JP2019130989A - 車両の運転支援装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】第2の運転支援モードから他の運転支援モードへの意図しない切換を防止することができる車両の運転支援装置を提供する。【解決手段】モード切換部は、第2の運転支援モードの選択時に、他の運転モード(手動運転モード、或いは、第1の運転支援モード)への遷移は、予め設定した閾値(第2の閾値、或いは、第3の閾値)以上の運転操作量を設定時間以上検出したことを条件の一つとして加えることにより、運転操作量の発生がドライバの手や足が意図せず接触したことによるものであるか意識的な操作によるものであるかを切り分ける。【選択図】図10
Description
本発明は、目標進行路に沿って自車両を自動走行させる運転支援モードと、ドライバの運転操作に基づいて自車両を走行させる手動運転モードと、を切換可能な車両の運転支援装置に関する。
従来、自動車等の車両においては、ドライバの負担を軽減し、快適且つ安全な走行を実現するための各種運転支援装置に関する技術が提案され、実用化されている。この種の運転支援装置は、例えば、先行車追従制御(ACC:Adaptive Cruise Control)と、車線維持(LKA:Lane Keep Assist)制御や車線逸脱防止(LDP:Lane Departure Prevention)制御とを組み合わせることで、目標進行路に沿って自車両を自動走行させる運転支援制御を実現することが可能である。
また、運転支援装置では、ドライバによる所定の運転操作(オーバーライド)を検出したとき、ドライバの意思を尊重すべく、上述のような運転支援制御を行う運転支援モードから、ドライバの運転操作に基づいて自車両を走行させる手動運転モードへと切り換えることが可能となっている。例えば、特許文献1には、操舵トルクと操舵角速度とに基づいて、ドライバがステアリングホイールを操舵したことによる操舵仕事量を演算し、演算した操舵仕事量がオーバーライド判定閾値を超えたとき、自動走行制御を行う自動運転モード(運転支援制御モード)からドライバによる手動運転を行う手動運転モードへ切り換える技術が開示されている。
ところで、自車両を自動走行させるための運転支援モード(自動運転のモード)は、例えば、ドライバがステアリングを保舵(把持)していることを前提として行われドライバによる所定の運転介入が許容される第1の運転支援モードと、ドライバによるステアリングの保舵を必要とすることなく行われドライバによる運転介入を前提としない第2の運転支援モードと、に大別される。そして、近年では、これら制御レベルの異なる2つの運転支援モードと手動運転モードとを切り替え可能な運転支援装置の実用化についても検討されている。
しかしながら、上述のようにドライバによる運転介入を前提としない第2の運転支援モードでは、ドライバは、基本的には、ステアリングから手を離しており、また、ブレーキペダルから足を離している。
従って、ドライバが手や足を動かした際などに、誤ってステアリングやブレーキペダルに接触し、これらの接触がドライバによる運転介入であると判定されて第2の運転支援モードから他の運転モードへの意図しない切換が行われる虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、第2の運転支援モードから他の運転支援モードへの意図しない切換を防止することができる車両の運転支援装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様による車両の運転支援装置は、手動運転モードと、ドライバによるステアリングの保舵を必要とすることなく運転支援制御を行う第2の運転支援モードと、を運転モードとして備え、前記運転モードを選択的に実行して車両の走行制御を行う走行制御手段と、予め設定したドライバの運転操作量に基づいて前記走行制御手段が実行する前記運転モードを切り換えるモード切換手段と、を備え、前記モード切換手段は、前記第2の運転支援モードの選択時において、予め設定した閾値以上の前記運転操作量を設定時間以上継続して検出したとき前記第2の運転支援モード以外の前記運転モードに切り換えるものである。
本発明の車両の運転支援装置によれば、第2の運転支援モードから他の運転支援モードへの意図しない切換を防止することができる。
以下、図面を参照して本発明の形態を説明する。図面は本発明の一実施形態に係り、図1は運転支援装置の概略構成図、図2乃至図4は運転モード切換制御ルーチンのフローチャート、図5は手動運転モードから第1の運転支援モードへの遷移判定サブルーチンを示すフローチャート、図6は第1の運転支援モードから手動運転モードへの遷移判定サブルーチンを示すブローチャート、図7は第1の運転支援モードから第2の運転支援モードへの遷移判定サブルーチンを示すフローチャート、図8は第2の運転支援モードから手動運転モードへの遷移判定サブルーチンを示すフローチャート、図9は第2の運転支援モードから第1の運転支援モードへの遷移判定サブルーチンを示すフローチャート、図10は各運転モードへの遷移図、図11はブレーキ踏込量に応じて第2の運転支援モードから第1の運転支援モード及び手動運転モードへと順次遷移する際の一例を示すタイムチャート、図12は操舵トルクに応じて第2の運転支援モードから第1の運転支援モード及び手動運転モードへと順次遷移する際の一例を示すタイムチャート、図13はブレーキ操作量に応じて第2の運転支援モードから手動運転モードへと直接遷移する際の一例を示すタイムチャート、図14は操舵トルクに応じて第2の運転支援モードから手動運転モードへと直接遷移する際の一例を示すタイムチャートである。
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。図1に示す運転支援装置1は、自動車等の車両(自車両)に搭載されている。この運転支援装置1は、車外の走行環境を認識するためのセンサユニットとして、ロケータユニット11及びカメラユニット21を有し、これらの両ユニット11,21が互いに依存することのない完全独立の多重系を構成している。また、運転支援装置1は、走行制御手段としての走行制御ユニット(以下、「走行_ECU」と称す)22と、エンジン制御ユニット(以下「E/G_ECU」と称す)23と、パワーステアリング制御ユニット(以下「PS_ECU」と称す)24と、ブレーキ制御ユニット(以下「BK_ECU」と称す)25と、を備え、これら各制御ユニット22〜25が、ロケータユニット11及びカメラユニット21とともに、CAN(Controller Area Network)等の車内通信回線10を介して接続されている。
