JP2019119680A - 新規化合物及び有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

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良多 高橋
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良多 高橋
敬太 瀬田
Keita Seta
敬太 瀬田
加藤 朋希
Tomoki Kato
朋希 加藤
池田 秀嗣
Hideji Ikeda
秀嗣 池田
裕基 中野
Hironori Nakano
裕基 中野
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Abstract

【課題】発光効率の高い有機エレクトロルミネッセンス素子用材料として使用できる新規化合物、及びそれを用いた発光効率の高い有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。【解決手段】下記式(1)で表される化合物。式(1)中、R9〜R11の少なくとも1つは、下記式(2)で表される基である。R1〜R8の少なくとも1つは、下記式(3)で表される基である。【選択図】図1

Description

本発明は、新規化合物及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子ということがある)に電圧を印加すると、陽極から正孔が、また、陰極から電子が、それぞれ発光層に注入される。そして、発光層において、注入された正孔と電子とが再結合し、励起子が形成される。
有機EL素子は、陽極と陰極の間に、発光層を含む。また、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層等の有機層を含む積層構造を有する場合もある。
特許文献1には、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料として使用する化合物が開示されている。
国際公開第2015/102118号
本発明の目的は、発光効率の高い有機エレクトロルミネッセンス素子用材料として使用できる新規化合物、及びそれを用いた発光効率の高い有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することである。
本発明の一態様によれば、下記式(1)で表される化合物が提供される。
(前記式(1)中、
〜R11の少なくとも1つは、下記式(2)で表される基である。前記式(2)で表される基が2以上ある場合、2以上の前記式(2)で表される基は、同じでもよく、異なってもよい。
〜Rの少なくとも1つは、下記式(3)で表される基である。前記式(3)で表される基が2以上ある場合、2以上の前記式(3)で表される基は、同じでもよく、異なってもよい。
前記式(2)で表される基及び前記式(3)で表される基ではないR〜R11であって、R〜R11のうち隣接する2つ以上の1組以上は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、又は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
前記式(2)で表される基及び前記式(3)で表される基ではないR〜R11であって、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR〜R11は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のハロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数7〜50のアラルキル基、−Si(R31)(R32)(R33)、−C(=O)R34、−COOR35、−N(R36)(R37)、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
31〜R37は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
31〜R37のそれぞれが2以上存在する場合、2以上存在するR31〜R37のそれぞれは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。)
(前記式(2)及び(3)中、
11、L12及びL13は、それぞれ独立に、単結合、置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキレン基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の2価の複素環基である。
Ar11、Ar12及びAr13は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。)
本発明の一態様によれば、上記式(1)で表される化合物を含む有機エレクトロルミネッセンス素子用材料が提供される。
本発明の一態様によれば、
陰極と、
陽極と、
前記陰極と前記陽極との間に配置された少なくとも1層の有機層と、
を有し、
前記少なくとも1層の有機層のうちの少なくとも1層が、前記式(1)で表される化合物を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子が提供される。
本発明の一態様によれば、前記有機エレクトロルミネッセンス素子を備える電子器機が提供される。
本発明によれば、発光効率の高い有機エレクトロルミネッセンス素子用材料として使用できる新規化合物、及びそれを用いた発光効率の高い有機エレクトロルミネッセンス素子が提供できる。
本発明の有機EL素子の一実施形態の概略構成を示す図である。 本発明の有機EL素子の別の実施形態の概略構成を示す図である。
本明細書において、水素原子とは、中性子数が異なる同位体、即ち、軽水素(protium)、重水素(deuterium)、三重水素(tritium)、を包含する。
本明細書において、環形成炭素数とは、原子が環状に結合した構造の化合物(例えば、単環化合物、縮合環化合物、架橋化合物、炭素環化合物、複素環化合物)の当該環自体を構成する原子のうちの炭素原子の数を表す。当該環が置換基によって置換される場合、置換基に含まれる炭素は環形成炭素数には含まない。以下で記される「環形成炭素数」については、特筆しない限り同様とする。例えば、ベンゼン環は環形成炭素数が6であり、ナフタレン環は環形成炭素数が10であり、ピリジニル基は環形成炭素数5であり、フラニル基は環形成炭素数4である。また、ベンゼン環やナフタレン環に置換基として例えばアルキル基が置換している場合、当該アルキル基の炭素数は、環形成炭素数の数に含めない。また、フルオレン環に置換基として例えばフルオレン環が結合している場合(スピロフルオレン環を含む)、置換基としてのフルオレン環の炭素数は環形成炭素数の数に含めない。
本明細書において、環形成原子数とは、原子が環状に結合した構造(例えば単環、縮合環、環集合)の化合物(例えば単環化合物、縮合環化合物、架橋化合物、炭素環化合物、複素環化合物)の当該環自体を構成する原子の数を表す。環を構成しない原子(例えば環を構成する原子の結合手を終端する水素原子)や、当該環が置換基によって置換される場合の置換基に含まれる原子は環形成原子数には含まない。以下で記される「環形成原子数」については、特筆しない限り同様とする。例えば、ピリジン環の環形成原子数は6であり、キナゾリン環は環形成原子数が10であり、フラン環の環形成原子数が5である。ピリジン環やキナゾリン環の炭素原子にそれぞれ結合している水素原子や置換基を構成する原子については、環形成原子数の数に含めない。また、フルオレン環に置換基として例えばフルオレン環が結合している場合(スピロフルオレン環を含む)、置換基としてのフルオレン環の原子数は環形成原子数の数に含めない。
本明細書において、「置換もしくは無置換の炭素数XX〜YYのZZ基」という表現における「炭素数XX〜YY」は、ZZ基が無置換である場合の炭素数を表すものであり、置換されている場合の置換基の炭素数は含めない。ここで、「YY」は「XX」よりも大きく、「XX」と「YY」はそれぞれ1以上の整数を意味する。
本明細書において、「置換もしくは無置換の原子数XX〜YYのZZ基」という表現における「原子数XX〜YY」は、ZZ基が無置換である場合の原子数を表すものであり、置換されている場合の置換基の原子数は含めない。ここで、「YY」は「XX」よりも大きく、「XX」と「YY」はそれぞれ1以上の整数を意味する。
本明細書において、「置換もしくは無置換の」という場合における「置換」とは、水素原子以外の置換基で置換されていることを意味する。
本明細書において、「置換もしくは無置換の」という場合における「無置換」とは前記置換基で置換されておらず、水素原子が結合していることを意味する。
本明細書において、「置換もしくは無置換の」という場合における置換基(以下、任意置換基ということがある)としては、例えば、炭素数1〜50のアルキル基、炭素数1〜50のハロアルキル基、炭素数2〜50のアルケニル基、炭素数2〜50のアルキニル基、環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、炭素数1〜50のアルコキシ基、炭素数1〜50のアルキルチオ基、環形成炭素数6〜50のアリールオキシ基、環形成炭素数6〜50のアリールチオ基、炭素数7〜50のアラルキル基、−Si(R41)(R42)(R43)、−C(=O)R44、−COOR45、−S(=O)46、−P(=O)(R47)(R48)、−Ge(R49)(R50)(R51)、−N(R52)(R53)(ここで、R41〜R53は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜50のアルキル基、環形成炭素数6〜50のアリール基、又は環形成原子数5〜50の複素環基である。R41〜R53が2以上存在する場合、2以上のR41〜R53のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、環形成炭素数6〜50のアリール基、及び環形成原子数5〜50の1価の複素環基からなる群から選択される。
本明細書において、隣接する任意置換基同士(又は隣接しない環形成可能な任意置換基同士)で、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、又は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。「置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成する」については、後述の「置換もしくは無置換の」及び「飽和又は不飽和の環」の説明と同様である。
本明細書において、任意置換基は、さらに置換基を有してもよい。任意置換基がさらに有する置換基としては、上記任意置換基と同様のものが挙げられる。
本明細書における各基及び各置換基の具体例としては、以下のものが挙げられる。
無置換の炭素数1〜50(好ましくは1〜30、より好ましくは1〜18、さらに好ましくは1〜5)のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が挙げられる。
置換された炭素数1〜50(好ましくは1〜30、より好ましくは1〜18、さらに好ましくは1〜5)のアルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシイソブチル基、1,2−ジヒドロキシエチル基、1,3−ジヒドロキシイソプロピル基、2,3−ジヒドロキシ−t−ブチル基、1,2,3−トリヒドロキシプロピル基、クロロメチル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、2−クロロイソブチル基、1,2−ジクロロエチル基、1,3−ジクロロイソプロピル基、2,3−ジクロロ−t−ブチル基、1,2,3−トリクロロプロピル基、ブロモメチル基、1−ブロモエチル基、2−ブロモエチル基、2−ブロモイソブチル基、1,2−ジブロモエチル基、1,3−ジブロモイソプロピル基、2,3−ジブロモ−t−ブチル基、1,2,3−トリブロモプロピル基、ヨードメチル基、1−ヨードエチル基、2−ヨードエチル基、2−ヨードイソブチル基、1,2−ジヨードエチル基、1,3−ジヨードイソプロピル基、2,3−ジヨード−t−ブチル基、1,2,3−トリヨードプロピル基、シアノメチル基、1−シアノエチル基、2−シアノエチル基、2−シアノイソブチル基、1,2−ジシアノエチル基、1,3−ジシアノイソプロピル基、2,3−ジシアノ−t−ブチル基、1,2,3−トリシアノプロピル基、ニトロメチル基、1−ニトロエチル基、2−ニトロエチル基、2−ニトロイソブチル基、1,2−ジニトロエチル基、1,3−ジニトロイソプロピル基、2,3−ジニトロ−t−ブチル基、1,2,3−トリニトロプロピル基、1−ピロリルメチル基、2−(1−ピロリル)エチル基、1−ヒドロキシ−2−フェニルイソプロピル基、1−クロロ−2−フェニルイソプロピル基等が挙げられる。
置換もしくは無置換の炭素数1〜50のハロアルキル基は、上記アルキル基の水素原子の1つ以上がハロゲン原子で置換された基である。置換もしくは無置換の炭素数1〜50のハロアルキル基としては、上記置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基において、1つ以上のハロゲン原子が置換した基が挙げられる。
無置換の炭素数2〜50(好ましくは2〜30、より好ましくは2〜18)のアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタンジエニル基、1−メチルビニル基、1−メチルアリル基、1,1−ジメチルアリル基、2−メチルアリル基、1,2−ジメチルアリル基等が挙げられる。
無置換の炭素数2〜50(好ましくは2〜30、より好ましくは2〜18)のアルキニル基としては、エチニル基等が挙げられる。
無置換の環形成炭素数3〜50(好ましくは3〜30、より好ましくは3〜18、さらに好ましくは3〜6)のシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、1−ノルボルニル基、2−ノルボルニル基等が挙げられる。
無置換の炭素数1〜50(好ましくは1〜30、より好ましくは1〜18)のアルコキシ基は−OXで表され、Xとしては、例えば、上記の炭素数1〜50のアルキル基が挙げられる。
無置換の炭素数1〜50の(好ましくは1〜30、より好ましくは1〜18)のアルキルチオ基は−SXで表され、Xとしては、例えば、上記の炭素数1〜50のアルキル基が挙げられる。
無置換の環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜30、より好ましくは6〜18)のアリール基としては、例えば、フェニル基、p−ビフェニルイル基、m−ビフェニルイル基、o−ビフェニルイル基、p−ターフェニル−4−イル基、p−ターフェニル−3−イル基、p−ターフェニル−2−イル基、m−ターフェニル−4−イル基、m−ターフェニル−3−イル基、m−ターフェニル−2−イル基、o−ターフェニル−4−イル基、o−ターフェニル−3−イル基、o−ターフェニル−2−イル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、アントリル基、ベンゾアントリル基、フェナントリル基、ベンゾフェナントリル基、フェナレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ベンゾクリセニル基、トリフェニレニル基、ベンゾトリフェニレニル基、テトラセニル基、ペンタセニル基、フルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フルオランテニル基、ベンゾフルオランテニル基等が挙げられる。
これらの中で、好ましくはフェニル基、ビフェニルイル基、ターフェニル基、ナフチル基、フェナントリル基及びフルオレニル基であり、より好ましくはフェニル基、ナフチル基、ビフェニルイル基である。
