JP2019115923A - 芯出し装置、レーザ加工機、レーザ加工機の芯出し方法、およびプログラム - Google Patents
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Description
本発明の目的は、効率的且つ高精度で芯出しをすることができる芯出し装置、レーザ加工機、レーザ加工機の芯出し方法、および芯出しを行うためのプログラムを提供することにある。
以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
図1は、第1の実施形態に係るレーザ加工機の外観図である。
レーザ加工機1は、被加工物Wに加工用レーザを照射することで穴開けなどの加工を行う。
レーザ加工機1は、ステージ101、ヘッド102、支持部103、数値制御装置104、および芯出し装置105を備える。
レーザ加工機1は、レーザ発振器106、撮像装置107、照明装置108、および光学系109を備える。
レーザ発振器106は、加工用レーザを出力する。撮像装置107は、ステージ101上の被加工物Wを撮像する。照明装置108は、撮像装置107による撮像用の照明光を発する。
プリズム1091は、レーザ発振器106が出力する加工用レーザの光軸上に設けられる。ダイクロイックミラー1092は、加工用レーザの光軸上であってプリズム1091より後段に設けられる。ダイクロイックミラー1092は加工用レーザをレーザノズル1021を通過するように反射させる。集光レンズ1093は、加工用レーザの光軸上であってダイクロイックミラー1092より加工用レーザの後段かつレーザノズル1021の前段に設けられる。
つまり、加工用レーザは、レーザ発振器106から出力された後、プリズム1091、ダイクロイックミラー1092、集光レンズ1093の順に光学系109を通り、レーザノズル1021を介してステージ101上の被加工物Wに照射される。
上記構成により、撮像装置107は、レーザノズル1021を介して加工用レーザによる被加工物の加工対象位置を撮像することができる。撮像装置107は、レーザノズル1021を介して画像を撮像する。レーザノズル1021の開口の大きさは、アシストガスを加工対象位置に適切に配すると共にレーザ加工に伴う発生物(蒸発物等)の流入を防止をするため、加工用レーザの直径よりも多少大きい程度に設定されている。このため、撮像範囲はレーザノズル1021の開口により限定されることとなる。通常、レーザ加工時にはレーザノズル1021は被加工物Wに近接した位置に配される。このため、被加工物Wはレーザノズル1021の開口とほぼ等しい範囲だけが撮像されることとなる。
芯出し装置105は、プロセッサ151、メインメモリ152、ストレージ153、インタフェース154を備える。ストレージ153には、芯出しプログラム(以下 プログラム)が記憶される。プロセッサ151は、プログラムをストレージ153から読み出してメインメモリ152に展開し、プログラムに従って芯出し処理を実行する。また、プロセッサ151は、プログラムに従って、所定の記憶領域をメインメモリ152に確保する。
入力部1511は、入力装置110を介して基準穴Hのおおまかな位置(数値制御装置104の座標系としての設定)および基準穴Hの直径の入力を受ける。本入力は被加工物Wに設定された基準穴H毎に実施される。
画像数決定部1512は、入力部1511に入力されたある基準穴Hの直径に基づいて撮像すべきある基準穴Hに係る画像の数を決定する。
位置制御部1513は、入力部1511に入力された基準穴Hの位置および直径に基づいて、当該位置にヘッド102を移動させる移動指示を生成する。また、位置制御部1513は、画像取得部1514が取得した画像に基づいてヘッド102を移動させる移動指示を生成する。位置制御部1513は、移動指示を数値制御装置104に出力する。
画像取得部1514は、撮像装置107から前記基準穴Hに係る画像を取得し、ストレージ153に記録する。
画像合成部1515は、画像取得部1514が取得した前記基準穴Hに係る画像を合成し、前記基準穴Hの全体が写る合成画像を生成する。
画像処理部1516は、画像取得部1514が取得した画像および画像合成部1515が生成した合成画像について画像処理を施し、前記基準穴Hの輪郭を検出する。つまり、画像処理部1516は、輪郭検出部の一例である。
芯出し部1517は、画像処理部1516が検出した前記基準穴Hの輪郭に基づいて前記基準穴Hの中心位置を算出する。
