によって、色相の偏り、ブロンズ現象、発色性の評価を行った。本発明においては、下記の各項目の評価基準で、A、Bを許容できるレベル、Cを許容できないレベルとした。結果を表2に示す。
(色相の偏り)
前記4種のベタ画像について、分光光度計(商品名「Spectrolino」、Gretag Macbeth製)を用い、光源D50、視野角2度、入射角45度、反射角0度の条件下で、反射光のCIE L***表色系に基づく彩度c*を測定した。そして、以下に示す評価基準にしたがって、色相の偏りを評価した。
A:4種のベタ画像の全てにおいて、c*が4.0以下であった。
B:4種のベタ画像のうち1種以上の画像において、c*が4.0を超え、6.0以下であった。
C:4種のベタ画像のうち1種以上の画像において、c*が6.0を超えた。
(ブロンズ現象)
前記4種のベタ画像のうち、90%、120%の記録デューティの2種のベタ画像について、三次元変角分光測色システム(商品名「GCMS−3B型」、村上色彩技術研究所製)を用いて測定を行うことにより、ブロンズ値Bを算出した。測定条件は、光源D65、視野角2度、入射角45度、反射角45度、あおり角0度、面内回転角0度とした。照明光の三刺激値は、硫酸バリウム板を同条件下で測定することにより得た。そして、以下に示す評価基準にしたがって、画像のブロンズ現象(耐ブロンズ性)を評価した。
A:2種のベタ画像の両方において、ブロンズ値Bが2.0以下であった。
B:2種のベタ画像のうち少なくとも1種の画像において、ブロンズ値Bが2.0を超え、4.0以下であった。
C:2種のベタ画像のうち少なくとも1種の画像において、ブロンズ値Bが4.0を超えた。
(発色性)
前記4種のベタ画像のうち、記録デューティ120%のベタ画像について、分光光度計(商品名「Spectro lino」、Gretag Macbeth製)を用い、光源D50、視野角2度、入射角45度、反射角0度の条件下で、光学濃度を測定した。そして、以下に示す評価基準にしたがって、画像の発色性を評価した。
A:光学濃度が2.7以上であった。
B:光学濃度が2.5以上2.7未満であった。
C:光学濃度が2.5未満であった。
Figure 2019143095

Claims (5)

  1. カーボンブラック、及び樹脂粒子を含有するインクジェット用の水性インクであって、
    前記樹脂粒子が、青色染料を有する樹脂粒子及び蛍光増白剤を有する樹脂粒子を含み、
    下記の条件(1)及び(2)の両方を満足することを特徴とする水性インク。
    条件(1):インク全質量を基準とした、前記カーボンブラックの含有量(質量%)が、前記青色染料の含有量(質量%)に対する質量比率で、2.0倍以上15.0倍以下である。
    条件(2):インク全質量を基準とした、前記カーボンブラックの含有量(質量%)が、前記蛍光増白剤の含有量(質量%)に対する質量比率で、2.0倍以上20.0倍以下である。
  2. 少なくとも前記蛍光増白剤を有する樹脂粒子の平均粒径が、前記カーボンブラックの平均粒径に対して0.5倍以上1.5倍以下である請求項1に記載の水性インク。
  3. 少なくとも前記蛍光増白剤を有する樹脂粒子の比重が、前記カーボンブラックの比重に対して0.9倍以下である請求項1又は2に記載の水性インク。
  4. インクと、前記インクを収容するインク収容部とを備えたインクカートリッジであって、
    前記インクが、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の水性インクであることを特徴とするインクカートリッジ。
  5. インクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
    前記インクが、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の水性インクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
JP2018030972A 2018-02-23 2018-02-23 インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 Withdrawn JP2019143095A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018030972A JP2019143095A (ja) 2018-02-23 2018-02-23 インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018030972A JP2019143095A (ja) 2018-02-23 2018-02-23 インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019143095A true JP2019143095A (ja) 2019-08-29

Family

ID=67772011

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018030972A Withdrawn JP2019143095A (ja) 2018-02-23 2018-02-23 インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019143095A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112358749A (zh) * 2020-10-20 2021-02-12 青岛黑猫新材料研究院有限公司 一种水溶性染料偶联型纳米炭黑及其制备方法
WO2022034723A1 (ja) * 2020-08-14 2022-02-17 株式会社日立産機システム 帯電制御方式のインクジェットプリンタ用インク
EP4155352A1 (en) 2021-09-28 2023-03-29 Canon Kabushiki Kaisha Aqueous ink, ink cartridge and ink jet recording method

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022034723A1 (ja) * 2020-08-14 2022-02-17 株式会社日立産機システム 帯電制御方式のインクジェットプリンタ用インク
CN112358749A (zh) * 2020-10-20 2021-02-12 青岛黑猫新材料研究院有限公司 一种水溶性染料偶联型纳米炭黑及其制备方法
EP4155352A1 (en) 2021-09-28 2023-03-29 Canon Kabushiki Kaisha Aqueous ink, ink cartridge and ink jet recording method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1745111B1 (en) Inkjet ink set for improved color reproduction
JP5882626B2 (ja) インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法
US7018459B2 (en) Ink set for ink-jet recording, ink-jet recording method and ink-jet recording apparatus
JP2001354886A (ja) インクジェット用水性顔料インクセットおよびインクジェット記録方法
WO2006001539A1 (ja) 水性インク、インクセット及び画像形成方法
CN109890908B (zh) 喹吖啶酮固溶体颜料的制造方法、颜料分散液和喷墨用墨
US6309452B1 (en) Wet rub resistant ink compositions
EP2216374B1 (en) Ink, ink jet recording method, ink cartridge, and ink jet recording apparatus
JP2019143095A (ja) インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法
JP2013067781A (ja) 顔料粒子、インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法
JPH10219160A (ja) 長鎖アルコールを含有するインクジェットインク
JP6712380B1 (ja) 水性インクジェットイエローインキ、インキセット、及び、印刷物の製造方法
JP5156964B1 (ja) インクジェット用水性顔料インキセットおよびこれを用いた印刷方法ならびに印刷物
JP5679792B2 (ja) インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法
WO2010111343A1 (en) Pigmented inkjet ink comprising a bleed control agent
US8900359B2 (en) Ink, ink cartridge, ink-jet recording method, and method for preparing ink
JP2012072368A (ja) グレーインク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法
JP5901113B2 (ja) インク、インクカートリッジ、インクジェット記録方法、インクセット、及びインクの調色方法
US20230312957A1 (en) Aqueous ink, ink cartridge and ink jet recording method
JP2023152799A (ja) 水性インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法
JP2004238573A (ja) インクジェット記録用インク
US20230287228A1 (en) Aqueous ink, ink cartridge and ink jet recording method
US11242466B2 (en) Ink set for inkjet recording
JP2011241333A (ja) インクセット、及び画像形成方法
JP2018149802A (ja) インクジェット記録方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180306

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180306

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20200221

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210210

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20210513