JP2019130858A - 射出装置の不活性ガス注入装置 - Google Patents

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【課題】注入部を取り外すこと無く色替えや材料替えを実施することができる射出装置の不活性ガス注入装置を提供する。【解決手段】加熱シリンダ(2)とスクリュ(3)とからなり、加熱シリンダ(2)内に、少なくとも樹脂が溶融される溶融区間(6)と樹脂の圧力が低下する飢餓区間(9)と樹脂が圧縮される圧縮区間(10)とが流れ方向に順次形成されている射出装置(1)において、飢餓区間(9)において不活性ガスを注入する不活性ガス注入装置(12)を対象とする。不活性ガス注入装置(12)は、加熱シリンダ(2)の円筒の肉厚部に埋め込まれている注入部(14)を備え、注入部(14)には不活性ガスを加熱シリンダ(2)内に供給する流路である注入部内流路(32)が形成されている。この注入部内流路(32)に逆止弁(32a、34)を設ける。【選択図】 図2

Description

本発明は、溶融樹脂に不活性ガスを注入し、これを射出して発泡成形品を成形するようになっている射出装置に不活性ガスを注入する不活性ガス注入装置に関するものである。
内部に微細な気泡が多数形成されている成形品すなわち発泡成形品は、軽量であるだけでなく強度にも優れている。またヒケ、ソリ等の成形不良も防止することができ、寸法精度の高い成形品を得ることができる。従って発泡成形品の応用分野は広い。いわゆる物理発泡剤として、窒素、二酸化炭素等の不活性ガスが利用されており、加熱シリンダ内で溶融した樹脂に、所定の圧力で不活性ガスを注入し、樹脂中に不活性ガスを分散させる。これを金型に射出すると、樹脂中で圧力が解放されて不活性ガスが気泡化する。樹脂が冷却固化すると発泡成形品が得られる。不活性ガスからなる物理発泡剤は浸透力が強く、樹脂中に均一に分散し易い。従って得られる発泡成形品において発泡ムラが発生しにくく微細な気泡が得られるという優れた特徴がある。ところで、不活性ガスを樹脂に注入するとき、高圧高温の超臨界状態にして注入する方法が周知である。超臨界状態の不活性ガスは樹脂中への浸透力が強く、成形される発泡成形品には非常に微細な気泡が形成されるので、優れた方法であると言える。しかしながら不活性ガスを超臨界状態にするために所定の装置が必要となり、コストが大きい。これに対して、加熱シリンダ内の所定の区間で樹脂を比較的低圧にし、この区間において不活性ガスを注入し、その後加熱シリンダ内の下流の区間において樹脂と不活性ガスとを圧縮・混練して不活性ガスを樹脂中に浸透させる方法もある。この方法はいわゆる低圧発泡成形と呼ばれており、使用する不活性ガス注入装置は比較的シンプルな構造から構成することができ、そして超臨界状態にする装置も不要なので小コストで実施できる。
特開2002−79545号公報
低圧発泡成形を実施する射出装置は、色々提案されている。例えば特許文献1にも、比較的構造がシンプルな射出装置が記載されている。この射出装置は加熱シリンダと、この加熱シリンダ内で回転方向と軸方向とに駆動可能に設けられているスクリュとからなる。この射出装置のスクリュはフライトの溝の深さが軸方向で変化しており、加熱シリンダ内が軸方向に区分されている。すなわち上流側寄りに第1の圧縮部が形成され樹脂が圧縮されるようになっており、この第1の圧縮部の下流側に飢餓部が形成され樹脂の圧力が低圧にされ実質的に大気圧になる。この飢餓部の下流に第2の圧縮部が形成され、再び樹脂が圧縮されるようになっている。この射出装置は、このような飢餓部に対応するように、不活性ガス注入装置が設けられ不活性ガスが注入されるようになっている。この射出装置においてホッパから樹脂ペレットを投入しスクリュを回転する。そうすると樹脂ペレットは溶融してスクリュの前方に送られる。溶融樹脂が前方に送られるとき、第1の圧縮部で圧縮され、飢餓部で低圧にされる。この飢餓部で不活性ガスを注入する。第2の圧縮部で圧縮されると、溶融樹脂中に不活性ガスが混入・混練されて浸透し、実質的に飽和状態になる。このような樹脂がスクリュの先端に計量される。スクリュを軸方向に駆動して樹脂を金型に射出する。樹脂中で不活性ガスが気化して発泡成形品が得られる。
