JP2019139385A - 構造物設計装置、構造物設計プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

構造物設計装置、構造物設計プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の部材から構成される構造物の自動設計を可能にする。【解決手段】ベント自動モデリング装置(10)は、複数の部材を組み合わせることにより構築される構造物を設計し、部材の配置を決定するための基礎となる基礎情報に基づいて演算を行うことにより、部材の配置を決定する部材配置情報を得る設計処理部(72)を備えている。また、基礎情報および部材配置情報の少なくとも一方は、隣接した複数の区間の長さと、各区間の位置とを含み、各区間の長さおよび位置が予め定められた複数の形式のいずれか1つで列記される。【選択図】図2

Description

本発明は、複数の部材を組み合わせて構成される構造物を設計する構造物設計装置に関する。
仮設構造物、鉄骨構造物などには、橋脚等の間に仮設置されるベントのように予め配置方向が決まった規定の複数の部材を組み合わせることで構成されるものがある。通常、複数の部材としては、用途に応じた複数種の部材が用意されている。
このような構造物の設計においては、必要とされる最適な部材を用意された部材から選択して割り付けていく。例えば、特許文献1には、ユーザにより入力された建築物の寸法データおよび仮設足場の仕様を取得し、取得した寸法および仕様に基づいて建築物の周囲に配置される仮設足場となる資材の割り付けを行うことが記載されている。このような部材の割り付け方法では、単一の寸法の各種部材を割り付けている。
特開2016−42242号公報(2016年3月31日公開)
ところが、構造物によっては、同種の部材であっても、寸法が異なる部材が用意されていることもある。それゆえ、上記の部材割り付け方法では、このような構造物の寸法に対して、同種の寸法違いの部材を適正に割り付けることができない。
また、ベントの設計では、架設工程における最大荷重、高さ、桁幅などの外的要因に基づき、施工基準などで定められた方法によって必要とされる部材を大まかに決定することができる。しかしながら、詳細に部材を割り付けることは、経験的要素に大きく依存しており、自動化することが難しかった。
本発明の一態様は、複数の部材から構成される構造物の自動設計を可能にすることを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る構造物設計装置は、複数の部材を組み合わせることにより構築される構造物を設計する構造物設計装置であって、前記部材の配置を決定するための基礎となる基礎情報に基づいて演算を行うことにより、前記部材の配置を決定する部材配置情報を得る演算部を備え、前記基礎情報および前記部材配置情報の少なくとも一方は、隣接した複数の区間の長さと、各区間の位置とを含み、各区間の長さおよび位置が予め定められた複数の形式のいずれか1つで列記される。
本発明の一態様によれば、複数の部材から構成される構造物の自動設計を可能にする。
本発明の一実施形態に係るベント自動モデリング装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 上記ベント自動モデリング装置のシステム構成を示すブロック図である。 上記ベント自動モデリング装置が表示する寸法入力画面の一例を示す図である。 上記ベント自動モデリング装置の設計処理部が行う水平材の位置合わせの例を示す図である。 上記設計処理部が行うベント柱の高さ方向配分の例を示す図である。 上記設計処理部が行う配置位置算出の例を示す図である。 上記設計処理部が主桁ピッチからベント柱の配置位置を決定する具体例を示す図である。 (a)は設計対象となるベントにおけるベント柱の配置間隔を示す図であり、(b)はベント柱の高さ方向の配分を示す図である。 (a)は設計されたベントの構成を示す正面図であり、(b)は当該ベントの構成を示す側面図である。 上記ベント自動モデリング装置の3Dモデリング部によってモデル化されたベントを示す斜視図である。
〔実施形態〕
本発明の一実施形態について図1〜図10に基づいて説明すると、以下の通りである。
図1は、本実施形態に係るベント自動モデリング装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。図2は、ベント自動モデリング装置10のシステム構成を示すブロック図である。図3は、ベント自動モデリング装置10が表示する寸法入力画面101の一例を示す図である。
本実施形態では、ベントを自動的に設計するベント自動モデリング装置について説明する。
ベントは、橋梁架設工程の途上にある架設桁を支持するために、橋脚や橋台の間に仮に設置される仮設支柱である。ベントは、橋梁メーカーまたは架設業者が保有する、数種類の部材を組み合わせることで組み立てられる。各部材は、様々な寸法のものが用意されており、取付面に複数のボルト孔が等ピッチで形成されている。選択された部材をボルト孔に通すボルトで締結することにより、ベントが組み立てられる。このようにして、多種多様な最終形状を有するベントを形成することができる。
図1に示すベント自動モデリング装置10(構造物設計装置)は、コンピュータによって構成されている。コンピュータは、例えば、汎用のOS(Operating System)を実装しており、アプリケーションプログラムを実行する機能を備えたものであればよい。