ロケータユニット11は、道路地図上の自車位置を推定するものであり、自車位置を推定するロケータ演算部12と記憶手段としての高精度道路地図データベース18とを有している。
このロケータ演算部12の入力側には、自車両に作用する前後加速度を検出する前後加速度センサ13、前後左右各車輪の回転速度を検出する車輪速センサ14、自車両の角速度或いは角加速度を検出するジャイロセンサ15、複数の測位衛星から発信される測位信号を受信するGNSS受信機16等、自車両の位置(自車位置)を推定するに際し、必要とするセンサ類が接続されている。
また、ロケータ演算部12には、高精度道路地図データベース18が接続されている。高精度道路地図データベース18はHDD等の大容量記憶媒体であり、高精度な道路地図情報(ダイナミックマップ)が記憶されている。この高精度道路地図情報は、自動運転を行う際に必要とする車線データ(車線幅データ、車線中央位置座標データ、車線の進行方位角データ、制限速度等)を保有しており、この車線データは、道路地図上の各車線に数メートル間隔で格納されている。
ロケータ演算部12は、自車位置を推定する自車位置推定部12a、地図情報取得部12bを備えている。
地図情報取得部12bは、例えばドライバが自動運転に際してセットした目的地に基づき、現在地から目的地までのルート地図情報を高精度道路地図データベース18に格納されている地図情報から取得し、取得したルート地図情報(ルート地図上の車線データ)を自車位置推定部12aへ送信する。自車位置推定部12aは、GNSS受信機16で受信した測位信号に基づき自車両の位置座標を取得し、この位置座標をルート地図情報上にマップマッチングして、道路地図上の自車位置を推定すると共に走行車線を特定し、道路地図データに記憶されている走行車線中央の道路曲率を取得する。
更に、自車位置推定部12aは、トンネル内走行等のようにGNSS受信機16の感度低下により測位衛星からの有効な測位信号を受信することができない環境では、車輪速センサ14で検出した車輪速に基づき求めた車速、ジャイロセンサ15で検出した角速度、前後加速度センサ13で検出した前後加速度に基づいて自車位置を推定する自律航法に切換えて、道路地図上の自車位置を推定する。
カメラユニット21は、車室内前部の上部中央に固定されており、車幅方向中央を挟んで左右対称な位置に配設されているメインカメラ21a及びサブカメラ21bからなる車載カメラ(ステレオカメラ)と、画像処理ユニット(IPU)21c、及び走行環境認識部21dとを有している。
IPU21cは、両カメラ21a,21bで撮像した自車両前方の前方走行環境画像情報を所定に画像処理し、対応する対象の位置のズレ量から求めた距離情報を含む前方走行環境画像情報(距離画像情報)を生成する。
走行環境認識部21dは、IPU21cから受信した距離画像情報等に基づき、自車両が走行する進行路(自車進行路)の左右を区画する区画線の道路曲率[1/m]、及び左右区画線間の幅(車幅)を求める。この道路曲率、及び車幅の求め方は種々知られているが、例えば、道路曲率は前方走行環境画像情報に基づき輝度差による二値化処理にて、左右の区画線を認識し、最小二乗法による曲線近似式等にて左右区画線の曲率を所定区間毎に求め、更に、両区画線間の曲率の差分から車幅を算出する。
そして、この左右区間線の曲率と車線幅とに基づき車線中央の道路曲率(本実施形態では、これを「カメラ曲率」と称する)を求め、更に、車線中央を基準とする自車両の横位置偏差、正確には、車線中央から自車両の車幅方向中央までの距離(自車横位置偏差Xdiff)を算出する。
また、走行環境認識部21dは、距離画像情報に対して所定のパターンマッチング等を行い、道路に沿って存在するガードレールや縁石、及び、立体物(種別、距離、速度自車両との相対速度等)の認識を行う。
ロケータ演算部12の自車位置推定部12aで推定した自車位置、カメラユニット21の走行環境認識部21dで求めた自車横位置偏差Xdiff及び立体物情報等は、走行_ECU22で読込まれる。
走行_ECU22には、運転モードとして、手動運転モードと、第1の運転支援モードと、第2の運転支援モードと、が設定されている。
ここで、手動運転モードは、例えば、ドライバによるステアリング操作、アクセル操作、及び、ブレーキ操作等の運転操作に従って、自車両を走行させる運転モードである。
また、第1の運転支援モード及び第2の運転支援モードは、例えば、E/G_ECU23、PS_ECU24、BK_ECU25等の制御を通じて、主として、先行車追従制御(Adaptive Cruise Control)と、車線維持(Lane Keep Assist)制御や車線逸脱防止(Lane Departure Prevention)制御とを組み合わせて行うことにより、目標進行路に沿って自車両を自動走行(自動運転)させる運転モードである。
これら第1,第2の運転支援モードでは、走行環境認識部21d等において自車進行路上の前方に先行車が認識されている場合には、例えば、先行車の走行軌跡等に基づいて目標進行路を設定し、自車両を、車線を逸脱することなく先行車に対して自動追従(自動走行)させることが可能となっている。また、第1,第2の運転支援モードでは、先行車を認識しない場合には、例えば、自車進行路等に基づいて目標進行路を設定し、セット車速を目標車速として自車両を自動走行させることが可能となっている。
ここで、第1,第2の運転支援モードは、上述のように自車両を自動走行させる自動運転のモードであるという点では基本的に共通しているが、第1の運転支援モードはドライバによるステアリングの保舵(把持)を前提とする運転モードであり、第2の運転支援モードはドライバによるステアリングの保舵を必要としない運転モードである。従って、第2の運転支援モードでは、目標進行路を設定不能となった場合等には、ドライバに運転操作を引き継ぐか(すなわち、手動運転モードに遷移するか)、または自車両を路側帯等に自動的に停止させる回避制御が行われる。
