JP2019132031A - 掘削装置用ケーシング、および、掘削装置 - Google Patents

掘削装置用ケーシング、および、掘削装置 Download PDF

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Abstract

【課題】運搬或いは保管時にスクリュー部が曲がる等の破損を抑制可能かつ作業時に掘削穴からの排土を押し上げる流体の消費量を低減可能な掘削装置用ケーシング及び掘削装置を提供する。【解決手段】掘削装置2aは、胴部外面31の長手方向中間となる領域が、胴部外面31の長手方向の両端よりも径小に設定された円筒形であり、径小に設定された領域に、螺旋羽根321及び螺旋羽根321と交差すると共に胴部外面31の長手方向に延設された補強リブ322を有し、螺旋羽根321と補強リブ322の放射方向の端縁部の位置が、胴部外面31の長手方向の両端を結ぶ仮想面3Vと略同じ高さであるか又は仮想面3Vよりも低い高さに設定されたスクリュー部32が設けられたケーシング3、ケーシング3に格納された駆動ユニット4、ケーシング3に取着された複数の掘削ビット6A1...からなる掘削ビット群5aを有する。【選択図】図5

Description

本発明は、掘削装置用ケーシング、および、掘削装置に関する。更に詳しくは、運搬時あるいは保管時にスクリュー部が曲がる等の破損を抑制でき、加えて、作業時に掘削した穴(以下「掘削穴」という)から掘削により生じた土等(以下「排土」という)を押し上げる流体の消費量を低減することができるものに関する。
従来から、基礎杭の杭打を行う等に伴う掘削作業時に、掘削装置が使用されている。掘削装置には、排土を排出するために、側面部分に螺旋状のスクリュー部が設けられているものが多くみられ、例えば、下記特許文献1に記載された掘削装置が提案されている。図16に、この掘削装置を掘削装置9として示す。掘削装置9は、胴部91と、胴部91の側面に設けられたスクリュー部92と、胴部91の先に取り付けられた掘削ビット93を備える構造である。
特開平7−18964号公報
ところで、この種の掘削装置では、胴部や掘削ビットの先部からエアや水等の流体を噴出させ、スクリュー部によって上方向(即ち、掘削穴の開口部方向)へ排土を上昇させるように構成されているが、掘削装置9のようにスクリュー部92の張り出し幅が大きいと、その分、胴部91と掘削穴の内壁H8との間の隙間が大きくなり、多量の流体を使用しなければ排土が上昇しないか、または上昇しにくくなる。この流体がエアの場合、多くのエアを供給するために、コンプレッサーを稼動させるための燃料等が多く必要になり、流体が水の場合、より多くの汚泥が発生するため、その処理に余計な手間、時間および費用が掛かることとなる。
また、本発明者等は、特開2007−92447号公報等において、ケーシング内に駆動ユニットとして複数本のピストン部材を格納した掘削装置を提案しているが、この掘削装置は重量が重く、外周面に前述の掘削装置9のような態様のスクリュー部92を適用した場合、運搬あるいは保管の際に掘削装置を寝かせて置くと、自重でスクリュー部が折れ曲がって破損することがあった。
本発明は、以上の点を鑑みて創案されたものであり、運搬時あるいは保管時にスクリュー部が曲がる等の破損を抑制でき、加えて、作業時に掘削穴からの排土を押し上げる流体の消費量を低減することができる、掘削装置用ケーシング、および、掘削装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明の掘削装置用ケーシングは、胴部外面の長手方向中間となる領域が、胴部外面の長手方向の両端よりも径小に設定された円筒形であり、径小に設定された領域に、螺旋羽根および螺旋羽根と交差すると共に胴部外面の長手方向に延設された補強リブを有し、螺旋羽根と補強リブの放射方向の端縁部の位置が、胴部外面の長手方向の両端を結ぶ仮想面と略同じ高さであるか、または、仮想面よりも低い高さに設定されたスクリュー部が設けられている。
ここで、本発明の掘削装置用ケーシングによれば、前述のスクリュー部が設けられていることにより、掘削装置用ケーシングを適用した掘削装置を用いて掘削作業を行った際に、主に螺旋羽根によって、作業の際に発生する粉砕した岩盤や掘削した土砂(スライム)を掘削穴の穴口(例えば、竪穴であれば地表方向)に向かって上昇させることができる。
そして、スクリュー部は、胴部外面の長手方向の両端を結ぶ仮想面と略同じ高さ、または、仮想面よりも低い高さであることによって、従来の掘削装置(例えば、前述の掘削装置9)と比較して、スクリュー部の張り出し幅が小さく、その分、胴部と掘削穴の内壁との間の隙間が小さくなり、この結果、従来の掘削装置よりも少量の流体の使用で、排土を上昇させることができ、効率的な排土が可能となる。
加えて、スクリュー部は、前述の高さに設定されていることにより、胴部外面の長手方向の両端よりも大きく突き出すことがない構成であるため、掘削作業の際に、掘削穴を当初設定値よりも拡張することなく、排土をすることができる。
更に、本発明の掘削装置用ケーシングによれば、前述の通り、スクリュー部が胴部外面の長手方向の両端よりも大きく突き出すことがない構成であるため、例えば、掘削装置用ケーシングを適用した掘削装置を横臥させて運搬する、あるいは横臥させて保管する際に、螺旋羽根の先端が自重で曲がって破損することを抑制できる。
更にまた、このスクリュー部は、前述の補強リブを有していることにより、螺旋羽根の板厚方向から加わる外力による螺旋羽根の変形を抑制できる。この補強リブによる作用効果は、運搬時あるいは保管時のみならず掘削作業時にも及び、ひいては、掘削装置用ケーシングの製品寿命の延長に貢献することができる。
また、螺旋羽根には周方向に等間隔で係合凹部が形成されている場合は、この係合凹部を介して被係止物である動力装置に係止させ、掘削装置用ケーシング(これを適用した掘削装置)を回転させることができる。例えば、掘削装置用ケーシングを適用した掘削装置を回転駆動装置によって回転させることで掘削作業が行われる際に、係合凹部と回転駆動装置に設けられた係止凸条部とを嵌合させることで、回転駆動装置からの駆動力が螺旋羽根を介して掘削装置用ケーシングに伝達し、掘削装置全体を回転させることができる。
上記の目的を達成するために本発明の掘削装置は、胴部外面の長手方向中間となる領域が、胴部外面の長手方向の両端よりも径小に設定された円筒形であり、径小に設定された領域に、螺旋羽根および螺旋羽根と交差すると共に胴部外面の長手方向に延設された補強リブを有し、螺旋羽根と補強リブの放射方向の端縁部の位置が、胴部外面の長手方向の両端を結ぶ仮想面と略同じ高さであるか、または、仮想面よりも低い高さに設定されたスクリュー部が設けられ、軸周方向に回転可能なケーシングと、ケーシングに格納され、駆動力を供給可能な駆動ユニットと、ケーシングに取り付けられ、駆動力を受けてケーシングの軸方向に進退動可能な掘削ビットとを備える。
ここで、本発明の掘削装置によれば、ケーシングに前述のスクリュー部が設けられていることにより、掘削装置を用いて掘削作業を行った際に、主に螺旋羽根によって、作業の際に発生する土砂等を掘削穴の穴口に向かって上昇させることができる。そして、スクリュー部は、胴部外面の長手方向の両端を結ぶ仮想面と略同じ高さか、低い高さであることによって、従来の掘削装置(例えば、前述の掘削装置9)と比較して、スクリュー部の張り出し幅が小さく、その分、胴部と掘削穴の内壁との間の隙間が小さくなり、この結果、従来の掘削装置よりも少量の流体の使用で、排土を上昇させることができ、効率的な排土が可能となる。なお、本発明の「ケーシング」は、前述の「掘削装置用ケーシング」と同等のものを示す意味で使用している。
加えて、スクリュー部は、前述の高さに設定されていることにより、胴部外面の長手方向の両端よりも大きく突き出すことがない構成であるため、掘削作業の際に、掘削穴を当初設定値よりも拡張することなく、排土をすることができる。更に、本発明のケーシングによれば、前述の通り、スクリュー部が胴部外面の長手方向の両端よりも大きく突き出すことがない構成であるため、例えば、掘削装置を横臥させて運搬あるいは保管する際に、螺旋羽根の先端が自重で曲がって破損することを抑制できる。
更にまた、このスクリュー部は、前述の補強リブを有していることにより、螺旋羽根の板厚方向から加わる外力による螺旋羽根の変形を抑制できる。この補強リブによる作用効果は、運搬時あるいは保管時のみならず掘削作業時にも及び、ひいては、掘削装置の製品寿命の延長に貢献することができる。そして、ケーシングは、円筒形で、軸周方向に回転可能であることによって、例えば、回転力を付与可能な回転駆動装置と組み合わせて使用することで、円柱形状の内部空間となる掘削穴を形成することができる。
そして、本発明の掘削装置は、前述の駆動ユニットを備えるので、掘削ビットに駆動力を供給し、掘削ビットが進退動することができる。また、本発明の掘削装置は、前述の掘削ビットを備えるので、駆動ユニットから供給される駆動力を受けて、掘削ビットがケーシングの軸方向に進退動作をして、その打撃面によって被掘削物を打撃することができる。
また、掘削ビットが複数であり、各掘削ビットがケーシングの回転軸心の周りに配置されて掘削ビット群を構成する場合は、本発明の掘削装置を回転駆動装置と組み合わせ、回転運動が付与された掘削作業(以下「回転掘削作業」という)を行うものとすることができる。これにより、掘削穴と略同径の単一のビットを上下動させて地盤を打撃するダウンザホールハンマ型掘削装置と比較して、掘削ビットの一回の打撃毎に生じる地盤への衝撃が小さくなり、低振動かつ低騒音での掘削作業を行うことができる。
