JP2019138672A - 物標検出装置、物標検出方法及びプログラム - Google Patents

物標検出装置、物標検出方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】検出した物標との方位角度を精度よく導出することができる物標検出装置等を提供する。【解決手段】物標検出装置3は、車両に搭載され、該車両の周辺に存在する物標を検出する物標検出装置3であって、前記物標と自車との方位角度を導出する方位角度導出部と、該物標と自車との第1距離、及び該自車の進行方向に対し略垂直の方向に存在する物標と該自車との第2距離を導出する距離導出部と、前記第1距離と第2距離とに基づいて、前記方位角度を補正するための補正角度を導出する補正角度導出部とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、物標検出装置、物標検出方法及びプログラムに関する。
車両の周辺に存在する物標への衝突防止、又は自動運転を実現するために、車両の周辺を監視する手段として、レーダ装置が用いられている(例えば、特許文献1)。当該レーダ装置は、車両へ取付けられる際の取付け精度、又は取付け後に車両が走行されることによる経年変化等によって、レーダ装置が送信するレーダの光軸がずれる場合がある。
特許文献1に記載のレーダ装置は、このようなレーダの光軸のずれに対し、車両と物標との相対速度及び方位角度を検知し、物標に対する相対速度の方位角度依存性を利用して、この光軸のずれ量を算出するものとしている。
特開2002−228749号公報
しかしながら、特許文献1のレーダ装置は、物標に対する相対速度の方位角度依存性を利用するにあたり、車両と物標との相対速度の検出を必要としており、当該相対速度の検出精度、すなわち検出した相対速度の誤差自体は、光軸のずれ量の算出結果に影響を与えてしまうため、光軸のずれ量の算出の精度が十分でないという問題点がある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、検出した物標との方位角度を精度よく導出することができる物標検出装置等を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る物標検出装置は、車両に搭載され、該車両の周辺に存在する物標を検出する物標検出装置であって、前記物標と自車との方位角度を導出する方位角度導出部と、該物標と自車との第1距離、及び該自車の進行方向に対し略垂直の方向に存在する物標と該自車との第2距離を導出する距離導出部と、前記第1距離と第2距離とに基づいて、前記方位角度を補正するための補正角度を導出する補正角度導出部とを備える。
本態様にあたっては、物標と自車との第1距離、及び自車の進行方向に対し略垂直の方向に存在する物標と自車との第2距離に基づいて、前記方位角度に対する補正角度を導出する。従って、補正角度の導出において物標と自車との相対速度を不要とし、精度をよく補正角度を導出し、当該補正角度によって方位角度を補正することができる。
本開示の一態様に係る物標検出装置は、前記補正角度導出部は、前記第1距離及び第2距離によって導出した角度と、前記方位角度との差分に基づいて、前記補正角度を導出する。
本態様にあたっては、補正角度導出部は、前記第1距離及び第2距離によって導出した角度と、前記方位角度との差分に基づいて、前記補正角度を導出するので、精度よく補正角度を導出することができる。
本開示の一態様に係る物標検出装置は、前記方位角度導出部が導出した方位角度夫々に対し補正角度を導出し、該方位角度夫々と該導出した補正角度夫々とを関連づけて記憶する記憶部とを備える。
本態様にあたっては、該方位角度夫々と該導出した補正角度夫々とを関連づけて記憶部に記憶するため、方位角度毎の補正角度によって、方位角度夫々を補正し、補正された方位角度の精度を向上させることができる。
本開示の一態様に係る物標検出装置は、前記補正角度が前記記憶部に記憶された後、前記補正角度導出部が、該補正角度に対応する方位角度と同じ方位角度の補正角度を導出した場合、前記記憶部に記憶されている補正角度を更新する更新部とを備える。
本態様にあたっては、補正角度が前記記憶部に記憶された後、前記補正角度導出部が、該補正角度に対応する方位角度と同じ方位角度の補正角度を導出した場合、補正角度を更新することによって、最新の補正角度を担保させることができる。
本開示の一態様に係る物標検出装置は、前記更新部は、前記記憶部に既に記憶されている補正角度、及び該補正角度が前記記憶部に記憶された後に前記補正角度導出部が導出した補正角度に基づいて、前記記憶部に記憶されている補正角度を更新する。
本態様にあたっては、前記記憶部に既に記憶されている補正角度、及び該補正角度が記憶部に記憶された後に前記補正角度導出部が導出した補正角度に基づいて、前記記憶部に記憶されている補正角度を更新するため、更新によって補正角度が過度に変化することを抑制することができる。
本開示の一態様に係る物標検出装置は、前記自車の走行中の所定期間内に前記第2距離を所定数以上導出した場合、前記補正角度導出部は、前記第1距離及び前記所定数以上導出した第2距離に基づいて、前記方位角度に対する補正角度を導出する。
本態様にあたっては、自車の走行中の所定期間内に前記第2距離を所定数以上導出した場合、前記第1距離及び、前記複数回検出した物漂夫々の第2距離に基づいて、前記方位角度に対する補正角度を導出するため、精度よく補正角度を導出することができる。
本開示の一態様に係る物標検出装置は、補正角度導出部は、前記第1距離、及び前記所定数以上導出した第2距離の平均値又は標準偏差に基づいて、前記方位角度に対する補正角度を導出する。
本開示の一態様に係る物標検出方法は、補正角度導出部は、前記第1距離、及び所定数以上導出した第2距離の平均値等に基づいて、前記方位角度に対する補正角度を導出するので、物漂夫々の第2距離のばらつきを解消し、精度よく補正角度を導出することができる。