このように走行_ECU22に設定された各運転モードは、モード切換手段としてのモード切換部30からの切換信号に基づいて選択的に実行可能となっている。
モード切換部30には、例えば、カメラユニット21において推定した自車進行路に関する各種情報(カメラ曲率、自車横位置偏差等)、及び、ロケータユニット11において推定した道路地図上の自車位置等に関する各種情報が、走行_ECU22を介して入力される。このモード切換部30は、自車位置推定部12aで推定した自車位置の道路地図上の車線中央からの横位置と、走行環境認識部21dで求めた自車横位置とを常時比較する。そして、その差分(の絶対値)が予め設定した閾値を超えている場合、自車位置推定部12aで推定した自車位置と走行環境認識部21dで求めた自車横位置との何れかの信頼度が低下していると判定し、自動運転を行うためのシステム条件が成立していないと判断する。
また、モード切換部30の入力側には、各種スイッチ・センサ類として、ドライバが自動運転(運転支援制御)のオン/オフ切換を行う自動運転スイッチ31と、ドライバがステアリングを保舵(把持)しているときオンするハンドルタッチセンサ32と、ドライバによる運転操作量としての操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ33と、ドライバによる運転操作量としてのブレーキ踏込量を検出するブレーキセンサ34と、が接続されている。
そして、モード切換部30は、上述のシステム条件の成否についての判定結果、及び、各種スイッチ・センサ類からの入力情報に基づき、走行_ECU22において実行される運転モードの切換制御を行う。
E/G_ECU23の出力側には、スロットルアクチュエータ26が接続されている。このスロットルアクチュエータ26は、エンジンのスロットルボディに設けられている電子制御スロットルのスロットル弁を開閉動作させるものであり、E/G_ECU23からの駆動信号によりスロットル弁を開閉動作させて吸入空気流量を調整することで、所望のエンジン出力を発生させる。
PS_ECU24の出力側には、電動パワステモータ27が接続されている。この電動パワステモータ27はステアリング機構にモータの回転力で操舵トルクを付与するものであり、自動運転では、PS_ECU24からの駆動信号により電動パワステモータ27を制御動作させることで、現在の走行車線の走行を維持させる車線維持制御、及び自車両を隣接車線へ移動させる車線変更制御(追越制御等のための車線変更制御)が実行される。
BK_ECU25の出力側には、ブレーキアクチュエータ28が接続されている。このブレーキアクチュエータ28は、各車輪に設けられているブレーキホイールシリンダに対して供給するブレーキ油圧を調整するもので、BK_ECU25からの駆動信号によりブレーキアクチュエータ28が駆動されると、ブレーキホイールシリンダにより各車輪に対してブレーキ力が発生し、強制的に減速される。
次に、上述のモード切換部30における運転モードの切換制御について、図2乃至図4に示す運転モード切換制御ルーチンのフローチャートに従って説明する。このルーチンは、設定時間毎に繰り返し実行されるもので、ルーチンがスタートすると、モード切換部30は、先ずステップS101において、現在選択されている運転モードが手動運転モードであるか否かを調べる。
そして、モード切換部30は、現在の運転モードが手動運転モードであると判定した場合にはステップS102に進み、現在の運転モードが手動運転モードでない(すなわち、第1の運転支援モード、或いは、第2の運転支援モードである)と判定した場合にはステップS105に進む。
ステップS101からステップS102に進むと、モード切換部30は、手動運転モードから第1の運転支援モードへの遷移条件が成立しているか否かの判定を行う。
この判定は、例えば、図5に示す遷移条件判定サブルーチンのフローチャートに従って実行されるもので、サブルーチンがスタートすると、モード切換部30は、先ず、ステップS201において、自動運転を行うためのシステム条件が成立しているか否かを調べる。
そして、モード切換部30は、システム条件が成立していると判定した場合にはステップS202に進み、システム条件が成立していないと判定した場合にはステップS204に進む。
ステップS201からステップS202に進むと、モード切換部30は、ドライバによって自動運転スイッチ31がオン操作されたか否かを調べる。
そして、モード切換部30は、自動運転スイッチ31がオン操作されたと判定した場合にはステップS203に進み、自動運転スイッチ31がオン操作されていないと判定した場合にはステップS204に進む。
ステップS202からステップS203に進むと、モード切換部30は、手動運転モードから第1の運転支援モードへの遷移条件が成立したと判定した後、サブルーチンを抜ける。
一方、ステップS201或いはステップS202からステップS204に進むと、モード切換部30は、手動運転モードから第1の運転支援モードへの遷移条件が成立していないと判定した後、サブルーチンを抜ける。
図2に示すメインルーチンにおいて、ステップS102からステップS103に進むと、モード切換部30は、上述の遷移条件判定における遷移条件の成否を調べる。
そして、第1の運転支援モードへの遷移条件が成立していない場合、モード切換部30は、そのままルーチンを抜ける。
一方、第1の運転支援モードへの遷移条件が成立している場合、モード切換部30は、ステップS104に進み、運転モードを手動運転モードから第1の運転支援モードに遷移させた後、ルーチンを抜ける。
また、ステップS101からステップS105に進むと(図3参照)、モード切換部30は、自動運転を行うためのシステム条件が成立しているか否かを調べる。
そして、モード切換部30は、システム条件が成立していると判定した場合にはステップS106に進み、システム条件が成立していないと判定した場合にはステップS113に進む。
ステップS105からステップS106に進むと、モード切換部30は、ドライバによって自動運転スイッチ31がオフ操作されたか否かを調べる。
そして、モード切換部30は、自動運転スイッチ31がオフ操作されたと判定した場合にはステップS113に進み、自動運転スイッチ31がオフ操作されていないと判定した場合にはステップS107に進む。
