JP2019121444A - 灯具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 見栄えの変更の自由度を向上することができ、意匠性に優れる灯具を提供する。【解決手段】 後部標識灯10の第1ランプ1は、光源31と、光源31から出射する光L1を透過し、ヘイズ値が互いに異なる少なくとも第1の透過状態と第2の透過状態とに切り換え可能な調光シート33と、を備える。【選択図】 図2

Description

本発明は、灯具に関し、特に意匠性に優れる灯具に関する。
灯具は、用途によって意匠性の向上が要求される場合がある。例えば、車両の外側に配置される車両用灯具は、車両の外観の一部を構成するため、意匠性が重要視される傾向にある。例えば、下記特許文献1には、一方側から他方側に向かって順に、光源と、所定の色のカラーフィルタと、光を透過する透光部及び光を遮る遮光部を有する光学フィルタと、無彩色のアウターレンズと、を備える灯具が開示されている。この灯具の光学フィルタは、遮光部におけるアウターレンズ側の面上に形成される着色層を有しており、この着色層の色はカラーフィルタの色と異なっている。この灯具では、非点灯時には、外光がアウターレンズを透過して光学フィルタのアウターレンズ側の面に照射されることにより、光学フィルタの着色層が灯具のアウターレンズを介して観察される。一方、点灯時には、光源から出射する光は、カラーフィルタ、光学フィルタの透光部、及びアウターレンズを透過して外部へ出射されるので、灯具はカラーフィルタの色で点灯する。このようにして、この灯具では点灯時と非点灯時との色調を変化させることができ、意匠性が優れたものにできるとされている。
特開平8−235904号公報
しかし、上記特許文献1に記載の灯具では、点灯時や非点灯時において見栄えを変更することはできない。このため、見栄えの変更の自由度を向上させて、高い意匠性にしたいとの要請がある。
そこで、本発明は、見栄えの変更の自由度を向上することができ、意匠性に優れる灯具を提供しようとすることを目的とする。
上記目的の達成のため、本発明の灯具は、光源と、前記光源から出射する光を透過し、ヘイズ値が互いに異なる少なくとも第1の透過状態と第2の透過状態とに切り換え可能な調光シートと、を備えることを特徴とするものである。
ヘイズ値は部材を透過する光の透過の際における拡散の度合いを示す値であり、ヘイズ値が変化することで部材を透過する光の拡散の度合いが変化する。このため、当該部材から出射する光の状態が変化する。この灯具では、上記のように調光シートはヘイズ値が互いに異なる少なくとも第1の透過状態と第2の透過状態とに切り換え可能である。このため、調光シートを第1の透過状態から第2の透過状態に、または第2の透過状態から第1の透過状態に切り替えることで、点灯時においては、光源から出射する光が調光シートで拡散する際の拡散の度合いが変化し、灯具から出射する光の状態が変化する。このため、点灯時の灯具の見栄えを変更し得る。また、非点灯時においては、外光が調光シートで拡散する際の拡散の度合いが変化し、調光シートを介した光源側の視認性が変化する。このため、非点灯時の灯具の見栄えを変更し得る。従って、灯具の見栄えの変更の自由度を向上することができ、意匠性に優れる灯具とし得る。
第1の透過状態における前記調光シートのヘイズ値が20%以下とされ、第2の透過状態における前記調光シートのヘイズ値が80%以上とされることが好ましい。
一般的に、人は、部材のヘイズ値が20%以下である場合には、当該部材を介して自身が位置している側と反対側を視認でき、当該部材が透明であると認識する傾向にある。また、人は、部材のヘイズ値が80%以上である場合には、当該部材を介して自身が位置している側と反対側を視認し難くなり、当該部材が非透明であると認識する傾向にある。このため、調光シートを第1の透過状態とすることで当該調光シートが透明に見えるようにすることができ、調光シートを第2の透過状態とすることで当該調光シートが非透明に見えるようにすることができる。このため、非点灯時において調光シートをヘイズ値が20%以下である第1の透過状態とすることで、外部から調光シートを介して、調光シートを基準として光源側に配置される部材を視認できるようにし得る。一方、調光シートをヘイズ値が80%以上である第2の透過状態とすることで、調光シートによってこの部材を視認できないようにし得る。従って、意匠性に優れる灯具とし得る。
また、一般的に部材のヘイズ値が20%以下である場合には、入射する光の状態と概ね同じ状態の光が当該部材から出射される傾向にある。一方、部材のヘイズ値が80%以上である場合には、光が部材を透過する際に拡散されて、部材の状態は当該部材から光が出射するような状態と異なり、当該部材の一部が概ね均一に発光するような状態とされる傾向にある。このため、例えば所定の配光パターンの光が調光シートに入射する場合に調光シートをヘイズ値が20%以下である第1の透過状態とすることで、調光シートから出射する光はこの所定の配光パターンと概ね同じ配光パターンの光となる。このため、灯具の光の出射面から所定の配光パターンの光を出射し得る。また、点灯時において調光シートをヘイズ値が80%以上である第2の透過状態とすることで、調光シートにおける光源側と反対側の面の全体が概ね均一に発光するようにし得る。このように発光する調光シートによって、灯具の光の出射面の全体が概ね均一に発光するようにし得る。従って、灯具の見栄えの変更の自由度を向上することができ、意匠性に優れる灯具とし得る。
前記光源における光の出射状態と光の非出射状態との切り換えに連動して、前記調光シートの第1の透過状態と第2の透過状態とが切り換えられることとしても良い。
このような構成にすることで、使用者が光源における光の出射状態と光の非出射状態との切り換えに応じて調光シートの第1の透過状態と第2の透過状態との切り換えを行わなくても、灯具の見栄えが所定の見栄えと異なる見栄えになることを抑制することができる。
