JP2019137123A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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JP2019137123A JP2018020094A JP2018020094A JP2019137123A JP 2019137123 A JP2019137123 A JP 2019137123A JP 2018020094 A JP2018020094 A JP 2018020094A JP 2018020094 A JP2018020094 A JP 2018020094A JP 2019137123 A JP2019137123 A JP 2019137123A
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洋佑 坂本
Yosuke Sakamoto
洋佑 坂本
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【課題】耐チッピング性を良好に維持しながら未舗装路での走行性能を改善した空気入りタイヤを提供する。【解決手段】トレッド部1のショルダー領域A1のタイヤ幅方向外側に隣接するサイド領域A2に形成されたサイド突起Sを、第一ショルダーラグ溝21から連続的に延在してサイドウォール部2に向かって開口する第一サイド溝41と、第二ショルダーラグ溝22から連続的に延在してサイド突起S内で終端する第二サイド溝42と、第二サイド溝42の終端部からサイドウォール部2に向かって延在するサイド細溝43と、第二サイド溝42の終端部からタイヤ周方向の一方側のみに向かって延在して第一サイド溝41の中途部に連通する接続溝44とによって第一乃至第三ブロック31〜33に区画する。【選択図】図3

Description

本発明は、未舗装路走行用タイヤとして好適な空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、耐チッピング性を良好に維持しながら未舗装路での走行性能と改善した空気入りタイヤに関する。
不整地、泥濘地、雪道、砂地、岩場等の未舗装路の走行を意図した空気入りタイヤでは、一般的に、エッジ成分の多いラグ溝やブロックを主体とするトレッドパターンであって、溝面積が大きいものが採用される。このようなタイヤでは、路面上の泥、雪、砂、石、岩等(以下、これらを総称して「泥等」と言う)を噛み込んでトラクション性能を得ると共に、溝内に泥等が詰まることを防いで、未舗装路での走行性能を向上している。特に、トレッド部のショルダー領域よりもタイヤ幅方向外側(接地端よりもタイヤ幅方向外側)のサイド領域にもブロック(サイドブロック)を設けることで、未舗装路での走行性能を高めることが提案されている(例えば、特許文献1,2を参照)。
これら特許文献1,2のタイヤを対比すると、特許文献1のタイヤは、溝面積が比較的小さく、サイド領域の凹凸も比較的抑えられており、舗装路における走行性能も考慮したタイプのタイヤであると言える。一方、特許文献2のタイヤは、溝面積が大きく、個々のブロックも大きく、サイド領域の凹凸も強調されており、未舗装路での走行性能に特化したタイプのタイヤであると言える。そのため、前者は後者に比べて未舗装路での走行性能が低く、後者は前者に比べて通常走行時の性能(例えば騒音性能など)が低くなる傾向がある。また、サイドブロックを有するタイヤでは、トレッド部に存在する陸部だけでなくサイドブロック自体の摩滅やチッピングについても考慮する必要がある。近年、タイヤに対する要求性能の多様化が進み、これら2タイプのタイヤの中間レベルの性能を有する未舗装路走行用タイヤも求められており、適度な溝形状で未舗装路での走行性能を効率的に高め、且つ、サイドブロックの耐久性(耐チッピング性)を高めるための対策が求められている。
特開2016‐150603号公報 特開2013‐119277号公報
