JP2019112128A - 押出器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】収容体が吐出口から押し出される方向と直交する方向への大型化を回避しながら、被付着面に付着した収容体の外形や当該収容体と被付着面との接触面積を大きくすることが可能な押出器具を提供すること。【解決手段】押出器具(1)であって、収容部材(100)と押出部材(200)とを備え、収容部材(100)は、収容部(110)と脚部(120)とを有し、収容部(110)は、周壁(112)と、吐出口(115)を有する底壁(114)と、を有し、脚部(120)は、複数の隙間形成部(122)を有し、複数の隙間形成部(122)は、周方向に互いに隣接する隙間形成部(122)間に、当接状態において吐出口(115)から吐出された収容体が被付着面上を軸直交方向に沿って隙間形成部(122)よりも外側に向かって広がるように流動するのを許容する形状を有する隙間を形成すること。【選択図】図2

Description

本発明は、収容体を押し出すための押出器具に関する。
従来、収容部材に収容された収容体を押出部材によって収容部材から押し出すための押出器具が知られている。例えば、特許文献1には、流動性付着性薬剤(収容体)を収容するシリンダと、シリンダ内に配置されたスライダと、スライダを押圧する押し具と、を備える薬剤用カートリッジ装置(押出器具)が開示されている。
シリンダは、収容体を収容する収容部と、収容部の外周面に接続された末広部と、を有している。収容部は、円筒状に形成された周壁と、周壁の一方側の端部に接続された底壁と、を有し、底壁の中央部には、収容体を被付着面(便器の内面等)に向けて吐出するための吐出口が形成されている。末広部は、底壁を包囲する形状を有している。末広部の先端部が被付着面に当接することにより、被付着面と底壁との間に空間が形成される。
スライダは、収容部の周壁のうち吐出口とは反対側の開口から収容部内に挿入される。スライダは、収容体を吐出口に向けて押し出すことが可能である。
押し具は、スライダに接続されており、スライダを収容部の軸方向に沿って吐出口に向けて押し出す。
この押出器具の使用時には、末広部の先端部が被付着面に当接した状態で使用者によって押し具が周壁の軸方向に沿って収容部内に向けて押し込まれる。そうすると、スライダが収容部内の収容体を吐出口に向けて押し込むので、収容部の底壁と末広部とで区画される空間に吐出口を通じて収容体が吐出される。これにより、被付着面のうち末広部に囲まれた部位に収容体が付着する。
特開2016−210451号公報
特許文献1に記載されるような押出器具では、被付着面に付着した収容体の外形や当該収容体と被付着面との接触面積を大きくする場合、当該押出器具の大型化が避けられない。具体的に、特許文献1に記載される押出器具において被付着面に付着する収容体の外形を大きくするためには、被付着面に付着する収容体の大きさを規定している末広部の外径を大きくする必要がある。よって、当該押出器具の大型化が不可避となる。
本発明の目的は、収容体が吐出口から押し出される方向と直交する方向への押出器具の大型化を回避しながら、被付着面に付着した収容体の外形や当該収容体と被付着面との接触面積を大きくすることが可能な押出器具を提供することである。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、収容体を押し出すことが可能な押出器具であって、前記収容体を収容するとともに当該収容体を吐出することが可能な収容部材と、前記収容部材から前記収容体を押し出すための押出部材と、を備え、前記収容部材は、前記収容体を収容する収容部と、前記収容部の外面に接続された脚部と、を有し、前記収容部は、筒状に形成された周壁と、前記周壁の中心軸方向について当該周壁の一端側に接続された底壁であって前記収容体を吐出するための吐出口を有するものと、を有し、前記脚部は、前記吐出口を取り囲む方向である周方向に沿って互いに間隔を置いて配置されておりそれぞれが前記被付着面に当接する当接端部を有する複数の隙間形成部を有し、前記複数の隙間形成部は、各当接端部が前記被付着面に当接した状態である当接状態において前記被付着面と前記底壁との間に前記収容体の前記被付着面に沿った流動を許容する空間を形成する長さを有し、かつ、前記周方向に互いに隣接する隙間形成部間に、前記当接状態において前記吐出口から吐出された収容体が前記被付着面上を前記中心軸方向と直交する方向である軸直交方向に沿って前記隙間形成部よりも外側に向かって広がるように流動するのを許容する形状を有する隙間を形成する、押出器具を提供する。
