JP2019133540A - 構造化診療データ統合管理データベースを用いた匿名化医療情報検索支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】集学的かつ個別化医療のために医師の判断を補助する診療情報を提供し、診療の質を向上に貢献する構造化診療データ統合管理データベースを用いた匿名化医療情報検索支援システムを提供する。【解決手段】構造化診療データ統合管理データベースサーバコンピュータは、利用者によって患者IDが登録されると、自動的に匿名化IDを付与する匿名化ID付与手段を備えており、患者の個人情報は患者IDとともに患者基本情報として、その他の情報は匿名化IDが付与された拡張患者情報としてサーバ記憶部に記録され、構造化診療データ統合管理データベースに蓄積される。【選択図】図1

Description

本発明は、医療機関で行われる診療行為に伴って作成される医療情報データおよび診療データを統合的に管理する構造化診療データ統合管理データベースと、当該構造化診療データ統合管理データベースから、特定の分析に必要なデータを抽出する匿名化医療情報検索支援システムに関する。特に、がん診療の臨床現場において、患者の情報を統合的に把握して、外科手術、化学療法、免疫療法、放射線療法、漢方、鍼灸等を含む統合医療、緩和医療、再生医療など様々な治療形態を適切に適用するための情報を提供するとともに、過去から蓄積された診療データと患者データを解析する際に、患者を匿名化したうえで、必要な診療情報を抽出する匿名化医療情報検索支援システムに関する。
近年、コンピュータ技術の進展によって、医療現場の実臨床データ(リアルワールドデータ)をビッグデータとして扱い、そこから有用な情報を取り出して、治療診断技術の向上に役立てようとする試みが盛んになってきている。これは、医療技術の進歩のみに留まらず、医療コストの削減や患者に適した個別化医療(ときに「プレシジョンメディシン」とも言われる。以下同じ)の実現に大きく貢献するものであり、その実用化が期待されている。
特許文献1には、診療データ統合管理システムが記載されており、患者毎の医療データの時系列参照を可能として過去から現在まで医療情報として管理するシステムが記載されている。
特許文献2には、患者識別情報により、複数の情報処理装置のそれぞれのデータベースに格納された患者情報を検索し、臨床現場で一覧表示させる診療データ統合装置が記載されている。
特許文献3には、治験データの出力装置が記載されており、治験患者の指定や、診療情報を入力し、治験データを抽出するための装置が記載されている。
特開2013−242745号公報 特許第6038376号 特開2004−348271号公報 国際公開2016/147289号 国際公開2016/147290号
特許文献1、2に記載されているシステムは、医療機関が所持する医療情報を診療現場で「見える化」し、活用するシステムである。特許文献1は同一患者の情報を時系列で、特許文献2は臨床現場で必要な情報を抽出するシステムである。しかしながら、いずれの場合も患者IDが付与されている情報を抽出することになるので、研究や治験などに個人情報保護の観点から患者匿名化が必要な場合にはそのままの情報を使用することができず、別途データベース化したり、転記する必要がある。また、特許文献3に記載のシステムは治験には対応しているものの、治療方法の選択など医師の日常の業務で使用することができない。
リアルワールドデータは、医療機関で医師を始めとする医療従事者によって、受診した患者の症状、所見、検査結果、診断、治療、処方などの診療及び治療の情報が患者のID及び個人情報とともに電子カルテに逐次入力され、記録される。各診療科、手術部、検査部門等において検査の種類や管理対象データ項目ならびにそのフォーマットは多岐にわたっているが、医療機関では通常そのまま全患者の電子カルテを保管及び保護している。そのため、各診療科において個別にデータベース化が図られていたり、保存データの形式が統一化されておらず、診療科をまたがったデータの連結と構造化、ならびにデータベースの共有が進まないという問題がある。その結果、医師や看護師が過去の診療歴の詳細情報などを調べるために、他の診療科データベースの出力データを利用する場合には、データ構造やマスターデータの変換を行うなどの多大な作業が必要となり、各診療科の間で共有化してデータを使用するための工夫が必要とされてきた。また、医師や看護師の記載の仕方や使用する用語も各診療科で異なっていることが多く、同じ事象や処置等を抽出する場合であっても効率的に検索することができないという問題も生じている。
このように、医療機関の各診療科において、個々の患者の治療方法の検討を行う際に類似症例を抽出する場合や、治療の改善等のレトロスペクティブな研究を行う場合には、電子カルテでは対応できない部分も多く、あえて必要とする患者情報を転記して目的とする診療科固有の独立したデータベースを構築していることが多い。その場合、抽出情報の一部を電子カルテと同期させることは行われているものの、各診療科固有のデータベースの間は連結されておらず、各診療科固有のデータベースと医療機関全体のデータベースが乱立していることも多い(図6参照)。言うまでもなく、このようなデータ形式の不一致と共通情報の抽出の困難さは、医療情報の有効活用には大きな障害で、ひいては医療発達の遅れも来す。
