JP2019141379A - パンツ型吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】部位に応じて保温性が調整され、季節を問わず爽快な着用感を有する吸収性物品を提供する。【解決手段】パンツ型吸収性物品であって、外装体の保温性は、下腹領域及び臀部領域よりも胴回り領域のほうが高く、股下領域よりも下腹領域及び臀部領域のほうが高く、胴回り領域は、不織布に伸縮性弾性部材が挟持された積層体であり、積層体を伸長したときの保温性が、50%以上70%未満であり、下腹領域及び臀部領域は、不織布と、伸縮性フィルムとを一体化した複合伸縮シートで構成され、複合伸縮シートを伸長したときの保温性が、40%以上60%未満であり、股下領域は、不織布から構成され、非伸長状態における保温性が、10%以上40%未満であり、内装パッドは、下腹領域及び臀部領域から股下領域にわたって、外装体の身体側面に接合されている、パンツ型吸収性物品。【選択図】図1

Description

本発明は、効果的に蒸れが防止されるとともに、着用感の良好なパンツ型吸収性物品に関する。
一般的に、紙おむつには、乳幼児用紙おむつと、大人用紙おむつが存在する。このうち、乳幼児用紙おむつは、乳幼児が単独で排泄行動をとれる年齢になるまで、補助的に、乳幼児に着用させるものであり、テープ止めタイプとパンツタイプ(パンツ型)の紙おむつが存在する。一方、大人用紙おむつには、テープ止めタイプ、尿取りパッド、パンツタイプ等が存在し、これらの紙おむつは着用対象者の排泄における介護の必要度に応じて適宜選択されて使用される。
これらの吸収性物品は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、両シートの間に配置された吸収体と、で構成されている。このような構成を採用することにより、尿等の体液は、吸収性物品のトップシートを透過して吸収体に吸収され、バックシートにより外部へ漏れないようになっている。
パンツ型の吸収性物品は、内装パッドと、内装パッドのバックシート側に積層された外装体とを有し、下着と同様の感覚で着用者に穿かせて着用するものである。パンツ型の吸収性物品は、排泄物の漏れ等を防止するため、着用時に吸収性物品の身体側面と、着用者の肌に囲まれる空間が略密閉された状態となっているので、着用者は、特に下腹部や股間部において、暑さや蒸れを感じることが多い。
パンツ型吸収性物品の暑さや蒸れの問題に対処することを目的とした発明としては、例えば、特許文献1に、トップシートと、バックシートと、吸収体とを備え、吸収体は、冷却層を有し、この冷却層は、繊維集合体により形成されるとともに、排泄液との接触により排泄液を冷却する冷却物質を含有していることを特徴とするパンツ型吸収性物品が開示されている。
特開2009−247644号公報
しかしながら、吸収性物品については、夏場等、季節によっては、一部の部位については高い保温性を維持し、一部の部位については保温性を低くすることが好ましい場合もあるが、特許文献1の発明については、一部領域のみを冷却することに主眼を置いた発明であり、一部の部位について保温性を高めることを目的とした発明ではない。したがって、本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、部位に応じて保温性が調整され、季節を問わず爽快な着用感を有する吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意研究を行った。その結果、腰回り領域、胴回り領域、下腹領域及び臀部領域、股下領域の各領域において、パンツ型吸収性物品の外装体の保温性を調整することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