本押出器具では、前記当接状態において押出部材が押し込まれることにより、吐出口から吐出された収容体は、被付着面上を前記軸直交方向に沿って各隙間を通じて隙間形成部よりも外側に向かって広がるように流動する。すなわち、軸直交方向について被付着面のうち隙間形成部よりも外側に収容体が付着する領域が形成されるので、当該押出器具の前記軸直交方向への大型化を回避しながら、被付着面に付着した収容体の外形や当該収容体と被付着面との接触面積を大きくすることが可能となる。
ただし、本押出器具では、各当接端部が被付着面に当接する部位となるため、従来のように末広部の先端部の端面全体が被付着面に当接する場合に比べ、使用時の姿勢、すなわち、前記当接状態における押出器具の姿勢が不安定になる懸念がある。
そのため、前記押出器具において、前記複数の隙間形成部は、前記周方向に沿って配置された少なくとも3つの隙間形成部を含み、各隙間形成部の当接端部の前記軸直交方向についての寸法は、前記中心軸方向及び前記軸直交方向の双方と直交する方向についての前記当接端部の寸法よりも大きいことが好ましい。
このようにすれば、当接状態における被付着面に対する収容部材の姿勢が安定する。
また、前記複数の隙間形成部は、前記3つの隙間形成部とは異なる他の隙間形成部をさらに含むことが好ましい。
このようにすれば、各当接端部と被付着面との接触面積が大きくなるので、当接端部が被付着面に対して滑ることが抑制される。
また、前記収容部材は、前記底壁の外面のうち前記吐出口の周囲の部位に接続された複数の壁部を有し、前記複数の壁部は、前記軸直交方向に互いに離間した位置に配置されていることが好ましい。
このようにすれば、被付着面に収容体を付着させた後に当該押出器具を被付着面から離間させたとき収容部材側に残る収容体の量が低減される。具体的に、吐出口から吐出された収容体は、各壁間に空間が形成されるように各壁部の先端部に接触しながら被付着面上を広がるように流動する。換言すれば、各壁部は、吐出口から吐出された収容体が底壁の外面に付着するのを規制する。よって、吐出口から吐出された収容体が収容部材に接触する面積が低減されるので、当該押出器具を被付着面から離間させた際に収容部材側に残る収容体の量が低減される。
また、各隙間形成部の当接端部の前記軸直交方向についての寸法は、前記軸直交方向に互いに隣接する壁部間の寸法以上に設定されていることが好ましい。
このようにすれば、軸直交方向についての当接端部の長さが確保されるので、換言すれば、当接端部と被付着面との接触面積が確保されるので、当接端部が被付着面に対して滑ることが抑制される。
また、前記押出器具において、前記収容部材に対して着脱自在に装着可能なキャップをさらに備え、前記キャップは、前記複数の隙間形成部を覆う形状を有することが好ましい。
以上のように、本発明によれば、収容体が吐出口から押し出される方向と直交する方向への大型化を回避しながら、被付着面に付着した収容体の外形や当該収容体と被付着面との接触面積を大きくすることが可能な押出器具を提供することができる。
本発明の一実施形態の押出器具の斜視図である。 図1に示される押出器具の断面図である。 収容部の吐出口の近傍を示す拡大図である。 収容部材の斜視図である。 操作部材の斜視図である。 摘み部及び指受け部の近傍を示す正面図である。 係止部と被係止部との係合関係を示す図である。 近接部と収容部との関係を示す図である。 収容体が押し出されている途中の状態の概略を示す図である。 操作部材の変形例を示す図である。 図10に示される操作部材の押出部が周壁内に挿入される前の状態を示す拡大図である。 図10に示される操作部材の押出部が周壁内に挿入された後の状態を示す拡大図である。 収容部及び押出部の変形例を示す断面図である。
本発明の一実施形態の押出器具1について、図1〜図9を参照しながら説明する。この押出器具1は、収容体10(図9を参照)を便器の内面等の被付着面Sに向けて押し出すための器具である。具体的に、押出器具1は、収容体10を収容するとともに当該収容体10を吐出することが可能な収容部材100と、収容部材100から収容体10を押し出すための押出部材200と、収容部材100に対して着脱自在に装着可能なキャップ300と、を備える。本実施形態では、収容体10として、例えば、流動性を有するとともに便器の内面に付着可能な粘度を有する粘着体が用いられる。なお、押出器具1の使用時の姿勢は限定されないが、以下では、便宜上、図2に基づいて上下方向を定義する。
