JP2019125010A - 車載器、通信システム、及び通信方法 - Google Patents

車載器、通信システム、及び通信方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019125010A
JP2019125010A JP2018003342A JP2018003342A JP2019125010A JP 2019125010 A JP2019125010 A JP 2019125010A JP 2018003342 A JP2018003342 A JP 2018003342A JP 2018003342 A JP2018003342 A JP 2018003342A JP 2019125010 A JP2019125010 A JP 2019125010A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
command signal
signal processing
unit
vehicle
wireless communication
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018003342A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6979359B2 (ja
Inventor
雄大 奥中
Takehiro Okunaka
雄大 奥中
大樹 北山
Hiroki Kitayama
大樹 北山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furuno Electric Co Ltd
Original Assignee
Furuno Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furuno Electric Co Ltd filed Critical Furuno Electric Co Ltd
Priority to JP2018003342A priority Critical patent/JP6979359B2/ja
Publication of JP2019125010A publication Critical patent/JP2019125010A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6979359B2 publication Critical patent/JP6979359B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Devices For Checking Fares Or Tickets At Control Points (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)

Abstract

【課題】路側機との無線通信中のボタン操作等の外部からの入力操作の制限を抑制し、ユーザの利便性を向上させること可能とする車載器、通信システム、及び通信方法を提供する。【解決手段】車載器と路側機との間での無線信号の送受信を行う一方、外部からの入力を受け付けると、受け付けられた前記入力に基づきコマンド信号を生成して、そのコマンド信号に応じたコマンド信号処理を実行する。このコマンド信号処理の実行において、前記無線信号の変調方式に応じて前記コマンド信号処理を制限する。【選択図】図1

