JP2019134584A - 回転直動駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来にない新規な構成で、かつ優れた効果を有する回転直動駆動装置を提供すること。【解決手段】この回転直動駆動装置1は、軸線11を中心として回転可能および軸線11が伸びる方向に移動可能に支持された可動部2と、軸線11を中心に回転させるための回転駆動部と、可動部2を軸線11の方向に移動させる直動駆動部と、を備えている。そして、回転駆動部は、固定子3の一部を構成し、可動部2のマグネット部24を囲むように円筒状にされた回転用コアレス巻線31を有し、直動駆動部は、固定子3の一部を構成し、円筒状の回転用コアレス巻線31を囲むように円筒状にされた直動用巻線32を有している。【選択図】図1
Description
本発明は、回転直動駆動装置に関する。
各種の遊具装置や家電器具や小型ロボットなどに、所定の軸を、回転させたり、直動させたりする回転直動駆動装置が使用されることがある。また、各種組立装置や各種検査装置では、部品等を配置するために、装置がつかんだ部品や検査プローブを直動させたり、回転させたりする、回転直動駆動装置が使用されている。
このような回転直動駆動装置としては、1対の離間した各輪状ステータの内側に、互いに逆のスキュー面を有する1対のロータを配設し、直動と回転を行い、小型化と簡略化を図ったモータ(特許文献1)が存在する。また、回転直動駆動装置としては、回転用電機子巻線を巻回した回転用電機子コアの内側に、直動用電機子巻線を巻回した直動用電機子コアを設置したアクチュエータ(特許文献2)も知られている。
特許文献1に記載のモーターは、その回転子の外周に突極状のロータ歯が設けられているため、突極の形成そのものが大変なうえに、スキューさせており、精度確保が困難なものとなっている。特許文献2に記載のアクチュエータは、回転子の着磁構成からは、回転力や直進力が十分得られない恐れがある。
そこで、本発明は、上記問題のいずれか一つまたは複数を解決するためになされたものであり、新規な構成で、かつ優れた効果を有する回転直動駆動装置を提供することを目的とする。
本発明の回転直動駆動装置の態様の1つは、軸線を中心として回転可能および軸線が伸びる方向に移動可能に支持された可動部と、可動部を軸線中心に回転させるための回転駆動部と、可動部を軸線方向に移動させる直動駆動部と、を備え、回転駆動部は、固定子の一部を構成し、可動部のマグネット部を囲むように円筒状にされた回転用コアレス巻線を有し、直動駆動部は、固定子の一部を構成し、円筒状の回転用コアレス巻線を囲むように円筒状にされた直動用巻線を有している。
ここで、回転用コアレス巻線の径方向厚みを、直動用巻線の径方向厚みより、薄くするのが好ましい。しかし、両者の厚みを同じにしたり、直動用巻線の径方向厚みの方を薄くしたりしてもよい。
また、可動部は、外周上にN極、S極が交互に着磁された回転用円形マグネットを有する回転用ロータ部と、内径と外径が異極となるように着磁された直動用円形マグネットを複数、軸方向に重ね、その着磁関係を隣接するものが逆となるようにされた直動用ロータ部と、を有し、回転用ロータ部に近い直動用円形マグネットの径方向厚さと、回転用ロータ部から遠い直動用円形マグネットの径方向厚さ、とを同じにし、かつ回転用ロータ部の回転用円形マグネットの軸方向厚さと、複数の直動用円形マグネットの軸方向厚さの合計とを同じとするのが好ましい。しかし、複数の直動用円形マグネットの径方向厚さを異なる厚さにしてもよい。また、回転用ロータ部のマグネット部と、直動用ロータ部のマグネット部の軸方向厚さを異なるようにしてもよい。
さらに、可動部の回転と直動とを支持する回転兼リニア軸受けを有し、この回転兼リニア軸受けの、可動部のロータ部の側に面している部分に、円柱状の空間を設けるのが好ましい。しかし、円柱状の空間を設けないようにしてもよい。また、可動部の径方向中心に空洞部を設け、空洞部の少なくとも一部を回転用コアレス巻線が囲む円筒空間内に常時位置させると共に、空洞部の空間をこの装置の外周空間に対して開放した構成にするのが好ましい。しかし、このような空洞部を設けないようにしてもよい。
また、回転駆動部と直動駆動部は、共にブラシレスモータでのステップパルス駆動で制御される構成とし、可動部が直動する両方向に、可動部が突き当たることで可動部の直動を停止させるストッパを設けるのが好ましい。なお、ブラシレスモータではなく、ステップモータを採用したり、他のモーター方式を採用したりしてもよい。
本発明においては、簡易な構成でありながら、薄型化や回転力を得やすい回転直動駆動装置を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態に係る回転直動駆動装置について、図を参照しながら説明する。なお、最初に、第1の実施の形態に係る回転直動駆動装置1について、図1〜図22を参照しながら説明する。
(回転直動駆動装置1の全体構成)
図1〜図4に示すように、この回転直動駆動装置1は、軸線11を中心として回転可能および軸線11が伸びる前後方向に移動可能に支持された可動部2と、この可動部2を、軸線11を中心に回転させるための回転駆動部および可動部2を軸線が伸びる方向に移動させる直動駆動部とを備える固定子3と、可動部2と固定子3の両者を覆うケース部4と、可動部2を支持する軸受け部5と、を有する。可動部2は、軸線11を中心として回転し、軸線11が伸びる前後の両方向に移動することができるため、この装置は、1つの可動部2を、回転と直動の両動作を行わせることができる駆動装置となる。
