JP2019125624A - 電子装置 - Google Patents

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裕樹 横田
Hiroki Yokota
裕樹 横田
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Abstract

【課題】筐体内に収容された回路基板が樹脂封止されてなる電子装置において、防水性および放熱性を両立する電子装置を提供する。【解決手段】電子装置100は、実装面10aに電子部品11が実装された回路基板10と、回路基板が収容される筐体20と、筐体における回路基板の収容空間に充填され、回路基板を封止するように形成された封止樹脂体30と、を備える。封止樹脂体は、筐体の底面に接しつつ、回路基板の少なくとも一部を封止するものであって、無機フィラを含む第1樹脂層31と、回路基板の実装面に平行な面が界面Sとなるように、第1樹脂層を覆って形成された第2樹脂層32と、を有する。第1樹脂層は、界面において、界面に直交して形成されたトレンチ33を有し、第2樹脂層はトレンチ内を充填するように第1樹脂層に積層される。【選択図】図1

Description

この明細書の開示は、筐体内に収容された回路基板が樹脂封止されてなる電子装置に関する。
電子部品が搭載された回路基板を、防水および放熱の目的でエポキシ樹脂を主成分とする封止樹脂体で封止する技術がある。回路基板が収容された筐体内に液状の封止樹脂体を注ぐように充填し、硬化して封止するものであるが、回路基板のうち筐体の底面に面する部分や、電子部品と基板との間で空気を巻き込むことでボイドを生じることが多い。ボイドを含む封止樹脂体に温度変化などのストレスがかかると、ボイドを起点にクラックを生じ、防水性や放熱性が低下する虞がある。
そこで、特許文献1に開示されるように、封止樹脂体を上下の2層構造にする技術がある。下層を第1層といい、上層を第2層ということにすると、回路基板に接触する第1層には上記の通りボイドが発生する虞があるが、回路基板に接触しない第2層ではボイドが発生しにくい。すなわち、ボイドは、封止樹脂体の空気に接触する表面付近には発生しにくいことになり、クラックが封止樹脂体の表面から広がってしまうことを抑制できる。つまり、防水性を向上することができる。
特開2015−126138号公報
ところで、特許文献1に開示される技術でも、第1層の表層付近にはボイドが残存することは解決されていないのであり、これは、第1層と第2層との界面付近にボイドが残存することを意味している。とくに、放熱性を向上させるために無機フィラを混合した封止樹脂体では、フィラが鉛直方向の下方に沈降してフィラの密度に粗密が生じることが知られている。つまり、封止樹脂体の層のうち、鉛直方向上方の部分ではフィラの密度は低くなる。クラックは、フィラの密度が低い部分で進展しやすいため、第1層において、脱泡できなかったボイドが表面付近に残存すると、フィラの密度が低い第1層の表面付近でクラックが水平方向に進展する。すなわち、第1層と第2層との界面付近で、界面に沿ってクラックが発生してしまう虞がある。クラックにより生じる空隙は、第1層から第2層への伝熱を阻害するものであり、封止樹脂体による放熱性を低下させる虞がある。
そこで、この明細書の開示は、筐体内に収容された回路基板が樹脂封止されてなる電子装置において、防水性および放熱性を両立する電子装置を提供することを目的とする。
この明細書の開示は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、この明細書に開示される電子装置は、実装面(10a)に電子部品(11,11a)が実装された回路基板(10)と、回路基板が収容される筐体(20)と、筐体における回路基板の収容空間に充填され、回路基板を封止するように形成された封止樹脂体(30)と、を備え、封止樹脂体は、筐体の底面(20a)に接しつつ、回路基板の少なくとも一部を封止するものであって、無機フィラを含む第1樹脂層(31)と、回路基板の実装面に平行な面が界面となるように、第1樹脂層を覆って形成された第2樹脂層(32)と、を有し、第1樹脂層は、界面において、界面に直交して形成されたトレンチ(33)を有し、第2樹脂層はトレンチ内を充填するように第1樹脂層に積層される。
これによれば、第1樹脂層の表層付近にボイドが発生したとしても、ボイドを起点として発生したクラックは、トレンチによりその進展を阻害されるので、クラックが発生したとしても、その発生を第1樹脂層と第2樹脂層との界面の一部に留めることができる。よって、第1樹脂層と第2樹脂層との接触を維持できるので、封止樹脂体の放熱性を維持することができる。また、上記のとおり、第2樹脂層にはボイドが発生しにくいので、封止樹脂体の露出面におけるボイド起因のクラックの発生を抑制でき、防水性を確保することもできる。すなわち、防水性および放熱性を両立することができる。