芯出し装置105の入力部1511は、入力装置110を介してある基準穴Hの位置および直径の入力を受け付ける(ステップS1)。入力部1511は、入力された前記基準穴Hの位置および直径を、メインメモリ152に記録する。画像数決定部1512は、入力された直径に基づいて、撮像すべき画像の枚数を決定する(ステップS2)。図5は、基準穴の分割数とレーザノズルの直径との関係を示す図である。図5には、基準穴Hとレーザノズル1021の開口Nとが表されている。具体的には、画像数決定部1512は、基準穴Hを周方向に等分割したときの各等分割された扇形Sおいて、図5に示すように、当該扇形Sの弦Cの長さがレーザノズル1021の直径ΦNより小さくなるような画像数を特定する。これは、基準穴Hをn分割したときの弦Cの長さがレーザノズル1021の直径ΦNより長い場合、当該n枚の画像を組み合わせても基準穴Hの縁部の少なくとも一部が脱落してしまうためである。図6は、画像分割数と弦Cの長さとの関係の一例を示す図である。基準穴Hの直径がΦ5である場合、基準穴Hを12分割したときの弦Cの長さは約1.29であり、基準穴Hを16分割したときの弦Cの長さは約0.97である。したがって、レーザノズル1021の直径ΦNがΦ1である場合、画像数決定部1512は、分割数として16分割以上を採用することとなる。画像数決定部1512は弦Cの長さが基準穴Hの直径未満となる分割数を採用することで、画像取得部1514が取得する複数の画像には、基準穴Hの縁部の異なる一部および他の画像と重複する縁部の一部が写ることとなる。
ステージ101に被加工物Wが適切に設置され、かつステップS1で基準穴Hの位置として適切な値が設定されるならば、図7に示すように、基準穴Hの縁部のうち画像に写った部分のすべてが、抽出された範囲F内に存在する可能性が高い。したがって、画像処理部1516は、基準穴Hの位置と直径を基準とした範囲Fを画像処理対象として抽出することで、画像処理の計算量を低減することができる。
被加工物Wの穴部分は、被加工物Wの面部分と比較して暗く写る。これは被加工物の面部分は、ステージ101と比較して撮像装置107による撮像用の照明光を、より強く反射するためである。このため、穴中心から外側に向けて、所定値以上の明度差で変化する点は、基準穴Hの縁部の一部である可能性が高い。したがって、基準穴中心から外側に向けて輪郭を探索することで、早期に基準穴Hの縁部を抽出できる。また、研磨痕が縁部として誤検出される可能性を低減することも可能となる。
そして、芯出し装置105は、処理をステップS4に戻し、次の画像について処理を行う。
また、画像処理部1516は、メインメモリ152に記憶される基準穴Hの位置を中心とする複数の画素について、当該画素から合成画像に係る輪郭を構成する各画素までの距離の分布の標準偏差を算出する(ステップS18)。芯出し部1517は、標準偏差が最も小さい画素の位置と、画像処理部1516が算出した近似円とに基づいて、基準穴Hの中心位置を特定する。そして、芯出し部1517は、特定した基準穴Hの中心位置を、数値制御装置104に通知する。
第1の実施形態に係る芯出し装置105は、撮像する画像の数を最小限とすることができる。しかし、扇形Sの円弧が、撮像した画像の中心付近に位置することとなる。このため、前記円弧が撮像した画像の端部に位置する場合と比して、画像処理部1516での明度差判定に要する時間が増えることとなる。これに対し、第2の実施形態に係る芯出し装置105は、芯出し処理を効率的に進めるために、図8に示すように、撮像する画像におけるレーザノズル1021の開口Nの端部に扇形Sの円弧を位置させるものである。すなわち、撮像する画像における扇形Sの弦Cの両端は、レーザノズル1021の開口Nの端部上に位置する。図8は、芯出し装置による画像の撮像位置の例を示す図である。このように、被加工物Wの穴部分が写る領域が被加工物Wの面部分が写る領域より狭くなるほど、画像処理部1516での明度差判定に要する時間を短くすることができる。
撮像画像の端部への扇形Sの円弧の配し方に応じた明度差判定に要する時間は、基準穴Hとレーザノズル1021の開口の大きさに依存する。しかし、加工条件に応じてレーザノズル1021が取り替えられる可能性があり、更に、基準穴Hの大きさも加工対象物により異なる可能性があるため、扇形Sの円弧の配し方に応じた明度差判定に要する時間に係る前記データベースを作成することが容易ではない可能性がある。
このため、扇形Sの弦Cの長さを、レーザノズル1021の直径ΦNを元に定める数値、例えば前記直径ΦNの1/2などに設定した上で、第一の実施形態と同様な処理をすることでも構わない。
