JP2019119596A - ワイヤー状ワークの巻き取り装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型で巻径を可変設定できるワイヤー状ワークの巻き取り装置を提供する。【解決手段】等角度間隔で配置された複数の巻軸部2が表面から突出する回転板10、回転板に固定された第1プーリー20、回転板を回転させる第1駆動部22の回転動力を回転板に伝達させる第1クラッチ60、および各巻軸部に設けられたカムフォロワーと係合するカム溝42を有するカムホイール41を回転させる第2駆動部32の回転動力をカムホイールに伝達させる第2クラッチ70を備え、第1クラッチが接続解除状態で第2クラッチが接続状態にあり、第1駆動部が停止状態で前記第2駆動部が作動状態にあるとき、巻軸部がカム溝に案内されて回転板の中心に対して放射方向の内方又は外方に向かって移動し、第1クラッチが接続状態で第2クラッチが接続解除状態にあり、第1駆動部が作動状態にあるとき、回転板とカムホイールが一体的に回転する巻き取り装置1としている。【選択図】図3

Description

本発明はワイヤー状ワークの巻き取り装置に関する。
ワイヤー状の部品や製品など(以下、ワークとも言う)を巻回した状態にして束ねる巻き取り装置は、所定の径を有する巻軸に対し、ワークの一端を把持しつつ巻軸の周囲を周回してワークを巻軸に巻き付けるように構成されている。ワークの巻径を変える場合には、普通、巻径に応じて巻軸を交換する必要がある。そのため、ワークの種類に応じて巻径を変えるような場合には、巻径の種類と同じ数の巻軸が必要となる。そして、巻き径を変える機会ごとに巻軸を交換する作業が必要となり、複数の巻軸を要したり、巻軸の交換作業を行ったりすることは、ワークやワークを用いた製品を安価に提供することを難しくする。
また、巻き取り装置には、巻軸にワークの一端を把持させて巻軸を回転させるように構成されているものもある。この種の巻き取り装置では、巻径を変えることができない。そのため、巻径を変えるためには、巻径が異なる複数の巻き取り装置を設置することになる。もちろん、巻径を変える必要がある場合には、複数種類の巻軸を保管したり、複数の巻き取り装置を設置したりするためのスペースも必要となる。
そこで、巻き取り装置に巻径を可変調整できる機構を備えさせることが考えられる。そして、以下の特許文献1には、円周に沿って配置された複数の軸によって巻軸が構成され、その軸を円の中心から放射方向に移動させることで巻径を可変調整できるファイバコイル巻き取り装置について記載されている。
特開2004−15442号公報
一般的な巻き取り装置は、連続的に供給されるワークをコイル状に巻回するための装置であり、上記特許文献1に記載の巻き取り装置では長大な光ファイバーを巻き軸に巻回している。そして、このように連続的に供給されるワーク用の巻き取り装置では、必要とする長さ分以上のワークを巻き取った時点で巻き取り動作を停止させればよい。しかし、ワークが両端に端子が付いた所定長のケーブルなどである場合、所定の巻き数分を巻回させてワークの全てを巻き取ることになる。このようなワークを従来の巻き取り装置を用いて巻回する場合、ワークが巻軸にきつく巻かれてしまう「巻き締め」が問題となる。
例えば、ケーブル部分の表面の素材がゴムなどの摩擦の多い素材であったり、ワイヤハーネスの保護チューブのように表面に凹凸がつきやすい素材であったりすると、ワークが巻軸に対して滑らない。そのため、ワークが巻き取られる際、把持されているワークの一端と巻軸に巻回されている部分とで引っ張り合い、ワークが巻軸に巻き締められていく。巻き締められたワークに過度の張力が掛かれば、ケーブルが破断したり、ケーブルの端部に取り付けられているプラグやコネクタの部分が外れてしまったりする可能性がある。
確かに、所定の巻数だけ巻回させた時点で巻回動作を瞬時に停止するように制御することも考えられるが、巻回動作を瞬時に停止させるためには、極めて高度なサーボ機構やワークが巻き終わったことを検出するためのセンサが必要となる。そのため、巻き取り装置を設置するためのコストが増大する。また、従来の巻き取り装置は、ワークを巻回させるための機構と巻軸、あるいは巻軸を回転させるための機構とワークを把持する機構とが別体であり、基本的に小型化がし難い構造を有している。そして、巻き取り装置に巻径を可変させるための機構を追加すれば、巻き取り装置の小型化はさらに難しくなる。
