JP2019116306A - 角型金属缶用蓋と角型金属缶及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】衝撃に対して内容物の密封性が高く、変形するような強い衝撃が加わっても内容物が漏洩しにくい角型金属缶用蓋と角型金属缶及びその製造方法を提供する。【解決手段】本発明の角型金属缶用蓋1、2は、缶胴11に巻締めされる巻締め部6が周縁に設けられ、この巻締め部6の内面にシーリングコンパウンド9が設けられた角型金属缶用蓋1、2であって、巻締め部6の内側に連続して缶内面側に立ち上がる凸条4が設けられていることを特徴としている。【選択図】図3

Description

本発明は、角型金属缶の缶胴に巻締めされる角型金属缶用蓋と角型金属缶及びその製造方法に関する。
従来、18リットル缶等の角型金属缶は、液体や固体の様々な内容物を移送、保管等する手段として使用されている。
角型金属缶は、移送、保管時等に落下や外力による衝撃が加わったときに内容物が漏洩しないことが要求される。特に、内容物が第一〜第四石油類、アルコール類等のように、消防、船舶安全等の観点からその取扱いが法規制される危険物である場合、消防においては、危険物の規制に関する技術上の基準の細目を定める告示(昭和49年自治省告示第99号)の第68条の5に規定された運搬容器の試験及び基準があり、船舶安全においては、船舶による危険物の運送基準等を定める告知(昭和54年運輸省告示第549号)別表に掲げる容器及び包装について、危険物船舶運搬及び貯蔵規則(昭和32年運輸省令第30号)第113条第3項に基づく検査を行うための試験及び基準がある。そのため、危険物の種類、等級、比重、容器等級別の落下試験における密封性を確保する必要がある。
角型金属缶は、缶胴と、缶胴の天地に巻締めされる天板及び地板としての蓋を備えている。天板及び地板の周縁には、外端がカール状に反り上がった巻締め部が設けられ、この巻締め部が缶胴に巻締めされる。巻締め部の内面には樹脂等を主原料とする封止剤であるシーリングコンパウンドが全周にわたり塗布(ライニング)され、巻締めされた蓋と缶胴との間をシーリングコンパウンドが封止する構造となっている(特許文献1)。
特開平2017−165437号公報
しかしながら、内容物の漏洩防止には更なる改良が望まれている。特に、内容物が危険等級Iの場合、内容物の比重が1.2以下で容器等級Iの場合、1.8mの落下試験における密封性を確保する必要があるが、角型金属缶を1.8mから落下させるとコーナ部と辺部、特にコーナ部の変形が著しく、密封性能を確保できなかった。特許文献1ではシーリングコンパウンドの塗布の仕方に着目して改良を図っているが、様々なニーズに応じて個別の要求を満足するために現在の塗布方法を変更することなく別途の観点からの改良も求められている。
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、衝撃に対して内容物の密封性が高く、変形するような強い衝撃が加わっても内容物が漏洩しにくい角型金属缶用蓋と角型金属缶及びその製造方法を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するために、本発明の角型金属缶用蓋は、缶胴に巻締めされる巻締め部が周縁に設けられ、この巻締め部の内面にシーリングコンパウンドが設けられた角型金属缶用蓋であって、前記巻締め部の内側に連続して缶内面側に立ち上がる凸条が設けられていることを特徴としている。
本発明の角型金属缶は、前記角型金属缶用蓋が缶胴に巻締めされている。
