JP2019123307A - ブレーキシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】電動駐車ブレーキ装置からブレーキオートホールド装置へと自動的に切り換えることが可能なブレーキシステムを提供する。【解決手段】車両1の停止状態で油圧ブレーキの油圧を保持することで制動力を維持し、発進操作により制動力が解除されるブレーキオートホールド装置31と、スイッチ操作により電動アクチュエータ15を駆動して駐車ブレーキをかける電動駐車ブレーキ装置32と、車両1の停止状態でブレーキオートホールド装置31と電動駐車ブレーキ装置32との作動を制御する制御手段18とを有し、制御手段18は、電動駐車ブレーキ装置32の作動中に車両の発進する可能性が高いと判定された場合には、電動駐車ブレーキ装置32を解除してブレーキオートホールド装置31を自動的に作動させるブレーキシステム17。【選択図】図4
Description
本発明は、ブレーキシステムに関する。
従来、駆動源起動中に車両を停止させておく装置として、ブレーキ油圧を利用してブレーキ力を保持するブレーキオートホールド装置(BAH)と、電気信号を利用して駐車ブレーキをかける電動駐車ブレーキ装置(EPB)とが知られている。ブレーキオートホールド装置は、運転者がブレーキペダルを踏んで車両が停止した後に運転者の足をブレーキペダルから離しても車両の停止状態が維持されるため、非常に使い勝手がよい。しかし油圧によって制動力を維持しているため、長時間放置すると制動力が減少して車両が移動する虞がある。
そこで、車両が運転者の運転継続意思を判定し、運転継続意思がないと見なされた場合にはブレーキオートホールド装置から電動駐車ブレーキ装置へと自動的に切り換える技術が提案されている(例えば「特許文献1」参照)。
ブレーキオートホールド装置は、電動駐車ブレーキ装置に比して細かな制御を行うことができると共にブレーキペダルの操作のみによって行われるため車両の発進操作がスムーズであり、運転者としては電動駐車ブレーキ装置よりもブレーキオートホールド装置の方が使い勝手がよい。上述の技術では、ブレーキオートホールド装置から電動駐車ブレーキ装置には自動的に切り替わるが、電動駐車ブレーキ装置の解除は従来通り運転者の手動操作によって行われるため煩わしいと共に、電動駐車ブレーキ装置へと自動的に切り替わったことが運転者に認知されずに電動駐車ブレーキ装置を解除しないまま発進操作が行われてしまい、電動駐車ブレーキ装置に支障が生じるという問題点があった。
本発明は上述の問題点を解決し、電動駐車ブレーキ装置からブレーキオートホールド装置へと自動的に切り換えることが可能なブレーキシステムの提供を目的とする。
本発明は上述の問題点を解決し、電動駐車ブレーキ装置からブレーキオートホールド装置へと自動的に切り換えることが可能なブレーキシステムの提供を目的とする。
請求項1記載の発明は、車両の停止状態で油圧ブレーキの油圧を保持することで制動力を維持し、発進操作により制動力が解除されるブレーキオートホールド装置と、スイッチ操作により電動アクチュエータを駆動して駐車ブレーキをかける電動駐車ブレーキ装置と、前記車両の停止状態で前記ブレーキオートホールド装置と前記電動駐車ブレーキ装置との作動を制御する制御手段とを有するブレーキシステムにおいて、前記制御手段は、前記電動駐車ブレーキ装置の作動中に車両の発進する可能性が高いと判定された場合には、前記電動駐車ブレーキ装置を解除して前記ブレーキオートホールド装置を自動的に作動させることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のブレーキシステムにおいて、さらに前記制御手段は、前記電動駐車ブレーキ装置の作動状態から前記ブレーキオートホールド装置を作動させる際に、前記車両の停止状態を維持できるブレーキ油圧まで加圧することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載のブレーキシステムにおいて、さらに前記制御手段は、前記運転者が前記運転席に着座した場合、または前記車両と通信する通信機器が前記車両の所定範囲内にある場合に、前記車両の発進する可能性が高いと判定することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1から3までの何れか一つに記載のブレーキシステムにおいて、さらに前記制御手段は、前記ブレーキオートホールド装置の作動中に前記車両の発進する可能性が低いと判定された場合に、前記電動駐車ブレーキ装置を自動的に作動させることを特徴とするブレーキシステム。
