JP2019131069A - 液化ガス運搬船 - Google Patents

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努 川水
篤 藤井
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篤 藤井
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Kentaro Yomo
健太郎 四方
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【課題】コストアップを抑制しかつBOGを有効利用して防熱性能を向上させること。【解決手段】液化ガス運搬船1は、液化ガスを貯蔵するタンク10と、タンク10を密閉した空間内に収容する収容部20と、タンク10の表面に設けられた断熱材30と、タンク10内で液化ガスから発生するボイルオフガスを搬送する搬送ライン40と、搬送ライン40で搬送されたボイルオフガスと収容部の内部の雰囲気ガスとの間で熱交換を行う熱交換部50と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、液化ガス運搬船に関する。
例えば、LNG運搬船において、LNGタンクに貯留されている液化天然ガス(LNG)は、極低温状態で気液平衡状態に維持されているが、外部からの自然入熱などにより一部が気化してBOG(Boil off Gas)が発生する。このBOGをLNGタンクに留めておくと、内部圧力が増大することから、排出処理する必要がある。
従来のLNG運搬船は、BOGをボイラ、ガス焚き内燃機関等の燃焼装置の燃料とすることによって推進力や船内電力の足しに利用している。また、特許文献1には、圧縮機の動力を抑えつつ余剰のBOGをLNGタンクに戻すLNG運搬船が開示されている。
特開2016−124385号公報
従来のLNG運搬船は、防熱性能の向上が望まれている。従来のLNG運搬船には、LNGタンクの表面に断熱材を用いることにより、防熱性能の向上を図っているものがある。しかしながら、従来のLNG運搬船は、防熱性能を向上させるために、BOGの発生を低減させようとすると、断熱材の厚みが増加してしまい、コストアップの問題が生じていた。また、断熱材は、厚さを増大された分だけ重量が増加するため、厚さを増大させることには限界がある。
従来のLNG運搬船は、発生するBOGの量に対し、燃料として求められる量が少ない場合、余剰のBOGを船外に排出していた。そのため、従来のLNG運搬船は、積載状態で停泊あるいは低速航行を長期にわたって行う場合、運搬する液化ガスの損失が生じてしまう。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、コストアップを抑制しかつBOGを有効利用して防熱性能を向上させることができる液化ガス運搬船を提供することを目的とする。
本発明の液化ガス運搬船は、液化ガスを貯蔵するタンクと、前記タンクを密閉した空間内に収容する収容部と、前記タンクの表面に設けられた断熱材と、前記タンクの内部で前記液化ガスから発生するボイルオフガスを搬送する搬送ラインと、前記搬送ラインで搬送された前記ボイルオフガスと前記収容部の内部の雰囲気ガスとの間で熱交換を行う熱交換部と、を備えることを特徴とする。
本発明の液化ガス運搬船によれば、搬送ラインで搬送されたボイルオフガスと収容部の内部の雰囲気ガスとの間で熱交換部によって熱交換することができる。よって、液化ガス運搬船は、熱交換した収容部の雰囲気ガスの温度と収容部内の液化ガスの液温との温度差が小さくなることにより、収容部内からタンク内への入熱量を低減できるため、ボイルオフガスの発生を抑制することができる。その結果、液化ガス運搬船は、タンクに設ける断熱材の厚みを増加する必要がなくなるため、コストアップを抑制できる。液化ガス運搬船は、ボイルオフガスの発生を抑制することにより、船外に排出される余剰なボイルオフガスの量を低減することができる。よって、液化ガス運搬船は、コストアップを抑制しかつBOGを有効利用して防熱性能を向上させることできる。