さらに、こうした個々の医療機関のなかの不統合は、医療機関の間でも同様な状況であり、利便性が高く、機動性に富む統合的データベースの必要性が叫ばれてきている。国単位では、医療機関の既存のITインフラから各種情報を取得でき、標準的な形式の情報出力を可能にすることを特徴とする「厚生労働省電子的診療情報交換推進事業」(SS−MIX:Standardized Structured Medical Information eXchange)が策定され、SS−MIX/SS−MIX2が一部の医療機関で整備されてきているが、多様な診療情報の共有・交換・抽出・整理にはまだ十分ではなく、さらなる改良が求められている。
医療情報検索支援システムは、治験を行う場合にも求められている。現状の多くの治験では、患者の選択や、治験報告書の作成など、通常の電子カルテシステムでは対応することができず、別途転記して症例報告書(ケースリポートフォーム)を作成する必要があるため、電子カルテシステムに加えていくつもの入力作業を行う必要があり、煩雑で誤記も生じるという問題が生じている。治験の場合のこうした問題は、治験コストの増大と治験期間の延長をもたらし、最終的には医薬品の高価格化と治療機会の逸失という患者の不利益にもつながることになる。
こうした背景から、医療機関における診断治療データを含む患者データの統合的管理と利用しやすい形態のデータベースが整備された医療情報検索支援システムが、医療機関、地域、国レベルで強く期待されている。
特に、がんは全身疾患で全身管理をしながら診療を行うという、一般医療機関とは異なる診療の実情があるため、既存のシステムでは対応できない問題が多く、医療情報検索支援システムの開発が強く求められている分野である。がん診療では、手術療法、化学療法、放射線療法、免疫療法などを単独で行うのではなく、がんの種類や進行度に応じて、様々な治療法を組み合わせた集学的治療を行うことが多い。しかしながら、がん診療の現場では集学的治療が行われているにも関わらず、診療データが診療科単位で管理され集学的・統合的ではない。
図6は、従来の電子カルテシステムを模式的に記載している。例えば、診療科Aで手術治療を行い、診療科Bで化学療法を行った場合でも、診療科Aと診療科Bの個別データベースが連結していないことから、各々の診療科は当該診療科に関するデータ、つまり電子カルテシステムからはデータの一部分のみを取得しているにすぎない。他科に必要なデータがある場合には、他科に依頼してデータを取り寄せたり、医療従事者が転記する必要がある。この実際の診療形態とデータの存在形態の差異により、データを集学的な診療及び研究で有効に活用することが困難である。特許文献1や2に記載されている統合診療システムはあくまでも一般医療機関に対応するものであり、集学的かつ個別化医療を提供することが前提にはなっておらず、がん診療には必要のないデータが含まれていたり、必要なデータの抽出を個別に行う必要があるなど、患者の状態を短時間で把握し診療を行うことが困難であった。
また、診療データが診療科単位で管理され集学的ではない管理形態では、基礎疾患や合併症等により標準治療が実施できない患者の治療方針の決定に際して、決定の根拠となるデータの検索及び取得が困難である。高齢のがん患者が増加していることから、基礎疾患や併存疾患を有する症例も多く、各々の患者に対する診療及び治療には固有に配慮すべき事項は多い。さらに、患者に最善の治療を提供するために、チーム診療検討会やカンファレンスにおいて日々変化していく診療結果を類似症例の治療結果とリアルタイムに比較及び検討することが求められているが、診療データの検索が容易にできない限り、これに対応することができない。我が国では、2人に1人ががんに罹患する時代になり、一般的診療を想定した特許文献1や2に記載されている統合診療システムでは不十分で、より進歩した統合医療システムが求められている。
さらに、医薬品や医療機器の研究開発において治験や臨床研究を行うために診療データの検索を行う場合には、もう一段配慮した取り扱いが求められる。治験等においては、有効性と安全性の評価のために広い範囲の診察事項や臨床検査が収集されて極めて多くの情報が存在することから、患者の個人情報を保護し、集積したデータから患者の個人情報が漏洩することがないように十分に留意して取り扱う必要がある。また、解析・評価の際には個人情報が含まれると背景因子や個人差等によって、研究結果の解釈にバイアスがかかるおそれがあることから、原則として個人情報をすべて切り離す必要がある。そのためには、患者個人情報をマスキングやフィルタリング処理を施したり、情報の転記や新たなデータベースの構築が必要であり、非常に煩雑な作業をしなくてはならない。特に、がん分野は、新しい治療法や医薬品の開発のための治験や臨床研究が多く、担当医師は試験データの効率的な集積と解析、さらには、診療において検証、適用することが求められている。そのための検索、評価、検討できるシステムのニーズは非常に高い。