置換された環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜30、より好ましくは6〜18)のアリール基としては、例えば、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、パラ−キシリル基、メタ−キシリル基、オルト−キシリル基、パラ−イソプロピルフェニル基、メタ−イソプロピルフェニル基、オルト−イソプロピルフェニル基、パラ−t−ブチルフェニル基、メタ−t−ブチルフェニル基、オルト−t−ブチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、9,9−ジメチルフルオレニル基、9,9−ジフェニルフルオレニル基、9,9’−スピロビフルオレニル基、9,9−ジ(4−メチルフェニル)フルオレニル基、9,9−ジ(4−イソプロピルフェニル)フルオレニル基、9,9−ジ(4−t−ブチルフェニル)フルオレニル基、シアノフェニル基、トリフェニルシリルフェニル基、トリメチルシリルフェニル基等が挙げられる。
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30(好ましくは6〜20、より好ましくは6〜18)のアリーレン基としては、例えば、上記に例示された無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基及び置換された環形成炭素数6〜50のアリール基を構成する芳香族炭化水素環から形成される2価の基が挙げられる。
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基としては、例えば、下記式(L1−1a)〜(L1−1c)で表される置換もしくは無置換のフェニレン基、下記式(L1−2a)〜(L1−2g)で表される置換もしくは無置換のビフェニルイル基、下記式(L1−3a)〜(L1−3k)で表される置換もしくは無置換のジアルキルフルオレニレン基、及び下記式(L1−4a)〜(L1−4j)で表される置換もしくは無置換のナフチレン基からなる群から選択される。
(式(L1−4a)〜(L1−4j)において、(Rは任意の炭素原子に結合する。)
式(L1−1a)〜(L1−1c)、式(L1−2a)〜(L1−2g)、式(L1−3a)〜(L1−3k)及び式(L1−4a)〜(L1−4j)中、Rはそれぞれ独立に、任意置換基である。
はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数1〜50(好ましくは1〜30、より好ましくは1〜18、さらに好ましくは1〜5)のアルキル基である。
mはそれぞれ独立に、0〜4の整数であり、nはそれぞれ独立に、0〜3の整数であり、pはそれぞれ独立に、0〜6の整数である。
mが2以上の場合、2以上のRは同一であってもよいし、異なっていてもよい。nが2以上の場合、2以上のRは同一であってもよいし、異なっていてもよい。pが2以上の場合、2以上のRは同一であってもよいし、異なっていてもよい。mが2以上の場合、2以上のRは互いに結合することはない。nが2以上の場合、2以上のRは互いに結合することはない。pが2以上の場合、2以上のRは互いに結合することはない。
mは0が好ましい。nは0が好ましい。pは0が好ましい。
各式中の2つの*(アスタリスク)は、結合手である。
無置換の環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜30、より好ましくは6〜18)のアリールオキシ基は−OYで表され、Yとしては、例えば、上記の環形成炭素数6〜50のアリール基が挙げられる。
無置換の環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜30、より好ましくは6〜18)のアリールチオ基は−SYで表され、Yとしては、例えば、上記の環形成炭素数6〜50のアリール基が挙げられる。
無置換の炭素数7〜50(好ましくは7〜30、より好ましくは7〜18)のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、1−フェニルイソプロピル基、2−フェニルイソプロピル基、フェニル−t−ブチル基、α−ナフチルメチル基、1−α−ナフチルエチル基、2−α−ナフチルエチル基、1−α−ナフチルイソプロピル基、2−α−ナフチルイソプロピル基、β−ナフチルメチル基、1−β−ナフチルエチル基、2−β−ナフチルエチル基、1−β−ナフチルイソプロピル基、2−β−ナフチルイソプロピル基等が挙げられる。
置換された炭素数7〜50(好ましくは7〜30、より好ましくは7〜18)のアラルキル基としては、例えば、p−メチルベンジル基、m−メチルベンジル基、o−メチルベンジル基、p−クロロベンジル基、m−クロロベンジル基、o−クロロベンジル基、p−ブロモベンジル基、m−ブロモベンジル基、o−ブロモベンジル基、p−ヨードベンジル基、m−ヨードベンジル基、o−ヨードベンジル基、p−ヒドロキシベンジル基、m−ヒドロキシベンジル基、o−ヒドロキシベンジル基、p−ニトロベンジル基、m−ニトロベンジル基、o−ニトロベンジル基、p−シアノベンジル基、m−シアノベンジル基、o−シアノベンジル基等が挙げられる。
無置換の環形成原子数5〜50(好ましくは5〜30、より好ましくは5〜18)の1価の複素環基としては、例えば、
窒素元素を含む複素環基であるピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、オキサジアゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、チアジアゾリル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、インドリル基、イソインドリル基、インドリジニル基、キノリジニル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリル基、フタラジニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、ベンゾイミダゾリル基、インダゾリル基、フェナントロリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナジニル基、カルバゾリル基、ベンゾカルバゾリル基、モルホリノ基、フェノキサジニル基、フェノチアジニル基、アザカルバゾリル基、ジアザカルバゾリル基等、
酸素元素を含む無置換の複素環基であるフリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、オキサジアゾリル基、キサンテニル基、ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、ジベンゾフラニル基、ナフトベンゾフラニル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾイソキサゾリル基、フェノキサジニル基、モルホリノ基、ジナフトフラニル基、アザジベンゾフラニル基、ジアザジベンゾフラニル基、アザナフトベンゾフラニル基、ジアザナフトベンゾフラニル基等、
硫黄元素を含む無置換の複素環基であるチエニル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、チアジアゾリル基、ベンゾチオフェニル基、イソベンゾチオフェニル基、ジベンゾチオフェニル基、ナフトベンゾチオフェニル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、フェノチアジニル基、ジナフトチオフェニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザジベンゾチオフェニル基、アザナフトベンゾチオフェニル基、ジアザナフトベンゾチオフェニル基等、が挙げられる。
尚、複素環基を構成するヘテロ原子としては、S、O及びN等のヘテロ原子の他、Si、Ge及びSe等のヘテロ原子も挙げられる。
本明細書に記載の「複素環基」は、単環の基であってもよく、縮合環の基であってもよい。本明細書に記載の「複素環基」は、芳香族複素環基であってもよく、脂肪族複素環基であってもよい。
置換された環形成原子数5〜50(好ましくは5〜30、より好ましくは5〜18)の1価の複素環基としては、例えば、
窒素元素を含む置換の複素環基である(9−フェニル)カルバゾリル基、(9−ビフェニリル)カルバゾリル基、(9−フェニル)フェニルカルバゾリル基、(9−ナフチル)カルバゾリル基、ジフェニルカルバゾール−9−イル基、フェニルカルバゾール−9−イル基、メチルベンゾイミダゾリル基、エチルベンゾイミダゾリル基、フェニルトリアジニル基、ビフェニリルトリアジニル基、ジフェニルトリアジニル基、フェニルキナゾリニル基、ビフェニリルキナゾリニル基等、
酸素元素を含む置換の複素環基であるフェニルジベンゾフラニル基、メチルジベンゾフラニル基、t−ブチルジベンゾフラニル基、スピロ[9H−キサンテン−9,9’−[9H]フルオレン]から形成される1価の基等、
硫黄元素を含む置換の複素環基であるフェニルジベンゾチオフェニル基、メチルジベンゾチオフェニル基、t−ブチルジベンゾチオフェニル基、スピロ[9H−チオキサンテン−9,9’−[9H]フルオレン]から形成される1価の基等が挙げられる。
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30(好ましくは5〜20、より好ましくは5〜18)の2価の複素環基としては、例えば、上記に例示された、無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基及び置換された環形成原子数5〜50の1価の複素環基を構成する複素環から形成される2価の基が挙げられる。
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基としては、以下の基も含まれる。また、環形成原子数5〜30の2価の複素環基としては、以下の基を2価の基にした基も含まれる。
(式中、X1A〜X6A,Y1A〜Y6Aはそれぞれ酸素原子、硫黄原子、−NZ−基、又は−NH−基である。Zは、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基、又は置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基である。Zが2以上存在する場合、2以上のZは同一でもよく、異なっていてもよい。)
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
<化合物>
本発明の一態様に係る新規化合物は、下記式(1)で表される。
(前記式(1)中、
〜R11の少なくとも1つは、下記式(2)で表される基である。前記式(2)で表される基が2以上ある場合、2以上の前記式(2)で表される基は、同じでもよく、異なってもよい。
〜Rの少なくとも1つは、下記式(3)で表される基である。前記式(3)で表される基が2以上ある場合、2以上の前記式(3)で表される基は、同じでもよく、異なってもよい。
前記式(2)で表される基及び前記式(3)で表される基ではないR〜R11であって、R〜R11のうち隣接する2つ以上の1組以上は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、又は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
前記式(2)で表される基及び前記式(3)で表される基ではないR〜R11であって、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR〜R11は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のハロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数7〜50のアラルキル基、−Si(R31)(R32)(R33)、−C(=O)R34、−COOR35、−N(R36)(R37)、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
31〜R37は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
31〜R37のそれぞれが2以上存在する場合、2以上存在するR31〜R37のそれぞれは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。)
(前記式(2)及び(3)中、
11、L12及びL13は、それぞれ独立に、単結合、置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキレン基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の2価の複素環基である。
Ar11、Ar12及びAr13は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。)
「R〜R11のうち隣接する2つ以上の1組以上は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成する」について説明する。
「R〜R11のうち隣接する2つ以上の1組」は、例えば、RとR、RとR、RとR、RとR、RとR、RとRとR等の組合せである。
上記飽和又は不飽和の環に対する「置換もしくは無置換の」の「置換」のときの置換基は、上述の任意置換基と同様である。
「飽和又は不飽和の環」とは、例えばRとRで環を形成する場合には、Rが結合する炭素原子と、Rが結合する炭素原子と、1以上の任意の元素とで形成する環を意味する。具体的には、RとRで環を形成する場合において、Rが結合する炭素原子と、Rが結合する炭素原子と、4つの炭素原子とで不飽和の環を形成する場合、RとRとで形成する環はベンゼン環となる。
「任意の元素」は、好ましくは、C元素、N元素、O元素、S元素である。任意の元素において(例えばC元素又はN元素の場合)、環を形成しない結合手は、水素原子等で終端されてもよい。
「1以上の任意の元素」は、好ましくは2個以上15個以下、より好ましくは3個以上12個以下、さらに好ましくは、3個以上5個以下の任意の元素である。
以下、「X〜Yのうち隣接する2つ以上の1組以上は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、又は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない」という表現は、Xを上記Rに,Yを上記R11に置き換えたときと同じ意味である。
一実施形態においては、式(1)のR〜Rの少なくとも1つは、式(3)で表される基であり、R〜Rの少なくとも1つは、式(3)で表される基である。
一実施形態においては、式(1)のR10が、式(2)で表される基である
一実施形態である式(2)で表される基のAr11とAr12は、互いに単結合で結合しない。
一実施形態においては、式(1)で表される化合物は、下記式(4)で表される化合物である。
(前記式(4)中、
11、L12、Ar11及びAr12は、前記式(2)で定義した通りである。
13及びAr13は、前記式(3)で定義した通りである。2つのL13は、同じでもよく、異なってもよい。2つのAr13は、同じでもよく、異なってもよい。
及びR、並びにR及びRの1組以上は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、又は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR、R〜R、R、R及びR11は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のハロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数7〜50のアラルキル基、−Si(R31)(R32)(R33)、−C(=O)R34、−COOR35、−N(R36)(R37)、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
31〜R37は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
31〜R37のそれぞれが2以上存在する場合、2以上存在するR31〜R37のそれぞれは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。)