また、本発明の液化ガス運搬船では、前記収容部の外部に設けられ、前記収容部の内部の前記雰囲気ガスを前記熱交換部に搬送する第1ラインと、前記収容部の外部に設けられ、前記熱交換部で熱交換された前記雰囲気ガスを前記収容部の内部へ搬送する第2ラインと、を備えてもよい。
この構成によれば、液化ガス運搬船は、第1ライン及び第2ラインを備えることにより、熱交換部を収容部の外部に設けることができる。その結果、液化ガス運搬船は、熱交換部を収容部の外部に設けることが可能となり、熱交換部を設ける液化ガス運搬船の位置に自由度を持たせることができる。例えば、液化ガス運搬船は、既存の収容部に対して熱交換部と第1ライン及び第2ラインを設けるだけで、コストアップを抑制しかつボイルオフガスを有効利用して防熱性能を向上させることできる。
また、本発明の液化ガス運搬船では、前記熱交換部は、前記収容部の内部に設けられ、前記搬送ラインに組み込まれてもよい。
この構成によれば、液化ガス運搬船は、熱交換部を収容部内に設けて、搬送ラインに組み込むことにより、熱交換部と雰囲気ガスとの接触面積を増加させることができるため、収容部内の雰囲気ガスを効率的に低下させることができる。
また、本発明の液化ガス運搬船では、前記タンクと前記断熱材との間に窒素ガスを搬送する第3ラインと、前記タンクと前記断熱材との間に窒素ガスを前記収容部の内部に送出する第4ラインと、をさらに備えてもよい。
この構成によれば、液化ガス運搬船は、第3ラインによって窒素ガスをタンクと断熱材との間に搬送し、当該窒素を第4ラインによって収容部の内部に送出することにより、収容部に不燃性の窒素ガスを充填することができるため、収容部の内部の雰囲気ガスを熱交換部に搬送する場合の安全性を向上できる。
また、本発明の液化ガス運搬船では、前記熱交換部は、前記第3ラインで搬送する前記窒素ガスと前記搬送ラインで搬送された前記ボイルオフガスとの間で熱交換を行い、前記第3ラインは、熱交換された前記窒素ガスを前記タンクと前記断熱材との間に搬送するようにしてもよい。
この構成によれば、液化ガス運搬船は、ボイルオフガスによって窒素ガスの温度を低下させ、当該窒素ガスをタンクと断熱材との間及び収容部内に搬送することにより、収容部内の雰囲気ガスの温度をより一層低下させることができる。その結果、液化ガス運搬船は、雰囲気ガスの温度をさらに低下させることができるため、発生するボイルオフガスの量をより一層抑制することができる。
本発明によれば、液化ガス運搬船のコストアップを抑制しかつBOGを有効利用して防熱性能を向上させる液化ガス運搬船を提供することができる。
図1は、本実施形態に係る液化ガス運搬船の一部を透視した透視図である。 図2は、第1実施形態に係る液化ガス運搬船の一例を示す概略図である。 図3は、図2中の部分Aを拡大した拡大模式図である。 図4は、第2実施形態に係る液化ガス運搬船の一例を示す概略図である。 図5は、第3実施形態に係る液化ガス運搬船の一例を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせることも可能である。
[第1実施形態]
図1から図3を参照して、第1実施形態に係る液化ガス運搬船の一例について説明する。図1は、本実施形態に係る液化ガス運搬船の一部を透視した透視図である。図2は、第1実施形態に係る液化ガス運搬船の一例を示す概略図である。図3は、図2中の部分Aを拡大した拡大模式図である。
図1に示すように、液化ガス運搬船1は、低温の液化ガスをタンク10に大気圧で貯蔵し、運搬する。低温の液化ガスは、例えば、液化天然ガス(LNG)、液化プロパンガス(LPG)等を含む。低温の液化ガスは、例えば、メタン、エタン、ブタン、酸素、水素、アルゴン等の沸点が0℃以下の低温の液化ガスを含んでもよい。本実施形態では、低温の液化ガスは、例えば、−160℃のLNGである場合について説明する。
液化ガス運搬船1は、収容部20を備える。例えば、収容部20は、液化ガス運搬船1の船首と船橋との間に設けられている。図1に示す一例では、収容部20は、4つの略球状のタンク10を、船首から船橋に向けて並べた状態で収容している。収容部20は、4つのタンク10の全てを覆い隠すように収容している。
