JP2019123688A - 重症筋無力症の予防または治療剤としてのバルプロ酸およびその塩 - Google Patents

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哲也 金井
顕之 鵜沢
Akiyuki Uzawa
顕之 鵜沢
聡 桑原
Satoshi Kuwabara
聡 桑原
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Abstract

【課題】重症筋無力症に対して予防または治療効果を有する新たな化合物を提供すること。【解決手段】パルブロ酸またはその薬理学的に許容される塩を含む、重症筋無力症の予防または治療剤。【選択図】なし

Description

本発明は、バルプロ酸またはその塩を含む重症筋無力症の予防または治療剤に関する。
重症筋無力症(myasthenia gravis:MG)は、神経筋接合部のシナプス後膜上にあるいくつかの標的抗原に対する自己抗体の作用により、神経筋接合部の刺激伝達が障害されて生じる自己免疫疾患として知られている。
重症筋無力症診療ガイドライン2014において、重症筋無力症の治療については、重症筋無力症が、自己免疫疾患であることから、ステロイドを中心とした免疫抑制療法が基本とされ、シクロスポリンやタクロリムス等のカルシニューリン阻害薬である免疫抑制薬が補助療法として用いられている。
そして、現在に至るまで、免疫抑制療法が、First−lineとして位置づけられている。
バルプロ酸は、そのナトリウム塩であるバルプロ酸ナトリウムが、てんかん治療薬として用いられている(非特許文献1)。
セレニカ(登録商標)R錠200mg、セレニカ(登録商標)R錠400mg添付文書
従来から使用されているステロイドを主体とする免疫抑制療法では、長期使用による容姿の悪化や、糖尿病や骨粗しょう症、白内障、緑内障を発症してしまうといった問題がある。また、抑うつといった精神障害の問題もある。
すなわち、長期に渡る免疫抑制療法は、患者のQOL(Quality of Life)を損なう因子となってしまう面もあり、また、免疫抑制していることに起因する易感染性の問題もあり、臨床現場では、治療関連死に直面する場面も少なくない。
本発明が解決しようとする課題は、免疫抑制療法に代わる、重症筋無力症の新規な予防または治療剤を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行って、重症筋無力症に対して予防または治療効果を有する新たな化合物を見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
(1)
パルブロ酸またはその薬理学的に許容される塩を含む、重症筋無力症の予防または治療剤。
(2)
パルブロ酸の薬理学的に許容される塩が、パルブロ酸ナトリウムである、(1)に記載の重症筋無力症の予防または治療剤。
(3)
パルブロ酸またはその薬理学的に許容される塩を含む、重症筋無力症の予防または治療用医薬組成物。
(4)
パルブロ酸の薬理学的に許容される塩が、パルブロ酸ナトリウムである、(3)に記載の医薬組成物。
パルブロ酸またはその薬理学的に許容される塩は、重症筋無力症の予防または治療に有効である。
重症筋無力症の病態を模式的に示す。 EAMGラットにおける体重の評価結果を示す。8週間後より有意差をもって、コントロール群で体重減少を示し、薬剤投与群で増量傾向を示した。 EAMGラットにおけるClinical scoreで評価した場合の評価結果を示す。抗原接種後3週間までは差がなかったが、4週間後から有意差をもって、バルプロ酸ナトリウムを投与した薬剤投与群で臨床的な改善が認められた。 EAMGラットにおけるClinical scoreで評価した場合の評価結果のモデル例を示す。 フローサイトメトリーの結果を示す。CD4陽性細胞のみ抽出し、その後IL−17とIFN−rのマーカーで分析を行った結果を示す。赤枠(横長枠)がIFN−r陽性細胞、青枠(縦長枠)がIL−17aを示す。有意差をもって、薬剤投与群でともに低下を示している。 フローサイトメトリーの結果を示す。CD4陽性細胞のみ抽出し、その後CD25とFoxp3のマーカーで分析を行った結果を示す。赤枠(横長枠)がCD25陽性細胞、青枠(縦長枠)がFoxp3を示す。CD25highおよびFoxp3highの細胞がB細胞で多い傾向が認められた。 フローサイトメトリーの結果を示す。CD4陽性、CD25highの細胞を抽出し、その後Foxp3のマーカーで分析を行った結果を示す。CD25陽性Foxp3hign細胞について差を認めなかった。
本発明の重症筋無力症の予防または治療剤は、パルブロ酸またはその薬理学的に許容される塩を含む。
パルブロ酸は、下記式(I)で表される化合物である。
式(I):
