JP2019127550A - 活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物及びその印刷物 - Google Patents

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Abstract

【課題】光源として紫外線発光ダイオードを備えたフレキソ印刷に用いるインキ組成物で、優れた硬化性、密着性、塗膜柔軟性、かつフレキソ印刷適性を有する活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物を提供すること。【解決手段】着色剤、重合開始剤、及び重合性化合物を含む活性エネルギー線硬化性フレキソインキであって、重合性化合物が、単官能モノマー及び6〜12官能のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含む、活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、光源として紫外線発光ダイオード(UV−LED)を備えたフレキソ印刷に用いるインキで、優れた硬化性、低カール性、塗膜柔軟性、かつ印刷適性を有する活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物及びその印刷物に関する。
フレキソ印刷は、版の素材がゴムや樹脂のため、金属をメッキ加工するグラビア印刷と比較して製版が容易であり、小ロットから大ロットまで広範囲の印刷に用いられている。また、オフセット印刷のように印刷中にインキの量、水の量の調整といった煩雑な作業を必要せず、印刷コストも比較的安価なことから、紙のような浸透基材からプラスチックフィルムのような非浸透基材まで広範囲の被記録媒体に使用可能である。さらに、フレキソ印刷は、凸版印刷であるため印刷精度が高く、高い階調表現を再現することに優れていることや、平滑性の低い被記録媒体へ印刷することにも適していることから利用が増えている。
これまでフレキソ印刷では、樹脂を有機溶剤に溶解させた溶剤型フレキソインキや、水性型フレキソインキが主に用いられている。しかしながら、溶剤型、水性型ともにインキに含まれる有機溶剤や水を印刷後、取り除く乾燥工程を必要とするため、印刷速度が上がらないといった生産性に大きな課題があった。
近年、有機溶剤や水を取り除く乾燥工程を必要せず生産性が高く、かつ、水性型フレキソインキと比較し、高い塗膜耐性を確保しやすい活性エネルギー線硬化性フレキソインキの検討がなされている。
例えば、特許文献1には、有機溶剤、水を含まず、エポキシエステル樹脂、2官能以上の(メタ)アクリレートを含有する活性エネルギー線硬化型フレキソインキが開示されている。しかしながら、重合性基を含有しないエポキシエステル樹脂を使用しており、硬化性に課題があった。
例えば、特許文献2には、有機溶剤、水を含まず、オキセタン化合物、ビニルエーテル化合物、又はエポキシ化合物を含有する活性エネルギー線硬化型フレキソインキが開示されている。しかしながら、インキの粘度が低すぎて、本来印刷しない部分までインキが転移し地汚れが生じるという課題があった。また、カチオン重合であるため、硬化時に水分の影響を受け、硬化が充分に進まないという課題があった。
例えば、特許文献3には、有機溶剤、水を含まず、少なくともポリマーとオリゴマーとモノマーとを配合しており、ポリマーの配合比が4〜6質量%であり、オリゴマーの配合比が25〜30質量%であり、モノマーの配合比が30〜50質量%であり、25℃における粘度が3000〜3600cpsであるフレキソ印刷用のUVフレキソインキが開示されている。しかしながら、インキの粘度が高すぎて、インキの転移性が劣る。また、フレキソ印刷機のインキ供給部がロールコーター方式の場合には、機械が一定時間停止した後の再印刷時に、インキのチキソトロピー性が高くて巻き上がりが悪く、インキ供給が安定しないという課題があった。さらに、モノマー、オリゴマーの配合比のみの開示であり、硬化性、低カール性、塗膜の柔軟性を考慮しておらず、実用性に課題があった。
例えば、特許文献4には、有機溶剤、水を含まず、アクリレート基を含有するモノマー、もしくはアクリレート基を含有するオリゴマー、又はこれらの組み合わせを含むエネルギー線硬化性印刷用インク、又はコーティング組成物であって、組成物が4.0を超えるアクリレート基相対濃度を有するエネルギー線硬化性印刷用インク、又はコーティング組成物が開示されている。しかしながら、官能基を複数含有する多官能モノマーもしくはオリゴマーからなるインキであるため、硬化時に起きるインキの硬化収縮が大きく、印刷物がカールしてしまうという課題があった。また、硬化後の塗膜が硬くなり、塗膜の柔軟性が低下し、印刷物を曲げた際に割れが生じるといった課題があった。
特開2003−321636号公報 国際公開第2006/134766号 特開2014−101472号公報 特表2015−513601号公報
本発明が解決しようとする課題は、光源として紫外線発光ダイオードを備えたフレキソ印刷に用いるインキ組成物で、優れた硬化性、低カール性、塗膜柔軟性、かつフレキソ印刷適性を有する活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物及びその印刷物を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物により、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、着色剤、重合開始剤、及び重合性化合物を含む活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物であって、
重合性化合物が、少なくとも単官能モノマー及び6〜12官能のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含む活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物に関する。