前記光源は、光の出射状態が互いに異なる第1の発光状態と第2の発光状態とに切り換え可能とされ、前記光源における第1の発光状態と第2の発光状態との切り換えに連動して、前記調光シートの第1の透過状態と第2の透過状態とが切り換えられることとしても良い。
このような構成にすることで、使用者が光源における第1の発光状態と第2の発光状態との切り換えに応じて調光シートの第1の透過状態と第2の透過状態の切り換えを行わなくても、灯具の見栄えが所定の見栄えと異なる見栄えになることを抑制することができる。
前記光源から出射する光が入射して所定の配光パターンの光を出射する光学部材を更に備えることが好ましい。
例えば点灯時において、調光シートをヘイズ値が20%以下の状態とする場合、上記のように灯具の光の出射面から所定の配光パターンの光を出射し得る。また、点灯時において調光シートをヘイズ値が80%以上の状態とする場合、上記のように灯具の光の出射面の全体が概ね均一に発光するようにし得る。従って、灯具の見栄えの変更の自由度を向上することができ、意匠性に優れる灯具とし得る。
車両に取り付けられて当該車両の外部へ向けて光を出射することとされても良い。
例えば、この灯具をテールランプの機能及びストップランプの機能を有する灯具とする場合には、テールランプとして機能する場合とストップランプとして機能する場合とで、調光シートの第1の透過状態と第2の透過状態とを切り換える。このようにすることで、テールランプとして機能する場合の見栄えとストップランプとして機能する場合の見栄えとを互いに異ならせることができる。従って、見栄えが同じ場合と比べて、車外の人が灯具の点灯状態の変化に気づくまでの時間を短くでき、注意喚起能を向上し得る。
以上のように本発明によれば、見栄えの変更の自由度を向上することができ、意匠性に優れる灯具を提供し得る。
本発明の実施形態に係る灯具が搭載された車両の例を示す図である。 図1に示す第1ランプを概略的に示す断面図である。 図2に示す調光シートの一部を概略的に示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る灯具の一部を図2と同様に示す図である。 点灯時における第1ランプの光の出射面の一部の様子を概略的に示す図である。 本発明の第3実施形態に係る灯具の一部を図2と同様に示す図である。 点灯時における第1ランプの光の出射面の一部の様子を概略的に示す図である。
以下、本発明に係る灯具を実施するための形態が添付図面とともに例示される。以下に例示する実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、以下の実施形態から変更、改良することができる。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係る灯具が搭載された車両の例を示す図であり、車両VEを後方側から見た図である。図1に示すように、本実施形態の車両VEの背面には、左右方向のそれぞれに1つずつ後部標識灯10が設けられており、本実施形態の灯具はこの後部標識灯10の一部とされる。この後部標識灯10は、車両VEの外部に露出しており、車両VEの後方に向かって光を出射して表示を行う。
本実施形態の後部標識灯10は、上方から順に第1ランプ1と、第2ランプ2と、第3ランプ3とを備え、この第1ランプ1が本実施形態の灯具とされる。本実施形態では、第1ランプ1は赤色に点灯するとともに明るさを変化できるように構成されており、第2ランプ2は白色に点灯し、第3ランプ3は橙色に点灯する。具体的には、本実施形態の第1ランプ1は、車両VEの前照灯が点灯されたときに第1の所定の明るさで点灯し、テールランプとして機能する。また、第1ランプ1は、車両VEのブレーキが操作されたときに第1の所定の明るさよりも明るい第2の所定の明るさで点灯し、ストップランプとして機能する。本実施形態の第2ランプ2は、車両VEのギアがバックギアに入れられたときに点灯し、バックランプとして機能する。本実施形態の第3ランプ3は、車両VEの方向指示器が操作されたときに点滅し、ターンランプとして機能する。
図2は、図1に示す第1ランプを概略的に示す断面図であり、第1ランプの水平方向の断面を概略的に示す図である。図2に示すように、本実施形態の第1ランプ1は、筐体20と灯具ユニット30とを主な構成として備える。
本実施形態の筐体20は、ランプハウジング21と、フロントカバー22と、を主な構成として備える。本実施形態のランプハウジング21の前方は開口しており、当該開口を塞ぐようにフロントカバー22がランプハウジング21に固定されている。本実施形態のフロントカバー22は透光性を有するとともに赤色に着色されている。
ランプハウジング21と、当該ランプハウジング21の前方の開口を塞ぐフロントカバー22とによって形成される空間は灯室Rであり、この灯室R内に灯具ユニット30が収容されている。
本実施形態の灯具ユニット30は、光源31と、リフレクタ32と、調光シート33と、制御部34と、を主な構成として備え、制御部34には、光源31と、調光シート33と、入力部35と、車両VEの電子制御装置等の制御装置36とが電気的に接続される。なお、灯具ユニット30は、不図示の構成により筐体20に固定されている。
本実施形態の光源31は、回路基板40に実装された複数の発光素子41を有している。複数の発光素子41はアレイ状に配置されており、それぞれの発光素子41には回路基板40を介して電力が供給される。このような光源31は、それぞれの発光素子41に供給される電力を調節することで、それぞれの発光素子41から出射する光L1の強度を調節することができ、本実施形態では発光素子41から白色の光L1が出射される。このような発光素子41として、例えば発光ダイオード(LED)等が用いられる。