収容部材100は、収容部110と、脚部120と、付着抑制部130と、を有する。
収容部110は、筒状に形成されており、収容体10を収容する。本実施形態では、収容部110は、周壁112と、底壁114と、を有している。
周壁112は、円筒状に形成されている。周壁112は、押出部材200の一部(後述の押出部210)が当該周壁112内に位置する状態においてが押出部材200が周壁112から離脱するのを阻止するように押出部材200を係止する係止部113を有する。図2及び図7に示されるように、係止部113は、周壁112の内周面から当該周壁112の径方向ついて外向きに窪む形状を有する。本実施形態では、係止部113は、周壁112を前記径方向に貫通する貫通孔で構成されている。ただし、係止部113は、周壁112の内周面から前記径方向の外向きに窪む凹部であってもよい。本実施形態では、周壁112の内径は、26.8mmである。
底壁114は、周壁112の中心軸方向(図2の上下方向)について周壁112の一端側(図2の下側)に接続されている。底壁114は、円板状に形成されている。底壁114は、収容体10を吐出するための吐出口115を有する。吐出口115は、円形に形成されている。この吐出口115の径は、周壁112の内径の18%以上60%以下に設定されることが好ましい。本実施形態では、吐出口115の径は、10mm(周壁112の内径の約37%)に設定されている。
脚部120は、底壁114の外面(下面)に接続されている。脚部120は、吐出口115を取り囲む方向である周方向に沿って互いに間隔を置いて配置された複数の(本実施形態では4つの)隙間形成部122を有している。各隙間形成部122は、底壁114の外面から下向きに延びる形状を有しており、当該隙間形成部122の先端部が被付着面Sに当接する。つまり、隙間形成部122の先端部が「当接端部123」に相当する。複数の隙間形成部122は、各当接端部123が被付着面Sに当接した状態である当接状態(図3に示される状態)において、被付着面Sと底壁114との間に収容体10の被付着面Sに沿った流動を許容する空間SPを形成する長さを有する。各隙間形成部122の前記長さは、10mm〜12mmに設定されることが好ましい。本実施形態では、各隙間形成部122の前記長さは、11mmに設定されている。また、複数の隙間形成部122は、前記周方向に互いに隣接する隙間形成部122間に、前記当接状態において吐出口115から吐出された収容体10が被付着面S上を前記中心軸方向と直交する方向である軸直交方向に沿って隙間形成部122よりも外側に向かって広がるように流動するのを許容する形状を有する隙間を形成する。
図4に示されるように、各当接端部123の前記軸直交方向における寸法d1は、前記中心軸方向及び前記軸直交方向の双方と直交する方向についての当接端部123の寸法d2よりも大きく設定されている。本実施形態では、前記寸法d1は、3.7mmであり、前記寸法d2は、1.6mmである。なお、当接端部123は、前記軸直交方向に互いに離間する2以上の部位に分割されていてもよい。この場合、前記寸法d1は、前記2以上の部位のうち吐出口115に最も近い部位から吐出口115から最も遠い部位までの寸法を意味する。
付着抑制部130は、底壁114の外面に収容体10が付着するのを抑制する。図3及び図4に示されるように、付着抑制部130は、底壁114の外面のうち吐出口115の周囲の部位に接続された複数の壁部131〜135を有する。本実施形態では、複数の壁部131〜135は、第1壁部131と、第2壁部132と、第3壁部133と、第4壁部134と、第5壁部135と、を有している。各壁部131〜135は、底壁114の外面から下向きに延びる形状を有している。本実施形態では、各壁部131〜135は、吐出口115の周囲において円環状につながる形状を有している。第1壁部131は、当該第1壁部131の内周面が底壁114のうち吐出口115を取り囲む部位とつながる位置に配置されている。各壁部131〜135は、前記軸直交方向(底壁114の径方向)に互いに離間した位置に配置されている。例えば、各壁部間の寸法は、2mm程度に設定される。