図1〜図4に示すように、この回転直動駆動装置1は、軸線11を中心として回転可能および軸線11が伸びる前後方向に移動可能に支持された可動部2と、この可動部2を、軸線11を中心に回転させるための回転駆動部および可動部2を軸線が伸びる方向に移動させる直動駆動部とを備える固定子3と、可動部2と固定子3の両者を覆うケース部4と、可動部2を支持する軸受け部5と、を有する。可動部2は、軸線11を中心として回転し、軸線11が伸びる前後の両方向に移動することができるため、この装置は、1つの可動部2を、回転と直動の両動作を行わせることができる駆動装置となる。
この回転直動駆動装置1は、軸部21の長さが235mmで、ケース部4の軸線11の方向の長さが135mmで、直径が90mmとなっており、かなり小型の装置である。しかし、大型化したり、さらに小型化したり、してもよい。なお、可動部2の直動のストロークは、50mmとされているが、ストロークは、もっと長くしたり、短くしたりしてもよい。
(回転直動駆動装置1の各部の概略構成)
可動部2は、図1、図4に示すように、ステンレス鋼からなる軸部21と、ロータ部22とから主に構成されている。軸部21は、直径が6mmで、長さが235mmの円柱形状とされている。ロータ部22は、軸部21に固着されており、軟磁性体、たとえばフェライト系ステンレス鋼からなるロータヨーク23と、このロータヨーク23の外周に固着されているマグネット部24とを有している。ロータヨーク23は、太径かつ中実状の円柱形状とされている。マグネット部24は、1つの回転用円形マグネット25と、2つの直動用円形マグネット26,27から構成されている。
可動部2は、図1、図4に示すように、ステンレス鋼からなる軸部21と、ロータ部22とから主に構成されている。軸部21は、直径が6mmで、長さが235mmの円柱形状とされている。ロータ部22は、軸部21に固着されており、軟磁性体、たとえばフェライト系ステンレス鋼からなるロータヨーク23と、このロータヨーク23の外周に固着されているマグネット部24とを有している。ロータヨーク23は、太径かつ中実状の円柱形状とされている。マグネット部24は、1つの回転用円形マグネット25と、2つの直動用円形マグネット26,27から構成されている。
図1、図4に基づき、固定子3について説明する。固定子3は、上述のように、回転駆動部と直動駆動部とを有する。回転駆動部は、可動部2のマグネット部24を囲むように円筒状にされた回転用コアレス巻線31を有するものとされており、固定子3の一部を構成している。直動駆動部は、円筒状の回転用コアレス巻線31を囲むように円筒状にされた直動用巻線32を有するものとされており、固定子3の一部を構成している。固定子3は、さらに、直動用巻線32を囲むように円筒状に形成された、プラスチック等の非磁性からなるステータ33を有している。ステータ33は、回転駆動部と直動駆動部のそれぞれの一部を形成している。
回転用コアレス巻線31の径方向厚さ(Xとする)は、直動用巻線32の径方向厚さ(Yとする)に比べ、薄くされている。このため、回転直動駆動装置1が径方向に小型化される一方、直動用巻線32がマグネット部24に近接して配置されるため、十分な回転力と直動力を得やすいものとなる。この第1の実施の形態では、「X=Y/6」としているが、「X=Y/12〜Y/3」とすると、薄型化しつつ、回転力と直動力を得やすいものとなるので好ましい。
回転用コアレス巻線31は、図1に示すように、一端側は、フロントフランジ41に接着固定され、他端側は、エンドフランジ42に接着固定されているが、直動用巻線32に接着などで固定させてもよいし、他のものに固定するようにしてもよい。直動用巻線32は、ステータ33に接着固定されているが、回転用コアレス巻線31を固定し、その固定された回転用コアレス巻線31に接着などで固定させ、ステータ33に固定させないようにしてもよい。また、直動用巻線32は、他の固定物に接着などで固定させるようにしてもよい。ステータ33は、ケース部4に接着固定されているが、他の固定部に接着などで固定されるようにしたり、また固定部に接着しないようにしたりしてもよい。なお、回転用コアレス巻線31と直動用巻線32のコイルは、中心が銅線であり、その銅線の外周に絶縁用のポリエステル樹脂が被覆されているものである。しかし、他の種類のコイルを使用してもよい。
ケース部4は、図1〜図4に示すように、軸線11の一端部に配置される円形状のフロントフランジ41と、軸線11の他端部に配置される円形状のエンドフランジ42と、両者の中間に配置される円筒状のケース43とから主に構成される。
フロントフランジ41は、アルミニウム材からなり、軸部21と一端側の軸受け部5の両者が入る円形の孔を、中央に有している。エンドフランジ42は、アルミニウム材からなり、軸部21と他端側の軸受け部5の両者が入る円形の孔を、中央に有している。ケース43は、プラスチック等の非磁性体から形成され、ステータ33と接触し、ステータ33を支持している。フロントフランジ41とエンドフランジ42とケース43とで、可動部2のロータ部22を囲む構成となっている。フロントフランジ41とケース43との固定およびエンドフランジ42とケース43との固定は、それぞれボルト44で行われている。なお、ケース43を軟磁性体とすることで、バックヨークとして機能させることも可能である。
軸受け部5は、図1〜図3に示すように、一端側に配置される回転兼リニア軸受け53と、他端側に配置される回転兼リニア軸受け54とから構成されている。回転兼リニア軸受け53,54の、ロータ部22の側に面している部分に、円柱状の空間が生じるように、回転兼リニア軸受け53,54は、構成され、設置されている。一端側の空間は、フロントフランジ41と回転兼リニア軸受け53とで囲まれた空間となっており、他端側の空間は、エンドフランジ42と回転兼リニア軸受け54とで囲まれた空間となっている。この空間には、回転トルク測定用のボールベアリングが取付け可能である。また、この空間には、可動部2の回転や直動を検出するためのセンサーを配置可能である。また、この空間は、軸部21との摺動を減少させつつ、内部空間の拡大や減量化に寄与している。