上述したように、画像取得部1514が取得した画像に含まれる基準穴Hの縁部は、画像のうち穴部分が写る端部近傍に写るため、画像処理部1516は少ない探索回数で基準穴Hの縁部の輪郭を検出することができる。つまり、第2の実施形態に係る芯出し装置105は、少ない計算量で芯出し処理を行うことができる。
以上、図面を参照して一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、様々な設計変更等をすることが可能である。
例えば、上述した実施形態に係る芯出し装置105は、支持部103を移動させることでヘッド102と被加工物Wとを相対移動させるが、これに限られない。例えば、他の実施形態に係る芯出し装置105は、ステージ101を移動させることで、ヘッド102と被加工物Wとを相対移動させてもよい。
また、上述した実施形態においては、レーザ加工機1は照明装置108を備えが、これに限られない。被加工物Wの撮像対象箇所が撮像可能な程度であればよい。このため、照明装置108はレーザ加工機1とは別個に設けられることでも構わない。
また、入力部1511は、被加工物Wに設けられた基準穴H毎に位置及び直径の入力を受けることとしたが、これに限られない。評価対象とする基準穴Hのみの入力とすることでも構わない。
105 芯出し装置
106 レーザ発振器
107 撮像装置
1021 レーザノズル
1511 入力部
1512 画像数決定部
1513 位置制御部
1514 画像取得部
1515 画像合成部
1516 画像処理部
1517 芯出し部
Claims (9)
- レーザノズルを介して照射される加工用レーザを用いて被加工物に加工を施すレーザ加工機の芯出し処理を行う芯出し装置であって、
前記レーザノズルを介して撮像された画像を取得する画像取得部と、
前記画像取得部が取得した、前記被加工物の基準穴の縁部の異なる一部が写る複数の画像から、前記縁部の輪郭を検出する輪郭検出部と、
前記輪郭に基づいて基準穴の中心位置を特定する芯出し部と
を有する芯出し装置。 - 前記画像取得部が取得した画像に基づいて、前記レーザノズルを介して前記縁部のうち当該画像と異なる一部が撮像されるように、前記レーザノズルと前記被加工物とを相対移動させる位置制御部をさらに備える
請求項1に記載の芯出し装置。 - 前記位置制御部は、前記被加工物の穴部分が写る領域が前記被加工物の面部分が写る領域より狭くなるように、前記レーザノズルと前記被加工物とを相対移動させる
請求項2に記載の芯出し装置。 - 前記輪郭検出部は、前記縁部の異なる一部および他の画像と重複する前記縁部の一部が写る複数の画像から、前記輪郭を検出する
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の芯出し装置。 - 前記基準穴の直径の入力を受け付ける入力部をさらに備え、
前記輪郭検出部は、前記基準穴の直径に基づく数に係る前記複数の画像から、前記縁部の輪郭を検出する
請求項1から請求項4の何れか1項に記載の芯出し装置。 - 前記輪郭検出部は、前記複数の画像について、前記被加工物の穴部分が写る側の端から前記被加工物の面部分が写る側の端へ向けて明度差が所定値以上増加する画素を探索することで、前記輪郭を検出する
請求項1から請求項5の何れか1項に記載の芯出し装置。 - レーザノズルと、
前記レーザノズルを介して加工用レーザを照射するレーザ発振器と、
前記レーザノズルを介して画像を撮像する撮像装置と、
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の芯出し装置と
を備えるレーザ加工機。 - レーザノズルを介して照射される加工用レーザを用いて被加工物に加工を施すレーザ加工機の芯出し方法であって、
前記レーザノズルを介して撮像された画像を取得するステップと、
前記被加工物の基準穴の縁部の異なる一部が写る複数の画像から前記縁部の輪郭を検出するステップと、
前記輪郭に基づいて基準穴の中心位置を特定する芯出し部と
を有するレーザ加工機の芯出し方法。 - レーザノズルを介して照射される加工用レーザを用いて被加工物に加工を施すレーザ加工機を制御するコンピュータに、
前記レーザノズルを介して撮像された画像を取得するステップと、
前記被加工物の基準穴の縁部の異なる一部が写る複数の画像から前記縁部の輪郭を検出するステップと、
前記輪郭に基づいて基準穴の中心位置を特定するステップと
を実行させるためのプログラム。
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2017
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