本開示の一態様に係る物標検出方法は、自車の周辺に存在するとして検出された物標と自車との方位角度を導出し、該物標と自車との第1距離、及び該自車の進行方向に対し略垂直の方向に存在する物標と該自車との第2距離を導出し、前記第1距離と第2距離とに基づいて、前記方位角度を補正するための補正角度を導出する。
本態様にあたっては、補正角度の導出において物標と自車との相対速度を不要とし、精度をよく補正角度を導出し、当該補正角度によって方位角度を補正する物標検出方法を提供することができる。
本開示の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、自車の周辺に存在するとして検出された物標と自車との方位角度を導出し、該物標と自車との第1距離、及び該自車の進行方向に対し略垂直の方向に存在する物標と該自車との第2距離を導出し、前記第1距離と第2距離とに基づいて、前記方位角度を補正するための補正角度を導出する処理を実行させる。
本態様にあたっては、コンピュータを物標検出装置として機能させることができる。
検出した物標との方位角度を精度よく導出する物標検出装置等を提供することができる。
実施形態1に係る物標検出装置を備える車両の一例を示す模式図である。 実施形態1に係る物標検出装置の構成を示すブロック図である。 検出した物漂(反射点)と、実際の物漂(理想点)との差異に関する説明図である。 補正角度の導出に関する説明図である。 検出した物漂(反射点)と、補正した方位角度に基づく物漂との比較に関する説明図である。 方位角度及び補正角度との対応(テーブル)に関する説明図である。 物標検出に関する処理概要を示すフローチャートである。 実施形態1(基本形)に係る制御部の処理を示すフローチャートである。 実施形態2(更新)に係る制御部の処理を示すフローチャートである。
(実施形態1)
以下、実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係る物標検出装置3を備える車両1の一例を示す模式図である。図2は、実施形態1に係る物標検出装置3の構成を示すブロック図である。車両1は、フロントバンパー11、リアバンパー12、車体フレーム10、及びレーダ装置4とレーダECU(Electronic Control Unit)5とを含む物標検出装置3を備える。
レーダ装置4は、車両1の前方及び後方の夫々の角部に設けられている。車両1の前方及び後方の夫々の角部は、フロントバンパー11、リアバンパー12及び車体フレーム10の夫々の角部を含む。
レーダ装置4夫々は、フロントバンパー11及びリアバンパー12の左右の角部夫々に設けられている。レーダ装置4夫々には、対応するレーダECU5夫々が接続されており、これらレーダECU5夫々は、後述する車内LAN(Local Area network)2によってボディECU6に接続されている。
フロントバンパー11の左の角部に設けられているレーダ装置4の水平方向の送信角度(θFL)は、90°以上となるように設定してある。同様にフロントバンパー11の右の角部、及びリアバンパー12の左右の角部に設けられているレーダ装置4夫々の水平方向の送信角度(θFR、θBL、θBR)も、90°以上となるように設定してある。レーダ装置4の向きは、レーダ装置4から送信される電波の送信範囲が、レーダ装置4夫々から車両1の外側に向かって真横となる方向、すなわち車両1の進行方向に対し外側へ略垂直の方向を含むように、設定されている。従って、車両1の直進時の前進方向を90°とした場合、フロントバンパー11の右側に設けられたレーダ装置4の送信範囲は、水平方向において略335°(−25°)から略115°の方向を含む。フロントバンパー11の左側に設けられたレーダ装置4の送信範囲は、水平方向において略65°から略205°の方向を含む。リアバンパー12の左側に設けられたレーダ装置4の送信範囲は、水平方向において略155°から略295°の方向を含む。リアバンパー12の右側に設けられたレーダ装置4の送信範囲は、水平方向において略245°から略25°(385°)の方向を含む。すなわち、レーダ装置4夫々の送信角度(θFL、θFR、θBL、θBR)を140°とした場合、送信角度の半分となる中心線(光軸)を基準に、この光軸より水平方向に±70°の範囲で、レーダ装置4夫々から電波(送信波)が送信されている。レーダ装置4の設置場所は、車両1の前方及び後方の角部と記載したがこれに限定されない。レーダ装置4は、車両1の左右側面の中央部、又は前後の中央部に設置されていてもよい。
レーダ装置4は、送信部41、送信アンテナ42、受信部43及び受信アンテナ44を含む。送信部41は、レーダECU5と後述する入出力インターフェイス54を介して接続されており、後述するレーダECU5の制御部51からの信号に基づき、電波(送信波)を送信する。送信波は、例えば、30GHzから300GHzのミリ波帯の周波数帯の電波である。又は10GHzから30GHzのマイクロ波の周波数帯の電波である。
送信アンテナ42は、送信波の送信方向、すなわち指向性を有する指向性アンテナであり、上述のごとく水平方向において送信範囲が設定されており、当該送信範囲が、後述する物標を検出するための検出範囲となる。送信アンテナ42は、送信部41と接続されており、当該送信部41から出力によって電波(送信波)を送信する。
受信アンテナ44は、受信部43と接続されており、送信アンテナ42と略同方向に向くように配置されている。受信アンテナ44は、物標によって反射された反射波を受信し、受信部43に出力する。
受信部43は、レーダECU5と後述する入出力インターフェイス54を介して接続されており、物標によって反射された反射波を、受信アンテナ44を介して取得する。物標は、例えば自車の周辺を走行する他の車両、道路の側縁に設けられた設備及び歩行者等を含む。受信部43は、取得した反射波を例えば、A/D変換して制御部51に出力する。