図1に示すように、ベント自動モデリング装置10は、CPU(Central Processing Unit)1と、メインメモリ2と、ROM(Read Only Memory)3と、補助記憶装置4と、入力部5と、出力部6とを備えている。
CPU1は、後述するベント設計部7、3Dモデリング部8および数量表作成部9(図2参照)が行う処理を実現するための処理装置である。CPU1は、当該処理の実行に際して、メインメモリ2、補助記憶装置4、入力部5などからデータを受け取り、当該データに対して演算または加工を施した上で、補助記憶装置4、出力部6等に出力する。
メインメモリ2は、コンピュータにおける主記憶装置を構成するメモリであり、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)によって構成される。
ROM3は、コンピュータの起動時やリセット時に実行されるBIOS(Basic Input Output System)などの、コンピュータの動作に不可欠なプログラムを記憶している。
補助記憶装置4は、OS、各種のプログラム、各種のデータなどを記憶する大容量の記憶装置であり、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)などで構成される。
入力部5は、ユーザによる入力操作を行う部分であり、マウス、キーボードなどの各種の入力機器が装備される。
出力部6は、OSおよびプログラムの実行に伴ってコンピュータの内部で生成される、画像、音、文字などの各種の出力情報の出力に用いられる部分であり、ディスプレイ、スピーカ、プリンタなどの各種の出力機器が装備される。
入力部5および出力部6は、コンピュータの本体に搭載される機器であってもよいが、外部機器としてコンピュータに有線または無線によって通信可能に接続される機器であってもよい。このような外部機器は、コンピュータと接続されることにより、コンピュータと一体に稼働する。
図2に示すように、ベント自動モデリング装置10は、ベント設計部7と、3Dモデリング部8(モデル化部)と、数量表作成部9とを有している。
ベント設計部7は、入力部5を介して入力される入力情報などに基づいてベントを自動的に設計する。ベント設計部7は、ベント自動設計の機能を実現するために、入力受付部71と、設計処理部72(演算部)とを有している。
入力受付部71は、入力部5を介して入力される入力情報(基礎情報)を補助記憶装置4に書き込む。入力情報としては、工程情報、地形情報、モデル情報、寸法情報、ベント位置情報などが挙げられる。
工程情報は、橋梁架設の工程に関する情報であり、架設順序や移動するモデルの位置などを含んでおり、主に架設シミュレーションに用いられる。地形情報は、桁が架設される地形の情報であり、地盤から桁までの高さの算出に用いられる。
モデル情報の一部としては、橋梁の全体の形状を架設部材の単位分割したブロックごとに、配置位置と形状情報とが、それぞれXML(eXtensibe Markup Language)と、CAD(Computer Aided Design)データとして格納された情報がある。モデル情報の他の一部としては、橋脚、橋台、仮設備、重機などの架設現場に配置する対象を含んでおり、これらも配置位置と形状情報とを橋梁ブロックと同様の形式で保持している。モデル情報の更に他の一部としては、道路線形に沿って橋梁の骨格を設計するために利用した基準座標群である「骨組線情報」があり、ベントが荷重を支えるべき主桁のウェブ位置を取得するためなどに利用される。
ベント位置情報は、ベントが配置される位置を含んでいる。ベント位置情報は、工程情報から架設シミュレーションシステムによって自動算出されてもよいし、ユーザによって手動で入力されてもよい。
寸法情報は、部材の種類ごとに、かつ全長の範囲ごとに複数の部材寸法による組み合わせ方を定義した情報である。また、寸法情報は寸法分割表を含んでいる。寸法分割表は、全長に対する部材の寸法による分割方法を全長の範囲ごとに定義した定義ファイルである。
また、入力受付部71は、入力情報としてユーザによる寸法情報の入力を受け付けるために、図3に示す寸法入力画面101を出力部6のディスプレイに表示させる。
寸法入力画面101は、例えば、長さを入力する入力フィールド102と、幅を入力する入力フィールド103とを有している。また、寸法入力画面101は、作成ボタン104を有している。入力フィールド102,103には、後述する規定の表記法で記載される寸法が入力される。
このような寸法入力画面101を用いて寸法を入力するには、入力フィールド102,103にそれぞれ寸法を入力し、作成ボタン104を押す(クリック操作など)。これにより、入力受付部71は、入力された寸法を受け付けて補助記憶装置4に書き込む。
入力受付部71は、上記のように寸法入力画面101を通じて入力された寸法を受け付ける他に、ファイル形式で入力される寸法を受け付けて、補助記憶装置4に書き込む。
設計処理部72は、補助記憶装置4に記憶されている入力情報などに基づいて、ベントの自動設計を行ってベントの設計データを作成する。より詳しくは、設計処理部72は、ベント位置情報から取得される各ベントの配置位置について、入力情報から取得した必要な情報に基づいて、各ベントの各部を構成する部材の寸法、部材の位置の調整などの、部材の配置を決定する部材配置情報を設計データとして得る。設計処理部72は、自動設計スクリプトの実行環境が自動設計スクリプトを実行することにより実現される機能ブロックである。