本発明の掘削装置用ケーシング、および、掘削装置によれば、運搬時あるいは保管時にスクリュー部が曲がる等の破損を抑制でき、加えて、作業時に掘削穴からの排土を押し上げる流体の消費量を低減することができる。
本発明の回転式掘削機を示す正面図である。 図1に示す回転式掘削機の掘削装置(第1実施形態)を示す斜視図である。 図2に示す掘削装置の構造を示しており、(a)はエアタンクとの着脱構造、(b)はエアタンクとアタッチメントとの着脱構造を示す説明図である。 図2に示す掘削装置の構成部品を分解して示す斜視説明図である。 図2に示す掘削装置の中間部から先部の側面視拡大説明図である。 図2に示す掘削装置の縦断面を示しており、エアタンク内のエアの流れと、ピストンおよび掘削ビットの動きを示した説明図である。 図2に示す掘削装置の掘削ビット群(第2配置態様)を示しており、掘削ビット毎に配置される各ピストン部材を想像線で示した底面視説明図である。 図7に示す掘削装置の掘削ビット6B1(6B2)を示しており、(a)は底面側から見た斜視図1、(b)は底面図、(c)は底面側から見た斜視図2、(d)側面視説明図である。 エア流通制御部材の斜視図である。 図2に示す掘削装置の使用状態説明図であり、(a)は掘削装置の掘削ビット群が硬岩に当たった状態を示し、(b)は硬岩を貫通した状態を示し、(c)は掘削装置および掘削穴の中間部を省略し、穴底から穴口に向かう排土の排出工程を示している。 本発明の他の掘削装置(第2実施形態)を示す斜視図である。 図11に示す掘削装置の掘削ビット群(第1配置態様)を示しており、掘削ビット毎に配置される各ピストン部材を想像線で示した底面視説明図である。 本発明の掘削ビット群の変形例であり、(a)は図7に示す掘削ビット群に第2配置態様を適用せず、各掘削ビットの先端角部が回転軸心に非重複配置である変形例1の底面視説明図であり、(b)は図12に示す掘削ビット群に第1配置態様を適用せず、各掘削ビットの先端角部が回転軸心に非重複配置である変形例2の底面視説明図である。 (a)は本発明前の掘削装置の試作機を示す斜視図、(b)は(a)に示す試作機の掘削作業前後の掘削ビットを比較した説明図、(c)は(a)に示す試作機により掘削された掘削穴の内部を示す説明図である。 本発明の掘削ビットの変形例である変形例3を示す斜視図である。 特許文献1記載の掘削装置の使用状態説明図である。
図1ないし図15を参照して、本発明の実施の形態を更に詳細に説明する。なお、以下の説明は、
〔第1実施形態〕(掘削ビット群が第2配置態様である掘削装置2a)、
〔第2実施形態〕(掘削ビット群が第1配置態様である掘削装置2b)、
〔変形例1〕−〔変形例3〕、
の順序により行う。また、図面各図における符号は、煩雑さを軽減し理解を容易にする範囲内で付しており、同一符号が付される複数の同等物についてはその一部にのみ符号を付す場合がある。そして、後述する各実施形態および各変形例においては、作動流体としてエアを採用しているが、これに限定するものではなく、例えば、各種気体、水やオイル等の液体等の他の流体を除外するものではない。
なお、以下の説明において、本発明前の掘削装置の試作機により掘削作業を行った際に、掘削穴の奥側中央に生じた凸状の掘り残し部分を以下「中央凸部」といい、打撃面の1つのみが回転軸心と重複して配置を以下「回転軸心重複配置」といい、掘削ビットの角部先端が回転軸心と重複しない配置を以下「打撃面への回転軸心非重複配置」という。また、中央凸部の形成に伴って生じる掘削ビットの変形や偏摩耗を抑制することを以下「中央変形部発生抑制」という場合がある。
〔第1実施形態〕
図1に示す回転式掘削機1は、掘削装置2aと、掘削装置2aに回転運動を付与可能な回転駆動装置8を備える。各部については以下で詳述する。そして、回転式掘削機1を使用して行う掘削方法は、
(第1工程)複数の掘削ビットからなる掘削ビット群5aを有する掘削装置2aと、回転駆動装置8とからなる回転式掘削機1を組み立て、被掘削物H上に設置し、
(第2工程)第1工程で設置された回転駆動装置8によって掘削装置2aを回転させながら、掘削装置2aの各掘削ビットを進退させ、打撃面65によって被掘削物Hを打撃することで、被掘削物Hを掘削する、
ことにより行われる。
この掘削方法によれば、回転式掘削機1が回転駆動装置8によって掘削装置2aを回転させ、掘削ビット群5aが周方向に回転しながら被掘削物Hに打撃力を加えて行う掘削方法を実施することができる(図1参照)。更に、この掘削方法によれば、前述の回転式掘削機9等を使用した場合と比較して、突条打撃部655によって硬岩H4に対処可能であるため、機材の入れ替えを行うことなく軟質層H5および硬岩H4のいずれにも対応することができ(図10参照)、これによって、機材の入れ替えによる余計な手間と時間を省略することができる。加えて、硬岩掘削時にも、比較的低騒音かつ低振動で掘削作業を行うことができる。
(掘削装置2a)
図1〜図10を参照する。掘削装置2aは、ケーシング3、ケーシング3に格納された駆動ユニット4、および、複数の掘削ビット6A1、6A2、6B1、6B2(以下、これら全ての説明の際には「6A1〜6B2」という)で構成された第2配置態様52である掘削ビット群5aを備えている。そして、掘削装置2aでは、エアタンク7(前述の貯留タンクに相当する)が、ケーシング3の掘削ビット群5aとは反対側となる位置に連設されている。
<ケーシング3>
ケーシング3は、回転軸心3Rの軸周方向に回転可能に形成され、内部に駆動ユニット4を格納すると共に掘削ビット群5aを設けることができ、組み合わせて使用する回転駆動装置8が掘削装置2aの全体を回転させ、これによって、掘削ビット群5aが周方向3Cに回転しながら被掘削物H(本実施形態では地面)に打撃力を加えて行う掘削方法を実施することができる(図1参照)。
本実施の形態において、ケーシング3は中空円筒体であり、ケーシング3のエアタンク7側にはエアタンク側蓋体33が、ケーシング3の被掘削物側には被掘削物側蓋体34が、各々着脱可能に取り付けられている。エアタンク側蓋体33および被掘削物側蓋体34は所要の厚みを有し、ピストン部材41の各端部を嵌挿するための挿入穴331、341が各々形成されている(図4、図6参照)。
エアタンク側蓋体33の挿通穴331は、嵌挿されるピストン部材41の一端側の通気穴(図示省略)と連通している。そして、被掘削物側蓋体34の挿入穴341は、嵌挿されるピストン部材41の他端側の通気穴(符号省略)と連通している(図4、図6参照)。
被掘削物側蓋体34の外面(図4では底面)には、着脱可能なチャックガイド35およびドライブチャック36が取り付けられている。なお、掘削ビット群5aは、チャックガイド35およびドライブチャック36を介して、ケーシング3の被掘削側に取り付けられることとなる(図4、図6参照)。
チャックガイド35は、ケーシング3にボルト370とナット371からなる締着具を用いて取り付けられている。そして、チャックガイド35は、被掘削側に切欠が形成された平面視略円形状で所定の厚みを有し、掘削ビット6A1〜6B2を嵌挿可能な複数の貫通穴351(掘削ビット6A1〜6B2と対応する数で、本実施形態では合計4つ)が周方向に略等間隔で形成されている(図4、図6参照)。
ドライブチャック36は、筒状体であり、チャックガイド35とケーシング3の間に挟まれて取り付けられている。そして、ドライブチャック36は、長手方向一端側が被掘削物側蓋体34の挿入穴341に嵌入し、長手方向他端側がチャックガイド35の貫通穴351に嵌入するように取り付けられる(図4、図6参照)。ドライブチャック36は、少なくとも長手方向他端側近傍の内径が断面視六角形に形成されており(図示省略)、後述する各掘削ビット6A1〜6B2の接続軸部61を嵌挿可能な大きさに設定されている。
また、このケーシング3は、その胴部外面31において長手方向中間となる領域に、スクリュー部32が設けられている(図3、図5等参照)。このスクリュー部32によれば、掘削作業の際に発生する粉砕した岩盤や土砂(スライム)を掘削穴の穴口H2に向かって、より効率的な排土を行うことができる(図10(c)参照)。
そして、前述のスクリュー部32は、設けられた領域が、胴部外面31の長手方向の両端(図5において上部あるいは下部)よりも径小に設定され、この径小部分に設けられた螺旋羽根321と、この螺旋羽根321と交差すると共に胴部外面31の長手方向に延設された補強リブ322からなる。更に、螺旋羽根321と補強リブ322は、螺旋羽根と補強リブの放射方向の端縁部の位置(換言すると、外周方向への突出した先端の位置)が前述の胴部外面31の長手方向の両端を結ぶ仮想面3Vと略同じ高さに設定されている。そして、螺旋羽根321には周方向に等間隔で係合凹部324が形成されている。
前述のスクリュー部32は、この突出高さに設定されていることにより、掘削作業の際に、掘削穴H1を当初設定値よりも拡張することなく、排土を可能にしている。また、このスクリュー部32は、胴部外面31の上部あるいは下部よりも突出しないので、例えば、掘削装置2aを横臥させて運搬する際に、螺旋羽根321先端が破損するといった事故の発生可能性を抑制できる。更に、このスクリュー部32は、補強リブ322を有しているので、螺旋羽根321の板厚方向から加わる外力による螺旋羽根321の変形事故の発生可能性を抑制できる。
前述のスクリュー部32に関し、螺旋羽根321と補強リブ322の幅(板厚)は約1cmであり、螺旋羽根321に充分な変形抑止効果をもたらすと共に、補強リブ322に充分な補強効果をもたらす。また、螺旋羽根321のピッチ間隔は約20cmであり、少ないピッチ数でありながらも排土を充分に上昇させることができる。更に、補強リブ322は胴部外面31に等間隔で合計6条設けられており(換言すると、胴部外面31の周方向において60°毎に設けられており)、少ない条数でありながらも螺旋羽根321の変形を充分に抑止することができる。
