しかしながら、上記に示した指導計画管理装置等を使用する場合、下記に掲げる不具合を生じることがあった。すなわち、特許文献1に開示された指導計画管理装置の場合、作成担当者自らが必要な情報の大部分を入力し、表形式の年間指導計画表として作成する必要があり、各種情報等の入力などの作業に依然として多くの時間を要することがあった。そのため、作成担当者の作業負担の軽減効果は十分なものではなかった。
特に、特許文献1の場合、種々の情報を専用の入力画面(設定画面)から入力し、それらをまとめたものを最終的に表形式として表示するものであり、情報の入力作業の段階では表形式の状態を表示することができなかった。すなわち、年間指導計画表(以下、単に「計画表」と称する場合がある。)の状態で、編集内容を直接入力したり、入力結果を確認したりすることができなかった。情報の入力等の編集作業と表形式の確認作業とを別画面で行うため、作成担当者は視覚を通じた直感的な操作で編集作業を行うことができず、年間指導計画表の作成作業を効率的に行うことができなかった。
加えて、従来において作成される年間指導計画表は、1時限(「1コマ」或いは「1授業単位」)を表示単位の基準とし、1時限当たりの表示幅を各教科において共通化した状態で、それぞれの教科についての一年間の標準時数を縦方向または横方向に複数の学習単元を積み重ねるようにして作成されるものがほとんどであった。例えば、国語や算数等の各教科を縦方向(縦軸)に配置し、更に当該教科に該当する標準時数に相当する授業時間数を共通化した表示幅で、横方向(横軸≒時間数)に沿って徐々に積み上げながら複数の学習単元を表示することが行われている。
ここで、学習指導要領によって規定された一年間の標準時数は、国語、算数、理科、及び社会等の各教科においてそれぞれ異なっている。また、履修学年においても各教科の標準時数が異なっている。例えば、一年間の標準時数が最も多い国語は、上記年間指導計画表では、横軸(時間数)に沿って大きく延びて表示される。一方、標準時数の比較的少ない体育や図工等は、国語の1/3〜1/2程度の長さで表示されることになる。
その結果、標準時数の異なる複数の教科をまとめて、一覧表形式として年間指導計画表を表示しようとした場合、横軸方向への延び(長さ)が大きく異なるため、一覧表形式としてはバランスが崩れ、見難くなった。そのため、反って年間指導計画の全体像を把握し難くなる。そこで、一般的には、各教科毎に年間指導計画表を作成することが多く、複数の教科の年間指導計画を教科横断的に把握し、全体像を認識することができなかった。例えば、同一の期間(例えば、6月第2週から6月第4週の間)において、他の教科がどのような学習単元の内容を履修しているかを容易に把握することができなかった。
作成される年間指導計画表は、前述した通り、月間指導計画表或いは週間指導計画表の元となるものであり、一般的には教科書に含まれる学習単元の名称(単元名)等の基本的な情報のみが表示されていること多かった。しかしながら、各教科においては、個々の学習単元を履修する上で、児童生徒にどのような学習目的をもって、或いは履修を通じてどのような力や知識を習得してもらいたか等の学習目的や学習目標(=属性)を設定することがある。
そのため、従来の年間指導計画表の場合、上記に示した学習単元に対する目標や目的等の属性に関する情報を含めた表示がなされず、同時期において各教科毎に異なる属性が設定される可能性があった。或いは、同一または類似の属性が同一教科において学習時期を離れて設定されることがあった。
同時期において、同じような属性が設定されている場合、児童生徒は、複数の教科における学習経験によって当該学習目的等の理解を容易に進めることができる。すなわち、学習目的等の達成や高い学習効果を得ることができる可能性があった。しかしながら、これまでの年間指導計画表の場合、このような学習目的等の属性の実施時期に対する配慮がなされず、或いは年間指導計画表から視覚を通じて認識できなかったため、児童生徒の学習理解を十分に進めることができない場合があった。その結果、学習指導要領において求められる児童生徒の資質や能力の向上が十分にできず、効率的な学習指導ができないことがあった。更に、進捗状況を確認するための画面が独立しているため、年間指導計画の見直しに役立てることができなかった。また、進捗状況の多くは、百分率等の数字で表されるため、視覚を通じて直感的に認識することが難しい場合があった。
そこで、本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、教頭や学年主任等の作成担当者による年間指導計画の立案及び年間指導計画表の作成に係る作業負担の軽減化を図るとともに、複数の教科を一覧表形式でまとめることにより、各教科についての学習内容を横断的に把握することで、同一履修時期における学習内容を横断的に把握することが可能な年間指導計画表の作成を可能とする計画表作成システム及び計画表作成プログラムを提供することを第一の課題とするものである。
