JP2019119947A - 内装部材及び内装部材の製造方法 - Google Patents

内装部材及び内装部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】軽量化を図りつつも剛性を高めることができる内装部材及びその製造方向を提供する。【解決手段】内装部材Aは、天然繊維を用いて構成される不織布10に、熱硬化性発泡樹脂を含有させた内装用基材11を具備する。また、熱硬化性発泡樹脂の発泡倍率が、内装用基材11の表裏面側で低く、内部で高くなるように傾斜している。更に、天然繊維としてケナフを例示することができ、内装部材として車両用内装部材を例示することができる。また、熱硬化性発泡樹脂としてはポリウレタン樹脂を例示することができる。更に、不織布10の含水率を一方の面の側で低く、他方の面の側で高くなるように調整し、各々の面に発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布した後、不織布10を他方の面が内側になるように折り曲げること等によって製造することができる。【選択図】図2

Description

本発明は、内装部材及び内装部材の製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、天然繊維で構成した不織布において、天然繊維間を結着する結着材として熱硬化性発泡樹脂を用いることで、軽量化を図りつつも剛性が高められた内装部材と、この内装部材の製造方法に関する。
車両用、住宅用等の内装部材のなかには、ケナフ等の天然繊維(植物繊維)で構成される不織布を用いた内装用基材を備えるものがある。このような不織布では、天然繊維の結着材として熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂を用いることがある。例えば、結着材として熱可塑性樹脂を用いる手法として、図14に示すように、天然繊維21aと繊維状の熱可塑性樹脂21bとで不織布21を作製し、この不織布21を加熱し、熱可塑性樹脂が溶融した状態で冷間プレスすることで、内装用基材22を作製する手法(以下、「手法1」という。)が用いられている。
また、結着材として熱硬化性樹脂を用いる手法として、図16に示すように、天然繊維で構成される不織布30の表面30a及び裏面30bに液状の熱硬化性樹脂原料を塗布し、この不織布30を熱間プレスすることで、内装用基材31を作製する手法(以下、「手法2」という。)が用いられている。ここで、熱硬化性樹脂原料としてはポリオール成分52aと、ポリイソシアネート成分52bとを含有するポリウレタン樹脂原料が挙げられる。
更に、結着材として熱硬化性樹脂を用いる他の手法として、図17に示すように、天然繊維で構成される不織布63を型61、62を用いて熱間プレスする際に、型61、62内の不織布63に対して、射出ヘッド65を用いて液状の熱硬化性樹脂原料64を射出する手法もある。そして、熱硬化性樹脂原料64が不織布63を構成する天然繊維間へ浸透し、硬化反応をして、天然繊維同士を結着し、内装用基材64を作製する手法(以下、「手法3」という。)も用いられている。ところが、上述の手法1〜3では以下のような問題を有している。
先ず、手法1によると、図15に示すように、内装用基材22の表裏面側では結着材22aの量が十分であるが、中央部においては結着材22bの量が減少する。そのため、中央部において、内装用基材22を構成する天然繊維23間の結着を保持できなくなり、繊維23間の空隙が増加し、内装用基材22の剛性が低下する可能性がある。特に、内装用基材22の軽量化を意図して、結着材22a、22bの量を少なくすると、中央部において空隙が増加し、内装用基材22の剛性が低くなる可能性が高くなる。また、手法2によると、液状の熱硬化性樹脂原料が内装用基材31の表面に残留し、内装用基材31の内部31aに十分に含浸しないことがあり、内装用基材31の内部31aの繊維同士を十分に結着することが困難となることがある。そのため、内装用基材31の内部31aにおいて層剥離が生じ、内装用基材31の剛性が低下することがある。
更に、手法3では、図17に示すように、不織布63を構成する天然繊維間に、熱硬化性樹脂原料を流動させることが必要であるが、天然繊維による流動抵抗が大きいため、射出ヘッド65に大きな射出圧力を加えることが必要となる(製造上の問題)。また、内装用基材64の内部の天然繊維の隙間に熱硬化性樹脂が十分に充填されるため、内装用基材64の剛性の低下は防止することができるものの、内装用基材64の重量が増加する傾向がある。
以上のように、手法1〜3の何れを用いても、内装部材の軽量化を図りつつ剛性を高めることは容易ではない。そのため、天然繊維で構成されるマット状部材間で、発泡ポリウレタン樹脂原料等を発泡、硬化させて構成される内装用基材が提案されている(特許文献1参照)。
特開2003−103551号公報
ここで、特許文献1に開示された発明の目的(内装部材の軽量化を図りつつも剛性を高めること)を更に確実なものとするための技術の開示が望まれている。
本発明は、上述の従来の状況に鑑みてなされたものであり、軽量化を図りつつも剛性を高めることができる内装部材、及びこの内装部材の製造方向を提供することを目的とする。
本発明は以下のとおりである。
1.天然繊維を用いて構成される不織布に、熱硬化性発泡樹脂を含有させた内装用基材を具備する内装部材であって、
前記熱硬化性発泡樹脂の発泡倍率が、前記内装用基材の表裏面側で低く、前記内装用基材の内部で高くなるように傾斜していることを特徴とする内装部材。
2.前記天然繊維がケナフである前記1.に記載の内装部材。
3.前記内装部材は車両用内装部材である前記1.又は2.に記載の内装部材。
4.前記熱硬化性発泡樹脂がポリウレタン樹脂である前記1.乃至3.のうちのいずれか1項に記載の内装部材。
5.前記4.に記載の内装部材を製造するための内装部材の製造方法であって、
前記不織布の含水率を厚さ方向に沿った一方の面の側で低く、厚さ方向に沿った他方の面の側で高くなるように調整する含水率調整工程と、
前記不織布の前記一方の面と前記他方の面の各々に対して発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布する塗布工程と、
前記他方の面が内側になるように折り曲げる折曲工程と、
折り曲げられた不織布を熱間プレスする熱間プレス工程と、をこの順に備えることを特徴とする内装部材の製造方法。
