JP2019114411A - 電池パック及び組電池 - Google Patents

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洋貴 北村
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Abstract

【課題】寿命を容易に判断できる、電池パックを提供することを目的とする。【解決手段】この電池パックは、正極活物質層を有する正極と、負極活物質層を有する負極と、これらに挟まれたセパレータとを備える発電素子と、前記発電素子を電解液と共に収納し、ラミネートフィルムからなる外装体と、を備える非水電解液二次電池と、前記非水電解液二次電池の膨張、収縮に伴う圧力を検知するセンサー部と、充電時に受けた圧力と放電時に受けた圧力との差分を検出する処理部と、を備える圧力センサーと、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、電池パック及び組電池に関する。
非水電解液二次電池の一例として、リチウムイオン二次電池が知られている。リチウムイオン二次電池は、軽量、高容量であり、携帯電子機器用の電源として広く用いられている。また定置用蓄電池(ESS)、電気自動車(BEV)等の大型電池としても用いられている。
電池の使用時に過電圧等が生じると電池が壊れてしまう場合があり、使用時の状態を監視することが求められている。例えば、特許文献1〜3には、圧力センサーを用いて、電池の使用状態を監視する方法が記載されている。
特開2005−285647号公報 特開2001−243991号公報 特開2006−269345号公報
非水電解液二次電池の劣化の速度は、使用温度、充放電回数、充電深度、充放電電流値等の使用条件にも大きく依存する。そのため、使用時の電池を監視するだけでなく、使用している電池の健全性、寿命の進行度等を判断することが求められている。特に近年、電池のリユース等の需要が増加しており、使用条件が不明なリユース電池においてその傾向は顕著である。しかしながら、寿命の進行度を確認し、寿命を簡便に予測できる電池パックを実現することが難しかった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、寿命を容易に判断できる、電池パックを提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、電池全体の厚みの絶対値は、電極の膨張や電解液の分解等の物理的な要因によりサイクルを経るごとに変化するため安定しないが、化学的な反応により生じる充電、放電時の厚さ変化は、容量が一定であれば変化しないことを見出した。つまり、充放電時の厚みの変化率を求めれば、電池の容量変化(劣化)を容易に判断できることを見出し、その計測手段として圧力センサーを用いることができることを見出した。
すなわち、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
(1)第1の態様にかかる電池パックは、正極活物質層を有する正極と、負極活物質層を有する負極と、これらに挟まれたセパレータとを備える発電素子と、前記発電素子を電解液と共に収納し、ラミネートフィルムからなる外装体と、を備える非水電解液二次電池と、前記非水電解液二次電池の膨張、収縮に伴う圧力を検知するセンサー部と、充電時に受けた圧力と放電時に受けた圧力との差分を検出する処理部と、を備える圧力センサーと、を備える。
(2)上記態様にかかる電池パックにおける前記負極活物質層は、合金化によりリチウムイオンを吸蔵、放出できる金属元素を含んでもよい。
(3)上記態様にかかる電池パックにおける前記圧力センサーの前記処理部は、初回の充放電時に検知した圧力差を基準値とし、複数回の充放電を繰り返した際に検知した圧力差を測定値とした場合に、前記基準値と前記測定値との差が所定値以上であるか否かを判定する判定部を有してもよい。
(4)上記態様にかかる電池パックにおける前記負極活物質層は負極活物質としてシリコン又はシリコン化合物を有し、前記所定値は、(1−X)ALaVSi・・・(1)で表記され、一般式(1)において、Xは初回の動作時における非水電解液二次電池の容量に対する寿命となる非水電解液二次電池の容量率であり、Aは前記センサー部の設置された方向におけるシリコン又はシリコン化合物の体積膨張率であり、0<A≦0.6を満たし、Laは放電時における前記負極活物質層の総厚であり、VSiは前記負極活物質層を占めるシリコンの体積比であってもよい。