<駆動ユニット4>
図1、図4および図6を主に参照する。駆動ユニット4は、ケーシング3に格納されており、掘削ビット群5aに駆動力を供給し、各掘削ビット6A1〜6B2を進退動させることができる。
本実施形態において、駆動ユニット4は、ケーシング3内に格納された4本のピストン部材41により構成される。各ピストン部材41は、ピストン411の他、シリンダー412、チェックバルブ(符号省略)、エアディストリビュータ(符号省略)、バルブスプリング(符号省略)、メイクアップリング(符号省略)、O−リング(符号省略)、ピストンリタイナーリング(符号省略)、ビットリティーナリング(符号省略)等を有する構造であり、公知のダウンザホールハンマの駆動機構(例えば、特開昭61−92288号公報記載)とほぼ同様の構造である。そして、各ピストン部材41は、ケーシング3内において、前述の被掘削物側蓋体34とチャックガイド35によって挟まれた状態で固定されている。
この駆動ユニット4の作用を簡単に説明する。エアタンク7からピストン部材41に流入したエアは、まず、ピストン411側面を通過して掘削ビット6A1〜6B2側に回り、これにより、ピストン411がエアタンク7側へ移動する。次に、このピストン411の移動に伴ってエアがピストン411のエアタンク7側に回ると共に、後述する掘削ビット6A1〜6B2の接続軸部61の開口部611から打撃面65の開口部653へエアが排出され、これにより、エアタンク7側から掘削ビット6A1〜6B2側へピストン411が移動する。この動作の繰り返しによりピストン411が進退動し、ピストン411が掘削ビット6A1〜6B2側へ移動した際に掘削ビット6へ衝撃力(前述の駆動力に相当する)が加わり、この衝撃力によって掘削ビット6A1〜6B2が駆動する。
また、この駆動ユニット4は、後述するエアタンク7内に設けられたエア流通制御部材73(前述の「作動流体分配部」に相当する)によって、エアEの流入タイミングが調節され、ピストン411が各々異なるタイミングで進退するように設定されている。
更にまた、この駆動ユニット4は、ピストン部材41が各々異径で、内蔵するピストン411の重量が相違するように設定してある(図7参照)。具体的に、本実施形態では、時計回り周方向の順で、後述する一の掘削ビット6A1に連結されるピストン部材41のピストン411は、直径が10インチ(254mm)で重量が46kgであり、この掘削ビット6A1に隣接する一の掘削ビット6B1に連結されるピストン部材41のピストン411は、直径が6インチ(152.4mm)で重量が23kgであり、この掘削ビット6B1に隣接する(即ち一の掘削ビット6A1の対向位置にある)他の掘削ビット6A2に連結されるピストン部材41のピストン411は、直径が8インチ(203.8mm)で重量が31kgであり、この掘削ビット6A2に隣接する(即ち一の掘削ビット6B1の対向位置にある)他の掘削ビット6B2に連結されるピストン部材41のピストン411は、直径が5インチ(127mm)で重量が9.4kgに、設定されている。
このように、掘削ビット群5aは、掘削ビット群5aを構成する掘削ビット6A1〜6B2中で、最大の打撃面(掘削ビット6A1の打撃面65a)に対して最大のピストン411により生じる最大の打撃力を付与するようにしてあるので、回転掘削作業時に、最大の打撃力が付与された掘削ビット6A1が硬岩H4を破砕するか、または、硬岩H4に亀裂を生じさせ、続く他の掘削ビット6A2、6B1、6B2の打撃によって小片に粉砕することができ、これによって、装置全体の重量増加、作動流体(エア)の消費量増加を必要最小限に抑えつつも、硬岩掘削時における中央凸部H6の形成抑止および中央変形部H7の発生抑制の各効果を更に高めることができる。
<掘削ビット、掘削ビット群>
図5および図7を参照する。掘削ビット群5aは、ケーシング3の被掘削物側に設けられ、駆動力を受けてケーシング3の軸方向に進退動可能な4つの掘削ビット6A1〜6B2で構成され、掘削ビット6A1〜6B2の各打撃面65がケーシング3の回転軸心3Rの周りに配置されている。
掘削ビット群5aは、ケーシング3に取り付けられ、打撃面65から打撃方向に突出する突条打撃部655がケーシング3の周縁部に沿う部分に形成された複数の掘削ビット6A1〜6B2が、被掘削物Hに対して突条打撃部655によって、最初の打撃を加えることができるように構成されている。これにより、仮に、被掘削物が掘削穴H1中の硬岩H4であっても、この打撃をきっかけとして硬岩H4を破砕するか、または、最初の打撃で硬岩H4に亀裂を生じさせ、続く打撃面の他の部分による打撃によって小片に粉砕することができる。つまり、軟質層H5のみならず硬岩H4に対処可能であるため、機材の入れ替えを行うことなく軟質層H5および硬岩H4のいずれにも対応することができ、これによって、機材の入れ替えによる余計な手間と時間を省略することができる。加えて、硬岩掘削時にも、比較的低騒音かつ低振動で掘削作業を行うことができる。
加えて、掘削ビット群5aは、掘削ビット群5aを構成する掘削ビット6A1〜6B2に、各打撃面65の回転軸心3R側に角部67が形成されている。そして、掘削ビット群5aは、回転軸心3Rを挟んで対向配置された一組の打撃面65(掘削ビット6A1、6A2の打撃面)の回転軸心3R側の縁部661のみが回転軸心3Rと重複し、かつ、角部67の先端が回転軸心3Rと重複しないように配置された第2配置態様51で、各打撃面65の回転軸心3R側の縁部が回転軸心3Rの近傍で近接するように集合させてある(図7参照)。各打撃面65は、ケーシング3の回転軸心3Rの略直交面上6Cにあって(図5参照)、被掘削物Hを打撃することができる。
この掘削ビット群5aは、掘削ビット6A1〜6B2の各打撃面65がケーシング3の回転軸心3Rの周りに配置され、前述の第2配置態様51によって、各打撃面65の回転軸心3R側の縁部が回転軸心3Rの近傍で近接するように集合させてあるので、各掘削ビット6A1〜6B2が回転軸心3Rとその近傍において殆ど隙間を空けずに取り付けられる。この掘削ビット群5aの構成によれば、掘削ビット群5aが打撃する被掘削物Hをムラ無く掘削することができ、掘削作業によって形成された掘削穴H1は、内底に中央凸部が形成されることなく略平坦なものとなる。
そして、掘削ビット群5aは、第2配置態様51で構成されているので、回転掘削作業時に、回転軸心方向視で、打撃面65への回転軸心非重複配置となって、角部67先端よりも長尺な縁部611が回転軸心3Rとその近傍を断続的または略連続的に通過させることができる。これにより、被掘削面の中央を対向配置された掘削ビット6A1、6A2の打撃面65の回転軸心側の回転軸心側の縁部661とこれに沿う部分の打撃面65で掘削することになり、打撃面65に集中する負荷を複数(本実施形態では2つ)の打撃面65で分散させることができると共に、角部67への負荷集中も緩和され、この結果、硬岩掘削時においても中央凸部H6形成が抑制され、これに伴って中央変形部H7の発生も抑制される。
詳しくは、この掘削ビット群5aは、同一形状の一組(2つ)の掘削ビット6A1、6A2と、同一形状の一組(2つ)の掘削ビット6B1、6B2(合計4つ)を十字状に組み合わせて構成されている。ここで、掘削ビット6A1、6A2は、回転軸心3Rを挟んで対向配置されると共に、掘削ビット6B1、6B2は、周方向において掘削ビット6A1、6A2の間となる箇所に、回転軸心3Rを挟んで対向配置されている。
そして、掘削ビット6A1、6A2と掘削ビット6B1、6B2は、後述するように打撃面等の形状および大きさが相違しており(掘削ビット6A1、6A2よりも掘削ビット6B1、6B2の方が小さく設定されている)、これによって、回転軸心方向視で、第2配置態様51は、掘削ビット6A1、6A2の辺部66のみが回転軸心3Rに近接配置されると共に、掘削ビット6B1、6B2は、辺部66および角部67のいずれもが回転軸心3Rに近接配置されない(換言すると、回転軸心3Rから離隔配置される)構成となっている。更に、掘削ビット6A1、6A2と掘削ビット6B1、6B2の角部67は、ケーシング3の回転軸心3Rを基準として、回転軸心3Rからケーシング3の外周端までの距離の約6%となる箇所に配置されている。
図8、図10を参照する。本実施形態における掘削ビット6A1(6A2も同形状)は、駆動ユニット4から供給される駆動力を受ける接続軸部61と、接続軸部61とは反対側に打撃面65が設けられ、各辺部66で囲まれた打撃面65が、掘削装置2aへの取着状態で回転軸心3R側となる箇所に角部67を有し、かつ、角部67を挟む両縁が異なる長さに設定されており、取着状態で角部67の先端が回転軸心3Rと重複しないように構成されたヘッド部62とを備える(図8参照)。そして、掘削ビット6A1内には、接続軸部61の開口部611から打撃面65の開口部653に至るエアの流路621が形成されている(図10参照)。
この接続軸部61は、ピストン411への連結手段であり、筒状で先端に開口部611が形成された自由端であると共に、基端がヘッド部62に接合され、前述のドライブチャック36内に嵌挿可能な外径に形成されている。加えて、接続軸部61は、外周面の軸線方向中間からヘッド部62側の領域が、断面視六角形に形成されており、ドライブチャック36への嵌挿時において、当該部分はスプライン軸としての機能を発揮すると共に、周方向への回転を防止し、進退方向への進退動作をガイドすることができる。また、接続軸部61における前述のエアの流路621には、ヘッド部62方向に流通するエアの逆流を防止可能な逆止弁(図示省略)を設けてある。なお、接続軸部61は、前述したハンマビットリティーナリングとOリングにより、ドライブチャック側から外れないように装着される。