Description

本発明は、路側に設けられた路側機と無線通信する車載器、車載器と路側機とが無線通信を行う通信システム、及び通信方法に関する。
高速道路の料金所に設置された路側機と車両に搭載された車載器との間で料金収受に関する情報を無線通信することにより、車両に料金所を通過させる電子料金収受システム(ETC:Electronic Toll Collection System )が普及している。また、ITS(Intelligent Transport Systems)の普及に伴い、料金所だけでなく、高速道路のパーキングエリア、一般道、駐車場等にも路側機が設置され、これらの路側機のそばを車両が通過している間に、交通情報、周辺施設の情報等を無線通信により車載器に提供することが行われている。
車載器には音量調整、履歴確認等に用いられる操作ボタンが設けられている(例えば、特許文献1参照)。路側機との無線通信中に、操作ボタンが操作されて車載器の制御部にコマンド信号が与えられると、このコマンド処理が路側機との通信処理に影響を及ぼす虞がある。そのため、従来の車載器には、無線通信中のボタン操作を禁止するものがある。
特開2002−74433号公報
しかしながら、上述した従来の車載器では、路側機との無線通信中にボタン操作等の外部からの入力操作を行うことができず、ユーザにとって不便であるという問題がある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、上記課題を解決することができる車載器、通信システム、及び通信方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の一の態様の車載器は、路側機との間で無線信号を送受信する無線通信部と、外部からの入力を受け付け、受け付けられた前記入力に基づきコマンド信号を生成する外部入力部と、前記コマンド信号に応じたコマンド信号処理を実行するコマンド信号処理部と、前記無線信号の変調方式に応じて前記コマンド信号処理部の前記コマンド信号処理を制限する制御部とを備える。
また、本発明の他の態様の通信システムは、上記態様の車載器と、前記車載器と無線通信が可能な路側機とを備える。
また、本発明の他の態様の通信方法は、車載器と路側機との間での無線信号の送受信を行い、外部からの入力を受け付け、受け付けられた前記入力に基づきコマンド信号を生成して当該コマンド信号に応じたコマンド信号処理を実行し、前記コマンド信号処理の実行において前記無線信号の変調方式に応じて前記コマンド信号処理を制限する。
本発明によれば、路側機との無線通信中のボタン操作等の外部からの入力操作の制限を抑制し、ユーザの利便性を向上させることができる。
実施の形態1に係る通信システムの構成を示す模式図。 実施の形態1に係る車載器の機能的構成を示す機能ブロック図。 実施の形態1に係る車載器のハードウェア構成の一例を示すブロック図。 実施の形態1に係る路側機のハードウェア構成の一例を示すブロック図。 DSRC無線通信におけるフレーム構成を示す模式図。 実施の形態1に係る通信システムによる無線通信処理の手順を示すフローチャート。 実施の形態1に係る車載器におけるコマンド受付制限処理の手順を示すフローチャート。 実施の形態1に係る車載器におけるコマンド受付制限処理の変形例の手順を示すフローチャート。 実施の形態2に係る車載器のハードウェア構成の一例を示すブロック図。 実施の形態2に係る通信システムによる無線通信処理の手順を示すフローチャート。 実施の形態2に係る車載器200におけるコマンド受付制限処理の手順を示すフローチャート。 実施の形態3に係る車載器の機能的構成を示す機能ブロック図。 実施の形態3に係る通信システムによる無線通信処理の手順を示すフローチャート。 実施の形態3に係る車載器におけるコマンド受付制限処理の手順を示すフローチャート。 実施の形態4に係る車載器の機能的構成を示す機能ブロック図。 実施の形態4に係る車載器におけるコマンド受付制限処理の手順を示すフローチャート。 実施の形態5に係る車載器におけるコマンド受付制限処理の手順を示すフローチャート。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す各実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための方法及び装置を例示するものであって、本発明の技術的思想は下記のものに限定されるわけではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において種々の変更を加えることができる。
(実施の形態1)
本実施の形態では、車両に搭載される車載器は、路側機との間で無線信号の送受信による無線通信を行った場合に、外部からの入力に関するコマンド信号のコマンド信号処理を、当該無線信号の変調方式に応じて制限する。車載器は、すなわち変調方式に応じて制限を変えることができ、例えば、無線通信の変調方式がASK(amplitude-shift keying:振幅偏移変調)方式であるときにコマンド信号処理を制限し、無線信号の変調方式がQPSK(Quadrature Phase Shift Keying:四位相偏移変調)方式であるときにコマンド信号処理の制限の解除をする。QPSK方式としては、例えばπ/4シフトQPSK方式がある。より具体的には、車載器は、例えば、無線信号の復調の可否に応じて無線信号の変調方式を判定し、上記の通り変調方式に応じてコマンド信号処理を制限する。あるいは、車載器は、無線信号の変調情報から無線信号の変調方式を判定し、当該判定した変調方式に応じてコマンド信号処理を制限する。
<通信システムの構成>
図1は、本実施の形態に係る通信システムの構成を示す模式図である。図1に示すように、通信システム100は、車載器200と、路側機300とを備える。車載器200は車両290に搭載され、路側機300は高速道路の料金所、パーキングエリア、一般道、駐車場の入退場ゲート等に設置される。車載器200と路側機300とは、DSRCによる無線通信が可能である。路側機300は車両が無線通信エリアを通過する間に車載器200との間で無線通信を行う。
図2は、本実施の形態に係る車載器200の機能的構成を示す機能ブロック図である。車載器200は、ETC(Electronic Toll Collection System:電子料金収受システム)車載器であり、DSRC通信機能を有している。図2に示すように、車載器200は、無線通信部201、外部入力部202、コマンド信号処理部204、出力部205、及び制御部206の各機能ブロックを有する。無線通信部201は、路側機300との間でのDSRCによる無線通信が可能である。外部入力部202は、外部からの入力を受け付け、受け付けた入力に基づきコマンド信号を生成する。外部入力部202は、外部からの入力を受付可能であればその構成については特に限定されるものではなく、例えばユーザによって操作可能なボタンスイッチ、スライドスイッチ、操作用コントローラ等の操作部であってもよい。かかる操作部は、音量調整、履歴確認、設定変更等の操作に関する各種コマンド信号を生成する。また、外部入力部202は、ナビゲーション装置、携帯端末(スマートフォン等の携帯電話)等の外部機器と接続される通信部であってもよい。かかる通信部は、外部機器とデータ通信を行い、外部機器からの外部信号を受信してコマンド信号を生成する。コマンド信号処理部204は、外部入力部202によって生成されるコマンド信号を受け付ける。出力部205は、コマンド信号によって出力指示が与えられる情報を出力する。本実施の形態では、出力部205はスピーカであり、音声を出力する。但し、出力部205はスピーカに限定されず、例えば画像又は光(例えば、LED光)を出力する表示部であってもよい。制御部206は、無線通信部201による無線通信の変調方式が、ASK方式であるか、QPSK方式であるかを判定し、変調方式がASK方式である場合に、コマンド信号処理部204によるコマンド信号の受付を制限する。
図3は、車載器200の具体的なハードウェア構成の一例を示すブロック図である。この車載器200は、情報処理部210と、無線通信部220と、カード読取部230と、操作ボタン240と、通信部250と、出力部260とを備える。なお、操作ボタン240と通信部250とが図2の外部入力部202に対応していることは言うまでもない。
情報処理部210は、CPU211及びメモリ212を有しており、車載器200の各部を制御する。メモリ212には、車載器用のコンピュータプログラムである車載器プログラム213が格納されており、この車載器プログラム213をCPU211が実行することで、後述するような動作が可能となる。上述したコマンド信号処理部204、及び制御部206は、この情報処理部210により実現される。
