JP2019128487A - 撮像装置及びハイブリッドファインダ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】OVFでの表示に十分な光量を得ることができると共にEVFによる表示を行う際に撮像素子に入射するゴースト像の影響を軽減することができるハイブリッドファインダを提供する。【解決手段】カメラ本体1は、ピント板8と、ローリングシャッタ型のシャッタ走査を行う撮像素子と、入射光を反射してピント板8へ導くと共に入射光を透過させて撮像素子へ導くハーフミラー5と、ハーフミラー5を透過させてピント板8に像を投影する走査型のMEMS投影ユニット25と、MEMS投影ユニット25によるピント板8に対する像の走査位置に応じて撮像素子に発生するゴーストの位置と撮像素子のシャッタ走査の位置とを異ならせ、且つ、MEMS投影ユニット25による像の走査方向と撮像素子によるシャッタ走査の走査方向とを一致させる制御部50を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、光学ファインダと電子ファインダの機能を併せ持つハイブリッドファインダ装置を備える撮影装置に関する。
デジタル一眼レフカメラ等の撮像装置での撮影範囲を示すファインダには、一般的に、光学ファインダ(OVF)又は電子ファインダ(EVF)が用いられている。OVFは、撮像装置へ入射した被写体光を光学系を通して撮影者に見せるものであり、被写体光を直接観察することができるためにタイムラグがないという利点がある。EVFは、撮像装置に入射した被写体光を撮像素子により画像信号に変換した後、生成された画像信号に基づく映像を表示素子に表示して撮影者に見せるものであり、表示の際に増幅率を上げることで暗い被写体を見やすくすることができるという利点がある。
近年、切り替え操作を行うことなく、OVFでの光学像とEVFでの画像を重ね合わせて表示することが可能なハイブリッドファインダ装置が提案されている。例えば、特許文献1には、デジタル一眼レフカメラにおいて、ファインダ内のハーフミラーによりOVFとEVFの光路合成を行うハイブリッドファインダ装置が提案されている。また、特許文献2には、デジタル一眼レフカメラにおいて、微小電気機械システム(MEMS)により光束をコントロールしてピント板上に像を走査する技術が開示されている。
しかしながら、上記特許文献1に記載されている技術では、ファインダ光路内に配置したハーフミラーを用いて光路合成を行っているため、OVFの光量が減少するという問題がある。また、上記特許文献2には、動画撮影中やミラーアップ連写中にMEMS走査によるファインダ表示を行ったときの動作や、MEMS走査に伴って撮像素子に入射する光がゴースト像となってしまうことに対する対策について開示されていない。
本発明は、OVFでの表示に十分な光量を得ることができると共にEVFによる表示では像の投影に伴って撮像素子に入射するゴースト像の影響を軽減することができる撮像装置を提供することを目的とする。
本発明に係る撮像装置は、ピント板と、ローリングシャッタ型のシャッタ走査を行う撮像素子と、入射光を反射して前記ピント板へ導くと共に前記入射光を透過させて前記撮像素子へ導くハーフミラーと、前記ハーフミラーを透過させて前記ピント板に像を投影する走査型の投影手段と、前記投影手段による前記ピント板に対する像の走査位置に応じて前記撮像素子に発生するゴーストの位置と前記撮像素子のシャッタ走査の位置とを異ならせ、且つ、前記投影手段による像の走査方向と前記撮像素子によるシャッタ走査の走査方向とを一致させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、OVFでの表示では十分な光量が得られ、EVFによる表示では像の投影に伴って撮像素子に入射するゴースト像の影響を軽減することが可能な撮像装置を実現することができる。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、撮像装置本体1(以下「カメラ本体1」と記す)の断面図であり、ファインダ観察時の状態を説明する図である。図2は、カメラ本体1の断面図であり、撮影時の状態を説明する図である。以下、図1及び図2に示すカメラ本体1の姿勢を基準として、適宜、図1及び図2での左右上下の各方向を用いて、カメラ本体1の構成について説明する。