掘削ビット6A1のヘッド部62は、略五角柱状であり、接続軸部61の基端と接合する接合部622、接合部622と接続し接続軸部61の反対側に向かって延設された第1側壁面623a、第2側壁面623b、第3側壁面623c、第4側壁面623dおよび第5側壁面623e(以下、これら全ての説明の際には「623a〜e」という)、側壁部623a〜eと接続し面形状が略五角形である打撃面65により構成されている。そして、掘削ビット6A1は、打撃面65全域と側壁部623の一部(後述する第1側壁面623aの打撃面寄りの箇所のみ)に、ボタン状の超硬合金製のチップ651が所定間隔で植設(分散配置)されている。
掘削ビット6A1は、チャックガイド35への取着状態(以下、本段落中で単に「取着状態」という)においてケーシング3の胴部外面31の一部に沿う形状で配置される端面視円弧状の第1側壁面623aと、第1側壁面623aの一の側縁(「側縁」とは接合部622側と打撃面65側を除く意味で使用し、本段落中で以下同じ)と接続し、取着状態においてケーシング3の回転軸心3R側(以下、本段落中で単に「回転軸心側」という)に向かって延設された第2側壁面623bと、第1側壁面623aの他の側縁と接続し、取着状態において回転軸心3R側に向かって延設された第3側壁面623cと、第2側壁面623bの第1側壁面623aと反対側縁と接続し、回転軸心3R側かつヘッド部62の水平長軸方向に向けて延設された第4側壁面623dと、第3側壁面623cの第1側壁面623aと反対側端と接続し、ケーシング3の回転軸心3R側かつヘッド部62の水平長軸方向に向けて延設されて第4側壁面623dの第2側壁面623bと反対側端に接続して鋭角な角部67を構成すると共に、第4側壁面623dよりも水平長軸方向に長尺な第5側壁面623eと、からなる。つまり、打撃面65において第4側壁面623dと第5側壁面623eに対応する辺部の長さが相違する(不等辺)構成となっている。
掘削ビット6A1の打撃面65は、略平坦な平坦打撃部652と、回転軸心方向視で、掘削ビット群5aの外周縁に沿う縁部に沿って(即ち、掘削ビット6A1〜6B2の打撃面65のケーシング3の周縁部に沿う部分に)、円弧状に形成された突条打撃部655により構成されている(図8参照)。
平坦打撃部652は、略中央には開口部653が形成されており、この開口部653から掘削ビット6A1内に形成されたエアの流路621を通過したエアが排出される。また、この開口部653は、開口部653の口縁から第2側壁面623bと第3側壁面623cに向かう2条の排気ガイド溝654が形成されている。この排気ガイド溝654は、掘削穴H1内において、開口部653から排出されるエアが穴底面H3との間でケーシング3の胴部外面31方向にガイドし、穴内でエアを効率良く拡散させることができる(図10(c)参照)。
突条打撃部655は、平坦打撃部652との間に傾斜面656が形成され、この傾斜面656は、平坦打撃部652から突条打撃部655に向かう傾斜角度65Aが35°の逆テーパ状であり、突条打撃部656の突出高さ65Hは平坦打撃部652から3cmに設定されている(図8(d)参照)。本構成の突条打撃部656によれば、前述の作用効果を奏すると共に、欠けにくく優れた耐久性を発揮する。
ここまで主に図8を参照して掘削ビット6A1について説明したが、前述の通り掘削ビット6A2も掘削ビット6A1と同じ構造であるため、同じ作用効果を奏するので、その説明を省略する。
なお、掘削ビット6B1、6B2は、前述の第1側壁面、第2側壁面および第3側壁面に対応する側壁面については掘削ビット6A1と同様の構成であるが、第4側壁面と第5側壁面に対応する側壁面の幅が同じであり、打撃面65において第4側壁面と第5側壁面に対応する辺部が等辺である点で掘削ビット6A1と相違する。また、掘削ビット6B1、6B2は、前述の点および大きさを除いて、掘削ビット6A1と基本構成が略同じであるため、個別の図示、および構造と作用効果の説明を省略する。
掘削ビット6A1〜6B2を前述の構成とすることにより、突条打撃部655が形成された掘削ビット6A1〜6B2の各打撃面65を、ケーシング3の回転軸心3Rにおいて殆ど隙間が空かないように配置することができると共に、掘削ビット群5aを、前述の打撃面への回転軸心非重複配置である第2配置態様51にすることができる。
(エアタンク)
図2、図3、図5、図6、図9、図10を主に参照する。本実施形態において、掘削装置2aは、駆動ユニット4に供給される作動流体(エア)を貯留するエアタンク7を設けている。エアタンク7は、外部から導入したエアを一時貯留して駆動ユニット4に供給することができる。
本実施形態において、エアタンク7は、ケーシング3の掘削部側(即ち、掘削ビット群5aがある側)とは反対側に連設されている。このエアタンク7は、ケーシング3よりも径小かつ気密に構成された有蓋円筒形状の胴部70と、胴部70の一端側に設けられた連結ジョイント71と、胴部70の他端側に設けられた連結体72と、胴部70内に設けられたエア流通制御部材73とを有する。また、エアタンク7には、円筒形状のアタッチメント74が外嵌めして取り付けられており、このアタッチメント74はエアタンク7に着脱可能な構造である(図3(b)参照)。
胴部70は、ケーシング3よりも径小であることにより、アタッチメント74取着時において、アタッチメントの最大径部分74Mとケーシングの最大径部分3Mとが同一ないしアタッチメント74の方が僅かに径小(以下「略同一」という)となるように設定されており(図5参照)、これにより、掘削作業の際に、ケーシングの最大径部分3Mから設定した当初設定値よりも掘削穴H1の穴径が拡張することなく、排土を可能にしている(図10参照)。また、胴部70は、気密に構成されていることにより、外部から供給されたエアを高圧状態で一時貯留することができる。
連結ジョイント71は、その回転軸心71Rとエアタンクの回転軸心7Rとが一致する六角柱状であって、基端がエアタンク7に取り付けられていると共に、先端が自由端で開口した開口部711が形成されており、この開口部711からエアタンク7内に連通した流通路712が形成されている(図6参照。回転軸心71Rと回転軸心7Rは図6にのみ記載している)。この連結ジョイント71により、エアタンク7と後述する吊下軸体84とが回転可能に接続されると共に、吊下軸体84に接続されたエア供給管841を介して外部のエア供給源からエアタンク7へエアが供給される(図1、図6参照)。
連結体72は、掘削装置2aと連結するための部材であり、一端がエアタンク7側に開口すると共に、他端が接続されるピストン部材41側に開口した貫通穴721が、周方向に略等間隔で複数(本実施形態においては合計4つ)形成されている。この連結体72により、エアタンク7と掘削装置2aが連結でき、各貫通穴721を介して、エアタンク7内のエアを対応する各ピストン部材41に供給することができる(図6参照。なお、図6中でエアの流れ方向を矢印AFとして示している)。
エア流通制御部材73は、エアタンク7内において連結体72表面に配置された盃(さかずき)状の部材であり、ボウル状の受部731と、受部731を支える略円錐台状の支持体732を有する。このエア流通制御部材73により、エアタンク7内で連結ジョイント71を通じて供給されるエアの流れ方向を(図6で示す矢印方向のように)制御することができる。詳しくは、最初に、受部731が連結ジョイント側71から供給されるエアを直接受け、その後、エアは、受部731に当たって跳ね返ると共にエアタンク7内で旋回し、各々異なるタイミングで連結体72の貫通穴721に流入することで、エアの流通が制御される。このように、エアタンク7内のエアの流れを変えることにより、エアタンク7からピストン部材41に導入されるエアの到達時間を変えることができる(図6、図9参照)。
アタッチメント74は、その胴部外周面740に螺旋羽根741が設けられており、螺旋羽根741には周方向に等間隔で係合凹部742が形成されている(図3参照)。なお、この螺旋羽根741の螺旋方向は、ケーシング3に設けられた螺旋羽根321と同じである。この螺旋羽根741は、掘削作業の際に掘削装置2aの回転に伴って作用し、これによって、掘削穴H1の奥から掘削穴の穴口H2方向に送られてエアタンク7の位置まで至った排土を、掘削穴の穴口H2へ更に送ることができる(図10参照)。
そして、アタッチメント74は、エアタンク7に着脱可能な構造であることにより、掘削作業によって螺旋羽根741が破損した場合であっても、アタッチメント74を入れ替えるだけで済むため、作業コスト低減に寄与する。但し、前述の構成に限定するものではなく、例えば、エアタンク7の胴部70に螺旋羽根を直に設ける等の態様を除外するものではない。
なお、螺旋羽根741は、エアタンク7への取り付け時において、アタッチメントの最大径部分74M(即ち、螺旋羽根741の突出先端の位置)がケーシングの最大径部分3Mと略同一(同一ないし僅かに径小)となるように設定されており、これにより、掘削作業の際に、掘削穴H1を当初設定値よりも拡張することなく、排土を可能にしている(図5、図10参照)。
