JP2019142607A - 媒体搬送装置、画像読取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】振動を検出する振動検出手段を利用してジャムを判定する構成において、振動検出手段の感度低下の問題を極力排除して常に適切な搬送を実現する。【解決手段】媒体搬送装置は、媒体を搬送する搬送手段と、媒体搬送経路に設けられた、振動を検出する振動検出手段と、媒体搬送時に振動検出手段により検出された振動の大きさをもとに媒体のジャム判定を行い、ジャム判定の結果をもとに搬送手段を制御する制御手段と、を備え、振動検出手段の試験用の振動を発する振動発生手段を有し、制御手段は、媒体の非搬送時に振動発生手段から試験用の振動を発生させ、振動検出手段で試験用の振動を検出する試験モードを実行し、前記試験モードの結果に基づき、前記ジャム判定を実行し或いは前記ジャム判定の実行の有無を決定する。【選択図】図4
Description
本発明は、媒体を搬送する媒体搬送装置、およびこれを備えた記録装置に関する。
以下、画像読取装置の一例であるスキャナーを例に説明する。スキャナーには、原稿を自動送りする給送装置(ADF(Auto Document Feeder)とも呼ばれる)が設けられ、複数枚の原稿の自動送りと読み取りとを行える様に構成されたものがある。
ここで、画像読取装置内の原稿搬送路ではジャムが発生する場合があり、従来から種々のジャム検知手段が採用されている。特許文献1には、原稿搬送路で発生する音をマイクにより検知し、音の強度に関する基準値と、音の継続時間に関する基準値とに基づいて原稿のジャムを検知する手法が開示されている。
原稿搬送路では紙粉や水分等がマイクに付着し、マイクの感度を低下させる虞がある。また装置外部から塵埃が侵入し、マイクに付着して感度を低下させる虞もある。更に使用を継続することでマイクが経年劣化し、感度が低下する傾向もある。このような要因によって、ジャムを正確に判定できなくなる虞がある。
そこで本発明はこの様な状況に鑑みなされたものであり、その目的は、振動を検出する振動検出手段を利用してジャムを判定する構成において、振動検出手段の感度低下の問題を極力排除して常に適切な搬送を実現することにある。
そこで本発明はこの様な状況に鑑みなされたものであり、その目的は、振動を検出する振動検出手段を利用してジャムを判定する構成において、振動検出手段の感度低下の問題を極力排除して常に適切な搬送を実現することにある。
上記課題を解決する為の、本発明の第1の態様に係る媒体搬送装置は、媒体を搬送する搬送手段と、媒体搬送経路に設けられた、振動を検出する振動検出手段と、媒体搬送時に前記振動検出手段により検出された振動の大きさをもとに媒体のジャム判定を行い、前記ジャム判定の結果をもとに前記搬送手段を制御する制御手段と、を備え、前記振動検出手段の試験用の振動を発する振動発生手段を有し、前記制御手段は、媒体の非搬送時に前記振動発生手段から前記試験用の振動を発生させ、前記振動検出手段で前記試験用の振動を検出する試験モードを実行し、前記試験モードの結果に基づき、前記ジャム判定を実行し或いは前記ジャム判定の実行の有無を決定することを特徴とする。
本態様によれば、媒体搬送装置の制御手段は、媒体の非搬送時に前記振動発生手段から前記試験用の振動を発生させ、前記振動検出手段で前記試験用の振動を検出する試験モードを実行することで、その時点での前記振動検出手段の検出感度を把握することができる。そして前記試験モードの結果に基づき、前記ジャム判定を実行し或いは前記ジャム判定の実行の有無を決定するので、前記振動検出手段の感度低下の問題を極力排除し、常に適切な媒体搬送を実現することができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記制御手段は、前記試験モードにより検出した前記試験用の振動の大きさをもとに、前記ジャム判定を行う為の閾値を変更することを特徴とする。
本態様によれば、前記制御手段は、前記試験モードにより検出した前記試験用の振動の大きさをもとに、前記ジャム判定を行う為の閾値を変更するので、前記振動検出手段の検出感度が低下しても、前記ジャム判定を適切に行うことができる。
本発明の第3の態様は、第1のまたは第2の態様において、前記制御手段は、前記試験モードにより検出した前記試験用の振動の大きさが予め定められた許容値を下回る場合、前記ジャム判定を実行しないことを特徴とする。
本態様によれば、前記制御手段は、前記試験モードにより検出した前記試験用の振動の大きさが予め定められた許容値を下回る場合、即ち前記振動検出手段の検出感度が酷く低下していると判断できる場合は、前記ジャム判定を実行しないので、ジャムの誤検知を防止することができる。
本発明の第4の態様は、第1から第3の態様のいずれかにおいて、前記制御手段は、前記試験モードにより検出した前記試験用の振動の大きさが予め定められた許容値を下回る場合、アラートを発することを特徴とする。
本態様によれば、前記制御手段は、前記試験モードにより検出した前記試験用の振動の大きさが予め定められた許容値を下回る場合、即ち前記振動検出手段の検出感度が酷く低下していると判断できる場合は、アラートを発するので、ユーザーに対して清掃や部品交換等のメンテナンス作業を促すことができ、ひいては前記振動検出手段の検出感度の回復が期待できる。
本発明の第5の態様は、第1から第4の態様のいずれかにおいて、前記制御手段は、電源投入時に、前記試験モードを実行することを特徴とする。
本態様によれば、前記制御手段は、電源投入時に、前記試験モードを実行するので、常に前記振動検出手段の最新の検出感度を把握することが期待できる。
本態様によれば、前記制御手段は、電源投入時に、前記試験モードを実行するので、常に前記振動検出手段の最新の検出感度を把握することが期待できる。
本発明の第6の態様は、第1から第5の態様のいずれかにおいて、前記制御手段は、搬送した媒体の枚数をカウントし、当該カウントの値が所定の値に達する毎に、前記試験モードを実行することを特徴とする。
本態様によれば、前記制御手段は、搬送した媒体の枚数をカウントし、当該カウントの値が所定の値に達する毎に、前記試験モードを実行するので、常に前記振動検出手段の最新の検出感度を把握することが期待できる。
本発明の第7の態様は、第1から第6の態様のいずれかにおいて、前記振動検出手段は、前記振動としての音を検出する手段であり、前記振動発生手段は、前記振動としての音を発する手段であることを特徴とする。
本態様によれば、前記振動検出手段は、前記振動としての音を検出する手段であり、前記振動発生手段は、前記振動としての音を発する手段である構成において、上述した第1から第6の態様のいずれかの作用効果が得られる。