レーダ装置4が、例えばFMCW方式(Frequency Modulated Continuous Wave)を用いている場合、送信部41は、周波数が時間に比例して変化した電波(送信波)を送信し、受信部43は、物標によって反射された反射波及び送信波とが混合したビート信号を受信する。
レーダECU5は、制御部51、記憶部52、通信部53及び入出力インターフェイス54を含む。制御部51は、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)等により構成してあり、記憶部52に予め記憶された制御プログラム及びデータを読み出して実行することにより、種々の制御処理及び演算処理等を行うようにしてある。制御部51は、記憶部52に記憶されている制御プログラムを実行することによって、物標検出部、距離導出部、方位角度導出部、補正角度導出部、更新部、及び判定部として機能する。
物標検出部は、例えばFMCW方式等の既知の方式を用いることによって、周波数が時間に比例して変化した電波(送信波)を送信し、物標によって当該送信波が反射された反射波を受信することによって物標を検出する。
距離導出部は、例えばFMCW方式の場合、送信波と反射波とが混在したビート信号を受信し、当該ビート信号をFFT解析(Fast Fourier Transform)することによってビート信号の周波数を解析し、当該周波数の解析結果に基づいて、自車と物標との距離を導出する。
方位角度導出部は、ビート信号の位相を解析し、当該位相の解析結果に基づいて、自車に対する物標との方位角度を導出する。
補正角度導出部は、詳細は後述するが、方位角度導出部が導出した物標の方位角度に対し、距離導出部が導出した当該物標(静止物の一部)と自車との距離、及び自車の進行方向に対する静止物との垂直方向の距離に基づき、補正角度を導出する。
更新部は、詳細は後述するが、補正角度導出部によって導出され既に記憶部に記憶されている補正角度を、新たに導出された補正角度によって更新する。
判定部は、詳細は後述するが、所定の期間内にて検出した複数の物標と、自車の進行方向に対する垂直方向との距離に基づいて、当該複数の物標が、自車の進行方向に平行して存在する静止物の一部であるかを判定する。
レーダ装置4の受信部43が、フーリエ変換等の演算能力を有しており、物標検出部、距離導出部、方位角度導出部、補正角度導出部、更新部又は判定部として機能してもよい。または、レーダ装置4の受信部43とレーダECU5の制御部51とが協働して、物標検出部、距離導出部、方位角度導出部、補正角度導出部、更新部又は判定部として機能してもよい。または、後述するボディECU6の制御部61が、制御プログラムを実行し、レーダ装置4又はレーダECU5の制御部51と通信し制御して、又は協働して物標検出部、距離導出部、方位角度導出部、補正角度導出部、更新部又は判定部として機能してもよい。
記憶部52は、RAM(Random Access Memory)等の揮発性のメモリ素子又は、ROM(Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)若しくはフラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ素子により構成してあり、制御プログラム及び処理時に参照するデータがあらかじめ記憶してある。記憶部52に記憶された制御プログラムは、物標検出装置3が読み取り可能な記録媒体(図示せず)から読み出された制御プログラムを記憶したものであってもよい。また、図示しない通信網に接続されている図示しない外部コンピュータから制御プログラムをダウンロードし、記憶部52に記憶させたものであってもよい。詳細は後述するが、記憶部52には、方位角度夫々及び当該方位角度夫々に対応する補正角度が記憶されている。
通信部53は、CAN(Control Area Network)、LIN(Local Interconnect Network)又はEthernet(登録商標)等の通信プロトコルを用いた通信インターフェイスであり、車内LAN2に接続されているボディECU6等の車載機器と相互に通信する。
入出力インターフェイス54は、シリアルケーブル等によってレーダ装置4の送信部41及び受信部43と接続し、制御部51と、送信部41及び受信部43との間でのデータの入出力を行うためのインターフェイスである。
物標検出装置3は、レーダ装置4及びレーダECU5を別体として記載したが、これに限定されない。レーダ装置4及びレーダECU5を、例えばモジュール化し、一体化された物標検出装置3であってもよい。
車両1には、車速検出部7、報知部8等の車載機器が設けられており、報知部8等の車載機器は、例えばボディECU6と、当該ボディECU6に含まれる入出力インターフェイス64を介して接続されている。
ボディECU6は、レーダECU5と同様に制御部61、記憶部62、通信部63及び入出力インターフェイス64を含む。制御部61は、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)等により構成してあり、記憶部62に予め記憶された制御プログラム及びデータを読み出して実行することにより、種々の制御処理及び演算処理等を行うようにしてある。
記憶部62は、RAM(Random Access Memory)等の揮発性のメモリ素子又は、ROM(Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)若しくはフラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ素子により構成してあり、制御プログラム及び処理時に参照するデータがあらかじめ記憶してある。