また、本発明は、前記6〜12官能のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを、活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物の総質量に対して2〜10質量%含む、上記活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物に関する。
また、本発明は、前記6〜12官能のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの重量平均分子量が800〜4,000である、上記活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物に関する。
また、本発明は、前記6〜12官能のウレタンアクリレートオリゴマーが、脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマーである、上記活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物に関する。
また、本発明は、前記単官能モノマーを、活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物の総質量に対して5〜25質量%含む、上記活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物に関する。
また、本発明は、前記単官能モノマーが、複素環式構造を有する単官能モノマーを1種以上含む、上記活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物に関する。
また、本発明は、25℃における粘度が、500〜2,000mPa・sであり、かつ、チキソトロピックインデックス値が、1.00〜1.15である、上記活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物に関する。
また、本発明は、基材に、上記活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物を印刷させた印刷物に関する。
本発明によって、活性エネルギー線、特に350〜420nmの範囲の紫外線を発生するUV−LEDによる紫外線照射に対し優れた硬化性、低カール性、塗膜柔軟性、かつフレキソ印刷適性に優れた活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物及びその印刷物を提供することができた。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本明細書で使用される用語について説明する。「(メタ)アクリロイル」とは、アクリロイルおよび/またはメタアクリロイルを意味する。「活性エネルギー線」とは、紫外線、電子線等、照射することによって照射されたものに化学反応等の化学的変化を生じさせ得る性質を有するエネルギー線を意味する。
<活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物>
本発明の一実施形態は、活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物に係わる。当該活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物は、着色剤、重合開始剤、重合性化合物を含む活性エネルギー線硬化性フレキソインキであって、重合性化合物として、少なくとも単官能モノマー及び6〜12官能のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含むことを特徴とする。
以下、本実施形態の活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物(以下、単に「インキ組成物」ともいう)に含まれるか、又は含まれ得る成分を説明する。
[着色剤]
本発明における活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物は、着色剤を含有する。着色剤としては、顔料及び染料のうち少なくとも一方を用いることができる。耐光性の観点から、顔料が好ましい。
本発明に用いることができる顔料としては、特に制限はなく、公知の顔料を用いることができる。顔料は、無機顔料及び有機顔料のいずれも用いることができる。
上記無機顔料としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラックなどのカーボンブラック類、酸化鉄、酸化チタンなどが挙げられる
上記有機顔料としては、β−ナフトール系、β−オキシナフトエ酸系、β−オキシナフトエ酸系アニリド系、アセト酢酸アニリド系、ピラゾロン系等の溶性アゾ顔料; β−ナフトール系、β−オキシナフトエ酸系アニリド系、アセト酢酸アニリド系モノアゾ、アセト酢酸アニリド系ジスアゾ、ピラゾロン系などの不溶性アゾ顔料;銅フタロシアニンブルー、ハロゲン化(例えば、塩素化または臭素化)銅フタロシアニンブルー、スルホン化銅フタロシアニンブルー、金属フリーフタロシアニン等のフタロシアニン系顔料;キナクリドン系、ジオキサジン系、スレン系(ピラントロン、アントアントロン、インダントロン、アントラピリミジン、フラバントロン、チオインジゴ系、アントラキノン系、ペリノン系、ペリレン系など)、イソインドリノン系、金属錯体系、キノフタロン系、ジケトピロロピロール系等の多環式顔料および複素環式顔料などが挙げられる。
更に詳しくは、C.I.カラーインデックスで示すと、黒顔料としては、C.I.Pigment Black 1、6、7、9、10、11、28、26、31などが挙げられる。
白顔料としては、C.I.Pigment White 5、6、7、12、28などが挙げられる。
黄顔料としては、C.I.Pigment Yellow 1、2、3、12、13、14、16、17、18、24、73、74、75、83、93、95、97、98、100、108、109、110、114、120、128、129、138、139、174、150、151、154、155、167、180、185、213などが挙げられる。