(5)上記態様にかかる電池パックにおける前記正極活物質層は正極活物質としてコバルト酸リチウム又はニッケル系活物質を有し、前記負極活物質層は負極活物質としてグラファイトを有し、前記所定値は、(1−X)(BLc+CLa)・・・(2)で表記され、一般式(2)において、Xは動作時における非水電解液二次電池の容量に対する寿命となる非水電解液二次電池の容量率であり、Bは前記センサー部の設置された方向における前記負極活物質層の体積膨張率であり、0<B≦0.1を満たし、Cは前記センサー部の設置された方向における前記正極活物質層の体積膨張率であり、0<C≦0.2を満たし、Laは放電時における前記負極活物質層の総厚であり、Lcは放電時における前記正極活物質層の総厚であってもよい。
(6)上記態様にかかる電池パックは、前記判定部で前記基準値と前記測定値との差が所定値以上と判断した場合に、その結果を通知する通知部をさらに備えてもよい。
(7)上記態様にかかる電池パックにおいて 前記判定部で前記基準値と前記測定値との差が所定値以上と判断した場合に、前記非水電解液二次電池の少なくとも充電を停止する制御部をさらに備えてもよい。
(8)第2の態様にかかる組電池は、上記態様にかかる電池パックが直列又は並列に接続されている。
寿命を容易に判断できる、電池パックを提供することを目的とする。
本実施形態にかかる電池パックの模式図である。 本実施形態にかかる電池パックにおける非水電解液二次電池近傍を拡大した断面模式図である。
以下、本実施形態について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
[電池パック]
図1は、本実施形態にかかる電池パックの模式図である。図1に示す電池パック200は、非水電解液二次電池100と、圧力センサー110と、通知部120と、制御部130とを備える。
(非水電解液二次電池)
図2は、本実施形態にかかる電池パックにおける非水電解液二次電池近傍を拡大した断面模式図である。非水電解液二次電池100は、発電素子10と、発電素子10を電解液と共に収納する外装体30と、を備える。発電素子10には端子20が接続され、端子20の一端は外装体30の外部に延出する。発電素子10は、端子20を介して外部と電気的に接続される。
「発電素子」
発電素子10は、正極1と負極2とセパレータ3とを有する。正極1と負極2とは、セパレータ3を挟んで対向配置される。
正極1は、板状(膜状)の正極集電体1Aと正極活物質層1Bとを有する。正極活物質層1Bは、正極集電体1Aの少なくとも一面に形成されている。負極2は、板状(膜状)の負極集電体2Aと負極活物質層2Bとを有する。負極活物質層2Bは、負極集電体2Aの少なくとも一面に形成されている。正極活物質層1B及び負極活物質層2Bには、電解液が含浸されている。この電解液を介して、正極1と負極2とはイオンの授受を行う。
正極集電体1Aは、導電性の板材であればよく、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル箔の金属薄板を用いることができる。
正極活物質層1Bに用いる正極活物質は、イオンの吸蔵及び放出、イオンの脱離及び挿入(インターカレーション)、又は、イオンとカウンターアニオンのドープ及び脱ドープを可逆的に進行させることが可能な電極活物質を用いることができる。イオンには、例えば、リチウムイオン、ナトリウムイオン、マグネシウムイオン等を用いることができ、リチウムイオンを用いることが特に好ましい。
例えばリチウムイオン二次電池の場合、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMnO)、リチウムマンガンスピネル(LiMn)、及び、一般式:LiNiCoMn(x+y+z+a=1、0≦x<1、0≦y<1、0≦z<1、0≦a<1、MはAl、Mg、Nb、Ti、Cu、Zn、Crより選ばれる1種類以上の元素)で表される複合金属酸化物、リチウムバナジウム化合物(LiV)、オリビン型LiMPO(ただし、Mは、Co、Ni、Mn、Fe、Mg、Nb、Ti、Al、Zrより選ばれる1種類以上の元素又はVOを示す)、チタン酸リチウム(LiTi12)、LiNiCoAl(0.9<x+y+z<1.1)等の複合金属酸化物、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセンなどを、正極活物質として用いることができる。