ステップS106からステップS107に進むと、モード切換部30は、現在選択されている運転モードが第1の運転支援モードであるか否かを調べる。
そして、モード切換部30は、現在の運転モードが第1の運転支援モードであると判定した場合にはステップS108に進み、現在の運転モードが第1の運転支援モードでない(すなわち、第2の運転支援モードである)と判定した場合にはステップS113に進む。
ステップS107からステップS108に進むと、モード切換部30は、第1の運転支援モードから手動運転支援モードへの遷移条件が成立しているか否かの判定を行う。
この判定は、例えば、図6に示す遷移条件判定サブルーチンのフローチャートに従って実行されるもので、サブルーチンがスタートすると、モード切換部30は、先ず、ステップS301において、ブレーキセンサ34で検出されたブレーキ踏込量が予め設定された第1の閾値としての閾値Pb1よりも大きいか否かを調べる。
そして、モード切換部30は、ブレーキ踏込量が閾値Pb1よりも大きいと判定した場合にはステップS304に進み、ブレーキ踏込量が閾値Pb1以下であると判定した場合にはステップS302に進む。
ステップS301からステップS302に進むと、モード切換部30は、操舵トルクセンサ33で検出された操舵トルク(より具体的には操舵トルクの絶対値:以下同じ)が予め設定された第1の閾値としての閾値Ps1よりも大きいか否かを調べる。
そして、モード切換部30は、操舵トルクが閾値Ps1よりも大きいと判定した場合にはステップS304に進み、操舵トルクが閾値Ps1以下であると判定した場合にはステップS303に進む。
ステップS302からステップS303に進むと、モード切換部30は、第1の運転支援モードから手動運転モードへの遷移条件が成立していないと判定した後、サブルーチンを抜ける。
一方、ステップS301或いはステップS302からステップS304に進むと、モード切換部30は、第1の運転支援モードから手動運転モードへの遷移条件が成立したと判定した後、サブルーチンを抜ける。
図3に示すメインルーチンにおいて、ステップS108からステップS109に進むと、モード切換部30は、上述の遷移条件判定における遷移条件の成否を調べる。
そして、遷移条件が成立している場合、モード切換部30は、ステップS113に進む。
一方、遷移条件が成立していない場合、モード切換部30は、ステップS110に進む。
ステップS105、ステップS106、或いは、ステップS109からステップS113に進むと、モード切換部30は、運転モードを第1の運転支援モードから手動運転モードに遷移させた後、ルーチンを抜ける。
また、ステップS109からステップS110に進むと、モード切換部30は、第1の運転支援モードから第2の運転支援モードへの遷移条件が成立しているか否かの判定を行う。
この判定は、例えば、図7に示す遷移条件判定サブルーチンのフローチャートに従って実行されるもので、サブルーチンがスタートすると、モード切換部30は、先ず、ステップS401において、ハンドルタッチセンサ32からの信号に基づき、ドライバがステアリングを保舵していない手放し状態であるか否かを調べる。
そして、モード切換部30は、ハンドルタッチセンサ32がオフされており、ドライバが手放し状態であると判定した場合にはステップS402に進み、ハンドルタッチセンサ32がオンされており、ドライバがステアリングを保舵した状態にあると判定した場合にはステップS404に進む。
ステップS401からステップS402に進むと、モード切換部30は、ブレーキセンサ34からの信号に基づき、ブレーキ踏込量が「0」となっているか否か、すなわち、ドライバによるブレーキ操作が行われていないか否かを調べる。
そして、モード切換部30は、ブレーキ操作量が「0」となっており、ドライバによるブレーキ操作が行われていないと判定した場合にはステップS403に進み、ブレーキ操作量が「0」よりも大きく、ドライバによるブレーキ操作が行われていると判定した場合にはステップS404に進む。
ステップS402からステップS403に進むと、モード切換部30は、ステアリングが手放し状態にあり、且つ、ブレーキ操作が行われていない状態となってからの経過時間をカウントするカウンタT1を更新した後、ステップS405に進む。
一方、ステップS401、或いは、ステップS402からステップS404に進むと、モード切換部30は、カウンタT1を「0」にリセットした後、ステップS405に進む。
ステップS403、或いは、ステップS404からステップS405に進むと、モード切換部30は、カウンタT1が予め設定された閾値T1th(例えば、5秒程度に相当するカウント値)以上であるか否かを調べる。
そして、モード切換部30は、カウンタT1が閾値T1th以上であると判定した場合にはステップS406に進み、カウンタT1が閾値T1th未満であると判定した場合にはステップS407に進む。
ステップS405からステップS406に進むと、モード切換部30は、第1の運転支援モードから第2の運転支援モードへの遷移条件が成立したと判定した後、サブルーチンを抜ける。
一方、ステップS405からステップS407に進むと、モード切換部30は、第2の運転支援モードから第2の運転支援モードへの遷移条件が成立していないと判定した後、サブルーチンを抜ける。
図3に示すメインルーチンにおいて、ステップS110からステップS111に進むと、モード切換部30は、上述の遷移判定における遷移条件の成否を調べる。
そして、第2の運転支援モードへの遷移条件が成立していない場合、モード切換部30は、そのままルーチンを抜ける。
一方、第2の運転支援モードへの遷移条件が成立している場合、モード切換部30は、ステップS112に進み、運転モードを第1の運転支援モードから第2の運転支援モードに遷移させた後、ルーチンを抜ける。
また、ステップS107からステップS114に進むと(図4参照)、モード切換部30は、第2の運転支援モードから手動運転モードへの遷移条件が成立しているか否かの判定を行う。