本実施形態では、液化ガス運搬船1は、4つの略球状のタンク10を収容部20に収容する場合について説明するが、これに限定されない。例えば、液化ガス運搬船1は、4つとは異なる数のタンク10を収容部20に収容してもよい。なお、4つのタンク10の構成は同一であるため、以下の説明では、1つのタンク10に着目した場合について説明する。
図2に示すように、液化ガス運搬船1は、タンク10と、収容部20と、断熱材30と、搬送ライン40と、熱交換部50と、第1ライン61と、第2ライン62とを備える。
タンク10は、LNGを貯蔵する。タンク10は、球形独立タンク方式(モス方式)のタンクである。タンク10は、円筒形のスカート11により、船体2の収容部20の内部に固定されている。スカート11は、支持構造である。タンク10は、貯蔵している低温液体状態のLNGが気化すると、タンク10の内部の上部空間に、気化したボイルオフガス(BOG)が充満する。タンク10の内部において発生するBOGは、タンク10の貯蔵容量による。BOGは、タンク10への自然入熱等により液化天然ガスが気化した元の天然ガスである。
収容部20は、船体2に形成されている。収容部20は、タンク10を密閉した空間20Aに収容する。収容部20は、船体2の一部であってもよい。収容部20は、船体2に固定される別部材であってもよい。収容部20は、空間20A内のタンク10の周囲に雰囲気ガスが存在している。
収容部20は、収容凹部21と、タンクカバー22とを有する。収容凹部21は、船体2の甲板から船底に向かって凹んでいる。タンクカバー22は、収容凹部21に収容されたタンク10の上部を覆っている。タンクカバー22は、収容凹部21の開口を塞いでいる。タンクカバー22は、船体2の甲板から外部へ突出している。タンクカバー22は、略半球形に形成されている。収容部20は、少なくともタンクカバー22の部分が船外に露出している。
断熱材30は、タンク10の表面を覆うように設けられている。断熱材30は、例えば、フェノールレジンフォーム、ポリウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、グラスウール等を用いることができる。断熱材30は、外部からタンク10への入熱を低減させている。
搬送ライン40は、タンク10の上部に設けられた吸入口12に接続されている。搬送ライン40は、例えば、パイプである。搬送ライン40は、収容部20の内部及び外部に設けられている。搬送ライン40は、タンク10内でLNGから発生したBOGを、タンク10の下流側の液化ガス運搬船1の燃焼装置5に搬送する。搬送ライン40の途中には、BOGを圧縮して燃焼装置5に供給するガス圧縮機を設けてもよい。燃焼装置5は、例えば、ボイラ、ガス焚き内燃機関を含む。
熱交換部50は、搬送ライン40で搬送された可燃物であるBOGと収容部20の内部の雰囲気ガスとの間で熱交換を行う。熱交換部50は、搬送ライン40に組み込まれている。熱交換部50は、収容部20の内部の雰囲気ガスを搬送する第1ライン61が接続されている。熱交換部50は、第1ライン61から流入した雰囲気ガスと搬送ライン40を搬送されたBOGとの間で熱交換する。熱交換部50は、熱交換した雰囲気ガスを第2ライン62へ排出する。
熱交換部50は、例えば、熱伝導性の配管51とその配管51の表面に設けられたフィン52とを有している。この場合、熱交換部50は、配管51を第1ライン61と第2ライン62との間に組み込み、当該配管51を流れる雰囲気ガスと配管51の表面及び当該表面のフィン52に接触しているBOGとの間で熱交換する。すなわち、熱交換部50は、搬送ライン40を搬送されているBOGを冷媒とし、当該冷媒と雰囲気ガスとの間で熱交換することにより、雰囲気ガスの温度を下げている。その結果、熱交換部50で熱交換された雰囲気ガスの温度は、BOGの温度に近づく。
第1ライン61は、収容部20の外部に設けられ、収容部20の内部の雰囲気ガスを熱交換部50に搬送する。第1ライン61は、収容部20に設けられた流出口23に接続されている。第2ライン62は、収容部20の外部に設けられ、熱交換部50で熱交換された雰囲気ガスを収容部20の内部へ搬送する。第2ライン62は、収容部20に設けられた流入口24に接続されている。第1ライン61及び第2ライン62は、例えば、パイプである。