青又はシアン顔料としては、C.I.Pigment Blue 1、2、14、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62などが挙げられる。
赤又は紅顔料としては、C.I.Pigment RED 1、3、5、19、21、22、31、38、42、43、48:1、48:2、48:3、48:4、48:5、49:1、50、52、53:1、57:1、57:2、58:4、63:1、81、81:1、81:2、81:3、81:4、83、90、104、108、112、114、122、144、146、148、149、150、166、168、169、170、172、173、176、177、178、184、185、187、193、202、209、214、242、254、255、264、266、269、C.I.Pigment Violet 19などが挙げられる。
緑顔料としては、C.I.Pigment Green 1、2、3、4、7、8、10、15、17、26、36、45、50などが挙げられる。
紫顔料としては、C.I.Pigment Violet 1、2、3、4、5:1、12、13、15、16、17、19、23、25、29、31、32、36、37、39、42などが挙げられる。
オレンジ顔料としては、C.I.Pigment Orange 13、16、20、34、36、38、39、43、51、61、63、64、74などが挙げられる。
本発明において、上記顔料は、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明において、上記顔料は、印刷紙面上に目的の濃度が再現可能であれば任意の含有量で使用することが可能であり、インキ組成物の総質量に対して5〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜25質量%である。
[重合開始剤]
本発明における活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物は、重合開始剤を含有する。上記重合開始剤としては、ラジカル重合の重合性開始剤を含有することが好ましく、光重合開始剤を含有することがより好ましい。本発明における重合開始剤は、光の作用、または増感色素の電子励起状態との相互作用を経て、化学変化を生じ、ラジカルを生成する化合物であり、中でも、露光という手段で重合開始させることができるという観点から光ラジカル重合開始剤であることが好ましい。
本発明において、上記光ラジカル重合開始剤は、特に制限はなく、公知のものを用いることができる。具体例としては、ベンゾフェノン系化合物、ジアルコキシアセトフェノン系化合物、α―ヒドロキシアルキルフェノン系化合物、α―アミノアルキルフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド化合物、チオキサントン化合物などが挙げられる。
上記ベンゾフェノン系化合物としては、ベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]−フェニルメタノンなどが挙げられる。
上記ジアルコキシアセトフェノン系化合物としては、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ジメトキシアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノンなどが挙げられる。
上記α―ヒドロキシアルキルフェノン系化合物としては、1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシメトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−[4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル]−2−メチル−プロパン−1−オンなどが挙げられる。
上記α―アミノアルキルフェノン系化合物としては、2−メチル−1−[4−(メトキシチオ)−フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルフォリニル)フェニル−1−ブタノンなどが挙げられる。
上記のアシルフォスフィンオキサイド系化合物としては、ジフェニルアシルフェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドなどが挙げられる。
上記チオキサントン系化合物としては、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントンなどが挙げられる。
本発明において、上記重合開始剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、光源として、発光ピーク波長が350〜420nmの範囲の紫外線を発生する発光ダイオード(以下、「UV−LED」ともいう)を用いた場合には、硬化性の観点から、少なくともベンゾフェノン系化合物、α―アミノアルキルフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物からなる群より選択される2種以上を組み合わせて用いることが好ましい。さらに、ベンゾフェノン系化合物のうちアミノ基を含有する光ラジカル重合開始剤を含むことが好ましい。
本発明において、上記重合開始剤の含有量は、インキ組成物の総質量に対して、0.5〜20質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜15質量%である。
[重合性化合物]
本発明における活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物は、重合性化合物を含有する。重合性化合物として、単官能モノマー及び6〜12官能のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含有する。なお、後述するその他の重合性化合物を併用することが好ましい。
(単官能モノマー)
単官能モノマーは、分子内に(メタ)アクリロイル基、アリル基、ビニル基、ビニルエーテル基などの重合性基を1つ有する。