加えて、年間指導計画に表示される学習単元について、学習目的等を示す属性を付与することで、当該属性に基づく学習単元の識別が容易となり、複数の教科の単元のうち、共通の属性を持つ単元を同時期に実施するよう組み替えることができる、学習効果を高める効果的な学習指導の運営を可能とするための年間指導計画表の作成をする計画表作成システム及び計画表作成プログラムを提供することを第二の課題とするものである。
本発明によれば、下記に掲げる計画表作成システム、及び計画表作成プログラムが提供される。
[1] 横軸または縦軸のいずれか一方に一年間に相当する時間軸を配し、かつ、前記横軸または前記縦軸の残余の一方に、一または複数の教科の名称を配した年間指導計画表を作成するための年間指導計画表作成システムであって、前記年間指導計画表を作成するための作成用端末は、前記教科において一年間で実施する授業時間の総数である標準時数に係る標準時数データ、前記教科の履修内容を示す学習単元の名称及び前記学習単元の履修順序に係る学習単元データ、前記学習単元データと連係し、前記学習単元毎に必要な必要履修時間数を予め割り当てた必要履修時間数データをそれぞれ記憶する計画表情報記憶手段と、前記計画表情報記憶手段から前記教科に対応する前記学習単元データ及び前記必要履修時間数データを読み込むデータ読み込み手段と、読み込んだ前記学習単元データ及び前記必要履修時間数データに基づいて、前記時間軸及び前記教科の名称の交差する表示領域に、複数の前記学習単元を前記履修順序に沿って隙間なく配置し、前記年間指導計画表を作成する計画表作成手段と、作成された前記年間指導計画表を表示する計画表表示制御手段とを主に具備し、前記作成用端末は、前記計画表情報記憶手段に記憶された前記標準時数データに基づいて、一年間に相当する前記時間軸の全表示幅を、前記教科の前記標準時数で除した、一授業時間当たりの教科表示幅を前記教科毎に算出する教科表示幅算出手段を更に具備し、前記計画表表示制御手段は、前記年間指導計画表に示される複数の前記学習単元を、前記教科表示幅算出手段で算出された前記教科表示幅に前記必要履修時間数を乗じた単元表示幅で表示する年間指導計画表作成システム。
[2] 前記作成用端末は、前記年間指導計画表における前記教科の全ての前記学習単元における前記必要履修時間数を合計した合計授業時間数を算出する合計時間数算出手段と、算出された前記合計授業時間数と予め規定された前記標準時数とを対比し、前記標準時数との過不足を判定する過不足判定手段と、前記過不足判定手段に基づいて前記標準時数との間で過不足があると判定されると、その旨を報知する報知手段とを具備する前記[1]に記載の年間指導計画表作成システム。
[3] 前記計画表情報記憶手段は、前記学習単元データを含み、前記教科で採択される複数の教科書発行会社毎の教科書データを更に記憶し、前記データ読み込み手段は、前記教科書データと前記教科書データに含まれる前記学習単元データと連係した前記必要履修時間数データを読み込む前記[1]または[2]に記載の年間指導計画表作成システム。
[4] 前記作成用端末は、前記標準時数データ、前記学習単元データ、及び前記必要履修時間数データの少なくとも一つを、データ設定用ウインドウを介して入力または更新するデータ設定手段と、表示された前記年間指導計画表に配された前記学習単元の単元表示幅、前記学習単元の履修内容及び前記履修順序、及び前記必要履修時間数を編集ウインドウを介して直接編集し、変更する編集更新手段とを更に具備し、前記データ設定手段及び前記編集更新手段は、前記年間指導計画表、前記標準時数、前記学習単元データ、及び前記必要履修時間数データを双方向に入力、編集、及び更新可能な前記[1]〜[3]のいずれかに記載の年間指導計画表作成システム。
[5] 前記作成用端末は、実施不可能な前記学習単元データ及び前記必要履修時間数データの編集を規制する編集規制手段を更に具備する前記[1]〜[4]のいずれかに記載の年間指導計画表作成システム。
[6] 前記データ設定手段及び/または前記編集更新手段は、それぞれの前記学習単元に対する属性に係る属性データを前記学習単元データと関連付けて付与する属性付与手段を更に具備し、前記計画表表示制御手段は、付与された前記属性データに基づいて、前記年間指導計画表の前記学習単元に属性表示部を併せて表示する属性表示手段を更に具備する前記[4]または[5]に記載の年間指導計画表作成システム。
[7] 前記作成用端末は、前記属性表示手段によって表示された同一の前記属性表示部を含む前記学習単元の履修時期が、同一教科内、或いは複数の教科間で離間している場合、前記学習単元の履修時期を互いに近接させるように推奨する履修時期推奨手段を更に具備する前記[6]に記載の年間指導計画表作成システム。
[8] 前記作成用端末は、前記教科毎に実施済の授業時数に係る実施時数データの入力を受け付ける実施時数データ入力受付手段を更に具備し、前記計画表表示制御手段は、前記実施時数データに基づいて、前記教科毎の実施状況を前記年間指導計画表に重ねて表示する実施状況表示手段を更に具備する前記[1]〜[7]のいずれかに記載の年間指導計画表作成システム。