第1ライン61、熱交換部50及び第2ライン62は、収容部20内の雰囲気ガスを循環させる通路を形成している。第1ライン61及び第2ライン62の少なくとも一方には、例えば、ブロア等の循環装置63を設けている。第1ライン61及び第2ライン62は、収容部20の外部に設けられている。液化ガス運搬船1は、循環装置63を駆動させることにより、収容部20から第1ライン61に導出された雰囲気ガスを、第1ライン61、熱交換部50及び第2ライン62の順に環流させて収容部20の内部へ循環させる。
図3に示すように、収容部20のタンクカバー22と断熱材30との間には、隙間S1が形成されている。隙間S1には、雰囲気ガスが充満している。タンク10と断熱材30との間には、隙間S2が形成されている。隙間S2は、例えば、タンク10と断熱材30との間にスペーサを設けることによって形成されている。
液化ガス運搬船1は、図2に示すように、第3ライン71と第4ライン72とをさらに備える。第3ライン71及び第4ライン72は、例えば、パイプである。
第3ライン71は、窒素ガス供給装置70に接続されている。第3ライン71は、タンク10と断熱材30との間の隙間S2に接続されている。第3ライン71は、タンク10と断熱材30との間の隙間S2に供給する窒素ガスを、窒素ガス供給装置70から搬送する。隙間S2の窒素ガスは、例えば、断熱材30の防湿を図っている。隙間S2の窒素ガスは、例えば、ガスサンプリングによるLNG漏れの有無の確認に利用される。
第4ライン72は、タンク10と断熱材30との間の隙間S2と収容部20の空間20Aにわたって設けられている。第4ライン72は、隙間S2の窒素ガスを、収容部20内の空間20Aに排出する。
次に、図2を用いて、第1実施形態に係る液化ガス運搬船1の動作、作用の一例を説明する。
液化ガス運搬船1は、タンク10に収容したLNGを運搬する。液化ガス運搬船1は、第3ライン71によって窒素ガスを搬送させ、当該窒素ガスをタンク10と断熱材30との間の隙間S2に充満させる。液化ガス運搬船1は、タンク10に対する外部からの自然入熱などによってBOGが発生すると、当該BOGがタンク10の上部に充満する。液化ガス運搬船1は、タンク10内のBOGを、搬送ライン40を介して熱交換部50に搬送する。液化ガス運搬船1は、例えば、所定のタイミングで循環装置を駆動させることにより、収容部20の流出口23から送出させた雰囲気ガスを、第1ライン61を介して熱交換部50へ搬送する。所定のタイミングは、例えば、予め定められた時刻、日時、一定時間の経過等を検出したタイミングを含む。また、液化ガス運搬船1は、搬送ライン40に流量センサを設け、搬送ライン40内のBOGの流れを検出したタイミングを、所定のタイミングとしてもよい。
例えば、収容部20内の雰囲気ガスの温度は、タンク10内のBOGの温度よりも高い。この場合、液化ガス運搬船1は、熱交換部50によって雰囲気ガスとBOGとの間で熱交換を行うと、BOGが冷媒となり、雰囲気ガスの温度が低下する。液化ガス運搬船1は、熱交換部50で熱交換した雰囲気ガスを、第2ライン62を介して流入口24から収容部20内へ搬送する。液化ガス運搬船1は、熱交換した雰囲気ガスを収容部20内に戻すことにより、収容部20内の雰囲気ガスの温度を低下させることができる。
液化ガス運搬船1は、収容部20内の雰囲気ガスの温度が低下することにより、収容部20内の雰囲気ガスとタンク10内のLNGとの温度差を小さくすることができる。LNGへの入熱量は、雰囲気ガスの温度とLNGの液温との差で決まる。液化ガス運搬船1は、タンク10内でBOGが発生すると、当該BOGによって収容部20内の雰囲気ガスの温度を下げることができる。液化ガス運搬船1は、雰囲気ガスの温度を低下させることにより、収容部20内からタンク10内への入熱量を低減できるため、BOGの発生を抑制することができる。その結果、液化ガス運搬船1は、タンク10の表面に設ける断熱材30の厚みを増加する必要がなくなるため、コストアップを抑制できる。液化ガス運搬船1は、BOGの発生を抑制することにより、船外に排出される余剰なBOGの量を低減することができる。よって、液化ガス運搬船1は、コストアップを抑制しかつBOGを有効利用して防熱性能を向上させることできる。