ここで、自動設計スクリプト(構造物設計プログラム)は、変数、数式および条件分岐を利用できるように構成されている。自動設計スクリプトが利用する変数は、上記の規定の表記法で表された値を含んでいる。
この表記法は、隣接した複数の区間の長さと、各区間の位置とを含み、各区間の長さおよび位置が予め定められた複数の形式のいずれか1つで列記される表記法である。以降の説明において、この表記法を「区間列表記法」と称する。入力情報のうちの寸法情報およびベント位置情報と、部材配置情報との少なくとも一方は、区間列表記法で記述されている。区間列表記法については後に詳しく説明する。
また、自動設計スクリプトは、ベントの各部を構成する部材の寸法に基づいた各部の分割形態を、計算、表などから取得するための関数を含んでいる。また、自動設計スクリプトは、外部条件を取得するための関数を含んでいる。自動設計スクリプトは、望ましくは、工程編集機能、反力計算機能、主桁位置表示機能を備えた施工シミュレーションシステムと連携させて、外部条件を取得できればよい。さらに望ましくは、ベント位置は、クレーンベント工法での地組み立ておよび施工順を決定すると、張り出し部に関するルールから自動設定されていてもよい。
設計処理部72は、上述した入力情報へのアクセスが可能な状態で、ベントの1機ごとに、自動設計スクリプトに定義された処理の順序に従って、区間列表記法による値を含む複数の名前付きパラメータの集合として、「設計データ」を算出し、保存する。
ここで、「設計データ」は、ベント設置位置(ベント設置格点での最も外側のウェブ下端(構造幅)の中心位置)を原点としたローカル座標系での寸法および位置データとして作成される。
また、自動設計スクリプトの起動直後には、上記入力情報からベントの1機ごとの基礎情報とも呼べるベントの外形寸法情報を以下のように取得する。
まず、ベントの設置位置をベント位置情報から取得する。次に、ベントに必要な高さ情報を取得する。そして、ベントに必要な横断方向(橋軸に直交する方向)の寸法の基準となる主桁ウェブ位置を取得する。
ベントの高さ情報は、上記位置でのベント原点(すなわち主桁の下端)のグローバル座標でのZ座標から、XY座標での地表面データのZ座標を減算して取得できる。
主桁ウェブ位置は、ベント位置での「骨組線情報」から取得できる。ここで、ベントが支えるべき主桁ウェブは、橋梁上部工の構造および主桁数によって、複数本存在する場合があるが、区間列表記法を用いて1変数として取得できる。1変数で取得したウェブ位置に対して、自動設計スクリプトに記載されたロジックに従って演算を繰り返すことで、ベント柱位置やその他の部材の寸法を決定していくことになる。
続いて、ベントに必要な橋軸方向の寸法は次のような基準に基づいて作成される。
ベントの橋軸方向の寸法は、ベントの高さによって望ましい橋軸方向の柱数(1本または2本)やその間隔が定められている。例えば、高さが6m未満では、橋軸方向の柱本数が1本の面ベントとして構成される。それ以上の高さでは、橋軸方向の柱本数を2本とし、その間隔も高さに応じて15m未満である場合は3m、15mを超え、かつ30m未満である場合は4m、30mを超える場合は6mとそれぞれ定められている。これらの判断基準も、自動設計スクリプトにおいて定義されている。
自動設計スクリプトは、以上に説明した方法によって、ベントの基礎情報とも呼べるベントの外形寸法を取得し、外形寸法を分割したり演算したりすることで、ベントを構成する各部材(ベント柱、頂部梁、サンドル、水平材、基礎梁、斜材)の各寸法を算出する。
ここで、各寸法および配置位置は、区間列表記法で記載された1変数として扱えるため、処理を簡潔に記述できる。
実行環境は、OS、CPU1、ランタイムライブラリなどから構成される環境であり、上記のような自動設計スクリプトを実行するために、条件分岐、変数のパース、関数の呼び出しなどを行う。また、実行環境は、区間列表記法に関連する関数を有するとともに、外部条件の取得に関する関数を有している。
3Dモデリング部8は、引当部81(モデル化部)を有している。
引当部81は、作成された設計データに基づいて、3Dパーツライブラリを参照して、3Dパーツライブラリに予め用意されている複数の部材のモデルから、ベントの各部に引き当て可能なモデルを選択し、該当部位に配置することにより、ベントをモデル化する。より詳しくは、引当部81は、部材配置情報で規定される各区間および各区間の位置に、各部材のモデルから各区間に適応するモデルを引き当て可能か判定する。
また、3Dモデリング部8は、ベントの各部について区間列表記法で記述された変数を入力値として受け付ける。
3Dパーツライブラリは、同種の部材について複数の異なる寸法の部材を3Dで表したモデルであり、補助記憶装置4に記憶されている。ベントの場合、部材としては、サンドル架台、仮受梁、ベント柱、水平材、ベント梯子、斜材などの3Dモデルが複数の異なる寸法ごとに用意されている。
なお、引当は、区間列表記法で表現される部材寸法を1軸のみに利用するもの(例えばベント柱)、当該部材寸法を2軸に利用するもの(例えば斜材)および当該部材寸法を3軸全てに利用するもの(例えば仮受梁)であってよい。また、引当は、各軸に付加的な値を備え、同一順の区間の値を引当の有無や引当の種類を表す区分値として利用するものであってもよい。
数量表作成部9は、3Dベントモデルに基づいて数量表を作成する。数量表は、ベントに使用される部材の名称や種類、各部材の数量や重量などをCSV(Comma Separated Values)形式などで記載した表である。数量表に記載されるこれらの情報は、3Dベントモデルから取得可能である。また、数量表作成部9は、作成した数量表を補助記憶装置4に保存する。