[9] 教科において一年間で実施する授業時間の総数である標準時数に係る標準時数データ、前記教科の履修内容を示す学習単元の名称及び前記学習単元の履修順序に係る学習単元データ、前記学習単元データと連係し、前記学習単元毎に必要な必要履修時間数を予め割り当てた必要履修時間数データをそれぞれ記憶する計画表情報記憶手段、前記計画表情報記憶手段から前記教科に対応する前記学習単元データ及び前記必要履修時間数データを読み込むデータ読み込み手段、読み込んだ前記学習単元データ及び前記必要履修時間数データに基づいて、横軸または縦軸のいずれか一方に一年間に相当する時間軸を配し、かつ、前記横軸または前記縦軸の残余の一方に、一または複数の前記教科の名称を配した年間指導計画表の前記時間軸及び前記教科の名称の交差する表示領域に、複数の前記学習単元を前記履修順序に沿って隙間なく配置し、前記年間指導計画表を作成する計画表作成手段、及び、作成された前記年間指導計画表を表示する計画表表示制御手段として前記年間指導計画表を作成するための作成用端末を主に機能させ、前記計画表情報記憶手段に記憶された前記標準時数データに基づいて、一年間に相当する前記時間軸の全表示幅を、前記教科の前記標準時数で除した、一授業時間当たりの教科表示幅を前記教科毎に算出する教科表示幅算出手段を更に具備し、前記年間指導計画表に示される複数の前記学習単元を、前記教科表示幅算出手段で算出された前記教科表示幅に前記必要履修時間数を乗じた単元表示幅で表示するように前記計画表表示制御手段として前記作成用端末を更に機能させる年間指導計画表作成プログラム。
[10] 前記年間指導計画表における前記教科の全ての前記学習単元における前記必要履修時間数を合計した合計授業時間数を算出する合計時間数算出手段、算出された前記合計授業時間数と予め規定された前記標準時数とを対比し、前記標準時数との過不足を判定する過不足判定手段、及び、前記過不足判定手段に基づいて前記標準時数との間で過不足があると判定されると、その旨を報知する報知手段として前記作成用端末を更に機能させる前記[9]に記載の年間指導計画表作成プログラム。
[11] 前記学習単元データを含み、前記教科で採択される複数の教科書発行会社毎の教科書データを更に記憶する前記計画表情報記憶手段、及び、前記教科書データと前記教科書データに含まれる前記学習単元データと連係した前記必要履修時間数データを読み込む前記データ読み込み手段として前記作成用端末を更に機能させる前記[9]または前記[10]に記載の年間指導計画表作成プログラム。
[12] 前記標準時数データ、前記学習単元データ、及び前記必要履修時間数データの少なくとも一つを、データ設定用ウインドウを介して入力または更新するデータ設定手段、及び、表示された前記年間指導計画表に配された前記学習単元の単元表示幅、前記学習単元の履修内容及び前記履修順序、及び前記必要履修時間数を、編集ウインドウを介して直接編集し、変更する編集更新手段として前記作成用端末を更に機能させ、前記年間指導計画表、前記標準時数、前記学習単元データ、及び前記必要履修時間数データを双方向に入力、編集、及び更新可能な前記データ設定手段及び前記編集更新手段として前記作成用端末を更に機能させる前記[9]〜[11]のいずれかに記載の年間指導計画表作成プログラム。
[13] 実施不可能な前記学習単元データ及び前記必要履修時間数データの編集を規制する編集規制手段として前記作成用端末を更に機能させる前記[9]〜[12]のいずれかに記載の年間指導計画表作成プログラム。
[14] それぞれの前記学習単元に対する属性に係る属性データを前記学習単元データと関連付けて付与する属性付与手段を有する前記データ設定手段及び/または前記編集更新手段として前記作成用端末を更に機能させ、付与された前記属性データに基づいて、前記年間指導計画表の前記学習単元に属性表示部を併せて表示する属性表示手段を有する前記計画表表示制御手段として、前記作成用端末を更に機能させる前記[12]または[13]に記載の年間指導計画表作成プログラム。
[15] 前記属性表示手段によって表示された同一の前記属性表示部を含む前記学習単元の履修時期が、同一教科内、或いは複数の教科間で離間している場合、前記学習単元の履修時期を互いに近接させるように推奨する履修時期推奨手段として前記作成用端末を機能させる前記[14]に記載の年間指導計画表作成プログラム。
[16] 前記教科毎に実施済の授業時数に係る実施時数データの入力を受け付ける実施時数データ入力受付手段を前記作成用端末に更に機能させ、前記実施時数データに基づいて、前記教科毎の実施状況を前記年間指導計画表に重ねて表示する実施状況表示手段を有する前記実施時数データとして、前記作成用端末を更に機能させる前記[9]〜[14]に記載の年間指導計画表作成プログラム。
本発明の計画表作成システム、及び計画表作成プログラムによれば、作成担当者による年間指導計画の作成の作業負担の軽減化を図ることができ、かつ、各教科毎の標準時数の過不足や整合性のチェックを簡易にすることができる。また、複数の教科をまとめた年間指導計画表を作成することができるため、各教科の学習単元の内容を横断的に把握することができ、学習単元に対する属性を付与することで、同一属性の学習単元を同一時期にまとめて実施する等の児童生徒が学習内容を理解しやすい効率的な学習指導が可能な年間指導計画表の作成が可能となる。