カメラ本体1は、マウント2、ミラーボックス3、撮像素子ユニット4、ハーフミラー5、ミラーホルダ6、ペンタホルダ7、ピント板8、ペンタプリズム9、ファインダレンズ10,11,12,13、MEMS投影ユニット25及び制御部50を備える。
制御部50は、CPU、ROM、RAM等を有しており、ROMに格納されたプログラムをRAMに展開してカメラ本体1を構成する各部の動作を制御することにより、カメラ本体1の全体的な動作を制御する。後述する撮像素子ユニット4によるシャッタ制御やMEMS投影ユニット25による像の投影制御は、制御部50によって行われる。
不図示のレンズ鏡筒(交換レンズ)は、カメラ本体1の左端に配置されたマウント2に対して着脱可能である。レンズ鏡筒を通過した入射光は、ミラーボックス3へ入射する。ミラーボックス3は、中空状の形状を有し、不図示のビスによりマウント2の右側に固定されている。撮像素子ユニット4は、撮像素子を有し、ミラーボックス3を挟んでマウント2の光軸方向反対側(ミラーボックス3の右側)において、撮像素子の撮像面(結像面)が撮影レンズ光軸29と直交するように配置されている。
ハーフミラー5は、ミラーホルダ6に固定されている。ミラーホルダ6は、ミラーボックス3に対してミラーホルダ軸6aを回転中心として保持されている。ミラーホルダ6は、一般的な一眼レフカメラと同様に、ファインダ観察時(図1)には撮影レンズ光軸29に対して45°の角度でミラーボックス3の内部に保持され、撮影時(図2)には上方(ピント板8側)に退避する。ミラーホルダ6には開口部6bが設けられており、ハーフミラー5を通して光束の出入射が可能となっている。
ペンタホルダ7は、中空状の形状を有し、不図示のビスでミラーボックス3の上側に固定されている。ピント板8は、ペンタホルダ7の下部に固定されている。ピント板8は、下面側にフレネルレンズ8aを備え、上面側に拡散マット8bを備えており、これらは一体的に構成されている。拡散マット8bは、マウント2から拡散マット8bまでの光路長がマウント2から撮像素子ユニット4(撮像素子)の撮像面までの光路長と等価となる位置に配置されている。ファインダ観察状態では、交換レンズ(不図示の)からの光束は、ハーフミラー5によって分割され、撮像素子ユニット4とピント板8に同時に結像する。ペンタプリズム9は、ペンタホルダ7の上部に固定されている。ピント板8の拡散マット8bに結像した像は、ペンタプリズム9、ファインダレンズ10〜13を通して、ファインダ像として観察される。なお、不図示であるが、カメラ本体1にはファインダレンズ13に対応する位置にファインダ窓が形成されており、撮影者はファインダ窓を通して外部からピント板8に結像している像を観察することができる。
MEMS投影ユニット25は、MEMSミラーユニット20、青色レーザ21、緑色レーザ22、赤色レーザ23及び合成プリズム24を有する。MEMSミラーユニット20は、半導体上に2次元走査可能な鏡が形成された構造を有する。青色レーザ21、緑色レーザ22及び赤色レーザ23のそれぞれから出力されたレーザ光は合成プリズム24で合成され、RGBレーザ光としてMEMSミラーユニット20に照射され、MEMSミラーユニットの2次元走査により光路がコントロールされる。このように、MEMS投影ユニット25では、青色レーザ21、緑色レーザ22、赤色レーザ23及び合成プリズム24により、レーザ光走査系(走査型投影手段)が構成されている。RGBレーザを走査してピント板8に像を描画することが可能な領域(MEMS投影ユニット25による像の投影可能領域)は、走査中心軸28を中心とした走査端26,27の間の領域となる。
MEMS投影ユニット25を構成する各種の部品は、走査中心軸28が撮影レンズ光軸29をハーフミラー5で反射させたファインダ光軸30から前側(マウント2側)にオフセットした位置に来るように、ミラーボックス3の底面部に収納されている。このようなレイアウトを取ると、ファインダ光軸30と走査中心軸28とは角度を持つ(所定の角度で交差する)ため、走査中心軸28とピント板8での結像面とが直交しない。しかし、本実施形態では、RGBレーザ光を走査することによりEVF像を形成しているため、走査中心軸28がファインダ光軸30に対して傾いていたとしても、EVF像に、所謂、ピンボケ現象は起こらない。