一実施形態においては、式(1)で表される化合物は、下記式(4−1)で表される化合物である。
(前記式(4−1)中、
1a〜R10aのうち隣接する2つ以上の1組以上は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、又は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR1a〜R10aは、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のハロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数7〜50のアラルキル基、−Si(R31)(R32)(R33)、−C(=O)R34、−COOR35、−N(R36)(R37)、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
31〜R37は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
31〜R37のそれぞれが2以上存在する場合、2以上存在するR31〜R37のそれぞれは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
11、L12、Ar11及びAr12は、前記式(2)で定義した通りである。
13は、前記式(3)で定義した通りである。2つのL13は、同じでもよく、異なってもよい。
、R〜R、R、R及びR11は、前記式(4)で定義した通りである。)
一実施形態においては、式(1)で表される化合物は、下記式(4−2)で表される化合物である。
(前記式(4−2)中、
1b〜R10bのうち隣接する2つ以上の1組以上は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、又は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR1b〜R10bは、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のハロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数7〜50のアラルキル基、−Si(R31)(R32)(R33)、−C(=O)R34、−COOR35、−N(R36)(R37)、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
31〜R37は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
31〜R37のそれぞれが2以上存在する場合、2以上存在するR31〜R37のそれぞれは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
11及びL12は、前記式(2)で定義した通りである。
13及びAr13は、前記式(3)で定義した通りである。2つのL13は、同じでもよく、異なってもよい。2つのAr13は、同じでもよく、異なってもよい。
、R〜R、R、R及びR11は、前記式(4)で定義した通りである。)
一実施形態においては、式(2)で表される基及び式(3)で表される基ではないR〜R11であって、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR〜R11は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、及び置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基からなる群から選択される。
一実施形態においては、式(2)で表される基及び式(3)で表される基ではないR〜R11であって、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR〜R11は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18のアリール基、及び置換もしくは無置換の環形成原子数5〜18の1価の複素環基からなる群から選択される。
一実施形態においては、式(1)で表される化合物は、下記式(5)で表される化合物である。
(前記式(5)中、
Ar11及びAr12は、前記式(2)で定義した通りである。
Ar13は、前記式(3)で定義した通りである。)
一実施形態においては、式(1)で表される化合物における「置換もしくは無置換の」という場合における置換基(以下、任意置換基ということがある)は、炭素数1〜50のアルキル基、炭素数1〜50のハロアルキル基、炭素数2〜50のアルケニル基、炭素数2〜50のアルキニル基、環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、炭素数1〜50のアルコキシ基、炭素数1〜50のアルキルチオ基、環形成炭素数6〜50のアリールオキシ基、環形成炭素数6〜50のアリールチオ基、炭素数7〜50のアラルキル基、−Si(R41)(R42)(R43)、−C(=O)R44、−COOR45、−S(=O)46、−P(=O)(R47)(R48)、−Ge(R49)(R50)(R51)、−N(R52)(R53)(ここで、R41〜R53は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜50のアルキル基、環形成炭素数6〜50のアリール基、又は環形成原子数5〜50の複素環基である。R41〜R53が2以上存在する場合、2以上のR41〜R53のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、環形成炭素数6〜50のアリール基、及び環形成原子数5〜50の1価の複素環基からなる群から選択される。
一実施形態においては、式(1)で表される化合物における「置換もしくは無置換の」という場合における置換基は、炭素数1〜50のアルキル基、環形成炭素数6〜50のアリール基、及び環形成原子数5〜50の1価の複素環基からなる群から選択される。
一実施形態においては、式(1)で表される化合物における「置換もしくは無置換の」という場合における置換基は、炭素数1〜18のアルキル基、環形成炭素数6〜18のアリール基、及び環形成原子数5〜18の1価の複素環基からなる群から選択される。
式(1)で表される化合物の各基、任意置換基及びハロゲン原子の具体例は、それぞれ前述したものと同様である。
式(1)で表される化合物の具体例としては、例えば、以下に示す化合物が挙げられる。
式(1)で表される化合物は、例えば、後述する実施例の反応に倣い、目的物に合わせた既知の代替反応や原料を用いて合成することができる。
式(1)で表される化合物は、有機EL素子用材料として有用である。
式(1)で表される化合物を有機EL素子の発光層の材料として使用することで、得られる有機EL素子の発光効率を向上させることができる。
本発明の一態様に係る有機EL素子用材料は、式(1)で表される化合物を含む。
<有機エレクトロルミネッセンス素子>
本発明の一態様に係る有機EL素子は、陰極と、陽極と、前記陰極と前記陽極との間に配置された少なくとも1層の有機層と、を有し、前記少なくとも1層の有機層のうちの少なくとも1層が、式(1)で表される化合物を含有する。
上記式(1)で表される化合物を所定の有機層、例えば発光層に用いることにより、有機EL素子の発光効率を向上させることができる。
一実施形態においては、前記少なくとも1層の有機層のうちの少なくとも1層が発光層である。
本発明の一態様に係る有機EL素子は、陰極と、陽極と、前記陰極と前記陽極との間に配置された少なくとも1層の有機層と、を有し、前記少なくとも1層の有機層のうちの少なくとも1層が、ドーパント材料を含有し、前記ドーパント材料が式(1)で表される化合物を含有する。
本明細書において「陰極と陽極との間に配置された少なくとも1層の有機層」とは、陰極と陽極の間に1層の有機層が存在する場合にはその層を指し、2以上の有機層が存在する場合には、そのうちの少なくとも1層を指す。
また、「少なくとも1層の有機層のうちの少なくとも1層が発光層である」とは、陰極と陽極の間に1層の有機層が存在する場合には、当該層が発光層であり、2以上の有機層が存在する場合には、そのうちの少なくとも1つが発光層であることを意味する。
一実施形態においては、有機EL素子は、前記陽極と前記発光層との間に正孔輸送層を有する。
一実施形態においては、有機EL素子は、前記陰極と前記発光層との間に電子輸送層を有する。
本明細書において「発光層と陽極の間にある少なくとも1層」は、発光層と陽極の間に1層の有機層が存在する場合にはその層を指し、2以上の有機層が存在する場合にはそのうちの少なくとも1層を指す。例えば、発光層と陽極の間に2つ以上の有機層が存在する場合、発光層に近い側の有機層を「正孔輸送層」と呼び、陽極に近い側の有機層を「正孔注入層」と呼ぶ。「正孔輸送層」及び「正孔注入層」はそれぞれ1層であってもよいし、それぞれ2層以上であってもよいし、一方が1層であり、他方が2層以上であってもよい。
同様に、「発光層と陰極の間にある少なくとも1層」は、発光層と陰極の間に1層の有機層が存在する場合にはその層を指し、2以上の有機層が存在する場合にはそのうちの少なくとも1層を指す。例えば、発光層と陰極の間に2つ以上の有機層が存在する場合、発光層に近い側の有機層を「電子輸送層」と呼び、陰極に近い側の有機層を「電子注入層」と呼ぶ。「電子輸送層」及び「電子注入層」はそれぞれ1層であってもよいし、それぞれ2層以上であってもよいし、一方が1層であり、他方が2層以上であってもよい。
一実施形態においては、前記発光層が、さらに下記式(10)で表される化合物(以下、化合物(10)ということがある)を含む。
[式(10)中、
101〜R110のうち隣接する2つ以上の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、又は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR101〜R110は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のハロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数7〜50のアラルキル基、−Si(R121)(R122)(R123)、−C(=O)R124、−COOR125、−N(R126)(R127)、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基、又は下記式(31)で表される基である。
121〜R127は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。R121〜R127が2以上存在する場合、2以上のR121〜R127のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。
但し、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR101〜R110の少なくとも1つは、下記式(31)で表される基である。下記式(31)で表される基が2以上存在する場合、2以上の下記式(31)で表される基のそれぞれは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
−L101−Ar101 (31)
(式(31)中、
101は、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の2価の複素環基である。
Ar101は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。)]
化合物(10)の各基、任意置換基及びハロゲン原子の具体例は、それぞれ前述したものと同様である。
以下、「R101〜R110のうち隣接する2つ以上の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成する」について説明する。
「R101〜R110のうち隣接する2つ以上の1組」は、例えば、R101とR102、R102とR103、R103とR104、R105とR106、R106とR107、R107とR108、R108とR109、R101とR102とR103等の組合せである。
上記飽和又は不飽和の環に対する「置換もしくは無置換の」の「置換」のときの置換基は、式(10)における上記任意置換基と同様である。
「飽和又は不飽和の環」とは、例えばR101とR102で環を形成する場合には、R101が結合する炭素原子と、R102が結合する炭素原子と、1以上の任意の元素とで形成する環を意味する。具体的には、R101とR102で環を形成する場合において、R101が結合する炭素原子と、R102が結合する炭素原子と、4つの炭素原子とで不飽和の環を形成する場合、R101とR102とで形成する環はベンゼン環となる。
「任意の元素」は、好ましくは、C元素、N元素、O元素、S元素である。任意の元素において(例えばC元素又はN元素の場合)、環を形成しない結合手は、水素原子等で終端されてもよい。
「1以上の任意の元素」は、好ましくは2個以上15個以下、より好ましくは3個以上12個以下、さらに好ましくは、3個以上5個以下の任意の元素である。
例えば、R101とR102が環を形成し、同時にR105とR106が環を形成してもよい。その場合、式(10)で表される化合物は、例えば下記式(10A)で表される化合物となる。
一実施形態においては、R101〜R110は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の複素環基、又は式(31)で表される基である。
一実施形態においては、R101〜R110は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の複素環基、又は式(31)で表される基である。
一実施形態においては、R101〜R110は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜18の複素環基、又は式(31)で表される基である。
一実施形態において、R109及びR110の少なくとも1つは、式(31)で表される基である。
一実施形態において、R109及びR110は、それぞれ独立に、式(31)で表される基である。
一実施形態においては、化合物(10)は、下記式(10−1)で表される化合物である。
式(10−1)中、R101〜R108、L101及びAr101は、前記式(10)で定義した通りである。
一実施形態においては、化合物(10)は、下記式(10−2)で表される化合物である。
式(10−2)中、R101、R103〜R108、L101及びAr101は、前記式(10)で定義した通りである。
一実施形態においては、化合物(10)は、下記式(10−3)で表される化合物である。
式(10−3)中、
101A〜R108Aは、それぞれ独立に、水素原子、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基である。
101Aは、単結合、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基である。2つのL101Aは、同一でもよく、異なっていてもよい。
Ar101Aは、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基である。2つのAr101Aは、同一でもよく、異なっていてもよい。
一実施形態においては、化合物(10)は、下記式(10−4)で表される化合物である。
式(10−4)中、
101及びAr101は、前記式(10)で定義した通りである。
101A〜R108Aは、それぞれ独立に、水素原子、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基である。
11は、O、S、又はN(R61)である。
61は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基である。
62〜R69の1つは、L101と結合する結合手である。