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態の計画表作成システム(年間指導計画表作成システムに相当)及び計画表作成プログラム(年間指導計画表作成プログラムに相当)について説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施形態に対して適宜変更、修正、改良等を加えるものであっても構わない。
本発明の一実施形態の計画表作成システム1は、図1〜図4に示すように、本発明の計画表作成プログラムPGがインストールされ、当該計画表作成プログラムPGを起動することで、年間指導計画表100の作成及び更新等の編集更新機能を始めとする各種処理機能を発揮する可能な作成用端末2を有して主に構成されている。
ここで、図1は、本実施形態の計画表作成システム1の概略構成、及び作成用端末2の機能的構成を示すブロック図であり、図2は作成される年間指導計画表100及び編集ウインドウ103の一例を示す説明図であり、図3は標準時数Sを設定するための標準時数設定用ウインドウ101の一例を示す説明図であり、図4は学習単元L及び学習単元Lに対応する必要履修時間数Nを設定するための学習単元・必要履修時間数設定用ウインドウ102の一例を示す説明図である。
作成用端末2は、その機能的構成として、計画表情報記憶手段10、データ読み込み手段20、計画表作成手段30、表示制御手段40(本発明の計画表表示制御手段に相当)を主に具備し、更にその他の機能的構成として、教科表示幅算出手段50、合計時間数算出手段60、過不足判定手段61、報知手段62、データ設定手段70、編集更新手段71、編集規制手段72、属性付与手段80、及び履修時期推奨手段83をそれぞれ具備している。
計画表情報記憶手段10(例えば、ハードディスクドライブ、或いはソリッドステートドライブ等の固定記憶手段)には、教材発行会社等によって頒布されたテストの得点集計機能、成績管理機能、通知表作成機能、及び時間割作成機能等の学習指導の現場において有益な複数の機能を備えた教育情報総合管理ソフトウェア(図示しない)がインストールされており、本実施形態の計画表作成プログラムPGによる計画表作成機能は、当該教育情報総合管理ソフトウェアの一機能として作成用端末2に搭載されるものである。教育情報総合管理ソフトウェアを起動させた状態で所定の操作(クリック操作等)を行うことにより、本発明の計画表作成プログラムPGを起動及び実行することができ、作成用端末2に計画表作成システム1としての機能を発揮させることができる。
教育情報総合管理ソフトウェアは、従来から周知のものであり、特に詳細な説明は省略するが、上記機能以外に月間指導計画表や週間指導計画表を作成するための月間または週間計画表作成機能が搭載されている場合がある。この場合、本実施形態の計画表作成システム1によって作成された年間指導計画表100に係る計画表データ104と、上記月間または週間の計画表データ(図示しない)とを連係して記憶するごとができる。これにより、一方のデータ(例えば、計画表データ104)が更新された際には、他方のデータ(例えば、月間の計画表データ)に当該更新内容を反映させることができる。
作成用端末2は、図1に示したような、所謂「スタンドアローン型」の端末に限定されるものではなく、例えば、インターネットまたは専用通信回線からなる通信ネットワークに接続され、当該通信ネットワークを介して種々の情報を相互に送受信可能とするものであっても構わない。これにより、後述する標準時数データ11や学習単元データ12等を最新の情報に更新することが容易となる。更に、計画表情報記憶手段10自体を、通信ネットワーク上に構築されたクラウドサーバーに設けたものであっても構わない。
ここで、本実施形態の計画表作成システム1において、使用する作成用端末2は、各小中学校において教職員が日常的に使用するデスクトップ型或いはノート型のパーソナルコンピュータを用いるものを想定している。しかしながら、作成用端末2は上記パーソナルコンピュータに限定されるものではなく、例えば、タブレット型端末等を使用するものであっても構わない。なお、パーソナルコンピュータ或いはタブレット型端末の構成については、既に周知であるため、ここでは詳細な説明は省略する。また、これらの作成用端末2を操作するキーボード、マウス、或いはタッチパネル等の操作入力機器(操作入力手段)に関しても周知のため、図1等においてその図示を省略している。
作成用端末2の機能的構成について、以下に詳述する。計画表情報記憶手段10は、学習指導要領に基づいて予め規定された各教科において一年間に実施する授業時間の総数である標準時数Sに係る標準時数データ11(図3参照)、教科の履修内容等を示す学習単元Lの単元名及び当該学習単元Lの基準となる履修順序に係る情報を含む学習単元データ12、及び学習単元データ12に含まれるそれぞれの学習単元Lの履修に最低限必要と考えられる必要履修時間数Nを予め学習単元L毎に割り当てた必要履修時間数データ13をそれぞれ記憶して構成されている(図4参照)。