6.前記含水率の差が3〜20%である前記5.に記載の内装部材の製造方法。
7.前記4.に記載の内装部材を製造するための内装部材の製造方法であって、
前記不織布として、含水率が第1含水率の第1不織布を作製する第1作製工程と、
前記不織布として、含水率が第2含水率の第2不織布を作製する第2作製工程と、
前記不織布として、含水率が前記第1含水率及び前記第2含水率よりも高い第3含水率の第3不織布を作製する第3作製工程と、
前記第1不織布の一方の面に発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布する第1塗布工程と、
前記第2不織布の一方の面に発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布する第2塗布工程と、
前記第3不織布の両面の各々に発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布する第3塗布工程と、
前記第1不織布の前記一方の面が前記内装用基材の表面側になり、前記第2不織布の前記一方の面が前記内装用基材の裏面側になるとともに、前記第3不織布が前記第1不織布と前記第2不織布との間に位置するように積層して積層体とする積層工程と、
前記積層体を熱間プレスする熱間プレス工程と、をこの順に備えることを特徴とする内装部材の製造方法。
8.前記第1含水率と前記第3含水率との差、及び前記第2含水率と前記第3含水率との差が、いずれも3〜20%である前記7.に記載の内装部材の製造方法。
9.前記4.に記載の内装部材を製造するための内装部材の製造方法であって、
前記不織布の一方の面に、第1含有量の発泡剤が含有される発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布する第1塗布工程と、
前記不織布の他方の面に対して、前記第1含有量よりも多い第2含有量の発泡剤が含有される発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布する第2塗布工程と、
前記他方の面が内側になるように折り曲げる折曲工程と、
折り曲げられた不織布を熱間プレスする熱間プレス工程と、をこの順に備えることを特徴とする内装部材の製造方法。
10.前記第1含有量と前記第2含有量との差が3〜20%である前記9.に記載の内装部材の製造方法。
11.前記4.に記載の内装部材を製造するための内装部材の製造方法であって、
前記不織布として、一方の面に第1含有量の発泡剤が含有される発泡ポリウレタン樹脂原料が塗布された第1不織布を作製する第1作製工程と、
前記不織布として、一方の面に第2含有量の発泡剤が含有される発泡ポリウレタン樹脂原料が塗布された第2不織布を作製する第2作製工程と、
前記不織布として、前記第1含有量及び前記第2含有量よりも多い第3含有量の発泡剤が含有される発泡ポリウレタン樹脂原料が塗布された第3不織布を作製する第3作製工程と、
前記第1不織布の前記一方の面が前記内装用基材の表面側になり、前記第2不織布の前記一方の面が前記内装用基材の裏面側になるとともに、前記第3不織布が前記第1不織布と前記第2不織布との間に位置するように積層して積層体とする積層工程と、
前記積層体を熱間プレスする熱間プレス工程と、をこの順に備えることを特徴とする内装部材の製造方法。
12.前記第1含有量と前記第3含有量との差、及び前記第2含有量と前記第3含有量との差が、いずれも3〜20%である前記11.に記載の内装部材の製造方法。
本発明の内装部材では、不織布の含水率が、内装用基材の厚さ方向に沿った表裏面側で低く、内装用基材の厚さ方向に沿った内部で高くなるように傾斜させることで、不織布内部まで熱硬化性樹脂原料を含侵させることができ、且つ基材の厚さ方向に沿って熱硬化性樹脂の発泡倍率に差が生じる。つまり、厚さ方向の表面側及び裏面側の発泡倍率が低く、内部の発泡倍率が高くなっている。このように、内装部材の表面側及び裏面側での発泡倍率が低く、剛性が高められており、内部での発泡倍率が高く、柔軟であるとともに軽量化も図られている。
また、天然繊維がケナフである場合は、内装部材の軽量化を図ったり、廃棄の容易化を図ったりすることができる。
更に、内装部材が車両用内装部材である場合は、車両の軽量化による燃費向上を図ったり、二酸化炭素の排出量の削減に寄与したりすることができる。
また、熱硬化性発泡樹脂がポリウレタン樹脂である場合は、容易に、厚さ方向の表面側及び裏面側での発泡倍率が低く、内部での発泡倍率が高い内装部材とすることができる。
更に、不織布の厚さ方向に沿って含水率に勾配を設けるように調整した本発明の内装部材の製造方法によれば、その表裏面の一方の側が、含水率が低い低含水率面側となり、他方の側が、含水率が高い高含水率面側となる。そして、不織布の低含水率面側及び高含水率面側の各々に発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布すると、不織布の低含水率面側で発泡倍率が低くなり、不織布の高含水率面側で発泡倍率が高くなる。その後、不織布を高含水率面が内側になるように折り曲げ、折り曲げられた不織布を熱間プレスすると、内部の発泡倍率が高く、表裏面側で発泡倍率が低い内装部材を確実に得ることができる。
つまり、不織布の一方の面から発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布するのみでは、不織布の一方の面から内部まで発泡ポリウレタン樹脂原料が十分に含浸されない可能性があるが、不織布の両面に発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布し、不織布を高含水率面が内側になるように折り曲げることで、内装部材の内部の発泡倍率を高くし、表裏面側の発泡倍率を低くすることができる。
また、低含水率面側と高含水率面側との含水率の差が3〜20%であれば、剛性が高められ、柔軟であるとともに軽量化も図られた内装部材を容易に製造することができる。
更に、含水率が低い(第1含水率)第1不織布及び含水率が低い(第2含水率)第2不織布の一方の面の各々に発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布し、含水率が高い(第3含水率)第3不織布の両面に発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布する他の本発明の内装部材の製造方法によれば、第1不織布の一方の面が内装用基材の表面側となり、第2不織布の一方の面が内装用基材の裏面側となるとともに、第3不織布が第1不織布と第2不織布との間に位置するように積層して積層体とし、この積層体を熱間プレスする。これにより、厚さ方向の内部の発泡倍率が高く、表面側及び裏面側の発泡倍率が低い内装部材を確実に得ることができる。
