JP2019120044A - L型擁壁ブロック、l型擁壁ブロック組及びコーナー部構築方法 - Google Patents
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詳しくは、前記L型擁壁ブロックの前記壁面部における側面のうち、前記コーナー部の隅角部側の前記側面に、他方の前記L型擁壁ブロックと平面視方向において枢動回転可能に、高さ方向に連結する枢動連結部が備えられているため、前記コーナー部の隅角部の両側に配置した前記L型擁壁ブロック同士を、前記枢動連結部で所定の相対角度に調整して連結することができる。
なお、上述のコンクリート製は、プレキャストコンクリート(PCa)製や鉄筋コンクリート製などを含むものとする。
上記内角補強部は、いわゆるハンチと呼ばれ、内角部に設けられた傾斜面を有する補強部や、湾曲面を有する補強部としてもよい。
詳述すると、前記壁面部と前記床版部とで構成する内角部を補強する内角補強部が形成されるとともに、前記内角部に対応する向きの内角補強鉄筋が配筋されているため、前記内角補強部が設けられていなかったり、前記内角補強鉄筋が配筋されなかった場合に比べて、断面強度が高いL型断面、つまり見かけの剛性が高いL型断面を構成することができる。
この発明により、強度のある鉄筋コンクリート製の現場打ち床版部を構築することができる。
この発明により、充分に強度のある鉄筋コンクリート製の前記現場打ち床版部を構築することができる。
詳しくは、平面視円弧状となる略円柱状の枢動柱部が上下方向に対向する対向面に枢動連結軸が装着されているため、枢動連結軸を枢動中心としてスムーズに枢動回転することができる。したがって、前記L型擁壁ブロック同士を所望の相対角度に調整することができる。
上記低強度材は、樹脂製材料、モルタル材料、あるいは金属材料等を含む。なお、上記低強度材は素材そのものの強度が低いのみならず、素材そのものの強度は低くないが、形状や構造によって強度が低くなるもののも含まれる。
さらに、前記壁面本体部及び前記上部壁面部の外面が面一となるため、前記L型擁壁ブロック同士がいずれの相対角度であっても、コーナー部の頂部が変化することがなく、景観性に優れたコーナー部を構成することができる。
また、該壁面本体部の上部に配置された上部壁面部は、前記壁面本体部より厚みが薄いため、容易に上部壁面部を所定高さに加工し、所望の擁壁高さに構成することができる。
この発明により、前記壁面本体部及び前記上部壁面部の外面が面一である、つまり枢動中心から前記壁面本体部の内面までの間隔が広がるが、前記壁面本体部における前記隅角部側の前記側面における内側に、角度調整するための控え空間が設けられているため、前記壁面本体部における前記隅角部側の前記側面における内側が支障することなく、前記L型擁壁ブロック同士を枢動回転させて容易に所望の角度のコーナー部を構成することができる。
この発明により、埋戻し圧によってL型擁壁ブロックが外側に変形したり、傾倒した場合であっても、内側に傾斜する傾斜外面が外側に傾斜することがなく、安定性の高い擁壁を構成することができる。
この発明により、コーナー部の所定角度に応じた角度に調整されたL型擁壁を構築することができる。
この発明により、堅牢なコーナー部L型擁壁を構築することができる。
まず、L型擁壁Rにおけるコーナー部L型擁壁Rcを構築するためのL型擁壁ブロックユニット1及びL型擁壁ブロックユニット1を構成するL型擁壁ブロック10について、図1乃至図9とともに説明する。
図4(a)は左側L型擁壁ブロック10Lの右側面図を示し、図4(b)は右側L型擁壁ブロック10Rの左側面図を示している。
外面11aは、図4に示すように、L型擁壁ブロック10におけるL型擁壁ブロックユニット1の擁壁外側OUT、つまりコーナー部L型擁壁Rcの外角側の面であり、外面11aは、上方に向かって擁壁内側INに傾斜する傾斜外面で形成している。なお、本実施形態では、外面11aは、上方が擁壁内側INに向かって1/200の勾配で傾斜している。
なお、打設空間122が形成される壁面部11の内面11bから、擁壁内側INに向かって突出するように、そして、幅方向Wに所定間隔を隔てて突出鉄筋14が植設されている。