また、この係合凹部742は、後述する回転駆動装置8の係止凸条部(図示省略)と嵌合し、回転駆動装置8からの駆動力をエアタンク7に伝達し、エアタンク7を含む掘削装置2aを回転させることができる。なお、エアタンク7とアタッチメント74との間には係合構造部(図示省略)が設けられており、この係合構造部によって、取り付けたアタッチメント74がエアタンク7の周りを空転しないで一体となって軸周方向に回転するようにしてある。この係合構造部は、例えば、凹部と凸部、固定ピンとピン穴等の公知の係合構造を採用することができる。
<回転駆動装置>
本実施の形態において、回転駆動装置8は、上下方向に貫通した挿通穴811が形成された回転テーブル81を有する本体部80と、本体部80を支持するアウトリガー構造の支持脚82を備えている。回転テーブル81は、油圧モータ、ギヤ装置等で構成される駆動部(図示省略)を有する。また、回転テーブル80の挿通穴811の内壁には、係止凸条部(図示省略)が挿通穴811の中心軸線に沿う方向に形成されている。
この回転駆動装置8は、前述の構成を備えることにより、掘削装置2aを回転テーブル81の挿通穴811に通した際に、本装置に設けた係止凸条部と、掘削装置2aの螺旋羽根321、741に形成された係止凹部324、742とがスライド可能に係止され、これによって、回転駆動装置8に取り付けられた掘削装置2aは、その自重により下降可能な状態となる。そして、係止凸条部と係止凹部324、742とが係止状態にあるため、回転駆動装置8からの駆動力が掘削装置2aに付与され、掘削装置2aを水平方向に回転駆動させることができる。なお、回転駆動装置8は、例えば、特開2011−26955に開示されているような公知構造を有しているので、構造および作用の説明は上記概略の説明に止め、詳細については省略する。
〔第2実施形態〕
図11および図12に示す掘削装置2bは、前述の掘削装置2aに第1配置態様52である掘削ビット群5bを適用したものである。また、エアタンク7bは、胴部70の外面において、螺旋羽根に代えてフラットバー743を適用している。なお、掘削装置2bについても、前述の回転式掘削機1aにおける回転駆動装置8を使用可能であるが説明を省略する。加えて、回転式掘削機1aで説明した部分(ケーシング、駆動ユニット、掘削ビット)との共通部分には同じ符号を付してその構造および作用の説明を省略し、相違する点のみ説明する。
(掘削装置)
掘削装置2bは、ケーシング3b、ケーシング3bに搭載された駆動ユニット4、および、複数の掘削ビット6D1、6E1、6E2(以下、これら全ての説明の際には「6D1〜6E2」という)により構成された第1配置態様52を有する掘削ビット群5bを備えている。
<ケーシング、駆動ユニット、エアタンク>
本実施形態において、ケーシング3bのチャックガイド36に形成された掘削ビット嵌挿用の貫通穴は、周方向に略等間隔で合計3つ形成され、また、駆動ユニット4は、ケーシング3b内に格納された3本のピストン部材41により構成されている(図示省略)。なお、ピストン部材41は、各々異径で、内蔵するピストン(図示省略)の重量が相違するように設定してある(図12参照)。
具体的に、本実施形態の駆動ユニット4では、時計回り周方向の順で、後述する掘削ビット6D1に連結されるピストン部材41のピストンは、直径が10インチ(254mm)で重量が46kgであり、この掘削ビット6D1の時計回り側に隣接する掘削ビット6E1に連結されるピストン部材41のピストンは、直径が8インチ(203.8mm)で重量が31kgであり、この掘削ビット6E1の時計回り側に隣接する掘削ビット6E2に連結されるピストン部材41のピストンは、直径が6インチ(152.4mm)で重量が23kgに設定されており、この駆動ユニット4によれば、掘削装置2aと同様に、装置全体の重量増加、作動流体(エア)の消費量増加を必要最小限に抑えつつも、硬岩掘削時における中央凸部H6の形成抑止および中央変形部H7の発生抑制の各効果を更に高めることができる。
フラットバー743は、エアタンク7bの胴部70に設けられた断面略四角形状でエアタンク7bの長軸方向に沿って延びた凸条であり、エアタンク7bの軸周方向に所要の間隔で複数(本実施形態では4箇所。図11参照)設けられている。
フラットバーが設けられた掘削装置2bを使用する場合、回転駆動装置は、回転テーブルを、第1実施形態の説明で述べた挿通穴の内壁に係止凸条部が形成されたものに代えて、係止凹部が挿通穴の中心軸線に沿う方向に形成されたものにする。この場合、回転駆動装置は、前述の構成を備えることにより、掘削装置2bを回転テーブルの挿通穴に通した際に、本装置に設けた係止凹部と、掘削装置2bのフラットバー743とがスライド可能に係止され、これによって、回転駆動装置に取り付けられた掘削装置2bは、その自重により下降可能な状態となる。そして、フラットバー743と係止凹部とが係止状態にあるため、回転駆動装置からの駆動力が掘削装置2bに付与され、掘削装置2bを水平方向に回転駆動させることができる。
<掘削ビット、掘削ビット群>
図12を参照する。掘削ビット群5bは、ケーシング3bの被掘削物側に設けられ、駆動力を受けてケーシング3bの軸方向に進退動可能な複数の掘削ビット6D1〜6E2で構成され、各打撃面65bがケーシング3bの回転軸心3Rの周りに配置されている。
掘削ビット群5bは、ケーシング3bに設けられ、打撃面65bから打撃方向に突出する突条打撃部655がケーシング3bの周縁部に沿う部分に形成された複数の掘削ビット6D1〜6E2が、被掘削物Hに対して突条打撃部655によって、最初の打撃を加えることができるように構成されている。これにより、掘削装置2bは、掘削装置2aと同様、軟質層H5のみならず硬岩H4に対処可能であるため、機材の入れ替えを行うことなく軟質層H5および硬岩H4のいずれにも対応することができ、機材の入れ替えによる余計な手間と時間を省略することができる。加えて、硬岩掘削時にも、比較的低騒音かつ低振動で掘削作業を行うことができる。
掘削ビット6D1〜6E2は、各打撃面65bの回転軸心3R側に角部67bが形成されている。そして、掘削ビット群5bは、打撃面65の1つ(掘削ビット6D1の打撃面)のみが回転軸心3Rと重複して配置された第1配置態様52で、各打撃面65bの回転軸心3R側の縁部が回転軸心3Rの近傍で近接するように集合させてある。各打撃面65bは、ケーシング3の回転軸心3Rの略直交面上にあって、被掘削物Hを打撃することができる。
そして、掘削ビット6D1〜6E2は、掘削装置2aと同様に、ケーシングの回転軸心3Rとその近傍に殆ど隙間が空かないように各掘削ビット6D1〜6E2を配置することができると共に、掘削ビット群5bを、前述の回転軸心重複配置である第1配置態様52にすることができる。
この回転軸心重複配置によれば、掘削ビット6D1の打撃面65bを回転軸心3Rとその近傍に常時重複した状態にすることができ、掘削ビット6D1の回転方向への移動の際に、角部67bよりも広い領域である掘削ビット6D1の打撃面65bが、回転軸心3Rとその近傍を常時通過しながら掘削するので、角部67bおよび角部67bにある少数のチップ651への負荷集中を緩和することができ、これによって、硬岩掘削時における中央凸部H6形成を抑制し、中央変形部H7の発生も抑制することができる。
更に、本実施形態において、前述の第2配置態様52が、回転軸心方向視で、掘削ビット6D1において回転外周から回転軸心3Rに向かって延出する角部67bの近傍にある打撃面65bの一部が、回転軸心3Rと重複して配置されている。この構成により、前述の打撃面65bと回転軸心3Rとが十分な余裕を持って重複した態様の回転軸心重複配置にすることができ、回転掘削作業時に、打撃面65bの一部が回転軸心3Rとその近傍に確実に常時重複した状態で掘削するので、これによって、硬岩掘削時における中央凸部H6の形成抑止および中央変形部H7の発生抑制の各効果を更に高めることができる。
更に詳しくは、この掘削ビット群5bは、掘削ビット6D1が1つと、同一形状である一組の掘削ビット6E1、6E2の2つの、合計3つを三叉状に組み合わせて構成されており、掘削ビット6D1の角部近傍の打撃面65bが回転軸心3Rを越えて(回転軸心3Rを含んで、とも換言できる)配置されると共に、各掘削ビット6E1、6E2は、各々が回転軸心3Rを通過する掘削部の直径線L2を挟んで隣接配置されている。
そして、掘削ビット6D1と掘削ビット6E1、6E2は、後述するように打撃面65b等の形状および大きさが相違しており(掘削ビット6D1よりも掘削ビット6E1、6E2の方が小さく設定されている)、これによって、回転軸心方向視で、掘削ビット6D1の打撃面65bのみが回転軸心3Rと重複すると共に、掘削ビット6E1、6E2は、辺部66bおよび角部67bのいずれもが回転軸心3Rと重複しない構成となっている。更に、掘削ビット6D1と掘削ビット6E1、6E2の角部67bは、回転軸心3Rを基準として、回転軸心3Rからケーシング3bの外周縁までの距離の約5.4%となる箇所に配置されている。
掘削ビット6D1は、チャックガイドへの取着状態においてケーシング3bの胴部外面31の一部に沿う形状で配置される端面視円弧状の第1側壁面624aと、第1側壁面624aの一の側縁と接続し、取着状態において回転軸心3R側に延設された第2側壁面624bと、第1側壁面624aの他の側縁に接続し、取着状態において回転軸心3R側に延設された第3側壁面624cと、第2側壁面624bの第1側壁面624aと反対側縁に接続し、回転軸心3R側かつヘッド部(符号省略)の水平長軸方向に向けて延設された第4側壁面624dと、第3側壁面624cの第1側壁面624aと反対側端に接続し、ケーシング3bの回転軸心3R側かつヘッド部の水平長軸方向に向けて延設されて第4側壁面624dの第2側壁面624bと反対側端に接続して鋭角な角部67bを構成する第5側壁面624eと、からなる。そして、打撃面65bにおいて第4側壁面624dと第5側壁面624eに対応する辺部66bの長さが等辺であり、第2側壁面624bと第3側壁面624cに対応する辺部66bの長さが等辺となる構成となっている(図12参照)。