また正極活物質層1Bは、導電材を有していてもよい。導電材としては、例えば、カーボンブラック類等のカーボン粉末、カーボンナノチューブ、炭素材料、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属微粉、炭素材料及び金属微粉の混合物、ITO等の導電性酸化物が挙げられる。正極活物質のみで十分な導電性を確保できる場合は、正極活物質層1Bは導電材を含んでいなくてもよい。
また正極活物質層1Bは、バインダーを含む。バインダーは、公知のものを用いることができる。例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂、が挙げられる。
また、上記の他に、バインダーとして、例えば、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−HFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−PFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFMVE−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−CTFE系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオライド系フッ素ゴムを用いてもよい。
負極活物質層2Bに用いる負極活物質は、イオンを吸蔵・放出可能な化合物であればよく、公知の非水電解液二次電池に用いられる負極活物質を使用できる。負極活物質としては、例えば、金属リチウム等のアルカリ又はアルカリ土類金属、イオンを吸蔵・放出可能な黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛)、カーボンナノチューブ、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、低温度焼成炭素等の炭素材料、アルミニウム、シリコン、スズ等のリチウム等の金属と化合することのできる金属、SiO(0<x<2)、二酸化スズ等の酸化物を主体とする非晶質の化合物、チタン酸リチウム(LiTi12)等を含む粒子が挙げられる。
これらの中でも負極活物質層2Bは、合金化によりリチウムイオンを吸蔵、放出できる金属元素を含むことが好ましい。例えば、シリコンを負極活物質として用いた場合、充電時は放電時の4倍以上体積が膨張する。つまり非水電解液二次電池100の膨張、収縮が大きく、後述する圧力センサー110で寿命を精密に測定できる。
負極集電体2A、導電材及びバインダーは、正極1と同様のものを用いることができる。 負極に用いるバインダーは正極に挙げたものの他に、例えば、セルロース、スチレン・ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アクリル樹脂等を用いてもよい。
セパレータ3は、電気絶縁性の多孔質構造から形成されていればよく、例えば、ポリエチレン又はポリプロピレン等のポリオレフィンからなるフィルムの単層体、積層体や上記樹脂の混合物の延伸膜、或いはセルロース、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリエチレン及びポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種の構成材料からなる繊維不織布が挙げられる。
電解液には、塩等を含む電解質溶液(電解質水溶液、非水電解液)を使用することができる。電解質水溶液は電気化学的に分解電圧が低く、充電時の耐用電圧が低くなる。そのため、非水電解液を用いることが好ましい。非水電解液は、有機溶媒等の非水溶媒を溶媒として用いる。
非水電解液は、塩(電解質)と非水溶媒とを含む。非水溶媒は、環状カーボネートと、鎖状カーボネートと、を含有してもよい。非水溶媒中の環状カーボネートと鎖状カーボネートの割合は体積にして1:9〜1:1にすることが好ましい。
環状カーボネートは、電解質を溶媒和できるものが用いられる。例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート及びブチレンカーボネート等が、環状カーボネートとして用いられる。
鎖状カーボネートは、環状カーボネートの粘性を低下させる。例えば、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等が、鎖状カーボネートとして用いられる。その他、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタンなどを混合して使用してもよい。