特許文献1に記載の射出装置は、飢餓部に不活性ガス注入装置が設けられているので、比較的低圧の不活性ガスでも注入することができ、不活性ガス注入装置は、高圧ガスを対象とする高圧ガス保安法の対象機器にする必要がない。従って、低コストで提供することができ優れている。しかしながら解決すべき問題もある。これを説明する。低圧発泡成形に使用される不活性ガス注入装置は、不活性ガスを所定圧力で供給する供給部と、加熱シリンダ内に注入する注入部とからなる。供給部は不活性ガスを供給するガスボンベ、不活性ガスを所定圧力に調整する減圧弁等の圧力調整装置から構成され、射出装置から離間した位置に設けられている。これに対して注入部は加熱シリンダの肉厚部に埋め込まれており、供給部からの不活性ガスが所定の管路を介して供給されるようになっている。注入部は飢餓部に設けられていて、成形サイクルを実施しているときには樹脂が注入部に侵入する心配はないので、一般的に注入部には弁構造は設けられていない。つまり、注入口が加熱シリンダのボアに開口しているだけのシンプルな構造になっている。弁構造が無いので、樹脂に供給される不活性ガスの量には若干のバラツキが生じるが、仮に不活性ガスが過剰に供給されても射出ノズル等から適宜抜けるので結果的に樹脂中に浸透する不活性ガスは一定になり問題はない。つまりシンプルな構造で小コストであるにも拘わらず、一定の品質の発泡成形品を得ることができ、優れている。ところが、このような注入部が設けられている射出装置において、いわゆる色替えや材料替えを実施する場合には、注入部を一時的に取り外して、所定のプラグを取付けて加熱シリンダの開口部を塞ぐ必要がある。色替えや材料替えをする場合にはパージ用樹脂を使用してスクリュに所定の背圧を印加しながらスクリュを回転して加熱シリンダ内に残っている樹脂をパージする必要があるからである。もし加熱シリンダに注入部が取付けられていると、パージ用樹脂が注入部から逆流して管路に入り込んでしまうし、不活性ガス注入装置を破損してしまう虞もある。そしてパージが完了したら所定のプラグを取り外し、不活性ガス供給装置の注入部を再び加熱シリンダに取付ける必要もある。注入部とプラグの交換は煩雑であるし、高熱の加熱シリンダにおいて交換作業を行うのは危険でもある。
そこで本発明は、注入部を取り外すこと無く色替えや材料替えを実施することができる射出装置の不活性ガス注入装置を提供することを目的としている。
本発明は上記目的を達成するために、加熱シリンダとスクリュとからなり、加熱シリンダ内に、少なくとも樹脂が溶融される溶融区間と樹脂の圧力が低下する飢餓区間と樹脂が圧縮される圧縮区間とが流れ方向に順次形成されている射出装置において、飢餓区間において不活性ガスを注入する不活性ガス注入装置を対象とする。不活性ガス注入装置は、加熱シリンダの円筒の肉厚部に埋め込まれている注入部を備え、注入部には不活性ガスを加熱シリンダ内に供給する流路である注入部内流路が形成されている。注入部において、この注入部内流路に逆止弁を設ける。
かくして、請求項1記載の発明は、上記目的を達成するために、加熱シリンダと、該加熱シリンダ内で回転方向と軸方向とに駆動可能に設けられているスクリュとからなり、前記加熱シリンダ内には、少なくとも樹脂が溶融される溶融区間と樹脂の圧力が低下する飢餓区間と樹脂が圧縮される圧縮区間とが樹脂の流れ方向に順次形成されている射出装置において、前記飢餓区間において前記加熱シリンダ内に不活性ガスを注入する不活性ガス注入装置であって、不活性ガス注入装置は、前記加熱シリンダの円筒の肉厚部に埋め込まれている注入部を備え、前記注入部には不活性ガスを前記加熱シリンダ内に供給する流路である注入部内流路が形成され、該注入部内流路に逆止弁が設けられていることを特徴とする射出装置の不活性ガス注入装置として構成される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の不活性ガス注入装置において、前記注入部内流路は一部が所定長さで他の部分より拡径した拡径部になっており、前記逆止弁は該拡径部と該拡径部に入れられている金属球とから構成されており、前記金属球が前記拡径部の端部に着座すると前記注入部内流路が閉鎖され、前記不活性ガス注入装置から供給される不活性ガスの圧力によって前記金属球が前記拡径部の端部から離間すると前記注入部内流路が開くようになっていることを特徴とする射出装置の不活性ガス注入装置として構成される。