JP2019132953A - 触診用モデル - Google Patents

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Abstract

【課題】触圧時に指先にゲル状の樹脂モールドが粘り着くという事態が生じず、しかも、手のひらに置いて触圧しても擬似腫瘍を探り当てやすい触診用モデルを提供する。【解決手段】熱可塑性エラストマーでなるゲル状の樹脂モールド10の横並びの2箇所に、大きさの異なる2つの擬似腫瘍21,22を1つずつ個別に埋入する。樹脂モールド10の上面11に触圧領域Z1,Z2を形成し、下面12に支持プレート40を重ね合わせる。触圧領域Z1,Z2を自己粘着性を持たない表皮30で覆う。樹脂モールド10の上面に膨出面15,16を具備させる。【選択図】図2

Description

本発明は、触診用モデル、特に乳腺炎や乳癌などの実物腫瘍(病巣)の触診による感触を認識することに役立つ触診用モデルに関する。
人の身体に直接触れることによって異常が無いかを判別する診察方法の1つに触診がある。触診の1つに、指先で患部を押圧するという「触圧」などがあり、そのような触圧による触診は、特に乳腺炎や癌など病巣の早期発見に役立っている。
先行例として「乳癌触診訓練用モデル」についての提案がなされている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1によって提案されている「乳癌触診訓練用モデル」を図8を参照して説明する。
図8は先行例による「乳癌触診訓練用モデル」の概略構成図である。このものは、乳房部1、孔部2、球状の模擬腫瘍部3、栓部4を備えていて、乳房部1の複数箇所に穿った孔部2のうちの1つに模擬腫瘍部3が埋設されていて、模擬腫瘍部3が埋設されている孔部2に栓部4が装着されている。同図の「乳癌触診訓練用モデル」において、乳房部1には樹脂材料であるウレタンゲル材が採用されていて、それによって硬さや弾性などの触感を実物に近似させている。これに対し、球状の模擬腫瘍部3は、乳房部1よりも硬い樹脂弾性体でなる。また、模擬腫瘍部3の大きさや硬さは、触診によって認識すべき腫瘍の大きさや硬さに合わせて定められるようになっている。
この「乳癌触診訓練用モデル」を用いると、外部から乳房部1を指先で触圧することによって、模擬腫瘍部3の位置や大きさ、硬さなどを感触によってある程度把握することが可能になるので、このものを用いて訓練を行った者にとっては、訓練時の感触に基づいて実物腫瘍の位置や大きさ、硬さを探り当てることに役立つことになる。
特開2014−95869号公報
しかしながら、先行例である上記の「乳癌触診訓練用モデル」では次に説明する問題点が知見された。
すなわち、乳房部1の樹脂材料に採用されているウレタンゲル材は、特有のゴム弾性や柔軟性を持つ素材であるために乳房部に1に実物に近似する弾性を具備させることができるけれども、糊残りなく剥離が可能な自己粘着性を有しているので、乳房部1に指で触れるとウレタンゲル材が指に粘り着く。そのため、訓練時には指に粘り着いたウレタンゲル材を剥がしながら触圧を繰り返す煩わしい作業を余儀なくされるという問題点が知見された。また、ウレタンゲル材の柔軟性のために、乳房部1を硬さを有する面でない場所、たとえば手のひらやベッドなどに載せて触圧すると、乳房部1の裏面のほか、その周囲外側面などが触圧に追従して変形するため、模擬腫瘍部3を探り当てることが困難になったり、模擬腫瘍部3の触感や大きさ、硬さなどを把握しにくくなったりするという問題点も知見された。