回転兼リニア軸受け53,54は、軸受鋼で形成され、全体形状が円柱形で、その中央の孔を通過する可動部2が回転する際、および可動部2が軸線11の方向に前後動する際に、軸部21に接触し、その回転と直動を支持する。回転兼リニア軸受け53,54は、共に円柱状の軸受けで、フロントフランジ41とエンドフランジ42に対して、複数のボルト55によって固定されている。
(回転用コアレス巻線31の構成と、その巻線相と回転用円形マグネット25の着磁関係)
図5〜図8に示すように、回転用コアレス巻線31は、六角形状に巻回されたコイルをプレス成形により平帯状にした後、円筒状に成形する、いわゆるコダック方式と呼ばれる方式で製作されており、巻線部分が非常に薄くされた、円筒状になっている(特に、図5,6参照)。この回転用コアレス巻線31は、24セグメントであり、U相、V相、W相が各4個形成され、またU相、V相、W相の各反転相(各図ではU、V、Wの上に横線が付加されているもの)が各4個形成され、計24セグメントとなっている。なお、回転用円形マグネット25の着磁は8ポールとなっているため、8ポール24セグメントのブラシレスモータとなっている。
図5〜図8に示すように、回転用コアレス巻線31は、六角形状に巻回されたコイルをプレス成形により平帯状にした後、円筒状に成形する、いわゆるコダック方式と呼ばれる方式で製作されており、巻線部分が非常に薄くされた、円筒状になっている(特に、図5,6参照)。この回転用コアレス巻線31は、24セグメントであり、U相、V相、W相が各4個形成され、またU相、V相、W相の各反転相(各図ではU、V、Wの上に横線が付加されているもの)が各4個形成され、計24セグメントとなっている。なお、回転用円形マグネット25の着磁は8ポールとなっているため、8ポール24セグメントのブラシレスモータとなっている。
回転直動駆動装置1では、後述する駆動回路70に指令パルスが1パルス入力されると、通常は、30度、可動部2は回転する構成となっている。しかし、この回転直動駆動装置1は、この機械的に決まるステップ角である30度を、電子回路によってさらに分割し、微小な角度で回転させるマイクロステップ駆動を採用している。
このマイクロステップ駆動では、励磁相を2つの相と3つの相とし、それらを交互に繰り返すことで、さらに、反転相を交えての制御を行うことで、モーター固有のステップ角(この例では、30度)をさらに分割して滑らかに回転させている。すなわち、可動部2は、1パルスにて1.875度、回転する構成とされている。よって、192回、この動作を繰り返すことで、1回、すなわち、360度分回転する。なお、三相の各相は、スター結線となっているが、デルタ結線としてもよい。
(直動用巻線32の構成と、その巻線相と直動用円形マグネット26,27の着磁関係)
図9〜図12に示すように、直動用巻線32は、巻線部分の径方向厚さが、回転用コアレス巻線31の径方向厚さに比べ厚くされた、円筒状になっている。この直動用巻線32は、12セグメントであり、U相、V相、W相が各2個形成され、またU相、V相、W相の各反転相(各図ではU、V、Wの上に横線が付加されているもの)が各2個形成され、計12セグメントとなっている。12セグメントの1つ1つは、図9,10に示すように、コイルが円輪状に巻回された巻線構成部35となっている。この巻線構成部35は、巻線が巻回されている本体部36と、本体部36から引き出されている2本の引き出し線部37,37とを有している。
図9〜図12に示すように、直動用巻線32は、巻線部分の径方向厚さが、回転用コアレス巻線31の径方向厚さに比べ厚くされた、円筒状になっている。この直動用巻線32は、12セグメントであり、U相、V相、W相が各2個形成され、またU相、V相、W相の各反転相(各図ではU、V、Wの上に横線が付加されているもの)が各2個形成され、計12セグメントとなっている。12セグメントの1つ1つは、図9,10に示すように、コイルが円輪状に巻回された巻線構成部35となっている。この巻線構成部35は、巻線が巻回されている本体部36と、本体部36から引き出されている2本の引き出し線部37,37とを有している。
巻線構成部35が軸線11の方向に12個、積み重ねられて、円筒状の直動用巻線32が構成される。直動用巻線32の内部に配置される直動用円形マグネット26,27の着磁は、2ポールとなっているため、2ポール12セグメントのブラシレスモータとなっている。三相の各相は、スター結線となっているが、デルタ結線としてもよい。
後述する駆動回路70に指令パルスが1パルス入力されると、可動部2は、0.875mm直動する構成となっている。これは、直動用円形マグネット26,27のそれぞれの軸線11の方向の長さが10.5mmであるので、1パルスで動く距離は、1つの直動用円形マグネットの軸方向長さの1/12となる。たとえば、50パルスで43.75mm直動するものとしているが、他の数値を採用してもよい。
(可動部2の詳細構成)
図13〜図15に示すように、可動部2は、円柱状の軸部21と、ロータ部22とから主に構成されている。ロータ部22は、軟磁性体、たとえばフェライト系ステンレス鋼からなり、内部を中実化させているロータヨーク23と、ロータヨーク23の外周に固着されているマグネット部24とを有している。マグネット部24は、1つの回転用円形マグネット25と、2つの直動用円形マグネット26,27から構成されている。ここで、ロータヨーク23と回転用円形マグネット25とで、回転用ロータ部が形成され、ロータヨーク23と2つの直動用円形マグネット26,27とで、直動用ロータ部が形成されている。