電解質は、リチウム塩、マグネシウム塩等の金属塩を用いることができる。電解質は、例えば、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)、テトラフルオロホウ酸リチウム(LiBF)等のフッ素原子を含む金属塩であることが、特に好ましい。
電解液の量は、正極1及び負極2の空孔から想定される必要な電解液量の1.5倍以上5倍以下であることが好ましい。電解液量が上記の範囲内の場合、サイクル特性が低下する際の低下幅が大きくなる。電解液量が理論上必要な液量に近いため、所定回以上の動作により液枯れ等が生じる可能性が高まるためである。サイクル特性の低下幅が大きくなると、後述する圧力センサー110によるサイクル特性の劣化の測定精度を高めることができる。また電解液量が必要量より多すぎると、非水電解液二次電池100の重量エネルギー密度も低下する。
「端子」
端子20は2つあり、一方が正極端子21、他方が負極端子22である。端子20の一端(内側端部)は発電素子10に接続され、他端(外側端部)は外装体30の外部に延出する。2つの端子20は、それぞれ同じ方向に延出してもよいし、異なる方向に延出してもよい。正極端子21は正極集電体1Aに接続され、負極端子22は負極集電体2Aに接続される。接続方法は特に問わず、溶接、ネジ止め等を用いることができる。端子20には、アルミニウム、ニッケル等の導電材料を用いることができる。
「外装体」
外装体30は、その内部に発電素子10及び電解液を密封する。外装体30には、例えば、金属箔を高分子膜で両側からコーティングした金属ラミネートフィルムを利用できる。金属箔としては例えばアルミ箔を、高分子膜としてはポリプロピレン等の膜を利用できる。例えば、外側の高分子膜の材料としては融点の高い高分子、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド等が好ましく、内側の高分子膜の材料としてはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等が好ましい。
(圧力センサー)
圧力センサー110は、非水電解液二次電池100の膨張、収縮に伴う圧力を検知するセンサー部101と、充電時に受けた圧力と放電時に受けた圧力との差分を検出する処理部102とを備える。
「センサー部」
センサー部101は、圧力変化を電気信号等に変換する素子である。非水電解液二次電池100が膨張するとセンサー部101が受ける圧力は大きくなり、非水電解液二次電池100が収縮するとセンサー部101が受ける圧力は小さくなる。
センサー部101は、非水電解液二次電池100の膨張、収縮量が大きい第1の方向に設置することが好ましい。非水電解液二次電池100において膨張、収縮するのは、正極1及び負極2である。従って、正極1及び負極2が複数積層されている方向は、一般的に膨張、収縮量が大きい。例えば、図2に示すように発電素子10が積層体の場合は、その積層方向が第1の方向であり、発電素子10が捲回体の場合は、中心から外周に向かう方向が第1の方向であり、発電素子10が扁平な捲回体の場合は、捲き軸方向から見て短軸方向が第1の方向である。
またセンサー部101は、第1の方向と共に、第1の方向より非水電解液二次電池100の膨張、収縮量が小さい第2の方向に設置してもよい。第1の方向は、圧力変化量が大きいが、ノイズも多く含む。これに対し、第2の方向は、正極1の正極活物質層1B及び負極2の負極活物質層2Bの単層の膨張、収縮を検知できる。
図2に示すように発電素子10が積層体の場合は、その積層方向と交差する方向が第2の方向であり、発電素子10が捲回体の場合は、捲き軸方向が第2の方向である。すなわち、図2においては、xy平面に存在するセンサー部101に加えて、yz平面、xz平面にセンサー部を設置してもよい。
「処理部」
処理部102は、非水電解液二次電池100が充電時に受ける圧力と、非水電解液二次電池100が放電時に受ける圧力と、の圧力差を検出する。非水電解液二次電池100は使用を繰り返すと劣化する。非水電解液二次電池100が劣化すると、電極の膨張や電解液の分解等の種々の物理的な要因により非水電解液二次電池100の全体厚みの絶対値は変化する。物理的な要因による非水電解液二次電池100の全体厚みの変化は、種々の要因を含み安定しない。一方で、吸蔵、放出可能なイオンの量が低下し、充放電時の膨張、収縮の程度が小さくなる。この膨張、収縮の程度は、イオンの吸蔵、放出と言う化学的な要因によるものであり、劣化と共に一定の変化率で変化する。