本発明は、以上の状況に鑑みてなされたものであり、ゲル状の樹脂モールド(上記乳房部に相当する)と、この樹脂モールドに埋入された擬似腫瘍(上記模擬腫瘍部に相当する)と、を有し、上記擬似腫瘍が上記樹脂モールドよりも硬質である、という構成を採用したものでありながら、触圧時に指にゲル状の樹脂モールドが粘り着くという事態が生じず、しかも、硬い平面でない場所、たとえば手のひらやベッドに載せて触圧する場合であっても、樹脂モールドの変形によって擬似腫瘍を探り当てることが困難になったり、擬似腫瘍の触感や大きさ、硬さなどを把握しにくくなったりするという事態の起こりにくい触診用モデルを提供することを目的としている。また、本発明は触圧時の擬似腫瘍の感触や大きさ、硬さなどを容易に認識できる触診用モデルを提供することを目的としている。
本発明に係る触診用モデルは、柔軟性及び弾力性に優れたゴム的性状を備える熱可塑性エラストマーでなるゲル状の樹脂モールドと、この樹脂モールドに埋入された擬似腫瘍と、を有し、上記擬似腫瘍が上記樹脂モールドよりも硬質である。そして、上記樹脂モールドは、その上面に触圧領域が具備され、かつ、その下面に、上記触圧領域を指で押圧することによって生じる当該下面の変形を抑制する支持プレートが重ね合わされていると共に、上記触圧領域が樹脂成形体でなる自己粘着性を持たない表皮によって覆われている。
この構成を備えた触診用モデルによると、ゲル状の樹脂モールドが自己粘着性を有しているとしても、その樹脂モールドの上面の触圧領域が自己粘着性を持たない表皮によって覆われていることにより、触圧時に指先にゲル状の樹脂モールドが触れて粘り着くという事態が生じなくなる。また、樹脂モールドの下面に当該他面の変形を抑制する支持プレートが重ね合わされていることにより、仮に当該モデルを硬い平面でない場所、たとえば手のひらやベッドに載せて触圧する場合であっても、に載せて触圧する場合であっても、触圧領域を指で押圧することによって生じる上記下面の変形が支持プレートによって抑制されるので、樹脂モールドの変形によって擬似腫瘍を探り当てることが困難になったり、擬似腫瘍の触感や大きさ、硬さなどを把握しにくくなったりするという事態が起こりにくい。
本発明では、上記樹脂モールドの上面に、上記擬似腫瘍の埋入部に対応する箇所で膨らみ出た膨出面が具備され、それらの膨出面の全体が上記触圧領域に相当している、という構成を採用することが可能である。この構成によれば、膨出面をその頂部から触圧したり頂部周囲の面から触圧したりすることが可能になるので、実物の乳房を触診するときと同様の触圧を行えるようになる。また、擬似腫瘍の埋入部に対応する箇所で膨らみ出た膨出面が具備されていることにより、触圧時に擬似腫瘍を探す必要が無く、触圧時の擬似腫瘍の感触や大きさ、硬さを容易に認識することができる。
本発明において、上記樹脂モールドは、その周囲外側面に、上記触圧領域を指で押圧することによって生じる当該周囲外側面の変形を抑制するカバープレートが重ね合わされている、という構成を採用しておくことが望ましく、これによると、触圧領域を指で押圧することによって生じる樹脂モールドの周囲外側面の変形がカバープレートによってさらに抑制されるので、樹脂モールドの変形によって擬似腫瘍を探り当てることが困難になったり、擬似腫瘍の触感や大きさ、硬さなどを把握しにくくなったりするという事態が起こりにくい。
本発明では、上記表皮が軟質塩化ビニル樹脂の薄層でなり、上記樹脂モールドがスチレン系熱可塑性エラストマーでなり、上記擬似腫瘍が軟質塩化ビニル樹脂でなる塊状成形体によって形成されていることが望ましい。スチレン系熱可塑性エラストマーは、柔軟性、弾力性に優れ、熱可塑性エラストマーの中でも最もゴム的性状を持つ熱可塑性エラストマーであるとされている。そのため、弾性や柔軟性などに関して実物の乳房に近似する度合いが、上記した先行例の乳房部に採用されているウレタンゲル材を凌いでいると云え、そのために実物の触診にきわめて酷似した条件での触圧が可能になる。また、スチレン系熱可塑性エラストマーは、架橋を必要とせずに射出成形が可能であるので、樹脂モールドを乳房などの実物に似せた形状に容易に成形することが可能であるという利点もある。さらに、薄層でなる表皮や塊状成形体でなる擬似腫瘍に安価な素材である軟質塩化ビニル樹脂が用いられ、しかも、樹脂モールドに、熱可塑性エラストマーとしては最もポピュラーな部類に属するスチレン系熱可塑性エラストマーが用いられていることにより、それらを容易に入手することができるという利点がある。