第1実施形態における電子装置の概略構成を示す断面図である。 図1に示す領域IIを拡大した断面図である。 筐体に回路基板を収容する工程を示す断面図である。 第1樹脂層の形成工程を示す断面図である。 トレンチの形成工程を示す断面図である。 第2樹脂層の形成工程を示す断面図である。 第2実施形態における電子装置の概略構成を示す断面図である。 第3実施形態における電子装置の概略構成を示す断面図である。 第4実施形態における電子装置の概略構成を示す断面図である。 変形例における電子装置の概略構成を示す断面図である。
以下に、図面を参照しながら本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
最初に、図1および図2を参照して、本実施形態に係る電子装置の概略構成について説明する。
図1に示すように、電子装置100は、回路基板10と、筐体20と、封止樹脂体30と、を備えている。
回路基板10は、例えばプリント基板であり、本実施形態では円盤状を成し、電子部品11が実装されている。回路基板10は、電子部品11が実装される面である実装面10aと、実装面10aの反対側の面である裏面10bとを有する板状である。回路基板10は、裏面10bが後述する筐体20の底面20aに対向するように筐体20の収容空間に収容され、後述する封止樹脂体30により封止されている。回路基板10は実装された電子部品11を含めて封止樹脂体30に覆われることにより、外部から露出しないようになっている。
なお、電子部品11は、実装面10aに設けられたランドにはんだ等の導電性接着材12を介して電気的に接続されている。封止樹脂体30が注入される前の段階では、回路基板10の実装面10aと電子部品11との間には空隙13が形成される。空隙13は封止樹脂体30の形成時に封止樹脂体30によって埋められるか、あるいは一部がボイドとして残存する場合もある。
筐体20は、回路基板10を収容するものであり、本実施形態では有底円筒状を成す樹脂製の部材である。筐体20は、底面20aと内壁面20bとを有し、底面20aと内壁面20bとに囲まれた空間が回路基板10の収容空間となる。図1においては、円筒の一方が開口した形状をしているが、開口を閉じる蓋部を有しても良い。収容される回路基板10は、その実装面が底面20aと平行になるように配置される。換言すれば、回路基板10の裏面10bが底面20aに対向するように配置される。
封止樹脂体30は、電子部品11が実装された回路基板10を保護するとともに、放熱および防水を目的に回路基板10を封止する部材である。本実施形態における封止樹脂体30は、エポキシ樹脂を主体として無機フィラが混合された混合体である。本実施形態における封止樹脂体30は、例えば摂氏25度における比重が1.5g/cm以上2.5g/cm以下とされた樹脂であり、具体的には例えば、無機フィラを含めた平均した比重が2.0g/cmである。封止樹脂体30は、回路基板10を筐体20の収容空間内に配置した後に、液状の樹脂を注入して硬化することで形成される。樹脂は電子部品11がすべて隠れるまで注がれ、硬化されることで封止樹脂体30を形成する。
本実施形態における封止樹脂体30は、回路基板10の実装面10aに直交する方向、すなわち、筐体20の底面20aに直交する方向において2層構造を成している。つまり、封止樹脂体30は、第1樹脂層31と第2樹脂層32とを有している。第1樹脂層31は筐体20の収容空間内における奥側に位置しており、底面20aに接触しつつ回路基板10、導電性接着材12、および電子部品11の一部を封止している。第2樹脂層32は、第1樹脂層31に積層されるように形成されており、第1樹脂層31を覆うとともに電子部品11が外部に露出しないように封止している。
上記したように、封止樹脂体30を構成する第1樹脂層31および第2樹脂層32は、いずれもエポキシ樹脂を主体とした無機フィラを含んだ樹脂である。無機フィラを含んだ樹脂では、硬化前の流動性を有する状態において、無機フィラが重力によって沈降し、樹脂層のなかでも無機フィラの密度に粗密ができる。よって、第1樹脂層31は、無機フィラの密度が高い第1リッチ層31rと、無機フィラの密度が低い第1プア層31pとを有している。同様に、第2樹脂層32は、無機フィラの密度が高い第2リッチ層32rと、無機フィラの密度が低い第2プア層32pとを有している。図1において、リッチ層とプア層との境界は破線で示している。なお、本実施形態において、プア層は、摂氏25度における比重が1.5g/cm未満の層として定義する。よって、リッチ層は摂氏25度における比重が1.5g/cm以上である。
第1樹脂層31と第2樹脂層32との界面Sは、第1プア層31pと第2リッチ層32rとが隣接する接触面でもあり、この界面Sを境に物性が異なる。すなわち、第2リッチ層32rは第1プア層31pに較べて無機フィラの密度が高く、硬い性質を有している。
