JP2019113083A - 動力伝達装置 - Google Patents

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佐藤 佳司
Yoshiji Sato
佳司 佐藤
裕樹 河原
Hiroki Kawahara
裕樹 河原
斉士 桂
Seishi Katsura
斉士 桂
公貴 植村
Kimitaka Uemura
公貴 植村
千佳 馬場
Chika Baba
千佳 馬場
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Abstract

【課題】前進時及び後進時における発進性能を向上させる。【解決手段】動力伝達装置100は、第1経路1と流体継手4とを備えている。流体継手4は、第1トルクコンバータ本体4a、及び第2トルクコンバータ本体4bを有する。第1トルクコンバータ本体4aは、第1インペラ41a、第1タービン42a、及び第1ステータ43aを有する。第2トルクコンバータ本体4bは、第2インペラ41b、第2タービン42b、及び第2ステータ43bを有する。第1インペラ41aと第2インペラ41bとは一体的に回転する。流体継手4は、回転電機の正回転方向のトルクを第1トルクコンバータ本体4aによって増幅し、回転電機の逆回転方向のトルクを第2トルクコンバータ本体4bによって増幅する。【選択図】図2

Description

本発明は、動力伝達装置に関するものである。
電気自動車などのように回転電機を動力源とする車両は、回転電機を正回転させることで前進し、回転電機を逆回転させることで後進することができる。
特開2017−81242号公報
上述したような車両において、前進時及び後進時において発進性能を向上させることが好ましい。
本発明の課題は、前進時及び後進時における発進性能を向上させることにある。
本発明のある側面に係る動力伝達装置は、回転電機からのトルクを駆動輪へ伝達するように構成されている。この動力伝達装置は、第1経路と流体継手とを備えている。第1経路は、回転電機からのトルクを駆動輪へと伝達する。流体継手は、第1トルクコンバータ本体、及び第2トルクコンバータ本体を有する。流体継手は、第1経路に設けられる。第1トルクコンバータ本体は、第1インペラと、第1インペラと対向する第1タービンと、第1インペラと第1タービンとの間に配置される第1ステータと、を有する。第2トルクコンバータ本体は、第1インペラと一体的に回転する第2インペラと、第2インペラと対向する第2タービンと、第2インペラと第2タービンとの間に配置される第2ステータと、を有する。流体継手は、回転電機の正回転方向のトルクを第1トルクコンバータ本体によって増幅し、回転電機の逆回転方向のトルクを第2トルクコンバータ本体によって増幅する。
この構成によれば、急発進時や坂道発進時などのように高トルクが必要な場合、第1トルクコンバータ本体で前進時のトルクを増幅させることにより、前進時の発進性能を向上させることができる。また、第2トルクコンバータ本体で後進時のトルクを増幅させることができるため、後進時の発進性能も向上させることができる。
好ましくは、第1トルクコンバータ本体は、第1ステータを正回転方向のみに回転させる第1ワンウェイクラッチをさらに有する。そして、第2トルクコンバータ本体は、第2ステータを逆回転方向のみに回転させる第2ワンウェイクラッチをさらに有する。
好ましくは、第2タービンは、第1タービンの正回転時において第1タービンと相対回転可能である。この構成によれば、前進時において第1トルクコンバータ本体がトルクを増幅させるとき、第2トルクコンバータ本体における回転抵抗を減少させることができる。
好ましくは、第1タービンは、第2タービンの逆回転時において第2タービンと相対回転可能である。この構成によれば、後進時において第2トルクコンバータ本体がトルクを増幅させるとき、第1トルクコンバータ本体における回転抵抗を減少させることができる。
好ましくは、動力伝達装置は、第2経路とクラッチとをさらに備える。第2経路は、第1経路と並列に設けられる。第2経路は、回転電機からのトルクを駆動輪へと伝達する。クラッチは、トルクを伝達する締結状態及びトルクの伝達を遮断する遮断状態を取り得る。クラッチは、第2経路に設けられる。なお、クラッチは、締結状態と遮断状態との間においてスリップ状態を取り得る。
好ましくは、クラッチは、第1係合部と第2係合部とを有する。第1係合部は、第1インペラ及び第2インペラと一体的に回転する。第2係合部は、第1タービン及び第2タービンの少なくとも一方と一体的に回転し、第1係合部と解除可能に係合する。
好ましくは、動力伝達装置は、第1タービン又は第2タービンを付勢する付勢部材をさらに備える。第1タービン及び第2タービンの少なくとも一方は、軸方向に移動可能である。クラッチは、第1タービンと第2タービンとが互いに近付くことで締結状態となり、第1タービンと第2タービンとが互いに離れることで遮断状態となるように構成される。付勢部材は、第1タービンと第2タービンとが互いに接近するように付勢する。
好ましくは、クラッチは、ノーマルクローズ型である。
好ましくは、動力伝達装置は、回転電機と流体継手との間に配置される減速機構をさらに備える。
本発明によれば、前進時及び後進時における発進性能を向上させることができる。
動力伝達装置のブロック図。 動力伝達装置の概略図。 減速時における制御部の動作を説明するためのフローチャート。 惰性走行時における制御部の動作を説明するためのフローチャート。 減速走行時における制御部の動作を説明するためのフローチャート。 変形例に係る動力伝達装置のブロック図。 変形例に係る動力伝達装置の概略図。 変形例に係る動力伝達装置の概略図。 変形例に係る動力伝達装置の概略図。 変形例に係る動力伝達装置の概略図。