つまり、内装部材の表面及び裏面を、発泡倍率が低い第1不織布及び第2不織布の各々の一方の面により構成するとともに、第1不織布及び第2不織布が、表裏面側の発泡倍率が高い第3不織布を挟み込むようにする。これにより、内装部材の内部の発泡倍率を高くし、内装部材の表裏面側の発泡倍率を低くすることができる。
この他の本発明の場合も、第1含水率と第3含水率との差、及び第2含水率と第3含水率との差が、いずれも3〜20%であれば、剛性が高められ、柔軟であるとともに軽量化も図られた内装部材を容易に製造することができる。
また、不織布の一方の面に、発泡剤の含有量が少ない(第1含有量)発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布し、他方の面に、発泡剤の含有量が多い(第2含有量)発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布する他の本発明の内装部材の製造方法によれば、塗布後、他方の面が内側になるように折り曲げ、熱間プレスすることで、内部の発泡倍率が高く、表面側及び裏面側の発泡倍率が低い内装部材を確実に得ることができる。
つまり、不織布の一方の面に発泡剤の含有量が少ない発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布し、他方の面に発泡剤の含有量が多い発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布し、他方の面が内側になるように折り曲げるため、内装部材の内部の発泡倍率を高くし、内装部材の表裏面側の発泡倍率を低くすることができる。
この他の本発明の場合、第1含有量と第2含有量ととの差が3〜20%であれば、剛性が高められ、柔軟であるとともに軽量化も図られた内装部材を容易に製造することができる。
更に、発泡ポリウレタン樹脂原料の含有量が低い(第1含有量)第1不織布及び含有量が低い(第2含有量)第2不織布の一方の面の各々に発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布し、含有量が高い(第3含有量)第3不織布の両面に発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布する他の本発明の内装部材の製造方法によれば、第1不織布の一方の面が内装用基材の表面側となり、第2不織布の一方の面が内装用基材の裏面側となるとともに、第3不織布が第1不織布と第2不織布との間に位置するように積層して積層体とし、この積層体を熱間プレスする。これにより、厚さ方向の内部の発泡倍率が高く、表面側及び裏面側の発泡倍率が低い内装部材を確実に得ることができる。
つまり、内装部材の表面及び裏面を、発泡倍率が低い第1不織布及び第2不織布の各々の一方の面により構成するとともに、第1不織布及び第2不織布が、表裏面側の発泡倍率が高い第3不織布を挟み込むようにする。これにより、内装部材の内部の発泡倍率を高くし、内装部材の表裏面側の発泡倍率を低くすることができる。
この他の本発明の場合も、第1含有量と第3含有量との差、及び第2含有量と第3含有量との差が、いずれも3〜20%であれば、剛性が高められ、柔軟であるとともに軽量化も図られた内装部材を容易に製造することができる。
本発明の内装部材の一例(実施形態1)の斜視図である。 実施形態1の内装部材の縦断面図である。 実施形態1の不織布において含水率を調節するための手法を示す模式的な説明図である。 基本状態(折り曲げ前の状態)の不織布を説明するための説明図である。 折り曲げ後の状態の不織布を説明するための説明図である。 実施形態1の内装部材の製造方法を示す説明図である。 実施形態1の内装部材(図中「三層構造」)と、比較例の内装部材(図中「標準構造」)との性能の比較を示すグラフである。 実施形態2の内装部材の製造方法を示す説明図である。 実施形態2の積層体の縦断面図である。 実施形態2の内装部材の分解縦断面図である。 実施形態3の内装部材の製造方法を示す説明図である。 実施形態3の内装部材の縦断面図である。 実施形態4の内装部材の製造方法を示す説明図である。 従来例(手法1)に係る内装部材等を説明するための模式的な斜視図である。 従来例(手法1)に係る内装部材等の縦断面図である。 従来例(手法2)に係る内装部材の製造方法等を示す説明図である。 従来例(手法3)に係る内装部材の製造方法等を示す説明図である。
以下、本発明を、図も参照しながら詳しく説明する。
ここで示される事項は例示的なもの及び本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
本発明の内装部材Aとしては、図2に示すように、内装用基材11と、表皮層12とを備えるものを例示することができる。また、内装用基材11は、天然繊維を用いて構成される不織布10に、熱硬化性発泡樹脂11a〜11cを含有させて構成される。そして、熱硬化性発泡樹脂11a〜11cの発泡倍率が、内装用基材11の表裏面側で低く(11b、11c)、内装用基材11の内部で高く(11a)なるように傾斜している。例えば、図2に示すように、内装用基材11の内部に形成される発泡セルの径が大きくなり、内装用基材11の表裏面側で小さくなっている形態などが挙げられる。尚、上述のような発泡倍率の高低は、不織布の含水率を厚さ方向で変化させる、及び樹脂原料における発泡剤の含有量を変化させる等の方法により生じさせることができる。また、発泡倍率が表裏面側で低く、内部で高いということは、内装用基材11の表裏面側の部分の単位容積当たりの質量が、その内部側の部分の単位容積当たりの質量よりも大きいことを意味し、更に、この表裏面側の部分が、その内部側の部分よりも発泡度合(発泡量)が小さいことを意味する。また、内装用基材11の表裏面において、符号11dで示す層は、実質的に発泡していない薄いスキン層である。このスキン層は除去してしまってもよい。
また、内装部材Aとしては、図1に示す車両のドアトリム2、パッケージトレイ、ルーフトリムなどを例示することができる。車両の内装部材の一例であるドアトリム2(図1参照)は車両のドア1において、車両内部に配置され、意匠面を構成する。そして、ドアトリム2は、内装用基材11と、内装用基材11の表面に積層された表皮層12とを備える(図2参照)。以下、内装部材Aの各々の構成要素などについて説明する。