尚、本明細書において単に「音」と言う時は、人の耳に聞こえる周波数の音を意味する。
尚、本明細書において単に「音」と言う時は、人の耳に聞こえる周波数の音を意味する。
本発明の第8の態様は、第7の態様において、前記振動発生手段は、音叉であることを特徴とする。
本態様によれば、前記振動発生手段は、音叉であるので、前記振動発生手段を構造簡単にして低コストに構成できる。
本態様によれば、前記振動発生手段は、音叉であるので、前記振動発生手段を構造簡単にして低コストに構成できる。
本発明の第9の態様は、第7の態様において、前記振動発生手段は、前記搬送手段の動力源であるモーター及び当該モーターから前記搬送手段に駆動力を伝達する動力伝達手段を含む駆動機構であることを特徴とする。
本態様によれば、記振動発生手段は、前記搬送手段の動力源であるモーター及び当該モーターから前記搬送手段に駆動力を伝達する動力伝達手段を含む駆動機構であるので、前記振動発生手段として専用の構成要素を設けずに済み、装置のコストアップを抑制できる。
本発明の第10の態様は、第7の態様において、前記媒体搬送経路は、鉛直方向に対して非平行な区間を含み、前記振動検出手段及び前記振動発生手段は、前記非平行な区間において上側に設けられていることを特徴とする。
本態様によれば、前記振動検出手段及び前記振動発生手段は、前記非平行な区間において上側に設けられているので、紙粉等の異物が前記振動検出手段及び前記振動発生手段に付着し難くなり、前記振動検出手段の検出感度の低下を抑制できる。
本発明の第11の態様は、第10の態様において、前記振動検出手段及び前記振動発生手段は、媒体搬送方向と交差する方向である幅方向において複数設けられ、前記振動発生手段は、前記幅方向において、前記振動検出手段より内側に設けられていることを特徴とする。
本態様によれば、前記振動検出手段及び前記振動発生手段は、媒体搬送方向と交差する方向である幅方向において複数設けられ、前記振動発生手段は、前記幅方向において、前記振動検出手段より内側に設けられているので、前記振動発生手段が発した振動が外部に漏れにくく、前記振動検出手段の検出感度の把握をより適切に行うことができる。
本発明の第12の態様は、第1から第6の態様のいずれかにおいて、超音波を出力する超音波出力部及び前記超音波を検出する超音波検出部を備え、前記超音波により媒体の重送を検出する重送検出手段を有し、前記振動検出手段は、前記振動としての超音波を検出する手段であり、前記振動発生手段は、前記超音波出力部で兼用されることを特徴とする。
本態様によれば、超音波を出力する超音波出力部及び前記超音波を検出する超音波検出部を備え、前記超音波により媒体の重送を検出する重送検出手段を有し、前記振動検出手段は、前記振動としての超音波を検出する手段であり、前記振動発生手段は、前記超音波出力部で兼用されるので、前記振動発生手段として専用の構成要素を設けずに済み、装置のコストアップを抑制できる。
本発明の第13の態様は、第1から第8の態様のいずれかにおいて、前記振動検出手段及び前記振動発生手段は、前記媒体搬送経路を挟んで対向配置されていることを特徴とする。
本態様によれば、前記振動検出手段及び前記振動発生手段は、前記媒体搬送経路を挟んで対向配置されているので、前記振動発生手段から発生された振動を、前記振動検出手段で効率よく検出できる。
本発明の第14の態様は、第1から第13の態様のいずれかにおいて、媒体を載置する載置部と、前記載置部に載置された媒体のうち最下位のものと接して回転することにより媒体を前記載置部から送り出す、前記搬送手段を構成する駆動ローラーと、前記駆動ローラーとの間で媒体をニップして分離する、前記搬送手段を構成する分離ローラーと、を備え、前記振動検出手段及び前記振動発生手段は、媒体搬送方向において前記駆動ローラーの領域内に位置することを特徴とする。
本態様によれば、前記振動検出手段及び前記振動発生手段が、媒体搬送方向において前記駆動ローラーの領域内に位置する構成において、上述した第1から第13の態様のいずれかの作用効果が得られる。
本態様によれば、前記振動検出手段及び前記振動発生手段が、媒体搬送方向において前記駆動ローラーの領域内に位置する構成において、上述した第1から第13の態様のいずれかの作用効果が得られる。
本発明の第15の態様に係る画像読取装置は、媒体を読み取る読み取り手段と、前記読み取り手段へと媒体を搬送する、第1から第14の態様のいずれかに係る前記媒体搬送装置とを備えたことを特徴とする。
本態様によれば、画像読取装置において、上述した第1から第14の態様のいずれの作用効果が得られる。
本態様によれば、画像読取装置において、上述した第1から第14の態様のいずれの作用効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において同一の構成については、同一の符号を付し、最初の実施形態においてのみ説明し、以後の実施形態においてはその構成の説明を省略する。
図1は本発明に係るスキャナーの外観斜視図であり、図2は本発明に係るスキャナーの媒体搬送経路を示す側断面図であり、図3は本発明に係るスキャナーのブロック図であり、図4は第1実施形態に係るスキャナーの媒体搬送経路を示す側断面図である。
図5は第1実施形態に係るスキャナーの媒体搬送経路を示す平面図であり、図6は第1実施形態に係るスキャナーにおけるマイクロフォンの試験モードのフローチャートであり、図7は試験モードにおける閾値と許容値との関係を示す模式図であり、図8は第2実施形態に係るスキャナーの媒体搬送経路を示す側断面図である。
図9は第2実施形態に係るスキャナーの媒体搬送経路を示す平面図であり、図10は第2実施形態の変更形態に係るスキャナーの媒体搬送経路を示す側断面図であり、図11は第3実施形態に係るスキャナーの媒体搬送経路を示す側断面図である。
また、各図において示すX−Y−Z座標系はX方向が装置幅方向であるとともに媒体幅方向、Y方向が画像読取装置における媒体搬送方向、Z方向がY方向と直交する方向であり、概ね搬送される媒体の面と直交する方向を示している。尚、各図において+Y方向側を装置前面側とし、−Y方向側を装置背面側とする。
■■■第1実施形態■■■■
<<<画像読取装置の概要>>>
図1において、画像読取装置の一例としてのスキャナー10について説明する。スキャナー10は、本体部12(図2)と、本体部12を覆い、スキャナー10の外面を構成する筐体14とを備えている。
<<<画像読取装置の概要>>>
図1において、画像読取装置の一例としてのスキャナー10について説明する。スキャナー10は、本体部12(図2)と、本体部12を覆い、スキャナー10の外面を構成する筐体14とを備えている。
