JP2019128229A - ライダー装置 - Google Patents
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Abstract
Description
ライダー装置において、水平面に直交する方向における走査(以下、副走査)の分解能を向上させるには、傾斜角度の異なる偏向ミラーの数を増やし、垂直角度を順次変化させながら水平面に沿った方向への走査(以下、主走査)を繰り返す必要がある。ところが、従来技術では、光源が一つであるため、副走査の分解能を向上させるほど、光源の発光回数、ひいては総発光時間が増大し、光源の寿命が短くなる。その結果、長時間駆動が必要な自動車用部品等の用途への適用が制約されてしまう。
投光部は、それぞれが光を出力するように構成された複数の光源(11,12)を有する。なお、ここでいう光源は、レンズやミラー等の光学部材を含んでもよい。受光部は、投光部から出力され、被検物に反射した光を受光する。光源は、予め設定された配列方向に沿って一列に並ぶ複数の発光領域を持つ半導体レーザが用いられる。そして、光源の数をM、発光領域の配列方向の幅をL、発光領域の配置間隔をSとして、各光源において発光領域は、(M−1)×L≧Sを満たすように配置される。また、複数の光源は、着目する一つの光源の複数の発光領域に基づく複数の光ビーム間の隙間が、他の光源の複数の発光領域から出力されるM−1個の光ビームによって覆われるように配置される。
[1.構成]
図1に示すライダー装置1は、車両に搭載して使用され、車両の周囲に存在する様々な物体の検出等に用いられる。ライダーは、LIDARとも表記される。LIDARは、Light Detection and Rangingの略語である。
筐体100は、1面が開口された直方体状に形成された樹脂製の箱体であり、後述する光検出モジュール2が収納される。
スキャン部20は、ミラーモジュール21と、仕切板22と、モータ23とを備える。
ミラーモジュール21は、図5に示すように、一対の偏向ミラー211,212と、ミラーフレーム213とを備える。
投光部10は、図2〜図4に示すように、一対の光源11,12を備える。投光部10は、一対の投光レンズ13,14と、投光折返ミラー15とを備えてもよい。
図2〜図4に戻り、光源11は、反射点からX軸に沿って左側に離れた位置に、発光面を投光偏向部20aに向けた状態で配置される。光源12は、反射点から光源11に至る経路の中心付近の折返点からZ軸に沿って後側に離れた位置に、発光面をZ軸の前側に向けた状態で配置される。但し、一対の光源11,12のY軸方向の位置である縦位置は、光源11は基準面より低い位置に設定され、光源12は基準面より高い位置に配置される。つまり、一対の光源11,12は、縦位置が異なるように配置される。また、光源11,12は、いずれも、発光領域A1,A2の配列方向がY軸方向と一致するように配置される。
受光部30は、受光素子31を備える。受光部30は、受光レンズ32と、受光折返ミラー33とを備えてもよい。
フレーム40は、投光部10、スキャン部20、及び受光部30が有する各部品を1体に組みつけることで、これら部品間の位置関係が確定された状態で、筐体100内に組み付けるための部材である。
フレーム下部41には、その下側から、受光素子31が組み付けられた受光基板51と、スキャン部20が組み付けられたモータ基板52とが取り付けられる。このため、フレーム下部41には、受光折返ミラー33から受光素子31に至る光の経路となる部位、及びスキャン部20のモータ23が配置される部位に、孔が設けられている。
ここでは、ホルダ421,431が、フレーム側面部42及びフレーム背面部43と一体に設けられるが、これらは発光基板53,54と一体に設けられてもよい。
制御部60は、例えば、筐体100に組みつけられる。制御部60は、スキャン部20のミラーモジュール21の回転に同期して、光源11,12の発光タイミングを制御する。具体的には、光源11からの光ビームは偏向ミラー211に入射され、光源12からの光ビームは、偏向ミラー212に入射されるように制御する。
図8に示すように、光源11から出力された光は、投光レンズ13を介して投光偏向部20aの反射点Pに入射される。また、光源12から出力された光は、投光レンズ14を透過後、投光折返ミラー15で進行方向が略90°曲げられて投光偏向部20aの反射点Pに入射される。但し、光源11と光源12とでは、投光偏向部20aの異なる面が使用される。反射点Pに入射された光は、ミラーモジュール21の回転位置に応じた方向に向けて出射される。
図8〜図10に示すように、光源11,12は、投光偏向部20aの反射点Pまでの光路長が等しくなり、且つ、反射点Pにて互いの光軸が交差するように配置される。また、受光素子31は、受光レンズ32の焦点付近に配置される。
以上詳述したライダー装置1によれば、以下の効果を奏する。