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の不活性ガス注入装置において、前記注入部は、注入部本体と、該注入部本体に着脱自在に取付けられる注入部カートリッジとから構成され、前記注入部カートリッジ内に前記注入部内流路が形成されていると共に前記逆止弁が設けられていることを特徴とする射出装置の不活性ガス注入装置として構成される。
以上によると本発明は、加熱シリンダと、該加熱シリンダ内で回転方向と軸方向とに駆動可能に設けられているスクリュとからなり、加熱シリンダ内には、少なくとも樹脂が溶融する溶融区間と樹脂の圧力が低下する飢餓区間と樹脂が圧縮される圧縮区間とが樹脂の流れ方向に順次形成されている射出装置において、飢餓区間において加熱シリンダ内に不活性ガスを注入する不活性ガス注入装置として構成される。つまり、発泡樹脂を扱う射出装置に設けられている不活性ガス注入装置であって、比較的樹脂圧力が低圧になる飢餓区間において不活性ガスを注入すれば済む装置を対象としている。そして本発明によると不活性ガス注入装置は、加熱シリンダの円筒の肉厚部に埋め込まれている注入部を備え、注入部には不活性ガスを加熱シリンダ内に供給する流路である注入部内流路が形成され、該注入部内流路に逆止弁が設けられている。比較的樹脂圧力が低い飢餓区間において不活性ガスを注入する不活性ガス注入装置においては、色替えや材料替えのときに不活性ガス注入装置にパージ用樹脂が逆流する虞があるが、本発明においては逆止弁が設けられているので、その問題はない。つまり、仮にパージ用樹脂が逆流しても、逆流は逆止弁が設けられている供給部にとどまるだけで済む。これによって実質的に逆流を心配する必要がなく、色替えや材料替えを実施するときに加熱シリンダから供給部を取り外して所定のプラグを取付ける必要がない。他の発明によると、注入部内流路は一部が所定長さで他の部分より拡径した拡径部になっており、逆止弁は該拡径部と該拡径部に入れられている金属球とから構成されており、金属球が拡径部の端部に着座すると注入部内流路が閉鎖され、不活性ガス注入装置から供給される不活性ガスの圧力によって金属球が拡径部の端部から離間すると注入部内流路が開くようになっている。逆止弁はシンプルな構造からなるので、色替え等においてパージ樹脂が逆止弁近傍まで上がってきても、換言するとパージ樹脂が注入部内流路の一部に上がってきても、逆止弁が故障することはない。色替えの完了後に不活性ガスを注入すると、逆止弁近傍に上がってきた樹脂は不活性ガスの圧力によって再び加熱シリンダ内に戻されることになる。さらに他の発明によると、注入部は、注入部本体と、該注入部本体に着脱自在に取付けられる注入部カートリッジとから構成され、注入部カートリッジ内に注入部内流路が形成されていると共に逆止弁が設けられている。従って、色替え等において逆流して逆止弁内に入ったパージ用樹脂が、冷却して固化してしまっても、換言すると逆止弁が動作しなくなっても、注入部カートリッジを取り替えるだけで注入部の機能を回復させることが可能になる。注入部全体を交換する必要がなく作業効率が高い。