101と結合しないR62〜R69のうちの隣接する1組以上は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、又は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
101と結合せず、かつ前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR62〜R69は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基である。
一実施形態においては、化合物(10)は、下記式(10−4A)で表される化合物である。
式(10−4A)中、
101及びAr101は、前記式(10)で定義した通りである。
101A〜R108Aは、それぞれ独立に、水素原子、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基である。
11は、O、S、又はN(R61)である。
61は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基である。
62A〜R69Aのうちの隣接する2つ以上の1組以上は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、又は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。但し、R62A〜R69Aのうちの隣接する2つは、下記式(10−4A−1)で表される環を形成する。
置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR62A〜R69Aは、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基である。
(式(10−4A−1)中、
2つの結合手*のそれぞれは、R62A〜R69Aのうちの隣接する2つと結合する。
70〜R73の1つは、L101と結合する結合手である。
101と結合しないR70〜R73は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基である。)
一実施形態においては、化合物(10)は、下記式(10−6)で表される化合物である。
式(10−6)中、
101及びAr101は、前記式(10)で定義した通りである。
101A〜R108Aは、前記式(10−4)で定義した通りである。
66〜R69は、前記式(10−4)で定義した通りである。
12は、O又はSである。
一実施形態においては、前記式(10−6)で表される化合物は、下記式(10−6−1)〜(10−6−4)で表される化合物から選択される。
式(10−6−1)〜(10−6−4)中、
101及びAr101は、前記式(10)で定義した通りである。
101A〜R108Aは、前記式(10−4)で定義した通りである。
66〜R69は、前記式(10−4)で定義した通りである。
12は、O又はSである。
一実施形態においては、前記式(10−6)で表される化合物は、下記式(10−6H)で表される化合物である。
式(10−6H)中、
101及びAr101は、前記式(10)で定義した通りである。
66〜R69は、前記式(10−4)で定義した通りである。
12は、O又はSである。
一実施形態においては、前記式(10−6)又は(10−6H)で表される化合物は、下記式(10−6Ha)で表される化合物である。
式(10−6Ha)中、
101及びAr101は、前記式(10)で定義した通りである。
12は、O又はSである。
一実施形態においては、前記式(10−6)、(10−6H)又は(10−6Ha)で表される化合物は、下記式(10−6Ha−1)又は(10−6Ha−2)で表される化合物である。
式(10−6Ha−1)及び(10−6Ha−2)中、
101及びAr101は、前記式(10)で定義した通りである。
12は、O又はSである。
一実施形態においては、化合物(10)は、下記式(10−7)で表される化合物である。
式(10−7)中、
101及びAr101は、前記式(10)で定義した通りである。
101A〜R108Aは、前記式(10−4)で定義した通りである。
11は、前記式(10−4)で定義した通りである。
62〜R69は、前記式(10−4)で定義した通りである。但し、R66及びR67、R67及びR68、並びにR68及びR69のいずれか1組は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成する。
一実施形態においては、化合物(10)は、下記式(10−7H)で表される化合物である。
式(10−7H)中、
101及びAr101は、前記式(10)で定義した通りである。
11は、前記式(10−4)で定義した通りである。
62〜R69は、前記式(10−4)で定義した通りである。但し、R66及びR67、R67及びR68、並びにR68及びR69のいずれか1組は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成する。
一実施形態においては、化合物(10)は、下記式(10−8)で表される化合物である。
式(10−8)中、
101及びAr101は、前記式(10)で定義した通りである。
101A〜R108Aは、前記式(10−4)で定義した通りである。
12は、O又はSである。
66〜R69は、前記式(10−4)で定義した通りである。但し、R66及びR67、R67及びR68、又はR68及びR69のいずれか1組は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成する。
一実施形態においては、化合物(10−8)で表される化合物は、下記式(10−8H)で表される化合物である。
式(10−8H)中、
101及びAr101は、前記式(10)で定義した通りである。
66〜R69は、前記式(10−4)で定義した通りである。但し、R66及びR67、R67及びR68、又はR68及びR69のうちのいずれか1組は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成する。R66及びR67、R67及びR68、又はR68及びR69のうちのいずれか1組は、互いに結合して、無置換のベンゼン環を形成することが好ましい。
12は、O又はSである。
一実施形態において、前記式(10−7)、(10−7H)、(10−8)又は(10−8H)で表される化合物は、R66及びR67、R67及びR68、又はR68及びR69のいずれか1組が、互いに結合して、下記式(10−8−1)又は(10−8−2)で表される環を形成し、前記式(10−8−1)又は(10−8−2)で表される環を形成しないR66〜R69は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
(式(10−8−1)及び(10−8−2)中、
2つの結合手*は、それぞれ、R66及びR67、R67及びR68、又はR68及びR69の1組と結合する。
80〜R83は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基である。
13は、O又はSである。)
一実施形態においては、化合物(10)は、下記式(10−9)で表される化合物である。
式(10−9)中、
101及びAr101は、前記式(10)で定義した通りである。
101A〜R108Aは、前記式(10−4)で定義した通りである。
66〜R69は、前記式(10−4)で定義した通りである。但し、R66及びR67、R67及びR68、並びにR69及びR67は、いずれも互いに結合せず、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
12は、O又はSである。
一実施形態においては、化合物(10)は、下記式(10−10−1)〜(10−10−4)で表される化合物からなる群から選択される。
式(10−10−1)〜(10−10−4)中、L101A、Ar101A及びR101A〜R108Aは、前記式(10−3)で定義した通りである。
一実施形態においては、上記式(10−10−1)〜(10−10−4)で表される化合物は、下記式(10−10−1H)〜(10−10−4H)で表される化合物である。
式(10−10−1H)〜(10−10−4H)中、L101A及びAr101Aは、前記式(10−3)で定義した通りである。
式(10)で表される化合物は、例えば、以下に示す化合物が具体例として挙げられる。
一実施形態においては、発光層が、式(1)で表される化合物と、式(10)で表される化合物とを含む場合、式(1)で表される化合物の含有量は、発光層全体に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましい。
また、一実施形態においては、発光層が、式(1)で表される化合物と、式(10)で表される化合物とを含む場合、式(10)で表される化合物の含有量は、発光層全体に対して、80質量%以上99質量%以下が好ましい。
以下、本発明の一態様に係る有機EL素子の層構成について説明する。
本発明の一態様に係る有機EL素子は、陰極及び陽極からなる1対の電極間に有機層を備えている。有機層は、有機化合物で構成される層を少なくとも1層含む。あるいはまた、有機層は、有機化合物で構成される2以上の層が積層されてなる。有機層は、有機化合物に加えて、無機化合物をさらに含んでいてもよい。
一実施形態においては、有機層のうちの少なくとも1層が、発光層である。有機層は、例えば、1層の発光層として構成されていてもよく、また、有機EL素子の層構成で採用され得る他の層を含んでいてもよい。有機EL素子の層構成で採用され得る層としては、特に限定されるものではないが、例えば、陽極と発光層との間に設けられる正孔輸送帯域(正孔輸送層、正孔注入層、電子阻止層、励起子阻止層等)、発光層、スペース層、陰極と発光層との間に設けられる電子輸送帯域(電子輸送層、電子注入層、正孔阻止層等)等が挙げられる。
本発明の一態様に係る有機EL素子は、例えば、蛍光又は燐光発光型の単色発光素子であってもよく、蛍光/燐光ハイブリッド型の白色発光素子であってもよい。また、単独の発光ユニットを有するシンプル型であってもよく、2以上の発光ユニットを有するタンデム型であってもよい。
なお、本明細書に記載の「発光ユニット」とは、有機層を含み、該有機層のうちの少なくとも1層が発光層であり、注入された正孔と電子が再結合することにより発光する最小単位を言う。
また、本明細書に記載の「発光層」とは、発光機能を有する有機層である。発光層は、例えば、燐光発光層、蛍光発光層等であり、また、1層でも2以上の層でもよい。
発光ユニットは、燐光発光層や蛍光発光層を2以上有する積層型であってもよく、この場合、例えば、燐光発光層で生成された励起子が蛍光発光層に拡散することを防ぐためのスペース層を各発光層の間に有していてもよい。
シンプル型有機EL素子としては、例えば、陽極/発光ユニット/陰極のような素子構成が挙げられる。
発光ユニットの代表的な層構成を以下に示す。カッコ内の層は任意である。
(a)(正孔注入層/)正孔輸送層/蛍光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(b)(正孔注入層/)正孔輸送層/燐光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(c)(正孔注入層/)正孔輸送層/第1蛍光発光層/第2蛍光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(d)(正孔注入層/)正孔輸送層/第1燐光発光層/第2燐光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(e)(正孔注入層/)正孔輸送層/燐光発光層/スペース層/蛍光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(f)(正孔注入層/)正孔輸送層/第1燐光発光層/第2燐光発光層/スペース層/蛍光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(g)(正孔注入層/)正孔輸送層/第1燐光発光層/スペース層/第2燐光発光層/スペース層/蛍光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(h)(正孔注入層/)正孔輸送層/燐光発光層/スペース層/第1蛍光発光層/第2蛍光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(i)(正孔注入層/)正孔輸送層/電子阻止層/蛍光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(j)(正孔注入層/)正孔輸送層/電子阻止層/燐光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(k)(正孔注入層/)正孔輸送層/励起子阻止層/蛍光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(l)(正孔注入層/)正孔輸送層/励起子阻止層/燐光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(m)(正孔注入層/)第1正孔輸送層/第2正孔輸送層/蛍光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(n)(正孔注入層/)第1正孔輸送層/第2正孔輸送層/蛍光発光層(/第1電子輸送層/第2電子輸送層/電子注入層)
(o)(正孔注入層/)第1正孔輸送層/第2正孔輸送層/燐光発光層(/電子輸送層/電子注入層)
(p)(正孔注入層/)第1正孔輸送層/第2正孔輸送層/燐光発光層(/第1電子輸送層/第2電子輸送層/電子注入層)
(q)(正孔注入層/)正孔輸送層/蛍光発光層/正孔阻止層(/電子輸送層/電子注入層)
(r)(正孔注入層/)正孔輸送層/燐光発光層/正孔阻止層(/電子輸送層/電子注入層)
(s)(正孔注入層/)正孔輸送層/蛍光発光層/励起子阻止層(/電子輸送層/電子注入層)
(t)(正孔注入層/)正孔輸送層/燐光発光層/励起子阻止層(/電子輸送層/電子注入層)
ただし、本発明の一態様に係る有機EL素子の層構成は、これらに限定されるものではない。例えば、有機EL素子が、正孔注入層及び正孔輸送層を有する場合には、正孔輸送層と陽極との間に正孔注入層が設けられていることが好ましい。また、有機EL素子が、電子注入層及び電子輸送層を有する場合には、電子輸送層と陰極との間に電子注入層が設けられていることが好ましい。また、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、及び電子注入層のそれぞれは、1層で構成されていてもよく、2以上の層で構成されていてもよい。
2以上の燐光発光層、及び、燐光発光層と蛍光発光層は、それぞれ互いに異なる色の発光層であってもよい。例えば、前記発光ユニット(f)は、正孔輸送層/第1燐光発光層(赤色発光)/第2燐光発光層(緑色発光)/スペース層/蛍光発光層(青色発光)/電子輸送層とすることもできる。
なお、各発光層と、正孔輸送層又はスペース層との間に、電子阻止層を設けてもよい。また、各発光層と電子輸送層との間に、正孔阻止層を設けてもよい。電子阻止層や正孔阻止層を設けることにより、電子又は正孔を発光層内に閉じ込めて、発光層における電荷の再結合確率を高め、発光効率を向上させることができる。
タンデム型有機EL素子の代表的な素子構成としては、例えば、陽極/第1発光ユニット/中間層/第2発光ユニット/陰極のような素子構成が挙げられる。
第1発光ユニット及び第2発光ユニットは、例えば、それぞれ独立に、上述した発光ユニットから選択することができる。
中間層は、一般的に、中間電極、中間導電層、電荷発生層、電子引抜層、接続層、コネクター層、又は中間絶縁層とも呼ばれる。中間層は、第1発光ユニットに電子を、第2発光ユニットに正孔を供給する層であり、公知の材料により形成することができる。
図1に、有機EL素子の層構成の一例の概略を示す。有機EL素子1は、基板2、陽極3、陰極4、及び該陽極3と陰極4との間に配置された発光ユニット(有機層)10とを有する。発光ユニット10は、少なくとも1つの発光層5を有する。