以下、本発明に係る動力伝達装置の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において、正回転とは、車両を前進させる方向の回転を意味し、逆回転とは、車両を後進させる方向の回転を意味する。また、軸方向とは、流体継手4の回転軸が延びる方向を意味する。
[全体構成]
図1に示すように、動力伝達装置100は、回転電機101からのトルクを駆動輪102へと伝達するように構成されている。なお、動力伝達装置100は、減速時において駆動輪102から回転電機101へのトルクも伝達可能である。すなわち、動力伝達装置100は、回転電機101と駆動輪102との間でトルクを伝達するように構成されている。この動力伝達装置100は、例えば、電気自動車に適用される。動力伝達装置100は、第1経路1、第2経路2、クラッチ3、流体継手4、蓄電部5、各種センサ61〜63、制御部7、及びロック機構8を有している。
[第1及び第2経路]
第1経路1及び第2経路2は、回転電機101からのトルクを駆動輪102へと伝達する経路である。第1経路1と第2経路2とは、互いに並列に設けられている。すなわち、回転電機101からのトルクが第1経路1を介して駆動輪102へ伝達されるときは、第2経路2はトルクを伝達しない。また、回転電機101からのトルクが第2経路2を介して駆動輪102へ伝達されるときは、第1経路1はトルクを伝達しない。なお、クラッチ3が後述するようにスリップ状態となるとき、第1経路1及び第2経路2を介してトルクが伝達される。
[流体継手]
流体継手4は、第1経路1に設けられている。図2に示すように、流体継手4は、第1トルクコンバータ本体4aと、第2トルクコンバータ本体4bとを有している。流体継手4は、正回転及び逆回転可能に構成されている。流体継手4内は作動油などの作動流体によって満たされている。
[第1トルクコンバータ本体]
第1トルクコンバータ本体4aは、第1インペラ41a、第1タービン42a、第1ステータ43a、及び第1ワンウェイクラッチ44aを有している。
第1インペラ41aと第1タービン42aとは、互いに対向するように配置されている。そして、第1インペラ41aと第1タービン42aとの間に第1ステータ43aが配置されている。
第1ワンウェイクラッチ44aは、第1ステータ43aを正回転方向のみに回転させるように構成されている。このため、第1ステータ43aは、正回転方向のみに回転し、逆回転方向には回転しない。例えば、第1ステータ43aは、第1ワンウェイクラッチ44aを介して第1ステータシャフト45aに取り付けられている。なお、第1ステータシャフト45aは軸方向に延びる円筒状である。第1ステータシャフト45aは、回転不能に設置されている。
第1トルクコンバータ本体4aは、回転電機101から駆動輪102への正回転方向のトルクを増幅するように構成されている。詳細には、第1インペラ41aのインペラブレード、第1タービン42aのタービンブレード、及び第1ステータ43aのステータブレードの向きが、回転電機101からの正回転方向のトルクを増幅するように構成されている。このように、第1トルクコンバータ本体4aは、前進時において回転電機101からのトルクを増幅して駆動輪102側へと伝達する。
一方、第1トルクコンバータ本体4aは、減速時において駆動輪102からの正回転方向のトルクを回転電機101側へ伝達するときにおいて、第1インペラ41aの回転速度が第1タービン42aの回転速度よりも低くなるように構成されている。
[第2トルクコンバータ本体]
第2トルクコンバータ本体4bは、第2インペラ41b、第2タービン42b、第2ステータ43b、及び第2ワンウェイクラッチ44bを有している。
第2インペラ41bと第2タービン42bとは、互いに対向するように配置されている。そして、第2インペラ41bと第2タービン42bとの間に第2ステータ43bが配置されている。
第2ワンウェイクラッチ44bは、第2ステータ43bを逆回転方向のみに回転させるように構成されている。このため、第2ステータ43bは、逆回転方向のみに回転し、正回転方向には回転しない。例えば、第2ステータ43bは、第2ワンウェイクラッチ44bを介して第2ステータシャフト45bに取り付けられている。なお、第2ステータシャフト45bは、軸方向に延びている。第2ステータシャフト45bは、例えば円柱状である。第2ステータシャフト45bは、回転不能に設置されている。第2ステータシャフト45bは、後述するタービンシャフト46内を延びている。
第2トルクコンバータ本体4bは、回転電機101から駆動輪102への逆回転方向のトルクを増幅するように構成されている。詳細には、第2インペラ41bのインペラブレード、第2タービン42bのタービンブレード、及び第2ステータ43bのステータブレードの向きが、回転電機101からの逆回転方向のトルクを増幅するように構成されている。このように、第2トルクコンバータ本体4bは、後進時において回転電機101からのトルクを増幅して駆動輪102側へと伝達する。
一方、第2トルクコンバータ本体4bは、減速時において駆動輪102からの逆回転方向のトルクを回転電機101側へ伝達するときにおいて、第2インペラ41bの回転速度が第2タービン42bの回転速度よりも低くなるように構成されている。
[第1及び第2トルクコンバータ本体]