本発明では、上記樹脂モールドの横並びの2箇所に、大きさの異なる2つの擬似腫瘍が1つずつ個別に埋入されている、という構成を採用することが可能である。この構成によれば、2つの擬似腫瘍の大きさを適切に定めておくことによって、それらの擬似腫瘍の大きさの違いから極初期の腫瘍や進行した腫瘍の触圧時の感触の違いを認識しやすくなる。
以上のように、本発明に係る触診用モデルは、柔軟性及び弾力性に優れたゴム的性状を備える熱可塑性エラストマーでなるゲル状の樹脂モールドに擬似腫瘍を埋入しておくことによって、外部から樹脂モールドを触圧して擬似腫瘍の位置や大きさ、硬さなどを感触によって把握することができるようにしたものでありながら、自己粘着性の強い樹脂モールドの触圧領域を自己粘着性を持たない表皮によって覆っているので、触圧時に指先にゲル状の樹脂モールドが粘り着くという事態が生じなくなって、触圧時の取扱性が向上し、そのことが触診正確性を高めることに役立つ。また、当該触診用モデルを硬い平面でない場所、たとえば手のひらやベッドに載せて触圧する場合であっても、触圧領域を指先で押圧することによって生じる樹脂モールドの下面の変形が支持プレートによって抑制されるので、樹脂モールドの変形によって擬似腫瘍を探り当てることが困難になったり、擬似腫瘍の触感や大きさ、硬さなどを把握しにくくなったりすることが起こりにくくなる。この効果は、樹脂モールドの周囲外側面に重ね合わされたカバープレートの作用によってもいっそう確実に発揮されるようになる。
そのほか、樹脂モールドの横並びの2箇所に大きさの異なる2つの擬似腫瘍が1つずつ個別に埋入されている、という構成を採用しておくと、それらの擬似腫瘍の大きさの違いから良性腫瘍や悪性腫瘍の触圧時の感触の違いを認識しやすくなるという効果が奏される。さらに、樹脂モールドの上面に、樹脂モールドにおける擬似腫瘍の埋入部に対応する箇所で膨らみ出た膨出面が具備され、それらの膨出面の全体が触診領域に相当している、という構成を採用しておくと、膨出面をその頂部から触圧したり頂部周囲から触圧したりすることが可能になるので、実物の乳房を触診するときと同様の触圧を行えるようになるという効果が差得される。
本発明の実施形態に係る触診用モデルの内部構造を縦断面で示した斜視説明図である。 図1の触診用モデルの縦断正面図である。 触診用モデルの一部を破断して示した触圧説明図である。 触診用モデルの各部の寸法を例示した説明図である。 1つだけの擬似腫瘍を用いた触診用モデルの概略斜視図である。 1つだけの擬似腫瘍を用いた触診用モデルの他の例の概略斜視図である。 触診用モデルの製造工程の初期段階を示した説明図である。 触診用モデルの製造工程の中間段階を示した説明図である。 触診用モデルの製造工程の中間段階を示した説明図である。 触診用モデルの製造工程の最終段階を示した説明図である。 先行例による「乳癌触診訓練用モデル」の概略構成図である。
図1は本発明の実施形態に係る触診用モデルの内部構造を縦断面で示した斜視説明図、図2は同触診用モデルの縦断正面図である。