更に、上記した教育情報総合管理ソフトウェア及びこれに含まれる計画表作成プログラムPG、計画表データ104、及びその他後述する各種データ等を記憶することができる。ここで、標準時数データ11は、例えば、図3に示すように、各月毎に授業時間数を割り当てたものであっても、或いは各教科に対応する一年間の標準時数Sのみをデータとして記憶するものであっても構わない。一方、学習単元データ12及び必要履修時間数データ13は、例えば、図4に示すように、当該学習単元Lを履修する月と関連づけて必要履修時間数Nをそれぞれ割り当てて記憶するものであっても構わない。
データ読み込み手段20は、マウスやキーボード等の操作入力手段の操作により、作成予定の年間指導計画表100に、各教科についての学習単元データ12及び必要履修時間数データ13等を上記計画表情報記憶手段10から読み込むものである。上記の通り、計画表情報記憶手段10には、予めそれぞれの教科についての学習単元データ12等が記憶されているため、年間指導計画表100の作成担当者は、作成予定の教科について学習単元データ12等を指定することで、年間指導計画表100への上記データの読み込みを簡易に行うことができ、それぞれの学習単元やその内容等を手作業で入力する必要がない。
すなわち、基本的な学習単元Lに係る情報が既にデータベースとして作成用端末2に記憶されているため、作成担当者は計画表情報記憶手段10から作成対象の年間指導計画表100に対応する学習単元データ12等を指定することで、基本的な年間指導計画表100の内容を呼び出すことができる。これにより、従来は主に手作業で行っていた情報の入力作業を大幅に簡略化することができ、作成担当者の作業負担を大きく軽減することができる。
なお、学習単元データ12及び必要履修時間数データ13は、各小学校で採択される教科書の内容に基づいて構成された教科書データ14に含めることができる。すなわち、データ読み込み手段20において、作成担当者は当該小学校等で採択した教科書の教科書発行会社の指定及び作成予定の学年(例えば、小学校1年等)を指定することで、年間指導計画表100の中に教科書の内容に沿った複数の学習単元Lを読み込むことができる。この場合、各学習単元Lの履修順序は、基本的に教科書の記載順序(登場順)に従っている。
これらの学習単元データ12や教科書データ14等を、クラウドサーバー上に設けられた計画表情報記憶手段10から通信ネットワークを介して直接読み込む、或いは当該学習単元データ12等を保管したデータサーバーから読み込むものであっても構わない。なお、上述した学習単元データ12、必要履修時間数データ13、及び教科書データ14の内容は、本計画表作成システム1及び計画表作成プログラムPGを含む教育情報総合管理ソフトウェアを頒布する教材発行会社によって提供され、予め計画表情報記憶手段10に記憶されている。
なお、教科書データ14は、教科書発行会社によって発行された学年毎の教科書に対応するように学習単元データ12及び必要履修時間数データ13が登録されている。作成担当者は、自身の小学校等が採択した当該年度の教科書を指定することで、年間指導計画表100における大部分の情報を入力することができるため、更に年間指導計画表100の作成に係る作成時間がなり、作業負担の軽減を図ることができる。
計画表作成手段30は、読み込まれた教科書データ14等(学習単元データ12等を含む)に基づいて、年間指導計画表100を作成するためのものである。ここで、本実施形態の計画表作成システム1において、作成される年間指導計画表100は、下記に示す態様が例示される。すなわち、図2に示されるように、横軸に4月から翌年3月に至る一年間(年度)に相当する時間軸TLを左から右にそって配し、一方、縦軸に国語や算数といった複数の教科の名称SBを上から下に沿ってそれぞれ配したものを想定している。係る年間指導計画表100において、時間軸TL及び教科の名称SBの交差する表示領域に、複数の学習単元Lを配置することができる。ここで、複数の学習単元Lは、基本的に年度初めの4月から左詰めで配置される。
ここで、図2において、図示を簡略化するため、年度初めの4月から前期末の9月までの前期部分を拡大して示しているが、これに限定されるものではなく、年度初めの4月から年度末の3月までを一画面上に表示することもできる。
なお、本実施形態の計画表作成システム1では、複数の教科をまとめて表示する年間指導計画表100を作成するものを例示しているが、これに限定されるものではなく、選択した教科のみの年間指導計画表を作成するものであっても当然構わない。この場合、縦軸(または横軸)には選択した教科の名称SBしか配されないことになる。また、縦軸を時間軸TL及び残余の横軸を教科の名称SBとし、縦軸及び横軸の配置を入れ替えたものであっても構わない。
前述した通り、学習単元データ12等が読み込まれた初期状態の年間指導計画表100は、複数の学習単元Lを予め規定された履修順序(教科書の記載順序等)に従って左詰めで隙間無く配置する処理が行われ、年度初めの4月から横方向に沿って複数の学習単元Lが積み上げられている。ここで、作成用端末2の表示制御手段40は、計画表作成手段30によって作成された年間指導計画表100を、作成用端末2に接続された液晶ディスプレイ105等の表示機器に表示するための表示信号(図示しない)の送出を制御するためのものである。なお、表示制御手段40は、上記した計画表表示制御手段としての機能の他に、各種情報を表示制御するための機能を本実施形態の計画表作成システム1において有する。