図3に示されるように、前記中心軸方向についての第1壁部131の寸法よりも同方向についての第2壁部132の寸法の方が大きい。同様に、前記中心軸方向についての第2壁部132の寸法よりも同方向についての第3壁部133の寸法の方が大きい。前記中心軸方向についての第4壁部134の寸法及び第5壁部135の寸法は、同方向についての第3壁部133の寸法と同じである。本実施形態では、第1壁部131の前記寸法は1mmに設定されており、第2壁部132の前記寸法は3mmに設定されており、第3壁部133〜第5壁部135の前記寸法は5mmに設定されている。
図4に示されるように、各隙間形成部122は、第3壁部133と第4壁部134とにまたがる位置に配置されている。換言すれば、各隙間形成部122は、第3壁部133と第4壁部134とを連結している。また、各当接端部123の前記寸法d1は、前記軸直交方向に互いに隣接する壁部(本実施形態では第3壁部133及び第4壁部134)間の寸法以上に設定されている。
押出部材200は、押出部210と、操作部230と、を有する。
押出部210は、収容部110に収容されている収容体10が吐出口115に向けて押し出されるように周壁112の内周面に接触した状態を維持しながら収容部110内を前記中心軸方向に沿って変位することが可能である。押出部210は、周壁112の中心軸方向について周壁112の他端部(図2の上端部)から周壁112内に挿入されることが可能である。具体的に、押出部210は、外筒部212と、押圧壁214と、内筒部216と、を有する。
外筒部212は、円筒状(中空状)に形成されており周壁112の内周面に沿う形状を有する外周面を有する。この外筒部212の外周面には、図7に示されるように、環状突起213が設けられている。この環状突起213は、押出部210が周壁112内に挿入されたときに周壁112の内周面に密着する。
押圧壁214は、外筒部212の開口を塞ぐ形状を有している。押圧壁214は、外筒部212の下端部に接続されている。
内筒部216は、外筒部212の径よりも小さな径を有する円筒状に形成されている。内筒部216の径は、吐出口115の径よりも大きく設定されている。内筒部216は、押圧壁214の上面に接続されている。内筒部216は、操作部230を保持する保持部217を有している。
操作部230は、押出部210に接続されており、押出部210が吐出口115に向かって変位するように操作者が操作するための部位である。図5に示されるように、操作部230は、摘み部232と、指受け部236と、延長部238と、被接続部240と、近接部246、被係止部248と、凸部250と、を有する。
摘み部232は、使用者が指で摘まむための部位である。図5及び図6に示されるように、摘み部232は、摘み本体233と、滑り止め部234と、を有する。摘み本体233は、平板状に形成されている。滑り止め部234は、摘み本体233の表面から隆起するとともに摘み本体233の表面に沿って直線状に延びる形状を有している。
指受け部236は、摘み部232に接続されており、使用者の指を受ける部位である。指受け部236は、前記中心軸方向と直交する方向(摘み本体233と直交する方向)について摘み本体233の表面から張り出す形状を有する。具体的に、指受け部236は、前記中心軸方向について押出部210に向かって(図6において下向きに)凸となるように湾曲する形状を有する。図6に示されるように、指受け部236のうち前記中心軸方向について押出部210が位置する側の端部(図6の下端部)から当該端部とは反対側の端部(図6の上端部)までの寸法h1よりも、摘み本体233のうち前記中心軸方向について押出部210が位置する側とは反対側の端部(図6の上端部)から指受け部236の上端部までの寸法h2の方が大きい。本実施形態では、前記寸法h1は、5.2mmであり、前記寸法h2は、12.2mmである。
延長部238は、摘み部232から前記中心軸方向に沿って下向きに延びる形状を有する。前記中心軸方向についての延長部238の寸法は、押圧壁214が底壁114に当接した状態において摘み部232が収容部110から露出する程度に設定される。