ところで、上記のように本実施形態の第1ランプ1は点灯時の明るさが互いに異なるテールランプ及びストップランプとして機能する。このため、光源31は、第1ランプ1がテールランプとして機能する際には、所定の強度の光を出射する第1の発光状態とされる。また、光源31は、第1ランプ1がストップランプとして機能する際には、テールランプとして機能する際に出射する光の強度よりも高い所定の強度の光を出射する第2の発光状態とされる。つまり、光源31は、光の出射状態が互いに異なる第1の発光状態と第2の発光状態とに切り換え可能とされている。なお、光源31は、光を照射し得るものであれば良く、発光素子41の数や配置は特に限定されない。例えば、光源31は、第1ランプ1がテールランプとして機能する際に光を出射する発光素子41と、第1ランプ1がストップランプとして機能する際に光を出射する別の発光素子41とを備えていても良い。また、光源31は、導光板等を介して光を出射し得るものであっても良い。
本実施形態のリフレクタ32は、光源31に対向して配置される非透光性の板状部材とされ、当該リフレクタ32を基準として光源31側と反対側から光源31側を見た場合に、光源31の全体がリフレクタ32によって覆われている。リフレクタ32における光源31側と反対側の面には、金属蒸着等による不図示の反射膜が設けられている。また、リフレクタ32には、板厚方向に貫通する複数の貫通孔42が設けられている。複数の貫通孔42は、概ね円形であり、光源31の複数の発光素子41にそれぞれ対応しており、それぞれの発光素子41から出射する光L1の多くは、それぞれの発光素子41が対応する貫通孔42を通過する。リフレクタ32は、回路基板と離間して配置されても良く、回路基板40に固定されても良い。なお、図2では、リフレクタ32が回路基板40と離間する形態が例示されている。また、リフレクタ32は凹凸を有していても良く、リフレクタ32の外周縁部は光源31側と反対側に延在していても良い。また、リフレクタ32の貫通孔42は、光源31から出射する光L1の多くが通過する限りにおいて、特に限定されない。例えば、リフレクタ32の貫通孔42は、長方形であっても良く、透光性を有する部材で閉塞されていても良い。
本実施形態の調光シート33は、リフレクタ32を基準として光源31側と反対側に、リフレクタ32と対向して配置され、光源31から出射してリフレクタ32の貫通孔42を通過する光L1を透過する。調光シート33は、フロントカバー22の灯室R内側の面と接して配置されても良く、フロントカバー22と離間して配置されも良い。なお、図2では、調光シート33がフロントカバー22と離間する形態が例示されている。
図3は、図2に示す調光シート33の一部を概略的に示す断面図である。図3に示すように、本実施形態の調光シート33は、液晶層45、一対の透明電極46、一対の保護層47と、を主な構成として備える。
一対の透明電極46は、透光性を有し、液晶層45を挟むように配置される電極である。一対の透明電極46には、不図示の駆動回路を介して電圧が印加され得る。一対の保護層47は、透光性を有し、一対の透明電極46を挟み込むように配置される層であり、この一対の保護層47によって一対の透明電極46の液晶層45側と反対側の面が覆われる。保護層47として、例えば透光性を有する樹脂フィルム等が用いられる。
液晶層45は液晶分子を有し、一対の透明電極46に電圧が印加されることによって当該液晶分子の配向が変化する。この液晶分子の配向の変化によって、液晶層45を透過する光の透過の際における拡散の度合いが変化する。このため、調光シート33では、一対の透明電極46に電圧が印加される状態(第1の透過状態)と、一対の透明電極46に電圧が印加されない状態(第2の透過状態)とで、透過光の拡散の度合いを示すヘイズ値が異なる。つまり、調光シート33は、ヘイズ値が互いに異なる第1の透過状態と第2の透過状態とに切り換え可能である。本実施形態では、第1の透過状態における調光シート33のヘイズ値は、第2の透過状態における調光シート33のヘイズ値よりも小とされ、図2では、第2の透過状態における調光シート33が示されている。
本実施形態の入力部35は、使用者の操作に応じて入力される命令や設定値等の情報を電気信号によって出力する。本実施形態では、入力部35に入力される情報は、第1ランプ1の点灯時及び非点灯時のそれぞれにおける調光シートのヘイズ値に関する選択とされる。具体的には、この情報は、第1ランプ1の点灯時に調光シート33が第1の透過状態であるかまたは第2の透過状態であるかの選択、及び非点灯時に調光シート33が第1の透過状態であるかまたは第2の透過状態であるかの選択とされる。つまり、この選択は、第1ランプ1の点灯時及び非点灯時において調光シート33が第1の透過状態である場合、第1ランプ1の点灯時及び非点灯時において調光シート33が第2の透過状態である場合、第1ランプ1の点灯時において調光シート33が第1の透過状態であり第1ランプ1の非点灯時において調光シート33が第2の透過状態である場合、及び第1ランプ1の点灯時において調光シート33が第2の透過状態であり第1ランプ1の非点灯時において調光シート33が第1の透過状態である場合の4つの場合からの選択とされる。このような入力部35として、例えば、2つのロータリスイッチが回路基板に実装されたスイッチ群が挙げられる。このようなスイッチ群では、例えば一方のロータリスイッチは第1ランプ1の点灯時に調光シート33が第1の透過状態であるか第2の透過状態であるかのいずれかを選択するためのロータリスイッチとされ、他方のロータリスイッチは第1ランプ1の非点灯時に調光シート33が第1の透過状態であるかまたは第2の透過状態であるかを選択するめのロータリスイッチとされる。
本実施形態の制御部34は、上記のように光源31と、調光シート33と、入力部35と、制御装置36とに電気的に接続される。制御部34は、光源31の光の出射状態と調光シート33への電圧の印加状態とを制御する。制御部34は、この制御を車両VEの制御装置36から制御部34に入力する信号と入力部35から制御部34に入力する信号とに基づいて行う。
次に本実施形態の第1ランプ1の動作について説明する。