本発明の実施の形態に係る不活性ガス注入装置が取付けられている本実施の形態に係る射出装置の正面断面図である。 本発明の実施の形態に係る不活性ガス注入装置の注入部を拡大して示す図で、その(ア)は逆止弁が閉鎖された状態の、その(イ)は逆止弁が開いた状態の、注入部の正面断面図である。 本発明の他の実施の形態を示す図で、その(ア)は第2の実施の形態に係る注入部を、その(イ)は第3の実施の形態に係る注入部を示す正面断面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。本発明の実施の形態に係る不活性ガス注入装置12は、本実施の形態に係る射出装置1に設けられている。射出装置1は型締装置等の他の装置と共に射出成形機の一部を構成しており、従来の射出装置と同様に構成されている。すなわち射出装置1は、図1に簡略的に示されているように、加熱シリンダ2と、この加熱シリンダ2内で回転方向と軸方向とに駆動可能に設けられているスクリュ3とから概略構成されている。加熱シリンダ2の外周面には、複数個のバンドヒータが設けられているが、これらは図に示されていない。
射出装置1に設けられているスクリュ3は、そのフライトの形状に限定はないが、本実施の形態においては一般的なピッチとリードのシングルフライトが形成されている。しかしながらフライト間の溝、つまりスクリュ溝は、スクリュ3の軸方向に渡って変化しており、それによって加熱シリンダ2内に複数の区間が形成されている。具体的には、ホッパ4近傍においてはスクリュ溝が比較的深く、輸送量が大きくなっていて樹脂を前方に送り出すようになっており、下流側に向かってスクリュ溝が浅くなるように形成され、輸送量が徐々に低下するようになっている。この区間6は樹脂が溶融する区間であり溶融区間6と言うことができる。溶融区間6において溶融した樹脂はスクリュ溝が浅くなっている部分で高い樹脂圧力で圧縮・混練されることになる。この溶融区間6の下流にスクリュ溝が深い飢餓区間9が形成されている。飢餓区間9は、スクリュ溝が深く樹脂の輸送量が大きくなっているので、樹脂の圧力が大気圧近傍まで低下することになる。つまり低圧になる。本実施の形態に係る射出装置1は、この飢餓区間9に対応して次に説明する不活性ガス注入装置12が設けられており、不活性ガスからなる物理発泡剤が注入されるようになっている。溶融区間6のスクリュ溝が浅い部分はシール作用も奏しており、不活性ガスの逆流が防止されている。スクリュ3にはこの飢餓区間9の前方つまり下流側に、スクリュ溝が浅く樹脂が圧縮される圧縮区間10が形成されている。この区間10において樹脂と不活性ガスとが圧縮・混練され、不活性ガスが樹脂中に浸透することになる。なお、本実施の形態においてはスクリュの形状のうち、スクリュ溝についてその深さが変化して溶融区間6、飢餓区間9、圧縮区間10が形成されているが、スクリュの形状のうち、例えばフライトのピッチ、フライト幅等の他のフライト形状を変化させても同様の作用を奏する区間6、9、10を形成することができる。
本実施の形態に係る不活性ガス注入装置12は、不活性ガスを供給する供給部13と、供給部13から供給される不活性ガスを加熱シリンダ2内に注入する注入部14とから構成されている。供給部13は加熱シリンダ2から離間して設けられており、注入部14は加熱シリンダ2の肉厚部に埋め込まれている。供給部13は、本実施の形態においては、窒素ガス等の不活性ガスが入れられている不活性ガスボンベ16と、減圧弁17と、開閉弁18とから構成されている。つまり不活性ガスボンベ16に入れられている不活性ガスの圧力が減圧されるようになっている。供給部13から配管によって注入部14に接続され、注入部14において加熱シリンダ2内に比較的低圧の不活性ガスが供給されるようになっている。
注入部14は、本発明において特徴的な部材であり、これを説明する。注入部14は、図2の(ア)に示されているように、加熱シリンダ2に空けられた穴、つまり加熱シリンダ2の外周面2aからボア2bに達する穴に挿入されている。あるいは埋め込まれている。注入部14は、第1の部材20と第2の部材21とから構成されている。第1の部材20は、大径で中空の円筒部23とフランジ部24とからなる。円筒部23は先端においてわずかに縮径し、先端には加熱シリンダ2のボア2bと同じ曲率の端面25が形成され、この端面25がボア2bの一部を構成するようになっている。端面25には、内部に連通する複数個の小径の細孔27、27、…が空けられており、不活性ガスが加熱シリンダ2内に供給される。第2の部材21は小径の円筒部29とフランジ部30とからなる。第2の部材21の円筒部29の外径は第1の部材20の円筒部23の内径と実質的に等しくなっており、この円筒部29が第1の部材20の円筒部23に気密的に嵌合されるようになっている。