この判定は、例えば、図8に示す遷移条件判定サブルーチンのフローチャートに従って実行されるもので、サブルーチンがスタートすると、モード切換部30は、先ず、ステップS501において、ブレーキセンサ34からの信号に基づき、ブレーキ踏込量が予め設定された第3の閾値としての閾値Pb3よりも大きいか否かを調べる。ここで、図11及び図13(a)に示すように、閾値Pb3は上述した閾値Pb1よりも低い値に設定されている。
そして、モード切換部30は、ブレーキセンサ34からの信号に基づき、ブレーキ踏込量が閾値Pb3よりも大きいと判定した場合にはステップS502に進み、ブレーキ踏込量が閾値Pb3以下であると判定した場合にはステップS503に進む。
ステップS501からステップS502に進むと、モード切換部30は、ブレーキ踏込量が閾値Pb3よりも大きいと判定してからの経過時間をカウントするカウンタTb3を更新した後、ステップS504に進む。
一方、ステップS501からステップS503に進むと、モード切換部30は、カウンタTb3を「0」にリセットした後、ステップS504に進む。
ステップS502、或いは、ステップS503からステップS504に進むと、モード切換部30は、カウンタTb3の値が予め設定された閾値Tb3th以上であるか否かを調べる。ここで、第2の運転支援モードでは、ドライバは、基本的には、ブレーキペダルから足を離している。従って、第2の運転支援モードでは、ドライバが足を動かした際などに誤ってブレーキペダルに接触し、この接触をドライバの意識的なブレーキ操作として誤判定する可能性がある。その一方で、このような誤操作によるブレーキペダルの踏込は、通常、ドライバが意識的に行うブレーキペダルの踏込に比べて操作時間が極めて短い。そこで、これらブレーキペダルに対する誤操作と意識的な操作とを切り分けるべく、閾値Tb3thは、実験やシミュレーション等に基づいて設定されている。
そして、モード切換部30は、カウンタTb3の値が閾値Tb3th以上である場合にはステップS505に進み、カウンタTb3の値が閾値Tb3th未満である場合にはステップS506に進む。
ステップS504からステップS505に進むと、モード切換部30は、ドライバによるブレーキ踏込時の操作速度が予め設定された速度閾値としての閾値Pbvよりも大きいか否かを調べる。
ここで、第2の運転支援モードでは、基本的には、先行車や障害物との接触等を回避するためのブレーキ制御が走行_ECU22において自動で行われるが、このブレーキ制御がドライバのフィーリングとマッチしない場合、ドライバによる追加的なブレーキ踏込操作が行われることが想定される。この場合のブレーキ踏込操作は、踏込量自体はさほど大きくないが、比較的速い操作速度で踏込操作が行われる。そこで、ドライバによるブレーキ踏込時の操作速度が閾値Pbvよりも大きい場合、モード切換部30は、ドライバによる意識的なブレーキ操作であると判定し、ステップS512に進む。
一方、ドライバによるブレーキ踏込時の操作速度が閾値Pbv以下である場合、モード切換部30はステップS506に進む。
ステップS504、或いは、ステップS505からステップS506に進むと、モード切換部30は、操舵トルクセンサ33からの信号に基づき、操舵トルクが予め設定された第3の閾値としての閾値Ps3よりも大きいか否かを調べる。ここで、図12及び図14(a)に示すように、閾値Ps3は、上述した閾値Ps1よりも低い値に設定されている。
そして、モード切換部30は、操舵トルクセンサ33からの信号に基づき、操舵トルクが閾値Ps3よりも大きいと判断した場合にはステップS507に進み、操舵トルクが閾値Ps3以下であると判定した場合にはステップS508に進む。
ステップS506からステップS507に進むと、モード切換部30は、操舵トルクが閾値Ps3よりも大きいと判定してからの経過時間をカウントするカウンタTs3を更新した後、ステップS509に進む。
一方、ステップS507からステップS508に進むと、モード切換部30は、カウンタTs3を「0」にリセットした後、ステップS509に進む。
ステップS507、或いは、ステップS508からステップS509に進むと、モード切換部30は、カウンタTs3の値が予め設定された閾値Ts3th以上であるか否かを調べる。ここで、第2の運転支援モードでは、ドライバは、基本的には、ステアリングから手を離している。従って、第2の運転支援モードでは、ドライバが手を動かした際などに誤ってステアリングに接触し、この接触をドライバの意識的なステアリング操作として誤判定する可能性がある。その一方で、このようなステアリングに対する誤操作は、通常、ドライバが意識的に行うステアリング操作に比べて操作時間が極めて短い。そこで、これらステアリングに対する誤操作と意識的な操舵とを切り分けるべく、閾値Ts3thは、実験やシミュレーション等に基づいて設定されている。
そして、モード切換部30は、カウンタTs3の値が閾値Ts3th以上である場合にはステップS510に進み、カウンタTs3の値が閾値Ts3th未満である場合にはステップS511に進む。
ステップS509からステップS510に進むと、モード切換部30は、ドライバによる操舵時の操作速度が予め設定された速度閾値としての閾値Psvよりも大きいか否かを調べる。
ここで、第2の運転支援モードでは、基本的には、先行車と障害物との接触等を回避するための操舵制御が走行_ECU22において自動で行われるが、この操舵制御がドライバのフィーリングとマッチしない場合、ドライバによる追加的な操舵が行われることが想定される。この場合の操舵は、操舵トルクはさほど大きくないが、比較的速い操作速度で操舵が行われる。そこで、ドライバによる操舵時の操作速度が閾値Psvよりも大きい場合、モード切換部30は、ドライバによるオーバーライドを判定し、ステップS512に進む。
一方、ドライバによる操舵時の操作速度が閾値Psv以下の場合、モード切換部30は、ステップS511に進む。
ステップS505、或いは、ステップS510からステップS512に進むと、モード切換部30は、第2の運転支援モードから手動運転モードへの遷移条件が成立したと判定した後、サブルーチンを抜ける。
一方、ステップS509、或いは、ステップS510からステップS511に進むと、モード切換部30は、第2の運転支援モードから手動運転モードへの遷移条件が成立していないと判定した後、サブルーチンを抜ける。