請求項5記載の発明は、請求項4記載のブレーキシステムにおいて、さらに前記制御手段は、前記運転者が前記運転席に着座しておらずかつ前記ブレーキオートホールド装置が作動してから所定時間が経過した場合、または前記車両と通信する通信機器が前記車両の所定範囲内にない場合に、前記車両の発進する可能性が低いと判定することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1から5までの何れか一つに記載のブレーキシステムにおいて、さらに前記制御手段は、前記ブレーキオートホールド装置の作動中に運転者のスイッチ操作により前記電動駐車ブレーキ装置を作動させた場合には、前記電動駐車ブレーキ装置の作動中に前記車両の発進する可能性が高いと判定された場合であっても前記ブレーキオートホールド装置を自動的に作動させないことを特徴とする。
本発明によれば、運転者による解除操作が必要な電動駐車ブレーキ装置から車両の発進操作により自動的に解除されるブレーキオートホールド装置へと自動的に切り替わるので、運転者は車両を発進させる際に煩わしい操作を行うことなく発進操作を行うだけでよく、操作性を向上することができる。また、電動駐車ブレーキ装置を作動したまま発進操作を行うことにより電動駐車ブレーキ装置が損傷してしまうという不具合の発生を確実に防止することができる。
図1は、本発明の一実施形態を適用可能な車両を示している。同図において車両としての電気自動車1は、二次電池であるバッテリ2、バッテリ2から供給される電力によって駆動される駆動源としてのモータ3、バッテリ2とモータ3とを接続するインバータ4、図示しない自動変速機を含む伝達系5を介してモータ3に接続された駆動輪である前輪6、従動輪である後輪7等を有している。
前輪6及び後輪7には、それぞれに制動力を与える油圧式の制動装置であるブレーキオートホールド装置31(BAHともいう)が設けられている。ブレーキオートホールド装置31は、ブレーキペダル8の踏み込みに応じて作動するマスタシリンダ9、各車輪6,7に設けられたホイルシリンダ10、マスタシリンダ9からホイルシリンダ10に油圧を供給する油圧回路11に介装され油圧を調整して出力する周知のブレーキアクチュエータ12を有している。
ブレーキオートホールド装置31は、各車輪6,7に設けられるブレーキディスク13、ホイルシリンダ10によって駆動されブレーキディスク13に接触するブレーキパッド14を備えており、ブレーキパッド14がホイルシリンダ10の圧力によってブレーキディスク13を挟持することにより、各車輪6,7に所定の制動力が与えられる。
ブレーキオートホールド装置31は、各車輪6,7に設けられるブレーキディスク13、ホイルシリンダ10によって駆動されブレーキディスク13に接触するブレーキパッド14を備えており、ブレーキパッド14がホイルシリンダ10の圧力によってブレーキディスク13を挟持することにより、各車輪6,7に所定の制動力が与えられる。
更に後輪7には、それぞれに制動力を与える電動式の制動装置である電動駐車ブレーキ装置32(EPBともいう)が設けられている。電動駐車ブレーキ装置32は、後述するスイッチからの作動信号に応じて駆動される電動アクチュエータ15、電動アクチュエータ15に接続されブレーキパッド14を作動させるワイヤ16を備えており、ブレーキパッド14が電動アクチュエータ15の作動により牽引されたワイヤ16によってブレーキディスク13を挟持することにより、後輪7に所定の制動力が与えられる。上述したスイッチは、運転者によって操作される。
図2は、本発明の一実施形態におけるブレーキシステム17のシステム構成図を示している。図2に示すようにブレーキシステム17は、上述したブレーキオートホールド装置31及び電動駐車ブレーキ装置32、すなわちブレーキペダル8、マスタシリンダ9、ホイルシリンダ10、油圧回路11、ブレーキアクチュエータ12、ブレーキディスク13、ブレーキパッド14、電動アクチュエータ15、ワイヤ16の他、制御手段として用いられるECU18等を有している。
ECU18は、図示しないCPU、ROM、RAM、I/Oポート等を有する周知のマイクロコンピュータによって構成されている。また、マスタシリンダ9にはブレーキペダル8の踏み込み量に応じた液圧(油圧)を計測する液圧センサ19が接続されており、ブレーキアクチュエータ12には開閉状態を制御することによって各ホイルシリンダ10の液圧を調整する開閉バルブ20が接続されている。
さらにブレーキシステム17は、アクセルペダル21に接続されアクセルペダル21の開度を検知するアクセル開度センサ22、ドア23の開閉を検知するドアセンサ24、運転者が運転席25に着座したことを検知する着座センサ26、シートベルトの着脱を検知するシートベルトセンサ27、ブレーキオートホールド装置31を使用する際にオンされるBAHスイッチ28、電動駐車ブレーキ装置32を使用する際にオンされるEPBスイッチ29等を有している。