本発明において、上記単官能モノマーの含有量は、インキ組成物の総質量に対して、5〜25質量%であることが好ましく、より好ましくは8〜20質量%である。含有量が、上記範囲であると、インキ組成物の硬化性を損なうことなく、優れた低カール性、塗膜の柔軟性、フレキソ印刷適性を得ることができる。
本発明において、上記単官能モノマーは、硬化性の点で、(メタ)アクリロイル基、及びビニル基の何れかを有する単官能モノマーが好ましい。
アクリロイル基を有する単官能モノマーの具体的としては、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−tert−ブチルシクロヘキノールアクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノールアクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、環状トリメチロールプロパンホルマール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリンなどが挙げられる。
ビニル基を有する単官能モノマーの具体的としては、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルカプロラクタムなどが挙げられる。
さらに、上記単官能モノマーは、硬化性、塗膜の柔軟性の観点から分子内に複素環構造を有する単官能モノマーが好ましい。例えば、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、環状トリメチロールプロパンホルマール(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルカプロラクタムなどが挙げられる。中でも、アクリロイルモルフォリンがより好ましい。
本発明において、上記単官能モノマーは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(6〜12官能のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー)
ウレタン(メタ)アクリレートとは、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物との付加反応により得られるウレタン結合を複数有する主骨格を有し、さらに、末端及び/あるいは側鎖に(メタ)アクリロイル基を6〜12個導入された化合物である。中でも、硬化性の観点から、(メタ)アクリロイル基が6〜10個であるウレタン(メタ)アクリレートが好ましい。
本発明において、上記6〜12官能のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの含有量は、インキ組成物の総質量に対して、2〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは3〜8質量%である。含有量が、上記範囲であると、インキ組成物の硬化性、印刷物の低カール性、塗膜の柔軟性を損なうことなく、フレキソ印刷適性を得ることができる。
本発明において、上記6〜12官能のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの重量平均分子量は、800〜4,000であることが好ましく、より好ましくは、1,000〜2,000のである。重量平均分子量が、上記範囲であると、フレキソ印刷適性を損なうことなく、硬化性、印刷物の低カール性、塗膜の柔軟性を得ることができる。
なお、本発明において、重量平均分子量(Mw)は、構造式から重量平均分子量が特定できる場合には構造式から算出し、構造式から重量平均分子量が特定できない場合には、ゲルパーミエイションクロマトグラフィ(以下、「GPC」という。)で測定した。
GPCの具体的な測定方法は、以下の通りである。東ソー(株)製HLC−8020を用い、検量線は標準ポリスチレンサンプルにより作成した。溶離液はテトラヒドロフランを、カラムにはTSKgel SuperHM−M(東ソー(株)製)3本を用いた。測定は流速0.6ml/分、注入量10μl、カラム温度40℃で行った。
さらに、上記6〜12官能のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、ポリイソシアネート化合物が脂肪族又は/および脂環式化合物である脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーが好ましい。脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを用いることで、優れた塗膜の柔軟性を得ることができる。
上記脂肪族ポリイソシアネート化合物、脂環式ポリイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族、イソホロンジイソシアネート、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、シクロヘキサン−1,3−ジメチレンジイソシアネートなどの脂環式が挙げられる。また、ジイソシアネートに多価アルコールを付加したアダクト体や、イソシアヌレート体、ビュレット体などが挙げられる。
上記6〜12官能のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの具体例としては、ダイセル・オルネクス株式会社製のEBECRYL1290(6官能、1,000)、EBECRYL5129(6官能、Mw800)、EBECRYL8254(6官能、1,200)、KRM8200(6官能、Mw1,000)、KRM8904(9官能、Mw1,800)、EBECRYL8602(9官能、2,000)、KRM8452(10官能、Mw1,200)、EBECRYL225(10官能、Mw1,200)、EBECRYL8415(10官能、Mw1,200)、Miwon Speacialty Chemical Co.,Ltd.製のMiramerPU5000(6官能、Mw1,800)、MiramerPU610(6官能、Mw1,800)、MiramerPU6140(6官能、Mw1,500)、MiramerMU9800(9官能、3,500)、MiramerMU9500(10官能、Mw3,200)などが挙げられる。