図4に示すメインルーチンにおいて、ステップS114からステップS115に進むと、モード切換部30は、上述の遷移条件判定における遷移条件の成否を調べる。
そして、手動運転モードへの遷移条件が成立している場合、モード切換部30は、ステップS119に進み、運転モードを第2の運転支援モードから手動運転モードに遷移させた後、ルーチンを抜ける。
一方、ステップS115において、手動運転モードへの遷移条件が成立していない場合には、モード切換部30は、ステップS116に進み、第2の運転支援モードから第1の運転支援モードへの遷移条件が成立しているか否かの判定を行う。
この判定は、例えば、図9に示す遷移条件判定サブルーチンのフローチャートに従って実行されるもので、サブルーチンがスタートすると、モード切換部30は、先ず、ステップS601において、ブレーキ踏込量が予め設定された第2の閾値としての閾値Pb2よりも大きいか否かを調べる。ここで、図11及び図13(a)に示すように、閾値Pb2は、上述した閾値Pb1よりも低い値であって、且つ、閾値Pb3よりも高い値に設定されている。
そして、モード切換部30は、ブレーキセンサ34からの信号に基づき、ブレーキ踏込量が閾値Pb2よりも大きいと判定した場合にはステップS602に進み、ブレーキ踏込量が閾値Pb2以下であると判定した場合にはステップS603に進む。
ステップS601からステップS602に進むと、モード切換部30は、ブレーキ踏込量が閾値Pb2よりも大きいと判定してからの経過時間をカウントするカウンタTb2を更新した後、ステップS604に進む。
一方、ステップS601からステップS603に進むと、モード切換部30は、カウンタTb2を「0」にリセットした後、ステップS604に進む。
ステップS602、或いは、ステップS603からステップS604に進むと、モード切換部30は、カウンタTb2の値が予め設定された閾値Tb2th以上であるか否かを調べる。ここで、閾値Tb2thは、上述した閾値Tb3thと同様の理由により、実験やシミュレーション等に基づいて設定されるものであり、例えば、閾値Tb2thは閾値Tb3thと同じ値に設定されている。
そして、モード切換部30は、カウンタTb2の値が閾値Tb2th以上である場合にはステップS610に進み、カウンタTb2の値が閾値Tb2th未満である場合にはステップS605に進む。
ステップS604からステップS605に進むと、モード切換部30は、操舵トルクセンサ33からの信号に基づき、操舵トルクが予め設定された第2の閾値としての閾値Ps2よりも大きいか否かを調べる。ここで、図12及び図14(a)に示すように、閾値Ps2は、上述した閾値Ps1よりも低い値であって、且つ、閾値Ps3よりも高い値に設定されている。
そして、モード切換部30は、操舵トルクセンサ33からの信号に基づき、操舵トルクが閾値Ps2よりも大きいと判定した場合にはステップS606に進み、操舵トルクが閾値Ps2以下であると判定した場合にはステップS607に進む。
ステップS605からステップS606に進むと、モード切換部30は、操舵トルクが閾値Ps2よりも大きいと判定してからの経過時間をカウントするカウンタTs2を更新した後、ステップS608に進む。
一方、ステップS605からステップS607に進むと、モード切換部30は、カウンタTs2を「0」にリセットした後、ステップS608に進む。
ステップS606、或いは、ステップS607からステップS608に進むと、モード切換部30は、カウンタTs2の値が予め設定された閾値Ts2th以上であるか否かを調べる。ここで、閾値Ts2thは、上述した閾値Ts3thと同様の理由により、実験やシミュレーション等に基づいて設定されるものであり、例えば、閾値Ts2thは閾値Ts3thと同じ値に設定されている。
そして、モード切換部30は、カウンタTs2の値が閾値Ts2th以上である場合にはステップS610に進み、カウンタTs2の値が閾値Ts2th未満である場合にはステップS609に進む。
ステップS608からステップS609に進むと、モード切換部30は、第2の運転支援モードから第1の運転支援モードへの遷移条件が成立していないと判定した後、サブルーチンを抜ける。
一方、ステップS604、或いは、ステップS608からステップS610に進むと、モード切換部30は、第2の運転支援モードから第1の運転支援モードへの遷移条件が成立していると判定した後、サブルーチンを抜ける。
図4に示すメインルーチンにおいて、ステップS116からステップS117に進むと、モード切換部30は、上述の遷移判定における遷移条件の成否を調べる。
そして、第1の運転支援モードへの遷移条件が成立している場合、モード切換部30は、ステップS118に進み、運転モードを第2の運転支援モードから第1の運転支援モードに遷移させた後、ルーチンを抜ける。
一方、ステップS117において、第1の運転支援モードへの遷移条件が成立していない場合、モード切換部30は、そのままルーチンを抜ける。
以上の処理により、例えば、図10に示すように、走行_ECU22における運転モードが、手動運転モード、第1の運転支援モード、或いは、第2の運転支援モードの何れかに適宜切り換えられる。
例えば、図11に示すように、第2の運転支援モードが選択されている場合において、閾値Pbv以下の操作速度にてドライバによるブレーキ踏込操作が行われた場合、運転モードは、ブレーキ踏込量の増加に伴い、第2の運転支援モードから、第1の運転支援モード、手動運転モードへと順次遷移する。
すなわち、運転モードは、ブレーキ踏込量が閾値Pb2よりも大きくなったとき第2の運転支援モードから第1の運転支援モードへと遷移し、さらに、ブレーキ踏込量が閾値Pb1よりも大きくなったとき第1の運転支援モードから手動運転モードへと遷移する。
この場合において、第2の運転支援モードから第1の運転支援モードへの遷移は、誤操作による遷移を防止するため、ブレーキ踏込量が閾値Pb2よりも大きくなってから設定時間(閾値Tb2th)が経過した後に行われ、設定時間内にブレーキ踏込量が再び閾値Pb2以下となった場合には(図11中の一点鎖線参照)行われない。
また、例えば、図12に示すように、第2の運転支援モードが選択されている場合において、閾値Psv以下の操作速度にてドライバによる操舵が行われた場合、運転モードは、操舵トルクの増加に伴い、第2の運転支援モードから、第1の運転支援モード、種痘運転モードへと順次遷移する。