以下では、入力部35において、第1ランプ1の点灯時における調光シート33が第2の透過状態であり、第1ランプ1の非点灯時における調光シート33が第1の透過状態であることが選択されている場合について例示して説明する。なお、本実施形態では、上記のように第1ランプ1はテールランプ及びストップランプとして機能する。
まず、テールランプとして機能する場合の第1ランプ1の動作について説明する。制御部34は、車両VEの制御装置36からの前照灯の点灯動作を示す信号を検知してこの信号が制御部34に入力している入力状態の場合、光源31が第1の発光状態となるように当該光源31を制御して、光源31から所定の強度の白色の光L1を出射する。また、制御部34は、入力部35から制御部34に入力する信号に基づいて調光シート33への電圧の印加状態を制御して、調光シート33を第2の透過状態とする。つまり、調光シート33に電圧を印加させずに、調光シート33を第2の透過状態とする。このため、光源31から出射する光L1は、リフレクタ32の貫通孔42を通過して第2の透過状態の調光シート33を透過する。調光シート33を透過して当該調光シート33から出射する光L2は、フロントカバー22に入射する。フロントカバー22は上記のように赤色に着色されているため、フロントカバー22の外部側の面22Sから赤色の光L3が出射する。こうして、第1ランプ1はテールランプとして機能する。
次に、ストップランプとして機能する場合の第1ランプ1の動作について説明する。制御部34は、車両VEの制御装置36からのブレーキ動作を示す信号を検知してこの信号が制御部34に入力している入力状態の場合、光源31が第2の発光状態となるように当該光源31を制御して、所定の強度の白色の光L1を出射する。また、制御部34は、入力部35から制御部34に入力する信号に基づいて調光シート33への電圧の印加状態を制御して、調光シート33を第2の透過状態とする。光源31から出射する光L1は、テールランプとして機能する場合と同様にして、リフレクタ32の貫通孔42を通過して第2の透過状態の調光シート33を透過する。調光シート33を透過して当該調光シート33から出射する光L2は、フロントカバー22に入射する。そして、フロントカバー22の外部側の面22Sから赤色の光L3が出射する。ところで、上述したように第2の発光状態における光源31から出射する光L1の強度は、第1の発光状態における光源31から出射する光L1の強度よりも高いため、テールランプとして機能する場合よりも高強度の赤い光L3がフロントカバー22から出射される。こうして第1ランプ1は、ストップランプとして機能する。
なお、車両VEの制御装置36からブレーキ動作を示す信号が制御部34に入力している入力状態において更に前照灯の点灯動作を示す信号が制御部34に入力される場合は、制御部34は、第1ランプ1がストップランプとして機能し続けるように、光源31の光の出射状態と調光シート33への電圧の印加状態とを制御する。つまり、ストップランプとして機能している第1ランプ1は、ストップランプとして機能し続ける。また、車両VEの制御装置36から前照灯の点灯動作を示す信号が制御部34に入力している入力状態において更にブレーキ動作を示す信号が制御部34に入力される場合は、制御部34は、第1ランプ1がテールランプではなくストップランプとして機能するように、光源31の光の出射状態と調光シート33への電圧の印加状態とを制御する。つまり、テールランプとして機能している第1ランプ1は、ストップランプとして機能するように変更される。
次に、テールランプまたはストップランプのどちらの機能も発揮しない場合、つまり第1ランプ1が非点灯の場合における第1ランプ1の動作について説明する。制御部34は、車両VEの制御装置36からの前照灯の点灯動作を示す信号やブレーキ動作を示す信号が制御部に入力していない非入力状態の場合、光源31から光を出射させない。また、制御部34は、入力部35から制御部34に入力する信号に基づいて調光シート33への電圧の印加状態を制御して、調光シート33を第1の透過状態とする。つまり、調光シート33に電圧を印加させて、調光シート33を第1の透過状態とする。
こうして、本実施形態の第1ランプでは、第1ランプの点灯と非点灯、つまり、光源31における光の出射状態と光の非出射状態との切り換えに連動して、調光シート33の第1の透過状態と第2の透過状態とが切り換えられる。
ところで、使用者が入力部35における調光シート33のヘイズ値に関する選択を変更する場合、入力部35から制御部34に入力する信号が変更され、調光シート33が第1の透過状態から第2の透過状態に変更されたり、第2の透過状態から第1の透過状態に変更されたりする。具体的には、第1ランプ1の点灯時における調光シート33のヘイズ値に関する選択が第2の透過状態から第1の透過状態に切り換えられる場合、第1ランプ1がテールランプまたはストップランプとして機能する際の調光シート33が第2の透過状態から第1の透過状態に切り換えられる。また、第1ランプ1の非点灯時における調光シート33のヘイズ値に関する選択が第1の透過状態から第2の透過状態に切り換えられる場合、第1ランプ1がテールランプまたはストップランプのどちらの機能を発揮しない際の調光シート33が第1の透過状態から第2の透過状態に切り換えられる。
以上説明したように、本実施形態の第1ランプ1は、光源31と、光源31から出射する光を透過し、ヘイズ値が互いに異なる少なくとも第1の透過状態と第2の透過状態とに切り換え可能な調光シート33と、を備える。