第1及び第2インペラ41a、41bは、互いに一体的に回転する。詳細には、第1及び第2インペラ41a、41bのそれぞれのインペラシェルは、一体的に形成されている。例えば、第1及び第2インペラ41a、41bのそれぞれのインペラシェルは、互いに溶接されていてもよい。この第1及び第2インペラ41a、41bのそれぞれのインペラシェルによって、流体継手4の外殻が形成されている。そして、各インペラブレードは、この外殻の内側面に形成されている。
第1及び第2タービン42a、42bは、軸方向において互いに反対側を向いている。
第1及び第2タービン42a、42bは、互いに一体的に回転する。例えば、第1及び第2タービン42a、42bは、タービンシャフト46に取り付けられている。
タービンシャフト46は回転可能に配置されている。第1及び第2タービン42a、42bは、タービンシャフト46と一体的に回転する。第1及び第2タービン42a、42bは、タービンシャフト46上を軸方向に摺動可能である。例えば、タービンシャフト46は、第1及び第2タービン42a、42bにスプライン嵌合している。
タービンシャフト46は円筒状であり軸方向に延びている。タービンシャフト46は、第1ステータシャフト45a内を延びている。タービンシャフト46は、第1及び第2タービン42a、42bからのトルクを駆動輪102側へと伝達する。
第1及び第2インペラ41a、41bは、回転電機101の回転と連動する。すなわち、第1及び第2インペラ41a、41bは、回転電機101が正回転するときに正回転し、回転電機101が逆回転するときに逆回転する。また、第1及び第2タービン42a、42bは、駆動輪102の回転と連動する。すなわち第1及び第2タービン42a、42bは、駆動輪102が正回転するときに正回転し、回転電機101が逆回転するときに逆回転する。
[流体継手の動作]
上述したように構成された流体継手4の動作について説明する。まず、回転電機101が正回転するとき、回転電機101からのトルクによって第1及び第2インペラ41a、41bが正回転する。そして、第1トルクコンバータ本体4aが回転電機101からのトルクを増幅し、増幅されたトルクはタービンシャフト46を介して駆動輪102側へと伝達される。
次に、回転電機101が逆回転する時、回転電機101からのトルクによって第1及び第2インペラ41a、41bが逆回転する。そして、第2トルクコンバータ本体4bが回転電機101からのトルクを増幅し、この増幅されたトルクはタービンシャフト46を介して駆動輪102側へと伝達される。
[クラッチ]
図1に示すように、クラッチ3は、第2経路2に設けられている。クラッチ3は、締結状態と遮断状態とのいずれかとなるように構成されている。なお、クラッチ3は、締結状態と遮断状態との間に相当するスリップ状態も取り得る。クラッチ3は、締結状態において、回転電機101と駆動輪102との間でトルクを伝達する。また、クラッチ3は、遮断状態において、回転電機101と駆動輪102との間でトルクの伝達を遮断する。クラッチ3は、ノーマルクローズ型である。すなわち、クラッチ3は、制御部7によってクラッチ3を遮断状態とするための制御がされていない場合において、締結状態となっている。そして、制御部7によって制御されている場合において、クラッチ3は遮断状態となる。
図2に示すように、クラッチ3は、流体継手4に内蔵されている。クラッチ3は、第1係合部31及び第2係合部32を有する。第1係合部31は、第1及び第2インペラ41a、41bと一体的に回転する。詳細には、第1係合部31は、第1又は第2インペラ41a、41bのインペラシェルから径方向内側に延びる。第1係合部31は、環状である。
第2係合部32は、第1タービン42a及び第2タービン42bの少なくとも一方と一体的に回転する。本実施形態では、第2係合部32は、第1及び第2タービン42a、42bの双方と一体的に回転する。第2係合部32は環状であり、軸方向において第1係合部31と対向している。第2係合部32は、第1係合部31と解除可能に係合する。詳細には、第1係合部31と第2係合部32とは、互いに摩擦係合可能となっている。
動力伝達装置100は、付勢部材9をさらに備えている。この付勢部材9は、第2係合部32を第1係合部31に向けて付勢している。詳細には、付勢部材9は、第1タービン42aを第1インペラ41aから離れる方向に付勢している。この結果、第2係合部32は、摩擦材(図示省略)を介して第1係合部31を押圧し、第1係合部31と第2係合部32とは互いに摩擦係合する。摩擦材は、第1係合部31及び第2係合部32の少なくとも一方に取り付けられている。このように第1係合部31と第2係合部32とが摩擦係合することによって、クラッチ3は締結状態となっている。なお、付勢部材9と第1タービン42aとの間に軸受部材14が配置されている。
油圧によって第2係合部32が第1係合部31から離れるように軸方向に移動すると、第1係合部31と第2係合部32との摩擦係合が解除される。このように第1係合部31と第2係合部32との摩擦係合が解除されることによって、クラッチ3は遮断状態となる。
[ロック機構]
図1に示すように、ロック機構8は、第1及び第2インペラ41a、41bの回転を停止させるように構成されている。例えば、ロック機構8は、第1及び第2インペラ41a、41bの回転を制動するように構成されている。ロック機構8は、例えば、車体103と第1及び第2インペラ41a、41bとを解除可能に連結している。