発光層5と陽極3との間に正孔輸送帯域(正孔注入層、正孔輸送層等)6、発光層5と陰極4との間に電子輸送帯域(電子注入層、電子輸送層等)7を形成してもよい。また、発光層5の陽極3側に電子阻止層(図示せず)を、発光層5の陰極4側に正孔阻止層(図示せず)をそれぞれ設けてもよい。これにより、電子や正孔を発光層5に閉じ込めて、発光層5における励起子の生成効率をさらに高めることができる。
図2に、有機EL素子の層構成の他の一例の概略を示す。図2に示す有機EL素子11では、発光ユニット20において、図1の有機EL素子1の発光ユニット10の正孔輸送帯域6の正孔輸送層、及び電子輸送帯域7の電子輸送層を、それぞれ2層構造としている。正孔輸送帯域6は、陽極側の第1正孔輸送層6a、及び陰極側の第2正孔輸送層6bを有している。電子輸送帯域7は、陽極側の第1電子輸送層7a、及び陰極側の第2正孔輸送層7bを有している。なお、その他の符号については、図1と同じであるため、説明を省略する。
以下、本明細書に記載の有機EL素子の各層の機能や材料等について説明する。
(基板)
基板は、有機EL素子の支持体として用いられる。基板は、波長400〜700nmの可視光領域の光の透過率が50%以上であることが好ましく、また、平滑な基板が好ましい。基板の材料としては、例えば、ソーダライムガラス、アルミノシリケートガラス、石英ガラス、プラスチック等が挙げられる。また、基板として、可撓性基板を用いることができる。可撓性基板とは、折り曲げることができる(フレキシブルな)基板を指し、例えば、プラスチック基板等が挙げられる。プラスチック基板を形成する材料の具体例としては、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリフッ化ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート等が挙げられる。また、無機蒸着フィルムを用いることもできる。
(陽極)
陽極としては、例えば、金属、合金、導電性化合物、及びこれらの混合物等であって、仕事関数の大きい(具体的には、4.0eV以上)ものを用いることが好ましい。陽極の材料の具体例としては、酸化インジウム−酸化スズ(ITO:Indium Tin Oxide)、ケイ素もしくは酸化ケイ素を含有する酸化インジウム−酸化スズ、酸化インジウム−酸化亜鉛、酸化タングステン、酸化亜鉛を含有する酸化インジウム、グラフェン等が挙げられる。また、金、銀、白金、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、パラジウム、チタン、及びこれらの金属の窒化物(例えば、窒化チタン)等が挙げられる。
陽極は、通常、これらの材料をスパッタリング法により基板上に成膜することにより形成される。例えば、酸化インジウム−酸化亜鉛は、酸化インジウムに対して1〜10質量%の酸化亜鉛を添加したターゲットを用いて、スパッタリング法により形成することができる。また、例えば、酸化タングステン、又は酸化亜鉛を含有する酸化インジウムは、酸化インジウムに対して酸化タングステンを0.5〜5質量%、又は酸化亜鉛を0.1〜1質量%添加したターゲットを用いて、スパッタリング法により形成することができる。
陽極の他の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、塗布法、インクジェット法、スピンコート法等が挙げられる。例えば、銀ペースト等を用いる場合は、塗布法やインクジェット法等を用いることができる。
尚、陽極に接して形成される正孔注入層は、陽極の仕事関数に関係なく正孔注入が容易である材料を用いて形成される。このため、陽極には、一般的な電極材料、例えば、金属、合金、導電性化合物、これらの混合物を用いることができる。具体的には、リチウム、セシウム等のアルカリ金属;マグネシウム;カルシウム、ストロンチウム等のアルカリ土類金属;これらの金属を含む合金(例えば、マグネシウム−銀、アルミニウム−リチウム);ユーロピウム、イッテルビウム等の希土類金属;希土類金属を含む合金等の仕事関数の小さい材料を陽極に用いることもできる。
(正孔注入層)
正孔注入層は、正孔注入性の高い物質を含む層であり、陽極から有機層に正孔を注入する機能を有する。正孔注入性の高い物質としては、例えば、モリブデン酸化物、チタン酸化物、バナジウム酸化物、レニウム酸化物、ルテニウム酸化物、クロム酸化物、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物、タンタル酸化物、銀酸化物、タングステン酸化物、マンガン酸化物、芳香族アミン化合物、電子吸引性(アクセプター性)の化合物、高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマー等)等が挙げられる。これらの中でも、芳香族アミン化合物、アクセプター性の化合物が好ましく、より好ましくはアクセプター性の化合物である。
芳香族アミン化合物の具体例としては、4,4’,4”−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4”−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MTDATA)、4,4’−ビス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DPAB)、4,4’−ビス(N−{4−[N’−(3−メチルフェニル)−N’−フェニルアミノ]フェニル}−N−フェニルアミノ)ビフェニル(略称:DNTPD)、1,3,5−トリス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ベンゼン(略称:DPA3B)、3−[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA1)、3,6−ビス[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA2)、3−[N−(1−ナフチル)−N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)アミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCN1)等が挙げられる。
アクセプター性の化合物としては、例えば、電子吸引基を有する複素環誘導体、電子吸引基を有するキノン誘導体、アリールボラン誘導体、ヘテロアリールボラン誘導体等が好ましく、具体例としては、ヘキサシアノヘキサアザトリフェニレン、2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(略称:F4TCNQ)、1,2,3−トリス[(シアノ)(4−シアノ−2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)メチレン]シクロプロパン等が挙げられる。
アクセプター性の化合物を用いる場合、正孔注入層は、さらにマトリックス材料を含むことが好ましい。マトリックス材料としては、有機EL素子用の材料として公知の材料を用いることができ、例えば、電子供与性(ドナー性)の化合物を用いることが好ましく、より好ましくは上述の芳香族アミン化合物が用いられる。
(正孔輸送層)
正孔輸送層は、正孔輸送性の高い物質を含む層であり、陽極から有機層に正孔を輸送する機能を有する。
正孔輸送性の高い物質としては、10−6cm/(V・s)以上の正孔移動度を有する物質であることが好ましく、例えば、芳香族アミン化合物、カルバゾール誘導体、アントラセン誘導体、高分子化合物等が挙げられる。
芳香族アミン化合物の具体例としては、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(略称:TPD)、4−フェニル−4’−(9−フェニルフルオレン−9−イル)トリフェニルアミン(略称:BAFLP)、4,4’−ビス[N−(9,9−ジメチルフルオレン−2−イル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DFLDPBi)、4,4’,4”−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4”−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MTDATA)、4,4’−ビス[N−(スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル)−N―フェニルアミノ]ビフェニル(略称:BSPB)等が挙げられる。
カルバゾール誘導体の具体例としては、4,4’−ジ(9−カルバゾリル)ビフェニル(略称:CBP)、9−[4−(9−カルバゾリル)フェニル]−10−フェニルアントラセン(略称:CzPA)、9−フェニル−3−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール(略称:PCzPA)等が挙げられる。
アントラセン誘導体の具体例としては、2−t−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:t−BuDNA)、9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:DNA)、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPAnth)等が挙げられる。
高分子化合物の具体例としては、ポリ(N−ビニルカルバゾール)(略称:PVK)、及びポリ(4−ビニルトリフェニルアミン)(略称:PVTPA)等が挙げられる。
電子輸送性よりも正孔輸送性の方が高い化合物であれば、正孔輸送層に、これら以外の物質を用いてもよい。
正孔輸送層は、単層でもよく、2層以上が積層されていてもよい。この場合、発光層に近い側に、正孔輸送性の高い物質のうち、エネルギーギャップのより大きい物質を含む層を配置することが好ましい。
(発光層)
発光層は、発光性の高い物質(ドーパント材料)を含む層である。ドーパント材料としては、種々の材料を用いることができ、例えば、蛍光発光性化合物(蛍光ドーパント)、燐光発光性化合物(燐光ドーパント)等を用いることができる。蛍光発光性化合物とは、一重項励起状態から発光可能な化合物であり、これを含む発光層は蛍光発光層と呼ばれる。また、燐光発光性化合物とは、三重項励起状態から発光可能な化合物であり、これを含む発光層は、燐光発光層と呼ばれる。
発光層は、通常、ドーパント材料、及びこれを効率よく発光させるためのホスト材料を含有する。なお、ドーパント材料は、文献によっては、ゲスト材料、エミッター、又は発光材料と称する場合もある。また、ホスト材料は、文献によっては、マトリックス材料と称する場合もある。
1つの発光層に、2以上のドーパント材料、及び2以上のホスト材料を含んでもよい。また、発光層が2以上であってもよい。
本明細書では、蛍光ドーパントと組み合わされたホスト材料を、「蛍光ホスト」と称し、燐光ドーパントと組み合わされたホスト材料を「燐光ホスト」と称する。なお、蛍光ホストと燐光ホストとは、分子構造のみで区分されるものではない。燐光ホストとは、燐光ドーパントを含有する燐光発光層を形成する材料であるが、蛍光発光層を形成する材料として利用できないことを意味するものではない。蛍光ホストについても同様である。
発光層には、式(1)で表される化合物(以下、これら化合物を「化合物(1)」という場合がある)が含まれていることが好ましく、より好ましくはドーパント材料として含まれる。また、化合物(1)は、蛍光ドーパントとして、発光層に含まれることが好ましい。
ドーパント材料としての発光層における化合物(1)の含有量は、特に限定されるものではないが、十分な発光及び濃度消光の観点から、例えば、0.1〜70質量%であることが好ましく、より好ましくは0.1〜30質量%、さらに好ましくは1〜30質量%、よりさらに好ましくは1〜20質量%、特に好ましくは1〜10質量%である。
(蛍光ドーパント)
化合物(1)以外の蛍光ドーパントとしては、例えば、縮合多環芳香族誘導体、スチリルアミン誘導体、縮合環アミン誘導体、ホウ素含有化合物、ピロール誘導体、インドール誘導体、カルバゾール誘導体等が挙げられる。これらの中でも、縮合環アミン誘導体、ホウ素含有化合物、カルバゾール誘導体が好ましい。
縮合環アミン誘導体としては、例えば、ジアミノピレン誘導体、ジアミノクリセン誘導体、ジアミノアントラセン誘導体、ジアミノフルオレン誘導体、ベンゾフロ骨格が1つ以上縮環したジアミノフルオレン誘導体等が挙げられる。
ホウ素含有化合物としては、例えば、ピロメテン誘導体、トリフェニルボラン誘導体等が挙げられる。
青色系の蛍光ドーパントとしては、例えば、ピレン誘導体、スチリルアミン誘導体、クリセン誘導体、フルオランテン誘導体、フルオレン誘導体、ジアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体等が挙げられる。具体的には、N,N’−ビス[4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]−N,N’−ジフェニルスチルベン−4,4’−ジアミン(略称:YGA2S)、4−(9H−カルバゾール−9−イル)−4’−(10−フェニル−9−アントリル)トリフェニルアミン(略称:YGAPA)、4−(10−フェニル−9−アントリル)−4’−(9−フェニル−9H−カルバゾール−3−イル)トリフェニルアミン(略称:PCBAPA)等が挙げられる。
緑色系の蛍光ドーパントとしては、例えば、芳香族アミン誘導体等が挙げられる。具体的には、N−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)−N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PCAPA)、N−[9,10−ビス(1,1’−ビフェニル−2−イル)−2−アントリル]−N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PCABPhA)、N−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)−N,N’,N’−トリフェニル−1,4−フェニレンジアミン(略称:2DPAPA)、N−[9,10−ビス(1,1’−ビフェニル−2−イル)−2−アントリル]−N,N’,N’−トリフェニル−1,4−フェニレンジアミン(略称:2DPABPhA)、N−[9,10−ビス(1,1’−ビフェニル−2−イル)]−N−[4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]−N−フェニルアントラセン−2−アミン(略称:2YGABPhA)、N,N,9−トリフェニルアントラセン−9−アミン(略称:DPhAPhA)等が挙げられる。
赤色系の蛍光ドーパントとしては、テトラセン誘導体、ジアミン誘導体等が挙げられる。具体的には、N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)テトラセン−5,11−ジアミン(略称:p−mPhTD)、7,14−ジフェニル−N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)アセナフト[1,2−a]フルオランテン−3,10−ジアミン(略称:p−mPhAFD)等が挙げられる。
(燐光ドーパント)
燐光ドーパントとしては、例えば、燐光発光性の重金属錯体、燐光発光性の希土類金属錯体が挙げられる。
重金属錯体としては、例えば、イリジウム錯体、オスミウム錯体、白金錯体等が挙げられる。重金属錯体は、イリジウム、オスミウム、及び白金から選択される金属のオルトメタル化錯体が好ましい。
希土類金属錯体としては、例えば、テルビウム錯体、ユーロピウム錯体等が挙げられる。具体的には、トリス(アセチルアセトナート)(モノフェナントロリン)テルビウム(III)(略称:Tb(acac)(Phen))、トリス(1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオナト)(モノフェナントロリン)ユーロピウム(III)(略称:Eu(DBM)(Phen))、トリス[1−(2−テノイル)−3,3,3−トリフルオロアセトナト](モノフェナントロリン)ユーロピウム(III)(略称:Eu(TTA)(Phen))等が挙げられる。これらの希土類金属錯体は、異なる多重度間の電子遷移により、希土類金属イオンが発光するため、燐光ドーパントとして好ましい。