さらにブレーキシステム17は、アクセルペダル21に接続されアクセルペダル21の開度を検知するアクセル開度センサ22、ドア23の開閉を検知するドアセンサ24、運転者が運転席25に着座したことを検知する着座センサ26、シートベルトの着脱を検知するシートベルトセンサ27、ブレーキオートホールド装置31を使用する際にオンされるBAHスイッチ28、電動駐車ブレーキ装置32を使用する際にオンされるEPBスイッチ29等を有している。
図3は、ECU18の制御ブロック図を示している。ECU18には、液圧センサ19からのブレーキペダル8の踏み込み量に応じた信号、アクセル開度センサ22からのアクセルペダル21の踏み込み量に応じた信号、ドアセンサ24からのドア23の開閉状態信号、着座センサ26からの運転席25に対する運転者の着座状態信号、シートベルトセンサ27からのシートベルト装着状態信号、BAHスイッチ28からのオン信号、EPBスイッチ29からのオン信号が入力される。これ等の信号に基づきECU18は、ブレーキアクチュエータ12、電動アクチュエータ15、開閉バルブ20等の動作を制御する。またECU18には、タイマ30からの時間信号が入力される。なお、ECU18がタイマを内蔵していてもよい。
ここで、従来技術におけるBAHスイッチがオンされた際のブレーキオートホールド装置の動作について説明する。BAHスイッチがオンされると、ECUは車両を停止させた際にブレーキオートホールド装置を作動させる。ブレーキオートホールド装置が作動されると、車両の停止後に各ホイルシリンダの液圧が停止時における液圧以上となるように維持され、停止後にブレーキペダルから運転者が足を離しても車両の発進時まで各ホイルシリンダの液圧が維持される。この制御は車両の停止中継続して行われ、アクセルペダルが所定量以上踏み込まれて車両が発進した時点で終了する。
上述の制御中、各ホイルシリンダの液圧調整は、マスタシリンダと各ホイルシリンダとを繋ぐ油圧回路の途中に設けられた開閉バルブの開閉状態を制御することによって行っている。開閉バルブは通常開状態であり、必要に応じてECUによって閉状態に切り替えられる。すなわちECUは、BAHスイッチがオン状態であって車両が停止された際に開閉バルブを開状態から閉状態に切り替え、各ホイルシリンダの液圧を維持する。
次に、従来技術におけるEPBスイッチがオンされた際の電動駐車ブレーキ装置の動作について説明する。EPBスイッチがオンされると、ECUは車両を停止させた際に電動駐車ブレーキ装置を作動させる。EPBスイッチがオンされると、ECUは車両を停止させた際に電動駐車ブレーキ装置を作動させる。電動駐車ブレーキ装置が作動されると、車両の停止後に電動アクチュエータが作動してワイヤが牽引され、後輪に設けられた各ブレーキパッドが各ブレーキディスクを挟持し、停止後にブレーキペダルから運転者が足を離しても車両の停止状態が維持される。この制御は、図示しない解除スイッチを運転者が自らの意思で操作して解除するまで継続して行われる。
また従来のブレーキシステムでは、ブレーキオートホールド装置が作動されている車両の停止中に、ドアセンサがドアの開放を検知した場合やシートベルトセンサがシートベルトの取り外しを検知した場合に、自動的にブレーキオートホールド装置から電動駐車ブレーキ装置へと切り替えている。これは、ドアの開放やシートベルトの取り外しによって運転者が車両から降車した場合には、ブレーキオートホールド装置が長時間にわたって放置される場合があり、液圧を利用したブレーキオートホールド装置では、長時間にわたって放置されると液圧が減少してブレーキ力が低下し、車両が移動してしまう虞があるためである。これを防止すべく、ドアセンサやシートベルトセンサによって運転者が降車する虞があると判断した場合には、長時間の放置によってもブレーキ力がそれほど低下しない電動駐車ブレーキ装置に切り替えているのである。
電動駐車ブレーキ装置は、上述したように図示しない解除スイッチを運転者が自らの意思で操作して解除するまで継続して作動するため、アクセルペダルを踏めば解除されるブレーキオートホールド装置に比して解除が面倒であると共に、ブレーキオートホールド装置から電動駐車ブレーキ装置に自動的に切り替わっていた場合には運転者がこれに気付かず、電動駐車ブレーキ装置を解除しない状態でアクセルペダルを踏み込み、電動駐車ブレーキ装置に支障を来してしまうという問題点があった。
また、運転者が車外に出るつもりはなくシートベルトを解除したりドアを開放したりすることも多々あり、この都度毎に電動駐車ブレーキ装置を運転者が解除することは煩わしかった。そこで、このような問題点を解消することが可能な本発明の第1の実施形態におけるブレーキシステム17の動作を、図4に示すフローチャートに基づいて以下に説明する。