ロック機構8がオン状態のとき、ロック機構8は、車体103と第1及び第2インペラ41a、41bとを連結する。すなわち、ロック機構8は、第1及び第2インペラ41a、41bの回転を制動する。したがって、第1及び第2インペラ41a、41bは回転不能となる。一方、ロック機構8がオフ状態のとき、ロック機構8は、車体103と第1及び第2インペラ41a、41bとの連結を解除する。すなわち、ロック機構8は、第1及び第2インペラ41a、41bの回転を制動しない。したがって、第1及び第2インペラ41a、41bは回転可能となる。なお、回転電機101からの正回転方向又は逆回転方向のトルクを駆動輪102へ伝達するとき、ロック機構8はオフ状態である。ロック機構8は、制御部7に制御されることによって、オン状態とオフ状態とに切り替わる。
[蓄電部]
蓄電部5は、回転電機101との間で電力の授受を行うように構成されている。すなわち、蓄電部5は、回転電機101と電気的に接続されており、回転電機101の回転によって発生した電力を蓄電する。詳細には、蓄電部5は、制御部7のインバータ回路及びコンバータ回路を介して回転電機101と接続されている。そして、蓄電部5は、コンバータ回路によって直流電力に変換された電力を蓄電する。
また、蓄電部5に蓄電された電力は、回転電機101に供給されて回転電機101が回転することもできる。詳細には、蓄電部5に蓄電された直流電力が、制御部7のインバータ回路によって交流電力に変換されて回転電機101へと供給される。
[センサ]
動力伝達装置100は、各種センサを有している。例えば、動力伝達装置100は、蓄電部5の蓄電量を検出するSOCセンサ61、アクセルペダルの操作量を検出するアクセルセンサ62、及びブレーキペダルの操作量を検出するブレーキセンサ63を有している。各種センサ61〜63は、取得した情報を制御部7へと出力する。
[制御部]
制御部7は、第1及び第2インペラ41a、41bの回転、回転電機101の状態、及びクラッチ3の状態、及びロック機構8の状態を制御するように構成されている。具体的には、制御部7は、ECU(Electronic Control Unit)、及びPCU(Power Control Unit)などを含んでいる。制御部7は、PCUが有するインバータ回路及びコンバータ回路を介して、回転電機101と蓄電部5との間で電力を授受させる。また、制御部7は、クラッチ3の状態、ロック機構8の状態、及び流体継手4内の作動油量などを制御するための油圧制御回路なども含んでいる。
制御部7は、減速時において、第1〜第5モードのいずれかのモードを実行する。制御部7は、例えば、蓄電部5の蓄電状態及び要求される減速度に応じて、第1〜第5モードのいずれかを選択する。具体的には、制御部7は、蓄電部5の蓄電状態に応じて、第5モードと、第5モード以外のモードと、のどちらかを選択する。そして、制御部7は、第5モード以外のモードを選んだ場合、さらに、要求される減速度に応じて第1〜第4モードの中からいずれかのモードを選択する。
第1モードにおいて、制御部7は、クラッチ3を遮断状態とするとともに、第1及び第2インペラ41a、41bの回転を停止させる。すなわち、第1モードを選択した場合、駆動輪102からのトルクが、流体継手4を介して回転電機101へと伝達されるように、制御部7はクラッチ3を遮断状態とする。そして、制御部7は、第1及び第2インペラ41a、41bの回転を停止させるために、ロック機構8をオン状態とする。この結果、第1インペラ41aと第1タービン42aとの間の流体抵抗によって、第1タービン42aの回転が制動され、ひいては、駆動輪102の回転が制動される。
第2モードにおいて、制御部7は、クラッチ3を遮断状態とするとともに、第1及び第2インペラ41a、41bを逆回転させる。すなわち、第2モードを選択した場合、駆動輪102からのトルクが、流体継手4を介して回転電機101へと伝達されるように、制御部7はクラッチ3を遮断状態とする。そして、制御部7は、第1及び第2インペラ41a、41bが逆回転するよう、例えば、蓄電部5に蓄電された電力を用いて回転電機101を逆回転させる。この結果、第1インペラ41aと第1タービン42aとの間の流体抵抗によって、第1タービン42aの回転が制動され、ひいては、駆動輪102の回転が制動される。なお、この第2モードにおける第1インペラ41aと第1タービン42aとの間の流体抵抗は、第1モードの流体抵抗よりも大きくなる。このため、第2モードにおける駆動輪102の回転を制動する制動力も第1モードの制動力よりも大きくなる。
第3モードにおいて、制御部7は、クラッチ3を遮断状態とするとともに、第1及び第2インペラ41a、41bを自由回転させ且つ回転電機101を非発電状態とする。すなわち、第3モードを選択した場合、駆動輪102からのトルクが、流体継手4を介して回転電機101へと伝達されるように、制御部7はクラッチ3を遮断状態とする。そして、制御部7は、第1及び第2インペラ41a、41bが自由回転するようにロック機構8をオフ状態とし、また、回転電機101が逆回転しないよう、回転電機101に電力を供給しない。また、制御部7は、回転電機101が非発電状態となるように、回転電機101と蓄電部5との回路を遮断する。この第3モードにおける制動力は、第1及び第2モードにおける制動力よりも小さくなる。なお、第3モードでは、回転電機101が非発電状態であるため、回生ブレーキによる制動力はない。
第4モードにおいて、制御部7は、クラッチ3を遮断状態とするとともに、回転電機101を発電状態とする。すなわち、第4モードを選択した場合、駆動輪102からのトルクが、流体継手4を介して回転電機101へと伝達されるように、制御部7はクラッチ3を遮断状態とする。そして、制御部7は、回転電機101が発電状態となるように、回転電機101によって生成された電力を蓄電部5に蓄電させる。この第4モードでは、回転電機101が発電機となるため、回生ブレーキによって、駆動輪102の回転を制動することができる。