液化ガス運搬船1は、第1ライン61及び第2ライン62を用いることにより、熱交換部50を収容部20の外部に設けることができる。その結果、液化ガス運搬船1は、熱交換部50を収容部20の外部に設けることが可能となり、熱交換部50を設ける位置に自由度を持たせることができる。液化ガス運搬船1は、既存の収容部に対して熱交換部50と第1ライン61及び第2ライン62を設けるだけで、コストアップを抑制しかつBOGを有効利用して防熱性能を向上させることできる。
液化ガス運搬船1は、第3ライン71によって窒素ガスをタンク10と断熱材30との間に搬送し、当該窒素を第4ライン72によって収容部20の内部に送出することにより、収容部20に不燃性の窒素ガスを充填することができる。その結果、液化ガス運搬船1は、収容部20の内部の雰囲気ガスを熱交換部50に搬送する場合の安全性を向上できる。
[第2実施形態]
図4を参照して、第2実施形態に係る液化ガス運搬船1の一例について説明する。図4は、第2実施形態に係る液化ガス運搬船1の一例を示す概略図である。第2実施形態に係る液化ガス運搬船1は、第1実施形態と熱交換部50の構成のみが異なるので、第1実施形態と同一の構成には同一の符合を付し、重複する説明は省略する。
図4に示すように、第2実施形態に係る液化ガス運搬船1は、タンク10と、収容部20と、断熱材30と、搬送ライン40と、熱交換部50と、第1ライン61と、第2ライン62と、第3ライン71と、第4ライン72と、を備える。
熱交換部50は、搬送ライン40で搬送されたBOGと収容部20の内部の雰囲気ガスとの間で熱交換を行う。熱交換部50は、熱交換した雰囲気ガスを第2ライン62へ流出させる。さらに、熱交換部50は、第3ライン71で搬送する窒素ガスと搬送ライン40で搬送されたBOGとの間で熱交換を行う。熱交換部50は、第3ライン71に介在している。
熱交換部50は、例えば、熱伝導性の配管51とその配管51の表面に設けられたフィン52とを有している。さらに、熱交換部50は、雰囲気ガスとの熱交換に用いられる配管51とは異なる第2配管53と、その第2配管53の表面に設けられたフィン54とを有している。この場合、熱交換部50は、第2配管53を第3ライン71の一部として組み込み、当該第2配管53を流れる窒素ガスと第2配管53の表面及び当該表面のフィン54に接触しているBOGとの間で熱交換する。すなわち、熱交換部50は、搬送ライン40を搬送されているBOGを冷媒とし、当該冷媒と雰囲気ガス及び窒素ガスとの間で熱交換することにより、雰囲気ガス及び窒素ガスを冷却することができる。
第3ライン71は、熱交換部50で熱交換した窒素ガスを、タンク10と断熱材30との間の隙間S2に搬送する。第4ライン72は、タンク10と断熱材30との間の隙間S2の熱交換した窒素ガスを収容部20の内部に送出する。その結果、収容部20の内部の雰囲気ガスの温度は、熱交換部50で熱交換した雰囲気ガス及び窒素ガスによって低下する。
次に、図4を用いて、第2実施形態に係る液化ガス運搬船1の動作、作用の一例を説明する。
液化ガス運搬船1は、タンク10に収容したLNGを運搬する。液化ガス運搬船1は、第3ライン71に窒素ガスを搬送させ、当該窒素ガスをタンク10と断熱材30との間の隙間S2に充満させる。液化ガス運搬船1は、タンク10に対する外部からの自然入熱などによってBOGが発生すると、当該BOGがタンク10の上部に充満する。液化ガス運搬船1は、タンク10内のBOGを、搬送ライン40を介して熱交換部50に搬送する。
液化ガス運搬船1は、熱交換部50によって窒素ガスとBOGとの間で熱交換を行うと、BOGが冷媒となり、窒素ガスの温度が低下する。液化ガス運搬船1は、熱交換部50で熱交換した窒素ガスを、第3ライン71を介してタンク10と断熱材30との間に充填させるとともに、当該窒素ガスを第4ライン72から収容部20の内部へ搬送する。液化ガス運搬船1は、熱交換した窒素ガスを収容部20内に搬送することにより、収容部20内の雰囲気ガスの温度を低下させることができる。
液化ガス運搬船1は、例えば、所定のタイミングで循環装置を駆動させることにより、収容部20の流出口23から送出させた雰囲気ガスを、第1ライン61を介して熱交換部50へ搬送する。