また、運転者が車外に出るつもりはなくシートベルトを解除したりドアを開放したりすることも多々あり、この都度毎に電動駐車ブレーキ装置を運転者が解除することは煩わしかった。そこで、このような問題点を解消することが可能な本発明の第1の実施形態におけるブレーキシステム17の動作を、図4に示すフローチャートに基づいて以下に説明する。
運転者は先ず、図示しないイグニッションスイッチをオン(ST01)させた後にBAHスイッチ28をオンさせる(ST02)。BAHスイッチ28のオン信号を受けたECU18は、ドアセンサ24及びシートベルトセンサ27からの信号に基づいてドア23が閉じられていると共にシートベルトがロックされているか否かを判断する(ST03)。
このとき、運転者が運転席に25に着座していることから、着座センサ26はオンしている。そして、シートベルトがロックされていると共にドア23が閉じられているとECU18が判断すると、ECU18は着座センサ26がオンしていることから電気自動車1が発進する可能性が高いと判定し、ECU18により開閉バルブ20の開閉動作が制御されるBAH作動可能状態となる(ST04)。
このとき、運転者が運転席に25に着座していることから、着座センサ26はオンしている。そして、シートベルトがロックされていると共にドア23が閉じられているとECU18が判断すると、ECU18は着座センサ26がオンしていることから電気自動車1が発進する可能性が高いと判定し、ECU18により開閉バルブ20の開閉動作が制御されるBAH作動可能状態となる(ST04)。
ブレーキシステム17がBAH作動可能状態となった後、運転者により電気自動車1の制動動作が行われ、液圧センサ19からの信号に基づいてブレーキペダル8が所定圧力以上踏まれると共にアクセル開度センサ22及び図示しない車速センサからの信号に基づいて電気自動車1の停止状態が確認され、さらに着座センサ26からの信号に基づいて運転者が運転席25に着座していることが確認されると(ST05)、上述したようにECU18によって開閉バルブ20の開閉動作が制御されてブレーキオートホールド装置31が作動する(ST06)。
ブレーキオートホールド装置31の作動状態において、着座センサ26がオフしたことがECU18に入力された後にタイマ30によって所定時間が経過すると(ST07)、ECU18は運転席から運転者が離れて電気自動車1の発進する可能性が低いと判定して、電動アクチュエータ15を作動させると共に開閉バルブ20を開放させる。これにより、電動アクチュエータ15の作動によってワイヤ16が牽引されて各後輪7が電動駐車ブレーキ装置32の作動によって制動されると共に、ブレーキオートホールド装置31の作動が解除される(ST08)。
これにより、時間が経過してもブレーキ力の減少が少ない電動駐車ブレーキ装置32によって電気自動車1が制動されるので、電気自動車1の制動力を高めることができる。
これにより、時間が経過してもブレーキ力の減少が少ない電動駐車ブレーキ装置32によって電気自動車1が制動されるので、電気自動車1の制動力を高めることができる。
なお、このときには着座センサ26の信号のみが判断され、シートベルトセンサ27及びドアセンサ24からの信号の有無は判断されない。従って、運転者がシートベルトを外して車内のものを取ったりドア23を開放して一時的に降車したりしても、運転者が所定意時間以内に着席すればECU18はブレーキオートホールド装置31を解除することがない。このため、運転者は乗車した後にアクセルペダル21を踏み込むだけで電気自動車1を簡単に発進させることができ、煩わしい操作を行うことがなく運転性を向上することができる。
その後、着座センサ26が再びオンしたことをECU18が検知すると(ST09)、ECU18は再び電気自動車1の発進する可能性が高いと判定して、電動アクチュエータ15の作動を停止させると共にブレーキアクチュエータ12及び開閉バルブ20に作動信号を送る。これにより、電動アクチュエータ15の作動によるワイヤ16の牽引が解除されて各後輪7が電動駐車ブレーキ装置32の作動による拘束から解除されると共に、再びブレーキオートホールド装置31が作動される(ST10)。
これにより、運転者による解除操作が必要な電動駐車ブレーキ装置32からブレーキオートホールド装置31へと自動的に切り替わるので、運転者は電気自動車1を発進させる際に煩わしい操作を行うことなくアクセルペダル21を踏むだけでよく、操作性を向上することができる。また、電動駐車ブレーキ装置32を作動させたままアクセルペダル21を踏むことにより電動駐車ブレーキ装置32が損傷してしまうという不具合の発生を確実に防止することができる。