一方、掘削ビット6E1、6E2は、第1側壁面624aについては掘削ビット6D1と同様の構成であるが、第2側壁面624bに対応する辺部66bの方が第3側壁面624cに対応する辺部66bよりも長い不等辺であり、かつ、第5側壁面624eに対応する辺部66bの方が第4側壁面624dに対応する辺部66bよりも長い不等辺である点で掘削ビット6D1と相違する。
掘削ビット6D1と掘削ビット6E1、6E2の打撃面65bを前述の形状にすることで、各掘削ビット6D1〜6E2を、ケーシング3bの回転軸心3Rに殆ど隙間が空かないように配置することができると共に、掘削ビット群5bを、前述の回転軸心重複配置である第1配置態様52にすることができる。
〔変形例〕
なお、本発明には、第1実施形態および第2実施形態(以下「第1・第2実施形態」と省略する)において説明した態様のほか、以下の変形例に記載した態様も含まれる。
<掘削ビット群および掘削ビット>
(変形例1、変形例2、変形例3)
図13(a)は図7に示した掘削ビット群5aの他の態様である変形例1、図13(b)は図12に示した掘削ビット群5bの他の態様である変形例2である。図13を参照して変形例1〜2について説明する。なお、掘削ビット群5cおよび掘削ビット群5dは、後述する相違点を除き、第1・第2実施形態と同様であるため、その構造および作用効果の説明は省略する。
変形例1である掘削ビット群5cは、図7に示す掘削ビット群5aと同様に4つの掘削ビット6F1、6F2、6F3、6F4(以下「6F1〜6F4」という)からなる点において同様であるが、前述の第2配置態様51を適用せず、各掘削ビット6F1〜6F4の先端に位置する角部67cが回転軸心3Rに非重複配置であり、角部67cを挟む各辺部の長さが同一である(等辺)構成となっており、かつ、各掘削ビット6F1〜6F4が、打撃面65cの形状を含む構造が同一である点で、掘削ビット群5aと異なる。
掘削ビット群5cによれば、各掘削ビット6F1〜6F4が同一構造であるため、掘削ビット群5aのように2種類の掘削ビットを製造、購入あるいは保管する必要がなく、一種類のみの調達で済む。これにより、例えば、交換部品または予備部品として使用する際に、どの掘削ビットが欠損しても1種類の掘削ビットを準備するだけでよいので、一方の種類の掘削ビットが余るといった無駄を減らすことができ、また、保管の際の省スペース化を図ることができ、更には、現場に搬入する交換部品等の点数を減らすこともできる。
変形例2である掘削ビット群5dは、図12に示す掘削ビット群5bと同様に3つの掘削ビット6G1、6G2、6G3(以下「6G1〜6G3」という)からなる点において同様であるが、前述の第1配置態様52を適用せず、各掘削ビット6G1〜6G3の先端に位置する角部67dが回転軸心3Rに非重複配置であり、角部67dを挟む各辺部の長さが同一である(等辺)構成となっており、かつ、各掘削ビット6G1〜6G3が、打撃面65dの形状を含む構造が同一である点で、掘削ビット群5bと異なる。
掘削ビット群5dによれば、各掘削ビット6G1〜6G3が同一構造であるため、掘削ビット群5bのように2種類の掘削ビットを製造、購入あるいは保管する必要がなく、一種類のみの調達で済む。これにより、例えば、交換部品または予備部品として使用する際に、どの掘削ビットが欠損しても1種類の掘削ビットを準備するだけでよいので、一方の種類の掘削ビットが余るといった無駄を減らすことができ、また、保管の際の省スペース化を図ることができ、更には、現場に搬入する交換部品等の点数を減らすこともできる。
変形例3である掘削装置2cは、単一の掘削ビット6H1を備える態様であり、図示および詳細な説明は省略するが、格納された駆動ユニット4が1本のピストン部材により構成される点で、前述の各実施形態または変形例1および2と相違する。掘削ビット6H掘削ビット6H1の打撃面65hは、円形であり、その直径が掘削装置2cのケーシング3の直径と略同一である。
掘削装置2cによれば、静粛性および低振動性については前述の掘削ビット群を備える掘削装置に譲るものの、1回の打撃力においては勝るので、例えば、大きな転石や硬岩層に当たった際に、掘削装置2cに差し替えることで、作業効率の向上が期待できる。
また、第1・第2実施形態において、排気ガイド溝654は、開口部653の口縁から異なる向きで2条(開口部653を中心に2条が合流するので、1条とも表現可能)形成されているが、これに限定するものではなく、例えば、形成される排気ガイド溝が1条または3条以上であってもよいし、また、例えば第1側壁面等の同一方向に向けて形成する態様等であってもよい。
前述の各実施形態および各変形例において、掘削ビット6A1等にはチップ651を植設して分散配置されているが、これに限定するものではなく、例えば、打撃面に凹溝を複数条形成し、平坦面と凹部が連続した結果、平坦面が実質的に凸部としてチップの機能を代替するようにした態様等であってもよい。
前述の各実施形態または変形例1および2における掘削ビット群を構成する配置態様において、各掘削ビットの角部は、その先端が、ケーシングの回転軸心を基準として、回転軸心からケーシングの外周端までの距離の5%〜30%の半径領域の内側に収まるように設定されていることが好ましい。5%未満であると角部が回転軸心に寄り過ぎ、硬岩掘削時において掘削穴の奥側中央に、図14(c)に示すような中央凸部H6が形成され、これに伴う掘削ビットに中央変形部H7が発生するおそれがあるため、好ましくなく、一方、30%を超えると、ピストン部材の直径よりも小さくなる掘削ビットが生じ、打撃力の伝達効率が低下するおそれがあるため、やはり好ましくない。
前述の各実施形態または変形例1および2において、ヘッド部62は、打撃面65の面形状が五角形に形成されているが、これに限定するものではなく、例えば、打撃面の面形状は、半円形や、扇形、略三角形または略方形の四角形等であってもよく、掘削装置へ複数の掘削ビットを装着した状態において、一の掘削ビットの回転軸心側に向いた側壁部が、対向位置または隣接位置にある他の掘削ビットの回転軸心側に向いた側壁部と、互いに殆ど隙間が空かないように突き合わせることが可能な形状であればよい。また、ヘッド部は、角柱状のみならず、底面が打撃面となる錐台状等であってもよい。
前述の各実施形態または変形例1および2において、突条打撃部655は、傾斜面656の傾斜角度65Aが35°に設定されているが、これに限定するものではなく、例えば、同傾斜角度は20°〜60°の範囲内に設定されることが好ましく、更に好ましくは30°〜50°である。この傾斜角度が20°未満では打撃面全体における傾斜面が広くなり過ぎて全体的に平坦となり、硬岩に食い込ませるような打撃力が発揮しにくくなり、更に、掘削穴に中央凸部が発生するおそれがあるため、好ましくなく、一方、この傾斜角度が60°を超えると、突条打撃部が尖鋭に突出し過ぎて、硬岩打撃時に突条打撃部が欠けやすくなり、やはり好ましくないためである。
前述の各実施形態または変形例1および2において、突条打撃部655は、その突出高さ65Hが平坦打撃部652から3cmに設定されているが、これに限定するものではなく、例えば、この高さは平坦打撃部から2cm〜6cmの高さであることが好ましく、更に好ましくは3〜5cmである。突出高さが2cm未満では平坦打撃部からの突出高さが低いため、硬岩に食い込ませるような打撃力が発揮しにくいため、好ましくなく、一方、6cmを超えると突条打撃部が突出し過ぎて、硬岩を打撃した際に突条打撃部が欠けやすくなり、やはり好ましくないためである。
<ケーシング>
ケーシング3内において、ケーシング3内壁と駆動ユニット4の間に形成された空隙には、防振材または防音材として砂等の粒状物を充填してもよい(図示省略)。また、駆動ユニット4を構成する各ピストン部材41のピストン411の重量を不均一に設定している場合、作動不良を防止すべく、この空隙にカウンターウェイトを配置しても良い(図示省略)。
また、前述の各実施形態または各変形例における掘削装置2a等は、ケーシング3とエアタンク7が着脱可能な構造であるが、これに限定するものではなく、例えば、ケーシングとエアタンクが着脱不能に一体となった構造を除外するものではない。
更に、前述の各実施形態または各変形例において、ケーシングのスクリュー部を構成する螺旋羽根と補強リブの放射方向の端縁部の高さは、略同じであるが、これに限定するものではなく、例えば、相互に異なっていてもよい。
前述の各実施形態または各変形例において、スクリュー部32を構成する螺旋羽根321と補強リブ322の幅(板厚)は約1cmであるが、これに限定するものではなく、例えば、0.8cm以上2cm以下であることが好ましく、1cm以上1.5cm以下であることが更に好ましい。0.8cm未満であると、曲げ強度が低下するため好ましくなく、2cmを超えると、充分な曲げ強度を有するものの、装置の重量増加や製造コスト増を招くため好ましくない。また、螺旋羽根と補強リブの幅は、相互に異なっていてもよく、螺旋羽根あるいは補強リブは、その一部について幅を変更した態様であってもよい。
また、前述の各実施形態または各変形例において、螺旋羽根321のピッチ間隔は約20cmで略等間隔あるが、これに限定するものではなく、例えば、8cm以上25cm以下であることが好ましく、10cm以上20cm以下であることが更に好ましい。8cm未満であると、排土効率や装置横臥時の荷重分散の効果が頭打ちになり、装置の重量増加や製造コスト増を招くため好ましくなく、25cmを超えると、排土効率や装置横臥時の荷重分散の効果が極端に低下するため好ましくない。なお、螺旋羽根のピッチ間隔については、ピッチ毎に異なる態様を除外するものではない。