1.内装用基材
内装用基材11を構成する不織布10は、通常、シート状の部材である。不織布10を構成する天然繊維の種類は特に限定されず、(a)ケナフ、麻、綿、しゅろ繊維、ここやし繊維等の植物繊維、(b)羊毛、獣毛、絹、羽毛等の動物繊維、(c)ガラス繊維、炭素繊維等の無機繊維などを例示することができる。天然繊維のなかでは植物繊維を用いることが環境の観点で好ましく、通常、熱可塑性樹脂と比べて比重が小さく、内装部材を軽量化することもできる。更に、不織布10を構成する天然繊維と、天然繊維が含有する熱硬化性発泡樹脂との量比は特に限定されず、内装部材の種類、用途等によって適宜設定することができる。
また、不織布10を構成する天然繊維間を結着する結着材として、熱硬化性発泡樹脂を用いている。また、熱硬化性発泡樹脂の種類は、種々選択可能であるが、例えば、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。ここで、ポリウレタン樹脂原料としては、(a)ポリイソシアネート成分とポリオール成分とを含有するポリウレタン樹脂原料、(b)ポリイソシアネート成分とポリアミン成分とを含有するポリウレタン樹脂原料等を例示することができる。更に、発泡剤としては水を用いることができ、この水がポリイソシアネートと反応して生成する二酸化炭素が発泡剤として機能する。
2.表皮材
表皮材は内装用基材11に積層され、表皮層12を形成し、内装部材Aの意匠面を構成する(図2参照)。この表皮層12となる表皮材としては、例えば、トリコット単体、ポリウレタン樹脂発泡体等の樹脂発泡体、不織布等と樹脂発泡体との積層材、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等からなる樹脂繊維を用いて製造された織布、ビニールレザー等の合成皮革、皮革、及び不織布等が挙げられる。
3.内装部材の用途
本発明の内装部材の用途は特に限定されず、車両用内装材、建築用内装材等として用いることができる。車両としては、乗用車、バス、トラック等の他、鉄道車両、建設車両、農業車両、産業車両などが挙げられる。この他、航空機及び船舶等の内装材として用いることもできる。また、内装部材は、特に乗用車、バス、トラック等のドアトリム、ルーフトリム、ピラーガーニッシュ、パッケージトレイ、インストルメントパネル、サンバイザなどとして有用である。
以下、図を用いて実施形態1〜実施形態4について詳述する。
実施形態1
実施形態1の内装部材Aは、例えば、図3〜図6のようにして製造することができる。
先ず、ケナフ等の天然繊維を解繊し、繊維を細分化する。ここで、解繊方法は特に限定されず、例えば、湿式法、乾式法の解繊法、蒸煮後若しくは蒸煮中の圧力を一気に開放する解繊法等を例示することができる。そして、解繊された天然繊維をカード機に投入して、ウエブを形成する。更に、ウエブをニードルパンチ機の上型と下型との間に挟み込み、ニードルパンチすることで、天然繊維を交絡させ、図3に示す不織布10Aを得る。ここで、不織布10Aは後述する「折り曲げ工程を経る前の不織布10A」であり、「折り曲げ工程を経た後の不織布10B」との区別のため、以下、「折り曲げ工程を経る前の不織布」を「基準不織布10A」と称し、「折り曲げ工程を経た後の不織布」を「折り曲げ不織布10B」若しくは単に「不織布10」と称して区別することがある。
基準不織布10Aを作成した後、基準不織布10Aの含水率が、一方の面10aの側で高く、他方の面10bの側で低くなるように調整する。具体的には、図4に示すように、基準不織布10Aの一方の面10aの側の含水率が、基準不織布10Aの他方の面10bの側の含水率の「例えば、5%高」となるように、基準不織布10Aの一方の面10aに水を吹き付け、含水率を調整する。
ここで、実施形態1の基準不織布10Aでは、調整する前(水を吹き付ける前)の含水率が元々、例えば、10%程度であるため、図3に示すように、基準不織布10Aの一方の面10aの側には含水率が「5%高程度」となるように水を吹き付け、基準不織布10Aの他方の面10bの側には水を吹き付けないことで、基準不織布10Aの一方の面10aの側の含水率が略15%、他方の面10bの側の含水率が略10%となるようにする。これにより、基準不織布10Aの含水率が一方の面10aの側で高く、他方の面10bの側で低くなるように傾斜することになる。尚、この時点の基準不織布10A(図4参照)の肉厚(d/2)は、「内装用基材11を構成する折り曲げ不織布10B(図5参照)」の肉厚(d)の1/2となっている。また、含水率の高低の差は3〜20%とすることができ、3〜18%であることが好ましく、3〜15%であることがより好ましく、5〜15%であることが特に好ましい。含水率の高低差が3%未満であると曲げ弾性勾配が低下することがあり、含水率の高低差が20%を超えると内装用基材の表面平滑性が低下する傾向がある。
更に、図6に示すように、基準不織布10Aの他方の面10b(低含水率面)に、スプレー11によって、発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布する。そして、基準不織布10Aを反転し、基準不織布10Aの一方の面10a(高含水率面)に、発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布する。ここで、基準不織布10Aの一方の面10aと、他方の面10bの各々に塗布する発泡ポリウレタン樹脂原料は、同一の発泡ポリウレタン樹脂原料であり、例えば、ポリオール成分とイソシアネート成分とを混合して構成されている。
発泡ポリウレタン樹脂原料を基準不織布10Aの一方の面10aと、他方の面10bの各々に塗布する際に、塗布対象となる基準不織布10Aの肉厚は、「折り曲げ不織布10B」の肉厚(d)の1/2である。このため、基準不織布10Aの一方の面10a(高含水面)若しくは他方の面10b(低含水面)に塗布された発泡ポリウレタン樹脂原料は、薄い基準不織布10Aに浸み込めばよいため、基準不織布10Aの全厚さに容易に浸み込むことになる。