第5モードにおいて、制御部7は、クラッチ3を締結状態とするとともに、回転電機101を発電状態とする。すなわち、第5モードを選択した場合、駆動輪102からのトルクが、クラッチ3を介して回転電機101へと伝達されるように、制御部7はクラッチ3を締結状態とする。そして、制御部7は、回転電機101が発電状態となるよう、回転電機101によって生成された電力を蓄電部5に蓄電させる。この第5モードでは、回転電機101が発電機となるため、回生ブレーキによって、駆動輪102の回転を制動することができる。なお、この第5モードによる回生ブレーキの制動力は、第4モードによる回生ブレーキの制動力よりも大きい。
[制御方法]
次に、上述したように構成された動力伝達装置100の制御方法について説明する。
図3に示すように、制御部7は、アクセルペダルが操作されていないか否か判断する(ステップS1)。具体的には、制御部7は、アクセルセンサ62によって検出されたアクセルペダルの操作量に基づき、アクセルペダルが操作されていないか否か判断する。制御部7は、アクセルペダルが操作されていると判断すると(ステップS1のNo)、ステップS1の処理を再度実行する。
一方、制御部7は、アクセルペダルが操作されていないと判断すると(ステップS1のYes)、次に、ブレーキペダルが操作されていないか否か判断する(ステップS2)。具体的には、制御部7は、ブレーキセンサ63によって検出されたブレーキペダルの操作量に基づき、ブレーキペダルが操作されていないか否か判断する。
制御部7は、ブレーキペダルが操作されていないと判断すると(ステップS2のYes)、惰性走行モードの処理を実行する(ステップS3)。一方、制御部7は、ブレーキペダルが操作されていると判断すると(ステップS2のNo)、減速モードの処理を実行する(ステップS4)。
図4に示すように、制御部7は、惰性走行モードにおいて、蓄電部5の蓄電量が第1閾値A1以上か否か判断する(ステップS31)。具体的には、制御部7は、SOCセンサ61によって検出された蓄電量に基づき、蓄電部5の蓄電量が第1閾値A1以上か否か判断する。
制御部7は、蓄電部5の蓄電量が第1閾値A1以上であると判断すると(ステップS31のYes)、上述した第1〜第4モードのいずれかで制御処理を実行する(ステップS32)。なお、制御部7は、蓄電部5の蓄電量が第1閾値A1よりも大きな第2閾値A2以上であると判断した場合は、上述した第1〜第3モードのいずれかで制御処理を実行し、蓄電量が第2閾値A2未満であると判断した場合は、第4モードで制御処理を実行してもよい。
一方、制御部7は、蓄電部5の蓄電量が第1閾値A1未満であると判断すると(ステップS31のNo)、上述した第5モードで制御処理を実行する(ステップS33)。
図5に示すように、制御部7は、減速モードにおいて、蓄電部5の蓄電量が第1閾値A1以上か否か判断する(ステップS41)。具体的には、制御部7は、SOCセンサ61によって検出された蓄電量に基づき、蓄電部5の蓄電量が第1閾値A1以上か否か判断する。
制御部7は、蓄電部5の蓄電量が第1閾値A1以上であると判断すると(ステップS41のYes)、次に、ブレーキペダルの操作量が第3閾値A3以上か否か判断する(ステップS42)。具体的には、制御部7は、ブレーキセンサ63によって検出されたブレーキペダルの操作量に基づき、ブレーキペダルの操作量が第3閾値A3以上か否か判断する。
制御部7は、ブレーキペダルの操作量が第3閾値A3以上であると判断すると(ステップS42のYes)、上述した第1〜第4モードのいずれかで制御処理を実行するとともに、ディスクブレーキやドラムブレーキなどの摩擦ブレーキを作動させる(ステップS43)。なお、制御部7は、要求される減速度に基づき、第1〜第4モードのいずれかを選択し、好ましくは、制御部7は、要求される減速度に基づき、第1又は第2モードを選択する。また、制御部7は、例えば、ブレーキペダルの操作量などに基づき要求される減速度を算出することができる。
一方、制御部7は、ブレーキペダルの操作量が第3閾値A3未満であると判断すると(ステップS42のNo)、上述した第1〜第4モードのいずれかで制御処理を実行し、摩擦ブレーキは作動させない(ステップS44)。なお、制御部7は、要求される減速度に基づき、第1〜第4モードのいずれかを選択する。好ましくは、制御部7は、第1又は第2モードを選択する。
ステップS41の処理に戻って説明を続ける。制御部7は、蓄電部5の蓄電量が第1閾値A1未満であると判断すると(ステップS41のNo)、次に、ブレーキペダルの操作量が第3閾値A3以上か否か判断する(ステップS45)。具体的には、制御部7は、ブレーキセンサ63によって検出されたブレーキペダルの操作量に基づき、ブレーキペダルの操作量が第3閾値A3以上か否か判断する。
制御部7は、ブレーキペダルの操作量が第3閾値A3以上であると判断すると(ステップS45のYes)、上述した第5モードで制御処理を実行するとともに、摩擦ブレーキを作動させる(ステップS46)。
一方、制御部7は、ブレーキペダルの操作量が第3閾値A3未満であると判断すると(ステップS45のNo)、上述した第5モードで制御処理を実行し、摩擦ブレーキは作動させない(ステップS47)。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
変形例1