通信部63は、CAN(Control Area Network)、LIN(Local Interconnect Network)又はEthernet(登録商標)等の通信プロトコルを用いた通信インターフェイスであり、車内LAN2に接続されているレーダECU5等の車載機器と相互に通信する。
入出力インターフェイス64は、シリアルケーブル等によって車速検出部7、報知部8等の車載機器と接続し、制御部61とこれら車載機器との間でのデータの入出力を行うためのインターフェイス群である。
車速検出部7は、例えばホール素子等で構成された車速センサであり、車両1の走行速度(車速)を検出し、検出した車速に関するデータを、入出力インターフェイス64を介して、ボディECU6に出力する。
報知部8は、例えばスピーカ又はディスプレイにより構成され、入出力インターフェイス64を介してボディECU6に接続され、ボディECU6からの出力に基づいて、車両1の周辺に位置する物標に関する注意喚起等の表示又は音声出力を行い、車両1の操作者に報知する。
当該ボディECU6からの出力は、レーダECU5からの出力をボディECU6が取得して出力したもの、すなわちレーダECU5からの出力をボディECU6が中継することによって報知部8に出力されたものも含む。本実施形態において、車速検出部7、報知部8は、ボディECU6の入出力インターフェイス64に接続されるものとしたが、これに限定されない。車速検出部7、報知部8は、レーダECU5の入出力インターフェイス54に接続され、レーダECU5との間で直接、入出力が行われてもよい。または、車速検出部7、報知部8は、ボディECU6及びレーダECU5以外の他のECUと接続され、レーダECU5が当該他のECUと通信することによって、車速検出部7等の間での入出力が行われてもよい。
図3は、検出した物漂(反射点)と、実際の物漂(理想点)との差異に関する説明図である。物標検出装置3は、送信した送信波が反射され、この反射波を受信することによって物標を検出するようにしてある。当該物標は、送信波が反射された反射点に存在するものとして検出される。
例えば、ガードレール又は壁等の車両1の進行方向と平行に存在する静止物によって、車両1に搭載された物標検出装置3のレーダ装置4から送信された送信波が反射された場合、当該反射による複数の反射点は、理想的には図3Aに示すようにガードレール等の静止物上に直線上に並ぶように検出されるべきである。
しかしながら、レーダECU5の制御部51によって検出される反射点は、図3Bに示すようにガードレール等の静止物上から左右にずれて検出される場合がある。このように反射点の位置(座標)が、静止物上から左右にずれて検出される要因としては、例えば、レーダ装置4が車両1に取付けられる際、レーダ装置4の光軸が本来の取付け位置からずれており、レーダ装置4からの送信波の送信方向がずれていることが考えられる。または、レーダ装置4が、バンパー等の角部に設けられている場合、レーダ装置4から送信された送信波が、バンパー等による反射又は屈折によって影響を受け、当該送信波の送信角度がずれること、又は送信波がバンパー等を透過して車両1外に送信される際の送信角度にばらつきが生じることが考えられる。
図4は、補正角度の導出に関する説明図である。図5は、検出した物漂(反射点)と、補正した方位角度に基づく物漂との比較に関する説明図である。図6は、方位角度及び補正角度との対応(テーブル)に関する説明図である。図4及び図5の説明図において、車両1(自車)の進行方向はX軸として、当該進行方向に対し垂直方向はY軸として記載してある。
レーダECU5の制御部51は、物標を検出するにあたり受信した反射波に基づき反射点を検出し、自車と当該反射点との距離(l)及び方位角度(θd)を導出する。制御部51は、自車とガードレール等の静止物とによる、自車の進行方向に対し垂直方向(Y軸方向)の距離(gr_y[m])を導出する。この場合、自車の進行方向に対し垂直方向に位置するガードレール等の部位についても、反射点として検出される。当該反射点と自車との方位角度は、図4に示すごとく進行方向を90°とした場合、180°となる。このように自車の進行方向に対し垂直方向に位置する反射点を検出する場合、当該反射点と自車との相対速度は瞬間的に0km/hとなり、ドップラー効果が発生しない、すなわち送信波と受信した反射波との周波数が略同じ状態となる。このようにドップラー効果が発生しない状態での反射点の検出は、比較的に精度が高いため、後述する補正角度の導出において利用することができる。なお、自車の進行方向に対し垂直方向(Y軸方向)の距離(gr_y[m])を導出するための反射点と、自車の進行方向との角度は、厳格に90°である必要はなく、補正角度の導出において許容できる範囲であればよく、例えば90°に対し±3°以下程度であればよい。
レーダECU5の制御部51は、自車と、ガードレール等の静止物との自車の進行方向に対し垂直方向(Y軸方向)の距離(gr_y[m])及び検出した反射点との距離(l[m])に基づいて、自車と理想点との方位角度(θi)を導出する。理想点とは、反射点の本来検出されるべき位置(座標)を意味する。
理想点との方位角度(θi)の導出は、例えば、検出した反射点との距離(l[m])を斜辺とし、自車と静止物との自車の進行方向に対し垂直方向(Y軸方向)の距離(gr_y[m])を対辺とした直角三角形において、斜辺と対辺とによる角度(θi)を算出(θi = arcsin(gr_y/l))することによって、導出することができる。当該角度(θi)が、静止物に位置すべき物標(反射点)と自車との本来の方位角度(想定方位角度)とされる。制御部51は、導出した想定方位角度(θi)、すなわち理想点の方位角度(θi)と、検出した反射点の方位角度(θd)との差分を算出(θi-θd)し、当該差分を補正角度として導出する。