無線通信部220は、路側機300との間で無線信号による無線通信を可能とする通信機であり、無線信号を路側機300から受信し、無線信号を路側機300に対して送信する。無線通信部220は、アンテナ221と、データ復調器222とを有している。データ復調器222は、ASK方式又はQPSK方式により変調されたデータを復調する。なお図示しないが、無線通信部220はデータをASK方式又はQPSK方式により変調するデータ変調部も有している。上述した無線通信部201は、この無線通信部220により実現される。また、無線通信部220によるDSRC無線通信では、CPU211がSAM(Secure Application Module)の機能を実行し、通信に必要な暗号化/復号化処理を行う。
カード読取部230は、ETCカードの読取装置であり、ETCカードが挿入されるとそのカードに記憶されたETCカード情報を読み出す。カード読取部230によるETCカードの読み取りにおいてもまた、CPU211がSAMの機能を実行し、ETCカード読取に必要な暗号通信を行う。
操作ボタン240はユーザにより操作可能なボタンスイッチであり、通信部250は外部機器400とデータ通信を行う通信モジュールであり、出力部260は、音声出力が可能なスピーカである。上述した外部入力部202は操作ボタン240及び通信部250の少なくとも1つにより、出力部205は出力部260によりそれぞれ実現される。
図4は、路側機300のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。路側機300は、ETC路側機であり、DSRC通信機能を有している。かかる路側機300は、情報処理部310と、無線通信部320とを備える。
情報処理部310は、CPU311及びメモリ312を有しており、メモリ312には車載器200との通信を行うための路側機プログラム313が記憶されている。かかる情報処理部310は、路側機300の各部を制御し、路側機プログラム313を実行することで、後述するような車載器200との通信処理を実行する。
無線通信部320は、無線通信用のアンテナ321及びデータ変調器322を有する。データ変調器322は、データをASK方式又はQPSK方式により変調する。変調されたデータはアンテナ321から送信される。なお図示しないが、無線通信部320はASK方式又はQPSK方式により変調されたデータを復調するデータ復調器も有している。
<通信システムの動作>
次に、本実施の形態に係る通信システムの動作について説明する。路側機300は、アンテナ321から電波を放射して無線通信エリアを形成する。路側機300と無線通信エリア内の車載器200との間では、TDMA(Time Division Multiple Access:時分割多元接続)方式によるDSRC無線通信が行われる。図5は、DSRC無線通信におけるフレーム構成を示す模式図である。かかるDSRC無線通信で伝送されるフレームには、FCMS(Flame Control Message Slot)、MDS(Message Data Slot)、WCNS(Wireless Call Number Slot)、ACTS(Activation Slot)等の各スロットが含まれる。図5に示すように、ダウンリンクは、FCMSと複数のMDSによって構成される。FCMSは、フレーム制御情報及びスロット割り当て情報を含むFCMCを送信するためのスロットであり、フレームの先頭に位置付けられる。MDSは、データ伝送用のスロットである。アップリンクは、MDS、ACTS、WCNS等が選択的に含まれる。ACTSは、路側機300への接続要求信号であるACTC(Activation Channel)を送信するためのスロットであり、WCNSは、WCN(Wireless Call Number)送信用のスロットである。
図6は、本実施の形態に係る通信システムによる無線通信処理の手順を示すフローチャートである。路側機300のCPU311は、無線通信部320によりFCMCを定期的に送信する(ステップS101)。車両290に搭載された車載器200のCPU211は、無線通信部220の受信周波数(チャンネル)を設定し(ステップS102)、このチャンネルにおいて無線信号が検出されたか否か(具体的には、所定以上の電波強度が検出されたか否か)を判定する(ステップS103)。ステップS102〜S103の一連の処理は、設定されたチャンネルにおいて無線信号が送信されている(つまり、そのチャンネルが使用されている状態。以下、「ビジー状態」という。)か、送信されていない(つまり、そのチャンネルが使用されていない状態。以下、「アイドル状態」という。)かを判定するキャリアセンス処理である。換言すれば、キャリアセンス処理は、路側機300の無線通信エリアに車載器200が進入したか否かを判定する処理である。無線信号が検出されていない場合には(ステップS103においてNO)、CPU211はアイドル状態であると判定してステップS102へ処理を戻し、別のチャンネルを設定してキャリアセンス処理を再度実行する。無線信号が検出されている場合(ステップS103においてYES)、CPU211はビジー状態であると判定し、ステップS104へ処理を移す。
CPU211は、そのチャンネルにおいてFCMCを受信する(ステップS104)。次にCPU211は無線通信部220によりACTCを送信し(ステップS105)、これを路側機300が受信する(ステップS106)。その後、路側機300がBST(Beacon Service Table)を車載器200へ送信し、車載器200がVST(Vehicle Service Table)を路側機300へ送信するなどの必要な通信を行った後、路側機300のCPU311が車載器200へデータを送信する(ステップS107)。このデータは、WCNの要求データ、メッセージデータ等である。車載器200のCPU211はデータを受信すると(ステップS108)、これに対する応答データを送信し(ステップS109)、路側機300がこれを受信する(ステップS110)。応答データは、自器のWCN、ACK等である。以下、路側機300と車載器200との無線通信処理が続行される。上記の無線通信処理は、ASK方式及びQPSK方式の何れの変調方式でも行われる。変調方式は、通信相手の路側機300に合わせるように選択される。
図7は、本実施の形態に係る車載器200におけるコマンド信号受付制限処理の手順を示すフローチャートである。まずCPU211は、操作ボタン240が操作されることにより、又は外部機器400からの通信によりコマンド信号が入力されているか否かを判定する(ステップS111)。コマンド信号が入力されていない場合(ステップS111においてNO)、CPU211はステップS111の処理を再度実行する。
コマンド信号が入力されている場合(ステップS111においてYES)、CPU211は、無線通信中であるか否かを判定する(ステップS112)。無線通信中でない場合(ステップS112においてNO)、CPU211はステップS117へ処理を移し、コマンド信号を受け付ける(ステップS117)。無線通信中である場合(ステップS112においてYES)、CPU211は、無線通信の変調方式がASK方式であるかQPSK方式であるかを判定する(ステップS113)。
変調方式がASK方式である場合(ステップS113において「ASK」)、CPU211は、コマンド信号の受付を制限する期間である制限期間を開始し(ステップS114)、コマンド信号の受付を制限する制限処理を実行する(ステップS115)。この制限処理は、コマンド信号がボタン操作により生じた場合には、CPU211が何も処理を実行しないことに対応し、コマンド信号が外部機器400からの通信によって生じた場合には外部機器400に対してNAK(否定応答)を送信することに対応する。制限期間は、例えば100ミリ秒である。CPU211は、制限期間が経過したか否かを判定し(ステップS116)、制限期間が経過していない場合(ステップS116においてNO)、ステップS115へ処理を戻す。制限期間が経過した場合には(ステップS116においてYES)、CPU211はステップS111へ処理を戻す。
変調方式がQPSK方式である場合(ステップS113において「QPSK」)、CPU211はコマンド信号を受け付け(ステップS117)、コマンドを実行する(ステップS118)。その後、CPU211はステップS111へ処理を戻す。