更に、基準不織布10Aを一方の面10a(高含水面)が内側となり、他方の面10b(低含水面)が外側になるように折り曲げ、「折り曲げ不織布10B」とする。尚、図4の符号Pは、基準不織布10Aの折り曲げ位置を示している。このように、基準不織布10Aを折り曲げることで、図5に示すように、折り曲げ不織布10B(不織布10)の肉厚は、基準不織布10Aの2倍となる。また、基準不織布10Aを折り曲げ、折り曲げ不織布10Bとすることで、折り曲げ不織布10B(不織布10)の中間部10eに高含水部が配置されることになり、折り曲げ不織布10Bの表裏面側10c、10dが低含水部となる。
そして、折り曲げ不織布10B(不織布10)を型内へ搬送し、熱間プレスすると、型内で発泡ポリウレタン樹脂原料の折り曲げ不織布10B内への浸透と発泡硬化反応が進み、折り曲げ不織布10Bを構成する天然繊維同士が結着され、内装用基材11となる。しかも、折り曲げ不織布10Bを型内で熱間プレスしたときの熱プレス圧と、発泡ポリウレタン樹脂原料の発泡圧とで、折り曲げ不織布10Bを構成する天然繊維間の空隙を発泡ポリウレタン樹脂原料が容易に充填していくことになる。
ここで、従来の方法では、発泡ポリウレタン樹脂原料が内装用基材(不織布)の表面に残留し易く、内装用基材(不織布)の内部に十分に含浸し難いため、内装用基材(不織布)の内部の繊維同士を十分に結着することが容易ではなかった。そのため、内装用基材の内部において層剥離が生じ、内装用基材の剛性が低下する可能性があった(図15参照)。これに対して、実施形態1では、発泡ポリウレタン樹脂原料が不織布10(折り曲げ不織布10B)の表裏面側及び内部に十分に含浸され、内装用基材(不織布)の内部の繊維同士も十分に結着され、内装用基材の内部における層剥離がなく、十分な剛性を有する内装用基材とすることができる。
次に、実施形態1の内装部材Aの性能を、後述する比較例1の内装部材の性能と比較して説明する。ここで、実施形態1の内装部材Aでは、基準不織布10Aの含水率に、その厚さ方向に勾配が付けられており、折り曲げ不織布10Bでは、表面側及び裏面側に基準不織布10Aの他方の面10bの側が位置し、折り曲げ不織布10Bの内部に基準不織布10の一方の面10aの側が折り重ねられた状態で存在する。そして、折り曲げ不織布10Bを型内で発泡させると、表面側に低発泡層、内部に高発泡層、裏面側に低発泡層を備える3層構造の内装用基材11が得られる。一方、比較例1の内装部材は、不織布の含水率に勾配がないため、内装用基材の表面側及び裏面側に低発泡層を備え、また、内装用基材の内部まで発泡ポリウレタン樹脂原料が浸透し難いため、所謂、巣が発生する可能性がある。
以上の性能評価によると、実施形態1の内装部材Aは比較例1の内装部材に比べて、内装用基材11の目付を低くしつつも、十分な肉厚を備え、曲げ剛性が高くなる傾向にある(図7の後述する比較例1及び実施例1〜4の内装用基材11の目付と曲げ弾性勾配との相関を示すグラフ参照)。また、実施形態1によると、肉厚が薄い基準不織布10Aの段階で、その表裏面(一方の面10aと、他方の面10b)に発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布するため、基準不織布10Aに効率よく発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布することができる。つまり、不織布10Aの表裏面に過剰な発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布しなくても、肉厚の薄い基準不織布10Aの表裏面(一方の面10aと他方の面10b)に、少量の発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布し、含浸させることができる。そのため、目付を特に大きくすることなく、剛性が高い内装用基材11とすることができる。
更に、基準不織布10Aを折り曲げることで、不織布10(折り曲げ不織布10B)の厚さを確保している。しかも、不織布10(折り曲げ不織布10B)の厚さ方向に沿った内部に高発泡部分を確保するとともに、内装用基材11の表裏面側に向かって発泡ポリウレタン樹脂の発泡倍率が低くなっている。従って、内装用基材11において表裏面側と内部とで発泡ポリウレタン樹脂の発泡倍率に差があり、内装用基材11は表面側及び裏面側が硬く、内部が相対的に低硬度の3層構造となり、内装部材Aの剛性を十分に確保することができる。
尚、塗布したい発泡ポリウレタン樹脂原料の量が、平方メートル当たり0.8kgであり、不織布の表裏面に吹き付ける場合、例えば、通常の不織布(折り曲げない、厚さ「d」の不織布)では不織布の表裏面に、それぞれ平方メートル当たり0.4kgのポリウレタン樹脂原料を塗布することになる。これに対して、実施形態1では、基準不織布10Aの一方の面10aと他方の面10bに、平方メートル当たり0.2kgの発泡ポリウレタン樹脂原料を吹き付け、一方の面10aの側を2つ折りにして重ね合わせればよい。このように一方の面10aの側が重ね合わされることで、不織布の内部に多量の発泡ポリウレタン樹脂原料を含浸させることができ、通常の不織布ではその厚さをdとしたときに、不織布の内部まで浸透する距離が「d/2」だけ必要であったが、基準不織布10Aでは2つ折りにされるため、距離は「d/4」に減少する。
実施形態2
実施形態2の内装部材は、図8に示すように、含水率の異なる2種類又は3種類の不織布(高含水率不織布1枚、低含水率不織布2枚)を用いる。具体的には、含水率が第1含水率の第1不織布13(低含水率不織布)及び含水率が第2含水率の第2不織布14(低含水率不織布)を作製し、含水率が第1含水率及び第2含水率よりも高い第3含水率の第3不織布15(高含水率不織布)を作製する。そして、第1不織布13及び第2不織布14の一面側Fに発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布する。また、第3不織布15の両面側15a、15bに発泡ポリウレタを塗布する。ここで、第1不織布13、第2不織布14及び第3不織布15に塗布する発泡ポリウレタン樹脂原料は、例えば、ポリオール成分12aとポリイソシアネート成分12bとを混合して構成される。また、第1不織布13及び第2不織布14の含水率と、第3不織布15の含水率との差は3〜20%とすることができ、3〜18%であることが好ましく、3〜15%であることがより好ましく、5〜15%であることが特に好ましい。含水率の高低差が3%未満であると曲げ弾性勾配が低下することがあり、含水率の高低差が20%を超えると内装用基材の表面平滑性が低下する傾向がある。更に、第1不織布13と第2不織布14の含水率は、同じでもよく、異なっていてもよいが、内装用基材11の厚さ方向の均一性を考慮すると、略同一であることが好ましい。