第2の部材21の円筒部29には不活性ガスを供給する小径の流路、すなわち注入部内流路32が形成されている。この注入部内流路32は、先端の所定長さだけ拡径され拡径部32aになっている。この拡径部32a内に金属球34と、この金属球34を付勢するバネ36とが入れられており、いわゆる逆止弁を構成している。図2の(ア)に示されているように、金属球34が拡径部32aの端部に着座すると注入部内流路32が閉鎖され、加熱シリンダ2からの樹脂の逆流が防止される。拡径部32aは留め具37によって閉鎖され、金属球34、バネ36が飛び出さないようになっている。なお、図には示されていないが、留め具37には不活性ガスを通すための細孔が空けられている。注入部14は、このように構成されている第2の部材21の円筒部29が第1の部材20の円筒部23に挿入され、それぞれのフランジ部24、30同士が密着した状態で組立用ボルト39によって一体的に組立てられている。このような注入部14が加熱シリンダ2に空けられた穴に挿入され固定用ボルト40によって加熱シリンダ2に固定されている。
本実施の形態に係る射出装置1の作用を説明する。不活性ガス注入装置12において、開閉弁18を閉鎖しているとき、注入部14の逆流防止弁は閉鎖している。つまり金属球34は、図2の(ア)に示されているように、バネ36によって付勢されて拡径部32aの端部に着座している。開閉弁18を開く。そうすると不活性ガスボンベ16の不活性ガスは減圧弁17によって減圧されて所定の圧力で注入部14に到達する。注入部内流路32から供給される不活性ガスの圧力によって、図2の(イ)に示されているように、バネ36付勢に抗して金属球34が押下され、不活性ガスが前方に流れ、細孔27、27から加熱シリンダ2内に供給される。一方、ホッパ4から樹脂ペレットを供給し、スクリュ3を回転する。そうすると溶融区間6において樹脂は溶融し、飢餓区間9において樹脂圧力が低下する。この飢餓区間9において注入部14から不活性ガスが供給される。スクリュ3の回転によって溶融した樹脂と不活性ガスが圧縮区間10に送られて圧縮・混練され、樹脂中に不活性ガスが浸透する。このような樹脂が所定量計量されたら、スクリュ3の回転を停止し、スクリュ3を軸方向に駆動して型締めされた金型に樹脂を射出する。金型内で樹脂中の不活性ガスが発泡し、発泡成形品が成形される。射出成形機において、このような成形サイクルを繰り返す。なお開閉弁18は成形サイクルを実施中は開状態に維持する。
色替え、材料替えを実施するとき、本実施の形態に係る不活性ガス注入装置12の注入部14は加熱シリンダ2に取付けた状態で実施できる。まず、パージを実施する。すなわち、樹脂材料に替えてホッパ4からパージ用樹脂を供給し、スクリュ3に所定の背圧を印加してスクリュ3を回転する。そうすると加熱シリンダ2内でパージ用樹脂は溶融して比較的高い圧力で前方に送られ、古い樹脂が排出される。このとき飢餓区間9も高圧になるので、パージ用樹脂の一部は細孔27、27から注入部14に侵入する。侵入したパージ用樹脂の圧力によって金属球34が押し込まれ、拡径部32aの端部に着座する。すなわち逆止弁が閉鎖される。これによってパージ用樹脂は注入部内流路32内に侵入することが防止され、不活性ガス注入装置12の管路や供給部13が保護される。パージが完了したら、スクリュ3の背圧を解除する。そうすると不活性ガスの圧力によって金属球34が押し込まれバネ36が圧縮される。不活性ガスは拡径部32aに入り、注入部14内に侵入したパージ用樹脂を不活性ガスの圧力によって押し出す。そうするとパージ用樹脂は細孔27、27から加熱シリンダ2内に戻される。以後、不活性ガスは注入部14から加熱シリンダ2内に供給される。ホッパ4に新しい樹脂材料を供給し、前記したようにして成形サイクルを実施する。