ASK方式の無線通信は、主に高速道路の料金所において料金収受に関する情報の通信に用いられており、その通信内容が非常に重要である。例えば、料金所ゲートにおけるASK方式の無線通信が正常に終了しなかった場合、料金収受が完了せず、ゲートが閉じたままとなって車両が料金所を通過できなくなり、事故又は渋滞のような重大な事態の原因となることが考えられる。上述したように、本実施の形態に係る車載器200では、ASK方式で無線通信が行われている間、コマンド信号の受付を制限するため、コマンド信号の受付によって無線通信処理が中断することが防止され、上記のような重大な事態が生じることが防止される。例えば、車載器200の履歴確認では、ETCカードへの読取が発生するため、CPU211による暗号通信処理が発生する。したがって、無線通信におけるSAM機能へのアクセスと、ETCカード読取におけるSAM機能へのアクセスとが競合し、無線通信が中断してしまう場合がある。本実施の形態に係る車載器200では、このようなSAM機能へのアクセスの競合が生じることがなく、無線通信の中断を抑制することができる。
他方、QPSK方式の無線通信は、高速道路のパーキングエリア、一般道、駐車場等の路側機による交通情報又は周辺施設の情報等の提供に用いられ、通信内容の重要性は比較的低く、仮に無線通信が中断した場合でも事故又は渋滞のような重大な事態が生じることはない。そのため、本実施の形態に係る車載器200では、QPSK方式で無線通信が行われている間、コマンド信号の受付を制限しない。これにより、QPSK方式での無線通信中にボタン操作及び外部機器400との通信を行うことができ、ユーザの不便を軽減することができる。また、QPSK方式での無線通信エリアは、ASK方式での無線通信エリアに比べて大きく、無線通信が一度中断されても、コマンドの実行が完了した後に無線通信を再度開始することができる可能性が高い。このため、コマンド信号の受付制限によるユーザに与える影響は小さい。
なお、本実施の形態においては、車載器が無線信号の変調情報から無線信号の変調方式を判定したが、無線信号の復調の可否に応じて無線信号の変調方式を判定してもよい。つまり、無線信号をデータ復調器222に与えて復調処理を実行し、正常に復調されたか否かによって変調方式を判定することができる。例えば、ASK方式での復調を正しく行えたときには変調方式がASK方式であると判定し、ASK方式での復調が正しく行えなかった場合にはASK方式ではない(QPSK方式である)と判定することができる。
また、本実施の形態においては、コマンド信号受付制限処理で、無線信号の変調方式がASK方式であるときに、コマンド信号処理の制限を開始したが、変調方式がASK方式であり、路側機300から路側機IDを受信したときに、コマンド信号処理の制限を開始してもよい。図8は、車載器200におけるコマンド信号受付制限処理の変形例の手順を示すフローチャートである。この変形例では、CPU211は、ステップS113において無線信号の変調方式を判定した結果、ASK方式である場合(ステップS113において「ASK」)、路側機300から路側機IDを受信したか否かを判定する(ステップS120)。路側機IDを受信していない場合(ステップS120においてNO)、CPU211は、コマンド信号を受け付け(ステップS117)、コマンド信号処理を実行する(ステップS118)。他方、路側機IDを受信した場合(ステップS120においてYES)、CPU211は、ステップS114〜S116の処理を実行し、コマンド信号処理の制限を開始する。これにより、路側機IDを受信したタイミングでコマンド信号処理の制限が開始される。
<本実施形態に係る車載器と従来の車載器との比較>
ここで、本実施の形態に係る車載器200と従来の車載器(以下、「従来技術」という)とのコマンド信号の受付制限の条件を比較する。下表は、コマンド信号の受付制限の条件を、本実施の形態に係る車載器200と従来技術とで比較した表である。従来技術では、無線信号だけでなく無線信号以外の電波を受信した場合でも、コマンド信号の受信が制限される。つまり、変調方式及び電文内容にかかわらず、何らかの電波を車載器が受信すると、コマンド信号の受付が制限される。これに対して、本実施の形態に係る車載器200では、ASK方式での無線通信処理が行われているとき、即ち、ASK方式の無線信号を受信し、これに対して応答データを送信したときに、コマンド信号の受付が制限される。
(実施の形態2)
本実施の形態では、コマンド信号の受付制限が開始された後、ASK方式での路側機と車載器との無線通信が完了した場合に、コマンド信号の受付制限を解除し、同一の路側機との無線通信が再度開始された場合に、コマンド信号の受付制限を解除した状態を維持する。
<通信システムの構成>
図9は、本実施の形態に係る車載器200の具体的なハードウェア構成の一例を示すブロック図である。この車載器200は、メモリ212に、路側機IDを格納するための路側機ID領域212aと、コマンド信号受付制限の対象から除外された路側機IDを格納するための対象除外ID領域212bとが設けられている。本実施の形態に係る通信システムのその他の構成は、実施の形態1に係る通信システム100の構成と同様であるので、同一構成要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
<通信システムの動作>
本実施の形態に係る通信システム100の動作について説明する。図10は、本実施の形態に係る通信システムによる無線通信処理の手順を示すフローチャートである。ステップS101乃至S106の処理は、実施の形態1において説明したものと同様であるので、その説明を省略する。
路側機300がBSTを車載器200へ送信し、車載器200がVSTを路側機300へ送信するなどの必要な通信を行った後、路側機300のCPU311が車載器200へ自機の路側機IDを送信する(ステップS201)。車載器200のCPU211は路側機IDを受信すると(ステップS202)、ACKを送信し(ステップS203)、路側機300がこれを受信する(ステップS204)。また、車載器200のCPU211は、受信された路側機IDをメモリ212の路側機ID領域212aに格納する(ステップS205)。路側機ID領域212aに既に路側機IDが格納されている場合でも、最新の路側機IDが上書きされる。つまり、路側機ID領域212aには、常に最新の通信相手の路側機IDが格納される。このような路側機IDの記憶が完了した後、路側機300と車載器200との間でその他のデータの送受が行われる(ステップS107〜)。
図11は、本実施の形態に係る車載器200におけるコマンド信号受付制限処理の手順を示すフローチャートである。ステップS111乃至S113の処理は、実施の形態1において説明したものと同様であるので、その説明を省略する。
変調方式がASK方式である場合(ステップS113において「ASK」)、CPU211は、路側機ID領域212aに格納されている路側機IDと、対象除外ID領域212bに格納されている情報とを比較し、現在の無線通信の相手(路側機ID領域212aに格納されている路側機IDによって特定される路側機300)がコマンド信号受付制限の対象から除外されているか否かを判定する(ステップS211)。現在の無線通信の相手がコマンド信号受付制限の対象から除外されている場合、即ち、路側機ID領域212aに格納されている路側機IDと、対象除外ID領域212bに格納されている情報とが一致する場合には(ステップS211においてYES)、CPU211はステップS117へ処理を移し、コマンド信号を受け付け(ステップS117)、コマンドを実行する(ステップS118)。
他方、現在の無線通信の相手がコマンド信号受付制限の対象から除外されていない場合、即ち、路側機ID領域212aに格納されている路側機IDと、対象除外ID領域212bに格納されている情報とが一致しない場合、又は、対象除外ID領域212bに情報が格納されていない場合には(ステップS211においてNO)、CPU211は制限期間を開始し(ステップS114)、コマンド信号の受付を制限する制限処理を実行する(ステップS115)。CPU211は、制限期間が経過したか否かを判定し(ステップS116)、制限期間が経過していない場合(ステップS116においてNO)、ステップS115の処理を再度実行する。制限期間が経過した場合には(ステップS116においてYES)、CPU211は、無線通信部220における無線通信が完了したか否かを判定する(ステップS212)。無線通信が完了していない場合(ステップS212においてNO)、CPU211はステップS111へ処理を戻す。他方、無線通信が完了している場合には(ステップS212においてYES)、CPU211は、路側機ID領域212aに格納されている路側機IDを対象除外ID領域212bに格納し、現在の無線通信の相手をコマンド信号受付制限の対象から除外する(ステップS213)。その後、CPU211はステップS111へ処理を戻す。