(1)液透過性のトップシート、液不透過性のバックシート、並びにトップシート及びバックシートの間に挟まれる吸収体を有する内装パッドと、内装パッドのバックシート側に積層され、不織布及び伸縮性材料を積層して形成された外装体と、からなるパンツ型吸収性物品であって、前記外装体は、着用者の腰部から股間部に向かって、腰回り領域、胴回り領域、下腹領域又は臀部領域、股下領域からなり、前記外装体の保温性は、下腹領域及び臀部領域よりも胴回り領域のほうが高く、股下領域よりも下腹領域及び臀部領域のほうが高く、前記胴回り領域は、2層の不織布に伸縮性弾性部材が挟持された積層体であり、前記積層体を伸縮方向に182%伸長したときの保温性が、50%以上70%未満であり、前記下腹領域及び前記臀部領域は、少なくとも2層の不織布と、その間に挟持される伸縮性フィルムとを熱融着又は超音波接着により一体化した複合伸縮シートで構成され、前記複合伸縮シートを伸縮方向に182%伸長したときの保温性が、40%以上60%未満であり、前記股下領域は、1層又は2層の不織布から構成され、非伸長状態における保温性が、10%以上40%未満であり、前記内装パッドは、前記下腹領域及び前記臀部領域から前記股下領域にわたって、前記外装体の身体側面に接合されている、パンツ型吸収性物品。
(2)前記胴回り領域は、前側胴回り領域と、後側胴回り領域とからなり、前記前側胴回り領域の面積は、前記後側胴回り領域の面積より小さく、前記前側胴回り領域に設けられる伸縮性弾性部材の数は、前記後側胴回り領域に設けられる伸縮性弾性部材の数よりも少ない、(1)に記載のパンツ型吸収性物品。
(3)前記下腹領域及び前記臀部領域の複合伸縮シートを構成する伸縮性フィルムは、平面視において複数の開口を有する、(1)又は(2)に記載のパンツ型吸収性物品。
(4)前記開口は、伸縮性フィルムの伸長方向に沿って、0.1mm以上0.3mm以下の短辺と、前記伸縮方向と直交する方向に沿って、0.3mm以上0.7mm以下の長辺と、を有し、隣接する前記開口同士は、前記伸縮方向に沿って、0.5mm以上1.0mm以下離間するとともに、前記伸縮方向と直交する方向に沿って、0.3mm以上0.7mm以下離間している、(3)に記載のパンツ型吸収性物品。
(5)前記複合伸縮シートは、非伸長状態において、JIS L 1096−A(フラジール法)に準拠して測定される、20cm/cm・秒以上の通気度を有する、(1)から(4)のいずれかに記載のパンツ型吸収性物品。
(6)前記複合伸縮シートは、伸縮方向に150%伸長したときの、JIS L 1096−A(フラジール法)に準拠して測定される、50cm/cm・秒以上の通気度を有する、(1)から(5)のいずれかに記載のパンツ型吸収性物品。
本発明のパンツ型吸収性物品は、腰回り領域、胴回り領域、下腹領域及び臀部領域、股下領域の各領域において、異なる保温性能を有する素材を使用しているので、股下領域の蒸れ等を効果的に防止しつつも、下腹領域及び臀部領域や胴回り領域の保温性を十分に保持し、季節を問わずパンツ型吸収性物品の着用感を良好に維持することができる。
本発明のパンツ型吸収性物品の平面展開図である。 本発明のパンツ型吸収性物品の斜視図である。
<パンツ型吸収性物品>
図1は、本発明のパンツ型吸収性物品1の平面展開図であり、図2は、本発明のパンツ型吸収性物品1の斜視図である。本発明のパンツ型吸収性物品1は、内装パッド2と、内装パッド2のバックシート側に積層して形成された外装体3と、からなるものである。
[内装パッド]
内装パッド2は、液透過性のトップシートと、液透過性のバックシートと、トップシート及びバックシートの間に挟まれる吸収体と、を有し、この内装パッド2は、後述する下腹領域63及び臀部領域73から股下領域8にわたって、後述する外装体3の身体側面に接合されている。
(トップシート)
トップシートは、体液の吸収体への移動を可能とするような液透過性を備えた基材から形成すればよく、例えば、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布等の不織布、サーマルボンド不織布/スパンボンド不織布を積層した複合不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ポリエチレンフォーム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム、あるいは、これらを積層した複合シートといった材料から形成される。また、トップシートには、液透過性を向上させるために、表面にエンボス加工や穿孔加工を施してもよい。