本発明において、上記6〜12官能のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(その他の重合性化合物)
上記以外の重合性化合物(以下、「その他の重合性化合物」という。)としては、特に制限はなく、公知の2官能以上の多官能といった種々のモノマー及びオリゴマーを用いることができる。
具体的には、分子内に(メタ)アクリロイル基、アリル基、ビニル基、ビニルエーテル基、内部二重結合性基(マレイン酸など)などの重合性基を有する化合物が挙げられる。中でも、硬化性の観点から、(メタ)アクリロイル基を有する化合物が好ましく、(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、アクリル樹脂(メタ)アクリレート、シリコーン樹脂(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
さらに、分子内に(メタ)アクリロイル基が3つ以上6つ以下である多官能(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。特に、分子内に(メタ)アクリロイル基が6つである多官能(メタ)アクリレートを含むことがより好ましい。
上記多官能(メタ)アクリレートの具体例として、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールアクリル酸多量体エステル(2官能)、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタンエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(メタ)テトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートなどが挙げられる。
中でも、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが好ましい。
ここで、「EO」とは、エチレンオキシド、「PO」とはプロピレンオキシドを意味し、これらによって変性されたものであることを意味する。
本発明において、分子内に(メタ)アクリロイル基が3つ以上6つ以下である多官能(メタ)アクリレートの含有量は、インキ組成物の総質量に対して、20〜55質量%であることが好ましく、より好ましくは25〜50質量%である。さらには、分子内に(メタ)アクリロイル基が6つである多官能(メタ)アクリレートを、分子内に(メタ)アクリロイル基が3つ以上6つ以下である多官能(メタ)アクリレートの総質量に対して、35〜75質量%含むことがより好ましい。
上記その他の重合性化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の効果が低下しない範囲で、上記以外の重合性化合物を含有してもよい。
[分散剤]
本発明において、インキ組成物が顔料を含む場合は、顔料分散性をより良好なものにするために、分散剤を含むことが好ましい。分散剤としては、特に制限はなく、公知のものを用いることができる。
具体例として、ポリオキシアルキレンポリアルキレンポリアミン、ビニル系ポリマー及びコポリマー、アクリル系ポリマー及びコポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、アミン系ポリマーなどを主成分とする高分子分散剤が挙げられる。
中でも、顔料の分散安定性の観点から、ブロック構造又はくし型構造の塩基性官能基含有の顔料分散剤が好ましい。
市販品として、味の素ファインテクノ株式会社製のアジスパーシリーズ(アジスパーPB821、PB822、PB824など)、ルーブリゾール社製のソルスパーズシリーズ(Solsperse24000、Solsperse32000、Solsperse38500など)、ビックケミー社製のディスパービックシリーズ(BYK−162、BYK−168、BYK−183など)などから入手できる。
上記分散剤の含有量は、インキ組成物の総質量に対して、0.1〜10質量%であることが好ましい。
[重合開始助剤]
本発明において、インキ組成物は、重合開始助剤を含有することもできる。重合開始助剤を含有することで、硬化性を一層向上することができる。重合開始剤助剤としては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、脂肪族アミン、2−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、ジブチルエタノールアミンなどが挙げられる。
重合開始助剤の含有量は、インキ組成物の総質量に対して、0.1〜5質量%であることが好ましく、より好ましくは0.5〜3質量%である。
[ワックス]
本発明において、インキ組成物は、耐摩擦性、ブロッキング防止性、スベリ性、スリキズ防止性をより良好なものにするために、ワックスを含むことが好ましい。ワックスとしては、特に制限はなく、公知のものを用いることができる。例えば、天然ワックスおよび合成ワックスがある。
天然ワックスは、例えば、カルナバワックス、木ろう、ラノリン、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどが挙げられる。
合成ワックスは、例えば、フィッシャートロプスワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリテトラフルオロエチレンワックス、ポリアミドワックスシリコーン化合物などが挙げられる。
上記ワックスの含有量は、インキ組成物の総質量に対して、0.1〜5質量%であることが好ましい。
[バインダー樹脂]
本発明において、インキ組成物は、硬化時に生じる塗膜の硬化収縮を緩和し、基材のカールを抑制するために、バインダー樹脂を含んでもよい。