変調方式がQPSK方式である場合(ステップS113において「QPSK」)、CPU211はコマンド信号を受け付け(ステップS117)、コマンドを実行する(ステップS118)。その後、CPU211はステップS111へ処理を戻す。
上記のような構成により、一度無線通信が完了した路側機300と再度無線通信が開始された場合に、この路側機300がコマンド信号の受付制限の対象から除外される。したがって、一度無線通信が完了すると、コマンド信号の受付制限が解除され、その後はコマンド信号の受付可能な状態が維持されるため、ユーザがボタン操作を行ったり、外部機器400が車載器200と通信を行ったりすることが可能となり、ユーザの不便がより一層軽減される。例えば、高速道路の出口に路側機300が設けられ、料金の払い戻しに関する無線通信が行われる場合に、出口付近で渋滞が発生し、路側機300の無線通信エリア内で車両290が長時間停止するときがある。このような状況において一度無線通信が完了すると、その後無線通信が発生してもそれは不要なものである。本実施の形態に係る車載器200では、このような不要な無線通信が発生している間にコマンド信号の入力が制限されることがなく、ユーザの利便性が向上する。
(実施の形態3)
本実施の形態では、車載器が路側機とQPSK方式の無線通信を行っている場合に、機器認証が完了したか否かを判定し、機器認証が完了していないときに、コマンド信号受付を制限する。
<通信システムの構成>
図12は、本実施の形態に係る車載器の機能的構成を示す機能ブロック図である。本実施の形態に係る車載器200は、無線通信部201、外部入力部202、コマンド信号処理部204、出力部205、及び制御部206に加え、機器認証状態判断部208を有する。機器認証状態判断部208は、QPSK方式の無線通信を行っている場合において、路側機300との間で行われる機器認証が完了したか否かを判断する。かかる機器認証状態判断部208は、図3に示される情報処理部210により実現される。
また、本実施の形態では、制御部206が、機器認証状態判断部208によって機器認証が完了していないと判断された場合に、コマンド信号受付制限を開始する。さらに制御部206は、コマンド信号の受付制限が開始された後、機器認証状態判断部208によって機器認証が完了したと判断された場合に、コマンド信号の受付制限を解除する。なお、本実施の形態に係る通信システムのその他の構成は、実施の形態2に係る通信システム100の構成と同様であるので、同一構成要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
<通信システムの動作>
本実施の形態に係る通信システム100の動作について説明する。図13は、本実施の形態に係る通信システムによる無線通信処理の手順を示すフローチャートである。ステップS101乃至S106の処理は、実施の形態1において説明したものと同様であるので、その説明を省略する。
路側機300がBSTを車載器200へ送信し、車載器200がVSTを路側機300へ送信するなどの必要な通信を行った後、路側機300と車載器200との間で機器認証が行われる。機器認証とは、路側器と車載器の間で、セキュリティ鍵の交換を行って相互認証を行うことをいい、機器認証の詳細はここでは省略するが、例えば、機器認証に伴うセキュリティ鍵の交換は、「ITS_FORUM_RC−400」により規定されているDSRC−SPF(Security PlatForum)の構造に基づいて行われてもよいし、以下の通りの手順でなされてもよい。まず、路側機300のCPU311が車載器200へWCNを要求するWCN要求信号を送信する(ステップS301)。車載器200のCPU211はWCN要求信号を受信すると(ステップS302)、自器のWCNを路側機300へ送信し(ステップS303)、路側機300がこれを受信する(ステップS304)。なお、ここではWCNを送受信する構成について述べたが、車載器200に割り当てられた機器番号、その他の識別情報を送受信する構成であってもよい。なお、ステップS201乃至S205の処理は、実施の形態2において説明したものと同様であるので、その説明を省略する。路側機ID領域212aに路側機IDが格納されると、機器認証が完了する。機器認証の後、路側機300と車載器200との間でその他のデータの送受が行われる(ステップS107〜S110)。
図14は、本実施の形態に係る車載器200におけるコマンド信号受付制限処理の手順を示すフローチャートである。ステップS111乃至S116の処理は、実施の形態1において説明したものと同様であるので、その説明を省略する。
変調方式がQPSK方式である場合(ステップS113において「QPSK」)、CPU211は、路側機ID領域212aに格納されている路側機IDと、対象除外ID領域212bに格納されている情報とを比較し、現在の無線通信の相手(路側機ID領域212aに格納されている路側機IDによって特定される路側機300)がコマンド信号受付制限の対象から除外されているか否かを判定する(ステップS311)。現在の無線通信の相手がコマンド信号受付制限の対象から除外されている場合、即ち、路側機ID領域212aに格納されている路側機IDと、対象除外ID領域212bに格納されている情報とが一致する場合には(ステップS311においてYES)、CPU211はステップS117へ処理を移し、コマンド信号を受け付け(ステップS117)、コマンドを実行し(ステップS118)、その後ステップS111へ処理を戻す。
他方、現在の無線通信の相手がコマンド信号受付制限の対象から除外されていない場合、即ち、路側機ID領域212aに格納されている路側機IDと、対象除外ID領域212bに格納されている情報とが一致しない場合、又は、対象除外ID領域212bに情報が格納されていない場合には(ステップS311においてNO)、CPU211は機器認証が開始されているか否かを判定する(ステップS312)。機器認証が開始されていない場合(ステップS312においてNO)、CPU211はステップS117へ処理を移し、コマンド信号を受け付け(ステップS117)、コマンドを実行し(ステップS118)、その後ステップS111へ処理を戻す。これにより、機器認証が行われていない場合には、車載器200にコマンド信号の入力が可能となる。
機器認証が開始されている場合(ステップS312においてYES)、CPU211はコマンド信号受付制限を開始し(ステップS313)、これ以降のコマンド信号受付を制限する。次にCPU211は、機器認証が完了したか否かを判断し(ステップS314)、機器認証が完了していない場合(ステップS314においてNO)、ステップS314の処理を再度実行する。機器認証が完了している場合(ステップS314においてYES)、CPU211は、コマンド信号受付制限を解除し(ステップS315)、路側機ID領域212aに格納されている路側機IDを対象除外ID領域212bに格納し、現在の無線通信の相手をコマンド信号受付制限の対象から除外する(ステップS316)。その後、CPU211はステップS111に処理を戻す。
上記のようなQPSK方式の無線通信では、機器認証が行われた後、交通情報、周辺施設情報等のコンテンツ(メッセージ)が路側機300から車載器200に送信され、車載器200において出力される。したがって、機器認証が中断されると、ユーザにコンテンツが提供されなくなる。本実施の形態に係る車載器200は、上記のような構成により、QPSK方式の無線通信が行われている場合において、機器認証中にはコマンド信号の受付が制限される。したがって、機器認証の途中でコマンド信号が受け付けられることにより無線通信が中断することが防止される。
(実施の形態4)
本実施の形態では、車載器が路側機とQPSK方式の無線通信を行っている場合において、優先度が所定以上の情報を出力している間は、コマンド信号受付を制限する。
<通信システムの構成>
図15は、本実施の形態に係る車載器の機能的構成を示す機能ブロック図である。本実施の形態に係る車載器200は、無線通信部201、外部入力部202、コマンド信号処理部204、出力部205、制御部206、及び機器認証状態判断部208に加え、優先度判定部209を有する。優先度判定部209は、QPSK方式の無線通信を行っている場合において、路側機300から提供されるコンテンツ(メッセージ)の優先度が所定以上(具体的には、「優先情報」以上)であるか否かを判定する。かかる優先度判定部209は、図3に示される情報処理部210により実現される。