本体部12の装置背面側端部には、媒体Pをセットする、「載置部」としての媒体セット部16が設けられている。媒体セット部16は、媒体を傾斜した姿勢で支持することができるように構成されている。媒体セット部16には、複数枚の媒体をセットすることができる。媒体セット部16には、互いに接近する方向、あるいは離間する方向に変位可能な一対のエッジガイド16aが設けられ、媒体セット部16に載置された媒体の側部をガイドするように構成されている。
スキャナー10の筐体14の前面側には、ユーザインタフェース部18が設けられている。ユーザインタフェース部18は、一例として、タッチパネルとして構成され、表示部と操作部とを兼ねている。ユーザインタフェース部18を操作することで、スキャナー10の媒体読取動作等を実行できる。
スキャナー10の前面側において、ユーザインタフェース部18の下方には、排出口20が設けられている。排出口20の下方には、媒体受け部22が設けられている。本実施例において媒体受け部22は、本体部12の下部において本体部12内に収納された状態(図2)と本体部12から前面側に引き出された展開状態(図1)とを切り換え可能に構成されている。
<<<媒体搬送経路について>>>
図2において、スキャナー10における媒体搬送経路26について説明する。本実施形態において媒体搬送経路26は媒体セット部16から排出口20までの経路として構成されている。図2における紙面上下方向を鉛直方向とした場合、媒体搬送経路26は、Y軸方向に沿って鉛直方向上方から下方に向けて傾斜する下り傾斜の経路として構成されている。すなわち、媒体搬送経路26は、鉛直方向と非平行な区間を有するように形成されている。尚、図2において符号P−1が付された太い実線は、スキャナー10内において媒体搬送経路26に沿って搬送される媒体Pの案内経路を示している。
図2において、スキャナー10における媒体搬送経路26について説明する。本実施形態において媒体搬送経路26は媒体セット部16から排出口20までの経路として構成されている。図2における紙面上下方向を鉛直方向とした場合、媒体搬送経路26は、Y軸方向に沿って鉛直方向上方から下方に向けて傾斜する下り傾斜の経路として構成されている。すなわち、媒体搬送経路26は、鉛直方向と非平行な区間を有するように形成されている。尚、図2において符号P−1が付された太い実線は、スキャナー10内において媒体搬送経路26に沿って搬送される媒体Pの案内経路を示している。
本体部12において媒体搬送経路26の経路上には、媒体Pの搬送方向上流側(−Y方向側)から下流側(+Y方向側)に向かって、「駆動ローラー」としての給送ローラー28、分離ローラー30、搬送ローラー対32、「読み取り手段」としての画像読取部34及び排出ローラー対36が設けられている。本実施例において給送ローラー28は、一例として本体部12内に設けられた駆動モーター44により回転駆動させられる。
分離ローラー30は、給送ローラー28と対向する位置に設けられている。分離ローラー30は、不図示の付勢手段によって給送ローラー28に対して付勢された状態に設けられている。分離ローラー30は、給送ローラー28と分離ローラー30との間に複数枚の媒体Pが入り込むと、給送されるべき最下位の媒体Pのみを搬送方向下流側に送るべく複数枚の媒体Pを分離するように構成されている。媒体セット部16に傾斜した姿勢で支持された媒体Pは、給送ローラー28と分離ローラー30とにニップされて、搬送方向下流側に配置された搬送ローラー対32に搬送される。次いで、搬送ローラー対32は、給送ローラー28から送られてきた媒体Pを画像読取部34に向けて送り出す。
画像読取部34は、媒体搬送経路26に沿って搬送される媒体Pの下面、すなわち第1面と対向するように設けられた第1読み取りユニット38Aと、媒体搬送経路26に沿って搬送される媒体Pの上面、すなわち第2面と対向するように設けられた第2読み取りユニット38Bとを備えている。本実施例において、第1読み取りユニット38A及び第2読み取りユニット38Bは読み取りユニットとして構成され、一例として密着型イメージセンサーモジュール(CISM)として構成されている。
搬送ローラー対32により画像読取部34に送られた媒体Pは、画像読取部34において媒体Pの第1面及び第2面の少なくとも一方の面の画像を読み取られた後、画像読取部34の搬送方向下流側に位置する排出ローラー対36にニップされて排出口20から媒体受け部22に排出される。
尚、本実施形態において、給送ローラー28、分離ローラー30、搬送ローラー対32及び排出ローラー対36は搬送手段40を構成する。
<<<制御部について>>>
図2及び図3において、制御部42について説明する。本実施形態において、本体部12内に制御部42(図2)が設けられている。制御部42は、一例として複数の電子部品を備える電気回路として構成されている。制御部42は、図3に示すように、搬送手段40を構成する給送ローラー28、分離ローラー30、搬送ローラー対32及び排出ローラー対36の駆動を制御している。
図2及び図3において、制御部42について説明する。本実施形態において、本体部12内に制御部42(図2)が設けられている。制御部42は、一例として複数の電子部品を備える電気回路として構成されている。制御部42は、図3に示すように、搬送手段40を構成する給送ローラー28、分離ローラー30、搬送ローラー対32及び排出ローラー対36の駆動を制御している。
具体的には、制御部42は、動力源である少なくとも1つの駆動モーター44(図3)及び駆動モーター44の動力を伝達する複数の動力伝達手段46(図3)を制御している。さらに、制御部42は、これらの構成を制御することにより、給送ローラー28、分離ローラー30、搬送ローラー対32及び排出ローラー対36の回転駆動も制御している。制御部42は、画像読取部34における第1読み取りユニット38A及び第2読み取りユニット38Bの読取動作を制御している。制御部42は、後述する「振動検出手段」としてのマイクロフォン48、「重送検出部」としての重送検出センサー50、媒体通過検出センサー52、のこれら検出手段からの検出信号を受信する。尚、動力伝達手段46(図3)は例えば、複数の歯車を備え、駆動モーター44の動力を複数の歯車を介して給送ローラー28等に伝達するように構成されている。
さらに、制御部42は、一例としてスキャナー10における媒体Pの搬送及び画像読取動作を制御するように構成されている。また、制御部42は外部(PCなど)からの指示でスキャナー10における媒体読取動作の実行に必要な動作を制御してもよい。
<<<振動検出手段について>>>
図4及び図5において、マイクロフォン48、重送検出センサー50及び媒体通過検出センサー52の配置及び構成について説明する。図4及び図5において、Y軸方向(媒体搬送方向)において−Y軸方向(上流側)から+Y軸方向(下流側)に向けてマイクロフォン48、重送検出センサー50及び媒体通過検出センサー52が順番に配置されている。先に、重送検出センサー50及び媒体通過検出センサー52について説明した後、マイクロフォン48について説明する。