これらのエンボス加工や穿孔加工を施すための方法としては、公知の方法を制限なく実施することができる。また、肌への刺激を低減させるため、トップシートには、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を含有させてもよい。さらに、強度及び加工性の点から、トップシートの坪量は、18g/m以上40g/m以下であることが好ましい。トップシートの形状としては特に制限はないが、漏れがないように体液を吸収体へと誘導するために必要とされる、吸収体を覆う形状であればよい。
(バックシート)
バックシートは、吸収体が保持する体液が衣類を濡らさないような液不透過性を備えた基材を用いて形成すればよく、樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布とを積層した複合シートといった材料から形成される。複合シートに用いられる不織布としては、製法を特に限定せず、例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、あるいは、スパンボンド不織布/メルトブロー不織布、スパンボンド不織布/メルトブロー不織布/スパンボンド不織布を積層した複合不織布及びこれらの複合材料が挙げられる。また、樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの複合フィルム等が挙げられる。さらに、強度及び加工性の点から、バックシートの坪量は、15g/m以上40g/m以下であることが好ましい。また、装着時の蒸れを防止するため、バックシートは、通気性を持たせることが好ましい。バックシートに通気性を備えさせるためには、例えば、基材の樹脂フィルムにフィラーを配合したり、バックシートにエンボス加工を施したりすればよい。なお、フィラーとしては炭酸カルシウムを挙げることができ、その配合方法は、公知の方法を制限なく行うことができる。
(吸収体)
吸収体は、基材としての吸収性繊維と、高吸水性ポリマー(SAP)と、を含有することが好ましい。吸収性繊維は、一般に生理用ナプキンやおむつ、尿取りパッド等の吸収性物品に使用されるものであれば特に制限はなく、例えば、フラッフパルプ、コットン、レーヨン、アセテート、ティシュ、吸収紙、親水性不織布等を挙げることができる。これらの中でも、吸収性の観点から、フラッフパルプを使用することが好ましい。フラッフパルプとしては、木材パルプ、合成繊維、ポリマー繊維、非木材パルプ等を綿状に解繊したものを挙げることができる。吸収体の吸収性繊維は、吸収性能及び肌触りを損なわないよう、100g/m以上800g/m以下の坪量とすることが好ましい。
吸収体の高吸水性ポリマーとしては、体液を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸ナトリウム系、ポリアスパラギン酸塩系、(デンプン−アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸ナトリウム系が好ましい。吸収体のSAP量は、吸収性能及び肌触りを損なわないよう、50g/m以上500g/m以下の坪量とすることが好ましく、15質量%以上50質量%以下の含有量とすることが好ましい。
吸収体において、吸収性繊維及びSAPの形態は、吸収性繊維中にSAP粒子を混合して形成したもの、あるいは、親水性基材間にSAP粒子を固着したSAPシートとしたものであることが好ましい。また、SAP粒子の漏洩防止や吸収体の形状の安定化の目的から、吸収体をキャリアシートに包むことが好ましい。キャリアシートの基材としては親水性を有するものであればよく、ティシュ、吸収紙、エアレイド不織布等の親水性不織布を挙げることができる。キャリアシートを複数備える場合は、キャリアシートの基材は同一のものであっても異なるものであってもよい。
[外装体]