一方、最適な治療法の選択や、起こり得る副作用や予後予測を行うために機械学習やDeep Learning(深層学習)という、いわゆる人工知能(Artificial Intelligence:AI)の適用が実現しようとしている。診療データに対するAIの適用には多くの研究者が取り組んでおり、画像診断の分野ではいくつかの実績が示されているものの、臨床現場で本格的に稼働する状況には至っていない。ロジックがブラックボックスであるAIを病態や経過が多様化するがん患者に適用するためには、まだ多くの課題がある。特に、統合化されたデータベースの構築と特徴抽出ともいえる精密な情報抽出の手法が、信頼性の高いAIシステムの構築には必須と言われている。また、集学的治療に適用するには、新たなフレームワークにより類似症例を検索・取得し、関連する診療実績を容易に参照できる診療支援システムが求められている。
本発明は、上記課題を解決するための構造化診療データ統合管理データベースによる匿名化医療情報検索支援システムの構築に関する。医療現場で、特にがん診療のような集学的かつ個別医療が必要な現場において、診療情報を有効に活用するための診療統合データベースであって、集積したデータを有効に活用するために検索の際には匿名化され、個別データの抽出が可能となるような規格化がなされているデータベースを構築することを課題とする。本発明は、実臨床における統合データベースとして患者の診断・治療に役立てるとともに、類似症例の検討を行う場合の検索作業を行う際には、個人情報を漏洩する心配がなく、多様な症例について効率的に検討することができるシステムを提供することを課題とする。
本発明は、医療機関の情報を統合して管理、支援する以下の匿名化医療情報検索支援システム、及び構造化診療データ統合管理データベースに関する。
(1)医療機関内の複数の部門にそれぞれ設置されるデータ表示用の参照ビューアを備えた複数の情報処理装置と、データウエアハウスを備えた電子カルテシステムと、前記複数の情報処理装置、及び前記電子カルテシステムのデータウエアハウスとデータ送受信可能に接続された構造化診療データ統合管理データベースサーバコンピュータとを備え、前記構造化診療データ統合管理データベースサーバコンピュータは、利用者によって患者IDが登録されると、自動的に匿名化IDを付与する匿名化ID付与手段を備えており、患者の個人情報は患者IDとともに患者基本情報として、その他の情報は匿名化IDが付与された拡張患者情報としてサーバ記憶部に記録され、構造化診療データ統合管理データベースに蓄積され、各診療科において特定患者の診断・治療を行う場合には、前記構造化診療データ統合管理データベースに格納された情報は患者IDとともに表示され、診療情報を検索する検索画面に切り替えて検索する場合には、患者情報は患者個人情報が含まれる患者IDと切り離されて匿名化IDによって処理されることを特徴とする匿名化医療情報検索支援システム。
(2)前記構造化診療データ統合管理データベースに記録される情報は、構造化された情報であることを特徴とする(1)記載の匿名化医療情報検索支援システム。
(3)前記構造化診療データ統合管理データベースには、患者の個人情報が含まれる患者基本情報、匿名化IDによって前記構造化診療データ統合管理データベースに格納されている拡張患者情報、germline遺伝子変異情報、入退院情報、血液検査情報、画像診断情報、病理情報、somatic遺伝子変異情報、疾患情報、治療情報で構成されることを特徴とする(1)、又は(2)記載の匿名化医療情報検索支援システム。
(4)前記治療情報には外科手術詳細情報、化学療法詳細情報、及び放射線治療詳細情報が少なくとも含まれることを特徴とする(3)記載の匿名化医療情報検索支援システム。
(5)前記各診療科において特定患者の診断・治療を行う場合には、患者IDによって統合データベースに格納された当該患者の原発部位、病期、併存症、病理診断結果、治療歴を表示ビューアに表示することを特徴とする(1)〜(4)いずれか1つ記載の匿名化医療情報検索支援システム。
(6)機械学習エンジンをさらに含み、患者の治癒可能性、術後合併症、薬剤に対する副作用を予測し、治療方針策定のための支援を行うことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の匿名化医療情報検索支援システム。
(7)診療に関するデータが、CDISC(Clinical Data Interchange Standards Consortium)に移行可能なアルゴリズムを有することを特徴とする(1)〜(6)のいずれか1つ記載の匿名化医療情報検索支援システム。