そこで本発明は、巻径を可変設定できるとともに、小型化が可能で、ワークと巻軸との間の摩擦が大きくても、複雑な制御や機構を必要とせずに、ワークの破損を確実に防止できるワイヤー状ワークの巻き取り装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、 ワイヤー状のワークを巻回するための巻き取り装置であって、
円板状の回転板と、
前記回転板表面から突出しつつ、当該回転板と同心円上に等角度間隔で配置されてなる複数の巻軸部と、
前記回転板と同心に当該回転板に対して固定されている第1プーリーと、
前記回転板を回転させる第1駆動部と、
前記複数の巻軸部それぞれに一体的に設けられているカムフォロワーと係合するカム溝を有するカムホイールを回転させる第2駆動部と、
前記第1駆動部の回転動力を前記回転板に伝達させる第1クラッチと、
前記第2駆動部の回転動力を前記カムホイールに伝達させる第2クラッチと、
を備え、
前記第1クラッチが接続解除状態で前記第2クラッチが接続状態にあるとともに、前記第1駆動部が停止状態で前記第2駆動部が作動状態にあるとき、前記巻軸部が前記カムフォロワーを介してカム溝に案内され、前記回転板の中心に対して放射方向の内方又は外方に向かって移動するように構成され、
前記第1クラッチが接続状態で前記第2クラッチが接続解除状態にあるとともに、前記第1駆動部が作動状態にあるとき、前記回転板と前記カムホイールが一体的に回転するように構成されている、
ことを特徴とするワイヤー状ワークの巻き取り装置としている。
前記第1クラッチが、外部から動力が供給されると接続解除状態になるように構成されているワイヤー状ワークの巻き取り装置としてもよい。前記第2クラッチがシングルポジションのツースクラッチであるワイヤー状ワークの巻き取り装置とすることもできる。
本発明によれば、巻径を可変設定できるとともに、小型化が可能で、ワークと巻軸との間の摩擦が大きくても、複雑な機構や制御を必要とせずに、ワークの破損を確実に防止できるワイヤー状ワークの巻き取り装置が提供される。なお、その他の効果については以下の記載で明らかにする。
本発明の実施例に係る巻き取り装置が取り扱うワークを示す図である。 上記実施例に係る巻き取り装置によって巻き取られた状態のワークを示す図である。 上記巻き取り装置の外観図である。 上記巻き取り装置が備える溝カムの構造を示す図である。 上記巻き取り装置の構成を示す図である。 上記巻き取り装置によるワークの巻き取り手順を示す図である。
本発明の実施例について、以下に添付図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明に用いた図面において、同一又は類似の部分に同一の符号を付して重複する説明を省略することがある。図面によっては説明に際して不要な符号を省略することもある。
===ワーク===
図1は、本発明の実施例に係る巻き取り装置によって巻回されるワークを示す図である。図1に示したワークは、長さ1m程度のケーブル付き部品である。ワーク100は、外被となる保護チューブ内に配線材が挿通されたケーブル101の一端と他端にそれぞれコネクタ102およびプラグ103が取り付けられた構造を有している。保護チューブは、塩化ビニルなどの樹脂製であり、摩擦が大きく、かつ柔軟性を有して表面に圧力を加えるだけで容易に凹む。すなわち、ワークのケーブル101部分は、滑りにくい素材でできている。そして、実施例に係る巻き取り装置は、図2に示したように、ワーク100を所定の巻径φで巻回する。また、巻き取り装置は、ケーブル101の両端となるコネクタ102の基部104とプラグ103の基部105とを交差させるようにワーク100を巻回する。そして、このように巻回されたワーク100は、基部同士(104、105)が交差する部分106で結束された後、出荷に向けて梱包される。
===巻き取り装置の構成===
図3は当該巻き取り装置1の外観図である。図3に示したように、実施例に係る巻き取り装置1は、4本の棒状の軸(以下、巻軸部2とも言う)が円周3に沿って90゜の等角度間隔で配置され、ワーク100の巻径φは、この巻軸部2が配置された円周3を形成する円の直径となる。ここで、巻軸部2の突出方向を前後方向とするとともに、巻軸部2は巻き取り装置1の前方に突出していることとして前後の各方向を規定することとすると、4本の巻軸部2の後端側は、それぞれ、円板状の回転板10に形成されているスリット11に挿入されている。回転板10と4本の巻軸部2が配置される円周3とは同心であり、4本の巻軸部2に対応して設けられているスリット11は、回転板10の中心から放射外方向に向かって直線状に形成されている。回転板10の周縁にはワークの一端を固定するための把持部12が取り付けられている。それによって、巻軸部2と把持部12は、回転板10とともに一体となって回転する。