外装体3は、内装パッド2のバックシート側に積層され、不織布及び伸縮性材料を積層して形成されたものである。外装体3は、股下領域8を中心として、前側部6と後側部7とが配置されている。そして、外装体3は、前側部6と後側部7とが重なり合うように、股下領域8で二つ折りにされ、前側部6の両側縁部と後側部7の両側縁部とが互いに重なり合って、接合部を形成するサイドシール部9で接続されている。これにより、外装体3は、パンツ型吸収性物品1を、伸縮性のウエスト開口部4と、一対の脚開口部5とを有する着脱可能なパンツ状に構成する。そして、パンツ型吸収性物品1を着用すると、前側部6が着用者の前側で、前側腰部、前側胴回り部、下腹部、及び股間部を覆い、後側部7が着用者の背側で、後側腰部、後側胴回り部、臀部、及び股間部を、股下領域8が着用者の股間部を覆うようになっている。外装体3のウエスト開口部4の前側には、前側腰回り領域61が位置し、後側には、後側腰回り領域71が位置しており、着用者の前側腰部から、股間部を中継して、後側腰部に向かうにつれて、前側腰回り領域61、前側胴回り領域62、下腹領域63、股下領域8、臀部領域73、後側胴回り領域72、後側腰回り領域71の順に配置されており、前側腰回り領域61及び後側腰回り領域71、前側胴回り領域62及び後側胴回り領域72、下腹領域63及び臀部領域73が、それぞれ対応関係にあって、互いに対向している。前側腰回り領域61、前側胴回り領域62、下腹領域63、股下領域8、臀部領域73、後側胴回り領域72、及び後側腰回り領域71は、それぞれ、互いに隣接する領域の積層体と、熱融着又は超音波接着等の手段により、一体化されていることが好ましい。
(保温性)
外装体3の保温性は、下腹領域63及び臀部領域73よりも、前側胴回り領域62及び後側胴回り領域72のほうが高く、股下領域8よりも、下腹領域63及び臀部領域73のほうが高くなっている。外装体3の保温性を、上記のように調整することにより、暑さや蒸れを生じやすい股間部を冷却しやすくするとともに、保温の必要な腰部や胴回り部を保温することにより、パンツ型吸収性物品1の着用感を向上させることができる。
本明細書において、保温性の評価は、熱流量測定試験機、例えば、カトーテック株式会社製の「KEF−F7サーモラボ」を使用して測定することができる。より具体的には、一定温度(室温+10℃;例えば、30℃)に設定した熱板に試料をセットして、空気(例えば、20℃)と接触させ、試料に一定速度の風を吹き付け、このときに試料を介して損失した熱量を求めて、保温性(%)を測定すればよい。
(前側腰回り領域、後側腰回り領域)
前側腰回り領域61及び後側腰回り領域71は、外装体3のウエスト開口部4に位置するものである。前側腰回り領域61及び後側腰回り領域71の構造については、特に限定されるものではないが、通常、2層に重ねられた不織布の間に、伸縮性弾性部材が挟持された構造を有する。前側腰回り領域61及び後側腰回り領域71の形成に用いられる不織布としては、特に限定されるものではないが、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布等の不織布であって、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂からなる不織布を用いることができる。これらの不織布を用いる場合、その坪量は、18g/m以上40g/m以下とすればよい。伸縮性弾性部材としては、例えば、ポリウレタン製糸ゴム等の糸ゴムを用いればよい。
(前側胴回り領域、後側胴回り領域)
前側胴回り領域62及び後側胴回り領域72は、2層の不織布に伸縮性弾性部材が挟持された積層体であり、この積層体を伸縮方向に182%伸長したときの保温性は、50%以上70%以下であって、より好ましくは、50%以上60%以下である。ここで、前側胴回り領域62及び後側胴回り領域72に用いられる不織布としては、特に限定されるものではないが、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布等の不織布であって、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂からなる不織布を用いることができる。これらの不織布を用いる場合、その坪量は、10g/m以上25g/m以下とすればよく、15g/m以上25g/m以下とすることがより好ましい。また、伸縮性弾性部材としては、ポリウレタン製糸ゴム等の糸ゴムを用いることができる。