図13〜図15に示すように、可動部2は、円柱状の軸部21と、ロータ部22とから主に構成されている。ロータ部22は、軟磁性体、たとえばフェライト系ステンレス鋼からなり、内部を中実化させているロータヨーク23と、ロータヨーク23の外周に固着されているマグネット部24とを有している。マグネット部24は、1つの回転用円形マグネット25と、2つの直動用円形マグネット26,27から構成されている。ここで、ロータヨーク23と回転用円形マグネット25とで、回転用ロータ部が形成され、ロータヨーク23と2つの直動用円形マグネット26,27とで、直動用ロータ部が形成されている。
回転用円形マグネット25は、ネオジウム(Nd)、鉄(Fe)、ホウ素(B)を主成分とするネオジム焼結磁石から形成されており、図7、図16に示すように、外周上にN極、S極が交互に着磁され、全体形状が円筒状とされている。この回転用円形マグネット25とロータヨーク23とで、回転用ロータ部を形成している。2つの直動用円形マグネット26,27は、共に、ネオジウム(Nd)、鉄(Fe)、ホウ素(B)を主成分とするネオジム焼結磁石から形成されており、全体形状が円筒状とされている。2つの直動用円形マグネット26,27は、図11,18,19に示すように、共に、内径と外径が異極となるように着磁されており、両者は、軸方向に重ねられ、その着磁関係を隣接するものが逆となるようにされている。なお、図18では、着磁状況が、直動用円形マグネット26とものとなっているが、直動用円形マグネット27は、NSが逆となっている。2つの直動用円形マグネット26,27とロータヨーク23とで、直動用ロータ部を形成している。
回転用円形マグネット25は、図17に示すように、円筒状とされ、その外周の直径L1が52mm、径方向厚さL2が10mm(内周の直径が32mm)、軸方向厚さL3が21mmとされている。直動用円形マグネット26,27は、図19に示すように、円筒状とされ、その外周の直径M1が52mm、径方向厚さM2が10mm(内周の直径が32mm)、軸方向厚さM3が10.5mmとされている。直動用円形マグネット26,27の合計の軸方向長さは、21mmで、回転用円形マグネット25の軸方向厚さと同じとされている。直動用円形マグネット27については、図21に示す他の案のように、円筒状とし、その外周の直径N1を52mm、径方向厚さN2を7mm(内周の直径が38mm)、軸方向厚さN3を10.5mmとし、径方向厚さを直動用円形マグネット26に比べ薄くするようにしてもよい。
(駆動回路70とその周辺の説明)
回転直動駆動装置1を駆動するための駆動回路70とその周辺を、図22を参照しながら説明する。駆動回路70は、三相ステッピングモータドライバであり、指令を与えるためのパソコン、PLC等の上位装置71と入出力信号用ケーブル72を介して接続され、また、駆動電流および内部回路への電源供給として、電源用ケーブル73を介してDC電源74へ接続されている。本実施例では、山洋電気株式会社製PMDSA1S3P01を回転駆動制御用と直動駆動制御用に計2台使用している。
回転直動駆動装置1を駆動するための駆動回路70とその周辺を、図22を参照しながら説明する。駆動回路70は、三相ステッピングモータドライバであり、指令を与えるためのパソコン、PLC等の上位装置71と入出力信号用ケーブル72を介して接続され、また、駆動電流および内部回路への電源供給として、電源用ケーブル73を介してDC電源74へ接続されている。本実施例では、山洋電気株式会社製PMDSA1S3P01を回転駆動制御用と直動駆動制御用に計2台使用している。
この回転直動駆動装置1の場合、駆動回路70は、回転直動駆動装置1の外部に設置しているが、回転直動駆動装置1の内部に設置してもよい。また、駆動回路70の一部を駆動回路70の外部に設置し、他の一部を内部に設置するようにしてもよい。
(回転直動駆動装置1の動作)
回転直動駆動装置1は、回転動作、直動動作共にステップパルス駆動によるオープンループ制御を行っている。オープンループ制御のため、変位量や速度を監視するためのエンコーダ等を必要とせず、コストの低減や装置の減量化に寄与している。しかし、変位量や速度を監視するためのエンコーダ等を付加して、クローズループ制御としてもよい。
回転直動駆動装置1は、回転動作、直動動作共にステップパルス駆動によるオープンループ制御を行っている。オープンループ制御のため、変位量や速度を監視するためのエンコーダ等を必要とせず、コストの低減や装置の減量化に寄与している。しかし、変位量や速度を監視するためのエンコーダ等を付加して、クローズループ制御としてもよい。
駆動回路70は、パソコン、PLC等の上位装置71から与えられる回転方向(移動方向)、パルスレート、励磁信号等の指令に基づいて所定の励磁シーケンスの駆動パルスを回転直動駆動装置1に供給する。本実施例では、図23(A)に示すスター結線を採用しており、励磁シーケンスは、図23(B)のようになっている。また、本実施例では、マイクロステップ制御を行っており、指令パルスを電流制御により16分割し回転直動駆動装置1に供給している。これにより、振動や騒音の低減や高精度な位置決めが可能となっている。回転直動駆動装置1は、回転駆動部、直動駆動部にそれぞれ別の指令に基づいた駆動パルスが供給され、回転、直動動作を行う。つまり、回転動作、直動動作についてそれぞれ任意の制御を行うことが可能であり、回転動作を停止状態のまま、直動のみ駆動させることや、その逆に、直動動作を停止状態のまま、回転のみ駆動させることも可能である。さらには、回転動作と直動動作を同時に行わせることも可能である。