被接続部240は、内筒部216に接続される部位である。図5、図7及び図8に示されるように、被接続部240は、被保持部242と、対向部244と、を有する。被保持部242は、内筒部216の保持部217に保持される部位である。被保持部242は、円板状に形成されている。保持部217は、この被保持部242を前記中心軸方向の両側から挟持する。この保持部217による被保持部242の挟持力の方が押出部210と周壁112の内周面との間に生じる摩擦力よりも大きくなるように、保持部217の形状と環状突起213の外筒部212の外周面から突出量とが設定されている。このため、前記中心軸方向に沿って操作部230が押出部210から離間する向きの外力が当該操作部230に作用した場合における操作部230の押出部210からの離脱が抑制される。対向部244は、前記中心軸方向について被保持部242から離間した位置に設けられている。本実施形態では、対向部244は、被保持部242の上方に設けられている。対向部244は、円板状に形成されている。対向部244の径方向についての当該対向部244の外端部は、内筒部216の内周面に当接、あるいは、前記内周面と所定の隙間(例えば0.1mm程度)を置いて対向している。つまり、内筒部216のうち対向部244の外端部と当接するあるいは前記外端部と所定の隙間を置いて対向する部位が、前記中心軸方向について保持部217から離間した位置で操作部230を受ける「受け部218」に相当する。
近接部246は、押出部210が吐出口115に向かって変位する間に周壁112の内周面に当接し続ける(摺接する)あるいは前記内周面と所定の距離(例えば0.1mm程度)を置いて対向し続ける部位である。近接部246は、延長部238から前記軸直交方向(指受け部236が摘み本体233から突出する方向と同じ方向)に張り出す形状を有している。図5及び図8に示されるように、本実施形態では、近接部246は、前記軸直交方向について延長部238から一方側に張り出す第1張出部246aと、他方側に張り出す第2張出部246bと、を有する。前記軸直交方向についての各張出部246a,246bの外端部は、周壁112の内周面に沿う形状に形成されている。各張出部246a,246bは、平板状に形成されている。
被係止部248は、周壁112の係止部113に係合する部位である。被係止部248は、延長部238から前記軸直交方向に突出する形状を有している。本実施形態では、被係止部248は、第1張出部246aと第2張出部246bとを結ぶ方向と直交する方向について延長部238から一方側に突出する第1腕部248aと、他方側に突出する第2腕部248bと、を有する。図7に示されるように、各腕部248a,248bは、当該腕部248a,248bに外力が作用していないときに前記軸直交方向(前記径方向)について周壁112の内周面よりも外側に張り出す形状を有する。なお、図7は、被係止部248が係止部113に係合した状態を示している。また、各腕部248a,248bは、当該腕部248a,248bに前記軸直交方向について内向きの外力が作用したときに前記軸直交方向について内向きに弾性変形する。本実施形態では、各腕部248a,248bは、前記軸直交方向について外側に向かうにしたがって次第に上方(前記中心軸方向について摘み部232に近付く方向)に向かい、かつ、下側(前記中心軸方向について被接続部240が位置する側)に凸となるように湾曲する形状を有する。
凸部250は、被係止部248の各腕部248a,248bの上面に設けられている。凸部250は、押出部材200に対して当該押出部材200が収容部110から離脱する方向(図2における上向き)の外力が作用することによって被係止部248が弾性変形した際に周壁112の内周面に当接する。
キャップ300は、収容部材100に対して着脱自在に装着可能であり、吐出口115を覆う形状を有する。図2に示されるように、キャップ300は、複数の隙間形成部122を覆う形状を有しており、第5壁部135の外側面に着脱自在に係合可能である。
次に、以上に説明した押出器具1の組立て方について説明する。
まず、押出部210に操作部230が装着される。具体的に、押出部210の内筒部216に操作部230の被接続部240が挿入(圧入)される。これにより、被保持部242が保持部217に保持され、対向部244が受け部218に当接あるいは隙間を置いて対向する。このようにして押出部材200が組立てられる。
そして、その押出部材200が収容部110内に挿入される。具体的に、周壁112の上側の開口を通じて周壁112内に押出部210が挿入(圧入)される。本実施形態では、係止部113は、周壁112の内周面から前記軸直交方向について外向きに窪む形状を有しているので、押出部210の収容部110内への挿入時に係止部113が押出部210の外筒部212の外周面を損傷させることが回避される。そして、被係止部248は、係止部113に至るまでの間は周壁112の内周面から前記径方向について内向きの外力を受けることによって同向きに弾性変形し、係止部113に至ったときに弾性復帰することによって係止部113に係合する。これにより、押圧部材200の収容部材100への組み付けが完了する。本実施形態では、押圧部材200の収容部材100への組み付けが完了した状態において、被係止部248が係止部113に係合しているので、押出器具1の輸送時等における振動に起因して押出部材200が収容部材100から離脱することが抑制される。
