JP2019142548A - 液貯蔵タンク - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、燃料の貯蔵に要するコストの削減が可能な液貯蔵タンクを提供することを目的とする。【解決手段】液貯蔵タンクとしてのPCLNGタンクは、内槽1、断熱層2及び外槽4が内方側から外方側に向けて配置されたタンク側壁部を備える。外槽4の外方側には、PC防液堤5が設けられている。断熱層2のうち第2断熱層2bは、断熱材(保冷剤)であるパーライトPと、アルゴンガスArとを含む。断熱層2には、第2断熱層2bに加えて、グラスウールを用いた第1断熱層2aを設けることもできる。断熱層2と外槽4との間には、冷熱抵抗緩和材3を配置することもできる。【選択図】図2

Description

本発明は、液体状態の燃料を貯蔵する液貯蔵タンクに関する。
特許文献1には、燃料を内部に貯蔵する内槽と、内槽の外側の外槽と、内槽と外槽との間に充填されている断熱層とを備える液貯蔵タンクが開示されている。液貯蔵タンクの内槽には、燃焼時のCOの排出量が少ないLNG(Liquefied Natural Gas:液化天然ガス)等の燃料が貯蔵されている。このLNGは、気体の状態よりも体積を小さくするために液化用低温度(例えば、約−164℃)の液体状態で貯蔵されている。そして、内槽と外槽との間に、パーライトと防湿のための窒素ガス(N)とからなる断熱層を設けて内槽の内部の温度上昇を防ぎ、LNGの液体状態を維持している。しかしながら、液貯蔵タンクの内部は、外部からの自然入熱の影響を受けて温度が上昇する。その結果、液貯蔵タンク内のLNGは、気化して主成分がメタン等であるBOG(Boil Off Gas:気化ガス)となる。
BOGが発生すると、液貯蔵タンクの内圧が上昇するため、BOGを液貯蔵タンクの外部に排出してタンク内の圧力を調整する必要がある。液貯蔵タンクから排出されたBOGは、液貯蔵タンクに戻す、発電機に供給する、及びガスラインに供給する等される。このとき、BOGは、例えば大気圧などの低圧状態であるため、液貯蔵タンクに戻す際には、液体状態に戻すためにBOGコンプレッサーにより昇圧される。同様に、発電機及びガスラインに供給する際にも、低圧のBOGは昇圧される。これにより、液貯蔵タンクから外部に排出されたBOGは、有効に利用される。
特開2014−193726号公報
しかしながら、BOGを液貯蔵タンクに戻す、発電装置に供給する、及びガスラインに供給する等のためにBOGコンプレッサーにより昇圧する際の動力費が大きい。そのため、液貯蔵タンクでのLNGの貯蔵に要するコストの削減の障害となっている。
そこで、本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、燃料の貯蔵に要するコストの削減が可能な液貯蔵タンクを提供することを目的とする。
本発明に係る液貯蔵タンクの特徴構成は、
タンク側壁部を備え、
前記タンク側壁部では、燃料と接する内槽、断熱層及び外槽が内方側から外方側に向けて配置されており、
前記断熱層は、断熱材と、アルゴンガスとを含む点にある。
本特徴構成によれば、液貯蔵タンクの断熱層には、断熱材に加えて、アルゴンガスが含まれる。アルゴンガスの熱伝導率は、窒素ガス及び空気等の熱伝導率よりも低い。よって、このようなアルゴンガスを含む断熱層を設けることで、外槽の外部から内槽の内部への入熱を抑えることができる。
これにより、液貯蔵タンク内の燃料が気化して気化ガスとなることを抑制でき、気化ガスの量が減る。よって、液貯蔵タンクから気化ガスを取り出す手間及び気化ガスを昇圧するためのコンプレッサーの動力費を削減できる。結果として、燃料の貯蔵に要するコストの削減が可能な液貯蔵タンクを提供できる。
また、アルゴンガスは、断熱層を乾燥状態に保つことができる。よって、例えば、空気等が断熱層に侵入して凍結するのを防止できる。これにより、断熱材による保冷効果(断熱効果)を確保することができる。
本発明に係る液貯蔵タンクの更なる特徴構成は、前記断熱層はさらに窒素ガスを含む点にある。
アルゴンガスは窒素ガスに比べて希少価値が高くコストが高い。よって、本特徴構成のように断熱層がアルゴンガスに加えて窒素ガスを含むことにより、熱伝導率が窒素ガスより低いアルゴンガスによって液貯蔵タンクの外槽の外部から内槽の内部への入熱を抑制しつつ、アルゴンガスの一部を窒素ガスで代替することでコスト上昇を抑制することができる。