本発明の目的は、耐チッピング性を良好に維持しながら未舗装路での走行性能を改善した空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備えた空気入りタイヤにおいて、前記トレッド部のショルダー領域に、タイヤ幅方向に沿って延在する複数本の第一ショルダーラグ溝と複数本の第二ショルダーラグ溝とが設けられ、これら第一ショルダーラグ溝および第二ショルダーラグ溝はタイヤ周方向に交互に配置されて、タイヤ周方向に間隔をおいて配列された複数のショルダーブロックを区画しており、前記ショルダー領域のタイヤ幅方向外側に隣接するサイド領域に、前記サイドウォール部の表面から隆起してタイヤ全周に亘って延在するサイド突起が形成され、前記サイド突起は、前記第一ショルダーラグ溝から連続的に延在して前記サイドウォール部に向かって開口する第一サイド溝と、前記第二ショルダーラグ溝から連続的に延在して前記サイド突起内で終端する第二サイド溝と、前記第二サイド溝の終端部から前記サイドウォール部に向かって延在するサイド細溝と、前記第二サイド溝の終端部からタイヤ周方向の一方側のみに向かって延在して前記第一サイド溝の中途部に連通する接続溝とによって、複数のサイドブロックに区画されており、前記サイドブロックは、前記第一サイド溝と前記第二サイド溝と前記接続溝とで区画された第一ブロックと、前記第一サイド溝と前記第二サイド溝と前記細溝とで区画された第二ブロックと、前記第一サイド溝と前記接続溝と前記細溝とで区画された第三ブロックとを含み、これら第一乃至第三ブロックの集合体がタイヤ周方向に繰り返し配列されて繰り返し要素を構成することを特徴とする。
本発明では、上述のように、サイド領域に設けられたサイド突起を、第一ショルダーラグ溝から連続的に延在してサイドウォール部に向かって開口する第一サイド溝と、第二ショルダーラグ溝から連続的に延在してサイド突起内で終端する第二サイド溝と、第二サイド溝の終端部からサイドウォール部に向かって延在するサイド細溝と、第二サイド溝の終端部からタイヤ周方向の一方側のみに向かって延在して第一サイド溝の中途部に連通する接続溝とによって、複数のサイドブロック(第一乃至第三ブロック)に区画し、これら第一乃至第三ブロックの集合体を繰り返し要素としているので、各溝や各ブロックによる優れたエッジ効果を得たり、優れた排土性能を得て、未舗装路での走行性能を確保しながら、サイドブロックの剛性を確保して、耐チッピング性を向上することができ、これら性能をバランスよく両立することができる。
本発明では、ショルダーブロックの踏面とサイド領域側の側面との表面にタイヤ幅方向に沿って延在するショルダー細溝が設けられ、第一ブロックの表面にショルダー細溝から連続的に延在して接続溝に連通する第一浅溝が設けられ、第二ブロックおよび第三ブロックの表面にショルダー細溝から細溝を跨いでサイドウォール部に向かって連続的に延在する一連の第二浅溝が設けられることが好ましい。これにより、細溝や浅溝によるエッジ効果を確保して未舗装路での走行性能を高めることができる。一方で、細溝や浅溝は第一乃至第三サイド溝に比べて充分に小さいため、ブロック剛性の低下を抑制でき、耐チッピング性を良好に維持することができる。
このとき、第一サイド溝および第二サイド溝の溝底がサイドウォール部の表面と平坦に接続し、第一浅溝および第二浅溝の溝深さが第一サイド溝および第二サイド溝の溝深さよりも小さいことが好ましい。また、第一サイド溝および第二サイド溝の溝幅が第一浅溝および第二浅溝の溝幅の2倍以上であることが好ましい。このように各溝の溝深さや溝幅を設定することで、排土性能とブロック剛性とのバランスが良好になり、未舗装路での走行性能と耐チッピング性とを両立するには有利になる。
本発明では、サイドウォール部の表面からの複数のサイドブロックの突出高さが同一であることが好ましい。これにより、路面からの耐衝撃性が向上し、耐チッピング性を向上するには有利になる。
本発明では、ショルダー領域とサイド領域との境界位置から第二ブロックのタイヤ径方向最内側の点までの距離L2と、ショルダー領域とサイド領域との境界位置から第三ブロックのタイヤ径方向最内側の点までの距離L3との差が、距離L3の20%以上であることが好ましい。これにより、タイヤ回転時にサイドブロックが路面に対して接触する位置やタイミングが変化するので、トラクション性を向上して、未舗装路での走行性能を高めるには有利になる。
本発明では、第一ブロックおよび第二ブロックのショルダー領域とサイド領域との境界側のエッジがタイヤ軸を中心とした同一円周上に位置することが好ましい。これにより、サイドブロックのタイヤ径方向最外側のエッジが回転方向に対して同位相になり、悪路走破時に路面から受ける力が局所的に集中することを回避することができ、耐チッピング性を高めるには有利になる。
本発明では、第二ブロックおよび第三ブロックのサイドウォール部側のエッジがタイヤ軸を中心とした同心円上にずれて配置されることが好ましい。これにより、タイヤ回転時にサイドブロックが路面に対して接触する位置やタイミングが変化するので、トラクション性を向上して、未舗装路での走行性能を高めるには有利になる。
本発明では、サイド領域の面積に対する第一乃至第三ブロックの総面積が30%〜40%であることが好ましい。これにより、溝面積とブロック体積とのバランスが良好になり、排土性能とブロック剛性とのバランスが良好にして、未舗装路での走行性能と耐チッピング性とを両立するには有利になる。