ここで、上述した区間列表記法についてより詳しく説明する。
部材を組み合わせてベントを構成するには、ベントを構成する各部の全長を分割し、分割した各区間長さが部材の長さに合致すること、部材同士が強固に接合されるようにボルト孔が合致する位置に部材を配置されることなどの幾つかの条件がある。これらの条件を満たすためには、区間の長さと区間の位置とを同じ次元で扱う必要がある。区間列表記法は、区間長と区間位置とを1つのものとして扱えるように構成された表記法である。
具体的には、区間列表記法は、一連の区間列をまとめて扱う表記法であり、n@pのように員数にまとめて表現したり、カンマなどで区切った区間長で数値を表現したりする。また、区間列表記法は、区間の区切位置の座標列として扱うことができる形式を有する。
区間列表記法は、次の基本形式にしたがって表現される。ただし、当該基本形式における[]の指定は必須ではなく任意である。
[全長]{[位置表記部│]区間表記部}[後置演算式]
区間列表記法の特徴として1つの値を複数の形式で表現できることが挙げられる。
例えば、表記例1では、区間をn@pといった員数にまとめた形式で表記しており、300の寸法の区間が2つ連続していることを表している。
(表記例1)
{10,2@300,10}
また、表記例2では、区間を数値に展開した形式で表記しており、4つの区間の寸法が、左端より、10,300,300,10であることを表している。
(表記例2)
{10,300,300,10}
また、表記例3では、最後の寸法値の次に│を記載することで区間の区切位置を表記しており、各区間の区切位置が、左端を基準として、0,10,310,610,620であることを表している。
(表記例3)
{0,10,310,610,620│}
このように、区間列表記法は多様な表現形式を備えている。これにより、各区間長を所望の形式で表現することができる。
区間列表記法は、基本機能として、位置指定機能、同値補完機能および演算機能を備えている。
位置指定機能は、一連の区間全体を、中央合わせ、左端合わせおよび右端合わせのいずれかで任意の位置に配置する機能である。この位置指定機能により、一連の区間の位置を一括して指定することができる。
例えば、表記例1では、位置表記部に記載された「>│」によって左端合わせを表記している。橋梁設計は、左を起点としていることが多いため、「>│」を省略してもよい。表記例1は、さらに区切位置で表記すると、(1)に示すように表される。
(表記例1)
{10,2@300,10}={>│10,2@300,10}
={0,10,310,610,620│}…(1)
また、表記例2では、位置表記部に記載された「<>│」によって中央合わせを表記している。<>の間に数値がないのは0(原点)を表しており、0は省略可能である。表記例2は、さらに区間に展開すると、(2)に示すように表される。
(表記例2)
{<>│10,2@300,10}
={−310,−300,0,300,310│}…(2)
また、表記例3では、位置表記部に記載された「<│」によって右端合わせを表記している。表記例3は、さらに区切位置で表記すると、(3)に示すように表される。表記例3は、(4)に示すように、右端からの距離0を記載することも可能である。
(表記例3)
{<│10,2@300,10}
={−620,−610,−310,−10,0│}…(3)
={<0│10,2@300,10}…(4)
また、表記例4では、右端からの指定位置100に合わせることを表記している。表記例4は、さらに区切位置で表記すると、(5)に示すように表される。
(表記例4)
{<100│10,2@300,10}
={−520,−510,−210,90,100│}…(5)
このように、位置指定機能は、区間列の全長における位置を簡潔に表記することができる。
同値補完機能は、既知の全長に対して、員数、個別区間長または余りが未知の場合などに、既知の値から未知の値を計算して補完する機能である。
例えば、表記例1では、区間の区切位置を表す2つの「,」(カンマ)によって3つの区間の存在を表記しており、全長と、3つの区間のうちの中央の区間の長さが既知である。表記例1は、(3000−2400)/(3−1)=300を演算して、両端の区間に300を補完することを意味している。上記の「3−1」により、3つの区間のうち既知の区間数である1を減じて、未知の区間数である2を得ている。
(表記例1)
3000{,2400,}={300,2400,300}
また、表記例2では、1つの「,」によって2つの区間の存在を表記しており、全長と、2つの区間のうちの右側の区間の長さが既知である。表記例2は、(3000−2400)/(2−1)=600を演算して、左側の区間に600を補完することを意味している。
(表記例2)
3000{,2400}={600,2400}
また、表記例3では、4つの「,」によって5つの区間の存在を表記しており、全長と、5つの区間のうちの左端から2番目の区間および右端から2番目の区間の長さが既知である。表記例3は、(3000−1200−1200)/(5−2)=200を演算して、左側、中央および右端のそれぞれの区間に200を補完することを意味している。
(表記例3)
3000{,1200,,1200,}
={200,1200,200,1200,200}
また、表記例4は、全長および各区間の長さが既知であり、全長を各区間長で除算した商の値である12を区間数として補完することを意味している。この場合、全長を各区間長で割り切れるので、区間数を特定することができる。