液化ガス運搬船1は、熱交換部50によって雰囲気ガスとBOGとの間で熱交換を行うと、BOGが冷媒となり、雰囲気ガスの温度が低下する。液化ガス運搬船1は、熱交換部50で熱交換した雰囲気ガスを、第2ライン62を介して流入口24から収容部20内へ搬送する。液化ガス運搬船1は、熱交換した雰囲気ガスを収容部20内に戻すことにより、収容部20内の雰囲気ガスの温度をさらに低下させることができる。
液化ガス運搬船1は、BOGによって雰囲気ガスの温度を低下させることにより、収容部20内からタンク10内への入熱量を低減できるため、BOGの発生を抑制することができる。その結果、液化ガス運搬船1は、タンク10の表面に設ける断熱材30の厚みを増加する必要がなくなるため、コストアップを抑制できる。液化ガス運搬船1は、BOGの発生を抑制することにより、船外に排出される余剰なBOGの量を低減することができる。よって、液化ガス運搬船1は、コストアップを抑制しかつBOGを有効利用して防熱性能を向上させることできる。
液化ガス運搬船1は、BOGによって窒素ガスの温度を低下させ、当該窒素ガスをタンク10と断熱材30との間、及び収容部20内に搬送することにより、収容部20内の雰囲気ガスの温度を低下させることができる。その結果、液化ガス運搬船1は、雰囲気ガスの温度をさらに低下させることができるため、発生するBOGの量を抑制することができる。
[第3実施形態]
図5を参照して、第3実施形態に係る液化ガス運搬船1の一例について説明する。図5は、第3実施形態に係る液化ガス運搬船1の一例を示す概略図である。第3実施形態に係る液化ガス運搬船1は、第1実施形態と熱交換部50、第1ライン61及び第2ライン62の構成が異なるので、第1実施形態と同一の構成には同一の符合を付し、重複する説明は省略する。
図5に示すように、第3実施形態に係る液化ガス運搬船1は、タンク10と、収容部20と、断熱材30と、搬送ライン40と、熱交換部50Aと、第3ライン71と、第4ライン72と、を備える。第3実施形態に係る液化ガス運搬船1は、第1実施形態に係る液化ガス運搬船1の第1ライン61及び第2ライン62を備えていない。
熱交換部50Aは、収容部20の内部に設けられ、搬送ライン40に組み込まれている。熱交換部50Aは、搬送ライン40から送出されたBOGを、収容部20内を循環させた後、搬送ライン40へ排出する構成となっている。熱交換部50Aは、搬送ライン40で搬送された可燃物であるBOGを収容部20内に循環させ、当該BOGと雰囲気ガスとの間で熱交換を行う。
熱交換部50Aは、例えば、熱伝導性の配管である。熱交換部50Aは、例えば、配管の表面にフィンを設けてもよい。熱交換部50Aは、例えば、熱伝導性のフィンチューブとしてもよい。図5に示す一例では、熱交換部50Aは、タンク10の周囲に設けることにより、収容部20内の雰囲気ガスとの接触面積が多くなっている。その結果、熱交換部50Aは、その内部を流れるBOGによって熱交換部50Aの温度が低下するため、熱交換部50Aと雰囲気ガスとの熱交換の効率を向上できる。熱交換部50Aは、搬送ライン40を搬送されているBOGを冷媒とし、当該冷媒と雰囲気ガスとの間で熱交換することにより、雰囲気ガスの温度を下げている。その結果、熱交換部50Aで熱交換された雰囲気ガスの温度は、BOGの温度に近づいている。
次に、図5を用いて、第3実施形態に係る液化ガス運搬船1の動作、作用の一例を説明する。
液化ガス運搬船1は、タンク10に収容したLNGを運搬する。液化ガス運搬船1は、第3ライン71に窒素ガスを搬送させ、当該窒素ガスをタンク10と断熱材30との間の隙間S2に充満させる。液化ガス運搬船1は、タンク10に対する外部からの自然入熱などによってBOGが発生すると、当該BOGがタンク10の上部に充満する。液化ガス運搬船1は、タンク10内のBOGを、搬送ライン40を介して熱交換部50Aに搬送する。
液化ガス運搬船1は、収容部20内の熱交換部50Aによって雰囲気ガスと収容部20内を搬送するBOGとの間で熱交換を行うと、BOGが冷媒となり、雰囲気ガスの温度が低下する。液化ガス運搬船1は、収容部20内の雰囲気ガスの温度が低下することにより、収容部20内の雰囲気ガスとタンク10内のLNGとの温度差を小さくすることができる。