本発明に係る液貯蔵タンクの更なる特徴構成は、前記断熱層に前記アルゴンガスを供給するアルゴンガス供給源をさらに含む点にある。
本特徴構成によれば、アルゴンガス供給源からアルゴンガスを選択的に断熱層に供給可能である。
本発明に係る液貯蔵タンクの更なる特徴構成は、前記断熱材は、パーライト、ガラス繊維、シリカ粉末及び硬質ウレタンフォーム及びこれらのエアロゲルから選択される少なくとも一つである点にある。
本特徴構成の断熱材は、軽量であり、かつ熱伝導率が小さいため、断熱の断熱性能を高めることができる。
液貯蔵タンクの一部切欠側面図である。 タンク側壁部の縦断面図である。 液貯蔵タンクに接続される各種設備の構成図である。
本発明に係る液貯蔵タンクの実施形態について、図面を参照して説明する。
〔実施形態〕
以下では、本発明に係る液貯蔵タンクの一例として、PCLNGタンク(Prestressed Concrete Liquefied Natural Gas Tank:液貯蔵タンク)Tを例に挙げて説明する。PCLNGタンクTは、燃料として、液化用低温度(例えば、−164℃)で液化させた液化天然ガス(LNG)を貯蔵する。図1に示すように、PCLNGタンクTは、平板状のタンク底部Tdと、平板状のタンク底部Tdの外周から上方に延びる円筒状のタンク側壁部Tsと、タンク側壁部Tsの上端からドーム型の屋根部Tyとを備える平底円筒状に構成されている。
[タンク側壁部]
タンク側壁部Tsは、図2に示すように、内槽1、断熱層2、冷熱抵抗緩和材3、外槽4及び防液堤としてのPC防液堤5を内方側から外方側に向けて備えるように構成されている。
内槽1は、LNGが直接に触れる槽であり、例えばニッケル等を含む金属板材からなる短冊状の複数の内槽形成用板1aから形成されている。図1に示すように、内槽1は、複数の内槽形成用板1aを周方向及び上下方向に連接して構成されている。具体的には、隣接する下段に周方向に並ぶ内槽形成用板1aは、上段に周方向に並ぶ内槽形成用板1aとは、周方向において位置がずれて配置されている。
断熱層2は、内槽1の外表面に形成されており、内方側の第1断熱層2aと外方側の第2断熱層2bとからなる二重構造に構成されている。第1断熱層2aは、例えば、ガラス繊維でできた、綿状の素材であるグラスウールから形成されている。第2断熱層2bは、断熱材である粒状のパーライト(P、断熱材)と、アルゴンガス(Ar)とを含んで形成されている。
冷熱抵抗緩和材3は、例えば、ポリウレタンフォームから形成されており、断熱層2と外槽4との間に形成されている。冷熱抵抗緩和材3は、内槽1内のLNGがPC防液堤5側に漏れだした場合に、LNGの浸透時間を調整するための部材である。つまり、冷熱抵抗緩和材3は、冷熱抵抗緩和材3へのLNGの浸透時間を長くし、LNGの漏れに対処する時間を確保するための部材である。そして、LNGの浸透時間を調整することで、結果として、LNGの冷熱がPC防液堤5に作用するのを緩和できる。なお、冷熱抵抗緩和材3の内面(断熱層2に隣接する面)には、図示は省略するが、補強層としてのガラスクロスが設けられていてもよい。
外槽4は、冷熱抵抗緩和材3の外表面に設けられている。外槽4は、図示は省略するが、短冊状の外槽形成用板を周方向に並べて形成した環状体を上下方向に並べて構成されている。
PC防液堤5は、タンク側壁部Tsの外槽4を覆うとともに、タンク底部Tdの後述の基礎体6に連続している。PC防液堤5は、PC鋼材に対して鉛直方向及び円周方向に予め圧縮力を与えるようにしたPC(Prestressed Concrete)によって形成されている。PC防液堤5は、例えばLNGがPCLNGタンクTから漏洩した際に、LNGがPCLNGタンクTの外部へ拡散するのを防止するための防液堤である。
[タンク底部]
タンク底部Tdは、図1に示すように、パーライトコンクリート製の基礎体6を備え、PC防液堤5の下端部が、基礎体6の外周縁部に結合されている。
基礎体6の内面には、内槽用底板、底部断熱層及び外槽用底板が、内方側から外方側に向けて備えるように構成されている。内槽用底板は内槽1と同様であり、底部断熱層は断熱層2と同様であり、外槽用底板は外槽4と同様であるので、詳細な説明を省略する。なお、底部断熱層と外槽用底板との間には、冷熱抵抗緩和材3が備えられていてもよい。