(8)医療機関内の複数の情報処理装置、及び電子カルテシステムのデータウエアハウスから受信するデータによって構築されるデータベースであって、前記データベースに記憶される情報が患者基本情報、拡張患者情報、germline遺伝子情報からなる患者固有情報と、入退院情報、血液検査情報、画像診断情報、病理情報、somatic遺伝子変異情報、疾患情報、治療情報を含み、前記疾患情報は、疾患情報識別子・匿名化ID・原発部位・病期(TNM)・病理組織・初診日・発見経緯・病理確定診断・併存症・再発確認日のデータ項目を含み、前記治療情報は治療情報識別子・匿名化ID・実施日時・治療対象・部位・手技・治療前PS・治療後PS・治療結果・評価のデータ項目を含み、前記患者固有情報、前記入退院情報、前記血液検査情報、前記画像診断情報、前記病理情報、前記somatic遺伝子変異情報、前記疾患情報、前記治療情報は、正規化して構造化された情報であり、患者IDに対応して付与された匿名化IDに紐付けられて蓄積されていることを特徴とする構造化診療データ統合管理データベース。
本願発明の構造化診療統合管理データベースの概要を示す図。 電子カルテシステム、及び各診療科からのデータの構造化診療統合管理データベースへの集約を示す図。 患者基本情報、拡張患者情報、germline遺伝子変異情報と、入退院情報、検査情報、及び疾患情報、治療情報との関連、及び入力項目の例を示す図。 各診療科の情報処理装置の参照ビューアにおける一覧表示形式の表示データの一例を示す図。 情報処理装置における検索画面の表示形式の一例を示す図。 従来の電子カルテシステム、各診療科のデータベースシステムの関係を示す図。
本発明の匿名化医療情報検索支援システムは、医療機関内の各システムにおいて患者のIDを登録すると、自動的に患者IDとともに匿名化IDを付与するように設定されている。患者IDを使用して患者の診断・治療に役立てるとともに、検索の際には患者IDが切り離され、匿名化IDに切り替わることにより、患者の個人情報を漏洩する心配がなく、各種条件による類似症例の検索など、症例について検討することができるデータベースシステムとする。患者本人の診断・治療を行う際には、主治医の担当診療科のみならず、他の診療科で行った検査や治療歴、治療の際に考慮すべき基礎疾患や併存症などを一覧することができる参照ビューアを備えていることから、患者の体質、疾患履歴、病態、状態を短時間で把握することができる。
一方、最適な治療法を選択する際に、類似症例や、特定の治療法による副作用などを検索する場合には、検索画面における検索対象の患者固有情報から患者基本情報が切り離され、個人情報が切り離された匿名化IDが付与された情報が検索対象となる。したがって、検索時には患者をIDや個人情報によって特定することができず、患者の個人情報の漏洩を気にすることなく検索を行い、目的情報の抽出を行うことができる。
本発明の匿名化医療情報検索支援システムでは、構造化診療データ統合管理データベース(以下、統合データベースということもある。)において、データがカテゴリーや条件ごとに構造化され、連結されていることにより、患者の総合的な状態を短時間で把握したり、類似症例等の検索が可能となる。ここで、データとは、図3に示す患者固有情報や、検査、疾患、治療、転帰までの一連の背景と履歴、経過等に関する個々のすべての情報を指し、データの構造化とは、行と列で表現されるようなデータ形式であり、各々の列には固有の意味があり、その列の値は特定の選択肢から選択されたり、あるいは指定の精度を持つ数値が入力されたりと、固有のルールに基づいて管理されるデータ形式のことをいう。さらに、行と列の組み合わせで表現されるデータ項目の集合は、固有の意味(例:患者基本情報、病理情報、手術情報)を持っており、他の意味を持つデータとは区別して管理される。また、データの連結とは、疾患内の一連の診療行為について、データの種別(血液検査、手術、化学療法等)によらず、患者や疾患というグルーピングを作成してデータを管理可能にすることをいう。連結の場合には、既定の組み合わせだけではなく、任意の条件で連結させることができ、各条件のリンケージを調べることができる。
従来の方法では、電子カルテシステムに入力された疾患情報・治療情報がテキスト形式のデータであり、電子カルテからデータベースに同期され得るデータが限られたものであった。また、各診療科において入力されるデータも構造化されていなかったため、データを検索したり、連結することが困難であった。本発明はデータを構造化し、連結することによって各診療科の診療履歴を他の診療科においても一覧することができ、操作者は患者個人情報の漏洩防止をしながら検索や情報抽出ができ、リアルワールドデータの活用を効率的に行うことができるようにしている。
このように、本発明の統合データベースでは、データを構造化し、連結可能にすることで、従来の医療情報検索システムでは容易に行うことのできなかった「患者背景情報を考慮した疾患単位での時系列の治療情報を用いた症例検索」を行うことができる。このことにより、サーバに蓄積されたデータを用いて、疾患単位で特定の背景情報(併存症、血液検査結果)と治療の組み合わせにおける奏功率・5年生存率・10年生存率の把握・推定や、有害事象(術後合併症、副作用)の発生確率の把握・推定を、リアルタイムで行うことができ、昨日までの診療データ・医療情報を、明日の診療に生かすことができる。
本発明のシステムは、集学的診療が特に求められるがん診療の分野において適合するように設計されているが、患者の治療情報として必要な情報を各医療機関に合うように調整することにより、がん専門医療機関以外のシステムとしても使用することができる。