パルブロ酸の薬理学的に許容し得る塩としては、薬理学的に許容し得る塩基との塩であることが好ましい。
パルブロ酸の薬理学的に許容し得る塩としては特に限定されないが、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ金属塩等が挙げられる。
パルブロ酸の薬理学的に許容し得る塩としては、好ましくはナトリウム塩である。
本発明のパルブロ酸またはその薬理学的に許容し得る塩は、水和物の形態であってもよく、溶媒和物の形態であってもよい。
また、本発明のパルブロ酸またはその薬理学的に許容し得る塩は、同位元素標識されていてもよい。
同位元素としては、特に限定されないが、例えば、安定性同位体である13Cや2H(D)などが挙げられる。
本発明における重症筋無力症の予防または治療剤は、好ましくは、有効成分として、パルブロ酸またはその薬理学的に許容される塩を含み、より好ましくは、有効成分として、パルブロ酸ナトリウムを含む。
パルブロ酸ナトリウムは、下記式(II)で表される化合物である。
式(II):
本発明は、パルブロ酸またはその薬理学的に許容される塩からなる重症筋無力症の予防または治療用薬剤に関する。
さらに、本発明は、パルブロ酸またはその薬理学的に許容される塩を含む、重症筋無力症の予防または治療用医薬組成物にも関し、好ましくは、パルブロ酸またはその薬理学的に許容される塩を重症筋無力症の症状の軽減に有効な量を含有する、重症筋無力症の予防または治療用医薬組成物である。
本発明において、用語「有効成分として」とは、主要な活性成分として含むという意味であり、パルブロ酸またはその薬理学的に許容される塩を薬効成分として含むものであれば、その含有量は特に限定されない。
本発明における重症筋無力症の予防または治療剤を用いることにより、重症筋無力症の発症を未然に防いだり、重症筋無力症を罹患する患者における臨床症状の緩和や改善といった治療効果を発揮する。
重症筋無力症は自己免疫性疾患の一つであり、特殊な自己抗体が知られている。
現在までに3つの抗体が重症筋無力症の病態と関係があると言われており、3つの抗体は、アセチルコリン受容体抗体、マスク抗体およびLRP4抗体である(Sonia Berrih−Aknin Journal of Autoimmunity 2014;52:1−28)。
その他副抗体としては、Titin抗体、Kv1.4抗体、Ryanodine受容体抗体、コラーゲンQ抗体およびCortactin抗体等が知られているものの、これらは平滑筋抗体と呼ばれる抗体であり、重症筋無力症の病態との関係は報告されていない。
上記重症筋無力症の病態と関連があるとされる3つの抗体が神経筋接合部のアセチルコリン受容体等を抗原として攻撃し、信号変換が障害され、筋力低下が起きるとされている。
とはいえ、重症筋無力症の病因については不明であり,現時点でもよく分かっていないことが多いが、モデル動物が既に作成されており、重症筋無力症のモデルラットを作成するためには、アセチルコリン受容体抗原(Lesen M.et al.Exp Neurol.2015 August;270:18‐28.)、マスク抗原(Richman DP.et al.Ann N Y Acad Sci.2012 December;1274:140‐147)が用いられている。
後述する実施例においては、アセチルコリン受容体抗原を用いて、重症筋無力症のモデルラットを作成した。
アセチルコリン受容体抗体のIgGの種類としては、IgG1抗体またはIgG3抗体であることが報告されており(Whiting PJ.et al.J Neuroimmunol 1983 August;5:1‐9)、補体介在性とされている。他にも作用機序として、受容体崩壊促進および受容体活性の直接阻害が関与しているとされている。
重症筋無力症の病態図を模式的に図1に示す。
以前よりTNF−αおよびIL−6上昇については言われており、最近では重症筋無力症患者、実験的自己免疫性症重症筋無力症(Experimental autoimmune MG:EAMG)モデルラットにおいても、IL−17が上昇していることが分かってきている。一方、制御性T細胞(Treg)の機能異常も最近では報告されており、病態に大きく関与している可能性が示唆される。Th17細胞およびTregのバランスが病態に大きく関与していることが推定されていたが、Th17細胞およびTregとの関係がB細胞との関連については不明であった。2015年の報告により、IL−17がB細胞寛容に影響することが分かってきている。
したがって、TNF−α、IL−6、IL−17およびTregが、重症筋無力症における治療ターゲットとなり得る。
重症筋無力症は、長期間(年単位)にわたり進行する病気であることから、早期に治療を開始することで、症状の進行を予防することもできる。
また、潜在的に、重症筋無力症に罹患しやすい遺伝的バックグラウンドを有するような患者に対して、重症筋無力症の症状を呈する前に投与することにより、重症筋無力症の発症予防にも用いることもできる。