胴回り領域を構成する前側胴回り領域62と後側胴回り領域72とは、前側胴回り領域62の面積が、後側胴回り領域72の面積よりも小さくなるように構成されており、前側胴回り領域62に設けられる伸縮性弾性部材の数も、後側胴回り領域72に用いられる伸縮性弾性部材の数よりも少なくなっている。前側胴回り領域62の面積は、15,000mm以上60,000mm以下であることが好ましく、20,000mm以上40,000mm以下であることがより好ましい。後側胴回り領域72の面積は、30,000mm以上100,000mm以下であることが好ましく、50,000mm以上80,000mm以下であることがより好ましい。伸縮性弾性部材の数についても、前側胴回り領域62については、3mm以上10mm以下の間隔で、3本以上15本以下であることが好ましく、後側胴回り領域72については、3mm以上10mm以下の間隔で、6本以上20本以下であることが好ましい。
(下腹領域、臀部領域)
下腹領域63及び臀部領域73は、少なくとも2層の不織布と、その間に挟持される伸縮性フィルムとを熱融着又は超音波接着により一体化した複合伸縮シートから構成され、この複合伸縮シートを伸縮方向に182%伸長したときの保温性は、40%以上60%未満であって、より好ましくは、40%以上50%以下である。ここで、下腹領域63及び臀部領域73に用いられる不織布としては、特に限定されるものではないが、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布等の不織布であって、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂からなる不織布を用いることができる。これらの不織布を用いる場合、その坪量は、10g/m以上25g/m以下とすればよく、15g/m以上20g/m以下とすることがより好ましい。なお、臀部領域73には、臀部領域伸縮性弾性部材731が備えられ、これによりパンツ型吸収性物品1の着用者へのフィット性を向上できるようになっていてもよい。
(通気性)
この複合伸縮シートは、非伸長状態において、JIS L 1096−A(フラジール法)に準拠して測定される、20cm/cm・秒以上の通気度を有することが好ましく、30cm/cm・秒以上100cm/cm・秒以下の通気度を有することがより好ましい。また、上記複合伸縮シートは、伸縮方向に150%伸長したときの、JIS L 1096−A(フラジール法)に準拠して測定される、50cm/cm・秒以上の通気度を有することが好ましく、70cm/cm・秒以上200cm/cm・秒以下の通気度を有することが好ましい。複合伸縮シートの通気度が上記の範囲内のものであることにより、下腹領域63及び臀部領域73の通気性と保温性を適度に両立させ、蒸れを効果的に防止しつつも、着用感の良好なパンツ型吸収性物品を提供することができる。
(伸縮性フィルム)
下腹領域63及び臀部領域73に用いられる伸縮性フィルムは、伸縮性を備えたものであればよく、例えば、ポリエステル系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂等から形成されたフィルムが挙げられる。なかでも、コスト及び伸縮性能の観点から、ポリウレタン系樹脂フィルムが好ましい。伸縮性フィルムは、平面視において複数の開口を有していることが好ましい。開口の形状は、正方形、長方形、円形、楕円形、並びに三角形及び五角形等の多角形とすることができるが、正方形及び長方形等の矩形であることが好ましい。この開口は、伸縮性フィルムの伸長方向に沿って、0.1mm以上0.3mm以下の短辺と、この伸縮方向と直交する方向に沿って、0.3mm以上0.7以下の長辺とを有することが好ましく、隣接する開口同士は、伸縮方向に沿って、0.5mm以上1.0mm以下離間するともに、伸縮方向と直交する方向に沿って、0.3mm以上0.7mm以下離間していることが好ましい。伸縮性フィルムの開口率は、7%以上14%以下であることが好ましい。開口の寸法や伸縮性フィルムの開口率を、上記のとおりに調整することにより、伸縮性フィルムの強度と、通気性とを適度に両立することができる。