本発明において、「接地端」とは、タイヤを正規リムにリム組みして正規内圧を充填した状態で平面上に垂直に置いて正規荷重を加えたときに形成される接地領域のタイヤ軸方向の両端部である。「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えば、JATMAであれば標準リム、TRAであれば“Design Rim”、或いはETRTOであれば“Measuring Rim”とする。「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表“TIRE ROAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“INFLATION PRESSURE”であるが、タイヤが乗用車用である場合には180kPaとする。「正規荷重」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表“TIRE ROAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“LOAD CAPACITY”であるが、タイヤが乗用車用である場合には前記荷重の88%に相当する荷重とする。
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの子午線断面図である。 本発明の実施形態からなる空気入りタイヤのトレッド面を示す正面図である。 本発明のサイド突起の構造を模式的に示す説明図である。 本発明のサイド領域の面積について示す説明図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、本発明の空気入りタイヤは、トレッド部1と、このトレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2と、サイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3とを備えている。図1において、符号CLはタイヤ赤道を示し、符号Eは接地端を示す。尚、図1は子午線断面図であるため描写されないが、トレッド部1、サイドウォール部2、ビード部3は、それぞれタイヤ周方向に延在して環状を成しており、これにより空気入りタイヤのトロイダル状の基本構造が構成される。以下、図1を用いた説明は基本的に図示の子午線断面形状に基づくが、各タイヤ構成部材はいずれもタイヤ周方向に延在して環状を成すものである。
左右一対のビード部3間にはカーカス層4が装架されている。このカーカス層4は、タイヤ径方向に延びる複数本の補強コードを含み、各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りに車両内側から外側に折り返されている。また、ビードコア5の外周上にはビードフィラー6が配置され、このビードフィラー6がカーカス層4の本体部と折り返し部とにより包み込まれている。一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層(図1では2層)のベルト層7が埋設されている。各ベルト層7は、タイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。これらベルト層7において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°〜40°の範囲に設定されている。更に、ベルト層7の外周側にはベルト補強層8が設けられている。ベルト補強層8は、タイヤ周方向に配向する有機繊維コードを含む。ベルト補強層8において、有機繊維コードはタイヤ周方向に対する角度が例えば0°〜5°に設定されている。
本発明は、このような一般的な断面構造の空気入りタイヤに適用されるが、その基本構造は上述のものに限定されない。
本発明の空気入りタイヤのトレッド部1の表面には、図2に示すように、タイヤ赤道CLの両側でタイヤ周方向に沿って延在する一対の主溝10が形成される。この主溝10は、溝幅が例えば12mm〜22mm、溝深さが12mm〜18mmである。この主溝109は、好ましくはタイヤ周方向に沿ってジグザグ状に延在するとよい。尚、ジグザグ状に延在するとは、図示の例のように、所定の方向に直進する部分と、この部分と異なる方向に直進する部分とが交互に繰り返して、タイヤ周方向に沿って繰り返し折れ曲がった形状である。