また、被係止部248が係止部113に係合した状態(押圧部材200の収容部材100への組み付けが完了した状態)において、押出部材200に対して当該押出部材200が収容部110から離脱する方向(図2の上向き)の外力が作用することによって被係止部248がその曲率半径を大きくするように弾性変形したとしても、凸部250が周壁112の内周面に当接することによって被係止部248のそれ以上の弾性変形が抑制される。よって、押出部材200の収容部110からの離脱が抑制される。
続いて、以上のようにして組立てられた押出器具1の使用方法について説明する。
まず、押出器具1の使用者は、キャップ300を取り外し、収容体10を付着させたい被付着面Sに各隙間形成部122の当接端部123を当接させる。本実施形態では、各当接端部123の前記軸直交方向についての寸法d1は、前記軸直交方向に互いに隣接する第3壁部133及び第4壁部134間の寸法以上に設定されている。このように、前記軸直交方向についての当接端部123の長さが確保されているので、換言すれば、当接端部123と被付着面Sとの接触面積が確保されているので、当接端部123が被付着面Sに対して滑ることが抑制される。
そして、使用者は、各当接端部123が被付着面Sに当接している状態において操作部230を前記中心軸方向に沿って押し込む。そうすると、被係止部248が弾性変形した状態で押出部材200全体が前記中心軸方向に沿って吐出口115に向かって変位する。このとき、押出部材200の中心軸を前記中心軸方向に対して傾かせるような外力が当該押出部材200に作用したとしても、押出部材200は、周壁112の内周面に対し、押出部210及び近接部246、つまり、前記中心軸方向に互いに離間した2か所で当接するので、前記中心軸方向に沿って押出部材200が吐出口115に向けて押込操作される間、押出部材200の中心軸方向が周壁112の中心軸方向に対して傾斜するように押出部材200が収容部110に対してがたつくことが抑制される。また、操作部230は、押出部210に対し、被保持部242及び対向部244、つまり、前記中心軸方向に互いに離間した2か所で当接するので、操作部230の中心軸方向が押出部210の中心軸方向に対して傾斜するように操作部230が押出部210に対してがたつくことも抑制される。
さらに、押出部材200の押込操作時に摘み部232を摘まんでいる指が指受け部236で受けられるので、押出部材200の押込み損ねが抑制される。
そして、使用者が押出部材200をそのまま押し込むと、収容体10が被付着面Sに吐出される。このとき、図9に示されるように、吐出口115から吐出された収容体10は、各壁部131〜135間に空間が形成されるように各壁部131〜135の先端部(下端部)に接触しながら被付着面S上を広がるように流動する。換言すれば、各壁部131〜135は、吐出口115から吐出された収容体10が底壁114の外面(下面)に付着するのを規制する。よって、吐出口115から吐出された収容体10が収容部材100に接触する面積が低減されるので、当該押出器具1を被付着面Sから離間させた際に収容部材100側に残る収容体10の量が低減される。
また、吐出口115から吐出された収容体10は、被付着面S上を前記軸直交方向に沿って隙間形成部122間に形成される隙間を通じて隙間形成部122よりも外側に向かって放射状に広がるように流動する。すなわち、前記軸直交方向について被付着面Sのうち隙間形成部122よりも外側に収容体10が付着する領域が形成されるので、当該押出器具1の前記軸直交方向への大型化を回避しながら、被付着面Sに付着した収容体10の外形や当該収容体10と被付着面Sとの接触面積を大きくすることが可能となる。
なお、今回開示された上記実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、周壁112及び外筒部は、円筒状に限られない。これら周壁112及び外筒部212は、多角筒状に形成されてもよい。