青色系の燐光ドーパントとしては、例えば、イリジウム錯体、オスミウム錯体、白金錯体等が挙げられる。具体的には、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)テトラキス(1−ピラゾリル)ボラート(略称:FIr6)、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)ピコリナート(略称:FIrpic)、ビス[2−(3’,5’−ビストリフルオロメチルフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)ピコリナート(略称:Ir(CF3ppy)(pic))、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:FIracac)等が挙げられる。
緑色系の燐光ドーパントとしては、例えば、イリジウム錯体等が挙げられる。具体的には、トリス(2−フェニルピリジナト−N,C2’)イリジウム(III)(略称:Ir(ppy))、ビス(2−フェニルピリジナト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(ppy)(acac))、ビス(1,2−ジフェニル−1H−ベンゾイミダゾラト)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(pbi)(acac))、ビス(ベンゾ[h]キノリナト)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(bzq)(acac))等が挙げられる。
赤色系の燐光ドーパントとしては、例えば、イリジウム錯体、白金錯体、テルビウム錯体、ユーロピウム錯体等が挙げられる。具体的には、ビス[2−(2’−ベンゾ[4,5−α]チエニル)ピリジナト−N,C3’]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(btp)(acac))、ビス(1−フェニルイソキノリナト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(piq)(acac))、(アセチルアセトナート)ビス[2,3−ビス(4−フルオロフェニル)キノキサリナト]イリジウム(III)(略称:Ir(Fdpq)(acac))、2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィリン白金(II)(略称:PtOEP)等が挙げられる。
(ホスト材料)
ホスト材料としては、例えば、アルミニウム錯体、ベリリウム錯体、亜鉛錯体等の金属錯体;インドール誘導体、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、トリアジン誘導体、キノリン誘導体、イソキノリン誘導体、キナゾリン誘導体、ジベンゾフラン誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、フェナントロリン誘導体等の複素環化合物;ナフタレン誘導体、トリフェニレン誘導体、カルバゾール誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、ピレン誘導体、クリセン誘導体、ナフタセン誘導体、フルオランテン誘導体等の縮合芳香族化合物;トリアリールアミン誘導体、縮合多環芳香族アミン誘導体等の芳香族アミン化合物等が挙げられる。ホスト材料は、2以上の種を併用してもよい。
金属錯体の具体例としては、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(III)(略称:Alq)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(III)(略称:Almq3)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム(II)(略称:BeBq2)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(4−フェニルフェノラト)アルミニウム(III)(略称:BAlq)、ビス(8−キノリノラト)亜鉛(II)(略称:Znq)、ビス[2−(2−ベンゾオキサゾリル)フェノラト]亜鉛(II)(略称:ZnPBO)、ビス[2−(2−ベンゾチアゾリル)フェノラト]亜鉛(II)(略称:ZnBTZ)等が挙げられる。
複素環化合物の具体例としては、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、2,2’,2’’−(1,3,5−ベンゼントリイル)トリス(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール)(略称:TPBI)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)等が挙げられる。
縮合芳香族化合物の具体例としては、9−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール(略称:CzPA)、3,6−ジフェニル−9−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール(略称:DPCzPA)、9,10−ビス(3,5−ジフェニルフェニル)アントラセン(略称:DPPA)、9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:DNA)、2−tert−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:t−BuDNA)、9,9’−ビアントリル(略称:BANT)、9,9’−(スチルベン−3,3’−ジイル)ジフェナントレン(略称:DPNS)、9,9’−(スチルベン−4,4’−ジイル)ジフェナントレン(略称:DPNS2)、3,3’,3”−(ベンゼン−1,3,5−トリイル)トリピレン(略称:TPB3)、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPAnth)、6,12−ジメトキシ−5,11−ジフェニルクリセン等が挙げられる。
芳香族アミン化合物の具体例としては、N,N−ジフェニル−9−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:CzA1PA)、4−(10−フェニル−9−アントリル)トリフェニルアミン(略称:DPhPA)、N,9−ジフェニル−N−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:PCAPA)、N,9−ジフェニル−N−{4−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]フェニル}−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:PCAPBA)、N−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)−N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PCAPA)、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB又はα−NPD)、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(略称:TPD)、4,4’−ビス[N−(9,9−ジメチルフルオレン−2−イル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DFLDPBi、4,4’−ビス[N−(スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル)−N―フェニルアミノ]ビフェニル(略称:BSPB)等が挙げられる。
蛍光ホストとしては、蛍光ドーパントよりも高い一重項準位を有する化合物が好ましく、例えば、複素環化合物、縮合芳香族化合物等が挙げられる。縮合芳香族化合物としては、例えば、アントラセン誘導体、ピレン誘導体、クリセン誘導体、ナフタセン誘導体等が好ましい。
燐光ホストとしては、燐光ドーパントよりも高い三重項準位を有する化合物が好ましく、例えば、金属錯体、複素環化合物、縮合芳香族化合物等が挙げられる。これらの中でも、例えば、インドール誘導体、カルバゾール誘導体、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、トリアジン誘導体、キノリン誘導体、イソキノリン誘導体、キナゾリン誘導体、ジベンゾフラン誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体、ナフタレン誘導体、トリフェニレン誘導体、フェナントレン誘導体、フルオランテン誘導体等が好ましい。
(電子輸送層)
電子輸送層は、電子輸送性の高い物質を含む層である。電子輸送性の高い物質としては、10−6cm/Vs以上の電子移動度を有する物質であることが好ましく、例えば、金属錯体、芳香族複素環化合物、芳香族炭化水素化合物、高分子化合物等が挙げられる。
金属錯体としては、例えば、アルミニウム錯体、ベリリウム錯体、亜鉛錯体等が挙げられる。具体的には、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(III)(略称:Alq)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq3)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq2)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(4−フェニルフェノラト)アルミニウム(III)(略称:BAlq)、ビス(8−キノリノラト)亜鉛(II)(略称:Znq)、ビス[2−(2−ベンゾオキサゾリル)フェノラト]亜鉛(II)(略称:ZnPBO)、ビス[2−(2−ベンゾチアゾリル)フェノラト]亜鉛(II)(略称:ZnBTZ)等が挙げられる。
芳香族複素環化合物としては、例えば、ベンズイミダゾール誘導体、イミダゾピリジン誘導体、ベンズイミダゾフェナントリジン誘導体等のイミダゾール誘導体;ピリミジン誘導体、トリアジン誘導体等のアジン誘導体;キノリン誘導体、イソキノリン誘導体、フェナントロリン誘導体等の含窒素六員環構造を含む化合物(複素環にホスフィンオキサイド系の置換基を有するものも含む。)等が挙げられる。具体的には、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)、1,3−ビス[5−(ptert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:p−EtTAZ)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)、4,4’−ビス(5−メチルベンゾオキサゾール−2−イル)スチルベン(略称:BzOs)等が挙げられる。
芳香族炭化水素化合物としては、例えば、アントラセン誘導体、フルオランテン誘導体等が挙げられる。
高分子化合物の具体例としては、ポリ[(9,9−ジヘキシルフルオレン−2,7−ジイル)−co−(ピリジン−3,5−ジイル)](略称:PF−Py)、ポリ[(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジイル)−co−(2,2’−ビピリジン−6,6’−ジイル)](略称:PF−BPy)等が挙げられる。
正孔輸送性よりも電子輸送性の方が高い化合物であれば、電子輸送層に、これら以外の物質を用いてもよい。
電子輸送層は、単層でもよく、2層以上が積層されていてもよい。この場合、発光層に近い側に、電子輸送性の高い物質のうち、エネルギーギャップのより大きい物質を含む層を配置することが好ましい。
例えば、図2に示すように、陽極側の第1電子輸送層7a、及び陰極側の第2電子輸送層7bを含む構成であってもよい。
電子輸送層には、例えば、アルカリ金属、マグネシウム、アルカリ土類金属、これらのうちの2以上の金属を含む合金等の金属;8−キノリノラトリチウム(略称:Liq)等のアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物等の金属化合物が含まれていてもよい。 アルカリ金属、マグネシウム、アルカリ土類金属、又はこれらのうちの2以上の金属を含む合金等の金属が、電子輸送層に含まれる場合、その含有量は、特に限定されるものではないが、0.1〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは0.1〜20質量%、さらに好ましくは1〜10質量%である。
アルカリ金属化合物、又はアルカリ土類金属化合物等の金属化合物の金属化合物が電子輸送層に含まれる場合、その含有量は、1〜99質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜90質量%である。なお、電子輸送層が2以上の層である場合の発光層側にある層は、これらの金属化合物のみで形成することもできる。
(電子注入層)
電子注入層は、電子注入性の高い物質を含む層であり、陰極から発光層へ効率よく電子注入する機能を有する。電子注入性の高い物質としては、例えば、アルカリ金属、マグネシウム、アルカリ土類金属、これらの化合物等が挙げられる。具体的には、リチウム、セシウム、カルシウム、フッ化リチウム、フッ化セシウム、フッ化カルシウム、リチウム酸化物等が挙げられる。その他、電子輸送性を有する物質に、アルカリ金属、マグネシウム、アルカリ土類金属、又はこれらの化合物を含有させたもの、例えば、Alqにマグネシウムを含有させたもの等を用いることもできる。
また、電子注入層には、有機化合物及びドナー性の化合物を含む複合材料を用いることもできる。有機化合物がドナー性の化合物から電子を受け取るため、このような複合材料は電子注入性及び電子輸送性に優れている。
有機化合物としては、受け取った電子の輸送性に優れた物質が好ましく、例えば、上述した電子輸送性の高い物質である金属錯体や芳香族複素環化合物等を用いることができる。
ドナー性の化合物としては、有機化合物に電子を供与することができる物質であればよく、例えば、アルカリ金属、マグネシウム、アルカリ土類金属、希土類金属等が挙げられる。具体的には、リチウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、エルビウム、イッテルビウム等が挙げられる。また、アルカリ金属酸化物やアルカリ土類金属酸化物が好ましく、具体的には、リチウム酸化物、カルシウム酸化物、バリウム酸化物等が挙げられる。また、酸化マグネシウムのようなルイス塩基を用いることもできる。また、テトラチアフルバレン(略称:TTF)等の有機化合物を用いることもできる。
(陰極)
陰極は、金属、合金、導電性化合物、及びこれらの混合物等であって、仕事関数の小さい(具体的には、3.8eV以下)ものを用いることが好ましい。陰極の材料としては、例えば、リチウム、セシウム等のアルカリ金属;マグネシウム;カルシウム、ストロンチウム等のアルカリ土類金属;これらの金属を含む合金(例えば、マグネシウム−銀、アルミニウム−リチウム);ユーロピウム、イッテルビウム等の希土類金属;希土類金属を含む合金等が挙げられる。
陰極は、通常、真空蒸着法やスパッタリング法で形成される。また、銀ペースト等を用いる場合は、塗布法やインクジェット法等を用いることができる。
また、電子注入層が設けられる場合、仕事関数の大小に関わらず、アルミニウム、銀、ITO、グラフェン、ケイ素もしくは酸化ケイ素を含有する酸化インジウム−酸化スズ等、種々の導電性材料を用いて陰極を形成することができる。これらの導電性材料は、スパッタリング法やインクジェット法、スピンコート法等を用いて成膜することができる。
(絶縁層)
有機EL素子は、薄膜に電界を印加するため、リークやショートによる画素欠陥が生じやすい。これを防止するために、一対の電極間に薄膜絶縁層を挿入してもよい。