本発明の角型金属缶用蓋の製造方法は、前記角型金属缶の製造方法であって、加熱接着する前記シーリングコンパウンドを前記巻締め部の内面に設け、前記角型金属缶用蓋を前記缶胴に巻締めする工程と、前記巻締め後の前記シーリングコンパウンドを加熱して加熱接着させ、前記巻締め部における前記角型金属缶用蓋と前記缶胴との接着箇所のせん断強度を200N/10mm2以上とする工程とを含むことを特徴としている。
本発明によれば、衝撃に対して内容物の密封性が高く、変形するような強い衝撃が加わっても内容物の漏洩を抑制できる。
本発明の角型金属缶用蓋の実施形態を模式的に示す、内面側から見た平面図である。 本実施形態の角型金属缶用蓋(地板、天板)のコーナ部周辺を内面側から見た拡大図である。 本実施形態の角型金属缶用蓋の図1のX−X’線の縦断面図である。 図1の角型金属缶用蓋を外面側から見た平面図である。 本実施形態の角型金属缶用蓋(地板、天板)のコーナ部周辺を外面側から見た拡大図である。 図1の角型金属缶用蓋を缶胴の天地に二重巻締めした角型金属缶を模式的に示す、一部を切り欠いた斜視図である。 図6の角型金属缶のX−X’線の縦断面図である。 落下試験後の変形状態の一例を模式的に示す図6の角型金属缶のX−X’線の縦断面図である。 (a)は落下試験の様子、(b)は落下試験後の角型金属缶を示す写真である。
以下に、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1〜図5は、本実施形態の角型金属缶用蓋とその要部であり、図6〜図8は、この角型金属缶用蓋を用いた角型金属缶とその要部である。
図6に示すように、角型金属缶10は、金属板を加工して形成された、内容物を収容する空洞を内部に有する直方体状の缶胴11と、この缶胴11の天地の開口端縁11aのそれぞれに蓋をする角型金属缶用蓋1、2を備えている。角型金属缶用蓋1、2のうち地板を符号1で示し、天板を符号2で示している。缶胴11の天地の開口端縁11aのそれぞれに、天地2つの角型金属缶用蓋1、2を、シーリングコンパウンド9が設けられた巻締め部6で巻締めることで、角型金属缶用蓋1、2が缶胴11の天地に二重巻締めされた角型金属缶10が得られる。天板の角型金属缶用蓋2には、必要に応じて角型金属缶10を手等で持ち上げるためのリング状の把持部材13が回動自在に取り付けられ、収容した内容物の排出口を封じる排出口用栓14が固定されている。
なお、図1〜図5では主に地板の角型金属缶用蓋1を図示しているが、コーナ部3a、辺部3b、凸条4、凹条5、巻締め部6、溝部6a、カール部6b、中央側板部7、ショルダー部8、シーリングコンパウンド9は天板の角型金属缶用蓋2も共通する構造であり、図2と図5において括弧で示した以外は、その図示と詳細な説明は省略し、以下においては地板の角型金属缶用蓋1について主に説明する。
本実施形態の角型金属缶用蓋1は、金属板を加工して形成されたものであり、図1及び図4の平面図に示すように平面視で四角形状であり、円弧状を成す4隅のコーナ部3aと、コーナ部3aから連続して延びる4つの辺部3bが設けられている。
角型金属缶用蓋1は、図1〜図5に示すように、缶胴11に巻締めされる巻締め部6が周縁に設けられている。巻締め部6は、4隅のコーナ部3aと4つの辺部3bに沿って連続して全周にわたり、均一幅で設けられている。
図3の断面図に示すように、巻締め部6は、溝部6aとカール部6bから構成され、巻締め部6の外端には、外面1aと内面1bのうち内面1b側に反り上がるカール部6bが設けられている。溝部6aは、巻締め部6の内側から立ち上がるショルダー部8と、カール部6bと間で溝を形成している。
巻締め部6の内面には、シーリングコンパウンド9が設けられている。シーリングコンパウンド9は、溝部6aを含む範囲に、カール部6b寄りに一様の幅で、巻締め部6の全周にわたり連続して設けられている。シーリングコンパウンド9の塗布形態はこれに限定されるものではないが、缶胴11に角型金属缶用蓋1、2を二重巻締めして角型金属缶10とした後、内容物を充填した際にショルダー部8にも内容物が接触することから、シーリングコンパウンド9と内容物との接触による影響を避けるために、カール部6b寄りにシーリングコンパウンド9を塗布している。