すなわち、運転モードは、操舵トルクが閾値Ps2よりも大きくなったとき第2の運転支援モードから第1の運転支援モードへと遷移し、さらに、操舵トルクが閾値Ps1よりも大きくなったとき第1の運転支援モードから手動運転モードへと遷移する。
この場合において、第2の運転支援モードから第1の運転支援モードへの遷移は、誤操作による遷移を防止するため、操舵トルクが閾値Ps2よりも大きくなってから設定時間(閾値Ts2th)が経過した後に行われ、設定時間内に操舵トルクが再び閾値Ps2以下となった場合には(図12中の一点鎖線参照)行われない。
また、例えば、図13(a)、(b)に示すように、第2の運転支援モードが選択されている場合において、閾値Pbv以上の操作速度にてドライバによるブレーキ踏込操作が行われた場合、運転モードは、ブレーキ踏込量の増加に伴い、第2の運転支援モードから、第1の運転支援モードを経ることなく手動運転モードへと遷移する。
すなわち、運転モードは、ブレーキ踏込量が閾値Pb2よりも小さな値に設定された閾値Pb3よりも大きくなったとき、第2の運転支援モードから手動運転モードへと遷移する。
この場合において、第2の運転支援モードから手動運転モードへの遷移は、誤操作による遷移を防止するため、ブレーキ踏込量が閾値Pb3よりも大きくなってから設定時間(閾値Tb3th)が経過した後に行われ、設定時間内にブレーキ踏込量が再び閾値Pb3以下となった場合には行われない。
また、例えば、図14(a)、(b)に示すように、第2の運転支援モードが選択されている場合において、閾値Psv以上の操作速度にてドライバによる操舵が行われた場合、運転モードは、操舵トルクの増加に伴い、第2の運転支援モードから、第1の運転支援モードを経ることなく手動運転モードへと遷移する。
すなわち、運転モードは、操舵トルクが閾値Ps2よりも小さな値に設定された閾値Ps3よりも大きくなったとき、第2の運転支援モードから手動運転モードへと遷移する。
この場合において、第2の運転支援モードから手動運転モードへの遷移は、誤操作による遷移を防止するため、ブレーキ踏込量が閾値Ps3よりも大きくなってから設定時間(閾値Ts3th)が経過した後に行われ、設定時間内にブレーキ踏込量が再び閾値Ps3以下となった場合には行われない。
このような実施形態によれば、第1の運転支援モードの選択時において予め設定した閾値Pb1以上のブレーキ踏込量を検出したとき手動運転モードに切り換え、第2の運転支援モードの選択時において閾値Pb1よりも小さい値に設定された閾値Pb2以上のブレーキ踏込量を検出したとき第1の運転支援モードに切り換え、第2の運転支援モードの選択時において閾値Pb2以下の値に設定された閾値Pb3以上のブレーキ踏込量を検出し且つブレーキ踏込操作の速度が予め設定した閾値Pbv以上であるとき手動運転モードに切り換えることにより、ドライバの意図を適切に判断して2つの運転支援モードと手動運転モードを切り換えることができる。
すなわち、第2の運転支援モードの選択時において、緊急避難的な運転操作であると想定されうる閾値Pbv以上の操作速度でのブレーキ操作を検出したときは、ブレーキ踏込量が閾値Pb3よりも大きくなったことを条件として手動運転モードへと遷移させることにより、基本的にはドライバによる運転の介入を想定しない第2の運転支援モードから手動運転モードへの切換を速やかに行い、その一方で、第2の運転支援モードの選択時において、閾値Pbv未満の操作速度でのブレーキ操作を検出したときは、ブレーキ踏込量が閾値Pb2よりも大きくなったことを条件として第1の運転支援モードへと遷移させることにより、第2の運転支援モードから手動運転モード或いは第1の運転支援モードへの遷移を適切に切り分けることができる。
また、第1の運転支援モードの選択時において、ブレーキ踏込量に基づいて手動運転モードへの遷移を判定するための閾値Pb1を、閾値Pb2及び閾値Pb3よりも大きい値(最も大きい値)に設定することにより、ドライバによる運転の介入が想定されうる第1の運転支援モードから手動運転モードへの遷移を適切なタイミングで行うことができる。
同様に、第1の運転支援モードの選択時において予め設定した閾値Ps1以上の操舵トルクを検出したとき手動運転モードに切り換え、第2の運転支援モードの選択時において閾値Ps1よりも小さい値に設定された閾値Ps2以上の操舵トルクを検出したとき第1の運転支援モードに切り換え、第2の運転支援モードの選択時において閾値Pb2以下の値に設定された閾値Pb3以上の操舵トルクを検出し且つ操舵の速度が予め設定した閾値Pbv以上であるとき手動運転モードに切り換えることにより、ドライバの意図を適切に判断して2つの運転支援モードと手動運転モードを切り換えることができる。
すなわち、第2の運転支援モードの選択時において、緊急避難的な運転操作であると想定されうる閾値Psv以上の操作速度での操舵を検出したときは、操舵トルクが閾値Ps3よりも大きくなったことを条件として手動運転モードへと遷移させることにより、基本的にはドライバによる運転の介入を想定しない第2の運転支援モードから手動運転モードへの切換を速やかに行い、その一方で、第2の運転支援モードの選択時において、閾値Psv未満の操作速度での操舵を検出したときは、操舵トルクが閾値Ps2よりも大きくなったことを条件として第1の運転支援モードへと遷移させることにより、第2の運転支援モードから手動運転モード或いは第1の運転支援モードへの遷移を適切に切り分けることができる。
また、第1の運転支援モードの選択時において、操舵トルクに基づいて手動運転モードへの遷移を判定するための閾値Ps1を、閾値Ps2及び閾値Ps3よりも大きい値(最も大きい値)に設定することにより、ドライバによる運転の介入が想定されうる第1の運転支援モードから手動運転モードへの遷移を適切なタイミングで行うことができる。
また、第2の運転支援モードの選択時に、他の運転モード(手動運転モード、或いは、第1の運転支援モード)への遷移は、予め設定した閾値(第2の閾値、或いは、第3の閾値)以上の運転操作量を設定時間以上検出したことを条件の一つとして加えることにより、運転操作量の発生がドライバの手や足が意図せず接触したことによるものであるか意識的なお操作によるものであるかを切り分けることができ、ドライバの保舵を必要としない第2の運転支援モードから他の運転支援モードへの意図しない切換を防止することができる。