主溝10のタイヤ幅方向外側に位置するショルダー領域A1には、タイヤ幅方向に沿って延在する複数本の第一ショルダーラグ溝21と複数本の第二ショルダーラグ溝22とが設けられている。これら第一ショルダーラグ溝21および第二ショルダーラグ溝22は、溝幅が例えば9mm〜15mm、溝深さが例えば12mm〜18mmであり、主溝10と比べて溝幅および溝深さが同等以下の溝である。これら第一ショルダーラグ溝21および第二ショルダーラグ溝22は、それぞれ一端が主溝10に連通し、他端が接地端Eを超えてタイヤ幅方向外側に向かって開口している。これら第一ショルダーラグ溝21および第二ショルダーラグ溝22はタイヤ周方向に交互に配置される。図示の例では、第一ショルダーラグ溝21は、ジグザグ状に延在する主溝10が折れ曲がった部分に連通し、第二ショルダーラグ溝22は、ジグザグ状に延在する主溝10が直進する部分に連通している。これら第一ショルダーラグ溝21および第二ショルダーラグ溝22によって、ショルダー領域の陸部は、タイヤ周方向に間隔をおいて配列された複数のショルダーブロック23に区画されている。
ショルダー領域A1のタイヤ幅方向外側に隣接するサイド領域A2には、サイドウォール部2の表面から隆起してタイヤ全周に亘って延在するサイド突起Sが形成される。言い換えると、このサイド突起Sが設けられた範囲、即ち、サイド突起Sのタイヤ径方向最外側の点とタイヤ径方向最内側の点との間の領域がサイド領域A2である。このサイド突起Sは、図3に拡大して示すように、第一サイド溝41と、第二サイド溝42と、サイド細溝43と、接続溝44とによって、複数のサイドブロック30(第一乃至第三ブロック31〜33)に区画される。尚、ショルダー領域A1とサイド領域A2との境界(サイド突起Sのタイヤ径方向外側のエッジ部分)は、空気入りタイヤを製造する金型のセクター割り位置(金型においてトレッド部1を成型するための部分とサイドウォール部2を成型するための部分との継ぎ目)と一致することが多いため、サイド溝等が設けられても、サイドブロック30のタイヤ径方向外側のエッジ部分は図示のように全周に亘って連続する場合がある。
第一サイド溝41は、第一ショルダーラグ溝21から連続的に延在し、且つ、サイド突起S上でタイヤ径方向に沿って延在して、サイドウォール部2に向かって開口する。第二サイド溝42は、第二ショルダーラグ溝22から連続的に延在し、且つ、サイド突起S上でタイヤ径方向に沿って延在して、サイド突起S内で終端する。サイド細溝43は、第一サイド溝41および第二サイド溝42よりも溝幅が小さく、第二サイド溝42の終端部からタイヤ径方向に沿って延在して、サイドウォール部2に向かって開放される。接続溝44は、第一サイド溝41および第二サイド溝42よりも溝幅が小さく、第二サイド溝42の終端部からタイヤ周方向の一方側のみに向かって延在して、第一サイド溝41の中途部に連通する。第一サイド溝41および第二サイド溝42は、溝幅を例えば12mm〜27mm、溝深さを例えば2mm〜6mmに設定することができる。また、サイド細溝43は、溝幅を例えば3mm〜15mm、溝深さを例えば2mm〜6mmに設定することができ、接続溝44は、溝幅を例えば3mm〜13mm、溝深さを例えば2mm〜6mmに設定することができる。
第一ブロック31は、第一サイド溝41と第二サイド溝42と接続溝44とで区画された部分である。第二ブロック32は、第一サイド溝41と第二サイド溝42と細溝43とで区画された部分である。第三ブロック33は、第一サイド溝41と接続溝44と細溝43とで区画された部分である。本発明では、これら第一乃至第三ブロック31〜33の集合体がタイヤ周方向に繰り返し配列されて繰り返し要素を構成する。
本発明では、上述のように、サイド領域A2を構成しているので、各種溝やブロックによる優れたエッジ効果を得たり、優れた排土性能を得て、未舗装路での走行性能を確保しながら、サイドブロック30の剛性を確保して、耐チッピング性を向上することができ、これら性能をバランスよく両立することができる。このとき、サイド領域A2における各種溝の組み合わせが上述の構造から外れると、溝面積とサイドブロック30の剛性とのバランスが崩れて、未舗装路での走行性能と耐チッピング性とを両立することが難しくなる。
本発明は上述のように、ショルダー領域A1からサイド領域A2にかけての構造を規定するものであるので、一対の主溝10の間に位置するセンター領域の構造は特に限定されない。例えば、図示の例では、センター領域の陸部は、複数本のセンター浅溝50によって、複数のセンターブロック51に区画されている。
本発明において、上述のサイド領域A2の構造は、図2に示すように、空気入りタイヤの少なくとも一方側のサイド領域A2に適用すれば、上述の効果を得ることができる。勿論、空気入りタイヤの両側のサイド領域A2に適用してもよい。