上記計画表作成手段30において作成、及び、表示制御手段40によって表示される年間指導計画表100は、従来の年間指導計画表と異なり、各学習単元Lの単元表示幅W1(図2参照)は、それぞれの教科毎に算出された一授業時間当たりの教科表示幅W2に基づいて決定されている。すなわち、教科毎に一授業時間当たりの教科表示幅W2が異なるように設定され、標準時数Sの異なる全ての教科を一覧表形式の年間指導計画表100に表示することができる。
かかる処理は、作成用端末2の教科表示幅算出手段50に基づいて実施され、横軸に配された年度初めから年度末まで(4月から翌年3月まで)の一年間に相当する時間軸TLの全表示幅W3を、計画表情報記憶手段10に記憶された標準時数データ11に基づく当該教科に対応する標準時数Sで除することによって算出される(教科表示幅W2=全表示幅W3/標準時数S)。そして、算出された教科表示幅W2に、学習単元Lの履修に必要な必要履修時間数Nを掛けることで、当該学習単元Lの単元表示幅W1が求められる(単元表示幅W1=教科表示幅W2×必要履修時間数N)。
前述したように、従来の年間指導計画表等の場合、一授業時間当たりの表示幅を、それぞれの教科において共通にしてほとんど表示していた。そのため、標準時数Sの多い国語や算数等の教科と、標準時数Sの比較的少ない体育や図工等の教科とをまとめた形式の表示ができなかった。本実施形態の計画表作成システム1によれば、時間軸TLに対する各目盛の刻み方を教科毎に変更し、時間軸TLの全表示幅W3を標準時数Sで等分した値(教科表示幅W2)を1目盛(=一授業時間)とする。これにより、複数の教科をまとめて表示することが可能となる。
更に、年度初めの4月から左詰めで各学習単元Lを配置することで、学習単元Lの合計授業時間数SNが標準時数Sに満たない場合、年間指導計画表100の右端が空白として表示される。一方、上記合計授業時間数SNが標準時数Sを超える場合は、年間指導計画表100の右端を越えて表示される。その結果、合計授業時間数SNの標準時数Sに対する過不足の把握を容易にすることができる。
ここで、上記データ読み込み手段20、計画表作成手段30、及び表示制御手段40を経て表示された年間指導計画表100は、“初期状態”のままであり、上記のように標準時数Sに対する過不足が発生していることが多い。そのため、このままの状態で年間指導計画として採用することはできない。そこで、上記の初期状態の年間指導計画表100を基準として、学習単元Lの履修に必要な必要履修時間数Nの調整、学習単元Lの履修順序、及びその他を変更する編集及び更新、或いはカスタマイズの処理を行う必要がある。
作成用端末2は、上記編集等の処理を可能とするために、年間指導計画表100に配置された教科毎に全ての学習単元Lにおける必要履修時間数Nを合計した合計授業時間数SNを算出する合計時間数算出手段60と、算出結果の合計授業時間数SNと当該教科の標準時数Sを対比し、標準時数Sに対する過不足を判定する過不足判定手段61と、当該過不足判定手段61による判定結果に基づいて、作成担当者に過不足の有無及び編集作業の必要性を報知する報知手段62とを更に具備している。
これにより、年間指導計画表100の右端に空白が生じている場合(合計授業時間数SN<標準時数S)、或いは、年間指導計画表100の右端を越えて学習単元Lが表示されている場合(合計授業時間数SN>標準時数S)に作成担当者にその旨を報知し、合計授業時間数SN=標準時数Sとする編集作業が必要となることを示す。ここで、報知手段62の報知方法は、特に限定されないが、例えば、液晶ディスプレイ105の画面上に警告表示を示し、作成担当者に視覚を通じて報知するものや、アラーム音等を発し、作成担当者の聴覚を通じて報知するものであってもよい。
上記した合計時間数算出手段60、過不足判定手段61、及び報知手段62に係る処理の流れは、学習単元データ12等を読み込み、年間指導計画表100を作成した初期に係るものではなく、事後に説明する編集更新手段71等によって年間指導計画表100に何らかの変更及び更新等が加えられた場合に実施され、標準時数Sとの過不足が常にチェックされる。
このような処理を行うことで、複数の教科をまとめた年間指導計画表100を容易に作成し、表示することができる。その結果、同時期においてそれぞれの教科でどのような学習単元Lや学習内容を実施するかを、複数の教科で横断的に確認できるようになる。そのため、年間指導計画表100の作成において、他の教科との関連性を把握し、共通の課題や関連するテーマを同時期に実施するような計画を立案することが容易となる。これにより、児童生徒の学習理解が進みやすく、効率的な学習指導を行うことが可能となる。
ここで、作成用端末2は、初期状態の年間指導計画表100に対し、上記のような編集処理を行うために、計画表情報記憶手段10に記憶された標準時数データ11等の各種データの新規入力、追加、及び更新等を行うデータ設定手段70と、画面上に表示された年間指導計画表100に対して直接変更操作を行うことで、年間指導計画表100に配された学習単元Lの単元表示幅W1、学習単元Lの履修内容及び履修順序、及び必要履修時間数N等を、編集ウインドウ103を介して編集する編集更新手段71とを具備している。