回転板10を回転させるための駆動機構は、回転板10の後方に当該回転板10と同軸に配置されたスパーギア(以下、第1プーリー20とも言う)と、当該第1プーリー20をベルト21によって駆動するためのモーター(以下、第1モーター22とも言う)とを含む。第1プーリー20の前端面は、回転板10の後端面と対面し、回転板10と第1プーリー20は、互いの周縁に沿って前後方向に突出するシャフト4によって連結されている。それによって、回転板10は、第1プーリー20と一体となって回転する。
上述したように、4本の巻軸部2は、後端側が回転板10に形成されたスリット11に挿入されている。そして、本実施例の巻き取り装置1では、4本の巻軸部2が回転板10に対して放射方向に移動することで巻径φが調整されるように構成されている。巻径φを調整するための機構は、第1プーリー20の後方に回転板10と同軸に配置されたスパーギアからなるプーリー(以下、第2プーリー30とも言う)と、当該第2プーリー30をベルト31によって駆動するためのモーター(以下、第2モーター32とも言う)と、回転板10と第1プーリー20との間に同軸に配置された円板状のカムホイール41に形成された溝カム40とを含む。
図4に溝カム40の構造を示した。図4は溝カム40を前方から見たときの平面図であり、図中では、回転板10に形成されているスリット11が破線で示され、巻軸部2が点線で示されている。図4(A)、および図4(B)は、それぞれ、巻径φが最小となっているとき、および巻径φが最大となっているときの溝カム40と巻軸部2との相対的な位置関係を示している。図4(A)、(B)に示したように、カムホイール41には、中心から外周に向かって円弧状に形成されたカム溝42が4カ所に90゜の等角度間隔で形成されている。各巻軸部2の後端には図示しないカムフォロワーが接続されており、カムホイール41が回転すると、カムフォロワーがカム溝42に案内される。また、巻軸部2は、回転板10のスリット11によって円周方向への移動が規制されている。そのため、巻軸部2は、カムフォロワーを介してカム溝42に案内されると、回転板10のスリット11に沿って放射方向の内方又は外方向に向かって移動する。本実施例では、前方から見てカムホイール41が時計回りに回転すると巻軸部2が放射方向内側に向かって移動して巻径φが小さくなり、カムホイール41が反時計回りに回転すると巻軸部2が放射方向外側に向かって移動して巻径φが大きくなる。
図5は、巻き取り装置1の構成を示す概略図であり、図3における太線矢印方向から見たときの図に対応する。以下に、図3と図5を参照しつつ巻き取り装置1の動作について説明する。図5に示したように、前端がカムホイール41に固定されて後方に向かって延長するロッド50が、第1プーリー20と同軸となるように挿通されている。そして、ロッド50は、同軸に配置された回転板10、カムホイール41、第1プーリー20、および第2プーリー30のそれぞれの中心を通る直線を回転軸200として回転する。
カムホイール41と第1プーリー20との間には、第1モーター22からの動力を、第1プーリー20を介してロッド50に伝達したり、当該動力を遮断したりするためのクラッチ(以下、第1クラッチ60とも言う)が設けられている。第1クラッチ60は、電磁クラッチで構成することもできるが、本実施例では、圧搾空気を動力とした「リニアクランパ・ズィー(登録商標)TPS」(鍋屋バイテック会社製)を用いている。本実施例における第1クラッチ60は、円環状で、円環の内方にロッド50が挿通される。
第1クラッチ60は、圧搾空気が導入されていないときにロッド50を把持し続け、圧搾空気が導入されると自身に挿通されているロッド50を把持するように構成されている。そして、第1クラッチ60のハウジングは、第1プーリー20の前端面に固定されており、第1プーリー20と一体となって回転する。圧搾空気が導入されていないときは、図示を省略するハウジング内部でロッド50が固定されて、ロッド50も第1プーリー20と一体となって回転する。