また、駆動回路70の暴走が生じたとき、可動部2の直動を停止させるため、フロントフランジ41とエンドフランジ42がストッパとしての機能を果たしている。すなわち、可動部2が一端側(フロントフランジ41側)に動いたとき、制御できず、さらにフロントフランジ41の方向に動くとき、このフロントフランジ41がストッパになり、可動部2のフロントフランジ41側への動きを阻止する。同様に、可動部2が他端側(エンドフランジ42側)に動いたとき、制御できず、さらにエンドフランジ42の方向に動くとき、このエンドフランジ42がストッパになり、可動部2のエンドフランジ42側への動きを阻止する。
(第1の実施の形態に係る回転直動駆動装置1の効果)
第1の実施の形態に係る回転直動駆動装置1によれば、回転駆動部が固定子3の一部を構成し、可動部2のマグネット部24を囲むように円筒状にされた回転用コアレス巻線31を有し、直動駆動部が固定子3の一部を構成し、円筒状のコアレス巻線31を囲むように円筒状にされた直動用巻線32を有しているので、回転力を得やすく、かつ径方向の厚みを小さくでき、小型化しやすいものとなる。
第1の実施の形態に係る回転直動駆動装置1によれば、回転駆動部が固定子3の一部を構成し、可動部2のマグネット部24を囲むように円筒状にされた回転用コアレス巻線31を有し、直動駆動部が固定子3の一部を構成し、円筒状のコアレス巻線31を囲むように円筒状にされた直動用巻線32を有しているので、回転力を得やすく、かつ径方向の厚みを小さくでき、小型化しやすいものとなる。
また、回転用コアレス巻線31の径方向厚みを、直動用巻線32の径方向厚みより、薄くしている。このため、回転直動駆動装置1が径方向に小型化しやすくできる。また、直動用巻線32がマグネット部24に近接して配置でき、十分な直動力を得やすいものとなる。
また、回転用ロータ部に近い直動用円形マグネット26の径方向厚さと、回転用ロータ部から遠い直動用円形マグネット27の径方向厚さとを同じにしている。このため、組み立て易くなり、コストも低減される。なお、回転用ロータ部に近い直動用円形マグネット26の径方向厚さを、回転用ロータ部から遠い直動用円形マグネット27の径方向厚さに比べ厚くしてもよい。このような構成とすると、直動用円形マグネット26は、回転用円形マグネット25の影響が少なくなる。また、薄い直動用円形マグネット28は、薄くても、厚い直動用円形マグネット26と同等の機能を有するものとなる。また、回転用ロータ部の回転用円形マグネット25の軸方向厚さと、複数の直動用円形マグネット26,27の軸方向厚さの合計とを同じとしているので、駆動開始時の慣性力計算が容易で、設計しやすいものとなる。
また、可動部2の回転を支持すると共に直動を支持する回転兼リニア軸受け53,54を有しているので、回転と直動の2つをしっかり支持することができる。回転兼リニア軸受け53,54の、ロータ部22の側に面している部分に、円柱状の空間が設けられているので、この空間には、回転トルク測定用のボールベアリングまたは各種センサーを取付け可能となる。また、この空間は、軸部21との摺動を減少させつつ、内部空間の拡大や減量化に寄与している。しかし、このような空間を設けないようにしてもよい。
また、回転駆動部と直動駆動部は、共にブラシレスモータでのステップパルス駆動で制御されるものとしているので、一般に普及している駆動回路を採用でき、安価な装置とでき、しかもステップパルス駆動であるため、制御しやすいものとなる。また、可動部2が直動する両方向に、可動部2が突き当たることで可動部2の直動を停止させるストッパ(フロントフランジ41とエンドフランジ42)が存在しているので、駆動回路70が暴走などしても、軸部21に直接または間接に取り付けられる負荷が損傷してしまう危険性が減少する。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態に係る回転直動駆動装置101について、図24を参照しながら説明する。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る回転直動駆動装置101について、図24を参照しながら説明する。
(回転直動駆動装置101の全体構成)
この回転直動駆動装置101は、第1の実施の形態に係る回転直動駆動装置1と同様に、全体が円柱状の形状であり、軸線111を中心として回転可能および軸線111が伸びる前後方向に移動可能に支持された可動部120と、この可動部120を、軸線111を中心に回転させるための回転駆動部および可動部120を軸線が伸びる方向に移動させる直動駆動部とを備える固定子130と、可動部120と固定子130の両者を覆うケース部140と、可動部120を支持する軸受け部150と、を有する。可動部120は、軸線111を中心として回転し、軸線111が伸びる前後の両方向に移動することができるため、この装置は、1つの可動部120を、回転と直動の両動作を行わせることができる駆動装置となる。
この回転直動駆動装置101は、第1の実施の形態に係る回転直動駆動装置1と同様に、全体が円柱状の形状であり、軸線111を中心として回転可能および軸線111が伸びる前後方向に移動可能に支持された可動部120と、この可動部120を、軸線111を中心に回転させるための回転駆動部および可動部120を軸線が伸びる方向に移動させる直動駆動部とを備える固定子130と、可動部120と固定子130の両者を覆うケース部140と、可動部120を支持する軸受け部150と、を有する。可動部120は、軸線111を中心として回転し、軸線111が伸びる前後の両方向に移動することができるため、この装置は、1つの可動部120を、回転と直動の両動作を行わせることができる駆動装置となる。
以下、回転直動駆動装置101が第1の実施の形態に係る回転直動駆動装置1と異なる点を主として説明する。主な相違点は、可動部120と軸受け部150の構成である。