図1において走査中心軸28aを中心として走査端26a,27aで示される範囲は、MEMS投影ユニット25からの投影光がハーフミラー5で反射した範囲を示している。一方、本実施形態では、ハーフミラー5がファインダ観察状態にある場合でも、ハーフミラー5を透過した光束が撮像素子ユニット4に結像しているので、常時、撮像素子ユニット4から被写体像を取り出すことが可能となっている。よって、撮像素子ユニット4から被写体像を取り出す処理と、MEMS投影ユニット25によるピント板8への像の投影処理とを同時に行うと、MEMS投影ユニット25からの投影像が被写体像と重なって撮像素子ユニット4に結像する。この状態で撮像素子ユニット4において電荷を蓄積して読み出すと、MEMS投影ユニット25から投影されてハーフミラー5で反射した像が被写体像と重なって読み出されることにより、正しい(明瞭な)被写体像が得られない。
そこで、次に、撮像素子ユニット4から正確な被写体像を取得する方法について説明する。図3(a)は、不図示のレンズ鏡筒を通して光学的に取得される被写体像31を示している。図3(b)は、MEMS投影ユニット25から投影される投影像33を示している。図3(c)は、ファインダ像として観察される像を示しており、ファインダ像は被写体像31に投影像33が重畳された像となる。
図4は、撮像素子ユニット4に結像する像を示しており、投影像33がハーフミラー5で反射した像がゴースト像32となって、被写体像31とゴースト像32が重畳した状態で結像している。図1に示すファインダ観察状態で撮像素子ユニット4から出力された被写体像に基づいて測光や測距を行った場合に、図4のように投影像33がハーフミラー5で反射した像がゴースト像32として被写体像に含まれていると、測光や測距の精度が低下してしまう。
<第1実施形態>
図5は、MEMS投影ユニット25による像の投影制御と撮像素子ユニット4によるシャッタ制御の第1実施形態に係る方法を模式的に説明する図である。実線の四角枠で示す撮像範囲40は、撮像素子ユニット4による実際の撮像範囲(撮像素子において電荷の蓄積と読み出しが可能な領域)を示している。図5に示す被写体像31とゴースト像32はそれぞれ、図3(a)と図4を参照して説明したものと同じである。撮像範囲40とゴースト像32の発生範囲は重なっている。
図5は、MEMS投影ユニット25による像の投影制御と撮像素子ユニット4によるシャッタ制御の第1実施形態に係る方法を模式的に説明する図である。実線の四角枠で示す撮像範囲40は、撮像素子ユニット4による実際の撮像範囲(撮像素子において電荷の蓄積と読み出しが可能な領域)を示している。図5に示す被写体像31とゴースト像32はそれぞれ、図3(a)と図4を参照して説明したものと同じである。撮像範囲40とゴースト像32の発生範囲は重なっている。
撮像素子ユニット4では、画面の下部から、順次、電荷の蓄積と読み出しを行うローリング型のシャッタ走査(以下、単に「シャッタ走査」と記す)が行われ、図5では、シャッタ走査を実線の矢印42で模式的に示している。また、MEMS投影ユニット25による像の投影走査(RGBレーザの走査)を破線の矢印45で模式的に示している。本実施形態では、撮像素子ユニット4によるシャッタ走査とMEMS投影ユニット25による像の投影走査は、同期して実行される。シャッタ制御は、図5に示されているように、画面の右下端から開始され、1ライン毎に上に移り、最上ラインまで到達した時点で1画面の画面取り込み動作が終了する。一方、MEMS投影ユニット25による像の投影走査は画面の上下方向の略中間地点の右端から開始され、1ライン毎に上に移り、最上ラインに到達した後に画面の再下端から再開される。その際、MEMS投影ユニット25による像の投影像33の走査方向と撮像素子ユニット4によるシャッタ走査の走査方向とを一致させる。このような制御により、ゴースト像32が発生している領域で電荷蓄積が行われるタイミングでは、ゴースト像32の発生源である投影走査は別の位置に移動しているため、ゴースト像32は撮像素子での電荷蓄積に影響しない。例えば、撮像素子ユニット4での1画面分のシャッタ走査を1/60秒で行う場合、これに同期してMEMS投影ユニット25による1画面分の投影走査も1/60秒で行われる。