図4及び図5において、マイクロフォン48、重送検出センサー50及び媒体通過検出センサー52の配置及び構成について説明する。図4及び図5において、Y軸方向(媒体搬送方向)において−Y軸方向(上流側)から+Y軸方向(下流側)に向けてマイクロフォン48、重送検出センサー50及び媒体通過検出センサー52が順番に配置されている。先に、重送検出センサー50及び媒体通過検出センサー52について説明した後、マイクロフォン48について説明する。
図4及び図5を参照するに、媒体搬送経路26においてマイクロフォン48の搬送方向下流側には、媒体Pの重送を検出する為の重送検出センサー50が配置されている。また、図5に示すように重送検出センサー50は装置幅方向において媒体搬送領域W内に配置されている。本実施例において重送検出センサー50は、「超音波出力部」としてのスピーカー部50aと、「超音波検出部」としてのマイク部50bとを備える超音波センサーとして構成されている。そして、重送検出センサー50は、スピーカー部50aから媒体搬送経路26を通る媒体Pに向けて超音波を発振し、媒体Pからの反射音をマイク部50bで検出するように構成されている。本実施例において重送検出センサー50を利用することで、反射音の周波数により媒体Pの重送を検知するだけでなく、厚紙等の紙種も検出可能に構成されている。
媒体搬送経路26において搬送ローラー対32の搬送方向下流側には、媒体通過検出センサー52が設けられている。媒体通過検出センサー52は、一例としてレバーを有する接触式センサーとして構成されている。そして、レバー状の媒体通過検出センサー52は、媒体搬送経路26の−Z方向側(下側)に配置されている。レバー状の媒体通過検出センサー52の先端は、媒体搬送経路26内に突出するように構成されている。
媒体搬送経路26に沿って媒体Pが搬送されると、媒体通過検出センサー52のレバーが媒体Pの先端に押されて搬送方向下流側に回動する(図4及び図5における二点鎖線部参照)。これにより、媒体通過検出センサー52が出力する検出信号が変化し、これにより制御部42は媒体Pの通過を把握することができる。尚、媒体Pは、媒体通過検出センサー52を搬送方向下流側に回動させた状態で、搬送方向下流側に搬送される。
図4において、マイクロフォン48は、Y軸方向において媒体搬送経路26における給送ローラー28が配置された領域R内に配置されている。本実施形態においてマイクロフォン48は、媒体搬送経路26の上側、つまり+Z方向側に配置されている。図5を参照するに、一対のマイクロフォン48は、装置幅方向における媒体搬送領域W内に一対の給送ローラー28を間に挟んで配置されている。本実施形態におけるマイクロフォン48は、一例として音を検出可能に構成されている。本実施形態では、マイクロフォン48を媒体搬送経路26の+Z方向側に配置したので、マイクロフォン48に対する紙粉等の付着を抑制できる。
本実施形態において、一例として駆動モーター44、動力伝達手段46、給送ローラー28及び分離ローラー30等の搬送手段40が「振動発生手段」として設定されている。マイクロフォン48は、例えば、媒体Pを媒体搬送経路26に沿って搬送する際、給送ローラー28及び分離ローラー30が駆動モーター44(図3)からの動力を受けて駆動する際に発生させる音及び給送ローラー28等を回転駆動させる動力伝達手段46の駆動音を検出する。
本実施形態において制御部42は、媒体Pを搬送する際、マイクロフォン48により検出された振動レベル(音の大きさ)が後述する閾値T1よりも大きい場合、媒体搬送経路26において紙ジャムが発生したと判断するように構成されている。尚、本実施形態において、搬送手段40、制御部42及びマイクロフォン48は、媒体搬送装置54を構成している。
ここで、マイクロフォン48において、検出できる振動レベル(音の大きさ)が経年変化や、紙粉、塵埃、水分等の付着により低下する場合がある。マイクロフォン48において検出可能な振動レベルが低下した場合、媒体搬送経路26における紙ジャム検出の検出感度が低下する。その結果、媒体搬送経路26において搬送される媒体Pに紙ジャムが生じても、検出することができず、媒体Pに破損等を生じさせることとなる。
<<<試験モードについて>>>
本実施形態では、マイクロフォン48の検出感度を把握するための試験モードが媒体Pの非搬送時に実施可能に構成されている。本実施形態において制御部42は、一例としてスキャナー10の電源をオン状態にした際、マイクロフォン48の検出感度確認のための試験モードを実行する。以下、図6及び図7を参照して、マイクロフォン48の試験モードについて説明する。
本実施形態では、マイクロフォン48の検出感度を把握するための試験モードが媒体Pの非搬送時に実施可能に構成されている。本実施形態において制御部42は、一例としてスキャナー10の電源をオン状態にした際、マイクロフォン48の検出感度確認のための試験モードを実行する。以下、図6及び図7を参照して、マイクロフォン48の試験モードについて説明する。
図7において、マイクロフォン48において検出可能な振動レベルにおける閾値T1と許容値T2について説明する。本実施形態において閾値T1は、媒体Pが媒体搬送経路26に沿って搬送された際、マイクロフォン48において検出された振動レベルの大きさが閾値T1を超えた場合、制御部42が媒体Pにジャムが生じたと判定する値として設定されている。
具体的には、媒体Pを媒体搬送経路26に沿って搬送した際、マイクロフォン48において検出した振動(音)の大きさが閾値T1を超える大きさである場合、制御部42は搬送されている媒体Pの紙ジャムが生じたと判断する。制御部42は、紙ジャム発生の判断後に、媒体Pの搬送を停止させ、ユーザインタフェース部18の表示部に、例えば、「搬送中の原稿が詰まったおそれがあります。原稿を確認して下さい。」等の警告メッセージを表示し、ユーザーにジャム処理を促す。
本実施形態において制御部42は、試験モードの結果に応じて閾値T1を変更する。具体的には、閾値T1は、最大閾値T1maxと、最小閾値T1minとの間で変更可能な値として設定されている。例えば、閾値T1を工場出荷時に最大閾値T1maxに設定しておき、マイクロフォン48の経年変化や紙粉等の付着に伴って試験モードで得られる振動検出レベルが落ちると、最小閾値T1min側に徐々に変化させる。これにより、マイクロフォン48の感度低下の影響を極力排除することができる。
許容値T2は、試験モードにおいて使用される予め定められた固定値として設定されている。具体的には、試験モードにおいて検出された振動レベルが許容値T2以下になると、マイクロフォン48を利用した紙ジャム判定が正常に実行できないと判断する。許容値T2は、その様な値として設定される。