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
図1には、本発明の統合データベースの概要を示している。新規患者は医療機関の医事システムにおいて、氏名、生年月日をはじめとする個人情報が含まれた患者を特定するのに必要な情報(患者基本情報)が入力される。患者基本情報は、構造化診療データ統合管理データベースに取り込まれる段階で匿名化IDが自動的に付与される。付与された匿名化IDは、患者個人はもちろん、患者の診療にあたる医師、看護師、技師等は、どのような匿名化IDが付与されているかを知ることはできないように設定されている。匿名化IDが付与された後は、検査情報、疾患情報、治療情報は匿名化IDによって処理され、構造化診療データ統合管理データベースに保存される。また、匿名化IDを付与する時期は、患者が新規に来院し、患者を特定可能な患者基本情報が入力された時点で、コンピュータによって匿名化IDが自動的に付与されるように設定してもよい。
患者の検査結果、疾患情報、治療情報といった医療機関での検査、診断、治療の記録は匿名化IDが付与されて統合データベースサーバに記録される。また、拡張患者情報として、性別、死亡日、最終確認日(最後に来院が確認された日)のような医事システムで確認される情報が格納されている。
担当医は患者個人の検査、診断、治療記録を閲覧する場合には、患者IDを用いることによって、サーバに記録されている患者IDが付与されている患者基本情報とともに、匿名化IDが付与されて格納されている検査情報、疾患情報、治療情報を閲覧することができる。
また、がんは発症に遺伝子変異が関与している。特に、生殖細胞系列(germline)に変異がある場合には、BRCA1/BRCA2の変異が乳がんと卵巣がんの発症予測因子として知られているように、現在がんを発症していなくても将来がんを発症する可能性がある。親族に遺伝性腫瘍の患者がいる場合や、生殖細胞系列に特定の変異を生じている疑いがある場合には、生殖細胞系列の変異について検査が行われる。変異が見つかった場合には、変異が生じていた遺伝子と、その変異の情報がgermline遺伝子変異情報として匿名化IDとともに患者固有情報としてサーバに格納されている。遺伝子変異の情報は治療を行ううえで重要な情報であることから、医師はgermline遺伝子変異情報も閲覧することができる。
上述のように、がんは遺伝子変異が関与していることから先天的遺伝的要因であるgermline遺伝子変異情報と後天的体細胞変異somatic遺伝子情報の情報を蓄積できるのは、本発明のシステムのひとつの特徴である。
患者基本情報、拡張患者情報、germline遺伝子変異情報は、疾患、治療によって変化しない患者固有の情報であり、患者固有情報としてすべての情報の基本となる。
図2に示すように、本発明のシステムにおいては、電子カルテのデータウエアハウス(DWH)から入退院情報、血液検査情報、手術・化学療法・抗がん薬投薬実施情報などを、受付システムから来院情報を、画像診断部門情報システムから画像診断情報を、病理部門情報システムから病理情報とsomatic遺伝子変異情報を、放射線治療部門情報システムから放射線治療実施情報を統合データベースサーバに転送し、必要な診療情報を集約したうえで構造化して取り込む。取り込み時にはこれらの情報は匿名化IDが付与され、患者固有情報に紐付けて統合データベースに格納される。手術・化学療法・抗がん薬投薬実施情報、放射線治療実施情報等の治療情報や病理情報を取り込む際には、各々のデータを一意に特定するための識別子を自動的に発行する。すなわち、治療情報はそれを一意に特定する治療情報識別子が、病理情報はそれを一意に特定する病理情報識別子が付与され、データベース上のキーとして管理される。電子カルテ本体のデータベースではなくデータウエアハウスから転送されるので、電子カルテの日常運用には影響を与えることがない。また、各診療科、検査部門で得られたデータは、各診療科、検査部門のサーバコンピュータに格納されるが、定期的に統合データベースサーバに転送されて最新情報に更新される。
一方、各診療科においては、サーバコンピュータにネットワークを経由して接続した端末の利用者の操作によって、端末のモニターに当該患者の情報の概要及び詳細が表示され、患者の治療歴、疾患の推移など、検査部門、他の診療科で行われた治療についても一画面で閲覧できるようになっている。
従来から各医療機関で使用されている診療データベースシステムの多くは各診療科で独立して運用されていることが多い。診療データベースシステムには、患者の入退院情報や検査などの情報が記載されており、各診療科では電子カルテシステムを参照しながら転記、あるいは部分的に手動取り込みすることによって、必要な情報を取得していた(図6参照。)。これに対し、本発明のシステムでは、電子カルテのデータウエアハウスに記録されている入退院情報や検査情報は統合データベースと同期させ必要なデータを体系的に構造化したうえで格納し、さらに各診療科における診断・治療のデータについても統合データベースに体系的に構造化したうえで登録されるように設計されている(図2)。