なお、本発明は、以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲内である。
例えば、上述の実施形態においては、閾値Pb3を閾値Pb2よりも小さい値に設定し、閾値Ps3を閾値Ps2よりも小さい値に設定した一例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、閾値Pb3と閾値Pb2とを同じ値に設定し、閾値Ps3と閾値Ps2とを同じ値に設定することも可能である。
また、上述の実施形態においては、ドライバによる運転操作量として、ブレーキ踏込量及び操舵トルクを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の運転操作量を代替的に或いは追加的に採用することも可能である。例えば、ドライバによるアクセル踏込量を運転操作量として採用することも可能である。
1 … 運転支援装置
10 … 車内通信回線
11 … ロケータユニット
12 … ロケータ演算部
12a 自車位置推定部
12b … 地図情報取得部
13 … 前後加速度センサ
14 … 車輪速センサ
15 … ジャイロセンサ
16 … GNSS受信機
18 … 高精度道路地図データベース
21 … カメラユニット
21a … メインカメラ
21b … サブカメラ
21c … 画像処理ユニット
21d … 走行環境認識部
22 … 走行制御ユニット(走行制御手段)
23 … エンジン制御ユニット
24 … パワーステアリング制御ユニット
25 … ブレーキ制御ユニット
30 … モード切換部(モード切換手段)
31 … 自動運転スイッチ
32 … ハンドルタッチセンサ
33 … 操舵トルクセンサ
34 … ブレーキセンサ
10 … 車内通信回線
11 … ロケータユニット
12 … ロケータ演算部
12a 自車位置推定部
12b … 地図情報取得部
13 … 前後加速度センサ
14 … 車輪速センサ
15 … ジャイロセンサ
16 … GNSS受信機
18 … 高精度道路地図データベース
21 … カメラユニット
21a … メインカメラ
21b … サブカメラ
21c … 画像処理ユニット
21d … 走行環境認識部
22 … 走行制御ユニット(走行制御手段)
23 … エンジン制御ユニット
24 … パワーステアリング制御ユニット
25 … ブレーキ制御ユニット
30 … モード切換部(モード切換手段)
31 … 自動運転スイッチ
32 … ハンドルタッチセンサ
33 … 操舵トルクセンサ
34 … ブレーキセンサ
Claims (5)
- 手動運転モードと、ドライバによるステアリングの保舵を必要とすることなく運転支援制御を行う第2の運転支援モードと、を運転モードとして備え、前記運転モードを選択的に実行して車両の走行制御を行う走行制御手段と、
予め設定したドライバの運転操作量に基づいて前記走行制御手段が実行する前記運転モードを切り換えるモード切換手段と、を備え、
前記モード切換手段は、前記第2の運転支援モードの選択時において、予め設定した閾値以上の前記運転操作量を設定時間以上継続して検出したとき前記第2の運転支援モード以外の前記運転モードに切り換えることを特徴とする車両の運転支援装置。 - 前記走行制御手段は、前記運転モードとして、ドライバによる前記ステアリングの保舵を前提と捨て運転支援制御を行う第1の運転支援モードを有し、
前記モード切換手段は、前記第1の運転支援モードの選択時において、予め設定した第1の閾値以上の前記運転操作量を検出したとき前記手動運転モードに切り換えることを特徴とする請求項1に記載の車両の運転支援装置。 - 前記モード切換手段は、前記第2の運転支援モードの選択時において、予め設定した第2の閾値以上の前記運転操作量を前記設定時間以上継続して検出したとき前記第1の運転支援モードに切り換え、予め設定した第3の閾値以上の前記運転操作量を前記設定時間以上継続して検出し且つ前記運転操作量を発生するための運転操作の速度が予め設定した速度閾値以上であるとき前記手動運転モードに切り換えることを特徴とする請求項2に記載の車両の運転支援装置。
- 前記運転操作量は、ドライバによるブレーキ踏込量であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の車両の運転支援装置。
- 前記運転操作量は、ドライバによる操舵トルクであることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の車両の運転支援装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018013708A JP2019130989A (ja) | 2018-01-30 | 2018-01-30 | 車両の運転支援装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018013708A JP2019130989A (ja) | 2018-01-30 | 2018-01-30 | 車両の運転支援装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019130989A true JP2019130989A (ja) | 2019-08-08 |
Family
ID=67545484
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018013708A Pending JP2019130989A (ja) | 2018-01-30 | 2018-01-30 | 車両の運転支援装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019130989A (ja) |
-
2018
- 2018-01-30 JP JP2018013708A patent/JP2019130989A/ja active Pending
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