すなわち、単純に膨張時に圧力センサーが検出する圧力の絶対値のみを測定すると、全体厚みの増加分を測定していることになり、種々の要因を切り分けることができず、劣化を直接的に測定できない。これに対し、処理部102が充放電時の圧力差を検出すると、非水電解液二次電池100の充放電時の膨張、収縮量の変化のみを抜き出すことができる。
非水電解液二次電池100の充放電時の膨張、収縮量の変化は、吸蔵、放出可能なイオンの量の変化に直結する。そのため、充放電時の膨張、収縮量の変化を圧力差として特定することで、非水電解液二次電池100のサイクル特性の変化(すなわち、寿命の変化)を直接的に検出できる。
図1に示す処理部102は、記録部103と判定部104とを備える。記録部103は、非水電解液二次電池100が充電時に受ける圧力と、非水電解液二次電池100が放電時に受ける圧力と、を記録する。そして判定部104は、記録部103のデータを基に非水電解液二次電池100の劣化を判定する。
判定部104は、初回の充放電時に検知した圧力差を基準値とし、複数回の充放電を繰り返した際に検知した圧力差を測定値とした場合に、基準値と測定値との差が所定値以上であるか否かにより非水電解液二次電池100の劣化を判定する。初回の充放電時は吸蔵、放出可能なイオンの量が最大であり、非水電解液二次電池100は大きく膨張、収縮する。これに対し、複数回の充放電を繰り返すと、吸蔵、放出可能なイオンの量が少なくなり、非水電解液二次電池100の膨張、収縮量は小さくなる。すなわち、基準値と測定値との差が所定値以上となるということは、初期容量に対して容量率が所定値以下となったことを意味し、非水電解液二次電池100の劣化を直接的に判定できる。
例えば、負極活物質層2Bが負極活物質としてシリコン又はシリコン化合物を有する場合、シリコン(シリコン化合物)の膨張、収縮量が、非水電解液二次電池100の膨張、収縮の主を担う。充電時のシリコンの体積膨張率は放電時の4倍以上であり、他の構成要素に比べても大きいためである。
そこで、負極活物質層2Bが負極活物質としてシリコン又はシリコン化合物を有する場合、判定の基準となる所定値は、(1−X)ALaVSi・・・(1)で表記できる。このとき、Xは初回の動作時における非水電解液二次電池の容量に対する寿命となる非水電解液二次電池100の容量率である。Aはセンサー部101の設置された第1の方向におけるシリコン又はシリコン化合物の体積膨張率であり、0<A≦0.6を満たす。ここで、Aは(「充電時のシリコン又はシリコン化合物の体積」−「放電時のシリコン又はシリコン化合物の体積」)/「放電時のシリコン又はシリコン化合物の体積」で求められる。Laは初回の放電時における負極活物質層2Bの総厚である。VSiは負極活物質層2Bを占めるシリコンの体積比である。
一方で、正極活物質層1Bが正極活物質としてコバルト酸リチウム又はニッケル系活物質を有し、負極活物質層2Bが負極活物質としてグラファイトを有する場合は、正極活物質層1B及び負極活物質層2Bが非水電解液二次電池100の膨張、収縮の主を担う。
この場合、判定の基準となる所定値は、(1−X)(BLc+CLa)・・・(2)で表記される。このとき、Xは初回の動作時における非水電解液二次電池の容量に対する寿命となる非水電解液二次電池100の容量率である。Bはセンサー部101の設置された第1の方向における負極活物質層2Bの体積膨張率であり、0<B≦0.1を満たし、Cはセンサー部101の設置された方向における正極活物質層1Bの体積膨張率であり、0<C≦0.2を満たす。ここで、Bは(「充電時の負極活物質層2Bの体積」−「放電時の負極活物質層2Bの体積」)/「放電時の負極活物質層2Bの体積」で求められ、Cは(「充電時の正極活物質層1Bの体積」−「放電時の正極活物質層1Bの体積」)/「放電時の正極活物質層1Bの体積」で求められる。Laは初回の放電時における負極活物質層2Bの総厚であり、Lcは初回の放電時における正極活物質層1Bの総厚である。
「通知部」
通知部120は、判定部104の判定結果を通知する。例えば、基準値と測定値との差が所定値以上と判断した場合に、その結果を通知する。通知する方法は、問わない。例えば、外部に設けた表示部に表示してもよいし、ブザー等による音により通知してもよいし、通信手段を用いて他の素子に通知してもよい
「制御部」