また、図3に示すように、電子カルテのデータウエアハウスから同期される上記情報には以下のものが含まれる。入退院情報は、匿名化ID、入院日/退院日、入院診療科、入院理由、転帰の情報を含む。また、血液検査情報は、匿名化ID、検査項目、検査結果を含む。画像診断情報は、匿名化ID、CTやMRIなどのモダリティ、診断/所見を含む。病理情報は、匿名化ID、依頼科、病理番号、採取日、部位/材料名、病理組織、診断/所見の情報を含む。somatic遺伝子変異情報は、匿名化ID、遺伝子、変異の情報を含む。手術情報は、匿名化ID、手術日、術者、手術時間の情報を含む。化学療法・抗がん薬投薬実施情報は、匿名化ID、投与日・処方日、レジメン・薬剤名の情報を含む。
各診療科でオーダーされた検査は、検査日の情報とともに電子カルテのデータウエアハウスと同期して統合データベースに格納される。その結果、すべての診療科でオーダーした検査結果が統合データベース内に格納される。各診療科においては、画像診断や病理診断など必要に応じて画像の閲覧・参照を行うことができる。また、検査情報は過去のデータを含みすべて格納されていることから、患者個人の検査結果の推移も格納されており経時的な変化を確認することができる。
がん治療の場合には、コンパニオン診断や特定のバイオマーカー(特異的に発現する遺伝子や酵素、細胞表面抗原など)を検査して、それに合った薬剤を処方することも行われている。本発明のシステムでは、血液検査情報、画像診断情報、病理情報として、適宜それらの情報が追加されるが、他の診療科で行った検査であっても閲覧することが可能であることから、適切な個別化医療を選択できるようになっている。
各診療科のデータとしては、疾患及び治療に関するすべての情報が含まれる。疾患情報としては、匿名化ID、部位、がんの病期(TMM Stage)、初診日、再発確認日、最終診察日、生存状況、診察状況、併存症の情報を含む。治療情報としては、匿名化ID、依頼診療科、治療開始日/終了日、治療対象、手技、治療前PS、治療後PS、治療結果、評価の情報を含む。なお、疾患情報を新規に登録する際には、各々のデータを一意に特定するための識別子(疾患情報識別子)を自動的に発行して管理する。
さらに、治療情報は、どのような治療を受けるかによって異なることから、細分化された詳細な情報が統合データベースに格納される。詳細な治療情報としては、外科手術詳細情報、化学療法詳細情報、免疫療法詳細情報、放射線治療詳細情報、統合医療詳細情報が含まれる。外科手術詳細情報は、手術日/手術時年齢、術者、手術時間、出血量、病変数、浸潤状況、リンパ節廓清、切除/再建、術後合併症の情報を含み、データベースの治療情報にリンクしている。また、化学療法詳細情報ならびに免疫療法詳細情報は、治療開始日/終了日、レジメン名称、実施コース数の情報を含み、さらに、薬剤、投与量、投与時年齢の情報を含み、データベースの治療情報にリンクしている。また、放射線治療詳細情報は、プランID、プラン開始日/終了日、治療種別、照射部位、照射方法、1回線量/回数、線量分布、プラン開始時年齢の情報を含み、データベースの治療情報にリンクしている。
図4には、各診療科で統合データベースへ入力する際の入力画面、閲覧画面の一例を示している。各診療科において、特定の患者の診断・治療を行うためデータを入力、閲覧する際には、患者氏名、及び患者IDが表示され、患者が特定できるように表示されている。
入力は、各診療科で記載の仕方が統一され、表記のゆらぎがないように工夫されている。具体的には、疾患部位(原発部位)などの記載は部位選択の項目が設けられ、胃前庭部、胃角部、胃体部など、部位を選択できるようになっており、医師により記載が異なることがないように工夫されている。また、がんの進行度も、術前判定であるcTNM(clinical)、病理学的分類であるpTNM(pathological)、再発時の分類であるrTNM(recurrence)がそれぞれ選択可能に入力できるようになっている。このように選択画面から選択して入力することによって表記のゆらぎがないことから、検索画面に切り替えて検索を行った場合に、精度の高い検索を行うことができる。
また、がんを発見した経緯や併存症も選択入力できるようになっている。がん治療に影響を及ぼすと考えられる冠動脈障害、心筋梗塞、心不全、脳血管障害、B型肝炎、C型肝炎、糖尿病、腎機能障害、高血圧、自己免疫疾患、アレルギー疾患、薬物過敏の既往歴などの基礎疾患・合併症・併存症を選択し、入力することにより各診療科において併存する疾患を閲覧できることから、適切な治療方法を検討・選択することができる。
さらに詳細な情報、例えば、外科手術詳細情報であれば、手術時の病変数、浸潤状況など、化学療法詳細情報であれば、治療開始日/終了日やレジメン名称や、治療結果や治療評価などは、所定の操作を行うことによって、必要に応じて閲覧することができる。
また、本発明のシステムは、外来治療患者の在宅時の状態をウェアラブルセンサーを装着してモニタリングさせ、通信回線で送られてきたデジタルヘルス情報を自動記録するサーバとリンクさせることによって、統合データベースにそのまま転送することができる。特に、治験で適用する場合には、個別データ収集において、データの精度向上と相当の省力化に寄与する。