本発明において、ショルダーブロック23やサイドブロック30(第一乃至第三ブロック31〜33)には、上述の各種溝に加えて、上述の各種溝よりも溝幅が小さい細溝や溝深さの小さい浅溝を設けることもできる。具体的には、ショルダーブロック23の踏面とサイド領域側の側面との表面にタイヤ幅方向に沿って延在するショルダー細溝24を設ける一方で、第一ブロック31の表面にショルダー細溝24から連続的に延在して接続溝44に連通する第一浅溝45を設け、且つ、第二ブロック32および第三ブロック33の表面にショルダー細溝24から連続的に延在し、更にサイド細溝43を跨いでサイドウォール部2に向かって連続的に延在する一連の第二浅溝46を設けることが好ましい。これにより、ショルダー細溝24や第一乃至第二浅溝45,46によるエッジ効果を確保して未舗装路での走行性能を高めることができる。その一方で、これら溝は第一乃至第三サイド溝41〜43に比べて充分に小さいため、ブロック剛性の低下を抑制でき、耐チッピング性を良好に維持することができる。
このとき、第一サイド溝41および第二サイド溝42の溝底がサイドウォール部2の表面と平坦に接続し、第一浅溝45および第二浅溝46の溝深さが第一サイド溝41および第二サイド溝42の溝深さよりも小さいことが好ましい。このように第一サイド溝41および第二サイド溝42の溝深さを充分に確保しながら、第一浅溝45および第二浅溝46の溝深さを相対的に小さくすることで、排土性能とブロック剛性とのバランスが良好になり、未舗装路での走行性能と耐チッピング性とを両立するには有利になる。
また、第一サイド溝41および第二サイド溝42の溝幅を第一浅溝45および第二浅溝46の溝幅の好ましくは2倍以上、より好ましくは2倍〜8倍に設定するとよい。このように、第一サイド溝41および第二サイド溝42と第一浅溝45および第二浅溝46との溝幅のバランスが良好になり、排土性能とブロック剛性とのバランスが良好になり、未舗装路での走行性能と耐チッピング性とを両立するには有利になる。
第一浅溝45および第二浅溝46は、上述のように第一サイド溝41および第二サイド溝42よりも溝幅および溝深さが小さければよいが、第一浅溝45および第二浅溝46の溝幅は例えば2mm〜10mm、第一浅溝45および第二浅溝46の溝深さは例えば1mm〜4mmに設定することができる。
サイド突起S(サイドブロック30)をサイドウォール部2の表面から隆起させるにあたって、各サイドブロック30のサイドウォール部2の表面からの突出高さが同一であることが好ましい。これにより、路面からの耐衝撃性が向上し、耐チッピング性を向上するには有利になる。サイドブロック30のサイドウォール部2の表面からの突出高さは例えば2mm〜10mmに設定することができる。
第一ブロック31および第二ブロック32のショルダー領域A1とサイド領域A2との境界側のエッジがタイヤ軸を中心とした同一円周上に位置することが好ましい。これにより、サイドブロック30のタイヤ径方向最外側のエッジが回転方向に対して同位相になり、悪路走破時に路面から受ける力が局所的に集中することを回避することができ、耐チッピング性を高めるには有利になる。
第二ブロック32および第三ブロック33のサイドウォール部2側のエッジがタイヤ軸を中心とした同心円上にずれて配置されることが好ましい。これにより、タイヤ回転時にサイドブロック30が路面に対して接触する位置やタイミングが変化するので、トラクション性を向上して、未舗装路での走行性能を高めるには有利になる。
ショルダー領域A1とサイド領域A2との境界位置から第二ブロック32のタイヤ径方向最内側の点までの距離をL2とし、ショルダー領域A1とサイド領域A2との境界位置から第三ブロック33のタイヤ径方向最内側の点までの距離をL3としたとき、これら距離L2,L3の差が距離L3の好ましくは20%以上、より好ましくは23%〜35%であるとよい。これにより、タイヤ回転時にサイドブロック30が路面に対して接触する位置やタイミングが変化するので、トラクション性を向上して、未舗装路での走行性能を高めるには有利になる。距離L2,L3の差が距離L3の20%未満であると、距離L2,L3の差が実質的になくなり、上述の効果が充分に得られない。
本発明では、サイド領域A2の面積に対する第一乃至第三ブロック31〜33の総面積が30%〜40%であることが好ましい。尚、サイド領域A2の面積とは、図4に示すように、サイド突起Sのタイヤ径方向最外側の点(第一ブロック31および第二ブロック32のショルダー領域とサイド領域との境界側のエッジ)を結んだ円(図4の破線)とタイヤ径方向最内側の点(第三ブロック33のサイドウォール部2側のエッジ)を結んだ円(図4の破線)との間の領域(図4の斜線部)の面積である。このように面積を設定することで、溝面積とブロック体積とのバランスが良好になり、排土性能とブロック剛性とのバランスが良好にして、未舗装路での走行性能と耐チッピング性とを両立するには有利になる。