(表記例4)
3000{@250}={12@250}
また、表記例5では、全長および各区間の長さが既知であるが、全長を各区間長で割り切れないので、区間数を特定することができず、構文の誤りとなる。
(表記例5)
3000{@1200}
また、表記例6では、2つの「,」によって両端の区間の存在を表記しており、全長が既知であり、かつ、両端の間の複数の各区間の長さが既知である。表記例6は、全長を各区間長で除算した商の値である2を区間数として補完すること、および除算の余りを両端の区間に2等分した300を補完することを意味している。
(表記例6)
3000{,@1200,}={300,2@1200,300}
このように、同値補完機能は、既知の値を用いた補完計算に利用することができる。設計処理部72は、この補完計算を行う。
演算機能は、区間の区切位置のシフト、区間の分割などの区切位置を分化する機能である。
例えば、表記例1では、{<>│2@1000}で表される2つの区間を区切る3つの区切位置に中央を合わせる、{<>│200}で表される3つの区間を設ける。これにより、2つの区間は区切位置が左右にシフトした6つの区切位置が設けられる。
(表記例1)
{<>│2@1000}^{<>│200}
={<>|200,800,200,800,200}
={−1100,−900,−100,100,900,1100│}
また、表記例2は、{<>│2@1000}で表される2つの区間{1000,1000}を、500の長さを有する5つの区間に分割することを意味している。
(表記例2)
{<>│2@1000}^{@500}={<>│5@500}
このように、演算機能は、基準の区間長から左右に離れた位置に区切位置を増やす演算を行うことができる。設計処理部72は、この演算機能を実現する。
続いて、ベント自動モデリング装置10の設計処理部72による設計データの作成動作について説明する。以下の説明では、水平材の位置合わせ、ベント柱の高さ方向の配分およびベント柱の配置位置の算出について説明する。
図4は、設計処理部72が行う水平材の位置合わせの例を示す図である。図5は、設計処理部72が行うベントの高さ方向配分の例を示す図である。図6は、設計処理部72が行うベント柱の配置位置算出の例を示す図である。
まず、水平材の位置合わせについて説明する。
設計処理部72は、予め、入力情報に基づいてベント柱の配置位置とベント外形とを算出するとともに、ベント柱の配置間隔から、水平材の組み合わせを寸法情報から取得しておく。また、設計処理部72は、上述した自動設計スクリプトに定義された処理において、まずベントの基本情報とも呼べるベント柱の概略形状やベント柱間隔を算出し、その間隔の最も外側の2点間の距離を取得しておく。そして、設計処理部72は、当該距離に合致する水平部材の長さの組み合わせを寸法情報から取得しておく。
ここで、図4に示すように、区間列表記法で次のように表現される区間長を有する3本の水平材の組み合わせが取得されたとする。各区間長の単位はmmである。
{<>│2000,3500,2000}
全ての水平材を50mmずらす場合、設計処理部72は、図4に示すように、各水平材の位置を一括してずらす。この位置をずらす処理は、区間列表記法にしたがって次のように表される。
{<50>│2000,3500,2000}
ベントでは、ベント柱や水平材のように直交方向に長さの異なる部材を組み合わせてベントを構成する。また、ベントで使用される部材の寸法(長さ、幅等)が予め決まっており、ボルト孔のピッチ(例えば100mm)も決まっている。このため、部材の芯が中心位置に一致するように部材配置すると、ボルト孔のピッチが中心位置に対して50mmだけずれることがある。組み合わせる部材がそのずれに合う場合と合わない場合とがあるので、合わない場合は、50mmずらす必要がある。
ベント設計において、最適な部材を選択し、かつ、部材間でボルト孔を合わせることは難しい。本実施形態のベント自動設計では、上記のように部材の位置をずらすことにより、決められたベントの幅に対して適切な部材を選択し、ボルト孔に合う部材の配置を選択することができる。
一般的な手法によって水平材の位置をずらすには、3つの隣接する区間の長さと、各区間の位置をずらすことになる。このため、まずは、各区間の長さを表す3つの定数と、各区間の位置を表す3つの変数を定義し、ずらす処理において各区間の位置を表す3変数を変更しなければならない。
これに対し、図4に示す上記の手法によれば、中央合わせを表す1変数のみを変更すればよい。
続いて、ベント柱の高さ方向の配分について説明する。
設計処理部72は、事前に入力情報からベントの高さ(例えば13250)を取得もしくは算出しておく。設計処理部72は、取得したベント高さを、例えば予め用意されている5種類のベント柱の寸法、5000,4000,3000,2000,500から長い方を優先的に選択するための処理を行う。具体的には、設計処理部72は、区間列表記法の前述の同値補完機能を利用して算出することが定義された数式である、13250{@5000,@4000,@3000,@2000,@500,}を処理した結果から、サンドルなどで充足する最後の区間を省く。これにより、図5に示すように、5000,5000,2000,500,500,250の区間を決定する。この区間は次のように表される。
{2@5000,1@2000,2@500,250}
これにより、高さ方向に、5000mmのベント柱が2本、2000mmのベント柱が1本、500mmのベント柱が2本、250mmのベント柱が1本配分される。