従来は、各診療科の個別データベースにデータが記憶されており、部分的な情報が電子カルテシステムのデータウエアハウスから手動で取り込まれ、転記されていたことから、他の診療科の情報を一つの画面上で参照することが困難であり、他の診療科で治療していた患者の治療歴を検討したうえで、新たな治療方針を決定するのに非常な労力と時間を必要としていた。本発明の統合データベースによれば、患者が新規患者として登録され現在に至るまでの情報をすべて一覧することができることから、患者の治療歴を短時間で把握することが可能となる。
また、がん治療法の開発のためには、多くの臨床研究および臨床試験が行われている。特に治験においては、適切な症例選択が治験成績を大きく左右し、治療薬や治療法の開発の成否に影響することもしばしばある。治験では、それぞれに登録できる患者の条件は様々であることから、医師がすべての治験について詳細を正確に把握することは難しい。また、治験に登録できる患者を選択する場合に、医師は多くの患者データと検査データを一度に参照することが求められるが、非常に手間と時間のかかる作業になる。本発明のシステムのサーバに治験・臨床試験の登録条件を記憶させておき、各患者がその条件(選択基準・除外基準)を満たしているかコンピュータに判定させ、患者が登録条件を満たしている場合には、表示画面に登録条件を満たしている治験のリストが表示されるようにすることもできる。
さらに、選択基準・除外基準を指定してそれを満たす患者のリストを検索・出力することも可能であり、それはすなわち治験・臨床試験の患者候補を検索することである。治験実施期間の多くの期間が、患者選択と症例登録の時間に割かれていることを考慮すると、本発明のシステムの利用は患者登録の効率化に寄与する。
また、新規な治験薬は国際共同治験で開発されるケースも多く、この場合には、患者登録から症例報告書までのフォームが国際基準で設定されることが必要になる。近年これは、CDISC(Clinical Data Interchange Standards Consortium)という国際的な臨床研究データ交換基準に基づいたフォーマットが推奨され、規制当局もCDISCデータの受け入れを認めている。したがって、医療機関の電子カルテや症例報告はCDISCフォーマットに移行・転換できるような仕様であることが望ましい。本発明のシステムでは、治験・臨床試験の終了後は統合データベースからCDISCに基づいたフォーマットに従い、英語に変換したレポートを出力することが可能であり、国際共同治験への対応もシームレスに行うことができる。
次に検索画面を用いた類似症例の検索について説明する(図5)。患者データベースのシステムでは、セキュリティー確保と個人情報保護が必須の要件になる。本発明のシステムを用いて臨床現場で、類似症例の検索などの検索を行う場合、検索画面に切り替えると検索対象とされる患者の患者ID、氏名、生年月日が含まれる患者基本情報が切り離される。検索画面では統合データベースシステム中の匿名化IDが付与されたデータにアクセスする設計となっているため、患者の個人情報の漏洩を心配することなく、検索することが可能となる。図5に示すように、検索画面は各診療科によって異なるが、手術分類、TNM分類、再発の有無などが選択できるようになっている。必要な検索項目を選択して検索を行うことにより、検索条件に適合した患者を抽出することができる。また、各診療科、検査部門でのデータ入力は表記のゆらぎがないように設計されていることから、精度の高い情報を得ることができる。
また、本発明の構造化診療データ統合管理データベースには、各診療科単位のデータの蓄積だけではなく、患者背景情報も含めたがん診療全体を構造化した集学的データが蓄積されている。そのため、患者背景や疾患特異性のデータを集団として捉えて層別化したうえで、類似症例を検索することが可能となる。類似症例を検索することによって、今後の診療経過で発生し得る有害事象や薬物療法の治療効果、予後や転帰を予測することができ、個別化医療を考慮した治療方針の策定を行うことができる。類似症例の探索アルゴリズムは、例えば、特許文献4に記載のアルゴリズムを用いることができる。したがって、治療法選択支援のシステムとしての展開も可能となる。
さらに、サーバコンピュータには機械学習エンジンが搭載されているので全患者データを解析することが可能であることから、最適な治療プロトコールの選択、リスクの高い有害事象の事前提示、期待できる生存期間の提示も行うことが可能となる。患者に対するインフォームドコンセントに際しても、ガイドラインのような一般的・標準的な内容ではなく、特定の治療に対する治癒可能性や、副作用などのリスクについてサーバコンピュータのデータベースに格納された全患者のデータを用いて予測し、個々の患者の年齢・体力・病態・併存症などを総合的に判断した治癒可能性やリスク可能性を各医療機関の実績に基づいたうえで具体的に提示することができる。このように患者のデータをもとに、選択し得る治療法と起こり得るリスクを提示し、治療方針を策定することによる個別化医療は、がん治療におけるベストプラクティスとなるだけではなく、患者自身の治療満足度を高める効果が期待できる。治療方針決定のための情報を提供するアルゴリズムとしては、例えば、特許文献5に記載のアルゴリズムを用いることができる。