その後、ECU18によりEPBスイッチ29のオンが確認されると(ST11)、電動駐車ブレーキ装置32が作動されると共にブレーキオートホールド装置31の作動が解除される(ST12)。そして、運転者によりイグニッションスイッチがオフされたとECU18が判断すると(ST13)、電動駐車ブレーキ装置32の作動を継続させて一連の動作を終了する(ST14)。ステップST13においてイグニッションスイッチがオンされた状態であるとECU18が判断すると、ブレーキオートホールド装置31が作動可能状態を維持したまま一連の動作を終了する(ST15)。
上述の動作中、ステップST07において着座センサ26がオンしたまま、または一定時間が経過していない場合には、アクセルペダル21が踏み込まれたか否かがECU18によって判断され(ST16)、踏み込まれたと判断されるとブレーキオートホールド装置31の作動が解除され(ST17)、ステップST15に進んで電気自動車1はブレーキオートホールド装置31の作動可能状態を維持して一連の動作を終了する。ステップST16でアクセルペダル21が踏み込まれていないと判断されると、ブレーキオートホールド装置31の作動を継続したまま(ST18)一連の動作を終了する。
さらに上述の動作中、ステップST09において着座センサ26が再びオンしていない場合にはステップST14に進んで電動駐車ブレーキ装置32の作動を継続させたまま、ステップST11においてEPBスイッチ29がオンされていない場合にはステップST18に進んでブレーキオートホールド装置31の作動を継続させたまま、ステップST13においてイグニッションスイッチがオンされている場合にはステップST15に進んでブレーキオートホールド装置31の作動可能状態となり、それぞれ一連の動作を終了する。
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。第1の実施形態では着座センサ26からの信号に基づいてECU18がブレーキオートホールド装置31と電動駐車ブレーキ装置32との動作切替を行っていたが、第2の実施形態では運転者が携帯するキーからのキーレス信号に基づいてECU18がブレーキオートホールド装置31と電動駐車ブレーキ装置32との動作切替を行う。この動作は、図4に示したフローチャートにおいて、ステップST07及びステップST09の「着座センサ」を「キーレス信号」に置き換えることにより行われる。このとき、電気自動車1のイグニッションスイッチはオンされていることが前提である。
上述した第2の実施形態においても第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。また、キーレス信号を用いることにより運転者がキーレス信号到達範囲内に接近したことを検知してブレーキシステム17の切替動作を行うので、運転者が乗車してすぐに発進動作を行うことができ、操作性を向上することができる。
上述した第1の実施形態では、図4に示すように、ステップST11において運転者によりEPBスイッチ29がオンされた場合には、ステップST12において電動駐車ブレーキ装置32を作動させてブレーキオートホールド装置31の作動を解除する。そしてその後、ステップST13においてイグニッションスイッチがオンしている場合には、ステップST15においてブレーキオートホールド装置31を作動可能状態として、以降、ステップST05に示すように、一定の条件が整った場合にはブレーキオートホールド装置31を作動させている。
この構成では、電動駐車ブレーキ装置32からブレーキオートホールド装置31へと自動的に切り替わるために操作性を向上することができる反面、意図して電動駐車ブレーキ装置32の作動状態を維持したい場合であっても一定の条件が整えば、すなわち車両の発進する可能性が高いとECU18によって判定された場合には自動的にブレーキオートホールド装置31に切り替わってしまう。このため、電動駐車ブレーキ装置32の作動を維持したい場合には再度電動駐車ブレーキ装置32を作動させる必要が生じ、操作性が悪化してしまうという場合がある。
上述の問題点を解消する本発明の第3の実施形態を以下に説明する。
この第3の実施形態では、図4のステップST11に示すようにEPBスイッチ29がオンされた場合、すなわち運転者のスイッチ操作によって電動駐車ブレーキ装置32の作動が手動で選択された場合には、イグニッションスイッチのオンオフに拘わらず電動駐車ブレーキ装置32の作動を継続させ、BAH作動可能状態には移行しないように構成されている。