図1又は図2に示した触診用モデルは、ゲル状の樹脂モールド10と、この樹脂モールド10の横並びの2箇所に1つずつ埋入された2個の擬似腫瘍21,22と、樹脂モールド10の下面12を除く全体を密着した状態で覆っている表皮30と、樹脂モールド10の下面12に重なり合っている平坦な支持プレート40と、樹脂モールド10の周囲外側面13に重ね合わされたカバープレート51を有する有底ケース50とを備えている。
ゲル状の樹脂モールド10にはスチレン系熱可塑性エラストマーが採用されている。スチレン系熱可塑性エラストマーは、柔軟性、弾力性に優れ、熱可塑性エラストマーの中でも最もゴム的性状を持つ熱可塑性エラストマーであり、弾性や柔軟性などに関して実物の乳房にきわめて近似している。そのために実物の触診にきわめて酷似した条件での触圧が可能になる。また、スチレン系熱可塑性エラストマーは強い自己粘着性を有しているので、樹脂モールド10に指先を直接に接触させると、そのスチレン系熱可塑性エラストマーが指先に粘り着くという現象が現れる。
樹脂モールド10の下面12を除く全体を覆っている表皮30は、軟質塩化ビニル樹脂の薄層でなり、自己粘着性を有していない。そのため、樹脂モールド10が強い自己粘着性を発揮するスチレン系熱可塑性エラストマーで形成されているとしても、表皮30の上から指先で触圧を行ったときに、樹脂モールド10を形成しているスチレン系熱可塑性エラストマーが指先に粘り着くという現象が起こり得ない。
2個の擬似腫瘍21,22は樹脂モールド10よりも硬質である。これらの擬似腫瘍21,22には軟質塩化ビニル樹脂でなる塊状成形体、具体的には半球状成形体が採用されている。また、それぞれの擬似腫瘍21,22の表面全体に樹脂モールド10を形成しているスチレン系熱可塑性エラストマーが粘着している。
支持プレート40には硬質発泡体でなる平板が採用されている。この支持プレート40は樹脂モールド10の下面12の全体に密着した状態で重なり合っている。そして、樹脂モールド10の下面12を除く全体を覆っている表皮30の端縁部31が折り返されて、支持プレート40の裏面に重なり状に接合されている。したがって、樹脂モールド10は、表皮30と支持プレート40との両者によって完全に密閉されている。
有底ケース50は樹脂材料又は陶磁器によって形成されていて、その上面が開放されている。この有底ケース50には、樹脂モールド10とその樹脂モールド10を密閉している表皮30及び支持プレート40とを有する一体構成物Sが嵌め込み状に収容されていて、収容状態では、樹脂モールド10の上面11を覆っている表皮30が有底ケース50から外部に露出している。さらに、有底ケース50の周壁を形成しているカバープレート51が、表皮30を介して、樹脂モールド10の周囲外側面13に重ね合わされている。この実施形態では、表皮30が樹脂モールド10の周囲外側面13に密着した状態で重ね合わされているために、カバープレート51が表皮30を介して樹脂モールド10の周囲外側面13に重ね合わされた構造になっているけれども、この点は、表皮30で樹脂モールド10の上面11のみを覆っておき、樹脂モールド10の周囲外側面13にカバープレート51が密着した状態で重なり合う構造を採用してもよい。
この実施形態では、樹脂モールド10の上面11に、2つの擬似腫瘍21,22の埋入部に対応する2箇所で半球状に膨らみ出た膨出面15,16が具備されている。そして、表皮30によって覆われたそれらの膨出面15,16の全体を触圧領域Z1,Z2として定めている。そのため、半球状に膨らみ出た膨出面15,16の頂点の直下に擬似腫瘍21,22の埋入して配置しておくことにより、触圧時に擬似腫瘍を探す必要が無く、触圧時の擬似腫瘍の感触や大きさ、硬さのみを容易に認識することができる。また、樹脂モールド10は実物の乳房の形状や大きさに形成せずとも良く、樹脂モールド10自体を小さく形成し膨出面15,16を、実物の乳房よりも小さく形成することにより、触侵用モデルをコンパクトに構成することができ、持ち運びがし易く、簡単に設置することができることとなる。