第1樹脂層31は、第2樹脂層32との界面Sから、界面Sに直交する方向に掘られたトレンチ33を有している。図1のA−A断面図に示すように、本実施形態におけるトレンチ33は枡状に形成されている。すなわち、界面Sを正面視したとき、トレンチ33が閉じた形状を成しており、トレンチ33により閉じた領域が形成されている。また、トレンチ33は、界面Sから第1プア層31pを貫通して第1リッチ層31rに至るように形成されている。
第2樹脂層32は、第1樹脂層31に形成されたトレンチ33の内部に進入して充填される。すなわち、図2に示すように、トレンチ33の内部に存在する第2樹脂層32は第2リッチ層32rである。トレンチ33は、第1樹脂層31における第1リッチ層31rに至るように形成されているので、トレンチ33により形成される枡の内部は、無機フィラの密度が高いリッチ層31r,32rに3次元的に囲まれている。
トレンチ33により囲まれる閉領域の形成位置は、第1樹脂層31においてボイドが分布しやすい位置に形成することが好ましい。ボイドが分布しやすい位置は、回路基板10における電子部品11の実装位置や、回路基板10の収容配置、第1樹脂層31の充填量などの要素が決まれば予測することができるので、予めボイドの発生が予測される位置をトレンチ33が囲むように、トレンチ33を形成すると良い。
次に、図3〜図6を参照して、本実施形態にかかる電子装置100の製造方法について説明する。
まず、実装面10aに電子部品11を実装した回路基板10を準備する。電子部品11は導電性接着材12を介して実装面10aに実装され、実装面10aと電子部品11の間には空隙13が生じる。
また、回路基板10を収容可能な程度の空間を有する有底円筒状の筐体20を準備する。
その後、図3に示すように、筐体20内部の収容空間に回路基板10を収容する。筐体20は、回路基板10を収容する収容空間について、底面20aが鉛直方向下方に位置するように置く。回路基板10は、実装面10aの反対の面である裏面10bが筐体20の底面20aに対向するように配置する。また、電子部品11が筐体20の収容空間内にすべてが収まるように収容する。回路基板10は筐体20にねじ固定等の方法により固定する。
次いで、図4に示すように、第1樹脂層31となる樹脂体を収容空間内に流し込む。具体的には、実装面10aと電子部品11との間にできた空隙13を覆い隠し、また、電子部品11の下半分程度が隠れる程度に、液状の樹脂体を収容空間内に充填する。このとき、空隙13や裏面10b近傍で巻き込まれた空気がボイドとなる。脱泡の工程によりボイドは可能な限り除去するが、図4に示すように、一部のボイドが表面付近に残留する。加えて、流し込まれた樹脂体中では無機フィラが沈降して、無機フィラの密度に粗密が生じている。液状の樹脂体を硬化することで第1樹脂層31を形成する。
次いで、図5に示すように、第1樹脂層31の表面にトレンチ33を形成する。トレンチ33は予め決められた箇所を掘削して形成するが、本実施形態では、図1に示すように所定の領域を取り囲むように枡状に形成する。取り囲む領域は、ボイドが残留しやすい場所を予め把握しておき、その部分を指定すると良い。これにより、図5に示すように、ボイドはトレンチ33で形成された閉領域に閉じ込められた状態となる。
次いで、図6に示すように、第2樹脂層32となる樹脂体を収容空間内に流し込む。具体的には、第1樹脂層31から露出した電子部品11の上半分をすべて覆い隠すように液状の樹脂体を収容空間内に充填する。このとき、第1樹脂層31との間の界面Sにはトレンチ33が形成されているので、樹脂体はトレンチ33内にも充填される。この工程では、回路基板10や空隙13はすでに第1樹脂層31に封止されて露出していないので、空気の巻き込みによるボイドは少ない。なお、第1樹脂層31と同様に、流し込まれた樹脂体中では無機フィラが沈降して、無機フィラの密度に粗密が生じている。液状の樹脂体を硬化することで第2樹脂層32を形成する。
以上の工程を経て、電子装置100を製造する。
次いで、図2を参照しつつ、本実施形態に係る電子装置100を採用することによる作用効果について説明する。
本実施形態における電子装置100では、回路基板10を封止する封止樹脂体30として、第1樹脂層31と第2樹脂層32とを有している。第1樹脂層31が、空隙13を覆うように形成されているので、第2樹脂層32は収容空間への注入時に空隙13や回路基板10の裏面10bでの空気の巻き込みが無く、ボイドの発生を抑制することができる。これによれば、外部に触れる封止樹脂体の表面においてボイドの残留を抑制できるので、ボイドを起点とするクラックの発生も抑制でき、封止樹脂体表面に付着する水分がクラックを通して回路基板10に到達する頻度を低減することができる。すなわち、防水性を確保することができる。