[屋根部]
ドーム型の屋根部Tyは、内槽用屋根形成体、屋根部断熱層及び外槽用屋根形成体を備えている。内槽用屋根形成体は内槽1と同様であり、屋根部断熱層は断熱層2と同様であり、外槽用屋根形成体は外槽4と同様であるので、詳細な説明を省略する。なお、屋根部断熱層と外槽用屋根形成体との間には、冷熱抵抗緩和材3が備えられていてもよい。
[PCLNGタンクの周辺構成]
図3に示すように、PCLNGタンクTは、パイプライン(以下、単にラインという)12を介して第2断熱層2b内の気圧調整のためにブリージングタンク11と接続されている。ライン12には、開閉弁21、23が設けられている。図3では、PCLNGタンクT側の開閉弁21は、例えばPCLNGタンクTの屋根部Tyに設けられている。
第2断熱層2b内の気圧調整の際には、開閉弁21、23が開かれた状態にある。そして、第2断熱層2b内の気圧が低くなりアルゴンガスが膨張すると、第2断熱層2bからブリージングタンク11内にアルゴンガスが導入される。一方、第2断熱層2b内の気圧が高くなりアルゴンガスが収縮すると、ブリージングタンク11内に蓄積されたアルゴンガス及び窒素ガス等の少なくともいずれかのガスが第2断熱層2bに供給される。なお、第2断熱層2b内の気圧調整の際には開閉弁21、23、29が開かれた状態にあり、後述の三方弁25は閉じられている。
また、本実施形態のPCLNGタンクTには、窒素ガスを第2断熱層2bに供給するための既設の窒素ガス供給源17が、ライン16を介して接続されている。ライン16には、開閉弁29及び三方弁25と、ガスの供給量を調整する流量調整弁(図示せず)とが設けられている。三方弁25には、アルゴンガスを第2断熱層2bに供給するためのアルゴンガス供給源15が、ライン14を介して接続されている。
アルゴンガス供給源15から第2断熱層2bにアルゴンガスを供給する場合には、三方弁25において、アルゴンガス供給源15側が開かれ、窒素ガス供給源17側が閉じられる。一方、窒素ガス供給源17から第2断熱層2bに窒素ガスを供給する場合には、三方弁25において、窒素ガス供給源17側が開かれ、アルゴンガス供給源15側が閉じられる。
なお、三方弁25が開かれる際においても、開閉弁21、23は開けられている。これにより、第2断熱層2bに供給されるアルゴンガスが、ブリージングタンク11側に向かうだけでなく、開閉弁29を介して第2断熱層2bにも供給される。
図3に示すように、PCLNGタンクT側の開閉弁29は、例えばPCLNGタンクTのタンク側壁部Tsの下部に設けられている。アルゴンガスは、窒素ガス等に比べて比重が大きいため、開閉弁29がPCLNGタンクTの下部に設けられることで、アルゴンガス供給源15から第2断熱層2bへのアルゴンガスの供給が容易である。例えば、第2断熱層2bに下部から供給されたアルゴンガスは、第2断熱層2bの下部から順次上方に向けて供給されていく。
上記のように、アルゴンガス供給源15は、窒素ガスを第2断熱層2bに供給するための既設の窒素ガス供給源17を残した状態で、別途に設けることができる。このように既設の窒素ガス供給源17を残した状態であっても、三方弁25を切り替えるだけで第2断熱層2bにアルゴンガスを供給できる。よって、既設の窒素ガス供給源17を除去するコストを削減できる。
また、このように窒素ガス供給源17及びアルゴンガス供給源15を併存させることで、窒素ガス供給源17から第2断熱層2bへの窒素ガスの供給と、アルゴンガス供給源15から第2断熱層2bへのアルゴンガスの供給とのいずれかを行うかの選択が可能である。例えば、アルゴンガスのコストが上昇した場合には、窒素ガス供給源17から第2断熱層2bに比較的安価な窒素ガスを供給し、燃料の貯蔵に要するコストの上昇を抑制できる。
ただし、第2断熱層2bに窒素ガスを導入しない場合には、窒素ガス供給源17は設けられなくてもよい。つまり、既設の窒素ガス供給源17を除去し、別途にアルゴンガス供給源15を設け、第2断熱層2bにガスを供給するためのラインに接続してもよい。あるいは、窒素ガス供給源17は残したままとして使用せず、別途に設けたアルゴンガス供給源15のみを使用するようにしてもよい。
[第2断熱層]