また、被係止部248は、押出部210(外筒部212の上端部等)に設けられていてもよい。その場合、操作部230が省略され、押出部材200が押出部210のみで構成されてもよい。この場合、押出部210は、親指等で押圧される。
また、係止部113は、周壁112の上端部から前記中心軸方向に沿って延びる第1切欠き溝と、第1切欠き溝の下端部から前記周方向に沿って延びる第2切欠き溝と、を有し、被係止部248は、各切欠き溝内を移動可能な形状を有していてもよい。この場合、被係止部248が第1切欠き溝内を移動するように前記中心軸方向に沿って押出部材200が周壁112内に押し込まれ、その後、被係止部248が第2切欠き溝内を移動するように押出部材200が回転されることによって被係止部248が係止部113と係合する(押圧部材200の収容部材100への組み付けが完了する)。このようにしても、押出部材200が収容部材100から離脱することが抑制される。また、この場合において、使用者がこの押出器具1を使用する際は、上記実施形態と同様、被係止部248が係止部113に係合した状態のまま操作部230を収容部110内に押し込む。これにより、被係止部248が変形しながら押出部材200が収容部110内に押し込まれる。
また、各壁部131〜135は、円筒状でなく多角筒状でもよい。さらに、各壁部131〜135は、環状につながることなく周方向の一部で途切れていてもよい。
また、図10に示されるように、操作部230と押出部210とが一体的に形成されてもよい。
また、図11及び図12に示されるように、押出部210は、環状突起213の代わりに、前記径方向に弾性変形可能な弾性変形部211を有していてもよい。弾性変形部211は、当該弾性変形部211に外力が作用していないときに前記径方向について周壁112の内周面よりも外側に張り出す形状を有するとともに、当該弾性変形部211に前記径方向について内向きの外力が作用したときに前記径方向について内向きに弾性変形する。このため、押出部210が周壁112内に挿入されることにより、周壁112の上側の開口が密閉される。
また、図13に示されるように、収容部110は、起立壁116をさらに有していてもよい。起立壁116は、底壁114の内面(上面)うち吐出口115の周囲の部位から起立するとともに吐出口115の周囲において環状につながる形状を有する。具体的に、起立壁116の内周面、底壁114のうち吐出口115を取り囲む部位及び第1壁部131の内周面は、連続的に滑らかにつながっている。この態様では、収容体10から離水が生じたとしても、その離水は、底壁114上のうち周壁112の内周面と起立壁116の外周面とで区画される空間に溜まる。つまり、この態様では、底壁114の上面と、起立壁116の外周面と、周壁112の内周面のうち起立壁116と前記径方向に対向する部位と、により、離水を受ける離水受け部が形成される。よって、押出器具1の保管時等に収容体10から離水が生じたとしても、その離水が吐出口115から漏出することが抑制される。
また、収容部110が前記離水受け部を有する場合、押出部210の押圧壁214は、前記離水受け部内(起立壁116の外側)に存在する収容体10を吐出口115に向けて押し出すための外側押圧部220と、起立壁116内に存在する収容体10を吐出口115から押し出すための内側押圧部222と、外側押圧部220と内側押圧部222とを連結する連結部224と、を有することが好ましい。
外側押圧部220は、前記径方向について起立壁116の外側において環状につながる形状を有する。外側押圧部220は、外筒部212の下端部に接続されている。外側押圧部220の下端面及び底壁114の上面は、ともに平坦に形成されている。
内側押圧部222は、外側押圧部220が底壁114の上面に当接した状態(図13に示される状態)において、起立壁116の上端部よりも下側に位置する。このため、内側押圧部222は、外側押圧部220が底壁114の上面に当接した状態のときに起立壁116の内側に存在する収容体10を吐出口115に向けて押し出す。内側押圧部222の下端面は、平坦に形成されている。この内側押圧部222の下端面は、外側押圧部220の下端面よりも上方に配置されている。ただし、内側押圧部222の下端面は、外側押圧部220の下端面よりも下方に配置されてもよい。
