JP2019123697A - マイオカイン分泌促進剤 - Google Patents

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青井 渉
Wataru Aoi
渉 青井
小依里 和田
Sayori Wada
小依里 和田
勇亮 佐内
Yuryo Sanai
勇亮 佐内
仁美 伊東
Hitomi Ito
仁美 伊東
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Abstract

【課題】本願発明は、マイオカイン分泌を促進する物質を提供することを課題とする。さらに、運動時にマイオカイン分泌を促進するだけでなく、ウオーキングなどの低強度運動時においても、マイオカイン分泌を促進する物質を提供することを課題とする。【解決手段】グルタチオンを経口投与することで、血清中のSPARCの濃度が上昇することを見出した。マイオカインの分泌が促進されるため、マイオカインの分泌によりもたらされる種々の恩恵、例えば、血糖値低下、脂肪低減等に伴う代謝系疾患の予防、動脈硬化の改善等による循環器系疾患の予防、アルツハイマー型の認知症予防等の脳神経系疾患の予防、大腸がん予防等の発がんリスク低減などを享受することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、グルタチオンを有効成分として含むマイオカイン分泌促進剤に関する。
身体運動は、体内の脂肪を燃焼させ、生活習慣病の予防、肥満の防止に効果的であることは知られていた。近年、このような効果だけでなく、身体運動が、様々な医学的恩恵を身体に与えていることがわかってきている。具体的には、癌の抑制、アルツハイマー病の予防、免疫機能の活性化などが運動によりもたらされている。これらの運動効果は、脂肪燃焼とは別の機序で生じていると考えられていた。近年、骨格筋からさまざまな生理活性物質が分泌されることがわかってきた。これらの生理活性物質は、総称してマイオカインと呼ばれている。マイオカインは、血流を介して全身に運ばれて、様々な生理作用を発揮することが知られている(非特許文献1)。
エネルギーの代謝組織の1つである骨格筋は、筋肉全体の40%を占めており、生体における最も大きなタンパク質貯蔵場所であり、マイオカインの分泌を介して内分泌の制御装置としても機能している。そして、代謝調節において、骨格筋は、タンパク質の分解によって生じるアミノ酸の供給源として役立っており、心臓、肝臓および脳などの様々な組織により、エネルギーの生産系として利用されている。骨格筋を構成するタンパク質の分解は、ユビキチン−プロテアソーム機構およびオートファージ−リソソーム機構などの特定の情報伝達系や転写プログラムによってコントロールされる能動的なプロセスであることが知られている(特許文献1)。このように、運動により、骨格筋が活動することで、マイオカインが分泌される。
これまで、マイオカインとしては、インターロイキン6(IL−6)、SPARC(secreted protein acidic and rich in cysteine、「オステオネクチン」、「BM−40」とも呼ばれている)、アイリシンなど、数十種類が知られている。
特開2016−106572
Pedersen BK, Febbraio MA (2012) Muscles, exercise and obesity: skeletal muscle as a secretory organ. Nat Rev Endocrinol 8(8):457?4652
本願発明は、マイオカイン分泌を促進する物質を提供することを課題とする。さらに、運動時にマイオカイン分泌を促進するだけでなく、ウオーキングなどの低強度運動時においても、マイオカイン分泌を促進する物質を提供することを課題とする。
本願発明者らは、グルタチオンを経口投与することで、血清中のSPARCの濃度が上昇することを見出した。
本発明は、
(1)グルタチオンを有効成分として含む、マイオカイン分泌促進剤、
を提供する。
本発明により、マイオカインの分泌が促進されるため、マイオカインの分泌によりもたらされる種々の恩恵、例えば、血糖値低下、脂肪低減等に伴う代謝系疾患の予防、動脈硬化の改善等による循環器系疾患の予防、アルツハイマー型の認知症予防等の脳神経系疾患の予防、大腸がん予防等の発がんリスク低減などを享受することができる。特に運動前に投与することで、マイオカインの分泌を促進する。
運動後の血清中のSPARC濃度
マイオカインとは、骨格筋から分泌される生理活性物質であり、例えば、interleukin 6(IL−6)、interleukin 7(IL−7)、interleukin 15(IL−15)、BDNF(brain-derived neurotrophic factor)、FGF−21(fibroblast growth factor)、イリシン(Irisin)、LIF(leukemia inhibitor factor)、IGF−1(insulin like growth factor 1)、Fst/Fstl−1(follistatin / follistatin-like 1)、Myostatin、OncostatinM、SPARC(secreted protein acidic and rich in cysteine)などである。