次に、第2断熱層2bについてさらに説明する。第2断熱層2bは、LNGの蒸発を抑制するために断熱性を有しており、第1断熱層2aと冷熱抵抗緩和材3との間に形成されている。第2断熱層2bは、断熱材(保冷剤)としての粒状のパーライトと、アルゴンガスとにより形成されている。
パーライトは、軽量であり、かつ熱伝導率が小さく、PCLNGタンクTのタンク側壁部Ts及び屋根部Tyの重量が大きくなるのを抑制しつつ第2断熱層2bの断熱性能を高めることができる。
アルゴンガスは、第2断熱層2bを乾燥状態に保つ乾燥ガスとしての機能を果たす。これにより、パーライトによる保冷効果(断熱効果)を確保することができる。
具体的には、アルゴンガスが第2断熱層2bに封入されていることで、第2断熱層2bへの例えば空気等の混入を阻止できる。例えば、湿った空気等が第2断熱層2bに混入した場合には、この混入した空気等が凍結して第2断熱層2bの断熱効果に悪影響を与える可能性がある。しかし、アルゴンガスが第2断熱層2bに封入されていることで、空気等の混入を阻止するとともに、例え空気等が混入してもアルゴンガスが湿気を吸収することで第2断熱層2bの断熱効果の低下を抑制できる。
ここで、アルゴンガスの熱伝導率と、窒素ガスの熱伝導率との比較は、以下の表1の通りとなっている。
Figure 2019142548
上記表1の通り、アルゴンガスの熱伝導率は、従来から第2断熱層2bに用いられている窒素ガスの熱伝導率よりも小さい。よって、第2断熱層2bが、パーライトとともにアルゴンガスにより構成されることで、断熱性能を向上できる。よって、外槽4の外部から内槽1の内部への入熱を抑えることができる。
以上の構成により、外槽4の外部から内槽1の内部への入熱を抑えて、PCLNGタンクT内のLNGが気化して気化ガスとなることを抑制できる。PCLNGタンクT内で発生する気化ガスの量が減ると、PCLNGタンクT内の圧力調整のために、PCLNGタンクTから気化ガスを取り出す手間を減らすことができる。さらに、気化ガスをPCLNGタンクTに戻す、発電装置に供給する、及びガスラインに供給する等のために、気化ガスを昇圧する必要があるが、気化ガスの量が減ることで昇圧に用いられるコンプレッサーの動力費を削減できる。結果として、LNGの貯蔵に要するコスト削減が可能なPCLNGタンクTを提供できる。
また、前述の通り、アルゴンガスは、第2断熱層2bを乾燥状態に保ち、パーライトによる保冷効果(断熱効果)を確保することができる。
〔他の実施形態〕
(1)上記実施形態では、窒素ガス供給源17から第2断熱層2bへの窒素ガスの供給と、アルゴンガス供給源15から第2断熱層2bへのアルゴンガスの供給とのいずれかが行われる。
しかし、窒素ガス供給源17から第2断熱層2bへの窒素ガスの供給と、アルゴンガス供給源15から第2断熱層2bへのアルゴンガスの供給とを組み合わせて行うこともできる。つまり、第2断熱層2bに窒素ガス及びアルゴンガスの混合ガスを供給し、第2断熱層2bを、粒状のパーライトと、アルゴンガスと、窒素ガスとにより構成することができる。
アルゴンガスは窒素ガスに比べて希少価値が高くコストが高い。よって、第2断熱層2bがアルゴンガスと窒素ガスとの混合ガスを含むことにより、熱伝導率が窒素ガスより低いアルゴンガスによってPCLNGタンクTの外槽4の外部から内槽1の内部への入熱を抑制しつつ、アルゴンガスの一部を窒素ガスで代替することでコスト上昇を抑制することができる。
アルゴンガス及び窒素ガスを第2断熱層2bに供給する場合には、例えば、三方弁25を切り替えて、アルゴンガス供給源15側からアルゴンガスを第2断熱層2bに供給するとともに、窒素ガス供給源17側から窒素ガスを第2断熱層2bに供給する。
なお、上記実施形態の図3に示すように、開閉弁29は、PCLNGタンクTの下部に設けられている。ここで、アルゴンガスは、窒素ガス等に比べて比重が大きい。前述の通り、窒素ガスとアルゴンガスの混合ガスが第2断熱層2bに供給される場合には、混合ガスにおいては、窒素ガスが上層及びアルゴンガスが下層に分離する傾向にある。図3のように開閉弁29をPCLNGタンクTの下部に設けて、混合ガスを供給することで、比重の小さい窒素ガスは第2断熱層2bの上部から押し出される可能性はあるが、比重の大きいアルゴンガスは第2断熱層2b内に供給されて下方から順に貯まる傾向にある。よって、第2断熱層2bにアルゴンガスを十分に供給できる。