その後、図9に示すように、第1不織布13の一方の面Fが内装用基材の表面側となり、第2不織布14の一方の面Fが内装用基材の裏面側となるとともに第3不織布15が第1不織布13と第2不織布14との間に位置するように積層して積層体Sとする。そして、積層体Sを型内に搬送し、熱間プレスすると、図10に示すように、型内で発泡ポリウレタン樹脂原料の不織布13〜15内への浸透と発泡、硬化反応が進み、不織布13〜15を構成する天然繊維同士が結着され、内装用基材11となる。
このように実施形態2では、積層する前の第1不織布13及び第2不織布14の一方の面Fと、積層する前の第3不織布15の表裏面(15a、15b)に発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布するため、個々の不織布13〜15に効率よく発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布することができる。そのため、目付を大きくしなくても、剛性が高い内装用基材11とすることができる。
また、第1不織布13、第2不織布14及び第3不織布15を積層することで、不織布の積層体Sの所要厚さを確保することができる。しかも、図9に示すように、不織布の積層体Sを構成するための各層は、発泡後、図10に示すように、内部に高発泡部分15Aを確保するとともに、表裏面側に向かって発泡ポリウレタン樹脂の発泡倍率が低い部分13A、14Aを備える。つまり、内装用基材11の表面側及び裏面側が硬く、内部が相対的に柔軟な高発泡体で構成される3層構造とされるため、軽量であるとともに十分な剛性を有する内装部材とすることができる。
実施形態3
実施形態3の内装部材は、図11に示すように、1種類の基準不織布16Aを用意し、基準不織布16Aの厚さ方向の一方の面16aに、第1含有量の発泡剤を含有する発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布し、基準不織布16Aの厚さ方向の他方の面16bに、第1含有量よりも多い第2含有量の発泡剤を含有する発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布する。ここで、発泡剤は水であり、第1含有量の発泡剤を含有するポリオール成分17aと、ポリイソシアネート成分18とを備える発泡ポリウレタン樹脂原料が基準不織布16Aの一方の面16aに塗布され、第2含有量の発泡剤を含有するポリオール成分17bと、ポリイソシアネート成分18を備える発泡ポリウレタン樹脂原料が基準不織布16Aの他方の面16bに塗布される。また、発泡剤の含有量の差は3〜20%とすることができ、3〜18%であることが好ましく、3〜15%であることがより好ましく、5〜15%であることが特に好ましい。含有量の差が3%未満であると曲げ弾性勾配が低下することがあり、含有量の差が20%を超えると内装用基材の表面平滑性が低下する傾向がある。
その後、基準不織布16Aをその他方の面16bの側が内側となり、一方の面16aの側が外側になるように折り曲げ、折り曲げ不織布16Bとする。そして、この折り曲げ不織布16Bを型内へ搬送し、熱間プレスすると、型内で発泡ポリウレタン樹脂原料の折り曲げ不織布16B内への浸透と、発泡、硬化反応とが進み、折り曲げ不織布16Bを構成する天然繊維同士が結着され、内装用基材11となる。
実施形態3によると、肉厚が薄い基準不織布16Aの段階で、その表裏面(一方の面16aと、他方の面16b)に発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布するため、基準不織布16Aに効率よく発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布し、含浸させることができる。つまり、基準不織布16Aの表裏面に過剰なポリウレタン樹脂原料を塗布しなくても、肉厚の薄い基準不織布16Aの表裏面に、少ない発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布し、効率よく含浸させることができる。そのため、目付を大きくしなくても、剛性が高い内装用基材11とすることができる。
また、基準不織布16Aを折り曲げることで、折り曲げ不織布16Bの厚さを確保している。しかも、図12に示すように、折り曲げ不織布16Bの厚さ方向の内部に高発泡部分16eを確保するとともに、内装用基材11の表裏面側に発泡倍率が低い部分16f、16gを備える。つまり、内装用基材11の表面側及び裏面側が硬く、内部が相対的に柔軟な高発泡体で構成される3層構造とされるため、内装部材Aは軽量であるとともに、剛性も十分に確保される。尚、内装用基材11の表裏面側において符号16cで示す層は、実質的に発泡していない薄いスキン層16cである。
実施形態4
実施形態4の内装部材は、図13に示すように、発泡剤の含有量が異なる2種類又は3種類の不織布(高含有量不織布1枚、低含有量不織布2枚)を用いる。具体的には、発泡剤の含有量が第1含有量の第1不織布13(低含有量不織布)及び含有量が第2含有量の第2不織布14(低含有量不織布)を作製し、発泡剤の含有量が第1含有量及び第2含有量よりも多い第3含有量の第3不織布15(高含有量不織布)を作製する。このような不織布は、第1不織布13及び第2不織布14の一面側Fに発泡剤の含有量が少ない発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布し、第3不織布15の両面側15a、15bに発泡剤の含有量が多い発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布することにより形成することができる。
ここで、第1不織布13、第2不織布14及び第3不織布15に塗布する発泡ポリウレタン樹脂原料は、図13に示すように、例えば、ポリオール成分17a、17bとポリイソシアネート成分18とを混合して構成される。また、第1不織布13及び第2不織布14の発泡剤の含有量と、第3不織布15の発泡剤の含有量との差は3〜20%とすることができ、3〜18%であることが好ましく、3〜15%であることがより好ましく、5〜15%であることが特に好ましい。含有量の差が3%未満であると曲げ弾性勾配が低下することがあり、含有量の差が20%を超えると内装用基材の表面平滑性が低下する傾向がある。更に、第1不織布13と第2不織布14の発泡剤の含有量は、同じでもよく、異なっていてもよいが、内装用基材11の厚さ方向の均一性を考慮すると、略同一であることが好ましい。