本実施の形態に係る射出装置1において注入部14は色々な変形が可能である。図3の(ア)には、第2の実施の形態に係る注入部14’が示されており、逆止弁が変形されている。この実施の形態において逆止弁は注入部内流路32の拡張部32aと金属球34とから構成されており、バネは設けられていない。バネが設けられていない分だけ拡張部32aの長さを短くすることができ、逆止弁の位置を加熱シリンダ2のボア2bの近傍まで近づけることができる。このような逆止弁であっても、パージ用樹脂が細孔27、27から侵入してきたら、速やかに逆止弁が閉じられて、それ以上の逆流が防止される。注入部14’に侵入するパージ用樹脂の量は、逆止弁の位置がボア2bの近傍になるので少量で済み、その後、不活性ガスにより加熱シリンダ2内に戻すときに速やかに戻すことができる。
図3の(イ)に示されている第3の実施の形態に係る注入部14’’は、更に保守性を高めた変形例である。この注入部14’’は、加熱シリンダ2の穴に埋め込まれている注入部本体42と、この注入部本体42に挿入されている注入部カートリッジ43とから構成されている。注入部カートリッジ43に注入部内流路32と、拡径部32aと金属球34とバネ36とからなる逆止弁と、が設けられている。この注入部カートリッジ43は注入部本体42に対して着脱自在になっており、逆止弁に入り込んだパージ用樹脂が冷却固化してしまったら注入部カートリッジ43を交換するだけで注入部14’’をメンテナンスすることができる。
本実施の形態に係る射出装置1についても変形が可能である。例えばスクリュ3の形状を変形することができ、溶融区間6と飢餓区間9の間に所定のシール構造を設けるようにしてもよい。シール構造を設けることによって、加熱シリンダ2内における樹脂の逆流を確実に防止できる。また、色替え等の目的で実施するパージ方法についても変形することもできる。本実施の形態においては、パージのときに不活性ガス注入装置12の開閉弁18は開いた状態で実施するように説明したが、開閉弁18を閉じて実施してもよい。
1 射出装置 2 加熱シリンダ
2a 外周面 2b ボア
3 スクリュ 4 ホッパ
6 溶融区間 9 飢餓区間
10 圧縮区間 12 不活性ガス注入装置
13 供給部 14 注入部
16 不活性ガスボンベ 17 減圧弁
18 開閉弁 20 第1の部材
21 第2の部材 23 円筒部
24 フランジ部 25 端面
27 細孔 29 円筒部
30 フランジ部 32 注入部内流路
32a 拡径部 34 金属球
36 バネ 37 留め具
39 組立用ボルト 40 固定用ボルト
42 注入部本体 43 注入部カートリッジ

Claims (3)

  1. 加熱シリンダと、該加熱シリンダ内で回転方向と軸方向とに駆動可能に設けられているスクリュとからなり、前記加熱シリンダ内には、少なくとも樹脂が溶融する溶融区間と樹脂の圧力が低下する飢餓区間と樹脂が圧縮される圧縮区間とが樹脂の流れ方向に順次形成されている射出装置において、前記飢餓区間において前記加熱シリンダ内に不活性ガスを注入する不活性ガス注入装置であって、
    不活性ガス注入装置は、前記加熱シリンダの円筒の肉厚部に埋め込まれている注入部を備え、前記注入部には不活性ガスを前記加熱シリンダ内に供給する流路である注入部内流路が形成され、該注入部内流路に逆止弁が設けられていることを特徴とする射出装置の不活性ガス注入装置。
  2. 請求項1に記載の不活性ガス注入装置において、前記注入部内流路は一部が所定長さで他の部分より拡径した拡径部になっており、前記逆止弁は該拡径部と該拡径部に入れられている金属球とから構成されており、前記金属球が前記拡径部の端部に着座すると前記注入部内流路が閉鎖され、前記不活性ガス注入装置から供給される不活性ガスの圧力によって前記金属球が前記拡径部の端部から離間すると前記注入部内流路が開くようになっていることを特徴とする射出装置の不活性ガス注入装置。
  3. 請求項1または2に記載の不活性ガス注入装置において、前記注入部は、注入部本体と、該注入部本体に着脱自在に取付けられる注入部カートリッジとから構成され、前記注入部カートリッジ内に前記注入部内流路が形成されていると共に前記逆止弁が設けられていることを特徴とする射出装置の不活性ガス注入装置。
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