この回転直動駆動装置101は、軸線111の方向の長さが277mmで、直径が160mmとなっている。回転直動駆動装置1の場合と同様にもっと大型化したり、さらに小型化したり、してもよい。なお、可動部120の直動のストロークは、100mmとされているが、ストロークは、もっと長くしたり、短くしたりしてもよい。可動部120のストロークの100mmは、可動部120が図23で最も左方に直動した場合、その先端は、ケース部140から50mm突出した状態となり、可動部120が図23で最も右方に直動した場合では、その先端が、装置内に50mm入り込んだ状態となる。図23の左方の点線で示されている部分がストロークの範囲を示している。なお、図23に示す状態が可動部120の中立位置となる。
(回転直動駆動装置101の各部の概略構成)
可動部120は、真鍮からなる軸部兼ベアリング受け121と、ロータ部122とから主に構成されている。軸部兼ベアリング受け121は、円柱形状とされている。ロータ部122は、軟磁性体、たとえばフェライト系ステンレス鋼からなるロータヨーク123と、このロータヨーク123の外周に固着されているマグネット部124と、ロータヨーク123を固着支持している、アルミニウム材からなる可動筒125と、ロータヨーク123と協働してマグネット部124の軸方向への移動を阻止するマグネット位置決め部126とを有している。
可動部120は、真鍮からなる軸部兼ベアリング受け121と、ロータ部122とから主に構成されている。軸部兼ベアリング受け121は、円柱形状とされている。ロータ部122は、軟磁性体、たとえばフェライト系ステンレス鋼からなるロータヨーク123と、このロータヨーク123の外周に固着されているマグネット部124と、ロータヨーク123を固着支持している、アルミニウム材からなる可動筒125と、ロータヨーク123と協働してマグネット部124の軸方向への移動を阻止するマグネット位置決め部126とを有している。
ロータヨーク123は、円筒状とされ、マグネット部124を接着固定している。マグネット部124は、スキュー着磁がされた回転直動両用のネオジ磁石からなるマグネットとされている。このスキュー着磁は、マグネットの表面に、N極とS極が軸方向にスキューしながら配置されているものである。回転直動駆動装置1では、マグネット部24が1つの回転用円形マグネット25と、2つの直動用円形マグネット26,27の計3個のマグネットで構成されていたが、この回転直動駆動装置101では、マグネット部124は、1つのマグネットで構成されている。なお、回転直動駆動装置1のように、複数のマグネットで構成するようにしてもよい。
可動筒125は、円形の底部127aと、円筒状の円形壁127bとを有し、両者によって円柱状の空洞部128が形成されている。この空洞部128の少なくとも一部を、回転用コアレス巻線131が囲む円筒空間内に常時位置させると共に、空洞部128の空間をこの装置の外周空間に対して開放した構成にしている。この空洞部128には、負荷の一部または全部を配置するのが好ましい。マグネット位置決め部126は、アルミニウム材からなり、円筒状となっている。マグネット位置決め部126の他端側(空洞部128の開口とは反対側)には、ロータヨーク123に固着されたマグネット部124の一端側が接触し、マグネット部124が軸方向(特に一端側)に移動するのを阻止している。マグネット部124の他端側は、ロータヨーク123の他端側に設置され径方向外側に突出している部分、に接触し、軸方向(特に他端側)に移動するのを阻止している。また、ロータヨーク123と可動筒125とで、円筒状の隙間129を形成している。
固定子130は、上述のように、回転駆動部と直動駆動部とを有する。回転駆動部は、可動部120のマグネット部124を囲むように円筒状にされた回転用コアレス巻線131を有するものとされており、固定子130の一部を構成している。直動駆動部は、円筒状のコアレス巻線131を囲むように円筒状にされた直動用巻線132を有するものとされており、固定子130の一部を構成している。固定子130は、さらに、直動用巻線132を囲むように円筒状に形成された、プラスチック等の非磁性体からなるステータ133を有している。ステータ133は、回転駆動部と直動駆動部のそれぞれの一部を形成している。
回転用コアレス巻線131の径方向厚さ(X)は、直動用巻線132の径方向厚さ(Y)に比べ、薄くされている。これは、回転直動駆動装置1と同様な関係となっている。このため、回転直動駆動装置101は、径方向に小型化される一方、直動用巻線132がマグネット部124に近接して配置されるため、十分な回転力と直動力を得やすいものとなる。この第2の実施の形態でも、「X=Y/6」としているが、「X=Y/12〜Y/3」とすると、薄型化しつつ、回転力と直動力を得やすいものとなるので好ましい。
回転用コアレス巻線131は、直動用巻線132に接着固定されているが、ケース部140など他の固定部に接着固定させてもよい。直動用巻線132は、ステータ133に接着固定されているが、回転用コアレス巻線131を固定し、その固定された回転用コアレス巻線131に接着などで固定させ、ステータ133に固定させないようにしてもよい。また、直動用巻線132は、他の固定物に接着などで固定させるようにしてもよい。ステータ133は、ケース部140に接着固定されているが、他の固定部に接着固定されるようにしたり、また固定部に接着しないようにしたりしてもよい。なお、回転用コアレス巻線131と直動用巻線132のコイルは、中心が銅線であり、その銅線の外周に絶縁用のポリエステル樹脂が被覆されているものである。しかし、他の種類のコイルを使用してもよい。