上述のように、ヘイズ値は部材を透過する光の透過の際における拡散の度合いを示す値であり、ヘイズ値が変化することで部材を透過する光の拡散の度合いが変化する。このため、当該部材から出射する光の状態が変化する。本実施形態の第1ランプ1では、上記のように調光シート33はヘイズ値が互いに異なる少なくとも第1の透過状態と第2の透過状態とに切り換え可能である。このため、調光シート33を第1の透過状態から第2の透過状態に、または第2の透過状態から第1の透過状態に切り換えることで、点灯時においては、光源31から出射する光L1が調光シート33で拡散する際の拡散の度合いが変化し、第1ランプ1から出射する光L3の状態が変化する。このため、点灯時の第1ランプ1の見栄えを変更し得る。また、非点灯時においては、フロントカバー22を介して調光シート33に入射する外光LOが調光シート33で拡散する際の拡散の度合いが変化し、フロントカバー22及び調光シート33を介した光源31側の視認性が変化する。このため、非点灯時の第1ランプ1の見栄えを変更し得る。従って、第1ランプ1の見栄えの変更の自由度を向上することができ、意匠性に優れる第1ランプ1とし得る。
ところで、このように第1ランプ1の見栄えの変更の自由度を向上する観点から、第1の透過状態の調光シート33のヘイズ値は、第2の透過状態の調光シート33のヘイズ値と異なっていれば良い。しかし、第1の透過状態における調光シート33のヘイズ値が20%以下とされ、第2の透過状態における調光シートのヘイズ値が80%以上とされることが好ましい。
一般的に、人は、部材のヘイズ値が20%以下である場合には、当該部材を介して自身が位置している側と反対側を視認でき、当該部材が透明であると認識する傾向にある。また、人は、部材のヘイズ値が80%以上である場合には、当該部材を介して自身が位置している側と反対側を視認し難くなり、当該部材が非透明であると認識する傾向にある。このため、調光シート33をヘイズ値が20%以下である第1の透過状態とすることで当該調光シート33が透明に見えるようにすることができ、調光シート33をヘイズ値が80%以上である第2の透過状態とすることで当該調光シート33が非透明に見えるようにすることができる。このため、非点灯時において調光シート33をこのような第1の透過状態とすることで、外部からフロントカバー22及び調光シート33を介して、調光シート33を基準として光源31側に配置される部材、例えばリフレクタ32を視認できるようにし得る。このため、第1ランプ1の見栄えを例えば人がクリア感を感じられるような見栄えとし得る。一方、調光シート33をこのような第2の透過状態とすることで、調光シート33によって、この部材、例えばリフレクタ32を視認できないようにし得る。このため、第1ランプ1の見栄えを例えば人がマット感を感じられるような見栄えとし得る。従って、非点灯時における第1ランプ1の見栄えの変更の自由度を向上することができ、意匠性に優れる第1ランプ1とし得る。
また、一般的に部材のヘイズ値が20%以下である場合には、入射する光の状態と概ね同じ状態の光が当該部材から出射される傾向にある。このため、点灯時において調光シート33をヘイズ値が20%以下である第1の透過状態とすることで、調光シート33から出射する光L2の状態は、光源31から出射して調光シート33に入射する光L1の状態と概ね同じ状態となる。例えば、所定の配光パターンの光が調光シート33に入射する場合、調光シート33から出射する光L2はこの所定の配光パターンと概ね同じ配光パターンの光となり、このような光L2がフロントカバー22に入射する。このため、第1ランプ1の光の出射面であるフロントカバー22の外部側の面22Sから出射する光L3の配光パターンはこの光L2の配光パターンと概ね同じとなる。従って、フロントカバー22の外部側の面22Sから所定の配光パターンの光を出射し得る。
本実施形態では、光源31から出射する光L1が通過するリフレクタの貫通孔42は概ね円形であるため、調光シート33に入射する光L1の配光パターンの外形は概ね円形となる。このため、フロントカバー22の外部側の面22Sからは、貫通孔42と同じ数の円形の配光パターンの光が貫通孔42に対応する位置から出射され得る。
一方、一般的に部材のヘイズ値が80%以上である場合には、光が部材を透過する際に拡散されて、部材の状態は当該部材から光が出射するような状態と異なり、当該部材の一部が概ね均一に発光するような状態とされる傾向にある。このため、点灯時において調光シート33をヘイズ値が80%以上である第2の透過状態とすることで、調光シート33における光源31側と反対側の面の全体が概ね均一に発光するようにし得る。このように発光する調光シート33によって、第1ランプ1の光の出射面であるフロントカバー22の外部側の面22Sの全体が概ね均一に発光するようにし得る。従って、点灯時における第1ランプ1の見栄えの変更の自由度を向上することができ、意匠性に優れる第1ランプ1とし得る。
本実施形態では、光源31における光の出射状態と光の非出射状態との切り換えに連動して、調光シート33の第1の透過状態と第2の透過状態とが切り換えられる。従って、使用者が光源31における光の出射状態と光の非出射状態との切り換えに応じて調光シート33の第1の透過状態と第2の透過状態との切り替えを行わなくても、第1ランプ1の見栄えが所定の見栄えと異なる見栄えになることを抑制することができる。
ところで、本実施形態では、光源31は、光の出射状態が互いに異なる第1の発光状態(テールランプとして機能する場合)と第2の発光状態(ストップランプとして機能する場合)とに切り換え可能である。このような場合、光源31における第1の発光状態と第2の発光状態との切り換えに連動して、調光シート33の第1の透過状態と第2の透過状態とが更に切り換えられることとしても良い。このような構成にすることで、光源31が第1の発光状態とされる場合(第1ランプ1がテールランプとして機能する場合)の見栄えと光源31が第2の発光状態とされる場合(第1ランプ1がストップランプとして機能する場合)の見栄えとを互いに異ならせることができる。従って、見栄えが同じ場合と比べて、車外の人が第1ランプ1の点灯状態の変化、つまりテールランプからストップランプまたはストップランプからテールランプへの変化に気づくまでの時間を短くでき、注意喚起能をより向上し得る。また、使用者が光源31における第1の発光状態(第1ランプ1がテールランプとして機能する場合)と第2の発光状態(第1ランプ1がストップランプとして機能する場合)との切り換えに応じて調光シート33の第1の透過状態と第2の透過状態の切り換えを行わなくても、第1ランプ1の見栄えが所定の見栄えと異なる見栄えになることを抑制することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図4を参照して詳細に説明する。なお、本実施形態の灯具における構成要素のうち第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図3は、第2実施形態に係る灯具を図2と同様に示す図である。本実施形態の灯具は第1実施形態と同様にして後部標識灯10の第1ランプ1とされ、図4に示すように、本実施形態の第1ランプ1では、光学部材50を更に備える点において、第1実施形態の第1ランプ1と異なる。