前述の各実施形態または各変形例において、胴部外面31に等間隔で設けられた補強リブ322の数は6条であるが、これに限定するものではなく、例えば、補強リブの条数は3以上9以下であってもよいし、各補強リブが等間隔でない構成を除外するものではない。3条未満であると、補強リブの間が広くなり過ぎて補強効果が低下し、螺旋羽根の変形を充分に抑止することができなくなるため好ましくなく、9条を超えると、充分な曲げ強度を有するものの、装置の重量増加や製造コスト増を招くため好ましくない。
<駆動ユニット>
第1・第2実施形態において、駆動ユニット4は、前述の通りケーシング内の3本又は4本のピストン部材41により構成されるが、これに限定するものではなく、例えば、掘削ビット毎に少なくとも1本のピストン部材が充てられることが好ましい。
前述の各実施形態または変形例1および2において、駆動ユニット4は、ピストン部材41が各々異径で、内蔵するピストン411の重量が相違するように設定された態様(全部相違態様)であるが、これに限定するものではなく、例えば、各ピストン部材の管径が全て同径でピストンも同重量のものとする態様(全部共通態様)、最大面積を有する打撃面にのみ最大打撃力のピストン部材をあて、その他の打撃面については最大打撃力のピストン部材よりも打撃力の弱い共通のピストン部材をあてる態様(一部共通態様)等であってもよい。また、ピストン部材の管径は共通で、内蔵するピストンの長短により重量(打撃力)に変化をつける態様であってもよい。
駆動ユニットが前述の全部共通態様の場合、打撃力に差を付けることはできないが、部品を共通化することにより、製造時および運用時のコスト抑制を図ることができる。
また、駆動ユニットが一部共通態様の場合、例えば、駆動ユニットがピストン部材4本組みの場合、ピストンの重量が相違する2種類のピストン部材を2組組み合わせる態様、駆動ユニットがピストン部材3本組みの場合、最大面積を有する打撃面1つにのみ最大打撃力のピストン部材をあて、その他の打撃面2つについてはやや打撃力の弱い共通のピストン部材をあてる態様としてもよく、この態様によれば、掘削ビット毎に打撃力に差を付けることができると共に、全部相違態様よりも部品点数を少なく(一部部品を共通化)することができ、製造時および運用時のコスト抑制を図ることができる。
更に、駆動ユニットは、前述の構造に限定されるものではなく、例えば、複数のスリーブが形成された一機のピストン部材であって、各スリーブにピストンが進退可能に収容された態様等、複数のピストンが個別に進退可能な構造であれば特に限定されない。なお、この場合についても、前述の通り、各ピストンの重量が相違するように設定することもできる。
<貯留タンク>
前述の各実施形態または各変形例において、エア流通制御部材73は盃形状であるが、これに限定するものではなく、例えば、円周方向に所定間隔で穴が開いたディスク状の板体を貯留タンク内側の連結面表面沿って回動可能に取り付け、回転に伴って連結体に形成された前述の貫通穴を断続的に塞ぐようにした構造のもの、貯留タンクからピストン部材に至る各々の経路の長さに長短を設ける構造のもの等、貯留タンク内のエアが各ピストン部材に同じタイミングで流れ込まない形状又は構造であれば、特に限定されるものではない。
また、貯留タンクの連結ジョイントに形成される開口部および流通路は他にも複数形成されていてもよく(本段落において便宜上これらを「他の流通路」という)、この場合、例えば、土質補強材等の流体を他の流通路に流し、貯留タンク内を通過する供給管を介して、掘削装置の被掘削物側から掘削穴内に排出することができる。
<回転駆動装置>
第1実施形態で示した回転駆動装置8は、掘削装置2aの自重により下降可能な状態で掘削装置2aに回転力を付与する態様であるが、これに限定するものではなく、例えば、回転駆動装置は取り付けた掘削装置を被掘削物側へ押し出す機構を有する態様であってもよく、その場合、特に岩壁等の壁状の被掘削物に対して好適に使用することができる。また、第1実施形態で示した回転駆動装置8は、テーブル状に設けられた態様であるが、これに限定するものではなく、例えば、掘削装置の胴部に取り付ける抱持部を有し、抱持部を介して掘削装置に回転力を付与する態様の回転駆動装置等、掘削装置に回転力を付与可能な装置であれば、特に限定されるものではない。
本願発明は、以下の変形態様であってもよい。
(1)掘削装置は、駆動ユニットが、複数である掘削ビット毎に相違する駆動力を付与する態様、または、一部の掘削ビットに付与する駆動力が、他の掘削ビットに付与される駆動力よりも大きくなるようにした態様、のいずれかの態様に設定されているものであってもよい。この場合、全ての掘削ビットに付与される打撃力が均一ではなく、打撃力に差を付けることができ、例えば、回転掘削作業時に硬岩に当たった場合、他の掘削ビットよりも大きな打撃力が付与された掘削ビットが、硬岩を破砕するか、または、最初の打撃で硬岩に亀裂を生じさせ、続く他の掘削ビットの打撃によって小片に粉砕することができる。なお、例えば、掘削ビット群を構成する掘削ビット全ての打撃力を向上させる場合、駆動ユニットの各部品(ピストン等)の大型化等の措置が必要であり、掘削力の向上と引き換えに、装置全体の重量増加または大型化、動力源(作動流体等)の消費量増加といった問題が生じるが、本発明は、少なくとも、掘削ビット群を構成する掘削ビットのいずれか1つについて打撃力を向上させる構成であるため、装置全体の重量増加、駆動流体の消費量増加を必要最小限に抑えることもできる。
(2)掘削装置は、掘削ビット群が、打撃面の1つのみが回転軸心と重複して配置された第1配置態様、または、打撃面の回転軸心側に角部が形成され、回転軸心を挟んで対向配置された一組の打撃面の回転軸心側の縁部のみが回転軸心と重複し、かつ、角部の先端が回転軸心と重複しないように配置された第2配置態様、のいずれかによって、各打撃面の回転軸心側の縁部が回転軸心の近傍で近接するように集合させた構成であるものであってもよい。この場合、各掘削ビットが回転軸心とその近傍において殆ど隙間を空けずに取り付けられる。この掘削ビット群の構成によれば、掘削ビット群が打撃する被掘削物をムラ無く掘削することができ、硬岩掘削時において掘削穴の奥側中央に中央凸部が形成されることなく略平坦なものとなる。
本発明者の経験によれば、過去に試作した回転式掘削機を用いて掘削作業を行った際、土中の硬岩に偶然当たり、作業後に回転式掘削機を引き抜いたところ、掘削穴の奥側中央に中央凸部が形成されており、更に、各掘削ビットの角部近傍が摩滅すると共に、打撃面自体も凹んだ状態の中央変形部が発生していた。後日、硬岩に対する掘削作業を再試行したところ、やはり、中央凸部の形成と中央変形部H7の発生が確認された。
前述の中央凸部形成と中央変形部発生の原因は必ずしも明らかではないが、以下のような理由によるのではないかと推察される。
(a)回転式掘削機の稼働時において、掘削装置の掘削側端に配置された掘削ビットの各々は、個別に異なるタイミングで進退動作をする。つまり、退入状態と進出状態の各掘削ビットが混在しており、その結果、各掘削ビットに加わる荷重(自重による軸荷重、打撃による衝撃荷重)は、等分布せずに、進出状態の掘削ビットに集中することになり、
(b)また、進出状態の掘削ビットの打撃面の縁、あるいは縁に近い部分が、平坦な他の部分より擦り減りやすく、特に角部は先細りになっているので、先端に行くほど強度が弱い。加えて、角部とその近傍は、先細りになって他の部分よりも面積が狭いため、チップを他の部分と同様の密度で配置すると、植設可能なチップの数が少なく、
(c)前述の通り、進出状態の掘削ビットに荷重が集中し、更に、進出状態の掘削ビットのなかでも角部に荷重が集中しやすいことを鑑みると、角部に植設された少数のチップには、他の部分のチップより大きな負荷が加わり、これによって、他の部分よりも早い段階でチップが摩滅するか、あるいはチップの脱落といった破損が生じ、
(d)チップの破損で角部近傍の掘削力が著しく低下したことで、打撃面の他の部分との掘削力に差が生じると共に、チップよりも強度が劣るベース部分で直接掘削する状態になって、角部とその近傍はベース部分ごと摩損または塑性変形して更に掘削力が低下し、
(e)この結果、打撃面の中で回転軸心近傍とその他の部分の掘削力の違いから、掘削穴の穴底面において外周よりも中央部が盛り上がった形状の中央凸部が形成され、
(f)更に、掘削作業中の回転式掘削機の被掘削物側端には、自機の重量あるいは機外からの荷重による強い押圧力が生じており、この押圧状態下で、中央凸部に対し、前述の角部近傍の打撃面が当たりながら掘削装置が回転し続けたことで、塑性変形あるいは偏摩耗が起き、打撃面に中央変形部が発生した、と考えられる。
しかしながら、本発明の掘削装置によれば、掘削ビット群が、前述の第1配置態様または第2配置態様のいずれかによって、各打撃面の回転軸心側の縁部が回転軸心の近傍で近接するように集合させた構成であることによって、硬岩に対しても低振動、低騒音での掘削作業が可能であると共に、掘削穴の奥側中央における中央凸部形成を抑制することができ、中央変形部発生抑制が可能となる。
即ち、掘削ビット群が第1配置態様で構成されている場合、回転軸心重複配置となるので、打撃面が回転軸心とその近傍に常時重複した状態にすることができる。この回転軸心重複配置によれば、回転掘削作業時に、前述の打撃面の一部が回転軸心とその近傍に確実に常時重複し通過する状態で掘削されるので、被掘削面の中央を常時掘削できると共に、角部への負荷集中が緩和される。この結果、硬岩掘削時においても中央凸部形成が抑制され、これに伴って中央変形部の発生も抑制される。