また、本実施の形態では、制御部206が、優先度判定部209によって優先度が所定以上と判定された場合に、コマンド信号受付制限を開始する。さらに制御部206は、コマンド信号の受付制限が開始された後、優先度が所定以上のメッセージの出力が完了した場合に、コマンド信号の受付制限を解除する。なお、本実施の形態に係る通信システムのその他の構成は、実施の形態3に係る通信システム100の構成と同様であるので、同一構成要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
<通信システムの動作>
本実施の形態に係る通信システム100の動作について説明する。路側機300は、機器認証が完了した後、車載器200に対して交通情報、周辺施設情報等のメッセージを送信する。このメッセージには、優先度が規定されており、路側機300がメッセージを提供するためのデータには優先度情報が含まれている。優先度には高いものから低いものへと順番に例えば「最優先」、「優先」、「一般」の3つがあり、本実施の形態では、優先度が「最優先」及び「優先」のメッセージの出力中には、コマンド信号の受付を制限し、優先度が「一般」のメッセージの出力中には、コマンド信号の受付を制限しない。
図16は、本実施の形態に係る車載器200におけるコマンド信号受付制限処理の手順を示すフローチャートである。ステップS111乃至S118、及びステップS311乃至S314の処理は、実施の形態1及び3において説明したものと同様であるので、その説明を省略する。
機器認証が完了している場合(ステップS314においてYES)、CPU211は、路側機300から受信されたデータの優先度が「優先」以上であるか否かを判定する(ステップS411)。優先度が「優先」未満である場合(つまり、優先度が「一般」の場合。ステップS411においてNO)、CPU211はステップS315へ処理を移し、コマンド信号受付制限を解除する(ステップS315)。
他方、優先度が「優先」以上である場合(つまり、優先度が「最優先」又は「優先」である場合。ステップS411においてYES)、出力部260によるメッセージの出力中であるか否かを判定する(ステップS412)。メッセージの出力中である場合には(ステップS412においてYES)、CPU211はステップS412の処理を再度実行し、メッセージの出力が終了するまで待機する。メッセージの出力が完了している場合には(ステップS412においてNO)、CPU211はステップS315へ処理を移し、コマンド信号受付制限を解除する(ステップS315)。
多くの車載器において、音量の調整又は履歴確認のコマンドを実行すると、音量調整の確認音又は履歴の音声が出力される。このようなコマンド信号の受付によって生じる音声出力が、メッセージの音声出力の途中で発生すると、コマンド信号受付によって生じる音声出力が優先され、メッセージの音声出力が停止されることがある。本実施の形態に係る車載器200は、上記のような構成により、優先度が所定以上のメッセージが出力されている間は、コマンド信号の受付を制限する。したがって、優先度が高い重要なメッセージが出力されている途中でコマンド信号が受け付けられることによりこのメッセージの出力が停止されることが防止される。
(実施の形態5)
本実施の形態では、キャリアセンス処理において無線信号が受信されたと判定された場合に、コマンド信号の受付制限を開始し、変調方式がASK方式であると判定されたときには、コマンド信号の受付が制限された状態を維持し、QPSK方式であると判定されたときには、コマンド信号の受付制限を解除する。これにより、変調方式がASK方式であると判定された場合に、コマンド信号の受付を制限するという機能を実現する。
<通信システムの構成>
本実施の形態に係る通信システムの構成は、実施の形態1に係る通信システム100の構成と同様であるので、同一構成要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
<通信システムの動作>
図17は、本実施の形態に係る車載器200におけるコマンド信号受付制限処理の手順を示すフローチャートである。まずCPU211は、キャリアセンス処理において無線信号が検出されたか否か、つまり、キャリアが検出されたか否かを判定する(ステップS511)。キャリアが検出されていない場合(ステップS511においてNO)、CPU211はステップS511の処理を再度実行する。キャリアが検出された場合(ステップS511においてYES)、CPU211は、制限期間を開始し、コマンド信号の受付制限を開始する(ステップS512)。
次にCPU211は、無線通信中であるか否かを判定する(ステップS513)。無線通信中でない場合(ステップS513においてNO)、CPU211はステップS517へ処理を移し、制限期間を解除し、これによってコマンド信号の受付制限を解除する(ステップS517)。その後、CPU211はステップS511へ処理を戻す。無線通信中である場合(ステップS513においてYES)、CPU211は、無線通信の変調方式がASK方式であるかQPSK方式であるかを判定する(ステップS514)。
変調方式がASK方式である場合(ステップS514において「ASK」)、CPU211は、制限期間を解除せず、コマンド信号の受付を制限し(ステップS515)、制限期間が経過したか否かを判定する(ステップS516)。つまりこの場合、コマンド信号の受付が制限された状態が維持される。制限期間が経過していない場合には(ステップS516においてNO)、CPU211はステップS515へ処理を戻し、コマンド信号の受付を制限する。他方、制限期間が経過した場合には(ステップS516においてYES)、CPU211はステップS511へ処理を戻す。
変調方式がQPSK方式である場合(ステップS514において「QPSK」)、CPU211は、制限期間を解除し(ステップS517)、これによってコマンド信号の受付制限を解除する。その後、CPU211はステップS511へ処理を戻す。
車載器200が上記のような動作を行うことによっても、無線通信の変調方式がASK方式である場合にコマンド信号の受付を制限し、変調方式がQPSK方式である場合、又は無線通信が行われていない場合にコマンド信号の受付が制限されない。したがって、ASK方式での無線通信中にコマンド信号受付が発生することによる無線通信への影響を抑制することができる。
(その他の実施の形態)
上述した実施の形態1乃至5においては、変調方式としてASK方式及びQPSK方式について説明したが、これに限定されるものではない。ASK方式及びQPSK方式に加えて、OFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing)方式、又はQAM(Quadrature Amplitude Modulation)方式の無線通信も可能な構成とし、変調方式が例えばASK、OFDM、又はQAMであると判定された場合に、コマンド信号受付を制限する構成とすることができる。
また、上述した実施の形態1乃至5においては、コマンド信号受付を制限する場合、制限対象を全コマンド信号とする構成について述べたが、これに限定されるものではない。一部のコマンド信号の受付を制限する構成とすることもできる。例えば、実施の形態1乃至3において、ETCカード読取が発生するコマンド信号のような、SAM機能へのアクセスが発生するコマンド信号のみを受付制限する構成としてもよい。
また、上述した実施の形態1乃至5においては、受信された無線信号の変調方式がASK方式であるときに、コマンド信号の受付を制限する構成について述べたが、これに限定されるものではない。ここでいう「コマンド信号処理」とは、コマンド信号の受付処理だけでなく、コマンド信号によって実行を指示される処理を含む。つまり、コマンド信号を受け付けた後、コマンド信号によって指示される処理の実行を制限する構成であってもよい。
また、上述した実施の形態1乃至5においては、CPU211がソフトウェアである車載器プログラム213を実行する構成について述べたが、これに限定されるものではない。車載器プログラム213と同様の処理を実行できるASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを車載器が備える構成とすることもできる。
本発明の車載器、通信システム、及び通信方法は、路側に設けられた路側機と無線通信する車載器、車載器と路側機とが無線通信を行う通信システム、及び通信方法として有用である。
100 通信システム
200 車載器
201 無線通信部
202 外部入力部
204 コマンド信号処理部
205 出力部
206 制御部
208 機器認証状態判断部
209 優先度判定部
210 情報処理部
211 CPU
212 メモリ
213 車載器プログラム
220 無線通信部
290 車両
300 路側機
400 外部機器