(股下領域)
股下領域8は、1層又は2層の不織布から構成され、非伸長状態における保温性が、10%以上40%未満であり、好ましくは、20%以上40%以下である。股下領域8に用いられる不織布としては、特に限定されるものではないが、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布等の不織布であって、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂からなる不織布を用いることができる。これらの不織布を用いる場合、その坪量は、10g/m以上25g/m以下とすればよく、15g/m以上20g/m以下とすることがより好ましい。なお、股下領域8の両端部においては、脚開口部5の着用者への密着性を高めるため、股下サイド伸縮性弾性部材81を備えていてもよく、これが股下領域8の不織布と共に、レッグギャザーを構成してもよい。
以下、実施例を挙げて、本発明について詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1>
坪量18g/mの2層のポリプロピレン製スパンボンド不織布と、1,240dtexのポリウレタン製糸ゴムを用いて、前側腰回り領域及び後側腰回り領域を形成した。
坪量18g/mの2層のポリプロピレン製スパンボンド不織布の層間に、640dtexのポリウレタン製糸ゴムを、7mm間隔で前側に5本、後側に13本の合計18本配置し、ホットメルト接着剤を介して接着した。これを胴回り領域の積層体に構成したが、前側胴回り領域の寸法は、幅560mm、長さ50mm、面積28,000mmであり、後側胴回り領域の寸法は、幅560mm、長さ95mm、面積53,200mmであった。
2層の各15g/mポリプロピレン製スパンボンド不織布の間に、開口率11.4%で伸縮方向の寸法0.15mm、伸縮方向と直交する方向の寸法0.36mmの開口を、伸縮方向に0.52mm、伸縮方向と直交する方向に0.35mm離間させて設けた厚み20μmのウレタンフィルムを250%伸長状態で積層し、伸縮方向と直交する方向に線状に延びるパターンで全領域にわたって超音波接着することで複合伸縮シートを形成した。これを、下腹領域と臀部領域の複合伸縮シートに構成したが、下腹領域の寸法は、幅560mm、長さ150mm、面積84,000mmであり、臀部領域の寸法は、幅560mm、長さ135m、面積75,600mmであった。この複合伸縮シートの、JIS L 1096−A(フラジール法)に準拠して測定される通気性は、非伸縮状態で43.2cm/cm・秒、150%伸縮状態で89.4cm/cm・秒であった。
股下領域には、17g/mのポリプロピレン不織布を単層で用いた。
前側腰回り領域、前側胴回り領域、下腹領域、股下領域、臀部領域、後側胴回り領域、後側腰回り領域の積層体を、超音波シールおよびホットメルトにより一体化して、外装体に構成し、これを、別途製造した内装パッドと積層して、パンツ型吸収性物品を製造した。
<比較例1>
下腹領域及び臀部領域の伸縮性複合シートを用いず、前側胴回り領域及び下腹領域、並びに後側胴回り領域及び臀部領域を、それぞれ一体として、前側胴回り領域及び後側胴回り領域に用いた積層体を用いた点以外は、実施例1と同様にして、パンツ型吸収性物品を製造した。なお、ポリウレタン製糸ゴムは、7mm間隔で前側に14本、後側に14本の合計28本配置した。
<比較例2>
下腹領域及び臀部領域の伸縮性複合シートを用いず、18g/mの2層のポリプロピレン製スパンボンド不織布を積層して用いた点以外は、実施例1と同様にして、パンツ型吸収性物品を製造した。
<評価>
前側胴回り領域及び後側胴回り領域、下腹領域及び臀部領域、股下領域の保温性を、本明細書に記載の方法により測定するとともに、得られたパンツ型吸収性物品を20名のモニターに着用してもらい、蒸れ感、フィット感、快適性について、官能評価を行った。官能評価については、いずれの評価も、「よい」と「悪い」の二択で調査を行い、以下の基準により評価した。
〇:「よい」が12人以上20人以下のとき
△:「よい」が5人以上11人以下のとき