タイヤサイズがLT265/70R17 121Qであり、図1に例示する基本構造を有し、図2のトレッドパターンを基調とし、第一サイド溝の形態、第二サイド溝の形態、サイド細溝の有無、連結溝の有無、第一浅溝の有無、第二浅溝の有無、第一/第二浅溝の溝深さ、第一/第二サイド溝の溝幅、サイドブロックの突出高さ、距離L3に対する距離L2と距離L3との差の割合((L3−L2)/L3×100%)、第一/第二ブロックのエッジ位置、サイド領域の面積に対する第一乃至第三ブロックの総面積の割合をそれぞれ表1〜2のように設定した比較例1〜4、実施例1〜13の17種類の空気入りタイヤを作製した。
表1,2の「第一サイド溝の形態」および「第二サイド溝の形態」の欄について、第一/第二サイド溝がサイドウォール部に向かって開放される場合を「開放」と示し、サイド突起内で終端する場合を「終端」と示した。表1,2の「第一/第二浅溝の溝深さ」の欄は、第一および第二サイド溝の溝深さに対する第一浅溝および第二浅溝の溝深さの大小関係を示し、第一浅溝および第二浅溝の溝深さが第一および第二サイド溝の溝深さよりも小さい場合を「小」、第一浅溝および第二浅溝の溝深さが第一および第二サイド溝の溝深さと同じ場合を「同」と示した。表1,2の「第一/第二サイド溝の溝幅」の欄は、第一および第二サイド溝の溝幅が第一浅溝および第二浅溝の溝幅の何倍であるかを示した。表1,2の「サイドブロックの突出高さ」の欄について、すべてのサイドブロックの突出高さが等しい場合を「同一」と示し、突出高さが一致しない場合を「不一致」と示した。表1,2の「第一/第二ブロックのエッジ位置」について、第一ブロックおよび第二ブロックのエッジがタイヤ軸を中心とした同一円周上に位置する場合を「同一円周」と示し、同一円周上に位置しない場合を「不一致」と示した。
これら空気入りタイヤについて、下記の評価方法により、耐チッピング性と発進性を評価し、その結果を表1〜2に併せて示した。
耐チッピング性
各試験タイヤをリムサイズ17×8Jのホイールに組み付けて、空気圧を350kPaとして試験車両(四輪駆動のSUV)に装着し、未舗装路からなる試験路にて1000km走行した後、サイドブロックに生じたチッピングの個数を測定した。評価結果は、比較例1の値の逆数を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほどチッピングの個数が少なく、耐チッピング性に優れることを意味する。尚、指数値が「98」以上であれば、基準とした比較例1と同等以上の良好な耐チッピング性が得られたことを意味する。
発進性
各試験タイヤをリムサイズ17×8Jのホイールに組み付けて、空気圧を350kPaとして試験車両(四輪駆動のSUV)に装着し、未舗装路(グラベル路面)からなる試験路にて発進性についてテストドライバーによる官能評価を行った。評価結果は、比較例1の値を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど未舗装路における発進性が優れることを意味する。尚、指数値が「102」未満であると、基準とした比較例1と実質的な差がなく、発進性を改善する効果が得られなかったことを意味する。
Figure 2019137123
Figure 2019137123
表1〜2から明らかなように、実施例1〜13はいずれも、比較例1と比較して、耐チッピング性を良好に維持しながら発進性を向上した。尚、グラベル路面における発進性のみを評価したが、他の未舗装路(泥濘路や岩場や雪道など)を走行した場合であっても、本発明のタイヤは、路面上の泥や岩や雪などに対して有効に作用するので、どのような未舗装路であっても優れた発進性能を発揮することができる。
一方、比較例2は第一サイド溝がサイド陸部内で終端するので、発進性を向上することができない。比較例3は連結溝を有さないので、発進性を充分に向上することができない。比較例4はサイド細溝を有さないので、発進性を向上することができない。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 ベルト補強層
10 主溝
21 第一ショルダーラグ溝
22 第二ショルダーラグ溝
23 ショルダーブロック
24 ショルダー細溝
30 サイドブロック
31 第一ブロック
32 第二ブロック