右側L型擁壁ブロック10Rにおいて、左右略対称でない、つまり下側枢動円柱部21とは異なる上側枢動円柱部22について説明する。
また、上述のような構成のL型擁壁ブロック10における壁面部11の壁面本体部111の上面に吊り金具(図示省略)を取り付ける金具取付部15を設けている。
なお、上部装着部231に設けられた変形スリット234aと、下部装着部232に設けられた変形スリット234bとは、平面視方向において直交する向きで形成されている。
呼び強度が36N/mm2のコンクリートで構成されている。
詳述すると、左側L型擁壁ブロック10Lの下側枢動円柱部21の上面21aに形成した下側装着凹部211に、枢動連結軸23の下部装着部232を装着し、右側L型擁壁ブロック10Rの上側枢動円柱部22の底面22aに形成した上側装着凹部221に、枢動連結軸23の上部装着部231を装着することで、左側L型擁壁ブロック10Lと右側L型擁壁ブロック10Rとは、枢動連結軸23を枢動中心軸CLとした枢動回転可能に連結してL型擁壁ブロックユニット1を構成することができる。
まず、図7(a)に示すように、整地後に高さ調整した基礎コンクリート200上に、左側L型擁壁ブロック10Lに連結する一般L型擁壁ブロック30を据え付ける(一般L型擁壁ブロック据付工程)。なお、一般L型擁壁ブロック30は、壁面部31と床版部32とでL型に構成されている。また、既に据え付けられた一般L型擁壁ブロック30に対して一般L型擁壁ブロック30を据え付けて連結してもよい。
なお、枢動連結部20において枢動連結軸23を枢動中心軸CLとして枢動回転する対向面(21a,22a)が、壁面本体部111の高さの半分程度の高さ方向Hの位置に設けられているため、上部壁面部112が所望の高さに切断された場合であっても、枢動回転する対向面(21a,22a)が壁面部11の高さに対して半分程度の位置より上方となることを防止でき、枢動回転する対向面(21a,22a)が上方に位置することで枢動回転が不安定になることを防止し、安定した枢動回転を実現することができる。
コーナー部はコーナー部L型擁壁Rcに対応し、
以下同様に、
L型擁壁ブロックはL型擁壁ブロック10,左側L型擁壁ブロック10L,右側L型擁壁ブロック10Rに対応し、
L型擁壁ブロック組はL型擁壁ブロックユニット1に対応し、
壁面部は壁面部11に対応し、
枢動連結部は枢動連結部20に対応し、
床版部は床版部12に対応し、
床版部の一部は現場打ち床版部12Xに対応し、
打設空間は打設空間122に対応し、
鉄筋は突出鉄筋14に対応し、
隅角部側は枢動中心軸CL側に対応し、
枢動柱部は枢動円柱部21,22に対応し、
枢動連結軸は枢動連結軸23に対応し、
軸装着部は下側装着凹部211,上側装着凹部221に対応し、
壁面本体部は壁面本体部111に対応し、
上部壁面部は上部壁面部112に対応し、
外面は外面11aに対応し、
控え空間は連結凹部113に対応し、
床版部の内側の側面は内側側面121に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
また、枢動連結軸23の上部装着部231と下部装着部232とに変形性を向上させる変形スリット234(234a,234b)を設けたが設けなくてもよいし、上部装着部231の変形スリット234aと、下部装着部232の変形スリット234bとうち一方だけを設けてもよい。
10…L型擁壁ブロック
10L…左側L型擁壁ブロック
10R…右側L型擁壁ブロック
11…壁面部
11a…外面
12…床版部
12X…現場打ち床版部
12Y…複合床版
14…突出鉄筋
16…内角補強部
17…内角部補強鉄筋
20…枢動連結部
21…下側枢動円柱部
22…上側枢動円柱部
23…枢動連結軸
111…壁面本体部
112…上部壁面部
113…連結凹部
121…内側側面
122…打設空間
211…下側装着凹部
222…上側装着凹部
CL…枢動中心軸
R…L型擁壁
Rc…コーナー部L型擁壁
Claims (15)
- 壁面部と床版部とで構成されたコンクリート製のL型擁壁のコーナー部を一対のL型擁壁ブロックで構成するL型擁壁ブロック組であって、
前記L型擁壁ブロックの前記壁面部における側面のうち、前記コーナー部の隅角部側の前記側面に、他方の前記L型擁壁ブロックと平面視方向において枢動回転可能に、高さ方向に連結する枢動連結部が備えられ、