本実施形態では、許容値T2は、一例として最小閾値T1minより大きい値に設定されている。閾値T1の初期値は、一例として許容値T2よりも大きく設定されている。
次に図6においてマイクロフォン48における試験モードの流れを説明する。制御部42は、一例としてスキャナー10の電源がオン状態になると、マイクロフォン48の試験モードを実行する。制御部42は、ステップS1において「振動発生手段」としての駆動モーター44、動力伝達手段46、給送ローラー28及び分離ローラー30を駆動させて、試験音(振動)を発生させる。
制御部42は、ステップS1において発生させた音(試験音)をマイクロフォン48が検出したか否かをマイクロフォン48から送られる検出強度(振動検出レベル)により判断する。本実施形態においてマイクロフォン48による音の検出強度は、電流値又は電圧値の大小により判断するように設定されている。尚、本実施形態において制御部42は、一例として検出された音の検出強度を制御部42内の記憶部43(図3)に記憶させる。
制御部42は、マイクロフォン48がステップS1において発生させた音を検出した場合、ステップS3に移行し、音を検出できない場合、後述するステップS6に移行する。制御部42は、ステップS3においてマイクロフォン48が検出した音の大きさが予め定められた許容値T2を超えているか判断する。マイクロフォン48が検出した音の大きさが許容値T2を超えている場合、ステップS4に移行し、音の大きさが許容値T2以下の場合、ステップS6に移行する。
次いで、制御部42は、ステップS4においてマイクロフォン48が検出した試験音の大きさ(検出強度)と、制御部42の記憶部43(図3)に保存されている、前回実施した試験モード時の試験音の検出強度のデータとを比較する。具体的には、今回検出した試験音の検出強度が前回実施した試験モード時の試験音の検出強度に対して所定の割合以上、下回った場合(変化した場合)、制御部42はステップS5に移行し、閾値T1を現在の値から下方値へと変更する。変更された閾値T1は記憶部43(図3)に保存される。一方、今回検出した試験音の検出強度が前回実施した試験モード時の試験音の検出強度に対して所定の割合以上変化しない場合、制御部42は閾値T1を変更しない。
尚、例えば前回試験モードを実行した際にマイクロフォン48に付着していた紙粉、塵埃、水分等が消失していたり或いは付着の程度が軽減している場合もあり、この場合は上記とは逆に、今回検出した試験音の検出強度が前回検出した試験音の検出強度より所定の割合以上、上回ることになる。この場合は、閾値T1を現在の値から上方値へと変更することとなる。
尚、例えば前回試験モードを実行した際にマイクロフォン48に付着していた紙粉、塵埃、水分等が消失していたり或いは付着の程度が軽減している場合もあり、この場合は上記とは逆に、今回検出した試験音の検出強度が前回検出した試験音の検出強度より所定の割合以上、上回ることになる。この場合は、閾値T1を現在の値から上方値へと変更することとなる。
ここで、ステップS4について更に説明する。検出した試験音の大きさは、ステップS2において許容値T2を超えているので、ジャム判定が正常に行えないレベルまでマイクロフォン48が劣化していないと考えられる。しかしながら、マイクロフォン48において検出される音の検出レベルは時間経過とともに徐々に低下することから、試験音の検出レベルが許容値T2を超えていても、前回実施した試験モード時の試験音の検出強度に対して所定の割合以上に低下する場合がある。
この場合、制御部42は、ステップS5において閾値T1を最小閾値T1minを限度として現在の値から下方値へ変更する。その結果、制御部42は、マイクロフォン48において所定の経年劣化の範囲内で新たに設定された閾値T1に基づいて、媒体Pを搬送する際、媒体Pのジャム判定を行うので、マイクロフォン48の感度低下の影響を極力排除した状態でジャム判定を行うことができる。
尚、新たな閾値T1は、例えば今回検出した試験音の検出レベルと前回検出した試験音の検出レベルとの比率を、変更前の閾値T1に乗じることで求めることができる。例えば、今回検出した試験音の検出レベルが、前回検出した試験音の検出レベルより5%低下していれば、新たな閾値T1は、変更前の閾値T1より5%低く設定する。
尚、新たな閾値T1は、例えば今回検出した試験音の検出レベルと前回検出した試験音の検出レベルとの比率を、変更前の閾値T1に乗じることで求めることができる。例えば、今回検出した試験音の検出レベルが、前回検出した試験音の検出レベルより5%低下していれば、新たな閾値T1は、変更前の閾値T1より5%低く設定する。
制御部42は、ステップS4において現時点で設定されている閾値T1を維持した場合、現時点で設定されている閾値T1に基づいてジャム判定を行い、ステップS5において閾値T1を新たに設定した場合、新たに設定した閾値T1に基づいてジャム判定を行う。制御部42は、ユーザーがユーザインタフェース部18、あるいは外部入力手段から媒体Pの読み取り命令を入力して媒体Pの読み取り動作が実行されるまで待機状態を維持する。
ここで、試験モードで得られた閾値T1に基づくジャム判定について説明すると、制御部42は、ユーザインタフェース部18、あるいは外部入力手段から媒体Pの読み取り命令が入力され、媒体Pの読み取り動作が開始されると、媒体Pの搬送を開始する。
この際、制御部42は、媒体Pが搬送される媒体搬送経路26において生じた音をマイクロフォン48により検出し、検出した音の大きさが現在設定されている閾値T1を超えているか判断し、ジャム判定を行う。検出した音の大きさが現在設定されている閾値T1を超えていない場合は、制御部42はジャムが生じていないと判定し、媒体Pの読み取り動作を継続する。検出した音の大きさが現在設定されている閾値T1を超えた場合は、制御部42はジャムが生じたと判定し、媒体Pの読み取り動作を中断し、ユーザインタフェース部18の表示部に、例えば「搬送中の原稿が詰まったおそれがあります。原稿を確認して下さい。」等のエラーメッセージを表示する。
制御部42は、媒体Pが画像読取部34まで搬送されると、画像読取部34において媒体Pの読み取り動作を実行させる。その後、制御部42は、画像読取部34における媒体Pの読み取りが終了すると、排出ローラー対36により媒体Pを排出口20から排出させて媒体Pの読み取り動作を終了させる。尚、ステップS5において閾値T1を変更した場合、媒体Pの読み取り動作終了後、ユーザインタフェース部18に例えば、「原稿詰まりを検出するセンサーの感度が低下した為、内部設定値を変更しました」等のメッセージを表示させてもよい。