33 第三ブロック
41 第一サイド溝
42 第二サイド溝
43 サイド細溝
44 連結溝
45 第一浅溝
46 第二浅溝
50 センター浅溝
51 センターブロック
A1 ショルダー領域
A2 サイド領域
S サイド突起
CL タイヤ赤道
E 接地端

Claims (9)

  1. タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備えた空気入りタイヤにおいて、
    前記トレッド部のショルダー領域に、タイヤ幅方向に沿って延在する複数本の第一ショルダーラグ溝と複数本の第二ショルダーラグ溝とが設けられ、これら第一ショルダーラグ溝および第二ショルダーラグ溝はタイヤ周方向に交互に配置されて、タイヤ周方向に間隔をおいて配列された複数のショルダーブロックを区画しており、
    前記ショルダー領域のタイヤ幅方向外側に隣接するサイド領域に、前記サイドウォール部の表面から隆起してタイヤ全周に亘って延在するサイド突起が形成され、
    前記サイド突起は、前記第一ショルダーラグ溝から連続的に延在して前記サイドウォール部に向かって開口する第一サイド溝と、前記第二ショルダーラグ溝から連続的に延在して前記サイド突起内で終端する第二サイド溝と、前記第二サイド溝の終端部から前記サイドウォール部に向かって延在するサイド細溝と、前記第二サイド溝の終端部からタイヤ周方向の一方側のみに向かって延在して前記第一サイド溝の中途部に連通する接続溝とによって、複数のサイドブロックに区画されており、
    前記サイドブロックは、前記第一サイド溝と前記第二サイド溝と前記接続溝とで区画された第一ブロックと、前記第一サイド溝と前記第二サイド溝と前記細溝とで区画された第二ブロックと、前記第一サイド溝と前記接続溝と前記細溝とで区画された第三ブロックとを含み、これら第一乃至第三ブロックの集合体がタイヤ周方向に繰り返し配列されて繰り返し要素を構成することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記ショルダーブロックの踏面とサイド領域側の側面との表面にタイヤ幅方向に沿って延在するショルダー細溝が設けられ、前記第一ブロックの表面に前記ショルダー細溝から連続的に延在して前記接続溝に連通する第一浅溝が設けられ、前記第二ブロックおよび前記第三ブロックの表面に亘って前記ショルダー細溝から前記細溝を跨いで前記サイドウォール部に向かって連続的に延在する一連の第二浅溝が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記第一サイド溝および前記第二サイド溝の溝底が前記サイドウォール部の表面と平坦に接続し、前記第一浅溝および前記第二浅溝の溝深さが前記第一サイド溝および前記第二サイド溝の溝深さよりも小さいことを特徴とする請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第一サイド溝および前記第二サイド溝の溝幅が前記第一浅溝および前記第二浅溝の溝幅の2倍以上であることを特徴とする請求項2または3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記サイドウォール部の表面からの前記複数のサイドブロックの突出高さが同一であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記ショルダー領域と前記サイド領域との境界位置から前記第二ブロックのタイヤ径方向最内側の点までの距離L2と、前記ショルダー領域と前記サイド領域との境界位置から前記第三ブロックのタイヤ径方向最内側の点までの距離L3との差が、距離L3の20%以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記第一ブロックおよび前記第二ブロックの前記ショルダー領域と前記サイド領域との境界側のエッジがタイヤ軸を中心とした同一円周上に位置することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記第二ブロックおよび前記第三ブロックの前記サイドウォール部側のエッジがタイヤ軸を中心とした同心円上にずれて配置されたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記サイド領域の面積に対する第一乃至第三ブロックの総面積が30%〜40%であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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