図5に示すごとく、制御部51は、ガードレール等の車両1の進行方向と平行に存在する静止物に対し、複数の反射点を検出する。検出された反射点毎に物標として認識されるが、これら物標夫々は、静止物であるガードレール等の一部位である。制御部51は、複数の反射点を検出し、反射点夫々において自車との距離及び方位角度を導出し、これら方位角度夫々に対し、上述のごとく補正角度を導出する。図5Aは検出した物標(反射点)の座標の分布を示しており、図5Bは導出した補正角度によって方位角度を補正した後の物標(反射点)の座標の分布を示している。補正前の図5Aと比較し、補正後の図5Bにおいては、ガードレールに対する反射点の左右のばらつきが減少しており、反射点すなわち物標の検出精度が向上している。
制御部51は、導出した方位角度夫々に対する補正角度を、例えば図6に示すようなテーブル形式(補正角度テーブル)によって、方位角度及び対応する補正角度とを関連づけて、記憶部52に記憶する。制御部51は、例えば、記憶部52に記憶されている当該補正角度テーブルを参照し、検出した物標の方位角度に対し、当該方位角度に対応する補正角度を読み出し、補正角度によって補正された方位角度を当該物標の真の方位角度とする。制御部51は、この真の方位角度に基づいて、例えば、当該物標との衝突予測処理又は当該物標に関する情報のボディECU6への出力処理等の種々の処理を行う。
制御部51は、方位角度に対応する補正角度が既に記憶されており、これ以降、新たに当該方位角度に対応する補正角度を導出した場合、新たに導出した補正角度によって、当該方位角度に対応する補正角度を更新してもよい。
制御部51は、導出した方位角度が記憶部52に記憶されていない場合、当該導出した方位角度に近似する他の方位角度の補正角度に基づいて、当該導出した方位角度の補正角度を導出してもよい。例えば、導出した方位角度が68.5°である場合、導出した方位角度から増減させた場合の夫々の最近似値である68°及び69°の夫々の補正角度の平均値を、当該導出した方位角度の補正角度としてもよい。
車両1の進行方向と平行に存在する静止物の一部位として検出した物標(反射点)の方位角度に対し、当該反射点と自車との距離、及び自車の進行方向に対し垂直方向に位置する当該静止物の部位との距離に基づき、当該反射点との真の方位角度(想定方位角度)を導出することができる。
導出した想定方位角度と、検出した方位角度との差分に基づき、当該方位角度夫々に対応する補正角度夫々を導出することによって、方位角度夫々を適切に補正することができ、物標(反射点)の検出精度を向上させることができる。
導出した補正角度夫々は、対応する方位角度夫々と関連づけて記憶部52に記憶してあるため、検出した方位角度を補正するためには、当該記憶部52を参照し方位角度に対応する補正角度を読み出すという簡易な処理とすることができ、方位角度の補正に要する処理時間を短くすることができる。
既に記憶部52に方位角度に対応する補正角度が記憶されている場合であっても、以降、新たに車両1の進行方向と平行に存在する静止物によって補正角度を導出した際、既に記憶されている補正角度を更新するため、補正角度の鮮度又は信頼性等を担保することができる。
図7は、物標検出に関する処理概要を示すフローチャートである。レーダECU5の制御部51は、車両のIGスイッチ(イグニッション)がオンとなっている状態において、定常的に以下の処理を実行する。
制御部51は、検知点リストの作成を行う(S01)。制御部51からの指示に基づき送信部41から送信された送信波は、物標によって反射される。この反射が行われる反射点は、単一の物標において複数存在する場合がある。制御部51は、受信部43を介して、複数の反射点によって反射された反射波を取得し、当該反射波をFFT解析することにより、検知点を導出する。この検知点に関する情報は、当該反射点夫々における自車との距離、相対速度、方位角度、電波強度及び静止点であるか否を含む。
制御部51は、導出した検知点のリストを作成することによって、物標検出を行う。制御部51は、送信波の送信、反射波の受信及び検知点のリストの作成を周期的に行う。制御部51は、周期的に検知点のリストを作成するにあたり、当該リストを都度作成する。または、制御部51は、当該処理の周期に応じて、既に作成してある検知点のリストに情報を追加又は更新するものであってもよい。
制御部51は、S01の処理に平行させて、補正角度テーブルの作成を行う(S100)。制御部51は、例えば、S01の処理プロセスの子プロセスを生成し、この子プロセスにてS100の処理を行う。または、制御部51は、S01の処理プロセスにてマルチスレッド制御を行い、S100の処理を行ってもよい。制御部51は、図6に示すような方位角度夫々に対する補正角度を互いに関連づけて記憶するため補正角度テーブルを作成し、記憶部52に記憶する。S100の処理の詳細は、後述する。
制御部51は、方位角度の補正を行う(S02)。制御部51は、検知点リストにおける各検知点の方位角度において、S001で作成した補正角度テーブルを参照し、当該方位角度に対応する補正角度を読み出し、当該補正角度によって方位角度を補正する。
制御部51は、物標に関する情報を出力する(S03)。制御部51は、この検知点のリストに基づいて、S02によって補正された方位角度を加味して、例えば、静止点又は移動点となる物標との衝突回避に関する報知又は移動点となる物標の追跡予測を行うため、ボディECU6に関連する情報の出力を行う。
図8は、実施形態1(基本形)に係る制御部51の処理を示すフローチャートである。
レーダECU5の制御部51は、車両1のIGスイッチ(イグニッション)がオンとなっている状態において、定常的に以下の処理を実行する。
制御部51は、検知点のリストを取得する(S101)。制御部51は、別プロセスにて反射波の解析結果に基づき、一連の処理の周期に応じて検知点のリストを作成している。制御部51は、例えば、検知点のリストを作成するプロセスとプロセス間通信し、作成されたリストの複数周期分を取得し、当該リストが含む検知点夫々に関連するデータを例えば揮発性メモリの記憶部52に記憶する。