再度、図6のステップS2に戻り、試験モードについて説明を続ける。ステップS2においてマイクロフォン48が試験音を検出できなかった場合、或いはステップS3において試験音の検出レベルが許容値T2以下の場合、マイクロフォン48が故障、あるいは経年劣化が進み、或いは紙粉等の異物の付着が顕著で、試験音を十分なレベルで検出できていない状態と考えられる。このような状態の場合、制御部42は、ステップS6において、ジャム判定の機能をオフにするかをユーザーに選択させる。具体的には、制御部42は、ユーザインタフェース部18の表示部に、例えば、「原稿詰まりを検出するセンサーが正常に機能していない虞があります。原稿詰まりを検出する機能をオフにしますか?」等のメッセージを表示させて、ジャム判定機能のオンオフの選択をユーザーに委ねる。
ユーザーがジャム判定の機能のオフを選択した場合(ステップS6においてYes)、制御部42は、媒体Pの読み取り動作が開始されるとジャム判定なしで、媒体Pを画像読取部34に向けて搬送し、媒体Pの読み取り動作を実行する。
ユーザーがジャム判定の機能のオンの継続を選択した場合(ステップS6においてNo)、制御部42はステップS7に移行する。ステップS7において、制御部42は一例としてユーザインタフェース部18の表示部に、例えば「原稿詰まりを検出するセンサーにゴミ等が付着している虞があります。機内クリーニングを行ってください。」や「原稿詰まりを検出するセンサーが正常に機能していないおそれがあります。アフターサービスまで御連絡ください。」等の警告メッセージを表示する。
上記説明をまとめると媒体搬送装置54は、媒体Pを搬送する搬送手段40と、媒体搬送経路26に設けられた、振動を検出するマイクロフォン48と、媒体Pの搬送時にマイクロフォン48により検出された振動の大きさをもとに媒体Pのジャム判定を行い、ジャム判定の結果をもとに搬送手段40を制御する制御部42とを備えている。マイクロフォン48の試験用の振動を発する振動発生手段である搬送手段40を有し、制御部42は、媒体Pの非搬送時に搬送手段40から試験用の振動を発生させ、マイクロフォン48で試験用の振動を検出する試験モードを実行し、この試験モードの結果に基づき、ジャム判定を実行し或いはジャム判定の実行の有無を決定する。この構成によれば、マイクロフォン48の感度低下の問題を極力排除し、常に適切な媒体搬送を実現することができる。
制御部42は、試験モードにより検出した試験用の振動の大きさをもとに、ジャム判定を行う為の閾値T1を変更する。この構成によれば、マイクロフォン48の検出感度が低下しても、ジャム判定を適切に行うことができる。
制御部42は、試験モードにより検出した試験用の振動の大きさが予め定められた許容値T2を下回る場合、ジャム判定を実行しない様にすることができる。この構成によれば、ジャムの誤検知を防止することができる。
尚、本実施例ではジャム判定の実行の有無をユーザーに選択させたが(図6のステップS6)、ユーザーに選択させずに、制御部42がジャム判定の機能をオフにしても良い。
尚、本実施例ではジャム判定の実行の有無をユーザーに選択させたが(図6のステップS6)、ユーザーに選択させずに、制御部42がジャム判定の機能をオフにしても良い。
制御部42は、試験モードにより検出した試験用の振動の大きさが予め定められた許容値T2を下回る場合、アラートを発する(図6のステップS6、S7)。この構成によれば、制御部42は、マイクロフォン48の検出感度が酷く低下していると判断できる場合は、アラートを発するので、ユーザーに対して清掃や部品交換等のメンテナンス作業を促すことができ、ひいてはマイクロフォン48の検出感度の回復が期待できる。
制御部42は、スキャナー10の電源投入時に、試験モードを実行する。この構成によれば、常にマイクロフォン48の最新の検出感度を把握することが期待できる。
マイクロフォン48は、振動としての音を検出する手段であり、振動発生手段の一例である搬送手段40は、振動としての音を発する手段である。
振動発生手段である搬送手段40は、搬送手段40の動力源である駆動モーター44及び当該駆動モーター44から搬送手段40に駆動力を伝達する動力伝達手段46を含む駆動機構である。この構成によれば、振動発生手段として専用の構成要素を設けずに済み、装置のコストアップを抑制できる。
スキャナー10は、媒体Pを読み取る画像読取部34と、画像読取部34へと媒体Pを搬送する媒体搬送装置54とを備えている。
<<<第1実施形態の変更形態>>>
(1)本実施形態では、マイクロフォン48の振動検出レベルの劣化の基準を許容値T2としたが、許容値T2に代えて、例えば、スキャナー10の工場出荷時、あるいはマイクロフォン48の組み付け時におけるマイクロフォン48の初期検出値を経年劣化の基準としてもよい。この場合、試験モードにおけるマイクロフォン48において検出した振動検出レベルの値が、初期検出値に対して所定の割合下回るとマイクロフォン48が経年劣化したと判断する構成としてもよい。尚、本変更形態は以下、説明する第2実施形態及び第3実施形態においても適用可能である。
(1)本実施形態では、マイクロフォン48の振動検出レベルの劣化の基準を許容値T2としたが、許容値T2に代えて、例えば、スキャナー10の工場出荷時、あるいはマイクロフォン48の組み付け時におけるマイクロフォン48の初期検出値を経年劣化の基準としてもよい。この場合、試験モードにおけるマイクロフォン48において検出した振動検出レベルの値が、初期検出値に対して所定の割合下回るとマイクロフォン48が経年劣化したと判断する構成としてもよい。尚、本変更形態は以下、説明する第2実施形態及び第3実施形態においても適用可能である。
(2)本実施形態では、スキャナー10の電源オン時にマイクロフォン48の試験モードを実行するように設定したが、この構成に代えて、あるいはこの構成に加えて、スキャナー10において読み取った媒体Pの枚数をカウントし、カウントされた媒体Pの枚数が所定枚数に達する毎に試験モードを実行し、あるいは、ユーザーがユーザインタフェース部18を操作することで任意のタイミングで試験モードを実行してもよい。この変更形態によれば、常にマイクロフォン48の最新の検出感度を把握することが期待できる。尚、本変更形態は以下、説明する第2実施形態及び第3実施形態においても適用可能である。
(3)本実施例では、マイクロフォン48の検出対象を搬送手段40が生じさせる音としたが、搬送手段40を構成する駆動モーター44や給送ローラー28の駆動時に発生される振動そのものを検出対象としてもよい。この場合、振動検出手段としてのマイクロフォン48の代わりに、振動センサーを採用する。