本発明においては、パルブロ酸またはその薬理学的に許容される塩は、重症筋無力症の予防または治療に用いるため、長期間に渡る投薬が予定されるものである。
そこで、パルブロ酸またはその薬理学的に許容される塩を用いることにより、免疫抑制療法におけるような副作用を発揮せずに、長期に渡る投薬が可能となるため、パルブロ酸またはその薬理学的に許容される塩を重症筋無力症の予防または治療剤として用いることができる。
本発明における重症筋無力症の予防剤としては、重症筋無力症の発症予防剤であってもよく、症状の進行予防剤であってもよい。また、本発明の重症筋無力症の治療剤は、症状の進行を防止したり、症状の緩和や改善するといった、治療効果を有する。
本発明の重症筋無力症の予防または治療剤、薬剤および医薬組成物は、経口的または非経口的に投与することができる。
経口投与には、錠剤、カプセル、コーティング錠、トローチ、溶液または懸濁液などの液剤といった既知の投与用剤形を用いることができる。また、非経口投与は、注射による静脈内、筋肉内または皮下への投与、粉末、滴剤、スプレーまたはエアロゾルなどを用いた経鼻腔や口腔などの経粘膜投与、クリームまたは坐薬などを用いた直腸投与、パッチ、リニメントまたはゲルなどを用いた経皮投与などが挙げられる。
投与経路は、好ましくは経口投与、経鼻腔投与または注射による静脈内投与である。
本発明の医薬組成物は、パルブロ酸またはその薬理学的に許容される塩に加え、重症筋無力症治療に用いられる他の薬効成分を含んでもよい。
他の薬効成分としては、重症筋無力症診療ガイドライン2014において治療薬として用いられる成分が挙げられる。
また、医薬組成物は、これら薬効成分の他に、適宜、投与形態などに応じて、当業者によく知られた適切な薬学的に許容される担体を含んでもよい。
薬学的に許容される担体としては、特に限定されないが、例えば、抗酸化剤、安定剤、防腐剤、矯味剤、着色料、溶解剤、可溶化剤、界面活性剤、乳化剤、消泡剤、粘度調整剤、ゲル化剤、吸収促進剤、分散剤、賦形剤およびpH調整剤などが挙げられる。
本発明の重症筋無力症の予防または治療剤、薬剤および医薬組成物を注射用製剤として調製する場合は、溶液剤または懸濁剤の製剤の形態が好ましく、経鼻腔や口腔などの経粘膜投与用製剤として調製する場合は、粉末、滴剤またはエアロゾル剤の製剤の形態が好ましく、直腸投与用製剤として調製する場合は、クリ−ム剤または坐剤のような半固形剤の製剤の形態が好ましい。
これらの製剤はいずれも、例えばレミントンの製薬科学(マック・パブリッシング・カンパニー、イーストン、PA、1970年)に記載されているような製薬技術上当業者に知られているいずれかの方法によって調製することができる。
注射用製剤は、担体として、例えば、アルブミンなどの血漿由来タンパク、グリシンなどのアミノ酸、およびマンニトールなどの糖を用いてもよく、さらに緩衝剤、溶解補助剤および等張剤などを用いてもよい。また、水溶製剤または凍結乾燥製剤として使用する場合、凝集を防ぐために、例えば、Tween(登録商標)80およびTween(登録商標)20などの界面活性剤を用いてもよい。
注射用製剤以外の非経口投与用製剤は、担体として、例えば、蒸留水または生理食塩液、ポリエチレングリコ−ルのようなポリアルキレングリコ−ル、植物起源の油、および水素化したナフタレンなどを用いてもよい。例えば、坐剤のような直腸投与用製剤は、賦形剤として、例えば、ポリアキレングリコ−ル、ワセリンおよびカカオ油脂などを用いてもよい。膣投与用製剤では、担体として、例えば、胆汁塩、エチレンジアミン塩、およびクエン酸塩などの吸収促進剤を用いてもよい。吸入用製剤は、固体でもよく、賦形剤として、例えば、ラクト−スを用いてもよい。経鼻腔投与用滴剤は、水または油溶液であってもよい。
本発明の重症筋無力症診療ガイドライン2014の予防または治療剤、薬剤および医薬組成物の正確な投与量および投与計画は、個々の治療対象毎の所要量、治療方法、疾病または必要性の程度などに依存して調整される。
投与量は、具体的には年齢、体重、一般的健康状態、性別、食事、投与時間、投与方法、排泄速度、薬物の組合せ、および患者の病状などに応じて決めることができ、さらに、その他の要因を考慮して決定してもよい。
本発明の重症筋無力症の予防または治療剤、薬剤および医薬組成物を、重症筋無力症を有する患者に投与する場合は、パルブロ酸またはその薬理学的に許容される塩を、重症筋無力症の症状緩和に有効な量で含むことが好ましい。
パルブロ酸またはその薬理学的に許容しうる塩は、免疫抑制療法に認められる副作用が少ないため、安全に使用することができ、1日の投与量は、患者の状態や体重、化合物の種類、投与経路などによって異なるが、特に限定されないが、好適には、経口にて約1000〜1500mg/人/日である。