制御部51は、検知点において、静止点となる検知点を抽出する(S102)。検知点のリストには、検知点夫々に関する情報が登録されており、当該情報は、検知点が静止点であるか否かの情報を含む。静止点とは、例えばガードレール、防音壁等の道路の両側に設けられた設備等の静止している物標の反射点による検知点が相当する。制御部51は、取得した検知点のリストにおいて、静止点である検知点を抽出する。
制御部51は、基準となる物標と自車との垂直方向の距離は既に記憶されているかを判定する(S103)。後述する処理において、制御部51は、基準となる物標と自車との垂直方向の距離を導出し、導出した距離を記憶部52に記憶するようにしてある。従って、前回の処理において、既に基準となる物標と自車との垂直方向の距離を導出し、記憶している場合(S103:YES)、この記憶している距離を用いて、S107以降の処理を行う。なお、既に基準となる物標と自車との垂直方向の距離を導出し記憶してあっても、自車の走行状態又は走行環境に変動があった場合は、当該記憶してある距離の信頼性は低いとして、当該距離を記憶していない場合と同様にS104以降の処理を実行してもよい。自車の走行状態の変動は、例えば、自車が車線を変更又は曲がった等を含む。自車の走行環境の変動については、例えば、所定の周期数以上の期間が経過したことにより、走行環境が変動したとみなしてもよい。
未だ基準となる物標と自車との垂直方向の距離を記憶していない場合(S103:NO)、制御部51は、進行方向に対し垂直に位置する検知点を抽出する(S104)。制御部51は、S101の処理にて、複数の周期により作成された複数のリストを取得し、記憶してある。検知点のリストには、複数の周期に亘って取得した検知点に関する情報が登録されて、記憶部52に記憶されている。制御部51は、取得したリストに基づき、方位角度が自車の進行方向に対し略90°(垂直)となる検知点を抽出し、記憶部52に記憶する。制御部51は、自車の進行方向に対し垂直、すなわち図5にて示すx成分が0となる検知点を抽出する。抽出される当該検知点の個数は、周期の回数に応じて増加するものとなる。制御部51は、自車が直進している期間内にて受信した反射波による検知点に基づき、自社の進行方向に対し、垂直に存在する検知点を抽出してもよい。制御部51は、自車が直進しているか否かを判定するにあたり、自車の車速が所定以上である又は自車の回転角速度(ヨーレイト)に基づき、当該判定を行ってもよい。
制御部51は、所定数以上、検知点を抽出したか判定する(S105)。制御部51は、取得した検知点のリストを参照し、自車の進行方向に対し垂直に存在する検知点の抽出数が所定数以上であるかの判定を行う。当該所定数は、検知点を抽出するにあたり要求される精度等に基づき、適宜決定される。抽出数が所定数以上でない場合(S105:NO)、制御部51は処理を終了する。
抽出数が所定数以上の場合(S105:YES)、制御部51は、自車の進行方向と水平に存在する物標の検知点を抽出する(S106)。複数の周期に亘って取得した検知点において、自車の進行方向に対し垂直となる検知点は、複数個抽出される。抽出した当該垂直となる検知点夫々における自車との距離が、多重反射又は並走する他車の影響によって異なる場合がある。そこで、制御部51は、S104で抽出した自車に垂直に位置する検知点において、各検知点と自車との距離毎に応じた検知点の数を確認する。例えば、10個の検知点が抽出され、8個の検知点における距離がる略5m、2個の検知点における距離が略1.5mであった場合、より多く抽出された検知点を、自車の進行方向と水平に存在する物標による検知点として抽出する。
自車の進行方向に対し垂直となる検知点が複数抽出された場合であっても、例えば、最も反射強度の高い反射点を、ガードレール等の物標による反射点として認識してもよい。多重反射による検知点の距離は、本来の検知点、すなわち物標の検知点の距離の倍数となる。そこで、物標との距離が異なる複数の検知点が抽出された場合であっても、このようにいずれかの検知点の距離の倍数に相当する距離となる検知点を多重反射によるものとして除外することにより、多重反射による誤検知を抑制することができる。または、制御部51は、抽出した検知点夫々の距離における標準偏差又はヒストグラム等の統計的手段に基づき、ガードレール等の物標による反射点として認識してもよい。このように抽出された複数の検知点夫々における自車との距離は、所定の偏差内に含まれるものとなる。従って、制御部51は、S105及びS106の処理によって、自車の進行方向との距離(垂直成分)が所定の偏差内となる複数の検知点が所定数以上であるかの判定を行う。
制御部51は、基準となる物標と自車との垂直方向の距離を導出する(S107)。制御部51は、S106で抽出した自車の進行方向と平行に存在する物標、すなわちガードレール等の基準となる物標による検知点において、当該検知点夫々の自車との距離の平均値を導出する。すなわち、当該距離の平均値が、自車と基準となる物標とにおける自車の進行方向に対し垂直方向の距離(垂直成分)となる。なお、基準となる物標はガードレールに限定されず、防音壁、壁等の自車の進行方向に対し平行に存在している設備を含む。
上述のとおり、複数の周期に亘って、自車と垂直に位置する検知点を抽出しており、これら検知点夫々の自車との距離において、多少のばらつきが発生する。そこで、制御部51は、S106で抽出した検知点夫々の自車との距離の平均値を導出することによって、当該ばらつきに対応することができる。なお、当該距離は、平均値による導出に限定されず、標準偏差を用いて、導出してもよい。
制御部51は、導出した自車と基準となる物標とにおける自車の進行方向に対し垂直方向の距離を記憶部52に記憶する。次回、本処理を実行するためのプロセスが生成された際、制御部51は、記憶部52に記憶された当該距離を参照し、上述にあるS103の処理の判定を行う。前回の処理で導出した自車と基準となる物標とにおける自車の進行方向に対し垂直方向の距離を再度利用することにより、処理内容を軽減し、処理速度を向上させることができる。