連結部224は、外側押圧部220が底壁114の上面に当接した状態において、起立壁116と干渉するのを回避しながら外側押圧部220と内側押圧部222とを連結する形状を有する。具体的に、連結部224は、外側押圧部220が底壁114の上面に当接した状態において内筒部216の内周面のうち前記径方向について起立壁116と重なる部位よりも上側の部位から前記径方向の内向きに張り出すとともに、内側押圧部222の外端部につながる形状を有する。
この態様では、外側押圧部220が底壁114の上面に当接するまで押出部材200が押し込まれることにより、起立壁116の外側(前記離水受け部内)に存在する収容体10及び起立壁116の内側に存在する収容体10が吐出口115から吐出される。よって、離水が吐出口115から漏出するのを抑制することと、収容部110内に残る収容体10の量を低減することと、の双方が達成される。
また、操作部230が省略され、押出部材200が押出部210のみで構成されてもよい。この場合、押出部210は、親指等で押圧される。
1 押出器具
10 収容体
100 収容部材
110 収容部
112 周壁
113 係止部
114 底壁
115 吐出口
116 起立壁
120 脚部
122 隙間形成部
123 当接端部
130 付着抑制部
131 第1壁部
132 第2壁部
133 第3壁部
134 第4壁部
135 第5壁部
200 押出部材
210 押出部
212 外筒部
214 押圧壁
216 内筒部
217 保持部
218 受け部
220 外側押圧部
222 内側押圧部
224 連結部
230 操作部
232 摘み部
233 摘み本体
236 指受け部
240 被接続部
242 被保持部
244 対向部
246 近接部
248 被係止部
250 凸部
300 キャップ
S 被付着面
SP 空間

Claims (6)

  1. 収容体を押し出すことが可能な押出器具であって、
    前記収容体を収容するとともに当該収容体を吐出することが可能な収容部材と、
    前記収容部材から前記収容体を押し出すための押出部材と、を備え、
    前記収容部材は、
    前記収容体を収容する収容部と、
    前記収容部の外面に接続された脚部と、を有し、
    前記収容部は、
    筒状に形成された周壁と、
    前記周壁の中心軸方向について当該周壁の一端側に接続された底壁であって前記収容体を吐出するための吐出口を有するものと、を有し、
    前記脚部は、前記吐出口を取り囲む方向である周方向に沿って互いに間隔を置いて配置されておりそれぞれが前記被付着面に当接する当接端部を有する複数の隙間形成部を有し、
    前記複数の隙間形成部は、各当接端部が前記被付着面に当接した状態である当接状態において前記被付着面と前記底壁との間に前記収容体の前記被付着面に沿った流動を許容する空間を形成する長さを有し、かつ、前記周方向に互いに隣接する隙間形成部間に、前記当接状態において前記吐出口から吐出された収容体が前記被付着面上を前記中心軸方向と直交する方向である軸直交方向に沿って前記隙間形成部よりも外側に向かって広がるように流動するのを許容する形状を有する隙間を形成する、押出器具。
  2. 請求項1に記載の押出器具において、
    前記複数の隙間形成部は、前記周方向に沿って配置された少なくとも3つの隙間形成部を含み、
    各隙間形成部の当接端部の前記軸直交方向についての寸法は、前記中心軸方向及び前記軸直交方向の双方と直交する方向についての前記当接端部の寸法よりも大きい、押出器具。
  3. 請求項2に記載の押出器具において、
    前記複数の隙間形成部は、前記3つの隙間形成部とは異なる他の隙間形成部をさらに含む、押出器具。
  4. 請求項2又は3に記載の押出器具において、
    前記収容部材は、前記底壁の外面のうち前記吐出口の周囲の部位に接続された複数の壁部を有し、
    前記複数の壁部は、前記軸直交方向に互いに離間した位置に配置されている、押出器具。
  5. 請求項4に記載の押出器具において、
    各隙間形成部の当接端部の前記軸直交方向についての寸法は、前記軸直交方向に互いに隣接する壁部間の寸法以上に設定されている、押出器具。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の押出器具において、
    前記収容部材に対して着脱自在に装着可能なキャップをさらに備え、
    前記キャップは、前記複数の隙間形成部を覆う形状を有する、押出器具。
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