その後、図13に示すように、第1不織布13の一方の面Fが内装用基材の表面側となり、第2不織布14の一方の面Fが内装用基材の裏面側となるとともに第3不織布15が第1不織布13と第2不織布14との間に位置するように積層して積層体Sとする(実施形態2の図9参照)。そして、積層体Sを型内に搬送し、熱間プレスすると(実施形態2の図10参照)、型内で発泡ポリウレタン樹脂原料の不織布13〜15内への浸透と発泡、硬化反応が進み、不織布13〜15を構成する天然繊維同士が結着され、内装用基材11となる。
このように実施形態4では、積層する前の第1不織布13及び第2不織布14の一方の面Fと、積層する前の第3不織布15の表裏面(16a、16b)に発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布するため、個々の不織布13〜15に効率よく発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布することができる。そのため、目付を大きくしなくても、剛性が高い内装用基材11とすることができる。
また、第1不織布13、第2不織布14及び第3不織布15を積層することで、不織布の積層体Sの所要厚さを確保することができる。しかも、不織布の積層体Sは、内部に高発泡部分15Aとなる部分を確保するとともに、表裏面側に向かって発泡ポリウレタン樹脂の発泡倍率が低い部分13A、14Aとなる部分を備える。つまり、内装用基材11の表面側及び裏面側が硬く、内部が相対的に柔軟な高発泡体で構成される3層構造とされるため、軽量であるとともに十分な剛性を有する内装部材とすることができる(実施形態2の図10参照)。
更に、各々の実施形態では、発泡ポリウレタン樹脂の発泡倍率が、内装用基材11の表裏面側で低く、内部で高くなるように傾斜している。そして、この傾斜する態様として、図2に示すように、内装用基材11の内部に形成される発泡セルの径が大きくなり、表裏面側で小さくなる態様を例示した。但し、内装用基材11の内部の発泡セルの径と、内装用基材11の表裏面側の発泡セルの径に差違がなくても、内装用基材11の内部のセル密度が、表裏面側のセル密度に比べて大きくされていてもよい。また、何れの場合も、内装用基材11の内部から表裏面側に向かうに従って、発泡セルの径が小さくされたり、発泡セルのセル密度が小さくされたりしていてもよい。
また、本発明における天然繊維を用いて構成される不織布は、植物繊維等の天然繊維が押し固められた布帛状の不織布というよりも、天然繊維が絡み合った綿状の繊維体であり、外形はマット状である。更に、発泡樹脂原料を天然繊維の間隙に効率よく含侵させるためには、発泡樹脂原料を供給するときの成形型による圧縮を受けていない天然繊維マットの(見かけの)密度は20〜250kg/mである。ここでいう見かけの密度は、マットの質量/幅×長さ×圧縮前の見かけの厚さ、により表される。そして、天然繊維が植物繊維であるときのマットの含水率は、通常、10%程度である。尚、ここでいう含水率とは、植物繊維マットを100℃で1時間程度加熱した場合の、加熱前後での質量変化率をいう。
以下に実施例により本発明を具体的に説明する。尚、%は、特記しない限り、質量%である。また、成形品の評価は下記のようにして行った。
(1)外観
目視により観察した。
(2)曲げ弾性率
幅50×長さ150×厚さ3(mm)の試験片の上から50mm/分の速度で荷重を加えたときの、最大荷重時の荷重−撓み曲線の直線勾配より算出した(支点間距離は100mm)である)。尚、JIS K 7171に準じて測定した。
比較例1
約140℃に加温した金型(1m×1m×3mm)の上型及び下型に離型剤を塗布し、キャノン高圧ポリウレタンスプレー機を用いて、発泡ポリウレタン樹脂原料吐出量:30g/秒の条件で、見かけの密度が約58.5kg/m(寸法;1m×1m×10mm、質量;0.58kg)のケナフマットの両面に約0.39kg(片面に0.195kg)の発泡ポリウレタン樹脂原料をスプレー塗布し、両面に発泡ポリウレタン樹脂原料を所定量塗布した植物繊維を金型に配置し閉型し、型閉め完了後から30秒後に型を開き1m×1m×3mmの植物繊維で補強された発泡ポリウレタン成形品を作製した。
実施例1
比較例1と同じ金型及びスプレー機を用いて、見かけの密度が約28.2kg/m[寸法;2m×1m×5mm(長さが比較例1の2倍)、質量0.56kg]のケナフマットの片面に0.017kgの水を均一に塗布し、約0.39kg(片面に0.195kg)の発泡ポリウレタン樹脂原料をスプレー塗布し、ケナフマットに水を塗布した面同士を合わせるように半分に折り曲げたもの(寸法;1m×1m×10mm)を金型に配置し型閉めし、型閉め完了後から30秒経過後に型開きし、1m×1m×3mmの植物繊維で補強された発泡ポリウレタン成形品を作製した。
実施例2
見かけの密度が約27.3kg/mのケナフマットを使用し、このケナフマットに添加する水の量と発泡ポリウレタン樹脂原料の塗布量を、それぞれ0.055kgと0.39kg(片面に0.195kg)とし、その他は、実施例1と同様にして植物繊維で補強された発泡ポリウレタン成形品を作製した。
実施例3
見かけの密度が約26.4kg/mのケナフマットを使用し、このケナフマットに添加する水の量と発泡ポリウレタン樹脂原料の塗布量を、それぞれ0.080kgと0.39kg(片面に0.195kg)とし、その他は、実施例1と同様にして植物繊維で補強された発泡ポリウレタン成形品を作製した。
実施例4
見かけの密度が約25.4kg/mのケナフマットを使用し、このケナフマットに添加する水の量と発泡ポリウレタン樹脂原料の塗布量を、それぞれ0.102kgと0.39kg(片面に0.195kg)とし、その他は、実施例1と同様にして植物繊維で補強された発泡ポリウレタン成形品を作製した。
比較例1及び実施例1〜4の処方、その他の条件と結果を表1及び表2に記載する。
Figure 2019119947
表1の結果によれば、ケナフマットの含水率に勾配がある実施例1〜4では、勾配がない比較例1と比べて、曲げ弾性勾配が大きく、顕著な高剛性且つ表面平滑性に優れる成形品が得られた。また、ケナフマットの含水率の勾配が15%である実施例3、及びケナフマットの含水率の勾配が20%である実施例4では、多量の水分とイソシアネートの反応により二酸化炭素が多く発生し、即ち、発泡剤がやや過多となり、実施例1、2と比べて表面の平滑性、即ち、外観がやや低下した。