本発明は、パルブロ酸またはその薬理学的に許容しうる塩を、それを必要とする患者に投与することを含む、重症筋無力症の予防または治療方法であってもよい。
それを必要とする患者は、特に限定されないが、哺乳動物であり、好ましくは、ヒトである。
パルブロ酸またはその薬理学的に許容しうる塩は、治療上有効量で投与されることが好ましい。
本発明においては、パルブロ酸またはその薬理学的に許容しうる塩は、重症筋無力症を発症する前に投与することにより、重症筋無力症の予防に用いてもよく、重症筋無力症の治療に用いてもよい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されない。また、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
ルイスラット(Japan SLC,Inc.)を購入し、千葉大学大学院医学研究院附属動物実験施設(800cm2以上、高さ17.5cm程度のケージに2匹入れ、室温25度)にて、自由に餌・水を摂取できる環境下にて飼育して7週齢とした。以後も同様の飼育環境においてラットを飼育した。
7週齢のルイスラットに対して、シビレエイの電気器官より精製したアセチルコリン受容体を抗原として、完全フロイドアジュバントと混和してから、皮下注射することにより免疫付与した。
採血については、抗原を投与するまえに尾静脈から採取し、以降2週間ごとに採取した。
ターミネーションの時期は、過去の論文(Lesen M.et al.Exp Neurol.2015 August;270:18‐28.)同様に抗原接種開始から8週目とした。
薬剤投与群とコントロール群に、6個体を割り当て、投与製剤はBlindにて作成し、主評価者には分からないようにした。
投与製剤については毎日腹腔内投与を行った。毎日、体重およびClinical scoreを評価した。
コントロール群(PBS)では、リン酸緩衝生理食塩水(phosphate buffered saline:PBS)を1mL/日投与した。
薬剤投与群(PBS+VPA)では、5mg/mLでパルブロ酸ナトリウムを含むリン酸緩衝生理食塩水(phosphate buffered saline:PBS)を1mL/日投与した(約25mg/kgの投与量であった)。
結果を図2および図3に示す。
評価に用いたClinical scoreは、以下のとおりである。
図4に、EAMGラットにおけるClinical scoreで評価した場合の評価結果を示す。
Clinical scoreにおける特徴としては、症状の悪化が2相性を示す。最初の1週間で増悪するが、これは、アセチルコリン受容体抗体が合成され、筋膜に補体が沈着し、貪食細胞がシナプス後膜に浸潤するために起こるとされている。その後一過性にアセチルコリン受容体は減少するが、神経筋接合部外からのアセチルコリンが集族するため筋力は元に戻るとされている。その後、アセチルコリン受容体抗体が上昇するため、シナプス後膜に補体が沈着し、アセチルコリン受容体が消滅するため、徐々に増悪傾向を示す。およそ正常の1/3程度まで低下し、筋力低下が起こる。
病理解剖時に鼠径リンパ節を採取し、その後単核細胞へ調整した。
その後、イオノマイシン(WAKO Bio Inc.)、Phorbol 12−myristate 13−acetate(AdipoGen Inc.)の存在下で刺激し、PECy7で標識した抗ラットCD4抗体(BioLegend)、BV421で標識した抗ラットCD25抗体(BioLegend)を投与し、リン酸緩衝生理食塩水で洗浄した。
次いで、Foxp3 Buffer Set(eBioscience)を用いて、FITCで標識した抗IFN−γ抗体、PEで標識した抗Foxp3抗体、APCで標識した抗IL−17A抗体を投与し、リン酸緩衝生理食塩水で洗浄して、FACS解析を行った。
結果を図5〜図7に示す。
以上のとおり、今回の結果から、バルプロ酸が、Th17、Th1への分化は抑制し、臨床スコアの改善を示した。したがって、パルブロ酸またはその薬理学的に許容される塩が、重症筋無力症の予防または治療剤として用い得ることを確認できた。
パルブロ酸またはその薬理学的に許容される塩を含む重症筋無力症の予防または治療剤は、新規医薬品として有用である。

Claims (4)

  1. パルブロ酸またはその薬理学的に許容される塩を含む、重症筋無力症の予防または治療剤。
  2. パルブロ酸の薬理学的に許容される塩が、パルブロ酸ナトリウムである、請求項1に記載の重症筋無力症の予防または治療剤。
  3. パルブロ酸またはその薬理学的に許容される塩を含む、重症筋無力症の予防または治療用の医薬組成物。
  4. パルブロ酸の薬理学的に許容される塩が、パルブロ酸ナトリウムである、請求項3に記載の医薬組成物。
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