Claims (23)

  1. 路側機との間で無線信号を送受信する無線通信部と、
    外部からの入力を受け付け、受け付けられた前記入力に基づきコマンド信号を生成する外部入力部と、
    前記コマンド信号に応じたコマンド信号処理を実行するコマンド信号処理部と、
    前記無線信号の変調方式に応じて前記コマンド信号処理部の前記コマンド信号処理を制限する制御部と
    を備える、
    車載器。
  2. 前記制御部は、前記無線信号の変調方式がASK変調方式であるときに前記コマンド信号処理を制限する、
    請求項1に記載の車載器。
  3. 前記制御部は、前記無線信号の変調方式がQPSK変調方式であるときに前記コマンド信号処理の制限の解除をする、
    請求項1または2に記載の車載器。
  4. 前記制御部は、前記無線信号の復調の可否に応じて前記無線信号の変調方式を判定し、前記コマンド信号処理を制限する、請求項1乃至3の何れかに記載の車載器。
  5. 前記制御部は、前記無線信号の変調情報から前記無線信号の変調方式を判定し、当該判定した変調方式に応じて前記コマンド信号処理を制限する、
    請求項1乃至4の何れかに記載の車載器。
  6. 前記制御部は、前記変調方式を判定したとき、前記コマンド信号処理部に前記コマンド信号処理の制限を開始させる、
    請求項1乃至5の何れかに記載の車載器。
  7. 前記制御部は、前記コマンド信号処理部による前記コマンド信号処理の制限が開始された後、前記無線通信部による無線通信処理が完了したとき、前記コマンド信号処理部に前記コマンド信号処理の制限を解除させる、
    請求項1乃至6の何れかに記載の車載器。
  8. 前記制御部は、前記無線信号の変調方式が第1変調方式であるか、前記第1変調方式とは異なる第2変調方式であるかを判定し、
    前記制御部は、前記変調方式が前記第1変調方式であると判定したとき、前記コマンド信号処理部に前記コマンド信号処理を制限させる、
    請求項1乃至7の何れかに記載の車載器。
  9. 前記制御部は、前記無線通信部による無線通信処理が完了した後、前記無線通信部によって同一の前記路側機との無線通信処理が開始されたとき、前記コマンド信号処理部に前記コマンド信号処理の制限を解除した状態を維持させる、
    請求項7に記載の車載器。
  10. 前記制御部は、前記無線信号の変調方式が第1変調方式であるか、前記第1変調方式とは異なる第2変調方式であるかを判定し、
    前記制御部によって前記変調方式が前記第2変調方式であると判定されたとき、前記路側機との機器認証の状態を判断する機器認証状態判断部をさらに備え、
    前記制御部は、前記機器認証状態判断部によって前記機器認証が完了していないと判断されたとき、前記コマンド信号処理部に前記コマンド信号処理を制限させる、
    請求項1乃至9の何れかに記載の車載器。
  11. 前記制御部は、前記無線通信部によって無線通信処理が開始されてから前記機器認証が開始されるまでの間、前記コマンド信号処理部に前記コマンド信号処理の制限を解除させる、
    請求項10に記載の車載器。
  12. 前記制御部は、前記コマンド信号処理の制限が開始された後、前記機器認証状態判断部によって前記機器認証が完了したと判断されたとき、前記コマンド信号処理部に前記コマンド信号処理の制限を解除させる、
    請求項10又は11に記載の車載器。
  13. 前記制御部は、前記路側機との無線通信処理及び前記機器認証が完了した後、前記無線通信部によって同一の前記路側機との間で無線通信処理が再び開始されたとき、当該路側機との無線通信処理の間、前記コマンド信号処理部に前記コマンド信号処理の制限の解除を維持させる、
    請求項10乃至12の何れかに記載の車載器。
  14. 前記無線通信部は、前記第2変調方式での通信において優先度が規定された無線信号を受信し、
    前記無線通信部によって受信された無線信号に規定される優先度が所定以上であるか否かを判定する優先度判定部をさらに備え、
    前記制御部は、前記優先度判定部によって前記優先度が所定以上であると判定されたとき、前記コマンド信号処理部に前記コマンド信号処理を制限させる、
    請求項10乃至13の何れかに記載の車載器。
  15. 前記コマンド信号によって出力指示が与えられる情報を出力する出力部をさらに備え、
    前記制御部は、前記コマンド信号処理の制限が開始された後、前記所定以上の優先度が規定された無線信号に含まれる情報の前記出力部による出力が完了したとき、前記コマンド信号処理部に前記コマンド信号処理の制限を解除させる、
    請求項14に記載の車載器。
  16. 前記第1変調方式はASK変調方式であり、前記第2変調方式はQPSK変調方式である、
    請求項8乃至の15何れかに記載の車載器。
  17. 前記制御部は、前記制御部によって前記変調方式が前記第1変調方式であり、前記路側機から路側機器識別情報を受信したとき、前記コマンド信号処理部に前記コマンド信号処理の制限を開始させる、
    請求項1乃至17の何れかに記載の車載器。
  18. 前記制御部は、所定の周波数において前記無線通信部によって無線信号が受信されたか否かを判定するキャリアセンス処理において前記無線信号が受信されたと判定されたとき、前記コマンド信号処理の制限を開始する、
    請求項1乃至17の何れかに記載の車載器。
  19. 操作可能な操作部をさらに備え、
    前記コマンド信号は、前記操作部が操作されることにより生成される、
    請求項1乃至18の何れかに記載の車載器。
  20. 前記コマンド信号は、外部機器からの通信により与えられる、
    請求項1乃至19の何れかに記載の車載器。
  21. 前記無線通信部による通信は、DSRCによるものである、
    請求項1乃至20の何れかに記載の車載器。
  22. 請求項1乃至21の何れかに記載の車載器と、
    前記車載器と無線通信が可能な路側機と
    を備える、
    通信システム。
  23. 車載器と路側機との間での無線信号の送受信を行い、
    外部からの入力を受け付け、受け付けられた前記入力に基づきコマンド信号を生成して、当該コマンド信号に応じたコマンド信号処理を実行し、
    前記コマンド信号処理の実行において前記無線信号の変調方式に応じて前記コマンド信号処理を制限する、
    通信方法。
JP2018003342A 2018-01-12 2018-01-12 車載器、通信システム、及び通信方法 Active JP6979359B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018003342A JP6979359B2 (ja) 2018-01-12 2018-01-12 車載器、通信システム、及び通信方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018003342A JP6979359B2 (ja) 2018-01-12 2018-01-12 車載器、通信システム、及び通信方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019125010A true JP2019125010A (ja) 2019-07-25
JP6979359B2 JP6979359B2 (ja) 2021-12-15