(4)本実施例では、マイクロフォン48の検出対象を搬送手段40が生じさせる音としたが、Y軸方向(媒体搬送方向)において下流側に位置する重送検出センサー50のスピーカー部50aから超音波を発振させ、発振させた超音波をマイクロフォン48により検出する構成としてもよい。この場合、振動検出手段としてのマイクロフォン48の代わりに、超音波を受信可能な超音波センサーを採用する。本変更形態では、重送検出センサー50のスピーカー部50aを振動発生手段として兼用するので、振動発生手段として専用の構成要素を設けずに済み、装置のコストアップを抑制できる。
■■■第2実施形態■■■■
図8及び図9において媒体搬送装置56の第2実施形態について説明する。本実施形態は、振動発生手段を搬送手段40と別途設けた点で第1実施形態と異なる。振動発生手段以外のその他の構成については第1実施形態と同様の構成である。
図8及び図9において媒体搬送装置56の第2実施形態について説明する。本実施形態は、振動発生手段を搬送手段40と別途設けた点で第1実施形態と異なる。振動発生手段以外のその他の構成については第1実施形態と同様の構成である。
図8及び図9を参照するに、媒体搬送装置56は、搬送手段40と、制御部42と、マイクロフォン48と、振動発生手段58とを備えている。本実施形態において、振動発生手段58は、振動としての音を発生させるスピーカー部として構成されている。制御部42は、マイクロフォン48の試験モードを実行する際、振動発生手段58を作動させ、一例として振動の一形態である所定の振動レベル(大きさ)の音を発生させる。マイクロフォン48は、振動発生手段58が発生させた基準音を検出することにより試験モードを実行する。
図8及び図9に示すように振動発生手段58は、Y軸方向においてマイクロフォン48の+Y軸方向(下流側)に配置されている。本実施形態において振動発生手段58の少なくとも一部はY軸方向において媒体搬送経路26における給送ローラー28が配置された領域R内に配置されている。さらに、振動発生手段58は、媒体搬送経路26の上側、つまり+Z方向側に配置されている。
本実施形態において、マイクロフォン48及び振動発生手段58をZ軸方向に対して非平行な区間を含む媒体搬送経路26の+Z軸方向側に配置したので、紙粉等の異物がマイクロフォン48及び振動発生手段58に付着し難くなり、マイクロフォン48の検出感度の低下を抑制できる。
さらに、図9に示すように、振動発生手段58は、一例として一対設けられ、X軸方向において一対のマイクロフォン48の間に配置されている。本実施形態では、装置幅方向において振動発生手段58をマイクロフォン48の内側に配置したので、制御部42がマイクロフォン48の試験モードを実行する際、振動発生手段58が発した振動が外部に漏れにくく、マイクロフォン48も外部からの影響を受け難くいので、マイクロフォン48の検出感度の把握をより適切に行うことができる。
<<<第2実施形態の変更形態>>>
本実施形態では、振動発生手段58を媒体搬送経路26の+Z方向側に配置した構成としたが、この構成に代えて、振動発生手段60を媒体搬送経路26の−Z方向側に配置する構成としてもよい。より具体的には、図10に示すように媒体搬送装置62において振動発生手段60を媒体搬送経路26の−Z方向側に配置する。本変更形態では、振動発生手段60を媒体搬送経路26の−Z方向側において、マイクロフォン48とY軸方向及びX軸方向において対向する位置に配置している。
本実施形態では、振動発生手段58を媒体搬送経路26の+Z方向側に配置した構成としたが、この構成に代えて、振動発生手段60を媒体搬送経路26の−Z方向側に配置する構成としてもよい。より具体的には、図10に示すように媒体搬送装置62において振動発生手段60を媒体搬送経路26の−Z方向側に配置する。本変更形態では、振動発生手段60を媒体搬送経路26の−Z方向側において、マイクロフォン48とY軸方向及びX軸方向において対向する位置に配置している。
図10に示すように、媒体搬送装置62において媒体搬送経路26を挟んで対向配置されたマイクロフォン48及び振動発生手段60は、Y軸方向において給送ローラー28の配置領域R内に配置されている。
本変更形態ではマイクロフォン48及び振動発生手段60を、媒体搬送経路26を挟んで対向配置している。この構成によれば、振動発生手段60から発生された音を、マイクロフォン48で効率よく検出できる。
■■■第3実施形態■■■■
図11において媒体搬送装置64の第3実施形態について説明する。本実施形態は、振動発生手段を音叉66とした点で第1実施形態及び第2実施形態と異なる。振動発生手段以外のその他の構成については第1実施形態と同様の構成である。
図11において媒体搬送装置64の第3実施形態について説明する。本実施形態は、振動発生手段を音叉66とした点で第1実施形態及び第2実施形態と異なる。振動発生手段以外のその他の構成については第1実施形態と同様の構成である。
図11に示すように媒体搬送装置64に搬送手段40と、制御部42と、マイクロフォン48と、振動発生手段としての音叉66と、音叉66に打撃を与えて振動させる打撃部68を備えている。本実施形態において音叉66及び打撃部68は、一例としてマイクロフォン48の+Y方向側かつ媒体搬送経路26の+Z方向側に配置されている。本実施形態において、打撃部68は一例として、カム部68aと、カム部68aを回転駆動させる駆動モーター68bとを備えている。この構成によれば、振動発生手段を構造簡単にして低コストに構成できる。
本実施形態においてマイクロフォン48の試験モードを実行すると、制御部42は、打撃部68の駆動モーター68bを駆動させる。これによりカム部68aが回動し、カム部68aが音叉66を打撃し、音叉66に振動を発生させて音を発生させる。マイクロフォン48は、音叉66が発した基準音を検出することにより試験モードを実行する。
本実施形態では、振動発生手段を音叉66により構成したので、一定の安定した音を発生させることができ、振動発生手段の劣化による基準音の減衰を抑制できる。その結果、振動発生手段が発する基準音を安定させることができ、試験モードにおける環境を安定させることができる。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
10…スキャナー、12…本体部、14…筐体、16…媒体セット部、16a…エッジガイド、18…ユーザインタフェース部、20…排出口、22…媒体受け部、26…媒体搬送経路、28…給送ローラー、30…分離ローラー、32…搬送ローラー対、34…画像読取部、36…排出ローラー対、38A、38B…読み取りユニット、40…搬送手段、42…制御部、43…記憶部、44、68b…駆動モーター、46…動力伝達手段、48…マイクロフォン、50…重送検出センサー、50a…スピーカー部、50b…マイク部、52…媒体通過検出センサー、54、56、62、64…媒体搬送装置、58、60…振動発生手段、66…音叉、68…打撃部、68a…カム部、P…媒体、R…給送ローラーの配置領域、S1、S2、S3、S4、S5、S6、S7、S8…ステップ、T1…閾値、T1max…最大閾値、T1min…最小閾値、T2…許容値、W…媒体搬送領域