光学部材50は、光源31から出射する光L1が入射して所定の配光パターンの光L4Aを出射するものである。本実施形態では、光学部材50は、透光性を有する板状部材とされ、リフレクタ32と調光シート33との間に、光源31と対向するように配置される。この場合、調光シート33は、光学部材50のリフレクタ32側と反対側の面に接して配置されも良く、光学部材50とフロントカバー22とによって挟み込まれても良く、光学部材50と離間して配置されも良い。なお、図4では、調光シート33がフロントカバー22及び光学部材50と離間する形態が例示されている。
光学部材50のリフレクタ32側の面には、当該表面から概ね面方向と垂直な方向へ突出する複数の突起51が設けられている。この突起51は、先端に向かって六角錐状から円錐状に変化する先細りに形成されており、光学部材50のリフレクタ32側の面に隙間が形成されないように設けられている。この光学部材50の複数の突起51には、光源31から出射してリフレクタ32の貫通孔42を通過する光L1が、当該突起51の突出方向と概ね平行に入射する。そして、光学部材50は、突起51側と反対側の面から、外形が概ね円環状である配光パターンの光L4Aを出射する。
なお、光学部材50は、光源31から出射する光L1が入射して所定の配光パターンの光を出射する限りにおいて、特に限定されない。例えば複数の突起51は形状、数、大きさ等は特に限定されるものではなく、突起51が概ね四角錐状に形成れても良い。この場合には、光学部材50の突起51側と反対側の面から、外形が概ね四角環状である配光パターンの光が出射される。また、光学部材50は、入射する光を回折して所定の配光パターンの光を出射する回折格子とされも良い。
本実施形態では、光学部材50から出射する光L4Aは、調光シート33を透過する。調光シート33を透過して当該調光シート33から出射する光L2Aは、フロントカバー22に入射する。そして、フロントカバー22の外部側の面22Sから赤色の光L3Aが出射する。こうして、本実施形態の第1ランプ1は、上記第1実施形態と同様にして、ストップランプやブレーキランプとして機能し得る。
ところで、点灯時において、調光シート33をヘイズ値が20%以下の状態とする場合、調光シート33が透明に見えるようになるとともに、調光シート33から出射する光L2Aの状態は、光学部材50から出射して調光シート33に入射する光L4Aの状態と概ね同じ状態となる。このため、調光シート33から出射する光L2Aの配光パターンは、光学部材50から出射する光L4Aの配光パターンと概ね同じとなり、このような光L2Aがフロントカバー22に入射する。このため、第1ランプ1の光の出射面であるフロントカバー22の外部側の面22Sから出射する光L3Aの配光パターンはこの光L2Aの配光パターンと概ね同じとなる。従って、フロントカバー22の外部側の面22Sから所定の配光パターンの光を出射し得る。なお、図4では、調光シート33のヘイズ値が20%以下の状態とされる形態が例示されている。
図5は、点灯時における第1ランプ1の光の出射面の一部の様子を概略的に示す図であり、調光シート33をヘイズ値が20%以下の状態とする際のフロントカバー22の外部側の面22Sの一部の様子を概略的に示す図である。図5に示すように、円環状の領域A1は光学部材50から出射する光L4Aの配光パターンに基づくものであり、この領域A1がその他の領域A2よりも光の強度が高い。領域A1の形状は、光学部材50の突起51の形状等によって決まり、領域A1の大きさは、光学部材50の突起51の大きさ、光源31と光学部材50との距離等によって決まり、領域A1の位置は、光学部材50に対する光源31の位置等よって決まる。このため、これらを適宜設計することで、第1ランプ1の光の出射面であるフロントカバー22の外部側の面22Sから出射する光L3Aの配光パターンを所望の配光パターンにし得る。
一方、点灯時において、調光シート33をヘイズ値が80%以上の状態とする場合、上述したように、調光シート33における光源31側と反対側の面の全体が概ね均一に発光するようにし得る。このように発光する調光シート33から出射する光L2Aは、フロントカバー22に入射し、第1ランプ1の光の出射面であるフロントカバー22の外部側の面22Sの全体が概ね均一に発光するようにし得る。
このように、本実施形態では、光学部材50を備えない場合と比べて、点灯時における第1ランプ1の見栄えの変化を大きくし得る。このため、上記第1実施形態で説明したように、光源31における第1の発光状態(テールランプとして機能する場合)と第2の発光状態(ストップランプとして機能する場合)との切り換えに連動して、更に調光シート33の第1の透過状態と第2の透過状態とが切り換えられることが好ましい。このような構成にすることで、上記第1実施形態の場合と比べて、第1ランプ1の点灯状態の変化、つまりテールランプからストップランプまたはストップランプからテールランプへの変化に気づくまでの時間をより短くでき、注意喚起能をより向上し得る。