図6に示すように、動力伝達装置100は、減速機構11をさらに有していてもよい。減速機構11は、回転電機101と、クラッチ3及び流体継手4との間に配置されている。そして、減速機構11は、例えば複数の歯車によって構成されており、回転電機101の回転速度を減速させてクラッチ3又は流体継手4へと伝達する。
変形例2
上記実施形態では、第1タービン42aと第2タービン42bとは互いに一体的に回転しているが、流体継手4の構成はこれに限定されない。例えば、第2タービン42bは、第1タービン42aの正回転時において第1タービン42aと相対回転可能であってもよい。詳細には、第2タービン42bは、クラッチなどを介してタービンシャフト46に取り付けられている。第2タービン42bは、正回転時において、タービンシャフト46に対して相対回転可能となり、第1タービン42aと一体的に回転しない。一方、逆回転時において、第2タービン42bは、タービンシャフト46と一体的に回転する。
また、第1タービン42aは、第2タービン42bの逆回転時において第2タービン42bと相対回転可能であってもよい。詳細には、第1タービン42aは、クラッチなどを介してタービンシャフト46に取り付けられている。第1タービン42aは、逆回転時において、タービンシャフト46に対して相対回転可能となり、第2タービン42bと一体的に回転しない。一方、正回転時において、第1タービン42aは、タービンシャフト46と一体的に回転する。
変形例3
上記実施形態では、第1タービン42aが第1インペラ41aから離れる方向に移動することでクラッチ3が締結状態となり、第1タービン42aが第1インペラ41aに近付く方向に移動することでクラッチ3が遮断状態となるが、クラッチ3の構成はこれに限定されない。
例えば、図7に示すように、第1係合部31と第2係合部32との軸方向における位置関係を上記実施形態と逆にすることができる。この場合、付勢部材9は、例えば、第2タービン42bを第2インペラ41bから離れる方向に付勢している。そして、第2タービン42bが第2インペラ41bから離れる方向に移動することでクラッチ3が締結状態となり、第2タービン42bが第2インペラ41bに近付く方向に移動することでクラッチ3が遮断状態となる
変形例4
クラッチ3は、さらに他の形態とすることもできる。例えば、図8に示すように、クラッチ3は、第1摩擦板33a及び第2摩擦板33bを有している。第1及び第2摩擦板33a、33bは、第1タービン42aと第2タービン42bとの間に配置されている。
第1摩擦板33aは、第1又は第2インペラ41a、41bのインペラシェルに取り付けられている。第1摩擦板33aは、第1又は第2インペラ41a、41bのインペラシェルに対して相対回転不能である。また、第1摩擦板33aは、第1又は第2インペラ41a、41bのインペラシェルに対して軸方向に移動可能である。なお、本変形例では、第1摩擦板33aは、第2インペラ41bのインペラシェルに取り付けられている。
第2摩擦板33bは、第1又は第2タービン42a、42bに取り付けられている。詳細には、第1タービン42aは、第1タービンシェル421aから軸方向に延びる第1筒状部422aを有している。また、第2タービン42bは、第2タービンシェル421bから延びる第2筒状部422bを有している。
第1筒状部422aと第2筒状部422bとは、径方向視において、互いに重複している。そして、第1筒状部422aと第2筒状部422bとは、液密に接触している。例えば、第1筒状部422aの内周面と第2筒状部422bの外周面とが液密に接触している。第1筒状部422aと第2筒状部422bとの間にシール部材12が設けられている。この構成によれば、第1及び第2筒状部422a、422bの径方向内側において、油圧室Sを形成している。
第2摩擦板33bは、第1筒状部422a又は第2筒状部422bに取り付けられている。第2摩擦板33bは、第1又は第2筒状部422a、422bに対して相対回転不能である。また、第2摩擦板33bは、第1又は第2筒状部422a、422bに対して軸方向に移動可能である。なお、本変形例では、第2摩擦板33bは、第1筒状部422aに取り付けられている。
第1摩擦板33aと第2摩擦板33bとは、軸方向において交互に配置されている。第1摩擦板33aと第2摩擦板33bとの間に摩擦材34が介在している。摩擦材34は、第1摩擦板33a又は第2摩擦板33bのどちらかに取り付けられている。
第1タービン42a及び第2タービン42bの一方は、軸方向に移動可能にタービンシャフト46に取り付けられており、第1タービン42a及び第2タービン42bの他方は、軸方向に移動不能にタービンシャフト46に取り付けられている。なお、本変形例では、第1タービン42aが軸方向に移動不能であり、第2タービン42bが軸方向に移動可能である。
付勢部材9は、第1タービン42aと第2タービン42bとが互いに近付くように付勢している。詳細には、付勢部材9は、第2タービン42bを第1タービン42a側に付勢している。付勢部材9は、タービンシャフト46に取り付けられた止め輪13によって軸方向に支持されている。付勢部材9は、例えば、皿バネである。
このクラッチ3は、第1タービン42aと第2タービン42bとが互いに近付くことで締結状態となり、第1タービン42aと第2タービン42bとが互いに離れることで遮断状態となる。すなわち、付勢部材9が第2タービン42bを第1タービン42a側に付勢することで、第1摩擦板33aと第2摩擦板33bとが摩擦係合してクラッチ3が締結状態となる。