また、本実施形態における電子装置100では、第1樹脂層31が、第1樹脂層31と第2樹脂層32との界面Sから延びたトレンチ33を有している。そして、トレンチ33内には第2樹脂層32が充填されており、実装面10aに平行な、トレンチ33を含む面内において、第1樹脂層31とトレンチ33内の第2樹脂層32とで材質に差が生じる。これにより、第1樹脂層31の表層に残留したボイドを起点に生じたクラックは、図2に示すようにトレンチ33にその進展を阻害される。すなわち、界面Sの近傍の表層において、界面S全体に亘ってクラックが進展することを抑制することができる。
とくに、本実施形態では、第1樹脂層31における界面S近傍の表層は無機フィラの密度が低い第1プア層31pでありクラックが進展しやすい物性である。一方、トレンチ33内は第2樹脂層32において無機フィラの密度が高い第2リッチ層32rであり、プア層に較べて硬い性質を有し、クラックが進展しにくい物性である。よって、トレンチ33によりクラックの進展が阻害され、界面S全体に亘ってクラックが進展することを抑制することができる。
さらに、本実施形態における電子装置100では、トレンチ33が第1樹脂層31において無機フィラの密度の高い第1リッチ層31rに到達する程度の深さに形成されているので、クラックがトレンチ33の下部に回り込んで進展することを抑制することができる。
さらに、本実施形態における電子装置100では、トレンチ33が枡状に形成されることによって、ボイドがトレンチ33によって取り囲まれるようになっているので、クラックが発生したとしても、その進展をトレンチ33に囲まれた閉領域の内部のみに留まらせることができる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、界面Sを正面視したとき、トレンチ33が枡状に形成されることで閉領域を形成する例について説明した。これは、第1樹脂層31におけるボイドの発生位置がある程度予測できる場合に有効である。これに対して、本実施形態における電子装置110は、図7に示すように、界面Sを正面視したとき、トレンチ33が格子状に形成されている。
トレンチ33が格子状に形成されることにより、第1樹脂層31の表層、とくに第1プア層31pが複数の閉領域に分割される。これにより、ボイドが第1樹脂層31の表層の任意の箇所に発生しても、ボイドに起因するクラックの進展をトレンチ33により阻害することができるので、界面S全体に亘ってクラックが進展することを抑制することができる。
第1実施形態および本実施形態では、閉領域が矩形となる例を説明したが、この例に限定されるものではない。
(第3実施形態)
第1実施形態および第2実施形態では、トレンチ33の断面形状については詳述していないが、例えば図8に示すように、トレンチ33が第1樹脂層31の界面Sから深い側に向かうほど幅が縮小するようにテーパを設けるようにしても良い。
これによれば、第2樹脂層32を形成する樹脂体を注入する際に、トレンチ33内に進入するための間口を広く確保することができ、第2樹脂層32の充填性を向上させることができる。
(第4実施形態)
上記した各実施形態では、電子部品11の種類について限定しなかったが、特に発熱する部品(発熱部品11a)を含む電子部品11が実装された回路基板10を封止する場合についての好適な例を説明する。
図9に示すように、本実施形態における電子装置120は、回路基板10の実装面10aに発熱部品11aが実装されている。そして、トレンチ33は、その底部33aが発熱部品11aに対向するような位置に形成されている。すなわち、発熱部品11aが実装された箇所では、他の箇所に較べて第2樹脂層32から回路基板10、ひいては発熱部品11aまでの距離が近くされている。
これによれば、発熱部品11aの上部にはクラックが進展することがないので、第1樹脂層31と第2樹脂層32との間に空気層を挟むことなく伝熱することができる。すなわち、放熱性を確保することができる。
また、第2樹脂層32が無機フィラを含む樹脂層である場合には、トレンチ33の内部に第2リッチ層32rが存在する。無機フィラは樹脂よりも伝熱効率が高く、無機フィラを多く含む第2リッチ層32rが充填されたトレンチ33が発熱部品11aに近接しているため、発熱部品11aが生じた熱を効率よく第2樹脂層32に伝熱し、放熱することができる。すなわち、放熱性を向上させることができる。
(変形例)
第4実施形態で説明したように、回路基板10に発熱部品11aが実装されている場合には、トレンチ33の底部33aが発熱部品11aに対向して近接していることが好ましい。そこで、例えば図10に示すように、回路基板10に実装される電子部品のほとんどが発熱部品11aである場合には、トレンチ33の幅を拡張し、第1樹脂層31の表面のほとんどを掘削し、幅広のトレンチ33としても良い。これによれば、第2樹脂層32における第2リッチ層32rが発熱部品11aに近接して存在するので、放熱性を向上させることができる。
(その他の実施形態)