本発明は、患者に対して匿名化IDを付与し、医療機関の電子カルテ、各検査部門システム、各診療部門システム、受付/検診システムの各部門で独立的に運用されているシステムの固有のデータベースに孤立的に格納されている当該患者のデータを選択的に抽出及びサーバコンピュータに転送し、当該患者の全データに匿名化IDを付与した後に統合化及び構造化することから、診療全体を構造化した集学的治療データベースであり、患者データの検索を精度よく行うことができる。

Claims (8)

  1. 医療機関内の複数の部門にそれぞれ設置されるデータ表示用の参照ビューアを備えた複数の情報処理装置と、
    データウエアハウスを備えた電子カルテシステムと、
    前記複数の情報処理装置、及び前記電子カルテシステムのデータウエアハウスとデータ送受信可能に接続された構造化診療データ統合管理データベースサーバコンピュータとを備え、
    前記構造化診療データ統合管理データベースサーバコンピュータは、
    利用者によって患者IDが登録されると、自動的に匿名化IDを付与する匿名化ID付与手段を備えており、
    患者の個人情報は患者IDとともに患者基本情報として、その他の情報は匿名化IDが付与された拡張患者情報としてサーバ記憶部に記録され、構造化診療データ統合管理データベースに蓄積され、
    各診療科において特定患者の診断・治療を行う場合には、前記構造化診療データ統合管理データベースに格納された情報は患者IDとともに表示され、
    診療情報を検索する検索画面に切り替えて検索する場合には、患者情報は患者個人情報が含まれる患者IDと切り離されて匿名化IDによって処理されることを特徴とする匿名化医療情報検索支援システム。
  2. 前記構造化診療データ統合管理データベースに記録される情報は、
    構造化された情報であることを特徴とする請求項1記載の匿名化医療情報検索支援システム。
  3. 前記構造化診療データ統合管理データベースには、
    患者の個人情報が含まれる患者基本情報、匿名化IDによって前記構造化診療データ統合管理データベースに格納されている拡張患者情報、germline遺伝子変異情報、入退院情報、血液検査情報、画像診断情報、病理情報、somatic遺伝子変異情報、疾患情報、治療情報で構成されることを特徴とする請求項1、又は2記載の匿名化医療情報検索支援システム。
  4. 前記治療情報には外科手術詳細情報、化学療法詳細情報、及び放射線治療詳細情報が少なくとも含まれることを特徴とする請求項3記載の匿名化医療情報検索支援システム。
  5. 前記各診療科において特定患者の診断・治療を行う場合には、
    患者IDによって統合データベースに格納された当該患者の原発部位、病期、併存症、病理診断結果、治療歴を表示ビューアに表示することを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の匿名化医療情報検索支援システム。
  6. 機械学習エンジンをさらに含み、
    患者の治癒可能性、術後合併症、薬剤に対する副作用を予測し、
    治療方針策定のための支援を行うことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の匿名化医療情報検索支援システム。
  7. 診療に関するデータが、CDISC(Clinical Data Interchange Standards Consortium)に移行可能なアルゴリズムを有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の匿名化医療情報検索支援システム。
  8. 医療機関内の複数の情報処理装置、及び電子カルテシステムのデータウエアハウスから受信するデータによって構築されるデータベースであって、
    前記データベースに記憶される情報が患者基本情報、拡張患者情報、germline遺伝子情報からなる患者固有情報と、
    入退院情報、血液検査情報、画像診断情報、病理情報、somatic遺伝子変異情報、疾患情報、治療情報を含み、
    前記疾患情報は、疾患情報識別子・匿名化ID・原発部位・病期(TNM)・病理組織・初診日・発見経緯・病理確定診断・併存症・再発確認日のデータ項目を含み、
    前記治療情報は治療情報識別子・匿名化ID・実施日時・治療対象・部位・手技・治療前PS・治療後PS・治療結果・評価のデータ項目を含み、
    前記患者固有情報、前記入退院情報、前記血液検査情報、前記画像診断情報、前記病理情報、前記somatic遺伝子変異情報、前記疾患情報、前記治療情報は、正規化して構造化された情報であり、
    患者IDに対応して付与された匿名化IDに紐付けられて蓄積されていることを特徴とする構造化診療データ統合管理データベース。
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