本実施形態の角型金属缶用蓋1は、その内面1bに、巻締め部6と、その内側の平板状の中央側板部7との間に凸条4が設けられている。凸条4は、巻締め部6の内側に連続して立ち上がるショルダー部8から内側に突設され、4隅のコーナ部3aと4つの辺部3bに沿って連続して全周にわたり、巻締め部6と平行に形成されている。
凸条4の外側の巻締め部6と、内側の中央側板部7は、角型金属缶用蓋1の内面1b側から見て巻締め部6の溝部6aの高さが低くなるように段差を形成している。凸条4は、均一厚さの金属板を加工して形成したものであり、その裏面側、すなわち外面1aにおける凸条4の形成位置には、凹条5が設けられている。
角型金属缶用蓋1、2は、缶胴11に常法によって巻締めすることにより、図6の角型金属缶10が製造される。すなわち、缶胴11の天地の開口端縁11aのそれぞれに、天地2つの角型金属缶用蓋1、2を、シーリングコンパウンド9が設けられた巻締め部6で巻締めることで、角型金属缶用蓋1、2が缶胴11の天地に二重巻締めされた角型金属缶10が得られる。
図7は、図6の角型金属缶10のX−X’線の縦断面図、図8は、落下試験後の変形状態の一例を模式的に示す同様の断面図である。内容物が危険物の場合には、消防においては危険物の規制に関する技術上の基準の細目を定める告示(昭和49年自治省告示第99号)の第68条の5に規定された運搬容器の試験及び基準があり、船舶安全においては、船舶による危険物の運送基準等を定める告知(昭和54年運輸省告示第549号)別表に掲げる容器及び包装について、危険物船舶運搬及び貯蔵規則(昭和32年運輸省令第30号)第113条第3項に基づく検査を行うための試験及び基準がある。そのため、内容物が危険等級Iの場合、内容物の比重が1.2以下で容器等級Iの場合は1.8mでの落下試験における密封性を確保する必要がある。角型金属缶10を1.8mの高さから落下させた場合には、図9(a)、(b)の写真に示すように、1.8mの高さから落下させた際に(図9(a))コーナ部3aと辺部3の変形、特にコーナ部3aの変形が著しくなるが(図9(b))、図7の断面図に示すように缶胴11の開口端縁11aが巻締め部6と巻締めされると、凸条4は落下衝撃に対して強度を付与し、図8に模式的に示すように、缶胴11と角型金属缶用蓋1との間が開きにくくなり、巻締め構造12の変形を抑止して、角型金属缶10に収容した内容物が漏洩しないように封止することができ、落下試験での密封性を確保できる。つまり、落下時に内容物によるウォーターハンマーと呼ばれる衝撃力が働き、缶の内側から外側へ変形させようとする力が加わるが、凸条4があることにより、蓋を外部に変形させる力を吸収することになる為、巻締め構造12に直接、力が加わり難く変形しにくくなり、密封性を確保出来ることになる。
ただし、危険物の種類、等級、比重、容器等級等により、さらに過酷な変形を受ける場合には巻締め構造12に直接変形が加わる場合もあり、その場合には缶胴11の開口端縁11aと角型金属缶用蓋1、2の巻締め部6がシーリングコンパウンド9で強固に接着していることが重要であり密封性を確保出来ることがわかった。つまりこの巻締め構造12で角型金属缶用蓋1、2と缶胴11の接着が弱い場合には密封性の確保が不完全な場合が生じる。接着強度は缶胴11に使用される板とシーリングコンパウンド9を塗布した角型金属缶蓋1、2に使用される板とをシーリングコンパウンド面を挟んで加熱接着し10mm幅(接着面積10mm)にカットしたものを引張試験機にてせん断方向に引っ張って測定したものをせん断強度として測定出来るが、密封性を確保する為のせん断強度としては200N/10mm以上が好ましい。