制御部51は、自車の進行方向と平行に存在する物標による検知点を全て抽出する(S108)。制御部51は、取得した検知点のリストにおいて、自車の進行方向に対する垂直成分の距離が、導出した自車と垂直に位置する検知点との距離の平均値に対して所定の範囲内となる検知点を、自車の進行方向と平行に存在する物標による検知点として抽出する。所定の範囲内とは、例えば、検知点と自車との進行方向に対する並行成分の距離に応じて大きくなるようにしてあってもよい。すなわち、図5に示すようにガードレール等、自車の進行方向と平行に存在する物標を基準に±1°等の所定の角度範囲を定め、当該角度範囲内に存在する検知点をガードレール等による検知点であるとして、これら検知点を抽出するものであってもよい。または、導出した自車と垂直に位置する検知点との距離の平均値に対し、±10%として所定の範囲内となる検知点をガードレール等による検知点であるとして、これら検知点を抽出するものであってもよい。
制御部51は、補正角度を導出する(S109)。制御部51は、S108で抽出した検出点、すなわちガードレール等の基準となる物標による検出点夫々の自車との距離及び方位角度を取得する。これら距離及び方位角度は、S101の処理で取得した検知点のリストに関する情報として、記憶部52に記憶されている。制御部51は、記憶部52を参照することにより、これら距離(l)及び方位角度を読み出すことにより、これら情報を取得する。
制御部51は、S107で導出した距離(gr_y)、すなわち自車と基準となる物標とにおける自車の進行方向に対し垂直方向の距離(gr_y)と、S108で抽出した検知点の自車との距離(l)に基づいて、想定方位角度を導出する。この想定方位角度とは、図4に示すごとく静止物上に位置して検出されるべき理想点と、自車との方位角度である。想定方位角度は、上述のとおり検知点と自車との距離(l)を斜辺に、基準となる物標との垂直方向の距離(gr_y)を対辺とした直角三角形の角度を算出(arcsin(gr_y/l))することによって導出する。または、検知点と自車との距離(l)及び基準となる物標との垂直方向の距離(gr_y)から、基準となる物標との自車の進行方向に対する並行方向の距離(ideal_x)を算出(ideal_x=(l^2 - gr_y^2)^1/2)し、当該水平方向の距離(ideal_x)及び垂直方向の距離(gr_y)に基づき、想定方位角度を算出(acrtan(gr_y/ideal_x))してもよい。制御部51は、検出点夫々において導出した想定方位角度と、検出点夫々の方位角度との差分に基づき、検出点夫々における方位角度に対する補正角度を導出する。
制御部51は、方位角度及び補正角度を記憶部52に記憶する(S110)。制御部51は、導出した補正角度を対応する方位角度と関連づけて、記憶部52に記憶する。当該対応する方位角度とは、S109の処理において、補正角度を導出するための差分処理に用いた検出点の方位角度である。記憶部52には、例えば、方位角度及び当該方位角度に対応する補正角度を関連づけるための補正角度テーブル(図6参照)が用意されており、制御部51は、当該補正角度テーブルに方位角度及び当該方位角度に対応する補正角度を登録することによって、これらを記憶部52に記憶する。
制御部51は、自車の進行方向に平行に存在する静止物(物標)との距離と、当該静止物(物標)による複数の反射点(検知点)との距離に基づいて、物標と自車との本来の方位角度(想定方位角度)を導出する。従って、自車と物標との相対速度を要することなく、精度よく想定方位角度を導出し、想定方位角度と検出した方位角度との差異となる補正角度を導出することができる。
制御部51は、所定の周期内にて複数検出した物標の反射点(検知点)による自車との距離の平均値等によって、自車の進行方向に平行に存在する静止物との垂直方向の距離(垂直成分)を導出する。従って、当該複数の検知点において、自車との距離にばらつきがあっても、精度よく静止物との距離を導出する。
(実施形態2)
図9は、実施形態2(更新)に係る制御部51の処理を示すフローチャートである。実施形態2の制御部51の処理は、記憶部52に記憶されている補正角度を更新する点で、実施形態1の処理と異なる。制御部51は、実施形態1のS101からS109の処理と同様に、S201からS209の処理を行う。なお、フローチャートの表記上、S202からS208の処理の記載は、省略している。
制御部51は、S27で導出した補正角度が記憶部52に記憶されているか、すなわち補正角度が未記憶であるか否かの判定を行う(S210)。
補正角度が未記憶である場合(S210:YES)、すなわち当該補正角度は、対応する方位角度に関連付けられて未だ記憶部52に記憶されていない場合、制御部51は実施形態1の処理S110の処理と同様にS211の処理を行う。
補正角度が未記憶でない場合(S210:NO)、すなわち当該補正角度は、対応する方位角度に関連付けられて既に記憶部52に記憶されている場合、制御部51は、S209で導出した補正角度と、既に記憶されている補正角度との差異を導出し、当該差異が所定値以内であるかの判定を行う(S220)。所定値以内とは、例えば、S209で導出した補正角度が、既に記憶されている補正角度の90%から110%以内であることを含む。
差異が所定値以内でない場合(S220:NO)、制御部51は処理を終了する。すなわち、S210で導出した補正角度は破棄される。差異が所定値以内でない場合は、今回導出した補正角度又はこの補正角度に対応する方位角度等、物標の検出結果、すなわち検知点リストの情報の信頼度が低いことが想定されるところ、このように信頼度が低い補正角度を破棄することで、既に記憶されている補正角度の信頼性を担保することができる。差異が所定値以内でない場合、検出した物標(反射点)における検知点に関するデータに異常値が含まれる旨(アラート)を、例えばボディECU6を介して報知部8に出力してもよい。