図5には、電荷リセットタイミング46が丸印で、電荷読み出しタイミング47が星印で、投影表示位置48が三角印でそれぞれ示されている。画素毎の電荷リセットタイミング46から電荷読み出しタイミング47までの時間(つまり、丸印と星印の間隔)が撮像素子ユニット4によるシャッタ走査のシャッタ速度である。
電荷リセットタイミング46による電荷の蓄積開始から電荷読み出しタイミング47までの露光時間中に、MEMS投影ユニット25による像の投影走査は行われている。電荷の蓄積開始と投影走査が同一位置で行われるタイミングが画面上下方向の半分の投影走査にかかる時間だけずれるように、電荷の蓄積開始と投影走査の時間をずらす走査方式を「先行表示走査」と定義する。また、露光時間の中間位置と投影走査が同一位置で行われるタイミングが画面上下方向の半分の投影走査にかかる時間だけずれるように、露光時間の中間位置と投影走査の時間をずらす走査方式を「先行量可変表示走査」と定義する。先行量可変表示走査では、露光時間により電荷の蓄積開始タイミングと投影走査の間隔が変化する。本実施形態では、電荷リセットタイミング46(丸印)と投影表示位置48(三角印)の間隔を、画面の高さで50%となる位置を初期位置に設定した50%先行表示走査を行っている。
ところで、シャッタ走査での電荷リセット後にMEMS投影ユニット25からの投影光に起因するゴースト光が撮像素子ユニット4に入射すると、その影響により、測距精度や測光精度が低下してしまう。そのため、電荷リセットは、投影表示位置48より後に実行される必要がある。図5に四角印で示されている位置49は、電荷リセットのタイミングが最大先行した位置である。電荷リセットのタイミングの最大先行量ΔTを時間に直すと、1/120秒(1/60秒の1/2)である。よって、シャッタ速度が1/120秒より速ければ(露光時間が1/120秒より短ければ)、ゴースト光の影響を受けずに、被写体像31を取り込むことができる。ゴースト光の影響の受けないシャッタ速度域は電荷リセットのタイミングの最大先行量ΔTが大きくなるにしたがって広くなるため、シャッタ走査に先行する投影走査をシャッタ走査での電荷読み出し直後に設定することが望ましい。
また、ゴーストには、上述したゴースト像32(直接ゴースト)の他に、乱反射ゴーストが存在する。乱反射ゴーストを軽減するためには、シャッタ走査と投影走査の物理的位置をできるだけ離すことが効果的である。よって、本実施形態では、乱反射ゴーストの影響を最小限に抑えるために、シャッタ走査と投影走査を画面の高さで50%離して行っている。これは、シャッタ走査と投影走査を画面の高さで50%より大きく離した場合、投影走査が上端に達した後の下端から行われる際に、投影走査がシャッタ走査に近付いてしまうからである。
この50%という値は、シャッタ速度に応じて変えることが望ましい。シャッタ走査時の電荷蓄積時間が1ラインを超える場合には、上述した先行量可変表示走査を行うことにより、乱反射ゴーストとのバランスを取ることができる。また、先行量可変表示走査では、投影走査が行われたラインについては投影走査直後のタイミングで電荷の蓄積を開始し、次のフレームでの投影走査が同一ラインに対して行われるまでの間、露光が可能である。よって、1画面分の投影走査時間(例えば、1/60秒)から投影走査ライン分の時間を引いたシャッタ速度までであれば、直接ゴースト(ゴースト像32)は発生しないので、このシャッタ速度より速いシャッタ速度であれば、対応可能である。但し、乱反射ゴーストの影響を回避する観点からは、シャッタ速度はできる限り速くすることが望ましい。
次に、カメラ本体1での撮影時の動作について、図2等を参照して説明する。撮影時には、ハーフミラー5がミラーアップされ、撮影光束は撮像素子ユニット4に、直接、結像する。カメラ本体1がファインダ観察時の状態(図1)となっているときにも、撮像素子ユニット4には撮影光束が結像しているが、ハーフミラー5による光量減少と収差の影響が大きくなるため、撮像はハーフミラー5をミラーアップさせた状態で行われる。