ここで、データ設定手段70は、それぞれ記憶された学習単元データ12や必要履修時間数データ13を更新するために、それぞれ設けられたデータ設定用ウインドウ(標準時数設定用ウインドウ101(図3参照)、学習単元・必要履修時間数設定用ウインドウ102(図4参照))を呼び出し、所定項目にデータ等を入力または追加することで更新を行うことができる。
一方、編集更新手段71は、表示制御手段40によって年間指導計画表100が表示された画面をそのまま編集ウインドウ103として、直接編集を行うものである。なお、前述したデータ設定手段70及び編集更新手段71の間では、各種データの編集及び更新処理を双方向に反映させ、更新可能となる。すなわち、いずれか一方の手段において、データの編集作業をした場合には、計画表情報記憶手段10に記憶された各データ11等の更新が実施され、表示内容や保存内容に反映される。
次に、編集更新手段71による学習単元Lの単元表示幅W1の変更に係る編集操作の一例を示す。この場合、変更対象となる学習単元L1(図2における二点鎖線枠参照)の右端と当該学習単元L1と隣接する他の学習単元L2との境界付近にマウス等の操作入力手段の操作によってポインタを移動させ、当該マウスのボタンを押し続けながら、所望の学習単元Lの長さとなるように当該ポインタを伸縮方向A1,A2に沿って横に移動させる所謂ドラッグ操作を行うことで、学習単元L1の単元表示幅W1を伸縮させることができる。なお、ポインタの移動操作に応じて、学習単元L1の現時点における必要履修時間数Nを画面上に吹き出し表示する機能を有するものであってもよい。なお、学習単元Lが配置されていない箇所は、例えば、グレー等で表示し、学習単元追加ボタンB(図2における“+”)を配置し、単元を追加できるようにする。
一方、学習単元Lの履修内容(単元名)等を変更する編集操作の場合、表示された学習単元Lの上にポインタを移動させ、クリック操作を行うことで、直接履修内容等を変更することができる。更に、学習単元Lの履修順序を変更する編集操作の場合、学習単元Lの上にポイントを移動させ、更にマウスのボタンを押し続けた状態で履修順序の変更位置まで移動させ、当該変更位置でボタンを放すドラッグアンドドロップ操作を行うことで、履修順序の変更をすることができる。これらのドラッグ操作、クリック操作、及びドラッグアンドドロップ操作は、通常のパーソナルコンピュータにおける基本的な操作手順であり、作成担当者は特に訓練をすることなく、通常のパーソナルコンピュータと同様の操作感覚で編集操作を行うことができる。
上記の編集操作の際において、一定の編集操作を規制する編集規制手段72が作成用端末2に具備されている。ここで、上記の通り、編集更新手段71によって学習単元Lの履修順序に変更を加える場合において、学習構造上の問題で特定の学習単元Lよりも前に履修順序を変更できない学習単元Lがある場合、当該編集処理が規制される。
例えば、算数のような各学習単元の系統性が強い教科において、「かけ算」と「かけ算の筆算」の学習単元Lにおいて、「かけ算」の学習を「かけ算の筆算」の前に必ず実施しなければならない。このような「かけ算の筆算」の学習単元Lを「かけ算」の前に配置する、実施不可能な変更を行う場合、作成担当者に報知した上で編集処理が規制される。本実施形態の計画表作成システム1においては、前述の報知手段62を用いて上記編集処理の規制が作成担当者に報知される。これらの編集を規制するための情報は、計画表情報記憶手段10に予め編集規制データ15として記憶されている。なお、編集規制データ15に関しても当然追加及び変更等を行うことができる。
加えて、作成用端末2は、上述したデータ設定手段70及び/または編集更新手段71を利用して、それぞれの学習単元Lに対する“属性”に係る属性データ16を、学習単元データ12の各学習単元Lと関連付けで付与する属性付与手段80を更に具備している。
ここで、各教科において履修される学習単元Lには、児童生徒が習得することを期待する学習目的や学習目標等が予め設定し、教師は当該目的等を念頭において学習指導を進めることがある。例えば、児童生徒の主体性を伸ばすことを主たる学習目的とする“主体性”、児童生徒が様々な情報を活用するための手法や知識を身につけることを主たる目的とする“情報活用”、或いは社会における他人との関係性(対人関係)について習得することを主たる目的とする“対人関係”等の種々の属性を付与することができる。なお、属性の数及び内容については任意に変更及び追加等をすることができる。更に、一の学習単元Lに対する属性(属性データ16)の付与は、一つに限定されるものではなく、複数の属性を一の学習単元Lに付与するものであっても構わない。例えば、当該学習単元Lにおける学習目的等が主体性及び情報活用を企図している場合には、二つの属性(属性データ16)が付与される。