第1プーリー20の内部には、外部のポンプから供給される圧搾空気を第1クラッチ60の内部に導入するための通気経路61が形成され、第1プーリー20の後端面には、その通気経路61に圧搾空気を導入するための開口(以下、エアー導入口62とも言う)が形成されている。第1プーリー20の後方には、ポンプから送られてきた圧搾空気を、通気経路61を介して第1クラッチ60に供給するためのエアー供給部63が設置されている。エアー供給部63は、ポンプからの圧搾空気の吐出制御を行うバルブや圧搾空気の吐出するエアー吐出ノズル64、およびエアー吐出ノズル64を前後方向に移動させるためのアクチュエーターなどを内蔵している。エアー供給部63は、圧搾空気を第1クラッチ60に供給する際、エアー吐出ノズル64を前方に突出させて第1プーリー20における通気経路61のエアー導入口62に密着させる。なお、第1クラッチ60に圧搾空気を供給する際には、エアー導入口62をエアー吐出ノズル64の位置に合わせるように第1プーリー20を所定の回転位置で停止させる。第1プーリー20を所定の回転位置で停止させるためには、例えば、第1プーリーの回転位置を検出するロータリーエンコーダーと、そのロータリーエンコーダーが検出した角度に基づいて第1モーター22を制御する制御装置を設けておけばよい。あるいは、手動操作によって、第1モーター22を低速で回転させ、第1プーリー20が所定の回転位置まで回転したならば、その時点で第1モーター22を停止させてもよい。
実施例に係る巻き取り装置1では、第1クラッチ60が接続状態にあると、第1モーター22からの動力によりロッド50が回転する。さらに、巻き取り装置1は、第2モーター32からの動力によってもロッド50が回転するように構成されている。具体的には、ロッド50の後端から第2プーリー30までの間にツースクラッチ(以下、第2クラッチ70とも言う)が介在している。したがって、第1クラッチ60を解除状態とし、第2クラッチ70を接続状態にして第2モーター32を作動させると、ロッド50が第2モーター32の動力によって回転する。また、第1クラッチ60を接続状態とし、第2クラッチ70を解除状態にすると、ロッド50が第1モーター22の動力によって回転する。
以上の構成を備えた本実施例に係る巻き取り装置1では、第1クラッチ60と第2クラッチ70とにおける接続と解除の動作、および第2モーター32と第1モーター22とにおける作動と停止の動作を相補的に行うことで、巻径φを可変設定する動作(以下、巻径可変設定動作とも言う)と、巻軸部2を回転させてワーク100を巻き取る動作(以下、巻き取り動作とも言う)とを切り替えられるようになっている。そして、本実施例の巻き取り装置1は、巻き取り動作を行うための機構、巻径可変設定動作を行うための機構、およびワーク100の把持部12が一体になっており、小型化を達成している。
===巻き取り装置の動作===
<巻径可変設定動作>
まず、巻き取り装置1における巻径φの可変設定動作について説明する。第2クラッチ70は電磁クラッチであり、第2クラッチ70に通電すると第2モーター32の動力が第2プーリー30を介してロッド50に伝達される。第2クラッチ60は、上述したように、空気圧で作動し、圧搾空気が供給されているときに接続を解除する。
巻径φを所定の大きさに設定する際には、第1モーター22の動作を停止させて第1プーリー20、および第1プーリー20とシャフト4を介して一体化されている回転板10の回転を停止させる。なお、第1モーター22を停止させる際には、第1プーリー20における通気経路61のエアー導入口62とエアー供給部63のエアー吐出ノズル64のエアー吐出口の位置とを対面させるようにする。そして、エアー吐出ノズル64を前方に突出させてエアー吐出ノズル64のエアー吐出口をエアー導入口62に密着させ、圧搾空気を第1クラッチ60に供給する。
次に、第2クラッチ70を接続状態にして第2モーター32を作動させると、ロッド50が回転する。このとき、第1クラッチ60は接続状態にないので、回転しているロッド50は、第1クラッチ60および第1クラッチ60のハウジングに固定されている第1プーリー20に対して空転する。
ロッド50が回転すると、ロッド50の前端が固定されているカムホイール41が回転する。それによって、カムフォロワーに固定されている巻軸部2が、カム溝42に案内される。そして、図3に示したように、巻軸部2が回転板10のスリット11に沿って回転板10の中心に対して放射方向の内側又は外側に向かって移動する。巻軸部2が所定の位置まで移動して目的とする巻径φに調整されたならば、第2モーター32を停止させて、第2クラッチ70の接続を解除する。