凸条4は、その高さや幅は、特に限定されないが、落下等による衝撃を受けたときの変形を抑止し角型金属缶10に収容した内容物が漏出しないように封止する点から、図3に示すショルダー部8の高さh1(巻締め部6の溝部6aから凸条4頂部までの高さ)と、中央側板部7から凸条4頂部までの高さh2は、h1が好ましくは5〜10mm、h2が好ましくは2〜7mmとされ、凸条4の幅Wは、好ましくは2〜7mmとされる。
角型金属缶10としては、例えば、18リットル缶、半缶(半切缶)、5リットル缶等が挙げられ、例えば4〜22リットルの容量を持つ缶が挙げられる。本実施形態の角型金属缶用蓋1、2と角型金属缶10には、JIS Z 1602等のJIS規格に適合したものの他、JIS規格で統一されたものではない一般缶(変寸缶)が含まれる。その材質は、特に限定されないが、JIS規格に適合するぶりき及びぶりき原板、ティンフリースチール、新素材(各種特殊表面処理鋼板)、ラミネート材等が挙げられる。角型金属缶用蓋1と角型金属缶10の厚さは、特に限定されないが、好ましくは0.2〜0.4mm、特に0.25〜0.36mmである。
本実施形態の角型金属缶用蓋1、2を用いた角型金属缶10に内容物として収容される危険物としては、例えば、消防、船舶安全等のような安全性の観点からその取扱いが法規制される、トルエン、ヘキサン、MEK、酢酸エチル、アセトン等の第一石油類、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、スチレン、キシレン、軽油等の第二石油類、エチレングリコール、クレゾール、ニトロベンゼン等の第三石油類、ギヤー油、シリンダー油、潤滑油、マシン油、モーター油等の第四石油類等が挙げられる。
巻締め部6の内面に設けられたシーリングコンパウンド9は、巻締め部6を缶胴11の開口端縁11aに巻締めすることにより、図7に示す巻締め構造12においてこれらの間に密着し、角型金属缶10に収容した内容物が漏洩しないように封止する。シーリングコンパウンド9としては、水性ラバー(ウォーターベースラバー)、油性ラバー(ソルベントベースラバー)等を用いることができる。
シーリングコンパウンド9は、一般的には、X軸、Y軸、Z軸で任意のポジションに移動可能な3軸可動口ボットに備え付けた塗布ガンを用いて、塗布ガンの吐出ノズルを角型金属缶用蓋1の巻締め部6の内面側と相対移動させながら吐出ノズルより吐出して、角型金属缶用蓋1の巻締め部6に全周にわたり塗布される。
本実施形態では、加熱接着するシーリングコンパウンド9を用いることが好ましい。一般的には、SBR、NBR、NR等のゴムを主成分にしたラバーが使用され塗布されるが、これらのラバーでは加熱しても溶融接着しない為、巻締め構造12において角型金属缶用蓋1の巻締め部6と缶胴11の端縁11aとが接着することはない。したがって、この場合、巻締め構造12に落下時にウォーターハンマー衝撃が加わった場合には巻締め部6と缶胴11の端縁11aが巻締め構造12を開き易くなる。この為、巻締め部6と缶胴11の端縁11aは溶融接着していることが望ましい。
加熱接着としては、加熱により溶融軟化して接着する態様を挙げることができるが、これに限定されず、例えば、加熱硬化により接着強度が高まる態様であってもよい。
この加熱接着するシーリングコンパウンド9を用いる態様では、シーリングコンパウンド9を巻締め部6の内面に設け、角型金属缶用蓋1を缶胴11に巻締めした後、巻締め後のシーリングコンパウンド9を加熱して加熱接着させることで、図7に示す巻締め構造12において角型金属缶用蓋1の巻締め部6と缶胴11の端縁11aとが接着する。これにより、凸条4を設けたことと相俟って密封性能を高め、変形するような強い衝撃が加わっても角型金属缶10に収容した内容物が漏出しないように封止することができる。