Claims (15)
- 媒体を搬送する搬送手段と、
媒体搬送経路に設けられた、振動を検出する振動検出手段と、
媒体搬送時に前記振動検出手段により検出された振動の大きさをもとに媒体のジャム判定を行い、前記ジャム判定の結果をもとに前記搬送手段を制御する制御手段と、を備え、
前記振動検出手段の試験用の振動を発する振動発生手段を有し、
前記制御手段は、媒体の非搬送時に前記振動発生手段から前記試験用の振動を発生させ、前記振動検出手段で前記試験用の振動を検出する試験モードを実行し、前記試験モードの結果に基づき、前記ジャム判定を実行し或いは前記ジャム判定の実行の有無を決定する、
ことを特徴とする媒体搬送装置。 - 請求項1に記載の媒体搬送装置において、前記制御手段は、前記試験モードにより検出した前記試験用の振動の大きさをもとに、前記ジャム判定を行う為の閾値を変更する、
ことを特徴とする媒体搬送装置。 - 請求項1または請求項2に記載の媒体搬送装置において、前記制御手段は、前記試験モードにより検出した前記試験用の振動の大きさが予め定められた許容値を下回る場合、前記ジャム判定を実行しない、
ことを特徴とする媒体搬送装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の媒体搬送装置において、前記制御手段は、前記試験モードにより検出した前記試験用の振動の大きさが予め定められた許容値を下回る場合、アラートを発する、
ことを特徴とする媒体搬送装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の媒体搬送装置において、前記制御手段は、電源投入時に、前記試験モードを実行する、
ことを特徴とする媒体搬送装置。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の媒体搬送装置において、前記制御手段は、搬送した媒体の枚数をカウントし、当該カウントの値が所定の値に達する毎に、前記試験モードを実行する、
ことを特徴とする媒体搬送装置。 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の媒体搬送装置において、前記振動検出手段は、前記振動としての音を検出する手段であり、
前記振動発生手段は、前記振動としての音を発する手段である、
ことを特徴とする媒体搬送装置。 - 請求項7に記載の媒体搬送装置において、前記振動発生手段は、音叉である、
ことを特徴とする媒体搬送装置。 - 請求項7に記載の媒体搬送装置において、前記振動発生手段は、前記搬送手段の動力源であるモーター及び当該モーターから前記搬送手段に駆動力を伝達する動力伝達手段を含む駆動機構である、
ことを特徴とする媒体搬送装置。 - 請求項7に記載の媒体搬送装置において、前記媒体搬送経路は、鉛直方向に対して非平行な区間を含み、
前記振動検出手段及び前記振動発生手段は、前記非平行な区間において上側に設けられている、
ことを特徴とする媒体搬送装置。 - 請求項10に記載の媒体搬送装置において、前記振動検出手段及び前記振動発生手段は、媒体搬送方向と交差する方向である幅方向において複数設けられ、
前記振動発生手段は、前記幅方向において、前記振動検出手段より内側に設けられている、
ことを特徴とする媒体搬送装置。 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の媒体搬送装置において、超音波を出力する超音波出力部及び前記超音波を検出する超音波検出部を備え、前記超音波により媒体の重送を検出する重送検出手段を有し、
前記振動検出手段は、前記振動としての超音波を検出する手段であり、
前記振動発生手段は、前記超音波出力部で兼用される、
ことを特徴とする媒体搬送装置。 - 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の媒体搬送装置において、前記振動検出手段及び前記振動発生手段は、前記媒体搬送経路を挟んで対向配置されている、
ことを特徴とする媒体搬送装置。 - 請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の媒体搬送装置において、媒体を載置する載置部と、
前記載置部に載置された媒体のうち最下位のものと接して回転することにより媒体を前記載置部から送り出す、前記搬送手段を構成する駆動ローラーと、
前記駆動ローラーとの間で媒体をニップして分離する、前記搬送手段を構成する分離ローラーと、を備え、
前記振動検出手段及び前記振動発生手段は、媒体搬送方向において前記駆動ローラーの領域内に位置する、
ことを特徴とする媒体搬送装置。 - 媒体を読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段へと媒体を搬送する、請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の前記媒体搬送装置と、
を備えた画像読取装置。
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Cited By (2)
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WO2022024481A1 (ja) * | 2020-07-31 | 2022-02-03 | 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 | 光音響センサ、光音響センサの校正方法、及び空調システム |
WO2022230249A1 (ja) * | 2021-04-28 | 2022-11-03 | パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ | 紙詰まり予兆推定装置、紙詰まり予兆推定方法、及び、プログラム |
-
2018
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WO2022230249A1 (ja) * | 2021-04-28 | 2022-11-03 | パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ | 紙詰まり予兆推定装置、紙詰まり予兆推定方法、及び、プログラム |
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