尚、前述の記載は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態を挙げて説明したが、本発明の記述及び図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく、説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲又は精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料及び実施形態を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、寧ろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能
的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
本発明は、車両及び住宅等の内装部材の技術分野において利用することができ、車両用のドアトリム、ルーフトリム、ピラーガーニッシュ、パッケージトレイ等の製品分野において特に有用である。
A;内装部材、1;車両のドア、2;ドアトリム、10;不織布、11;内装部材用基材、12;表皮層。

Claims (12)

  1. 天然繊維を用いて構成される不織布に、熱硬化性発泡樹脂を含有させた内装用基材を具備する内装部材であって、
    前記熱硬化性発泡樹脂の発泡倍率が、前記内装用基材の表裏面側で低く、前記内装用基材の内部で高くなるように傾斜していることを特徴とする内装部材。
  2. 前記天然繊維がケナフである請求項1に記載の内装部材。
  3. 前記内装部材は車両用内装部材である請求項1又は2に記載の内装部材。
  4. 前記熱硬化性発泡樹脂がポリウレタン樹脂である請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の内装部材。
  5. 請求項4に記載の内装部材を製造するための内装部材の製造方法であって、
    前記不織布の含水率を厚さ方向に沿った一方の面の側で低く、厚さ方向に沿った他方の面の側で高くなるように調整する含水率調整工程と、
    前記不織布の前記一方の面と前記他方の面の各々に対して発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布する塗布工程と、
    前記他方の面が内側になるように折り曲げる折曲工程と、
    折り曲げられた不織布を熱間プレスする熱間プレス工程と、をこの順に備えることを特徴とする内装部材の製造方法。
  6. 前記含水率の差が3〜20%である請求項5に記載の内装部材の製造方法。
  7. 請求項4に記載の内装部材を製造するための内装部材の製造方法であって、
    前記不織布として、含水率が第1含水率の第1不織布を作製する第1作製工程と、
    前記不織布として、含水率が第2含水率の第2不織布を作製する第2作製工程と、
    前記不織布として、含水率が前記第1含水率及び前記第2含水率よりも高い第3含水率の第3不織布を作製する第3作製工程と、
    前記第1不織布の一方の面に発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布する第1塗布工程と、
    前記第2不織布の一方の面に発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布する第2塗布工程と、
    前記第3不織布の両面の各々に発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布する第3塗布工程と、
    前記第1不織布の前記一方の面が前記内装用基材の表面側になり、前記第2不織布の前記一方の面が前記内装用基材の裏面側になるとともに、前記第3不織布が前記第1不織布と前記第2不織布との間に位置するように積層して積層体とする積層工程と、
    前記積層体を熱間プレスする熱間プレス工程と、をこの順に備えることを特徴とする内装部材の製造方法。
  8. 前記第1含水率と前記第3含水率との差、及び前記第2含水率と前記第3含水率との差が、いずれも3〜20%である請求項7に記載の内装部材の製造方法。
  9. 請求項4に記載の内装部材を製造するための内装部材の製造方法であって、
    前記不織布の一方の面に、第1含有量の発泡剤が含有される発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布する第1塗布工程と、
    前記不織布の他方の面に対して、前記第1含有量よりも多い第2含有量の発泡剤が含有される発泡ポリウレタン樹脂原料を塗布する第2塗布工程と、
    前記他方の面が内側になるように折り曲げる折曲工程と、
    折り曲げられた不織布を熱間プレスする熱間プレス工程と、をこの順に備えることを特徴とする内装部材の製造方法。
  10. 前記第1含有量と前記第2含有量との差が3〜20%である請求項9に記載の内装部材の製造方法。
  11. 請求項4に記載の内装部材を製造するための内装部材の製造方法であって、
    前記不織布として、一方の面に第1含有量の発泡剤が含有される発泡ポリウレタン樹脂原料が塗布された第1不織布を作製する第1作製工程と、
    前記不織布として、一方の面に第2含有量の発泡剤が含有される発泡ポリウレタン樹脂原料が塗布された第2不織布を作製する第2作製工程と、
    前記不織布として、前記第1含有量及び前記第2含有量よりも多い第3含有量の発泡剤が含有される発泡ポリウレタン樹脂原料が塗布された第3不織布を作製する第3作製工程と、
    前記第1不織布の前記一方の面が前記内装用基材の表面側になり、前記第2不織布の前記一方の面が前記内装用基材の裏面側になるとともに、前記第3不織布が前記第1不織布と前記第2不織布との間に位置するように積層して積層体とする積層工程と、
    前記積層体を熱間プレスする熱間プレス工程と、をこの順に備えることを特徴とする内装部材の製造方法。
  12. 前記第1含有量と前記第3含有量との差、及び前記第2含有量と前記第3含有量との差が、いずれも3〜20%である請求項11に記載の内装部材の製造方法。
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