ケース部140は、軸線111の一端部に配置される円輪状の蓋部141と、軸線111の他端部に配置される円形状のエンドフランジ142と、両者の中間に配置される円筒状のケース143とから主に構成される。
蓋部141は、アルミニウム材からなり、可動部120が出入りする円形の孔を、中央に有している。エンドフランジ142は、アルミニウム材からなり、中央底部に、可動部120側に突出する円柱状の円柱部144を有している。ケース143は、アルミニウム材から形成され、ステータ133と接触し、ステータ133を支持している。蓋部141とケース143との固定およびエンドフランジ142とケース143との固定は、それぞれボルト145で行われている。
エンドフランジ142には、プラスチックから形成された、円筒状のガイド161が固着されている。このガイド161は、ロータヨーク123と可動筒125との間に形成された円筒状の隙間129に入り、可動部120が回転する際や直動する際、可動部120の案内をしている。蓋部141にマグネット位置決め部126が突き当たることで、可動部120の一端側への移動がメカ的に阻止され、エンドフランジ142にロータヨーク123が突き当たることで、可動部120の他端側への移動がメカ的に阻止される。すなわち、蓋部141とエンドフランジ142がメカ的なストッパとしての役割を果たしている。
軸受け部150は、可動筒125の回転を支持するボールベアリング151と、直動方向の支持を行う直動支持部152とから構成されている。
ボールベアリング151は、軸受鋼で形成され、全体形状が円形とされている。ボールベアリング151は、円形状の軸受けで、その中に複数のボールベアリング球が配置されている。なお、可動筒125の底部127aの他端側には、突出した円柱状の突出軸部162が形成されており、ボールベアリング151は、その突出軸部162に接触し、その回転を支持する。
直動支持部152は、軸部兼ベアリング受け121と、円柱部144と、その両者の間に配置されるコイルバネとなるスプリング163とから構成されている。直動支持部152は、図23に示す状態から、可動部120が一端側(左方)に動くと、スプリング163が伸びる。直動支持部152は、図23に示す状態から、可動部120が他端側(右方)に動くと、スプリング163が圧縮される。スプリング163が伸びも圧縮もしない状態では、可動部120は、図23に示す位置、すなわち、中立位置となる。なお、スプリング163が伸びも圧縮もしない状態を、可動部120が最も左方に位置する状態のときとしたり、可動部120が最も右方に位置する状態のときとしたり、その他の位置のときとしたり、してもよい。
回転用コアレス巻線131の構成と、直動用巻線32の構成は、マグネット部124がスキュー着磁の構成であるため、回転直動駆動装置1とは異なる構成としてもよいが、同様な構成としている。同様に、回転直動駆動装置1を駆動するための駆動回路70を、回転直動駆動装置101に採用しているが、他の回路構成を採用してもよい。
(第2の実施の形態に係る回転直動駆動装置101の効果)
回転直動駆動装置101は、回転直動駆動装置1と同様な効果を有している。回転直動駆動装置101は、さらに、空洞部128を有しているため、負荷の一部または全部をこの空洞部128に配置できる。この結果、負荷を含めた装置全体を小型化しやすくなる。また、スプリング163を使用しているので、電流が流れなくなったときの可動部120の位置を、スプリング163の中立位置により決定される位置とすることができる。このため、いわゆる初期位置が一定となり、負荷の動作が安定する。
回転直動駆動装置101は、回転直動駆動装置1と同様な効果を有している。回転直動駆動装置101は、さらに、空洞部128を有しているため、負荷の一部または全部をこの空洞部128に配置できる。この結果、負荷を含めた装置全体を小型化しやすくなる。また、スプリング163を使用しているので、電流が流れなくなったときの可動部120の位置を、スプリング163の中立位置により決定される位置とすることができる。このため、いわゆる初期位置が一定となり、負荷の動作が安定する。
(変更実施について)
以上、本発明を各実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の各実施の形態に限定されるものではない。その趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更実施が可能であり、たとえば、次のような変更も可能である。
以上、本発明を各実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の各実施の形態に限定されるものではない。その趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更実施が可能であり、たとえば、次のような変更も可能である。
上述の各実施の形態では、回転用コアレス巻線31,131の径方向厚みを、直動用巻線32,132の径方向厚みより、薄くしているが、両者の厚みを同じにしたり、直動用巻線32,132の径方向厚みの方を薄くしたりしてもよい。また、第1の実施の形態では、回転用ロータ部に近い直動用円形マグネット26の径方向厚さと、回転用ロータ部から遠い直動用円形マグネット27の径方向厚さ、とを同じにし、かつ回転用ロータ部の回転用円形マグネット25の軸方向厚さと、複数の直動用円形マグネット26,27の軸方向厚さの合計を同じとしているが、直動用円形マグネット26,27の径方向厚さを異なる厚さとしてもよい。たとえば、直動用円形マグネット26の径方向厚さを、直動用円形マグネット27の径方向厚さに比べ、厚くしてもよい。また、回転用ロータ部のマグネット部と、直動用ロータ部のマグネット部の軸方向厚さを異なるようにしてもよい。