バインダー樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース誘導体(例えば、エチルセルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース)、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アルキッド樹脂、ロジン変性アルキッド樹脂、石油樹脂、尿素樹脂、ブタジエン−アクリルニトリル共重合体のような合成ゴムなどが挙げられる。中でも、ジアリルフタレート樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。より好ましくは、ジアリルフタレート樹脂である。
バインダー樹脂の重量平均分子量は、1,000〜100,000であることが好ましい。より好ましくは、2,000〜70,000である。
バインダー樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、バインダー樹脂の含有量は、硬化性の観点からインキ組成物の総質量に対して、1〜5質量%であることが好ましい。
[その他の成分]
本発明において、インキ組成物は、本発明の効果が低下しない範囲で、体質顔料、レベリング剤、帯電防止剤、界面活性剤、消泡剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などを必要に応じて添加することができる。
なお、本発明において、インキ組成物は、有機溶剤、水を実質的に含有しないことが好ましい。実質的に含有せずとは、インキ組成物の総質量に対して、1質量%以下である。
[物性]
(粘度)
本発明において、活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物の25℃における粘度は、好ましくは500〜2,000mPa・sであり、より好ましくは500〜1,800mPa・sでり、さらに好ましくは500〜1600mPa・s、特に好ましく600〜1400mPa・sである。25℃における粘度が上記範囲内にあると、アニロックスロール、版、被記録媒体の順にインキ組成物を転移していく過程で、粘度上昇による転移不良などのトラブルを低減でき、良好なフレキソ印刷適性が得られる。なお、粘度は、E型粘度計(東機産業株式会社製 TVE−25型粘度計、type E)を用いて、25℃の環境下で回転数100rpmの粘度を読み取ることにより測定できる。
(チキソトロピックインデックス値)
本発明において、活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物のチキソトロピックインデックス(以下、「TI値」という。)は、1.00〜1.15であることが好ましく、より好ましくは1.00〜1.10である。25℃におけるTI値が上記範囲であると、一定時間印刷機が停止した後の再印刷時に、アニロックスロールへインキが安定して転移し、転移不良によるトラブルを低減でき、良好なフレキソ印刷適性が得られる。なお、TI値は、インキのせん断速度(回転数)の異なる2点の粘度の比率として下記式(1)で表される。

TI値=回転数50rpmでの粘度/回転数100rpmでの粘度 (式1)
<印刷方法および印刷物>
本発明において、活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物は、フレキソ印刷方式によって、被記録媒体上に印刷されることにより、印刷物が得られる。上記被記録媒体としては、特に制限はなく、公知のものを用いることができる。具体的には、アート紙、コート紙、キャスト紙などの塗工紙や上質紙、中質紙、新聞用紙などの非塗工紙、ユポ紙などの合成紙、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)、OPP(2軸延伸ポリプロピレン)のようなプラスチックフィルムなどが挙げられる。
本発明において、活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物を硬化する方法には、特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。例えば、α線、γ線、電子線、X線、紫外線、可視光又は赤外光などを照射することで硬化することができる。中でも、紫外線、電子線が好ましく、より好ましくは紫外線である。紫外線のピーク波長は、200〜600nmであることが好ましく、より好ましくは350〜420nmである。
活性エネルギー線源としては、特に制限はなく、公知のものを用いることができる。具体的には、水銀ランプ、キセノンランプ、メタルハイドライドランプ、紫外線発光ダイオード(UV−LED)、紫外線レーザーダイオード(UV−LD)等のLED(発光ダイオード)やガス・固体レーザーなどが挙げられる。中でも、紫外線発光ダイオード(UV−LED)が、小型、寿命、高効率、低コストで好ましい。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例および比較例中、「部」及び「%」とは「質量部」および「質量%」をそれぞれ表す。
[活性エネルギー線硬化性インキの製造方法]
実施例1
着色剤として、LIONOL BLUE FG−7400−Gを18部、10官能のウレタンアクリレートオリゴマーとして、EBECRYL225を8.4部(有効成分で5.0部)で、単官能モノマーとして、4−アクリロイルモルフォリンを15部、その他の重合性化合物として、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレートを20部、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートを5部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを16.6部、光重合開始剤として、イルガキュア369を3部、Chemrk DEABPを3部、SB−PI718を4部、分散剤として、アジスパーPB821を3部、ワックスとして、Tワックスコンパウンドを4部加え、バタフライミキサーを用いて攪拌混合し、3本ロールにて最大粒径が15μm以下になるように分散してインキ組成物を作成した。
実施例2〜27、比較例1〜9
表1に記載した原料と量を変更した以外は、実施例1と同様の方法で実施例2〜27、比較例1〜9を得た。なお、表1中のウレタンアクリレートオリゴマー量は、製品中の有効成分量を表す。また、数値は特に断りがない限り「質量部」を表し、空欄は配合していないことを表す。