Family

ID=67398785

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018003342A Active JP6979359B2 (ja) 2018-01-12 2018-01-12 車載器、通信システム、及び通信方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6979359B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003216987A (ja) * 2002-01-21 2003-07-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 車載器判別方法及び装置
JP2004192557A (ja) * 2002-12-13 2004-07-08 Toshiba Corp 料金収受システムおよび料金収受方法
JP2004246687A (ja) * 2003-02-14 2004-09-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 車載無線装置
JP2005184445A (ja) * 2003-12-19 2005-07-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd Dsrc通信制御装置および方法
JP2010193263A (ja) * 2009-02-19 2010-09-02 Denso Corp 車載通信器及び車載通信器のアンテナ選択方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003216987A (ja) * 2002-01-21 2003-07-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 車載器判別方法及び装置
JP2004192557A (ja) * 2002-12-13 2004-07-08 Toshiba Corp 料金収受システムおよび料金収受方法
JP2004246687A (ja) * 2003-02-14 2004-09-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 車載無線装置
JP2005184445A (ja) * 2003-12-19 2005-07-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd Dsrc通信制御装置および方法
JP2010193263A (ja) * 2009-02-19 2010-09-02 Denso Corp 車載通信器及び車載通信器のアンテナ選択方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6979359B2 (ja) 2021-12-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101431340B1 (ko) 차량 인포테인멘트 서비스 제공을 위한 차량 통신장치의 데이터 전송 방법 및 이를 이용한 시스템
WO2021148042A1 (zh) 辅链路通信方法、设备和存储介质
CN107925958B (zh) 移动体通信系统以及移动体侧装置
KR20200089296A (ko) 5g 통신 네트워크에 기반한 차량간 무선 결제 방법 및 그 시스템
JP4869131B2 (ja) 通信装置
CN112055982A (zh) 测距信号的发送、接收方法、装置、设备及可读存储介质
JP2019180051A (ja) 車載通信装置、予告通信装置、及び無線通信方法
JP2000201103A (ja) 車車間通信方式およびその車載通信装置
JP5814563B2 (ja) 端末装置および基地局装置
JP6979359B2 (ja) 車載器、通信システム、及び通信方法
CN106982469A (zh) 一种资源调度和碰撞指示的方法及设备
JP4862804B2 (ja) 情報取得装置
JP2009021758A (ja) 車載用無線通信器および車載用無線通信器用のプログラム
JP2021077933A (ja) 路側無線機および無線通信システム
JP5234073B2 (ja) 車載装置
KR100418199B1 (ko) 단거리 전용 고속 무선 통신 기반의 차량 탑재 장치
JP7442630B2 (ja) 通信リソースのプリエンプティブ予約
JP2000358276A (ja) 移動体通信装置および固定局通信装置ならびに移動体通信装置の通信方法
KR100987139B1 (ko) 단거리 전용 통신 시스템의 통신 영역 설정 방법 및 그장치
KR20220137740A (ko) 피드백 접근지시 및 결정 방법, 장치, 저장 매체(feedback approach indication and determination methods and apparatuses, and storage medium)
JP2004246687A (ja) 車載無線装置
JP3668624B2 (ja) 車車間通信方式およびその車載通信装置
JP5353858B2 (ja) 無線通信装置
WO2021200046A1 (ja) 料金決済用車載器、携帯通信端末、料金決済システム、および端末制御プログラム
JP2017192156A (ja) 通信システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201008

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210823

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210831

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211020

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211109

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6979359

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150