(5a)ライダー装置1では、光源11,12として、複数の発光領域A1,A2を有するマルチストライプ半導体レーザが用いられ、二つの光源11,12から出力される2対の光ビームB11,B12及びB21,B22は、副走査方向に隙間なく配列されるように設定されている。このため、ライダー装置1によれば、主走査方向への1回分の走査によって、副走査方向には4画素分の走査が行われる。つまり、少ない発光回数で多くの画素が得られるため、走査の高分解能化と光源11,12の長寿命化とを両立させることができる。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(6b)上記実施形態では、光源11,12として、2つの発光領域を有するマルチストライプ半導体レーザを用いたが、これに限定されるものではない。例えば、図16に示すように、3つの発光領域を有するマルチストライプ半導体レーザを用いてもよい。この場合、上記実施形態と同様に、発光領域幅をL、領域間の隙間をSとしてL≧Sを満たすように設定すればよい。但し、製造誤差による隙間発生を防止するためには、ある程度L−Sの大きさを確保することが望ましい。
(6e)上記実施形態では、スキャン部20は、2つの偏向ミラー211,212を有するが、3つ以上の偏向ミラーを有してもよい。また、上記実施形態では、同一の偏向ミラー上に、投光偏向部20aと受光偏向部20bとが設けられているが、投光偏向部20aと受光偏向部20bとで、異なる偏向ミラーが用いられていてもよい。
Claims (9)
- それぞれが光を出力するように構成された複数の光源(11,12)を有する投光部(10)と、
前記投光部から出力され、被検物に反射した光を受光するように構成された受光部(30)と、
を備え、
前記光源は、予め設定された配列方向に沿って一列に並ぶ複数の発光領域を持つ半導体レーザが用いられ、前記光源の数をM、前記発光領域の前記配列方向の幅をL、前記発光領域の配置間隔をSとして、前記発光領域は、(M−1)×L≧Sを満たすように配置され、
前記複数の光源は、着目する一つの光源の複数の発光領域に基づく複数の光ビーム間の隙間が、他の光源の複数の発光領域から出力されるM−1個の光ビームによって覆われるように配置された、
ライダー装置。 - 請求項1に記載のライダー装置であって、
前記投光部から出力される光の出射方向を、前記配列方向に直交する方向に沿って変化させることで走査すると共に、走査範囲内に存在する前記被検物からの反射光を、前記受光部に導くように構成されたスキャン部(20)
を更に備えるライダー装置。 - 請求項1または請求項2に記載のライダー装置であって、
前記複数の光源のそれぞれから出力される複数の光ビームである投光ビームの各光軸が、互いに異なる角度で傾斜するように設定された、
ライダー装置。 - 請求項3に記載のライダー装置であって、
前記複数の投光ビームの各光軸が互いに交差するように設定された、
ライダー装置。 - 請求項3または請求項4に記載のライダー装置であって、
前記複数の投光ビームの各光軸が予め設定された基準面に対して対称な方向を示すように設定された、
ライダー装置。 - 請求項3から請求項5までのいずれか1項に記載のライダー装置であって、
前記投光部は、
前記複数の光源のいずれかから出力された光を反射して、光の経路を変化させるように構成された1つ以上の光学素子(15)を更に備える
ライダー装置。 - 請求項3から請求項5までのいずれか1項に記載のライダー装置であって、
前記投光部は、
前記複数の光源は、それぞれが異なった偏光方向を有する光を照射するように構成され、
前記複数の光源のいずれかから出力される特定の偏光方向を有した光を透過又は反射するように構成された1つ以上の光学素子(16)を更に備える
ライダー装置。 - 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載のライダー装置であって、
前記複数の光源は、縦位置が互いに異なるように配置され、
前記縦位置は、前記発光領域の配列方向に沿った方向である
ライダー装置。 - 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載のライダー装置であって、
前記投光部は、
前記複数の光源のそれぞれに設けられ、前記光源から出力される光を透過させ、前記光源との位置関係に応じて光ビームの径及び進行方向のうち少なくとも一方を光学的に変化させるように構成された調整素子(13,14)を更に備える、
ライダー装置。
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瀧川宏: ""高出力半導体レーザー"", 光学, vol. Volume 31, Number 4, JPN6022009458, April 2002 (2002-04-01), pages 314 - 316, ISSN: 0004726413 * |
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