このようにして、属性付与手段80によって付与された属性は、計画表作成手段30によって表示される年間指導計画表100と組み合わせて属性表示部81として表示することができる(属性表示手段82)。ここで、属性表示部81による表示手法は、特に限定されないが、各属性を作成担当者が視覚を通じて認識しやすくするものが好適である。例えば、個々の属性を色別に表すものや、ハッチングの種類、学習単元Lの単元名の表示を異なる色或いは所定で表示するものであっても構わない。なお、本実施形態の計画表作成システム1においては、図2に示すように、属性の違いをハッチングで区別した年間指導計画表100を示している。
上記のように、各学習単元Lに対して属性を付与することで、同一の属性が付与された学習単元Lを同時期にまとめて履修させるような年間指導計画表100の作成が容易となる。この場合、同一教科において同一属性の学習単元Lの実施を近接させる場合、或いは異なる教科においても同一属性の学習単元Lの履修時期を近接させてもよい。特に、上述したように、複数の教科について教科横断的に年間指導計画表100が作成されるため、各教科における属性の分布を一目で確認することができ、効率的な学習指導を行うことの可能な優れた年間指導計画表100の作成を行える。
更に、作成用端末2は、同一属性(属性表示部81)が同一教科間、或いは異なる教科間での履修時期が離れている場合、学習単元Lの履修時期(履修順序)を変更するように推奨する履修時期推奨手段83を更に具備している。これにより、作成担当者が個々に確認することなく、学習単元Lの履修時期の変更が提案される。なお、本実施形態の計画表作成システム1においては、前述の報知手段62に基づいて上記履修時期の変更が提案される。
加えて、本実施形態の計画表作成システム1における作成用端末2は、教科毎に実施済の授業時数に係る実施時数データ17の入力を受け付ける実施時数データ入力受付手段84に係る機能を更に有し、表示制御手段40は、受け付けた実施時数データ17に基づいて、各教科毎の実施状況を年間指導計画表100に重ね表示する実施状況表示手段85を更に具備している。なお、本実施形態の計画表作成システム1では、実施時数データ17は、上述したデータ読み込み手段20における各種データの読み込みと併せて読み込みが行われ、年間指導計画表100に反映している。また、入力を受け付けた実施時数データ17は、計画表情報記憶手段10に記憶されている。
ここで、実施時数データ入力受付手段84は、例えば、従来から周知であり、既に作成されている週案(週案簿)に係る週案データや月案(月案簿)に係る月案データに対する実施済の授業時数に係るデータの入力または受付に連動するものであっても構わない。すなわち、一般的に作成される週案や月案では、授業がどの程度まで進んだかのチェックのために、チェック機能を備えることがある。
そこで、本実施形態の計画表作成システム1では、それぞれの教科毎の実施状況、換言すれば、年間の標準時数に対する実施時数の消化率を把握するために、実施時数データ17を受け付け、年間指導計画表100に重ねて表示することが行われる。ここで、実施時数データ17の表示は、例えば、図2に示すように、各教科毎の進捗状況を棒グラフの実施時数表示バーCNで表すとともに、実施時数表示バーCNの一部に実施済の実施時数を数字(図2の場合、丸数字)で表すことができる。
ここで、実施時数表示バーCNの長さは、上記において説明したように、時間軸TLの全表示幅W3を各教科毎の標準時数Sで等分した値(教科表示幅W2)を1目盛(一授業時間)として適用したものを示している。これにより、各教科毎の進捗状況を比較しながら確認をすることができ、進捗に遅れの発生している教科の把握が容易となる。更に、必要に応じて年間指導計画表100の一部を組み直す等の対応も採ることができる。
以上、説明したように、本実施形態の計画表作成システム1によれば、編集ウインドウ103を介して年間指導計画表100の編集を直接行うことができ、作成担当者の視覚を通じて直感的な操作で編集作業を行うことができる。更に、学習単元Lの単元表示幅W1をマウス等による編集操作で伸縮させることができ、直感的かつ正確な編集が可能となる。加えて、複数の教科を一つにまとめて表示することができ、教科横断的なカリキュラムを作成できるとともに、標準時数Sに過不足を判定できるため、整合性のチェックを編集作業と同時に行うことができる。
また、各学習単元Lに対し、それぞれ属性を付与し、表示させることができるため、年間指導計画表100における属性の分布を視覚化して示すことができる。更に属性に基づいて、同じような履修時期に育成すべき資質や能力等の学習目標や学習目的をまとめることができ、効果的な学習指導が可能となる。また、属性に基づく履修時期の変更を推奨する機能を持たせることで、作成担当者のチェック作業を容易にする。
更に、学習単元Lの履修順序の変更を行った場合に、実現不可能な年間指導計画表の作成が規制されるため、作成後のチェック作業等を容易にし、例えば、比較的経験の浅い作成担当者であっても精度の高い年間指導計画表100を作成することができる。更に、作成された年間指導計画表100に基づいて、更に具体的な学習指導の内容を計画した月間、或いは週間の指導計画表を作成することができ、各教科における学習指導の進捗状況等を年間、月間、及び週間等の各計画表において確認することができる。更に、各計画表の間でデータの更新を双方向に行うものであっても構わない。