また、本実施形態の第1ランプ1は、上記第1実施形態と同様にして、非点灯時において、外部からフロントカバー22及び調光シート33を介して、調光シート33を基準として光源31側に配置される部材、例えば光学部材50を視認できるようにしたり、光学部材50を視認できないようにしたりし得る。従って、第1ランプ1の見栄えの変更の自由度を向上することができ、意匠性に優れる第1ランプ1とし得る。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図6を参照して詳細に説明する。なお、本実施形態の灯具における構成要素のうち第2実施形態と同一又は同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図6は、第3実施形態に係る灯具を図2と同様に示す図である。本実施形態の灯具は第2実施形態と同様にして後部標識灯10の第1ランプ1とされ、図6に示すように、本実施形態の第1ランプ1では、光源31が導光部材55を更に備える点において、第2実施形態の第1ランプ1と異なる。
本実施形態の光源31は、回路基板40に実装された複数の発光素子41と、複数の導光部材55とを有している。本実施形態の導光部材55は、一端面から入射する光を他端面から出射する円柱状部材とされる。導光部材55は、リフレクタ32の貫通孔42に挿通され、一端面が発光素子41の近傍に位置し、導光部材55の他端面が光学部材50の光源31側の表面の近傍に位置するように配置される。導光部材55は、複数の発光素子41のうち、1つ以上の発光素子41に対して1つ以上設けられる。図6では、1つの発光素子41に対して2つ導光部材55が設けられた形態が示されている。なお、導光部材55は、発光素子41から出射する光が一端面から入射され、この光を他端面から出射する限りにおいて、特に限定されない。例えば、導光部材55の一端部は発光素子41に固定されても良く、導光部材55の他端部は透光性を有する板状の支持部材に固定されても良い。
本実施形態では、導光部材55が設けられた発光素子41から出射する光は、導光部材55の一端面に入射して他端面から出射し、光学部材50に入射する。導光部材55の他端面は光学部材50の光源31側の表面の近傍に位置するため、この光は、導光部材55が設けられていない発光素子41から出射する光L1と比べて、光学部材50に入射するまでに拡散されない。このため、この光に起因して光学部材50から出射する光L4Bの配光パターンの形状は、導光部材55が設けられていない発光素子41から出射する光L1に起因して光学部材50から出射する光L4Aの配光パターンの形状と概ね同じであるものの、その大きさが小さくなる。これらの光L4A,L4Bがそれぞれ調光シート33を透過し、光L2A,L2Bが調光シート33から出射する。これらの光L2A,L2Bがフロントカバー22に入射し、フロントカバー22の外部側の面22Sから光L3A,L3Bが出射する。こうして、本実施形態の第1ランプ1は、上記第2実施形態と同様にして、ストップランプやブレーキランプとして機能し得る。
ところで、点灯時において、調光シート33をヘイズ値が20%以下の状態とする場合、上記第2実施形態と同様にして、調光シート33が透明に見えるようになるとともに、大きさの異なる配光パターンの光L2A,L2Bがフロントカバー22に入射する。このため、第1ランプ1の光の出射面であるフロントカバー22の外部側の面22Sから出射する光L3A,L3Bの配光パターンはこの光L2A,L2Bの配光パターンと概ね同じとなる。従って、フロントカバー22の外部側の面22Sから所定の配光パターンの光を出射し得る。なお、調光シート33をヘイズ値が80%以上の状態とする場合、上記第2実施形態と同様にして、第1ランプ1の光の出射面であるフロントカバー22の外部側の面22Sの全体が概ね均一に発光するようにし得る。なお、図4では、調光シート33のヘイズ値が20%以下の状態とされる形態が例示されている。
図7は、点灯時における第1ランプ1の光の出射面の一部の様子を概略的に示す図であり、調光シート33をヘイズ値が20%以下の状態とする際のフロントカバー22の外部側の面22Sの一部の様子を概略的に示す図である。図7に示すように、円環状の領域A1,A12がその他の領域A2よりも光の強度が高い。導光部材55が設けられた発光素子41から出射する光に起因する円環状の領域A12は、導光部材55が設けられていない発光素子41から出射する光L1に起因する円環状の領域A1よりも小さい。
このように、本実施形態では、上記第2実施形態2と同様にして、光学部材50を備えない場合と比べて、点灯時における第1ランプ1の見栄えの変化を大きくし得る。このため、上記第1実施形態で説明したように、光源31における第1の発光状態(テールランプとして機能する場合)と第2の発光状態(ストップランプとして機能する場合)との切り換えに連動して、更に調光シート33の第1の透過状態と第2の透過状態とが切り換えられることが好ましい。このような構成にすることで、上記第1実施形態の場合と比べて、第1ランプ1の点灯状態、つまりテールランプからストップランプまたはストップランプからテールランプへの変化に気づくまでの時間をより短くでき、注意喚起能をより向上し得る。
また、本実施形態の第1ランプ1は、上記第2実施形態と同様にして、非点灯時において、調光シートを基準にして、外部からフロントカバー22及び調光シート33を介して、調光シート33を基準として光源31側に配置される部材、例えば光学部材50を視認できるようにしたり、光学部材50を視認できないようにしたりし得る。従って、第1ランプ1の見栄えの変更の自由度を向上することができ、意匠性に優れる第1ランプ1とし得る。
以上、本発明について、実施形態を例に説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、入力部35を備える第1ランプ1を例に説明した。しかし、第1ランプ1は入力部35を備えなくても良い。このような場合には、例えば、制御部は、第1ランプ1の点灯時及び非点灯時のそれぞれにおける予め定められた調光シート33の第1の透過状態及び第2の透過状態に基づいて、調光シート33への電圧の印加状態を制御する。第1ランプ1の製造の際等にこの予め定められた調光シート33の第1の透過状態及び第2の透過状態を変更することによって、調光シート33を透過する光の拡散の度合いが変化し、第1ランプ1の見栄えが変更され得る。従って、第1ランプ1の見栄えの変更の自由度を向上することができ、意匠性に優れる第1ランプ1とし得る。