×:「よい」がいないか、1人以上4人以下のとき
結果を以下の表1に示す。
表1より明らかなように、胴回り領域、下腹領域及び臀部領域、並びに股下領域の保温性を調整することにより、蒸れ感、フィット感、快適性が両立されたパンツ型吸収性物品を提供することができた。
1 パンツ型吸収性物品
2 内装パッド
3 外装体
4 ウエスト開口部
5 脚開口部
6 前側部
61 前側腰回り領域
62 前側胴回り領域
63 下腹領域
7 後側部
71 後側腰回り領域
72 後側胴回り領域
73 臀部領域
731 臀部領域伸縮性弾性部材
8 股下領域
81 股下サイド伸縮性弾性部材
9 サイドシール部
本明細書において、保温性の評価は、熱流量測定試験機、例えば、カトーテック株式会社製の「KE−F7サーモラボ」を使用して測定することができる。より具体的には、一定温度(室温+10℃;例えば、30℃)に設定した熱板に試料をセットして、空気(例えば、20℃)と接触させ、試料に一定速度の風を吹き付け、このときに試料を介して損失した熱量を求めて、保温性(%)を測定すればよい。

Claims (6)

  1. 液透過性のトップシート、液不透過性のバックシート、並びにトップシート及びバックシートの間に挟まれる吸収体を有する内装パッドと、
    内装パッドのバックシート側に積層され、不織布及び伸縮性材料を積層して形成された外装体と、からなるパンツ型吸収性物品であって、
    前記外装体は、着用者の腰部から股間部に向かって、腰回り領域、胴回り領域、下腹領域又は臀部領域、股下領域からなり、
    前記外装体の保温性は、下腹領域及び臀部領域よりも胴回り領域のほうが高く、股下領域よりも下腹領域及び臀部領域のほうが高く、
    前記胴回り領域は、2層の不織布に伸縮性弾性部材が挟持された積層体であり、前記積層体を伸縮方向に182%伸長したときの保温性が、50%以上70%未満であり、
    前記下腹領域及び前記臀部領域は、少なくとも2層の不織布と、その間に挟持される伸縮性フィルムとを熱融着又は超音波接着により一体化した複合伸縮シートで構成され、前記複合伸縮シートを伸縮方向に182%伸長したときの保温性が、40%以上60%未満であり、
    前記股下領域は、1層又は2層の不織布から構成され、非伸長状態における保温性が、10%以上40%未満であり、
    前記内装パッドは、前記下腹領域及び前記臀部領域から前記股下領域にわたって、前記外装体の身体側面に接合されている、パンツ型吸収性物品。
  2. 前記胴回り領域は、前側胴回り領域と、後側胴回り領域とからなり、
    前記前側胴回り領域の面積は、前記後側胴回り領域の面積より小さく、前記前側胴回り領域に設けられる伸縮性弾性部材の数は、前記後側胴回り領域に設けられる伸縮性弾性部材の数よりも少ない、請求項1に記載のパンツ型吸収性物品。
  3. 前記下腹領域及び前記臀部領域の複合伸縮シートを構成する伸縮性フィルムは、平面視において複数の開口を有する、請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品。
  4. 前記開口は、伸縮性フィルムの伸長方向に沿って、0.1mm以上0.3mm以下の短辺と、前記伸縮方向と直交する方向に沿って、0.3mm以上0.7mm以下の長辺と、を有し、隣接する前記開口同士は、前記伸縮方向に沿って、0.5mm以上1.0mm以下離間するとともに、前記伸縮方向と直交する方向に沿って、0.3mm以上0.7mm以下離間している、請求項3に記載のパンツ型吸収性物品。
  5. 前記複合伸縮シートは、非伸長状態において、JIS L 1096−A(フラジール法)に準拠して測定される、20cm/cm・秒以上の通気度を有する、請求項1から4のいずれかに記載のパンツ型吸収性物品。
  6. 前記複合伸縮シートは、伸縮方向に150%伸長したときの、JIS L 1096−A(フラジール法)に準拠して測定される、50cm/cm・秒以上の通気度を有する、請求項1から5のいずれかに記載のパンツ型吸収性物品。
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