Figure 2019127550
Figure 2019127550
Figure 2019127550
表1中の略語は、以下の通りである。
[顔料]
・LIONOL BLUE FG−7400−G:トーヨーカラー株式会社製、C.I.Pigment Blue15:3
[分散剤]
・アジスパーPB821:味の素ファインテクノ株式会社製、塩基性官能基含有の櫛形分散剤
[ウレタンオリゴマー]
・U−6LPA:新中村化学工業株式会社、6官能の脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー、Nw760、有効成分65質量%
・U−15HA:新中村化学工業株式会社、6官能の脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー、Nw2,300、有効成分55質量%
・EBECRYL5129:ダイセル・オルネクス株式会社製、6官能の脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー、Mw800、有効成分60質量%
・KRM8200:ダイセル・オルネクス株式会社製、6官能の脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー、Mw1,000、有効成分60質量%
・EBECRYL8254:ダイセル・オルネクス株式会社製、6官能の脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー、Mw1,200、有効成分80質量%
・EBECRYL8602:ダイセル・オルネクス株式会社製、9官能の脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー、Mw2,000、有効成分70質量%
・EBECRYL225:ダイセル・オルネクス株式会社製、10官能の脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー、Mw1,200、有効成分60質量%
・EBECRYL8402:ダイセル・オルネクス株式会社製、2官能の脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー、Mw1,000、有効成分100質量%
・EBECRYL4740:ダイセル・オルネクス株式会社製、3官能の脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー、Mw1,250、有効成分100質量%
・MiramerMU9800:Miwon Spicialty Chemical Co.,Ltd.製、9官能の脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー、Mw3,500、有効成分70質量%
・MiramerSC2100:Miwon Spicialty Chemical Co.,Ltd.製、9官能の脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー、Mw5,500、有効成分50質量%
・MiramerMU9500:Miwon Spicialty Chemical Co.,Ltd.製、10官能の脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー、Mw3,200、有効成分100質量%
・MiramerPU640:Miwon Spicialty Chemical Co.,Ltd.製、6官能の芳香族ウレタンアクリレートオリゴマー、Mw1,700、有効成分50質量%
・MiramerPU3450:Miwon Spicialty Chemical Co.,Ltd.製、3官能の脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー、Mw6,700、有効成分100質量%
[ポリエステルアクリレートオリゴマー]
・EBECRYL870:ダイセル・オルネクス株式会社製、6官能のポリエステルアクリレートオリゴマー、Mw1,500、有効成分100質量%
・MiramerPS610:Miwon Spicialty Chemical Co.,Ltd.製、6官能のポリエステルアクリレートオリゴマー、Mw5,400、有効成分100質量%
[光重合開始剤]
・イルガキュア369:BASF社製、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1
・イルガキュア379:BASF社製、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルフォリニル)フェニル−1−ブタノン
・Chemark DEABP:ソート社製、4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
・SB−PI718: ソート社製、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド
・SB−PI799:ソート社製、2,4−ジメチルチオキサントン
[ワックス]
・Tワックスコンパウンド:東新油脂株式会社製、ポリエチレンワックス
得られたインキ組成物を、以下の方法により評価を行なった。結果を表2に示す。
[粘度]
得られたインキ組成物を、E型粘度計(東機産業株式会社製 TVE−25型粘度計、type E)を用いて、25℃、回転数100rpmでの粘度を測定した。2以上が、実用上問題ないレベルである。
5:600〜1400mPa・s
4:500mPa・s以上600mPa・s未満、または、1400mPa・sより大きく1600mPa・s以下
3:1600mPa・sより大きく1800mPa・s以下
2:1800mPa・sより大きく2000mPa・s以下
1:500mPa・s未満、または、2000mPa・sより大きい
[TI値]
得られたインキ組成物を、E型粘度計(東機産業株式会社製 TVE−25型粘度計、type E)を用いて、25℃、回転数50rpm及び100rpmでの粘度を測定した。そして、上記式(1)からTI値を算出した。3以上を実用上問題ないレベルであると評価する。