なお、本実施例では第2クラッチ70は、ツースクラッチであるが、その噛み合いは、シングルポジションとなっている。そのため、第2クラッチ70を接続したならば、所定の回転方向に所定の角度だけ回転させれば巻径φを正確に所定の大きさだけ縮径あるいは拡径することができる。マルチポジションのツースクラッチでは、相互に噛み合う歯の山同士が対面していると、接続に際し、歯の山と谷とが対面する噛み合い位置になるまでに第2プーリー30を僅かに回転させる必要がある。そのため、巻径φを厳密に調整する場合には精度を確保することが難しくなる。このように、本実施例の巻き取り装置1では、巻軸部2の巻径φを、回転板10のスリット11の長さの範囲内で無段階に可変設定できるとともに、巻径φを高い精度で調整することができるようになっている。
<巻き取り動作>
次に、巻き取り動作について説明する。まず、第1クラッチ60への圧搾空気の導入を停止し、第1クラッチ60を接続する。また、第2クラッチ70を解除する。そして、第1モーター22を作動させ、第2モーター32を停止させる。なお、第2モーター32は、第2クラッチ70が確実に解除されているのであれば、第1モーター22が作動を開始する時点で必ず停止させる必要はない。いずれにしても、巻き取り動作中は、第2モーター32を停止させておくことが望ましい。
第1クラッチ60を接続すると、ロッド50とロッド50の前端に取り付けられているカムホイール41とが第1プーリー20と一体となって回転する。また、第1プーリー20と回転板10は、相互にシャフト4を介して固定されているので、回転板10も第1プーリー20とともに回転する。巻軸部2は、後端がカムホイール41のカム溝42にカムフォロワーを介して接続され、かつ前端側が回転板10のスリット11を介して前方に突出している。そのため、回転板10とカムホイール41が一体となって回転すると、巻軸部2も回転する。
図6に、巻き取り装置1によるワーク100の巻回手順を示した。図6(A)に示したように、回転板10の周縁に取り付けられている把持部12にワイヤー状のワーク100の一端(コネクタ102)を把持させるとともに、他端(プラグ103)側を重力に従って下方に垂らしておく。なお、この例では、ワーク100のケーブル101が巻軸部2に対して放射外方向を経由して下方に向かうように垂下させている。また、把持部12は、ワーク100のケーブル101からプラグ103に至る部分が回転板10の前端面よりも前方に離間した位置で垂下させるようにワーク100のコネクタ102を把持するように構成されている。それによって、巻回途上にあるワーク100が回転板10に対して前方に突出する把持部12に干渉しないようになっている。
回転板10が回転すると、図6(B)に示したように、把持部12に固定されているワーク100のコネクタ102と巻軸部2が同じ角速度で回転する。図6(C)に示したように、回転板10が1回転すれば、ワーク100が一巻き分だけ巻回される。そして、図6(D)に示したように、ワーク100を巻き取るまで回転板10を回転させる。なお、図6に示した例では、ワーク100の長さに対して巻径φを適切に調整することで、ケーブル101の両端となるコネクタ102の基部104と、プラグ103の基部105とが交差した状態でワーク100が巻き取られるようにしている。それによって、ワーク100は、先に図2に示したような状態で巻回される。また、本実施例の巻き取り装置1では、図6(E)に示したように、ワーク100が巻回された時点で回転板10を停止させなくても、ワーク100において把持部12に固定されているコネクタ102と巻軸部2とが一体となって回転するため、ワーク100が巻き締められることがない。また、ワーク100を取り出す際には、巻き取り装置1を、巻径可変設定動作に切り替えるとともに、巻軸部2を回転板10の中心方向に移動させて巻径φを縮径させれば、ワーク100を容易に取り出すことができる。
<フェイルセーフ>
実施例に係る巻き取り装置1では、フェイルセーフの思想に基づいて、第1クラッチ60が、外部から動力が供給されると接続が解除されるように構成されている。例えば、第1クラッチ60が動力の供給によって接続状態となるように構成されている場合では、巻き取り動作時に動力の供給が停止すると、ロッド50の回転が停止した状態で回転板10が回転することになる。すなわち、カムホイール41が回転板10と一体的に回転せず、巻き取り動作中に巻径φが変化し、巻き取り動作を遂行することができなくなる。