一方、油圧室Sに作動油を供給することで、第2タービン42bが第1タービン42aから離れる方向に移動する。この結果、第1摩擦板33aと第2摩擦板33bとの摩擦係合が解除され、クラッチ3は遮断状態となる。なお、作動油は、タービンシャフト46と第2ステータシャフト45bとの間の隙間によって画定された油路P1と、タービンシャフト46を貫通する貫通孔によって画定される油路P2を通って、油圧室Sへと供給される。
変形例5
上記実施形態では、制御部7は、第5モードを選択しない場合において、要求される減速度に基づき第1〜第4モードのいずれかを選択して実行しているが、特にこれに限定されない。例えば、制御部7は、第5モードを選択しない場合において、要求される減速度に基づき、第1モードと第2モードとのいずれかを選択して実行してもよい。他にも、制御部7は、第5モードを選択しない場合において、要求される減速度に関係なく、第1〜第4モードのいずれかのみを実行してもよい。例えば、制御部7は、第1モードと第5モードとのどちらかのみを選択し、第2〜第4モードは選択しなくてもよい。他にも制御部7は、第2モードと第5モードとのどちらかのみを選択し、第1,第3,及び第4モードは選択しなくてもよい。
変形例6
上記実施形態では、ロック機構8は、第1及び第2インペラ41a、41bの回転を直接的に制動しているが、第1及び第2インペラ41a、41bの回転を間接的に制動してもよい。例えば、ロック機構8は、第1及び第2インペラ41a、41bと一体的に回転する部材の回転を制動することによって、第1及び第2インペラ41a、41bの回転を間接的に制動してもよい。
変形例7
制御部7は、摩擦熱に基づき、選択するモードを決定することができる。例えば、制御部7は、摩擦熱が第4閾値A4以上であるか否か判断し、第4閾値以上である場合、摩擦ブレーキを作動させずに、第1モード又は第2モードで制御処理を実行してもよい。
変形例8
上記実施形態では、ロック機構8は、機械的に第1及び第2インペラ41a、41bの回転を停止させるように構成されているが、特にこれに限定されない。例えば、ロック機構8は、電気的に第1及び第2インペラ41a、41bの回転を停止させるように構成されていてもよい。詳細には、ロック機構8は、電気的に回転電機101の回転を停止させることによって、第1及び第2インペラ41a、41bの回転を停止させてもよい。
変形例9
制御部7は、上述した第1〜第4モードにおいて、要求される減速度に応じて、流体継手4内の油量を変化させる制御をさらに行ってもよい。また、制御部7は、上述した第2モードにおいて、要求される減速度に応じて、第1及び第2インペラ41a、41bの逆回転速度を変化させる制御をさらに行ってもよい。また、制御部7は、第4及び第5モードにおいて、回転電機101の回生量を変化させる制御をさらに行ってもよい。これらの制御部7の制御によって、制動力を任意に変化させることができる。
変形例10
制御部7は、第3モードにおいて、回転電機101に対して弱め磁束制御をさらに行ってもよい。
変形例11
図9に示すように、動力伝達装置100は、第1シャフト用クラッチ47a、及び第2シャフト用クラッチ47bをさらに備えていてもよい。第1ステータ43aは、第1ステータシャフト45aと一体的に回転する。第2ステータ43bは、第2ステータシャフト45bと一体的に回転する。
第1シャフト用クラッチ47aは、第1ステータシャフト45aの回転を制動するように構成されている。すなわち、第1シャフト用クラッチ47aは、締結状態と遮断状態とを取り得る。第1シャフト用クラッチ47aが締結状態のとき、第1ステータシャフト45aは回転不能となる。第1シャフト用クラッチ47aが遮断状態のとき、第1ステータシャフト45aは回転可能となる。
第2シャフト用クラッチ47bは、第2ステータシャフト45bの回転を制動するように構成されている。すなわち、第2シャフト用クラッチ47bは、締結状態と遮断状態とを取り得る。第2シャフト用クラッチ47bが締結状態のとき、第2ステータシャフト45bは回転不能となる。第2シャフト用クラッチ47bが遮断状態のとき、第2ステータシャフト45bは回転可能となる。
この構成によれば、例えば、回転電機101の正回転時においてトルクの増幅が要求されるとき、第1シャフト用クラッチ47aを締結状態にするとともに、第2シャフト用クラッチ47bを遮断状態とする。これによって、第1ステータ43aは回転しないように固定されるため、第1トルクコンバータ本体4aにおいて、回転電機101からのトルクを増幅することができる。一方、第2トルクコンバータ本体4bでは、第2ステータ43bが回転可能となるため、第2トルクコンバータ本体4bにおける回転抵抗を減少させることができる。
また、回転電機101の逆回転時においてトルクの増幅が要求されるとき、第2シャフト用クラッチ47bを締結状態にするとともに、第1シャフト用クラッチ47aを遮断状態とする。これによって、第2ステータ43bは回転しないように固定されるため、第2トルクコンバータ本体4bにおいて、回転電機101からのトルクを増幅することができる。一方、第1トルクコンバータ本体4aでは、第1ステータ43aが回転可能となるため、第1トルクコンバータ本体4aにおける回転抵抗を減少させることができる。
なお、第1タービン42aは、第1タービン用ワンウェイクラッチ49aを介してタービンシャフト46に取り付けられている。第1タービン用ワンウェイクラッチ49aは、第1タービン42aの正回転方向のトルクをタービンシャフト46に伝達する。そして、第1タービン用ワンウェイクラッチ49aは、第1タービン42aの逆回転方向のトルクをタービンシャフト46に伝達しない。