図3は触診用モデルの一部を破断して示した触圧説明図である。触圧は1本又は2本の指を使用して行う。この触診用モデルにおいて、たとえば図3の矢印Aのように、指先の腹で触圧領域Z2を形成している1つの膨出面16の頂部を表皮30の上から押圧すると、その膨出面16が押圧箇所で凹む。そのように膨出面16を凹ませながら指先を動かして擬似腫瘍を22を探り当てると、そのときに擬似腫瘍22の触診による感触を認識することができる。このような触圧を行うと、擬似腫瘍22は、押圧によって流動する樹脂モールド10に追従して指先から逃げるように揺動し、指先を押圧箇所から離すと、それに伴う樹脂モールド10の復元流動に追従して元の位置に戻る。この場合において、樹脂モールド10の下面12の変形が支持プレート40によって抑制され、樹脂モールド10の周囲外側面13の変形がカバープレート51によって抑制されるので、樹脂モールド10の過度の変形によって擬似腫瘍22を探り当てることが困難になったり、擬似腫瘍22の触感や大きさ、硬さなどを把握しにくくなったりするという事態が起こりにくい。この点は、他の1つの膨出面15の全体によって定められた触圧領域Z1を触圧するときも同様である。
また、たとえば図3の矢印Bのように1つの膨出面15についての触圧領域Z1の傾斜部分を斜めから押圧するという触圧を行うことも可能であり、そのようにして擬似腫瘍21の触診による感触を認識することも可能である。この点は、他の1つの膨出面16の全体によって定められた触圧領域Z2を斜めから触圧するときも同様である。
この実施形態では、2つの擬似腫瘍21,22の大きさを異ならせている。そのため、触圧によって、擬似腫瘍21,22の大きさの違いによる感触の違いを認識することが可能になる。したがって、2つの擬似腫瘍21,22の大きさの違いから実物の極初期の腫瘍や進行した腫瘍の触圧時の感触の違いを認識することが可能である。
図4は上記した触診用モデルの各部の寸法を例示した説明図である。同図の触診用モデルでは、大きさが同じ2つの膨出面15,16の高さHを約20mm、直径Dを約45mm、小さい擬似腫瘍21の直径d1を約10mm、大きい擬似腫瘍22の直径d2を約20mmに定めている。2つの擬似腫瘍21,22のそれぞれの直径d1,d2を上記のように定めておくと、小さい擬似腫瘍21の触圧時の感触によって実物の極初期の腫瘍の感触が得られ、大きい擬似腫瘍22の触圧時の感触によって実物の進行した腫瘍の感触が得られるようになることが判っている。
以上説明した触診用モデルでは、樹脂モールド10に2つの擬似腫瘍21,22を埋入させているけれども、この点は、樹脂モールドに1つだけの擬似腫瘍を埋入させておいてもよい。図5及び図6は樹脂モールドに1つだけの擬似腫瘍23を埋入させた触診用モデルの概略斜視図である。これらの触診用モデルにおいて、スチレン系熱可塑性エラストマーでなる樹脂モールドの触圧領域Zが自己粘着性を有しない表皮30によって覆われている点、表皮30で覆われた樹脂モールドがカバープレート51を有するケース50に収容されている点、樹脂モールドの下面に支持プレートが重ね合わされている点、などは、図1などを参照して説明した実施形態と同様である。
次に、図1〜図4を参照して説明した触診用モデルの製造工程の一例を説明する。図7Aは製造工程の初期段階を示した説明図、図7B及び図7Cは製造工程の中間段階を示した説明図、図7Dは製造工程の最終段階を示した説明図である。
この製造工程の初期段階では、図7Aのように、治具60に表皮30をセットし、その上からスチレン系熱可塑性エラストマーを流し込むことによって第1ゲル層17を成形する。そして、その第1ゲル層17の横並びの2箇所に小さい擬似腫瘍21と大きい擬似腫瘍22とを個別に配置して第1ゲル層17を硬化させる。