一般的なデジタル一眼レフカメラの場合、ハーフミラー5のミラーアップに伴ってファインダ像は消失する。本実施形態では、ミラーアップにより撮影光束がピント板8に到達しなくなったときに、撮像素子ユニット4から得られる画像信号からEVF像が生成される。EVF像はMEMS投影ユニット25からピント板8に投影され、ファインダレンズ10〜13を通してEVF像として観察可能な構成を取っている。MEMS投影ユニット25は、走査中心軸62を中心とした走査端60,61の間でRGBレーザ光を走査して、ピント板8に像を描画することができる。
ハーフミラー5の角度は、撮影時とファインダ観察時とで異なるため、MEMSミラーユニット20の中心とピント板8を結ぶ光路の方向は、ハーフミラー5の角度差の分だけ変化する。そのため、ハーフミラー5の角度差の分だけ変化する。そこで、撮影時におけるMEMS投影ユニット25によるRGBレーザ光の走査角度範囲は、ハーフミラー5の角度差の分だけ、ファインダ観察時のRGBレーザ光の走査角度範囲とは異なる角度範囲に設定されている。但し、ハーフミラー5の角度による変化は微少であるため、RGBレーザ光の走査角度範囲をファインダ観察時と撮影時とで同じとする構成としてもよい。
ファインダ光軸30に対して走査中心軸62は角度θで交差している。MEMS投影ユニット25からの投影光は、ミラーアップ位置にあるハーフミラー5で反射すると、走査中心軸62aを中心として走査端60a,61a間の範囲に進む。ミラーアップ位置にあるハーフミラー5からの反射光が進む方向は撮像素子ユニット4に影響を及ぼす方向に向いていないため、撮影画像はこの反射光の影響を受けない。しかし、角度θの値によって、ミラーアップ位置にあるハーフミラー5からの反射光が撮像素子ユニット4に入射する構成となる場合がある。この場合には、ファインダ観察時と同様に、ミラーアップ位置にあるハーフミラー5からの反射光に起因するゴースト像の発生位置と電荷蓄積を行う走査位置とをずらすことで、ゴースト像の影響を回避することができる。
以上に説明した構成とすることで、ファインダ観察時と撮影時の両方でゴースト像の影響を受けないハイブリッドファインダ装置を実現することができる。そして、像の投影にRGBレーザ光を用いることで、投影像を明瞭に描画するために十分な光量を確保することができる。また、ハイブリッドファインダ装置を実現するために必要な光路合成手段を、従来のデジタル一眼レフカメラのクリックリターンミラーを使用して実現している。これにより、従来のデジタル一眼レフカメラの構成に新たに光路合成手段を付加するという手法を採る必要がなくなることで、ファインダ観察時の光量減少や装置の大型化を回避することができる。
<第2実施形態>
次に、図1に示したファインダ観察時にのみゴースト像が発生する可能性がある構成であることを前提として、ファインダ観察時におけるシャッタ走査と投影走査の別の実施形態について説明する。なお、カメラ本体1での機械的な構成は、図1及び図2に示した通りである。先に、図5を参照して説明した第1実施形態に係る方法では、1画面のシャッタ走査と投影走査をそれぞれ1/60秒で同期させて行った。これに対して、本実施形態では、1画面の投影走査を全体では1/60秒のままとするが、シャッタ走査と投影走査をそれぞれ、4本に1本ずつ、4回に分けて走査するインタレース走査を行う。なお、インタレース走査を4本に1本ずつ4回とするのは一例であって、別の本数(回数)で分けることも可能である。
次に、図1に示したファインダ観察時にのみゴースト像が発生する可能性がある構成であることを前提として、ファインダ観察時におけるシャッタ走査と投影走査の別の実施形態について説明する。なお、カメラ本体1での機械的な構成は、図1及び図2に示した通りである。先に、図5を参照して説明した第1実施形態に係る方法では、1画面のシャッタ走査と投影走査をそれぞれ1/60秒で同期させて行った。これに対して、本実施形態では、1画面の投影走査を全体では1/60秒のままとするが、シャッタ走査と投影走査をそれぞれ、4本に1本ずつ、4回に分けて走査するインタレース走査を行う。なお、インタレース走査を4本に1本ずつ4回とするのは一例であって、別の本数(回数)で分けることも可能である。
図6は、ゴースト像32を解消させるための、MEMS投影ユニット25による像の投影走査と撮像素子ユニット4によるシャッタ走査の第2実施形態に係る方法を模式的に説明する図である。図6に示す被写体像31、ゴースト像32及び撮像範囲40は、図4又は図5を参照して説明したものと同じである。MEMS投影ユニット25による情報表示のゴースト像32の発生範囲は、図4及び図5と同じで、画面全体となっているものとする。