ここで、角型金属缶用蓋1、2のうち少なくともいずれかを缶胴11に巻締めした後、巻締め後のシーリングコンパウンド9を加熱接着させればよく、角型金属缶用蓋1、2の両方を巻締めした後、巻締め後のシーリングコンパウンド9を加熱して加熱接着してもよい。加熱接着するシーリングコンパウンドとしては、例えば、酢酸ビニル、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アクリル、エチレンメタクリル酸等の合成樹脂ポリマーを水中に均一に分散させたものを主成分とした水性シーリングコンパウンド等やスチレン系エラストマー等を主成分とした溶剤系シーリングコンパウンド等の他、通常金属缶用接着性剤として市販されている東亜合成製「キャニーボンド」のようなウレタン系接着剤等も使用出来るが、当然の事ながらシーリング材としてはこれらの材料に限定される必要はなく、塗布乾燥焼付けし、巻締めた後で巻締め部6を加熱し接着した時の接着せん断強度が巻締め部6と缶胴11が落下衝撃時にズレ難い強度以上に達成できるものであれば良く、せん断強度としては室温で200N/10mm以上が望ましい。加熱接着する場合の温度としては、塗布するシーリングコンパウンドの種類に応じて選択されるが、例えば70〜250℃であれば良いが、出来るだけ低い方が角型金属缶10にダメージを与えない為には好ましく、加熱接着する温度としては100〜150℃位で接着強度が発現出来るものが望ましい。
シーリングコンパウンド9の塗装タイプとしては角型金属缶用蓋1に塗布する生産ラインの特性により水性系や溶剤系等を選択することが出来る。
シーリングコンパウンド9を加熱接着させる方法としては、特に限定されないが、例えば、赤外線、(熱風、直火、高周波加熱)等によって缶胴11と角型金属缶用蓋1、2の巻締め部6を加熱する方法等が挙げられる。
以上に具体的な実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において各種の変形、変更が可能である。
以下に、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1>
図1〜図7に示すような、角型金属缶用蓋1、2と缶胴11の厚さが0.32mmであり、材質がティンフリースチールである角型金属缶10(18リットル缶)を製造した。角型金属缶用蓋1、2には、図3に示すショルダー部8の高さh1が6mm、中央側板部7の高さh2が3mm、幅Wが3mmのR状の凸条4を金属板の加工により設けた。
角型金属缶用蓋1、2の巻締め部6には、塗布ガンでロボットを制御し、SBRを原料とする日本化学研究所製「NW-026-30D」のシーリングコンパウンド9を塗布、乾燥した。
この角型金属缶10に水を98%以上充填し、高さ1.8mから危険物の規制に関する技術上の基準の細目を定める告示(昭和49年自治省告示第99号)の第68条の5に規定された運搬容器の試験及び基準に基づき規定されている条件に従って、落下試験を実施した。落下試験は同様の条件で製造した3つの缶について行った。
<実施例2>
厚さ0.36mmの角型金属缶用蓋1、2と厚さ0.32mmの缶胴11を用い、それ以外は実施例1と同様の条件で角型金属缶10を製造し、落下試験を行った。
<実施例3>
厚さ0.32mmの角型金属缶用蓋1、2と厚さ0.32mmの缶胴11を用い、スチレン系樹脂を原料とする日本化学研究所製「TK-189-2」のシーリングコンパウンド9を塗布、乾燥した。このようにして得られた角型金属缶用蓋1、2を缶胴11の天地に巻締めた後、赤外線を用いて110℃で加熱処理し、シーリングコンパウンド9を軟化して缶胴11に接着した。それ以外は実施例1と同様の条件で角型金属缶10を製造し、落下試験を行った。