この明細書および図面等における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
第1実施形態および第2実施形態では、トレンチ33が所定の領域を取り囲んで閉領域を形成するように、トレンチ33が形成される例について説明したが、例えば図9に示すように、トレンチ33が単独で存在し、閉領域を形成しない構成であっても良い。
また、上記した各実施形態では、トレンチ33が第1プア層31pを貫通して第1リッチ層31rに達するように形成される例について説明したが、必ずしもトレンチ33が第1プア層31pを貫通していなくとも良い。わずかな深さでもトレンチ33が存在すれば、クラックの進展を阻害する効果を奏することができる。ただし、トレンチ33が第1プア層31pを貫通して第1リッチ層31rに達するように形成されることにより、リッチ層に三次元的に囲まれた領域を形成できるので、クラックの進展を効果的に阻害できる。
上記した各実施形態では、第2樹脂層32の樹脂成分として、第1樹脂層31と同様にエポキシ樹脂を採用する例について説明した。上記の例は、トレンチ33内に無機フィラを多く含んだ第2リッチ層32rが存在することにより、トレンチ33内を硬い材質とすることでクラックの進展を阻害する例である。一方、第2樹脂層32の樹脂成分として、ウレタン樹脂あるいはシリコーン樹脂を採用しても良い。ウレタン樹脂およびシリコーン樹脂はエポキシ樹脂よりも柔らかい樹脂であり、クラックの発生原因となる応力の緩衝材として機能する。この効果を発揮するウレタン樹脂およびシリコーン樹脂がトレンチ33内部に存在することにより、第1樹脂層31の表層のボイドを起点とするクラックの進展を阻害することができる。
10…回路基板,11…電子部品,11a…発熱部品,20…筐体,20a…底面,30…封止樹脂体,31…第1樹脂層,31p…第1プア層,31r…第1リッチ層,32…第2樹脂層,32p…第2プア層,32r…第2リッチ層,33…トレンチ

Claims (8)

  1. 実装面(10a)に電子部品(11,11a)が実装された回路基板(10)と、
    前記回路基板が収容される筐体(20)と、
    前記筐体における前記回路基板の収容空間に充填され、前記回路基板を封止するように形成された封止樹脂体(30)と、を備え、
    前記封止樹脂体は、
    前記筐体の底面(20a)に接しつつ、前記回路基板の少なくとも一部を封止するものであって、無機フィラを含む第1樹脂層(31)と、
    前記回路基板の前記実装面に平行な面が界面となるように、前記第1樹脂層を覆って形成された第2樹脂層(32)と、を有し、
    前記第1樹脂層は、前記界面において、前記界面に直交して形成されたトレンチ(33)を有し、前記第2樹脂層は前記トレンチ内を充填するように前記第1樹脂層に積層される、電子装置。
  2. 前記第1樹脂層は、前記界面に直交する方向において、前記筐体の底面側に形成され前記無機フィラの密度の高いリッチ層(31r)と、前記界面側に形成され前記無機フィラの密度の低いプア層(31p)と、を有し、
    前記トレンチは、前記プア層を貫通して前記リッチ層に至る、請求項1に記載の電子装置。
  3. 前記封止樹脂体は、摂氏25度における比重が1.5g/cm以上2.5g/cm以下であり、前記第1樹脂層における前記プア層は、摂氏25度における比重が1.5g/cm未満である、請求項2に記載の電子装置。
  4. 前記第1樹脂層は、前記回路基板における前記実装面と前記電子部品との間の空隙(13)を覆うように前記筐体に充填される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子装置。
  5. 前記界面を正面視するとき、前記トレンチは、前記トレンチが閉じた領域を形成するように形成される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子装置。
  6. 前記界面を正面視するとき、前記トレンチは、格子状に形成される、請求項5に記載の電子装置。
  7. 前記電子部品が発熱部品(11a)を有するとき、
    前記トレンチは、その底部(33a)が前記発熱部品に対向するように形成される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子装置。
  8. 前記第1樹脂層は、エポキシ樹脂を主成分として無機フィラを含む樹脂層であり、前記第2樹脂層は、エポキシ樹脂あるいはウレタン樹脂あるいはシリコーン樹脂もしくはこれらの混合物である樹脂を主成分として無機フィラを含む樹脂層である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子装置。
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