そして、掘削ビット群が第2配置態様で構成されている場合、打撃面の回転軸心側に角部が形成され、回転軸心を挟んで対向配置された一組の打撃面の回転軸心側の縁部のみが回転軸心と重複し、かつ、角部の先端が回転軸心と重複しないように配置されるので、回転掘削作業時に、打撃面への回転軸心非重複配置となって、角部先端ではなく、長尺な縁部を、回転軸心とその近傍を断続的または略連続的に通過させることができる。これにより、被掘削面の中央を、対向配置された一組の打撃面の回転軸心側の縁部とこれに沿う部分の打撃面で掘削することになり、打撃面に集中する負荷を複数(少なくとも2つ)の打撃面で分散させることができると共に、角部への負荷集中も緩和され、この結果、硬岩掘削時においても中央凸部形成が抑制され、これに伴って中央変形部の発生が抑制される。
(3)掘削装置は、駆動ユニットが、第1配置態様において、打撃面が回転軸心と重複して配置された掘削ビット、または、第2配置態様において、打撃面が回転軸心側縁部のみ回転軸心と重複して配置された掘削ビットのいずれかに対し、掘削ビット群を構成する各掘削ビット中で最大の打撃力を付与するように設定されているものであってもよい。この場合、回転軸心に重複して配置された掘削ビットの打撃力が特に強化される。例えば、回転掘削作業時に硬岩に当たった場合、最大の打撃力が付与された掘削ビットが硬岩を破砕するか、または、最初の打撃で硬岩に亀裂を生じさせ、続く他の掘削ビットの打撃によって小片に粉砕することができ、これによって、硬岩掘削時における中央凸部の形成抑止および中央変形部の発生抑制の各効果を更に高めることができる。なお、前述の駆動ユニットが掘削ビット毎に相違する駆動力を付与する態様等と同様に、本発明も、少なくとも、掘削ビット群を構成する掘削ビットのいずれか1つについて打撃力を向上させる構成であるため、装置全体の重量増加、駆動流体の消費量増加を必要最小限に抑えることもできる。
(4)掘削装置は、駆動ユニットが作動流体により作動する構造であり、ケーシングの被掘削物側とは反対側に接続された作動流体を貯留可能な貯留タンクを備えるものであってもよい。この場合、外部から導入した作動流体を一時貯留して駆動ユニットに供給することができ、例えば、作動流体が圧縮空気(以下「エア」という)の場合、エアを高圧状態で一時貯留することもできる。
(5)掘削装置は、貯留タンクが、駆動ユニットによる掘削ビットへの駆動力供給のタイミングが各々相違するように作動流体を適宜分配する作動流体分配部を有するものであってもよい。この場合、作動流体分配部によって駆動ユニットへの作動流体の供給タイミングに変化をつけることができ、例えば、駆動ユニットがピストンを内蔵する複数のピストン部材からなるものである場合、ピストン部材毎の作動タイミングを変化させることができる。
(6)掘削方法は、胴部外面の長手方向中間となる領域が、胴部外面の長手方向の両端よりも径小に設定された円筒形であり、径小に設定された領域に、螺旋羽根および螺旋羽根と交差すると共に胴部外面の長手方向に延設された補強リブを含み、螺旋羽根と補強リブの放射方向の端縁部の位置が、胴部外面の長手方向の両端を結ぶ仮想面と略同じ高さであるか、または、仮想面よりも低い高さに設定されたスクリュー部が設けられ、軸周方向に回転可能なケーシング、ケーシングに格納され、駆動力を供給可能な駆動ユニット、および、ケーシングに取り付けられ、駆動力を受けてケーシングの軸方向に進退動可能な複数の掘削ビットを有する掘削装置と、掘削装置に回転力を付与可能な回転駆動装置とからなる回転式掘削機を組み立て、被掘削物上に設置する第1工程と、第1工程により設置された回転駆動装置によって掘削装置を回転させながら、掘削装置の掘削ビットを進退させ、掘削ビットの打撃面によって被掘削物を打撃することで被掘削物を掘削する第2工程とを備えるものであってもよい。
ここで、本発明の掘削方法の第1工程によれば、前述の構成の掘削装置および回転駆動装置とからなる回転式掘削機を、地面等の被掘削物に向けて設置することができる。そして、本発明の掘削方法の第2工程によれば、回転式掘削機を回転駆動装置によって掘削装置を回転させることができるものであり、これによって、掘削ビット群が周方向に回転しながら被掘削物に打撃力を加えて行う掘削方法を実施することができる。
更に、この掘削方法によれば、従来の回転式掘削機を使用した場合と比較して、胴部と掘削穴の内壁との間の隙間が小さくすることができ、その結果、従来の掘削装置よりも少量の流体の使用で、排土を上昇させることができ、効率的な排土が可能となる。また、スクリュー部が前述の高さに設定され、胴部外面の長手方向の両端よりも大きく突き出すことがない構成であるため、掘削作業の際に、掘削穴を当初設定値よりも拡張することなく、排土をすることができる。加えて、スクリュー部が前述の補強リブを有することで、螺旋羽根の板厚方向から加わる外力による螺旋羽根の変形を抑制でき、この補強リブによる作用効果は、運搬時あるいは保管時のみならず掘削作業時にも及び、ひいては、掘削装置用ケーシングの製品寿命の延長に貢献することができる。
本明細書および特許請求の範囲で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書および特許請求の範囲に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるということは言うまでもない。また、第一、第二などの言葉は、等級や重要度を意味するものではなく、一つの要素を他の要素から区別するために使用したものである。
1 回転式掘削機
2a、2b、2c 掘削装置
3、3b ケーシング
3R 回転軸心
3C 周方向
31 胴部外面
32 スクリュー部
321、321a 螺旋羽根
322 補強リブ
324 係合凹部
325 フラットバー
33 貯留タンク側蓋体
331 挿入穴
34 被掘削物側蓋体
341 挿入穴
35 チャックガイド
351 貫通穴
36 ドライブチャック
370 ボルト
371 ナット
3V 仮想面
3M ケーシングの最大径部分
4 駆動ユニット
41 ピストン部材
411 ピストン
412 シリンダー
5a、5b、5c、5d 掘削ビット群
51 第2配置態様
52 第1配置態様
6A1、6A2、6B1、6B2、6D1、6E1、6E2、6F1、6F2、6F3、6F4、6G1、6G2、6G3、6H1 掘削ビット
6C ケーシングの回転軸心の略直交面
61 接続軸部
611 開口部
62 ヘッド部
621 エアの流路
622 接合部
623a、624a 第1側壁面
623b、624b 第2側壁面
623c、624c 第3側壁面
623d、624c 第4側壁面
623e、624e 第5側壁面
65、65b、65c、65d、65h 打撃面
651 チップ
652 平坦打撃部
653 開口部
654 排気ガイド溝
66、66b 辺部
67、67b、67c、67d 角部
655 突条打撃部
656 傾斜面
65A 傾斜角度
65H 突出高さ
661 縁部
7、7b 貯留タンク
7R 貯留タンクの回転軸心
70 胴部
71 連結ジョイント
71R 連結ジョイントの回転軸心
711 開口部
712 流通路
72 連結体
721 貫通穴
73 エア流通制御部材
731 受部
732 支持体
AF エアの流れ方向
74 アタッチメント
740 胴部外周面
741 螺旋羽根
742 係合凹部
743 フラットバー
74M アタッチメントの最大径部分
8 回転駆動装置
80 本体部
81 回転テーブル
811 挿通穴
82 支持脚
84 吊下軸体
841 エア供給管
H 被掘削物
H1 掘削穴
H2 掘削穴の穴口
H3 穴底面
H4 硬岩
H5 軟質層
H6 中央凸部
H7 中央変形部
H8 内壁
L2 直径線
9 掘削装置
91 胴部
92 スクリュー部
93 掘削ビット

Claims (4)

  1. 胴部外面の長手方向中間となる領域が、胴部外面の長手方向の両端よりも径小に設定された円筒形であり、前記径小に設定された領域に、螺旋羽根および該螺旋羽根と交差すると共に胴部外面の長手方向に延設された補強リブを有し、前記螺旋羽根と前記補強リブの放射方向の端縁部の位置が、前記胴部外面の長手方向の両端を結ぶ仮想面と略同じ高さであるか、または、前記仮想面よりも低い高さに設定されたスクリュー部が設けられている
    掘削装置用ケーシング。
  2. 前記螺旋羽根には周方向に等間隔で係合凹部が形成されている。
    請求項1に記載の掘削装置用ケーシング。
  3. 胴部外面の長手方向中間となる領域が、胴部外面の長手方向の両端よりも径小に設定された円筒形であり、前記径小に設定された領域に、螺旋羽根および該螺旋羽根と交差すると共に胴部外面の長手方向に延設された補強リブを有し、前記螺旋羽根と前記補強リブの放射方向の端縁部の位置が、前記胴部外面の長手方向の両端を結ぶ仮想面と略同じ高さであるか、または、前記仮想面よりも低い高さに設定されたスクリュー部が設けられ、軸周方向に回転可能なケーシングと、
    該ケーシングに格納され、駆動力を供給可能な駆動ユニットと、
    前記ケーシングに取り付けられ、前記駆動力を受けて同ケーシングの軸方向に進退動可能な掘削ビットとを備える
    掘削装置。
  4. 前記掘削ビットが複数であり、該各掘削ビットが前記ケーシングの回転軸心の周りに配置されて掘削ビット群を構成する
    請求項3に記載の掘削装置。
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