この構成により、電動駐車ブレーキ装置32からブレーキオートホールド装置31へと自動的に切り替わることが防止され、電動駐車ブレーキ装置32の作動を維持することができる。なお、この状態からブレーキオートホールド装置31を作動させる場合には、運転者のスイッチ操作によってBAHスイッチ28をオンすればよい。
この第3の実施形態では、図4のステップST11に示すようにEPBスイッチ29がオンされた場合、すなわち運転者のスイッチ操作によって電動駐車ブレーキ装置32の作動が手動で選択された場合には、イグニッションスイッチのオンオフに拘わらず電動駐車ブレーキ装置32の作動を継続させ、BAH作動可能状態には移行しないように構成されている。
この構成により、電動駐車ブレーキ装置32からブレーキオートホールド装置31へと自動的に切り替わることが防止され、電動駐車ブレーキ装置32の作動を維持することができる。なお、この状態からブレーキオートホールド装置31を作動させる場合には、運転者のスイッチ操作によってBAHスイッチ28をオンすればよい。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は上述した特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、上述した各実施形態では車両として電気自動車1を示したが、本発明が適用可能な車両は電気自動車には限定されず、燃料としてガソリンや軽油を用いる従来のエンジンを搭載した自動車、ハイブリッド自動車、燃料電池自動車等にも本発明は適用可能である。
本発明の実施の形態に記載された効果は本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
例えば、上述した各実施形態では車両として電気自動車1を示したが、本発明が適用可能な車両は電気自動車には限定されず、燃料としてガソリンや軽油を用いる従来のエンジンを搭載した自動車、ハイブリッド自動車、燃料電池自動車等にも本発明は適用可能である。
本発明の実施の形態に記載された効果は本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
1・・・車両(電気自動車)、15・・・電動アクチュエータ、17・・・ブレーキシステム、18・・・制御手段(ECU)、31・・・ブレーキオートホールド装置、32・・・電動駐車ブレーキ装置
Claims (6)
- 車両の停止状態で油圧ブレーキの油圧を保持することで制動力を維持し、発進操作により制動力が解除されるブレーキオートホールド装置と、
スイッチ操作により電動アクチュエータを駆動して駐車ブレーキをかける電動駐車ブレーキ装置と、
前記車両の停止状態で前記ブレーキオートホールド装置と前記電動駐車ブレーキ装置との作動を制御する制御手段とを有するブレーキシステムにおいて、
前記制御手段は、前記電動駐車ブレーキ装置の作動中に車両の発進する可能性が高いと判定された場合には、前記電動駐車ブレーキ装置を解除して前記ブレーキオートホールド装置を自動的に作動させることを特徴とするブレーキシステム。 - 請求項1記載のブレーキシステムにおいて、
前記制御手段は、前記電動駐車ブレーキ装置の作動状態から前記ブレーキオートホールド装置を作動させる際に、前記車両の停止状態を維持できるブレーキ油圧まで加圧することを特徴とするブレーキシステム。 - 請求項1または2記載のブレーキシステムにおいて、
前記制御手段は、前記運転者が前記運転席に着座した場合、または前記車両と通信する通信機器が前記車両の所定範囲内にある場合に、前記車両の発進する可能性が高いと判定することを特徴とするブレーキシステム。 - 請求項1から3までの何れか一つに記載のブレーキシステムにおいて、
前記制御手段は、前記ブレーキオートホールド装置の作動中に前記車両の発進する可能性が低いと判定された場合に、前記電動駐車ブレーキ装置を自動的に作動させることを特徴とするブレーキシステム。 - 請求項4記載のブレーキシステムにおいて、
前記制御手段は、前記運転者が前記運転席に着座しておらずかつ前記ブレーキオートホールド装置が作動してから所定時間が経過した場合、または前記車両と通信する通信機器が前記車両の所定範囲内にない場合に、前記車両の発進する可能性が低いと判定することを特徴とするブレーキシステム。 - 請求項1から5までの何れか一つに記載のブレーキシステムにおいて、
前記制御手段は、前記ブレーキオートホールド装置の作動中に運転者のスイッチ操作により前記電動駐車ブレーキ装置を作動させた場合には、前記電動駐車ブレーキ装置の作動中に前記車両の発進する可能性が高いと判定された場合であっても前記ブレーキオートホールド装置を自動的に作動させないことを特徴とするブレーキシステム。
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