また、上記実施形態では、リフレクタ32を備える第1ランプ1を例に説明したが、第1ランプ1はリフレクタ32を備えなくても良い。また、上記第2実施形態及び上記第3実施形態では、リフレクタ32と調光シート33との間に配置される光学部材50を例に説明したが、光学部材50は調光シート33を基準として光源31の側と反対側に配置されても良い。上記第3実施形態において光学部材50が調光シート33を基準として光源31の側と反対側に配置される場合、導光部材55の他端面は調光シート33の光源31側の表面の近傍に位置するように配置されても良い。また、第1ランプ1は、コリメートレンズや集光レンズ等の光学部材を更に備えていても良い。
また、上記実施形態では、白色の光を出射する光源31を例に説明したが、光源31が出射する光の色は特に限定されない。例えば、光源31が出射する光の色が赤色とされる場合、フロントカバー22は無色透明な部材とされても良い。
また、上記実施形態では、一対の透明電極46に電圧が印加される状態である第1の透過状態におけるヘイズ値が一対の透明電極46に電圧が印加されない状態である第2の透過状態におけるヘイズ値よりも小となる調光シートを例に説明した。しかし、調光シート33は、光源31から出射する光を透過し、ヘイズ値が互いに異なる少なくとも第1の透過状態と第2の透過状態とに切り換え可能である限りにおいて、特に限定されない。例えば、調光シート33は、一対の透明電極46に電圧が印加される状態である第1の透過状態におけるヘイズ値が一対の透明電極46に電圧が印加されない状態である第2の透過状態におけるヘイズ値よりも大となるように構成されても良い。また、調光シート33は、印加される電圧の値に応じでヘイズ値が変化し得るように構成され、第1の透過状態及び第2の透過状態におけるヘイズ値と異なるヘイズ値となる別の透過状態にも切り換え可能とされても良い。また、調光シート33は、電流が印加されることによってヘイズ値が変化するように構成されても良い。このような調光シートとして、例えば調光シート33における液晶層45に替わって、酸化タングステン等の薄膜層及び電解質層等を備えるものが挙げられる。この調光シートでは、薄膜層への電流の印加によって薄膜層が電気的な酸化反応または還元反応することで、この薄膜層を透過する光の透過の際における拡散の度合いが変化し、当該調光シートのヘイズ値が変化する。このような場合、制御部34は、光源31の光の出射状態と調光シート33への電流の印加状態とを制御する。
また、上記実施形態では、光源31における光の出射状態と光の非出射状態との切り換えに連動して、または、この切り換えと共に更に光源31における第1の発光状態と第2の発光状態との切り換えに連動して、調光シート33の第1の透過状態と第2の透過状態とが切り換えられる場合を例示して説明した。しかし、光源31における第1の発光状態と第2の発光状態との切り換えのみに連動して、調光シート33の第1の透過状態と第2の透過状態とが切り換えられるようにしても良い。
また、上記実施形態では、後部標識灯10の第1ランプ1を例に説明したが、灯具は後部標識灯10の第2ランプ2、第3ランプ3、前照灯等とされても良い。また、灯具は、建物等に用いられる灯具とされも良い。このような場合であっても、上記のように見栄えの変更の自由度を向上することができ、意匠性に優れる灯具とし得る。
本発明によれば、見栄えの変更の自由度を向上することができ、意匠性に優れる灯具が提供され、照明等の分野において利用可能である。
1・・・第1ランプ(灯具)
10・・・後部標識灯
20・・・筐体
22S・・フロントカバーの外部側の面(灯具の光の出射面)
30・・・灯具ユニット
31・・・光源
32・・・リフレクタ
33・・・調光シート
34・・・制御部
35・・・入力部
50・・・光学部材
55・・・導光部材
VE・・・車両

Claims (6)

  1. 光源と、
    前記光源から出射する光を透過し、ヘイズ値が互いに異なる少なくとも第1の透過状態と第2の透過状態とに切り換え可能な調光シートと、
    を備える
    ことを特徴とする灯具。
  2. 第1の透過状態における前記調光シートのヘイズ値が20%以下とされ、
    第2の透過状態における前記調光シートのヘイズ値が80%以上とされる
    ことを特徴とする請求項1に記載の灯具。
  3. 前記光源における光の出射状態と光の非出射状態との切り換えに連動して、前記調光シートの第1の透過状態と第2の透過状態とが切り換えられる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の灯具。
  4. 前記光源は、光の出射状態が互いに異なる第1の発光状態と第2の発光状態とに切り換え可能とされ、
    前記光源における第1の発光状態と第2の発光状態との切り換えに連動して、前記調光シートの第1の透過状態と第2の透過状態とが切り換えられる
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の灯具。
  5. 前記光源から出射する光が入射して所定の配光パターンの光を出射する光学部材を更に備える
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の灯具。
  6. 車両に取り付けられて当該車両の外部へ向けて光を出射する
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の灯具。




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