液化ガス運搬船1は、タンク10内でBOGが発生すると、当該BOGによって収容部20内の雰囲気ガスの温度を下げることができる。液化ガス運搬船1は、収容部20内の雰囲気ガスの温度を低下させることにより、収容部20内からタンク10内への入熱量を低減できるため、BOGの発生を抑制することができる。その結果、液化ガス運搬船1は、タンク10の表面に設ける断熱材30の厚みを増加する必要がなくなるため、コストアップを抑制できる。液化ガス運搬船1は、BOGの発生を抑制することにより、船外に排出される余剰なBOGの量を低減することができる。よって、液化ガス運搬船1は、コストアップを抑制しかつBOGを有効利用して防熱性能を向上させることできる。
液化ガス運搬船1は、熱交換部50Aを収容部20内に設けて、熱交換部50Aと雰囲気ガスとの接触面積を多くすることにより、収容部20内の雰囲気ガスを効率的に低下させることができる。
第3実施形態では、液化ガス運搬船1は、熱交換部50Aを収容部20内のタンク10の周囲に設ける場合について説明したが、これに限定されない。例えば、液化ガス運搬船1は、熱交換部50Aを収容部20内のタンク10の上方付近にのみ設けるようにしてもよい。この場合、熱交換部50Aで冷却された雰囲気ガスである冷気は、タンク10の下方に伝わるため、タンク10内の雰囲気ガスの全体を冷却することができる。また、収容部20内の熱交換部50Aは、収容部20から外部へ出した搬送ライン40と接続する構成としてもよい。液化ガス運搬船1は、例えば、収容部20の内面等に配置してもよい。液化ガス運搬船1は、例えば、収容部20の一部として形成してもよい。
上記の第1から第3の実施形態では、液化ガス運搬船1は、BOGを燃焼装置5に搬送する場合について説明したが、これに限定されない。液化ガス運搬船1は、例えば、搬送ライン40で搬送される余剰のBOGを再液化してタンク10に戻すBOG再液化装置を有してもよい。液化ガス運搬船1は、BOG再液化装置を有することにより、BOGをより一層有効利用することができる。
1 液化ガス運搬船
2 船体
5 燃焼装置
10 タンク
20 収容部
30 断熱材
40 搬送ライン
50 熱交換部
50A 熱交換部
61 第1ライン
62 第2ライン
63 循環装置
70 窒素ガス供給装置
71 第3ライン
72 第4ライン

Claims (5)

  1. 液化ガスを貯蔵するタンクと、
    前記タンクを密閉した空間内に収容する収容部と、
    前記タンクの表面に設けられた断熱材と、
    前記タンクの内部で前記液化ガスから発生するボイルオフガスを搬送する搬送ラインと、
    前記搬送ラインで搬送された前記ボイルオフガスと前記収容部の内部の雰囲気ガスとの間で熱交換を行う熱交換部と、
    を備えることを特徴とする液化ガス運搬船。
  2. 前記収容部の外部に設けられ、前記収容部の内部の前記雰囲気ガスを前記熱交換部に搬送する第1ラインと、
    前記収容部の外部に設けられ、前記熱交換部で熱交換された前記雰囲気ガスを前記収容部の内部へ搬送する第2ラインと、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の液化ガス運搬船。
  3. 前記熱交換部は、前記収容部の内部に設けられ、前記搬送ラインに組み込まれていることを特徴とする請求項1に記載の液化ガス運搬船。
  4. 前記タンクと前記断熱材との間に窒素ガスを搬送する第3ラインと、
    前記タンクと前記断熱材との間に窒素ガスを前記収容部の内部に送出する第4ラインと、をさらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液化ガス運搬船。
  5. 前記熱交換部は、前記第3ラインで搬送する前記窒素ガスと前記搬送ラインで搬送された前記ボイルオフガスとの間で熱交換を行い、
    前記第3ラインは、熱交換された前記窒素ガスを前記タンクと前記断熱材との間に搬送するようにしたことを特徴とする請求項4に記載の液化ガス運搬船。
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