<実施例4>
厚さ0.36mmの角型金属缶用蓋1、2と厚さ0.32mmの缶胴11を用い、それ以外は実施例3と同様の条件で角型金属缶10を製造し、落下試験を行った。
<実施例5>
日本化学研究所製「NW-026-30D」に接着成分としてエチレン酢酸ビニル系の樹脂をNW-026-30D:エチレン酢酸ビニル=30:70で配合させたものをシーリングコンパウンド9として塗布、乾燥した厚さ0.32mmの角型金属缶用蓋1、2を厚さ0.32mmの缶胴11の天地に巻締めた後、高周波によって205℃で加熱処理しシーリングコンパウンド9を軟化溶融接着して缶胴11に接着した。それ以外は実施例1と同様の条件で角型金属缶10を製造し、落下試験を行った。
<実施例6>
東亜合成製「キャニーボンドC-73」をシーリングコンパウンド9として塗布、乾燥したものを厚さ0.32mmの角型金属缶用蓋1,2を厚さ0.32mmの缶胴11を用い、缶胴11の天地に巻締めた後、高周波によって205℃で加熱処理しシーリングコンパウンド9を軟化溶融接着して缶胴11に接着した。それ以外は実施例1と同様の条件で角型金属缶10を製造し、落下試験を行った。
<比較例1>
角型金属缶用蓋1、2に凸条4を設けず、巻締め部6と中央側板部7との間に図3のショルダー部8のみ設けるように加工して角型金属缶用蓋を作製し、それ以外は実施例1と同様の条件で角型金属缶を製造し、落下試験を行った。
<比較例2>
凸条4を設けていない厚さ0.36mmの角型金属缶用蓋1、2と0.32mmの缶胴11を用い、それ以外は比較例1と同様の条件で角型金属缶を製造し、落下試験を行った。
上記実施例1〜6及び比較例1、2の落下試験の結果を表1及び表2に示す。表1及び表2において漏洩数は、1.8mの高さから落下後に、3缶中の液漏れが発生した個数を示している。
1 角型金属缶用蓋(地板)
1a 外面
1b 内面
2 角型金属缶用蓋(天板)
2a 外面
2b 内面
3a コーナ部
3b 辺部
4 凸条
5 凹条
6 巻締め部
6a 溝部
6b カール部
7 中央側板部
8 ショルダー部
9 シーリングコンパウンド
10 角型金属缶
11 胴部
11a 開口端縁
12 巻締め構造
13 把持部材
14 排出口用栓

Claims (6)

  1. 缶胴に巻締めされる巻締め部が周縁に設けられ、この巻締め部の内面にシーリングコンパウンドが設けられた角型金属缶用蓋であって、前記巻締め部の内側に連続して缶内面側に立ち上がる凸条が設けられている角型金属缶用蓋。
  2. 前記凸条の幅が2〜7mmであり、中央側板部からの高さが2〜7mmである請求項1に記載の角型金属缶用蓋。
  3. 前記シーリングコンパウンドが、加熱接着するシーリングコンパウンドである請求項1又は2に記載の角型金属缶用蓋。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の角型金属缶用蓋が缶胴に巻締めされている角型金属缶。
  5. 前記巻締め部における前記角型金属缶用蓋と前記缶胴との接着箇所のせん断強度が200N/10mm以上である請求項4に記載の角型金属缶。
  6. 請求項4に記載の角型金属缶の製造方法であって、加熱接着する前記シーリングコンパウンドを前記巻締め部の内面に設け、前記角型金属缶用蓋を前記缶胴に巻締めする工程と、前記巻締め後の前記シーリングコンパウンドを加熱して加熱接着させ、前記巻締め部における前記角型金属缶用蓋と前記缶胴との接着箇所のせん断強度を200N/10mm以上とする工程とを含む角型金属缶の製造方法。
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