絶縁層に用いられる物質の具体例としては、酸化アルミニウム、フッ化リチウム、酸化リチウム、フッ化セシウム、酸化セシウム、酸化マグネシウム、フッ化マグネシウム、酸化カルシウム、フッ化カルシウム、窒化アルミニウム、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化ゲルマニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、酸化バナジウム等が挙げられる。絶縁層には、これらの混合物を用いることもでき、また、これらの物質を含む2以上の層の積層体とすることもできる。
(スペース層)
スペース層は、例えば、蛍光発光層と燐光発光層とを積層する場合に、燐光発光層で生成する励起子の蛍光発光層への拡散の防止や、キャリアバランスの調整のために、両層間に設けられる。スペース層は、2以上の燐光発光層の間等に設けることもできる。
スペース層は、2以上の発光層間に設けられるため、電子輸送性及び正孔輸送性を兼ね備えた物質で形成することが好ましい。また、隣接する燐光発光層内の三重項エネルギーの拡散を防止する観点から、三重項エネルギーが2.6eV以上であることが好ましい。
スペース層に用いられる物質としては、上述した正孔輸送層に用いられる物質と同様のものが挙げられる。
(電子阻止層、正孔阻止層、励起子阻止層)
発光層に隣接して、電子阻止層、正孔阻止層、励起子(トリプレット)阻止層等を設けてもよい。
電子阻止層とは、発光層から正孔輸送層へ電子が漏出することを阻止する機能を有する層である。正孔阻止層とは、発光層から電子輸送層へ正孔が漏出することを阻止する機能を有する層である。励起子阻止層は、発光層で生成した励起子が隣接する層へ拡散することを阻止し、励起子を発光層内に閉じ込める機能を有する層である。
(層形成方法)
有機EL素子の各層の形成方法は、別途の記載がない限り、特に限定されるものではない。形成方法としては、乾式成膜法、湿式成膜法等の公知の方法を用いることができる。乾式成膜法の具体例としては、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマ法、イオンプレーティング法等が挙げられる。湿式成膜法の具体例としては、スピンコーティング法、ディッピング法、フローコーティング法、インクジェット法等の各種塗布法が挙げられる。
(膜厚)
有機EL素子の各層の膜厚は、別途の記載がない限り、特に限定されるものではない。膜厚が小さすぎると、ピンホール等の欠陥が生じやすく、十分な発光輝度が得られない。一方、膜厚が大きすぎると、高い駆動電圧が必要となり、効率が低下する。このような観点から、膜厚は、通常、0.1nm〜10μmが好ましく、より好ましくは5nm〜10μmであり、さらに好ましくは10nm〜0.2μmである。
[電子機器]
本発明の一態様に係る電子機器は、上述した本発明の一態様に係る有機EL素子を備えている。電子機器の具体例としては、有機ELパネルモジュール等の表示部品;テレビ、携帯電話、スマートフォン、パーソナルコンピュータ等の表示装置;照明、車両用灯具の発光装置等が挙げられる。
次に、合成例、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例の記載内容に何ら制限されるものではない。
実施例1
(化合物1の合成)
(1−1)中間体1Aの合成
アルゴン雰囲気下、3−(1−ナフチル)フェノール(4.63g、21mmol)と4−ブロモ−3,5−ジフルオロ−N,N−ジフェニルアニリン(3.6g、10mmol)と炭酸カリウム(6.9g、50mmol)をN−メチル−2−ピロリドン(20mL)に溶解させ、190℃で8時間過熱攪拌した。反応終了後、溶媒を濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーで精製して白色固体(6.16g、収率81%)を得た。得られた固体は目的物である中間体1Aであり、マススペクトル分析の結果、分子量760に対し、m/e(質量と電荷の比)=760であった。
(1−2)化合物1の合成
アルゴン雰囲気下、中間体1A(5.1g、6.7mmol)をキシレン(30mL)に溶解させ、−40℃に冷却し、2.6mol/L n−BuLiヘキサン溶液(2.7mL)を滴下した。−40℃で30分攪拌した後、60℃に昇温して3時間攪拌した。その後、再度−40℃に冷却し、三臭化ホウ素(2.0g)を滴下した。室温で1時間攪拌し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(2mL)を加え、130℃で12時間加熱攪拌した。反応終了後、酢酸ナトリウム水溶液を加え、トルエンで抽出した。得られた有機層を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し黄色固体(370mg、収率8%)を得た。得られた固体は目的物である化合物1であり、マススペクトル分析の結果、分子量689に対し、m/e=689であった。
実施例2
(有機EL素子の作製)
25mm×75mm×1.1mm厚のITO透明電極(陽極)付きガラス基板(ジオマティック株式会社製)をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なった。ITOの膜厚は、130nmとした。
洗浄後の透明電極付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず透明電極が形成されている側の面上に透明電極を覆うようにして化合物HIを蒸着し、膜厚5nmの化合物HI膜を形成した。このHI膜は、正孔注入層として機能する。
このHI膜の成膜に続けて化合物HT1を蒸着し、HI膜上に膜厚80nmのHT1膜を成膜した。このHT1膜は第1の正孔輸送層として機能する。
HT1膜の成膜に続けて化合物HT2を蒸着し、HT1膜上に膜厚10nmのHT2膜を成膜した。このHT2膜は第2の正孔輸送層として機能する。
HT2膜上にBH−1(ホスト材料)及び化合物1(ドーパント材料)を化合物1の割合(重量比)が4%となるように共蒸着し、膜厚25nmの発光層を成膜した。
この発光層上に化合物HBLを蒸着し、膜厚10nmの電子輸送層を形成した。この電子輸送層上に電子注入材料である化合物ETを蒸着して、膜厚15nmの電子注入層を形成した。この電子注入層上にLiFを蒸着して、膜厚1nmのLiF膜を形成した。このLiF膜上に金属Alを蒸着して、膜厚80nmの金属陰極を形成した。
以上のようにして有機EL素子を作製した。用いた化合物を以下に示す。
(有機EL素子の評価)
得られた有機EL素子の初期特性を、室温下、DC(直流)定電流10mA/cm駆動で測定した。電圧の測定結果を表1に示す。
また、電流密度が10mA/cmとなるように有機EL素子に電圧を印加し、EL発光スペクトルを分光放射輝度計CS−1000(コニカミノルタ株式会社製)にて計測した。得られた分光放射輝度スペクトルから、外部量子効率EQE(%)を算出した。結果を表1に示す。
発光層に含まれる化合物1のオーバリティ(楕円率)を評価した。具体的には、計算化学的手法としてGaussian09(TD-DTF B3LYP / 6-31 * opt)を用い、基底状態における最安定構造、並びに下記表面積を計算し、オーバリティを算出した。
尚、オーバリティは次式により定義される。
オーバリティ=S/S’
S :基底状態における最安定構造の表面積
S’:基底状態における最安定構造の体積と等しい体積を有する球の表面積
比較例1
化合物1の代わりに下記比較化合物1を用いた他は実施例2と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表1に示す。
表1の結果によれば、化合物1を用いた実施例2は、比較化合物1を用いた比較例1に比べてEQEの値が高い。実施例2のEQEが高くなった要因は複数存在すると予想されるが、1つの要因として分子構造のオーバリティが考えられる。有機EL素子の発光効率を向上させる因子の一つとして、素子からの光取り出し効率の改善が挙げられる。光取り出し効率は、発光層内においてドーパント分子が素子基板に対し平行に配列すること(配向すること)により高めることができる。一般に分子を配向させやすくするためには、その分子長や平面性を高めると良いと考えられている。しかし、すべての構造に適用できる一般的・普遍的な方法は明確に定まっておらず、分子構造上の置換基の種類・位置などの変換による様々な対応が行われている。
ここで、分子形状に関する指標としてオーバリティに着目することができる。オーバリティは分子形状の扁平率、もしくは楕円率を表わす指標であり、計算化学的手法により算出することができるものである。一般にオーバリティが高い分子ほど、分子の平面性はより高く、分子長はより長いものになる。従って、分子形状のオーバリティが高いドーパント分子ほど配向しやすくなる。化合物1は、特定の構造によって高いオーバリティを実現し特異的に配向しやすくなり、かつEQEに影響する他の特性を過度に低下させず一定の範囲で維持することにより、化合物1をドーパントとして用いた実施例2において高いEQEを実現できたと考えられる。
1,11 有機EL素子
2 基板
3 陽極
4 陰極
5 発光層
6 正孔輸送体域(正孔注入層、正孔輸送層等)
6a 第1正孔輸送層
6b 第2正孔輸送層
7 電子輸送体域(電子注入層、電子輸送層等)
7a 第1電子輸送層
7b 第2電子輸送層
10,20 発光ユニット(有機層)

Claims (29)

  1. 下記式(1)で表される化合物。
    (前記式(1)中、
    〜R11の少なくとも1つは、下記式(2)で表される基である。前記式(2)で表される基が2以上ある場合、2以上の前記式(2)で表される基は、同じでもよく、異なってもよい。
    〜Rの少なくとも1つは、下記式(3)で表される基である。前記式(3)で表される基が2以上ある場合、2以上の前記式(3)で表される基は、同じでもよく、異なってもよい。
    前記式(2)で表される基及び前記式(3)で表される基ではないR〜R11であって、R〜R11のうち隣接する2つ以上の1組以上は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、又は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    前記式(2)で表される基及び前記式(3)で表される基ではないR〜R11であって、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR〜R11は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のハロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数7〜50のアラルキル基、−Si(R31)(R32)(R33)、−C(=O)R34、−COOR35、−N(R36)(R37)、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
    31〜R37は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
    31〜R37のそれぞれが2以上存在する場合、2以上存在するR31〜R37のそれぞれは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。)
    (前記式(2)及び(3)中、
    11、L12及びL13は、それぞれ独立に、単結合、置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキレン基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の2価の複素環基である。
    Ar11、Ar12及びAr13は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。)
  2. 〜Rの少なくとも1つは、前記式(3)で表される基であり、R〜Rの少なくとも1つは、前記式(3)で表される基である請求項1に記載の化合物。
  3. 10が、前記式(2)で表される基である請求項1又は2に記載の化合物。
  4. 下記式(4)で表される化合物である請求項1〜3のいずれかに記載の化合物。
    (前記式(4)中、
    11、L12、Ar11及びAr12は、前記式(2)で定義した通りである。
    13及びAr13は、前記式(3)で定義した通りである。2つのL13は、同じでもよく、異なってもよい。2つのAr13は、同じでもよく、異なってもよい。
    及びR、並びにR及びRの1組以上は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、又は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR、R〜R、R、R及びR11は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のハロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数7〜50のアラルキル基、−Si(R31)(R32)(R33)、−C(=O)R34、−COOR35、−N(R36)(R37)、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
    31〜R37は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
    31〜R37のそれぞれが2以上存在する場合、2以上存在するR31〜R37のそれぞれは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。)
  5. 下記式(4−1)で表される化合物である請求項4に記載の化合物。
    (前記式(4−1)中、
    1a〜R10aのうち隣接する2つ以上の1組以上は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、又は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR1a〜R10aは、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のハロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数7〜50のアラルキル基、−Si(R31)(R32)(R33)、−C(=O)R34、−COOR35、−N(R36)(R37)、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
    31〜R37は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
    31〜R37のそれぞれが2以上存在する場合、2以上存在するR31〜R37のそれぞれは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
    11、L12、Ar11及びAr12は、前記式(2)で定義した通りである。
    13は、前記式(3)で定義した通りである。2つのL13は、同じでもよく、異なってもよい。
    、R〜R、R、R及びR11は、前記式(4)で定義した通りである。)
  6. 下記式(4−2)で表される化合物である請求項4に記載の化合物。
    (前記式(4−2)中、
    1b〜R10bのうち隣接する2つ以上の1組以上は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、又は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR1b〜R10bは、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のハロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数7〜50のアラルキル基、−Si(R31)(R32)(R33)、−C(=O)R34、−COOR35、−N(R36)(R37)、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
    31〜R37は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