前記床版部における前記隅角部側に現場打ちコンクリートによって前記床版部とともに、複合床版を構成する現場打ち床版部を構築する打設空間が形成された
L型擁壁ブロック組。 - 前記壁面部と前記床版部とで構成する内角部を補強する内角補強部が形成されるとともに、
前記内角部に対応する向きの内角補強鉄筋が配筋された
請求項1に記載のL型擁壁ブロック組。 - 前記壁面部の下部から、前記打設空間に突出する鉄筋が設けられた
請求項1または2に記載のL型擁壁ブロック組。 - 前記打設空間が、前記壁面部の幅に対して1/3以上2/3以下の幅で設けられた
請求項1乃至3のうちいずれかに記載のL型擁壁ブロック組。 - 前記枢動連結部は、
前記壁面部より高さが低く、少なくとも前記隅角部側が平面視円弧状となる略円柱状の枢動柱部と、
他方の前記L型擁壁ブロックにおける前記枢動柱部との対向面に装着され、前記枢動柱部同士を枢動回転自在に連結する枢動連結軸とで構成された
請求項1乃至4のうちいずれかに記載のL型擁壁ブロック組。 - 前記枢動連結軸が、前記コンクリートより低強度である低強度材で構成された
請求項5に記載のL型擁壁ブロック組。 - 前記枢動柱部との対向面に形成され、前記枢動連結軸が装着される軸装着部の少なくとも一方は、前記枢動連結軸が平面視方向における所定方向に移動可能な形状である
請求項5又は6に記載のL型擁壁ブロック組。 - 前記壁面部が、高さ方向下側の壁面本体部と、
該壁面本体部の上部に配置され、前記壁面本体部より厚みが薄い上部壁面部とで構成され、
前記壁面本体部、及び前記上部壁面部の外面が面一である
請求項1乃至7のうちいずれかに記載のL型擁壁ブロック組。 - 前記壁面本体部における前記隅角部側の前記側面における内側に、角度調整するための控え空間が設けられた
請求項8に記載のL型擁壁ブロック組。 - 前記壁面部の外面が、内側に傾斜する傾斜外面で構成された
請求項1乃至9のうちいずれかに記載のL型擁壁ブロック組。 - 前記床版部の内側の側面が多段状である
請求項1乃至10のうちいずれかに記載のL型擁壁ブロック組。 - 所定の角度で配置された、請求項1乃至11のうちいずれかに記載のL型擁壁ブロック組と、該L型擁壁ブロック組における前記打設空間に打設されたコンクリートによって構築された現場打ち床版部とで構成されるとともに、
前記現場打ち床版部と前記床版部とで複合床版が構成された
コーナー部L型擁壁。 - 前記壁面部と前記現場打ち床版部とで構成するL型断面における断面強度に対して、前記壁面部と前記床版部とで構成するL型断面における断面強度が高強度である
請求項12に記載のコーナー部L型擁壁。 - 壁面部と床版部とで構成されたコンクリート製のL型擁壁のコーナー部を構築するコーナー部構築方法であって、
前記コーナー部の隅角部の両側に配置されるL型擁壁ブロックは、
前記L型擁壁ブロックの前記壁面部における側面のうち、前記コーナー部の隅角部側の前記側面に、他方の前記L型擁壁ブロックと平面視方向において枢動回転可能に、高さ方向に連結する枢動連結部が備えられるとともに、
前記床版部における前記隅角部側に現場打ちコンクリートによって現場打ち床版部を構築する打設空間が形成され、
前記コーナー部の隅角部の両側に配置した前記L型擁壁ブロック同士を、前記枢動連結部で所定の相対角度に調整して連結し、
前記打設空間にコンクリートを打設して前記現場打ち床版部を構築するとともに、前記床版部とともに複合床版を構成する
コーナー部構築方法。 - 壁面部と床版部とで構成されたコンクリート製のL型擁壁のコーナー部を構成するL型擁壁ブロックであって、
前記L型擁壁ブロックの前記壁面部における側面のうち、前記コーナー部の隅角部側の前記側面に、他方の前記L型擁壁ブロックと平面視方向において枢動回転可能に、高さ方向に連結する枢動連結部が備えられ、
前記床版部における前記隅角部側に現場打ちコンクリートによって、前記床版部とともに複合床版を構成する現場打ち床版部を構築する打設空間が形成された
L型擁壁ブロック。
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