一般的な手法によりベント柱の高さ方向の配分を行うには、プログラムロジックを記述する必要がある。
これに対し、図5に示す上記の手法によれば、保有するベント柱の高さを数式に含めておけば、設計処理部72が補完計算を行うことにより、使用するベント柱の高さおよび本数と、当該ベント柱の高さ方向の配置位置とが算出される。
さらに、ベント柱の橋軸直角方向の配置位置の算出について説明する。
設計処理部72は、事前に入力情報から主桁のピッチを取得もしくは算出しておく。取得した主桁ピッチは、次の区間列表記法で表される。
{<>│2@4500}
設計処理部72は、下記の演算を行うことにより、{<>│2@4500}で表される2つの区間を区切る3つの区切位置に中央を合わせる、{<>│2000}で表される3つの区間を設ける。
{<>│2@4500}^{<>│2000}
これにより、図6に示すように、2つの区間は区切り位置が左右にシフトした6つの区切位置が設けられる。この区間および区切位置は次のように表される。
{<>│2000,2500,2000,2500,2000}
={−5500,−3500,−1000,1000,3500,5500|}
したがって、設計処理部72は、3つの区切位置から左右に1000mm離れた位置にベント柱配置位置を決定する。
一般的な手法により主桁ピッチからベント柱配置位置を求める場合、主桁位置から左右に離れる距離として1000mmという値が入力されると、プログラムロジックがその入力値に基づいてベント柱配置位置を計算する。
これに対し、図6に示す上記の手法によれば、ベント柱が配置される新たな区切位置を区間列表記法によって明快に指定することができる。
続いて、ベント柱配置位置の算出について、より詳しく説明する。
図7は、設計処理部72が主桁ピッチからベント柱の配置位置を決定する具体例を示す図である。
まず、図7に示すように、設計処理部72は、橋脚の間に架設される主桁200のピッチをモデル情報から取得する。主桁ピッチDwは、次のように表される。
Dw={<>│5544,5688,5688,5688,5813}
次に、設計処理部72は、次の演算を行うことにより、ボルト孔の100mmピッチに合致するように、次に示す変換処理を行うことにより、主桁ピッチDwを100mm単位の値に変換する。
Dwc=GetNearestDivaPoss{Dw,0,100}
={<>│5500,3@5700,5800}
そして、設計処理部72は、次の演算を行うことにより、桁ごと2000mmの間隔でベント柱の配置位置を決定する。
Dbc=Dwc^{<>│2000}
={<>│2000,3500,2000,3700,2000,3700,2000,3700,2000,3800,2000}
このようにして、1つの主桁に対して2つのベント柱を配置する位置が決定される。
引き続いて、ベント300の詳細な設計について説明する。
図8の(a)は、設計対象となるベント300におけるベント柱15の配置間隔を示す図である。図8の(b)は、ベント柱15の高さ方向の配分を示す図である。図9の(a)は、ベント300の構成を示す正面図である。図9の(b)は、ベント300の構成を示す側面図である。
設計処理部72は、入力情報から必要な情報として、工程情報、地形情報、モデル情報、ベント位置情報などを取得しておく。橋の情報については、モデル情報が桁の高さの情報を含んでいるので、その情報に基づいて地面からベントによってどの程度嵩上げする必要があるかを得る。ベントをどのような箱形状に構築するかについては、モデル情報が提供する骨組み線の情報を利用する。具体的には、骨組み線の情報から、橋脚の両側における支持しやすい位置が特定されるので、その位置からベントの橋軸方向の幅および橋直方向(橋軸方向に垂直な方向)の幅が特定できる。
設計処理部72は、上記の幅情報に基づいて、図8の(a)に示すように、ベント柱の配置位置を決定する。また、設計処理部72は、上記の高さ情報に基づいて、図8の(b)に示すように、高さ方向のベント柱の配分を決定する。この結果、橋軸方向のベント柱の位置Cbc、橋直方向のベント柱の位置Dbcおよびベント柱の高さ内訳・位置Hbcが次のように決定される。具体的には、32本(8本×4段)のベント柱についての3次元の部材配置情報が、下記の3つの表記形式で簡素に表現される。橋軸方向位置Cbcについては、3000mmの間隔をおいて2本のベント柱が配置される。橋直方向位置Dbcについては、中央に対して2400mmの間隔をおいて2本のベント柱が2組配置される。また、橋直方向位置Dbcについては、左端のベント柱とその隣のベント柱とが2000mmの間隔をおいて配置され、右端のベント柱とその隣のベント柱とが2000mmの間隔をおいて配置される。高さ内訳・位置Hbcについては、ベント頂部から鉛直下方の−13813mmの位置より、それぞれ5000mm、5000mm、2000mm、500mmの長さを有する8本ずつのベント柱が配置される。
Cbc={<>│3000}
Dbc={<>│2000,2400,2000}
Hbc={−13813│2@5000,2000,500}
設計処理部72は、ベント柱の配置位置と高さ配分とが定まると、ベント頂部より、サンドル架台、上段頂部梁、下段頂部梁、水平材、基礎梁、ベント梯子と、斜材などの他の部材の配置も決定する。
設計処理部72は、各部材の決定において、定まった寸法に適合する部材を部材リスト(図示せず)から探し出して決定する。部材リストには、部材名、部材の種類、寸法などが記載されている。部材リストは、補助記憶装置4に保存されていてもよいし、ネットワークなどを経由して外部から取得してもよい。