なお、開閉弁29は、PCLNGタンクTの底部に設けられてもよい。
(2)上記実施形態では、開閉弁21はPCLNGタンクTの屋根部Tyに設けられているが、開閉弁21はPCLNGタンクTのタンク側壁部Tsの下部又はタンク底部Tdに設けられてもよい。アルゴンガスは、窒素ガス等に比べて比重が大きいため、開閉弁21がPCLNGタンクTの下部に設けられる場合には、第2断熱層2b内の気圧が低くなりアルゴンガスが膨張した場合に、第2断熱層2bからブリージングタンク11へのアルゴンガスの導入が容易である。また、第2断熱層2b内の気圧が高くなりアルゴンガスが収縮した場合に、ブリージングタンク11から第2断熱層2bへのアルゴンガスの供給が容易である。
(3)上記実施形態では、第2断熱層2bの断熱材として粒状のパーライトを用いている。しかし、断熱材として、パーライトの他に、ガラス繊維、シリカ粉末及び硬質ウレタンフォーム及びこれらのエアロゲルを用いることができる。また、断熱材としては、パーライト、ガラス繊維、シリカ粉末及び硬質ウレタンフォーム及びこれらのエアロゲルから選択された組み合わせを用いることができる。このような断熱材は、軽量であり、かつ熱伝導率が小さいため、第2断熱層2bの断熱性能を高めることができる。
(4)上記実施形態では、燃料としてLNGを貯蔵するPCLNGタンクを例に挙げて説明したが、貯蔵する燃料としてはLNGに限定されず、例えばLPG(Liquefied Petroleum Gas:液化石油ガス)等の燃料を貯蔵することもできる。
(5)上記実施形態では、PC防液堤5がPCLNGタンクTに一体に形成されている。つまり、内槽1、断熱層2、冷熱抵抗緩和材3及び外槽4が一体となって側壁を構成しており、この側壁の外側がPC防液堤5に密着するように覆われている。しかし、PC防液堤5は、内槽1、断熱層2、冷熱抵抗緩和材3及び外槽4が一体の側壁とは離隔した状態で、周囲に形成されていてもよい。
(6)上記実施形態では、タンク底部Tdでは、パーライトコンクリートで形成されている基礎体6の上部に、タンク側壁部Tsと同様に、内槽1、断熱層2及び外槽4が内方側から外方側に向けて備えるように構成されている。しかし、タンク底部Tdでは、内槽1、断熱層2及び外槽4に代えて、パーライトコンクリートを用いてもよい。つまり、タンク底部Tdでは、基礎体6及びその上部もパーライトコンクリートで形成されていてもよい。
(7)上記実施形態では、タンク側壁部Tsには冷熱抵抗緩和材3が設けられているが、冷熱抵抗緩和材3を省略してもよい。
(8)上記実施形態では、断熱層2にグラスウールを用いた第1断熱層2aを設けている。しかし、第1断熱層2aは省略することも可能である。
(9)上記実施形態のアルゴンガス供給源15としては、アルゴンガスを貯留したアルゴンガスタンクであってもよいし、アルゴンガスを封入したアルゴンガスボンベであってもよい。また、アルゴンガス供給源15として、アルゴンガスタンク及びアルゴンガスボンベを併用してもよい。
なお上述の実施形態(他の実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
1 :内槽
2 :断熱層
2a :第1断熱層
2b :第2断熱層(断熱層)
4 :外槽
Ar :アルゴンガス
P :パーライト(断熱材)
T :PCLNGタンク(液貯蔵タンク)

Claims (4)

  1. タンク側壁部を備える液貯蔵タンクであって、
    前記タンク側壁部では、燃料と接する内槽、断熱層及び外槽が内方側から外方側に向けて配置されており、
    前記断熱層は、断熱材と、アルゴンガスとを含む、液貯蔵タンク。
  2. 前記断熱層はさらに窒素ガスを含む、請求項1に記載の液貯蔵タンク。
  3. 前記断熱層に前記アルゴンガスを供給するアルゴンガス供給源をさらに含む、請求項1又は2に記載の液貯蔵タンク。
  4. 前記断熱材は、パーライト、ガラス繊維、シリカ粉末及び硬質ウレタンフォーム及びこれらのエアロゲルから選択される少なくとも一つである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の液貯蔵タンク。
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