この製造工程の中間段階では、図7Bのように、1つずつの擬似腫瘍21,22が2箇所に配置されている第1ゲル層17の上からスチレン系熱可塑性エラストマー流し込むことによって第2ゲル層18を成形し、これによって2つの擬似腫瘍21,22を固定する。続いて、第2ゲル層18の硬化後に、支持プレート40を第2ゲル層18の上に重ね合わせ、その後、図7Cのように、表皮30の端縁部31を支持プレート40の裏面に接合する。
この製造工程の最終段階では、図7Dのように、表皮30と支持プレート40とによって密閉されている樹脂モールド10を反転させてケース50に収容することによって、ケース50のカバープレート51を、表皮30を介して、樹脂モールド10の周囲外側面13に重ね合わせる。
以上説明した製造工程を採用することにより、第1ゲル層17と第2ゲル層18とによって樹脂モールド10が形成される。上記した図1〜図3、並びに、図7B〜図7Dには、第1ゲル層17と第2ゲル層18との境界面を一点鎖線Fで示してある。
上記した実施形態では、樹脂モールド10を形成している熱可塑性エラストマーとしてスチレン系熱可塑性エラストマーを採用しているけれども、この点は、他の熱可塑性エラストマー、たとえばポリオレフィン系、塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、などの熱可塑性エラストマーを採用することも可能である。また、塊状成形体でなる擬似腫瘍21,22の具体的形状として半球状を例示したけれども、この点は、擬似腫瘍21,22を球状やその他の形状、たとえば腫瘍の実物に似せて成形した多数の小突起を有する凹凸形状の表面を有する塊状であってもよい。
10 樹脂モールド
11 樹脂モールドの上面、
12 樹脂モールドの下面
15,16 膨出面
21,22 擬似腫瘍
30 表皮
40 支持プレート
51 カバープレート
Z,Z1,Z2 触圧領域

Claims (5)

  1. 柔軟性及び弾力性に優れたゴム的性状を備える熱可塑性エラストマーでなるゲル状の樹脂モールドと、この樹脂モールドに埋入された擬似腫瘍と、を有し、上記擬似腫瘍が上記樹脂モールドよりも硬質である触診用モデルであって、
    上記樹脂モールドは、その上面に触圧領域が具備され、かつ、その下面に、上記触圧領域を指で押圧することによって生じる当該下面の変形を抑制する支持プレートが重ね合わされていると共に、上記触圧領域が樹脂成形体でなる自己粘着性を持たない表皮によって覆われていることを特徴とする触診用モデル。
  2. 上記樹脂モールドの上面に、上記擬似腫瘍の埋入部に対応する箇所で膨らみ出た膨出面が具備され、それらの膨出面の全体が上記触圧領域に相当している請求項1に記載した触診用モデル。
  3. 上記樹脂モールドは、その周囲外側面に、上記触圧領域を指で押圧することによって生じる当該周囲外側面の変形を抑制するカバープレートが重ね合わされている請求項1または請求項2に記載した触診用モデル。
  4. 上記表皮が軟質塩化ビニル樹脂の薄層でなり、上記樹脂モールドがスチレン系熱可塑性エラストマーでなり、上記擬似腫瘍が軟質塩化ビニル樹脂でなる塊状成形体によって形成されている請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載した触診用モデル。
  5. 上記樹脂モールドの横並びの2箇所に、大きさの異なる2つの擬似腫瘍が1つずつ個別に埋入されている請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載した触診用モデル。
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