制御部130は、判定部104の判定結果を基に、非水電解液二次電池100の充放電を制御する。制御部130は、判定部104が基準値と測定値との差が所定値以上と判断した場合に、非水電解液二次電池100の少なくとも充電を停止する。非水電解液二次電池100は、充電時に膨張するため、破損等の不具合は充電時に特に発生しやすい。他方、非水電解液二次電池100が医療用等の用途で用いられる場合、放電を緊急に止めることができない場合がある。このような場合、放電であれば故障のリスクは少ないため、放電を継続し、少なくとも充電を停止する。緊急で放電を止めても問題ない場合は、制御部130は放電及び充電を停止することが好ましい。
[組電池]
上記の電池パックは単独で用いてもよいし、複数の電池パックを並列又は直列に接続した組電池として用いてもよい。
上述のように、本実施形態にかかる電池パック200は、圧力センサー110で圧力差を検出することで、非水電解液二次電池100の充放電時の膨張量の変化量を抽出して計測できる。非水電解液二次電池100の充放電時の膨張量は、吸蔵、放出可能なイオンの量の変化に直結するため、非水電解液二次電池100のサイクル特性の変化(すなわち、寿命の変化)を直接的に検出できる。
以上、本実施形態について図面を参照して詳述したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。
1 正極
1A 正極集電体
1B 正極活物質層
2 負極
2A 負極集電体
2B 負極活物質層
3 セパレータ
10 発電素子
20 端子
21 正極端子
22 負極端子
30 外装体
100 非水電解液二次電池
101 センサー部
102 処理部
103 記録部
104 判定部
110 圧力センサー
120 通知部
130 制御部
200 電池パック

Claims (8)

  1. 正極活物質層を有する正極と、負極活物質層を有する負極と、これらに挟まれたセパレータとを備える発電素子と、
    前記発電素子を電解液と共に収納し、ラミネートフィルムからなる外装体と、を備える非水電解液二次電池と、
    前記非水電解液二次電池の膨張、収縮に伴う圧力を検知するセンサー部と、
    充電時に受けた圧力と放電時に受けた圧力との差分を検出する処理部と、を備える圧力センサーと、
    を備える、電池パック。
  2. 前記負極活物質層は、合金化によりリチウムイオンを吸蔵、放出できる金属元素を含む、請求項1に記載の電池パック。
  3. 前記圧力センサーの前記処理部は、初回の充放電時に検知した圧力差を基準値とし、複数回の充放電を繰り返した際に検知した圧力差を測定値とした場合に、
    前記基準値と前記測定値との差が所定値以上であるか否かを判定する判定部を有する、請求項1又は2に記載の電池パック。
  4. 前記負極活物質層は負極活物質としてシリコン又はシリコン化合物を有し、
    前記所定値は、(1−X)ALaVSi・・・(1)で表記され、
    一般式(1)において、Xは初回の動作時における非水電解液二次電池の容量に対する寿命となる非水電解液二次電池の容量率であり、Aは前記センサー部の設置された方向におけるシリコン又はシリコン化合物の体積膨張率であり、0<A≦0.6を満たし、Laは放電時における前記負極活物質層の総厚であり、VSiは前記負極活物質層を占めるシリコンの体積比である、請求項3に記載の電池パック。
  5. 前記正極活物質層は正極活物質としてコバルト酸リチウム又はニッケル系活物質を有し、
    前記負極活物質層は負極活物質としてグラファイトを有し、
    前記所定値は、(1−X)(BLc+CLa)・・・(2)で表記され、
    一般式(2)において、Xは初回の動作時における非水電解液二次電池の容量に対する寿命となる非水電解液二次電池の容量率であり、Bは前記センサー部の設置された方向における前記負極活物質層の体積膨張率であり、0<B≦0.1を満たし、Cは前記センサー部の設置された方向における前記正極活物質層の体積膨張率であり、0<C≦0.2を満たし、Laは放電時における前記負極活物質層の総厚であり、Lcは放電時における前記正極活物質層の総厚である、請求項3に記載の電池パック。
  6. 前記判定部で前記基準値と前記測定値との差が所定値以上と判断した場合に、その結果を通知する通知部をさらに備える、請求項3〜5のいずれか一項に記載の電池パック。
  7. 前記判定部で前記基準値と前記測定値との差が所定値以上と判断した場合に、前記非水電解液二次電池の少なくとも充電を停止する制御部をさらに備える、請求項3〜6のいずれか一項に記載の電池パック。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の電池パックが直列又は並列に接続された、組電池。
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