また、第2タービン42bは、第2タービン用ワンウェイクラッチ49bを介してタービンシャフト46に取り付けられている。第2タービン用ワンウェイクラッチ49bは、第2タービン42bの逆回転方向のトルクをタービンシャフト46に伝達する。そして、第2タービン用ワンウェイクラッチ49bは、第2タービン42bの正回転方向のトルクをタービンシャフト46に伝達しない。第1タービン42aと第2タービン42bとは、互いに相対回転可能である。
変形例12
図10に示すように、変形例12では、変形例11における第1及び第2シャフト用クラッチ47a、47bの代わりに、第1及び第2ツーウェイクラッチ48a、48bを用いてもよい。詳細には、第1ステータ43aは、第1ツーウェイクラッチ48aを介して第1ステータシャフト45aに取り付けられている。また、第2ステータ43bは、第2ツーウェイクラッチ48bを介して第2ステータシャフト45bに取り付けられている。
回転電機101の正回転時においてトルクの増幅が要求されるとき、第1ツーウェイクラッチ48aは、第1ステータ43aを正回転方向に回転可能とするとともに、逆回転方向には回転させないように構成される。一方、第2ツーウェイクラッチ48bは、第2ステータ43bを正回転方向に回転可能とするとともに、逆回転方向には回転させないように構成される。
また、回転電機101の逆回転時においてトルクの増幅が要求されるとき、第2ツーウェイクラッチ48bは、第2ステータ43bを逆回転方向に回転可能とするとともに、正回転方向には回転させないように構成される。一方、第1ツーウェイクラッチ48aは、第1ステータ43aを逆回転方向に回転可能とするとともに、正回転方向には回転させないように構成される。
1 第1経路
2 第2経路
3 クラッチ
4 流体継手
4a 第1トルクコンバータ本体
41a 第1インペラ
42a 第1タービン
43a 第1ステータ
44a 第1ワンウェイクラッチ
4b 第2トルクコンバータ本体
41b 第2インペラ
42b 第2タービン
43b 第2ステータ
44b 第2ワンウェイクラッチ
100 動力伝達装置
101 回転電機
102 駆動輪

Claims (9)

  1. 回転電機からのトルクを駆動輪へ伝達する動力伝達装置であって、
    前記回転電機からのトルクを前記駆動輪へと伝達する第1経路と、
    第1トルクコンバータ本体、及び第2トルクコンバータ本体を有し、前記第1経路に設けられる流体継手を、
    を備え、
    前記第1トルクコンバータ本体は、第1インペラと、前記第1インペラと対向する第1タービンと、前記第1インペラと前記第1タービンとの間に配置される第1ステータと、を有し、
    前記第2トルクコンバータ本体は、前記第1インペラと一体的に回転する第2インペラと、前記第2インペラと対向する第2タービンと、前記第2インペラと前記第2タービンとの間に配置される第2ステータと、を有し、
    前記流体継手は、前記回転電機の正回転方向のトルクを前記第1トルクコンバータ本体によって増幅し、前記回転電機の逆回転方向のトルクを前記第2トルクコンバータ本体によって増幅する、
    動力伝達装置。
  2. 前記第1トルクコンバータ本体は、前記第1ステータを正回転方向のみに回転させる第1ワンウェイクラッチをさらに有し、
    前記第2トルクコンバータ本体は、前記第2ステータを逆回転方向のみに回転させる第2ワンウェイクラッチをさらに有する、
    をさらに備える、請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 前記第2タービンは、前記第1タービンの正回転時において前記第1タービンと相対回転可能である、
    請求項1又は2に記載の動力伝達装置。
  4. 前記第1タービンは、前記第2タービンの逆回転時において前記第2タービンと相対回転可能である、
    請求項1から3のいずれかに記載の動力伝達装置。
  5. 前記第1経路と並列に設けられ、前記回転電機からのトルクを前記駆動輪へと伝達する第2経路と、
    前記トルクを伝達する締結状態及び前記トルクの伝達を遮断する遮断状態を取り得る、前記第2経路に設けられるクラッチと、
    をさらに備える、請求項1から4のいずれかに記載の動力伝達装置。
  6. 前記クラッチは、
    前記第1インペラ及び前記第2インペラと一体的に回転する第1係合部と、
    前記第1タービン及び前記第2タービンの少なくとも一方と一体的に回転し、前記第1係合部と解除可能に係合する第2係合部と、
    を有する、
    請求項5に記載の動力伝達装置。
  7. 前記第1タービン又は前記第2タービンを付勢する付勢部材をさらに備え、
    前記第1タービン及び前記第2タービンの少なくとも一方は、軸方向に移動可能であり、
    前記クラッチは、前記第1タービンと前記第2タービンとが互いに近付くことで締結状態となり、前記第1タービンと前記第2タービンとが互いに離れることで遮断状態となるように構成され、
    前記付勢部材は、前記第1タービンと前記第2タービンとが互いに接近するように付勢する、
    請求項5又は6に記載の動力伝達装置。
  8. 前記クラッチは、ノーマルクローズ型である、
    請求項5から7のいずれに記載の動力伝達装置。
  9. 前記回転電機と前記流体継手との間に配置される減速機構をさらに備える、
    請求項1から8のいずれかに記載の動力伝達装置。
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