    31〜R37のそれぞれが2以上存在する場合、2以上存在するR31〜R37のそれぞれは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
    11及びL12は、前記式(2)で定義した通りである。
    13及びAr13は、前記式(3)で定義した通りである。2つのL13は、同じでもよく、異なってもよい。2つのAr13は、同じでもよく、異なってもよい。
    、R〜R、R、R及びR11は、前記式(4)で定義した通りである。)
  7. 前記式(2)で表される基及び前記式(3)で表される基ではないR〜R11であって、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR〜R11が、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、及び置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基からなる群から選択される請求項1〜6のいずれかに記載の化合物。
  8. 前記式(2)で表される基及び前記式(3)で表される基ではないR〜R11であって、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR〜R11が、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18のアリール基、及び置換もしくは無置換の環形成原子数5〜18の1価の複素環基からなる群から選択される請求項1〜7のいずれかに記載の化合物。
  9. 下記式(5)で表される化合物である請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。
    (前記式(5)中、
    Ar11及びAr12は、前記式(2)で定義した通りである。
    Ar13は、前記式(3)で定義した通りである。)
  10. 「置換もしくは無置換の」という場合における置換基が、炭素数1〜50のアルキル基、炭素数2〜50のアルケニル基、炭素数2〜50のアルキニル基、環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、炭素数1〜50のアルコキシ基、炭素数1〜50のアルキルチオ基、環形成炭素数6〜50のアリールオキシ基、環形成炭素数6〜50のアリールチオ基、炭素数7〜50のアラルキル基、−Si(R41)(R42)(R43)、−C(=O)R44、−COOR45、−S(=O)46、−P(=O)(R47)(R48)、−Ge(R49)(R50)(R51)、−N(R52)(R53)(ここで、R41〜R53は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜50のアルキル基、環形成炭素数6〜50のアリール基、又は環形成原子数5〜50の複素環基である。R41〜R53が2以上存在する場合、2以上のR41〜R53のそれぞれは同一でも異なっていてもよい。)、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、環形成炭素数6〜50のアリール基、及び環形成原子数5〜50の1価の複素環基からなる群から選択される、請求項1〜9のいずれかに記載の化合物。
  11. 「置換もしくは無置換の」という場合における置換基が、炭素数1〜50のアルキル基、環形成炭素数6〜50のアリール基、及び環形成原子数5〜50の1価の複素環基からなる群から選択される、請求項1〜9のいずれかに記載の化合物。
  12. 「置換もしくは無置換の」という場合における置換基が、炭素数1〜18のアルキル基、環形成炭素数6〜18のアリール基、及び環形成原子数5〜18の1価の複素環基からなる群から選択される、請求項1〜9のいずれかに記載の化合物。
  13. 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料である請求項1〜12のいずれかに記載の化合物。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の化合物を含む有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
  15. 陰極と、
    陽極と、
    前記陰極と前記陽極との間に配置された少なくとも1層の有機層と、
    を有し、
    前記少なくとも1層の有機層のうちの少なくとも1層が、請求項1〜13のいずれかに記載の化合物を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
  16. 前記少なくとも1層の有機層のうちの少なくとも1層が発光層である請求項15に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  17. 前記発光層が、さらに下記式(10)で表される化合物を含む請求項16に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    [式(10)中、
    101〜R110のうち隣接する2つ以上の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、又は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR101〜R110は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のハロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数7〜50のアラルキル基、−Si(R121)(R122)(R123)、−C(=O)R124、−COOR125、−N(R126)(R127)、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基、又は下記式(31)で表される基である。
    121〜R127は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。R121〜R127が2以上存在する場合、2以上のR121〜R127のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。
    但し、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR101〜R110の少なくとも1つは、下記式(31)で表される基である。下記式(31)で表される基が2以上存在する場合、2以上の下記式(31)で表される基のぞれぞれは同一であってもよいし、異なっていてもよい。
    −L101−Ar101 (31)
    (式(31)中、
    101は、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の2価の複素環基である。
    Ar101は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。)]
  18. 前記式(10)で表される化合物が、下記式(10−1)又は(10−2)で表される請求項17に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    (式(10−1)中、R101〜R108、L101及びAr101は、前記式(10)で定義した通りである。
    式(10−2)中、R101、R103〜R108、L101及びAr101は、前記式(10)で定義した通りである。)
  19. 前記式(10)で表される化合物が、下記式(10−3)で表される請求項17又は18に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    (式(10−3)中、
    101A〜R108Aは、それぞれ独立に、水素原子、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基である。
    101Aは、単結合、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基である。2つのL101Aは、同一でもよく、異なっていてもよい。
    Ar101Aは、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基である。2つのAr101Aは、同一でもよく、異なっていてもよい。)
  20. 前記式(10)で表される化合物が、下記式(10−4)で表される請求項17又は18に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    (式(10−4)中、
    101及びAr101は、前記式(10)で定義した通りである。
    101A〜R108Aは、それぞれ独立に、水素原子、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基である。
    11は、O、S、又はN(R61)である。
    61は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基である。
    62〜R69の1つは、L101と結合する結合手である。
    101と結合しないR62〜R69のうちの隣接する2つ以上の1組以上は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、又は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    101と結合せず、かつ前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR62〜R69は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基である。)
  21. 前記式(10)で表される化合物が、下記式(10−6)で表される請求項20に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    (式(10−6)中、
    101及びAr101は、前記式(10)で定義した通りである。
    101A〜R108Aは、前記式(10−4)で定義した通りである。
    66〜R69は、前記式(10−4)で定義した通りである。
    12は、O又はSである。)
  22. 前記式(10)で表される化合物が、下記式(10−7)で表される請求項20に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    (式(10−7)中、
    101及びAr101は、前記式(10)で定義した通りである。
    101A〜R108Aは、前記式(10−4)で定義した通りである。
    11は、前記式(10−4)で定義した通りである。
    62〜R69は、前記式(10−4)で定義した通りである。但し、R66及びR67、R67及びR68、並びにR68及びR69のいずれか1組は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成する。)
  23. 前記式(10)で表される化合物が、下記式(10−8)で表される請求項20〜22のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    (式(10−8)中、
    101及びAr101は、前記式(10)で定義した通りである。
    101A〜R108Aは、前記式(10−4)で定義した通りである。
    12は、O又はSである。
    66〜R69は、前記式(10−4)で定義した通りである。但し、R66及びR67、R67及びR68、又はR68及びR69のいずれか1組は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成する。)
  24. 66及びR67、R67及びR68、又はR68及びR69のいずれか1組が、互いに結合して、下記式(10−8−1)又は(10−8−2)で表される環を形成し、
    前記式(10−8−1)又は(10−8−2)で表される環を形成しないR66〜R69は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない、請求項22又は23に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    (式(10−8−1)及び(10−8−2)中、
    2つの結合手*は、それぞれ、R66及びR67、R67及びR68、又はR68及びR69の1組と結合する。
    80〜R83は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基である。
    13は、O又はSである。)
  25. 前記式(10)で表される化合物が、下記式(10−9)で表される請求項20又は21に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    (式(10−9)中、
    101及びAr101は、前記式(10)で定義した通りである。
    101A〜R108Aは、前記式(10−4)で定義した通りである。
    66〜R69は、前記式(10−4)で定義した通りである。但し、R66及びR67、R67及びR68、並びにR69及びR67は、いずれも互いに結合せず、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    12は、O又はSである。)
  26. 前記式(10)で表される化合物が、下記式(10−4A)で表される請求項17又は18に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    (式(10−4A)中、
    101及びAr101は、前記式(10)で定義した通りである。
    101A〜R108Aは、それぞれ独立に、水素原子、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基である。
    11は、O、S、又はN(R61)である。
    61は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基である。
    62A〜R69Aのうちの隣接する2つ以上の1組以上は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、又は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。但し、R62A〜R69Aのうちの隣接する2つは、下記式(10−4A−1)で表される環を形成する。
    置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR62A〜R69Aは、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基である。)
    (式(10−4A−1)中、
    2つの結合手*のそれぞれは、R62A〜R69Aのうちの隣接する2つと結合する。
    70〜R73の1つは、L101と結合する結合手である。
    101と結合しないR70〜R73は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基である。)
  27. 前記陽極と前記発光層との間に正孔輸送層を有する請求項16〜26のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  28. 前記陰極と前記発光層との間に電子輸送層を有する請求項16〜27のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  29. 請求項15〜28のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備える電子機器。
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