本発明では、グルタチオンを運動前に投与することで、運動中の前記のマイオカイン類の分泌を促進し、マイオカイン分泌による各種生理活性をより効率的に享受することができる。例えば、SPARCの遺伝子欠損マウスでは、出生後、白内障、骨減弱、皮膚障害、脂肪沈着がみられ、さらに、特定の臓器では、腫瘍形成を抑制することが報告されている。特に、がんの発症率については、ウオーキングにおいて、歩行ペースの遅い男性は、早い男性と比較し、大腸がんの発症リスクが高いことが報告されている(体力科学 第62巻 第4 号 263-271(2013))。このように、加齢等により、マイオカイン等が分泌されるのに十分な運動強度を得られない場合であっても、本発明を投与することにより、マイオカイン等の分泌が促進される可能性がある。
本発明でいうグルタチオンは、還元型グルタチオン、酸化型グルタチオンあるいはこれらの混合物をいう。還元型グルタチオンとはγ − L − G l u − L − C y s − G l y の構造を有するトリペプチドを表し、酸化型グルタチオンとは還元型グルタチオン2 分子がS S 結合により結合したものである。グルタチオンの形態は、グルタチオンを有効成分として含有するものであれば何でもよい。
本発明で使用する還元型グルタチオン、酸化型グルタチオンは、どのような製法で得られたグルタチオンでもよい。酵母から抽出し、精製する方法(特開昭62−292797)などが知られている。
本願では、前段のグルタチオンを有効成分として含むものを投与する。投与の方法は、特に限定されず、経口投与、静脈内、腹膜内もしくは皮下投与等の非経口投与をあげることができる。具体的には、錠剤、散剤、顆粒剤、丸剤、懸濁剤、乳剤、浸剤・煎剤、カプセル剤、シロップ剤、液剤、エリキシル剤、エキス剤、チンキ剤、流エキス剤等の経口剤、又は注射剤、点滴剤、クリーム剤、坐剤等の非経口剤のいずれでもよい。投与の簡便性から、経口投与が特に好ましい。
グルタチオンを含有する酵母を経口投与することもできる。グルタチオンを多く含有する酵母としては「ハイチオンコーボMG」(興人ライフサイエンス社製)、グルタチオンを含有する酵母エキスとしては「ハイチオンエキスYH」(興人ライフサイエンス社製)などがある。
本発明の投与量は、前述の機能が発現する量でれば特に限定されない。ヒトに投与する場合の投与量および投与回数は、投与形態、被投与者の年齢、体重等により異なるが、成人一日当り、グルタチオンを通常は50mg〜30g 、好ましくは100mg 〜10g、特に好ましくは200mg〜3gとなるように一日一回乃至数回投与する。
投与間隔は、特に限定されない。継続的に投与することが好ましい。通常は1 日間〜 1 年間、好ましくは1週間〜3ヶ月間である。なお、本発明の製剤は、ヒトだけでなく、ヒト以外の動物( 以下、非ヒト動物と略す)に対しても使用することができる。本発明では、運動前に投与することが、マイオカイン類の分泌促進に効果的であるため、運動前に投与することが特に好ましい。
本発明は、有効成分としてグルタチオンを含有するが、さらに、グルタチオン以外の任意の成分を含有していてもよい。また、有効成分を薬理学的に許容される一種またはそれ以上の担体と一緒に混合し、製剤学の技術分野においてよく知られている任意の方法により製造される。
以下に実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
本発明及び実施例における測定条件は以下の通りである。
・血液検体採取のプロトコール
健常男性7名(年齢35.9±2.0、身長172.6±1.9cm、体重70.6±3.2kg、BMI23.8±1.2kg/m)を対象として二重盲検プラセボ対照クロスオーバー試験として行った。被験者は、グルタチオンを1g/dayを経口投与、又はプラセボを2週間投与した後、60分間の自転車運動を行った。自転車運動では、被験者の運動強度を40%となるよう設定した。運動前後に採血を行い、血清を採取した。
血清中のSPARC濃度をHuman SPARC Quantikine ELISA Kit (R&D systems)を用いて測定した。測定結果は、図1に示す。
測定の結果、本発明品を投与した群では、プラセボ群と比較し、有意に、血清中のSPARC濃度が上昇していた。本実施例の運動強度においてもSPARC分泌促進効果を有していた。

Claims (1)

  1. グルタチオンを有効成分として含有するマイオカイン分泌促進剤。
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