斜材(傾斜部材)については、斜材が配置される領域を方形の面で捉え、面における対角線の長さによって決定する。斜材は、ターンバックル(ネジ)によって長さを100mm程度の範囲で調整することができる。したがって、対角線の長さがわかれば、設計処理部72は、それぞれ異なる寸法ごとに用意されている、ロッド、ターンバックルおよび調整プレートを組み合わせることによって、斜材を決定することができる。
そして、設計処理部72は、このようにして各部材を決定した結果、図9に示すように構成されるベント300の設計データを完成させる。このベント300は、サンドル架台11と、上段頂部梁12と、下段頂部梁13と、水平材14と、ベント柱15と、基礎梁16と、ベント梯子17と、斜材18とを有している。また、ベント300は、例えば、敷鉄板基礎19上に構築される。
このように、設計処理部72は、ベント300が設置される土地の条件や桁の条件から自動的にベント300の大きさを全て算定していく。設計結果が現地の状況に適合しない場合、設計処理部72は、一部の部材の位置および長さを変更する。そして、設計処理部72は、ベント300を最終的に実物に構築できる形に設計を完成させる。設計処理部72は、決定した設計データを補助記憶装置4に保存する。
このようにして保存された設計データは、自動設計スクリプトによって生成されたベントを構成する部材の、X,Y,Zのそれぞれの軸ごとに区間列表記法によって表された位置および寸法を表す数値の集合体である。この設計データは、そのままベント300の3Dモデリングに利用することが可能である。しかし、3Dモデルの作成後に確認した結果、利用者が諸条件を鑑みた場合に、一部の寸法を変更する要望がよく生じる。このような要望に応じるために、システムでは、寸法ごとに区間列表記法などで表されたパラメータを一部修正することができるように構成されていてもよい。
さらに、上記のように作成されたベント300の設計データに基づく3Dモデリングについて説明する。
図10は、3Dモデリング部8によってモデル化されたベントを示す斜視図である。なお、見やすさの観点から、図10において、一部の斜材については、記載を省略している。
3Dモデリング部8の引当部81は、設計データを参照して、ベント300を構成する各部材について、3Dパーツライブラリにおける複数の部材のモデルから、引き当て可能なモデルを選択する。そして、引当部81は、選択したモデルを所定の位置に配置していくことにより、図10に示すように、ベント3Dモデルを組み上げていく。
引当部81は、作成した3Dベントモデルを補助記憶装置4に保存するとともに、必要に応じて出力部6へ出力する。
このように得られた3Dベントモデルは、施工シミュレーションシステムに利用することができる。施工シミュレーションシステムは、橋梁の施工順序などを3Dでシミュレーションするシステムであり、ベントの施工についても3Dでシミュレーションすることができる。このように、ベント自動モデリング装置10は、施工シミュレーションシステムと連携して利用することも可能である。また、ベント自動モデリング装置10は、入力者が寸法入力画面101にベント位置を入力すると、ベント設計部7による設計データの生成および3Dモデリング部8によるベント3Dモデルの生成を一連の処理として行う。
以上のように、本実施形態に係るベント自動モデリング装置10は、ベントを構成する各部材の配置を決定するための基礎となる基礎情報(入力情報)に基づいて演算を行うことにより、各部材の配置を決定する部材配置情報を得る設計処理部72を備えている。また、基礎情報および部材配置情報の少なくとも一方は、区間列表記法によって、隣接した複数の区間の長さと、各区間の位置とを含み、各区間の長さおよび位置が予め定められた複数の形式のいずれか1つで列記される。
上記構成によれば、基礎情報を入力する必要がある場合、基礎情報として各区間の長さおよび各区間の位置のそれぞれの値を、複数の入力箇所に1つずつ入力する必要がない。これにより、入力の工数を減らすことができる。また、設計処理部72をプログラムによって実現する場合、各入力値を取得するためのコマンド数を減らすことができるので、プログラムを簡素化することができる。
また、部材配置情報が上記の形式で規定されている。これにより、当該形式で規定された複数の区間の長さと各区間の位置とに基づいて、部材の引き当てを容易に行うことができる。
また、基礎情報は、設計処理部72が行う演算の内容を規定している。
上記構成によれば、設計処理部72が基礎情報に規定された演算の内容を解釈して演算を行う。これにより、設計処理部72が演算の内容を自身で規定しておく必要がなく、設計処理部72の処理を軽減することができる。
また、引当部81は、部材配置情報で規定される各区間および各区間の位置に、予め用意されている複数種の部材のモデルから各区間に適応するモデルを引き当てて配置することによりベントをモデル化する。
上記構成によれば、各区間に引き当てた部材のモデルによって構築された構造物のモデルが示される。これにより、構造物の設計の自動化を容易にすることができる。
設計対象となる構造物は、ベントのように同一機能を有し、かつ寸法が異なる複数の部材を少なくとも1つの機能について含む部材群から選択された部材を組み合わせて構築される架設構造物である。
上記構成によれば、複数の部材を組み合わせて構築される架設構造物の自動設計を容易に行うことができる。