また、第2の実施の形態では、可動部120の径方向中心に空洞部128を設け、空洞部128の少なくとも一部を回転用コアレス巻線131が囲む円筒空間内に常時位置させると共に、空洞部128の空間をこの回転直動駆動装置101の外周空間に対して開放した構成にしているが、このような空洞部128を設けないようにしてもよい。また、上述の各実施の形態では、ブラシレスモータとしているが、ステップモータを採用したり、他のモーター方式を採用したりしてもよい。
さらに、直動用円形マグネットを2つではなく、4つや6つなど半径方向の着磁が逆となる2つの磁石のペアを任意に増やしてもよい。また、直動用円形マグネット26,27の径方向厚さM2,N2を回転用円形マグネット25の径方向厚さL2と同じにするのではなく、厚くしたり、薄くしたりしてもよい。また、回転用コアレス巻線31,131はコアレスにしているが、回転用巻線は、コアレスにせず、突極に巻線を施すものにしてもよい。
また、回転用コアレス巻線31,131と直動用巻線32.132とは、各実施の形態とは逆の関係となるように配置してもよい。すなわち、回転用コアレス巻線31,131を、直動用巻線32.132の外側に配置してもよい。特に、空洞部128を設ける構成については、第1、第2の実施の形態のモーター構造に限定されるものではなく、他の形式のモーター、たとえば、突極を有するモーターなどを採用してもよい。
また、マグネット部24は、回転用円形マグネット25と直動用円形マグネット26,27の3個のマグネットで構成され、マグネット部124は、スキュー着磁をされた1個のマグネットで構成されているが、マグネット部24をスキュー着磁された1個のマグネットで構成したり、マグネット部124を第1の実施の形態のように3個としたり、4固以上のマグネット構成にしたりしてもよい。さらに、他の着磁構成としてもよい。
1,101…回転直動駆動装置,2,120…可動部、3,130…固定子、4,140…ケース部、5,150…軸受け部、11,111…軸線、21,121…軸部、22,122…ロータ部、23,123…ロータヨーク(回転用ロータ部の一部,直動用ロータ部の一部)、24,124…マグネット部、25…回転用円形マグネット(回転用ロータ部の一部)、26,27…直動用円形マグネット(直動用ロータ部の一部)、31,131…回転用コアレス巻線(回転駆動部の一部)、32,132…直動用巻線(直動駆動部の一部)、33,133…ステータ(回転駆動部と直動駆動部のそれぞれの一部)、41…フロントフランジ(ストッパの機能あり)、42…エンドフランジ(ストッパの機能あり)、53,54…回転兼リニア軸受け、128…空洞部
Claims (6)
- 軸線を中心として回転可能および軸線が伸びる方向に移動可能に支持された可動部と、
前記可動部を前記軸線中心に回転させるための回転駆動部と、
前記可動部を前記軸線方向に移動させる直動駆動部と、を備え、
前記回転駆動部は、固定子の一部を構成し、前記可動部のマグネット部を囲むように円筒状にされた回転用コアレス巻線を有し、
前記直動駆動部は、前記固定子の一部を構成し、前記円筒状の回転用コアレス巻線を囲むように円筒状にされた直動用巻線を有すること、
を特徴とする回転直動駆動装置。 - 請求項1に記載の回転直動駆動装置において、
前記回転用コアレス巻線の径方向厚みは、前記直動用巻線の径方向厚みより、薄いことを特徴とする回転直動駆動装置。 - 請求項1に記載の回転直動駆動装置において、
前記可動部は、
外周上にN極、S極が交互に着磁された回転用円形マグネットを有する回転用ロータ部と、
内径と外径が異極となるように着磁された直動用円形マグネットを複数、軸方向に重ね、その着磁関係は隣接するものが逆となるようにされた直動用ロータ部と、
を有し、
前記回転用ロータ部に近い前記直動用円形マグネットの径方向厚さが、前記回転用ロータ部から遠い前記直動用円形マグネットの径方向厚さ、と同じとされ、かつ前記回転用円形マグネットの軸方向厚さと、前記複数の直動用円形マグネットの軸方向厚さの合計とが同じとされていることを特徴とする回転直動駆動装置。 - 請求項2または3に記載の回転直動駆動装置において、
前記可動部の回転と前記可動部の直動とを支持する回転兼リニア軸受けを有し、前記回転兼リニア軸受けの、前記可動部のロータ部の側に面している部分に、円柱状の空間を設けていることを特徴とする回転直動駆動装置。 - 請求項2または3に記載の回転直動駆動装置において、
前記可動部の径方向中心に空洞部を設け、前記空洞部の少なくとも一部を前記回転用コアレス巻線が囲む円筒空間内に常時位置させると共に、前記空洞部の空間をこの装置の外周空間に対して開放したことを特徴とする回転直動駆動装置。 - 請求項4または5に記載の回転直動駆動装置において、
前記回転駆動部と前記直動駆動部は、共にブラシレスモータでのステップパルス駆動で制御される構成とし、前記可動部が直動する両方向に、前記可動部が突き当たることで前記可動部の直動を停止させるストッパが設けられていることを特徴とする回転直動駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018014548A JP2019134584A (ja) | 2018-01-31 | 2018-01-31 | 回転直動駆動装置 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2019134584A true JP2019134584A (ja) | 2019-08-08 |
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-
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