インタレース走査では、撮像素子ユニット4によるシャッタ走査(ローリングシャッタ型の電荷の蓄積と読み出しの走査)は、第1走査83、第2走査84、第3走査85、第4走査86の順に行われる。また、MEMS投影ユニット25による像の投影走査は、第1投影走査89、第2投影走査90、第3投影走査91、第4投影走査92の順に行われる。この場合、縦方向の時間的な解像度は1/4に低下するが、近接領域の時間的な解像度は向上しており、表示のチラツキを低下させることができるという効果が得られる。
なお、このようなインタレース走査を行う場合に選択可能なシャッタ速度は、第1実施形態でのシャッタ速度の4倍の速度となる。例えば、第1実施形態では1画面のシャッタ速度を60とした。これに対して、本実施形態では、ファインダ観察時において50%先行表示走査を行う場合には1/480秒より速いシャッタ速度(1/480秒よりも短い露光時間)とし、先行量可変表示走査では1/240秒より速いシャッタ速度とする必要がある。
本実施形態によれば、ファインダ観察時と撮影時の両方でゴーストの影響を受けないハイブリッドファインダ装置を実現することができ、ファインダ観察時に表示のチラツキを軽減することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
1 カメラ本体
4 撮像素子ユニット
5 ハーフミラー
8 ピント板
20 ミラーユニット
25 MEMS投影ユニット
28 走査中心軸
30 ファインダ光軸
4 撮像素子ユニット
5 ハーフミラー
8 ピント板
20 ミラーユニット
25 MEMS投影ユニット
28 走査中心軸
30 ファインダ光軸
Claims (7)
- ピント板と、
ローリングシャッタ型のシャッタ走査を行う撮像素子と、
入射光を反射して前記ピント板へ導くと共に前記入射光を透過させて前記撮像素子へ導くハーフミラーと、
前記ハーフミラーを透過させて前記ピント板に像を投影する走査型の投影手段と、
前記投影手段による前記ピント板に対する像の走査位置に応じて前記撮像素子に発生するゴーストの位置と前記撮像素子のシャッタ走査の位置とを異ならせ、且つ、前記投影手段による像の走査方向と前記撮像素子によるシャッタ走査の走査方向とを一致させる制御手段と、を備えることを特徴する撮像装置。 - 前記制御手段は、前記投影手段による投影走査と、前記撮像素子でのシャッタ走査での電荷の蓄積および読み出しとを、同一の走査時間で同期させて行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記制御手段は、前記投影手段による投影走査と、前記撮像素子でのシャッタ走査での電荷の蓄積および読み出しとを、同期したインタレース走査とすることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
- 前記投影手段が前記ピント板へ像を投影する際の走査中心軸は、前記ハーフミラーから前記ピント板へ光学像を結像させるファインダ光軸と所定の角度で交差していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記投影手段は、前記ピント板への像の投影をレーザ光の走査により行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
- ピント板に結像した光学像と前記ピント板に投影された像とをファインダ窓を通して観察可能なハイブリッドファインダ装置であって、
入射光を反射して前記ピント板へ導くと共に前記入射光を透過させて撮像素子へ導くハーフミラーを透過させて前記ピント板に像を投影する走査型の投影手段を備え、
前記投影手段が前記ピント板へ像を投影する際の走査中心軸は、前記ハーフミラーから前記ピント板へ光学像を結像させるファインダ光軸と所定の角度で交差していることを特徴とするハイブリッドファインダ装置。 - 前記投影手段は、前記ピント板への像の投影をレーザ光の走査により行うことを特徴とする請求項6に記載のハイブリッドファインダ装置。
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