差異が所定値以内である場合(S220:YES)、制御部51は、S209で導出した補正角度と、既に記憶されている補正角度との平均値を算出する(S221)。平均値を算出するにあたり、制御部51は、S209で導出した補正角度及び既に記憶されている補正角度に異なる重みづけ係数を乗算した、加重平均値を算出してもよい。例えば、既に記憶されている補正角度の重みづけ係数を0.8とし、S209にて今回導出した補正角度の重みづけ係数を0.2として、既に記憶されている補正角度の重みづけ係数を、今回導出した補正角度の重みづけ係数より大きくすることにより、補正角度が過度又は急激に変化することを抑制することができる。または、制御部51は、過去に記憶した複数個の補正角度を履歴として記憶部52に記憶しておき、これら複数個の補正角度及び今回導出した補正角度による移動平均を平均値として算出してもよい。
制御部51は、S221で算出した補正角度の平均値によって、既に記憶されている補正角度を上書きすることにより、夫々の方位角度に対応する補正角度を更新する(S223)。
制御部51は、方位角度に対応する補正角度が既に記憶されている場合であって、以降、当該方位角度に対応する補正角度を新たに導出した場合、記憶部52に記憶されている補正角度を、新たに導出した補正角度によって更新する。従って、車両1の走行に応じて経年的に方位角度の検出にずれが生じた場合であっても、車両1の走行に伴って補正角度を更新し、補正角度の鮮度又は信頼性を担保することができる。
制御部51は、例えば、既に記憶されている補正角度と新たに導出した補正角度との平均値等、既に記憶されている補正角度及び新たに導出した補正角度に基づいて補正角度を更新することによって、更新により補正角度が過度又は急激に変化することを抑制することができる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両(自車)
10 車体フレーム
11 フロントバンパー
12 リアバンパー
13 保持部材
2 車内LAN
3 物標検出装置
4 レーダ装置
41 送信部
42 送信アンテナ
43 受信部
44 受信アンテナ
5 レーダECU
51 制御部
52 記憶部
53 通信部
54 入出力インターフェイス
6 ボディECU
61 制御部
62 記憶部
63 通信部
64 入出力インターフェイス
7 車速検出部
8 報知部(スピーカ、ディスプレイ)

Claims (9)

  1. 車両に搭載され、該車両の周辺に存在する物標を検出する物標検出装置であって、
    前記物標と自車との方位角度を導出する方位角度導出部と、
    該物標と自車との第1距離、及び該自車の進行方向に対し略垂直の方向に存在する物標と該自車との第2距離を導出する距離導出部と、
    前記第1距離と第2距離とに基づいて、前記方位角度を補正するための補正角度を導出する補正角度導出部と
    を備えることを特徴とする物標検出装置。
  2. 前記補正角度導出部は、前記第1距離及び第2距離によって導出した角度と、前記方位角度との差分に基づいて、前記補正角度を導出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の物標検出装置。
  3. 前記方位角度導出部が導出した方位角度夫々に対し補正角度を導出し、該方位角度夫々と該導出した補正角度夫々とを関連づけて記憶する記憶部と
    を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の物標検出装置。
  4. 前記補正角度が前記記憶部に記憶された後、前記補正角度導出部が、該補正角度に対応する方位角度と同じ方位角度の補正角度を導出した場合、前記記憶部に記憶されている補正角度を更新する更新部と
    を備えることを特徴とする請求項3に記載の物標検出装置。
  5. 前記更新部は、前記記憶部に既に記憶されている補正角度、及び該補正角度が前記記憶部に記憶された後に前記補正角度導出部が導出した補正角度に基づいて、前記記憶部に記憶されている補正角度を更新する
    ことを特徴とする請求項4に記載の物標検出装置。
  6. 前記自車の走行中の所定期間内に前記第2距離を所定数以上導出した場合、前記補正角度導出部は、前記第1距離及び前記所定数以上導出した第2距離に基づいて、前記方位角度に対する補正角度を導出する
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一つに記載の物標検出装置。
  7. 補正角度導出部は、前記第1距離、及び前記所定数以上導出した第2距離の平均値又は標準偏差に基づいて、前記方位角度に対する補正角度を導出する
    ことを特徴とする請求項6に記載の物標検出装置。
  8. 自車の周辺に存在するとして検出された物標と自車との方位角度を導出し、
    該物標と自車との第1距離、及び該自車の進行方向に対し略垂直の方向に存在する物標と該自車との第2距離を導出し、
    前記第1距離と第2距離とに基づいて、前記方位角度を補正するための補正角度を導出する
    ことを特徴とする物標検出方法。
  9. コンピュータに、
    自車の周辺に存在するとして検出された物標と自車との方位角度を導出し、
    該物標と自車との第1距離、及び該自車の進行方向に対し略垂直の方向に存在する物標と該自車との第2距離を導出し、
    前記第1距離と第2距離とに基づいて、前記方位角度を補正するための補正角度を導出する
    処理を実行させるプログラム。
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