また、本実施形態では、入力情報および部材配置情報を表現する手法として区間列表記法を用いている。これにより、下記のような有利な効果を得ることができる。
区間列表記法は、位置と区間とを単一の形式で記述し、同一区間長の員数をn@pの形式で畳み込んだ表現としている。
これにより、入力者が理解しやすい入力形態を提供することができる。また、個別に位置を保つ場合に比べて、位置の変更が容易になる。また、全体の位置や寸法の変更などを容易にすることができる。
区間列表記法は、区間列の全体を1つの変数として表現している。
これにより、全体を一括して計算することが可能になる。それゆえ、自動計算を行いやすくすることができる。
区間列表記法は、区間列の全体を1つの変数として表現するだけではなく、演算機能を備える。
これにより、全体に対して演算を行うので、員数処理などで補完計算を行うことができる。また、区間列の全体を1変数として扱うので、変数の定義が少なくてよい。また、全体の区間列を分割すると、区間と位置とが対で表現された値が取得される。それゆえ、これらをループ処理することにより、部材引当および部材配置の処理を簡潔に記述することができる。その結果、プログラムロジックを簡潔にして、システム開発工数を削減することができる。
さらに、入力システムの作成にあたり、入力欄の傍らに入力文字列が表す区間列の数直線を表示することで入力値を確認できる機能を設けてもよい。これにより、入力者に具体的な区間の並びに関するイメージを提供することができる。したがって、入力の確実性をより高めることができる。
前処理のプログラムによる処理結果を区間列表記法で出力し、別のシステムに入力する場合、すなわち、中間データとして区間列表記法を用いる場合、n@pの形式にまとめられたCSV表現となる。これにより、修正が容易であり、かつ、入力フィールドの数が少ない入力手法を提供することができる。また、本実施形態では、区間列表記法に用いる記号としては、{(なみかっこ)、,(カンマ)、@(アットマーク)などを用いたが、これに限られるものではない。
なお、本実施形態では、ベントの自動設計について説明した。しかしながら、本実施形態の自動設計の対象となる構造物は、複数の部材を組み合わせることにより構築される構造物であればよく、ベントに限定されない。例えば、このような構造物としては、仮設用足場、昇降用階段などの仮設設備、鉄骨構造物、ケーソン、ジャケットなどの大規模構造物、組み立て家具などの日用品を含むものとする。
〔ソフトウェアによる実現例〕
ベント自動モデリング装置10は、ベント設計部7および3Dモデリング部8の各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータによって構成されている。このコンピュータは、1つ以上のプロセッサを備えているとともに、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。
上記プロセッサとしては、例えばCPU1を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM3等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。
また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
10 ベント自動モデリング装置(構造物設計装置)
72 設計処理部(演算部)
81 引当部(モデル化部)

Claims (7)

  1. 複数の部材を組み合わせることにより構築される構造物を設計する構造物設計装置であって、
    前記部材の配置を決定するための基礎となる基礎情報に基づいて演算を行うことにより、前記部材の配置を決定する部材配置情報を得る演算部を備え、
    前記基礎情報および前記部材配置情報の少なくとも一方は、隣接した複数の区間の長さと、各区間の位置とを含み、各区間の長さおよび位置が予め定められた複数の形式のいずれか1つで列記されることを特徴とする構造物設計装置。
  2. 前記基礎情報は、前記演算部が行う演算の内容を規定していることを特徴とする請求項1に記載の構造物設計装置。
  3. 前記部材配置情報で規定される各区間および各区間の位置に、予め用意されている複数種の前記部材のモデルから各区間に適応する前記モデルを引き当てて配置することにより前記構造物をモデル化するモデル化部をさらに備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の構造物設計装置。
  4. 前記構造物が、同一機能を有し、かつ寸法が異なる複数の部材を少なくとも1つの機能について含む部材群から選択された部材を組み合わせて構築される架設構造物であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の構造物設計装置。
  5. 前記構造物がベントであることを特徴とする請求項4に記載の構造物設計装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の構造物設計装置としてコンピュータを機能させるための構造物設計プログラムであって、各部としてコンピュータを機能させるための構造物設計プログラム。
  7. 請求項6に記載の構造物設計プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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