また、回転板10がスリット11に挿通されている巻軸部2を介して停止しているカムホイール41を回転させようとするため、カムホイール41や回転板10に対して固定されている第1プーリー20、および第1プーリー20を回転させている第1モーター22に負荷が掛かり、これらの構成要素(41、20、22)が故障する可能性もある。しかし、本実施例の巻き取り装置1では、巻き取り動作時に何らかの原因で動力の供給が停止した場合でも、通常の巻き取り動作を継続させることができる。また、普通、巻径可変設定動作の実施機会は僅かであり、一度巻径を設定すれば、長時間にわたって巻き取り動作を継続させることになる。実施例に係る巻き取り装置1では、巻き取り動作中に動力(圧搾空気)を供給し続ける必要がなく、その動力の供給に要する電力などのエネルギーを抑えることもできる。
なお、巻径可変動作時に第1クラッチ60の動力が停止した場合では、第2モーター32の動力によって回転板10、カムホイール41、および第1プーリー20が一体的に回転する。すなわち、巻径φの調整作業が中断するだけで、巻き取り装置1の他の構成に大きな負荷が掛かることがない。
===その他の実施形態===
溝カム40におけるカム溝42の形状は、カムホイール41の中心から外方に向かう円弧状でなくてもよい。例えば、上記特許文献1に記載されているように、中心から放射方向に対して所定の角度だけ傾いた方向に直線状に形成されていてもよい。いずれにしても、回転板10を固定した状態でカムホイール41を回転させて、巻軸部2がカムフォロワーを介してカム溝42に案内された際、回転板10の中心から放射方向に沿って内側あるいは外側に向かって移動できるように構成されていればよい。
上記実施例では、第1モーター22および第2モーター32の動力を第1プーリー20および第2プーリー30に伝達するためにベルト(21、31)を用いていたが、ギアなど、他の適宜な動力伝達機構を用いることができる。また、第2モーター32の回転動力は、巻径可変設定動作でのみ使用されることから、第2プーリーを省略することもできる。すなわち、巻き取り装置1は、第2モーター32の回転動力が第2クラッチ70を介してロッド50に伝達されるように構成されていればよい。
1 巻き取り装置、2 巻軸部、10 回転板、11 スリット、12 把持部、
20第1プーリー、22 第1モーター、30 第2プーリー、32 第2モーター、
40 溝カム、41 カムホイール、42 カム溝、50 ロッド、
60 第1クラッチ、70 第2クラッチ、φ 巻径

Claims (3)

  1. ワイヤー状のワークを巻回するための巻き取り装置であって、
    円板状の回転板と、
    前記回転板表面から突出しつつ、当該回転板と同心円上に等角度間隔で配置されてなる複数の巻軸部と、
    前記回転板と同心に当該回転板に対して固定されている第1プーリーと、
    前記回転板を回転させる第1駆動部と、
    前記複数の巻軸部それぞれに一体的に設けられているカムフォロワーと係合するカム溝を有するカムホイールを回転させる第2駆動部と、
    前記第1駆動部の回転動力を前記回転板に伝達させる第1クラッチと、
    前記第2駆動部の回転動力を前記カムホイールに伝達させる第2クラッチと、
    を備え、
    前記第1クラッチが接続解除状態で前記第2クラッチが接続状態にあるとともに、前記第1駆動部が停止状態で前記第2駆動部が作動状態にあるとき、前記巻軸部が前記カムフォロワーを介してカム溝に案内され、前記回転板の中心に対して放射方向の内方又は外方に向かって移動するように構成され、
    前記第1クラッチが接続状態で前記第2クラッチが接続解除状態にあるとともに、前記第1駆動部が作動状態にあるとき、前記回転板と前記カムホイールが一体的に回転するように構成されている、
    ことを特徴とするワイヤー状ワークの巻き取り装置。
  2. 請求項1において、前記第1クラッチは、外部から動力が供給されると接続解除状態になることを特徴とするワイヤー状ワークの巻き取り装置。
  3. 請求項1又は請求項2において、前記第2クラッチはシングルポジションのツースクラッチであることを特徴とするワイヤー状ワークの巻き取り装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS4210095Y1 (ja) * 1964-12-15 1967-06-02
JP2004051442A (ja) * 2002-07-22 2004-02-19 Fujikura Ltd ファイバコイル巻き取り装置及び光ファイバコイル
JP2016116802A (ja) * 2014-12-24 2016-06-30 ニスカ株式会社 荷重支持機構

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