5:1.00以上1.05未満
4:1.05以上1.10未満
3:1.10以上1.15未満
2:1.15以上1.20未満
1:1.20以上
[試験サンプルの作成方法]
得られたインキ組成物を、RIテスター(テスター産業株式会社製)を用いて、被記録媒体であるコート紙に0.25mlの盛り量でベタ画像を印刷した。その後、コンベア速度60m/分、LEDランプ(エアーモーションシステム株式会社製「XP−9」、照射距離10mm、出力70%の条件)でインキ組成物を硬化させ、試験サンプルを作成した。なお、RIテスターとは、紙やフィルムにインキを印刷する試験機であり、インキの転移量や印圧を調整することができる。
[柔軟性]
上記方法で作成した試験サンプルを非画像方向へ180°折り曲げて戻し、さらに画像方向へ同じ部位を180°折り曲げを行い、折り曲げ線部について塗膜の割れ、塗膜の白化を目視で評価した。以下の基準により判定した。3以上を実用上問題ないレベルであると評価する。
5:折り曲げ線部に塗膜の割れ、塗膜の白化無し。
4:折り曲げ線部の塗膜の割れが10%未満、僅かに塗膜が白化。
3:折り曲げ線部の塗膜の割れが10%以上20%未満、僅かに塗膜が白化。
2:折り曲げ線部の塗膜の割れが20〜60%、塗膜が白化。
1:折り曲げ線部の塗膜が100%割れて、欠片が落ちる
[臭気]
上記方法で作成した試験サンプルを2cm×5cmの長方形に裁断し、これら10枚を規格瓶No.11に入れて封入した。1時間後、開封し20人による臭気の評価をした。以下の基準により判定した。3以上を実用上問題ないレベルであると評価する。
5:ほとんど臭気がしないと評価した人が18〜20人
4:ほとんど臭気がしないと評価した人が14〜17人
3:ほとんど臭気がしないと評価した人が10〜13人
2:ほとんど臭気がしないと評価した人が6〜9人
1:ほとんど臭気がしないと評価した人が2〜5人
[硬化性]
硬化性については、RIテスター(テスター産業株式会社製)を用いて、被記録媒体であるコート紙上に0.75cc/1000cm2の盛量でベタ画像を印刷した。その後、コンベア速度を40m/分から160m/分まで、10m/分ごとに変え、LEDランプ(エアーモーションシステム株式会社製「XP−9」、照射距離10mm、出力30%)でインキ組成物を硬化させた。硬化後、インキ塗膜表面を綿棒で擦り、綿棒にインキが擦れ落ちない速度を評価した。以下の基準により判定した。3以上を実用上問題ないレベルであると評価する。
5:コンベア速度160m/分
4:コンベア速度130m/分以上160m/分未満
3:コンベア速度100m/分以上130m/分未満
2:コンベア速度70m/分以上100m/分未満
1:コンベア速度40m/分70m/分未満
「カール性」
カール性については、RIテスター(テスター産業株式会社製)を用いて、被記録媒体である50μm処理OPP(二軸延伸ポリプロピレンフィルム)に0.75cc/1000cm2の盛量でベタ画像を印刷した。その後、コンベア速度30m/分、LEDランプ(エアーモーションシステム株式会社製「XP−9」、照射距離10mm、出力70%の条件)でインキ組成物を硬化させた。得られた印刷物を10cm×10cmに裁断し、水平面に置き、水平面と印刷物の四隅までの距離を測定した。以下の基準により判定した。3以上を実用上問題ないレベルであると評価する。
5:4mm未満
4:4mm以上6mm未満
3:6mm以上8mm未満
2:8mm以上10mm未満
1:10mm以上
Figure 2019127550

Claims (8)

  1. 着色剤、重合開始剤、及び重合性化合物を含む活性エネルギー線硬化性フレキソインキであって、
    重合性化合物が、単官能モノマー及び6〜12官能のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含む、活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物。
  2. 前記6〜12官能のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを、活性エネルギー線硬化性インキフレキソの総質量に対して2〜10質量%含む、請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物。
  3. 前記6〜12官能のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの重量平均分子量が800〜4,000である、請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物。
  4. 前記6〜12官能のウレタンアクリレートオリゴマーが、脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマーである、請求項1〜3の何れか1項に記載の活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物。
  5. 前記単官能モノマーを、活性エネルギー線硬化性フレキソインキの総質量に対して5〜25質量%含む、請求項1〜4の何れか1項に記載の活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物。
  6. 前記単官能モノマーが、複素環式構造を有する単官能モノマーを1種以上含む、請求項1〜5の何れか1項に記載の活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物。
  7. 25℃における粘度が500〜2000mPa・sであり、かつ、チキソトロピックインデックス値が1.00〜1.15である、請求項1〜6の何れか1項に記載の活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物。
  8. 基材に、請求項1〜6の何れか1項に記載の活性エネルギー線硬化性フレキソインキ組成物を印刷させた印刷物。
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